JP4246114B2 - Mimo無線信号伝送システム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信システムにおいて、特に複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを用いてMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)チャネルを構成する無線信号伝送システム及び方法に関する。
無線通信システムにおいて、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナを用いて同一周波数に複数の信号を空間多重伝送することにより、使用周波数帯域幅を拡大することなく伝送容量向上が図れるMIMO無線伝送システムが、周波数利用効率を飛躍的に向上させる無線伝送システムとして注目を浴びている。
このようなMIMO無線伝送システムでは、各受信アンテナで受信する空間多重信号は異なった複数の送信信号が重なっているため、受信側において、このような空間多重信号から特定の送信信号を判定する空間多重信号判定方法が必要となる。
このような空間多重信号判定方法として、送信信号候補点と推定したMIMOチャネルから各受信アンテナでの受信信号レプリカを生成し、実際に各アンテナが受信した受信信号と各受信信号レプリカのユークリッド距離差の2乗和が最小となるような送信信号候補点を元の送信信号と推定するMLD(Maximum Likelihood Detection)を用いることにより、理論上最良の伝送品質を実現できることが知られている。
無線信号送信装置にN個の送信アンテナが具備されているとし、各送信アンテナjから送信される無線信号をtとし、これらの集合を送信信号ベクトルT=(t,t,・・・,tとする。但し、は転置ベクトルを意味するものとする。
また、無線信号受信装置にM個の受信アンテナが具備されているとし、各受信アンテナiが受信する受信信号をrとし、これらの集合を受信信号ベクトルR=(r,r,・・・,rとする。
また、送信アンテナjと受信アンテナi間の伝達係数をhijとおき、hijをi行j列成分要素とする行列を伝達係数行列Hとおく。T、R、Hの関係は下記の式(1)ように表される。
Figure 0004246114
ここで、Nは各受信信号に付随される雑音信号から構成される雑音信号ベクトルであり、N=(n,n,・・・,nである。MLDは、受信側で伝達係数行列Hが推定できるものとし、全ての送信信号候補点を(^T)と推定した伝達係数行列Hから、受信信号のレプリカH×(^T)を生成する。
このレプリカH×(^T)と受信信号Rとのユークリッド距離差|R−H×(^T)|を最小にする(T)を元の送信信号と判定する。すなわち、以下の式(2)のように判定する。
Figure 0004246114
しかしながら、このようなMLDを適用したMIMO無線伝送システムに軟判定誤り訂正符号を適用した場合、MLDで判定された信号は定まった送信信号候補点(^T)、すなわち硬判定値になるため、軟判定誤り訂正符号の軟判定利得が十分に得られないという問題があった。
これを解決する手段として、MLDの判定信号(T)に、MLD判定結果の信頼度を反映した重みをつける尤度重み係数を乗算する手法が考えられる。このような尤度重み係数として、各アンテナが受信した受信信号と各受信信号レプリカのユークリッド距離差|R−H×(^T)|の2番目に小さな値dと1番目に小さな値dの2乗差d −d を用いる方法が従来提案されている(非特許文献1)。
図10に本手法の尤度重み係数を受信信号複素空間上(r,r)に図示したものを示す。簡単のため、送信アンテナ数が2つ、受信アンテナ数が2つ、送信信号の変復調としてBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調を用いた場合のMIMO無線信号伝送システムを考える。BPSK変調の送信信号t,tに対して、4通りの組み合わせ(t,t)=(1,1),(1,−1),(−1,1),(−1,−1)があり、各々に対してレプリカ信号h+h,h−h,−h+h,−h−hが存在する。図10における格子点●がこれに対応する。
なお、ベクトルh,hは、各々送信信号t,tが経由した無線伝送経路の伝達係数の集合であり、h=(h11,h21、h=(h12,h22である。受信信号(r,r)が×点(図10)で受信した場合、×点から一番近いレプリカ信号はh−hであり、2番目に近いレプリカ信号は−h−hとなり、本手法の尤度重み係数d −d はこれらのレプリカ信号と受信信号の2点間の距離の2乗差となる。
とdの差が大きければ、dが他の送信信号候補点(^T)と比較してユークリッド距離|R−H×(^T)|が著しく小さく、dが最小の送信信号(T)であるという結果に対する信頼度が高いと考えられるため、本手法の尤度重み係数d −d はMLDの判定信号(T)の信頼度を反映していると考えられる。
従って、このような尤度重み係数を各MLD判定信号(T)に乗算することにより、軟判定誤り訂正復号器への入力値がMLD判定信号の信頼度を反映させた軟判定値となる。従って、本手法により、尤度重み係数を何も乗算しない場合よりも誤り訂正復号後の誤り率を大幅に改善することができる。
一方、各送信信号tが経由した無線伝送経路の伝達係数hijの大きさに差がある場合、全受信アンテナが受信する各送信信号tの全受信信号パワーである
Figure 0004246114
はj毎に差があるため、各送信信号tのSNRに差がある。
しかしながら、本尤度重み係数d −d は同時に送信された各送信信号tに対して全て同じ尤度重み係数となるため、同時に送信された各送信信号tのSNRの差を反映することができず、軟判定誤り訂正復号の誤り訂正能力を最大限に発揮できないという問題があった。
堀,溝口,守倉,"SDMを適用したOFDMシステムにおけるビタビ復号軟判定法"、信学会総合大会、B-5-252, March. 2001.
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、MLDを適用したMIMO無線伝送システムにおいて、各送信信号tに対するMLD判定信号に対して、各送信信号tが経由する伝達係数hijの大きさ、すなわち、各送信信号tのSNRを反映させた尤度重み係数を乗算することにより、軟判定誤り訂正復号の誤り能力をより効果的に発揮させるMIMO無線信号伝送システム及び方法を提供することにある。
請求項1に記載のMIMO無線信号伝送システムは、N個(Nは2以上の整数)の送信アンテナを具備し、前記送信アンテナから同一の周波数を用いて誤り訂正符号化を施した無線信号T(T=(t,t,・・・,tを意味する。また、は転置ベクトルを意味する。また、tのiは送信アンテナ番号を意味する。)を送信する無線信号送信装置と、M個(Mは1以上の整数)の受信アンテナを具備し、前記N個の送信アンテナと前記M個の受信アンテナの組み合せであるN×M個の無線伝送経路の伝達応答を各要素とする伝達応答行列H(Hの(i,j)成分hijは、送信アンテナjと受信アンテナi間の伝達応答を意味する。jは1以上N以下の整数、iは1以上M以下の整数。)の推定手段と、前記推定手段により推定された伝達応答行列Hと、送信信号候補点(^T)から受信信号のレプリカH×(^T)を生成し、前記レプリカH×(^T)と前記M個の各受信アンテナの受信信号R(R=(r,r,・・・,rを意味する。また、rのjは受信アンテナ番号を意味する。)とのユークリッド距離差|R−H×(^T)|を最小にする(T)を元の送信信号と判定するMLD手段と、前記MLD手段により判定された(T)を軟判定誤り訂正復号する軟判定誤り訂正復号手段とを有する無線信号受信装置からなるMIMO無線信号伝送システムにおいて、前記無線信号受信装置が、前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる軟判定情報としての送信信号t(kは1以上、N以下の整数)に対する尤度重み係数として、伝達応答行列Hの左側擬似逆行列(HH)−1((HH)−1のs行t列成分(sは1以上N以下の整数、tは1以上M以下の整数。)をh´stとする)のk行目要素成分の絶対値の2乗を列方向に和を取った後、平方根逆数した値である
Figure 0004246114
を用いることを特徴とする。
また、請求項2に記載の無線信号伝送システムは、前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる送信信号tに対する尤度重み係数として、前記Aと前記全送信信号候補点(^T)における前記ユークリッド距離差|R−H×(^T)|のうち、2番目に小さな距離dと最小距離dの2乗差の平方根√(d −d )の積A×√(d −d )を用いることを特徴とする。
また、請求項3に記載の無線信号伝送システムは、前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる送信信号tに対する尤度重み係数として、前記Aと前記全送信信号候補点(^T)における前記ユークリッド距離差|R−H×(^T)|のうち、2番目に小さな距離dと最小距離dの比との積A×d/dを用いることを特徴とする。
また、請求項4に記載のMIMO無線信号伝送システムは、前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる送信信号tのサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、サブキャリア成分fの前記Aを用いることを特徴とする。
また、請求項5に記載のMIMO無線信号伝送システムは、前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる送信信号tのサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、サブキャリア成分fの前記A×√(d −d )を用いることを特徴とする。
また、請求項6に記載のMIMO無線信号伝送システムは、前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる送信信号tのサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、サブキャリア成分fの前記A×d/dを用いることを特徴とする。
また、請求項7に記載のMIMO無線信号伝送方法は、N個(Nは2以上の整数)の送信アンテナを具備する無線信号送信装置から送信される同一の周波数を用いて誤り訂正符合化を施した無線信号T(T=(t,t,・・・,tを意味する。また、は転置ベクトルを意味する。また、tのiは送信アンテナ番号を意味する。)を、M個(Mは1以上の整数)の受信アンテナを有するとともに、伝達応答行列推定手段、尤度重み係数計算手段、MLD手段、軟判定誤り訂正復号手段を有する無線信号受信装置において受信するMIMO無線信号伝送方法において、前記伝達応答行列推定手段により、伝達応答行列H(Hの(i,j)成分hijは、送信アンテナjと受信アンテナi間の伝達応答を意味する。jは1以上N以下の整数、iは1以上M以下の整数。)を推定するステップと、
前記尤度重み係数計算手段により、前記伝達応答行列推定手段によって推定された伝達応答行列Hを用いて、N個の送信信号tについて、尤度重み係数
Figure 0004246114
を計算するステップと、前記尤度重み係数計算手段によって計算された尤度重み係数Aを蓄積するステップと、前記MLD手段により、N個の送信信号tを判定し、判定したtについて尤度Lを計算するステップと、前記MLD手段により計算された尤度と、前記蓄積されたAを乗算した値L×Aを軟判定値として求めるステップと、前記軟判定誤り訂正復号手段により、前記MLD手段が求めた軟判定値を訂正復号するステップとを有する。
また、請求項8に記載のMIMO無線信号伝送方法は、前記MLD手段により、前記Aと全送信信号候補点(^T)におけるユークリッド距離差|R−H×(^T)|のうち、2番目に小さな距離dと最小距離dと2乗差の平方根√(d −d )の積A×√(d −d )を計算するステップを更に有し、前記尤度重み係数として、A×√(d −d )を用いることを特徴とする。
また、請求項9に記載のMIMO無線信号伝送方法は、前記MLD手段により、前記Aと全送信信号候補点(^T)におけるユークリッド距離差|R−H×(^T)|のうち、2番目に小さな距離dと最小距離dの比との積A×d/dを計算するステップを更に有し、前記尤度重み係数として、A×d/dを用いることを特徴とする。
また、請求項10に記載のMIMO無線信号伝送方法は、前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段により、前記MLD手段が求めた軟判定値を訂正復号するステップにおいて使用する送信信号t(kは1以上N以下の整数)のサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、Aを用いることを特徴とする。
また、請求項11に記載のMIMO無線信号伝送方法は、前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段により、前記MLD手段が求めた軟判定値を訂正復号するステップにおいて使用する送信信号t(kは1以上N以下の整数)のサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、A×√(d −d )を用いることを特徴とする。
また、請求項12に記載のMIMO無線信号伝送方法は、前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段により、前記MLD手段が求めた軟判定値を訂正復号するステップにおいて使用する送信信号t(kは1以上N以下の整数)のサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、A×d/dを用いることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、各送信信号のSNRを反映させた尤度重み係数
Figure 0004246114
を乗算することにより、軟判定誤り訂正復号の誤り能力を効果的に発揮させることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、各送信信号のSNRを反映させた尤度重み係数A×√(d −d )を乗算することにより、軟判定誤り訂正復号の誤り能力をより効果的に発揮させることができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、各送信信号のSNRを反映させた尤度重み係数A×d/dを乗算することにより、軟判定誤り訂正復号の誤り能力を更に効果的に発揮させることができる。
また、請求項4〜6に記載の発明によれば、周波数選択性フェージング環境下において、軟判定誤り訂正復号の誤り訂正能力をより効果的に発揮させることができる。
以下、本発明の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムを、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムを構成する無線信号送信装置1と無線信号受信装置2のブロック図である。
無線信号送信装置1には、N個(Nは2以上の整数)の独立なデータ信号系列#1,#2,・・・,#Nが入力される。なお、データ信号系列#1,#2,・・・,#Nは、PCなどの外部から独立なN個のデータ信号列が供給されるような形態でもよいし、また、同じくPCなどの外部から1個のデータ信号列が供給され、データ信号系列を無線装置がシリアル−パラレル変換によりN個のデータ信号系列に分解するような形態でもよい。また、無線装置自体がN個の独立なデータ信号を発生するような形態でもよい。
無線信号送信装置1は、データ信号系列#1,#2,・・・,#Nに対して、各信号系列#1,#2,・・・,#Nに対して誤り訂正符号化を行うN個の誤り訂正符号化手段1−1−1〜1−1−Nを有する。また、N個の誤り訂正符号化手段1−1−1〜1−1−Nの出力信号をN個の無線信号T=(t,t,・・・,tに変調するN個の変調手段1−2−1〜1−2−Nを有する。
また、無線信号受信装置2が伝達応答行列Hを推定するための経路伝達応答行列推定用パイロット信号を生成する経路伝達応答行列推定用パイロット信号生成手段1−3を有する。また、無線信号Tに経路伝達応答行列推定用パイロット信号を付加するN個の信号多重手段1−4−1〜1−4−Nを有する。
また、N個の信号多重手段1−4−1〜1−4−Nの出力信号を無線周波数へ変換するN個の周波数変換手段1−5−1〜1−5−Nを有する。また、N個の周波数変換手段の出力信号を空間上へ送信するN個の送信アンテナ1−6−1〜1−6−Nを有する。
なお、誤り訂正符号化手段1−1−1〜1−1−Nは、データ信号系列#1,#2,・・・,#Nが1個のデータ信号系列からシリアル−パラレル変換により生成される場合に、シリアル−パラレル変換の前段に1個だけ置くような構成も考えれる。
一方、無線信号受信装置2は、M個の受信アンテナ2−1−1〜2−1−Mを有する。また、受信アンテナ2−1−1〜2−1−Mが受信した信号に対してベースバンド帯へ周波数変換するM個の周波数変換手段2−2−1〜2−2−Mを有する。
また、M個の受信アンテナ2−1−1〜2−1−Mで受信した経路伝達応答行列推定用パイロット信号から経路伝達応答行列Hを推定する伝達応答行列推定手段2−3を有する。また、伝達応答行列推定手段2−3が推定した伝達応答行列Hを用いて、M個の受信アンテナ2−1−1〜2−1−Mが受信したM個の受信信号R=(r,r,・・・,rから、MLDにより元のN個の送信信号(T)=((),(),・・・,())を判定するMLD手段2−4を有する。
また、伝達応答行列推定手段2−3が推定した伝達応答行列HからN個の尤度重み係数
Figure 0004246114
を計算する尤度重み係数計算手段2−6を有する。
また、MLD手段2−4で判定したN個の送信信号(T)=((),(),・・・,())に対して尤度を計算するN個の尤度計算手段2−5−1〜2−5−Nを有する。また、N個の尤度計算手段2−5−1〜2−5−Nで計算された尤度に、尤度重み係数計算手段2−6で計算されたN個の尤度重み係数Aを各々乗算するN個の尤度重み係数乗算手段2−7−1〜2−7−Nを有する。
また、尤度重み係数乗算手段2−7−1〜2−7−NのN個の出力信号を各々軟判定誤り訂正を行う軟判定誤り訂正復号手段2−8−1〜2−8−Nを有する。
なお、無線信号送信装置1における誤り訂正符号化手段が1個から構成される場合、無線信号受信装置2における誤り訂正復号手段も、N個の尤度重み係数乗算手段2−6からのN個の出力信号をパラレル−シリアル変換により1個の信号列に変換した後段に1個だけ構成するケースも考えられる。
無線信号送信装置1は、N個の送信信号T=(t,t,・・・,tを誤り訂正符号化手段1−1−1〜1−1−Nにより誤り訂正符号化を行った後、N個の誤り訂正符号化を施した送信信号T=(t,t,・・・,tに先立ち、無線信号受信装置2が経路伝達応答行列Hを推定するための無線信号受信装置2が既知の信号パターンである伝達応答行列推定用パイロット信号を伝達応答行列推定用パイロット信号生成手段1−3により生成する。そして、N個の信号多重手段1−4−1〜1−4−NによってN個の誤り訂正符号化を施した送信信号T=(t,t,・・・,tの前に伝達応答行列推定用パイロット信号を付加する。
なお、伝達応答行列推定用パイロット信号は、無線信号受信装置2が伝達応答行列Hを推定できればどんなパイロット信号パターンでも良い。例えば、各送信アンテナから同じパイロット信号パターンを時分割に送信するような形態が考えられる。この信号パターンを図2に示す。
図2では、例えば、送信アンテナ1−6−1から順に同じパイロット信号パターンを送信しており、ある送信アンテナからパイロット信号を送信している間は他の送信アンテナは送信していない。例えば、送信アンテナ1−6−j(jは1以上、N以下の整数)からパイロット信号が送信された場合、無線信号受信装置2の受信アンテナ2−1−i(iは1以上、M以下の整数)では、送信アンテナ1−6−jから受信アンテナ2−1−iを経由したパイロット信号のみが受信されるため、無線信号受信装置2がパイロット信号パターンを既知であれば、送信アンテナ1−6−jと受信アンテナ2−1−i間の伝達応答hijが推定可能である。以下、同様な動作を各送信アンテナから順番に送信されるパイロット信号について、各受信アンテナで行えば、N個の送信アンテナとM個の受信アンテナの全ての組み合わせの伝達応答hij、すなわち伝達応答行列Hが推定可能である。
以上の無線信号受信装置2における伝達応答行列Hの推定動作は図1において、伝達応答行列推定手段2−3で行われる。
N個の多重手段1−4−1〜1−4−Nが、N個の誤り訂正符号化を施した送信信号T=(t,t,・・・,tに伝達応答行列推定用パイロット信号を付加したN個の信号は、N個の周波数変換手段1−5−1〜1−5−Nによって無線周波数帯へ周波数変換され、N個の送信アンテナ1−6−1〜1−6−Nにより空間へ送信される。
無線信号受信装置2は、N個の送信アンテナl−6−1〜1−6−Nから送信されたN個の送信信号を、M個の受信アンテナ2−1−1〜2−1−MでM個の受信信号を受信した後、周波数変換手段2−2−1〜2−1−Mによりベースバンド帯へ周波数変換される。
MLD手段2−4は、M個の受信信号から伝達応答行列推定手段2−3で推定した伝達応答行列Hを用いて、元のN個の送信信号(T)=((),(),・・・,())を判定する。一方、尤度重み係数計算手段2−6は、伝達応答行列推定手段2−3で推定した伝達応答行列Hを用いてN個の尤度重み係数Aを計算する。
N個の尤度計算手段2−5−1〜2−5−Nは、MLD手段が判定したN個の送信信号(T)=((),(),・・・,())に対して各々尤度を計算する。この場合、変調方式の多値数をmとすると各送信信号()毎にm個の尤度が計算され、総計でm×N個の尤度が計算される。
尤度重み係数乗算手段2−7−1〜2−7−Nは、N個の尤度計算手段2−5−1〜2−5−Nが計算したm×N個の尤度に、尤度重み係数計算手段2−6が計算した各々N個の尤度重み係数Aを各送信信号()に対応するもの同士を乗算し、N個の軟判定誤り訂正復号手段2−8−1〜2−8−Nに入力する。
N個の軟判定誤り訂正復号手段2−8−1〜2−8−Nは、入力された各々N個の入力信号系列に対して軟判定誤り訂正を行い、最終的に元のN個のデータ信号系列#(1),#(2),・・・,#(N)を再生する。
本実施形態の尤度重み係数Aの物理的意味を明らかにするために、図3に本実施形態の尤度重み係数と受信信号複素空間上(r,r)におけるレプリカ信号の配置の関係を図示したものを示す。図10と同様、説明を簡単にするため、送信アンテナ数を2つ、受信アンテナ数を2つ、送信信号の変復調としてBPSK変調を用いた場合のMIMO無線信号伝送システムについて説明する。なお、以下の説明では、送信信号の変調方式がQPSK、16QAMなどの多値変調についてもI成分、Q成分が直交していることから同様のことが成立する。
図10と同様に、BPSK変調の送信信号t,tに対して、4通りの組み合わせ(t,t)=(1,1)、(1,−1)、(−1,1)、(−1,−1)があり、各々に対してレプリカ信号h+h、h−h、−h+h、−h−hが存在する。図3における格子点●がこれに対応する。
なお、図10と同様、ベクトルh,hは、各々送信信号t,tが経由した無線伝送経路の伝達係数の集合であり、h=(h11,h21、h=(h12,h22である。また、e、eはh、hと各々直交し、大きさ1の単位ベクトルである。
MLD手段2−4が判定する送信信号tに対する信頼度は送信信号tが同じで送信信号tが異なるレプリカ信号間の距離、すなわち、(t,t)=(1,1)と(t,t)=(−1,1)(または、(t,t)=(1,−1)と(t,t)=(−1,−1))に対応するレプリカ信号h+hと−h+hのユークリッド距離差となる。このユークリッド距離差はhとhのなす角とhの大きさに依存するが、最小値はhとeの内積値<e|h>の2倍と等しくなる。
従って、内積値<e|h>はMLDが判定する送信信号tの信頼度を反映するものと考えられる。また、同様に内積値<e|h>はMLD手段2−4が判定する送信信号tの信頼度を反映するものと考えられる。
なお、本実施形態における尤度重み係数Aは、左側擬似逆行列の性質からこの内積値<e|h>そのものとなる。従って、本実施形態における尤度重み係数Aは、MLD判定する各送信信号の信頼度を各送信信号が経由する無線伝送経路の伝達係数の面から反映しており、MLD判定信号に対する軟判定誤り訂正復号の誤り訂正効果が従来の重み係数を使用する場合よりも期待できる。
次に、本発明の第1の実施携帯によるMIMO無線信号伝送方法について説明する。
図4は、第1の実施形態による無線信号受信装置2の動作を示すフローチャートである。無線信号受信装置2の受信アンテナ2−1−1〜2−1−Mで受信された信号は、周波数変換手段2−2−1〜2−2−Mを介して、伝達応答行列推定手段2−3に入力される。
伝達応答行列推定手段2−3では、伝達応答行列Hが推定される(ステップS11)。
次に、尤度重み係数計算手段2−6において、伝達応答行列推定手段2−3で推定された伝達応答行列Hを用いて、無線信号送信装置1から送信されたN個の送信信号tについて、尤度重み係数Aが計算される(ステップS12)。
次に、尤度重み係数計算手段2−6で計算された尤度重み係数Aが蓄積される(ステップS13)。
次に、無線信号送信装置1から送信された送信信号Tを、無線信号受信装置2が受信したか否かが判断される(ステップS14)。送信信号Tを受信した場合には、ステップS14において、「YES」と判断され、ステップS15に進む。一方、送信信号Tを受信していない場合には、送信信号Tを受信するまで、ステップS14の処理を繰り返す。
ステップS14において、送信信号Tを受信した場合には、尤度計算手段2−5−1〜2−5−Nにより、N個の送信信号()が判定され、判定された()について尤度Lが計算される(ステップS15)。
次に、N個の送信信号()に対して計算された尤度Lと、蓄積されたAが乗算され、L×Aの値が軟判定値として求められる(ステップS16)。
次に、軟判定誤り訂正復号手段2−8−1〜2−8−Nにおいて、L×Aの値を用いて、軟判定誤り訂正復号化が行われ、無線信号送信装置1から送信された送信信号Tが再生される(ステップS17)。
次に、送信信号Tの受信が終了したか否かが判断される(ステップS18)。送信信号Tの受信が終了した場合には、処理を終了する。一方、送信信号Tの受信が終了していない場合には、ステップS19に進む。
ステップS19では、伝達応答行列を推定できるか否かが判断される。伝達応答行列が推定できる場合には、ステップS12に進む。一方、伝達応答行列が推定できない場合には、ステップS14に進む。
次に、本発明の第2の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムについて説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムを構成する無線信号送信装置1と無線信号受信装置4のブロック図である。
無線信号送信装置1は、図1の無線信号送信装置1と同じ構成になっている。また、無線信号受信装置4は、図1の無線信号受信装置2のMLD手段2−4と尤度重み係数計算手段2−6が異なるが、他は同じ構成になっている。無線信号受信装置4におけるMLD手段4−4は2番目に小さなユークリッド距離dと、1番目に小さなユークリッド距離dを尤度重み係数計算手段4−6へ出力する。
無線信号受信装置4における尤度重み係数計算手段4−6は伝達応答行列推定手段2−3が推定した伝達応答行列HとMLD手段4−4からの出力前記d,dから尤度重み係数A×√(d −d )を計算し、尤度重み係数乗算手段2−7−1〜2−7−Nへ出力する。
本実施形態の尤度重み係数は、従来の尤度重み係数(d −d )と、第1の実施形態で用いた重み係数Aを次元を合わせて乗算したものであり、互いの尤度重み係数の相乗効果が期待できる。
次に、本発明の第2の実施形態によるMIMO無線信号伝送方法について説明する。
図6は、第2の実施形態による無線信号受信装置4の動作を示すフローチャートである。
第1の実施形態による無線信号受信装置2とは、ステップS25、S26、S27の処理が異なる。すなわち、ステップS25では、尤度計算手段1−5−1〜1−5−Nにより、N個の送信信号()が判定され、判定されたについて尤度Lが計算されるとともに、送信信号Tに対して最小のユークリッド距離dと、2番目に小さなユークリッド距離dが計算される。
また、ステップS26では、N個の送信信号tに対して計算された尤度Lと、蓄積されたAの他に更に√(d −d )が乗算され、√(d −d )×A×Lの値が軟判定値として求められる。
また、ステップS27では、軟判定誤り訂正復号手段2−8−1〜2−8−Nにおいて、√(d −d )×A×Lの値を用いて、軟判定誤り訂正復号化が行われ、無線信号送信装置1から送信された送信信号Tが再生される。
その他のステップ(ステップS21〜S24、S28、S29)の処理については、第1の実施形態における処理(図4)と同じなので説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムについて説明する。
本発明の第3の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムの構成は、図5に示した第2の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムの構成と同じである。
第2の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムとの違いは無線信号受信装置4における尤度重み係数計算手段4−6が、伝達応答行列推定手段2−3が推定した伝達応答行列HとMLD手段4−4からの出力前記d,dから尤度重み係数A×√(d −d )の代わりに尤度重み係数A×d/dを計算する。尤度重み係数計算手段4−6以外の構成は第2の実施形態と同じである。
第3の実施形態の尤度重み係数は前記d,dの差を反映する量として比を用いており、第2の実施形態における尤度重み係数よりもさらなる効果が期待できる。
次に、本発明の第3の実施形態によるMIMO無線信号伝送方法について説明する。
図7は、第3の実施形態による無線信号受信装置4の動作を示すフローチャートである。
第2の実施形態による処理とは、ステップS36、S37が異なる。すなわち、ステップS36では、N個の送信信号tに対して計算された尤度Lと、蓄積されたAに√(d −d )ではなく、d/dが乗算され、d/d×A×Lの値が軟判定値として求められる。
また、ステップS37では、軟判定誤り訂正復号手段2−8−1〜2−8−Nにおいて、d/d×A×Lの値を用いて、軟判定誤り訂正復号化が行われ、無線信号送信装置1から送信された送信信号Tが再生される。
その他のステップ(ステップS31〜S35、S38、S39)の処理については、第2の実施形態における処理(図6)と同じなので説明を省略する。
次に、本発明の第4の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムについて説明する。
図8は、本発明の第4の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムを構成する無線信号送信装置5と無線信号受信装置6のブロック図である。
本実施形態は、第1の実施形態によるMIMO無線信号システムにOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式に適用したものである。
無線信号送信装置5は、図1の無線信号送信装置1におけるN個の変調手段1−2−1〜1−2−Nの後段にN個のIFFT(Inverse-Fast-Fourier Transform)手段5−3−1〜5−3−Nを配置したものであり、変調手段1−2−1〜1−2−Nの出力信号T=(t,t,・・・,tにIFFT手段5−3−1〜5−3−NによりOFDM変調が施される。
一方、無線信号受信装置6は、図1の無線信号受信装置2におけるとMLD手段2−4の前段にM個のFFT(Fast-Fourier Transform)手段6−4−1〜6−4−Nが配置され、伝達応答行列推定手段2−3とMLD手段2−4とN個の尤度計算手段2−5−1〜2−5−Nと尤度重み係数計算手段2−6とN個の尤度重み係数乗算手段2−7−1〜2−7−Nは、第1の実施形態の無線信号受信装置2(図1)における伝達応答行列推定手段2−3とMLD手段2−4とN個の尤度計算手段2−5−1〜2−5−Nと尤度重み係数計算手段2−6とN個の尤度重み係数乗算手段2−7−1〜2−7−Nの各々の処理が各サブキャリア成分独立に行われる。
すなわち、各サブキャリア成分毎にMLD手段2−4によりN個の送信信号(T)=((),(),・・・,())が判定され、尤度計算手段2−5−1〜2−5−Nにより各サブキャリア毎にN個の送信信号(T)=((),(),・・・,())に対してm×N個の尤度が計算され、尤度重み係数計算手段2−6により各サブキャリア成分ごとに各々N個の尤度重み係数Aが計算され、N個の尤度重み係数乗算手段2−7−1〜2−7−Nにより各サブキャリア成分毎にm×N個の尤度とN個の尤度重み係数(T)=((),(),・・・,())が各送信信号()に対応するもの同士で乗算される。各尤度重み係数乗算手段2−7−jの出力信号はサブキャリア数分出力されるが、全サブキャリア成分とも同一の軟判定誤り訂正復号手段2−8−jに入力される。軟判定誤り訂正復号手段2−8−jは全サブキャリア成分の入力信号に対して誤り訂正を行い、元のデータ信号系列#(j)が再生される。
誤り訂正がN個の軟判定誤り訂正復号手段2−8−1〜2−8−Nにおいて同様に行われ、最終的にN個の元のデータ信号系列#(1),#(2),・・・,#(N)が再生される。
尤度重み係数乗算手段2−7−jの出力信号の全サブキャリア成分を軟判定誤り訂正復号手段2−8−jへ入力する順番は、元のデータ信号系列#(j)の順番に対応する。仮に無線信号送信装置5内でインタリーバを行った場合、無線信号受信装置6内ではインタリーバに対応したデインタリーバが行われる。
本実施形態では、第1の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムに、更にOFDM方式を適用することにより、第1の実施形態と比較して、周波数選択性フェージング環境下において、第1の実施形態の尤度重み係数Aを用いることによる軟判定利得向上が更に期待できる。
次に、本発明の第4の実施形態によるMIMO無線信号伝送方法について説明する。
第4の実施形態によるMIMO無線信号伝送方法を示すフローチャートは、第1の実施形態によるMIMO無線信号伝送方法を示すフローチャート(図4)と同じである。
ただ、図4のフローチャートにおいて、ステップS11〜S16及びS19の処理については、サブキャリア単位での処理を行い、ステップS17及びS18の処理については、全サブキャリアでの処理を行う点で相違する。
次に、本発明の第5の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムについて説明する。本実施形態によるMIMO無線信号伝送システムを構成する無線信号送信装置と無線信号受信装置の構成は、第4の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムの構成(図8)と同じである。また、第5の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムは、第2の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムにOFDM方式を適用したものである。
図8において、無線信号送信装置5と無線信号受信装置6には、各々IFFT手段5−3−1〜5−3−NとFFT手段6−4−1〜6−4−Nが配置されている。誤り訂正符号化手段1−1−1〜1−1−Nから尤度重み係数乗算手段2−7−1〜2−7−Nまでの処理は、第2の実施形態によるMIMO無線信号伝送システム(図5)の誤り訂正符号化手段1−1−1〜1−1−Nから尤度重み係数乗算手段2−7−1〜2−7−Nまでの処理と同様の処理をサブキャリア単位で行う。尤度重み乗算手段2−7−1〜2−7−N以降の軟判定誤り訂正復号手段2−8−1〜2−8−Nの処理は、第4の実施形態(図8)における軟判定誤り訂正復号手段2−8−1〜2−8−Nと同様である。
第5の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムでは、第2の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムに、更にOFDM方式を適用することにより、周波数選択性フェージング環境下において、尤度重み係数A×√(d −d )を用いることによる軟判定利得向上が更に期待できる。
次に、本発明の第5の実施形態によるMIMO無線信号伝送方法について説明する。
第5の実施形態によるMIMO無線信号伝送方法を示すフローチャートは、第2の実施形態によるMIMO無線信号伝送方法を示すフローチャート(図6)と同じである。
ただ、図6のフローチャートにおいて、ステップS21〜S26、S29の処理については、サブキャリア単位での処理を行い、ステップS27及びS28の処理については、全サブキャリアでの処理を行う点で相違する。
次に、本発明の第6の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムについて説明する。本実施形態によるMIMO無線信号伝送システムを構成する無線信号送信装置と無線信号受信装置の構成は、第4の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムの構成(図8)と同じである。また、第6の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムは、第3の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムにOFDM方式を適用したものである。
図8において、無線信号送信装置5と無線信号受信装置6には、各々IFFT手段5−3−1〜5−3−NとFFT手段6−4−1〜6−4−Nが配置されている。
誤り訂正符号化手段1−1−1〜1−1−Nから尤度重み係数乗算手段2−7−1〜2−7−Nまでの処理は、第3の実施形態によるMIMO無線信号伝送システム(図5)の誤り訂正符号化手段1−1−1〜1−1−Nから尤度重み係数乗算手段2−7−1〜2−7−Nまでの処理と同様の処理をサブキャリア単位で行う。
尤度重み乗算手段2−7−1〜2−7−N以降の軟判定誤り訂正復号手段2−8−1〜2−8−Nの処理は、第4の実施形態(図8)における軟判定誤り訂正復号手段2−8−1〜2−8−Nと同様である。
第6の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムでは、第3の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムに、更にOFDM方式を適用することにより、周波数選択性フェージング環境下において、尤度重み係数A×d/dを用いることによる軟判定利得向上が更に期待できる。
次に、本発明の第6の実施形態によるMIMO無線信号伝送方法について説明する。
第6の実施形態によるMIMO無線信号伝送方法を示すフローチャートは、第3の実施形態によるMIMO無線信号伝送方法を示すフローチャート(図7)と同じである。
ただ、図7のフローチャートにおいて、ステップS31〜S36及びS39の処理については、サブキャリア単位での処理を行い、ステップS37及びS38の処理については、全サブキャリアでの処理を行う点で相違する。
本発明の実施形態による尤度重み係数A、A×√(d −d )、A×d/dの効果を定量的に示すために、これらと従来の尤度重み係数(d −d )と尤度重み係数を用いない場合のPER(Packet Error Rate)特性をシュミレーション評価したグラフを図9に示す。
図9のシミュレーション条件は以下のようにした。すなわち、送信アンテナ数と受信アンテナ数ともに2つにした。また、OFDM方式を適用し、OFDM方式は5GHz無線LAN標準IEEE802.11aに準拠した。また、サブキャリア変調方式は64QAMを用い、符号化率は3/4を用いた。また、パケット長は64byteを使用した。また、MIMOチャネルモデルは、各無線伝送経路はIEEE802.11a指定のレイリーフェージングチャネルで遅延分散100nsとした。また、空間相関は無相関にし、チャネル推定、同期理想の条件のもとでシミュレーションを行った。
図9より、(尤度重みなし)<(d −d )<A<A×√(d −d )<A×d/dの順番でPER特性が向上していることが分かる。このことから、本実施形態の尤度重み係数の効果を確認することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、具体的な構成についてはこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等が可能である。
本発明の第1の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムのブロック図である。 伝達応答行列Hの推定を実現するパイロット信号の構成を示す図である。 本実施形態の尤度重み係数の物理的意味を示した図である。 第1の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムの処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2及び第3の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムのブロック図である。 第2の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムの処理の流れを示すフローチャートである。 第3の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムの処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態によるMIMO無線信号伝送システムのブロック図である。 本発明の実施形態の尤度重み係数を用いた場合のPER特性のシミュレーション評価結果を示すグラフである。 従来の尤度重み係数の物理的意味を示した図である。
符号の説明
1・・・無線信号送信装置
1−1−1〜1−1−N・・・誤り訂正符号化手段
1−2−1〜1−2−N・・・変調手段
1−3・・・経路伝達応答行列推定用パイロット信号生成手段
1−4−1〜1−4−N・・・信号多重手段
1−5−1〜1−5−N・・・周波数変換手段
1−6−1〜1−6−N・・・送信アンテナ
2・・・無線信号受信装置
2−1−1〜2−1−M・・・受信アンテナ
2−2−1〜2−2−M・・・周波数変換手段
2−3・・・伝達応答行列推定手段
2−4,4−4・・・MLD手段
2−5−1〜2−5−N・・・尤度計算手段
2−6,4−6・・・尤度重み係数計算手段
2−7−1〜2−7−N・・・尤度重み係数乗算手段
2−8−1〜2−8−N・・・軟判定誤り訂正復号手段
5−3−1〜5−3−N・・・IFFT手段
6−4−1〜6−4−N・・・FFT手段

Claims (12)

  1. N個(Nは2以上の整数)の送信アンテナを具備し、前記送信アンテナから同一の周波数を用いて誤り訂正符号化を施した無線信号T(T=(t,t,・・・,tを意味する。また、は転置ベクトルを意味する。また、tのiは送信アンテナ番号を意味する。)を送信する無線信号送信装置と、
    M個(Mは1以上の整数)の受信アンテナを具備し、前記N個の送信アンテナと前記M個の受信アンテナの組み合せであるN×M個の無線伝送経路の伝達応答を各要素とする伝達応答行列H(Hの(i,j)成分hijは、送信アンテナjと受信アンテナi間の伝達応答を意味する。jは1以上N以下の整数、iは1以上M以下の整数。)の推定手段と、
    前記推定手段により推定された伝達応答行列Hと、送信信号候補点(^T)から受信信号のレプリカH×(^T)を生成し、前記レプリカH×(^T)と前記M個の各受信アンテナの受信信号R(R=(r,r,・・・,rを意味する。また、rのjは受信アンテナ番号を意味する。)とのユークリッド距離差|R−H×(^T)|を最小にする(T)を元の送信信号と判定するMLD手段と、
    前記MLD手段により判定された(T)を軟判定誤り訂正復号する軟判定誤り訂正復号手段と
    を有する無線信号受信装置からなるMIMO無線信号伝送システムにおいて、
    前記無線信号受信装置が、前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる軟判定情報としての送信信号t(kは1以上、N以下の整数)に対する尤度重み係数として、伝達応答行列Hの左側擬似逆行列(HH)−1((HH)−1のs行t列成分(sは1以上N以下の整数、tは1以上M以下の整数。)をh´stとする)のk行目要素成分の絶対値の2乗を列方向に和を取った後、平方根逆数した値である
    Figure 0004246114
    を用いることを特徴とするMIMO無線信号伝送システム。
  2. 前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる送信信号tに対する尤度重み係数として、前記Aと前記全送信信号候補点(^T)における前記ユークリッド距離差|R−H×(^T)|のうち、2番目に小さな距離dと最小距離dの2乗差の平方根√(d −d )の積A×√(d −d )を用いることを特徴とする請求項1に記載の無線信号伝送システム。
  3. 前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる送信信号tに対する尤度重み係数として、前記Aと前記全送信信号候補点(^T)における前記ユークリッド距離差|R−H×(^T)|のうち、2番目に小さな距離dと最小距離dの比との積A×d/dを用いることを特徴とする請求項1に記載のMIMO無線信号伝送システム。
  4. 前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる送信信号tのサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、サブキャリア成分fの前記Aを用いることを特徴とする請求項1に記載のMIMO無線信号伝送システム。
  5. 前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる送信信号tのサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、サブキャリア成分fの前記A×√(d −d )を用いることを特徴とする請求項2に記載のMIMO無線信号伝送システム。
  6. 前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段に用いる送信信号tのサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、サブキャリア成分fの前記A×d/dを用いることを特徴とする請求項3に記載のMIMO無線信号伝送システム。
  7. N個(Nは2以上の整数)の送信アンテナを具備する無線信号送信装置から送信される同一の周波数を用いて誤り訂正符合化を施した無線信号T(T=(t,t,・・・,tを意味する。また、は転置ベクトルを意味する。また、tのiは送信アンテナ番号を意味する。)を、
    M個(Mは1以上の整数)の受信アンテナを有するとともに、伝達応答行列推定手段、尤度重み係数計算手段、MLD手段、軟判定誤り訂正復号手段を有する無線信号受信装置において受信するMIMO無線信号伝送方法において、
    前記伝達応答行列推定手段により、伝達応答行列H(Hの(i,j)成分hijは、送信アンテナjと受信アンテナi間の伝達応答を意味する。jは1以上N以下の整数、iは1以上M以下の整数。)を推定するステップと、
    前記尤度重み係数計算手段により、前記伝達応答行列推定手段によって推定された伝達応答行列Hを用いて、N個の送信信号tについて、尤度重み係数
    Figure 0004246114
    を計算するステップと、
    前記尤度重み係数計算手段によって計算された尤度重み係数Aを蓄積するステップと、
    前記MLD手段により、N個の送信信号tを判定し、判定したtについて尤度Lを計算するステップと、
    前記MLD手段により計算された尤度と、前記蓄積されたAを乗算した値L×Aを軟判定値として求めるステップと、
    前記軟判定誤り訂正復号手段により、前記MLD手段が求めた軟判定値を訂正復号するステップと、
    を有するMIMO無線信号伝送方法。
  8. 前記MLD手段により、前記Aと全送信信号候補点(^T)におけるユークリッド距離差|R−H×(^T)|のうち、2番目に小さな距離dと最小距離dと2乗差の平方根√(d −d )の積A×√(d −d )を計算するステップを更に有し、
    前記尤度重み係数として、A×√(d −d )を用いることを特徴とする請求項7に記載のMIMO無線信号伝送方法。
  9. 前記MLD手段により、前記Aと全送信信号候補点(^T)におけるユークリッド距離差|R−H×(^T)|のうち、2番目に小さな距離dと最小距離dの比との積A×d/dを計算するステップを更に有し、
    前記尤度重み係数として、A×d/dを用いることを特徴とする請求項7に記載のMIMO無線信号伝送方法。
  10. 前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段により、前記MLD手段が求めた軟判定値を訂正復号するステップにおいて使用する送信信号t(kは1以上N以下の整数)のサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、Aを用いることを特徴とする請求項7に記載のMIMO無線信号伝送方法。
  11. 前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段により、前記MLD手段が求めた軟判定値を訂正復号するステップにおいて使用する送信信号t(kは1以上N以下の整数)のサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、A×√(d −d )を用いることを特徴とする請求項8に記載のMIMO無線信号伝送方法。
  12. 前記送信信号TがOFDM信号であり、前記軟判定誤り訂正復号手段により、前記MLD手段が求めた軟判定値を訂正復号するステップにおいて使用する送信信号t(kは1以上N以下の整数)のサブキャリア成分に対する尤度重み係数として、A×d/dを用いることを特徴とする請求項9に記載のMIMO無線信号伝送方法。
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