JPH10230729A - 空気調和装置の制御方法 - Google Patents

空気調和装置の制御方法

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JPH10230729A
JPH10230729A JP3522597A JP3522597A JPH10230729A JP H10230729 A JPH10230729 A JP H10230729A JP 3522597 A JP3522597 A JP 3522597A JP 3522597 A JP3522597 A JP 3522597A JP H10230729 A JPH10230729 A JP H10230729A
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temperature
occupant
air conditioner
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sensor
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JP3522597A
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Toshio Harada
利雄 原田
Tatsuo Haraguchi
達夫 原口
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Bosch Corp
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Zexel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車室内を乗員の温冷感にマッチした状態に制
御し、車室内の快適性を向上させることをができるよう
な空気調和装置の制御方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 マトリックス型赤外線センサ7で測定さ
れた乗員3の熱画像の複数のマトリックス要素14mの
温度データと、車室2内の環境温度と、乗員3の頭部及
び脚部周辺温度とに基づいて乗員3の温冷感(I)や快
適感(J)や気流感(K)を評価する指数を算出し、上
記指数に基づいて空気調和装置10を制御するようにし
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マトリックス型赤
外線センサにより得られた乗員の各部位の温度データと
車室内の複数箇所の温度データとに基づいて空気調和装
置の制御を行なう空気調和装置の制御方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空気調和装置では、車室内
に設置された内気温センサーの測定温度が予め温度設定
器で設定された目標温度となるように車室内に送られて
くる空気の温度を制御していた。また、赤外線センサを
用いて乗員の皮膚温度を測定しその結果に基づいて空気
調和装置の制御を行なう方法が、特開平5−17806
4号公報が開示されている。これは、図8に示すよう
に、赤外線センサ1を車室2内の前方上部に設置し、着
座した乗員3の顔部の皮膚温度を測定できるようにし、
測定された皮膚温度(Ts)と皮膚温度の変化率(dT
s/dt)に基づいて目標温感を決定し、この目標温感
と上記乗員3の顔部の皮膚温度から目標皮膚温度を決定
し、上記目標皮膚温度に応じて空気調和装置の吹出し温
度等を調整し、空気調和装置の制御を行なうものであ
る。また、上記例では、ダッシュボード4の前壁の左右
中央部に設置された内気温センサ5やダッシュボード4
上面の左右中央部に配置された日射センサ6等により車
室内温度や日射量等を測定し、上記皮膚温度データ(T
s,dTs/dt)による空気調和装置の制御の補正を
行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、乗員の皮膚温度として顔面のどの部分の皮膚
温度であるかを特定してはいないが、測定された皮膚温
度データが1つであることから、例えば日射がある場合
など乗員の顔面の皮膚温度が一様でないので上記目標皮
膚温度を正確に把握することができないという欠点があ
った。また、乗員の顔面の皮膚温度のみでは、たとえ皮
膚温度の変化率を考慮したとしても、乗員の温冷感を十
分に把握しているとは言えない。なお、上記日射センサ
6も、乗員の位置する場所に設置されているのではない
ので、乗員に対する日射の影響を把握するには十分でな
いという欠点があった。
【0004】本発明は、従来の問題点に鑑みてなされた
もので、乗員の皮膚温度と車室内の温度を正確に把握
し、乗員の温冷感にマッチした制御が行なえる空気調和
装置の制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の空気調和装置の制御方法は、マトリックス型赤外線セ
ンサで測定された乗員の熱画像の複数のマトリックス要
素の温度データと、車室内の環境温度と、乗員の頭部及
び脚部周辺温度とに基づいて乗員の温冷感を評価する指
数を算出し、上記指数に基づいて空気調和装置を制御す
るようにしたことを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2に記載の空気調和装置の
制御方法は、乗員の顔面の前頭部とハンドルを握った手
甲部の皮膚温度データと、脚部周辺温度データと、手甲
部の皮膚温度データと脚部周辺温度データとの差から温
冷間指数または快適感指数または気流感指数を算出し、
上記指数のうち少なくとも一つの指数に基づいて空気調
和装置を制御するようにしたことを特徴とする。
【0007】本発明の請求項3に記載の空気調和装置の
制御方法は、乗員の顔面の前頭部,鼻部,顎部,左右の
頬部及びハンドルを握った手甲部の皮膚温度データと、
脚部周辺温度データと、手甲部の皮膚温度データと脚部
周辺温度データとの差とから温冷間指数または快適感指
数または気流感指数を算出し、上記指数のうち少なくと
も一つの指数に基づいて空気調和装置を制御するように
したことを特徴とする。
【0008】本発明の請求項4に記載の空気調和装置の
制御方法は、マトリックス型赤外線センサが乗員の各部
位から放射される赤外線を上記赤外線センサの指定され
た各マトリックス要素にそれぞれ集光させるようなフレ
ネルレンズを備えていることを特徴とする。
【0009】また、本発明の請求項5に記載の空気調和
装置の制御方法は、上記フレネルレンズが乗員の所望の
各部位から放射される赤外線のみを上記赤外線センサの
各マトリックス要素に集光させるようにレンズの一部が
マスキングされていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図面に基づき説明する。なお、以下の説明中、従来
例と共通する部分については同一符号を用いて説明す
る。
【0011】図1は、本発明の実施の形態に係わる空気
調和装置の制御に使用される温度センサの配置を示す図
で、車室2内の前方上部には,着座した乗員3の顔部の
各部分の皮膚温度とハンドルHdを握っている手甲部
(ここでは左手手甲部)の皮膚温度を測定するマトリッ
クス型赤外線センサ7が設置され、また、車室2内の各
部の温度を測定するためにダッシュボード4の前壁の左
右中央部には内気温センサ5(以下、インカーセンサと
いう)が、乗員3の頭部の上方には頭部周辺気温センサ
8が、乗員3の足元には脚部周辺気温センサ9が設置さ
れている。上記マトリックス型赤外線センサ7は、乗員
3や座席等から放射される赤外線のうち、乗員3の顔部
及びハンドルHdを握っている左手甲部から放射される
赤外線を検出し、乗員3の顔面の5つの領域(鼻,額,
左右の頬,顎)と左手甲部の皮膚温度を検出するもので
ある。また、インカーセンサ5は車室2内の環境温度
を、頭部周辺気温センサ8は乗員3の頭部近傍の温度
を、脚部周辺気温センサ9は乗員3の脚部近傍の温度を
測定するものである。図2は、本発明の実施の形態に係
わる空気調和装置の制御方法の概略ブロック図を示すも
ので、上記各センサにより検出された温度データは空気
調和装置10のA/D変換器11を介してマイクロコン
ピュータ12に入力され、入力された上記各温度データ
は、後述するように、温冷感(I)や快適感(J)や気
流感(K)といった乗員3の温度環境に対する快適度を
表わす指数に変換され制御手段13へ転送される。制御
手段13は上記各指数に基づいて、エアミックスドアの
角度を変化させ車室2内に送られる空気の温度を調整し
たり,空気吹出し口の向きを調整するなどの空気調和装
置の制御を行なうものである。
【0012】次に、マトリックス型赤外線センサ7の構
成と動作について説明する。マトリックス型赤外線セン
サ7は、図3(a)に示すように、赤外線を検知する焦
電センサ14mをマトリックス状に配置したセンサアレ
イ14を備えたセンサ本体15と、乗員3の各部から放
射される赤外線を上記センサアレイ14の所定のマトリ
ックス要素(焦電センサ)14mに集光するための平面
型フレネルレンズ16と、センサアレイ14への上記赤
外線の透過または遮断を一定周期で行なうチョッパー1
7とから成る。上記センサアレイ14は、図3(b)に
示すように、焦電センサ14mから成る複数のマトリッ
クス要素14mを4×3の行列にしたもので、同図の符
号aで示されたマトリックス要素には乗員3の鼻部,マ
トリックス要素baには左の頬部,マトリックス要素bb
には右の頬部,マトリックス要素caには額部,マトリ
ックス要素cbには顎部,マトリックス要素dには左手
甲部から放射された赤外線が入射するように上記平面型
フレネルレンズ16が設計されている。
【0013】上記平面型フレネルレンズ16は、図3
(c)の平面図及び図3(d)の側面図に示すように、
レンズ部16Rは円錐の上部をその底面と平行な面で切
りとったような形状をしており、上部の円盤部16Pと
円錐の側面にあたる斜面部16Qより構成されている。
円盤部16Pは上記円盤の中心と同一中心の円部Aと、
上記円部Aと円盤部16の外周に囲まれた領域Hとに分
けられ、かつ上記領域Hは更に90度間隔に、上記円部
Aの上,下,左,右に配置された所定の角度領域幅をも
つ扇部Ba(左),Bb(右),Ca(上),Cb(下)と
その他の領域hに分けられる。また、上記斜面部16Q
も上記扇部Cb(下)の右横に所定の角度領域幅をもつ
扇部Dと以外の領域qとに分けられる。そして、上記領
域h及び領域qにはマスキングが施され、フレネルレン
ズ16を通過する赤外線としては、上記円部A及び扇部
a,Bb,Ca,Cb,Dに入射した赤外線のみに限定さ
れる。また、上記レンズ部16Rの表面16Fは平面で
裏面16Gに凸面が形成され、レンズ部16Rの各部
A,Ba,Bb,Ca,Cb,Dがそれぞれ焦点距離が異な
るレンズになっている。各レンズA,Ba,Bb,Ca
b,Dの焦点距離は、上記各レンズを通過した赤外線
が、それぞれ、上記センサアレイ14の各マトリックス
要素a,ba,bb,ca,cb,dに集光するように設計
されている。また、図4(a)は上記平面型フレネルレ
ンズ16の視野角の側面図を、図4(b)は視野角の上
面図示したもので、このフレネルレンズ16により、乗
員3の乗員3の鼻部より放射された赤外線がフレネルレ
ンズ16の円部Aを通ってセンサアレイ14のマトリッ
クス要素aに入射し、左の頬部からの赤外線は扇部Bを
通ってマトリックス要素baに入射することが分かる。
乗員3の右の頬部,額部,顎部,左手甲部についても同
様である。また、上述したように、フレネルレンズ16
にはマスキングが施されているので、乗員3の不必要な
部位からの赤外線の一部が各マトリックス要素に漏れて
入射することがない。
【0014】ここで、上記各温度センサからの出力に基
づいて温冷感(I)や快適感(J)や気流感(K)とい
った乗員3の温度環境に対する快適度を表わす指数を求
める方法について説明する。まず、温湿度の調整可能な
風洞実験室内に、図1に示すような、マトリックス型赤
外線センサ7,インカーセンサ5,頭部周辺気温センサ
8,脚部周辺気温センサ9を設置した乗用車を入れる。
なお、この乗用車には上下独立温調可能な空気調和装置
が備えられ、車室2内の上部及び下部の送風口から所望
の温湿度の空気を車室2内の所望の方向に送ることがで
きる。次に、乗員3に相当する被験者を上記乗用車の運
転席に着座させ、空気調和装置を作動させ、車室2内の
気温(インカーセンサ5の検知温度)を基準、上部の加
温,冷却,基準,下部の加温,冷却,基準と順次変化さ
せるとともに、上部と下部の送風口からからの送風量を
強,弱の2段階に切り替え、そのときの赤外線センサ7
による乗員3の顔部の5つの領域(鼻,額,左右の頬,
顎)と、左手甲部の皮膚温度と頭部周辺気温センサ8に
よる頭部近傍の温度と、脚部周辺気温センサ9による脚
部近傍の温度をそれぞれ測定した。また同時に、上記被
験者には、図5(a),(b),(c)に示すような、
当該被験者の感じた温冷感(I),快適感(J),気流
感(K)についての主観的評価(+3点〜−3点の7段
階評価)を上記各環境条件毎に記入してもらった。な
お、この各環境条件における温冷感(I),快適感
(J),気流感(K)の評価値は、複数の被験者の主観
的評価の平均値とした。
【0015】そして、上記温冷感(I),快適感
(J),気流感(K)の主観評価値が、上記各温度セン
サで検知された各温度データの一次結合で表わされると
考え、種々の推定モデル(重回帰モデル)を作成し、上
記モデルの実用性について検討した結果、以下に述べる
モデルAとモデルBが最も実用性に優れていることが分
かった。モデルAは、額部の皮膚温度TCaと,脚部近傍
の温度Tlと,乗員3の左手甲部の皮膚温度TDと,環境
温度Ti(インカーセンサ5の検知温度)と上記左手甲
部の皮膚温度TDとの差(Ti−TD)をそれぞれ独立変
数として、温冷感(I),快適感(J),気流感(K)
を上記4つの独立変数の一次結合として、以下の式
(1),(2),(3)のように表わしたものである。
但し、いずれの式も定数項を設けた。 I1=a1・TCa+a2・Tl+a3・TD+a4・(Ti−TD)+a5‥‥(1) J1=b1・TCa+b2・Tl+b3・TD+b4・(Ti−TD)+b5‥‥(2) K1=c1・TCa+c2・Tl+c3・TD+c4・(Ti−TD)+c5‥‥(3) なお、上記係数a1,a2,‥‥,c5は、上述した各環
境条件での主観表価値及びそのときの各温度データから
統計処理により算出される。また、モデルBは、測定さ
れた全ての温度データ(頭部近傍の温度Th,脚部近傍
の温度Tl,環境温度Ti,乗員3の鼻部の皮膚温度
A,左右の頬部の皮膚温度TBaとTBb,額部の皮膚温
度TCa,顎部の皮膚温度TCb,左手甲部の皮膚温度
D)と、環境温度Tiと上記左手甲部の皮膚温度TD
の差(Ti−TD)をそれぞれ独立変数として、温冷感
(I),快適感(J),気流感(K)が上記9つの独立
変数の一次結合として、以下の式(4),(5),
(6)のように表わされるものである。但し、いずれの
式も定数項を設けた。 I2=A1・Th+A2・Tl +A3・TD +A4・(Ti−TD +A5・TA+A6・TBa+A7・TBb+A8・TCa+A9・TCb+A10‥‥(4 ) J2=B1・Th+B2・Tl +B3・TD +B4・(Ti−TD +B5・TA+B6・TBa+B7・TBb+B8・TCa+B9・TCb+B10‥‥(5 ) K2=C1・Th+C2・Cl +C3・TD +C4・(Ti−TD +C5・TA+C6・CBa+C7・TBb+C8・TCa+C9・TCb+C10‥‥(6 ) また、上記係数A1,A2,‥‥,C10についても、上述
した各環境条件での主観表価値及びそのときの各温度デ
ータから統計処理により算出される。上記モデルBは、
全ての温度データを変数にしていることからモデルとし
ては精度が高いが、処理データが多いため処理時間がか
かる。また、モデルAは、変数が少ないので処理時間は
短いが、精度としては上記モデルBに劣る。しかしなが
ら、モデルA,モデルBともに温冷感(I),快適感
(J),気流感(K)を表わすには実用上十分であるの
で、車両の大きさや空気調和装置の規模により、適宜に
上記モデルAまたはモデルBを採用すればよい。
【0016】本実施の形態の空気調和装置の制御方法
は、上記各温度センサからの出力に基づいて温冷感
(I)や快適感(J)や気流感(K)といった乗員3の
温度環境に対する快適度を表わす指数を上記式(1),
(2),(3)または(4),(5),(6)により求
め、上記快適度を表わす指数に基づいて空気調和装置を
制御するものである。上記各温度センサからの出力から
乗員3の温冷感I(I1またはI2)を算出し、空気調和
装置を制御する方法について、図2の制御ブロック図と
図6のフローチャートを図6に基づいて説明する。ま
ず、各温度センサからの出力信号(温度データ)を空気
調和装置10のA/D変換器11を介してマイクロコン
ピュータ12に入力する(ステップS1)。、マイクロ
コンピュータ12は、入力された各温度データから式
(1)または(4)により温冷感Iを計算し(ステップ
S2)、温冷感Iが0(暑くも寒くもない;図5(a)
参照)であるかどうかを判断する(ステップS3)。こ
こで、I=0であれば、タイマを所定時間(例えば5
分)にセットし(ステップS5)、上記ステップS1へ
戻る。また、I≠0であれば、空調装置の設定温度Tを
そのときの設定温度T0からT=T0+ΔT(ここで、Δ
T=α・I)に変更(ステップS4)し、タイマを判断
所要時間(2〜3分)にセットし(ステップS5)、上
記ステップS1へ戻る。すなわち、I≠0であれば、マ
イクロコンピュータ12はIの0からの偏差(ここでは
Iの値そのもの)に比例した補正温度ΔTの値を制御手
段13へ転送し、制御手段13は設定温度を上記Tとす
るよう空気調和装置10を制御する。
【0017】ところで、乗員3の温度環境に対する快適
度を表わす指数としては快適感(J)を用いてもよい。
その場合には、各温度センサからの出力から乗員3の快
適感J(J1またはJ2)を算出し空気調和装置を制御す
る。但し、上記快適感Jを用いた場合の判断基準は、J
=0ではなく、例えばJ≧+2となる(図5(b)参
照)。あるいは、温度環境に対する快適度を表わす指数
として、温冷感(I)や快適感(J)や気流感(K)を
組み合わせて、空気調和装置を制御してもよい。
【0018】このように、本実施の形態によれば、乗員
3の顔面の5つの領域(鼻,額,左右の頬,顎)及びハ
ンドルHdを握っている左手甲部の皮膚温度と、車室2
内の環境温度と、乗員3の頭部近傍の温度と、脚部近傍
の温度とを測定し、上記測定された各温度データから算
出された温冷感(I)や快適感(J)や気流感(K)と
いった乗員3の温度環境に対する快適度を表わす指数に
基づいて空気調和装置の制御を行うようにしたので、車
室2内を乗員の温冷感にマッチした状態に制御でき、車
室2内の快適性を向上させることができる。
【0019】なお、本実施の形態においては、乗員3の
ハンドルHdを握っている手甲部を左手手甲部とした
が、これは(本来は両手でハンドルHdを握らなければ
いけないが)通常左手の方がハンドルHd上にあること
が多いためで、左,右手甲部の熱画像の温度データがと
れるように、上記フレネルレンズ16を設計し、上記
左,右手甲部の熱画像の温度データのうちいずれかの温
度データを乗員3の手甲部の温度データとしてもよい。
また、上記例ではフレネルレンズとして平面型フレネル
レンズ16を使用したが、図7に示すような、入射面が
複数のほぼ半球面のレンズ18Rから成るドーム型フレ
ネルレンズ18を使用しても良い。このドーム型フレネ
ルレンズ18は、入射面が曲面なので、上記平面型フレ
ネルレンズ16よりも小型化できるので、マトリックス
型赤外線センサ7を小型化する場合には、上記平面型フ
レネルレンズ16に代えてドーム型フレネルレンズ18
を使用した方が有利である。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
空気調和装置の制御方法は、マトリックス型赤外線セン
サで測定された乗員の熱画像の複数のマトリックス要素
の温度データと、車室内の環境温度と、乗員の頭部及び
脚部周辺温度とに基づいて乗員の温冷感を評価する指数
を算出し、上記指数に基づいて空気調和装置を制御する
ようにしたので、車室内を乗員の温冷感にマッチした状
態に制御でき、車室内の快適性を向上させることができ
る。
【0021】また、請求項2に記載の空気調和装置の制
御方法は、乗員の顔面の前頭部とハンドルを握った手甲
部の皮膚温度データと、脚部周辺温度データと、手甲部
の皮膚温度データと脚部周辺温度データとの差から温冷
間指数または快適感指数または気流感指数を算出し、上
記指数のうち少なくとも一つの指数に基づいて空気調和
装置を制御するようにしたので、乗員の温冷感や快適感
や気流感を指数として正確に算出することができる。
【0022】また、請求項3に記載の空気調和装置の制
御方法は、乗員の顔面の前頭部,鼻部,顎部,左右の頬
部及びハンドルを握った手甲部の皮膚温度データと、脚
部周辺温度データと、手甲部の皮膚温度データと脚部周
辺温度データとの差とから温冷間指数または快適感指数
または気流感指数を算出し、上記指数のうち少なくとも
一つの指数に基づいて空気調和装置を制御するようにし
たので、乗員の温冷感や快適感や気流感を指数として更
に正確に算出することができる。
【0023】また、請求項4に記載の空気調和装置の制
御方法は、マトリックス型赤外線センサが乗員の各部位
から放射される赤外線を上記赤外線センサの指定された
各マトリックス要素にそれぞれ集光させるようなフレネ
ルレンズを備えているので、乗員の各部の皮膚温度を正
確に検知することができる。
【0024】また、請求項5に記載の空気調和装置の制
御方法は、フレネルレンズが乗員の所望の各部位から放
射される赤外線のみを上記赤外線センサの各マトリック
ス要素に集光させるようにレンズの一部がマスキングさ
れているので、乗員の不必要な部位からの赤外線の一部
が漏れて入射することがないので乗員の各部の皮膚温度
を更に正確に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる空気調和装置の制御
に使用される温度センサの配置を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる空気調和装置の制
御方法の概略ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係わるマトリックス型赤外
線センサの構成図である。
【図4】本発明の実施形態に係わる平面型フレネルレン
ズの視野角を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係わる温冷感(I),快適
感(J),気流感(K)についての主観的評価を記入す
る評価表の一例である。
【図6】本発明の実施形態に係わる温冷感Iにより空気
調和装置を制御するときのフローチャートである。
【図7】本発明に係わるドーム型フレネルレンズの一例
を示す図である。
【図8】従来の空気調和装置の制御方法を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 赤外線センサ 2 車室 3 乗員 4 ダッシュボード 5 インカーセンサ(内気温センサ) 6 日射センサ 7 マトリックス型赤外線センサ 8 頭部周辺気温センサ 9 脚部周辺気温センサ 10 空気調和装置 11 A/D変換器 12 マイクロコンピュータ 13 制御手段 14 センサアレイ 14m 焦電センサ(マトリックス要素) 15 センサ本体 16 平面型フレネルレンズ 17 チョッパー 18 ドーム型フレネルレンズ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス型赤外線センサで測定され
    た乗員の熱画像の複数のマトリックス要素の温度データ
    と、車室内の環境温度と、乗員の頭部及び脚部周辺温度
    とに基づいて乗員の温冷感を評価する指数を算出し、上
    記指数に基づいて空気調和装置を制御するようにしたこ
    とを特徴とする空気調和装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 乗員の顔面の前頭部とハンドルを握った
    手甲部の皮膚温度データと、脚部周辺温度データと、手
    甲部の皮膚温度データと脚部周辺温度データとの差から
    温冷間指数または快適感指数または気流感指数を算出
    し、上記指数のうち少なくとも一つの指数に基づいて空
    気調和装置を制御するようにしたことを特徴とする請求
    項1記載の空気調和装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 乗員の顔面の前頭部,鼻部,顎部,左右
    の頬部及びハンドルを握った手甲部の皮膚温度データ
    と、脚部周辺温度データと、手甲部の皮膚温度データと
    脚部周辺温度データとの差とから温冷間指数または快適
    感指数または気流感指数を算出し、上記指数のうち少な
    くとも一つの指数に基づいて空気調和装置を制御するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置
    の制御方法。
  4. 【請求項4】 マトリックス型赤外線センサは、乗員の
    各部位から放射される赤外線を上記赤外線センサの指定
    された各マトリックス要素にそれぞれ集光させるような
    フレネルレンズを備えていることを特徴とする請求項2
    または請求項3記載の空気調和装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 上記フレネルレンズは、乗員の所望の各
    部位から放射される赤外線のみを上記赤外線センサの各
    マトリックス要素に集光させるようにレンズの一部がマ
    スキングされていることを特徴とする請求項4記載の空
    気調和装置の制御方法。
JP3522597A 1997-02-19 1997-02-19 空気調和装置の制御方法 Pending JPH10230729A (ja)

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