JP4854610B2 - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線信号を反復復号受信する無線通信装置に関する。
近年、無線通信の高速化の要求が高まり、有限の周波数帯域を有効利用して、伝送速度を高速化する技術が広く研究されている。伝送速度を高速化する技術の一つとしてMIMO(Multiple−Input Multiple−Output)伝送技術がある。MIMO伝送技術では、無線送信装置は、複数の送信アンテナを用いて、同一周波数上に異なるデータを送信する。無線受信装置は、空間で多重されたデータを複数の受信アンテナで受信し、信号処理により分離する。これにより、周波数帯域幅を広げることなく伝送速度の高速化を実現することができる。
MIMO伝送技術において、受信特性を改善するために、空間多重された信号を分離する受信方式がいくつか提案されている。例えば、ZF(Zero−Forcing)、MMSE(Minimum Mean Squre Error)、MLD(Maximum Likelihood Detection)、反復復号等が知られている。
反復復号を用いた受信方式は、受信信号から一度に干渉成分を除去するパラレル型干渉キャンセラ(PIC)と、受信信号から、逐次干渉成分を除去し復調処理を行うサクセッシブ干渉キャンセラ(SIC)がある。非特許文献1には、パラレル型干渉キャンセラが開示されている。
これらの方法はさらに、ハードキャンセラとソフトキャンセラに分類できる。ハードキャンセラは、反復復号を行う過程で仮判定結果を硬判定し、ソフトキャンセラは、仮判定結果に軟判定値を用いる。回路の構成上、ハードキャンセラの方がソフトキャンセラよりも回路規模を小さくできる利点がある。
T.Ohgane et al, "A study on a channel allocation scheme with an adaptive array in SDMA", IEEE 47th VTC, Page.725-729, vol.2(1997)
パラレル型干渉キャンセラは、一度復調した仮判定結果を用いて再変調を行ってレプリカ信号を作成し、レプリカ信号を用いて受信信号から干渉成分をキャンセルし、再び復調を行うという一連の処理を繰り返し行うことによって受信特性を改善している。このように、パラレル型干渉キャンセラの反復復号受信方式は、変調、干渉キャンセル、復調を繰り返し行うことから、受信処理に必要な処理遅延が大きくなる。
現在標準化策定作業中である規格IEEE802.11nにおいては、MIMO伝送を高速化技術として用いることが決定されている。IEEE802.11nは、パケット伝送に関する。IEEE802.11nにおいては、無線受信装置は、パケットを正しく受信したことを示す確認応答を無線送信装置に返す必要がある。確認応答を返すまでの制限時間が決められているので、無線受信装置は、受信処理を制限時間内に終える必要がある。従って、受信処理の遅延時間を可能な限り短縮したいという要望がある。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、受信処理時間を短縮した無線受信装置を提供することを目的とする。
本発明の無線受信装置は、受信した信号に対して反復復号を行なう無線受信装置であって、信号をシンボル毎に受信する受信部と、受信した信号を復調する復調部と、前記復調部にて復調した信号に基づいて最終シンボルのタイミングを示す最終シンボルタイミングを生成する最終シンボルタイミング生成部と、前記復調部にて復調した信号を変調する変調部と、前記変調部にて変調した変調信号に基づいて生成したレプリカ信号を用いて、受信信号から干渉成分をキャンセルする干渉キャンセル部とを備え、前記変調部は、前記最終シンボルタイミングに基づいてデータ系列の並べ替えのタイミングを制御する。
このように最終シンボルタイミングに基づいて変調部にて再変調するシンボルが最終シンボルであるか否かを判定し、最終シンボルであるか否かに基づいてデータ系列の並べ替えのタイミングを制御することにより、最終シンボルでは、最終シンボル以外のシンボルの場合より、早いタイミングでデータ系列の並べ替えを開始することができる。これにより、最終シンボルに対する変調処理を従来より早く行なえるので、受信処理時間を短縮できる。
本発明の無線受信装置において、前記復調部は、次のシンボルに含まれるデータの一部を用いてシンボルの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号部を有し、前記変調部は、最終シンボル以外のシンボルについては、そのシンボルに対する処理結果の入力完了から所定時間が経過したタイミングでデータ系列の並べ替えを開始し、前記最終シンボルタイミングに基づいて最終シンボルであると判断した場合は、最終シンボルに対する処理結果の入力完了を検知したタイミングでデータ系列の並べ替えを開始してもよい。
このように復調部が次のシンボルに含まれるデータの一部を用いて誤り訂正復号処理を行う場合には、一のシンボルの復調結果を得るためには、次のシンボルに含まれるデータの処理を待たなければならない。従って、変調部は、シンボルに対する処理結果の入力から所定時間が経過したタイミングでデータ系列の並べ替えを開始する。最終シンボルの場合には、次のシンボルが存在せず、次のシンボルに含まれるデータを用いないで誤り訂正復号を行なうことが可能である。従って、最終シンボルの場合には、シンボルの処理結果の入力が完了したタイミングでデータ系列の並べ替えを開始する。従来は、最終シンボルであるか否かに関わらず、同じタイミングでデータ系列の並べ替えが開始されていた。本発明の構成により、最終シンボルについて、所定時間の経過を待つことなく処理を開始できるので、最終シンボルを受信してから変調処理が終了するまでに要する時間を短縮できる。
本発明の無線受信装置において、前記復調部は、前記誤り訂正復号部が前回の復号に用いた尤度を記憶する尤度記憶部と、前回の復号の尤度と今回の復号の尤度を前記最終シンボルタイミングに基づいて選択する尤度選択部とを備え、前記尤度選択部にて選択した尤度を前記誤り訂正復号部に入力してもよい。
この構成により、復調部は、最終シンボルについては、尤度記憶部に記憶された尤度を用いて誤り訂正復号を開始することができる。これにより、今回の復号の尤度を求める時間を省略できるので、復調処理に要する時間を短縮でき、ひいては受信処理時間を短縮できる。なお、本発明は、無線受信装置の動作クロックが速い場合に特に有効である。動作クロックが速い場合、最終シンボルの一つ前のシンボルの尤度を求める処理が早く終了するので、最終シンボルの尤度を求める処理を開始するまでの間に待ち時間が発生する。このような場合に、前回に求めた尤度を用いて次の処理を実行することにより、待ち時間をなくすことができる。
本発明の無線受信装置は、前記受信部は、空間多重伝送された信号を受信し、前記受信部にて受信した信号を分離する信号分離部を備え、前記信号分離部にて分離された信号を前記復調部に入力してもよい。
この構成により、無線受信装置を、複数の信号が多重伝送されるMIMO伝送に適用することが可能である。
本発明の無線受信方法は、受信した信号に対して反復復号を行なう無線受信方法であって、信号をシンボル毎に受信するステップと、受信した信号を復調するステップと、復調した信号に基づいて最終シンボルのタイミングを示す最終シンボルタイミングを生成するステップと、前記最終シンボルタイミングに基づいてデータ系列の並べ替えのタイミングを制御しながら、復調した信号を変調して変調信号を生成するステップと、前記変調信号に基づいて生成したレプリカ信号を用いて、受信信号から干渉成分をキャンセルするステップとを備える。
この構成により、本発明の無線受信装置と同様に、最終シンボルでは、最終シンボル以外のシンボルの場合より、早いタイミングでデータ系列の並べ替えを開始することができ、受信処理時間を短縮できる。
本発明によれば、他のシンボル(最終シンボル以外のシンボル)の場合より早いタイミングで、最終シンボルのデータ系列の並べ替えを開始することができ、受信処理時間を短縮できる。
以下、本発明の実施の形態の無線受信装置について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の無線受信装置100が備えるベースバンド復調部104の構成を示す図である。図1を用いて無線受信装置100について詳しく説明する前に、本実施の形態の無線受信装置100が適用される無線通信システムについて説明する。
図2は、第1の実施の形態の無線通信システムの構成を示す図である。無線通信システムは、無線送信装置100aと、無線受信装置100とを有している。無線送信装置100aはM本のアンテナを有し、無線受信装置100はNr本のアンテナを有している。本実施の形態では、送信アンテナM本、受信アンテナNr本を用いて、複数の(例えばM個)のストリーム信号を同一周波数上で送信し、空間多重伝送を行うMIMO(multiple−input Multiple−output)伝送を行う。
以下では、一例として送信アンテナ2本、受信アンテナ2本の場合について説明する。しかし、アンテナの数は、以下の例に限定されるものではなく、1≦M≦Nrを満たせば、何本であってもよい。
(無線送信装置の構成)
無線送信装置100aは、ベースバンド変調部101と、無線部102と、送信アンテナ105a、105bとを有する。
ベースバンド変調部101には、無線送信装置100aによって送信されるデータが入力される。ベースバンド変調部101は、入力データに対して符号化、インタリーブ、マッピング等の処理を施し、ベースバンド変調された信号を出力する。
無線部102には、ベースバンド変調部101から出力されたベースバンド信号が入力される。無線部102は、入力されたベースバンド信号に対して、周波数変換、増幅等の処理を施し、ベースバンド信号から無線周波数に変換された無線信号を出力する。無線部102から出力された無線信号は、送信アンテナ105a、105bから空間に送信される。
図3は、無線送信装置100aのベースバンド変調部101の構成を詳しく示す図である。無線送信装置100aは、符号化部201とシリアル/パラレル変換部(以下、「S/P変換部」という)202と、2系列のインタリーブ部203a、203bおよびマッピング部204a、204bを備えている。
符号化部201には、無線送信装置101が送信するビットデータ系列z(k)が入力される。ここで、kは離散時間を示す。符号化部201は、入力されたビットデータ系列z(k)に対して、所定の符号化率で誤り訂正符号化を施し、誤り訂正符号化後の符号系列d(k)を出力する。
S/P変換部202には、誤り訂正符号化部201から出力される誤り訂正符号化後の信号d(k)が入力される。S/P変換部202は、信号d(k)にシリアル/パラレル変換を施し、パラレル変換後のデータ系列d(k)をインタリーブ部203a、203bに出力する。
インタリーブ部203aには、シリアル/パラレル変換後のデータ系列d(k)が入力される。インタリーブ部203aは、入力されたデータ系列d(k)に対して、データ系列を並べ替えるインタリーブ処理を施し、並べ替え後のデータ系列を出力する。インタリーブ部203bもインタリーブ部203aと同じ処理を行い、並べ替え後のデータを出力する。なお、インタリーブ部203aとインタリーブ部203bは、異なる並べ替え規則を用いてもよい。
マッピング部204aには、インタリーブ部203aから出力されるデータが入力される。マッピング部204aは、入力されたデータを所定の変調方式によって、I(In−Phase)信号とQ(Quadrature−Phase)信号からなる複素平面上の点にマッピングし、マッピングした信号x(k)を出力する。マッピング部204bもマッピング部204aと同じ処理を行い、マッピング後の信号を出力する。
(無線受信装置の構成)
無線受信装置100は、パラレル型干渉キャンセラ(PIC)を用いた反復復号を行う構成を有する。図2に示すように、無線受信装置100は、複数の受信アンテナ106a、106bと、無線部103と、ベースバンド復調部104とを有する。
無線部103には、受信アンテナ106a、106bにて受信した無線信号が入力される。無線部103は、入力された無線信号に対して、増幅、周波数変換等の処理を施し、無線周波数からベースバンドに変換されたベースバンド信号を出力する。
ベースバンド復調部104には、無線部103から出力されるベースバンド信号が入力される。ベースバンド復調部104は、入力されたベースバンド信号に対し、空間多重された信号の分離処理やデマップ処理、デインタリーブ処理、誤り訂正復号処理等を施し、復号後のデータを出力する。
図1は、無線受信装置100のベースバンド復調部104の構成を詳しく示す図である。ベースバンド復調部104には、無線部103において、増幅、周波数変換等の処理を施された後、AD変換回路にてデジタル信号に変換された信号が入力される。
nr番目の受信アンテナで受信したベースバンド信号をynr(k)と表す。無線送信装置100aのm番目のアンテナから送信された信号x(k)を無線受信装置100で受信した信号y(k)は、次式(1)によって表わされる。
ここで、y(k)は受信アンテナ本数nr個の列ベクトルであり、それぞれの要素をynr(k)と表す。Hは、送信装置100aから送信された信号x(k)が伝搬路から受ける変動を表し、送信アンテナ本数Mと受信アンテナ本数Nrによって決定されるM行Nr列の行列である。Hのi行目j列目の要素をhijとすると、hijはj番目の送信アンテナから送信された信号をi番目の受信アンテナで受信した場合の伝搬路変動を表す。
また、n(k)はnr個のアンテナを用いて受信した場合に付加される熱雑音を表し、nr個の要素からなる列ベクトルである。次式(2)に示すような雑音電力σの白色雑音であるとする。ここで、Inrは、Nr次の単位行列であり、E[x]はxの期待値を表す。
図1に戻ってベースバンド復調部104の説明を続ける。チャネル推定部301には、ベースバンド信号ynr(k)が入力される。チャネル推定部301は、ynr(k)に含まれる既知のプリアンブル信号を用いて伝搬路推定を行い、伝搬路変動推定値B(以下、チャネル推定値)を出力する。ここでは、既知のプリアンブル信号を用いる例を挙げたが、伝搬路推定に用いる信号はプリアンブル信号に限るものではなく、既知の信号を用いればよく、例えば、パイロット信号を用いてもよい。
信号分離部302には、ベースバンド信号ynr(k)とチャネル推定値Bが入力される。信号分離部302は、チャネル推定値Bを用いて、同一周波数上で送信されて空間多重された信号を分離するための分離ウエイトを作成する。分離ウエイトwは、例えば、ZF(Zero Forcing)やMMSE(Minimum Mean Squre Error)等の手法を用いて算出する。信号分離部302は、ベースバンド信号ynr(k)に対して乗算し、伝搬路から受ける振幅および位相の変動が等化された信号s(k)を出力する。信号分離部302は、次式(3)に示すように、分離ウエイトwを受信信号y(k)に乗算することにより空間多重された信号から他のストリーム信号の干渉成分を取り除いたs(k)を得る。
ここで、wはnr個の要素を持つ列ベクトルであり、Tはベクトルの転置を表す。
なお、本実施の形態では、送信アンテナ本数M=2、受信アンテナ本数Nr=2であるので、ZF手法を用いた場合の空間多重分離ウエイトは、次式(4)に示すように、チャネル推定値Bの逆行列で表すことができる。
次に、復調部303について説明する。復調部303には、信号分離部302から出力される信号s(k)、または、キャンセル部306から出力される信号が入力される。キャンセル部306から入力される出力信号については後述する。本実施の形態の無線受信装置100は、復号と干渉キャンセルを繰り返し行う反復復号を行なう。一回目の復号には、信号分離部302から入力される信号を用いて復号し、二回目以降の復号には、キャンセル部306から入力される信号を用いて復号を行う。
復調部303は、信号分離部302から入力された信号s(k)に対して、デマップ処理、デインタリーブ処理、および誤り訂正復号処理等を行ない、復号された仮判定ビット系列b[0](k)を出力する。
図4は、復調部303の構成を示す図である。なお、図4は、復調部303の構成の一例であり、本実施の形態の無線受信装置100は、図4に示す構成と異なる構成を採用することもできる。
図4において、復調部303は、デマップ部401a、401bと、デインタリーブ部402a、402bと、パラレル/シリアル変換部(以下、「P/S変換部」という)403と、誤り訂正復号部404とを有する。
復調部303には、信号分離部302から入力される空間多重ストリーム分離後の信号s(k)、または、キャンセル部306から入力される合成後の干渉キャンセル信号u[l](k)が入力される。ここで、lは1以上の自然数であり、具体的にはl=1、…である。なお、信号分離部302から出力される信号s(k)、または、キャンセル部306から出力される干渉キャンセル信号u[l](k)は、I信号とQ信号からなる複素平面上にマッピングされている。
デマップ部401a、401bは、複素平面上にマッピングされた入力信号s(k)またはu[l](k)を、ビット列からなるビットデータ系列に変換するデマップ処理を行う。本実施の形態では、デマップ部401aに信号s1(k)または信号u1[l](k)を入力し、デマップ部401bに信号s2(k)または信号u2[l](k)を入力する。デマップ処理は、受信信号点と最も距離の近い候補信号点のビットを硬判定値として出力する方法と、受信信号点と候補信号点のビット毎の尤度を軟判定値として出力する方法がある。本実施の形態では、後者の軟判定値を出力する方法を例に説明する。
ビット毎の尤度としては、対数尤度比LLR(Log Likelihood Ratio)を算出する。対数尤度比を算出する方法は、例えば、「デジタルワイヤレス伝送技術」三瓶著(ピアソン・エデュケーション出版)のpp.275〜279に記載されている。
入力信号s(k)またはu[1](k)に対して、次式(5)に示すように、第i番目のビットの対数尤度比LLRm,i(k)を求める。
ここで、Lは入力信号の変調多値数、s(bi=A)はマッピング時に用いられた複素平面上の候補信号点のうち、第i番目のビットがAの場合の候補信号点の集合を表す。また、Aは、0または1であり、iは、log2(L)以下の自然数であり、mはM以下の自然数である。
デマップ部401a、401bは、上記の式(5)に従って算出した対数尤度比LLRm,i(k)を出力する。
デインタリーブ部402aには、デマップ部401aから出力される対数尤度比LLRm,i(k)が入力される。デインタリーブ部402aは、入力系列に対してインタリーブ処理で行った並べ替え処理と逆の操作を行うことにより、インタリーブ処理で並べ替えられたデータ系列を元の系列に並べ替える。デインタリーブ部402aは、並べ替えたデータ系列を出力する。デインタリーブ部402bは、デインタリーブ部402aと同じ処理を行い、並べ替えたデータを出力する。なお、送信側で並べ替える際にストリーム間で異なる並べ替えパターンを適用した場合には、デインタリーブ部402aとデインタリーブ部402bは、それぞれインタリーブ操作と逆の操作となるような規則で並べ替えを行う。
P/S変換部403には、デインタリーブ部402a、402bから出力されるデータ系列が並列に入力される。P/S変換部403は、入力データ系列を所定の手順により直列に並べたデータ系列に変換し、変換後のデータ系列を出力する。P/S変換部403が入力データに対して行う並べ替え手順は、送信無線装置100aのS/P変換部202で行った手順と逆の手順で並べ替え操作を行う。
誤り訂正復号部404には、P/S変換部403から出力される対数尤度比が入力される。誤り訂正復号部404は、入力された対数尤度比に対して誤り訂正復号処理を行う。誤り訂正復号部404は、例えば、ビタビ復号によって誤り訂正復号処理を行う。誤り訂正後のデータ系列は、仮判定された2値の硬判定値のビット系列b(k)を出力する。以上、復調部303の構成について説明した。
SIGNALデコード部307は、送信信号に含まれるパケット長、データ部の伝送速度等の情報を復号する。SIGNALデコード部307は、復調部303から出力される仮判定ビット系列のあらかじめ決められた部分を抽出し、パケット長や伝送速度等のパケットの情報信号を出力する。
図7は、本実施の形態における送信パケットのフォーマットを示す図である。図7に示すように、送信パケット700は、プリアンブル部701と、SIGNAL部702と、データ部703とを有している。
プリアンブル部701は、既知の信号によって構成され、無線受信装置100にて同期処理、チャネル推定処理、周波数オフセット推定処理等に使用する。SINGAL部702は、後に続くデータ部703の変調方式、符号化率、データ部のデータ長(パケット長)等のデータの情報を、あらかじめ決められた変調方式、符号化率で変調した信号部分である。データ部703は、無線送信装置100aから無線受信装置100へ伝送するデータを変調した信号部分である。
SIGNALデコード部307は、受信信号のSIGNAL部702に含まれるパケット長情報を用いて、パケットに含まれるシンボル数を算出する。
最終シンボルタイミング生成部308は、SIGNALデコード部307から出力されるパケットの情報信号を用いて、受信パケットを構成しているシンボル数を算出する。最終シンボルタイミング生成部308は、次式(6)を用いて、受信パケットを構成しているシンボル数Nsymbolを算出する。
ここで、NLENGTHはパケット長、Nscはサブキャリア数、Nbpscは1サブキャリアにマッピングするビット数、Nstは空間多重ストリーム数、Nrateは符号化率を表す。
最終シンボルタイミング生成部308は、上記の式(6)で算出されたシンボル数と現在の復号済みのビット数をカウントした値を用いて、現在処理されているシンボルが最終シンボルであるかを判定する。最終シンボルと判定された場合には、最終シンボルタイミング生成部308は、変調部304に対して最終シンボルタイミング信号を出力する。
次に、変調部304について説明する。変調部304は、基本的には、送信無線装置100aが行う変調処理と同じ処理を行う。
図5は、変調部304の構成を示す図である。変調部304は、符号化部201と、S/P変換部202と、インタリーブ部501a、501bと、マッピング部204a、204bとを有する。変調部304は、復調部303から出力される仮判定ビット系列b(k)に対して、送信無線装置100aが行う変調処理と同様の方法で誤り訂正符号化処理、データの順番を並べ替えるインタリーブ処理、ビット系列を複素平面上の点にマッピングするマッピング処理等の再変調処理を行い、I信号とQ信号からなる複素平面上にマッピングされた仮判定送信信号x[1](k)を出力する。なお、x[1](k)は、m個の要素からなる列ベクトルであり、m番目の要素(m番目のアンテナから送信される仮判定送信信号)はx[1] (k)と表す。
インタリーブ部501aは、S/P変換部202から出力されるビットデータ系列と、最終シンボルタイミング生成部308から入力される最終シンボルタイミング信号を用いて、入力されるビットデータ系列に対して順番を並べ替えるインタリーブ処理を行う。なお、並べ替える順番は送信側で行ったインタリーブ処理と同様の手順で行う。インタリーブ部501bは、インタリーブ部501aと同様の処理を行い、ビットデータ系列を出力する。
変調部304には、復調部303から出力される仮判定された復号結果b(k)の他に、最終シンボルタイミング生成部308から出力される最終シンボルタイミング信号が入力される。本実施の形態では、変調部304は、最終シンボルタイミング生成部308から出力されるタイミング信号に基づいて再変調信号を出力するタイミングを制御する。すなわち、インタリーブ部501a,501bは、並べ替えたデータ系列を一定間隔で出力するが、最終シンボルタイミング信号が入力された場合には、最終シンボルの誤り訂正復号データの入力が完了したタイミングでビットデータ系列の出力を開始する。
レプリカ生成部305は、変調部304から出力される仮判定送信信号x[1](k)に対して、次式(7)に示すように、チャネル推定値Bを乗算することにより伝搬路で発生する変動を与える。レプリカ生成部305は、受信信号y(k)の第r番目のストリームのレプリカ信号y[1] (k)を生成する。
ここで、GはM次の単位行列からr行r列の対角成分を0にした行列を示す。
干渉キャンセル部306は、無線部103から出力されるベースバンド信号y(k)から、所望の第r番目の送信ストリーム信号以外を干渉信号とみなし、レプリカ信号y[1] (k)を用いて干渉信号をキャンセルし、所望の第r番目のストリーム信号を取り出す。干渉キャンセル部306は、次式(8)によって、第r番目のストリームの干渉成分をキャンセルした信号v [1](k)を求める。
ここで、rは1から送信ストリーム数mまでの自然数であり、v [1](k)はnr個の要素を持つ列ベクトルである。以上の干渉キャンセル動作をすべてのストリームに対して行い、干渉キャンセル信号v [1](k)を求める。すなわち、r=1、…、mに対して上記の干渉キャンセル動作を行う。
次に、干渉キャンセル部306は、干渉成分をキャンセルされた信号v [1](k)のnr個の要素を合成する。合成の手法としては、最大比合成、MMSE(最小二乗誤差)合成等を適用することができる。合成手法に最大比合成を適用する場合、次式(9)に示すように、チャネル推定値Bのr列目の列ベクトルbの複素共役転置ベクトルを干渉キャンセル信号v [1](k)に乗算することにより、第r番目の所望ストリームの合成出力u [1](k)を求める。
ここで、上付きの添え字Hはベクトル共役転置を表す。以上の合成動作をすべてのストリームに対して行い、合成された干渉キャンセル信号u [1](k)を求める。すなわち、r=1、…、mに対して上記の合成動作を行う。
キャンセル部306から出力される合成された干渉キャンセル信号u [1](k)は、復調部303に入力される。デマップ処理、デインタリーブ処理、誤り訂正復号処理が施され、復号された仮判定ビット系列b[1](k)が出力される。
図6は、無線受信装置100における各信号処理のタイミングを示す図である。図6は、横軸は時間、縦軸は受信信号に対して行う処理を上から順番に示している。図中の長方形は、各信号処理に要する時間を表す。図6では、信号処理のうち、処理遅延が発生する主要な処理を示し、遅延時間が短い処理の記載は省略する。図6では、最終シンボルnとそれより前の3シンボル(n−1、n−2、n−3)の処理のタイミングを示している。
図6は、一例として、反復回数2回の場合の反復復号受信処理を示す。(1)受信処理から、(2)FFT処理、(3)デインタリーブ処理、(4)誤り訂正復号処理までが1回目の復号処理である。(5)インタリーブ処理から、(6)干渉キャンセル処理、(7)デインタリーブ処理、(8)誤り訂正復号処理までが2回目の復号処理である。
以下、図6を用いて、無線受信装置100の動作について説明する。「(2)FFT処理」は、受信信号を1シンボル毎にFFT処理を施し、FFT後のデータを出力する。FFT処理は、処理単位の全データを一旦蓄積する必要がある。これは、FFT処理が一般的にバタフライ演算を用いて行われることによる。従って、FFT処理の出力は、受信処理における1シンボルの受信時間だけ遅延する。
FFT処理されたデータに対してデマップ処理を行う。デマップ処理による遅延時間は、動作クロックにして数クロックであり、ごく短いので図6での記載を省略している。
デマップ処理されたデータに対して、「(3)デインタリーブ処理」を行う。デインタリーブ処理は、ある一定のビット数の単位内でデータ系列を並べ替える。一般的には1シンボル単位でデータの並べ替え処理を行う。ランダムに系列を並べ替えると特性改善効果が大きいことが一般的に知られている。しかし、ハードウエアではランダムな並べ替えを実現することは困難であり、並べ替えに規則性がありかつ特性改善効果の大きいデインタリーブ処理を行うためには、1シンボル分のデータを記憶領域に一旦蓄積する必要がある。したがって、入力データを1シンボル分蓄積した後にデインタリーブ後のデータを出力するため、デインタリーブ処理の出力は、FFT処理における1シンボルの処理時間だけ遅延する。
次に、デインタリーブ処理を行ったデータに対し、「(4)誤り訂正復号処理」を行う。誤り訂正復号アルゴリズムは、本実施の形態では、一例としてビタビ復号を用いる。ビタビ復号は、復号結果を得るために一定のパスメモリ長のデータが必要であることが一般的に知られている(例えば、「ヴィタビ復号の容易な高符号化率畳み込み符号とその諸特性」安田豊、平田康夫、小川明著、信学論(B),vol.J64−B,pp.573−580,1981.)。従って、誤り訂正復号処理は、図6に示すように、パスメモリ長のデータが入力された後に、最初に入力されたデータの復号結果を出力する。OFDM変調では、通常、送信信号のコピーであるガードインターバルを設けている。これにより、図6に示すように、ガードインターバルを除去したことによる無信号区間が発生する。また、1シンボル単位での処理を考えた場合、パスメモリ内にデータが残るため、1シンボル分のデータが入力されたにも関わらず、1シンボルの処理結果として得られる復号データは、1シンボルのデータ数からパスメモリ内のデータ数を減算したデータ数となる。このため、1シンボルに対応する誤り訂正復号データが出力されるのは、パスメモリ長の次のシンボルのデータが入力された時である。例えば、n−3番目のシンボルの復号データの出力が完了するのは、時刻t1の時点である。
次に、「(5)インタリーブ処理」は、誤り訂正復号処理を施したデータを入力し、データを並べ替えるインタリーブ処理を施し、その結果を出力する。インタリーブ処理は、デインタリーブ処理と同様の理由で、1シンボル分のデータを蓄積する。従って、1シンボルに対応する復号データの入力が完了するまで、インタリーブ処理は開始されない。上記の誤り訂正復号処理で説明したように、1シンボルの誤り訂正結果が出力されるためには次のシンボルのデータの入力が必要となる。従って、インタリーブ処理遅延は、1シンボル分のデータと、ガードインターバル区間と、次のシンボルにあるパスメモリ長のデータとを合計した値となる。例えば、n−3番目のシンボルのインタリーブ処理が開始されるのは、時刻t1である。
最終シンボルのビタビ復号は、復号結果を得るために一定のパスメモリ長のデータを確保することができない。このため、一般的にビタビ復号に入力するデータの最後に既知のデータを挿入する。この既知のデータを用いることで、一定のパスメモリ長のデータを確保せずに正しく復号することができる。これにより、最終シンボルのインタリーブ処理においては、そのシンボルだけで誤り訂正復号データを得ることができる。本実施の形態では、最終シンボルタイミング生成部308から出力される信号を利用し、インタリーブ処理対象のシンボルが最終シンボルであることを検知した場合、そのシンボルの処理結果の入力が完了した時点からインタリーブ処理を行い、ガードインターバル分の処理待ちを短縮する。すなわち、インタリーブ処理の出力タイミングは、最初のシンボルから最終シンボルの一つ前のシンボルまではシンボル間隔で行われ、最終シンボルについてはそれまでのシンボル間隔よりも早いタイミングでインタリーブ出力を開始する。
次に、インタリーブ処理を施したデータに対してマッピング処理を施す。マッピング処理による遅延時間は、動作クロックにして数クロックであり、ごく短いので図6での記載を省略している。
次に、「(6)干渉キャンセル処理」は、マッピングされたデータを用いて受信信号から干渉成分をキャンセルする。干渉キャンセル処理の処理遅延時間は、乗算・除算・減算等を行うため、図6に示すように、数十クロック必要となる。また、キャンセル処理は、入力されるデータを順番に処理するため、入力されたデータが一律に処理遅延を与えられ、キャンセル結果を出力する。よって、最終シンボルとその前のシンボルとの間隔は、入力時の間隔と同様となる。
次に、キャンセル処理を施したデータに対してデマップ処理を行う。デマップ処理による遅延時間は、動作クロックにして数クロックであり、ごく短いので図6での記載を省略している。
次に、デマップ処理を施されたデータに対して、「(7)デインタリーブ処理」を施す。デインタリーブ処理の処理遅延時間は、上記の説明と同様に、並べ替えるためにデータを蓄積する1シンボルの入力時間となる。最終シンボルに関しては、インタリーブ処理で1シンボル間隔よりも早く出力したために、デインタリーブ処理の出力でもガードインターバル分の時間を短縮できる。
次に、デインタリーブを施したデータに対して、「(8)誤り訂正復号処理」を行う。誤り訂正復号の処理遅延は、1回目の復号処理と同様に、図6に示すようになる。また、最終シンボルに関しては、ガーインターバル分の待ちが発生せずデータが入力されるため、全データの誤り訂正復号が完了するまでの時間は、従来よりもガードインターバルにより発生する待ち時間を短縮した処理遅延時間Tdelayとなる。
以上に説明したとおり、本実施の形態の無線受信装置は、最終シンボルの反復復号処理におけるインタリーブ処理の出力待ち時間を短縮することができる。図11は、従来の反復復号処理における各処理のタイミングを示す図である。図11に示すように、従来は、ガードインターバル分の待ち時間の後に最終シンボルのインタリーブ処理を行っていた。本実施の形態では、最終シンボルのインタリーブ処理の待ち時間を短縮することで、受信処理の遅延時間Tdelayを短縮することができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態の無線受信装置について説明する。第2の実施の形態の無線受信装置は、パラレル型干渉キャンセラ(PIC)を用いて反復復号を行う受信装置であり、基本的な構成は、第1の実施の形態の無線受信装置100と同じである(図1参照)。第2の実施の形態の無線受信装置は、ベースバンド復調部104aの構成が、第1の実施の形態の無線受信装置100と異なる。
図8は、第2の実施の形態の受信装置のベースバンド復調部104aを示す図である。図1に示すベースバンド復調部104と同じ構成には同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図8に示すように、第2の実施の形態においては、最終シンボル生成部308は、最終シンボルタイミング信号を復調部801にも入力する。復調部801は、信号分離部302から入力されるストリーム信号とキャンセル部306から入力される干渉キャンセル後の信号に加えて、最終シンボル生成部308から出力される最終シンボルタイミング信号を用いて、I信号とQ信号からなる複素平面上にマッピングされた点を各ビットの尤度に変換するデマップ処理、デマップした尤度の系列を並べ替えて出力するデインタリーブ処理、尤度に対して誤り訂正復号処理を行い、復号結果を出力する。
図9は、ベースバンド復調部104が備える復調部801の構成を示す図である。図9に示す復調部303と同じ構成には同じ番号を付し、重複した説明を省略する。図9に示すように、復調部801は、P/S変換部403と誤り訂正復号部404との間に、前回の復号時の誤り訂正復号部404に入力する尤度を記憶する尤度記憶部901と、尤度記憶部901からの尤度と今回の復号による尤度とを選択する尤度選択部902を有している。
尤度選択部902は、最終シンボルタイミング生成部308から出力される最終シンボルタイミング信号に基づいて、P/S変換部403から出力される尤度と尤度記憶部901から出力される前回の復号時の尤度のうちのいずれかを選択し、選択した尤度を誤り訂正復号部404に入力する。最終シンボルタイミング信号が最終シンボルではない場合、今回の復号の尤度を出力に選択する。最終シンボルタイミング信号が最終シンボルを示している場合、今回の復号の尤度が存在するビットに関しては今回の復号の尤度を選択し、今回の復号の尤度が存在しないビットに関しては前回の復号時に求めた尤度を選択する。今回の復号の尤度が存在しない理由は、処理遅延を短縮するためにデインタリーブ処理の開始タイミングを早めると、1シンボル分のデータが蓄積できていないために、1シンボル内のデータが部分的に存在しないことによる。
図10は、第2の実施の形態の無線受信装置における各信号処理のタイミングを示す図である。図10の縦軸、横軸、および縦軸に記載した各処理は、図6と同じである。第2の実施の形態では、無線受信装置100aの動作クロックは、第1の実施の形態の無線受信装置100よりも速いことを想定している。図10では、それぞれの処理に要する時間が図6に示す例より短くなっている。
図10に示すように、「(5)インタリーブ処理時間」が短くなるため、最終シンボルのインタリーブ処理を、「(4)誤り訂正復号処理」の終了直後に開始したとしても、最終シンボルの一つ前のシンボルのインタリーブ処理終了の時間との時間間隔が生じる。このため、「(7)デインタリーブ処理」において、「(6)キャンセラ処理」の出力を待ってからデインタリーブ処理を行うと、最終シンボルとその一つ前のシンボルとの間に時間的な間隔1001が生じる。
本実施の形態では、最終シンボルタイミング信号によって復調部801に対して最終シンボルであることを通知する。これを受けて、尤度選択部902が、尤度記憶部901に記憶された一回目の「(3)デインタリーブ処理」の出力である尤度を読み出し、誤り訂正復号部404に入力する。これにより、誤り訂正復号部404は、「(6)キャンセラ処理」の処理終了を待たずに、「(7)デインタリーブ処理」を開始することができる。従って、「(7)デインタリーブ処理」の開始タイミングが間隔1001だけ早くなり、この結果、「(8)誤り訂正復号処理」を開始するタイミングも間隔1001だけ早くすることができる。
なお、「(6)キャンセラ処理」が完了していない時点で「(7)デインタリーブ処理」を開始するので、図10に示す最終シンボルnの「(7)デインタリーブ処理」においては、斜線部1002のデータが存在しない。なお、図10では尤度が存在しない部分は出力の最後としたが、これに限らず、インタリーブ規則によっては、尤度が存在しない位置は同じシンボルのデータ出力の途中や、同じシンボル内の様々な場所に位置する可能性がある。本実施の形態では、復調部801は、「(6)キャンセラ処理」が完了していないために発生するデータの消失部分については、尤度記憶部901に記憶された前回の復号の尤度を用いる。
なお、本実施の形態では、デインタリーブの処理中に、デインタリーブ部402a,402bにデータを入力しない構成について説明した。すなわち、最終シンボルnの「(7)デインタリーブ処理」を開始する際にはデインタリーブ部402a,402bへのデータ入力を停止するため、「(6)キャンセラ処理」の最後の出力データ(時間間隔1001の分のデータ)を入力できず、このデータについて前回の復号処理で求めた尤度を用いた。しかし、デインタリーブ処理を行いつつキャンセラ処理からの出力データを入力できるデインタリーブ部の構成を採用することもできる。この場合、デインタリーブ処理を実行する過程で、時間間隔1001の分のデータを入力することができる。デインタリーブの処理開始時には、今回の復号処理で存在しなかった尤度が、デインタリーブのデータの並べ替えを行うまでに求められ、その尤度を用いてデインタリーブ処理を行える可能性がある。その場合、前回計算した尤度ではなく新しく計算した尤度を利用できるので、受信性能を向上できる。
第2の実施の形態の無線受信装置によれば、最終シンボルのデインタリーブ処理を早く開始することにより、受信処理全体の処理遅延時間を短縮することができると共に、前回の復号処理で計算した尤度を用いてデインタリーブ処理を行うことにより、データの消失による性能劣化を小さくできる。
以上、本発明の無線受信装置および無線受信方法について実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。
本発明は、信号の受信処理に要する時間を短縮できるという効果を有し、無線信号を反復復号受信する無線通信装置等として有用である。
無線受信装置のベースバンド復調部の構成を示す図 第1の実施の形態の無線通信システムの構成を示す図 無線送信装置のベースバンド復調部の構成を示す図 無線受信装置のベースバンド復調部が有する復調部の構成を示す図 無線受信装置のベースバンド復調部が有する変調部の構成を示す図 無線受信装置における各信号処理のタイミングを示す図 送信パケットのフォーマットを示す図 第2の実施の形態のベースバンド復調部の構成を示す図 第2の実施の形態のベースバンド復調部が有する復調部の構成を示す図 第2の実施の形態の無線受信装置における各信号処理のタイミングを示す図 従来の無線受信装置における各信号処理のタイミングを示す図
符号の説明
100 無線受信装置
100a 無線送信装置
101 ベースバンド変調部
102 無線部
103 無線部
104 ベースバンド復調部
105a,105b 送信アンテナ
106a,106b 受信アンテナ
201 符号化部
202 S/P変換部
203a,203b インタリーブ部
204a,204b マッピング部
301 チャネル推定部
302 信号分離部
303 復調部
304 変調部
305 レプリカ生成部
306 キャンセル部
307 SIGNALデコード部
308 最終シンボルタイミング生成部
401a,401b デマップ部
402a,402b デインタリーブ部
403 P/S変換部
404 誤り訂正復号部
501a,501b インタリーブ部
700 送信パケット
701 プリアンブル部
702 SIGNAL部
703 データ部
801 復調部
901 尤度記憶部
902 尤度選択部

Claims (5)

  1. 受信した信号に対して反復復号を行なう無線受信装置であって、
    信号をシンボル毎に受信する受信部と、
    受信した信号を復調する復調部と、
    前記復調部にて復調した信号に基づいて最終シンボルのタイミングを示す最終シンボルタイミングを生成する最終シンボルタイミング生成部と、
    前記復調部にて復調した信号を変調する変調部と、
    前記変調部にて変調した変調信号に基づいて生成したレプリカ信号を用いて、受信信号から干渉成分をキャンセルする干渉キャンセル部と、
    を備え、
    前記変調部は、前記最終シンボルタイミングに基づいてデータ系列の並べ替えのタイミングを制御する無線受信装置。
  2. 前記復調部は、次のシンボルに含まれるデータの一部を用いてシンボルの誤り訂正復号を行う誤り訂正復号部を有し、
    前記変調部は、最終シンボル以外のシンボルについては、そのシンボルに対する処理結果の入力完了から所定時間が経過したタイミングでデータ系列の並べ替えを開始し、前記最終シンボルタイミングに基づいて最終シンボルであると判断した場合は、最終シンボルに対する処理結果の入力完了を検知したタイミングでデータ系列の並べ替えを開始する請求項1に記載の無線受信装置。
  3. 前記復調部は、前記誤り訂正復号部が前回の復号に用いた尤度を記憶する尤度記憶部と、
    前回の復号の尤度と今回の復号の尤度を前記最終シンボルタイミングに基づいて選択する尤度選択部と、
    を備え、
    前記尤度選択部にて選択した尤度を前記誤り訂正復号部に入力する請求項2に記載の無線受信装置。
  4. 前記受信部は、空間多重伝送された信号を受信し、
    前記受信部にて受信した信号を分離する信号分離部を備え、
    前記信号分離部にて分離された信号を前記復調部に入力する請求項1〜3のいずれかに記載の無線受信装置。
  5. 受信した信号に対して反復復号を行なう無線受信方法であって、
    信号をシンボル毎に受信するステップと、
    受信した信号を復調するステップと、
    復調した信号に基づいて最終シンボルのタイミングを示す最終シンボルタイミングを生成するステップと、
    前記最終シンボルタイミングに基づいてデータ系列の並べ替えのタイミングを制御しながら、復調した信号を変調して変調信号を生成するステップと、
    前記変調信号に基づいて生成したレプリカ信号を用いて、受信信号から干渉成分をキャンセルするステップと、
    を備える無線受信方法。
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