JP4877845B2 - 燃料供給装置 - Google Patents
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Description
図14に示すように、燃料供給装置200において、燃料タンク201内の燃料は、燃料ポンプ202によって吸入されて昇圧(加圧)された後、燃料フィルタ204、供給配管203を通って、各噴射弁205から内燃機関(エンジン)の燃焼室に向けて噴射される。また、コントロールユニット229からの制御信号で還流制御弁(いわゆる開閉弁)224が開閉されることにより、各噴射弁205に供給される燃料圧力(「燃圧」という。)が高圧、低圧の二段階で切替えられるようになっている。すなわち、エンジンの始動時等に還流制御弁224が開放されることで、圧力レギュレータ208の制御圧室208B内に燃料が導入され、該制御圧室208B内の燃圧が上昇される。これにともない、圧力レギュレータ208の調圧室208A内の燃圧が上昇され、調圧室208Aと連通する供給配管203内の燃圧が上昇される。これにより、各噴射弁205に供給される燃圧が高圧になることで、噴射燃料の微粒化が促進されてエンジンの始動性が向上される。また、エンジン始動後に還流制御弁224が閉鎖されることで、圧力レギュレータ208の制御圧室208B内への燃料の導入が遮断され、該制御圧室208B内の燃圧が低下される。これにともない、調圧室208A内の燃圧が低下され、供給配管203内の燃圧が低下される。これにより、各噴射弁205に供給される燃圧が低圧になることで、燃料ポンプ202等に係る負荷が低減される。なお、このような燃料供給装置は、例えば特許文献1に記載されている。
すなわち、特許請求の範囲の請求項1に係る燃料供給装置によると、燃料タンク内の燃料は、燃料ポンプによって吸入されて昇圧(「加圧」ともいう。)された後、圧力レギュレータにより所定の燃圧に調整されてエンジンへ供給される。また、制御装置により切替弁が制御されて、圧力レギュレータの制御圧室内に対する燃料の導入状態と大気の導入状態とに選択的に切替えられることにより、エンジンへ供給される燃圧を変えることができる。
ところで、圧力レギュレータの制御圧室及び切替弁の弁室に燃料を流通させるための制御圧通路が1つの通路形成部材に形成されている。このため、圧力レギュレータの制御圧室及び切替弁に対する制御圧用燃料通路に係るホース、パイプ等の配管部品の部品点数及び組付工数を削減し、配管を簡素化することができる。
本発明の実施例1を説明する。本実施例では、車両用エンジンに用いられる燃料供給装置について例示する。なお、図1は燃料供給装置を示す構成図、図2は同じく一部破断して示す正面図、図3は図2のIII−III線矢視断面図、図4は図2のIV−IV線矢視断面図である。
図1に示すように、燃料供給装置10は、図示しない車両に搭載されており、燃料タンク12内の燃料をエンジン(詳しくはインジェクタ)へ供給するものである。燃料供給装置10は、燃料タンク12内に配置された燃料ポンプ14、燃料フィルタ16、制御圧調整ユニット18等を備えている。以下、順に説明する。なお、燃料タンク12の上板部12aに形成された開口孔12bは、セットプレート20により閉鎖されている。セットプレート20には、燃料タンク12内外を連通する燃料供給管21が設けられている。なお、燃料供給管21には、燃料タンク12外において、エンジン(詳しくは、インジェクタ)に連通する燃料供給通路22が接続されている。
図5に示すように、燃料ポンプ14は、電動式のモータ部24と、モータ部24の下端部に設けられたインペラ式のポンプ部25とを備えるモータ一体型のインタンク式燃料ポンプである。ポンプ部25の下面側には、燃料タンク12内の燃料を吸入する燃料吸入口26が設けられている。燃料吸入口26には、燃料タンク12(図1参照)内から燃料ポンプ14内に吸入される燃料を濾過する吸入フィルタ27が接続されている。また、モータ部24の上面側には、モータ部24内の燃料を吐出する燃料吐出口28が設けられている。なお、燃料ポンプ14の燃料吐出口28内には、燃料の逆流を阻止するチェック弁29が設けられている。
フィルタケース38の燃料流出口44と燃料吐出通路49との間には、下面を開口する有天円筒状のレギュレータ受入凹部52が形成されている。レギュレータ受入凹部52は、2段の段付円筒状に形成されている。レギュレータ受入凹部52を形成する上段側筒部52aの下端部の左右両側には、燃料流出口44及び燃料吐出通路49と連通する連通口53が形成されている。また、上段側筒部52aの上端部の前後両側には、径方向(図6において紙面表裏方向)に貫通する燃料放出口54が形成されている。
図3に示すように、制御圧調整ユニット18(以下、「調圧ユニット」という。)は、ユニットケース56と圧力レギュレータ58と三方弁60とリリーフ弁62とを備えている。説明の都合上、圧力レギュレータ58、三方弁60、ユニットケース56、リリーフ弁62の順に説明する。
図8に示すように、圧力レギュレータ58は、ケーシング64、ダイアフラム65、弁体66等により構成されている。ケーシング64は、圧力レギュレータ58の外殻をなすもので、上面を開口する有底円筒状をなす制御圧室側(下側)のケース68と、下面を開口する有天円筒状の調圧室側(上側)のケース69とをかしめにより接合してなる。なお、両ケース68,69のかしめにより、ケーシング64の外周面に突出するフランジ部70が形成されている。
図9に示すように、三方弁60は、電磁駆動式の切替弁で、ソレノイド部89の駆動力でプランジャー90を軸方向(図9において上下方向)に移動させることにより、第1のポート91と第2のポート92と第3のポート93の連通状態及び遮断状態を切替える構成になっている。ソレノイド部89は、円筒状のバルブボデー95の上部に形成されたボビン部96にソレノイドコイル97が巻装されてなる。ボビン部96及びソレノイドコイル97は、樹脂部98によりモールドされている。樹脂部98には、ソレノイドコイル97に接続されたターミナル99を取り囲むソケット型のコネクタ部100が形成されている。コネクタ部100には、その上方からプラグ型の給電用コネクタ(図示しない)が接続されるようになっている。ソレノイドコイル97に対する通電及びその解除は、電子制御装置(「ECU」という。)102から出力される制御信号に基づいて制御されるようになっている。なお、三方弁60は、本明細書でいう「切替弁」に相当する。
図10に示すように、ユニットケース56には、レギュレータ支持部110と、そのレギュレータ支持部110の一側(例えば、前側(図10において右側))に設けられた三方弁支持部112と、レギュレータ支持部110の他側(例えば、後側(図10において左側))に設けられたリリーフ弁支持部114とが設けられている。各支持部110,112,114は、前後方向(図10において左右方向)に列状に設けられており、相互に近接する関係をなしている。また、ユニットケース56には、各支持部110,112,114を連通する制御圧通路116が形成されている。制御圧通路116の一端部(前端部)は、ユニットケース56の前側面(図10において右側面)に設けられたホース接続口118に開口されている。また、制御圧通路116の他端部は、リリーフ弁支持部114において上面に向けて開口されている。なお、ユニットケース56は、本明細書でいう「通路形成部材」に相当する。
本発明の実施例2を説明する。本実施例は、前記実施例1の一部を変更したものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明を省略する。なお、図11は燃料供給装置を一部破断して示す正面図である。
図11に示すように、本実施例は、前記実施例1(図1参照)の燃料導入ホース142の上流側端部を、吸入フィルタ27のホース接続口36に代えて、フィルタケース38の燃料流出口44と連通口53との間の通路壁に設けたホース接続孔147に接続したものである。すなわち、フィルタケース38の燃料流出口44から吐出された燃料(昇圧された燃料)の一部を、燃料導入ホース142を介して、ユニットケース56の制御圧通路116に導入する構成としたものである。
本発明の実施例3を説明する。本実施例は、前記実施例1の一部を変更したものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明を省略する。なお、図12は燃料供給装置を示す構成図である。
図12に示すように、本実施例は、前記実施例1(図1参照)の燃料導入ホース142の上流側端部を、吸入フィルタ27のホース接続口36に代えて、燃料ポンプ14の燃料吐出口28に接続したものである。すなわち、燃料ポンプ14の燃料吐出口28から吐出された燃料(昇圧された燃料)の一部を、燃料導入ホース142を介して、ユニットケース56の制御圧通路116に導入する構成としたものである。
本発明の実施例4を説明する。本実施例は、前記実施例1の一部を変更したものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明を省略する。なお、図13は燃料供給装置を一部破断して示す正面図である。
図13に示すように、本実施例は、前記実施例1(図3参照)におけるレギュレータ受入凹部52を、フィルタケース38に代えて、セットプレート20に設けたものである。なお、セットプレート20の下面側において、燃料供給管21はL字管状に形成されている。燃料供給管21の横向きの先端部には、前記配管部材50が接続されている。また、セットプレート20の上面側において、燃料供給管21の上端部には、L字管状のフィードパイプ148がクリップ149により抜け止めされた状態で回転可能に接続されている。このフィードパイプ148に燃料供給通路22が接続されている。
12 燃料タンク
14 燃料ポンプ
18 調圧ユニット(制御圧調整ユニット)
56 ユニットケース(通路形成部材)
58 圧力レギュレータ
60 三方弁(切替弁)
62 リリーフ弁
65 ダイアフラム(可動隔壁)
68 制御圧室側のケース(制御圧室側の部分)
82 調圧室
83 制御圧室
102 ECU(制御装置)
104 弁室
116 制御圧通路
Claims (6)
- 燃料タンク内の燃料をエンジンへ供給する燃料ポンプと、
可動隔壁により画成された調圧室及び制御圧室を有し、前記燃料ポンプにより昇圧された燃料の一部が導入された調圧室内の燃圧を、前記燃料ポンプにより昇圧された又は昇圧途中の燃料の一部が導入された制御圧室内の圧力に応じて調整しかつ調圧室で余剰となった調圧用燃料を排出する圧力レギュレータと、
制御装置による制御に基づいて前記圧力レギュレータの制御圧室内に対する燃料の導入状態と大気の導入状態とに選択的に切替える切替弁と
を備えた燃料供給装置であって、
前記圧力レギュレータの制御圧室及び前記切替弁の弁室に燃料を流通させるための制御圧通路が1つの通路形成部材に形成されていることを特徴とする燃料供給装置。 - 請求項1に記載の燃料供給装置であって、
前記通路形成部材が前記圧力レギュレータの制御圧室側の部分を支持する部材であることを特徴とする燃料供給装置。 - 請求項1又は2に記載の燃料供給装置であって、
前記通路形成部材に前記圧力レギュレータと前記切替弁が同一方向から組付けられていることを特徴とする燃料供給装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の燃料供給装置であって、
前記通路形成部材の制御圧通路に、前記圧力レギュレータの制御圧室内の燃圧を設定圧に制御するリリーフ弁が設けられていることを特徴とする燃料供給装置。 - 請求項4に記載の燃料供給装置であって、
前記通路形成部材の制御圧通路にその上流側から下流側に向かって前記切替弁、前記圧力レギュレータ、前記リリーフ弁が順に配置されていることを特徴とする燃料供給装置。 - 請求項4又は5に記載の燃料供給装置であって、
前記通路形成部材に前記圧力レギュレータと前記切替弁と前記リリーフ弁のうちの少なくとも2つが同一方向から組付けられていることを特徴とする燃料供給装置。
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