JP2008121454A - 燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃圧可変装置により燃圧の調圧を行なうとともにジェットポンプにより燃料移送を行なう燃料供給装置において、燃料ポンプを小型化し、消費電力を低減する。
【解決手段】燃料供給装置10は、燃料貯蔵部31,32を有する燃料タンク12と、燃料貯蔵部31内に設けた燃料ポンプ14と、エンジン45に供給される燃圧を2段階に調圧可能な燃圧可変装置18と、燃料ポンプ14から吐出される燃料の一部を燃料貯蔵部31内に戻すリターン通路20と、燃料貯蔵部32内の燃料を燃料貯蔵部31内に移送するジェットポンプ22とを備える。リターン通路20を開閉する制御弁24、制御弁24を制御するECU26を設ける。燃圧可変装置18による高燃圧時でかつ低電圧時に、ECU26が制御弁24を閉動させることでジェットポンプ22を停止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に車両用エンジンに用いられる燃料供給装置に関する。
従来例の燃料供給装置としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。なお、図19は従来例(特許文献1)にかかる燃料供給装置を示す構成図である。
図19に示すように、特許文献1に記載された燃料供給装置200において、燃料タンク201内の燃料は、燃料ポンプ202によって吸入されて加圧されて、燃料フィルタ204を通過して、燃圧調整装置207により所定圧力に調圧された後、供給配管203を通って各噴射弁205から内燃機関(エンジン)の燃焼室に向けて噴射される。燃圧調整装置207は、コントロールユニット229からの制御信号で、還流制御弁224を開閉することにより、各噴射弁205に供給される燃料圧力(「燃圧」という。)を高圧、低圧との二段階で切替える。すなわち、燃圧調整装置207は、エンジンの始動時等に還流制御弁224を開放することで、圧力レギュレータ208の制御圧室208B内に燃料を供給し、制御圧室208B内の圧力を上昇させる。これにともない、圧力レギュレータ208の燃料調圧室208A内の燃圧が上昇され、燃料調圧室208Aと連通する供給配管203内の燃圧が上昇される。これにより、各噴射弁205に供給される燃圧が高燃圧になることで、噴射燃料の微粒化が促進されてエンジンの始動性が向上される。また、エンジン始動後に還流制御弁224を閉鎖することで、圧力レギュレータ208の制御圧室208B内の圧力を低下させる。これにともない、燃料調圧室208A内の燃圧が低下され、供給配管203内の燃圧が低下される。これにより、各噴射弁205に供給される燃圧が低燃圧になることで、燃料ポンプ202等にかかる負荷が低減される。
ところで、前記燃料供給装置200を、2つの燃料貯蔵部を有する燃料タンクに適用することが考えられる。なお、図20は従来例の変更例にかかる燃料供給装置を示す構成図である。
図20に示すように、燃料タンク211は、いわゆる鞍型タンクであって、底板部212上に山型状に***する凸部213によって区分された2つの燃料貯蔵部221,222を有している。一方(「第1」という。)の燃料貯蔵部221には、前記燃料供給装置200が前記と同様に設けられている。前記供給配管203の内側配管部203Aには、燃料ポンプ202から吐出される燃料の一部を第1の燃料貯蔵部221内に戻すリターン通路224が接続されている。リターン通路224にはジェットポンプ225が配置されている。ジェットポンプ225には、自由端が他方(「第2」という。)の燃料貯蔵部222内の底部に連通された連通管路226が接続されている。ジェットポンプ225は、リターン通路224内を流れる燃料の流れを利用して、第2の燃料貯蔵部222内の燃料を第1の燃料貯蔵部221内に移送する。すなわち、リターン通路224内を流れる燃料がジェットポンプ225を通過する際、そのポンプ内部に生じる負圧による吸引力により第2の燃料貯蔵部222内の燃料を連通管路226を通じて第1の燃料貯蔵部221内に移送する。これにより、燃料ポンプ202を備えていない第2の燃料貯蔵部222内の燃料を第1の燃料貯蔵部221内に移送することにより、両燃料貯蔵部221,222内の燃料をエンジンへ供給することができる。ちなみに、鞍型の燃料タンクにおいて、一方の燃料貯蔵部内に他方の燃料貯蔵部内の燃料をジェットポンプにより移送する構成が、例えば特許文献2に記載されている。なお、特許文献2のものでは、燃圧を切替える燃圧調整装置を備えていない。
特開2001−90624号公報 特開昭63−85254号公報
前記従来例の変更例の燃料供給装置(図20参照。)において、燃料ポンプ202に加わる電圧は、一般的に、エンジン始動時はバッテリにより6〜10V(ボルト)のバッテリ電圧であるが、エンジン始動後は発電機により12〜14Vの発電機電圧に高くなる。したがって、エンジン始動時においては、燃料ポンプ202がバッテリ電圧(低電圧)により駆動されるため、燃料ポンプ202の回転数が低く、燃料ポンプ202の吐出流量が少ない状態となる。また、エンジン始動後においては、前記燃圧調整装置207によって燃圧が高められることより、ジェットポンプ225へ流出する燃料量が増える。したがって、エンジン始動時にエンジンへの燃料量が減少するため、ジェットポンプ225へ流出する燃料量を考慮し、吐出流量の多い燃料ポンプ202を使用することなる。
ここで、燃料ポンプの吐出圧力と吐出流量との関係について説明する。なお、図6は燃料ポンプの吐出圧力と吐出流量との関係を示す線図である。
図6において、横軸は吐出圧力Pを示し、エンジン始動時の吐出圧力がP1、エンジン始動後の吐出圧力がP2で示されている。また、縦軸は吐出流量Qを示している。また、特性線Laは通常電圧による吐出流量を示し、特性線Lbは始動電圧による吐出流量を示している。なお、吐出流量Qと吐出圧力Pとは、
Q∝√P
との関係にある。
図6において、エンジン始動時に必要な燃料ポンプの吐出流量Q2fは、
2f≧Q2E+Q2
である。なお、Q2Eはエンジンの要求流量、Q2Jはジェットポンプに流出する流量である。
また、エンジン始動後に必要な燃料ポンプの吐出流量Q1Fは、
1F≧Q1E+Q1
である。なお、Q1Eはエンジンの要求流量、Q1Jはジェットポンプに流出する流量である。
そして、燃料ポンプは、エンジン始動後の吐出流量Q1Fと、エンジン始動時の吐出流量Q2fとの両方の条件を満たす必要がある。この場合、エンジン始動後の吐出流量Q1Fに基づいて燃料ポンプのポンプサイズ(吐出流量)を決定すると、エンジン始動時の吐出流量Q2dは、
2d<Q2
となって、吐出流量Q2fを満たせなくなる。
このため、エンジン始動時の吐出流量Q2fに基づいて燃料ポンプのポンプサイズ(吐出流量)を決定すると、エンジン始動後の吐出流量Q1fが
1f>Q1
となって、吐出流量Q1Fを満たすことができる。
しかし、エンジン始動後において、
2S=Q1f−Q1
で求められる吐出流量Q2Sが余剰となるため、燃料ポンプの大型化を余儀なくされるとともに消費電力の増大を招くことになる。
本発明が解決しようとする課題は、燃圧可変装置により燃圧の調圧を行なうとともにジェットポンプにより燃料移送を行なう燃料供給装置において、燃料ポンプを小型化し、消費電力を低減することのできる燃料供給装置を提供することにある。
前記した課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とする燃料供給装置により解決することができる。
すなわち、特許請求の範囲の請求項1にかかる燃料供給装置によると、制御装置によりリターン通路用制御弁が開動されることによりリターン通路が開かれると、リターン通路を通じて燃料タンクに戻される燃料の流れを利用するジェットポンプが作動することによって、第2の燃料貯蔵部から第1の燃料貯蔵部への燃料の移送が行われる。また、燃圧可変装置による高燃圧時でかつ低電圧時において、制御装置によりリターン通路用制御弁が閉動されることによりリターン通路が閉じられると、リターン通路を通じて燃料タンクに戻される燃料の流れが停止されるにともないジェットポンプの作動が停止されることによって、燃料ポンプから吐出された燃料の全量をエンジンに供給することができる。したがって、燃圧可変装置により燃圧の調圧を行なうとともにジェットポンプにより燃料移送を行なう燃料供給装置において、燃圧可変装置による高燃圧時でかつ低電圧時の燃料ポンプの流量負担を軽減することにより、燃料ポンプを小型化し、消費電力を低減することができる。
また、特許請求の範囲の請求項2にかかる燃料供給装置によると、燃圧可変装置による低燃圧時でかつ通常電圧時において、燃料残量検出装置で検出される第1の燃料貯蔵部の燃料残量が所定量以下のときには、制御装置がリターン通路用制御弁を開動させることでジェットポンプが作動されることによって、第2の燃料貯蔵部から第1の燃料貯蔵部への燃料の移送が行われる。したがって、第2の燃料貯蔵部に燃料が残っているにもかかわらず、第1の燃料貯蔵部の燃料残量が少なくなって燃料供給が不能になる事態を回避することができる。
また、特許請求の範囲の請求項3にかかる燃料供給装置によると、制御装置により低圧側還流通路用制御弁が開動されることにより低圧側還流通路が開かれると、低圧側圧力レギュレータが作動することによって、エンジンに供給される燃圧を低圧に調圧することができる。このとき、高圧側圧力レギュレータは作動されない。また、制御装置により低圧側還流通路用制御弁が閉動されることにより低圧側還流通路が閉じられると、低圧側圧力レギュレータの作動が停止されるにともない高圧側圧力レギュレータが作動することによって、エンジンに供給される燃圧を高圧に調圧することができる。
また、特許請求の範囲の請求項4にかかる燃料供給装置によると、制御装置により制御圧室側還流通路用制御弁が開閉されることにより、制御圧室側還流通路が開閉されるにともない圧力レギュレータの制御圧室内の圧力が少なくとも2段階に調圧されることにより、エンジンに供給される燃圧を調圧することができる。なお、圧力レギュレータの制御圧室に導く燃料としての燃料ポンプにより加圧された燃料には、燃料ポンプの燃料吐出口から吐出された燃料、燃料ポンプ(例えば、モータ部)に燃料吐出口とは別に設けられた燃料出口から吐出された燃料、燃料ポンプの加圧途中においてポンプ通路のベーパ燃料排出口から排出すなわち吐出された燃料、燃料ポンプの加圧途中においてポンプ通路のベーパ燃料排出口とは別に設けられた燃料出口から吐出された燃料を利用することができる。
また、特許請求の範囲の請求項5にかかる燃料供給装置によると、圧力レギュレータの燃料調圧室内、及び/又は、制御圧室内の燃圧を設定圧以下に制御する圧力制御弁を備えたものである。これにより、圧力レギュレータの燃料調圧室内、及び/又は、制御圧室内の燃圧を設定値以下に制御することができる。なお、圧力制御弁は、燃料調圧室内に連通しかつ燃料調圧室内の燃圧と同一の燃圧をなす燃料通路上に配置することにより、燃料調圧室内の燃圧を設定圧以下に制御することができる。また、圧力制御弁は、制御圧室内に連通しかつ制御圧室内の燃圧と同一燃圧をなす燃料通路上に配置することにより、制御圧室内の燃圧を設定圧以下に制御することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について実施例を参照して説明する。
[実施例1]
本発明の実施例1を説明する。本実施例の燃料供給装置は、車両用エンジンに用いられるものである。なお、図1は燃料供給装置を示す構成図である。
図1に示すように、燃料供給装置10は、燃料タンク12と燃料ポンプ14と燃料フィルタ16と燃圧可変装置18とリターン通路20とジェットポンプ22とリターン通路用制御弁24と電子制御装置(「ECU」という。)26とを備えている。以下、順に説明する。なお、燃料ポンプ14と燃料フィルタ16と燃圧可変装置18は、燃料供給部28を構成している。
燃料タンク12を説明する。燃料タンク12は、第1の燃料貯蔵部31及び第2の燃料貯蔵部32を有している。このように2つの燃料貯蔵部31,32を有する燃料タンク12としては、例えば、鞍型の燃料タンク、リザーバカップ内蔵型の燃料タンクが相当する。なお、図2は鞍型の燃料タンクを示す断面図、図3はリザーバカップ内蔵型の燃料タンクを示す断面図である。
鞍型の燃料タンクを述べる。図2に示すように、鞍型の燃料タンク12(符号、(1)を付す。)は、底板部33上に山型状に***する凸部34によって区分された2つの燃料貯蔵部31,32を有している。鞍型の燃料タンク12(1)の場合、前記燃料供給部28が配置される側(図2において左側)の燃料貯蔵部31が「第1の燃料貯蔵部」に相当し、他方側(図2において右側)の燃料貯蔵部32が「第2の燃料貯蔵部」に相当する。
リザーバカップ内蔵型の燃料タンクを述べる。図3に示すように、リザーバカップ内蔵型の燃料タンク12(符号、(2)を付す。)は、燃料タンク12(2)内の底部にリザーバカップ(サブタンクとも呼ばれる。)36を設置したものである。リザーバカップ36内に前記燃料供給部28が配置される。したがって、リザーバカップ内蔵型の燃料タンク12(2)の場合、リザーバカップ36内の燃料貯蔵部31が「第1の燃料貯蔵部」に相当し、リザーバカップ36外の燃料貯蔵部32が「第2の燃料貯蔵部」に相当する。
図1に示すように、前記燃料タンク12内には、タンク外燃料供給通路39に連通するタンク内燃料供給通路38が設けられている。タンク内燃料供給通路38は、燃料フィルタ16(後述する。)のフィルタケースの燃料流出口に連通されている。また、タンク内燃料供給通路38を通じてタンク外燃料供給通路39に吐出された燃料は、デリバリパイプ42に供給される。デリバリパイプ42は、エンジン45側に配置されており、各燃焼室(図示しない。)に対応するそれぞれの燃料噴射弁いわゆるインジェクタ43を備えている。したがって、デリバリパイプ42に供給された燃料は、各インジェクタ43よりエンジン45の各燃焼室内に噴射される。
次に、燃料ポンプ14を説明する。なお、図4は燃料ポンプを示す断面図である。図4に示すように、燃料ポンプ14は、電動式のモータ部47と、そのモータ部47の下端部に設けられたインペラ式のポンプ部48とを備えるモータ一体型のものである。ポンプ部48は、モータ部47の駆動によりインペラ49が回転されることにより、前記第1の燃料貯蔵部31(図1参照。)内の燃料を吸入しかつ加圧してモータ部47内に吐出する。また、燃料ポンプ14の下面側には燃料を吸入する燃料吸入口50が設けられ、その上面側にはモータ部47内を流通した燃料を吐出する燃料吐出口52が設けられている。また、燃料ポンプ14の下面側には、ポンプ部48で加圧途中の燃料に含まれるベーパ(燃料が気化することにより生じる気泡)をポンプ通路から排出すなわち吐出するためのベーパジェット54が設けられている。なお、ベーパジェット54は、本明細書でいう「ベーパ燃料排出口」に相当する。また、燃料ポンプ14の燃料吸入口50には、前記第1の燃料貯蔵部31内から燃料ポンプ14内に吸入される燃料を濾過する吸入フィルタ56が連通されている。
次に、燃料フィルタ16を説明する。燃料フィルタ16は、図示しないが、フィルタケースと、そのフィルタケース内に収容したフィルタエレメントとを備えている。フィルタケースの燃料流入口には、前記燃料ポンプ14の燃料吐出口52が管接続により連通されている。また、フィルタケースの流出口には、前記タンク内燃料供給通路38(図1参照。)が連通されている。図1に示すように、燃料ポンプ14から燃料フィルタ16内に吐出された燃料は、燃料フィルタ16(詳しくは、フィルタエレメント)によりろ過された後、フィルタケースの燃料流出口からタンク内燃料供給通路38へ吐出された後、タンク外燃料供給通路39へ吐出される。しかして、タンク内燃料供給通路38からは、2本の還流通路すなわち高圧側還流通路58及び低圧側還流通路59が分岐されている。
次に、燃圧可変装置18を説明する。図1に示すように、燃圧可変装置18は、高圧側圧力レギュレータ60(符号、(H)を付す。)と低圧側圧力レギュレータ60(符号、(L)を付す。)と低圧側還流通路用制御弁62とを備えて、前記燃料ポンプ14からエンジン45に供給される燃圧を2段階に調圧可能に構成されている。高圧側圧力レギュレータ60(H)と低圧側圧力レギュレータ60(L)とは、調圧値が異なるだけで、基本的構成は同じ圧力レギュレータ(プレッシャレギュレータ、調圧弁等とも呼ばれている。)60である。図5は圧力レギュレータを示す断面図である。
圧力レギュレータ60を述べる。図5に示すように、圧力レギュレータ60は、ケーシング64、ダイヤフラム65、弁体66等によって構成されている。ケーシング64は、圧力レギュレータ60の外殻をなすもので、上面開口状をなす燃料調圧室側のケース67と下面開口状をなす制御圧室側のケース68とを接合してなる。燃料調圧室側のケース67の側壁部には、燃料導入口70が形成されている。また、燃料調圧室側のケース67の底壁部には、ストレート管状の燃料排出管71が同一軸線上において一体化されている。また、制御圧室側のケース68の側壁部には一対の開口孔72,73が形成されている。
前記ダイヤフラム65は、前記燃料調圧室側のケース67と前記制御圧室側のケース68との間に挟持されており、前記ケーシング64内を燃料調圧室75と制御圧室76とに区画している。ダイヤフラム65は、ゴム状弾性材により形成されており、可撓性を有している。また、前記弁体66は、ダイヤフラム65の中央部に設けられており、前記燃料排出管71の上端面に対向している。弁体66は、ダイヤフラム65の撓み変形により燃料排出管71の上端面を弁座として開閉することにより、燃料調圧室75内を燃料排出管71内に対して連通又は遮断する。なお、ダイヤフラム65は、本明細書でいう「可動隔壁」に相当する。
前記制御圧室76内において、前記制御圧室側のケース68の上壁部と前記ダイヤフラム65の弁体66との間には、コイルスプリングからなるバルブスプリング78が介装されている。バルブスプリング78は、常に弁体66を前記燃料排出管71の弁座に着座する方向いわゆる閉弁方向に付勢している。しかして、制御圧室76内においてダイヤフラム65を押圧する力すなわちバルブスプリング78の弾性力に比べて、燃料調圧室75内においてダイヤフラム65を押圧する燃圧が低いときは、バルブスプリング78の弾性力により弁体66が燃料排出管71に着座されることにより、燃料排出管71が閉じられる。また、燃料調圧室75内の燃圧すなわちダイヤフラム65を押圧する燃圧がバルブスプリング78の弾性力よりも高くなるときは、ダイヤフラム65の撓み変形により弁体66が燃料排出管71から離れることにより、燃料排出管71が開かれる。これにより、燃料調圧室75内の燃料が燃料排出管71を通じて排出されるため、燃料調圧室75内の燃圧が設定値になるまで低下される。燃料調圧室75内の燃圧が設定値になると、弁体66はバルブスプリング78の弾性により閉じられる。
前記高圧側圧力レギュレータ60(H)の燃料導入口70には、前記高圧側還流通路58が連通されている(図1参照。)。また、前記低圧側圧力レギュレータ60(L)の燃料導入口70には、前記低圧側還流通路59が連通されている(図1参照。)。また、両圧力レギュレータ60の燃料排出管71及び両開口孔72,73は、前記第1の燃料貯蔵部31内に開放されている。しかして、高圧側圧力レギュレータ60(H)におけるバルブスプリング78は、燃料調圧室75内の燃圧が所定の調圧値、例えば、約600kPa(キロパスカル)程度となるように設定されている。また、低圧側圧力レギュレータ60(L)におけるバルブスプリング78は、燃料調圧室75内の燃圧が所定の調圧値、例えば、約400kPa程度となるように設定されている。
低圧側還流通路用制御弁62を説明する。図1に示すように、前記低圧側還流通路用制御弁62は、前記低圧側還流通路59に組込まれている。低圧側還流通路用制御弁(以下、「燃圧可変用制御弁」という。)62は、例えば、電磁式開閉弁、電磁式流量制御弁等からなるもので、前記ECU26からの制御信号に基づいて開閉される。ECU26は、エンジン45の始動開始(イグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチのON(オン))から始動完了後の所定時間経過後までは燃圧可変用制御弁62を閉動させ、その所定時間経過後以降はその制御弁62を開動させるように設定されている。
前記ECU26により前記燃圧可変用制御弁62が開動されたときには、低圧側還流通路59が開かれるため、その低圧側還流通路59を通じて低圧側圧力レギュレータ60(L)の燃料調圧室75内へ燃料が流入することで、低圧側圧力レギュレータ60(L)が作動する。これにより、エンジン45に供給される燃圧が低燃圧(約400kPa程度)に調圧される。このとき、高圧側圧力レギュレータ60(H)は、作動されず、閉状態を維持する。
また、ECU26により燃圧可変用制御弁62が閉動されたときは、低圧側還流通路59が閉じられるため、低圧側圧力レギュレータ60(L)の作動が停止される。このとき、低圧側圧力レギュレータ60(L)は、閉状態を維持する。これにともない、高圧側還流通路58を通じて高圧側圧力レギュレータ60(H)の燃料調圧室75内へ燃料が流入することで、高圧側圧力レギュレータ60(H)が作動する。これにより、エンジン45に供給される燃圧が高燃圧(約600kPa程度)に調圧される。
次に、リターン通路20を説明する。図1に示すように、リターン通路20は、前記タンク内燃料供給通路38より分岐されている。タンク内燃料供給通路38に対するリター通路20の分岐位置は、前記両還流通路58,59よりも下流側に設定されている。なお、リターン通路20は、タンク内燃料供給通路38に限らず、タンク内燃料供給通路38内と燃圧と同一の燃圧をなす燃料通路であれば該燃料通路から分岐することができる。
次に、ジェットポンプ22を説明する。なお、ジェットポンプ22は、前記特許文献2に記載されたジェットポンプ22と同様の構成であるのでその詳しい説明を省略する。
ジェットポンプ22は、リターン通路20に接続されており、リターン通路20内を流れる燃料の流れを利用して、第2の燃料貯蔵部32内の燃料を第1の燃料貯蔵部31内に移送する。すなわち、リターン通路20内を流れる燃料がジェットポンプ22を通過する際、そのポンプ内部に生じる負圧による吸引力により第2の燃料貯蔵部32内の燃料が連通管路80を介して第1の燃料貯蔵部31内に移送される。これにより、燃料ポンプ14を備えていない第2の燃料貯蔵部32内の燃料を第1の燃料貯蔵部31内に移送することで、両燃料貯蔵部31,32内の燃料をエンジン45へ供給することができる。
次に、リターン通路用制御弁24を説明する。リターン通路用制御弁24は、前記リターン通路20に組込まれている。リターン通路用制御弁(以下、「ジェットポンプ用制御弁」という。)20は、例えば、電磁式開閉弁、電磁式流量制御弁等からなるもので、前記ECU26からの制御信号に基づいて開閉される。ECU26は、エンジン45の始動開始(イグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチのON(オン))から始動完了直後まではジェットポンプ用制御弁24を閉動させ、その所定時間経過後以降はその制御弁24を開動させるように設定されている。
次に、ECU26を説明する。ECU26は、マイクロコンピュータ等によって構成されたコントロールユニットで、その入力側には、例えばエンジン45のイグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチ、スロットルポジションセンサ、吸入空気用の流量センサおよびクランク角センサ等の検出装置が接続されており、その出力側にはインジェクタ43、ジェットポンプ用制御弁24、燃圧可変用制御弁62等が接続されている。そして、ECU26は、前に述べたように、エンジン45の運転状態に応じて、ジェットポンプ用制御弁24及び燃圧可変用制御弁62の開閉制御を行なうように設定されている。
次に、前記燃料供給装置10の作動について説明する。エンジン45が始動スイッチにより始動を開始すると、ECU26からの制御信号により、燃圧可変装置18の燃圧可変用制御弁62が閉動されることにより、低圧側圧力レギュレータ60(L)が作動しない状態におかれる。したがって、エンジン45へ供給される燃料の圧力は、高圧側圧力レギュレータ60(H)によって高燃圧(約600kPa程度)に調圧される。これにより、エンジン45に供給される燃圧が高燃圧になることで、噴射燃料の微粒化が促進され、エンジン45の始動性が向上される。
また、エンジン始動時は、バッテリ(車載バッテリ)による6〜10V(ボルト)のバッテリ電圧で燃料ポンプ14が駆動されるため、燃料ポンプ14の回転数が低く、吐出流量が少ない状態となる。なお、本明細書でいう「エンジン始動時」とは、エンジンの始動開始(始動スイッチのON(オン))から始動完了までの間をいう。また、バッテリ電圧は、「始動電圧」、「低電圧」という。
前記燃圧可変装置18による高燃圧時でかつ低電圧時においては、ECU26からの制御信号により、ジェットポンプ用制御弁24が閉動されることによりリターン通路20が閉じられ、ジェットポンプ22が作動しない状態におかれる。したがって、燃料ポンプ14から吐出された燃料の全量がエンジン45に供給される。
また、エンジン始動後は、発電機による12〜14Vの発電機電圧で燃料ポンプ14が駆動されるため、燃料ポンプ14の回転数が高く、吐出流量が多い状態となる。このため、エンジン始動後においては、ECU26からの制御信号により、ジェットポンプ用制御弁24が開動されることによりリターン通路20が開かれる。すると、リターン通路20を通じて燃料タンク12に戻される燃料の流れが生じ、この流れを利用するジェットポンプ22が作動することにより、第1の燃料貯蔵部31から第2の燃料貯蔵部32への燃料の移送が行われる。なお、本明細書でいう「エンジン始動後」とは、エンジンの始動完了後以降の通常運転状態をいう。また、発電機電圧は、「通常電圧」、「高電圧」という。
また、エンジン45の始動完了後で所定時間経過後においては、ECU26からの制御信号により、燃圧可変用制御弁62が開動されることにより、低圧側圧力レギュレータ60(L)が作動する。したがって、エンジン45へ供給される燃料の圧力は、低圧側圧力レギュレータ60(L)によって低燃圧(約400kPa程度)に調圧される。これにより、燃料ポンプ14等にかかる負荷が低減される。
前記した燃料供給装置10によると、燃圧可変装置18による高燃圧時でかつ低電圧時において、ECU26によりジェットポンプ用制御弁24が閉動されることによりリターン通路20が閉じられると、リターン通路20を通じて燃料タンク12に戻される燃料の流れが停止されるにともないジェットポンプ22の作動が停止される。これにより、燃料ポンプ14から吐出された燃料の全量がエンジン45に供給されるため、燃料ポンプ14の流量負担を軽減することができる。
ここで、燃料ポンプの吐出圧力と吐出流量との関係について説明する。図6において、特性線LAは通常電圧による吐出流量を示し、特性線LBは始動電圧による吐出流量を示している。
本実施例の燃料供給装置によると、エンジン始動時に必要な燃料ポンプの吐出流量Q2Fは、
2F≧Q2
である。なお、Q2Eはエンジンの要求流量である。
また、エンジン始動後に必要な燃料ポンプの吐出流量Q1Fは、
1F≧Q1E+Q1
である。なお、Q1Eはエンジンの要求流量、Q1Jはジェットポンプに流出する流量である。
このため、エンジン始動後の吐出流量Q1Fと、エンジン始動時の吐出流量Q2Fとの両方の条件を満たす場合、エンジン始動時の吐出流量Q2Fの条件が吐出流量Q2fに比べて緩くなる(減少する)ため、エンジン始動時の吐出流量Q1Fに基づいて燃料ポンプ14のポンプサイズ(吐出流量)を決定すればよく、エンジン始動時及びエンジン始動後において余剰となる吐出流量をほとんど生じない適切なポンプサイズの燃料ポンプ14を用いることができる。
したがって、燃圧可変装置18により燃圧の調圧を行なうとともにジェットポンプ22により燃料移送を行なう燃料供給装置10において、燃圧可変装置18による高燃圧時でかつ低電圧時の燃料ポンプ14の流量負担を軽減することにより、燃料ポンプ14を小型化し、消費電力を低減することができる。
また、ECU26により燃圧可変用制御弁62が開動されることにより低圧側還流通路59が開かれると、低圧側圧力レギュレータ60(L)が作動することによって、エンジン45に供給される燃圧を低圧に調圧することができる。このとき、高圧側圧力レギュレータ60(H)は作動されない。
また、ECU26により燃圧可変用制御弁62が閉動されることにより低圧側還流通路59が閉じられると、低圧側圧力レギュレータ60(L)の作動が停止されるにともない高圧側圧力レギュレータ60(H)が作動することによって、エンジン45に供給される燃圧を高圧に調圧することができる。
[実施例2]
本発明の実施例2を説明する。本実施例は、前記実施例1の一部を変更したものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明を省略する。以降の実施例についても同様に重複する説明は省略する。なお、図7は燃料供給装置を示す構成図である。
図7に示すように、本実施例は、前記実施例1における燃圧可変装置18(図1参照。)に変更を加えたものである。すなわち、本実施例の燃圧可変装置(符号、82を付す。)は、圧力レギュレータ60と制御圧室側還流通路用制御弁84とを備えて、前記燃料ポンプ14からエンジン45に供給される燃圧を2段階に調圧可能に構成されている。なお、本実施例の圧力レギュレータ60は、前記実施例1(図1参照。)における低圧側圧力レギュレータ60(L)に相当するものである。また、タンク内燃料供給通路38からは、前記実施例1における高圧側還流通路58及び低圧側還流通路59に代えて、制御圧室側還流通路86及び燃料調圧室側還流通路87が分岐されている。
前記圧力レギュレータ60の燃料導入口70(図5参照。)には、前記燃料調圧室側還流通路87が連通されている。圧力レギュレータ60の燃料排出管71は、前記第1の燃料貯蔵部31内に開放されている。しかして、圧力レギュレータ60の制御圧室側のケース68に形成された一対の開口孔72,73(図5参照。)のうちの一方の開口孔72には、前記制御圧室側還流通路86が連通されている。また、他方の開口孔73には、燃料流出管88が接続されている。燃料流出管88は、前記第1の燃料貯蔵部31に開放されている。また、燃料流出管88には、燃料の流出を所定量に制限する絞り89が設けられている。
前記制御圧室側還流通路用制御弁84は、前記制御圧室側還流通路86に組込まれている。制御圧室側還流通路用制御弁(以下、「燃圧可変用制御弁」という。)84は、例えば、電磁式開閉弁、電磁式流量制御弁等からなるもので、前記ECU26からの制御信号に基づいて開閉される。ECU26は、エンジン45の始動開始(イグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチのON(オン))から始動完了後の所定時間経過後までは燃圧可変用制御弁84を開動させ、その所定時間経過後以降はその制御弁84を閉動させるように設定されている。
前記ECU26により前記燃圧可変用制御弁84が開動されたときには、制御圧室側還流通路86が開かれるため、その制御圧室側還流通路86を通じて圧力レギュレータ60の制御圧室76内へ燃料が流入する。このとき、燃料流出管88に設けられた絞り89により、制御圧室76内の燃料の流出が制限されているため、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃圧が所定の制御圧力まで上昇する。これにより、ダイヤフラム65が燃料調圧室75側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座に着座すると、燃料調圧室75内の燃料の流出が制限される。このため、燃料調圧室75内の燃圧が上昇する。そして、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75内の燃圧が、制御圧室76の燃圧よりも大きくなると、ダイヤフラム65が制御圧室側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座から離れることにより、燃料調圧室75内の燃料が燃料排出管71を通じて第1の燃料貯蔵部31内に排出される。そして、燃料調圧室75内の燃圧が再び低下すると、ダイヤフラム65が燃料調圧室75側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座に着座する。これにより、燃料調圧室75内の燃圧すなわちエンジン45へ供給される燃料の圧力が所定の調圧値、例えば約600kPa程度に調圧される。
また、前記ECU26により前記燃圧可変用制御弁84が開動されたときは、制御圧室側還流通路86が閉じられる。これにより、圧力レギュレータ60の制御圧室76内でダイヤフラム65に作用する圧力は、バルブスプリング78の弾性力のみとなる。したがって、圧力レギュレータ60が、前記低圧側圧力レギュレータ60(L)として機能することにより、燃料調圧室75内の燃圧すなわちエンジン45へ供給される燃料の圧力が所定の調圧値、例えば約400kPa程度に調圧される。
本実施例によると、ECU26により燃圧可変用制御弁84が開閉されることにより、制御圧室側還流通路86が開閉されるにともない圧力レギュレータ60の制御圧室76内の圧力が2段階に調圧されることにより、エンジン45に供給される燃圧を調圧することができる。なお、燃圧可変用制御弁84により制御圧室側還流通路86を3段階以上で開閉することにより、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の圧力を3段階以上に調圧することができる。
また、圧力レギュレータ60の制御圧室76に導入される燃料として、燃料ポンプ14の燃料吐出口52から吐出された燃料を利用することができる。なお、燃料ポンプ14の燃料吐出口52から吐出された燃料は、本明細書でいう「燃料ポンプにより加圧された燃料」に相当する。また、燃料ポンプ14の燃料吐出口52から吐出された燃料に代えて、燃料ポンプ14のモータ部47に燃料吐出口52とは別に設けられた燃料出口から吐出された燃料を利用するように構成してもよい。
また、前記実施例1(図1参照。)のものに比べて、圧力レギュレータ60を1つに削減することができ、構成を簡素化することができる。
[実施例3]
本発明の実施例3を説明する。なお、図8は燃料供給装置を示す構成図である。
図8に示すように、本実施例は、前記実施例1における燃圧可変装置18(図1参照。)に変更を加えたものである。この燃圧可変装置(符号、90を付す。)は、前記高圧側圧力レギュレータ60(H)を燃料タンク12外に配置したものである。すなわち、高圧側圧力レギュレータ60(H)の燃料調圧室75に連通する高圧側還流通路58が、前記タンク内燃料供給通路38に代えて、エンジン45側のデリバリパイプ42とインジェクタ43との間における燃料流路92から分岐されている。また、高圧側圧力レギュレータ60(H)の燃料排出管71は、前記燃料タンク12内に燃料を排出するように配管されている。
[実施例4]
本発明の実施例4を説明する。なお、図9は燃料供給装置を示す構成図である。
図9に示すように、本実施例は、前記実施例2(図7参照。)に変更を加えたものである。すなわち、前記圧力レギュレータ60の制御圧室76に連通する制御圧室側還流通路86を、前記タンク内燃料供給通路38に代えて、前記燃料ポンプ14のベーパジェット54(図4参照。)に連通されている。また、制御圧室側還流通路86には、燃料ポンプ14のベーパジェット54から圧力レギュレータ60の制御圧室76に流れる燃料の流通を所定量に制限する絞り94が設けられている。
また、前記燃圧可変用制御弁84(符号、Aを付す。)が、前記制御圧室側還流通路86に代えて、前記圧力レギュレータ60の燃料流出管88に組込まれている。ECU26は、前記実施例2における燃圧可変用制御弁84とは逆に、エンジン45の始動開始(イグニッションスイッチ又はスタートスイッチ等の始動スイッチのON(オン))から始動完了後の所定時間経過後までは燃圧可変用制御弁84Aを閉動させ、その所定時間経過後以降は燃圧可変用制御弁84Aを開動させるように設定されている。
前記ECU26により前記燃圧可変用制御弁84Aが閉動されたときは、燃料流出管88が閉じられるため、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃料の流出が規制される。ここで、燃料ポンプ14のベーパジェット54から排出(吐出)された燃料が、制御圧室側還流通路86を通じて圧力レギュレータ60の制御圧室76内に供給されるため、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃圧が所定の制御圧力まで上昇する。これにより、ダイヤフラム65が燃料調圧室75側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座に着座すると、燃料調圧室75内の燃料の流出が制限される。このため、燃料調圧室75内の燃圧が上昇する。そして、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75内の燃圧が、制御圧室76の燃圧よりも大きくなると、ダイヤフラム65が制御圧室側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座から離れることにより、燃料調圧室75内の燃料が燃料排出管71を通じて第1の燃料貯蔵部31内に排出される。そして、燃料調圧室75内の燃圧が再び低下すると、ダイヤフラム65が燃料調圧室75側へ撓み変形し、弁体66が燃料排出管71の弁座に着座する。これにより、燃料調圧室75内の燃圧すなわちエンジン45へ供給される燃料の圧力が所定の調圧値、例えば約600kPa程度に調圧される。
また、前記ECU26により燃圧可変用制御弁84Aが開動されたときは、燃料流出管88が開かれるため、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃料が燃料流出管88を通じて第1の燃料貯蔵部31内に流出される。これにより、圧力レギュレータ60の制御圧室76内でダイヤフラム65に作用する圧力は、バルブスプリング78の弾性力のみとなる。したがって、圧力レギュレータ60は、前記低圧側圧力レギュレータ60(L)として機能することにより、燃料調圧室75内の燃圧すなわちエンジン45へ供給される燃料の圧力が所定の調圧値、例えば約400kPa程度に調圧される。
本実施例によると、圧力レギュレータ60の制御圧室76に導入される燃料として、燃料ポンプ14のベーパジェット54から吐出された燃料を利用することができる。なお、燃料ポンプ14のベーパジェット54から吐出された燃料は、本明細書でいう「燃料ポンプにより加圧された燃料」に相当する。また、燃料ポンプ14のベーパジェット54から吐出された燃料に代えて、燃料ポンプ14の加圧途中においてポンプ通路のベーパジェット54とは別に設けられた燃料出口から吐出された燃料を利用ように構成してもよい。
[実施例5]
本発明の実施例5を説明する。なお、図10は燃料供給装置を示す構成図である。
図10に示すように、本実施例は、前記実施例1(図1参照。)に変更を加えたものである。すなわち、燃料タンク12の第1の燃料貯蔵部31内に、その燃料貯蔵部内の燃料残量を検出する燃料残量計96を設けたものである。燃料残量計96の検出信号は、前記ECU26に入力される。ECU26は、前記燃圧可変装置18による低燃圧時でかつ通常電圧時において、燃料残量計96で検出される燃料残量が所定量以下のときに、前記ジェットポンプ用制御弁24を開動させることで前記ジェットポンプ22を作動させるように設定されており、燃料残量計96で検出される燃料残量が所定量を超えるときはジェットポンプ用制御弁24を閉じたままとする。なお、燃料残量計96は、本明細書でいう「燃料残量検出装置」に相当する。
本実施例によると、燃圧可変装置18による低燃圧時でかつ通常電圧時において、燃料残量計96で検出される第1の燃料貯蔵部31の燃料残量が所定量以下のときには、ECU26がジェットポンプ用制御弁24を開動させることでジェットポンプ22が作動されることによって、第2の燃料貯蔵部32から第1の燃料貯蔵部31への燃料の移送が行われる。したがって、第2の燃料貯蔵部32に燃料が残っているにもかかわらず、第1の燃料貯蔵部31の燃料残量が少なくなって燃料供給が不能になる事態を回避することができる。
[実施例6]
本発明の実施例6を説明する。なお、図11は燃料供給装置を示す構成図である。
図11に示すように、本実施例は、前記実施例5(図10参照。)に変更を加えたものである。すなわち、本実施例の燃料ポンプ14はポンプコントローラ98を備えている。ポンプコントローラ98は、前記ECU26からの制御信号に基づいて、燃料ポンプ14に対する印加電圧を制御することで、吐出流量を複数段階(本実施例では4段階)に可変する。ECU26は、前記燃料残量計96で検出される第1の燃料貯蔵部31の燃料残量が所定量を超えるときでかつジェットポンプ22の停止時(ジェットポンプ用制御弁24の閉動時)において、ポンプコントローラ98を制御することにより、エンジン始動時には燃料ポンプ14を吐出流量の多い流量Q2で駆動し、エンジン始動後には燃料ポンプ14を吐出流量の少ない流量Q1で駆動するように設定されている。また、ECU26は、燃料残量計96で検出される第1の燃料貯蔵部31の燃料残量が所定量以下のときでかつジェットポンプ22の作動時(ジェットポンプ用制御弁(リターン通路用制御弁)24の開動時)において、ポンプコントローラ98を制御することにより、エンジン始動時には燃料ポンプ14を吐出流量の多い流量Q4で駆動し、エンジン始動後には燃料ポンプ14を吐出流量の少ない流量Q3とするように設定されている。なお、流量Q1,Q2,Q3,Q4の割合は、例えば流量Q2を100とした場合、流量Q1が50、流量Q3が80、流量がQ4が130に設定されている。
本実施例によると、第1の燃料貯蔵部31の燃料残量及びジェットポンプ22の状態とエンジン45の運転状況とに応じて、ECU26がポンプコントローラ98を制御することで、燃料ポンプ14の吐出流量がQ1,Q2,Q3,Q4の計4段階に可変制御する構成としたものである。したがって、燃料ポンプ14を適切に駆動制御することができる。
[実施例7]
本発明の実施例7を説明する。なお、図12は燃料供給装置を示す構成図である。
図12に示すように、本実施例は、前記実施例6(図11参照。)に変更を加えたものである。すなわち、前記燃料残量計96の検出信号を、ECU26に代えて、ポンプコントローラ98(符号、Aを付す。)に入力させるとともに、ポンプコントローラ98Aで第1の燃料貯蔵部31の燃料残量が所定量以下か否かを判断して燃料ポンプ14に対する印加電圧を制御することにより、燃料ポンプ14の吐出流量を可変制御する構成としたものである。この場合、ECU26からポンプコントローラ98Aへはジェットポンプ22の停止時(ジェットポンプ用制御弁(リターン通路用制御弁)24の閉動時)か否かの信号が入力される。
本実施例によると、ECU26の制御能力の一部をポンプコントローラ98Aに分担させることができ、ECU26の制御能力の負担を軽減することができる。
[実施例8]
本発明の実施例8を説明する。なお、図13は燃料供給装置を示す構成図である。
図13に示すように、本実施例は、前記実施例4(図9参照。)に変更を加えたものである。すなわち、本実施例の燃料ポンプ14はポンプコントローラ98Bを備えている。このポンプコントローラ98Bは、前記実施例6(図11参照。)のものと同様、燃料残量計96(図13では図示が省略されている。)で検出される第1の燃料貯蔵部31の燃料残量に基づいてECU26により制御されることにより、燃料ポンプ14の吐出流量を複数段階に可変制御する構成となっている。
また、前記制御圧室側還流通路86には、前記燃料ポンプ14のベーパジェット54(図4参照。)と絞り94との間から分岐されかつ該制御圧室側還流通路86を流れる燃料の一部を第1の燃料貯蔵部31内に逃がす燃料逃がし管100が設けられている。燃料逃がし管100には、第1の燃料貯蔵部31内に逃がす燃料の流通を所定量に制限する絞り102が設けられている。
また、前記圧力レギュレータ60の制御圧室76(詳しくは、ケース68(図5参照。))には圧力逃がし弁(「リリーフ弁」とも呼ばれる。)104が設けられている。圧力逃がし弁104は、制御圧室側のケース68内外を貫通する逃がし通路105と、その逃がし通路105を開閉可能な弁部材106と、弁部材106を閉方向に弾性的に押圧するスプリング107とを備えている。圧力逃がし弁104は、制御圧室76内の燃圧がスプリング107の弾性力よりも高くなると、弁部材106がスプリング107の弾性を利用して開かれ、制御圧室76内の燃料が逃がし通路105を通じて逃がされることにより、制御圧室76内の燃圧が設定値になるまで低下される。制御圧室76内の燃圧が設定値になると、弁部材106はスプリング107の弾性により閉じられる。なお、圧力逃がし弁104は、本明細書でいう「圧力制御弁」に相当する。
また、前記リターン通路20は、前記タンク内燃料供給通路38に代えて、前記圧力レギュレータ60の燃料調圧室75につながる燃料調圧室側還流通路87から分岐されている。リターン通路20は、ジェットポンプ用制御弁24よりも下流側において2つの分岐管108,109に分岐されている、各分岐管108,109には、それぞれジェットポンプ22が接続されている。各ジェットポンプ22は、前記実施例4(図9参照。)のもと同様、リターン通路20の各分岐管108,109内を流れる燃料の流れを利用して、第2の燃料貯蔵部32内の燃料を第1の燃料貯蔵部31内に移送する。この場合、計2つの第2の燃料貯蔵部32としては同一の燃料貯蔵部であってもよいし、異なる燃料貯蔵部であってもよい。異なる燃料貯蔵部としては、例えば、第2の燃料貯蔵部を2室に区分した燃料貯蔵部が相当する。なお、本実施例では、燃料フィルタ16が省略されている。
また、図14はジェットポンプ用制御弁及び燃圧可変用制御弁の開閉タイミングを示すタイムチャートである。なお、ここでは、ポンプコントローラ98Bによる燃料ポンプ14の吐出流量の可変制御については無視する。
図14に示すように、電源Vは、エンジンの始動開始から始動完了までの間は低電圧(バッテリ電圧、始動電圧)であるが、エンジンの始動後は高電圧(発電機電圧、通常電圧)である。
また、燃圧可変用制御弁84Aは、エンジンの始動開始から始動完了後の所定時間経過後までの間は閉状態とされ、その後は開状態とされる。燃圧可変用制御弁84Aの閉状態では、エンジンに供給される燃圧が高燃圧(約600kPa程度)となる。また、燃圧可変用制御弁84Aの開状態では、エンジンに供給される燃圧が低燃圧(約400kPa程度)となる。
また、ジェットポンプ用制御弁24は、エンジンの始動開始から始動完了直後までの間は閉状態とされ、その後は開状態とされる。これにより、ジェットポンプ用制御弁24の閉状態ではジェットポンプ22が停止し、ジェットポンプ用制御弁24の開状態ではジェットポンプ22が作動する。
本実施例によると、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃圧を設定圧以下に制御する圧力逃がし弁104を備えたものである。これにより、圧力レギュレータ60の制御圧室76内の燃圧を設定値以下に制御することができる。なお、圧力逃がし弁104は、制御圧室76内に連通しかつ制御圧室76内の燃圧と同一燃圧をなす燃料通路上に配置することにより、制御圧室76内の燃圧を設定圧以下に制御することができる。
また、本実施例の燃料供給装置10と、ジェットポンプ用制御弁24が省略された場合(「比較例」という。)とを具体的数値の一例を用いて比較する。本実施例と比較例とにおいて、エンジン始動後にエンジンに供給される燃圧を低燃圧(約300kPa程度)で、燃料ポンプ14の吐出流量を275L/hとし、また、エンジン始動時にエンジンに供給される燃圧を高燃圧(約600kPa程度)で同一とする。このときの比較例の燃料ポンプ14の吐出流量は110L/hを要するのに対し、本実施例の燃料ポンプ14の吐出流量は40L/hを要する。したがって、比較例に必要とされる燃料ポンプ14の能力は300kPaで350L/hであるのに対し、本実施例に必要とされる燃料ポンプ14の能力は300kPaで275L/hで済むため、燃料ポンプを小型化し、消費電力を低減することができる。
また、燃料流出管88を流出する燃料は、燃圧可変用制御弁84Aが閉状態のときは0(ゼロ)L/hであり、燃圧可変用制御弁84Aが開状態のときは10L/hとなる。なお、燃圧可変用制御弁84Aには、例えば常開型の電磁式開閉弁を使用することができる。
また、リターン通路20を流れる燃料は、エンジン始動時はリターン通路用制御弁24が閉状態となるために0(ゼロ)L/hであり、エンジン始動後はリターン通路用制御弁24が開状態となるために50L/hである。ちなみに、前記比較例において、エンジン始動時にリターン通路20を流れる燃料は70L/hであった。なお、リターン通路用制御弁24には、例えば常開型の電磁式開閉弁を使用することができる。
また、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料は、エンジン始動時及び始動後において5L/hである。また、燃料逃がし管100から排出される燃料は、エンジン始動時は15L/hであり、エンジン始動後において10L/hである。
このため、エンジン始動時において、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料の5L/hと、燃料逃がし管100から排出される燃料の15L/hとの計20L/hの燃料がタンク内に排出されるため、燃料ポンプ14の吐出流量の40L/hのうち、タンク外燃料供給通路39に吐出される燃料は20L/hである。
また、エンジン始動後において、燃圧可変用制御弁84Aから流出する燃料の10L/hと、リターン通路用制御弁24から流出する燃料の50L/hと、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料の5L/hと、燃料逃がし管100から排出される燃料の10L/hとの計70L/hの燃料がタンク内に排出されるため、燃料ポンプ14の吐出流量の275L/hのうち、タンク外燃料供給通路39に吐出される燃料は200L/hである。
本発明の実施例8の変更例にかかる燃料供給装置を説明する。なお、図15は燃料供給装置を示す構成図である。
この変更例は、図15に示すように、前記実施例8における圧力逃がし弁104(図13参照。)を廃止し、前記圧力レギュレータ60の燃料調圧室側のケース67に圧力逃がし弁104(符号、Aを付す。)を設けたものである。圧力逃がし弁104Aは、前記圧力逃がし弁104と同一構成であるから、同一部位に同一符号を付することによりその説明を省略する。また、圧力逃がし弁104Aは、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75内の燃圧を設定圧以下に制御するものである。なお、圧力逃がし弁104Aは、本明細書でいう「圧力制御弁」に相当する。
本変更例によると、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75内の燃圧を設定圧以下に制御する圧力逃がし弁104Aを備えたものである。これにより、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75内の燃圧を設定値以下に制御することができる。なお、圧力逃がし弁104Aは、燃料調圧室75内に連通しかつ燃料調圧室75内の燃圧と同一燃圧をなす燃料通路上に配置することにより、燃料調圧室75内の燃圧を設定圧以下に制御することができる。
[実施例9]
本発明の実施例9を説明する。なお、図16は燃料供給装置を示す構成図である。
図16に示すように、本実施例は、前記実施例8(図13参照。)に変更を加えたものである。すなわち、燃料逃がし管100に、前記絞り102に代えて、ジェットポンプ22を設けたものである。このジェットポンプ22は、燃料逃がし管100内を流れる燃料の流れを利用して、第2の燃料貯蔵部32内の燃料を第1の燃料貯蔵部31内に移送することができる。この場合、計3つの第2の燃料貯蔵部32としては同一の燃料貯蔵部であってもよいし、異なる燃料貯蔵部であってもよい。異なる燃料貯蔵部としては、例えば、第2の燃料貯蔵部を3室に区分した燃料貯蔵部が相当する。
[実施例10]
本発明の実施例10を説明する。なお、図17は燃料供給装置を示す構成図である。
図17に示すように、本実施例は、前記実施例8(図13参照。)に変更を加えたものである。すなわち、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75につながる燃料調圧室側還流通路87から分岐されたリターン通路20、及び、そのリターン通路20に付属するジェットポンプ用制御弁24及びジェットポンプ22を省略している。その代わりに、圧力レギュレータ60の前記燃料流出管88(図13参照。)を燃料流出管兼リターン通路(単に、「リターン通路」という。)112とし、前記燃圧可変用制御弁84A(図13参照。)を燃圧可変用兼ジェットポンプ用制御弁(単に、「制御弁」という。)114としている。燃料流出管兼リターン通路112にはジェットポンプ22が接続されている。ジェットポンプ22は、燃料流出管兼リターン通路112内を流れる燃料の流れを利用して、第2の燃料貯蔵部32内の燃料を第1の燃料貯蔵部31内に移送する。なお、本実施例では、前記実施例8(図13参照。)における絞り94、燃料逃がし管100、絞り102が省略されている。
また、図18はジェットポンプ用制御弁24の開閉タイミングを示すタイムチャートである。図18に示すように、電源Vは、エンジンの始動開始から始動完了までの間は低電圧(バッテリ電圧、始動電圧)であるが、エンジンの始動後は高電圧(発電機電圧、通常電圧)である。
また、制御弁114は、エンジンの始動開始から始動完了後の所定時間経過後までの間は閉状態とされ、その後は開状態とされる。制御弁114の閉状態では、エンジンに供給される燃圧が高燃圧(約600kPa程度)となるとともにジェットポンプ22が停止する。また、燃圧可変用制御弁84Aの開状態では、エンジンに供給される燃圧が低燃圧(約400kPa程度)となるとともにジェットポンプ22が作動する。
また、本実施例の燃料供給装置10を具体的数値の一例を用いて比較する。本実施例において、エンジン始動後にエンジンに供給される燃圧を低燃圧(約300kPa程度)で、燃料ポンプ14の吐出流量を130L/hとし、また、エンジン始動時にエンジンに供給される燃圧を高燃圧(約600kPa程度)で、燃料ポンプ14の吐出流量を15L/hとする。本実施例に必要とされる燃料ポンプ14の能力は300kPaで130L/hで済む。
また、リターン通路112を流れる燃料は、エンジン始動時は制御弁114が閉状態となるために0(ゼロ)L/hであり、エンジン始動後は制御弁114が開状態となるために15L/hである。また、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料は、エンジン始動時及び始動後において5L/hである。
このため、エンジン始動時において、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料の5L/hの燃料がタンク内に排出されるため、燃料ポンプ14の吐出流量の15L/hのうち、タンク外燃料供給通路39に吐出される燃料は10L/hである。
また、エンジン始動後において、制御弁114から流出する燃料の15L/hと、圧力レギュレータ60の燃料調圧室75から排出される燃料の5L/hとの計20L/hの燃料がタンク内に排出されるため、燃料ポンプ14の吐出流量の130L/hのうち、タンク外燃料供給通路39に吐出される燃料は110L/hである。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、特許請求の範囲に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性をもつものである。
本発明の実施例1にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 鞍型の燃料タンクを示す断面図である。 リザーバカップ内蔵型の燃料タンクを示す断面図である。 燃料ポンプを示す断面図である。 圧力レギュレータを示す断面図である。 燃料ポンプの吐出圧力と吐出流量との関係を示す線図である。 本発明の実施例2にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 本発明の実施例3にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 本発明の実施例4にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 本発明の実施例5にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 本発明の実施例6にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 本発明の実施例7にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 本発明の実施例8にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 ジェットポンプ用制御弁及び燃圧可変用制御弁の開閉タイミングを示すタイムチャートである。 本発明の実施例8の変更例にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 本発明の実施例9にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 本発明の実施例10にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 ジェットポンプ用制御弁の開閉タイミングを示すタイムチャートである。 従来例にかかる燃料供給装置を示す構成図である。 従来例の変更例にかかる燃料供給装置を示す構成図である。
符号の説明
10 燃料供給装置
12 燃料タンク
14 燃料ポンプ
18 燃圧可変装置
20 リターン通路
22 ジェットポンプ
24 ジェットポンプ用制御弁(リターン通路用制御弁)
26 ECU(制御装置)
31 第1の燃料貯蔵部
32 第2の燃料貯蔵部
45 エンジン
59 低圧側還流通路
60 圧力レギュレータ
62 燃圧可変用制御弁(低圧側還流通路用制御弁)
75 燃料調圧室
76 制御圧室
82 燃圧可変装置
84 燃圧可変用制御弁(制御圧室側還流通路用制御弁)
84A 燃圧可変用制御弁(制御圧室側還流通路用制御弁)
87 制御圧室側還流通路
90 燃圧可変装置
96 燃料残量計(燃料残量検出装置)
104 圧力逃がし弁(圧力制御弁)
104A 圧力逃がし弁(圧力制御弁)
114 燃圧可変用制御弁(制御弁)

Claims (5)

  1. 第1の燃料貯蔵部及び第2の燃料貯蔵部を有する燃料タンクと、
    前記第1の燃料貯蔵部内に設けられた燃料ポンプと、
    前記燃料ポンプからエンジンに供給される燃圧を少なくとも2段階に調圧可能に構成された燃圧可変装置と、
    前記燃料ポンプから吐出される燃料の一部を前記第1の燃料貯蔵部内に戻すリターン通路と、
    前記リターン通路内を流れる燃料の流れを利用して、前記第2の燃料貯蔵部内の燃料を前記第1の燃料貯蔵部内に移送するジェットポンプと
    を備える燃料供給装置であって、
    前記リターン通路を開閉することにより前記ジェットポンプの作動を制御するリターン通路用制御弁、及び、前記リターン通路用制御弁を制御する制御装置を設け、前記燃圧可変装置による高燃圧時でかつ低電圧時において、前記制御装置が前記リターン通路用制御弁を閉動させることで前記ジェットポンプを停止させる構成としたことを特徴とする燃料供給装置。
  2. 請求項1に記載の燃料供給装置であって、
    前記第1の燃料貯蔵部の燃料残量を検出する燃料残量検出装置を備え、前記燃圧可変装置による低燃圧時でかつ通常電圧時において、前記燃料残量検出装置で検出される燃料残量が所定量以下のときに、前記制御装置が前記リターン通路用制御弁を開動させることで前記ジェットポンプを作動させる構成としたことを特徴とする燃料供給装置。
  3. 請求項1又は2に記載の燃料供給装置であって、
    前記燃圧可変装置が、前記エンジンに供給される燃圧を高圧に調圧可能に構成された高圧側圧力レギュレータと、前記エンジンに供給される燃圧を低圧に調圧可能に構成された低圧側圧力レギュレータと、前記燃料ポンプから吐出された燃料の一部を前記低圧側圧力レギュレータに導くとともに制御装置により制御されかつ前記燃料タンク内に還流させる低圧側還流通路を開閉する低圧側還流通路用制御弁とを備え、
    前記制御装置が前記低圧側還流通路用制御弁を開閉させることで前記低圧側圧力レギュレータの作動を制御することにより、前記エンジンに供給される燃圧を調圧可能に構成されたことを特徴とする燃料供給装置。
  4. 請求項1又は2に記載の燃料供給装置であって、
    前記燃圧可変装置が、前記燃料ポンプからの燃料がそれぞれ導入されかつ可動隔壁により画成された燃料調圧室及び制御圧室を有しかつ前記燃料調圧室内の圧力を前記制御圧室内の圧力に応じて調整しかつ余剰となった燃料を前記燃料タンク内に戻する圧力レギュレータと、前記燃料ポンプにより加圧された燃料の一部を前記制御圧室に導くとともに制御装置により制御されかつ前記燃料タンク内に還流させる制御圧室側環流通路を開閉する制御圧室側還流通路用制御弁とを備え、
    前記制御装置が前記制御圧室側還流通路用制御弁を開閉させることで前記制御圧室の圧力を少なくとも2段階に調圧することにより、前記エンジンに供給される燃圧を調圧可能に構成されたことを特徴とする燃料供給装置。
  5. 請求項4に記載の燃料供給装置であって、
    前記圧力レギュレータの燃料調圧室内、及び/又は、制御圧室内の燃圧を設定圧以下に制御する圧力制御弁を備えたことを特徴とする燃料供給装置。
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