JP4862441B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

この発明は、乗員に向けて空気を吹き出す吹出口が設けられた車両用空調装置に関するものである。
従来から車両用空調装置としては、インストルメントパネルの左右の部分や中央部に車両後方に向けて空気吹出口を設けて、空調装置本体で空調された空気を空気吹出口から車室内に吹き出させるようにすると共に、空気吹出口に風向きを偏向させるルーバーを装着して、空気吹出口から吹き出される空気をルーバーにより運転者の顔や助手席の乗員の顔等に向けて吹き付けることができるようになっているものが知られている。
また、このような空調装置には、電動モータにより左右方向に揺動するルーバーや上下方向に揺動するルーバーにより、風向きを左右上下転向するようにしたものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
このルーバーの機能を用いることで、例えば夏の冷房時にはドライバの顔とハンドルを握っているドライバの手に個別に空調風を当てることが可能となる。
特開平11−310034号公報
しかしながら、従来の空調装置では、例えば空気吹出口から距離の近い手と遠い顔では同じ空調風に対しての乗員の温冷感に対する影響が異なるため、例えば手の温度感覚がちょうどいい場合には顔への冷気が不足し、顔の感覚に合わせると手が冷え過ぎるというように、顔と手を同時に快適にするのは困難であるという問題点があった。
そこで、この発明は、空気吹出口から吹き出される空気を乗員の複数箇所に向けて最適な状態で吹き付けることが可能な車両用空調装置を提供することを目的とするものである。
この目的を達成するために、この発明は、 車室内に開口する空気吹出口と、該空気吹出口に設けられ且つ前記空気吹出口から前記車室内に吹き出される空気を車幅方向である左右方向に転向させる転向フィンが設けられた車両用空調装置であって、前記空気吹出口への流路を左右の第一の流路と第二の流路の少なくとも二つの流路に分離し且つ前記二つの流路内を流れる空気の風量を調整して、前記二つの流路を流れる空気を前記一つの空気吹出口から異なる風量で前記車室内に吹き出させる風量調整手段と、前記風量調整手段を制御して前記二つの流路を流れる空気の風量を決定する風量決定手段と、前記転向フィンの左右方向への向きに応じて前記風量決定手段を動作制御することにより、前記風量調整手段を前記転向フィンの左右方向への向きに応じて駆動制御して、前記風量調整手段により前記左右の第一の流路と第二の流路内を流れる空気の風量を調整制御させる制御手段を備える車両用空調装置としたことを特徴とする。
この発明によれば、空気吹出口から吹き出される空気を乗員の複数箇所に向けて最適な状態で吹き付けることができる。
例えば、乗員、特にハンドルを握っているドライバの乗員の手側に吹き出す風の量と、乗員の顔側に吹き出す風の量を同一の吹き出し口において可変にすることにより、吹き出し口からの距離が近い手側への吹き出しを弱く、かつ、吹き出し口からの距離が遠い顔への吹き出しを強くすることにより、乗員の手と顔を同時に快適にすることが可能である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1において、1は自動車等の車両、2は車両1の車体、3は車両1の車室(図2,図3参照)、4は車室3の車両前後方向の前端部に設けられたインストルメントパネルである。また、図2において、5は車室3内の助手席(フロントシート)、5aは助手席乗員、6は車室3内の運転席(フロントシート)、6aは運転席乗員(運転者)である。
更に、図3において7は助手席5と運転席6との間に配設されたセンターコンソール、図1〜図3においてHはハンドルである。
また、図2に示したように、インストルメントパネル4の上部には、助手席5側の端に位置する取付孔8と、運転席6側の端に位置する取付孔9が設けられている。更に、図2,図3に示したように、センターコンソール7の車両前後方向の前端部にはインストルメントパネル4と一体の起立部7aが設けられ、この起立部7aの上端部には車幅方向の略中央部に位置する取付孔10,11が設けられている。
しかも、取付孔8には助手席乗員5aの上半身に左前側から空気(風)を吹き付けるサイド空気吹出装置12が装着され、取付孔9には運転席乗員(運転者)6aの上半身に右前側から空気(風)を吹き付けるサイド空気吹出装置13が装着されている。
また、幅方向中央部の取付孔10には助手席乗員5aの上半身に右前側から空気(風)を吹き付けるセンター空気吹出装置14が装着され、幅方向中央部の取付孔11には運転席乗員6aの上半身に左前側から空気(風)を吹き付けるセンター空気吹出装置15が装着されている。
このセンター空気吹出装置15は、図4,図5に示したように一端が取付孔11に固定された筒体(装置本体)16と、筒体16内に装着され且つ吹き出し空気を車幅方向に偏向(転向)させる横偏向ルーバー17と、筒体16内に装着され且つ吹き出し空気を車両上下方向に偏向(転向)させる上下偏向ルーバー18を有する。16aは、筒体16の車室3側端部の空気吹出口(エア吹出口)である。
この横偏向ルーバー17は、図4(a),図5(a),(b)に示したように、複数の吹出方向偏向用(風向き偏向用)の横風向偏向フィン(転向フィン)17aを有する。この横風向偏向フィン17aは、上下端部の中央の縦回動軸17a1[図5(a),(b)参照]を中心に水平回動可能に筒体16に取り付けられている。しかも、複数の横風向偏向フィン17aの車両前後方向の前端部は、図5に示したように、リンク17bに相対回動可能に連結されている。これにより、複数の横風向偏向フィン17aは、リンク17bを介して連動して、水平方向に同時に回動し、車幅方向(左右方向)への空気(風)の吹き出し方向を偏向するようになっている。
また、上下偏向ルーバー18は、図4(a),(b)に示したように、複数の吹出方向偏向用(風向き偏向用)の上下風向偏向フィン(転向フィン)18aを有する。この複数の上下風向偏向フィン18aは、車幅方向(左右方向)両端部の中央の横回動軸18a1[図4(b)参照]を中心に上下回動可能に筒体16に取り付けられている。しかも、この複数の上下風向偏向フィン18aの車両前後方向の前端部は、図4(b)に示したように、リンク18bに相対回動可能に連結されている。これにより、複数の上下風向偏向フィン18aは、リンク18bを介して連動して上下方向に回動し、上下方向への空気(風)の吹き出し方向を偏向するようになっている。
そして、リンク17bの一端には図5(a),(b)に示したように係合ピン17cが設けられている。この係合ピン17cは駆動アーム19のスリット19aに挿入され、この駆動アーム19はパルスモータ等のフィン駆動モータ21の出力軸21aに取り付けられている。これにより、フィン駆動モータ21が正転又は逆転させられると、駆動アーム19が図5中反時計回り又は時計回りに回動させられて、図5(a)のリンク17bが左方又は右方に移動させられ、複数の横風向偏向フィン17aが駆動アーム19と同方向に回動させられるようになっている。
また、リンク18bの一端には図4(b)に示したように係合ピン18cが設けられている。この係合ピン18cは駆動アーム20のスリット20aに挿入され、駆動アーム20はパルスモータ等のフィン駆動モータ22の出力軸22aに取り付けられている。これによりフィン駆動モータ22が正転又は逆転させられると、駆動アーム20が図4(b)中反時計回り又は時計回りに回動させられて、図4(b)のリンク18bが左方又は右方に移動させられ、複数の上下風向偏向フィン18aが駆動アーム20と同方向に回動させられるようになっている。
このような風向偏向フィン17a,18aの向きはセンサーSh,Svにより検出するようになっている。
尚、上下偏向ルーバー18の複数の上下風向偏向フィン18aの一つには、横偏向ルーバー17の複数の横風向偏向フィン17aの一つに係合する操作ツマミ23が左右動可能に保持されている。
また、図1の空調装置本体ACの空気吹出側(図示せず)にはダクト24の一端部が接続され、このダクト24の他端部24aが筒体16に接続されている。
尚、空調装置本体ACは、外気又は内気等の空気をブロワーで選択的に吸い込んで、吸い込んだ空気をヒータやクーラーにより温度調整した後、或いは吸い込んだ空気をそのままダクト24内の流路(風路)25に供給するようになっている。この空調装置本体には、周知の車両用の空調装置に用いられているものを使用できるので、その詳細な説明は省略する。そして、流路25に供給された空気は、流路25のセンター空気吹出装置15側の端部流路(端部風路)25aからセンター空気吹出装置15内に供給されるようになっている。
更に、ダクト24の他端部24a内には、図5(a),(b)に示したように、端部流路25aを左右の第一の流路(第一風路)25bと第二の流路(第二風路)25cに分離する可動仕切板(シャットバルブ)26が配設されている。尚、25a1は、外側流路である第一の流路25bの流入部、25a2は内側流路である第二の流路25cの流入部である。
尚、この第一の流路(外側流路)25bと第二の流路(内側流路)25cを設けることにより、図2に示したように、センター空気吹出装置15から吹き出される風(空気)の吹き出し領域Wは、運転席乗員6aの顔6aF側の外側吹き出し領域Woと、運転席乗員6aの手6aH側の内側吹き出し領域Wiとに分離可能となる。
この可動仕切板26は、車両上下方向の延びる回動軸26aを介してダクト24に水平回動自在に取り付けられている。しかも、回動軸26aは、車両前後方向の略中央に設けられていると共に、パルスモータ等の仕切板駆動モータ27を正転又は逆転させることにより、時計回り方向又は反時計回り方向に回動させられるようになっている。この可動仕切板26の水平方向への回動位置はセンサーSにより検出されるようになっている。
上述した空気吹出装置12〜14は、センター空気吹出装置15と構成が同じであるので、その詳細な説明は省略する。尚、空気吹出装置12〜14には、センター空気吹出装置15の可動仕切板26及び仕切板駆動モータ27を必ずしも設ける必要はない。
また、センターコンソール7の前端部の起立部7aの上部には、図1,図3に示したように被検温体である運転席乗員6aの体温を検出するIRカメラ等のIRセンサー(乗員温度検出手段)28が設けられている。このIRセンサー28は、被検温体から入射される赤外線を熱に変換する熱変換膜、および、この熱変換膜により変換される熱を電力に変換する検出素子、さらにセンサー内の温度を計測するサーミスタを備えている。
このIRセンサー28は、被検温体(例えば、図6の破線29内の領域の運転席乗員6a)の熱量と、運転席乗員6aの顔6aFと手6aHの位置と温度、および、ハンドルHの温度等を検出して、検出信号を出力する。
このIRセンサー28からの検出信号は、図7に示した制御手段であるマイコン(マイクロコンピュータ)30に入力されるようになっている。そして、このマイコン30は、センター空気吹出装置15から運転席乗員6aに向けて風を吹き出している場合に、IRセンサー28で検出した位置と温度に基づいて、手6aHと顔6aFに当てる吹き出し風の風量を変更するように、ダクト24内に設置された可動仕切板(シャットバルブ)26を稼動する信号を、仕切板駆動モータ27に送るようになっている。
この際、顔6aFと手6aHに当てる吹き出し風の風量比は、以下の表1に示したように、
Figure 0004862441
となる。
また、センサーSh,Svからの検出信号はマイコン30に入力されるようになっている。更に、マイコン30はフィン駆動モータ21,22を駆動制御するようになっている。このマイコン30には、車両1のイグニッションスイッチSw1及び空調装置本体ACの空調電源スイッチSw2が接続されている。
[作用]
次に、このマイコン30による車両用空調装置の制御を図8のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、操作ツマミ23を操作して、上下偏向ルーバー18の向きは略水平としておく。一方、操作ツマミ23を操作して、横偏向ルーバー17の向きを運転席乗員6a側に向ける。この状態では、空気吹出口16aから車室3内に向けて吹き出される風(空気)は、拡散しながら運転席乗員6aの手6aHと顔6aFに向けて吹き付けられるようになっている。
そして、図1に示す車両1の電源(イグニッションスイッチSw1又は空調装置の空調電源スイッチSw2)がONさせられると、まずステップS1において、以降の処理の実行に使用するタイマーやカウンタ、フラグを初期設定する初期化の処理を実行し、ステップS2に移行する。
一方、電源がONされると、IRセンサー(IRカメラ)28が動作して、運転席乗員6aの上半身やハンドルH等がIRセンサー(IRカメラ)28により撮像される。このIRセンサー(IRカメラ)28で撮像(取得)された画像(熱画像)は画像信号(検出信号)として出力され、この画像信号がマイコン30に入力される。尚、空調電源スイッチSw2がONしている状態では、空調装置本体ACで空調された空気がダクト24に供給される。そして、ダクト24に供給される空気はセンター空気吹出装置15の空気吹出口16aから車室3内に向けて吹き出される。この空気吹出口16aから車室3内に向けて吹き出される風(空気)は、運転席乗員6aの手6aHと顔6aFに向けて吹き付けられる。
次にステップS2においてマイコン30は、IRセンサー(IRカメラ)28から入力される画像信号(検出信号)の中から運転席乗員6aの顔6aFと手6aHの位置と温度を検出し、ステップS3に移行する。
本例では、図1,図3のように設置された一台のIRセンサー28で、図6の破線29の領域のように運転席乗員6aの顔6aFと手6aHを処理する場合に付いて述べる。尚、運転席乗員である運転席乗員6aの顔6aFと手6aHの検出方法はどのような方法でも良く、人体の表面温度に近い30℃から35℃の温度帯を領域として抽出し、その後パターンマッチングにより顔と手を特定して、各領域の平均温度を検出温度、各領域の重心位置を検出位置としても構わない。
そしてステップS3においてマイコン30は、ステップS2の出力結果に基づいて運転席乗員6aの有無に応じた分岐処理を行う。即ち、ステップS2においてIRセンサー28により運転席乗員6aの顔領域の検出ができている場合には、運転席乗員6aがいると判断して次のステップS4に進み、運転席乗員6aがいない場合にはステップS14へ移行する。
次にステップS4においてマイコン30は、空調装置本体ACの空調電源スイッチSw2がONしていれば、横偏向ルーバー17の横風向偏向フィン17a(転向フィン)の位置(車幅方向への傾き位置、即ち運転席乗員6aに対する向き)に基づいた分岐処理を行う。即ち、空調装置本体ACの空調電源スイッチSw2がONしていて、吹出方向が運転席乗員6aに正対している場合には、次のステップS5に進み、正対していない場合にはステップS14へ移行する。この横風向偏向フィン17aの向きは、センサーShからの位置検出信号に基づいて判断される。
ステップS5においてマイコン30は、ステップS2により検出された運転席乗員6aの手6aHの位置に基づいて分岐処理を行う。即ち、運転席乗員6aの手6aHの位置がハンドルH付近にあれば次のステップS6へ進み、運転席乗員6aの手6aHの位置がハンドルH付近になければステップS14へ移行する。
次に、ステップS6においてマイコン30は、ハンドルHの温度を検出してステップS7に移行する。即ち、マイコン30は、IRセンサー28の車両への取り付け位置に基づいてIRセンサー画像におけるハンドルHの領域(位置)を規定し、例えばその領域の平均温度をハンドルHの温度として検出し、ステップS7に移行する。
そしてステップS7においてマイコン30は、運転席乗員6aの顔6aFと手6aHの温度差ΔF_Hを運転席乗員6aの顔6aFから運転席乗員6aの手6aHの温度をひくことで算出し、ステップS8に移行する。
次にステップS8においてマイコン30は、ステップS7で算出したΔF_Hに基づいて分岐処理を行う。
即ち、マイコン30は、運転席乗員6aの顔6aFと手6aHの温度差ΔF_Hが所定値TH_H(例えば5℃)よりも大きい場合、すなわち運転席乗員6aの顔6aFの温度が運転席乗員6aの手6aHの温度よりもかなり高い場合には次のステップS9に進み、運転席乗員6aの顔6aFと手6aHの温度差ΔF_Hが所定値TH_H(例えば5℃)以下の場合にはステップS10へ移行する。
そしてステップS9においてマイコン30は、ステップS6で検出されたハンドルHの温度に基づいて分岐処理を行う。即ち、マイコン30は、ハンドルHの温度が所定値TH_STR(例えば35℃)よりも小さければステップS12に進み、ハンドルHの温度が所定値TH_STR以上であればステップS13へ移行する。
尚、ハンドルHの温度と手6aHの温度差ΔF_Hが大きい場合、手6aHの温度がハンドルHの温度に影響されてしまう。これを避けるため、ハンドルHの温度と手6aHの温度の差が大きい場合は、ハンドルHの温度が所定値以下となるように、ハンドル方向の風量(すなわち、手6aHの方向の風量)を大きくすると良い。
そこで、ステップS10においてマイコン30は、ステップS8と同様にステップS7で算出したΔF_Hに基づいて分岐処理を行う。即ち、ステップS8においてΔF_Hは所定値TH_H以下であるので、マイコン30はステップS10では所定値TH_Lと比較する。そして、運転席乗員6aの顔6aFと手6aHの温度差ΔF_Hが所定値TH_L(例えば2℃)よりも大きい場合、すなわち運転席乗員6aの顔6aFの温度が運転席乗員6aの手6aHの温度よりも多少高い場合には次のステップに進み、運転席乗員6aの顔6aFと手6aHの温度差ΔF_Hが所定値TH_L(例えば2℃)以下の場合にはステップS14へ移行する。
次にステップS11において、ステップS9と同様にステップS6で検出されたハンドルHの結果に基づいて分岐処理を行う。即ち、マイコン30は、ハンドルHの温度が所定値TH_STR(例えば35℃)よりも小さければステップS13に進み、ハンドルHの温度が所定値TH_STR以上であればステップS14へ移行する。
ステップS12においてマイコン30は、図9(a)に示すように運転席乗員6aの顔6aFに当たる外側吹き出し領域Woの風WA1を強く、運転席乗員6aの手6aHに当たる内側吹き出し領域Wiの風WA2を弱くするために、顔6aF側に当たる風WA1のための端部流路25aの流入部25a1の開口面積と手6aH側に当たる風WA2のための端部流路25aの流入部25a2の開口面積との比率を3:1に設定して、ステップS15へ移行する。
また、ステップS13においてマイコン30は、図9(b)に示すように運転席乗員6aの顔6aFに当たる風WA1をやや強く、運転席乗員6aの手6aHに当たる風WA2をやや弱くするために、顔側に当たる風WA1のための端部流路25aの流入部25a1の開口面積と手側に当たる風WA2ための端部流路25aの流入部25a2の開口面積との比率を2:1に設定してステップS15へ進む。
更に、ステップS14においてマイコン30は、図9(c)に示すように運転席乗員6aの顔6aFに当たる風WA1と運転席乗員6aの手6aHに当たる風WA2を等量にするために、顔側に当たる風WA1のための端部流路25aの流入部25a1の開口面積と手側に当たる風WA2のための端部流路25aの流入部25a2の開口面積との比率を1:1に設定してステップS15へ移行する。
そして、ステップS15においてマイコン30は、ステップS12、ステップS13、又は、ステップS14で設定されたいずれかの開口面積の比率を出力して、次のステップ16へ移行する。
次にステップS16においてマイコン30は、ステップS15の出力信号に基づく開口面積の比率となるように、図5(a)の仕切板駆動モータ27を正転又は逆転駆動制御して、可動仕切板(シャットバルブ)26を時計回り方向又は反時計回り方向に回動制御させ、ステップS17に移行する。この際、可動仕切板26の向きはセンサーSにより検出され、ステップS15の出力信号に基づく開口面積の比率となったときに、仕切板駆動モータ27の駆動が停止させられる。
最後にステップS17においてマイコン30は、空調装置本体ACの空調電源スイッチSw2がOFFされたか否かによる分岐処理を行う。即ち、マイコン30は、空調電源スイッチSw2がOFFされていなければステップS2へ戻ってループし、空調電源スイッチSw2がOFFされていれば、プログラムを終了する。
上記のように本実施の形態においては、乗員、特にハンドルHを握っている運転席乗員(ドライバ)6aの手6aH側に吹き出す風WA2の量と、運転席乗員6aの顔6aF側に吹き出す風WA1の量を同一の空気吹出口16aにおいて可変にすることにより、空気吹出口16aからの距離が近い手6aH側への吹き出しを弱く、かつ、空気吹出口16aからの距離が遠い顔6aFへの吹き出しを強くできるようにしているので、運転席乗員6aの手6aHと顔6aFを同時に快適にすることができる。
尚、上述した実施例では、フィン駆動モータ21,22により風向偏向フィン17a,18aの向き(位置)を偏向できる構成としているが、フィン駆動モータ21,22は必ずしも必要ではない。
(変形例1)
以上説明した実施例では、可動仕切板26の制御についてのみ説明したが、必ずしもこの制御のみに限定されるものではない。
例えば、顔モードや手モード、及び顔手モード等のスイッチを設けておいて、顔手モードのスイッチを押した場合には、フィン駆動モータ21,22を駆動制御して、空気吹出口16aから吹き出される風の向きが運転席乗員6aの顔6aF及び手6aHに向けて最も効果的に吹き付けられるようにすることもできる。
また、顔モードのスイッチを押した場合には、フィン駆動モータ21,22を駆動制御して、空気吹出口16aから吹き出される風の向きが運転席乗員6aの顔6aFに向けて最も効果的に吹き付けられると同時に、空気吹出口16aから吹き出される風が手6aHにも吹き付けられるようにすることもできる。
更に、手モードのスイッチを押した場合には、フィン駆動モータ21,22を駆動制御して、空気吹出口16aから吹き出される風の向きが運転席乗員6aの手6aHに向けて最も効果的に吹き付けられると同時に、空気吹出口16aから吹き出される風が手6aHにも吹き付けられるようにすることもできる。
このような駆動に際してマイコン30は、上下偏向ルーバー18の上下風向偏向フィン18aの向き(位置)をセンサーSvにより検出して、上下風向偏向フィン18aの向き(位置)が所定角度になったときに、フィン駆動モータ22の駆動を停止させる。
(変形例2)
また、上述した制御に加えて、フィン駆動モータ21を正転及び逆転駆動制御して、空気吹出口16aから吹き出される風の向きを車幅方向に可変させて、風が運転席乗員6aに当たる状態を変化させるようにしても良い。
また、この制御に加えて、フィン駆動モータ22を正転及び逆転駆動制御して、空気吹出口16aから吹き出される風の向きを上下方向に可変させて、風が運転席乗員6aに当たる状態を変化させるようにしても良い。この場合には、空気吹出口16aから吹き出される風の向きは車幅方向及び上下方向に変化するので、空気吹出口16aから吹き出される風を運転席乗員6aの手6aHと顔6aFや上半身により良い状態で広範囲に吹き付けることができる。
(変形例3)
また、図10(a),(b)は、横偏向ルーバー17の風向偏向フィン(転向フィン)17aの位置に基づいて可動仕切板26の位置を決定するメカニカルな機構を示したものである。尚、17bは上述したように横偏向ルーバー17のリンクである。
図10(a)に示すように、可動仕切板26の回動軸26aにはギヤ26bが固定され、リンク17bの車両前後方向の前面にはラック17dが取り付けられ、ダクト24内にはラック17dに近接させてギヤ31が回動自在に取り付けられている。このギヤ31は、ダクト24の幅方向中央に位置していて、ギヤ26bにダクト24の幅方向において対応させられている。
また、ダクト24内には車両前後方向に向けられたラック取付部材32が配設されている。このラック取付部材32の車両前後方向の両端部にはガイドスリット33,33が形成され、このガイドスリット33,33にはダクト24に固定したガイドピン34,34が挿通されている。このガイドピン34,34は、ガイドスリット33,33の長手方向に相対移動可能に且つ幅方向に移動不能に設けられている。
更に、ラック取付部材32の両端部はギヤ26b,31に近接させられていて、このラック取付部材32の両端部にはギヤ26b,31側に向けたラック32a,32bが取り付けられている。
しかも、図10(a)のように横風向偏向フィン17aが車両前後方向に対して傾斜せずに平行な状態となっている位置では、ラック17dとギヤ31が噛み合わない状態(中立状態)となっている。また、この位置よりも外側、すなわち図10(a)の位置から操作ツマミ(風向調整レバー)23を矢印35で示したように図中左方に移動させて、横風向偏向フィン17aを時計回り方向に回動させても、ラック17dとギヤ31が噛み合わない状態(中立状態)となっている。
また、乗員が操作ツマミ(風向調整レバー)23を図10(a)の位置から矢印36で示したように右側に移動させると、操作ツマミ23が図10(b)のように右側に移動すると共に、横風向偏向フィン17aが反時計回り方向に回動させられて乗員側に向けられる。
この際、ラック17dがギヤ31を時計回り方向に回動させ、ギヤ31がラック32bを車両後方に移動させる。これに伴い、ラック取付部材32がラック32bと共に車両後方に移動させられ、ラック取付部材32のラック32aがギヤ26bを時計回り方向に回動させる。
これにより、可動仕切板26が図10(a)の状態から図10(b)の位置まで時計回り方向に回動させられて、顔6aF側に当たる風の端部流路25aの流入部25a1の開口面積と手6aH側に当たる風の端部流路25aの流入部25a2の開口面積との比率が、可動仕切板26の運転席乗員6a側への傾斜状態に応じて偏向される。
このような機構を用いれば風向偏向フィン(転向フィン)17aが所定の範囲にある場合のみ、可動仕切板26を稼動させ、運転席乗員6aの顔6aFと手6aHに向けた風の量をそれぞれ変えることが可能となる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
(変形例4)
図11は、図10に示した空調装置の変形例を示したものである。
この図11においては、図10のラック取付部材32を省略している。また、可動仕切板26は仕切板駆動モータ27で駆動されるようになっている。しかも、ギヤ31及び26bの回動量は、近接センサー37,38でギヤ31及び26bの歯をそれぞれ検出してカウントすることにより検出できる。
そして、近接センサー37,38からの検出信号を制御装置であるマイコン30に入力する。このマイコン30は、近接センサー37からの検出信号に基づいてギヤ31の回動量を検出することにより、風向偏向フィン(転向フィン)17aの運転席乗員6a側への回動量又は向きを演算により求めることができる。
しかも、マイコン30は、近接センサー37からの検出信号が入力されたときに、仕切板駆動モータ27を駆動制御すると共に、近接センサー38からの検出信号を検出してギヤ26b及び可動仕切板26の回動量を検出する。この際、可動仕切板26の回動量は、風向偏向フィン(転向フィン)17aの運転席乗員6a側への回動量又は向きに応じて、顔6aF側に当たる風の端部流路25aの流入部25a1の開口面積と手6aH側に当たる風の端部流路25aの流入部25a2の開口面積との比率が変わるような量に設定する。即ち、上述したステップS12〜14で説明したような比率になるように仕切板駆動モータ27を制御する。
(変形例5)
また、上述した実施例の可動仕切板26に代えて、図12,図13に示したように可動仕切板26′,26′′を設けた構成としても良い。尚、上述した実施例と同一又は類似する部分には上述した実施例と同一符号を附して説明する。
図12に示した可動仕切板26′は車両前後方向の後端部が回動軸26aにより左右方向(水平方向)に回動可能にダクト24に取り付けられ、図13に示した可動仕切板26′′は車両前後方向の前端部が回動軸26aにより左右方向(水平方向)に回動可能にダクト24に取り付けられている。この場合の、可動仕切板26′,26′′の駆動機構(回動機構)や回動手段等は上述した実施例の何れを用いても良い。
尚、図12の可動仕切板26′の場合には、上述した実施例と同様にして、顔6aF側に当たる風の端部流路25aの流入部25a1の開口面積と手6aH側に当たる風の端部流路25aの流入部25a2の開口面積との比率を変更できる。これにより、第一の流路(第一風路)25bと第二の流路(第二風路)25cを流れる空気の風量の比率(風量比)が変更できる。
また、図13の可動仕切板26′′の場合には、顔6aF側に当たる風の端部流路25aの流出部25a3の開口面積と手6aH側に当たる風の端部流路25aの流出部25a4の開口面積との比率を変更できる。しかも、この場合には、可動仕切板26′′を風向偏向フィン(転向フィン)17aに対して上述した可動仕切板26とは逆に回動操作する。これにより、第一の流路(第一風路)25bと第二の流路(第二風路)25cを流れる空気の風量の比率(風量比)が変更できる。
以上説明したように、この発明の実施の形態の車両用空調装置は、車室3内に開口する空気吹出口16aと、該空気吹出口16aに設けられ且つ前記空気吹出口16aから吹き出される空気を所定方向に転向させる転向フィン(風向偏向フィン17a,18a)が設けられている。しかも、車両用空調装置は、前記空気吹出口16aへの流路(端部流路25a)を第一の流路25bと第二の流路25cの少なくとも二つの流路に分離し且つ前記二つの流路(25b,25c)内を流れる空気の風量を調整する風量調整手段(可動仕切板26)と、前記転向フィン(風向偏向フィン17a)の向きに応じて前記風量調整手段(可動仕切板26)を制御して前記二つの流路(25b,25c)を流れる空気の風量を決定する風量決定手段(マイコン30により制御される仕切板駆動モータ27)とを備えている。
この構成によれば、風量調整手段(可動仕切板26)により分割された空調風の各流路(25b,25c)の流入開口面積および流出開口面積の比率を転向フィン(風向偏向フィン17a)の位置に基づいて変更するようにしたので、一つの空気吹出口16aで吹き出し風の風量の強い領域と弱い領域を発生させることができる。
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置の前記風量決定手段(仕切板駆動モータ27)は、前記転向フィン(風向偏向フィン17a,18a)が所定範囲にある場合、前記二つの流路(25b,25c)の一方を絞って一方の流路(25b,25cの一方)を介して車室3内に吹き出される空気の風量を弱くすると共に、前記二つの流路(25b,25c)の他方を開いて他方の流路(25b,25cの他方)を介して車室3内に吹き出される空気の風量を強くするように制御するようにできる。
この構成によれば、転向フィン(風向偏向フィン17a,18a)が所定範囲の位置にある場合に風量調整手段(可動仕切板26)位置を変更して、乗員(運転席乗員6a)に対して内側に吹き出す風量を弱く、外側に吹き出す風量が強くなるようにしたので、乗員(運転席乗員6a)の手6aH側に吹き出す風量を弱く、顔6aF側に吹き出す風量を強くすることができる。
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置において、前記転向フィン(風向偏向フィン17a)は左右方向駆動用のフィン駆動モータ21により左右方向に揺動するようになっている。
この構成によれば、転向フィン(横風向偏向フィン17a)はフィン駆動モータ21(電動モータ)によるルーバー(横偏向ルーバー17)としたので、乗員による手動操作での車幅方向への吹き出し方向の調整が不要となり、自動的な車幅方向への吹き出し方向の揺動に応じたきめ細かな制御を行うことができる。
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置において、前記転向フィン(上下風向偏向フィン18a)は上下方向駆動用のフィン駆動モータ22により上下方向に揺動するようになっている。
この構成によれば、転向フィン(上下風向偏向フィン18a)はフィン駆動モータ22(電動モータ)によるルーバー(上下偏向ルーバー18)としたので、乗員による手動操作での上下方向への吹き出し方向の調整が不要となり、自動的な上下方向への吹き出し方向の揺動に応じたきめ細かな制御を行うことができる。
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置において、前記風量調整手段は前記二つの流路を流れる空気の風量を同時に変更可能な可動仕切板26であり、前記風量決定手段は前記可動仕切板26を駆動する仕切板駆動モータ27である。
この構成によれば、可動仕切板26は仕切板駆動モータ27(電動モータ)により制御するようにしたので、可動仕切板26の位置制御を自在に行うことができる。
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置は、 所定範囲内の乗員の顔と手の位置および温度を検出する乗員温度検出手段(IRセンサー28)と、前記可動仕切板の可動制御量を演算する演算手段(マイコン30)をさらに備えている。しかも、前記演算手段(マイコン30)は、前記転向フィン(横風向偏向フィン17a)の位置に基づいて前記可動仕切板26の可動域を決定し、前記乗員温度検出手段(IRセンサー28)により検出された乗員(運転席乗員6a)の顔(6aF)と手(6aH)の位置および温度に基づいて前記可動仕切板26の可動域での位置を決定するようになっている。
この構成によれば、乗員(運転席乗員6a)の手6aHと顔6aFの表面温度および位置に基づいて、それぞれの部位に当てる空調風の強弱を決定するようにしたので、乗員(運転席乗員6a)の顔6aFと手6aHの温冷感にあった吹き出し制御が可能となり乗員(運転席乗員6a)の手6aHと顔6aFを同時に快適にすることができる。
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置において、前記演算手段(マイコン30)は、前記転向フィン(横風向偏向フィン17a)が所定範囲外の場合、または、前記乗員温度検出手段(IRセンサー28)により検出された乗員(運転席乗員6a)の手6aHの位置がハンドルH付近にない場合には、前記可動仕切板26が中立状態の位置に位置するように前記仕切板駆動モータ27への出力を決定するようにできる。
この構成によれば、転向フィン(横風向偏向フィン17a)が乗員に向いていない場合や空気吹出口16aの近くに乗員(運転席乗員6a)の手6aHがない場合には、吹き出し状態を通常の空調装置と同様に設定するようにしているため、不要な場面で本制御を実施することによる性能の悪化を抑制することができる。
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置において、ハンドルHの温度を検出するハンドル温度検出手段(図示せず)をさらに設けることができる。しかも、前記演算手段(マイコン30)は、前記ハンドル温度検出手段(図示せず)により検出されたハンドルHの温度が所定値以上の場合には、前記ハンドルHの温度が所定値未満の場合において前記二つの流路(25b,25c)の内の前記ハンドルH側の流路(25c)から前記ハンドルHに向けて吹き出される空気の風量に比べて、前記ハンドルH方向に吹き出す空気の風量を多くするように演算して、前記仕切板駆動モータ27を制御するようにできる。
この構成によれば、ハンドルHの温度が所定値以上の場合には手6aH側に吹き出す風量を多めにするようにしたので、乗員(運転席乗員6a)の手6aHの温冷感に対するハンドルHの熱による影響を抑制することができる。
尚、ハンドル温度検出手段(図示せず)は、ハンドルHに直接設けることもできるし、ハンドルHを取り付けているコラムや、インストルメントパネル4のハンドルH近傍の部分等に設けることもできる。また、ハンドル温度検出手段(図示せず)をハンドルHに直接設ける場合には熱電対を用いた温度検出手段を用いることができる。更に、ハンドル温度検出手段(図示せず)を、ハンドルHを取り付けているコラムや、インストルメントパネル4のハンドルH近傍の部分等に設ける場合には、IRセンサー28と同様なセンサーを用いることもできる。
また、この発明の実施の形態の車両用空調装置において、前記乗員温度検出手段(IRセンサー28)およびハンドル温度検出手段(図示せず)は、二次元に配置された赤外線素子の出力に基づいて温度を検出するようにできる。
この構成によれば、車室3内の熱情報を2次元熱画像として非接触で取得するようにしたので、各部位の温度が一度に取得でき、かつ、乗員(運転席乗員6a)に計測装置の装着といった負担をかけることがない。
上記のような効果があるので、乗員(運転席乗員6a)の手6aHと顔6aFを同時に快適にすることが可能な車両用空調装置を実現することができる。
また、以上説明したように、乗員、特にハンドルHを握っている乗員(ドライバ即ち運転席乗員6a)の手6aH側に吹き出す風の量と、乗員(運転席乗員6a)の顔6aF側に吹き出す風の量を同一の空気吹出口16aにおいて可変にすることにより、空気吹出口16aからの距離が近い手6aH側への吹き出しを弱く、かつ、空気吹出口16aからの距離が遠い顔6aFへの吹き出しを強くすることにより、乗員(運転席乗員6a)の手6aHと顔6aFを同時に快適にすることが可能な車両用空調装置を実現することができる。
この発明に係る車両用空調装置を備える車両の概略説明図である。 図1の車両の前席側の概略平面図である。 図1の車両のインストルメントパネルを車室側から見た概略部分斜視図である。 (a)は図2,図3のセンター空気吹出装置の正面図、(b)は(a)のA1−A1線に沿う断面図である。 (a),(b)は図4(a)のA2−A2線に沿う断面図である。 図2の前席乗員をインストルメントパネル側から見た概略作用説明図である。 図1〜図6の車両用空調装置の制御回路図である。 図7のマイコンによる作用を説明するフローチャートである。 (a)〜(c)は図2のセンター空気吹出装置の作用説明図である。 (a),(b)はこの発明のセンター空気吹出装置の変形例を示す作用説明図である。 この発明のセンター空気吹出装置の他の変形例を示す作用説明図である。 この発明のセンター空気吹出装置の更に他の変形例を示す作用説明図である。 この発明のセンター空気吹出装置の更に他の変形例を示す作用説明図である。
符号の説明
3…車室
6a…運転席乗員
6aH…手
6aF…顔
12,13…サイド空気吹出装置
14,15…センター空気吹出装置
16a…空気吹出口
17…横偏向ルーバー
17a…横風向偏向フィン(転向フィン)
18…上下偏向ルーバー
18a…上下風向偏向フィン(転向フィン)
21,22…フィン駆動モータ
25…流路
25a…端部流路
25b…第一の流路
25c…第二の流路
26…可動仕切板(風量調整手段)
27…仕切板駆動モータ(風量決定手段)
28…IRセンサー(乗員温度検出手段)
30…マイコン

Claims (9)

  1. 車室内に開口する空気吹出口と、
    該空気吹出口に設けられ且つ前記空気吹出口から前記車室内に吹き出される空気を車幅方向である左右方向に転向させる転向フィンが設けられた車両用空調装置であって、
    前記空気吹出口への流路を左右の第一の流路と第二の流路の少なくとも二つの流路に分離し且つ前記二つの流路内を流れる空気の風量を調整して、前記二つの流路を流れる空気を前記一つの空気吹出口から異なる風量で前記車室内に吹き出させる風量調整手段と、
    前記風量調整手段を制御して前記二つの流路を流れる空気の風量を決定する風量決定手段と、
    前記転向フィンの左右方向への向きに応じて前記風量決定手段を動作制御することにより、前記風量調整手段を前記転向フィンの左右方向への向きに応じて駆動制御して、前記風量調整手段により前記左右の第一の流路と第二の流路内を流れる空気の風量を調整制御させる制御手段を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記転向フィンは前記空気吹出口から前記車室内に吹き出される空気を車幅方向に偏向させる横風向偏向フィンであり、前記風量調整手段は前記第一の流路と前記第二の流路を車幅方向に分離可能に前記空気吹出口内に配設され且つ上下に延びる回動軸を中心に回動駆動可能に設けられた可動仕切板であると共に、
    前記制御手段は、前記横風向偏向フィンの向きが所定範囲にある場合、前記風量決定手段を動作制御して前記風量決定手段で前記可動仕切板を前記回動軸を中心に回動させることにより前記二つの流路の一方を絞り且つ他方を開かせて、前記一方の流路を介して車室内に吹き出される空気の風量を弱くし且つ前記他方の流路を介して車室内に吹き出される空気の風量を強くするように制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記横風向偏向フィンは、左右方向駆動用のフィン駆動モータにより左右方向に揺動可能に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 上下方向駆動用のフィン駆動モータにより上下方向に揺動可能に設けられた上下風向偏向フィンを更に備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記風量決定手段は前記可動仕切板を駆動する仕切板駆動モータであることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一つに記載の車両用空調装置。
  6. 所定範囲内の乗員の顔と手の位置および温度を検出する乗員温度検出手段と、
    前記可動仕切板の可動制御量を演算する演算手段をさらに備え、
    前記演算手段は、前記転向フィンの位置に基づいて前記可動仕切板の可動域を決定し、前記乗員温度検出手段により検出された乗員の顔と手の位置および温度に基づいて前記可動仕切板の可動域での位置を決定することを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
  7. 前記演算手段は、前記転向フィンが所定範囲外の場合、または、前記乗員温度検出手段により検出された乗員の手の位置がハンドル付近にない場合には、前記可動仕切板が中立状態の位置に位置するように前記仕切板駆動モータへの出力を決定することを特徴とする請求項6に記載の車両用空調装置。
  8. ハンドルの温度を検出するハンドル温度検出手段をさらに備え、
    前記演算手段は、前記ハンドル温度検出手段により検出されたハンドルの温度が所定値以上の場合には、前記ハンドルの温度が所定値未満の場合に前記二つの流路の内の前記ハンドル側の流路から前記ハンドルに向けて吹き出される空気の風量に比べて、前記ハンドル方向に吹き出す空気の風量を多くするように演算して、前記仕切板駆動モータを制御することを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一つに記載の車両用空調装置。
  9. 前記乗員温度検出手段およびハンドル温度検出手段は、二次元に配置された赤外線素子の出力に基づいて温度を検出することを特徴とする請求項5から請求項8のいずれか一つに記載の車両用空調装置。
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