JP4849115B2 - 積層体、液晶ディスプレイ装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
ところで、LCDは、ノートパソコン、携帯電話、カーナビゲーションシステム、フラットテレビ等に急速に普及しつつある。そして、軽量、薄型であることから戸外での携帯使用に供され、その使用環境は苛酷なものである。そのため偏光フィルムにも、耐久性の向上、光学性能の安定化等が強く要求されるようになっている。
しかし、LCDの薄型化・大型化・高輝度化等に伴い、偏光フィルムの耐久性向上が従来以上に要求されつつある中で、上記TACの保護層は、それを満足するに十分な防湿性を有していないという問題があった。
最近、TACの代りに防湿性に優れる熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂シートを偏光膜の保護層として使用することが提案されている。
1.偏光膜(C)の一方の面に、厚みが5〜200μm、透湿度が0.3〜2.9g/m2・24h、及び面内の最大レターデーション値が4nm以下である樹脂フィルム(A)が積層され、他方の面に、厚みが20〜200μm、透湿度が50〜1,500g/m2・24hである樹脂フィルム(B)が積層されてなる積層体、
2.前記樹脂フィルム(A)の透湿度が0.6〜2.9g/m 2 ・24hである、1に記載の積層体、
3.フィルム(A)と偏光膜(C)との間、及びフィルム(B)と偏光膜(C)との間に、さらにビニルアルコール重合体の接着層を有する1又は2に記載の積層体、
4.フィルム(A)が脂環式構造含有重合体樹脂を主成分とする1乃至3のいずれか1項記載の積層体、
5.フィルム(B)がトリアセチルセルロースを主成分とする1乃至4のいずれか1項に記載の積層体、
6.厚みが5〜200μm、透湿度が0.3〜2.9g/m2・24h、及び面内の最大レターデーション値が4nm以下であるフィルム(A)の一面又は偏光膜(C)の一面の少なくとも一面、及び、厚みが20〜200μm、透湿度が50〜1,500g/m2・24hであるフィルム(B)の一面又は偏光膜(C)の前記以外の一面の少なくとも一面にビニルアルコール重合体の溶液を塗布し、次いで、前記偏光膜(C)の両面にそれぞれフィルム(A)とフィルム(B)とを貼り合わせ、温度2〜150℃で0.5〜200時間保持することを含む3に記載の積層体の製造方法、
が、それぞれ提供される。
また、フィルム(A)は、透湿度が、好ましくは0.6〜20g/m2・24h、より好ましくは1〜10g/m2・24hである。透湿度が低すぎると上記同様に接着剤の乾燥が不十分となり、高すぎると使用環境での偏光膜の吸湿が増大し、いずれの場合にも偏光膜の耐久性が低下するため、透湿度が上記範囲にあると、偏光膜の耐久性が向上する。尚、上記透湿度は、JIS Z0280によるカップ法を用いて、温度40℃、湿度90%で測定される値である。
さらに、フィルム(A)は、面内の最大レターデーション(Remax)が、好ましくは3nm以下、より好ましくは2nm以下である。Remaxが上記範囲にあると、積層体を偏光フィルムとして使用する場合の光学性能が向上する。
脂環式構造を有する繰り返し単位の脂環式構造含有重合体樹脂中の割合は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造を有する繰り返し単位の割合が過度に少ないと耐熱性が低下し好ましくない。なお、脂環式構造含有重合体樹脂における脂環式構造を有する繰り返し単位以外の繰り返し単位は使用目的に応じて適宜選択される。
ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィンの重合体又は環状共役ジエンの重合体の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の重量平均分子量で、通常5,000〜500,000、好ましくは8,000〜200,000、より好ましくは10,000〜100,000の範囲であるときに、フィルム(A)の機械的強度、及び成形加工性とが高度にバランスされて好適である。
ビニル脂環式炭化水素重合体は、ビニルシクロアルカン又はビニルシクロアルケン由来の繰り返し単位を有する重合体であり、例えば、ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどの、ビニル基を有するシクロアルカンやビニル基を有するシクロアルケン、すなわちビニル脂環式炭化水素化合物の重合体及びその水素化物;スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族炭化水素化合物の重合体の芳香環部分の水素化物;などを用いることができる。ビニル脂環式炭化水素重合体は、ビニル脂環式炭化水素化合物やビニル芳香族炭化水素化合物と、これらの単量体と共重合可能な他の単量体とのランダム共重合体、ブロック共重合体などの共重合体及びその水素化物であってもよい。ブロック共重合体としては、ジブロック、トリブロック、またはそれ以上のマルチブロックや傾斜ブロック共重合体などが挙げられるが、特に制限はない。
ビニル脂環式炭化水素重合体の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフ法で測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の重量平均分子量で、通常10,000〜300,000、好ましくは15,000〜250,000、より好ましくは20,000〜200,000の範囲であるときに、成形体の機械的強度及び成形加工性とが高度にバランスされて好適である。
フィルム(A)の成形方法としては、例えば、加熱溶融成形法や溶液流延法を用いることができる。加熱溶融成形法は、さらに詳細に、押し出し成形法、プレス成形法、インフレーション成形法、射出成形法、ブロー成形法、延伸成形法などに分類できるが、これらの方法の中でも、機械的強度、表面精度等に優れたフィルムを得るためには、押出成形法、インフレーション成形法、及びプレス成形法が好ましく、押出成形法が最も好ましい。成形条件は、使用目的や成形方法により適宜選択されるが、加熱溶融成形法による場合は、シリンダー温度が、通常、150〜400℃、好ましくは200〜350℃、より好ましくは230〜330℃の範囲で適宜設定される。樹脂温度が過度に低いと流動性が悪化し、フィルムにヒケやひずみを生じ、樹脂温度が過度に高いと樹脂の熱分解によるボイドやシルバーストリークが発生したり、フィルムが黄変するなどの成形不良が発生するおそれがある。
また、目標とするフィルムの膜厚とダイスリップの開口度との比率(引き落とし率)が、フィルムの膜厚/ダイスリップ開口度で0.05〜0.8にするのが好ましく、0.08〜0.4がより好ましい。
フィルム(B)の厚みは、好ましくは、30〜150μm、より好ましくは40〜100μmである。フィルム(B)の厚みが20μm未満であると積層体の機械的強度が低下し、200μmを超えると、積層体を高温高湿度環境下においたときに反り等が生じやすくなり、光線透過率も低下する。従ってフィルム(B)の厚みが上記範囲にあると、耐久性、機械的強度及び光学性能に優れた積層体が得られる。さらにフィルム(B)の透湿度は、好ましくは100〜1,000g/m2・24h、より好ましくは150〜800g/m2・24hである。透湿度が低すぎるとフィルム(B)を偏光膜(C)に接着する接着剤の乾燥が不十分となり、透湿度が高すぎると偏光膜が使用環境で吸湿して、いずれの場合も偏光膜の耐久性が低下するため、透湿度が上記範囲にあると、積層体を偏光フィルムとして用いたときの信頼性が向上する。
フィルム(B)を構成する材料は、上記膜厚範囲のフィルムとしたときの透湿度が上記範囲になる樹脂であればよく、例えば、エチレン−ビニルアルコールの共重合体、セルロースエステルなどが挙げられる。アセチル化セルロースエステルとしては、例えば、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロースなどが挙げられる。中でも透明性、機械的強度等などの観点から、トリアセチルセルロースが最も好ましい。なお、フィルム(B)は、偏光膜(C)との接着性を向上させるために、アルカリによるケン化処理、プラズマ処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、高周波処理、及び電子線処理などを行っても構わない。
本発明に使用する偏光膜(C)は、偏光子としての機能を有するものであれば特に限定されない。例えば、(1)ビニルアルコール重合体(PVA)・ヨウ素系偏光膜、(2)PVA系フィルムに二色性染料を吸着配向させた、PVA・染料系偏光膜、(3)PVA系フィルムより脱水反応を誘起させたり、ポリ塩化ビニルフィルムの脱塩酸反応により、ポリエンを形成させたポリエン系偏光膜、(4)分子内にカチオン基を含有する変性PVAからなるPVA系フィルムの表面および/または内部に二色性染料を有する偏光膜などが挙げられる。偏光膜の初期偏光性能の観点からは、(1)PVA・ヨウ素系偏光膜が好ましく、耐熱性の観点からは(2)PVA・染料系偏光膜が好ましい。
偏光膜の製造方法も特に限定されない。例えば、(1)PVA系フィルムを延伸後ヨウ素イオンを吸着させる方法、(2)PVA系フィルムを二色性染料による染色後延伸する方法、(3)PVA系フィルムを延伸後二色性染料で染色する方法、(4)二色性染料をPVA系フィルムに印刷後延伸する方法、(5)PVA系フィルムを延伸後二色性染料を印刷する方法などの公知の方法が挙げられる。
例えば、(1)の方法は、より詳細には、ヨウ素をヨウ化カリウム溶液に溶解してヨウ素イオンを作り、このイオンをPVAフィルムに吸着させて延伸し、次いで1〜4%ホウ酸水溶液に浴温度30〜40℃で浸漬して偏光膜を製造する。(2)の方法は、より詳細には、PVAフィルムを(1)と同様にホウ酸水溶液に浸漬し、次いで一軸方向に3〜7倍程度延伸し、0.05〜5%の二色性染料水溶液に浴温度30〜40℃で浸漬して染料を吸着させ、80〜100℃で乾燥して熱固定して偏光膜を製造する。
上記の接着剤を用いる場合において、偏光膜(C)とフィルム(A)との間に介在させることができる接着層としては、ビニルアルコール重合体からなる層、シリコーン系接着剤の層、ウレタン系接着剤の層、内部に環化構造を有する共役ジエン系重合体又はその水素添加物を含有する接着剤の層、などが挙げられるが、偏光フィルムとしての信頼性、機械的強度、光学特性等の観点から、ビニルアルコール重合体からなる層又は内部に環化構造を有する共役ジエン系重合体又はその水素添加物を含有する接着剤の層が好ましく、ビニルアルコール重合体からなる層が最も好ましい。
接着層の厚みは、0.01〜20μmが好ましく、0.05〜10μmがより好ましい。厚みが0.01μm未満であると厚みの制御が困難になり、20μmを超過すると偏光膜の耐久性などが低下する。
(1)フィルム(A)の一面又は偏光膜(C)の一面の少なくとも一面、及び、フィルム(B)の一面又は偏光膜(C)の前記以外の一面の少なくとも一面に、接着層の成分を含む溶液を塗布し、塗膜が乾燥しないうちに偏光膜(C)の両面にフィルム(A)及びフィルム(B)とを貼り合わせ、次いで溶媒を除去して接着する方法(所謂、ウェットラミネーション)、及び、
(2)フィルム(A)の一面又は偏光膜(C)の一面の少なくとも一面、及び、フィルム(B)の一面又は偏光膜(C)の前記以外の一面の少なくとも一面に、接着層の成分を含む溶液を塗布し、次いで溶媒をほぼ除去して塗膜をほぼ乾燥させてから偏光膜(C)の両面にフィルム(A)及びフィルム(B)とを貼り合わせ、加圧及び/又は加熱等により接着する方法(所謂、ドライラミネーション)が挙げられる。
ウェットラミネーション(1)の場合は、メイヤバー、グラビアコーター、マイクログラビアコーター等で溶液を偏光膜又は/及びフィルムに塗工又は滴下し、積層体を例えば2本のロールなどでラミネートしながら溶媒を加熱等により除去する。
ドライラミネーション(2)の場合は、バーコーター、ロールコーター、グラビアコーター等で溶液を偏光膜又は/及びフィルムに塗工し、乾燥炉を通すなどの手段を用いて塗膜中の溶媒を除去する。
本発明において、偏光膜(C)にフィルム(A)及びフィルム(B)を貼り合わせる場合には、ビニルアルコール重合体の溶液を用いて、ウェットラミネーションにより積層体を製造するのが好ましい。その場合、用いるビニルアルコール重合体溶液の粘度は、好ましくは10〜20,000cP(センチポアズ)、より好ましくは100〜12,000cPの範囲である。10cP未満であると、ラミネート時の加圧によって溶液が積層体の外に余分に流れ出し、接着層の厚みが薄くなり、一方、20,000cPを超えると、塗工性が低下する。
ウェットラミネーションにおいては溶媒に水を用いると積層体の各層間の接着強度に優れるために好ましく、さらに、トリアセチルセルロースの層を用いていた従来の偏光板の製造設備をそのまま接着設備として有効利用できる。
また、接着層が硬化剤を含有する場合は、接着層を加熱して硬化させることにより、接着層と各層との接着強度、接着層の耐久性、機械的強度等を向上させることができる。塗膜の加熱温度、硬化温度、それぞれの時間等は硬化剤の種類等により最適な範囲にする。
また、各フィルムと偏光膜(C)とを、接着層を介して貼り合わせた後、これに圧力をかけることにより接着層の厚みをコントロールするのが好ましい。
これらの例において、[部]及び[%]は、特に断りのない限り、重量基準である。また、各種物性の測定法は、次のとおりである。
(2)分子量は、特に記載しない限り、シクロヘキサンを溶媒とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリイソプレン換算値として測定した。
(3)フィルム(A)及びフィルム(B)の透湿度は、JIS Z0208のカップ法を用い、温度40℃、湿度90%で測定した。
(4)各フィルムの厚さは、ダイヤル式厚さゲージにより測定した。
(5)フィルム(A)の面内最大レターデーションは、波長550nmのベレク・コンペンセイターにより測定した。
(5)偏光フィルムの機械的強度は、下記の300mm四方の積層フィルムを、対角線に沿って両側に折り曲げる操作を交互にそれぞれ500回繰り返し、光学顕微鏡によりフィルムにマイクロクラックがないかを確認して以下のように評価した。
◎:変化なし
○:フィルム端部に僅かにマイクロクラックが発生しているが実用上問題なし。
×:折り曲げ部に沿ってマイクロクラックが発生
(6)耐久試験
積層フィルムを下記の環境下に順次さらし、積層フィルムの透明性、ヘイズの発生、変色、及び反り等の有無などを外観目視観察して評価した。
(1) 高温環境:80℃、湿度50%、500時間
(2) 高温高湿度環境その1:温度60℃、湿度90%、500時間
(3) 高温高湿度環境その2:温度80℃、湿度90%、100時間
(4) 低温環境:−30℃、湿度10%、500時間
(5) 耐水環境:温度80℃、湿度90%にて、積層フィルム上にウエットティッシュを載せて30分放置する。
窒素雰囲気下、脱水したシクロヘキサン500部に、1−ヘキセン0.82部、ジブチルエーテル0.15部、トリイソブチルアルミニウム0.30部を室温で反応器に入れ混合した後、45℃に保ちながら、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(ジシクロペンタジエン、以下、DCPと略記)80部、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン(以下、MTFと略記)50部、及びテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−ドデカ−3−エン(以下、TCDと略記)70部からなるノルボルネン系モノマー混合物と、六塩化タングステン(0.7%トルエン溶液)40部とを、2時間かけて連続的に添加し重合した。重合溶液にブチルグリシジルエーテル1.06部とイソプロピルアルコール0.52部を加えて重合触媒を不活性化し重合反応を停止させた。
製造例1で得られたペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥して水分を除去した後、65mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押出し成形機を使用し、溶融樹脂温度220℃、Tダイの幅300mmの成形条件で、厚さ40μmのフィルム(A)を押出し成形した。
フィルム(A)の透湿度は2.9g/cm2・24h、面内の最大レターデーション値は1.9nmであった。
得られたフィルムを長さ方向300mmにカットし、空気中にて、表面に放電量100W/m2・分のコロナ放電処理を行った。フィルム(A)表面の濡れ張力は70mN/m以上であった。
上記フィルム(A)の表面に、ポリビニルアルコール重合体(クラレ社製:PVA203、けん化度86.5〜89.5%、平均重合度300)の10%水溶液を滴下し、次いで、該フィルム(A)に、同サイズの未染色PVA2軸延伸フィルム(C)(日本合成化学工業(株)製偏光膜:ボブロン#140(膜厚:14μm))を貼り合わせた。
次いで、フィルム(A)と同サイズで、厚みが80μmのトリアセチルセルロースからなるフィルム(B)(透湿度270g/cm2・24h)の一面を10%苛性ソーダ水溶液でケン化処理し、その表面に、上記同様のポリビニルアルコール重合体の10%水溶液を滴下した。次いで、上記偏光膜(C)とフィルム(A)とを貼りあわせた積層フィルムと、フィルム(B)とを、前記の水溶液塗布面と偏光膜側の面とが向かい合うように貼りあわせた。
上記3層の積層フィルムを、ロールラミネータに設置し、PVA水溶液が乾燥しないうちに圧着した。次いで、積層フィルムを40℃で72時間放置して各層を完全に接着させた。接着層の厚さは1μmであった。得られた積層フィルムについて上記耐久試験を行い評価した。結果を表1に記載する。
フィルム(A)及びフィルム(B)の厚みをそれぞれ100μm、50μmに変えた以外は、実施例1同様に積層体を製造した。フィルム(A)のRemaxは3.5nmであった。この積層体について実施例1同様の評価を行った。積層フィルムの機械的強度、透明性は実施例1の積層体の機械的強度及び透明性よりも若干劣っていたが、実用上問題ない良好なレベルであった。結果を表1に記載する。
圧着後の積層フィルムの放置条件を、20℃、4時間に変えた以外は、実施例2と同様に積層フィルムを製造して評価した。フィルムの透明性(光線透過率)が実施例1のものよりも若干低下したが、いずれも実用上は問題ないレベルで良好であり、ヘイズの変化や変色もなかった。結果を表1に記載する。
積層フィルムの構成を表1に示すように、偏光膜(C)の両面に厚み80μmのフィルム(B)を積層したものに変え、実施例1同様に積層フィルムを製造して評価した。その結果、耐久試験により偏光膜が僅かに変色した。また積層フィルムの機械的強度が低下した。
Claims (7)
- 偏光膜(C)の一方の面に、厚みが5〜200μm、透湿度が0.3〜2.9g/m2・24h、及び面内の最大レターデーション値が4nm以下であり、トリシクロ[4.3.0.1 2,5 ]デカ−3,7−ジエン、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、及びテトラシクロ[4.4.0.1 2,5 .1 7,10 ]−ドデカ−3−エンのポリマーからなる樹脂フィルム(A)が積層され、他方の面に、厚みが20〜200μm、透湿度が50〜1,500g/m2・24hである樹脂フィルム(B)が積層されてなる積層体。
- 前記樹脂フィルム(A)の透湿度が0.6〜2.9g/m2・24hである、請求項1に記載の積層体。
- フィルム(A)と偏光膜(C)との間、及びフィルム(B)と偏光膜(C)との間に、さらにビニルアルコール重合体の接着層を有する請求項1又は2に記載の積層体。
- フィルム(A)が脂環式構造含有重合体樹脂を主成分とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の積層体。
- フィルム(B)がトリアセチルセルロースを主成分とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の積層体。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の積層体を備える液晶ディスプレイ装置であって、
積層体のフィルム(A)側が、液晶層に面して設けられた液晶ディスプレイ装置。 - 厚みが5〜200μm、透湿度が0.3〜2.9g/m 2 ・24h、及び面内の最大レターデーション値が4nm以下であり、トリシクロ[4.3.0.1 2,5 ]デカ−3,7−ジエン、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン、及びテトラシクロ[4.4.0.1 2,5 .1 7,10 ]−ドデカ−3−エンのポリマーからなるフィルム(A)の一面又は偏光膜(C)の一面の少なくとも一面、及び、厚みが20〜200μm、透湿度が50〜1,500g/m 2 ・24hであるフィルム(B)の一面又は偏光膜(C)の前記以外の一面の少なくとも一面にビニルアルコール重合体の溶液を塗布し、次いで、前記偏光膜(C)の両面にそれぞれフィルム(A)とフィルム(B)とを貼り合わせ、温度2〜150℃で0.5〜200時間保持することを含む請求項3に記載の積層体の製造方法。
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