JP4867565B2 - 容量性負荷の駆動回路、および超音波スピーカ - Google Patents

容量性負荷の駆動回路、および超音波スピーカ Download PDF

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Description

本発明は、D級(デジタル)パワーアンプを用いた容量性負荷の駆動回路、静電型トランスデューサ、回路定数の設定方法、超音波スピーカ、表示装置、および指向性音響システムに関するものであり、特に、超音波帯域の搬送波を可聴帯域の音響信号によって変調した変調波を、容量性負荷である静電型トランスデューサから出力することによって、鋭い指向性を有する音を再生する超音波スピーカを駆動するのに好適なD級パワーアンプの回路構成に関する。
超音波スピーカは、超音波帯域の搬送波を可聴帯域の音響信号によって変調した変調波を出力することで、鋭い指向性を有する音を再生することができるというものである。
超音波スピーカのトランスデューサ(トランスミッタ)には、一般的に圧電型のトランスデューサが用いられている。しかし、圧電型のトランスデューサは素子の鋭い共振特性を利用していることから、高い音圧が得られるが周波数帯域は非常に狭い。このため、圧電型のトランスデューサを用いた超音波スピーカでは再生可能な周波数帯域が狭く、ラウドスピーカと比較して再生音質が悪いという傾向がある。このため、これを改善するための様々な工夫が行われている(例えば、特許文献1を参照)。
これに対し、振動膜の電極と固定電極との間に静電力を作用させることによって振動膜を振動させ、音圧を発生させるタイプの静電型トランスデューサを用いた超音波スピーカがある(図11に示す静電型超音波トランスデューサの例を参照)。静電型トランスデューサは、広い周波数範囲にわたって平坦な出力音圧特性が得られるという特徴がある。このため、静電型トランスデューサを用いた超音波スピーカは、圧電型のものよりも再生音質を向上させることができるという特長がある。
ところで、この静電型トランスデューサをアナログアンプで駆動する場合には、以下に説明するような問題点がある。
図21は、シングルエンド・プッシュプル回路の例を示す図であり、これを基に、一般的なアナログパワーアンプで、抵抗性の負荷を駆動する場合と容量性の負荷を駆動する場合の損失の違いについて説明する。図21に示すように、一般的なアナログパワーアンプは、出力段(電力増幅段)にNPNトランジスタTr1とPNPトランジスタTr2とを上下に縦続接続したシングルエンド・プッシュプル回路が使用されている。出力段トランジスタはAB(B級)もしくはA級で動作させる。図21(A)は、抵抗性負荷である負荷抵抗RLを駆動する場合の例を、図21(B)は、容量性負荷である負荷静電容量(静電型トランスデューサ等)CLを駆動する場合の例を示している。
図22は、アナログパワーアンプの出力段トランジスタ(片側)で発生する電力損失の例を示す図であり、出力段トランジスタをB級動作させた場合の、図21に示す上側トランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間電圧VCEとコレクタ電流ICとの関係を示している。
抵抗性の負荷の場合には、出力電圧(負荷電圧)の位相と出力電流(負荷電流)の位相とはほぼ等しいため、トランジスタのコレクタ−エミッタ間電圧VCEとコレクタ電流ICとの位相関係は、図22(A)に示すように、反転の関係になる。つまり、出力電流(IC)が最大の時にVCEは最小になり、出力電流が最小の時にVCEは最大になる。
これに対し、負荷静電容量CLの場合には、出力電圧(負荷電圧)の位相と出力電流(負荷電流)の位相とは約90度ずれるため、VCEとICとの位相関係も図22(B)に示すように、約90度ずれる。この時、出力電流(IC)が最大の時にVCEは最小にならずに大きな値を有するため、トランジスタで大きな損失WQが発生してしまう。よって、抵抗性の負荷の場合よりも大きな電力損失がトランジスタで発生する。
このように、一般的なアナログパワーアンプで静電型トランスデューサ(容量性負荷)を駆動する場合、同じ出力電力においては、抵抗性の負荷よりも容量性の負荷の方が、出力段トランジスタでの電力損失が大きくなる。よって、静電型トランスデューサをアナログパワーアンプで駆動する場合には、抵抗性の負荷を駆動する場合よりも出力の大きいパワーアンプが要求されることになり、装置が大型化してしまうという問題がある。
一方で、最近、オーディオ用パワーアンプとして、出力段トランジスタをスイッチング動作させるD級パワーアンプが普及してきている(例えば、特許文献2を参照)。D級パワーアンプは、出力段素子にオン抵抗の小さいパワーMOSFETを使用し、これをスイッチング動作させることによって、出力段素子での損失を小さくできることが特長である。このようにD級パワーアンプはアナログアンプと比較して出力段素子での損失が小さいため、アナログパワーアンプでは必須である放熱器を省略するかあるいは小型化することができる。よって、小型で高出力のアンプを実現することができる。このため、D級パワーアンプは小型化、低損失の要求される車載用のアンプや携帯端末用のアンプ、また出力チャンネル数の多いAVアンプなどに採用される例が多くなってきている。
図23は、D級パワーアンプの一般的な構成例を示す図である。図23に示すD級パワーアンプ40においては、入力信号41をPWM変調器42によりPWM(Pulse Width Modulation)変調、もしくはPDM(Pulse Density Modulation)変調することによって、高周波数のデジタル信号に変調した後、ゲート駆動回路43により、D級出力段44を駆動する。D級出力段44はオン抵抗の小さいパワーMOSFETを用い、ゲート駆動回路43によってパワーMOSFETを飽和領域で動作させる、つまりスイッチング動作(ON/OFF動作)させる。パワーMOSFETがOFFしている時は、電流がほとんど流れないため、パワーMOSFETでの損失はほぼゼロ(0)になる。一方、パワーMOSFETがONしている時は、負荷に向かって電流が流れるが、ON時のパワーMOSFETの抵抗、いわゆるON抵抗は数mΩ〜数十mΩ程度と非常に小さいため、大電流が流れてもパワーMOSFETでの損失は非常に小さく抑えることができる。よって、アナログアンプと比較して、D級パワーアンプ40では出力段素子で発生する損失が非常に小さいため、小型で高出力のアンプを実現することができる。
このように、D級出力段44の出力はスイッチング波形(変調波形)になるため、スイッチング・キャリア成分をローパスフィルタで除去した後に、負荷に供給する必要がある。このフィルタには、電力損失の小さいLCローパスフィルタ(LPF)45が一般に用いられている。
ところで、LCローパスフィルタは適切な値の負荷抵抗を接続して初めて有効なローパスフィルタの周波数特性を得ることができる。例えば図24はカットオフ周波数を約50kHzに設定した時の2次のLCローパスフィルタの周波数特性の一例を示したものであるが、負荷抵抗RLの値に応じて、カットオフ周波数付近の応答が大きく異なっていることが分かる。
このように、LCローパスフィルタに接続する負荷抵抗RLの値が小さ過ぎると、周波数特性の鈍りが大きくなって駆動周波数帯域でのゲイン低下が大きくなり、逆に負荷抵抗RLの値が大き過ぎると、周波数特性に大きなピークが生じるようになる。ラウドスピーカのインピーダンスは一般的に4〜8Ωであるため、一般的なオーディオ用D級パワーアンプでは、4〜8Ωの負荷が接続された場合に、出力周波数特性が平坦になるようにLCローパスフィルタが設計されている。
ラウドスピーカと異なり、静電型のトランスデューサはキャパシタと同様の構成をしているため、トランスデューサのインピーダンスとしては静電容量成分が支配的である。等価回路としては、負荷の静電容量成分に対して直列に接続されている抵抗成分、所謂等価直列抵抗(ESR)は非常に小さく、並列に接続されている抵抗成分は非常に大きい。(インダクタンス成分も存在するが、微小値であるためここでは無視する。)
従って、静電型トランスデューサをLCローパスフィルタの出力につなぐと、LCローパスフィルタの出力を開放したのと同等になるため、LCローパスフィルタの出力はフィルタの共振周波数付近で非常に鋭いピークを有する応答を示す。このため、一般的なオーディオ用D級パワーアンプを使用し、静電型トランスデューサを負荷として駆動しようとすると(D級パワーアンプのLCローパスフィルタによってスイッチング・キャリア成分を除去しようとすると)、出力の周波数特性に大きなピークが生じてしまい(例えば、図24におけるR=16Ωの曲線を参照)、平坦な周波数特性が得られないという問題がある上に、最悪の場合には動作が不安定になるという問題も生じる。特に、静電型トランスデューサを超音波スピーカとして使用する場合には、平坦な出力特性が得られないと再生音質の低下につながる。
静電型トランスデューサに適切な値の外付けの抵抗を接続すれば、周波数特性を平坦にすることはできるが、引き換えに抵抗で大きな電力損失が発生する。これは、損失が小さいという静電型トランスデューサの特長を殺すことになるため、望ましい方法ではない。
特開2001−86587号公報 特開2002−158550号公報
上述したように、一般的なオーディオ用D級パワーアンプを使用し、静電型トランスデューサ(容量性負荷)を負荷として駆動しようとすると、出力の周波数特性に大きなピークが生じてしまい、平坦な周波数特性が得られないという問題がある上に、最悪の場合には動作が不安定になるという問題も生じる。特に、静電型トランスデューサを超音波スピーカとして使用する場合には、平坦な出力特性が得られないと再生音質の低下につながる。
静電型トランスデューサに適切な値の外付けの抵抗を接続すれば、周波数特性を平坦にすることはできるが、引き換えに抵抗で大きな電力損失が発生する。これは、損失が小さいという静電型トランスデューサの特長を殺すことになるため、望ましい方法ではない。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的は、D級パワーアンプを使用して容量性負荷を駆動する場合において、低損失でありながら、駆動周波数帯域において平坦な周波数特性を実現することができる、容量性負荷の駆動回路、静電型トランスデューサ、回路定数の設定方法、超音波スピーカ、表示装置、および指向性音響システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明にかかるひとつの容量性負荷の駆動回路は、外部入力信号と、出力側からの負帰還信号との差を増幅する誤差増幅回路と、前記誤差増幅回路から出力される信号をパルス変調する変調回路と、電源電圧と接地電位との間、あるいは正負2つの電源電圧間をスイッチングする電力スイッチング回路と、前記変調回路から出力される変調信号から、前記電力スイッチング回路を構成するスイッチング素子をスイッチング制御するゲート駆動信号を生成するゲート駆動回路と、前記電力スイッチング回路の出力側に接続され、該電力スイッチング回路の出力信号に含まれるスイッチング・キャリア成分を除去する低域通過フィルタと、前記低域通過フィルタの出力端に1次側巻線が接続され、低域通過フィルタの出力信号を昇圧する出力トランスと、前記出力トランスの2次側巻線に並列接続される容量性負荷と、前記低域通過フィルタの出力端から、前記誤差増幅回路の入力側に負帰還をかける負帰還回路とを備え、前記低域通過フィルタと、出力トランスと、負荷静電容量とによって形成される出力回路が、入力側から見て、2つの並列共振周波数f1、f3と、2つの直列共振周波数f2、f4とを有するように構成され(f1<f2<f3<f4)、前記共振周波数のうち、第1の並列共振周波数f1が、容量性負荷の定格駆動周波数あるいは搬送波周波数fdに一致または略一致するように出力回路を構成する各回路素子の定数が設定されていることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかるひとつの超音波スピーカは、上記の容量性負荷の駆動回路を備えることを特徴とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の容量性負荷の駆動回路は、外部入力信号と、出力側からの負帰還信号との差を増幅する誤差増幅回路と、前記誤差増幅回路から出力される信号をパルス変調する変調回路と、電源電圧と接地電位との間、あるいは正負2つの電源電圧間をスイッチングする電力スイッチング回路と、前記変調回路から出力される変調信号から、前記電力スイッチング回路を構成するスイッチング素子をスイッチング制御するゲート駆動信号を生成するゲート駆動回路と、前記電力スイッチング回路の出力側に接続され、該電力スイッチング回路の出力信号に含まれるスイッチング・キャリア成分を除去する低域通過フィルタと、前記低域通過フィルタの出力端に1次側巻線が接続され、低域通過フィルタの出力信号を昇圧する出力トランスと、前記出力トランスの2次側巻線に並列接続される容量性負荷と、前記低域通過フィルタの出力端から、前記誤差増回路の入力側に負帰還をかける負帰還回路とを備えることを特徴とする。
このような構成により、電力スイッチング回路(D級パワーアンプの出力段等)の出力側に低域通過フィルタ(LCローパスフィルタ等)を設け、この低域通過フィルタの出力を、出力トランスを通して負荷静電容量(例えば、静電型トランスデューサ等)に印加する。このように、負荷静電容量の駆動回路を、LCローパスフィルタと出力トランス及び負荷静電容量とで構成する出力フィルタと、電力スイッチング回路とを組み合わせて構成する。そして、低域通過フィルタの後段からの負帰還信号を入力側にフィードバックし、この負帰還信号と外部入力信号との誤差信号を誤差増幅回路により増幅し、この増幅された誤差信号を変調回路によりパルス変調(例えば、PWM変調や、PDM変調)する。
ゲート駆動回路では、変調回路で生成される変調信号を基に、電力スイッチング回路のスイッチング素子のゲート信号を生成し、該スイッチング素子をON・OFF制御する。
これにより、負荷静電容量に負荷抵抗(ダンパ抵抗)を接続しなくても平坦な出力周波数特性を実現することができる。また、負荷抵抗を必要としないため、負荷抵抗での損失と、電力スイッチング回路の出力段素子で発生する損失とを同時に減らすことができ、負荷を含めた回路全体を非常に高効率で駆動することができる。また、LCローパスフィルタの後ろ、出力トランスの前から負帰還をかけることにより、負荷静電容量が変動しても安定でばらつきの小さい平坦な出力周波数特性(通過特性)を実現することができる。従って、例えば、負荷静電容量として静電型トランスデューサを使用する場合には、広帯域に亘って静電型トランスデューサを安定的に駆動することができる。特に、本発明の駆動回路を超音波スピーカに使用する場合には、平坦な出力特性による再生音質の向上を図ることができる。
また、本発明の容量性負荷の駆動回路は、前記誤差増幅回路は、積分器を含んで構成されていることを特徴とする。
このような構成により、低域通過フィルタ(LCローパスフィルタ等)の後段からの負帰還信号と外部入力信号との誤差信号を誤差増幅回路により増幅する際に、該誤差増幅回路に誤差信号の積分機能(積分器)を持たせる。
これにより、誤差信号に定常オフセット(定常偏差)を生じさせることなく、負帰還信号と外部入力信号とが一致するように制御することができる。
また、本発明の容量性負荷の駆動回路は、前記低域通過フィルタは、2次のLCローパスフィルタであることを特徴とする。
このような構成により、電力スイッチング回路(D級パワーアンプの出力段等)の後ろに設ける低域通過フィルタを2次のLCローパスフィルタとする。これにより、電力スイッチング回路(D級パワーアンプの出力段等)からの出力電力を消費することなく、スイッチング・キャリア成分を除去できる。また、2次のLCローパスフィルタの後ろから負帰還をかけることで、負帰還信号の位相回転量を180度以内に抑えることができるため、負帰還回路の発振を抑え、安定した負帰還制御を行うことができる。
また、本発明の容量性負荷の駆動回路は、前記負帰還回路は位相補償回路を含んで構成されていることを特徴とする。
このような構成により、負帰還回路には位相補償回路を設ける。これにより、負帰還の位相余裕を拡大し、安定した負帰還制御を行うことができる。
また、本発明の容量性負荷の駆動回路は、前記低域通過フィルタと、出力トランスと、負荷静電容量とによって形成される出力回路が、入力側から見て、2つの並列共振周波数f1、f3と、2つの直列共振周波数f2、f4とを有するように構成され(f1<f2<f3<f4)、前記共振周波数のうち、第1の並列共振周波数f1が、容量性負荷の定格駆動周波数あるいは搬送波周波数fdに一致または略一致するように出力回路を構成する各回路素子の定数が設定されていることを特徴とする。
このような構成により、D級パワーアンプが駆動する負荷側の並列共振周波数f1が、負荷静電容量の定格駆動周波数もしくは搬送波周波数に一致または略一致するように回路定数を設定する。
これにより、負荷静電容量の駆動周波数帯域における負荷側のインピーダンスを高くし、電力スイッチング回路(D級パワーアンプの出力段等)からの出力電流を減少させ、電力損失を小さくすることができる。
また、本発明の容量性負荷の駆動回路は、前記低域通過フィルタと、出力トランスと、負荷静電容量とによって形成される出力回路が、入力側から見て、2つの並列共振周波数f1、f3と、2つの直列共振周波数f2、f4とを有するように構成され(f1<f2<f3<f4)、前記共振周波数のうち、第1の直列共振周波数f2が、容量性負荷の駆動周波数帯域の遮断周波数fcと一致または略一致するように出力回路を構成する各回路素子の定数が設定されていることを特徴とする。
このような構成により、第2の直列共振周波数f2が、負荷静電容量の駆動周波数帯域(通過帯域)の遮断周波数と一致または略一致するように各回路定数を設定する。
これにより、負荷静電容量の駆動周波数帯域(通過帯域)よりも高い周波数成分の通過を効果的に阻止でき、出力ノイズを小さくすることができる。
また、本発明の容量性負荷の駆動回路は、前記低域通過フィルタと、出力トランスと、負荷静電容量とによって形成される出力回路が、入力側から見て、2つの並列共振周波数f1、f3と、2つの直列共振周波数f2、f4とを有するように構成され(f1<f2<f3<f4)、前記共振周波数のうち、第2の直列共振周波数f4が、変調回路の変調周波数帯域よりも低域側に位置するように、上記漏洩インダクタンス及び、その他の回路定数が設定されていることを特徴とする。
このような構成により、第2の直列共振周波数f4が、変調回路の変調周波数帯域(電力スイッチング回路のスイッチング周波数帯域(変調用のキャリア周波数帯域))よりも低域側に位置するように各回路定数を設定する。
これにより、電力スイッチング回路(D級パワーアンプの出力段等)のスイッチング周波数帯域における前記低域通過フィルタの減衰傾度を大きくすることができるため、電力スイッチング回路出力におけるスイッチング・キャリア成分が十分に除去され、出力ノイズを小さくすることができる。
また、本発明の容量性負荷の駆動回路は、前記容量性負荷が静電型トランスデューサであって、該静電型トランスデューサは、複数の孔を有する第1の電極と、前記第1の電極の孔と対をなす複数の孔を有する第2の電極と、導電層を有するとともに前記第1、第2の電極からなる一対の電極に挟まれ、該導電層に直流バイアス電圧が印加される振動膜とを有し、前記出力トランスの2次側巻線はセンタータップを備えており、前記出力トランスの2次側巻線の一方の端子は、前記静電型トランスデューサの第1の電極に、他方の端子は第2の電極にそれぞれ接続され、前記出力トランスの2次側巻線のセンタータップを基準にして直流バイアス電圧が、前記振動膜の導電層に印加されるように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、本発明の容量性負荷の駆動回路で駆動する負荷静電容量として、例えば、図11に示すプッシュプル型の静電型トランスデューサを使用し、出力トランスTの2次側巻線の一方の端子を前面側固定電極(第1の電極)に、他方の端子を背面側固定電極(第2の電極)にそれぞれ接続し、出力トランスTの2次側巻線のセンタータップを基準にして直流バイアス電圧を振動膜の導電層(振動膜電極)に印加する。
これにより、プッシュプル型の静電型トランスデューサを広帯域に亘って、かつ低損失で駆動することができる。特に、静電型トランスデューサを超音波スピーカとして使用する場合には、平坦な出力特性による再生音質の向上を図ることができる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、外部入力信号と、出力側からの負帰還信号との差を増幅する誤差増幅回路と、前記誤差増幅回路から出力される信号をパルス変調する変調回路と、電源電圧と接地電位との間、あるいは正負2つの電源電圧間をスイッチングする電力スイッチング回路と、前記変調回路から出力される変調信号から、前記電力スイッチング回路を構成するスイッチング素子をスイッチング制御するゲート駆動信号を生成するゲート駆動回路と、前記電力スイッチング回路の出力側に接続され、該電力スイッチング回路の出力信号に含まれるスイッチング・キャリア成分を除去する低域通過フィルタと、前記低域通過フィルタの出力端から、前記誤差増回路の入力側に負帰還をかける負帰還回路と、前記低域通過フィルタの出力端に1次側巻線が接続され、低域通過フィルタの出力信号を昇圧する出力トランスと、を備え、前記出力トランスの2次側巻線に並列接続され、容量性負荷として駆動されるように構成されたことを特徴とする。
このような構成により、電力スイッチング回路(D級パワーアンプの出力段等)の出力側に低域通過フィルタ(LCローパスフィルタ等)を設け、この低域通過フィルタの出力を、出力トランスを通して静電型トランスデューサ(負荷静電容量)に印加する。このように、静電型トランスデューサの駆動回路を、LCローパスフィルタと出力トランス及び負荷静電容量とで構成する出力フィルタと、電力スイッチング回路とを組み合わせて構成する。そして、低域通過フィルタの後段からの負帰還信号を入力側にフィードバックし、この負帰還信号と外部入力信号との誤差信号を誤差増幅回路により増幅し、この増幅された誤差信号を変調回路によりパルス変調(例えば、PWM変調や、PDM変調)する。ゲート駆動回路では、変調回路で生成される変調信号を基に、電力スイッチング回路のスイッチング素子のゲート信号を生成し、該スイッチング素子をON・OFF制御する。
これにより、静電型トランスデューサに負荷抵抗(ダンパ抵抗)を接続しなくても平坦な出力周波数特性を実現することができる。また、負荷抵抗を必要としないため、負荷抵抗での損失と、電力スイッチング回路の出力段素子で発生する損失とを同時に減らすことができ、負荷を含めた回路全体を非常に高効率で駆動することができる。また、LCローパスフィルタの後ろ、出力トランスの前から負帰還をかけることにより、静電型トランスデューサの負荷静電容量が変動しても安定でばらつきの小さい平坦な出力周波数特性(通過特性)を実現することができる。従って、広帯域に亘って静電型トランスデューサを安定的に駆動することができる。特に、本発明の静電型トランスデューサを超音波スピーカに使用する場合には、平坦な出力特性による再生音質の向上を図ることができる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、前記誤差増幅回路は、積分器を含んで構成されていることを特徴とする。
このような構成により、低域通過フィルタ(LCローパスフィルタ等)の後段からの負帰還信号と外部入力信号との誤差信号を誤差増幅回路により増幅する際に、該誤差増幅回路に誤差信号の積分機能(積分器)を持たせる。
これにより、誤差信号に定常オフセット(定常偏差)を生じさせることなく、負帰還信号と外部入力信号とが一致するように制御することができる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、前記低域通過フィルタは、2次のLCローパスフィルタであることを特徴とする。
このような構成により、電力スイッチング回路(D級パワーアンプの出力段等)の後ろに設ける低域通過フィルタを2次のLCローパスフィルタとする。これにより、電力スイッチング回路(D級パワーアンプの出力段等)からの出力電力を消費することなく、スイッチング・キャリア成分を除去できる。また、2次のLCローパスフィルタの後ろから負帰還をかけることで、負帰還信号の位相回転量を180度以内に抑えることができるため、負帰還回路の発振を抑え、安定した負帰還制御を行うことができる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、前記負帰還回路は位相補償回路を含んで構成されていることを特徴とする。
このような構成により、負帰還回路には位相補償回路を設ける。これにより、負帰還の位相余裕を拡大し、安定した負帰還制御を行うことができる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、前記低域通過フィルタと、出力トランスと、負荷静電容量とによって形成される出力回路が、入力側から見て、2つの並列共振周波数f1、f3と、2つの直列共振周波数f2、f4とを有するように構成され(f1<f2<f3<f4)、前記共振周波数のうち、第1の並列共振周波数f1が、静電型トランスデューサの定格駆動周波数あるいは搬送波周波数fdに一致または略一致するように出力回路を構成する各回路素子の定数が設定されていることを特徴とする。
このような構成により、D級パワーアンプが駆動する負荷側の並列共振周波数f1が、静電型トランスデューサの定格駆動周波数もしくは搬送波周波数に略一致するように回路定数を設定する。
これにより、静電型トランスデューサの駆動周波数帯域における負荷側のインピーダンスを高くし、電力スイッチング回路(D級パワーアンプの出力段等)からの出力電流を減少させ、電力損失を小さくすることができる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、前記低域通過フィルタと、出力トランスと、負荷静電容量とによって形成される出力回路が、入力側から見て、2つの並列共振周波数f1、f3と、2つの直列共振周波数f2、f4とを有するように構成され(f1<f2<f3<f4)、前記共振周波数のうち、第1の直列共振周波数f2が、静電型トランスデューサの駆動周波数帯域の遮断周波数fcと一致または略一致するように出力回路を構成する各回路素子の定数が設定されていることを特徴とする。
このような構成により、第2の直列共振周波数f2が、静電型トランスデューサの駆動周波数帯域(通過帯域)の遮断周波数と一致または略一致するように各回路定数を設定する。
これにより、静電型トランスデューサの駆動周波数帯域(通過帯域)よりも高い周波数成分の通過を効果的に阻止でき、出力ノイズを小さくすることができる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、前記低域通過フィルタと、出力トランスと、負荷静電容量とによって形成される出力回路が、入力側から見て、2つの並列共振周波数f1、f3と、2つの直列共振周波数f2、f4とを有するように構成され(f1<f2<f3<f4)、前記共振周波数のうち、第2の直列共振周波数f4が、変調回路の変調周波数帯域よりも低域側に位置するように、上記出力トランスの漏洩インダクタンス及び、その他の回路定数が設定されていることを特徴とする。
このような構成により、第2の直列共振周波数f4が、変調回路の変調周波数帯域(電力スイッチング回路のスイッチング周波数帯域(変調用のキャリア周波数帯域))よりも低域側に位置するように各回路定数を設定する。
これにより、電力スイッチング回路(D級パワーアンプの出力段等)のスイッチング周波数帯域における前記低域通過フィルタの減衰傾度を大きくすることができるため、電力スイッチング回路出力におけるスイッチング・キャリア成分が十分に除去され、出力ノイズを小さくすることができる。
また、本発明の静電型トランスデューサは、前記静電型トランスデューサは、複数の孔を有する第1の電極と、前記第1の電極の孔と対をなす複数の孔を有する第2の電極と、導電層を有するとともに前記第1、第2の電極からなる一対の電極に挟まれ、該導電層に直流バイアス電圧が印加される振動膜とを有し、前記出力トランスの2次側巻線はセンタータップを備えており、前記出力トランスの2次側巻線の一方の端子は、前記静電型トランスデューサの第1の電極に、他方の端子は第2の電極にそれぞれ接続され、前記出力トランスの2次側巻線のセンタータップを基準にして直流バイアス電圧が、前記振動膜の導電層に印加されるように構成されていることを特徴とする。
このような構成により、本発明の静電型超音波トランスデューサとして、例えば、図11に示すプッシュプル型の静電型トランスデューサを使用し、出力トランスTの2次側巻線の一方の端子を前面側固定電極(第1の電極)に、他方の端子を背面側固定電極(第2の電極)にそれぞれ接続し、出力トランスTの2次側巻線のセンタータップを基準にして直流バイアス電圧を振動膜の導電層(振動膜電極)に印加する。
これにより、プッシュプル型の静電型トランスデューサを広帯域に亘って、かつ低損失で駆動することができる。特に、静電型トランスデューサを超音波スピーカとして使用する場合には、平坦な出力特性による再生音質の向上を図ることができる。
また、本発明の回路定数の設定方法は、誤差増幅回路により外部入力信号と、出力側からの負帰還信号との差を増幅する手順と、変調回路により前記誤差増幅回路から出力される信号をパルス変調する手順と、電力スイッチング回路により電源電圧と接地電位との間、あるいは正負2つの電源電圧間をスイッチングする手順と、ゲート駆動回路により前記変調回路から出力される変調信号から、前記電力スイッチング回路を構成するスイッチング素子をスイッチング制御するゲート駆動信号を生成する手順と、前記電力スイッチング回路の出力側に接続された低域通過フィルタにより該電力スイッチング回路の出力信号に含まれるスイッチング・キャリア成分を除去する手順と、負帰還回路により前記低域通過フィルタの出力端から、前記誤差増回路の入力側に負帰還をかける手順と、前記低域通過フィルタの出力端に1次側巻線が接続され、かつ2次側巻線に静電型トランスデューサを容量性負荷として並列接続されてなる出力トランスにより前記低域通過フィルタの出力信号を昇圧する手順と、前記低域通過フィルタと、出力トランスと、静電型トランスデューサとによって形成される出力回路が、入力側から見て、2つの並列共振周波数f1、f3と、2つの直列共振周波数f2、f4とを有するように設定するとともに(f1<f2<f3<f4)、前記共振周波数のうち、第1の並列共振周波数f1が、前記静電型トランスデューサの定格駆動周波数あるいは搬送波周波数fdに一致または略一致するように各回路素子の定数を設定する手順とを含むことを特徴とする。
このような手順により、D級パワーアンプが駆動する負荷側の並列共振周波数f1が、静電型トランスデューサの定格駆動周波数もしくは搬送波周波数に略一致するように回路定数を設定する。
これにより、静電型トランスデューサの駆動周波数帯域における負荷側のインピーダンスを高くし、電力スイッチング回路(D級パワーアンプの出力段等)からの出力電流を減少させ、電力損失を小さくすることができる。
また、本発明の超音波スピーカは、超音波周波数帯域の搬送波信号を可聴周波数帯の音響信号により変調した変調信号を、入力信号とし超音波周波数帯の信号で駆動される静電型トランスデューサを有し、前記静電型トランスデューサが、外部入力信号と、出力側からの負帰還信号との差を増幅する誤差増幅回路と、前記誤差増幅回路から出力される信号をパルス変調する変調回路と、電源電圧と接地電位との間、あるいは正負2つの電源電圧間をスイッチングする電力スイッチング回路と、前記変調回路から出力される変調信号から、前記電力スイッチング回路を構成するスイッチング素子をスイッチング制御するゲート駆動信号を生成するゲート駆動回路と、前記電力スイッチング回路の出力側に接続され、該電力スイッチング回路の出力信号に含まれるスイッチング・キャリア成分を除去する低域通過フィルタと、前記低域通過フィルタの出力端から、前記誤差増回路の入力側に負帰還をかける負帰還回路と、前記低域通過フィルタの出力端に1次側巻線が接続され、低域通過フィルタの出力信号を昇圧する出力トランスと、を備えるとともに、前記出力トランスの2次側巻線に並列接続され、容量性負荷として駆動されるように構成されたことを特徴とする。
このような構成により、超音波周波数帯のキャリア波を可聴周波数帯の信号波により変調し、この変調された信号を、負帰還制御付きの静電型トランスデューサの駆動回路(D級パワーアンプ)に入力し、静電型トランスデューサを駆動する。
これにより、超音波スピーカに静電型トランスデューサを使用し、この静電型トランスデューサを、D級パワーアンプで駆動する場合に、該超音波スピーカを広帯域に亘って、かつ低損失で安定的に駆動することができ、超音波スピーカにおける再生音質の向上を図ることができる。
また、本発明の表示装置は、音響ソースから供給される音声信号により超音波周波数帯域の搬送波信号を変調し、該変調信号により静電型トランスデューサを駆動して可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカと、映像を投影面に投影する投影光学系とを有し、前記超音波スピーカを構成する静電型トランスデューサが、外部入力信号と、出力側からの負帰還信号との差を増幅する誤差増幅回路と、前記誤差増幅回路から出力される信号をパルス変調する変調回路と、電源電圧と接地電位との間、あるいは正負2つの電源電圧間をスイッチングする電力スイッチング回路と、前記変調回路から出力される変調信号から、前記電力スイッチング回路を構成するスイッチング素子をスイッチング制御するゲート駆動信号を生成するゲート駆動回路と、前記電力スイッチング回路の出力側に接続され、該電力スイッチング回路の出力信号に含まれるスイッチング・キャリア成分を除去する低域通過フィルタと、前記低域通過フィルタの出力端から、前記誤差増回路の入力側に負帰還をかける負帰還回路と、前記低域通過フィルタの出力端に1次側巻線が接続され、低域通過フィルタの出力信号を昇圧する出力トランスと、を備えるとともに、前記出力トランスの2次側巻線に並列接続され、容量性負荷として駆動されるように構成されたことを特徴とする。
上記構成の表示装置では、本発明の静電型トランスデューサで構成された超音波スピーカを使用する。そして、この超音波スピーカにより、音響ソースから供給される音声信号を再生する。
これにより、表示装置において、平坦な出力周波数特性を有し、低損失での駆動が可能な超音波スピーカを使用することができる。このため、音響信号を十分な音圧と広帯域特性を持って、スクリーン等の音波反射面近傍に形成される仮想音源から発せられるように再生できる。また、音響信号の再生範囲の制御も容易に行えるようになる。
また、本発明の指向性音響システムは、音響ソースから供給される音声信号のうち第一の音域の信号により超音波周波数帯域の搬送波信号を変調し、該変調信号により静電型トランスデューサを駆動して可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカと、前記音響ソースから供給される音声信号のうち第二の音域の信号を再生する再生用のスピーカと、を有し、前記超音波スピーカにより音響ソースから供給される音声信号を再生し、スクリーン等の音波反射面近傍に仮想音源を形成するよう構成されており、前記超音波スピーカを構成する静電型トランスデューサが、外部入力信号と、出力側からの負帰還信号との差を増幅する誤差増幅回路と、前記誤差増幅回路から出力される信号をパルス変調する変調回路と、電源電圧と接地電位との間、あるいは正負2つの電源電圧間をスイッチングする電力スイッチング回路と、前記変調回路から出力される変調信号から、前記電力スイッチング回路を構成するスイッチング素子をスイッチング制御するゲート駆動信号を生成するゲート駆動回路と、前記電力スイッチング回路の出力側に接続され、該電力スイッチング回路の出力信号に含まれるスイッチング・キャリア成分を除去する低域通過フィルタと、前記低域通過フィルタの出力端から、前記誤差増回路の入力側に負帰還をかける負帰還回路と、前記低域通過フィルタの出力端に1次側巻線が接続され、低域通過フィルタの出力信号を昇圧する出力トランスと、を備えるとともに、前記出力トランスの2次側巻線に並列接続され、容量性負荷として駆動されるように構成されたことを特徴とする。
上記構成の指向性音響システムでは、本発明の静電型トランスデューサで構成された超音波スピーカを使用する。そして、この超音波スピーカにより、音響ソースから供給される音声信号のうち中高音域(第一の音域)の音声信号を再生する。また、音響ソースから供給される音声信号のうち低音域(第二の音域)の音声信号は低音再生用スピーカにより再生する。
したがって、指向性音響システムにおいて、D級パワーアンプで駆動されるとともに、平坦な出力周波数特性を有し、低損失での駆動が可能な超音波スピーカを使用することができる。このため、中高音域の音響を十分な音圧と広帯域特性を持って、スクリーン等の音波反射面近傍に形成される仮想音源から発せられるように再生できる。また、低音域の音響は、音響システムに備えられた低音再生用スピーカから直接出力されるので、低音域の補強ができ、より臨場感の高い音場環境を創生できる。
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の容量性負荷の駆動回路の構成例を示す図である。また、図2は各部の動作波形の一例を示したものである。
図1に示すように、本発明の容量性負荷の駆動回路1は、誤差増幅回路11、変調回路12、ゲート駆動回路13、D級出力段14、LCローパスフィルタ(LPF)15、負帰還回路16、出力トランスT、および負荷静電容量CLを基本構成要素としている。
誤差増幅回路11は、外部から入力される信号VINと、負帰還回路(後述)からの信号との差を増幅するもので、誤差増幅回路11の非反転入力端子(+)に外部入力信号VINが、反転入力端子(−)に負帰還回路16からのフィードバック信号がそれぞれ入力されている。
誤差増幅回路11で増幅された誤差信号VΔは、変調回路12によりデジタル信号である変調信号VMに変換される。変調方式としては、例えばPWM(Pulse Width Modulation)変調、あるいはPDM(Pulse Density Modulation)変調が用いられる。
誤差増幅回路11から出力されるアナログ信号の振幅情報を、PWM変調ではアナログ信号の周期よりも短い周期のパルスのパルス幅に変調し、PDM変調ではアナログ信号の周期よりも短い周期のパルスの密度に変調する。なお、図2に示した変調信号VMは、PDM変調の一方式であるΔΣ変調波形を行った場合の例である。変調回路12については、一般に知られている回路構成を利用できるので、具体的な説明は省略する。
変調回路12で変調された変調信号VMは、ゲート駆動回路13によってD級出力段14を駆動できるレベルのゲート駆動信号に変換され、D級出力段14に供給される。D級出力段14は2個のNchパワーMOSFETによって、上側スイッチング素子と下側スイッチング素子が構成され、ゲート駆動回路から出力されるゲート駆動信号に応じて正負両電源間をスイッチングする。
上記ゲート駆動回路13は、変調回路12で変調された変調信号(PWM信号もしくはPDM信号)VMのレベルを、D級出力段14を構成するパワーMOSFETのゲートを駆動できるレベルにシフトするレベルシフト回路(図示せず)と、D級出力段の上側スイッチング素子と下側スイッチング素子のON/OFF駆動タイミングをそれぞれずらすデッドタイム生成回路(図示せず)と、下側ゲート駆動信号生成回路(図示せず)及び上側ゲート駆動信号生成回路(図示せず)と、上側ゲート駆動信号生成回路に接続されるフローテイング電源(図示せず)とから構成され、D級出力段を構成する上側のNchパワーMOSFETのゲートを駆動する信号と下側のNchパワーMOSFETのゲートを駆動する信号をそれぞれ生成し、出力する。
なお、本実施の形態例におけるD級出力段は、上下ともNchのパワーMOSFETを使用した構成で示しているため、上側ゲート駆動信号は、上側パワーMOSFETのソース電位すなわちD級出力段の出力電圧VSを基準に、上記フローテイング電源電圧VFがプラスされた電圧が出力されるように構成されている。図2においては、上側パワーMOSFETのゲート電圧VGH(図示せず)と、ソース電圧(D級出力電圧)VSとの差電圧であるゲート−ソース間電圧VGSHの波形を示しており、上側パワーMOSFETは、VGSHがVFの時(VGHがVF+VSの時)にオンし、VGSHが0の時(VGHがVSの時)にオフする。
一方、下側ゲート信号は、下側パワーMOSFETのソース電位すなわち負電源電圧−VDDを基準に、下側ゲート用電源電圧VGがプラスされた電圧が出力されるように構成されている。図2においては、下側パワーMOSFETのゲート電圧VGLと、負電源電圧−VDDとの差電圧であるゲート−ソース間電圧VGSLの波形を示しており、下側パワーMOSFETは、VGSLがVGの時(VGLがVG−VDDの時)にオンし、VGSLが0の時(VGが−VDDの時)にオフする。
上側ゲート駆動信号と下側ゲート駆動信号とは位相が180度反転した関係にあり、上下のパワーMOSFETが同時にオンすることのないように上下のゲート駆動信号は生成される。また、上記デッドタイム生成回路によって、パワーMOSFETのスイッチング速度に合わせて、上側ゲート駆動信号の立ち上がり(立ち下がり)と下側ゲート駆動信号の立ち下がり(立ち上がり)のタイミングをずらし(遅延を挿入し)、スイッチング遷移時に上下のパワーMOSFETが同時にオンすることのないように制御される。なお、ゲート駆動回路の詳細構成については、公知の回路構成により実現できるため、詳細な説明は省略する。
D級出力段からの出力電圧VSは、2次のLCローパスフィルタで、変調波形のスイッチング・キャリア成分が除去(減衰)される。
LCローパスフィルタを通過した信号VOは、出力トランスTを介して昇圧された後、負荷静電容量CLに印加される。この時、負荷静電容量CLと出力トランスTの巻線インダクタンスとによってもフィルタが形成されるため、上記LCローパスフィルタで除去しきれなかったスイッチング・キャリア成分が、ここで更に減衰されて負荷に供給される(VCL、ICL)。同時に、LCローパスフィルタを通過した信号VOは、負帰還回路16を経由して、上記誤差増幅回路11の反転入力端子(−)にフィードバックされる。
図2は、図1に示す駆動回路内の各部の動作波形を示しており、
VINは、駆動回路への外部入力信号の電圧波形を示し、
VΔは、誤差増幅回路からの出力電圧波形を示し、
VMは、ΔΣ変調信号電圧波形(論理レベルで表示)を示し、
VGSHは、上側パワーMOSFETゲートーソース間電圧波形を示し、
VGSLは、下側パワーMOSFETゲート−ソース間電圧波形を示し、
VSは、D級出力段の出力電圧波形を示し、
VOは、LCローパスフィルタ出力電圧波形(出力トランス1次側電圧波形)を示し、
VCLは、負荷静電容量CLの端子電圧波形を示し、
ICLは、負荷静電容量CLの電流波形を示している。
次に、本発明の駆動回路における回路定数の設定方法について説明する。
まず、LCローパスフィルタ以降の出力回路の定数について決定する。
図3は、出力回路部分の等価回路を示す図であり、負荷静電容量CLを出力トランスTの1次側に換算したものをCL1、出力トランスTの2次側巻線を短絡した時の1次側巻線のインダクタンスを漏洩インダクタンスLL、出力トランスTの相互インダクタンスをMとすると、LCローパスフィルタ以降の出力回路の等価回路は、図3のように表せる。なお、回路の抵抗成分は十分小さいとして、ここでは無視している。
図3の等価回路の入力側から見たインピーダンスZは、角周波数をωとすると、
Figure 0004867565
となる。ここで、
Figure 0004867565
である。なお、出力トランスTの1次側巻線の自己インダクタンスをL1、出力トランスTの1次側巻線と2次側巻線の結合係数をkとすると、「M=L1−LL=kL1」である。
また、上式で表されるZの根は4個存在する。
分母の根である、
Figure 0004867565
は、図3の等価回路の極となり、並列共振角周波数(***振角周波数)を表す。
また、分子の根である
Figure 0004867565
は、図3の等価回路の零点となり、直列共振角周波数を表す。
例えば、出力回路の各回路定数が、L=10μH、C=0.47μF、
L1=20μH、LL=0.4μH、CL1=1μF、である時、
上式から、それぞれの共振周波数f1〜f4は、
f1=29.4kHz、f2=50.1kHz、f3=315kHz、
f4=321kHz、となる。
図4は、定電圧源(出力インピーダンス0.1Ω)から信号を供給した際の、図3に示す回路のゲイン周波数特性曲線を示しており、図4(B)に示すように、回路電流(定電圧源の出力電流)は、並列共振周波数f1、f3において極小値を、直列共振周波数f2、f4において極大値をとる。
本発明では、容量性負荷の定格駆動周波数あるいは搬送波周波数が、並列共振周波数f1とほぼ等しくなるように上記出力回路の各素子の定数を設定する。このようにすることで、定格駆動周波数では、トランス1次側に流れる電流を抑えることができ、損失を小さくすることができる。
また、図4(A)に示すように、負荷静電容量CL1の電圧は、f2からf3にかけては、12dB/octaveの傾きで減衰し、f4から高域側は24dB/octaveの傾きで減衰する。本発明では、D級出力段のスイッチング周波数は直列共振周波数f4よりも高域に設定する。このようにすることで、スイッチング周波数帯域では、より大きな減衰率が得られ、出力の高調波歪みをより低減することができる。
ところで、図3に示す回路では、回路中に抵抗成分が存在しない(もしくは無視できるほど小さい)ため、ゲインの周波数特性には、図4に示すように鋭いピークが存在し、平坦な通過特性とはならない。これでは、平坦な通過特性が要求されるアンプとしての性能を満足できない。このため、通常は負荷抵抗を接続することによってダンパの特性を持たせ、周波数特性をなだらかにする。
図5は、4Ωの抵抗を負荷静電容量CL1と直列に接続した場合のゲイン−位相特性であり、負荷抵抗を接続することによって、ピークの存在しない平坦な通過特性にすることができる。通常のオーディオアンプでは、ラウドスピーカが駆動負荷であり、一般に数Ω程度の抵抗成分を有する。この抵抗成分により、負荷自体が強力なダンパの特性を有するため、平坦な通過特性が実現されている。
これに対し本発明においては、駆動対象は静電容量CL1であり、その(直列)抵抗成分は非常に小さい。抵抗を接続することによって通過特性は平坦になるものの、その引き換えに抵抗で電力損失が発生する。特に負荷静電容量が大きくなるほど、あるいは駆動周波数が高くなるほど、負荷インピーダンスは小さくなり、負荷にはより大きな電流が流れる。すると抵抗での電力損失が非常に大きくなり、効率が著しく低下してしまう。静電型トランスデューサのような容量性負荷は、デバイス自体の損失が非常に小さいという特長があるが、上記のように負荷抵抗を接続すると、その特長を殺してしまうことになり、好ましくない。
本発明ではこの間題を解消するため、(大きな直列)負荷抵抗を接続せずに、負帰還制御を行うことによって、低損失でありながら、平坦な通過特性を実現する。このため、LCローパスフィルタの後段から負帰還をかけるように構成されている。
上記出力回路においては、2次のLCローパスフィルタによって、位相が180度回転し、出力トランスTと負荷静電容量CL1によって、更に位相が180度回転する。安定な負帰還をかけるため、2次のLCローパスフィルタの後ろ、出力トランスTの前から負帰還をかけることで、出力回路部分での位相回転量を180度以内にまず抑える。この状態では負帰還をかけた際の位相余裕がまだ小さいため、負帰還回路内にさらに位相補償(位相進み)回路を追加して、位相余裕を拡大し、安定な負帰還がかかるように構成する。
図6は、本発明の容量性負荷の駆動回路の具体的な構成例を示す図であり、位相補償を行った構成ブロック図を示している。また、図7は、その回路構成と定数設定の一例を示したものである。
図6に示す誤差増幅回路11の後の積分器18は、増幅器19と合わせてPI(比例積分)制御系を構成し、出力に生じるDCオフセット(定常偏差)を抑えるためのものである。誤差増幅回路11と積分器18及び増幅器19とで構成される比例積分回路11Aは、実際の回路では、例えば図7に示すように、誤差増幅を行うと同時に比例ゲインを与えるオペアンプ及び抵抗4.7kΩ、220kΩと、積分を行う抵抗22kΩ、キャパシタ0.1μFとで構成することができる。
負帰還回路16と位相補償回路17は、例えば図7に示すように、RC並列回路16aによって構成することができる。
図7に示す例では、合成静電容量が10nFの静電型トランスデューサ(負荷静電容量CL)を、負荷電圧250V、駆動周波数帯域40kHz〜80kHzで駆動する際の回路定数の一例を示している。D級出力段のスイッチング周波数は約1MHzで考える。
負荷静電容量10nFとトランス2次側巻線自己インダクタンスL2とで形成される共振回路の共振周波数が、駆動周波数帯域の中心周波数60kHz程度になるようなL2の値は約850μHである。
信号入力1Vの時に出力250Vを得るための電圧ゲインは48dBであり、このうち、プリドライブ段で8dB、D級出力段で20dB、トランスで20dBと配分するようにすると、トランスの1次側巻線の自己インダクタンスは8.5μHとなる。
カットオフ周波数を約80kHzとし、上記出力回路の共振周波数のうち、f3、f4が1MHzよりも小さくなるように、上記出力回路の式を用いて、LCローパスフィルタの定数L、C、及びトランスの結合係数kの値を設定すると、L=4μH、C=0.47μF、k=0.98の時に、
f1=45.2kHz、f2=78.4kHz、f3=483kHz、
f4=493kHz、となる。
上記出力回路に対して、誤差増幅器のゲインと負帰還ゲイン、及び位相補償容量を図7に示すように設定すると、図8に示すループゲイン及び位相特性が得られ、図9に示す閉ループ特性が得られる。
図8に示すように、位相余裕、ゲイン余裕は十分に確保されており、安定な負帰還特性となっている。2次のLCローパスフィルタの後段から負帰還ループを取り出しているので、LCローパスフィルタとLCローパスフィルタ後段の共振回路のインピーダンスの影響を受け、ループゲインの特性には鋭いピークが存在している。負帰還をかけない場合や、通常のオーディオ向けD級アンプのようにLCローパスフィルタの前から負帰還をかけた場合には、負荷抵抗を接続しない限り、この鋭い共振特性が出力電圧の特性に直接現れてしまう。しかし本発明においては、この共振特性を利用して負帰還をかけるので、共振ピークの位置ではループゲイン、即ち制動力がより大きくなり、共振のピークをより打ち消す方向に制御力が作用する。従って、図9に示すように閉ループ特性にはピークは存在せず、負荷抵抗が無いにも関わらず、平坦な出力特性が得られていることが分かる。さらに、図10に示すように、負荷静電容量が大きく変動(5nF〜15nF)した際にも、出力特性は大きく変動しておらず、大きな負荷変動に対しても安定で平坦な出力特性が実現できる。
また、出力トランスTのインダクタンス成分と負荷静電容量成分によって、トランス2次側にもLCローパスフィルタが形成されるため、スイッチング・キャリアの除去性能は、2次のLCローパスフィルタのみの構成よりも高くなる。図9の例では1MHzで約−10dBの減衰性能が得られている。
また、出力トランスTの漏洩インダクタンスLLを大きくする(結合係数を小さくする)ことによって、共振周波数f3、f4の値をより小さくするように設定することもできる。
出力トランスTの漏洩インダクタンスを大きくすると、負荷静電容量の変動に対する出力周波数特性の変動は大きくなるものの、共振周波数f3、f4の位置がより低域側に移動するため、スイッチング周波数帯域のゲインをより小さく(減衰をより大きく)することができる。従って、スイッチング・キャリアの除去性能をより高め、出力高調波歪みをより小さくすることができる。あるいは同じスイッチング・キャリア成分の除去性能でなら、スイッチング周波数をより低く設定することができるため、出力段素子でのスイッチング損失をより小さくし、より高効率な回路として構成することができるようになる。
以上に述べたような容量性負荷の駆動回路は、静電型トランスデューサを使用した超音波スピーカの駆動回路として用いるのに適している。超音波スピーカは、超音波帯域の搬送波を可聴帯域の音響信号によって変調した変調波を出力することで、鋭い指向性を有する音を再生することができるというものである。
静電型トランスデューサは比較的広帯域な音圧−周波数特性を有するため、静電型超音波トランスデューサを超音波スピーカのトランスデューサとして使用すると、狭帯域な圧電型トランスデューサよりも再生音質を向上させることができる。
図11に、超音波スピーカとして使用するのに適した静電型超音波トランスデューサの構造の一例を示す。
図11(A)は、静電型超音波トランスデューサ3の断面を示しており、導電層(振動膜電極)221を有する振動膜22と、該振動膜22のそれぞれの面に対向して設けられた前面側固定電極(第1の電極)20A及び背面側固定電極(第2の電極)20Bからなる一対の固定電極とを有している(前面側固定電極20A及び背面側固定電極20Bの両方を指す場合は固定電極20と呼ぶ)。振動膜22は図11(A)に示すように電極を形成する導電層(振動膜電極)22Aを絶縁膜22Bで挟むように形成してもよいし、振動膜全体を導電性材料で形成するようにしてもよい。
また、振動膜を扶持する前面側固定電極20Aには複数の貫通孔24Aが設けられており、かつ背面側固定電極20Bには前面側固定電極20Aに設けた各貫通孔24Aに対向する位置に同一形状の貫通孔24Bが設けられている(貫通孔24A及び貫通孔24Bの両方を指す場合は貫通孔24と呼ぶ)。前面側固定電極20Aと背面側固定電極20Bは、それぞれ支持部材21によって振動膜22から所定のギャップを隔てて支持されており、図11(A)に示すように振動膜22と固定電極20とが一部空隙を介して対向するように支持部材は形成されている。図11(B)は、静電型超音波トランスデューサ3の片側平面外観を示したもので(固定電極20の一部を切り欠いた状態)、上記複数の貫通孔24がハニカム状に配列されている。図11(C)は、前記支持部材が接合されている固定電極の平面図であり、丁度トランスデューサの振動膜側から固定電極側を見た状態を示している。支持部材21は絶縁材で構成され、例えばプリント基板にレジスト印刷する要領で、固定電極20の表面(振動膜に対向する側)上に絶縁材をパターン印刷することによって形成することができる。
上記の構成により、静電型超音波トランスデューサの前面側固定電極20Aと背面側固定電極20Bとには、振幅が等しく、位相が互いに反転した交流信号28A、28Bが印加される。また、振動膜電極22Aに直流電源26により直流バイアス電圧が印加される。このように、振動膜電極22Aに直流バイアス電圧を印加し、前面側固定電極20Aと背面側固定電極20Bとに、互いに位相が反転した駆動信号(交流信号)を印加することによって、振動膜22には静電吸引力及び静電反発力が同方向に同時に作用する。駆動信号(交流信号)の極性が反転する毎に、上記静電吸引力及び静電反発力の作用する方向が変化するために振動膜22がプッシュプル駆動される。この結果、振動膜で発生した音波は前面側固定電極20Aと背面側固定電極20Bに設けられた貫通孔24を通じて外部へ放出される。
図12は、静電型超音波トランスデューサを使用した超音波スピーカの駆動回路の構成例を示す図である。図12において、可聴波周波数帯の信号波を生成する可聴周波数波信号源(オーディオ信号源)31と、超音波周波数帯のキャリア波を生成し出力するキャリア波信号源32と、変調器33とにより、キャリア波信号源32から出力される超音波周波数帯のキャリア波を変調器33により変調し、この変調信号を超音波スピーカ4の入力信号とする。
超音波スピーカ4は、超音波周波数帯のキャリア波にオーディオ信号(可聴領域信号)でAM変調をかけた変調信号を空気中に放出するものであり、これを空中に放出すると空気の非線形性により、空中で元のオーディオ信号が自己再生される、というものである。
つまり音波は空気を媒体として伝播する粗密波であるので、変調された超音波が伝播する過程で、空気の密な部分と疎な部分とが顕著に表れ、密な部分は音速が速く、疎な部分は音速が遅くなるので変調波自身に歪が生じ、その結果キャリア波(超音波)と可聴波(元オーディオ信号)に波形分離され、我々人間は20kHz以下の可聴音(元オーディオ信号)のみを聴くことができるという原理であり、一般にはパラメトリックアレイ効果と呼ばれている。
図12に示す超音波スピーカ4が、図6に示した回路構成と異なっているのは、出力トランスTの2次側巻線にセンタータップを設け、センタータップを基準にして直流バイアス電圧を静電型超音波トランスデューサ3の振動膜電極に印加するように構成している点である。図11に示した静電型超音波トランスデューサ3は、図12に示すように、二つの静電容量CL1、CL2が直列に接続された等価回路で表すことができ、その直列接続点が振動膜電極22A(図11)に相当する。
図12のように出力トランスTと静電型超音波トランスデューサ3を接続することによって、両固定電極には互いに位相の反転した振幅の等しい交番電圧が印加されるため、歪みの小さい音波を出力することができる。
以上に述べたように、本発明では、LCローパスフィルタと出力トランス及び負荷静電容量とで構成する出力フィルタと、D級アンプとを組み合わせ、さらにLCローパスフィルタの後段から負帰還をかけることによって、負荷抵抗(ダンパ抵抗)を接続しなくても平坦な出力周波数特性を実現することができる。これにより、負荷抵抗での損失とパワーアンプの出力段素子での損失とを同時に減らすことができ、負荷を含めた回路全体を非常に高効率で駆動することができる。
また、LCローパスフィルタの後ろ、出力トランスの前から負帰還をかけることにより、負荷静電容量が変動しても安定でばらつきの小さい平坦な出力周波数特性(通過特性)を実現することができる。従って、広帯域に亘って静電型トランスデューサを安定的に駆動することができる。特に、本発明の静電型トランスデューサ回路を超音波スピーカとして使用する場合には、平坦な出力特性による再生音質の向上を図ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図13は、ゲート駆動回路、D級出力段、LCフィルタを2組ずつ用い、平衡出力で駆動するフルブリッジの回路構成例を示したものである。
ゲート駆動回路A131とゲート駆動回路B132には互いに位相が反転したPWM信号が、PWM変調回路12Aから供給され、D級出力段A141とD級出力段B142とは位相が互いに反転した状態でスイッチング動作する。LCローパスフィルタであるLPFA151とLPFB152から得られる出力は平衡出力となる。
位相補償回路A171、位相補償回路B172では、LPFA151、LPF152の出力に対してそれぞれ進み位相補償を行う。同時に差動アンプ161の入力レベルまで電圧を減衰させ、両者の差電圧を差動アンプ161で増幅した後、誤差増幅回路11の反転入力端子に入力するように構成されている。
回路定数の設定に際しては、LPFA151、LPFB152のインダクタンス成分L1、L2については直列、キャパシタンス成分C1、C2については並列として合成することで、図3に示した等価回路をそのまま使って計算することができる。
このように、フルブリッジ構成とすることにより、駆動回路を構成する部品点数は増えるが、大きな出力を出すことができるようになる。さらに、ハーフブリッジの場合と同じ出力を出すために必要なPWM変調度を低くすることができるので、回路素子のAC特性や、駆動回路のゲイン設計に余裕ができ、特性を高域まで伸ばし易くなる。また出力回路系及びフィードバック回路系が平衡動作するため、コモンモードノイズの影響を受けにくくすることができるようになる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図14は、LPFA151、LPFB152からの平衡出力を差動アンプ161で増幅した後、A/Dコンバータ162でデジタル値に変換し、入力信号との誤差検出からPWM変調までの一連の処理は全てデジタル処理で行う構成を示したものである。誤差演算器11Bは入力信号とフィードバック信号との誤差を検出し、制御器11Cは入出力間(入力信号INとFB信号)の誤差が0になるようにPWM変調度を制御する。PWM変調回路12Aは制御器11Cからの出力をPWM変調する。
なお、誤差演算器11B、制御器11C、PWM変調回路12Aは、DSP(Digital Signal Processor)やCPUなどの演算処理装置、もしくはロジック回路で構成されている。
このように、フィードバック信号をデジタル化することによって、制御回路系、PWM変調回路系をデジタル回路(演算装置)で実現することができるため、高度な信号処理や制御を行うことができるようになる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
図15は、図14のフィードバック回路系の構成を具体化した一例を示したものである。
図15に示す構成例では、抵抗R1とコンデンサC3、及び抵抗R2とコンデンサC4で位相進み補償回路を構成し、抵抗R1とR3、及び抵抗R2とR4で電圧を減衰させるアッテネータ(分圧回路)を構成する。抵抗R5、R6は差動アンプの入力抵抗で、抵抗比「R7/R5」、「R8/R6」で差動アンプ161のゲインを設定している。
差動アンプ161の平衡出力は、差動入力を有するA/Dコンバータ162の差動入力端子に入力され、A/Dコンバータ162でA/D変換が行われる。抵抗R9、R10で構成する分圧回路は、差動アンプの基準電圧(オフセット電圧)を与える。フルブリッジの構成の場合、フィードバック信号が平衡信号となるので、A/Dコンバータに直接平衡信号を供給することができるようになり、A/D変換時のS/N比を高くすることができる。
またインダクタンスL3は、出力トランスTの漏洩インダクタンス成分を補うために、外付けコイルとして追加したインダクタンス成分である。出力トランスTの漏洩インダクタンスが大きくなると、共振周波数f3、f4の位置が低域側に移動するため、LCローパスフィルタ(LPF)のスイッチング・キャリアの除去性能を高くすることができる。ここで、出力トランスT側で漏洩インダクタンス成分を作りこむのではなく、漏洩インダクタンスに対応するインダクタンス成分を外付けコイルとして追加することによって、漏洩インダクタンスに相当する成分の調整が容易になる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
図16は、図11に示したような静電型超音波トランスデューサを負荷として駆動する場合の回路構成例を示したものである。
図16に示す構成例においては、出力トランスTの2次側巻線にセンタータップを設け、センタータップを基準にして直流バイアス電圧(VBIAS)を静電型超音波トランスデューサ3の振動膜電極に印加するように構成している点以外は、図15と同様である。
このような構成により、D級パワーアンプを使用してプッシュプル型の静電型トランスデューサを駆動する場合において、低損失でありながら、駆動周波数帯域において平坦な周波数特性を実現することができる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の静電型トランスデューサを有し、超音波周波数帯域の信号で駆動される静電型超音波トランスデューサ(以下、単に「超音波トランスデューサ」ともいう)を使用した表示装置の例について説明する。
図17は、表示装置の一例として、超音波スピーカを内蔵したプロジェクタを例に取ったものであり、その使用状態を示したものである。同図に示すように、プロジェクタ201は視聴者203の後方に設置され、視聴者203の前方に設置されたスクリーン202に映像を投影するとともに、プロジェクタ201に搭載されている超音波スピーカによりスクリーン202の投影面に仮想音源を形成し、音声を再生するようになっている。なお、プロジェクタスクリーン上に仮想音源を形成する超音波スピーカを用いた音響装置や、超音波スピーカを内蔵したプロジェクタ等は指向性音響システムとも呼ばれている。
プロジェクタ201の外観構成を図18に示す。プロジェクタ201は、映像をスクリーン等の投影面に投影する投影光学系を含むプロジェクタ本体220と、超音波周波数帯の音波を発振できる超音波トランスデューサ224A、224Bを含んで構成され、音響ソースから供給される音声信号から可聴周波数帯の信号音を再生する超音波スピーカとが一体的に構成されている。本実施形態では、ステレオ音声信号を再生するために、投影光学系を構成するプロジェクタレンズ231を挟んで左右に超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサ224A、224Bがプロジェクタ本体に搭載されている。
さらに、プロジェクタ本体220の底面には低音再生用スピーカ223が設けられている。また、225は、プロジェクタ本体220の高さ調整を行うための高さ調節ねじ、226は、空冷フアン用の排気口である。
また、プロジェクタ201では、超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサ224A、224Bに本発明による静電型トランスデューサを使用している。この超音波トランスデューサ224A、224Bは、D級パワーアンプ、フィルタ、トランス等を含む負帰還制御付きの駆動回路で駆動され、平坦な出力周波数特性を実現しながら、駆動回路全体の損失を小さくできるように構成されている。これにより、広周波数帯域の音響信号(超音波周波数帯の音波)を高音圧で発振することができる。
そして、キャリア波の周波数を変更することにより可聴周波数帯の再生信号の空間的な再生範囲を制御することにより、ステレオサラウンドシステムや5.1chサラウンドシステム等で得られるような音響効果を、従来必要であった大掛かりな音響システムを必要とすることなく実現でき、かつ持ち運びが容易なプロジェクタを実現することができる。
次に、プロジェクタ201の電気的構成を図19に示す。プロジェクタ201は、操作入力部210と、再生範囲設定部212、再生範囲制御処理部213、音声/映像信号再生部214、キャリア波発振源216、変調器218A、218B、駆動回路部222A、222B及び超音波トランスデューサ224A、224Bからなる超音波スピーカと、ハイパスフィルタ217A、217Bと、ローパスフィルタ219と、ミキサ221と、パワーアンプ222Cと、低音再生用スピーカ223と、プロジェクタ本体220とを有している。なお、駆動回路部222A、222Bは、図1、図6、図7、図13、図14、図15、および図16等に示す、容量性負荷(静電型トランスデューサ)の駆動回路である。
プロジェクタ本体220は、映像を生成する映像生成部232と、生成された映像を投影面に投影する投影光学系233とを有している。このように、プロジェクタ201は、超音波スピーカ及び低音再生用スピーカ223と、プロジェクタ本体220とが一体化されて構成されている。
操作入力部210は、テンキー、数字キー、電源のオン、オフをおこなうための電源キーを含む各種機能キーを有している。再生範囲設定部212は、ユーザが操作入力部210をキー操作することにより再生信号(信号音)の再生範囲を指定するデータを入力できるようになっており、該データが入力されると、再生信号の再生範囲を規定するキャリア波の周波数が設定され、保持されるようになっている。再生信号の再生範囲の設定は、超音波トランスデューサ224A、224Bの音波放射面から放射軸方向に再生信号が到達する距離を指定することにより行われる。
また、再生範囲設定部212は、音声/映像信号再生部214より映像内容に応じて出力される制御信号によりキャリア波の周波数が設定できるようになっている。
また、再生範囲制御処理部213は、再生範囲設定部212の設定内容を参照し、設定された再生範囲となるようキャリア波発振源216により生成されるキャリア波の周波数を変更するようにキャリア波発振源216を制御する機能を有する。
例えば、再生範囲設定部212の内部情報として、キャリア波周波数が50kHzに対応する上記距離が設定されている場合、キャリア波発振源216に対して50kHzで発振するように制御する。
再生範囲制御処理部213は、再生範囲を規定する超音波トランスデューサ224A、224Bの音波放射面から放射軸方向に再生信号が到達する距離とキャリア波の周波数との関係を示すテーブルが予め記憶されている記憶部を有している。このテーブルのデータは、キャリア波の周波数と上記再生信号の到達距離との関係を実際に計測することにより得られる。
再生範囲制御処理部213は、再生範囲設定部212の設定内容に基づいて、上記テーブルを参照して設定された距離情報に対応するキャリア波の周波数を求め、該周波数となるようにキャリア波発振源216を制御する。
音声/映像信号再生部214は、例えば、映像媒体としてDVDを用いるDVDプレーヤーであり、再生した音声信号のうちRチャンネルの音声信号は、ハイパスフィルタ217Aを介して変調器218Aに、Lチャンネルの音声信号はハイパスフィルタ217Bを介して変調器218Bに、映像信号はプロジェクタ本体220の映像生成部232にそれぞれ、出力されるようになっている。
また、音声/映像信号再生部214より出力されるRチャンネルの音声信号とLチャンネルの音声信号は、ミキサ221により合成され、ローパスフィルタ219を介してパワーアンプ222Cに入力されるようになっている。音声/映像信号再生部214は、音響ソースに相当する。
ハイパスフィルタ217A、217Bは、それぞれ、Rチャンネル、Lチャンネルの音声信号における中高音域の周波数成分のみを通過させる特性を有しており、またローパスフィルタは、Rチャンネル、Lチャンネルの音声信号における低音域の周波数成分のみを通過させる特性を有している。
したがって、上記Rチャンネル、Lチャンネルの音声信号のうち中高音域の音声信号は、それぞれ超音波トランスデューサ224A、224Bにより再生され、上記Rチャンネル、Lチャンネルの音声信号のうち低音域の音声信号は低音再生用スピーカ223により再生されることとなる。
なお、音声/映像信号再生部214はDVDプレーヤーに限らず、外部から入力されるビデオ信号を再生する再生装置であってもよい。また、音声/映像信号再生部214は、再生される映像のシーンに応じた音響効果を出すために再生音の再生範囲を動的に変更するように、再生範囲設定部212に再生範囲を指示する制御信号を出力する機能を有している。
キャリア波発振源216は、再生範囲設定部212より指示された超音波周波数帯の周波数のキャリア波を生成し、変調器218A、218Bに出力する機能を有している。
変調器218A、218Bは、キャリア波発振源216から供給されるキャリア波を音声/映像信号再生部214から出力される可聴周波数帯の音声信号でAM変調し、該変調信号を、それぞれ駆動回路部222A、222Bに出力する機能を有する。
超音波トランスデューサ224A、224Bは、それぞれ、変調器218A、218Bから駆動回路部222A、222Bを介して出力される変調信号により駆動され、該変調信号を有限振幅レベルの音波に変換して媒質中に放射し、可聴周波数帯の信号音(再生信号)を再生する機能を有する。
映像生成部232は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル(PDP)等のディスプレイと、該ディスプレイを音声/映像信号再生部214から出力される映像信号に基づいて駆動する駆動回路等を有しており、音声/映像信号再生部214から出力される映像信号から得られる映像を生成する。
投影光学系233は、ディスプレイに表示された映像をプロジェクタ本体220の前方に設置されたスクリーン等の投影面に投影する機能を有している。
次に、上記構成からなるプロジェクタ201の動作について説明する。まず、ユーザのキー操作により操作入力部210から再生信号の再生範囲を指示するデータ(距離情報)が再生範囲設定部212に設定され、音声/映像信号再生部214に再生指示がなされる。
この結果、再生範囲設定部212には、再生範囲を規定する距離情報が設定され、再生範囲制御処理部213は、再生範囲設定部212に設定された距離情報を取り込み、内蔵する記憶部に記憶されているテーブルを参照し、上記設定された距離情報に対応するキャリア波の周波数を求め、該周波数のキャリア波を生成するようにキャリア波発振源216を制御する。
この結果、キャリア波発振源216は、再生範囲設定部212に設定された距離情報に対応する周波数のキャリア波を生成し、変調器218A、218Bに出力する。
一方、音声/映像信号再生部214は、再生した音声信号のうちRチャンネルの音声信号を、ハイパスフィルタ217Aを介して変調器218Aに、Lチャンネルの音声信号をハイパスフィルタ217Bを介して変調器218Bに、Rチャンネルの音声信号及びLチャンネルの音声信号をミキサ221に出力し、映像信号をプロジェクタ本体220の映像生成部232にそれぞれ、出力する。
したがって、ハイパスフィルタ217Aにより上記Rチャンネルの音声信号のうち中高音域の音声信号が変調器218Aに入力され、ハイパスフィルタ217Bにより上記Lチャンネルの音声信号のうち中高音域の音声信号が変調器218Bに入力される。
また、上記Rチャンネルの音声信号及びLチャンネルの音声信号はミキサ221により合成され、ローパスフィルタ219により上記Rチャンネルの音声信号及びLチャンネルの音声信号のうち低音域の音声信号がパワーアンプ222Cに入力される。
映像生成部232では、入力された映像信号に基づいてディスプレイを駆動して映像を生成し、表示する。このディスプレイに表示された映像は、投影光学系233により、投影面、例えば、図17に示すスクリーン202に投影される。
他方、変調器218Aは、キャリア波発振源216から出力されるキャリア波をハイパスフィルタ217Aから出力される上記Rチャンネルの音声信号における中高音域の音声信号でAM変調し、駆動回路部222Aに出力する。
また、変調器218Bは、キャリア波発振源216から出力されるキャリア波をハイパスフィルタ217Bから出力される上記Lチャンネルの音声信号における中高音域の音声信号でAM変調し、駆動回路部222Bに出力する。
駆動回路部222A、222Bにより増幅された変調信号は、それぞれ、超音波トランスデューサ224A、224Bの前面側固定電極10Aと背面側固定電極10B(図11を参照)との間に印加され、該変調信号は、有限振幅レベルの音波(音響信号)に変換され、媒質(空気中)に放射され、超音波トランスデューサ224Aからは、上記Rチャンネルの音声信号における中高音域の音声信号が再生され、超音波トランスデューサ224Bからは、上記Lチャンネルの音声信号における中高音域の音声信号が再生される。
また、パワーアンプ222Cで増幅された上記Rチャンネル及びLチャンネルにおける低音域の音声信号は低音再生用スピーカ223により再生される。
前述したように、静電型超音波トランスデューサにより媒質中(空気中)に放射された超音波の伝播においては、その伝播に伴い音圧の高い部分では音速が高くなり、音圧の低い部分では音速は遅くなる。この結果、波形の歪みが発生する。
放射する超音波帯域の信号(キャリア波)を可聴周波数帯の信号で変調(AM変調)しておいた場合には、上記波形歪みの結果により、変調時に用いた可聴周波数帯の信号波が超音波周波数帯のキャリア波と分離して自己復調する形で形成される。その際、再生信号の広がりは超音波の特性からビーム状となり、通常のスピーカとは全く異なる特定方向のみに音が再生される。
超音波スピーカを構成する超音波トランスデューサ224A、224Bから出力されるビーム状の再生信号は、投影光学系233により映像が投影される投影面(スクリーン)に向けて放射され、投影面で反射され拡散する。この場合に、再生範囲設定部212に設定されるキャリア波の周波数に応じて、超音波トランスデューサ224A、224Bの音波放射面からその放射軸方向(法線方向)においてキャリア波から再生信号が分離されるまでの距離、キャリア波のビーム幅(ビームの拡がり角)が異なるために、再生範囲は、変化する。
プロジェクタ201における超音波トランスデューサ224A、224Bを含んで構成される超音波スピーカによる再生信号の再生時の状態を図20に示す。プロジェクタ201において、キャリア波が音声信号により変調された変調信号により超音波トランスデューサが駆動される際に、再生範囲設定部212により設定されたキャリア周波数が低い場合は、超音波トランスデューサ224A、224Bの音波放射面からその放射軸方向(音波放射面の法線方向)においてキャリア波から再生信号が分離されるまでの距離、すなわち、再生地点までの距離が長くなる。
したがって、再生された可聴周波数帯の再生信号のビームは、比較的拡がらずに投影面(スクリーン)202に到達することとなり、この状態で投影面202において反射するので、再生範囲は、図20において点線の矢印で示す可聴範囲Aとなり、投影面202から比較的に遠くかつ狭い範囲でのみ再生信号(再生音)が聞こえる状態となる。
これに対して、再生範囲設定部212により設定されたキャリア周波数が上述した場合より高い場合は、超音波トランスデューサ224A、224Bの音波放射面から放射される音波は、キャリア周波数が低い場合より絞られているが、超音波トランスデューサ224A、224Bの音波放射面からその放射軸方向(音波放射面の法線方向)においてキャリア波から再生信号が分離されるまでの距離、すなわち、再生地点までの距離が短くなる。
したがって、再生された可聴周波数帯の再生信号のビームは、投影面202に到達する前に拡がって投影面202に到達することとなり、この状態で投影面202において反射するので、再生範囲は、図20において実線の矢印で示す可聴範囲Bとなり、投影面202から比較的に近くかつ広い範囲でのみ再生信号(再生音)が聞こえる状態となる。
以上説明したように、本発明の表示装置(プロジェクタ等)では、本発明による静電型トランスデューサの駆動回路を備えた超音波スピーカを使用しており、この超音波スピーカを、駆動周波数帯域において平坦な出力周波数特性を確保しながら、低損失で駆動することができる。このため音響信号を十分な音圧と広帯域特性を持って、スクリーン等の音波反射面近傍に形成される仮想音源から発せられるように再生できる。また、その再生範囲の制御も容易に行えるようになる。
なお、上述したプロジェクタは、大画面で画像を見たい場合に使用されものであるが、近時、大画面液晶テレビや大画面プラズマテレビが急速に普及しており、それらの大画面テレビにも、本発明の静電型トランスデューサを使用した超音波スピーカを効果的に使用することができる。
すなわち、大画面テレビに超音波スピーカを使用することにより、大画面テレビの前方に向けて局所的に音声信号を放射することが可能になる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の容量性負荷の駆動回路、静電型トランスデューサ、および表示装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の容量性負荷の駆動回路の構成例を示す図。 各部の動作波形の一例を示す図。 出力回路部分の等価回路を示す図。 図3に示す回路のゲイン周波数特性曲線を示す図。 4Ωの抵抗をCL1と直列に接続した場合のゲイン−位相特性を示す図。 本発明の容量性負荷の駆動回路の具体的な構成例を示す図。 本発明の容量性負荷の駆動回路の回路構成と定数設定の一例を示す図。 図7に示す回路のループ、位相特性を示す図。 図7に示す回路の負荷端子電圧(出力電圧)の周波数特性を示す図。 負荷変動に応じた出力電圧周波数特性を示す図。 静電型超音波トランスデューサの構造の一例を示す図。 超音波スピーカの構成例を示す図。 アナログ制御によるフルブリッジの回路構成例を示す図。 デジタル制御によるフルブリッジの回路構成例を示す図。 図14に示す回路の具体的な構成例を示す図。 静電型超音波トランスデューサを負荷とする場合の回路構成例を示す図。 本発明の実施形態に係るプロジェクタの使用状態を示す図。 図17に示したプロジェクタの外観構成を示す図。 図17に示したプロジェクタの電気的構成を示すブロック図。 超音波トランスデューサによる再生信号の再生状態の説明図。 シングルエンド・プッシュプル回路の例を示す図。 アナログパワーアンプで発生する電力損失の例を示す図。 D級パワーアンプの一般的な構成例を示す図。 2次のLCローパスフィルタの周波数特性を示す図。
符号の説明
1、2…容量性負荷の駆動回路、3…静電型超音波トランスデューサ、4…超音波スピーカ、11…誤差増幅回路、11A…比例積分回路、11B…誤差演算器、11C…制御器、12…変調回路、12A…PWM変調回路、13…ゲート駆動回路、14…D級出力段、15…LCローパスフィルタ、16…負帰還回路、16a…RC並列回路、17…位相補償回路、18…積分器、19…増幅器、20…固定電極、20A…前面側固定電極、20B…背面側固定電極、21…支持部材、22…振動膜、22A…振動膜電極、22B…絶縁膜、24、24A、24B…貫通孔、26…直流電源、28A、28B…交流信号、31…可聴周波数信号源、32…キャリア波信号源、33…変調器、CL、CL1、CL2…負荷静電容量、L、L1、L2、L3…インダクタンス、LL…漏洩インダクタンス、M…相互インダクタンス、RL…負荷抵抗、T…出力トランス、131…ゲート駆動回路A、132…ゲート駆動回路B、141…D級出力段A、142…D級出力段B、151…ローパスフィルタ(LPFA)、152…ローパスフィルタ(LPFB)、161…差動アンプ、162…A/Dコンバータ、171…位相補償回路A、172…位相補償回路B、201…プロジェクタ、202…スクリーン、203…視聴者、210…操作入力部、212…再生範囲設定部、213…再生範囲制御処理部、214…音声/映像信号再生部、216…キャリア波発振源、217A、217B…ハイパスフィルタ、218A、218B…変調器、219…ローパスフィルタ、220…プロジェクタ本体、221…ミキサ、222A、222B…駆動回路部、222C…パワーアンプ、223…低音再生用スピーカ、224A、224B…静電型超音波トランスデューサ、231…プロジェクタレンズ、232…映像生成部、233…投影光学系

Claims (7)

  1. 外部入力信号と、出力側からの負帰還信号との差を増幅する誤差増幅回路と、
    前記誤差増幅回路から出力される信号をパルス変調する変調回路と、
    電源電圧と接地電位との間、あるいは正負2つの電源電圧間をスイッチングする電力スイッチング回路と、
    前記変調回路から出力される変調信号から、前記電力スイッチング回路を構成するスイッチング素子をスイッチング制御するゲート駆動信号を生成するゲート駆動回路と、
    前記電力スイッチング回路の出力側に接続され、該電力スイッチング回路の出力信号に含まれるスイッチング・キャリア成分を除去する低域通過フィルタと、
    前記低域通過フィルタの出力端に1次側巻線が接続され、低域通過フィルタの出力信号を昇圧する出力トランスと、
    前記出力トランスの2次側巻線に並列接続される容量性負荷と、
    前記低域通過フィルタの出力端から、前記誤差増回路の入力側に負帰還をかける負帰還回路と
    を備え
    前記低域通過フィルタと、出力トランスと、負荷静電容量とによって形成される出力回路が、入力側から見て、2つの並列共振周波数f1、f3と、2つの直列共振周波数f2、f4とを有するように構成され(f1<f2<f3<f4)、
    前記共振周波数のうち、第1の並列共振周波数f1が、容量性負荷の定格駆動周波数あるいは搬送波周波数fdに一致または略一致するように出力回路を構成する各回路素子の定数が設定されていること
    を特徴とする容量性負荷の駆動回路。
  2. 前記低域通過フィルタと、出力トランスと、負荷静電容量とによって形成される出力回路が、入力側から見て、2つの並列共振周波数f1、f3と、2つの直列共振周波数f2、f4とを有するように構成され(f1<f2<f3<f4)、
    前記共振周波数のうち、第1の直列共振周波数f2が、容量性負荷の駆動周波数帯域の遮断周波数fcと一致または略一致するように出力回路を構成する各回路素子の定数が設定されていること
    を特徴とする請求項1に記載の容量性負荷の駆動回路。
  3. 前記低域通過フィルタと、出力トランスと、負荷静電容量とによって形成される出力回路が、入力側から見て、2つの並列共振周波数f1、f3と、2つの直列共振周波数f2、f4とを有するように構成され(f1<f2<f3<f4)、
    前記共振周波数のうち、第2の直列共振周波数f4が、変調回路の変調周波数帯域より
    も低域側に位置するように、上記出力トランスの漏洩インダクタンス及び、その他の回路
    定数が設定されていること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の容量性負荷の駆動回路。
  4. 前記誤差増幅回路は、積分器を含んで構成されていること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の容量性負荷の駆動回路。
  5. 前記低域通過フィルタは、2次のLCローパスフィルタであること
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の容量性負荷の駆動回路。
  6. 前記負帰還回路は位相補償回路を含んで構成されていること
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の容量性負荷の駆動回路。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の容量性負荷の駆動回路を備えることを特徴とする超音波スピーカ。
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