JP4863975B2 - グリーンシート用セラミック粉末及び多層セラミック基板 - Google Patents

グリーンシート用セラミック粉末及び多層セラミック基板 Download PDF

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本発明は、グリーンシート用セラミック粉末及び多層セラミック基板に関する。詳細には、情報通信及び自動車等の分野において、マイクロ波やミリ波帯等の高周波特性に優れた低温焼成セラミック基板を与えるグリーンシート用セラミック粉末、及び多層セラミック基板に関する。
高度な情報通信を支える技術として、低温焼成多層セラミック基板が実用化されている。かかる低温焼成多層セラミック基板は、グリーンシート用セラミック粉末から作製されたグリーンシートに導体ペーストを用いて回路パターンを形成した後、複数のグリーンシートを積層一体化して低温焼成した回路配線内蔵の多層基板である。かかる低温焼成多層セラミック基板は、グリーンシート(セラミック材料)と導体ペースト(導体材料)とを同時に焼成するため、同時焼成基板とも称せられる。
かかる低温焼成多層セラミック基板を作製するのに用いられるグリーンシート用セラミック粉末としては、一般的に、ガラス成分と、結晶性の無機化合物(例えば、アルミナ)との混合物が用いられる。ここで、約1000℃以下での低温焼成は、焼結過程におけるガラス成分の軟化に伴う速やかな緻密化に起因しているため、軟化点が1000℃以下のガラス成分を選択することで可能となる。
近年、情報通信分野では、通信機器の増大化とチャンネル数の増加により、使用する電波の周波数帯が高周波化しており、マイクロ波やミリ波帯が用いられてきている。この使用する電波の周波数は、高くなるほど回路中で熱に変わる作用、すなわち伝送損失が多くなるため、製品の高性能化を目指すユーザーから、高周波帯での伝送損失を少なくすることが求められている。かかる高周波帯における伝送損失に多大な影響を及ぼす因子としては、セラミック基板の誘電特性及び導体の電気伝導度が挙げられる。この中でも、セラミック基板の誘電特性は特に重要であり、高い周波数になるほどその寄与率が高くなる。このため、高周波帯での伝送損失を少なくする観点から、誘電特性に優れた(すなわち、比誘電率ε及び誘電正接tanδが低い)セラミック基板を与えるグリーンシート用セラミック粉末が求められている。
しかしながら、かかるセラミック基板の誘電特性は、低温焼成との両立が一般的に難しいという問題がある。特に、電気伝導度に優れるAgを導体材料として用いる場合には、900℃以下の温度での低温焼成が要求されるため、上記のような誘電特性と低温焼成との両立がより難しくなる。
従来のグリーンシート用セラミック粉末としては、例えば、12〜59.6重量%のアルミナと、18〜69.6重量%のホウケイ酸系ガラスと、1〜40重量%のアノーサイト結晶と、1〜5重量%のセルシアン結晶とからなるグリーンシート用セラミック粉末がある(例えば、特許文献1参照)。かかるグリーンシート用セラミック粉末は、焼成雰囲気を選ばずに低温焼成が可能で、且つ比誘電率εが低く、機械的強度に優れるセラミック基板を与えることができる。
また、比誘電率ε及び誘電正接tanδが低いアルミノケイ酸塩系ガラスの組成も開示されている(例えば、特許文献2及び非特許文献1参照)。
特開平6−305770号公報 特開平11−292567号公報 宮里桂太、外1名、「ガラス繊維とガラスクロス」、エレクトロニクス実装学会誌、2001年、第4巻、第2号、p.98−101
しかしながら、特許文献1では、高周波帯(マイクロ波やミリ波帯)での伝送損失の問題ついては示されておらず、また、誘電特性と低温焼成とを両立させる方法についても示されていない。実際、特許文献1のグリーンシート用セラミック粉末から得られるセラミック基板は、従来の材料であるアルミナ基板に比べて高周波帯での伝送損失が多く、高周波帯用として十分とは言えない性能である。一般的に、ホウケイ酸系やアルミノケイ酸塩系ガラスに比べてアルミナは高周波帯での伝送損失が少ないので、定性的には、特許文献1のグリーンシート用セラミック粉末において、アルミナの配合量を増加させることで、高周波帯での伝送損失をある程度少なくすることができると思われる。しかし、このようなグリーンシート用セラミック粉末では、吸水性や強度不足の問題を生じ得ることから、高周波帯での伝送損失が少ないガラス成分が望まれている。
一方、特許文献2及び非特許文献1には、比誘電率ε及び誘電正接tanδが低いアルミノケイ酸塩系ガラスの組成が開示されているものの、この組成を有するガラス組成物は、ガラス繊維用途であって、軟化温度が高く、軟化後も高粘度であるため、グリーンシート用セラミック粉末の構成成分としては適さない。
本発明者等は、当初、特許文献2のガラス組成物とアルミナ粉末とを様々な配合比で含むグリーンシート用セラミック粉末を調製し、かかるグリーンシート用セラミック粉末から得られる低温焼成セラミック基板における気孔率とマイクロ波帯での誘電特性とを評価した。また、比較対象として、特許文献1のグリーンシート用セラミック粉末から低温焼成セラミック基板を作製し、同様の評価を行った。その結果、特許文献2のガラス粉末を用いるグリーンシート用セラミック粉末から得られた低温焼成セラミック基板は、特許文献1の低温焼成セラミック基板に比べて、良好な誘電特性を反映し、伝送損失が概ね少なかった。
しかしながら、ガラス成分の配合率が40〜70vol%である場合、特許文献1を含めた一般的な低温焼成セラミック基板の気孔率は概ね2%であるのに対し、特許文献2のガラス粉末を用いて作製した低温焼成セラミック基板の気孔率は約20%と大きかった。つまり、特許文献2のガラス粉末を用いるグリーンシート用セラミック粉末から作製した低温焼成セラミック基板は、吸湿性が高くなり、製品に要求される耐環境性を満たさないものと考えられる。このように低温焼成セラミック基板の気孔率が大きくなる要因としては、特許文献2のガラス組成では、軟化した後の粘性が高いことが想定される。すなわち、緻密なセラミックとなるためには、軟化したガラス成分がアルミナ粉末間の間隙に流動する過程が必要なのであるが、ガラス成分の粘性が高い場合には実用的な時間内でこの過程を終了させられないものと考えられる。
また、ガラス組成を変えて検討したいくつかのグリーンシート用セラミック粉末では、銀系導体ペーストを用いて回路パターンを形成した複数のグリーンシートを積層一体化して同時焼成を行う際に、銀の拡散により導体近傍のガラス成分の軟化点が低下して収縮挙動が変化し、反りや皺が生じるという問題があった。この反りや皺は、アルカリ金属酸化物(NaOやKO)をガラス成分に配合することにより抑制することができるものの、非特許文献1にも記載されているように、アルカリ金属酸化物の配合によって高周波帯での伝送損失が増加(すなわち、誘電特性が低下)する。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、900℃以下での低温焼成が可能であると共に、高周波帯(マイクロ波やミリ波帯)での誘電特性に優れ、吸湿性が低く、且つ銀系導体ペーストと同時焼成した際に反りや皺が小さい低温焼成セラミック基板を与えるグリーンシート用セラミック粉末、及び多層セラミック基板を提供することを目的とする。
本発明者は、ガラス成分の粘性が、その組成によって変化するものであり、一般的には、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物又はホウ酸を配合することによって粘性を低減させ得るという知見に基づいていくつかの試験を行い、各種特性の改善を試みた。その結果、ガラス成分中のアルカリ土類金属酸化物及びホウ酸の配合量を増加させることで、粘性を低減することができ、しかもホウ酸の配合量を増加させることで、高周波帯(マイクロ波やミリ波帯)での誘電特性に優れた低温焼成セラミック基板を与えることができることを見出した。
さらに、本発明者は、アルカリ金属酸化物をLiOに限定したところ、ホウ酸の配合により向上した高周波帯(マイクロ波やミリ波帯)での誘電特性を相殺することなく、低温焼成セラミック基板の反りや皺を抑制する効果があることを見出した。
すなわち、本発明は、ガラス粉末とアルミナ粉末とを含有するグリーンシート用セラミック粉末であって、前記ガラス粉末が、35〜39重量%のSiOと、9〜17重量%のAlと、21〜40重量%のBと、10〜20重量%のR’O(但し、R’は、Mg、Ca及びBaからなる群より選択された少なくとも1種である)と、0.2〜2重量%のLiOと、0.5〜2重量%のMO(但し、Mは、Ti及びZrからなる群から選択される少なくとも1種である)とを含み、全体で100重量%となり、且つ前記ガラス粉末と前記アルミナ粉末との重量割合が4:6〜6:4であることを特徴とするグリーンシート用セラミック粉末である。
また、本発明は、上記グリーンシート用セラミック粉末を含むグリーンシートを800〜900℃で焼成して得られる絶縁体層と、銀を含む導体ペーストを800〜900℃で焼成して得られる配線を備えた配線層とを積層してなることを特徴とする多層セラミック基板である。
さらに、本発明は、上記グリーンシート用セラミック粉末を含むスラリーをシート状に成形して乾燥させることによりグリーンシートを得る工程と、銀を含む導体ペーストを用いて前記グリーンシート上に配線を印刷する工程と、前記導体ペーストが印刷されたグリーンシートを積層し、プレスして一体化させた後、800〜900℃で焼成する工程とを含む多層セラミック基板の製造方法である。
本発明によれば、900℃以下での低温焼成が可能であると共に、高周波帯(マイクロ波やミリ波帯)での誘電特性に優れ、吸湿性が低く、且つ銀系導体ペーストと同時焼成した際に反りや皺が小さい低温焼成セラミック基板を与えるグリーンシート用セラミック粉末、及び多層セラミック基板を提供することができる。
実施の形態1.
本発明における実施の形態1のグリーンシート用セラミック粉末は、所定の成分を含むガラス粉末と、アルミナ粉末とを含む。
本実施の形態におけるガラス粉末は、SiOと、Alと、Bと、R’O(但し、R’は、Mg、Ca及びBaからなる群より選択された少なくとも1種である)と、LiOと、MO(但し、Mは、Ti及びZrからなる群から選択される少なくとも1種である)とを構成成分として含むガラスの粉末である。
かかるガラスの構成成分において、SiOは、それ自身がガラス化するガラス物質である。しかし、純粋なSiOの軟化点は、1000℃をはるかに超えており、SiOを多量に含むガラスでは軟化点が高くなる。
本発明におけるSiOの含有量は、35〜39重量%であり、好ましくは37〜39重量%である。SiOの含有量が35重量%未満であると、原料の溶融物からガラスが安定して得られないか、又は化学的に安定なガラスが得られない。一方、SiOの含有量が39重量%を超えると、軟化点が高くなって低温焼成が困難になる。
もまた、それ自身がガラス化するガラス物質である。かかるBは、SiOを含むガラスに配合することで軟化点を低下させることができる。また、Bは、ホウ素−酸素の結合をガラス骨格中で形成する。かかる結合は、ケイ素−酸素の結合に比べて共有結合性が強く、電気二重極子モーメントが小さいため、電磁波に対し不活性となり、伝送損失を少なくすることができる。
しかし、ガラスにおいてBの量が多くなると、ホウ酸に類似する酸素配位が生じるため、ガラスが化学的に不安定化する。そうなると、かかるガラスを用いたグリーンシートと銀系導体ペーストとを同時焼成する際に銀が著しく拡散する。
本発明における、Bの含有量は、21〜40重量%であり、好ましくは22〜28重量%である。Bの含有量が21重量%未満であると、所望の誘電特性が得られない。一方、Bの含有量が30重量%を超えると、その含有量が多くなるにつれてガラスが化学的に不安定化し、耐水性、耐酸性及び耐アルカリ性が低下する。そのため、高周波部品の製造において通常行われる金メッキ付け等の工程を工夫しなければならなくなる。具体的には、メッキ浴を中性にしたり、フッ素樹脂等で防湿効果を付与したりする等の工夫が必要である。ただし、Bの含有量が40重量%を超えると、ガラスの化学的な安定性が顕著に低下するため、上記工夫を行っても所望の特性を有する高周波部品が得られない。
アルカリ土類金属酸化物であるR’O(但し、R’は、Mg、Ca及びBaからなる群より選択された少なくとも1種である)、及びアルカリ金属酸化物であるLiOは、それ自身ではガラス化しないが、種々の性質を与えるガラス修飾物質である。かかるR’O及びLiOは、化学的に卑であるアルカリ金属及びアルカリ土類金属が、ガラス中に存在する分子レベルの網目中でイオンに近い状態として存在し、ガラスを修飾してガラス骨格を切断するので、粘度を低下させることができる。また、アルカリ金属酸化物であるLiOは、銀拡散を抑制することもできる。
しかし、かかる網目中において、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の結合エネルギーのポテンシャルは、ガラス骨格と比べてなだらかなため、アルカリ土類金属酸化物及びアルカリ金属酸化物の量が多くなると、誘電緩和が大きくなり、伝送損失も多くなる。ただし、リチウムは、アルカリ金属の中でも最も軽い元素であって結合距離も短いため、電気二重極子モーメントの固有振動数が高く、またモーメントの値も小さい。そのため、アルカリ金属をLiOに限定することで伝送損失の増加も抑制することができる。
本発明におけるR’O(但し、R’は、Mg、Ca及びBaからなる群より選択された少なくとも1種である)の含有量は、10〜20重量%であり、好ましくは16〜18重量%である。R’Oの含有量が10重量%未満であると、ガラスの粘度が高くなる。また、R’Oの含有量が20重量%を超えると、原料の溶融物からガラスが安定して得られないか、又は所望の誘電特性が得られない。
LiOの含有量は、0.2〜2重量%であり、好ましくは0.5〜1重量%である。LiOの含有量が0.2重量%未満であると、ガラスの粘度が高くなると共に、銀の拡散を抑制することができない。また、LiOの含有量が2重量%を超えると、所望の誘電特性が得られない。
Alもまた、それ自身ではガラス化しないが、種々の性質を与えるガラス修飾物質である。かかるAlは、化学的な安定性を向上させることができる。
Alの含有量は、9〜17重量%であり、好ましくは12〜16重量%である。Alの含有量が12重量%未満であると、その含有量が多くなるにつれてガラスが化学的に不安定化し、耐水性、耐酸性及び耐アルカリ性が低下する。そのため、高周波部品の製造において通常行われる金メッキ付け等の工程を工夫しなければならなくなる。具体的には、メッキ浴を中性にしたり、フッ素樹脂等で防湿効果を付与したりする等の工夫が必要である。ただし、Alの含有量が9重量%未満であると、ガラスの化学的な安定性が顕著に低下するため、上記工夫を行っても所望の特性を有する高周波部品が得られない。一方、Alの含有量が17重量%を超えると、原料の溶融物からガラスが安定して得られない。
MO(但し、Mは、Ti及びZrからなる群から選択される少なくとも1種である)もまた、それ自身ではガラス化しないが、種々の性質を与えるガラス修飾物質である。かかるMOは、所望の粘度や流動性をガラスに付与することができる。
ガラスにおけるMO(但し、Mは、Ti及びZrからなる群から選択される少なくとも1種である)の含有量は、0.5〜2重量%であり、好ましくは0.5〜1重量%である。MOの含有量が0.5重量%未満であると、所望の粘度や流動性が得られ難い。また、MOの含有量が2重量%を超えると、所望の誘電特性が得られない。
さらに、より一層良好な粘度や流動性をガラスに付与する観点から、ZnOと、CuOを構成成分として配合することも可能である。この場合、ガラスにおけるZnOの含有量は、好ましくは0重量%超過10重量%以下であり、より好ましくは4〜6重量%である。ZnOの含有量が10重量%を超えると、他のガラス成分の割合が少なくなることによって所望の誘電特性が得られない。また、ガラスにおけるCuOの含有量は、好ましくは0重量%超過0.5重量%以下である。CuOの含有量が0.5重量%を超えると、所望の誘電特性が得られない。
なお、本実施の形態におけるガラスは、最終的なガラス組成が上記範囲となればよいのであり、例えば、上記範囲外のガラス組成を有するガラスを複数組み合わせて、上記範囲のガラス組成となるように調製してもよい。
本実施の形態におけるガラス粉末は、従来公知の方法に従い、上記構成成分を混合して溶融した後、粉砕することにより調製することができる。なお、溶融温度は、ガラス組成にあわせて適宜設定すればよい。
本実施の形態におけるアルミナ粉末は、特に制限されることはなく、市販のものを使用することが可能である。本実施の形態におけるガラス粉末及びアルミナ粉末の平均粒径はいずれも、特に限定されることはないが、1μm超過3μm未満であることが好ましく、1.5μm〜2.5μmであることがより好ましい。この範囲の平均粒径とすれば、焼成後のセラミックの収縮量が小さくなって焼成品の反りを少なくし得ると共に、焼成後のセラミックに適切な緻密度を与えて良好な電気特性をもたらし得る。
本実施の形態のグリーンシート用セラミック粉末におけるガラス粉末とアルミナ粉末との重量割合は、ガラス粉末の割合が少ないから、ガラス粉末の割合が多いの範囲であり、好ましくは1:1である。アルミナ粉末の重量割合が多すぎると、焼成後のセラミックの緻密度が低くなって(98%未満)開気孔が残り、湿度により電気特性が低下(特に、伝送損失が増加)することがある。一方、ガラス粉末の重量割合が多すぎると、焼成後のセラミックの収縮量が大きくなって焼成品の反りが実用に供し得ないほど大きくなることがある。
本実施の形態のグリーンシート用セラミック粉末は、従来公知の方法に従い、上記粉末を上記割合にて混合することによって得ることができる。混合方法としては、特に限定されることはなく、ボールミル等を用いて混合すればよい。なお、ボールは、不純物の混入を防止する観点から、純度の高い硬質のアルミナボール又はジルコニアボールを用いることが好ましい。
このようにして調製されたグリーンシート用セラミック粉末は、多層セラミック基板を製造するために用いることができる。
本実施の形態の多層セラミック基板は、上記グリーンシート用セラミック粉末を含むグリーンシートを800〜900℃で焼成して得られる絶縁体層と、銀を含む導体ペーストを800〜900℃で焼成して得られる配線を備えた配線層とを積層してなる。
このような本実施の形態の多層セラミック基板は、上記グリーンシート用セラミック粉末を含むスラリーをシート状に成形して乾燥させることによりグリーンシートを得る工程と、銀を含む導体ペーストを用いて前記グリーンシート上に配線を印刷する工程と、前記導体ペーストが印刷されたグリーンシートを積層し、プレスして一体化させた後、800〜900℃で焼成する工程とを含む製造方法により製造可能である。
ここで、グリーンシート用セラミック粉末を含むスラリーは、有機バインダー、可塑剤、分散剤及び有機溶剤を本発明のグリーンシート用セラミック粉末に添加することにより調製することができる。
有機バインダーとしては、特に限定されることはなく、ポリビニルブチラールやアクリル系樹脂等を使用することができる。可塑剤としては、特に限定されることはなく、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジn−ブチル及びポリエチレングリコール等を使用することができる。分散剤としては、特に限定されることはなく、トリオレイン等を使用することができる。有機溶剤としては、特に限定されることはなく、トルエンやエタノール等のアルコールを使用することができる。これら有機バインダー、可塑剤、分散剤及び有機溶剤の量は、スラリー状になれば特に制限されることはなく、グリーンシート用セラミック粉末の種類等にあわせて適宜調整すればよい。
グリーンシート用セラミック粉末を含むスラリーをシート状に成形する方法としては、特に限定されることはなく、作製するグリーンシートの厚みに応じて、ドクターブレード法、押出法、ロールコーター法、印刷法等を使用すればよい。
銀を含む導体ペーストとしては、導電性の観点から、Ag−PdやAg−Pt等のような、Agを主成分とする導電成分を含む銀系ペーストが好ましく、最も導電性に優れるAgペーストであることがより好ましい。
また、グリーンシート上に配線を印刷する工程の前に、グリーンシートにビアホールを形成することも可能である。
導体ペーストが印刷されたグリーンシートを積層し、プレスして一体化させた後、800〜900℃で焼成する工程において、プレス方法としては、特に限定されることはなく、温水中で静水圧プレスを行えばよい。
また、800〜900℃での焼成の前には、脱脂を目的とする加熱脱脂処理を行うことが好ましい。かかる脱脂を目的とする加熱脱脂処理では、加熱脱脂処理温度が300〜500℃であることが好ましい。この範囲の温度であれば、十分な脱脂を行い、緻密化を目的とする焼成(800〜900℃での焼成)を行う際に膨れや剥がれ等の発生を防止することができる。また、加熱脱脂処理時間は、グリーンシート等の大きさにあわせて適宜設定すればよく、5〜10時間であることが好ましい。
また、800〜900℃での焼成は、十分な緻密化を低温で行う観点から、焼成時間が1〜2時間であることが好ましい。
なお、脱脂を目的とする加熱脱脂処理から緻密化を目的とする焼成(800〜900℃での焼成)に移る際の昇温速度は、特に限定されることはなく、グリーンシート等の大きさにあわせて適宜設定すればよい。
このようにして製造される多層セラミック基板は、900℃以下での低温焼成が可能であると共に、高周波帯(マイクロ波やミリ波帯)での誘電特性に優れ、吸湿性が低く、且つ銀系導体ペーストと同時焼成した際に反りや皺が小さい。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜12及び比較例1〜11]
表1のガラス組成に従い、各ガラス成分を混合して1400〜1600℃で溶融した後、スタンプミル又はボールミルを用いて粉砕することにより、平均粒径2μmのガラス粉末を調製した。
Figure 0004863975
次に、前記ガラス粉末50gと、平均粒径2μmのアルミナ粉末(純度99%以上)50gとをボールミルを用いて混合し、グリーンシート用セラミック粉末を調製した後、かかる粉末に、PVD、フタル酸ジn−ブチル、トリオレイン及びエタノールを適量さらに添加してスラリーを調製した。
次に、かかるスラリーを用いて、ドクターブレード法によって約100μmの厚みを有するグリーンシートを作製した。
前記グリーンシートを30枚重ねて、温水中で静水圧プレスを行い一体化した後、850℃で1時間焼成することによって低温焼成セラミック基板試料を作製した。この低温焼成セラミック基板試料を、冷却剤として水を用いて切削加工を行い、直径約1.3mm、長さ約40mmに加工した。かかる低温焼成セラミック基板試料を、共振周波数が約10GHzのTM010共振器を用いる摂動法によって、マイクロ波帯での誘電特性を評価した。また、グリーンシート用セラミック粉末の比重と、低温焼成セラミック基板試料との比重の差から、試料中の気孔率を計算した。
一方、前記グリーンシートに、Ag導体ペーストを用いて所定の回路を印刷した。このグリーンシートを6枚重ねて温水中で静水圧プレスを行い一体化させた後、850℃で1時間焼成することによって、多層セラミック基板試料を作製した。次いで、得られた多層セラミック基板試料を1インチ(2.54cm)角に加工した。この多層セラミック基板試料において、反りのない実用的な多層基板が得られるか否かについて評価した。かかる評価における実用性の判断基準としては、反りの程度が、1インチ当たり50μm以下のものを実用性有と、1インチ当たり50μmを超えるものを実用性無しと判断した。この結果を表2に示す。
Figure 0004863975
表2に示されているように、実施例1〜12の多層セラミック基板試料はいずれも、非誘電率と誘電正接との積が小さくて誘電特性に優れると共に、気孔率が低く、焼成基板としての実用性もあった。
一方、比較例1、2、3及び11の多層セラミック基板試料は、気孔率が低く、焼成基板の反りもなかったものの、非誘電率と誘電正接との積が大きかった。
また、比較例4及び5の多層セラミック基板試料は、気孔率が低く、誘電特性が良好であったものの、焼成基板に反りが生じた。
また、比較例6及び8の多層セラミック基板試料は、誘電特性が良好であったものの、気孔率が高く、吸湿性が高かった。よって、比較例6及び8の多層セラミック基板試料は、封止パッケージや回路基板に用いるのは適切でないと考えられる。
また、比較例7の多層セラミック基板試料では、焼成後の加工が困難で測定試料が得られなかったため、比誘電率及び誘電正接を測定することができなかった。このことから、比較例7の多層セラミック基板試料は、水分に対して不安定であると考えられる。
さらに、比較例9及び10の多層セラミック基板試料は、気孔率が低かったものの、非誘電率と誘電正接との積が大きい上に、焼成基板に反りが生じた。
以上の結果からわかるように、本発明のグリーンシート用セラミック粉末は、900℃以下での低温焼成が可能であると共に、高周波帯(マイクロ波やミリ波帯)での誘電特性に優れ、吸湿性が低く、且つ銀系導体ペーストと同時焼成した際に反りや皺が小さい低温焼成セラミック基板を与えることができる。また、本発明の多層セラミック基板は、900℃以下での低温焼成が可能であると共に、高周波帯(マイクロ波やミリ波帯)での誘電特性に優れ、吸湿性が低く、且つ銀系導体ペーストと同時焼成した際に反りや皺が小さい。

Claims (4)

  1. ガラス粉末とアルミナ粉末とを含有するグリーンシート用セラミック粉末であって、
    前記ガラス粉末が、35〜39重量%のSiOと、9〜17重量%のAlと、21〜40重量%のBと、10〜20重量%のR’O(但し、R’は、Mg、Ca及びBaからなる群より選択された少なくとも1種である)と、0.2〜2重量%のLiOと、0.5〜2重量%のMO(但し、Mは、Ti及びZrからなる群から選択される少なくとも1種である)とを含み、全体で100重量%となり、且つ前記ガラス粉末と前記アルミナ粉末との重量割合が4:6〜6:4であることを特徴とするグリーンシート用セラミック粉末。
  2. 前記ガラス粉末が、0重量%超過10重量%以下のZnO及び0重量%超過0.5重量%以下のCuOの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項に記載のグリーンシート用セラミック粉末。
  3. 請求項1又は2に記載のグリーンシート用セラミック粉末を含むグリーンシートを800〜900℃で焼成して得られる絶縁体層と、銀を含む導体ペーストを800〜900℃で焼成して得られる配線を備えた配線層とを積層してなることを特徴とする多層セラミック基板。
  4. 請求項1又は2に記載のグリーンシート用セラミック粉末を含むスラリーをシート状に成形して乾燥させることによりグリーンシートを得る工程と、
    銀を含む導体ペーストを用いて前記グリーンシート上に配線を印刷する工程と、
    前記導体ペーストが印刷されたグリーンシートを積層し、プレスして一体化させた後、800〜900℃で焼成する工程と
    を含む多層セラミック基板の製造方法。
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