JP5137521B2 - 金平糖状シリカ系ゾルおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
また、本発明は、核となる粒子の表面に複数の疣状突起を有してなる金平糖状のアルミナ−シリカ複合微粒子が溶媒に分散してなる金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾルおよびその製造方法に関するものである。
しかしながら、特開平3−257010号公報(特許文献16)に記載の粒子は平均粒子径が5〜100μmのシリカのみからなるものであり、特開2002−38049号公報(特許文献17)で開示されるシリカ系粒子は、その平均粒子径が実質的には0.5〜30μのみが開示されており、特開2004−35293号公報(特許文献18)についても同様である。
また、本発明は、金平糖状という特異な形状をしたアルミナ−シリカ複合微粒子が溶媒に分散した金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾルを提供すると共に、その様な金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾルを効率的に製造できる製造方法を提供することにある。
前記金平糖状シリカ系微粒子の真球度が、0.8〜1の範囲にあることが好ましい。
前記金平糖状シリカ系微粒子の粒子径の変動係数(CV値)が10〜50%の範囲にあることが好ましい。
前記金平糖状シリカ微粒子の粒子径の変動係数(CV値)が10〜50%の範囲にあることが好ましい。
前記金平糖状アルミナ−シリカ複合微粒子の粒子径の変動係数(CV値)が10〜50%の範囲にあることが好ましい。
前記A液に、前記B液および前記電解質を、40〜150℃の温度範囲で15分〜10時間かけてそれぞれ添加し、熟成することにより、核粒子の表面に微小粒子を生成、成長させることが好ましい。
前記アルミナ被覆シリカ微粒子100質量部に対して、前記珪酸液をシリカ分換算で3〜700質量部を2〜24時間かけて連続的にまたは断続的に添加することが好ましい。
本発明の研磨用組成物は、前記何れかの金平糖状シリカ系ゾルを含むことを特徴とする。
本発明の金平糖状シリカゾルは、特異な形状をしたシリカ微粒子が分散したゾルであり、研磨材および研磨用組成物として有用である。
また、本発明の金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾルは、特異な形状をしたアルミナ−シリカ複合微粒子が分散したゾルであり、研磨材および研磨用組成物として有用である。
本発明に係る金平糖状シリカ系微粒子は、その特異な構造から、通常の球状シリカ微粒子とは異なる充填性、吸油性、電気特性、光学特性あるいは物理特性を有するものである。
原料として電解質などを使用する本発明の製造方法によれば、前記金平糖状シリカ微粒子が溶媒に分散した金平糖状シリカゾルを効率的に得ることができる。特に、原料のシリカ微粒子の平均粒子径、電解質の使用量および粒子成長条件などを調整することにより、生成する金平糖状シリカ微粒子の形状(表面粗度)を制御することが可能となった。
本発明に係る金平糖状シリカ系ゾルは、球状シリカ系微粒子の表面に複数の疣状突起を有する微粒子であって、BET法またはシアーズ法により測定された比表面積を(SA1)とし、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算した比表面積を(SA2)としたときの表面粗度(SA1)/(SA2)の値が、1.7〜10の範囲にあり、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)が7〜150nmの範囲にある金平糖状シリカ系微粒子が溶媒に分散してなる。
なお、前記表面粗度(SA1)/(SA2)については、1.7〜8の範囲が好ましく、前記平均粒子径(D2)については、10〜130nmの範囲が好ましい。
また、本発明の金平糖状シリカ系微粒子は、画像解析法により測定した金平糖状シリカ系微粒子の球状微粒子部分の平均内径(D3)と画像解析法により測定した前記疣状突起の平均高さ(HP)の比(D3/HP)が、100/5〜100/50の範囲となるものが好ましい。
本発明に係る金平糖状シリカ系ゾルの典型的な例である、金平糖状シリカゾルについて以下に述べる。
本発明の金平糖状シリカ系ゾルの典型例である金平糖状シリカゾルについて、以下に述べる。
本発明の金平糖状シリカゾルを構成するシリカ微粒子は、球状シリカ微粒子の表面に複数の疣状突起を有する球状シリカ微粒子であり、その形状は概ね金平糖に類似したものである。この様な複数の疣状突起を有する表面については表面粗度によりその範囲が規定される。
シアーズ法により測定される比表面積(SA1)は、シリカゾルに対して水酸化ナトリウム溶液を滴定したときの水酸化ナトリウム溶液の消費量からシリカ微粒子の比表面積を求めるものであり、実際の表面積を反映したものと言える。また、BET法は、粒子への気体(通常は窒素ガス)の吸着量から、比表面積を算定する方法であり、これについても実際の表面積を反映したものと言える。
SA2=6000/(D2×ρ) ・・・ (1)
ただし、式(1)において、ρは試料粒子の密度で、シリカの場合2.2である。
本発明において、金平糖状シリカ微粒子の表面粗度は1.7〜10の範囲にある。表面粗度が1.7未満の場合、突起の割合が少ないかあるいは、疣状突起自体がシリカ微粒子の粒子径に比べて小さ過ぎ、球状シリカ微粒子に近くなる。表面粗度の値が10を超える場合は、合成が容易ではない。表面粗度の範囲としては、1.7〜8の範囲が好適である。
本発明において球状とは、真球度が0.8〜1.0の範囲にあるものを言う。ここで真球度とは、透過型電子顕微鏡により写真撮影して得られる写真投影図における任意の50個の粒子について、それぞれその最大径(DL)と、これと直交する短径(DS)との比(DS/DL)の平均値を意味する。真球度が0.8未満の場合は、シリカ微粒子が球状とは云えず、前記の異形粒子に該当する場合が生じる。
なお、後記する本発明の金平糖状シリカゾルの製造方法により、金平糖状シリカゾルを調製する場合、平均粒子径(D2)が150nmを超える場合は、原料の核微粒子の大きさにもよるが、一般にビルトアップ工程が進行し過ぎるため突起が平坦化する傾向が著しくなる。また、7nm未満の場合は、必要な表面粗度をもったシリカ微粒子を調製することが容易ではない。
本発明の金平糖状シリカ微粒子は、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)の範囲については、より好適には、10〜100nmの範囲が推奨される。
本発明の金平糖状シリカゾルについては、その粒子径の変動係数(CV値)が10〜50%の範囲にあるものが好ましい。このような金平糖状シリカゾルは、粒子径の均一性が高いため、例えば、研磨材として使用した場合に優れた研磨特性(研磨レート)を発揮することが可能となる。
ここで粒子径変動係数(CV値)は、次式(2)で定義される。
粒子径変動係数(CV値)=粒子径標準偏差(σ)/平均粒子径(Dn))×100 ・・・(2)
粒子径変動係数(CV値)が10%未満の場合については、粒子径の均一性が極めて高いレベルにある場合であるが、製造に要する時間が増大し、製造コストが上昇するばかりでなく、研磨レートが低下する傾向がある。粒子径変動係数(CV値)が50%を超える場合は、研磨処理後の被研磨面の面精度が低下する。粒子径の変動係数の範囲については、更に好適には15〜35%の範囲が推奨される。
なお、この粒子径の変動係数(CV値)については、本発明の他の金平糖状シリカ系微粒子、即ち、金平糖状アルミナ−シリカ複合微粒子についても該当する。
本発明の金平糖状シリカゾルの製造方法は、核粒子分散液または珪酸アルカリ水溶液(以下、これらの核粒子分散液または珪酸アルカリ水溶液を「A液」と称する。)中に、強酸の塩からなる電解質の存在下、珪酸アルカリ水溶液(以下、この珪酸アルカリ水溶液を「B液」と称する。)を添加して核粒子を成長させる際に、A液のシリカ100質量部に対して、B液のシリカ50〜2500質量部を、B液中のアルカリの当量数(EA)と電解質の当量数(EE)の比(EA/EE)が0. 4〜8の範囲となるように添加するものである。
以下、本発明の金平糖状シリカゾルの製造方法について具体的に説明する。
A液の核粒子分散液としては、従来公知のシリカゾルを用いることができる。このようなシリカゾルとしては、本願出願人による特開昭63−64911号公報に記載の方法で得られるシリカゾル、あるいはこのときシード粒子として用いられる比較的小さな粒子径を有するシリカ粒子の分散液を好適に用いることができる。
核粒子分散液中のシリカ微粒子の粒子径については、本発明の金平糖状シリカゾルの製造方法に適用して、画像解析法により測定される平均粒子径(D2)が7〜150nmの球状シリカ微粒子を得ることが可能な大きさであれば格別に限定されるものではないが、通常は画像解析法により測定される平均粒子径が140nm以下のシリカ微粒子が分散した核粒子分散液が使用される。
核粒子の粒子径が140nmを越えると、本発明の製造方法に適用しても金平糖状シリカゾルを得られない場合がある。なお、粒子径の下限は、核粒子として機能すれば特に制限はないが珪酸のオリゴマー以上、特に10量体以上であることが好ましい。また、核粒子分散液中のシリカ微粒子については、多孔質状のシリカ微粒子よりは、非多孔質状のシリカ微粒子の方が、金平糖状シリカ微粒子の製造のためには好ましい。
上記核粒子分散液のpH調整はアルカリ添加によって行うことができる。具体的には、NaOH、KOHなどのアルカリ金属水酸化物や、アンモニア水、第4級アンモニウムハイドロオキサイド、アミン化合物等を用いることができる。なお、上記核粒子分散液の調製時の温度には特に制限はなく、通常10〜30℃の範囲である。
本発明では、前記A液に、電解質と、珪酸アルカリ水溶液(B液)とを添加してシリカ微粒子の粒子成長を行う。電解質はあらかじめA液中に一部または全部を添加しておくこともできるが、B液の珪酸アルカリ水溶液と共に、それぞれ連続的にあるいは断続的に添加しても良い。
B液として使用する珪酸アルカリとしては、LiOH、NaOH、KOH、RbOH、CsOH、NH4 OH、第4級アンモニウムハイドライドなどの珪酸アルカリ塩が挙げられる。この中でも、珪酸ナトリウム(水硝子)、珪酸カリウム等は好適に用いることができる。また、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)などの加水分解性有機化合物を過剰のNaOHなどを用いて加水分解して得られる珪酸アルカリ水溶液なども好適である。
本発明に用いる電解質としては、従来公知の酸と塩基とからなり水に可溶の塩を用いることができる。特に、強酸の塩からなる電解質は、珪酸アルカリのアルカリを受容することができ、このとき核粒子の粒子成長に用いられる珪酸を生成するので好ましい。このような強酸の塩からなる水可溶性の電解質としては、硫酸、硝酸、塩酸などの強酸のナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、ルビジウム塩、セシウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。また、カリウム明礬、アンモニウム明礬等の硫酸の複塩である明礬も好適である。
B液の添加後、必要に応じてこれを熟成する。熟成温度は40〜150℃、好ましくは60〜100℃の範囲とし、熟成時間は熟成温度によっても異なるが30分〜5時間程度である。このような熟成を行うことによって粒子径がより均一で、安定性に優れたシリカゾルを得ることができる。
また、所望により、分散液の温度を概ね40℃以下に冷却した後、分散液中のイオンを除去しても良い。分散液中のイオンを除去する方法としては従来公知の方法を採用することができ、例えば、限外濾過膜法、イオン交換樹脂法、イオン交換膜法などの方法が挙げられる。
本発明の金平糖状シリカゾルは、有機溶媒で置換することによってオルガノゾルを製造することができる。置換方法としては従来公知の方法を採用することができ、有機溶媒の沸点が概ね水より高い場合には、有機溶媒を加えて蒸留することによって得ることができる。また、有機溶媒の沸点が低い場合には本願出願人の出願による特開昭59−8614号公報に開示した限外濾過膜法などによって得ることができる。得られるオルガノゾルの濃度はSiO2に換算して10〜50重量%の範囲である。また、このオルガノゾルは、使用に際して適宜希釈して、あるいはさらに濃縮して用いることができる。
[金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾル]
本発明の金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾルは、球状シリカ粒子の表面にアルミナとシリカとからなる複数の疣状突起を有する複合微粒子であって、BET法またはシアーズ法により測定される比表面積を(SA1)とし、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算した比表面積を(SA2)としたときの表面粗度(SA1)/(SA2)の値が、1.7〜10の範囲にあり、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)が7〜150nmの範囲にある金平糖状のアルミナ−シリカ複合微粒子が溶媒に分散してなるものである。
本発明において表面粗度とは、BET法またはシアーズ法により測定される比表面積[単位質量当りの表面積]の値を(SA1)とし、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算された比表面積の値を(SA2)としたとき、表面粗度=(SA1)/(SA2)として定義される。
SA2=6000/(D2×ρ) ・・・ (1)
この関係式は、前記仮定に基づくものであるので、この比表面積(SA2)の値は、平均粒子径(D2)に対応した、球状で表面が平滑なシリカ微粒子の比表面積を表すものと言える。
本発明においては、金平糖状アルミナ−シリカ複合微粒子の表面粗度は1.7〜10の範囲にあるものが好ましい。表面粗度が1.7未満の場合、疣状突起の割合が少ないかあるいは、疣状突起自体がアルミナ−シリカ微粒子の粒子径に比べて極めて小さくなり、球状微粒子に近くなる。表面粗度の値が10を超える場合は、合成が容易ではない。 本発明の金平糖状アルミナ−シリカ複合微粒子の表面粗度については、さらに好適には1.7〜5.0の範囲が推奨される。
前記比(D3/HP)が100/5未満の場合は、微粒子表面が平滑である場合に極めて近くなり、例えば、研磨効果などにおいても、効果の違いが生じ難くなる。前記比(D3/HP)が100/50を超える場合は、合成することが容易ではない。前記比(D3/HP)については、更に好適には100/7〜100/30の範囲が推奨される。
また、任意の金平糖状アルミナ−シリカ複合微粒子50個について、任意の疣状突起の頂点から疣状突起と球状微粒子部分との接点までの距離を3箇所ずつ測定し、その全ての平均値を算出し、疣状突起の平均高さ(HP)とした。
本発明において球状とは、真球度が0.8〜1.0の範囲にあるものを言う。ここで真球度とは、透過型電子顕微鏡により写真撮影して得られる写真投影図における任意の50個の粒子について、それぞれその最大径(DL)と、これと直交する短径(DS)との比(DS/DL)の平均値を意味する。真球度が0.8未満の場合は、アルミナ−シリカ微粒子が球状とは云えず、前記の異形粒子に該当する場合が生じる。
なお、後記する本発明の金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾルの製造方法により、金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾルを調製する場合、平均粒子径(D2)が150nm超える場合は、原料の核微粒子の大きさにもよるが、一般にビルトアップ工程が進行し過ぎるため疣状突起が平坦化する傾向が著しくなる。また、7nm未満の場合は、必要な表面粗度をもったアルミナ−シリカ微粒子を調製することが容易ではない。前記金平糖状アルミナ−シリカ複合微粒子の平均粒子径については、より好適には10〜130nmの範囲が推奨され、更に好適には、10〜80nmの範囲が推奨される。
原料シリカゾル
本発明の金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾルの製造方法において、原料の核粒子として使用されるシリカゾルの製造方法については、格別限定されるものではなく、市販のシリカゾルまたは公知のシリカゾルを適用することができる。
1)アルカリ金属珪酸塩、第3級アンモニウム珪酸塩、第4級アンモニウム珪酸塩またはグアニジン珪酸塩から選ばれる水溶性珪酸塩を、脱アルカリすることにより得られる珪酸液をアルカリ存在下で加熱することにより珪酸を重合する工程を含むシリカゾルの製造方法、
2)珪酸塩を酸で中和して得られるシリカヒドロゲルを洗浄して、塩類を除去し、アルカリを添加した後、加熱することによりシリカヒドロゲルを解膠する工程を含むシリカゾルの製造方法、および、
3)加水分解性基を有する珪素化合物を加水分解して、得られた珪酸を重合する工程を含むシリカゾルの製造方法、
などを挙げることができる。
原料シリカゾルのSiO2固形分濃度については、通常は1〜50重量%の範囲のものが使用される。1重量%未満では、効率的にシリカゾルの生産を行えない。他方、50重量%を越えるとシリカゾルの安定性が低下し、凝集し易くなるので望ましくない。
本発明方法においては、この様な原料シリカゾルを必要に応じて、純水で希釈してシリカ固形分濃度を2〜40%に調整することが望ましい。
本発明製造方法においては、原料のシリカゾルにアルミン酸ナトリウム(NaAlO2)の水溶液を添加して、シリカ微粒子表面にアルミナが概ね斑点状に存在してなるアルミナ被覆シリカ微粒子を調製する。
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−Si−O−Al-−O−Si− ・・・(2)
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30℃を超える場合は、アルミン酸ナトリウムの核生成が生じ、後の熟成工程でシリカ−アルミナの被覆が形成され難い。10℃未満では、シリカ微粒子表面へのアルミン酸ナトリウムの反応が低調であるため、アルミナによる斑点状の被覆が形成され難い。
なお、通常、原料シリカゾルにアルミン酸ナトリウム水溶液を添加する際には、原料シリカゾルを充分に攪拌しながら行う。
熟成条件としては60〜98℃で1〜7時間行なうことが必要である。熟成温度が60℃未満では、表面をシリカ−アルミナ層にするための時間を要するため、経済的でない。98℃を超える温度での熟成は必要でない。熟成時間が1時間未満では、シリカ−アルミナ層の形成が充分ではないため、目的とする金平糖状微粒子が得られない。7時間を越える熟成は、必要でない。
得られたアルミナ被覆シリカゾルについて、珪酸液の添加前に、アルカリ金属珪酸塩を添加し、シーデイングを行った後、熟成し、次に珪酸液を添加することにより粒子成長を行い、更に熟成させて金平糖状アルミナ−シリカ複合微粒子が溶媒に分散してなる金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾルを調製する。この粒子成長工程について、以下に述べる。
本発明の製造方法においては、前工程で得られたアルミナ被覆シリカゾルに、アルカリ金属珪酸塩を添加する。アルカリ金属珪酸塩が加えられていることで、次いで粒子成長用の珪酸液を加える際に、分散媒中に溶解したSiO2 濃度が予め高く設定されることになるため、核粒子であるアルミナ被覆シリカ微粒子への珪酸の析出が早くなる。
アルカリ金属珪酸塩としては、珪酸ナトリウム(水硝子)、珪酸カリウム、珪酸リチウムなどがあり、第3級アンモニウム珪酸塩としては珪酸トリエタノールアミン、第4級アンモニウム珪酸塩としては、珪酸テトラメタノールアンモニウム、珪酸テトラエタノールアンモニウムなどが使用される。通常、これらのアルカリ金属珪酸塩は水溶液の形態で使用される。
アルミナ被覆シリカゾルへのアルカリ金属珪酸塩の添加量については、アルカリ金属珪酸塩添加後において、シリカ固形分濃度が、1〜10質量%となるようにアルカリ金属珪酸塩を添加することが好ましい。
アルミナ被覆シリカゾルに対して、アルカリ金属珪酸塩を添加後、75〜99℃にて、10分〜1時間程度熟成を行う。
本発明の製造方法において使用される珪酸液とは、水溶性珪酸塩を脱アルカリすることにより調製されるものであり、通常は珪酸塩の水溶液を陽イオン交換樹脂で処理するなどの方法で脱アルカリして得られる珪酸の低重合物の水溶液である。この種の珪酸液は、通常、pHは2〜4、SiO2濃度約10質量%以下、好ましくは2〜7質量%のものが、常温でのゲル化が生じ難く、比較的安定であり、実用的な原料として使用される。
このような珪酸液を70〜99℃にて、2〜24時間かけて、連続的にまたは断続的に添加する。添加温度が70℃未満では粒子成長に過度に時間を要したり、粒子成長自体が進行しない場合がある。99℃を超えると沸騰するため、粒子成長が阻害される。添加時間については、一度に全量添加することは適切ではなく、上記範囲の時間をかけて連続的にまたは断続的に添加することにより、粒子成長が行なわれる。
金平糖状シリカ系ゾルの製造方法としては、前記製造方法の他に、アルカリ金属ホウ酸塩を使用する製造方法も好適に用いることができる。
BET法またはシアーズ法により測定された比表面積(SA1)から換算された平均粒子径(D1)が3〜150nm、シリカ濃度0.1〜5質量%の範囲にあるシリカゾルを、60〜100℃に維持し、そこへアルカリ金属ホウ酸塩水溶液(濃度0.5〜5質量%)と、珪酸液またはアルカリ金属珪酸塩を同時に添加する。珪酸液としては、通常は、シリカ濃度1〜6質量%のものが使用される。アルカリ金属珪酸塩としては、通常は、シリカ濃度1〜40質量%のアルカリ金属珪酸塩水溶液が使用される。通常は、水硝子が好適に使用できる。
また、シリカゾル中のシリカ100質量部に対する、アルカリ金属ホウ酸塩水溶液の使用量については、10〜10000質量部(B2O3換算)が好ましく、同じく珪酸液またはアルカリ金属ケイ酸塩の使用量は、100〜20000質量部(シリカ換算)が好ましい。
珪酸液またはアルカリ金属ケイ酸塩の添加量が100質量部(シリカ換算)未満では、後の工程において、アルカリ金属ホウ酸塩を除去しても、金平糖状の粒子が形成され難い。20000質量部を超えると、金平糖状の粒子が形成され難くなる。
本発明の金平糖状シリカ系ゾルは研磨材および研磨用組成物として有用である。
具体的には、本発明の金平糖状シリカ系ゾルは、それ自体で研磨材として適用可能なものであり、更には、他の成分(研磨促進剤等)と共に通常の研磨用組成物を構成することも可能である。
本発明に係る研磨用組成物は、前記した金平糖状シリカ系微粒子が溶媒に分散したものである。溶媒としては通常、水を用いるが、必要に応じてメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類を用いることができ、他にエーテル類、エステル類、ケトン類など水溶性の有機溶媒を用いることができる。研磨材中の研磨用シリカ粒子の濃度は2〜50重量%、さらには5〜30重量%の範囲にあることが好ましい。濃度が2重量%未満の場合は、基材や絶縁膜の種類によっては濃度が低すぎて研磨速度が遅く生産性が問題となることがある。シリカ粒子の濃度が50重量%を越えると研磨材の安定性が不充分となり、研磨速度や研磨効率がさらに向上することもなく、また研磨処理のために分散液を供給する工程で乾燥物が生成して付着することがあり傷(スクラッチ)発生の原因となることがある。
以下に本発明の好適な実施例を述べるが、その画像解析法により測定される平均粒子径(D2)から算定される比表面積(SA2)、BET法またはシアーズ法により測定される比表面積(SA1)、および真球度(SA1/SA2)については、特に断りのない限り、それぞれ次の分析方法[1]〜[4]に従って、測定または算定し、その結果を以下の表に記した。
また、実施例および比較例における、Na2Oの定量方法、Cl(塩素)の定量方法、SO4の定量方法、NO3の定量方法およびアルミニウム基板に対する研磨特性の評価方法については、それぞれ後記分析方法[5]〜[9]に従って定量または評価し、その結果を以下の表に記した。粒子径の変動係数(CV値)については後記[10]に記した方法により測定し、その結果を以下の表に記した。
実施例21〜25および比較例21〜23における、画像解析による金平糖状アルミナ−シリカ複合微粒子の球状微粒子部分の平均粒子径測定と疣状突起の平均高さ測定については、後記[11]の測定方法により測定した。また、アルミナ被覆シリカ微粒子分散液の固形分測定については後記[12]の測定方法により測定した。これらの結果については、表2に記した。
透過型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、H−800)により、試料シリカゾルを倍率25万倍で写真撮影して得られる写真投影図における、任意の50個の粒子について、その最大径(DL)を測定し、その平均値を平均粒子径(D2)とした。また、平均粒子径(D2)の値を前記式(1)に代入して、比表面積(SA2)を求めた。
1)SiO2として1.5gに相当する試料をビーカーに採取してから、恒温反応槽(25℃)に移し、純水を加えて液量を90mlにする。(以下の操作は、25℃に保持した恒温反応槽中にて行った。)
2)pH3.6になるように0.1モル/L塩酸水溶液を加える。
3)塩化ナトリウムを30g加え、純水で150mlに希釈し、10分間攪拌する。
4)pH電極をセットし、攪拌しながら0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液を滴下して、pH4.0に調整する。
5)pH4.0に調整した試料を0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液で滴定し、pH8.7〜9.3の範囲での滴定量とpH値を4点以上記録して、0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の滴定量をX、その時のpH値をYとして、検量線を作る。
V=(A×f×100×1.5)/(W×C) ・・・ (2)
SA=29.0V−28 ・・・ (3)
D1=6000/(ρ×SA) ・・・ (4)
(ここで、ρは粒子の密度(g/cm3)を表す。 シリカの場合は2.2を代入する。)
A:SiO21.5g当たりpH4.0〜9.0までに要する0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の滴定量(ml)
f :0.1モル/L水酸化ナトリウム溶液の力価
C :試料のSiO2濃度(%)
W :試料採取量(g)
シリカゾル50mlをHNO3でpH3.5に調整し、1−プロパノール40mlを加え、110℃で16時間乾燥した試料について、乳鉢で粉砕後、マッフル炉にて500℃、1時間焼成し、測定用試料とした。そして、比表面積測定装置(ユアサアイオニクス製、型番マルチソーブ12)を用いて窒素吸着法(BET法)を用いて、窒素の吸着量から、BET1点法により比表面積を算出した。
具体的には、試料0.5gを測定セルに取り、窒素30v%/ヘリウム70v%混合ガス気流中、300℃で20分間脱ガス処理を行い、その上で試料を上記混合ガス気流中で液体窒素温度に保ち、窒素を試料に平衡吸着させる。次に、上記混合ガスを流しながら試料温度を徐々に室温まで上昇させ、その間に脱離した窒素の量を検出し、予め作成した検量線により、シリカゾルの比表面積を算出した。また、得られた比表面積(SA)を前記式(4)に代入して平均粒子径D1を求めた。
透過型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、H−800)により、試料シリカゾルを倍率25万倍で写真撮影して得られる写真投影図における、任意の50個の粒子について、それぞれその最大径(DL)と、これと直交する短径(DS)との比(DS/DL)を測定し、それらの平均値を真球度とした。
次の手順によった。
1)試料シリカゾル約10gを白金皿に採取し、0.1mgまで秤量する。
2)硝酸5mlと弗化水素酸20mlを加えて、サンドバス上で加熱し,蒸発乾固する。
3)液量が少なくなったら、更に弗化水素酸20mlを加えてサンドバス上で加熱し、蒸発乾固する。
4)室温まで冷却後、硝酸2mlと水を約50ml加えて、サンドバス上で加熱溶解する。
5)室温まで冷却後、フラスコ(100ml)に入れ、水で100mlに希釈して試料溶液とする。
8)上記6)と7)の結果からSiO2分に対するNaの割合を算出し、更にNa2Oに換算した。
次の手順によった。
1)試料シリカゾルの約20gを200mlビーカーに採取し、0.1mgまで秤量する。
2)アセトン100ml、酢酸5mlおよび0.002mol/lの塩化ナトリウム溶液4mlを加え、試料溶液とする。
3)電位差自動滴定装置(京都電子工業(株)製、AT−610、検出範囲:−2000〜2000mV、pH0〜14、温度0〜100℃)を使用して、試料溶液に対する硝酸銀のアルコール溶液(硝酸銀濃度0.002mol/l)の滴定量を求める。また試料シリカゾルを添加しない他は上記2)と同様にして空試験溶液を調製し、これについても同様に滴定量を求めた。そして、次の式(6)から試料中の塩素含有量を求めた。
A:試料溶液に対する硝酸銀アルコール溶液の滴定量(ml)
B:空試験溶液に対する硝酸銀アルコール溶液の滴定量(ml)
f:硝酸銀アルコール溶液の力価
C:硝酸銀アルコール溶液1mlにおけるCl滴定量=71(μg)
W:試料採取量(g)
イオンクロマトグラフィー(DIONEX社製、2010i)により測定した。イオン交換カラムで目的イオンを分離し、その電気伝導度を経時的に検出することにより分析された。
硫酸イオンの場合と同様のイオンクロマトグラフィーにより測定された。
研磨用スラリーの調製
各実施例および各比較例で得たシリカ濃度20質量%の金平糖状シリカゾルに、H2O2、HEDP(1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジスルホン酸)および超純水を加えて、シリカ9重量%、H2O20.5重量%、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジスルホン酸0.5重量%の研磨用スラリーを調製し、さらに必要に応じてHNO3を加えて、pH2の研磨用スラリーを調製した。
被研磨基板
被研磨基板として、アルミニウムディスク用基板を使用した。このアルミニウムディスク用基板は、アルミニウム基板にNi−Pを10μmの厚さに無電解メッキ(Ni88%とP12%の組成の硬質Ni−Pメッキ層)をした基板(95mmΦ/25mmΦ−1.27mmt)を使用した。なお、この基板は一次研磨済みで、表面粗さ(Ra)は0.17nmであった。
上記被研磨基板を、研磨装置(ナノファクター(株)製:NF300)にセットし、研磨パッド(ロデール社製「アポロン」)を使用し、基板荷重0.05MPa、テーブル回転速度30rpmで研磨用スラリーを20g/分の速度で5分間供給して研磨を行った。
研磨前後の被研磨基材の重量変化を求めて研磨速度を計算した。
以下、同様に実施例7〜9の金平糖状シリカゾルの研磨レート比については、比較例4のシリカゾルによる研磨速度を1としたときの各研磨速度の比率を研磨レートとした。
実施例10および11の金平糖状シリカゾルの研磨レート比については比較例3のシリカゾルによる研磨速度を1としたときの各研磨速度の比率を研磨レートとした。
比較例1の金平糖状シリカゾルの研磨レート比については比較例5のシリカゾルによる研磨速度を1としたときの各研磨速度の比率を研磨レートとした。
シリカ微粒子分散液を0.58%アンモニア水にて希釈し、pH11、シリカ濃度0.1質量%に調整し、下記の粒度分布測定装置を用いて平均粒子径および変動係数(CV値)を測定した。
〔粒度分布測定装置〕
型番 NICOMP 380、製造元 PARTICLE SIZING SYSTEMS Co.Ltd、測定原理:動的光散乱法(ホモダイン/粒度分布)、光源:5mW He−Ne レーザー(標準)、検出器:フォトカウント用光電子増倍管、コーリレーター:32bitデジタルオートコーリレーター(DSP搭載)、測定セル:四面透過型角セル(ディスポーザブル)、温度制御方式:ペルチエ素子(コンピュータ制御)、設定範囲:5℃〜80℃、測定粒度分布範囲:1nm〜5μm、測定対象:コロイド粒子。
走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、H−800)により、試料シリカゾルを倍率25万倍で写真撮影して得られる写真投影図における、任意の50個の粒子について、その最小径を測定し、その平均値を金平糖状アルミナ−シリカ複合微粒子の球状微粒子部分の平均内径(D3)とした。
また、任意の金平糖状アルミナ−シリカ複合微粒子50個について、任意の疣状突起の頂点から疣状突起と球状微粒子部分との接点までの距離を3箇所ずつ測定し、その全ての平均値を算出し、疣状突起の平均高さとした。
試料(アルミナ被覆シリカ微粒子分散液)2gをルツボにて蒸発乾固し、得られた固形物を1000℃にて1時間焼成後、デシケーターに入れ冷却して秤量する。これらの重量差よりアルミナ被覆シリカ微粒子の含有量を求めた。
核粒子分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-40、画像解析法により測定された平均粒子径21.2nm、SiO2 濃度40.7質量%)102.4gに水を加えて、4170g(SiO2 濃度1質量%)とし、更にシリカゾルのpHが11となるように濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加した。ついで、シリカゾルの温度を80℃に昇温し、30分間80℃に維持して核粒子分散液(A液)とした。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)575gを水2185gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2760gを調製した。また、電解質としての硫酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)98.0gに水2352gを加えて、電解質水溶液2450gを調製した。そして、温度を80℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ80℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA/EEは1.0であった。ついで、80℃で1時間熟成を行った後、粒子成長した核粒子分散液のpHが10.8になるまで限外濾過膜により洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。この金平糖状シリカゾルについて、前記[1]〜[10]の分析を行なった結果を表1に示す。実施例2〜17および比較例1〜5においても同様である。
核粒子分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-40、画像解析法により測定された平均粒子径21.2nm、SiO2 濃度40.7質量%)102.4gに水を加えて、4170g(SiO2 濃度1質量%)とし、更にシリカゾルのpHが11となるように濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加した。ついで、シリカゾルの温度を65℃に昇温し、30分間65℃に維持して核粒子分散液(A液)とした。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)575gを水2185gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2760gを調製した。また、電解質としての硫酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)98.0gに水2352gを加えて、電解質水溶液2450gを調製した。そして、温度を65℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ65℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は1.0であった。ついで、65℃で1時間熟成を行った後、粒子成長した核粒子分散液のpHが10.1になるまで限外濾過膜により洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-40、画像解析法により測定された平均粒子径21.2nm、SiO2 濃度40.7質量%)102.4gに水を加えて、4170g(SiO2 濃度1質量%)とし、更にシリカゾルのpHが11となるように濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加した。ついで、シリカゾルの温度を95℃に昇温し、30分間、95℃に維持して核粒子分散液(A液)とした。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)575gを水2185gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2760gを調製した。また、電解質としての硝酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)74.2gに水2376gを加えて、電解質水溶液2450.2gを調製した。そして、温度を95℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ95℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は0.8であった。ついで、95℃で1時間熟成を行った後、粒子成長した核粒子分散液のpHが10になるまで限外濾過膜により洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-40、画像解析法により測定された平均粒子径21.2nm、SiO2 濃度40.7質量%)102.4gに水を加えて、4170g(SiO2 濃度1質量%)とし、更に、シリカゾルのpHが11となるように濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加した。ついで、シリカゾルの温度を65℃に昇温し、30分間65℃に維持して核粒子分散液(A液)とした。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)575gを水2185gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2760gを調製した。また、電解質としての硝酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)74.2gに水2376gを加えて、電解質水溶液2450.2gを調製した。そして、温度を65℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ65℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は0.8であった。ついで、65℃で1時間熟成を行った後、粒子成長した核粒子分散液のpHが10.2になるまで限外濾過膜により洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-40、画像解析法により測定された平均粒子径21.2nm、SiO2 濃度40.7質量%)102.4gに水を加えて、4170g(SiO2 濃度1質量%)とし、更にシリカゾルのpHが11となるように濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加した。ついで、シリカゾルの温度を95℃に昇温し、30分間95℃に維持して核粒子分散液(A液)とした。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)575gを水2185gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2760gを調製した。また、電解質としての塩化アンモニウム(三菱化学株式会社製)39.7gに水2410gを加えて、電解質水溶液2449.7gを調製した。そして、温度を95℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液5210gを、それぞれ95℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は1.0であった。ついで、95℃で1時間熟成を行った後、限外濾過膜により成長核粒子分散液のpHが10.1になるまで洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-40、画像解析法により測定された平均粒子径21.2nm、SiO2 濃度40.7質量%)102.4gに水を加えて、4170g(SiO2 濃度1質量%)とし、更にシリカゾルのpHが11となるように濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加した。ついで、シリカゾルの温度を65℃に昇温し、30分間65℃に維持して核粒子分散液(A液)とした。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)575gを水2185gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2760gを調製した。また、電解質としての塩化アンモニウム(三菱化学株式会社製)39.7gに水2410gを加えて、電解質水溶液2449.7gを調製した。そして、温度を65℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液5210gを、それぞれ65℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は1.0であった。ついで、65℃で1時間熟成を行った後、限外濾過膜により成長核粒子分散液のpHが10.3になるまで洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-40、画像解析法により測定された平均粒子径21.2nm、SiO2 濃度40.7質量%)24.8gに水を加えて、1010g(SiO2 濃度1質量%)とし、更にシリカゾルのpHが11となるように濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加した。ついで、シリカゾルの温度を80℃に昇温し、30分間80℃に維持して核粒子分散液(A液)とした。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)708gを水2692gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)3400gを調製した。また、電解質としての硫酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)120.8gに水2899gを加えて、電解質水溶液3019.8gを調製した。そして、温度を80℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ80℃にて5時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は1.0であった。ついで、80℃で1時間熟成を行った後、限外濾過膜によりpHが9.4になるまで洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
実施例7と同様な核粒子分散液(A液)を調製した。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)708gを水2692gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)3400gを調製した。また、電解質としての硝酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)91.4gに水2928gを加えて、電解質水溶液3019.4gを調製した。そして、温度を80℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ80℃にて5時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は0.8であった。ついで、80℃で1時間熟成を行った後、限外濾過膜によりpHが10.4になるまで洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
実施例7と同様な核粒子分散液(A液)を調製した。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)708gを水2692gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)3400gを調製した。また、電解質としての塩化アンモニウム(三菱化学株式会社製)48.9gに水2971gを加えて、電解質水溶液3019.9gを調製した。そして、温度を80℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ80℃にて5時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は1.0であった。ついで、80℃で1時間熟成を行った後、限外濾過膜によりpHが10.3になるまで洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-50、画像解析法により測定された平均粒子径35.8nm、SiO2 濃度48.4質量%)15.1gに水を加えて、730g(SiO2 濃度1質量%)とし、更にシリカゾルのpHが11となるように濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加した。ついで、シリカゾルの温度を95℃に昇温し、30分間95℃に維持して核粒子分散液(A液)とした。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)888gを水4400gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)5288gを調製した。また、電解質としての硫酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)151.3gに水4800gを加えて、電解質水溶液4951.3gを調製した。そして、温度を95℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ95℃にて9時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は1.0であった。ついで、95℃で1時間熟成を行った後、限外濾過膜によりpHが9.8になるまで洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
なお、比較例1については、シリカゾルの比表面積を、窒素吸着法により測定した。
核粒子分散液の調製
シリカゾル(画像解析法により測定された平均粒子径16.9nm、SiO2 濃度30.7質量%)126.7gに水を加えて、3890g(SiO2 濃度1質量%)とし、更にシリカゾルのpHが11となるように濃度5質量%の水酸化ナトリウム水溶液を添加した。ついで、シリカゾルの温度を80℃に昇温し、30分間80℃に維持して核粒子分散液(A液)とした。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)588gを水2232gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2820gを調製した。また、電解質としての硝酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)93.3gに水2412gを加えて、電解質水溶液32505.3gを調製した。そして、温度を80℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ80℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は0.65であった。ついで、80℃で1時間熟成を行った後、限外濾過膜によりpHが9.8になるまで洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
実施例10と同様の核粒子分散液(A液)を調製した。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)588gを水2232gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2820gを調製した。また、電解質としての硫酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)100.2gに水2405gを加えて、電解質水溶液2505.2gを調製した。そして、温度を80℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ80℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は1.0であった。ついで、80℃で1時間熟成を行った後、限外濾過膜によりpHが9.2になるまで洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
実施例1と同様の核粒子分散液(A液)を調製した。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)575gを水2185gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2760gを調製した。また、電解質としての硫酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)24.5gに水2425gを加えて、電解質水溶液2449.5gを調製した。そして、温度を80℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ80℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は4.0であった。ついで、80℃で1時間熟成を行った後、粒子成長した核粒子分散液のpHが9.9になるまで限外濾過膜により洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
実施例1と同様の核粒子分散液(A液)を調製した。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)575gを水2185gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2760gを調製した。また、電解質としての硝酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)14.8gに水2435gを加えて、電解質水溶液2449.8gを調製した。そして、温度を80℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ80℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は4.0であった。ついで、80℃で1時間熟成を行った後、粒子成長した核粒子分散液のpHが10.4になるまで限外濾過膜により洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
実施例1と同様の核粒子分散液(A液)を調製した。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)575gを水2185gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2760gを調製した。また、電解質としての塩化アンモニウム(三菱化学株式会社製)9.9gに水2440gを加えて、電解質水溶液2449.9gを調製した。そして、温度を80℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ80℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は4.0であった。ついで、80℃で1時間熟成を行った後、粒子成長した核粒子分散液のpHが9.9になるまで限外濾過膜で洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
実施例1と同様の核粒子分散液(A液)を調製した。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)575gを水2185gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2760gを調製した。また、電解質としての硝酸アンモニウム(三菱化学株式会社製)91.4gに水2359gを加えて、電解質水溶液2450.4gを調製した。そして、温度を80℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ80℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は0.65であった。ついで、80℃で1時間熟成を行った後、粒子成長した核粒子分散液のpHが9.9になるまで限外濾過膜で洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
実施例1と同様の核粒子分散液(A液)を調製した。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)575gを水2185gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)2760gを調製した。また、電解質としての塩化アンモニウム(三菱化学株式会社製)79.4gに水2371gを加えて、電解質水溶液2450.4gを調製した。そして、温度を80℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ80℃にて1時間かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は0.5であった。ついで、80℃で1時間熟成を行った後、粒子成長した核粒子分散液のpHが9.5になるまで限外濾過膜で洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
核粒子分散液の調製
実施例1と同様の核粒子分散液(A液)を調製した。
水硝子(AGCエスアイテック株式会社製:JIS3号水硝子、SiO2 濃度24質量%)140.8gを水535.2gで希釈して、珪酸アルカリ水溶液(B液)676gを調製した。また、電解質としての塩化アンモニウム(三菱化学株式会社製)9.7gに水590gを加えて、電解質水溶液599.7gを調製した。そして、温度を95℃に維持した前記核粒子分散液(A液)全量に対して、前記珪酸アルカリ水溶液(B液)および前記電解質水溶液を、それぞれ95℃にて15分かけて全量添加することにより粒子成長を行った。
ここで、B液のアルカリと電解質の当量比EA /EE は1.0であった。ついで、95℃で1時間熟成を行った後、粒子成長した核粒子分散液のpHが10.5になるまで限外濾過膜で洗浄を行った。ついで、濃縮してSiO2 濃度20質量%の金平糖状シリカゾルを得た。
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-50、画像解析法により測定された平均粒子径35.8nm、SiO2 濃度48.4質量%)に純水を加えてSiO2 濃度20質量%とした。
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-40、画像解析法により測定された平均粒子径21.2nm、SiO2 濃度40.7質量%)に純水を加えてSiO2 濃度20質量%とした。
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-45、画像解析法により測定された平均粒子径55.3nm、SiO2 濃度40.3質量%)に純水を加えてSiO2 濃度20質量%とした。
なお、比較例4については、シリカゾルの比表面積を、窒素吸着法により測定した。
シリカゾル(触媒化成工業株式会社製:カタロイドSI-80、画像解析法により測定された平均粒子径110nm、SiO2 濃度40.5質量%)に純水を加えてSiO2 濃度20質量%とした。
なお、比較例5については、シリカゾルの比表面積を、窒素吸着法により測定した。
原料シリカゾル(窒素吸着法により測定される比表面積から換算された平均粒子径45nm、品名:カタロイドSI−45P、製造元:触媒化成工業株式会社、pH、シリカ濃度、比表面積および形状は表2に記載)2500gに純水を加えて、シリカ濃度15.4重量%に調整した。
このシリカゾル6500gに、12℃にて、アルミン酸ナトリウム[化学式:NaAlO2]の0.9重量%水溶液850g(シリカゾルのシリカ分100質量部に対して、アルミン酸ナトリウムが0.77質量部に相当)を攪拌しながら4時間かけて均等に添加した。そして、90℃に昇温して、3時間熟成した。
得られたアルミナ被覆シリカ微粒子の分散液について前記[12]の固形分測定方法により固形分(アルミナ被覆シリカ微粒子)の含有量を測定したところ13.7重量%であった。このアルミナ被覆シリカ微粒子水溶液1199gに純水を加えて、濃度2.9重量%に調製した。
原料シリカゾル(窒素吸着法により測定される比表面積から換算された平均粒子径80nm、品名:カタロイドSI−80P、製造元:触媒化成工業株式会社、pH、シリカ濃度、比表面積および形状は表2に記載)2500gに純水を加えて、シリカ濃度15.4重量%に調整した。
このシリカゾル6500gに、14℃にて、アルミン酸ナトリウム[化学式:NaAlO2]の0.9重量%水溶液482g(シリカゾルのシリカ分100質量部に対して、アルミン酸ナトリウム0.43質量部に相当)を攪拌しながら2時間かけて均等に添加した。そして、90℃に昇温して、3時間熟成した。
得られたアルミナ被覆シリカ微粒子の分散液について前記[12]の固形分測定方法により固形分(アルミナ被覆シリカ微粒子)の含有量を測定したところ14.4重量%であった。このアルミナ被覆シリカ微粒子水溶液1463gに純水を加えて、濃度2.7重量%に調製した。
原料シリカゾル(ナトリウム滴定法により測定される比表面積から換算された平均粒子径25nm、品名:カタロイドSI−50、製造元:触媒化成工業株式会社、pH、シリカ濃度、比表面積および形状は表2に記載)2083gに純水を加えて、シリカ濃度15.4重量%に調整した。
このシリカゾル6500gに、25℃にて、アルミン酸ナトリウム[化学式:NaAlO2]の0.9重量%水溶液1488g(シリカゾルのシリカ分100質量部に対して、アルミン酸ナトリウムが1.34質量部に相当)を攪拌しながら6時間かけて均等に添加した。そして、90℃に昇温して、3時間熟成した。
得られたアルミナ被覆シリカ微粒子の分散液について前記[12]の固形分測定方法により固形分(アルミナ被覆シリカ微粒子)の含有量を測定したところ12.7重量%であった。このアルミナ被覆シリカ微粒子水溶液の882gに純水を加えて、濃度2.8重量%に調製した。
原料シリカゾル(窒素吸着法により測定される比表面積から換算された平均粒子径45nm、品名:カタロイドSI−45P、製造元:触媒化成工業株式会社、pH、シリカ濃度、比表面積および形状は表2に記載)2500gに純水を加えて、シリカ濃度15.4重量%に調整した。
このシリカゾル6500gに、25℃にて、アルミン酸ナトリウム[化学式:NaAlO2]の0.9重量%水溶液142g(シリカゾルのシリカ分100質量部に対して、アルミン酸ナトリウム0.13質量部に相当)を攪拌しながら30分かけて均等に添加した。そして、90℃に昇温して、3時間熟成した。
得られたアルミナ被覆シリカ微粒子の分散液について前記[12]の固形分測定方法により固形分(アルミナ被覆シリカ微粒子)の含有量を測定したところ15.1重量%であった。このアルミナ被覆シリカ微粒子水溶液1199gに純水を加えて、濃度2.9重量%に調製した。
原料シリカゾル(窒素吸着法により測定される比表面積から換算された平均粒子径45nm、品名:カタロイドSI−45P、製造元:触媒化成工業株式会社、pH、シリカ濃度、比表面積および形状は表2に記載)2500gに純水を加えて、シリカ濃度15.4重量%に調整した。
このシリカゾル6500gに、25℃にて、アルミン酸ナトリウム[化学式:NaAlO2]の0.9重量%水溶液1983g(シリカゾルのシリカ分100質量部に対して、アルミン酸ナトリウムが1.79質量部に相当)を攪拌しながら8時間かけて均等に添加した。そして、90℃に昇温して、3時間熟成した。
得られたアルミナ被覆シリカ微粒子の分散液について前記[12]の固形分測定方法により固形分(アルミナ被覆シリカ微粒子)の含有量を測定したところ12.0重量%であった。このアルミナ被覆シリカ微粒子水溶液1199gに純水を加えて、濃度2.9重量%に調製した。
原料シリカゾル(窒素吸着法により測定される比表面積から換算された平均粒子径45nm、品名:カタロイドSI−45P、製造元:触媒化成工業株式会社、pH、シリカ濃度、比表面積および形状は表2に記載)407gに純水を加えて、シリカ濃度2.8重量%に調整した。
原料シリカゾル(ナトリウム滴定法により測定される比表面積から換算された平均粒子径25nm、品名:カタロイドSI−50、製造元:触媒化成工業株式会社、pH、シリカ濃度、比表面積および形状は表2に記載)228gに純水を加えて、シリカ濃度2.8重量%に調整した。
原料シリカゾル(窒素吸着法により測定される比表面積から換算された平均粒子径45nm、品名:カタロイドSI−45P、製造元:触媒化成工業株式会社、pH、シリカ濃度、比表面積および形状は表2に記載)2500gに純水を加えて、シリカ濃度15.4重量%に調整した。
このシリカゾル6500gに、25℃にて、アルミン酸ナトリウム[化学式:NaAlO2]の0.9重量%水溶液2833g(シリカゾルのシリカ分100質量部に対して、アルミン酸ナトリウムが2.55質量部に相当)を攪拌しながら12時間かけて均等に添加した。そして、90℃に昇温して、3時間熟成した。
得られたアルミナ被覆シリカ微粒子の分散液について前記[12]の固形分測定方法により固形分(アルミナ被覆シリカ微粒子)の含有量を測定したところ11.0重量%であった。このアルミナ被覆シリカ微粒子水溶液1494gに純水を加えて、濃度2.9重量%に調製した。
窒素吸着法により測定された比表面積から換算された平均粒子径が5nm、SiO2濃度20%のシリカゾル(触媒化成工業(株)製、カタロイドSI−550)の2.3gを87℃に昇温し30分保持した。その後、液温を87℃に保持したまま、濃度1質量%の四ホウ酸ナトリウム(Na2B4O7)水溶液2489gと、SiO2濃度3.0質量%の水硝子2489gを14時間かけて同時に添加した。添加終了後、室温まで冷却し、限外濾過膜(旭化成株式会社マイクローザ1013)にてSiO2濃度12質量%まで濃縮した。このときのpHは9.5だった。そして、更に、ロータリーエバポレーターにてSiO2濃度40.5質量%まで濃縮した。得られた粒子はB2O3を0.38質量%含有していた。TEM像の画像解析から得られた平均粒子径は46nmであった。この金平糖状シリカ微粒子の分析結果を表3に示す。
窒素吸着法により測定された比表面積から換算された平均粒子径が5nm、SiO2濃度20%のシリカゾル(触媒化成工業(株)製、カタロイドSI−550)の2.3gを87℃に昇温し30分保持した。その後、液温を87℃に保持したまま、濃度1質量%の四ホウ酸ナトリウム(Na2B4O7)水溶液995gと、SiO2濃度3.0質量%の水硝子2986gを14時間かけて同時に添加した。添加終了後、室温まで冷却し、限外濾過膜(旭化成株式会社マイクローザ1013)にてSiO2濃度12質量%まで濃縮した。このときのpHは9.5だった。そして、更に、ロータリーエバポレーターにてSiO2濃度40.5質量%まで濃縮した。得られた粒子はB2O3を0.38質量%含有していた。TEM像の画像解析から得られた平均粒子径は54nmであった。この金平糖状シリカ微粒子の分析結果を表3に示す。
窒素吸着法により測定された比表面積から換算された平均粒子径が18nm、SiO2濃度40.5%のシリカゾル(触媒化成工業(株)製、カタロイドSI−40)の127gに、シリカ濃度24.3質量%の水硝子21gを混合し、87℃に昇温し30分保持した。その後、液温を87℃に保持したまま、濃度1質量%の四ホウ酸ナトリウム(Na2B4O7)水溶液2478gと、SiO2濃度4.88質量%の珪酸液2478gを14時間かけて同時に添加した。添加終了後、室温まで冷却し、限外濾過膜(旭化成株式会社マイクローザ1013)にてSiO2濃度12質量%まで濃縮した。このときのpHは9.5だった。そして、更に、ロータリーエバポレーターにてSiO2濃度40.5質量%まで濃縮した。得られた粒子はB2O3を0.38質量%含有していた。TEM像の画像解析から得られた平均粒子径は35nmであった。この金平糖状シリカ微粒子の分析結果を表3に示す。
Claims (9)
- 球状シリカ粒子の表面にアルミナとシリカとからなる複数の疣状突起を有する複合微粒子であって、BET法またはシアーズ法により測定される比表面積を(SA1)とし、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)から換算した比表面積を(SA2)としたときの表面粗度(SA1)/(SA2)の値が、1.7〜10の範囲にあり、画像解析法により測定された平均粒子径(D2)が7〜150nmの範囲にある金平糖状のアルミナ−シリカ複合微粒子が溶媒に分散してなる金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾル。
- 前記金平糖状アルミナ−シリカ複合微粒子の粒子径の変動係数(CV値)が10〜50%の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾル。
- A液(核粒子分散液または珪酸アルカリ水溶液)に、強酸の塩からなる電解質の存在下、B液(珪酸アルカリ水溶液)を添加して核粒子を成長させる際に、A液のシリカ100質量部に対して、B液のシリカ50〜2500質量部を、前記B液中のアルカリの当量数(EA)と前記電解質の当量数(EE)の比(EA/EE)が0. 4〜8の範囲となるように添加することを特徴とする金平糖状シリカゾルの製造方法。
- 前記A液に、前記B液および前記電解質を、40〜150℃の温度範囲で15分〜10時間かけてそれぞれ添加し、熟成することにより、核粒子の表面に微小粒子を生成、成長させることを特徴とする請求項3記載の金平糖状シリカゾルの製造方法。
- BET法またはシアーズ法により測定された比表面積(SA1)から換算された平均粒子径(D1)が3〜150nmの範囲にあるシリカ微粒子が水系溶媒に分散してなるシリカゾルに、アルミン酸ナトリウムを該シリカ微粒子100質量部に対して、0.1〜2.5質量部を連続的にまたは断続的に添加し、次に熟成させることによりアルミナ被覆シリカ微粒子の分散液を調製し、次に、該アルミナ被覆シリカ微粒子100質量部に対し、0.1〜100質量部に相当するアルカリ金属珪酸塩を添加し、熟成した後、更に珪酸液を連続的にまたは断続的に添加することにより、粒子成長させることを特徴とする金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾルの製造方法。
- 前記アルミナ被覆シリカ微粒子100質量部に対して、前記珪酸液をシリカ分換算で3〜700質量部を2〜24時間かけて連続的にまたは断続的に添加することを特徴とする請求項5記載の金平糖状アルミナ−シリカ複合ゾルの製造方法。
- BET法またはシアーズ法により測定された比表面積(SA1)から換算された平均粒子径(D1)が3〜150nmの範囲にあるシリカ微粒子が水系溶媒に分散してなるシリカゾルに、該シリカ微粒子100質量部に対し、a)アルカリ金属ホウ酸塩10〜10000質量部(B2O3換算)およびb)珪酸液またはアルカリ金属珪酸塩100〜20000質量部(シリカ換算)を、連続的にまたは断続的に添加し、純水洗浄またはイオン交換することを特徴とする金平糖状シリカ系ゾルの製造方法。
- 請求項1〜請求項2の何れかに記載の金平糖状シリカ系ゾルからなる研磨材。
- 請求項1〜請求項2の何れかに記載の金平糖状シリカ系ゾルを含むことを特徴とする研磨用組成物。
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