JP4907317B2 - 金平糖状無機酸化物ゾル、その製造方法および前記ゾルを含む研磨剤 - Google Patents

金平糖状無機酸化物ゾル、その製造方法および前記ゾルを含む研磨剤 Download PDF

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Description

本発明は、金平糖状という特異な形状をした無機酸化物微粒子が溶媒に分散した無機酸化物ゾルであって、特に粗大粒子が除去されており、粒子径が均一である金平糖状無機酸化物ゾルおよびその製造方法に関するものである。本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、塗料添加剤、樹脂添加剤、インク受容層の成分、化粧料の成分などへの適用の他、特に研磨剤の分野および凝集促進剤の分野に有用なものである。
半導体の集積回路付基板の製造においては、シリコンウェーハ上に銅などの金属で回路を形成する際に凹凸あるいは段差が生じるので、これを研磨して表面の段差がなくなるように回路の金属部分を優先的に除去することが行われている。また、シリコンウェーハ上にアルミ配線を形成し、この上に絶縁膜としてシリカ等の酸化膜を設けると配線による凹凸が生じるので、この酸化膜を研磨して平坦化することが行われている。このような基板の研磨においては、研磨後の表面は段差や凹凸がなく平坦で、さらにミクロな傷等もなく平滑であることが求められており、また研磨速度が速いことも必要である。
さらに、半導体材料は電気・電子製品の小型化や高性能化に伴い高集積化が進展しているが、例えばトランジスタ分離層にNaやK等の不純物等が残存した場合、性能が発揮されなかったり、不具合の原因となることがある。特に研磨した半導体基板や酸化膜表面にNaが付着すると、Naは拡散性が高く、酸化膜中の欠陥などに捕獲され、半導体基板に回路を形成しても絶縁不良を起こしたり、回路が短絡することがあり、また誘電率が低下することがあった。このため使用条件によって、或いは使用が長期にわたった場合に前記不具合を生じることがあるので、NaやKなどの不純物を殆ど含まない研磨用粒子が求められている。
研磨用粒子としては、従来、シリカゾルやヒュームドシリカ、ヒュームドアルミナなどが用いられている。
CMPで使用される研磨材は、通常、シリカ、アルミナ等の金属酸化物からなる平均粒子径が200nm程度の球状の研磨用粒子と、配線・回路用金属の研磨速度を早めるための酸化剤、有機酸等の添加剤及び純水などの溶媒から構成されているが、被研磨材の表面には下地の絶縁膜に形成した配線用の溝パターンに起因した段差(凹凸)が存在するので、主に凸部を研磨除去しながら共面まで研磨し、平坦な研磨面とすることが求められている。しかしながら、従来の球状の研磨用粒子では共面より上の部分を研磨した際に、凹部の下部にあった配線溝内の回路用金属が共面以下まで研磨される問題(ディッシングと呼ばれている。)があった。このようなディッシング(過研磨)が起きると配線の厚みが減少して配線抵抗が増加したり、また、この上に形成される絶縁膜の平坦性が低下するなどの問題が生じるので、ディッシングを抑制することが求められている。
異形粒子群を含む研磨剤は、この様な凹凸を有する基材の研磨において、凸部の上端面が凹部の底面と同レベルになるまで凹部の研磨が抑制され、凸部の上端面が凹部の底面と同レベルまで研磨された後は凸部、凹部ともに同じ研磨速度で研磨できるので、ディッシング(過研磨)が起きることがなく、研磨後の表面は凹凸が無く平坦性に優れることが知られている。例えば、半導体集積回路の形成などにおける研磨においてディッシングが起きることがないので、得られる集積回路の回路抵抗を増加させることもなく、研磨後の表面は平坦性に優れているので効率的に積層集積回路を形成することができる。
また、この様な異形粒子群を含む研磨剤の用途としては、アルミニウムディスク(アルミニウムまたはその基材上のメッキ層)や半導体多層配線基板のアルミニウム配線、光ディスクや磁気ディスク用ガラス基板、液晶ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、ガラス質材料の鏡面加工などへの適用が期待されている。
異形粒子を含むシリカゾルの製造方法としては、特開平1−317115号公報(特許文献1)に、画像解析法による測定粒子径(D1)と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2 )の比D1/D2が5以上であり、D1は40〜500ミリミクロン、そして電子顕微鏡観察による5〜40ミリミクロンの範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細長い形状の非晶質コロイダルシリカ粒子が液状媒体中に分散されてなるシリカゾルの製造方法として、(a)所定の活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のカルシウム塩またはマグネシウム塩などを含有する水溶液を、所定量添加し、混合する工程、(b) 更に、アルカリ金属酸化物、水溶性有機塩基又はそれらの水溶性珪酸塩をSiO2/M2O (但し、Mは上記アルカリ金属原子又は有機塩基の分子を表わす。)モル比として20〜200となるように加えて混合する工程、(c)前工程によって得られた混合物を60〜150℃で0.5〜40時間加熱する工程からなる製造方法が開示されている。
特開平4−65314号公報(特許文献2)には、画像解析法による測定粒子径(D1ミリミクロン)と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2ミリミクロン)の比D1/D2が3以上5未満であって、このD1は40〜500ミリミクロンであり、そして電子顕微鏡観察による5ミリミクロンより大きいが100ミリミクロン以下の範囲内の一様な太さで一平面内のみの伸長を有する細長い形状の非晶質コロイダルシリカ粒子が液状媒体中に分散されてなるSiO2濃度50質量%以下の安定なシリカゾルの製造方法として、細長い形状のシリカゾルに活性珪酸の水溶液の添加を始めると、原料ゾルのコロイダルシリカ粒子の崩壊が起らずに、元の細長い形状の粒子表面上に、加えられた活性珪酸がシロキサン結合を介して沈積することによって太さの増大した細長い形状のコロイダルシリカが得られることについて開示されている。
特開平4−187512号公報(特許文献3)には、SiO2として0.05〜5.0wt%のアルカリ金属珪酸塩水溶液に、珪酸液を添加して混合液のSiO2/M2O(モル比、Mはアルカリ金属又は第4級アンモニウム)を30〜60とした後に、Ca,Mg,Al,In,Ti,Zr,Sn,Si,Sb,Fe,Cuおよび希土類金属からなる群から選ばれた1種または2種以上の金属の化合物を添加し(添加時期は、前記珪酸液添加の前または添加中でも良い)、この混合液を60℃以上の任意の温度で一定時間維持し、更に珪酸液を添加して反応液中のSiO2/M2O(モル比)を60〜100としてなる実質的に鎖状形状のシリカ微粒子が分散したゾルの製造方法が開示されている。
特許第3441142号公報(特許文献4)には、電子顕微鏡写真の画像解析により求められる7〜1000nm の長径と 0.3〜0.8の短径/長径比を有するコロイダルシリカ粒子の数が全粒子中50%以上を占めるシリカの安定なゾルからなる半導体ウェーハーの研磨剤が提案されている。
特開平7−118008号公報(特許文献5)には、活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のカルシウム塩、マグネシウム塩又はこれらの混合物の水溶液を添加し、得られた水溶液にアルカリ性物質を加え、得られた混合物の一部を60℃以上に加熱してヒール液とし、残部をフィード液として、当該ヒール液に当該フィード液を添加し、当該添加の間に、水を蒸発させる事によりSiO2濃度6〜30質量%まで濃縮することよりなる細長い形状のシリカゾルの製造法が開示されている。
特開平8−279480号公報(特許文献6)には、(1)珪酸アルカリ水溶液を鉱酸で中和しアルカリ性物質を添加して加熱熟成する方法、(2)珪酸アルカリ水溶液を陽イオン交換処理して得られる活性珪酸にアルカリ性物質を添加して加熱熟成する方法、(3)エチルシリケート等のアルコキシシランを加水分解して得られる活性珪酸を加熱熟成する方法、または、(4)シリカ微粉末を水性媒体中で直接に分散する方法等によって製造されるコロイダルシリカ水溶液は、通常、4〜1,000nm(ナノメートル)、好ましくは7〜500nmの粒子径を有するコロイド状シリカ粒子が水性媒体に分散したものであり、SiO2 として0.5〜50質量%、好ましくは0.5〜30質量%の濃度を有する。上記シリカ粒子の粒子形状は、球状、いびつ状、偏平状、板状、細長い形状、繊維状等が挙げられることが記載されている。
特開平11−214338号公報(特許文献7)には、コロイダルシリカ粒子を主材とした研磨材を用いるシリコンウェーハの研磨方法であって、蒸留により精製した珪酸メチルを、メタノール溶媒中でアンモニア又はアンモニアとアンモニウム塩を触媒として水と反応させることにより得られるコロイダルシリカ粒子を用い、且つ該コロイダルシリカ粒子の長径/短径比が、1.4以上であることを特徴とするシリコンウェーハの研磨方法が提案されている。
国際公開番号WO00/15552(特許文献8)には、平均粒子径10〜80nmの球状コロイダルシリカ粒子とこの球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカからなり、画像解析法による測定粒子径(D1)と球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径(ナトリウム滴定法による測定粒子径/D2)の比D1/D2が3以上であって、このD1は50〜500nmであり、球状コロイダルシリカ粒子が一平面内のみにつながった数珠状コロイダルシリカ粒子が分散されてなるシリカゾルが記載されている。
また、その製造方法として、(a)所定の活性珪酸のコロイド水溶液又は酸性シリカゾルに、水溶性金属塩の水溶液を、前記コロイド水溶液又は酸性シリカゾルのSiO2に対して、金属酸化物として1〜10質量%となる量を加えて混合液1を調製する工程、(b)前記混合液1に、平均粒子径10〜80nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルを、この酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)とこの混合液1に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が5〜100、かつ、この酸性球状シリカゾルとこの混合液1との混合により得られる混合液2の全シリカ含量(A+B)が混合液2においてSiO2濃度5〜40質量%となる量加えて混合する工程、および、(c)得られた混合液2にアルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基又は水溶性珪酸塩をpHが7〜11となるように加えて混合し、加熱する工程からなる前記シリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2001−11433号公報(特許文献9)には、SiO2として0.5〜10質量%を含有し、かつ、pHが2〜6である、活性珪酸のコロイド水溶液に、水溶性のII価又はIII価の金属の塩を単独又は混合して含有する水溶液を、同活性珪酸のコロイド水溶液のSiO2に対して、金属酸化物(II価の金属の塩の場合はMOとし、III価の金属の塩の場合はM23とする。但し、MはII価又はIII価の金属原子を表し、Oは酸素原子を表す。)として1〜10質量%となる量を加えて混合し、得られた混合液(1)に、平均粒子径10〜120nm、pH2〜6の酸性球状シリカゾルを、この酸性球状シリカゾルに由来するシリカ含量(A)とこの混合液(1)に由来するシリカ含量(B)の比A/B(重量比)が5〜100、かつ、この酸性球状シリカゾルとこの混合液(1)との混合により得られる混合液(2)の全シリカ含量(A+B)が混合液(2)においてSiO2濃度5〜40質量%となるように加えて混合し混合液(2)にアルカリ金属水酸化物等をpHが7〜11となるように加えて混合し、得られた混合液(3)を100〜200℃で0.5〜50時間加熱する数珠状のシリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2001−48520号公報(特許文献10)には、シリカ濃度1〜8モル/リットル、酸濃度0.0018〜0.18モル/リットルで水濃度2〜30モル/リットルの範囲の組成で、溶剤を使用しないでアルキルシリケートを酸触媒で加水分解した後、シリカ濃度が0.2〜1.5モル/リットルの範囲となるように水で希釈し、次いでpHが7以上となるようにアルカリ触媒を加え加熱して珪酸の重合を進行させて、電子顕微鏡観察による太さ方向の平均直径が5〜100nmであり、長さがその1.5〜50倍の長さの細長い形状の非晶質シリカ粒子が液状分散体中に分散されているシリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2001−150334号公報(特許文献11)には、水ガラスなどのアルカリ金属珪酸塩の水溶液を脱陽イオン処理することにより得られるSiO2濃度2〜6質量%程度の活性珪酸の酸性水溶液に、アルカリ土類金属、例えば、Ca、Mg、Baなどの塩をその酸化物換算で上記活性珪酸のSiO2に対し 100〜1500ppmの重量比で添加し、更にこの液中SiO2/M2O (M は、アルカリ金属原子、NH4 又は第4級アンモニウム基を表す。) モル比が20〜150 となる量の同アルカリ物質を添加することにより得られる液を当初ヒール液とし、同様にして得られる2〜6質量%のSiO2濃度と20〜150 のSiO2/M2O (M は、上記に同じ。) モル比を有する活性珪酸水溶液をチャージ液として、60〜150 ℃で前記当初ヒール液に前記チャージ液を、1時間当たり、チャージ液SiO2/当初ヒール液SiO2の重量比として0.05〜1.0 の速度で、液から水を蒸発除去しながら(又はせずに)、添加してなる歪な形状を有するシリカゾルの製造方法が記載されている。
特開2003−133267号公報(特許文献12)には、ディッシング(過研磨)を抑制し、基板表面を平坦に研磨することができる研磨用粒子として、平均粒子径が5〜300nmの範囲にある1次粒子が2個以上結合した異形粒子群を含むことを特徴とする研磨用粒子、特には研磨用粒子中の全1次粒子の粒子数に占める、前記異形粒子群を構成する1次粒子の粒子数が5〜100%の範囲にある研磨用粒子が有効でることについて記載がある。
特開2004−288732号公報(特許文献13)には、非真球状コロイダルシリカ、酸化剤および有機酸を含有し、残部が水であることを特徴とする半導体研磨用スラリーについて開示されており、その中で、非真球状コロイダルシリカの(長径/短径)が1.2〜5.0のものが提案されており、特開2004−311652号公報(特許文献14)にも同様な非真球状コロイダルシリカが開示されている。
また、特開平10−128121号公報(特許文献15)には、核粒子分散液または珪酸アルカリ水溶液に、電解質の存在下、珪酸アルカリ水溶液を添加して核粒子を成長させ、シリカゾルを製造するか、あるいは核粒子分散液または珪酸アルカリ水溶液に、電解質の存在下、珪酸アルカリ水溶液と珪素以外の金属塩もしくは非金属塩水溶液を添加して核粒子を成長させ、シリカ系複合酸化物ゾルを製造するシリカゾルまたは複合シリカゾルの製造方法が開示されており、この製造方法は、生産効率に優れ、粒子成長速度が速く、粒子径が均一で安定なシリカゾル及びシリカ系複合酸化物ゾルを得ることが可能である旨が記載されている。
本願特許出願人は、特開2003−26417号公報(特許文献16)において、生産効率に優れ、粒子成長速度が速く、粒子径が均一で安定なシリカゾルの製造方法として、I液(核粒子分散液または珪酸アルカリ水溶液)に、強酸の塩からなる電解質の存在下、II液(珪酸アルカリ水溶液)を添加して核粒子を成長させる際に、II液中のアルカリの当量数(EA)と電解質の当量数(EE)の比(EA/EE)が0. 5〜8の範囲となるように添加するシリカゾルの製造方法を提案した。
当該製造方法によれば、粒子径が均一で安定なシリカゾルを得ることができるものの、研磨用組成物として用いた場合には研磨性能に限界がある。
シリカ系微粒子の表面に突起状構造を有する例として、特開平3−257010号公報(特許文献17)には、シリカ粒子表面に電子顕微鏡で観察して、0.2〜5μmのサイズの連続的な凹凸状の突起を有し、平均粒子径が5〜100μm、BET法比表面積が20m2/g以下、且つ、細孔容積が、0.1mL/g以下であるシリカ粒子に関する記載がある。
また、特開2002−38049号公報(特許文献18)には、母体粒子全面に、実質上球状および/または半球状の突起物を有するシリカ系微粒子であって、該突起物が化学結合により母体粒子に結着していることを特徴とするシリカ系微粒子および母体粒子全面に、実質上球状および/または半球状の突起物を有するシリカ系微粒子であって、該突起物が化学結合により母体粒子に結着してなるシリカ系微粒子、及び(A)特定のアルコキシシラン化合物を加水分解、縮合させてポリオルガノシロキサン粒子を生成させる工程、(B)該ポリオルガノシロキサン粒子を、表面吸着剤により表面処理する工程、および(C)上記(B)工程で表面処理されたポリオルガノシロキサン粒子全面に、該アルコキシシラン化合物を用いて突起を形成させる工程、を含むシリカ系微粒子の製造方法について記載がある。
また、特開2004−35293号公報(特許文献19)には、母体粒子全面に、実質上球状および/または半球状の突起物を有するシリカ系粒子であって、該突起物が化学結合により母体粒子に結着しており、かつ母体粒子と突起物における10%圧縮時の圧縮弾性率が、それぞれ異なることを特徴とするシリカ系粒子が開示されている。
しかしながら、特開平3−257010号公報(特許文献17)に記載のシリカ粒子は平均粒子径が5〜100μmのものであり、特開2002−38049号公報(特許文献18)で開示されるシリカ系粒子は、その平均粒子径が実質的には0.5〜30μmのみが開示されており、特開2004−35293号公報(特許文献19)についても同様である。
また、本願特許出願人は特開2001−352966号公報(特許文献20)において、所定の液体へのシリカゾル添加により、液体中に存在する物質を凝集促進または沈降促進させる技術に関して、シリカ微粒子が水に分散したゾルであって、該ゾルのpH4〜6範囲における該微粒子のゼーター電位が負の値で絶対値が35mV以上であることを特徴とする発酵液状食品の滓下げ剤を開示し、醤油に対して該ゾルを添加することにより、ゾル添加後3時間で、醤油の濁度を58から20まで下げたことを報告した。
特開平1−317115号公報 特開平4−65314号公報 特開平4−187512号公報 特許第3441142号公報 特開平7−118008号公報 特開平8−279480号公報 特開平11−214338号公報 国際公開WO00/15552公報 特開2001−11433号公報 特開2001−48520号公報 特開2001−150334号公報 特開2003−133267号公報 特開2004−288732号公報 特開2004−311652号公報 特開平10−128121号公報 特開2003−26417号公報 特開平3−257010号公報 特開2002−38049号公報 特開2004−35293号公報 特開2001−352966号公報
本発明は、金平糖状という特異な形状をした微小な球状無機酸化物微粒子であって、粗大粒子径を含まず、粒子径が極めて均一な微粒子が溶媒に分散してなる金平糖状無機酸化物ゾルを提供すると共に、その製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は前記金平糖状無機酸化物ゾルを含む研磨用組成物を提供することを課題とする。特に、研磨特性のうち、研磨レートについては、少なくとも従来と同等の水準を維持しながら、被研磨基材表面に発生するスクラッチ(線状痕)については、その発生を従来に比べて著しく抑制し、被研磨基材の面精度についても優れた研磨用組成物を提供することを課題とする。
更には、金平糖状無機酸化物ゾルのうち、特に金平糖状シリカゾルを含む凝集剤を提供することを課題とする。
本発明は、
(a)真球度が0.8〜1の範囲にあり、
(b)ナトリウム滴定法により測定される比表面積を(SA1)とし、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算した比表面積を(SA2)としたときの表面粗度(SA1)/(SA2)の値が、1.20〜1.70の範囲にあり、
(c)画像解析法により測定された平均粒子径(D2)が10〜60nmの範囲にある、
球状無機酸化物微粒子の表面に疣状突起を有する金平糖状無機酸化物微粒子が、溶媒に分散してなる金平糖状無機酸化物ゾルであって、次の条件(d)および(e)を満たすことを特徴とする金平糖状無機酸化物ゾルにより前記課題を解決するものである。
(d)粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が、1500個/mL(固形分濃度1質量%換算)以下
(e)粒子変動係数(CV値)が7.0%以下
前記金平糖状無機酸化物微粒子が、シリカ、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−セリア、シリカ−チタニアまたはこれらの複合物から構成されるものであることが好ましい。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法は、核粒子分散液に酸性珪酸液を添加して核粒子を成長させた後、前記添加速度の1.2〜1.8倍の添加速度で再び酸性珪酸液を添加して前記核粒子を成長させて金平糖状無機酸化物ゾルを調製し、次いで、該ゾルを遠心分離処理して平均粒子径800nm以上の粗大粒子を除去することを特徴とするものである。
前記核粒子分散液が、珪酸アルカリ水溶液および/またはアルカリ水溶液と酸性珪酸液との混合物であって、酸性珪酸液の添加によりシリカ微粒子が生成し得るものであることが好ましい。
前記核粒子分散液が、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子、セリア微粒子またはそれらの複合微粒子の分散液であることが好ましい。
前記核粒子分散液のpHが8〜12に調整されたものであることが好ましい。
前記核粒子分散液に、該分散液中の固形分100質量部に対して、酸性珪酸液50〜10000質量部(シリカ換算)を添加速度0.020〜80質量部/分(シリカ換算)で添加し、次いで酸性珪酸液50〜10000質量部(シリカ換算)を添加速度0.024〜144質量部/分(シリカ換算)で添加することが好ましい。
本発明の研磨用組成物は、前記金平糖状無機酸化物ゾルを含むことを特徴とするものである。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、前記溶媒が水である金平糖状無機酸化物ゾルであって、前記金平糖状無機酸化物ゾルのpH4〜6の範囲における前記金平糖状無機酸化物微粒子のゼーター電位が、負の値であり、その絶対値が25mV以上であることが好ましい。
本発明の凝集剤は、前記金平糖状無機酸化物ゾルを含むことを特徴とする。
本発明の発酵液状食品の滓下げ剤は、前記金平糖状無機酸化物ゾルを含むことを特徴とする。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、特異な疣状突起を有した球状粒子が分散したゾルであって、粗大粒子が除去され、粒子径が均一化されてなるものである。この金平糖状無機酸化物ゾルは、例えば、研磨用組成物の成分である研磨剤として利用可能である。この金平糖状無機酸化物ゾルを含む研磨用組成物によれば、研磨レートについては、従来と同等の水準でありながら、研磨に伴い、被研磨基材に生じるスクラッチの発生を従来に比べて著しく抑制し、研磨後の被研磨基材の面精度についても、従来より向上させることが可能である。
また、この金平糖状無機酸化物微粒子は、その特異な構造から、通常の球状シリカ微粒子とは異なる、充填性、吸油性、電気特性、光学特性あるいは物理特性を示す。特に、本発明の金平糖状無機酸化物ゾルのうち、所定の金平糖状シリカゾルについては、液体中に含まれる所定の物質を凝集させる効果に優れるものである。
本発明の製造方法によれば、金平糖状の球状粒子が分散したゾルであって、粗大粒子が除去され、粒子径が均一化されてなる金平糖状無機酸化物微粒子が溶媒に分散してなる金平糖状無機酸化物ゾルを容易に調製することができる。
[金平糖状無機酸化物ゾル]
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルについては、その分散質である金平糖状無機酸化物微粒子の形状が、球状の粒子表面に特異な疣状突起を有するものである。その形状は概ね金平糖に類似したものであるので、本発明では、このような構造を「金平糖状」と称する。本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、この様な金平糖状の微小粒子(平均粒子径10〜60nm)であって、更に粗大粒子を含まず、粒子径も均一であることを特徴とするものである。これらの特徴を兼ね備えることにより、本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、例えば、研磨剤として優れた効果を示すものである。
前記疣状突起を有する金平糖状無機酸化物微粒子の表面については、表面粗度によりその範囲が規定される。
本発明において表面粗度は、微粒子について、ナトリウム滴定法により測定される比表面積(単位質量当りの表面積)の値を(SA1)とし、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算された比表面積の値を(SA2)としたとき、表面粗度=(SA1)/(SA2)として定義される。
ここで、ナトリウム滴定法により測定される比表面積(SA1)は、シリカゾルに対して水酸化ナトリウム溶液を滴定したときの水酸化ナトリウム溶液の消費量からシリカ微粒子の比表面積を求めるものであり、実際の表面積を反映したものと言える。具体的には、微粒子表面が起伏または疣状突起などに富むものである程、比表面積(SA1)の値は大きくなる。なお、ナトリウム滴定法に代えて、窒素吸着法により測定された比表面積を使用しても差し支えない。
また、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算された比表面積(SA2)については、透過型電子顕微鏡により、試料金平糖状無機酸化物ゾルを写真撮影して得られる写真投影図における、任意の50個の粒子について、その最大径(DL)を測定したときの平均値を平均粒子径(D2)とし、次に試料シリカゾルに分散するシリカ微粒子を理想的な球状粒子と仮定して、次式(1)より比表面積(SA2)が算定される。
SA2=6000/(D2×ρ) ・・・ (1)
ただし、式(1)において、ρは試料粒子の密度で、シリカの場合2.2である。シリカ−アルミナ複合微粒子、シリカ−ジルコニア複合微粒子、シリカ−セリア複合微粒子またはシリカ−チタニア複合微粒子などの複合微粒子の場合は、それぞれの酸化物の密度(アルミナ3.3〜4.0、ジルコニア5.49、セリア7.3、チタニア4.6)と、それぞれの試料粒子における各酸化物の重量比から算定される。
この関係式は、前記仮定に基づくものであるので、この比表面積(SA2)の値は、粒子が球状である場合の比表面積に対応するものと言える。
比表面積は単位質量当りの表面積を示すものであるので、表面粗度(SA1)/(SA2)の値については、粒子が球状であって、粒子表面が多くの疣状突起を有する程、(SA1)/(SA2)の値は大きくなり、粒子表面の疣状突起が少なく、平滑であるほど、(SA1)/(SA2)の値は小さくなり、その値は1に近づく。
本発明において、金平糖状無機酸化物微粒子の表面粗度は1.20〜1.70の範囲にある。表面粗度が1.20未満の場合、疣状突起の割合が少ないかあるいは、疣状突起自体がシリカ微粒子の粒子径に比べて小さく、表面粗度が1.00に近づく程、球状微粒子に近いものとなる。また、本発明の効果を得るには前記範囲の表面粗度があれば充分な効果が得られる。なお、表面粗度の範囲として好適には1.25〜1.68の範囲が推奨される。
前記金平糖状無機酸化物微粒子は、球状であることが必要であり、棒状、勾玉状、細長い形状、数珠状、卵状など、異形粒子を含まない。本発明において球状とは、真球度が0.8〜1.0の範囲にあるものを言う。ここで真球度とは、透過型電子顕微鏡により写真撮影して得られる写真投影図における任意の50個の粒子について、それぞれその最大径(DL)と、これと直交する短径(DS)との比(DS/DL)の平均値を意味する。真球度が0.8未満の場合は、無機酸化物微粒子が球状とは云えず、前記の異形粒子に該当する場合が生じる。
本発明に係る金平糖状無機酸化物微粒子は、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)の値が10〜60nmの範囲にある。10nm未満の場合は、必要な表面粗度をもったシリカ微粒子を調製することが容易ではない。また、本発明の効果を得るには前記範囲の平均粒子径であれば充分な効果が得られる。金平糖状無機酸化物微粒子の平均粒子径(D2)は、好適には12〜40nmの範囲が推奨される。
本発明の金平糖状無機酸化物微粒子が分散する溶媒については、水、有機溶媒、またはこれらの混合溶媒のいずれであっても良い。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、粒子自体に関する真球度、表面粗度、平均粒子径に関する前記要件に加えて、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が、1500個/mL(無機酸化物濃度1質量%換算)以下であり、かつ、粒子分布における粒子変動係数が7%以下であることが必要である。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルを研磨剤として使用した際に、粗大粒子の存在は被研磨基材にスクラッチを発生させる原因となるため、その存在量はできるだけ少ないことが望ましい。具体的には、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が、1500個/mL(無機酸化物濃度1質量%換算)であることが求められる。該粗大粒子の量が、1500個/mLを超える場合は、被研磨基材表面でのスクラッチ発生が顕著となる。粗大粒子の個数としては、好適には1430個/mL以下が推奨される。
また、本発明の金平糖状無機酸化物ゾル中における、金平糖状無機酸化物微粒子の粒子分布において、粒子変動係数(CV値)は7.0%以下であることが必要である。粒子変動係数(CV値)は、変動係数(CV値)=(粒子径標準偏差(σ)/平均粒子径(Dn))×100の関係式から求められる。金平糖状無機酸化物微粒子の粒子径分布が均一であるほど、粒子変動係数(CV値)は小さくなる。金平糖状無機酸化物ゾルの粒子径分布が均一であることにより、例えば、その様な本発明の金平糖状無機酸化物ゾルを含む研磨用組成物によって、研磨される基板の面精度は良好となり、基板でのスクラッチ(線状痕)の発生を大幅に抑制することができる。粒子変動係数(CV値)については、好適には6.0%以下が推奨される。
表面粗度、真球度、平均粒子径、粗大粒子数および粒子変動係数に係る前記要件を満たした本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、疣状突起を有する金平糖状の微小粒子であって、粗大粒子を実質的に含まず、更に粒径分布もきわめて均一なものである。本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、この様な粒子径がきわめて均一な金平糖状微粒子が溶媒に分散してなる極めて特異なものである。このため、例えば、本発明の金平糖状無機酸化物ゾルを、研磨剤として使用した場合、粒子表面の疣状突起が、むら無く被研磨基材表面に作用することにより、被研磨基材表面について優れた面精度で研磨できるうえに、スクラッチ発生を抑制できるものである。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルについては、後に述べる金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法において、原料の選択により、金平糖状無機酸化物ゾルの無機酸化物が、シリカ、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−セリア、シリカ−チタニアまたはこれらの複合物から選ばれるものとすることができる。具体的には、金平糖状シリカゾル、金平糖状シリカ−アルミナ複合ゾル、金平糖状シリカ−ジルコニア複合ゾル、金平糖状シリカ−セリア複合ゾル、金平糖状シリカ−チタニア複合ゾルまたはアルミナ、ジルコニア、セリアあるいはチタニアから選ばれる2種以上とシリカを含む金平糖状無機酸化物ゾルを挙げることができる。このうち、原料コストなどの面から、金平糖状シリカゾルまたは金平糖状シリカ−アルミナ複合ゾルが特に好ましい。
また、本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、所定の分散媒に分散した分散体に対して、優れた凝集促進効果および沈殿促進効果を示すものであり、特に発酵液状食品中に存在する蛋白混濁物質に対して優れた効果を示すものである。
一般に、ゾル中に分散したシリカ微粒子のゼーター電位はゾルのpH値によって変化するが、例えば、発酵液状食品のpHは通常4〜6の範囲にあることから、本発明ではpH4〜6の範囲におけるシリカ微粒子のゼーター電位を特定するものである。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルが、優れた凝集促進効果および沈殿促進効果(滓下げ効果)を示すにためには、pH4〜6範囲において負の値で絶対値が25mV以上のゼーター電位を有することが必要である。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、pH4〜6範囲におけるシリカ微粒子のゼーター電位が負の値で絶対値が25mV以上であり、その絶対値が極めて大きい。一方、発酵液状食品中において滓を構成する蛋白質は、全体としては負のゼーター電位を有しているものの、本発明に係る滓下げ剤に比較してその絶対値は小さく、−5mV程度である。前記蛋白質と本発明に係る金平糖状無機酸化物微粒子のゼーター電位の差が大きい程、発酵液状食品中の蛋白質はヘテロ凝集を起こし易くなる。
また、本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、微粒子表面が起伏に富んだ金平糖状であるため、その比表面積が大きく、粒子径がきわめて均一なものである。金平糖状無機酸化物ゾルの粒子の表面積が高いことにより、蛋白質などの分散体との反応サイトが増大するため、優れた凝集促進効果を示し、更に金平糖状シリカゾルの粒子径の均一性が高いことにより、効果的にフロックを形成し、沈殿を促進するものと考えられる。なお、均一性が低く、小粒子が多い場合は、沈殿する大きさのフロックになり難いものと考えられる。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルでは、これらの要因に加えて、粒子表面が金平糖状であることにより、例えば、蛋白質などの分散体との接触効率が増大することも寄与する結果、従来のシリカゾル系のおりさげ剤等と比べても、優れた凝集促進効果および沈殿促進効果(滓下げ効果)を示すものと見られる。
なお、本発明に係る滓下げ剤としてのシリカゾルは、SiO2 濃度として10〜40質量%のものが望ましい。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、清酒、みりん、ビール、ワインなどの酒類、醤油、酢、果汁などの蛋白混濁を生ずる液状食品の滓下げに使用して好適である。蛋白混濁を生ずる液状食品の滓下げ方法については、上記発酵液状食品に本発明の金平糖状無機酸化物ゾルを添加し、撹拌すると、液状食品中の蛋白混濁物質は直ちに凝集沈降する。凝集沈降物は、濾過など通常の方法により分離される。
液状食品中への金平糖状無機酸化物ゾルの添加量は蛋白混濁物質の量によって変わるものであり、格別に限定されるものではないが、ゾルとして10〜10000ppmの範囲で使用することが可能である。
当該滓下げ方法では、該滓下げ剤の外に従来の場合と同様に凝集物の成長を助けるための凝集剤、例えばゼラチン等の蛋白質やポリビニルピロリドン等の可溶性高分子物質などを添加して凝集効果をさらに促進させることも可能である。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルであって、凝集促進効果および沈殿促進効果(滓下げ効果)が優れるものとして、
(a)真球度が0.8〜1の範囲にあり、
(b)ナトリウム滴定法により測定される比表面積を(SA1)とし、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算した比表面積を(SA2)としたときの表面粗度(SA1)/(SA2)の値が、1.20〜1.70の範囲にあり、
(c)画像解析法により測定された平均粒子径(D2)が10〜60nmの範囲にある、
球状無機酸化物微粒子の表面に疣状突起を有する金平糖状無機酸化物微粒子が、水に分散してなる金平糖状無機酸化物ゾルであって、次の条件(d)、(e)および(f)を満たす金平糖状無機酸化物ゾルを挙げることができる。
(d)粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が、1500個/mL(固形分濃度1質量%換算)以下
(e)粒子変動係数(CV値)が7.0%以下
(f)金平糖状無機酸化物ゾルのpH4〜6の範囲における前記金平糖状無機酸化物微粒子のゼーター電位が、負の値であり、その絶対値が25mV以上
このうち、原料コストなどの面から、金平糖状シリカゾルまたは金平糖状シリカ−アルミナ複合ゾルが特に好ましい。また、本発明の金平糖状無機酸化物ゾルを発酵液状食品に添加して、凝集促進効果および沈殿促進効果(滓下げ効果)を生じさせる場合、本発明の金平糖状無機酸化物ゾルを単独で使用してもよく、他のシリカゾルなどからなる滓下げ剤と併用しても良い。
[金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法]
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法は、核粒子分散液に珪酸液を徐々に添加する粒子成長工程において、粒子成長工程の途中で、珪酸液の添加速度を増速することにより、金平糖状無機酸化物ゾルを調製し、更に、遠心分離処理により、粗大粒子を除去し、粒子径を均一化させるものである。この製造方法について、以下に説明する。
核粒子分散液
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法において使用される核粒子分散液とは、本発明の金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法において、不可欠の原料であり、後記するように酸性珪酸液を添加することにより粒子成長する際の核となる粒子が溶媒に分散したものを意味する。
核粒子については、粒子成長の核となることができるものであれば格別に制限されるものではない。好適には、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子、セリア微粒子、ジルコニア微粒子またはそれらの複合微粒子を挙げることができる。なお、核粒子分散液には酸性珪酸液の添加前に珪酸アルカリを加えて、pH8〜12、好ましくはpH9.5〜11.5に調整することが好ましい。珪酸アルカリが添加されていると、次に粒子成長用の酸性珪酸液を加える際に、分散媒中に溶解したSiO2 濃度が予め高くされているので核粒子への珪酸の析出が早く起こり易くなる。
ここで用いる珪酸アルカリとしては、ケイ酸カリウム(カリ水硝子)等、ケイ酸ナトリウム(ナトリウム水硝子)以外の珪酸アルカリあるいは4級アミンなどの有機塩基にシリカを溶解した溶液を用いることが好ましい。また、必要に応じてNaOH以外のアルカリ金属水酸化物、アンモニウム、4級アンモニウムハイドライドを添加することができる。さらにMg(OH)2 、Ca(OH)2 、Sr(OH)2 、Ba(OH)2 等のアルカリ金属水酸化物なども好適に用いることができる。
また、核粒子分散液として、珪酸アルカリ水溶液および/またはアルカリ水溶液と酸性珪酸液との混合物であって、酸性珪酸液の添加によってシリカ微粒子が生成し得るものを使用しても良い。この場合、シリカ微粒子が分散していれば、核粒子分散液として使用できるが、粒子成長用の酸性珪酸液を添加している段階で、シリカ濃度が高まることにより、シリカ微粒子が生成するものであっても良い。珪酸アルカリ水溶液および/またはアルカリ水溶液と酸性珪酸液との混合物については、SiO2/M2O(Mはアルカリ金属)のモル比が10〜70、シリカ濃度が0.5〜7質量%の範囲が望ましい。
ここで使用される珪酸アルカリの種類については、前記の珪酸アルカリと同様なものを使用することができる。アルカリ水溶液としては、アンモニア水溶液などが使用される。また、pHについては、前記と同様に、好適にはpH8〜12の範囲が望ましい。
核粒子の粒子径については、主として最終的に得ようとするゾルの粒子径によって選択されるものであるが、本出願では、生成物である金平糖状無機酸化物ゾルの平均粒子径の上限を60nmと規定しているので、60nm未満、更には50nm以下であることが好ましい。なお、粒子径の下限は、核粒子として機能する限り、特に制限されるものではないが、珪酸のオリゴマーより大きいもの、特に10量体以上であることが好ましい。
核粒子の形状については、目的とする生成物の形状が球状無機酸化物微粒子の表面に疣状突起を有する金平糖状無機酸化物微粒子であるため、球状微粒子であることが望ましい。著しい鎖状微粒子または粒子が連結してなる数珠状粒子では、粒子成長によっても球状微粒子となることに支障がある場合があり、望ましくない。
核粒子分散液の濃度は、核粒子の粒子径によっても異なるが酸化物として0.005〜10質量%、さらには0. 01〜5質量%の範囲にあることが好ましい。核粒子分散液の濃度が0. 005質量%未満の場合は、核粒子の量が少なすぎて、生産性が著しく低下する。核粒子分散液の濃度が10質量%を越えると、濃度が高すぎてアルカリ添加により、核粒子同士が凝集することがある。
熟成
核粒子分散液については、pH調整後、必要に応じて、これを熟成する。熟成温度は40〜150℃、好ましくは60〜100℃の範囲とし、熟成時間は熟成温度によっても異なるが30分〜5時間程度である。このような熟成を行うことによって、核粒子分散液の性状が安定する。
酸性珪酸液および粒子成長
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法において使用される酸性珪酸液は、水溶性珪酸塩を脱アルカリすることにより調製されるものであり、通常は珪酸塩の水溶液を陽イオン交換樹脂で処理するなどの方法で脱アルカリして得られる珪酸の低重合物の水溶液である。この種の珪酸液は、通常、pHは2〜4、SiO2/Na2O(モル比)が100〜5,000、SiO2濃度10質量%以下、好ましくは2〜7質量%のものが、常温でのゲル化が生じ難く、比較的安定であり、実用的に原料として使用される。
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法においては、前記核粒子分散液に酸性珪酸液を連続的にまたは断続的に添加し(以下、「前期添加」と称す。)、次いで、該前期添加時における酸性珪酸液添加速度の1.2〜1.8倍の添加速度にて、酸性珪酸液を連続的にまたは断続的に添加する(以下、「後期添加」と称す。)ことを特徴としている。核粒子分散液に対する、酸性珪酸液の添加速度を粒子成長の途中で増速することにより、添加した酸性珪酸液がモノマー状で粒子表面に析出することなく、オリゴマー状または酸性珪酸液のままで粒子表面に付着するため、粒子表面に疣状の突起物が形成しやすくなるものと考えられる。
本発明の製造方法において、酸性珪酸液は核粒子分散液に対して連続的にまたは断続的に添加するものであるが、ここで添加速度とは、前期添加の期間と後期添加の期間における、それぞれの平均添加速度を意味する。酸性珪酸液の添加に関する具体的な態様としては、1)酸性珪酸液の滴下による場合、2)酸性珪酸液を途切れることなく供給し続ける場合などを挙げることができる。
前期添加の期間においては、通常の粒子成長により、球状の無機酸化物微粒子が生成することが求められる。このため、前期添加の期間における粒子成長の条件には、通常の条件が適用される。
具体的には、核粒子分散液に含まれるシリカ分100質量部に対して、シリカ分50〜5000質量部に相当する酸性珪酸液を、温度20℃以下にて、添加速度0.020〜80質量部/分にて添加する。添加する珪酸液の量(シリカ換算)が5000質量部を超える場合は、平均粒子径が、本発明で得ようとする金平糖状無機酸化物ゾルの平均粒子径60nmを超える場合があり、酸性珪酸液の2段階添加を行うことができなくなる場合がある。50質量部未満の場合は、後期添加により、疣状突起を生成させる核となるに充分な大きさの粒子を得られない場合がある。
添加時の温度については、酸性珪酸液の経時安定性を維持する理由で、20℃以下、好適には、1〜18℃の範囲が推奨される。
添加速度が0.020質量部/分未満の場合は、生産性が著しく低下し、疣状突起も生成しにくくなり、添加速度が80質量部/分を超える場合は、粒子の凝集や新たな核生成が生じやすくなる。
前期添加に要する時間については、酸性珪酸液の前期添加に関する先記の添加速度範囲および先記の添加量範囲で添加される限り、限定されるものではない。
前期添加の期間の終了後、直ちに酸性珪酸液の添加速度を増速した後期添加の期間に入る。
具体的には、核粒子分散液に含まれるシリカ分100質量部に対して、シリカ分50〜5000質量部に相当する酸性珪酸液を、温度20℃以下にて、添加速度0.024〜144質量部/分にて添加する。なお、後期添加における、酸性珪酸液の添加速度については、前期添加の添加速度の1.2〜1.8倍に増速する必要がある。この範囲で増速することにより、前記の理由で、疣状突起を表面に有する金平糖状シリカゾルが生成し易くなる。
後期添加の期間における酸性珪酸液の添加速度の前期添加の期間における酸性珪酸液の添加速度に対する増速倍率が1.2倍未満の場合は、前記酸性珪酸液の溶解が十分に生じるためモノマーでの析出が生じ易くなり、疣状突起が生成し難くなる。該増速倍率が1.8倍を超える場合は、急速な酸性珪酸液の添加により無機酸化物微粒子の凝集が生じ易くなり、粒子成長に寄与しなくなり新たな核生成が生じる傾向が強まる。
後期添加にて、使用される珪酸液の量(シリカ換算)は、核粒子分散液に含まれるシリカ分100質量部(前期添加により添加された酸性珪酸液に由来するシリカは含まない)に対して、50〜5000質量部の範囲が望ましい。添加時の温度については、酸性珪酸液の経時安定性を維持する理由で、20℃以下、好適には、1〜18℃の範囲が推奨される。
特に添加速度が144質量部/分を超える場合は、無機酸化物微粒子の凝集や新たな核生成が生じ易くなる。なお、後期添加に要する時間についても、最終的に得られる金平糖状無機酸化物ゾルの量に依存するものであり、限定されるものではない。
後期添加に要する時間については、酸性珪酸液の後期添加に関する先記の添加速度範囲および先記の添加量範囲で添加される限り、限定されるものではない。
熟成
酸性珪酸液の全量を添加後、必要に応じて、これを熟成する。熟成温度は40〜150℃、好ましくは60〜100℃の範囲とし、熟成時間は熟成温度によっても異なるが30分〜5時間程度である。このような熟成を行うことによって、一般に粒子径がより均一で、安定性に優れたシリカゾルを得ることができる。
濃縮
得られた金平糖状無機酸化物ゾルは、必要に応じて濃縮する。濃縮方法としては通常、限外濾過膜法、蒸留法あるいはこれらの組合せからなる方法などが採用され、濃縮後の金平糖状無機酸化物ゾルの濃度は酸化物に換算して概ね10〜50質量%の範囲である。
遠心分離処理
粒子成長により得られた金平糖状無機酸化物ゾルについて、遠心分離処理を行うことにより粗大粒子の除去および粒子径の均一化を図る。遠心分離処理条件については、a)粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が、1500個/mL(無機酸化物濃度1質量%換算)以下およびb)粒子分布における粒子変動係数が7%以下となるような処理が行われる限り、格別に限定されるものではない。通常は、金平糖状無機酸化物ゾルの固形分濃度が1〜50質量%、遠心力が500〜20000Gの範囲が推奨される。
[研磨材および研磨用組成物]
本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは研磨材および研磨用組成物として有用である。具体的には、本発明の金平糖状無機酸化物ゾルは、それ自体で研磨材として適用可能なものであり、更には、他の成分(研磨促進剤等)とともに通常の研磨用組成物を構成することも可能である。
[実施例および比較例で用いた分析方法]
以下に本発明の好適な実施例を述べるが、その[1]画像解析法により測定される平均粒子径(D2)から算定される比表面積(SA2)の算定方法、[2]ナトリウム滴定法により測定される比表面積(SA1)測定、[3]窒素吸着法による比表面積測定、[4]真球度の測定方法、[5]粗大粒子数の測定方法、[6]粒度分布の測定方法、については特に断りのない限り、それぞれ後記の分析方法[1]〜[6]に従って、測定または算定し、その結果を表2に記した。
また、実施例および比較例における[7]アルミニウム基板に対する研磨特性の評価方法については、それぞれ後記分析方法[7]に従って定量または評価し、その結果を表2に記した。更に、[8]ゼーター電位測定方法と[9]濁度の測定方法については、後記の測定方法[8]、[9]に従い、その結果を表3に記した。
[1]画像解析による平均粒子径(D2)の測定方法および比表面積(SA2)の算定方法
透過型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、H−800)により、試料シリカゾルを倍率25万倍で写真撮影して得られる写真投影図における、任意の50個の粒子について、その最大径(DL)を測定し、その平均値を平均粒子径(D2)とした。また、平均粒子径(D2)の値を前記式(1)に代入して、比表面積(SA2)を求めた。
[2]ナトリウム滴定法による比表面積(SA1)と平均粒子径(D1)の測定
1)SiO2として1.5gに相当する試料をビーカーに採取してから、恒温反応槽(25℃)に移し、純水を加えて液量を90mlにする。以下の操作は、25℃に保持した恒温反応槽中にて行った。
2)pH3.6〜3.7になるように0.1モル/L塩酸溶液を加える。
3)塩化ナトリウムを30g加え、純水で150mlに希釈し、10分間攪拌する。
4)pH電極をセットし、攪拌しながら0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液を滴下して、pH4.0に調整する。
5)pH4.0に調整した試料を0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液で滴定し、pH8.7〜9.3の範囲での滴定量とpH値を4点以上記録して、0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の滴定量をX、その時のpH値をYとして、検量線を作る。
6)次の式(2)からSiO21.5g当たりのpH4.0〜9.0までに要する0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の消費量V(ml)を求め、次の〔a〕〜〔b〕に従って比表面積SA1[m2/g]を求める。
〔a〕 実験式(3)にて、SA1の値を求め、その値が80〜350m2/gの範囲にある場合は、その値をSA1とする。
〔b〕 実験式(3)によるSA1の値が350m2/gを超える場合は、改めて実験式(4)にて、SA1を求め、その値をSA1とする。
また、平均粒子径D1(nm)は、式(5)から求める。
V=(A×f×100×1.5)/(W×C) ・・・ (2)
SA1=29.0V−28 ・・・ (3)
SA1=31.8V−28 ・・・ (4)
D1=6000/(ρ×SA1) ・・・ (5) (ρ:試料の密度)
但し、上記式(2)における記号の意味は次の通りである。
A:SiO21.5g当たりpH4.0〜9.0までに要する0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の滴定量(ml)
f :0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の力価
C :試料のSiO2濃度(%)
W :試料採取量(g)
[3]窒素吸着法による比表面積測定
シリカゾル50mlをHNO3でpH3.5に調整し、1−プロパノール40mlを加え、110℃で16時間乾燥した試料について、乳鉢で粉砕後、マッフル炉にて500℃、1時間焼成し、測定用試料とした。そして、比表面積測定装置(ユアサアイオニクス製、型番マルチソーブ12)を用いて窒素吸着法(BET法)を用いて、窒素の吸着量から、BET1点法により比表面積を算出した。
具体的には、試料0.5gを測定セルに取り、窒素30v%/ヘリウム70v%混合ガス気流中、300℃で20分間脱ガス処理を行い、その上で試料を上記混合ガス気流中で液体窒素温度に保ち、窒素を試料に平衡吸着させる。次に、上記混合ガスを流しながら試料温度を徐々に室温まで上昇させ、その間に脱離した窒素の量を検出し、予め作成した検量線により、シリカゾルの比表面積を算出した。また、平均粒子径D1(nm)は、前記式(5)から求める。
[4]真球度の測定方法
透過型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、H−800)により、試料シリカゾルを倍率25万倍で写真撮影して得られる写真投影図における、任意の50個の粒子について、それぞれその最大径(DL)と、これと直交する短径(DS)との比(DS/DL)を測定し、それらの平均値を真球度とした。
[5]粗大粒子数の測定
粗大粒子数の測定については、パーティクルカウンター方式の粒度解析装置(パーティクルサイジングシステムズ社製、型式:アキュサイザー780APS)を用いて測定した。
この測定器は、光遮断方式と光散乱方式の原理に基づき、測定センサを通過する粒子から発生するパルスの数を計測することによって、粒子数を求めるものであり、Loop:0.5mL、Syringe:2.5mL、DF2:200(装置内での2次希釈、希釈倍率200倍)、 測定時間:120秒以下、の測定条件にて実施した。
測定試料には、シリカ濃度15質量%に純水で希釈したシリカゾル0.5mLを使用して測定し、シリカ濃度1.0質量%のシリカゾル1mL中に含まれる800nm以上の粗大粒子の個数に換算して表1に記した。
[6]粒度分布の測定
走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製:JSM−5300型)を用いて粒子を撮影(倍率250,000倍)し、この画像の250個の粒子について、画像解析装置(旭化成株式会社製:IP−1000)を用いて、平均粒子径を測定し、粒子径分布に関する変動係数(CV値)を算定した。
具体的には、粒子250個について、それぞれの粒子径を測定し、その値から平均粒子径および粒子径の標準偏差を求め、下記式(6)から算定した。
変動係数(CV値)=(粒子径標準偏差(σ)/平均粒子径(Dn))×100 ・・・ (6)
[7]アルミニウム基板に対する研磨特性の評価方法
研磨用スラリーの調製
各実施例および各比較例で得たシリカ濃度20質量%の金平糖状シリカゾルに、H22、HEDP(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジスルホン酸)および超純水を加えて、シリカ9質量%、H220.5質量%、HEDP0.5質量%の研磨用スラリーを調製し、さらに必要に応じてHNO3を加えて、pH2の研磨用スラリーを調製した。
被研磨基板
被研磨基板として、アルミニウムディスク用基板を使用した。このアルミニウムディスク用基板は、アルミニウム基板にNi−Pを10μmの厚さに無電解メッキ(Ni88%とP12%の組成の硬質Ni−Pメッキ層)をした基板(95mmΦ/25mmΦ−1.27mmt)を使用した。なお、この基板は一次研磨済みで、表面粗さ(Ra)は0.17nmであった。
研磨試験
上記被研磨基板を、研磨装置(ナノファクター(株)製:NF300)にセットし、研磨パッド(ロデール社製「アポロン」)を使用し、基板荷重0.05MPa、テーブル回転速度30rpmで研磨用スラリーを20g/分の速度で5分間供給して研磨を行った。研磨前後の被研磨基材の重量変化を求めて研磨速度を計算した。具体的には、研磨前後の基板の重量差(g)を比重(8.4g/cm3)で割り、さらに基板の表面積(65.97cm2)と研磨時間で割ることにより、単位時間当たりの研磨量(nm/min)を算出した。
スクラッチ発生
スクラッチの発生については、アルミニウムディスク用基板を上記と同様に研磨処理した後、超微細欠陥・可視化マクロ装置(VISION PSYTEC社製、製品名:Micro−MAX)を使用し、Zoom15にて全面観察し、65.97cm2に相当する研磨処理された基板表面のスクラッチ(線状痕)の個数を数えて合計した。
面精度
ここで面精度は、被研磨面の表面粗さを意味する。面精度の測定には、原子間力顕微鏡(デジタルインスツルメント社製:AFM、NanoScope IIIa)を使用した。上記研磨基板の表面粗さをScan rate 1.0Hz、Scan area 2.0×2.0μmで測定し、その値を面粗度Ra(nm)として求めた。
[8]ゼーター電位測定方法
超音波方式ゼーター電位測定装置(Matec社製、ESA8000)にて測定した。測定条件としては、予め希釈塩酸水溶液で試料シリカゾルのpHを所定の値(pH4およびpH6)に調整し、同ゾルのシリカ微粒子濃度を5質量%、温度を25℃としてゼーター電位を測定した。
[9]濁度の測定方法
試料液体を、測定用セルに10mL注入し、濁度計(コロナ電気株式会社製、品番:UT−21、測定方式:前方散乱光方式および散乱光透過光比率方式、測定範囲:0〜500カオリン、測定時間:2秒、測定試料:バッチ式(10mmセル))を用いて濁度を測定した。
合成例1
〔珪酸液の調製〕
7%濃度の珪酸ナトリウム(3号水硝子)の7,000gを限外モジュール(旭化成社製SIP−1013)に通液し濾水を回収し精製水硝子を得た。この精製水硝子のシリカ濃度が5%になるように純水を添加した。そして、このシリカ濃度5%の水硝子6,500gを強酸性陽イオン交換樹脂SK1BH(三菱化学社製)2.2Lに空間速度3.1で通液させることで珪酸液6,650gを得た。得られた珪酸液のシリカ濃度は4.7%であった。
〔金平糖状シリカゾルの調製〕
珪酸ナトリウム(3号水硝子、SiO2濃度24.28質量%)67.2gに純水839.5gを添加してシリカ濃度1.8質量%の珪酸ナトリウム水溶液を906.7g調製した。この珪酸ナトリウム水溶液に、前記合成例1で得た珪酸液264.1gを添加し、攪拌した後に、79℃に昇温し、79℃にて、30分間保持し核粒子分散液とした。以下、該核粒子分散液中のシリカ分28.7gを100質量部に換算して、添加した珪酸液添加量の質量部を表示する。
次に、18℃に冷却した前記合成例1で得た珪酸液6122.2gを添加速度11.3g/分(シリカ換算で1.8質量部/分)にて、9時間かけて連続的に添加した。続いて、18℃に冷却した前記合成例1で得た珪酸液2040.6gを添加速度17.0g/分(シリカ換算で2.8質量部/分)にて、2時間かけて連続的に添加した。添加終了後、79℃にて1時間保った後、室温まで冷却した。
得られたシリカゾルを限外濾過膜(製品名:SIP-1013、旭化成株式会社製)を用いてシリカ濃度が12質量%になるまで濃縮した。ついでロータリーエバポレーターで20%濃度まで濃縮した。
得られたシリカゾルは、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)が15nm、D2から換算された比表面積181.8m2/g、ナトリウム滴定法による比表面積は248m2/g、真球度0.88、表面粗度1.36、粒子変動係数(CV値)3.8%、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が4800個/mL(金平糖状シリカゾルのシリカ濃度1質量%換算)の金平糖状シリカ微粒子が水に分散してなる金平糖状シリカゾルであることが確認された。
〔遠心分離処理〕
上記製法で得られたシリカ濃度20質量%の金平糖状シリカゾル5Lを遠心分離機(KOKUSAN製、H−660)のローター(型式:QNS、容量:1L)に連続的に注入し、7000Gにて400g/分の速度で通液し、液を連続して回収することにより、粗大粒子の遠心分離処理を行った。粗大粒子はローター内に沈殿した。
得られたシリカゾルは、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)15nm、D2から換算された比表面積181.8m2/g、ナトリウム滴定法による比表面積は248m2/g、真球度0.86、表面粗度1.36、粒子変動係数(CV値)3.6%、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が400個/mL(金平糖状シリカゾルのシリカ濃度1質量%換算)の金平糖状シリカゾルであることが確認された。
〔研磨試験〕
遠心分離処理を行った金平糖状シリカゾルについて、前記[7]アルミニウム基板に対する研磨特性の評価方法により、評価試験を行った。なお、以下の実施例2および実施例3、比較例1〜比較例7についても同様に研磨特性の評価を行なった。
〔金平糖状シリカゾルの調製〕
珪酸ナトリウム(3号水硝子、SiO2濃度24.28質量%)41.2gに純水673.1gを添加してシリカ濃度1.4質量%の珪酸ナトリウム水溶液714.3gを調製した。この珪酸ナトリウム水溶液に、合成例1で得た珪酸液37.2gを添加し、攪拌した後に、83℃に昇温し、83℃にて、30分間保持し、核粒子分散液とした。以下、該核粒子分散液中のシリカ分11.7gを100質量部に換算して、添加した珪酸液添加量の質量部を表示する。
次に、18℃に冷却した前記合成例1で得た珪酸液4470.5g(シリカ換算で1788質量部)を添加速度9.2g/分(シリカ換算で3.7質量部/分)にて、8.1時間かけて連続的に添加した。続いて、18℃に冷却した前記合成例1で得た珪酸液1915.9g(シリカ換算766質量部)を添加速度11.0g/分(シリカ換算で4.4質量部/分)にて、2.9時間かけて連続的に添加した。添加終了後、83℃にて1時間保った後、室温まで冷却した。
得られたシリカゾルを限外濾過膜(製品名:SIP-1013、旭化成株式会社製)を用いてシリカ濃度が12質量%になるまで濃縮した。ついでロータリーエバポレーターで20質量%まで濃縮した。
得られたシリカゾルは、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)が23nm、D2から換算された比表面積118.6m2/g、ナトリウム滴定法による比表面積は152m2/g、真球度0.95、表面粗度1.28、粒子変動係数(CV値)3.3%、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が2800個/mL(金平糖状シリカゾルのシリカ濃度1質量%換算)の金平糖状シリカ微粒子が水に分散してなる金平糖状シリカゾルであることが確認された。
〔遠心分離処理〕
上記製法で得られたシリカ濃度20質量%の金平糖状シリカゾル5Lについて、遠心分離機(KOKUSAN製、H−660)のローター(型式:QNS、容量:1L)に連続的に注入し、7000Gにて400g/分の速度で通液し、液を連続して回収することにより、粗大粒子の遠心分離処理を行った。粗大粒子はローター内に沈殿した。
得られたシリカゾルは、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)23nm、D2から換算された比表面積118.6m2/g、ナトリウム滴定法による比表面積は152m2/g、真球度0.96、表面粗度1.28、粒子変動係数(CV値)3.2%、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が1100個/mL(金平糖状シリカゾルのシリカ濃度1質量%換算)の金平糖状シリカゾルであることが確認された。
〔金平糖状シリカゾルの調製〕
珪酸ナトリウム(3号水硝子、SiO2濃度24.28質量%)46.5gに純水705.9gを添加してシリカ濃度1.5質量%の珪酸ナトリウム水溶液752.4gを調製した。この珪酸ナトリウム水溶液に、合成例1で得た珪酸液12.9gを添加し、攪拌した後に、83℃に昇温し、83℃にて、30分間保持し、核粒子分散液とした。
次に、18℃に冷却した前記合成例1で得た珪酸液917.3g(シリカ換算363質量部)を添加速度5.1g/分(シリカ換算2.0質量部/分)にて、3時間かけて連続的に添加した。続いて、18℃に冷却した前記合成例1で得た珪酸液5497.2g(シリカ換算2173質量部)を添加速度7.6g/分(シリカ換算で3.0質量部/分)にて、12時間かけて連続的に添加した。添加終了後、83℃にて1時間保った後、室温まで冷却した。
得られたシリカゾルを限外濾過膜(製品名:SIP-1013、旭化成株式会社製)を用いてシリカ濃度が12質量%になるまで濃縮した。ついでロータリーエバポレーターで20%濃度まで濃縮した。
得られたシリカゾルは、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)が36nm、D2から換算された比表面積75.8m2/g、ナトリウム滴定法による比表面積は96m2/g、真球度0.9、表面粗度1.27、粒子変動係数(CV値)5.3%、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が3500個/mL(金平糖状シリカゾルのシリカ濃度1質量%換算)の金平糖状シリカ微粒子が水に分散してなる金平糖状シリカゾルであることが確認された。
〔遠心分離処理〕
上記シリカ濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを2L用意し、遠心分離機(KOKUSAN製、H−660)のローター(型式:QNS、容量:1L)に連続的に注入し、7000Gにて400g/分の速度で通液し、液を連続して回収することにより、粗大粒子の遠心分離処理を行った。粗大粒子はローター内に沈殿した。
得られたシリカゾルは画像解析法により測定された平均粒子径(D2)37nm、D2から換算された比表面積73.7m2/g、ナトリウム滴定法による比表面積は94m2/g、真球度0.90、表面粗度1.28、粒子変動係数(CV値)5.1%、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が1400個/mL(金平糖状シリカゾルのシリカ濃度1質量%換算)の金平糖状シリカゾルであることが確認された。
比較例1
実施例1で調製した遠心分離処理未実施段階の金平糖状シリカゾルについて、前記[7]アルミニウム基板に対する研磨特性の評価方法により、評価試験を行った。
比較例2
シリカ濃度40.6質量%、窒素吸着法により測定された比表面積から換算された平均粒子径83nmのシリカゾルを純水で希釈して、シリカ濃度20質量%とした。このシリカゾルについては、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)115nm、D2から換算された比表面積23.7m2/g、窒素吸着法による比表面積は33m2/g、真球度0.98、表面粗度1.39、粒子変動係数(CV値)11.2%、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が2600個/mL(金平糖状シリカゾルのシリカ濃度1質量%換算)の金平糖状シリカゾルであることが確認された。
比較例3
実施例3で調製した遠心分離処理未実施の金平糖状シリカゾルについて、比較例1と同様にアルミニウム基板に対する研磨特性試験を行った。
比較例4
SiO2濃度が24質量%の珪酸ナトリウム水溶液(SiO2/Na2Oモル比が3.1)をイオン交換水で希釈して、SiO2濃度が5質量%の珪酸ナトリウム水溶液(pH11.3)を1Kg調製した。
この珪酸ソーダ水溶液のpHが6.5になるように、硫酸を加えて中和し、常温で1時間保持して、シリカヒドロゲルを調製した。このシリカヒドロゲルをオリバーフィルターにて純水(SiO2固形分の約120倍相当量)で充分に洗浄し、塩類を除去した。洗浄後の硫酸ナトリウム濃度は、SiO2固形分に対して、0.01%未満だった。
得られたシリカヒドロゲルを純水に分散し(シリカ濃度3質量%)、強力攪拌機にて流動性のあるスラリー状態としたシリカヒドロゲル分散液とし、これに濃度5質量%のNaOH水溶液をSiO2/Na2Oモル比が75となるように添加し、160℃で1時間加熱した。
次に、上記シリカゾル2.09kgに、24%珪酸ナトリウム水溶液0.81kgおよび純水10.93kgを加えて、シードゾル13.83kg(pH11.2)を調製した。このシードゾルの動的光散乱法により測定される平均粒子径は17nmであった。
次にこのシードゾルを83℃に維持しながら、これに後記するSiO2濃度3質量%の珪酸液175.8Kgを14時間かけて添加した。
添加終了後、室温まで冷却させ、得られた異形シリカゾルを限外濾過膜でSiO2濃度20質量%まで濃縮した。このシリカゾルについて、実施例1と同様の遠心分離処理を行った。
得られたシリカゾルは、窒素吸着法による比表面積78m2/g、粒子変動係数(CV値)15.3%、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が6600個/mL(シリカゾルのシリカ濃度1質量%換算)の異形シリカ微粒子が水に分散してなる異形シリカゾルであることが確認された。
合成例2
〔珪酸液の調製〕
シリカ濃度24%の珪酸ナトリウム(3号水ガラス)0.8Kgを限外モジュール(旭化成社製SIP1013)に通液し、濾水を回収し精製水ガラスを得た。得られた精製水ガラスに純水を添加しシリカ濃度3.2%に調整した。この希釈水ガラス6,500gを強酸性陽イオン交換樹脂SK1BH(三菱化学社製)2.2Lに、3L/時間の速度で通液させることで酸性珪酸液6,650gを得た。得られた珪酸液のシリカ濃度は 3.0%であった。
比較例5
合成例2で調製された珪酸液と同様にして得られたシリカ濃度4.7%の珪酸液に、純水を添加してシリカ濃度を2%濃度に調整し、10分間攪拌し、pHが4.8になるように1%濃度のアンモニア水を添加し、室温で2時間保つことにより熟成して重合珪酸液6650gを得た。
この重合珪酸液1,000gに15%濃度のアンモニア水をpHが10.4になるように添加し、温度を95℃に昇温して、1時間保つことにより加熱し、室温まで冷却し、透明性の青白いゾルを得た。得られたゾルは動的光散乱法により測定した平均粒子径が31nmであり、固形分濃度は1.9%であった。
加熱して得られたゾル284.7gに、シリカ濃度24.25%の3号水硝子20.81gを添加し、pHを11.2に調整し、83℃に昇温し30分間保った。そして、合成例2で得られた珪酸液(シリカ濃度3.0質量%)4,333gを18時間かけて添加した。添加終了後、さらに83℃で1時間保ちその後室温まで冷却した。
そして、実施例1と同様に限外濃縮およびロータリーエバポレーターによる濃縮を行い、30%濃度のシリカゾルを得た。
〔遠心分離処理〕
前記シリカ濃度30質量%のシリカゾルを純水で希釈して、シリカ濃度20質量%とし、実施例1と同様の遠心分離処理を行った。
得られたシリカゾルは、窒素吸着法による比表面積119m2/g、真球度0.51、粒子変動係数(CV値)21.6%、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が2400個/mL(シリカゾルのシリカ濃度1質量%換算)の異形シリカゾルであることが確認された。
比較例6
比較例5で得たシリカ濃度30質量%のシリカゾル626.5gを超純水3239gで希釈し、更にシリカ濃度24.25質量%の3号水ガラス20.8gを添加して、pHを10.7に調整し、87℃に昇温し、30分間保った。そして合成例2で調製した珪酸液(シリカ濃度3.0質量%)の4,333gを2時間かけて添加した。添加終了後さらに87℃で1時間保ちその後室温まで冷却した。
次いで、実施例1と同様に限外濃縮およびロータリーエバポレーターによる濃縮を行い、シリカ濃度30質量%のシリカゾルを得た。
〔遠心分離処理〕
前記シリカ濃度30質量%のシリカゾルを純水で希釈して、シリカ濃度20質量%とし、実施例1と同様の遠心分離処理を行った。
得られたシリカゾルは、窒素吸着法による比表面積85m2/g、真球度0.58、粒子変動係数(CV値)18.4%、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が2500個/mL(金平糖状シリカゾルのシリカ濃度1質量%換算)の金平糖状シリカゾルであることが確認された。
比較例7
実施例3において、酸性珪酸液を前期添加および後期添加からなる2段階添加とせずに酸性珪酸液6414.5gを、温度35℃を維持しながら、添加速度を変えずに7.2g/分(シリカ換算で2.8質量部/分)にて、15時間かけて添加を行った以外は、実施例3と同様にして、シリカゾルを調製し、実施例3と同様に遠心分離処理を行って、シリカゾル(シリカ濃度20質量%)を調整した。
得られたシリカゾルは、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)が27nm、D2から換算された比表面積101m2/g、ナトリウム滴定法による比表面積は135m2/g、真球度0.9、表面粗度1.34、粒子変動係数(CV値)7%、粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が4200個/mL(シリカゾルのシリカ濃度1質量%換算)の異形シリカ微粒子が水に分散してなるシリカゾルであることが確認された。
Figure 0004907317
Figure 0004907317
実施例3と同様にして得られた金平糖状シリカゾルについて、ロータリーエバポレーターを用いて濃縮し、シリカ濃度30質量%の金平糖状シリカゾル50gを調製した。この金平糖状シリカゾル50gとシリカ微粒子の平均粒子径が10nmである30質量%シリカゾル(触媒化成工業株式会社製、商品名:カタロイドSI−30)50gとを混合した。得られたシリカゾル100g中のシリカ微粒子のゼーター電位は、−32mVであった。
このシリカゾルを用いて醤油の滓下げ試験を行った。火入れ醤油(いわゆる「こいくち醤油」のことであり、特に醤油の製造工程の最後に、加熱を行って、醤油を澄んだ状態にしたもの)を攪拌機付き1リットルビーカーに500mL採取し、撹拌しながら上記シリカゾルを0.6mL添加し、5分間撹拌した。次いで、1質量%ゼラチン水溶液3mLを添加した後、10分間撹拌を継続した。その後、攪拌機を止め、経過時間毎の濁度の変化を測定した。濁度の測定については、醤油10mLを採取し、10%NaCl水溶液にて20倍に希釈して測定用試料とし、測定用試料の10mLを濁度計にて測定した。その結果を表3に示す。
比較例8
特開2001−352966号公報(特許文献20)記載の実施例7で使用された滓下げ用シリカゾルについて、実施例4と同様に滓下げ試験を行った。その結果を表3に示す。
比較例9
特開2001−352966号公報(特許文献20)記載の比較例4で使用されたシリカゾルについて、実施例4と同様に滓下げ試験を行った。その結果を表3に示す。
Figure 0004907317
本発明の金平糖状シリカゾルは、研磨材として高い実用性を有するものである。また、凝集促進剤または滓下げ剤としても高い実用性を有するものである。更には、優れた充填性、吸油性、電気特性、光学特性あるいは物理特性を有するが故に、塗料添加剤、樹脂添加剤、インク受容層の成分、化粧料の成分などに適用される。

Claims (11)

  1. (a)真球度が0.8〜1の範囲にあり、
    (b)ナトリウム滴定法により測定される比表面積を(SA1)とし、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算した比表面積を(SA2)としたときの表面粗度(SA1)/(SA2)の値が、1.20〜1.70の範囲にあり、
    (c)画像解析法により測定された平均粒子径(D2)が10〜60nmの範囲にある、
    球状無機酸化物微粒子の表面に疣状突起を有する金平糖状無機酸化物微粒子が、溶媒に分散してなる金平糖状無機酸化物ゾルであって、次の条件(d)および(e)を満たすことを特徴とする金平糖状無機酸化物ゾル。
    (d)粒子径が800nm以上の粗大粒子の個数が、1500個/mL(固形分濃度1質量%換算)以下
    (e)粒子変動係数(CV値)が7.0%以下
  2. 前記金平糖状無機酸化物微粒子が、シリカ、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−セリア、シリカ−チタニアまたはこれらの複合物から構成されるものであることを特徴とする請求項1記載の金平糖状無機酸化物ゾル。
  3. 核粒子分散液に酸性珪酸液を添加して核粒子を成長させた後、前記添加速度の1.2〜1.8倍の添加速度で再び酸性珪酸液を添加して前記核粒子を成長させて金平糖状無機酸化物ゾルを調製し、次いで、該ゾルを遠心分離処理して平均粒子径800nm以上の粗大粒子を除去することを特徴とする金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法。
  4. 前記核粒子分散液が、珪酸アルカリ水溶液および/またはアルカリ水溶液と酸性珪酸液との混合物であって、酸性珪酸液の添加によりシリカ微粒子が生成し得るものであることを特徴とする請求項3記載の金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法。
  5. 前記核粒子分散液が、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、ジルコニア微粒子、セリア微粒子またはそれらの複合微粒子の分散液であることを特徴とする請求項3記載の金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法。
  6. 前記核粒子分散液のpHが8〜12に調整されたものであることを特徴とする請求項3〜5いずれか記載の金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法。
  7. 前記核粒子分散液に、該分散液中の固形分100質量部に対して、酸性珪酸液50〜10000質量部(シリカ換算)を添加速度0.020〜80質量部/分(シリカ換算)で添加し、次いで酸性珪酸液50〜10000質量部(シリカ換算)を添加速度0.024〜144質量部/分(シリカ換算)で添加することを特徴とする請求項3記載の金平糖状無機酸化物ゾルの製造方法。
  8. 請求項1または請求項2の金平糖状無機酸化物ゾルを含むことを特徴とする研磨用組成物。
  9. 前記溶媒が水である金平糖状無機酸化物ゾルであって、前記金平糖状無機酸化物ゾルのpH4〜6の範囲における前記金平糖状無機酸化物微粒子のゼーター電位が、負の値であり、その絶対値が25mV以上であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の金平糖状無機酸化物ゾル。
  10. 請求項9記載の金平糖状無機酸化物ゾルを含む凝集剤。
  11. 請求項9記載の金平糖状無機酸化物ゾルを含む発酵液状食品の滓下げ剤。
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