JP4906363B2 - ポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発泡倍率が10倍以上の高倍率のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法に関する。
ポリオレフィン系樹脂組成物の発泡体は、その優れた性能とコストのバランス、さらには、本来的に必要とされる樹脂のリサイクル性等を特徴として、主に、断熱建材用途、自動車部材用途、包装緩衝材用途などに広く使用されている。例えば、断熱建材用途では、ポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂の発泡体が建築物の床や壁の内部に施工され、非常に有用な素材として市場で広く受け入れられている。
なかでも、ポリプロピレン系樹脂組成物の発泡体は、ポリエチレン系樹脂組成物の発泡体に比較して、優れた耐熱性、曲げ強度、引張強度等の機械物性を呈し、近年多様な分野で広く市場が広がってきている素材であり、その製造方法も多く研究、実施されている。
ポリプロピレン系樹脂の発泡体の製造方法は、大きく、ビーズ法及び押出法の2つが挙げられる。ビーズ法によって得られたポリプロピレン系樹脂発泡体は、平均セル系が200〜500μm程度と大きく、例えば断熱建材用途としては熱性能的に充分なものを得ることができないといった問題を有していた。また、ビーズ法は、バッチ生産方式であり、工程数の点や、連続生産ができないという点で製造コストが高くなってしまうという欠点があった。
更に、ポリプロピレン系樹脂発泡体を、一般的な家屋や、少し広い建物面積を持つ公共施設などの床材等の建築材料として用いる場合、施工性の観点等から例えば長さ2m〜3m程度の長板を用いることが多い。しかし、ビーズ法による場合、型内蒸気成形工程を経る必要があり、成形装置に積載できる金型の大きさにより得られる発泡体の寸法は大きく制限をうけてしまい、現実的には、長さ2m〜3mの様な長板を作成することは難しいといった問題を有していた。
一方、押出法の場合、押出機にポリプロピレン系樹脂組成物を投入し、二酸化炭素等のガス発泡剤を用いて発泡することにより製造されるもので、例えば、特許文献1には、押出法によるストランドを集束させた発泡体の製造方法が記載されている。この押出方法では、連続的に生産が可能で、しかも任意の長さの成形体を得ることができることが記載されている。
また、特許文献2には、発泡性樹脂を押出発泡させるにあたり、押出機の先端に付設した口金に多数の押出孔を配設し、該押出孔の適切な間隔を、前記押出孔の径と求める発泡倍率との関係式で定義しており、得られるストランド(細条)発泡体群を賦形装置で互いに融着させることにより発泡体を得る方法等が開示されている。
また、特許文献3には、発泡剤を含んだ熱可塑性樹脂を口金から押出し、押出した樹脂を進行させて行く過程において、口金を出た樹脂を発泡させて発泡体にし、次いで発泡体を冷却して発泡体表面を軟化点以下とし、その後再び発泡体の表面を軟化させ、軟化した表面層の下に固化した発泡層を存在させ、次いで軟化した表面を押圧して横断面積を縮小させ、その後冷却することを特徴とする、表面の硬い発泡体の押出成形法等が開示されている。
特公昭35−10518号公報 特開昭61−57325号公報 特開昭54−4964号公報
しかしながら、特許文献1に記載される方法では、この方法を用いてポリプロピレン系樹脂発泡体を得る場合、所謂、汎用のポリプロピレン系樹脂を主成分として含むポリプロピレン系樹脂組成物を用いた場合、溶融張力をはじめとした溶融物性、及びその溶融物性の加工温度依存性に問題があり、十分な発泡倍率が得られず、ストランド集束体として高倍率発泡体を安定的に製造することは実質困難であるという問題を有していた。
特許文献2に記載された方法では、細い紐状のストランド発泡体群の配列と平行な方向に、簡単にき裂が入り破断してしまい曲げ強度が十分でないといった問題を有していた。
更に、特許文献3に記載された方法は、熱可塑性樹脂発泡体の表面に堅い層ができると記載されているものの、無作為な条件で発泡体表面に未発泡層を製造する場合、次の様な問題を有していた。すなわち、発泡体の表面の樹脂スキン層が薄すぎると、発泡体の曲げ強度を補強する度合いが小さく、充分に強度を改善することができず、また発泡体の表面の樹脂スキン層が厚すぎると、内部発泡層と表面樹脂スキン層から形成される発泡体全体の密度が大きくなりすぎて折角の軽量、高強度、発泡体表面の風合いという特性が失われるというしまう問題を有していた。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、ストランド集束発泡体における細い紐状のスランド発泡体群の配列と垂直な方向に充分な曲げ強度を有し容易に屈曲破断せず高強度を有する上に、発泡倍率が10倍以上の高倍率発泡体の利点である発泡体密度を極力小さくし軽量性を保つポリプロピレン系樹脂組成物の高発泡体の製造方法であり、リサイクル可能で安価で安定的に連続生産することができる方法を提供することにある。
加えて、本発明の別の目的は、リサイクル可能で安価で安定的に連続生産することができるポリプロピレン系樹脂組成物発泡体の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するために鋭意研究を進めたところ、下記の要旨を特徴とする本発明に到達したものである。
(1)同一組成を有する、表面スキン層と内部発泡層とからなり、かつ下記の式(1)を満たすポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法であって、230℃における溶融張力が5〜30gであるポリプロピレン系樹脂を含むポリプロピレン系樹脂組成物100質量部に、超臨界状態の二酸化炭素を含む発泡剤を4〜20質量部混入し、該混入物を押出機を用いて溶融混練し、ダイス径0.1〜0.7mmを有する多ホールダイスを通過させ、圧力損失6〜20MPaにて押出し発泡させてストランドを集束させ、次いで、得られる発泡体を、下記の(式2)及び(3)を満たす温度及び圧力にて加熱・押圧せしめることを特徴とすることを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法。
D/20E≦Z≦D/2E・・・・(式1)
(但し、Z:0.15〜1.5mmである表面スキン層の厚み、D:10〜50mmである内部発泡層の厚み(mm)、E:10〜60倍である内部発泡層の倍率)
Tm≦K≦Tm+20・・・・(式2)
0.5≦S<0.95・・・・(式3)
(但し、K:発泡体の表面温度(℃)、Tm:DSCを用いて10℃/分の昇温条件で測定したポリプロピレン系樹脂組成物の融点(℃)、S:圧縮率=押圧後の発泡体高さ(cm)/押圧前の発泡体高さ(cm))
)加熱、押圧時の発泡体の表面温度が165〜195℃である上記(1)に記載のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法。
本発明によれば、発泡倍率が10倍以上の高倍率で優れた押出発泡性を有し、充分な曲げ強度を示し、軽量性と強度のバランス及び意匠性に優れ、かつ安定的に安価で生産でき、リサイクルも可能であるポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法が提供される。
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体におけるポリプロピレン系樹脂組成物は、230℃における溶融張力が5〜30gであるポリプロピレン系樹脂を含むものが好ましい。ここで溶融張力とは、キャピログラフを用い、測定温度230℃、押出速度10mm/分、引き取り速度3.1mm/分によって求めることができる。溶融張力が5g未満であると発泡時にセルの破泡が生じやすく、柔軟性に富む発泡倍率の高い発泡体を得ることが困難である。逆に、溶融張力が30gを超えると発泡時に充分なセルが成長せず、柔軟性に富む発泡倍率の高い発泡体を得るのが困難である。溶融張力は、好ましくは6.5〜20gであり、より好ましくは7.5〜10gである。
更に、上記のポリプロピレン系樹脂は、上記230℃における溶融張力と、230℃におけるメルトフローレート(MFR)との関係が、下記の式(3)を満たすものが好ましい。
Log(MT)>−1.33 log(MFR)+1.2・・・(式3)
本発明でポリプロピレン系樹脂の溶融張力とMFRが上記式(I)を満たす場合には、溶融張力の増大に対し、樹脂の溶融流動性が同時に増大し、発泡の際の押出時における樹脂圧力が適正に保持される。また、発泡時にセルを形成する膜の充分な伸びが得られ、高倍率の発泡体が容易に得られるので熱性能に優れ極めて好適である。
上記の関係を満たすために、ポリプロピレン系樹脂は、メルトフローレート(MFR)が好ましくは0.1〜30g/分、特には、0.5〜15g/分を有するのが好適である。
本発明では、ポリプロピレン系樹脂としては、上記溶融張力とMFRを有するポリプロピレン系樹脂とともに、それ以外の他の樹脂を併用することができる。しかし、他の樹脂を併用する場合にも、上記特定の溶融張力、及び好ましくは、特定のMFRを有するポリプロピレン系樹脂が、好ましくは50質量%以上、特には80質量%以上含有するのが好ましい。上記ポリプロピレン系樹脂の含有量が50重量%未満であると、得られる発泡体の発泡倍率が低下して柔軟性が損なわれたり、セル径が肥大化して断熱性能が低下したり、機械的強度や耐熱性が不充分となることがある。
本発明で上記特定の溶融張力、及び好ましくは、特定のMFRを有するポリプロピレン系樹脂とともに使用に含有される他の樹脂としては、例えば、ポリエチレン単独重合体又は共重合体、プロピレンの単独重合体、プロピレンと該プロピレンと共重合可能なプロピレン以外のα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。この場合のα−オレフィンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。これらの他の樹脂としては、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用して用いてもよい。
上記他の樹脂としては、なかでも、押出発泡性や、得られる発泡体の性能が優れることから、比較的分子量の大きなプロピレン単独重合体、プロピレンを主体とする、プロピレンとエチレンとの共重合体、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂が好ましく用いられる。
本発明で使用される、上記特定のポリプロピレン系樹脂、及び該ポリプロピレン系樹脂とともに使用される上記他の樹脂はいずれも実質上直鎖状であることが好ましい。本発明において、直鎖状とは、ポリプロピレン系樹脂を構成しているプロピレン系ポリマー(プロピレン系重合体)の分子鎖の一つ一つが、その構成単位であるプロピレン単量体及びそれと共重合するα−オレフィン単量体が実質上相互に1本の紐状に重合したものの集合体であることをいう。これにより、化学架橋や電子線架橋等の架橋構造や、長鎖分岐等のグラフト構造を実質上有しないため、製造や品質の管理が比較的容易で、ある。また、リサイクル時に施される再ペレット化等の工程で受ける再三の熱履歴に対しても、その分子構造の劣化が生じにくい。
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体では、二酸化炭素を少なくとも含む発泡剤を用いて発泡される。二酸化炭素は、超臨界状態で混合発泡させることが好ましい。発泡においては、ポリプロピレン系樹脂組成物100質量部に対して、超臨界状態の二酸化炭素を含む発泡剤を好ましくは4〜20質量部であり、特に好ましくは5〜15質量部使用するのが好適である。二酸化炭素の使用量が4質量部未満であると発泡倍率の低下が生じ易く、また、20質量部を超えると過剰な二酸化炭素による大きな空隙(ボイド)が発泡体中に生じ易く、断熱性能が低下したり、発泡倍率が低下して柔軟性が損なわれる。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂組成物は、上記した特定の物性を有するポリプロピレン系樹脂を含んでいるが、該ポリプロピレン系樹脂組成物には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で、必要に応じて、フェノール系、リン系、アミン系、硫黄系等の酸化防止剤(老化防止剤);熱安定剤;光安定剤;紫外線吸収剤;リン系、窒素系、ハロゲン系、アンチモン系等の難燃剤;滑剤;金属害防止剤;帯電防止剤;充填剤;着色剤;セル造核剤;結晶核剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以上が添加されてもよい。
上記セル造核剤としては、特に限定されるものではないが、タルク、炭酸カルシュウム、クレー、カオリン、雲母、酸化マグネシュウム、酸化亜鉛、カーボンブラック、ガラス、石英、シリカ、アルミナ、ノバキュライト、水和アルミナ、鉄、酸化鉄、二酸化珪素、酸化チタン等が挙げられる。
また、上記結晶核剤としては、特に限定されるものではないが、一般的に、ロジン系、ソルビトール系、燐酸エステル塩系の結晶核剤が挙げられる。ロジン系の結晶核剤としては、ロジン系の樹脂であればよく、特に限定されるものではないが、例えば、新日本理化(株)製ジベンジリデンソルビトール(DBS)等が挙げられる。燐酸エステル塩系の結晶核剤も、特に限定されるものではないが、例えば、旭電化工業(株)製NA−11等が挙げられる。これらの結晶核剤は単独又は複数を併用して用いてもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体は、押出機と、先端に取付けられたダイスとを有する発泡装置を用い、上記特定の物性を有するポリプロピレン系樹脂を含むポリプロピレン系樹脂組成物と、超臨界状態の二酸化炭素を少なくとも含む発泡剤とを混合させ、温度が好ましくは160〜250℃で溶融押出して製造される。溶融押出し温度が160℃未満であると超臨界二酸化炭素の樹脂中への溶解及び拡散が劣り、逆に、250℃を超えるとポリプロピレン系樹脂の熱による分子鎖切断等の劣化が生じはじめるので好ましくない。
また、押出機における、ダイス開口部直近における樹脂圧力(圧力損失)は、好ましくは、6〜20MPaで大気下に放出し押出し発泡させることが好適である。なかでも、上記圧力損失は、7〜15MPaであることがより好ましい。該圧力損失が6MPa未満であるとポリプロピレン系樹脂組成物中に溶解している超臨界状態の二酸化炭素が押出機内部、及びダイス内部で気化しやすくなり、発泡が装置内部で生じ、セルの合泡、過剰な成長、発泡倍率の低下、著しい外観性の低下が生じ好ましくない。一方、圧力損失が20MPaを超えると、発泡におけるセル形成時に、大きなせん断がセルにかかりやすくなり、セルの破泡、セル構造の不均一化が生じ好ましくない。この様なセル構造の不完全さは、発泡体を例えば断熱材用途として用いた場合、充分な熱性能を呈する為には大きな障害となる。
押出機における押出吐出量は、1〜1000kg/hrが好適である。なかでも、押出吐出量は、押出機の仕様にもよるが、スクリュー径の比較的小さいタイプにおいては、概ね1〜50kg/hrが好ましく、また、スクリュー径の比較的大きいタイプにおいては、概ね20〜1000kg/hrが好ましい。吐出量が大きすぎたり、小さすぎたりすると、ダイス部位において発泡に適した圧力損失を保つことが難しくなり、充分な倍率の発泡体を得ることができなかったり、セルが破泡してしまったりする。
使用する押出機については、スクリュー直径(D)が好ましくは40〜80mm、スクリューの長さを(L)としたときの(L/D)が好ましくは15〜40の2本のスクリューを直列に組み合わせることを基本として構成されるタンデム型押出機が好ましい。タンデム型押出機を使用することにより、発泡に適したダイス部位の樹脂圧力損失条件と吐出量とを独立して、各スクリューの回転数で制御でき、上記した本発明のポリプロピレン系樹脂の特性が充分に発揮され、優れた特性の発泡体が製造できる。
押出機において使用されるダイスについてはその形状は問わないが、一つあたりの開口部の圧力損失が上記した6〜20MPaになるように開口部の数、形状、厚みが設計されたものであるのが望ましく、例えば、多ホールダイス等が挙げられる。このような条件を満たしたダイスを選択することにより、性能的に満足できる発泡体を得ることができる。
また、押出し発泡後の成形体の外観性、形状の整えやすさの観点から、押出機におけるダイス開口部は円形であることが好ましく、開口部の直径は0.1〜0.7mmである。ダイスの深さは0.1〜20mmが好ましく、開口部はダイス前面上に複数個備えられていることが好ましい。開口部の直径が0.1mm未満であると発泡体構成のストランド直径が小さすぎ、引き取り時にちぎれやすくなり好ましくない。一方、2.0mmを超えるとストランドの直径が大きすぎ平滑性をだす為のボード状の後成形が困難となり好ましくない。
本発明におけるポリプロピレン樹脂発泡体の製造方法は、ポリプロピレン系樹脂を含むポリプロピレン系樹脂組成物に、超臨界状態の二酸化炭素を少なくとも含む発泡剤を混入して押出機を用いて溶融混練し、ダイスを通過させて発泡させたストランドを集束させ、該ストランド集束発泡体を、下記の(式2)及び(式3)を満たす温度及び圧力にて加熱・押圧することを必要とする。
Tm≦K≦Tm+20・・・・(式2)
0.5≦S<0.95・・・・(式3)
(但し、式中、K:発泡体の表面温度(℃)、Tm:DSCを用いて10℃/分の昇温条件で測定したポリプロピレン系樹脂の融点(℃)、S:圧縮率=押圧後の発泡体高さ(cm)/押圧前の発泡体高さ(cm))
上記(式2)及び(式3)を満たす温度及び圧力における加熱・押圧方法としては、特に限定はないが、上下挟み込み型ロールや上下挟み込み型ベルトコンベアーが好適に用いられる。これらの上下挟み込み型ロールや挟み込み型コンベアーは、その作用時に熱風や内部循環型の熱媒を併用することによりポリプロピレン系樹脂組成物の発泡体を加熱、加圧することができる。
本発明において、Tm≦K≦Tm+20である。例えば、ホモポリプロピレン樹脂を主体としたポリプロピレン系樹脂組成物の発泡体を例にとると、その樹脂溶解温度である融点は、約165℃前後であり、ポリプロピレン系樹脂発泡体の表面温度Kが、165℃〜15℃、好ましくは165〜180℃になるような、熱風温度、風量条件、及び/又は、熱媒温度、流量条件が好適に用いられる。このときの表面温度Kが165℃よりも低いと、ポリプロピレン系樹脂発泡体の表面は溶融せず、表面スキン層を形成することができず、機械強度的に弱いストランド集束発泡体しか得ることができない。また、このときの表面温度Kが15℃より大きいと、ポリプロピレン系樹脂発泡体の表面が過度に溶融しすぎて表面スキン層が厚くなりすぎて発泡体の倍率が著しく低下したり、圧延ロールや挟み込みコンベアーに溶融付着して剥がれにくくなる等の装置運転上の問題が生じやすくなるという不具合が生じる。
また、発泡体の圧縮率Sについては、0.5≦S<0.95が好ましい。圧縮率Sとは、前述のとおり、(押圧後の発泡体高さ(cm)/押圧前の発泡体(cm)の高さ)で定義される。ここでいう押圧後の発泡体高さとは、ロールや上下挟み込み型ベルトコンベアを通過した後の発泡体高さをいい、押圧前の発泡体高さとは、前記ロール等を通過する前の発泡体の高さをいう。圧縮率Sが0.5より小さいと押圧による変形が大きすぎて、セル構造の過度な変形、端部分の完全な溶融固化等が生じる問題があり、また圧縮率Sが0.95以上である押圧が殆どかからず、表面スキンの平滑賦形ができないので好ましくない。なかでも、圧縮率Sは、0.6≦S<0.9を満足するのが好適である。
また、上記加熱。加圧に使用される挟み込み型ロール及び/又は挟み込み型コンベアーの表面は、奇麗に研磨された表面を持つものであってもよいし、網の目状、織り目模様状、何らかの図柄、絵柄、文字、等が転写される様な図柄であってもよい。また、これらのロール表面及び/又はコンベアーの表面によるポリプロピレン系樹脂発泡体におけるスキン層の形成は、発泡体の片面だけ施してもよいし、好ましくは両面に施してもよい。スキン層の形成が片面だけの場合でも、押出し方向に垂直な方向における曲げ強度の強化の効果はあるが、好ましくは両面にスキン層形成をした場合に、押出し方向に垂直な方向における曲げ強度の強化効果が著しく改良されるので好ましい。
上記のようにして得られる本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体では、内部発泡層と表面スキン層とは、同一組成のポリプロピレン系樹脂から形成される。そして、発泡体における表面スキン層の厚みZは、内部発泡層の厚みD及び内部発泡層の発泡倍率Eとの関係が下記の式(1)を満たすことが必要である。
D/20E≦Z≦D/2E・・・(式1)
(式中、Z:表面スキン層の厚み(mm)、D:内部発泡層の厚み(mm)、E:内部発泡層の発泡倍率)
ポリプロピレン系樹脂発泡体の表面スキン層の厚みZがD/2Eより大きいと、得られる発泡体の曲げ強度の補強度合いに対する、発泡体の表面スキン層部分の質量が大きくなり過ぎ、ひいては発泡体全体としての密度が大きくなり過ぎる。また、ZをD/2Eよりもより大きく変化させていっても、曲げ強度の補強度合いはZ=D/2Eの場合とそれほど変化せず、得られる効果は乏しい。
また、発泡体の表面スキン層の厚みZがD/20Eより小さいと、曲げ強度の補強効果は乏しい。表面スキン層の厚みZが、D/20E≦Z≦D/2Eであると、得られる曲げ強度の補強度合いに対する、表面スキン層の増大による重量の増加は顕著ではなく、軽量かつ高強度であるという発泡体としての特質が保たれて好ましい。
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体の内部発泡層の厚みDは、実質上、10〜50mmであることが好ましい。内部発泡層の厚みDが5mmより小さいと、厚みが薄すぎて、ストランド集束発泡体としての構成における厚み方向のストランド段数が少なくなる。例えば、厚み方向1段のストランドでストランド集束発泡体を構成すると、そのストランド相互融着性や構造・強度の不安定性、ストランド集束体の引き千切れが生じ易くなる。
一方、内部発泡層厚みDが50mmを超えると、厚みが厚すぎて、ストランド集束発泡体としての構成における厚み方向のストランド段数が多くなり、発泡成形の冷却固化時、内部と表面の冷却の差異が大きくなりすぎて収縮の局所的差異を原因としたシワやヒケが生じ易くなる。また、発泡層厚みDは、実質上、10〜50mmの場合、発泡層厚みDがこの範囲である場合、ストランド集束体としての構成における厚み方向のストランド段数が適切となり、安定して寸法精度の良いストランド集束体を製造することができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体のスキン層の厚みZは、前記(式1)の内部発泡層の厚み及び発泡倍率により決まるが、0.15〜1.5mmである。スキン層が0.15mm未満であると発泡体表面をスキン層で均質に覆うことが難しく、曲げ強度の強化の効果が乏しい。スキン層が1.5mmを超えるとスキン層部位が感覚的に認知できるほど厚いため、風合を損うばかりでなく、施工作業における切屑加工もし難い上に断熱性が劣り好ましくない。
また、ポリプロピレン系樹脂発泡体の内部発泡層の倍率Eは、実質上、10〜60倍以下である。発泡層の倍率Eが10倍より小さいと、発泡体の大きな特長である、体積に対する軽量性が充分でなく、単位体積あたりコスト高となり、発泡体の主要市場である、断熱建材用途、自動車部材用途、緩衝材用途等の素材として用いることが殆どできない。発泡層倍率Eが60倍を超えると、発泡体を構成するセル膜が薄くなりすぎてセル構造が不均質、不安定になりすぎ、ひいては発泡体の特徴である圧縮強度等の機械物性の大きな低下が生じる。なかでも、内部発泡層の倍率Eは、実質上、20〜60倍がより好ましい。内部発泡層の倍率Eがこの範囲の場合、発泡体として市場で有用な密度を有し、セル構造が均一微細安定なストランド集束体を製造することができる。

なお、本発明のポリプロピレン系樹脂発泡体における内部発泡層の発泡倍率とは、発泡体における表面スキン層を除いた実質発泡している部分の発泡倍率のことである。従って、例えば、特にスキン層を付与していない発泡体については、内部発泡層の発泡倍率とは、実質上、発泡体自体の発泡倍率とは同一でなる。
本発明をさらに具体的に説明する為に、以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものでは無い。
実施例1
230℃におけるMFRが3.3(g/10分)であり、230℃における溶融張力が7.6gであるポリプロピレン系樹脂Aを、一段目に超臨界二酸化炭素供給機((株)カワタ製、商品名:CO2−3)からの二酸化炭素供給ラインが装着され、二段目先端にダイス1(開口部の直径が0.5mmの8×48列の多ホールダイス)が装着されたタンデム型単軸押出機((株)カワタ製KGT−50−65)に供給した。
押出し機では、二酸化炭素供給量を1.2kg/時間に設定して、ポリプロピレン系樹脂A100質量部に対して6質量部含有するように押出量を一段目の押出機のスクリュー回転数で調整し、ダイス1部位の樹脂圧力(圧力損失)が8.7MPaになる様に二段目の押出機のスクリュー回転数で調整し、押出発泡することによりポリプロピレン系樹脂Aの発泡体表面未処理品を得た。
ポリプロピレン系樹脂Aの発泡体表面未処理品1について、押出機のダイス出口直近に、あらかじめ用意された、表面を鏡面仕上げした加温型圧延ロールを上下2本、その間隔が変更できる、その両ロール間にポリプロピレン系樹脂Aの発泡体表面未処理品1を通過させ、その上下両ロール通過時のポリプロピレン系樹脂発泡体の表面が170℃(ポリプロピレン系樹脂Aの融点+5℃)近傍に保ち、圧縮率(押圧後の発泡体高さ/押圧前の発泡体高さの比:S)を0.8として発泡体スキン層が溶融してスキン層を形成するまで約10秒間充分に加熱・圧延した後、引き取りロール、裁断装置を用いて寸法調整、裁断を実施し、表面処理が施され、上下の両面に表面スキン層を有するポリプロピレン系樹脂Aの発泡体を得た。
実施例2
上下の両ロール通過時のポリプロピレン系樹脂発泡体の表面が175℃(ポリプロピレン系樹脂Aの融点+10℃)近傍に保ち、圧縮率を0.8として約10秒間充分に加熱・圧延した後、引き取りロール、裁断装置を用いて寸法調整、裁断を実施した以外は、実施例1と同様に実施することにより、上面にのみ表面スキン層を有するポリプロピレン系樹脂Aの発泡体を得た。
実施例3
押出機におけるダイス1部位の樹脂圧力が8.8MPaになる様に二段目の押出機のスクリュー回転数で調整し、押出機のダイス出口直近に、メッシュシート(テフロン製)を巻いた挟み込み型ベルトコンベアーを用意し、その両ベルトコンベアーにより、作成されたポリプロピレン系樹脂Aの発泡体表面未処理品2を通過させた。上記の挟み込み型ベルトコンベアー通過時のポリプロピレン系樹脂発泡体の表面が165℃(ポリプロピレン系樹脂組成物Aの融点)近傍に保ち、圧縮率を0.8として約10秒間充分に加熱・圧延した後、引き取りロール、裁断装置を用いて、寸法調整、裁断を実施した以外は、実施例1と同様に実施することにより、上面にのみ表面スキン層を有するポリプロピレン系樹脂Aの発泡体を得た。
比較例1
230℃におけるMFRが6g/10分であり、230℃における溶融張力が1.8gであるポリプロピレン系樹脂B(ホモポリプロピレン系樹脂)を、実施例1で使用したのと同じタンデム型単軸押出機に供給し、二酸化炭素供給量を1.2kg/時間に設定して、ポリプロピレン系樹脂100質量部に対して6質量部含有するように押出量を一段目の押出機のスクリュー回転数で調整し、ダイス1部位の樹脂圧力が4.5MPaになるように二段目の押出機のスクリュー回転数で調整し、押出発泡することによりポリプロピレン系樹脂組成物の発泡体4を得た。
比較例2
押出機のダイス出口直近に、メッシュシート(テフロン製)を巻いた挟み込み型ベルトコンベアーを用意し、その両ベルトコンベアーにより、発泡体表面をゆっくりと通過させ、その表面が200℃(ポリプロピレン系樹脂Aの融点+35℃)近傍に保ち、圧縮率を80%として発泡体スキン層が溶融してスキン層を形成するまで約10秒間充分に加熱・圧延した後、引き取りロール、裁断装置を用いて、寸法調整、裁断を実施し、加熱表面処理をした以外は実施例1と同様にして発泡体を得た。
比較例3
ダイス2(開口部の直径が0.8mmの8×48列の多ホールダイス)部位の樹脂圧力が5.1MPaになるように二段目の押出機のスクリュー回転数で調整し、押出発泡することにより発泡体を得、メッシュシート(テフロン製)を巻いた挟み込み型ベルトコンベアーを用意し、その両ベルトコンベアーにより、作成されたポリプロピレン系樹脂Aの発泡体表面未処理品3をゆっくりと通過させ、その表面が130℃(ポリプロピレン系樹脂Aの融点−35℃)近傍に保たれ、圧縮率を80%として発泡体スキン層が溶融してスキン層を形成するまで約10秒間充分に加熱・圧延した後、引き取りロール、裁断装置を用いて、寸法調整、裁断を実施し、加熱表面処理をした、以外は実施例1と同様にして発泡体を得た。
比較例4
230℃におけるMFRが6g/10分であり、230℃における溶融張力が1.8gであるポリプロピレン系樹脂B(ホモポリプロピレン系樹脂)を、実施例1で使用したのと同じタンデム型単軸押出機供給した。押出機では、二酸化炭素供給量を1.2kg/時間に設定して、ポリプロピレン系樹脂100質量部に対して6質量部含有するように押出量を一段目の押出機のスクリュー回転数で調整し、ダイス1部位の樹脂圧力が4.5MPaになるように二段目の押出機のスクリュー回転数で調整し、押出発泡することによりポリプロピレン系樹脂組成物の発泡体を得た。
メッシュシート(テフロン製)を巻いた挟み込み型ベルトコンベアーを用意し、その両ベルトコンベアーにより、作成されたポリプロピレン系樹脂Bの発泡体表面未処理品4をゆっくりと通過させ、その表面が160℃(ポリプロピレン系樹脂Bの融点−5℃)近傍に保たれ、圧縮率を80%として発泡体スキン層が溶融してスキン層を形成するまで約10秒間充分に加熱・圧延した後、引き取りロール、裁断装置を用いて、寸法調整、裁断を実施した以外は実施例1と同様にして発泡体を得た。
上記実施例1〜実施例3、並びに、比較例1〜比較例4で得られたポリオレフィン(ポリプロピレン)系樹脂組成物発泡体の性能(a.発泡層密度、b.圧縮強度、c.平均セル径、d.溶融張力、e.曲げ強度、f.スキン層厚み、g.発泡層厚み、h.発泡体密度、i.ポリプロピレン系樹脂の融点、j.外観、k.軽量性、l.熱伝導率)を以下の方法で評価した。
a. 発泡層密度・・・得られた発泡体の発泡層を20×20×2(cm)の試験小片に裁断し、その重量と各辺の長さを計測し、以下の算式に従って発泡体密度を求めた。
(発泡層密度G/L)=(発泡層小片重量G)/(発泡層小片体積L)
b. 圧縮強度・・・JISK−6767(ポリエチレンフォーム試験方法)に準拠して、発泡体の25%圧縮硬さ(kPa)を測定した。
c. 平均セル径・・・発泡体を試験小片に裁断し、その断面積を、(株)島津製作所製SEMスーパースキャン220を用いて電子顕微鏡(SEM)で50倍の倍率にして観察される画像から、無作為に実質2mmの長さにあたる直線を10本引き、その直線上のセル個数を数えることにより平均セル径を次の式により算出して求めた。
(平均セル径μm)=(2000×10)/(10本の直線上にあるセル個数)
d. 溶融張力・・・キャピログラフ1C(東洋精機社製)を用い、測定温度230℃、押出速度10mm/min、引き取り速度3.1m/分によって求めた。なお、測定には、長さが8mm、直径が2.095mmのオリフィスを使用した。
e. 曲げ強度・・・JIS7221−2冶具B法に準拠して測定した。
f. スキン層厚み・・・光学ルーペを用いて発泡体における発泡層とスキン層の界面を拡大し、予め長さ目盛りの刻まれた基準ゲージを用いてスキン層部分の厚みを測定した。
g. 発泡層厚み・・・光学ルーペを用いて発泡体における発泡層とスキン層の界面を拡大し、予め長さ目盛りの刻まれた基準ゲージを用いて発泡層部分の厚みを測定した。
h. 発泡体密度・・・上述aで得られた発泡層密度、f.スキン層厚み、g.発泡層厚みより、以下の算式に従って発泡体密度を求めた。
(発泡体密度G/L)=
(発泡層密度G/L)×(発泡層厚みmm)/((スキン層厚みmm)+(発泡層厚みmm))+(900G/L)×(スキン層厚みmm)/((スキン層厚みmm)+(発泡層厚みmm))
i. ポリプロピレン系樹脂の融点・・・パーキンエルマー社製のDSC測定装置(diamond DSC)を用いて、試料10mmgを昇温速度10℃/分で結晶融解熱のトップピークを測定した。
j. 外観・・・得られた発泡ボードの表面性、形状のうねりによる歪の有無を目視で観察した。
k. 軽量性・・・高倍率発泡体としての市場価値が大きく広がる密度90G/L以下の発泡体密度を有するか否かを判別した。
l. 熱伝導率・・・JISA−1412に準拠して、得られた発泡体を20×20×2(cm)の試験小片に裁断し、英弘精機製の熱伝導率測定装置HC−074を用いて熱伝導率を測定した。
表1に、本発明で用いた配合組成、押出条件、及び得られた発泡体の物性を示す。
以上の結果から、スキン層の厚みが式1を満たさない比較例3の発泡体は、曲げ強度が劣り、比較例2は、処理前発泡体の軽量性が著しく損なわれる割には曲げ強度の改良効果は突出したものではなかった。また、230℃における樹脂の溶融張力5g未満で、10倍未満の発泡倍率の比較例1は、発泡性そのものが劣り満足な倍率や外観を有するストランド集束発泡体を得ることができなかった。さらに、10倍未満の発泡倍率の比較例4は、密度が高く重くなる上に、式1を満たすスキン層を付与しても、満足な倍率や外観を有するストランド集束発泡体を得ることができなかった。また、発泡体の有用な用途のひとつである断熱材としての性能を示す熱伝導率においても実施例に比較して劣り、十分な性能を呈しなかった。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の発泡体は,その優れた性能とコストのバランス、とりわけ高い曲げ強度と軽さの両立がされており、主に、断熱建材用途、自動車部材用途、包装緩衝材用途などに広く使用可能である。
Figure 0004906363

Claims (2)

  1. 同一組成を有する、表面スキン層と内部発泡層とからなり、かつ下記の式(1)を満たすポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法であって、230℃における溶融張力が5〜30gであるポリプロピレン系樹脂を含むポリプロピレン系樹脂組成物100質量部に、超臨界状態の二酸化炭素を含む発泡剤を4〜20質量部混入し、該混入物を押出機を用いて溶融混練し、ダイス径0.1〜0.7mmを有する多ホールダイスを通過させ、圧力損失6〜20MPaにて押出し発泡させてストランドを集束させ、次いで、得られる発泡体を、下記の(式2)及び(3)を満たす温度及び圧力にて加熱・押圧せしめることを特徴とすることを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法。
    D/20E≦Z≦D/2E・・・・(式1)
    (但し、Z:0.15〜1.5mmである表面スキン層の厚み、D:10〜50mmである内部発泡層の厚み(mm)、E:10〜60倍である内部発泡層の倍率)
    Tm≦K≦Tm+20・・・・(式2)
    0.5≦S<0.95・・・・(式3)
    (但し、K:発泡体の表面温度(℃)、Tm:DSCを用いて10℃/分の昇温条件で測定したポリプロピレン系樹脂組成物の融点(℃)、S:圧縮率=押圧後の発泡体高さ(cm)/押圧前の発泡体高さ(cm))
  2. 加熱、押圧時の発泡体の表面温度が165〜195℃である請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法。
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