JP2005114995A - 偏光板 - Google Patents

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貴彦 澤田
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Abstract

【課題】 耐熱試験での光漏れ、耐湿試験での褪色および耐久試験後にクラックの発生のない高い耐久性を有する偏光板を提供する。
【解決手段】
液晶セルに貼合して用いられる、偏光子の両側に偏光子保護フィルムが積層されてなる偏光板であって、液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムが、平行光線透過率85%以上、透湿度20〜200g/m/day、引張破断強度55MPa以上、引張破断伸度10%以上のフィルムであり、液晶セル側の偏光子保護フィルムが、平行光線透過率85%以上、透湿度20〜200g/m/day、光弾性係数1.0×10−11Pa−1以下のフィルムであることを特徴とする偏光板。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示装置(以下「LCD」と略す。)に用いる偏光板、特に耐久性に優れた偏光板に関する。
LCDは近年、携帯電話や携帯情報端末に使用されるようになったため、LCD用光学フィルムには薄型、高耐久化が更に要求されるようになった。ところが薄型と高耐久化は相反するものであり、従来の材料では両者を同時に満足することが困難になってきた。偏光子を保護するため両面に積層される偏光子保護フィルムにおいては従来はトリアセチルセルロースフィルム(以下「TAC」と略す。)が使用されているが、TACを薄膜にすると耐久性に問題を生じる場合がある。TACの透湿性が高いために偏光板内に水分が侵入し、結果的に偏光子を褪色させるためである。またTACを偏光子保護フィルムに用いた偏光板の耐久性に関わるもう一つの問題として、耐熱試験を行うと偏光板の周囲額縁状に光が漏れるという問題が発生する。これはTACの光弾性係数が大きいために発生する問題であり、これらの問題を解決するために特許文献1ではノルボルネン系樹脂を保護フィルムに用いた偏光板が提案されている。
ところが、本発明者はノルボルネン系樹脂を偏光子保護フィルムに使用した偏光板の耐久試験を行うと、液晶セルと反対側の保護フィルムに耐久試験後にクラックが発生する問題を見いだした。ノルボルネン系樹脂を含む環状オレフィン系樹脂からなる残留応力が大きい射出成形品がクラックを発生することは知られていた(特許文献2)が、偏光子保護フィルムに用いられる残留応力が低いフィルムにクラックが発生することは知られていなかった。
これは偏光板にして耐久試験を行うと、偏光子中の水分量の低下による偏光子の収縮に伴う収縮応力が偏光子保護フィルムに加えられるために、偏光子に貼り付ける前の偏光子保護フィルムの残留応力が低いものであっても、貼合耐久試験後にクラックが発生しているためと考えられる。これらの問題を解決するにはノルボルネン樹脂以外の樹脂を用いる方法が考えられる。例えば、特許文献3の実施例には両面にポリカーボネート樹脂を使用することが提案されているが、ポリカーボネートのような光弾性係数の高い樹脂フィルムを偏光板の液晶セル側に使用すると前述したように耐熱試験で額縁状の光漏れが発生する。一方、液晶セルの反対側の保護フィルムにTACを用いる発明が提案されている(特許文献4)が、これも前述したとおり、耐湿試験で偏光子が褪色する問題が解決できない。
特開平6−51117号公報 特開平11−178690号公報 特開2002−90546号公報 特開2002−221619号公報
本発明が解決しようとする課題は、従来技術では解決できなかった、耐熱試験での光漏れ、耐湿試験での褪色および耐久試験後にクラックの発生のない高い耐久性を有する偏光板を提供することである。
第1の発明に係る偏光板は、液晶セルに貼合して用いられる、偏光子の両側に偏光子保護フィルムが積層されてなる偏光板であって、液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムが、平行光線透過率85%以上、透湿度20〜200g/m/day、引張破断強度55MPa以上、引張破断伸度10%以上のフィルムであり、液晶セル側の偏光子保護フィルムが、平行光線透過率85%以上、透湿度20〜200g/m/day、光弾性係数1.0×10−11Pa−1以下のフィルムであることを特徴とする偏光板である。
第2の発明に係る偏光板は、第1の発明に係る偏光板において、液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムが、ポリカーボネート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、又はポリエステル系樹脂からなるフィルムであることを特徴とする偏光板である。
第3の発明に係る偏光板は、第1の発明に係る偏光板又は第2の発明に係る偏光板において、液晶セル側の偏光子保護フィルムが、ノルボルネン系樹脂、オレフィン−マレイミド系樹脂、又はポリビニルアセタール系樹脂からなるフィルムであることを特徴とする偏光板である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における偏光板とは、偏光子の両面に偏光子保護フィルムを積層したものをいう。
本発明における偏光子とは、偏光子の機能を有するポリビニルアルコール(以下「PVA」と略す。)製フィルムまたはシートを指し、例えば、PVAフィルムにヨウ素を吸着させた後、ホウ酸浴中で一軸延伸したPVA・ヨウ素系偏光子、PVAフィルムに二色性の高い直接染料を拡散吸着させた後、一軸延伸したPVA・染料系偏光膜、PVAフィルムにヨウ素を吸着させ延伸してポリエン構造としたPVA・ポリエン系偏光膜などが挙げられる。
本発明における偏光子保護フィルムは、液晶セル側、液晶セルとは反対の側のいずれに積層されるとを問わず、平行光線透過率で85%以上の透明性が必要であり、好ましくは90%以上である。85%未満であるとLCDに搭載したとき、輝度が不足するため好ましくない。
本発明における偏光子保護フィルムに用いられる樹脂のガラス転移温度(Tg)は100℃以上が好ましく、より好ましくは110℃以上、さらに好ましくは120℃以上である。Tgが低いと偏光板製造の際、乾燥工程で熱変形を引き起こすことがあるからである。
本発明における偏光板は液晶セルに接着剤又は粘着剤を介して貼り付けて用いられる。液晶セルは通常透明電極を形成したガラス板等の両透明板間の間隙に液晶が充填されてできている。偏光板の接着された液晶セルにおいては液晶セル/粘(接)着剤/液晶セル側偏光子保護フィルム/粘(接)着剤/偏光子/粘(接)着剤/液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムの順に積層されて用いられることになる。
本発明における液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムに用いられ樹脂フィルムの透湿度は、その厚みにかかわらず20〜200g/m/dayである。20g/m/day未満であると、接着剤の乾燥工程で偏光子や接着剤中の水分が保護フィルムを通じて十分に蒸発しないために偏光板中の水分率が高く、その結果、接着強度が得られにくく、得られた偏光板の偏光性能や耐久性が悪くなり好ましくない。一方、200g/m/dayを超えると得られた偏光板の耐湿性が悪くなり好ましくない。樹脂フィルムの厚みとしては10〜200μm、好ましくは20〜100μm、より好ましくは30〜80μmである。
またこのフィルムの、引張破断強度は55MPa以上であることが必要であり、さらに好ましくは60MPa以上である。55MPa未満では、得られた偏光板の耐熱試験を行うと、耐熱試験終了後に室温で放置すると液晶セルの反対側にクラックが発生するために好ましくない。
更に、このフィルムの引張破断伸度は10%以上であることが必要である。10%未満であると、得られた偏光板の耐熱試験を行うと、耐熱試験終了後に室温で放置すると液晶セルの反対側にクラックが発生するために好ましくない。
このようなフィルムに用いられる樹脂は、平行光線透過率、透湿度、破断強度、破断伸度が上記要件を満たせば特に限定されないが、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリサルホン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニンレンスルフィド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが挙げられる。
これらのうち、ポリカーボネート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂又はポリエステル系樹脂が特に好ましい。これらは、透明性が高いためにLCDの輝度が確保でき、適度な透湿度を有するために耐湿試験での褪色抑制と偏光板製造時のウェットラミの乾燥を両立し易い上、引張破断強度および引張破断伸度が高いことから耐熱試験終了後に室温放置してもクラックが発生しないからである。
本発明における液晶セルと反対側の保護フィルムに用いる樹脂フィルムは、延伸の有無に関わらず用いることができ、延伸は1軸でも2軸でも構わない。このときの延伸は、フィルムの透明性、機械強度の面から適宜調整することができる。
次に、本発明における液晶セル側の保護フィルムに用いる樹脂フィルムとしては、光弾性係数が1.0×10−11Pa−1以下であることが必要である。光弾性係数が1.0×10−11Pa−1を超えると、得られた偏光板の耐熱試験を行うと偏光板周囲に額縁状の光漏れが発生するためである。
このようなフィルムに用いる樹脂としては、平行光線透過率、透湿度、光弾性係数が、上記要件を満たせば特に限定されないが、このような樹脂としては、ノルボルネン系樹脂、オレフィン−マレイミド系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂が好ましい。なぜなら、透明性が高くLCDの輝度が確保でき、光弾性係数が低いので耐熱試験を行っても額縁状の光漏れが発生しない。また、20〜200g/m/dayの適度な透湿度を有すると耐湿試験での褪色抑制と偏光板製造時のウェットラミの乾燥を両立することができるために好ましい。
本発明における液晶セル側の保護フィルムに用いる樹脂フィルムは、通常、複屈折をできるだけ抑えたものが用いられるが、位相差補償機能を兼備していてもよい。位相差補償機能としては、1軸又は2軸に延伸されていてもよいし、液晶ポリマーを塗布したものでもよい。また厚みは10〜200μm、好ましくは20〜100μm、より好ましくは30〜80μmである。
本発明における樹脂フィルムの製法は、特に限定されないが、溶液キャスト法、溶融押出法などの公知の方法を用いることができる。
上記ノルボルネン系樹脂は、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂が好ましく、例えば、ノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体を水素添加した樹脂、ノルボルネン系モノマーを付加重合させた樹脂、ノルボルネン系モノマーとエチレンやα―オレフィンなどのオレフィン系モノマーと付加共重合させた樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂は後述のように商業的にも入手できる。
本発明に用いられるノルボルネン系モノマーは、ノルボルネン環を有するものであれば特に限定されないが、耐熱性、低線膨張率等に優れた成形品が得られることから、三環体以上の多環ノルボルネン系モノマーを用いることが好ましい。
ノルボルネン系モノマーの具体例としては、ノルボルネン、ノルボルナジエン等の二環体;ジシクロペンタジエン、ジヒドロキシペンタジエン等の三環体;テトラシクロドデセン等の四環体;シクロペンタジエン三量体等の五環体;テトラシクロペンタジエン等の七環体;これらのメチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル、ビニル等のアルケニル、エチリデン等のアルキリデン、フェニル、トリル、ナフチル等のアリール等の置換体;さらにこれらのエステル基、エーテル基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、ピリジル基、水酸基、カルボン酸基、アミノ基、無水酸基、シリル基、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基等の炭素、水素以外の元素を含有する基、いわゆる極性基を有する置換体等が例示される。これらの中でも、エステル基や無水酸基が好ましい。これらのモノマーは、単独で、または複数種を組み合わせて用いられる。入手が容易であり、反応性に優れ、得られる樹脂成形品の耐熱性が優れる点から、三環体、四環体、及び五環体のモノマーが好ましい。
ノルボルネン系樹脂には市販されているものがあり、例えば、日本ゼオン社のZEONOR#1600R、ZEONOR#1420R、ZEONEX#490K、JSR社のARTON Gなどがある。また、オレフィン−マレイミド系樹脂としては東ソー社のTI−160αなどがある。更に、ポリビニルアセタール系樹脂はポリビニルアルコールとアルデヒドをアセタール化反応させて得られ、光学、耐熱、物性等から原料ポリビニルアルコールの重合度、重合度分布、鹸化度、分子構造、アルデヒドの種類、反応度等を目的に合わせて調製され作製される。
偏光子保護フィルムと偏光子を貼合するためには、既存の偏光板製造ラインに使用されている貼合設備がそのまま使用できるので、ウェットラミによる方法が好ましい。ウェットラミとは、接着剤を乾燥させる前に基材同士を貼り付けて、その後、基材を通して溶剤を蒸発させる方法である。通常溶剤は水系である。具体的には、ポリビニルアルコール(PVA)系接着剤、アクリル系接着剤、ポリウレタン系接着剤などが挙げられる。接着剤層の形成は従来公知の方法で行えばよく、塗布法や滴下法等にて行われる。偏光子保護フィルムの偏光子との貼合面には、コロナ放電処理や紫外線照射処理、プライマー塗布などの親水化処理を行ってもよい。
本発明に係る偏光板は、耐熱試験での光漏れ、耐湿試験での褪色および耐久試験後にクラックの発生のない高い耐久性を有する。
より詳細には以下の通りである。
本発明に係る偏光板は、透明性が高いためLCDに搭載した場合に高い輝度を得ることができる。引張破断強度、引張破断伸度が大きいため得られた偏光板は耐久試験を実施してもクラックが発生しない。これは、耐熱試験で発生するPVA偏光子の収縮応力に対して、保護フィルムの引張破断強度が大きく破壊に耐え得るためと考えられ、フィルムの引張破断伸度が大きいとPVA偏光子の収縮に応じて変形でき、収縮応力を緩和できるためと考えられる。更に、フィルムの透湿度が20〜200g/m/dayであるので、従来の貼合プロセスを用いて偏光板を製造することができ、水系接着剤のウェットラミを行っても、水分が適度に蒸発できて、十分な接着強度および耐久性が発現する。そして、耐湿試験を行っても偏光子の褪色が抑制される。これは保護フィルムの透湿度が低いためPVA偏光子と接触する水分量が減るので、偏光子の加水分解が抑えられるためと考えられる。加えて液晶セル側の保護フィルムの光弾性係数が1.0×10−11Pa−1以下であるために、耐熱試験で発生する偏光子の収縮応力が保護フィルムに作用しても複屈折の発生が抑えられ、従来の偏光板に見られたような額縁状の光漏れが観察されることがない。
以下、本発明の具体的な実施例を挙げることにより本発明をより詳細に説明する。なお本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(偏光子の作製)
鹸化度99モル%、厚み75μmのPVA未延伸フィルムを室温の水で洗浄した後、縦一軸に5倍延伸を行った。このフィルムの緊張状態を保持したままヨウ素0.5wt%、ヨウ化カリウム5wt%からなる水溶液に浸漬し二色性色素を吸着させた。さらにホウ酸10wt%、ヨウ化カリウム10wt%からなる50℃の水溶液で5分間架橋処理を行い、偏光子を得た。これを70℃で5分乾燥して、含水率を8wt%に調整した。
(樹脂フィルム#1)
ポリカーボネートフィルム(厚み75μm)(商品名:ピュアエース 帝人社製)の偏光子との接着面にコロナ処理した。蒸留水を用いて接触角を測定したところ45°を示した。
(樹脂フィルム#2)
2軸延伸されたPETフィルム(厚み50μm)(商品名:テイジンテトロンフィルム O−50 帝人デュポンフィルム社製)の偏光子との接着面にコロナ処理した。蒸留水を用いて接触角を測定したところ48°を示した。
(樹脂フィルム#3)
Tダイを取り付けた1軸押出機を用いてノルボルネン系樹脂(商品名:ARTON G,JSR社製)を溶融押出製膜した。樹脂温度290℃、Tダイ温度285℃、引き取りロール温度140℃、ロール速度20m/minで巾450mm、長さ100mの樹脂フィルムを得た。得られたフィルムの厚みは40μmであった。フィルムの偏光子との接着面にコロナ処理し、蒸留水を用いて接触角を測定したところ44°であった。フィルムの物性を表1に示す。
(樹脂フィルム#4)
Tダイを取り付けた1軸押出機を用いてオレフィン−マレイミド系樹脂(商品名:TI−160α,東ソー社製)を溶融押出製膜した。樹脂温度290℃、Tダイ温度285℃、引き取りロール温度140℃、ロール速度20m/minで巾450mm、長さ100mの樹脂フィルムを得た。得られたフィルムの厚みは40μmであった。フィルムの偏光子との接着面にコロナ処理し、蒸留水を用いて接触角を測定したところ46°であった。フィルムの物性を表1に示す。
(樹脂フィルム#5)
TACフィルムを用いた(富士写真フィルム社製 商品名フジタック 厚み40μm)
(フィルムの各種特性の測定・評価方法)
(1)フィルム透湿度の測定
JIS−Z−0208に準じて行った。
(2)光弾性係数の測定
フィルムを幅10mm×長さ150mmに切り出し、長辺方向に引張荷重をかけながら巾方向の中心部の位相差を測定して、その近似直線の傾きから光弾性係数を求めた。
荷重の測定:フォースゲージ DPS−5(IMADA社製)
荷重の水準:0、0.5、1.0、1.5kg(それぞれ約 0、4.9、9.8、14.7Nに相当する。)
位相差の測定:大塚電子社製 RETS−2000、測定波長550nm
(3)引張破断強度および引張破断伸度の測定
JIS K 7127に準じて行った。
引張試験に用いたフィルムの幅は20mm、全長200mm、試験片タイプ2、チャック間の初期距離は150mmで、引張速度20mm/minで測定した。
(4)平行光線透過率の測定
試料片は50mm角のフィルムをヘイズメーターで測定した。
(アクリル粘着剤の作製)
ガラス板と偏光板を接着するための粘着剤を下記の通りに作製した。厚み38μmの離型処理したPETフィルム面に、アクリル粘着剤(綜研化学社製 商品名SKダイン905)にイソシアネート系架橋剤(綜研化学社製 商品名L−45)、エポキシ系架橋剤(綜研化学社製 商品名E−125B)、アルミキレート系架橋剤(綜研化学社製 商品名M−12AT)、シリコーン系添加剤(綜研化学社製 商品名SE−50)を配合して、トルエンで固形分が13wt%になるよう希釈したものを乾燥後の厚みが25μmになるように塗工した。これを60℃×2分、80℃×2分、90℃×2分熱風で乾燥し、露出した粘着剤面に軽剥離の厚み25μmの離型処理されたPETフィルムをラミネートした後、72Hr、40℃の環境に保管し養生した。
(偏光板の作製)
上記偏光子と上記樹脂フィルム#1〜5を組み合わせて貼合して偏光板を作製し、上記アクリル粘着剤を用いてガラス板に貼合して耐久性評価試験片を作製した。このときアクリル粘着剤が積層される偏光板面に、水による接触角で50°以下になるようコロナ処理した。
液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムに樹脂フィルム#1、液晶セル側の偏光子保護フィルムに樹脂フィルム#3を用いて、それぞれのコロナ処理面に水性ウレタン接着剤(東洋モートン社製 商品名:エコアドEL−436A/B)の固形分10wt%に水分散させた接着剤液をメイヤーバー#8で塗布し、これらを偏光子の両面にウェットラミした。その後、45℃の恒温槽に72Hr投入し、乾燥と養生を同時に行った。その後、上記で調製したアクリル粘着剤の軽剥離PET離型フィルムを剥離して、液晶セル側の保護フィルム(樹脂フィルム#3)の表面に25μm厚積層した。得られた偏光板粘着シートを、偏光子の吸収軸に対し、各辺の成す角度が45°となるように1辺が15cmの正方形に切り出し、ガラス板に貼合した。
液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムに樹脂フィルム#2、液晶セル側の偏光子保護フィルムに樹脂フィルム#4を用いたこと以外は実施例1と同様に行った。
(比較例1)
液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムに樹脂フィルム#3、液晶セル側の偏光子保護フィルムに樹脂フィルム#3を用いたこと以外は実施例1と同様に行った。
(比較例2)
液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムに樹脂フィルム#1、液晶セル側の偏光子保護フィルムに樹脂フィルム#1を用いたこと以外は実施例1と同様に行った。
(比較例3)
液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムに樹脂フィルム#5、液晶セル側の偏光子保護フィルムに樹脂フィルム#2を用いたこと以外は実施例1と同様に行った。
(耐熱試験)
上記実施例1、2、比較例1〜3の偏光板をガラス板に貼り付けた試験片を90℃の恒温槽で1000時間放置した後、室温放置して高温耐久性の評価を行った。
クラックの観察は取り出したガラス貼合品を室温に放置し、3ヶ月後まで観察した。目視評価により観察し、クラックが発生していない場合は○、クラックの発生が確認できた場合は×と評価した。
額縁状の光漏れは上記の条件で耐熱試験したガラス貼合品サンプル2枚をクロスニコル状態で配置して、図1のように偏光板の面内に丸で囲んだ数字1から9まで測定点を定め、平行光線透過率を測定した。測定点は中央部の丸で囲んだ数字5を除き、端部から5mmになるように設定した。測定装置は分光光度計(機器名:大塚電子社製 RETS−2000)の色度測定モードを使用してY値を測定した。試験後の位置における変化の起きやすい点(丸で囲んだ数字2,4,6,8)の平均値と変化の起きにくい点(丸で囲んだ数字1,3,5,7,9)との差を評価尺度とした。
(耐湿試験)
上記実施例1、2、比較例1〜3の偏光板をガラス板に貼り付けた試験片を60℃95%RHの恒温恒湿槽中に1000時間放置した後、室温放置して高温高湿耐久性の評価を行った。
褪色の観測は耐久試験前後でのY値を測定し、その差を評価した。測定装置は分光光度計(機器名:大塚電子社製 RETS−2000)の色度測定モードを使用した。
結果を表1に示す。
Figure 2005114995
本発明の偏光板は高い耐久性の要求される液晶表示装置用偏光板として好適に用いることができる。
耐熱試験における額縁状の光漏れの測定に供する測定点の配置を示す図である。

Claims (3)

  1. 液晶セルに貼合して用いられる、偏光子の両側に偏光子保護フィルムが積層されてなる偏光板であって、液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムが、平行光線透過率85%以上、透湿度20〜200g/m/day、引張破断強度55MPa以上、引張破断伸度10%以上のフィルムであり、液晶セル側の偏光子保護フィルムが、平行光線透過率85%以上、透湿度20〜200g/m/day、光弾性係数1.0×10−11Pa−1以下のフィルムであることを特徴とする偏光板。
  2. 液晶セルと反対側の偏光子保護フィルムが、ポリカーボネート系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂又はポリエステル系樹脂からなるフィルムであることを特徴とする請求項1記載の偏光板。
  3. 液晶セル側の偏光子保護フィルムが、ノルボルネン系樹脂、オレフィン−マレイミド系樹脂又はポリビニルアセタール系樹脂からなるフィルムであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の偏光板。
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