JP4890113B2 - 車両用歩行者保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用歩行者保護装置に係り、特に、車両前面の下部部位に設置されて、車両前面に衝突乃至は接触した歩行者の脚部の下部部位に接触せしめられることにより、かかる脚部の下部部位を払って、歩行者の脚部を保護する車両用歩行者保護装置の改良された構造に関するものである。
従来から、自動車等の車両においては、衝突時に生ずる衝撃エネルギーを吸収し、車体や乗員を保護することを主な目的として、車両の前面や後面、或いは側面等に、各種の保護装置が設置されている。また、近年では、車両の前面に歩行者が衝突(接触)した際に、歩行者を保護する装置も、車両前面に設置されるようになってきている。
そして、かかる歩行者保護装置の一種として、フロントバンパの内側や、フロントバンパとは独立して、その下部に設置されて、歩行者が車両前面に衝突したときに入力される衝撃荷重に対する反力を、歩行者の脚部の下部部位に作用せしめることで、かかる脚部の下部部位を払って(すくい上げて)、歩行者を車両側に転倒させ、それにより、歩行者の脚部における骨折等の傷害の発生を可及的に防止し、以て、歩行者の保護及び安全を図るように構成した、所謂脚払い装置が、知られている。
このような歩行者保護装置の一種たる脚払い装置には、例えば、(ア)車両前部の下部部位に、少なくとも一部が車両前面から突出位置せしめられた状態で、車幅方向に延びる樹脂発泡体と、かかる樹脂発泡体の背面に接触位置せしめられた状態で、車幅方向に延びる梁部材とを設置してなる構造を有するもの(例えば、下記特許文献1参照)や、(イ)金属パイプ等からなり、車両前部の下部部位に、車幅方向に延出する状態で固定された構造を有するもの(例えば、下記特許文献2参照)、更には、(ウ)車両の前後方向に延びるように位置せしめられて、車両前部の下部部位に固定されるプレート部を有し、このプレート部の前側部分に、平板状の複数のリブが立設されて、かかる前側部分の剛性が大きく(高く)される一方、プレート部の後側部分が車両前後方向に延びる平板形態とされて、この後側部分の後端部において車両に固定されるように構成されたもの(例えば、下記特許文献3参照)等があるが、何れも、改良すべき点が存していた。
すなわち、前記(ア)の歩行者保護装置にあっては、部品点数が多く、それ故に部品コストが高騰することが避けられず、しかも設置が面倒であった。また、前記(イ)の歩行者保護装置は、不可避的に大重量となるだけでなく、車両前面に即した形状に成形することが容易ではなかった。
そして、前記(ウ)の歩行者保護装置においては、例えば、プレート部とそれに設けられた複数のリブとを合成樹脂材料にて一体成形すれば、十分な軽量性が発揮され得るのであり、また、プレート部と複数のリブの一体成形に際して、射出成形等の金型成形手法を採用することにより、優れた成形性と部品点数の削減とが有利に図られ得て、前記(ア)と(イ)の歩行者保護装置のそれぞれにおける欠点が有利に解消されるのであるが、衝撃性能の更なる向上を実現しようとすると、幾つかの障害が生ずるといった問題が内在していた。
つまり、前記(ウ)の歩行者保護装置では、歩行者脚部との接触時に、荷重特性における衝撃荷重を、急激に立ち上げて、素早く目標値に到達させることで、衝撃荷重に対する十分な反力を瞬時に発揮することが出来る優れた衝撃性能が確保され得るようになる。そして、そのためには、衝撃荷重が入力されるプレート部の前側部分が十分な剛性を有して、容易に変形することのないように、かかるプレート部の前側部分に設けられた各リブの高さを高くする必要があるが、そうすると、樹脂成形品にて構成した場合にあっても、各リブの高さの増大分だけ、歩行者保護装置全体の重量が大きくなって、樹脂成形品特有の軽量性のメリットが大きく損なわれてしまう。また、リブを高くする場合、成形に際して使用される金型に、リブを形成するための凹所を十分に深い深さで形成しなけらればならず、それによって、金型の製作に余分な手間が掛かるだけでなく、成形品の離型性が低下し、その結果、歩行者保護装置全体の製作性が著しく低下するといった問題が惹起されるようになるのである。
かかる状況下、(エ)下方に向かって開口する凹溝形態をもって車両前後方向に延びる延出部と、この延出部の後端縁から一体的に延び出して、かかる延出部の後端縁とプレート部の後側部分を接続する板状のエンド部とを含む補強ビードを、平板状のリブに代えて、プレート部の前側部分に一体形成してなる歩行者保護装置が、提案されている(例えば、下記特許文献4参照)。このような構造によれば、補強ビードの深さ乃至は高さを比較的に小さな寸法に抑えた状態で、プレート部の前側部分において、高さの高い平板状リブを一体形成したときに得られる剛性と同程度の剛性を確保することが出来る。そのため、前記(ア)と(イ)の歩行者保護装置のそれぞれにおける欠点を解消した上で、前記(ウ)の歩行者保護装置に内在する問題をも、更に解消することが可能となるのである。
ところが、本発明者等が、かくの如き(エ)の歩行者保護装置について、各種の試験を行って、様々な検討を加えたところ、以下の如き不具合が存していることが、明らかとなった。
すなわち、(エ)の歩行者保護装置では、補強ビードのエンド部とプレート部の後側部分との接続部位が角張った折曲部(屈曲部)として構成されるため、衝撃の入力時に、そのような折曲部の折曲線上に応力が集中して、プレート部が、かかる折曲部が位置する前側部分と後側部分との境界部分において比較的に容易に屈曲変形せしめられるようになる。そして、その結果、荷重特性における衝撃荷重の立上りの遅れが惹起されて、衝撃荷重を目標値にまで瞬時に到達させることが困難となり、従って、衝撃荷重に対する十分な反力を瞬時に発揮し得るような優れた衝撃性能を確保し得ないのである。
また、この歩行者保護装置においては、上記の如く、補強ビードのエンド部とプレート部の後側部分との接続部位が角張った折曲部とされて、エンド部の内面(前面)の全面が平面形態とされているところから、かかる装置が設置された車両の走行時に、車両の下部部位を後方に向かって流れる気流(空気)のうち、補強ビードの内部に入り込んだ気流が、平面形態とされたエンド部の内面(前面)の全面に対して、衝撃的に接触せしめられるようになり、それが大きな空気抵抗となって、歩行者保護装置、ひいては車両の空力特性の悪化を招くといった問題をも惹起されることとなる。
特開2001−277963号公報 特開2004−25976号公報 特開2004−203183号公報 特開2002−264741号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、衝撃荷重に対する十分な反力を瞬時に発揮し得るような優れた衝撃性能が効果的に確保され、しかも、空気抵抗の低減による空力特性の向上をも有利に図られ得る車両用歩行者保護装置を提供することにある。
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、その要旨とするところは、車両の前部の下部部位に、車両の前後方向に延びるように配置されて、平板状の後側部分において車両に固定されるプレート部を有すると共に、上方又は下方に向かって開口する凹溝形態をもって車両前後方向に延びる延出部と、該延出部の後端縁から一体的に延び出して、該延出部の後端縁と前記プレート部の後側部分を接続する板状のエンド部とを含む補強ビードを、該プレート部の前側部分に一体形成してなり、該プレート部の前端部において、車両の前面に衝突した歩行者の脚部に接触せしめられることによって、該脚部を払って、保護するように構成した車両用歩行者保護装置において、前記プレート部の後側部分と車両との固定を、車両前後方向において前記補強ビードのエンド部から後方側に離隔した位置において行ない、該エンド部と該後側部分の固定される車両部位との間に空間が存在するように構成すると共に、該補強ビードのエンド部とプレート部の後側部分との接続部位を、折曲点のない緩やかな湾曲形状としたことを特徴とする車両用歩行者保護装置にある。
このような本発明に従う車両用歩行者保護装置にあっては、補強ビードのエンド部とプレート部の後側部分との接続部位が角張った折曲部とされた従来装置とは異なって、衝撃の入力時に、接続部位の一個所に応力が集中せしめられることなく、緩やかな湾曲形状とされた部位の全体に、応力が分散せしめられるようになる。それによって、プレート部が、かかる接続部位が位置する前側部分と後側部分との境界部分において容易に屈曲変形せしめられることが有利に解消され、以て、そのようなプレート部の容易な屈曲変形に起因した、荷重特性における衝撃荷重の立上りの遅れが惹起されることも、効果的に回避され得る。
しかも、かかる本発明装置においては、補強ビードのエンド部とプレート部の後側部分との接続部位が緩やかな湾曲形状とされているところから、そのようなエンド部の内面における延出部とは反対側の接続部位側部分が、緩やかな湾曲面形状を有するように構成される。それ故、本発明装置が設置された車両の走行時に、車両の下部部位を後方に向かって流動して、補強ビードの内部に入り込んだ気流が、エンド部の内面に接触せしめられた際に、かかる気流のうち、エンド部の内面における緩やかな湾曲面形状とされた部分に接触した気流は、そのような緩やかな湾曲面に案内されつつ、後方に向かってスムーズに流動せしめられるようになる。そして、それによって、補強ビードの内部に入り込んだ気流が、エンド部の内面の全面に対して衝撃的に接触せしめられるようなことが、効果的に解消され得る。
従って、かくの如き本発明に従う車両用歩行者保護装置にあっては、荷重特性における衝撃荷重を素早く立ち上げて、より迅速に目標値に到達させることが出来、それによって、衝撃荷重に対する十分な反力を瞬時に発揮し得るような優れた衝撃性能を効果的に確保することが可能となる。しかも、空気抵抗を有利に低減することが出来、以て、空力特性の向上を効果的に達成することも可能となる。そして、それらの結果として、車両前面に衝突した歩行者の脚部を、即座に且つ確実に払って、更に一層高いレベルで十分に保護することが出来、その上、優れた空力特性に基づく走行安定性や燃費の向上を、極めて有利に実現することも可能となるのである。
発明の態様
ところで、本発明は、少なくとも、以下に列挙する如き各種の態様において、好適に実施され得るものである。
(1) 車両の前部の下部部位に、車両の前後方向に延びるように配置されて、平板状の後側部分において車両に固定されるプレート部を有すると共に、上方又は下方に向かって開口する凹溝形態をもって車両前後方向に延びる延出部と、該延出部の後端縁から一体的に延び出して、該延出部の後端縁と前記プレート部の後側部分を接続する板状のエンド部とを含む補強ビードを、該プレート部の前側部分に一体形成してなり、該プレート部の前端部において、車両の前面に衝突した歩行者の脚部に接触せしめられることによって、該脚部を払って、保護するように構成した車両用歩行者保護装置において、前記プレート部の後側部分と車両との固定を、車両前後方向において前記補強ビードのエンド部から後方側に離隔した位置において行ない、該エンド部と該後側部分の固定される車両部位との間に空間が存在するように構成すると共に、該補強ビードのエンド部とプレート部の後側部分との接続部位を、折曲点のない緩やかな湾曲形状としたことを特徴とする車両用歩行者保護装置。
(2) 上記の態様(1)において、前記補強ビードの前記エンド部が、前記延出部の後端縁から前記プレート部の後側部分に向かって傾斜乃至は湾曲して延びる傾斜板乃至は湾曲板形態を有していること。この本態様によれば、補強ビードの内部に入り込んで、エンド部の内面に接触せしめられた気流が、かかるエンド部の内面の全面に案内されつつ、後方に向かって、よりスムーズに流動せしめられるようになる。そして、それによって、空気抵抗の低減化が更に有利に図られ得て、空力特性の向上が更に高いレベルで実現され得ることとなる。
(3) 上記せる態様(1)又は態様(2)において、前記補強ビードにおける前記延出部と前記エンド部との境界部位が、折曲点のない緩やかな湾曲形状とされていること。このような本態様においては、補強ビードにおける延出部とエンド部との境界部位が角張った折曲(屈曲)形状とされる場合とは異なって、衝撃の入力時に、かかる境界部位の一個所に応力が集中せしめられることなく、緩やかな湾曲形状とされた部位の全体に、応力が分散せしめられるようになる。これによっても、プレート部の容易な屈曲変形が有利に防止され得、以て、衝撃荷重に対する十分な反力を瞬時に発揮し得るような優れた衝撃性能が、より確実に得られることとなる。
(4) 上記せる態様(1)乃至は態様(3)のうちの何れか一つにおいて、前記補強ビードの前端に、鉛直方向に延びる前面を有して、前記プレート部の前端部の少なくとも一部を構成する前側壁部が、一体的に設けられていること。この本態様によれば、例えば、歩行者の脚部の衝突によって生ずる衝撃荷重が、プレート部の前端部の少なくとも一部を構成する前側壁部に対して略直角に入力されるようになる。そのため、衝撃荷重の入力時に、プレート部の前側部分に対して、それを上方や下方の何れか一方側のみに持ち上げたり押し下げたりするような作用力が生ずることが効果的に回避され得る。そして、これによっても、荷重特性における衝撃荷重が急激に立ち上げられて、素早く目標値に到達せしめられ、以て、衝撃荷重に対する十分な反力を瞬時に発揮し得るような優れた衝撃性能が、より効果的に確保され得ることとなる。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1及び図2には、本発明に従う歩行者保護装置の一実施形態としての自動車の前面に設置されたフロントバンパの内側に取り付けられる脚払い装置が、その上面形態と横断面形態とにおいて、それぞれ概略的に示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態の脚払い装置10は、プレート部としての基板12を有している。
この基板12は、例えば、ポリプロピレンやABS樹脂等の合成樹脂材料からなり、図1における左右方向で、脚払い装置10の自動車への設置状態下において車幅方向、つまり自動車の左右方向に延びる方向(以下からは左右方向と言う)の寸法が、車幅よりも所定寸法だけ短く、且つ図1における上下方向で、自動車の前後方向に延びる方向(以下からは前後方向と言う)の寸法が、左右方向の寸法よりも十分に短くされた、全体として、略横長矩形状を呈する薄肉の平板材にて構成されている。
そして、このような基板12においては、その後側の略半分を占める後側部分が、平板形態を呈し、脚払い装置10の自動車への設置状態下において水平に広がる上面と下面とを備えた平板部14とされている。また、この平板部14の後側の端部には、それを板厚方向に貫通する、所定の固定ボルト等が挿通可能な挿通孔16が、左右方向に所定間隔をおいて複数(ここでは、5個)設けられている。
一方、基板12における平板部14を除く前側部分は、補強構造を有する補強部18とされている。即ち、この補強部18においては、左右方向の両サイド部位を除いた中間部位に、複数(ここでは、7個)の補強ビード20が、左右方向に一定の距離を隔てて、互いに隣り合うように位置せしめられた状態で、一体的に設けられており、以て、十分な補強構造が付与されているのである。
より詳細には、図1乃至図3に示されるように、補強ビード20は、前後方向に連続して延びる延出部22と、この延出部22の後端縁から延び出すエンド部23とを一体的に有して、構成されている。
そして、かかる補強ビード20の延出部22は、上側底壁部24と前側鉛直壁部26と二つの側壁部28,28とを、更に一体的に有している。上側底壁部24は、比較的に幅の狭い略長手矩形形状を呈し、隣り合う補強ビード20同士の間に挟まれて、一つの補強ビード20の両サイドに位置する平板状のサイド部30の上面や、かかるサイド部30の上面と面一な連続面となる平板部14の上面よりも所定寸法だけ上側の位置において、それらの上面に平行に且つ前後方向に真っ直ぐに延びるように配置されている。
また、前側鉛直壁部26は、上側底壁部24の幅と同一の幅と、上側底壁部24とサイド部30との間の距離の略半分の長さ(上下方向の寸法)とを有する比較的に小さな略矩形の平板からなり、上側底壁部24に対して、その前端縁部から鉛直下方に向かって延び出すように一体形成されている。
更に、各側壁部28は、長手の平板からなり、上側底壁部24に対して、その幅方向両側の端縁部のそれぞれから、上側底壁部24とサイド部30との間の距離と略同一の高さをもって垂下せしめられた状態で、一体形成されている。また、前端縁の上部側部位において、前側鉛直壁部26の左右両側の端縁部に対して、一体的に接続されている。
一方、エンド部23は、延出部22における上側底壁部24の後端縁部から、平板部14の高さ位置まで、所定の傾斜角度をもって下傾する状態で一体的に延び出す傾斜板形態を有している。そして、基板12における補強部18と平板部14との境界線:ア(図1に二点差線で示す)上で、後端縁部において、平板部14の前端縁部に対して一体的に接続されている。また、左右両側の端縁部において、延出部22における各側壁部28の後端縁部に対して一体的に接続されている。
かくして、補強ビード20にあっては、上方に突出して、同一高さで前後方向に真っ直ぐに延びる長手矩形筐体状の全体形状を有して、構成されている。換言すれば、下方に向かって開口するコ字状の車幅方向断面形状をもって前後方向に真っ直ぐに延びる凹溝形態を呈している。そして、かかる補強ビード20の複数が、サイド部30を間に挟んで、側壁部28同士を左右方向に一定距離を隔てて互いに対向させた状態で、補強部18の中間部分に並列配置されている。
このように、かかる脚払い装置10においては、複数の補強ビード20が基板12の補強部18に一体形成されていることで、かかる補強部18、つまり基板12の前側部分に対して、十分な剛性が付与されて、補強部18において、屈曲変形に対する強度が有利に高められている。
また、図1から明らかなように、本実施形態の脚払い装置10では、補強部18において、互いに隣り合う補強ビード20同士の間にそれぞれ位置するサイド部30の前端縁部にも、鉛直上方に向かって延び出す前側鉛直壁部32が、一体形成されている。そして、この前側鉛直壁部32は、各補強ビード20の延出部22の前端部に設けられた前側鉛直壁部26と、左右方向に並んで位置せしめられている。これにより、各補強ビード20の前側鉛直壁部26の前面と、各サイド部30の前側鉛直壁部32の前面とが、平面視において、一つの連続面形態を呈し、且つかかる連続面が、後述するフロントバンパのバンパカバーの内面に対応した、前方に向かって凸となる湾曲面形状とされている。そして、このような平面視において一つの連続湾曲面となる各前側鉛直壁部26,32の前面にて、後述する如く、脚払い装置10の自動車への設置状態下において、自動車前面への歩行者の衝突等によって生ずる衝撃が入力される衝撃入力面34が、形成されている。
而して、本実施形態の脚払い装置10にあっては、特に、図1及び図3に示されるように、前後方向に水平に延びる延出部22の後端部と、後方に向かって下傾する傾斜板形態を呈するエンド部23とからなる各補強ビード20の後側部位が、前後方向に緩やかなS字カーブを描く前後方向断面形状を呈するように構成されている。
すなわち、各補強ビード20における延出部22の上側底壁部24とエンド部23との境界部位が、後方に向かって凸となる、折曲点のない、緩やかな湾曲形状を呈する湾曲境界部36とされている。また、基板12における補強部18と平板部14との境界線:アを含んで、補強部18の後端部と平板部14の前端部とに跨る境界部分38に位置する、各補強ビード20のエンド部23と平板部14の前端縁部との接続部位が、前方に向かって凸となる、折曲点のない、緩やかな湾曲形状を呈する湾曲接続部40とされている。
そして、それによって、エンド部23の内面(前面)の上側部分が、後方に向かって凹陥する緩やかな凹状湾曲面部41とされている一方、その下側部分が、前方に向かって凸となる凸状湾曲面部43とされ、更に、その中間部分が、それら凹状湾曲面部41と凸状湾曲面部43とを連結するように、後方に向かって下傾して延びる傾斜面部45として、構成されている。
かくして、かかる脚払い装置10においては、後述する如き自動車への設置状態下で、所定の衝撃荷重が基板12に入力せしめられた際に、各補強ビード20における延出部22の上側底壁部24とエンド部23との境界部位からなる湾曲境界部36と、各補強ビード20のエンド部23と平板部14の前端縁部との接続部位からなる湾曲接続部40のそれぞれの全体において、応力が有利に分散せしめられるようになる。
これによって、各補強ビード20における延出部22の上側底壁部24とエンド部23との境界部位や各補強ビード20のエンド部23と平板部14の前端縁部との接続部位が、それぞれ、角張った折曲部とされた従来装置とは異なって、それらの境界部位や接続部位での応力集中の発生が、効果的に解消され得るようになっている。
また、このような脚払い装置10が設置された自動車が走行せしめられる際には、図3に示される如く、例えば、前側鉛直壁部26の下側から各補強ビード20の内部に入り込んで、それら各補強ビード20内を図3に矢印イで示されるように流れる気流が、エンド部23の内面における、特に傾斜面部45と凸状湾曲面部43とに接触せしめられて、それらの面により案内されつつ、図3に矢印ウにて示される如く、後方に向かってスムーズに流されるようになる。それ故、かかる脚払い装置10では、各補強ビード20の内部に入り込んだ気流が、エンド部23の内面に対して衝撃的に接触せしめられて、空気抵抗が増大せしめられるようなことが、有利に解消乃至は緩和され得るようになっている。
なお、このように、上記の如き構造とされた本実施形態においては、衝撃荷重の入力時における基板12での局部的な応力集中と、脚払い装置10が設置された自動車の走行時における空気抵抗の増大とが有利に解消乃至は緩和され得るようになっているのであるが、それには、エンド部23と平板部14の前端縁部との接続部位からなる湾曲接続部40の曲率半径:R1 が多大な影響を及ぼす。それ故、この湾曲接続部40は、その曲率半径:R1 が、5mm以上の大きさとされていることが望ましい。これによって、衝撃荷重の入力時における応力の分散と空気抵抗の低減化とが、より有利に図られ得ることとなる。また、かかる湾曲接続部40の曲率半径:R1 の上限値も、特に限定されるものではないものの、この曲率半径:R1 は45mm以下の値とされていることが、望ましい。何故なら、湾曲接続部40の曲率半径:R1 が45mmを越える場合には、エンド部23の長さが大きくなり過ぎて、エンド部23を含む補強ビード20の大きさ(長さ)、ひいては基板12全体の大きさ(長さ)が過大となり、それが、脚払い装置10の大型化を招く結果となるからである。なお、湾曲接続部40の曲率半径:R1 の更に好ましい範囲は、10〜30mmである。
また、各補強ビード20における延出部22の上側底壁部24とエンド部23との境界部位からなる湾曲境界部36の曲率半径:R2 も、上記と同様な理由から、例えば、5〜45mm程度とされていることが好ましく、より好ましくは、10〜30mm程度とされる。
ところで、かくの如き構造とされた脚払い装置10は、例えば、図4に示されるような従来より公知の構造において、自動車の前面に設置されたフロントバンパ42の内側に取り付けられている。
すなわち、脚払い装置10が内側に取り付けられるフロントバンパ42は、自動車の前面への設置状態下で、自動車前面から突出する上側突出部44と下側突出部46とを備えたバンパカバー48を有している。また、それら上側突出部44と下側突出部46は、何れも、鉛直縦断面が、前方に向かって凸となる湾曲形状とされている。そして、かかるバンパカバー48が、自動車の前面部分を構成する、例えばフロントグリル50に対してボルト固定等されて、設置されている。なお、図4中、52と54は、それぞれ、ボンネットとラジエータである。
そして、脚払い部材10よりも小さな剛性を有する公知の衝撃吸収構造体56が、バンパカバー48の上側突出部44の内側(自動車の後方側)において、剛性部材であるバンパリーンホースメント58との間に固設されている。
一方、脚払い装置10は、補強ビード20が複数設けられた基板12の補強部18の前端部を自動車の前面から突出させて、かかる前端部をバンパカバー48の下側突出部46内に突入させる一方、基板12の平板部14を前後方向に水平に延出させて、かかる平板部14における後端部の上面を、自動車の前部に、車幅方向に延びるように固設された、ラジエータ54を支持するラジエータサポート60の下面に接触させた状態で、配置されている。そして、基板12の平板部14の後端部に設けられた複数の挿通孔16に、固定ボルト62がそれぞれ1個ずつ挿通されて、それら各固定ボルト62がラジエータサポート60に螺入されることで、基板12の平板部14が、その後端部において、ラジエータサポート60に固定されている。
かくして、脚払い装置10が、自動車前面の下部部位に、前後方向に水平に延びるように配されて、基板12の全体を、バンパカバー48に入力される衝撃荷重の入力方向を含む水平面に平行に延出位置せしめると共に、複数の補強ビード20とそれらの間に位置するサイド部30のそれぞれの前端に設けられた各前側鉛直壁部26,32の前面からなる衝撃入力面34を、バンパカバー48の下側突出部46の内面に対向させて、衝撃荷重の入力方向に直交させた状態で、位置固定に設置されているのである。
従って、本実施形態の脚払い装置10にあっては、自動車前面への設置状態下において、図5に示される如く、歩行者の脚部64がフロントバンパ42のバンパカバー48に接触乃至は衝突せしめられた際に、バンパカバー48の上側突出部44と下側突出部46とが、歩行者の脚部64の膝66付近とすね68付近とにそれぞれ接触せしめられるようになる。このとき、衝撃吸収構造体56の剛性が、脚払い装置10の剛性よりも小さくされているため、衝撃吸収構造体56の方が、脚払い装置10よりも容易に且つ大なる量において変形せしめられる。そして、それによって、バンパカバー48が、下側突出部46を上側突出部44よりも自動車の前方に向かって突出させた如き形態とされ、以て、かかる脚部64のバンパカバー48への衝突により、脚払い装置10において生ずる衝撃荷重に対する反力が、歩行者の脚部64のすね68付近の部分に対して、バンパカバー48の下側突出部46を介して作用せしめられる。その結果、歩行者の脚部64のすね68付近の部分が、脚払い装置10にて払われて(すくい上げられて)、歩行者が自動車のボンネット52側に転倒せしめられるようになり、以て、歩行者の膝66の無理な方向への曲げが小さくされて、かかる膝66に対する骨折等の傷害の発生が可及的に防止される。そうして、歩行者の保護及び安全が効果的に図られ得るようになっているのである。
そして、かかる脚払い装置10においては、特に、前述せる如く、各補強ビード20のエンド部23と平板部14との接続部位からなる湾曲接続部40が、緩やかな湾曲形状とされていることで、衝撃入力時に、かかる湾曲接続部40に応力集中が惹起されることが有利に軽減乃至は解消せしめられている。そのため、歩行者の脚部64のバンパカバー48への衝突による衝撃荷重の入力によって、湾曲接続部40が位置する、基板12の補強部18と平板部14との境界部分38が容易に屈曲変形せしめられることが、効果的に防止され得るようになっている。
また、各補強ビード20の延出部22とエンド部23との境界部位からなる湾曲境界部36も、緩やかな湾曲形状とされていることで、衝撃入力時に、湾曲境界部36に応力集中が惹起されることが有利に軽減乃至は解消せしめられており、それによって、補強部18の変形強度も、有利に高められている。
しかも、本実施形態の脚払い装置10では、自動車への設置状態下で、バンパカバー48の下側突出部46の内面に対向位置せしめられた補強部18の衝撃入力面34に対して、衝撃荷重が直角に入力されるようになっているため、衝撃荷重の入力時に、補強部18に対して、それを上方や下方の何れか一方側のみに持ち上げたり押し下げたりするような作用力が生ずることが、効果的に防止され得る。これによっても、基板12における補強部18や、補強部18と平板部14との境界部分38での衝撃入力による容易な変形が、有効に阻止され得るようになっている。
それ故、かかる脚払い装置10においては、衝撃入力面34に衝撃荷重が入力されると、補強部18や境界部分38での屈曲変形が惹起されることなく、衝撃荷重が、平板部14に対して、補強部18を介して略水平方向に作用せしめられるようになり、それによって、平板部14が、確実に且つ有効に座屈変形せしめられ、以て、荷重特性における衝撃荷重の立上りが遅れてしまうようなことが、未然に阻止され得る。
従って、かくの如き本実施形態の脚払い装置10にあっては、荷重特性における衝撃荷重を素早く立ち上げて、より迅速に目標値に到達させることが出来、それによって、衝撃荷重に対する十分な反力を瞬時に発揮し得るような優れた衝撃性能を効果的に確保することが可能となる。そして、その結果として、車両前面に衝突した歩行者の脚部を、即座に且つ確実に払って、更に一層高いレベルで十分に保護することが出来るのである。
また、本実施形態の脚払い装置10においては、それが設置された自動車の走行時に、各補強ビード20内に入り込んだ気流が、エンド部23の内面における、特に傾斜面部45と凸状湾曲面部43とに案内されて、後方に向かってスムーズに流されることで、空気抵抗が、従来装置に比して、有利に低減化され得るようになっている。それ故、空力特性の向上が効果的に達成され得、以て、走行安定性や燃費の向上が、極めて有利に実現され得ることとなる。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、前記実施形態では、複数の補強ビード20の全てが、下方に向かって開口する凹溝形態を有して、構成されていたが、それら各補強ビード20の開口方向は、何等限定されるものではない。即ち、例えば、複数の補強ビード20の全てを、上方に向かって開口する凹溝形態をもって構成したり、或いは、それら複数の補強ビード20の幾つかを、下方に向かって開口する凹溝形態とする一方、残りの補強ビード20を、上方に向かって開口する凹溝形態としても良い。
また、そのような補強ビード20の車幅方向断面形状も、例示のコ字状に、特に限定されるものではなく、補強ビード20を、円弧状乃至は湾曲状、若しくは多角形状の車幅方向断面形状を有して構成することも、可能である。勿論、複数の補強ビード20の車幅方向断面形状が、必ずしも互いに同一の形状とされている必要はない。
さらに、前記実施形態では、補強ビード20のエンド部23が、上側底壁部24の後端縁部から後方に向かって傾斜して一体的に延び出す傾斜板形態を有していたが、かかるエンド部23を、上側底壁部24の後端縁部から鉛直下方又は鉛直上方に向かって一体的に延び出す形態において構成することも出来る。
更にまた、補強ビード20の配設個数や配設位置、各部位の寸法等も、適宜に変更され得るものであることは、言うまでもないところである。
なお、補強ビード20の幅を小さくする等して、配設個数、つまり、左右方向に並列配置された状態での並列数を増大させれば、それに伴って、基板12の剛性が高められることとなる。従って、そのような補強ビード20の配設個数を適宜に調節することによって、基板12の剛性を容易にチューニングすることが可能となる。
また、前記実施形態では、脚払い装置10の全体が、合成樹脂材料を用いて形成されていたが、この歩行者用保護装置としての脚払い装置10の材質は、何等これに限定されるものではなく、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金等の比較的に軽量で、成形性に優れた金属材料を用いて構成することも出来る。
さらに、車両前部の下部部位への歩行者用保護装置(脚払い装置10)の設置構造も、例示の構造に、特に限定されるものではない。即ち、プレート部(基板12)の後側部分(平板部14)が固定される車両の部位や固定方式が、種々変更され得るのである。
また、前記実施形態では、歩行者の脚部64のバンパカバー48への衝突により、脚払い装置10において生ずる衝撃荷重に対する反力が、歩行者の脚部64のすね68付近の部分に対して、バンパカバー48の下側突出部46を介して作用せしめられるようになっていたが、この衝撃荷重に対する反力が作用せしめられる歩行者の脚部64の部位は、脚払い装置10の設置位置によって適宜に変更されるところである。
加えて、本発明は、自動車の前面に固設されたバンパの内側に設置される歩行者保護装置の他、自動車の前面に、バンパとは独立して別個に設置されるものや、自動車以外の車両の前面に、各種の形態で設置される歩行者保護装置の何れに対しても、有利に適用され得るものであることは、勿論である。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、各種の形態において実施され得るものである。従って、当業者の知識に基づいて採用される本発明についての種々なる変更、修正、改良に係る各種の実施の形態が、何れも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、本発明の範疇に属するものであることが、理解されるべきである。
以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本発明の特徴を更に明確にすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によっても、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。
すなわち、先ず、図1乃至図3に示される如き、本発明に従う構造を有する脚払い装置を、ポリプロピレンを用いた射出成形を実施することにより作製して、準備した。そして、これを本発明品とした。なお、この本発明品の脚払い装置に設けられた補強ビードの高さを10〜15mm、幅を10〜15mmとした。また、補強ビードのエンド部と平板部との接続部位からなる湾曲接続部の曲率半径:R1 を12mmとする一方、補強ビードの延出部とエンド部との境界部位からなる湾曲境界部の曲率半径:R2 を20mmとした。
また、比較のために、本発明品の脚払い装置とは別に、補強ビードのエンド部と平板部との接続部位と、補強ビードの延出部とエンド部との境界部位とが、それぞれ、角張った折曲部とされた、特開2002−264541号公報に開示の構造と同様な構造を有する脚払い装置を、ポリプロピレンを用いた射出成形を実施することにより作製して、準備した。そして、これを従来品とした。なお、この従来品の脚払い装置に設けられた補強ビードの高さと幅は、本発明品の脚払い装置のそれぞれの寸法と同一とした。
そして、かくして準備された本発明品と従来品の2種類の脚払い装置のそれぞれを、前方から後方に向かって流れる気流内に位置せしめたときに、各脚払い装置において生ずる抵抗値と気流の流速との関係を、流体解析(CFD)によって求めた。それらの結果を、図6に示した。
かかる図6から明らかなように、本発明品の脚払い装置10の方が、従来品の脚払い装置に比して、気流の流速が同じであるときに、抵抗値が、常に小さくなっていることが認められる。このことから、本発明に従って、補強ビードのエンド部と平板部との接続部位と、補強ビードの延出部とエンド部との境界部位とを、折曲点のない、緩やかな湾曲形状とすることによって、空気抵抗が有利に低減化され得ることが、明確に認識され得る。
また、上記の如くして準備された本発明品と従来品の2種類の脚払い装置を、それぞれ、実車(自動車)の前面に固設されたフロントバンパのバンパカバーの内側に、図4に示される如き構造において設置して、互いに構造の異なる脚払い装置がそれぞれ設置されてなる2種類の試験車両を得た。その後、それら2種類の試験車両を用いて、自動車のフロントバンパへの歩行者の衝突を想定した歩行者衝突試験を行って、歩行者の衝突時に、各脚払い装置に入力される衝撃荷重の経時変化を、公知の手法により、各々調べた。その結果を、図7に併せて示した。なお、各試験車両に対する歩行者衝突試験は、各試験車両のフロントバンパの前面に対して、13.4kgの重量を有するダミーを40km/hの速度で衝突させることにより実施した。
かかる図7から明らかなように、本発明品の脚払い装置を用いた場合における衝撃荷重が、従来品の脚払い装置を用いた場合の衝撃荷重よりも、歩行者の衝突後、より素早く目標荷重値に到達していることが、認められる。これは、本発明に従う構造を有する脚払い装置において、衝撃荷重に対する反力が、瞬時に且つ十分に確保され得ることを如実に示しているのである。
本発明に従う構造を有する歩行者保護装置の一例を示す上面説明図である。 図1におけるII−II断面説明図である。 図2におけるIII−III断面拡大説明図である。 図1に示される歩行者保護装置を車両に設置した状態を示す説明図である。 図1に示される歩行者保護装置が設置された車両の前面に歩行者が衝突した際における歩行者保護装置の変形状態を示す説明図である。 本発明に従う構造を有する歩行者保護装置と従来構造を有する歩行者保護装置とにおける、流体解析により求めた気流の流速と抵抗値との関係を示すグラフである。 本発明に従う構造を有する歩行者保護装置と従来構造を有する歩行者保護装置とに対する歩行者衝突試験を行って得られた、各歩行者保護装置における衝撃荷重の経時変化を示すグラフである。
符号の説明
10 脚払い装置 12 基板
14 平板部 18 補強部
20 補強ビード 22 延出部
23 エンド部 34 衝撃入力面
36 湾曲境界部 38 境界部分
40 湾曲接続部 42 フロントバンパ
48 バンパカバー

Claims (4)

  1. 車両の前部の下部部位に、車両の前後方向に延びるように配置されて、平板状の後側部分において車両に固定されるプレート部を有すると共に、上方又は下方に向かって開口する凹溝形態をもって車両前後方向に延びる延出部と、該延出部の後端縁から一体的に延び出して、該延出部の後端縁と前記プレート部の後側部分を接続する板状のエンド部とを含む補強ビードを、該プレート部の前側部分に一体形成してなり、該プレート部の前端部において、車両の前面に衝突した歩行者の脚部に接触せしめられることによって、該脚部を払って、保護するように構成した車両用歩行者保護装置において、
    前記プレート部の後側部分と車両との固定を、車両前後方向において前記補強ビードのエンド部から後方側に離隔した位置において行ない、該エンド部と該後側部分の固定される車両部位との間に空間が存在するように構成すると共に、該補強ビードのエンド部とプレート部の後側部分との接続部位を、折曲点のない緩やかな湾曲形状としたことを特徴とする車両用歩行者保護装置。
  2. 前記補強ビードの前記エンド部が、前記延出部の後端縁から前記プレート部の後側部分に向かって傾斜乃至は湾曲して延びる傾斜板乃至は湾曲板形態を有している請求項1に記載の車両用歩行者保護装置。
  3. 前記補強ビードにおける前記延出部と前記エンド部との境界部位が、折曲点のない緩やかな湾曲形状とされている請求項1又は請求項2に記載の車両用歩行者保護装置。
  4. 前記補強ビードの前端に、鉛直方向に延びる前面を有して、前記プレート部の前端部の少なくとも一部を構成する前側壁部が、一体的に設けられている請求項1乃至請求項3のうちの何れか1項に記載の車両用歩行者保護装置。
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