JP4873485B2 - 多数の基準面を用いた形状計測方法および形状計測装置 - Google Patents
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Description
この従来技術2の非接触式3次元形状計測方法は、計測すべき試料物体に対して余弦波状の格子を投影して計測を行う格子投影方法であり、この方法では試料物体の高さを算出する際に、投影された格子のピッチを縦方向もしくは横方向に等間隔かつ余弦波分布に変化させなければならないため、焦点ずれなどで投影した格子の輝度分布が理想的な分布からずれた場合には格子が等間隔かつ余弦波分布に変化せず、計測の誤差が大きくなってしまうため、算出式を投影された格子に合うように複雑にしなければならず、座標計算が複雑化するため座標計算に多大な時間が掛かってしまう。
図22(a)は従来技術2の非接触式3次元形状計測方法における余弦波状格子およびゆがんだ格子の輝度分布を例示する図であり、図22(b)は図22(a)のそれぞれの輝度分布から位相シフト法によって得られた位相値の分布を例示する図である。図22(a),(b)から、余弦波状の格子の場合は横軸の位相と算出された縦軸の位相とはほぼ同一の値が得られるが、余弦波からずれた輝度分布を持つ格子の場合は、算出された位相分布に誤差が発生することがわかる。
まず、本発明の形状計測方法に用いる「多数の基準面を用いた校正(キャリブレーション)手法」について説明する。
格子投影方法による3次元形状計測における校正方法の従来手法は、ワールド座標系とカメラ座標系およびプロジェクタ座標系とを関連付けるための行列の各要素を求めることであったが、この従来手法は基本的にレンズの歪曲収差が無いピンホールモデルを用いているため、実際にはレンズ収差による誤差が含まれる結果となり、高精度な形状計測は期待できない。また、座標計算も複雑であり、多大な計測時間が必要になる。
本願の発明者らは、格子投影方法による形状計測方法の1つとして、撮像素子の画素毎にキャリブレーションを行うことで、レンズ収差によるゆがみや光学系の幾何学的パラメータの実測誤差などの種々の誤差要因を排除して計測精度を向上させる形状計測方法を提案しており、その考え方を格子投影による形状計測や位相シフトデジタルホログラフィによる微小変形・ひずみ計測に適用してきた。画素毎にキャリブレーションを行う方法は、最近の画像計測で用いられ始めており、デジタル画像相関法による変形計測にも適用されている。
本発明の形状計測方法に用いる「格子投影形状計測における多数の基準面を用いた校正手法」では、空間座標のz方向(基準平板の法線方向)に基準平板を微小量ずつ平行移動させながら、各位置において基準面上の投影格子の位相分布を求め、それからカメラの撮影画像の1画素毎に位相とz座標とを1対1で対応付けたテーブルを作成する。その際、基準面に格子が表示できる特殊な液晶パネルを用いることで、z座標と同様に空間座標のx座標およびy座標についても位相と1対1で対応付けるテーブル化を行う。このキャリブレーション手法により、レンズの歪曲収差の影響や投影格子の輝度むらによる位相誤差の影響の無い精度の良い形状計測が容易に実現できる。また、空間座標の計算時間もほとんど掛からないため、リアルタイム形状計測も実現できるようになる。
形状計測における校正の考え方を従来手法とは大きく変えて、本発明では、投影された格子の位相と3次元座標との対応関係をカメラ(撮影装置)の画素毎に求めておくことを校正と呼ぶ。校正を行うことができれば、試料物体に投影された格子の位相が得ることにより、即座に3次元座標を得ることができる。
図1は本発明における多数の基準面を用いた校正手法の原理を示す図である。z軸に垂直に設置された基準面をz軸方向に少しずつ平行移動させる。カメラ(撮影装置)およびプロジェクタ(投影装置)は基準面の上方に固定しておく。プロジェクタからは2次元パターンである格子が基準面に投影される。このとき、投影される格子は等間隔である必要は特にない。投影される格子の位相は位相シフト法によって容易に算出することができる。カメラのある1画素は図1に示す直線L上の点を撮影しているものとする。その画素は、基準面R0,R1,R2,・・,RNに応じて、それぞれ点P0,P1,P2,・・,PNを撮影することになる。それぞれの点における位相θ0,θ1,θ2,・・,θNは、位相シフト法によって求めることができる。
2次元状のパターンとして2次元格子を用いる場合には、その2次元格子のx方向およびy方向の位相値をそれぞれ求め、さらに位相接続を行うことによって、各点におけるx座標およびy座標をそれぞれ得ることができる。なお、「位相接続」の詳細については、特許第3281918号公報を参照のこと。
このようにすることで、各基準面の位置毎に、投影格子の位相θに対する3次元座標(x,y,z座標)がそれぞれ画素毎に得られることになる。投影格子の位相θは、基準面の位置でしか得られないが、必要に応じて基準面の間隔を小さくして、その間を補間することで、全ての位相に対する3次元座標を精度良く求めることができる。
上述した校正手法では、基準面に形成された2次元状のパターンが必要になる。平板に2次元格子パターンを描くことにより基準面に2次元状のパターンを形成する手法も有効ではあるが、フーリエ変換格子法を用いる場合は周囲で誤差が大きくなる問題がある。さらに、基準面上に濃淡のパターンが描かれることによって、格子投影をする場合に、基準面内の位置によって投影格子の位相の精度にばらつきが生じる欠点がある。そこで、本発明では、液晶ディスプレイを用いることで、精度良くx方向およびy方向の位相値をそれぞれ求めることができ、さらに投影格子の位相も精度良く得ることができる基準平板を用いている。この基準平板は、位相シフト法によって位相解析を行うことで、各画素のx座標およびy座標を精度良く求めることができる。さらに投影格子に対して、基準面内の位置によって投影格子の位相の精度にばらつきが生じないようになる。
なお、「位相解析」の詳細については、「藤垣元治、光学的全視野計測における位相解析技術、システム/制御/情報, Vol.48, No. 12, 495-503(2004)」を参照のこと。
図3(b)にはプロジェクタ(投影装置)7から格子(投影格子ともいう)を投影している様子を示している。プロジェクタ7から投影する格子を撮影する場合には、液晶パネル1aには黒パターンを基準面表示画像として表示することによって、バックライト光源3からの照明光4を遮断する。プロジェクタ7からは投影画像として格子画像を投影し、カメラ(撮影装置)8で撮影する。プロジェクタ7から投影された投影格子は、光拡散板2の表面に投影される。したがって、光拡散板2の表面が基準面となる。移動ステージ5を用いて基準面2の位置をz0,z1,z2,・・,zNに移動し、それぞれの位置において投影格子の位相解析を行うことで、カメラ8で撮影される画像の画素毎にそれぞれの位置に対する位相θ0,θ1,θ2,・・,θNを得ることができる。
移動ステージ5を用いて基準面2の位置をz0,z1,z2,・・,zNに移動し、それぞれの位置においてx方向およびy方向の格子の位相解析を行い、その位相に対して位相接続を行い、さらに、位相接続された位相からx座標またはy座標への換算を行うことで、カメラ8により撮影される画像の画素毎にそれぞれの位置に対するx座標x0,x1,x2,・・,xNおよびy座標y0,y1,y2,・・,yNを得ることができる。
1 基準面を所定の位置に移動させる。
1-1 基準面の表示画像を黒パターンにする。
1-2 プロジェクタから格子画像を投影する。
2 位相シフトしながら複数毎撮影し、位相シフト法によって画素毎に位相を求める。
2-1 プロジェクタへの投影画像を黒パターンにする。
2-2 基準面の表示画像をx方向の格子にして液晶パネルに表示する。
2-3 位相シフトしながら複数毎撮影し、位相シフト法によって画素毎に位相を求める。
3 位相接続を行う。
4 位相とx座標との換算を行う。
4-1 基準面の表示画像をy方向の格子にして液晶パネルに表示する。
4-2 位相シフトしながら複数毎撮影し、位相シフト法によって画素毎に位相を求める。
5 位相接続を行う.
6 位相とy座標との換算を行う。
7 基準面を微小量移動させて、上記1以降を繰り返す。
上述した校正手法によって、位相θ0,θ1,θ2,・・,θNと、x座標x0,x1,x2,・・,xN、y座標y0,y1,y2,・・,yNおよびz座標z0,z1,z2,・・,zNとの関係が画素毎にそれぞれ得られる。それらの関係は、図5(a)〜(c)に示すようになる。
図6は本発明の形状計測装置において基準面R0と基準面RNとの間に試料物体9を設置した状態を示す図である。この状態では、試料物体9には校正のときと同一の格子が投影されるため、直線L上を撮影する画素の場合は、物体上の点Pを撮影することになり、点Pに投影されている格子の位相θP がその画素の位相として得られることになる。
まず、図6に示すように、位相θP に対応するx座標xPは、位相θP を間に持つ前後の位相θi およびθi+1と、それに対応するx座標xiおよびxi+1を用いて、式(1)で求めることができる。同様に、y座標については、y座標yiおよびyi+1 を用いて、式(2)で求めることができ、z座標については、z座標ziおよびzi+1 を用いて、式(3)で求めることができる。ここで、θ=θP とする。また、θi+1qi+1<θi となる場合(例えば、図5(a)〜(c)でi=3のような場合)には、θi+1に2πを加えて、式(1)、式(2)および式(3)を用いる。
なお、図5(a),(b),(c)のそれぞれにおいて、Kとして示す区間の位相に対しては、その位相を間に持つ前後の位相θN およびθN+1 のうち、θN+1は存在しない。そこで、i=N−1として式(1)、式(2)および式(3)を用いて、位相と空間座標との関係を求める。すなわち、1つ手前の基準面における位相および座標の値を用いて計算する。こうすることによって、0から2πの全ての位相に対して、空間座標を得ることができる。
投影格子に対して位相接続ができる場合には、基準面の設置範囲を広くすることができる。位相接続を行わない場合には、基準面の設置範囲は位相が2π以上変化しない範囲に限定されていたが、位相接続ができる場合には、位相接続ができる範囲まで広げることができ、それによって大きな凹凸を持つ物体の形状計測が可能になる。
図7は本発明の形状計測装置において位相接続を行う場合の基準面の位置と位相接続された位相φとの関係を示す図である。上述した校正方法と同様に、各基準面の位置毎に、投影格子の位相接続された位相φに対する3次元座標(x,y,z座標)がそれぞれ画素毎に得られることになる。
上述した校正手法によって、位相θ0,θ1,θ2,・・,θNと、x座標x0,x1,x2,・・,xN、y座標y0,y1,y2,・・,yNおよびz座標z0,z1,z2,・・,zNとの関係が画素毎にそれぞれ得られる。それらの関係は、図8(a)〜(c)に示すようになる。
図9は本発明の形状計測装置において基準面R0と基準面RNとの間に試料物体9を設置した状態を示す図である。この状態では、試料物体9には校正のときと同一の格子が投影されるため、直線L上を撮影する画素の場合は、物体上の点Pを撮影することになり、点Pに投影されている格子の位相θP がその画素の位相として得られることになる。
まず、図9に示すように、位相θP に対応するx座標xPは、位相θP を間に持つ前後の位相θi およびθi+1と、それに対応するx座標xiおよびxi+1を用いて、式(4)で求めることができる。同様に、y座標については、y座標yiおよびyi+1 を用いて、式(5)で求めることができ、z座標については、z座標ziおよびzi+1 を用いて、式(6)で求めることができる。ここで、φ=φP とする。
なお、図8(a),(b),(c)のそれぞれにおいて、Kとして示す区間の位相に対しては、その位相を間に持つ前後のどちらかの位相が存在しない。そこで、i=0もしくはi=N−1として式(4)、式(5)および式(6)を用いて、位相と空間座標との関係を求める。すなわち、φ0 より小さいφに対しては0番目および1番目の基準面における位相および座標の値を用いて計算し、φ0 より大きいφに対しては(N−1)番目およびN番目の基準面における位相および座標の値を用いて計算する。こうすることによって、0から2πの全ての位相に対して、空間座標を得ることができる。
(1)レンズの歪曲収差によるゆがみの影響を受けずに、精度良く座標値が得られる。
(1a)異なる方向から複数台のカメラで撮影するように構成した場合、得られた座標データを容易に合成することができる。
(1b)全周囲計測を容易に実現することができる。
(1c)異なる方向から複数のプロジェクタで投影された格子を用いて1台のカメラで撮影するように構成した場合、容易に合成が行えるため、影になる部分を少なくすることができる。
(2)格子のピッチが不等間隔であっても計測が可能である。
(2a)放射状の格子や渦巻状の格子を回転させながら投影することで形状計測ができるようになる。
(2b)レーザ干渉縞のように等間隔にならない格子(以下、不等間隔格子という)を用いた形状計測が可能になる。
(2c)投影像がゆがむレンズ系(魚眼レンズなど)を用いた投影手法を用いても精度良く形状計測が可能である。
(3)格子の輝度分布が余弦波状でなくても計測が可能である。
(3a)矩形波状の格子を焦点ずれさせて余弦波に近い輝度分布を持つ格子にして投影しても、精度良く形状計測が行える。
(3b)液晶パネルのように入力値と表示濃度との間が非線形の関係となるようなものを用いて格子投影を行っても、精度良く形状計測が行える。
図10は本発明の第1実施形態の形状計測方法の実施に用いる形状計測装置の構成を示す図である。本実施形態の形状計測装置は、リアルタイム形状計測装置として構成されており、基準平板11と、基準面12と、ステージ13と、投影装置14と、撮影装置15と、解析装置(例えばパーソナルコンピュータ、以下、PCという)16とを具備して成る。
上記基準面(光拡散板)12は、基準平板の法線方向(図10のz方向)に垂直になるように、したがって図10のx,y平面と平行な平面上に取り付けられている。上記基準面(光拡散板)12には、後述するようにして、所定の2次元パターン(本実施形態では等間隔格子を用いる)が形成されるとともに、空間を分割して数値化できるパターン(本実施形態では等間隔格子を用いる)が投影される。
なお、本実施形態では、基準平板11として液晶ディスプレイを用いて、校正に用いる画像を撮影する際に基準面(光拡散板)12上に所定の2次元パターン(本実施形態では等間隔格子を用いる)を表示するようにしているが、基準平板11として基準面(光拡散板)12上に所定の2次元パターン(等間隔格子)が固定的に描かれた平板を用いることも可能である。
また、本実施形態では、「空間を分割して数値化できるパターン」として等間隔格子を用いて格子パターンによる位相解析を行うようにしているが、「空間を分割して数値化できるパターン」として「濃淡のパターン」を用いたり(特願2003−328230号公報を参照のこと)、「空間コード」を用いる「空間コード化法」を用いたりすることも可能である。その場合、「空間を分割して数値化した値」は、格子を用いる場合はその位相となり、濃淡のパターンの場合は輝度比となり、空間コード化法の場合は,コード化された値となる。
上記投影装置(プロジェクタ)14としては、本実施形態では液晶プロジェクタを用いているが、代わりにDMDプロジェクタを用いてもよい。液晶プロジェクタ14は、液晶パネルと、光源と、レンズとから成り、ステージ13のz方向の平行移動の各位置(R0,R1,・・,RN)において、液晶プロジェクタの液晶パネルに表示されたパターン(例えば格子状の濃淡パターン)を基準面12に投影するとともに、液晶プロジェクタに対して所定位置関係に設置した試料物体17に、「空間を分割して数値化できるパターン」として、液晶プロジェクタの液晶パネルに表示されたパターン(例えば格子状の濃淡パターン)を投影する。なお、プロジェクタ14は、「空間を分割して数値化できるパターン」を投影する際に所定シフト量ずつ位相シフトを行い得るプロジェクタであっても、「空間を分割して数値化できるパターン」を焦点ずれさせて投影する投影装置であってもよい。
まず、基準面をz=0mmから19.8mmまでの範囲において、0.2mm間隔で100個所の位置に移動して、それぞれに位置において投影格子の位相と空間座標との対応関係を画素毎に求めた。このようにして得られた投影格子の位相と空間座標との対応関係を基にして、位相2π/100毎に、投影格子の位相とx,y,z座標との対応関係を示す位相−座標テーブルを画素毎に作成した。
次に、試料物体17として中央部が断面台形状に盛り上がった試料物体を用意して、上述したようにして、試料物体17のリアルタイム形状計測を行った。そして、試料物体17の撮影画像と位相−座標テーブルとに基づいて試料物体17の空間座標(x,y,z)を求めた。
以上の計測結果から、試料物体17の中央部(台形の上段部)のz座標分布平均と、試料物体17の周辺部(台形の左右下段部)のz座標分布平均との差を求め、z座標分布平均差分値と実際の高さとを比較してz座標計測の平均誤差を求めた結果、0.015mmとなった。また、試料物体17の中央部のz座標分布の標準偏差を求めた結果、0.086mmとなった。この結果より、本発明の第1実施形態の形状計測手法によって十分良い精度で形状計測が行うことができていることが確認できた。
本発明の第2実施形態の形状計測方法の実施に用いる形状計測装置としては、第1実施形態と同一構成の形状計測装置を用いる。本実施形態の形状計測装置は、プロジェクタ14から基準面12や試料物体17に投影する「空間を分割して数値化できるパターン」として、本実施形態では不等間隔格子である放射状格子を用いて、試料物体17の形状を計測する形状計測装置として構成されている。
上記放射状格子を計測面でぼかして投影して、完全な余弦波ではない格子で計測を行った。試料物体17としては第1実施形態と同一形状の「中央部が断面台形状に盛り上がった試料物体」を用いて、試料物体の中央部の段差(高さ10.00mm)を計測した。基準面としては、z=0mmから19mmまでの範囲において、1mm間隔で20個所に移動してそれぞれの位置で計測を行い、合計20枚の基準面について計測を行った。位相シフトは、π/2ずつ位相を変えた位置で止めて撮影を行って得た4枚の画像による位相シフト法を用いた。なお、格子の投影は、全て同一の放射状格子格子を用いて投影を行い、試料物体の形状計測を行った。
図17は第2実施形態の形状計測において試料物体17に投影された放射状格子を示す図面代用写真である。図18は第2実施形態の形状計測において位相シフト法により得られた試料物体17に投影された放射状格子の位相分布を示す図面代用写真である。図19は第2実施形態の試料物体17の形状計測の計測結果のz座標の分布を示す図面代用写真である。図20(a)〜(c)はそれぞれ、図17〜図19の形状計測結果から1ラインを抜き出して示した、格子の輝度分布、位相分布および高さ分布を示すグラフである。図20(a)〜(c)から分かるように、投影する格子が完全な余弦波でなくても計測することができることが確認できた。特に、図20(c)におけるラインCの場合では、格子の輝度分布は台形状になっているにも拘わらず高さ分布では計測できていることが分かる。
1a 液晶パネル
2 光拡散板(基準面)
3 バックライト光源
4 照明光
5 移動ステージ
6 コンピュータ(分析装置)
7 プロジェクタ(投影装置)
8 カメラ(撮影装置)
9 試料物体
11 基準平板(液晶ディスプレイ)
12 基準面(光拡散板)
13 ステージ(直動ステージ)
14 投影装置(プロジェクタ;液晶プロジェクタ)
15 撮影装置(カメラ;CCDカメラ)
16 解析装置(パーソナルコンピュータ;PC)
17 試料物体
21 校正処理部
22 連続撮影部
23 実時間解析部
24 精密解析部
Claims (11)
- 2次元パターンが形成される基準面を含む基準平板を該基準平板の法線方向に微小量ずつ平行移動させる第1工程と、
前記平行移動の各位置において、前記基準面にそれぞれ形成される2次元パターンを撮影して第1撮影画像を得る第2工程と、
前記平行移動の各位置において、前記基準面に投影した、空間を分割して数値化できるパターンを撮影して第2撮影画像を得る第3工程と、
前記第1撮影画像の前記2次元パターンおよび前記第2撮影画像の前記空間を分割して数値化できるパターンの解析をそれぞれ画素毎に行うことにより、前記基準平板の移動量と前記2次元パターンの2次元座標とから成る空間座標と前記空間を分割して数値化できるパターンの位相とを1対1で対応付けたテーブルを形成する第4工程と、
試料物体に投影した、前記空間を分割して数値化できるパターンを撮影して第3撮影画像を得る第5工程と、
前記第4工程にて形成したテーブルにおける前記第3撮影画像より得られる位相に対応する空間座標を前記試料物体の3次元の空間座標とする第6工程と、を行い、
前記テーブルの要素を基準面の位置毎に作成しておき、基準面の間の位相に対する空間座標を求める際には、当該位相に近い値を持つテーブルの要素を用いて所定の数式により補間した空間座標を算出することを特徴とする多数の基準面を用いた形状計測方法。 - 2次元パターンが形成される基準面を含む基準平板を該基準平板の法線方向に微小量ずつ平行移動させる第1工程と、
前記平行移動の各位置において、前記基準面にそれぞれ形成される2次元パターンを撮影して第1撮影画像を得る第2工程と、
前記平行移動の各位置において、前記基準面に投影した、空間を分割して数値化できるパターンを撮影して第2撮影画像を得る第3工程と、
前記第1撮影画像の前記2次元パターンおよび前記第2撮影画像の前記空間を分割して数値化できるパターンの解析をそれぞれ画素毎に行うことにより、前記基準平板の移動量と前記2次元パターンの2次元座標とから成る空間座標と前記空間を分割して数値化できるパターンの位相とを1対1で対応付けたテーブルを形成する第4工程と、
試料物体に投影した、前記空間を分割して数値化できるパターンを撮影して第3撮影画像を得る第5工程と、
前記第4工程にて形成したテーブルにおける前記第3撮影画像より得られる位相に対応する空間座標を前記試料物体の3次元の空間座標とする第6工程と、を行い、
前記テーブルの要素を基準面の移動間隔よりさらに細かく設定しておき、該細かく設定した要素毎に、位相に対する空間座標を当該位相に近い値を持つテーブルの要素を用いて所定の数式により補間した空間座標として予め算出しておき、算出結果を各要素の値とするテーブルを作成しておくことを特徴とする多数の基準面を用いた形状計測方法。 - 前記空間を分割して数値化できるパターンは、等間隔格子であることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の多数の基準面を用いた形状計測方法。
- 前記空間を分割して数値化できるパターンは、放射状格子を含む不等間隔格子であることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の多数の基準面を用いた形状計測方法。
- 2次元パターンが形成される基準面を含む基準平板と、
前記基準平板を該基準平板の法線方向に微小量ずつ平行移動させるステージと、
前記平行移動の各位置において、前記基準面に空間を分割して数値化できるパターンを投影する投影装置と、
前記平行移動の各位置において、前記基準面にそれぞれ形成される2次元パターンを撮影した第1撮影画像と、前記基準面に投影した、空間を分割して数値化できるパターンを撮影した第2撮影画像とを得るとともに、試料物体に投影した、前記空間を分割して数値化できるパターンを撮影して第3撮影画像を得る撮影装置と、
前記第1撮影画像の前記2次元パターンおよび前記第2撮影画像の前記空間を分割して数値化できるパターンの解析をそれぞれ画素毎に行うことにより、前記基準平板の移動量と前記2次元パターンの2次元座標とから成る空間座標と前記空間を分割して数値化できるパターンの位相とを1対1で対応付けたテーブルを形成するとともに、前記形成したテーブルにおける前記第3撮影画像より得られる位相に対応する空間座標を前記試料物体の3次元の空間座標とする解析装置と、を備え、
前記解析装置は、前記テーブルの要素を基準面の位置毎に作成しておき、基準面の間の位相に対する空間座標を求める際には、当該位相に近い値を持つテーブルの要素を用いて所定の数式により補間した空間座標を算出することを特徴とする多数の基準面を用いた形状計測装置。 - 2次元パターンが形成される基準面を含む基準平板と、
前記基準平板を該基準平板の法線方向に微小量ずつ平行移動させるステージと、
前記平行移動の各位置において、前記基準面に空間を分割して数値化できるパターンを投影する投影装置と、
前記平行移動の各位置において、前記基準面にそれぞれ形成される2次元パターンを撮影した第1撮影画像と、前記基準面に投影した、空間を分割して数値化できるパターンを撮影した第2撮影画像とを得るとともに、試料物体に投影した、前記空間を分割して数値化できるパターンを撮影して第3撮影画像を得る撮影装置と、
前記第1撮影画像の前記2次元パターンおよび前記第2撮影画像の前記空間を分割して数値化できるパターンの解析をそれぞれ画素毎に行うことにより、前記基準平板の移動量と前記2次元パターンの2次元座標とから成る空間座標と前記空間を分割して数値化できるパターンの位相とを1対1で対応付けたテーブルを形成するとともに、前記形成したテーブルにおける前記第3撮影画像より得られる位相に対応する空間座標を前記試料物体の3次元の空間座標とする解析装置と、を備え、
前記解析装置は、前記テーブルの要素を基準面の移動間隔よりさらに細かく設定しておき、該細かく設定した要素毎に、位相に対する空間座標を当該位相に近い値を持つテーブルの要素を用いて所定の数式により補間した空間座標として予め算出しておき、算出結果を各要素の値とするテーブルを作成しておくことを特徴とする多数の基準面を用いた形状計測装置。 - 前記投影装置は、投影される前記空間を分割して数値化できるパターンが等間隔のパターンであることを特徴とする請求項5または6の何れかに記載の基準面を用いた形状計測装置。
- 前記投影装置は、投影される前記空間を分割して数値化できるパターンが放射状格子を含む不等間隔のパターンであることを特徴とする請求項5または6の何れかに記載の多数の基準面を用いた形状計測装置。
- 前記投影装置は、前記空間を分割して数値化できるパターンを焦点ずれさせて投影する投影装置であることを特徴とする請求項5または6の何れかに記載の多数の基準面を用いた形状計測装置。
- 前記投影装置は、液晶プロジェクタまたはDMDプロジェクタであることを特徴とする請求項5または6の何れかに記載の多数の基準面を用いた形状計測装置。
- 前記投影装置は、前記空間を分割して数値化できるパターンを投影する際に所定シフト量ずつ位相シフトを行い得る投影装置であり、前記撮影装置は、前記位相シフトに同期して前記第2撮影画像を撮影し得る撮影装置であることを特徴とする請求項5または6の何れかに記載の多数の基準面を用いた形状計測装置。
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