JP4847662B2 - D4拮抗剤として有用なチエノイソキサゾリル−およびチエニルピラゾリル−フェノキシ置換プロピル誘導体 - Google Patents

D4拮抗剤として有用なチエノイソキサゾリル−およびチエニルピラゾリル−フェノキシ置換プロピル誘導体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は、D4受容体刺激に拮抗作用することにより処置される状態、例えば注意欠陥多動障害(注意不足活動亢進症)、執着的衝動的強迫異常症および精神病の治療剤として有用な式Iの化合物を含む。これらの化合物の中間体、これらの化合物の製造方法およびこれらの化合物の使用方法も特許請求している。
【0002】
【発明の背景】
分子生物学の比較的新しい科学は、受容体サブタイプの単離およびクロ−ン化によりCNS疾患のメカニズムの新しい洞察を可能にしている。こうして、初期の機能的研究はドーパミン受容体の2つのサブタイプだけを識別したが、今日では5つの異なるサブタイプが同定されている。ドーパミンD4受容体は、Van Tol, Seeman, Civelli らにより1991年に初めてクロ−ン化され、大脳辺縁領域、すなわち認識および情動行動に関連する範囲に局在化していることが示された(Van Tol, H.H.M.; Bunzow, J.R.; Guan, H-C.; Sunahara, R.K.; P. Seeman, Niznik, H.B.; Civelli, O.; Cloning of the gene for a human dopamine D4 receptor with high affinity for the antipsychotic clozapine. Nature 1991, 350 610.)。
【0003】
4受容体は前頭皮質にも局在しており、認識的および実行的機能における役割を暗示している。さらに、選択的D4拮抗剤NGD−94−1は、齧歯類の受動的回避試験においてパフォーマンス保持の改善を生じさせ、空間的水迷路タスクのパフォーマンスを改善したことが報告されている(Tallman, J. NGD-94-1; A Specific Dopamine D4 Antagonist. Catecholamines-Bridging Basic Science with Clinical Medicine. Goldstain, D.S.; Eisenhofer, G.; McCarty R., Eds.; Academic Press: New York, 1997)。これらのアッセイにおけるこの化合物の効果は、皮質、海馬および視床におけるD4受容体の解剖学的局在と一致する。
【0004】
多形性を用いた遺伝子の連鎖および関連の研究が行われ、疾患におけるこの受容体の可能な役割の洞察が得られている。7反復単位の反復多形性と、注意欠陥多動障害および執着的衝動的強迫異常症−チックのような合併罹患率の程度が高い多数の臨床的状態との間には、積極的関連があることが報告されている(Cruz, C. ら, Increased prevalence of seven-repeat variant of the dopamine D4 receptor gene in patients with obsessive-compulsive disorder with tics. Neurosci. Lett. 1997, 231, 1. Van Tol, H.H.M. (1995) Clin Neuropharmacol. 18:S143-153)。
【0005】
ヒトドーパミンD4受容体の最も顕著な多形性の一つは、第3細胞質ループにおける可変数の48bpタンデム反復体である。2〜10のタンデム反復単位を有する個体が同定されている。興味深いことに、この多形性は霊長類に特異的なようであり、齧歯類では観察されておらず、これらの多形性が進化的に最近の出来事であることを示唆している (Asghari, V. ら, Dopamine D4 receptor repeat: analysis of different native and mutant forms of the human and rat genes (1994) Mol. Pharm. 46:364-373)。
【0006】
7反復単位を有するヒトD4受容体は、これを他のD4多形性と区別する多数の独特な特徴を有する。このD4.7変異体は内因性リガンドドーパミンに対して、D4.2変異体よりも2〜3倍低い効力を示したが(EC50≡40nM対15nM)、この低い親和性の機能的意味は、まだ解明されていない。
【0007】
注意欠陥多動障害(以下ADHD)
注意欠陥多動症(ADHD)は学齢児童の3〜5%を冒す疾患である。これは非常に行きわたっており、児童精神医学人口の50%までになっている。この病気は成人期までも持続することがあり、成人の1〜3%を冒す。ADHDの診断は3つの基本的判断基準、即ち、不注意、多動および衝動を中心的テーマとして行われる。ADHDと診断された学齢児童の約50〜70%は、思春期の半頃にわたって症状を示し続け、ほとんど1/3は、この障害の幾つかの徴候を成人期にも示す。
【0008】
ドーパミンD4受容体遺伝子多形性は、ADHDに関連することが示されている。ADHDを患う患者では、D4受容体の7回反復形態、すなわち霊長類に独特な変異体の普及率が有意に増加している (LaHoste, G.J.; Swanson, J.M.; Wigal, S.B.; Glabe, C.; Wigal, T.; King, N.; Kennedy, J.L.; Dopamine D4 receptor gene polymorphism is associated with attention deficit hyperactivity disorder. Mol. Psychiatry 1996, 1, 121)。興味深いことに、D4.7対立遺伝子の過剰は、「目新しさを捜し求める」という人格素質に関連していることも示されており;この尺度で平均以上を得点した個体は、衝動的、探索的、気まぐれ(移り気)、興奮性、短気および浪費(贅沢)を特徴とする (Ebstein, R.P. ら; Dopamine D4 receptor (D4DR) exon III polymorphism associated with the human personality trait of Novelty Seeking. Nature Genetics. 1996, 12, 78 および Benjamin, J. ら; Population and familial association between the D4 dopamine receptor gene and measures of Novelty Seeking. Nature Genetics. 1996, 12, 81)。
【0009】
4受容体のこの変異体は、ドーパミンに対して調節異常な応答を有することがあり、おそらくこの受容体に対する機能の獲得を示唆している a) Van Tol, H.H.M.; Wu, C.M.; Guan H-C.; Ohara, K.; Bunzow, J.R.; Civelli, O.; Kennedy, J.; Seeman, P.; Niznik H.B.; Javanovic, V.; Multiple dopamine D4 receptor variants in the human polulation. Nature 1992, 352, 149, b) Van Tol, H.H.M.; Structural and Functional characteristics of the Dopamine D4 Receptor. In Catecholamines Bridging Basic Science with Clinical Medicine. Goldstein, D.S.; Eisenhofer, G.; McCarty, R., Eds.; Academic Press: New York, 1997)。それ故にこれらのデータは、現在の薬物療法で見られる副作用の傾向なしに、D4拮抗剤がADHDの治療に有効であろうことを示唆している。
【0010】
またADHD患者では、行動異常症および反抗的挑戦的異常症の発生率が著しく増加している。行動異常症は、患者が、他人の基本的人権または主な年齢相応の社会的規範または規則を犯す反復性および持続性の行動パターンを示す障害である。これらの行動は4つの主要グループ、即ち、他の人々または動物に身体的危害を加えるかその恐れがある攻撃的行為、性格の喪失または損傷を引き起こす非攻撃的行為、虚偽(詐欺)または盗み、および重大な規則違反に分けられる。反抗的挑戦的異常症は、患者が、行動異常症で観察される行動パターンの幾つか(例えば権威者に対する不服従および反抗)を示す障害であるが、他人の基本的人権または主な年齢相応の社会的規範または規則を犯すという、より重大な行動形態の持続性パターンを含まない。ADHDの児童は多動的および衝動的行動(これは破壊的なことがある)をしばしば示すが、この行動はそれだけで年齢相応の社会的規範の違反によるものではなく、それ故に通常は行動異常症の判断基準を満たさない。これらの状態には遺伝子頻度に関する特別のデータを利用することができず、これらの状態は利用可能な薬物療法に対して比較的に難治性である。D4神経伝達の異常がADHDの病因論に関連するならば、D4異常がこれらの状態においても役割を演じるであろう。
【0011】
執着的衝動的強迫異常症(以下OCD)
執着的衝動的強迫異常症は、患者が病的であると認識する頻発性の妄想および幻想(obsessions, 執着的強迫観念)および反復性の衝動または活動(compulsions, 衝動的強迫観念)の存在を特徴とする神経症であり、患者はこれらに対して強い内的抵抗を感じる。米国では約400万人の患者がOCDに冒されていると見積もられるが;その半分以下しか診断されておらず、処置されていない。
【0012】
ドーパミンD4受容体遺伝子の同じ7反復変異体は、チックを有する執着的-衝動的強迫異常症に罹患した患者において増大した普及率を示すことが見出されている (Cruz, C. ら, Increased prevalence of the seven-repeat variant of the dopamine D4 receptor gene in patients with obsessive-compulsive disorder with tics. Neurosci. Lett. 1997, 231, 1. Van Tol, H.H.M. (1995) Clin Neuropharmacol. 18:S143-153)。OCDに加えてチックを有する思春期の個体は、チックを有しない個体よりも激しい攻撃的な強迫観念を示しやすいことも報告されている (Cruz, C. ら, Increased prevalence of the seven-repeat variant of the dopamine D4 receptor gene in patients with obsessive-compulsive disorder with tics. Neurosci. Lett. 1997, 231, 1. Van Tol, H.H.M. (1995) Clin Neuropharmacol. 18:S143-153)。前に述べたように、このD4変異体は、ドーパミンに対して調節異常な応答を有することが示されている。従ってOCDは、D4受容体における機能獲得に関連する障害である場合もあり、これは選択的D4拮抗剤による処置に応答するであろう。
【0013】
精神***病
精神***病は世界人口の約1%を冒す重い精神病である。この疾患は不確実な病態生理学を有し、おそらく充分に理解されていない原子的、代謝的および遺伝子的な異常の相互作用により、ドーパミン作用性神経系の破壊をもたらす。精神***病患者は、大まかに陽性、陰性および認識的と類別される精神病的症状を患っている。陽性症状は、妄想、幻覚、非合理的恐怖、および思考の***を包含する。陰性または欠陥症状は、社会的自閉、役割遂行の欠陥、減退したかまたは不適当な情動、会話の不足、イニシアチブおよびエネルギーの著しい欠乏、および経験快感の無能力を包含する。認識的症状は、注意、言葉の流暢さ、記憶の回想または実行的機能の欠陥からなる。1950年代にクロルプロマジンの臨床的抗精神病剤活性が発見されて以来、中枢ドーパミン受容体の薬理学的拮抗作用は、精神***病を処置するための実証された唯一の手段として留まっている。これは、ドーパミンD2受容体拮抗作用の特性を共有すること、および臨床的利益を有することが見出されている種々の化学的構造を有する物質の数によって証明されている。
【0014】
最近、分子生物学的技術を用いてドーパミン受容体の2つのファミリー、すなわちドーパミンD1ファミリー(D1およびD5受容体サブタイプ)およびドーパミンD2ファミリー(D2、D3およびD4受容体サブタイプ)が発見された。臨床的に有効な全ての抗精神病剤は、これらの受容体サブタイプに種々の親和性で結合することが示されている (Corbett, R ら, 1997; Iloperidone: Preclinical Profile and early clinical evaluation. CNS Drugs Reviews 3(2):120-147)。減少した錐体外路副作用傾向の側面を有する多数の最近導入された抗精神病剤は、ドーパミンD2受容体サブタイプと比較すると、ドーパミンD4受容体サブタイプに対して大きな親和性を有することが示されている。D2受容体と比較してD4受容体に対するこの大きな親和性は、伝統的な典型的抗精神病剤よりも大きな効力および少ない副作用傾向を有するこれらの薬剤に寄与するであろう (Seeman, P., Corbett, R. および Van Tol H.H.M. (1997) Atypical neuroleptics have low affinity for dopamine D2 receptors or are selective for D4 receptors. Neuropsychopharmacology 16(2):93-135)。それ故に、選択的D4親和性を有する化合物は、D2受容体遮断に関連する副作用を生じることなく、精神***病に対して効力を有するであろう。
【0015】
薬物乱用/薬物依存
d−アンフェタミンのような精神興奮剤を齧歯類に反復投与すると、歩行(移動)活動のような行動の進行性および長期持続性の増加、すなわち「行動感作」または「逆耐性」として知られている現象を生じさせる。精神興奮剤に対するこの持続性過敏症はヒトでも観察され、薬物耽溺の基礎となると考えられる (Robinson, T.E. および Berridge, K.C. 1993 The neural basis of drug craving: an incentive sensitization theory of addiction, Brain Research Reviews 18:247-291)。中辺縁ドーパミン系は薬物耽溺の発生において決定的な役割を演じる。アンフェタミンに対する行動感作の発生は、精神興奮剤に最初にさらされることにより引き金が引かれる神経適合性の生化学的およびゲノム的応答を反映すると考えられる。シナプス後神経形成は、ドーパミン受容体の数および感度の変化をもたらす。ドーパミンD2受容体ファミリー(D2、D3およびD4受容体サブタイプ)の機能は全て、アンフェタミンの投与により変更される。選択的ドーパミンD4受容体拮抗剤を齧歯類に慢性的に投与すると、d−アンフェタミンの投与に対する行動感作の発生を停止させることが実証されており、選択的ドーパミンD4拮抗剤が薬物乱用の処置に対して効力を有するであろうことを示している (Feldpausch D.L. ら, 1998 The role of Dopamine D4 receptor in the induction of behavioral sensitization to amphetamine and accompanying biochemical and molecular adaptations. Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 266:497-508)。
【0016】
薬物乱用および薬物依存におけるD4受容体の役割は、D4エクソン3多形性の長い対立遺伝子(主として7反復体)の過剰がアヘン剤およびお多分アルコールの乱用者において見られるという報告によって支持される (Ebstein RP, Belmaker RH. 1997 Saga of an adventure gene: novelty seeking, substance abuse and the dopamine D4 receptor (D4DR) exon III repeat polymorphism. Mol Psyciatr 2:381-4; Kotler M, Cohen H, Segman R ら, 1997 Excess dopamine D4 receptor (D4DR) exon III seven repeat allele in opioid-dependent subjects. Mol Psyciatr 2:251-4; Mel H, Horowits R, Ohel N ら, 1998 Additional evidence for an association between the dopamine D4 receptor (D4DR) exon III seven-repeat allele and substance abuse in opioid dependent subjects: Relationship of treatment retention to genotype and personality. Addiction Biology 3:473-81)。D4エクソン3多形性の長い対立遺伝子は、禁煙の高まった困難性にも関連することがあり、これはニコチン中毒に関係があるであろう (Shields PG, Lerman C, Audrain J ら, 1998, Dopamine D4 receptors and the risk of cigarette smoking in African-Americans and Causasians. Cancer Epidemiology, Biomakers & Prevention 7:453-8)。
【0017】
パーキンソン病/パーキンソニズム
パーキンソン病は運動の進行性障害であり、振戦、硬直および運動緩慢を特徴とする。他の徴候は、抑うつ、痴呆(特に進行した疾患において)、および精神病(特にドーパミン作用剤療法の合併症として)を包含する。パーキンソン病は人口の約0.1%を冒し、通常は50才後に始まる。主要な病理学は黒質における緻密帯のドーパミン作用性ニューロンの欠損である。主要な処置はドーパミンの前駆体または作動剤の投与であるが、これらの効果は不完全であり、異常運動、精神病および低血圧を含む副作用を伴う。抗コリン作用剤が時々用いられるが、効果が限られており、寛容性が劣る。
伝統的な抗精神病剤(神経遮断剤)はドーパミンD2受容体を遮断し、それらのD2遮断効力に応じた用量依存的様式でパーキンソン病の症状「パーキンソニズム」を生じさせる。
【0018】
マウス背側線条体におけるドーパミン合成はD4ノックアウトマウスにおいて増加する (Rubinstein M, Phillips TJ, Bunzow JR ら, 1997 Mice Lacking dopamine D4 receptors are supersensitive to ethanol, ***e, and methamphetamine. Cell 90:991-1001)。これは、D4拮抗剤がパーキンソン病の処置において、初期症状の処置だけでなく、標準的ドーパミン作用剤療法の精神医学的および行動上の副作用の両方の処置においても、効力を有するかもしれないことを示唆している。
【0019】
幾つかの研究により、レボドーパ誘導精神病の処置に対するだけでなく、パーキンソン病様症状それ自体、特に振戦の処置に対しても、非定型抗精神病剤クロザピンの利益が示唆されている。これらの知見は、Factor および Friedman により再検討された (Factor SA, Friedman JH. 1997 The emerging role of clozapine in the treatment of movement disorders. Movement Disorders 12:483-96)。クロザピンは顕著なD4遮断作用に加えて、複数の他の受容体において活性、特にセロトニン5−HT2およびアセチルコリンムスカリン様効果を有する。抗コリン作用剤不応答者がクロザピンに対して劇的に応答したので、抗コリン作用性効果はクロザピンの効力のためではないようである。これは、一部は5−HT2拮抗作用のためであろうが;クロザピンをオランザピン、すなわち効力ある5−HT2の拮抗剤で置き換えると(クロザピンよりも大きいD2親和性を有するにもかかわらず)、パーキンソン病患者の研究において増加したパーキンソン病様症状を伴った (Friedman JH, Goldstein S, Jacques C. 1998 Substituting clozapine for olazapine in psychiatirically stable parkinson's disease patients: Results of an open label pilot study. Clin Neuropharmacol 21:285-8)。レボドーパの使用に伴われる異常運動およびジストニーは、クロザピンで改善されることも報告されている (Factor SA, Friedman JH. 1997 The emerging role of clozapine in the treatment of movement disorders. Movement Disorders 12:483-96)。
【0020】
パーキンソン病におけるD4受容体の可能な役割に対する他の支持は、D4エクソン3多形性の長い(≧6反復)対立遺伝子の発生率がパーキンソン病において増加しているという報告からもたらされる (Ricketts MH, Hamer RM, Manowitz P ら. 1998 Association of long variants of the dopamine D4 receptor exon 3 repeat polymorphism with Parkinson-disease. Clinical Genetics 54:33-8)。
【0021】
遅発性異常運動症(以下TD)
遅発性異常運動症は、舌、顎または四肢の不随意性の舞踏病様、アテトーゼ様またはリズム性の運動からなる運動障害であり、この障害は神経遮断剤の(通常は慢性的)投与の結果として生じ、典型的にはこれらの薬剤を中断した後にも持続する。長期間の神経遮断剤処置を受けた患者における神経遮断剤誘導遅延異常運動症の全体的罹病率は、20〜30%と見積もられる (American Association: Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 第4版. Washington, DC, American Psychiatric Association, 1994)。
【0022】
精神***病者(通常は伝統的な神経遮断剤で長期間処置された)の死後の研究において、増加したD4受容体濃度が報告されている (Lahti RA, Roberts RC, Cochrane EV ら. 1998 Direct determination of dopamine D4 receptors in normal and schizophrenic postmortem brain tissue: A (3H)NGD-94-1 study. Mol Psyciatr 3:528-33; Seeman P, Guan HC, Van Tol HH. 1995 Schizophrenia: elevation of dopamine D4-like sites, using [3H]nemonapride and [125I]epidepride. Eur J Pharmacol 286:R3-5)。D2受容体のアップレギュレーションは、動物およびヒトの研究の両方において神経遮断剤ハロペリドールの慢性的投与で認められている (Schroder J, Silvestri S, Bubeck B. ら. 1998 D2 dopamine receptor up-regulation, treatment response, neurological soft signs, and extrapyramidal side effects in schizophrenia: a follow-up study with 123I-iodobenzamide single photon emission computed tomography in the drug-naive state and after neuroleptic treatment. Biol Psychiatry 43:660-5)。これらの薬剤の使用は、D4受容体のアップレギュレーションの原因でもあるかもしれない。
【0023】
TDの改善は、顕著なD4拮抗作用を有する薬剤であるクロザピンで認められている (Bassitt DP, Louza-Neto MR. 1998 Clozapine efficacy in tardive dyskinesia in schizophrenic patients. European Archives of Psychiatry & Clinical Neuroscience 248:209-11)。クロザピンは他の薬理作用、特に5HT2受容体遮断作用を有するが、T.D.に対する効果はリスペリドンまたはオラザピンのような5HT2/D2受容体拮抗剤に関しては今日まで確立されていない。慢性的なD4遮断が遅発性運動異常症も引き起こすかもしれないという懸念が生じるが、この合併症はクロザピンで処置された患者では極めて稀である。
【0024】
ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群(以下TS)
ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、すなわち運動性および音声のチックによって示される状態は、約0.5%の罹病率(最も一般的に思春期)を有し、ADHDおよび/またはOCD患者およびこれらの状態を有する患者の家族構成員において増加した頻度で見られる。ADHD患者に興奮性薬剤(これらは神経節ドーパミン濃度を高める)を使用したところ、増加したチックおよび多分TSの発生率を伴った (Erenberg G, Cruse RP, Rothner AD. 1985 Gille de la Tourette's syndrome: Effects of stimulant drugs. Neurology 35:1346-8)。増加したD4.7対立遺伝子の発生率がTSにおいて報告されており (Grice DE, Leckman JF, Pauls DL ら. 1996 Linkage disequilibrium between an allele at the dopamine D4 receptor locus and Tourette syndrome, by the transmission-disequilibrium test. American Journal of Human Genetics 59:644-52)、ハロペリドール(D2/D4ドーパミン拮抗剤)はチックのコントロールに有効である。
【0025】
【発明の開示】
本発明の1つの特徴によれば、下記式I:
【化13】
Figure 0004847662
[式中、
XはN(CH3)またはOであり;
1はOHまたはC1-6アルコキシであり;
2はHまたはC1-6アルキルであり;
3は(CH2)nQ、CH2CH(OH)Q、CH(CH3)Q、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インダニルまたはアダマンチルであり、ここで、
Qはチエニル、フェニル、フラニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、インダゾリル、シクロヘキシル、1,2−メチレンジオキシフェニル、シクロヘキセニル、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジルであり、そして、
Qは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、S(O)2NH2、トリフルオロメチルまたはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、
nは1または2であり;
4はHまたはC1-6アルキルであり;或いは、
3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって1,4−ジオキサ−8−アゾ−スピロ[4,5]デカニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゾカニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエニル[3,2−c]ピリジルまたは8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを形成し、これらの各々はハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C(O)フェニル、OH、CN、O−フェニルまたは(CH2)mZでモノ−または独立してジ置換されていて良く;
Zはベンズイソキサゾリル、インダゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチエニル、ピリミジニル、ピリジル、1,2−メチレンジオキシフェニルまたはフェニルであり、そして、
Z、CH(OH)フェニルまたはO−フェニルは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、S(O)2NH2またはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、
mは0または1であるが;
ただし、R1がOHであり、R2がHであり:
【0026】
(1) R4はHでありそして、R3が(CH2)nQであり、nが1または2である場合は、Qはインドリルまたはフェニルであることはできず;或いは、
(2) R3およびR4が(CH2)mZで置換されたピペラジニルを形成し、mが1である場合は、Zはフェニルであることはできない]
の化合物または製薬上許容しうるその塩または立体異性体が提供される。
【0027】
本発明の別の態様は、D4受容体刺激に拮抗作用するのに有効量の式Iの化合物および製薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供することである。
さらに別の態様において、本発明は、D4受容体の阻害により媒介される医学的状態を処置するためのD4受容体拮抗剤としての、式Iの化合物の使用を提供する。これらの状態は、例えば注意欠陥多動障害、執着的−衝動的強迫異常症、精神病、薬物乱用、薬物依存、パーキンソン病、パーキンソニズム、遅発性異常運動症、ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群、行動異常症および反抗的挑戦的異常症を含む。
本発明のもう一つの態様は、式IIの化合物の中間体、および式II
【0028】
【化14】
Figure 0004847662
[式中、
XはN(CH3)またはOであり;
1はOHまたはC1-6アルコキシであり;
2はHまたはC1-6アルキルであり;
3は(CH2)nQ、CH2CH(OH)Q、CH(CH3)Q、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インダニルまたはアダマンチルであり、ここで、
Qはチエニル、フェニル、フラニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、インダゾリル、シクロヘキシル、1,2−メチレンジオキシフェニル、シクロヘキセニル、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジルであり、そして、
Qは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、S(O)2NH2、トリフルオロメチルまたはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、
nは1または2であり;
4はHまたはC1-6アルキルであり;或いは、
3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって1,4−ジオキサ−8−アゾ−スピロ[4,5]デカニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゾカニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエニル[3,2−c]ピリジルまたは8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを形成し、これらの各々はハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C(O)フェニル、OH、CN、O−フェニルまたは(CH2)mZでモノ−または独立してジ置換されていて良く;
Zはベンズイソキサゾリル、インダゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチエニル、ピリミジニル、ピリジル、1,2−メチレンジオキシフェニルまたはフェニルであり、そして、
Z、CH(OH)フェニルまたはO−フェニルは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、S(O)2NH2またはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、
mは0または1である]
の化合物、製薬上許容しうるその塩または立体異性体の製造方法を提供することである。
【0029】
【発明の詳述】
本明細書で用いられる用語は下記の意味を有する:
a) 「製薬上許容される塩」は、意図する用途のために患者の処置に適合する酸付加塩または塩基付加塩を意味する。
「製薬上許容される酸付加塩」は、式Iで表される塩基化合物またはその任意の中間体の無毒性の有機または無機の酸付加塩である。好適な塩を形成する実例となる無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸、および酸金属塩、例えばオルトリン酸モノ水素ナトリウムおよび硫酸水素カリウムが挙げられる。好適な塩を形成する実例となる有機酸としては、モノ−、ジ−およびトリ−カルボン酸が挙げられる。これらの酸の説明的なものとしては、例えば酢酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、サリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、およびスルホン酸、例えばメタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸および 2−ヒドロキシエタンスルホン酸が挙げられる。モノ−またはジ−酸塩を形成することができ、これらの塩は水和物、溶媒和物または実質的に無水の形態で存在することができる。一般的に、これらの化合物の酸付加塩は、水および種々の親水性有機溶剤中の溶解性がより大きい。さらに、それらの遊離塩基形態と比較して、酸付加塩は一般的に高い融点を示す。
【0030】
「製薬上許容される塩基付加塩」は、式(I)の化合物またはその任意の中間体の無毒性の有機または無機の塩基付加塩を意味する。その例は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、例えば水酸化ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムまたはバリウム;アンモニア、および脂肪族、脂環族または芳香族のアミン、例えばメチルアミン、トリメチルアミンおよびピコリンである。適切な塩の選択基準は当業者に公知であろう。
【0031】
b) 「立体異性体」は、各分子の原子の空間的配向だけが異なる全ての異性体の一般名である。これは鏡像異性体(エナンチオマー)、幾何異性体(シス/トランス)、および相互の鏡像ではない2個以上のキラル中心を有する化合物の異性体(ジアステレオマー)を包含する。
【0032】
c) 本明細書で用いられる「アルキル」は、式に適合するように、アルキル中の炭素数で特定される分岐状または直鎖状のアルキル(1価)またはアルキレン(2価)炭化水素基を意味し、例えばC1-6アルキルは、事情により1、2、3、4、5または6炭素の分岐状または直鎖状アルキルまたはアルキレン、またはその任意の範囲、例えばC1-2、C1-3、C1-4、C1-5、C2-3、C2-4、C2-5、C2-6、C3-4、C3-5、C3-6、C4-5、C4-6、C5-6等を意味するが、これらに限定されない。
【0033】
d) 「患者」は、例えばラット、マウス、イヌ、ネコ、モルモットのような温血動物、およびヒトのような霊長類を意味する。
e) 「処置」または「処置する」は、症状を緩和すること、症状の原因を一時的または永久的な基準で除去すること、または示された障害または状態の症状の出現を防止するかまたは遅らせることを意味する。
f) 「治療上有効量」は、示した障害または状態を処置するのに有効である化合物の量を意味する。
【0034】
g) 「製薬上許容される担体」は、医薬組成物、すなわち患者に投与することのできる用量形態の形成を可能にするために、活性成分と混合される無毒性の溶剤、分散剤、賦形剤、補助剤または他の材料を意味する。このような担体の一例は、典型的には非経口投与に用いられる製薬上許容される油である。
【0035】
h) 「精神病」は、しばしば妄想、幻覚または錯覚を伴う人格の錯乱および現実との接触の喪失を特徴とする、患者が器質的および/または情緒的起源の主要な精神障害を経験する状態を意味する。精神病の代表例としては、精神***病、精神***病型異常症、***情緒的異常症、妄想性異常症、短期精神異常症、共有精神異常症、別に特定しない場合の精神異常症、および物質誘導精神異常症が挙げられる。Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 第4版, American Psychiatric Association 参照(これは参照により本明細書に組み入れられる)。
【0036】
i) 「注意欠陥/多動障害」または「ADHD」は、患者が、匹敵する発達レベルの個体で典型的に観察されるよりも頻繁で重い不注意および/または多動−衝動の持続的パターンを示す状態を意味する。これは混合型ADHD、不注意優勢型ADHD、および多動−衝動優勢型ADHDを包含する。
【0037】
j) 「行動異常症」は、患者が、他人の基本的人権または主な年齢相応の社会的規範または規則を犯す反復性および持続性の行動パターンを示す障害を意味する。これらの行動は4つの主要グループ、即ち、他の人々または動物に身体的危害を加えるかその恐れがある攻撃的行為、性格の喪失または損傷を生じる非攻撃的行為、虚偽(詐欺)または盗み、および重大な規則違反に分けられる。
【0038】
k) 「反抗的挑戦的異常症」は、患者が、行動異常症で観察される行動パターンの幾つか(例えば権威者に対する不服従および抵抗)を示す障害であるが、他人の基本的人権または主な年齢相応の社会的規範または規則を犯すという、より重大な行動形態の持続性パターンを含まない障害を意味する。
【0039】
l) 「執着的−衝動的強迫異常症」または「OCD」は、患者が、時間の浪費で充分に重い(すなわち1日に1時間以上を要する)か、または著しい困難または重大な欠陥を引き起こす頻発性の執着的強迫観念または強制的強迫観念を示す状態を意味する。執着的強迫観念は、侵入的および不適切として経験されるか、または著しい不安または困難を引き起こす持続性の妄想、思考、衝動または心像である。強制的強迫観念は、反復する行動(例えば手洗い、整理整頓、調査確認)、または精神活動(例えば無言で祈り、計算し、単語を繰り返すこと)であり、その目的は不安または困難を防止または減少することであり、快感または満足感を与えることではない。
【0040】
m) 「薬物依存」は、患者が物質使用の不適応パターンを示し、臨床的に重大な欠陥または困難に導く状態を意味する。反復性自己投与のパターンがあり、これは通常は耐性、自閉症および衝動的薬物摂取をもたらす。
n) 「薬物乱用」は、患者が、物質の反復使用に関連する頻発性および重大な逆結果によって示される物質使用の不適応パターンを示す状態を意味する。主な役割義務の不履行、身体的に有害な状況における反復使用、複数の法律上の問題、および頻発性の社会的および個人内の問題があるであろう。物質依存の判断基準とは異なり、物質乱用の判断基準は耐性、自閉症または衝動的使用パターンを包含せず、その代わりに反復使用の有害な結果だけを包含する。
【0041】
o) 「パーキンソン病」は、振戦、硬直、運動緩慢および姿勢不安定を特徴とする徐々に進行する神経医学的状態を意味する。他の徴候は抑うつおよび痴呆を包含する。
p) 「パーキンソニズム」は、患者が、神経遮断剤の使用に伴って発生するパーキンソン病様の徴候または症状(すなわち、振戦、筋肉硬直または運動不能)を示す状態を意味する。
q) 「神経遮断剤誘導の遅発性運動異常症」は、神経遮断剤の使用に伴って発生する舌、顎、躯幹または四肢の不随意性運動を特徴とする障害を意味する。不随意性運動は、舞踏病様、アテトーゼ様またはリズム性であろう。
【0042】
r) 「ジル・ド・ラ・トゥーレット症候群」は、運動性および音声のチックによって示される状態を意味する。(チックは、突然の、急速な、頻発性の、非リズム性の、常同的な動的な運動または発音である。)この混乱は社会的、職業的または他の重要な機能の分野における著しい困難または重大な欠陥を引き起こす。その発症は18才以前であり、この混乱は物質の薬理作用または一般的な医学的状態によるものではない。
s) 別に特定しない限り、「ハロ」または「ハロゲン」は、Cl、Br、FおよびIを意味する。
【0043】
t) 「アリールスルホニル」は、下記の基:
【化15】
Figure 0004847662
(式中、Arは場合によりハロゲン、ニトロまたはC1-6アルキルからなる群からの1個またはそれ以上の部分で置換されたフェニルである)を意味する。「ブロシル」は、Arがp−ブロモベンゼンである基を意味する。「ノシル」は、Arがp−ニトロベンゼンである基を意味する。「トシル」は、Arがp−トルエンである基を意味する。
「アルキルスルホニル」は、下記の基:
【化16】
Figure 0004847662
(式中、RはC1-6アルキルである)を意味する。「メシル」は、RがCH3である基を意味する。
【0044】
u) 「スルホン酸エステル」は、下記の基:
【化17】
Figure 0004847662
(式中、RはC1-6アルキルまたは場合によりハロゲン、ニトロまたはC1-6アルキルからなる群からの1個またはそれ以上の部分で置換されたフェニルである)を意味する。「スルホン酸エステル」は、例えばブロシレート、ノシレートおよびメシレートである。
【0045】
v) 「平行合成」は、液相または固相で10〜100万の化合物を同時に合成することを説明するために用いられる用語である。このアプローチを連続的技術から区別する重要な特徴は、これが混合物を利用しないことである。
【0046】
本明細書で用いられるように、特定の化学的部分を説明するために用いられる用語は、次ページに示す相当する化学構造式で定義される。
【化18】
Figure 0004847662
【0047】
本発明の特別の実施形態は、表1に示す式Iの化合物である。
本発明の好ましい実施態様は式IにおいてR3が(CH2)nQ、CH2CH(OH)Q、CH(CH3)Q、インダニル、アダマンチルまたは1,2,3,4−テトラヒドロナフチルであり、ここでQはチエニル、ピリジル、フェニル、フラニル、ナフチル、シクロヘキシルまたはベンズイミダゾリルであり;或いは、R3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になってピペリジニル、ピペラジニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエニノ[3,2−c]ピリジルまたは8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンである化合物である。
【0048】
本発明のより好ましい実施態様は式IにおいてR1はOHであり;R2はHであり;R3は(CH2)nQであり、ここでnは1でありそしてQはチエニルまたはピリジルであり;或いはR3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になってピペリジニルを形成する化合物である。
本発明の最も好ましい実施態様は増強されたD4力価を示す表1に示す式Iの化合物である。
【0049】
式IおよびIIの化合物の酸付加塩は製薬上許容しうる酸から形成するのが最も適しており、そして例えば無機酸、例えば塩酸、硫酸またはリン酸および有機酸、例えばコハク酸、マレイン酸、酢酸またはフマル酸を用いて形成するものを包含する。他の製薬上許容されない塩、例えばシュウ酸塩は、例えば研究用途のため、または、後に製薬上許容しうる酸付加塩に変換するための式Iの化合物の単離において使用してよい。本発明に包含されるものはまた、本発明の溶媒和物および水和物である。
【0050】
ある化合物の塩から所望の化合物の塩への変換は、その塩の水溶液を塩基、例えば炭酸ナトリウムまたは水酸化カリウムの溶液で処理して遊離の塩基を脱離させ、次にこれを適切な溶媒、例えばエーテル中に抽出するという、標準的な方法を適用することにより行なわれる。次に遊離の塩基を水性の区分から分離し、乾燥し、所望の酸で処理して所望の塩を得る。
【0051】
本発明の化合物は当該分野で知られている方法に準じて調製できる。スキームI、IIおよびIIIに式Iの化合物の合成方法を説明する。
【化19】
Figure 0004847662
【0052】
【化20】
Figure 0004847662
【0053】
X=O、N(CH3);Y=4−CH3、3−NO2;R1=C1-6アルコキシ;R2=HまたはC1-6アルキル;R3=(CH2)nQ、CH2CH(OH)Q、CH(CH3)Q、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インダニルまたはアダマンチル;Qはチエニル、フェニル、フラニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、インダゾリル、シクロヘキシル、1,2−メチレンジオキシフェニル、シクロヘキセニル、ベンズイミジゾリル、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジルであり、そして、Qは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、S(O)2NH2、トリフルオロメチルまたはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、nは1または2であり;R4=HまたはC1-6アルキル;或いは、R3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって1,4−ジオキサ−8−アゾスピロ[4,5]デカニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゾカニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエニル[3,2−c]ピリジルまたは8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを形成し、これらの各々はハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C(O)フェニル、OH、CN、O−フェニルまたは(CH2)mZでモノ−または独立してジ置換されていて良く;Zはベンズイソキサゾリル、インダゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチエニル、ピリミジニル、ピリジル、1,2−メチレンジオキシフェニルまたはフェニルであり;R5はCH3、CF3、F、p−ブロモベンゼン、p−ニトロベンゼンまたはp−メチルベンゼンであり;そして、Z、CH(OH)フェニルまたはO−フェニルは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、S(O)2NH2またはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、mは0または1である。
【0054】
【化21】
Figure 0004847662
【0055】
X=O、N(CH3);X3=ハロ、p−トルエンスルホニルオキシ、3−ニトロベンゼンスルホニルオキシ;R2=HまたはC1-6アルキル;R3=(CH2)nQ、CH2CH(OH)Q、CH(CH3)Q、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インダニルまたはアダマンチル;Qはチエニル、フェニル、フラニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、インダゾリル、シクロヘキシル、1,2−メチレンジオキシフェニル、シクロヘキセニル、ベンズイミジゾリル、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジル;Qは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、S(O)2NH2、トリフルオロメチルまたはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、nは1または2;R4=HまたはC1-6アルキル;或いは、R3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって1,4−ジオキサ−8−アゾスピロ[4,5]デカニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゾカニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエニル[3,2−c]ピリジルまたは8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを形成し、これらの各々はハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C(O)フェニル、OH、CN、O−フェニルまたは(CH2)mZでモノ−または独立してジ置換されていて良く;Zはベンズイソキサゾリル、インダゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチエニル、ピリミジニル、ピリジル、1,2−メチレンジオキシフェニルまたはフェニルであり、そして、Z、CH(OH)フェニルまたはO−フェニルは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、S(O)2NH2またはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、mは0または1である。
【0056】
スキームIの工程Aにおけるジアリールケトン()は適切なアルコキシ置換ハロゲン化ベンゾイル()を3−ハロチオフェン()のアニオンと当該分野で知られた方法で反応させることにより調製する。
例えば、シクロヘキサン−エーテル中のフェニルリチウムの溶液を5℃で構造のハロチオフェン(例えば3−ブロモチオフェン)と反応させることによりリチウム化された中間体()を得ることができる。次にリチウム化された中間体を−70℃の3−メトキシベンゾイルクロリドのような構造()のアルコキシ置換ハロゲン化ベンゾイルおよびテトラヒドロフランのような適当な非プロトン性の無水溶媒の溶液に約3時間かけて滴加する。得られた構造()のケトンは当該分野でよく知られた抽出法により反応混合物から回収してよい。構造()のケトンの精製は、ヘキサンのような適当な溶媒、または、エーテルとヘキサンのような混合溶媒を溶離剤とするアルミナカラムクロマトグラフィーにより行なってよい。更に精製するには真空蒸留および/または再結晶を行なってよい。
【0057】
工程Eにおいては、適切に置換されたジアリールケトン()はまた、約5℃のジクロロメタンのような適当な溶媒中の4塩化チタンの溶液でジクロロメタンのような適当な溶媒中の3−ブロモチオフェンのような3−ハロチオフェン()の溶液を処理することにより調製してもよい。ジクロロメタンのような適当な溶媒中の4−メトキシベンゾイルクロリドのような適切に置換されたハロゲン化アルコキシベンゾイルの溶液を約5℃以下に温度が維持されるような速度で添加する。反応混合物は塩酸のような水性の酸を用いてクエンチングし、そして、ジアリールケトン()は抽出法により回収し、当該分野でよく知られた方法で精製してよい。
【0058】
工程Bにおいては、ジアリールケトン()と塩酸ヒドロキシルアミン()(XはO)を反応させることによりジアリールケトン()のオキシム誘導体()(X=O)を調製する。
例えば、(3−ブロモチオフェン−2−イル)−(3−メトキシフェニル)メタノンのようなジアリールケトン()と塩酸ヒドロキシルアミンをピリジンのような適当な非プロトン性溶媒中で反応させることができる。反応体は典型的には所定時間、典型的には一夜、室温で共に攪拌し、その後、約4時間約100℃〜約105℃の温度で加熱する。得られた構造()のオキシムは当該分野で知られた抽出法により反応混合物から回収してよい。次に構造()の組成のオキシムを再結晶により精製してよい。
【0059】
工程Cにおいては、構造()のオキシム(X=O)を適切な試薬で環化して構造()の相当するチエノ[2,3−d]イソキサゾール(X=O)とする。
例えば、(3−ブロモチオフェン−2−イル)−(3−メトキシフェニル)メタノンオキシムのような構造()のオキシムは2−メトキシエタノールのようなプロトン性溶媒中、水酸化カリウムのような適当な塩基で処理することができる。反応体は典型的には約1時間、窒素雰囲気下約105℃〜約110℃の温度で共に攪拌加熱する。次に混合物を塩化銅のような適切な触媒で処理し、反応混合物を約4時間加熱する。反応混合物を塩酸でクエンチングし、濾過し、得られた構造()のチエノ[2,3−d]イソキサゾールを当該分野で知られた抽出法により反応混合物から回収してよい。次に構造()の粗製のチエノ[2,3−d]イソキサゾールをクロマトグラフィーにより精製してよい。
【0060】
工程BおよびCにおいては、チエノ[3,2−c]ピラゾール()(X=N−CH3)をジアリールケトン()とメチルヒドラジン()(XはN)と反応させることにより調製してよい。
例えば、(3−ブロモチオフェン−2−イル)−(3−メトキシフェニル)メタノンのようなジアリールケトン()、メチルヒドラジンおよびエチレングリコールのような適当な溶媒の混合物を約2.5時間約120℃〜約130℃の温度で加熱する。反応混合物を水でクエンチングし、得られた構造()のチエノ[3,2−c]ピラゾール(X=N−CH3)を抽出法により反応混合物から回収し、当該分野で知られた方法で精製してよい。
【0061】
工程Dにおいては、構造()のチエノ[2,3−d]イソキサゾール(X=O)を適切な試薬で脱アルキル化し、相当するフェノール()(X=O)を得る。
例えば、3−(4−メトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾールのような構造()のチエノ[2,3−d]イソキサゾールを1,2−ジクロロエタンまたはトリクロロメタンのような適当な溶媒中塩化アルミニウムまたは3臭化ホウ素のような適当な試薬で処理し、アルコキシ部分を脱離させることができる。反応体は典型的には約1.5時間約70℃の温度で共に攪拌加熱する。得られる構造()のチエノ[2,3−d]イソキサゾールは当該分野で知られた濾過および抽出法により反応混合物から回収してよい。次に粗製の構造()のチエノ[2,3−d]イソキサゾール(X=O)をクロマトグラフィーにより精製する。
【0062】
工程Dにおいては、構造()のチエノ[3,2−c]ピラゾール(X=N−CH3)を適切な試薬でO−脱アルキル化し、相当するフェノール()(X=N−CH3)とする。
例えば、3−(3−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾールのような構造()のチエノ[3,2−c]ピラゾールおよびジクロロメタンのような適当な溶媒の溶液にジクロロメタン中の3臭化ホウ素の溶液を窒素下滴加して処理し、約2.5時間室温で攪拌する。反応混合物を水でクエンチングし、得られた構造()のチエノ[3,2−c]ピラゾール(X=N−CH3)を当該分野で知られるとおり抽出法により反応混合物から回収してよい。次に粗製の構造()のチエノ[3,2−c]ピラゾールをクロマトグラフィーにより精製する。
【0063】
スキームII、工程Fにおいては、適当に置換されたチエノ[2,3−d]イソキサゾール()と適切なグリシジルスルホニルエステル(10)とを縮合することによりチエノ[2,3−d]イソキサゾール−エポキシド(11)(X=O)を調製する。
例えばジメチルホルムアミドのような適切な非プロトン性の溶媒中の3−(4−ヒドロキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾールのようなチエノ[2,3−d]イソキサゾール()の溶液を水素化ナトリウムのような適当な塩基で処理し、形成したアニオンを周囲温度で(2R)−(−)グリシジルトシレートのようなグリシジルスルホニルエステル(10)の溶液で処理する。得られたチエノ[2,3−d]イソキサゾール−エポキシド(11)は当該分野で知られるとおり水性クエンチングおよび抽出法により反応混合物から回収してよい。次に粗製のチエノ[2,3−d]イソキサゾール−エポキシド(11)をクロマトグラフィーにより精製してよい。
【0064】
工程Fにおいては、チエノ[3,2−c]ピラゾール()と適切なグリシジルスルホニルエステル(10)を縮合することによりチエノ[3,2−c]ピラゾール−エポキシド(11)(X=N−CH3)を調製する。
例えばジメチルホルミアミドのような適切な非プロトン性溶媒中の3−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−3−イル)フェノールのようなチエノ[3,2−c]ピラゾール()の溶液を水素化ナトリウムのような適当な塩基で処理し、形成したアニオンを周囲温度で(2R)−(−)グリシジルトシレートのようなグリシジルスルホニルエステル(10)の溶液で処理する。得られたチエノ[3,2−c]ピラゾール−エポキシド(11)は当該分野で知られるとおり水性クエンチングおよび抽出法により反応混合物から回収してよい。次に粗製のチエノ[3,2−c]ピラゾール−エポキシド(11)をクロマトグラフィーにより精製してよい。
【0065】
或いは、工程G、HおよびIにおいて、チエノ[2,3−d]イソキサゾール()とグリシジルベンゾイルエステル(12)を縮合し、中間体のチエノ[2,3−d]イソキサゾール−ジオール(13)からモノスルホニルエステル(14)に変換し、そしてモノスルホニルエステル(14)の塩基誘導閉環によりエポキシド(11)とすることにより、構造(11)のチエノ[2,3−d]イソキサゾール−エポキシド(X=O)を調製してよい。
例えば、工程Gにおいて、ジメチルホルムミドのような適切な非プロトン性溶媒中の3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノールのようなチエノ[2,3−d]イソキサゾール()の溶液を概ね室温においてカリウムt−ブトキシドのような適当な塩基で処理する。形成したアニオンは室温において(2S)−(+)−2−メチルグリシジル4−ニトロベンゾエートのようなグリシジルベンゾイルエステル(12)の溶液で処理し、次に約2時間約50℃に加温する。得られたチエノ[2,3−d]イソキサゾール−ジオール(13)は当該分野で知られるとおり水性クエンチングおよび抽出法により反応混合物から回収してよい。工程Hにおいては、ジクロロメタンのような適切な溶媒中の(R)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−1,2−ジオールのようなチエノ[2,3−d]イソキサゾール−ジオール(13)を室温でp−トルエンスルホニルクロリドのようなスルホニルクロリドおよびピリジンのような適当な塩基で処理し、その後約48時間室温で攪拌する。得られたチエノ[2,3−d]イソキサゾール−スルホニルエステル(14)は当該分野で知られるとおり、ジクロロメタンのような溶媒で希釈し、水性クエンチングおよび抽出法により反応混合物から回収してよい。次に粗製のチエノ[2,3−d]イソキサゾール−スルホニルエステル(14)(X=O)をクロマトグラフィーにより精製する。工程Iにおいては、テトラヒドロフランのような適当な非プロトン性溶媒中のトルエン−4−スルホン酸(S)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロピルエステルのようなチエノ[2,3−d]イソキサゾール−スルホニルエステル(14)の溶液を約0℃の温度でカリウムt−ブトキシドのような塩基で処理する。約0℃で約1時間攪拌した後、当該分野で知られるとおり抽出法により反応混合物をクエンチングする。次に構造(11)の粗製のチエノ[2,3−d]イソキサゾール−エポキシド(X=O)を当該分野で知られるとおり再結晶法またはクロマトグラフィーにより精製してよい。
【0066】
工程Jにおいては、構造(11)のチエノ[2,3−d]イソキサゾール−エポキシドを適当な第1または第2アミン(15)で処理することにより構造1aの1−アミノ−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)−プロパン−2−オール化合物を調製する。
例えば、エタノールのような適当な溶媒中の(R)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾールのようなチエノ[2,3−d]イソキサゾール−エポキシド(11)を窒素またはアルゴンのような不活性雰囲気下N−ベンジル−N−メチルアミンのような適切なアミン(15)で処理する。約0.5時間約60℃で、そして約0.5時間約80℃で混合物を攪拌した後、反応混合物を濃縮し、次に粗製の1−アミノ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オール(1a)をクロマトグラフィーにより精製する。得られた構造(1a)の1−アミノ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オールはまた当該分野で知られるとおり水性クエンチングおよび抽出法により反応混合物から回収してもよい。場合により、得られる構造(1a)の1−アミノ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オールは直接または水性クエンチングにより反応混合物から晶出し、濾過により単離し、当該分野で知られた方法により精製してよい。
【0067】
工程Jにおいて、構造(11)のチエノ[3,2−c]ピラゾールエポキシドを適当な第1または第2アミン(15)で処理することにより構造(1a)の1−アミノ−3−[3−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オール(X=N−CH3)を調製してよい。
例えばエタノールのような適当な溶媒中の1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンのようなアミン(15)の溶液を構造(11)のチエノ[3,2−c]ピラゾール−エポキシドおよびエタノールのような適当な溶媒の溶液で処理する。混合物はアルゴンのような不活性雰囲気下、適当な時間、典型的には一夜、混合物の概ね還流温度まで攪拌加熱する。混合物を濃縮し、構造(1a)の1−アミノ−3−[3−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オール(X=N−CH3)を当該分野で知られるとおりクロマトグラフィー法により残存物から回収する。
【0068】
工程Kにおいては、1−アミノ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オール化合物(1a)を適当な塩基および適切なアルキル化剤で処理することにより2−アルコキシ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロピルアミン化合物(1b)(X=O)を調製する。
例えば、テトラヒドロフランのような適当な非プロトン性溶媒中の(2R)−1−ベンジルアミノ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オールのような構造(1a)の1−アミノ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オールンの溶液を窒素雰囲気下−20℃でカリウムビス(トリメチルシリル)アミドのような適切な塩基約1当量で処理する。−20℃で約1時間攪拌した後、ジメチルスルフェートのような適当なアルキル化剤約1当量で混合物を処理し、約2時間かけて室温に戻す。得られる(2R)−ベンジル−[2−メトキシ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロピル]アミン(1b)(X=O,R1=OCH3,R2=R3=R4=H)は当該分野で知られるとおり水性クエンチングおよび抽出法により反応混合物から回収して良く、次にクロマトグラフィーにより精製する。カリウムビス(トリメチルシリル)アミドのような適当な塩基約2当量およびジメチルスルフェートのような適当なアルキル化剤約2当量を同様の条件下に用いることにより、相当する構造(1b)の(2R)−ベンジル−[2−メトキシ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ)プロピル]メチルアミン(1b)(X=O,R1=OCH3,R3=CH3,R2=R4=H)を得てよい。
【0069】
スキームIIの工程Lにおいては、1−ヒドロキシ−3−(3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)−プロパン−2−オール(14)の第1アルコール基のモノスルホニルエステルを適当な第1または第2アミン(15)で処理することにより1−アミノ−3−(3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)−プロパン−2−オール化合物(1a)(X=O)を調製する。
例えば、テトラヒドロフランのような適当な溶媒中のトルエン−4−スルホン酸(S)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロピルエステルの溶液をベンジルアミンのような第1アミン(15)およびテトラヒドロフランのような適当な溶媒の溶液で0℃において滴加して処理する。炭酸カリウムのような適切な塩基を必要に応じて酸スカベンジャーとして添加してよい。室温で一夜攪拌し、真空下に濃縮し、残存物を酢酸エチル(100mL)と水(100mL)との間に分配する。有機層を濃縮し、得られる(2R)−(−)−1−ベンジルアミノ−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オール(1a)(X=O)を当該分野でよく知られるとおりクロマトグラフィーにより残存物から回収する。
【0070】
スキームIIIの工程Mにおいては、当該分野でよく知られた方法により構造(17)のオキシラン−メタンアミンを調製する。
工程Nにおいては、オキシラン−メタンアミン(17)を適切に置換されたチエノ[2,3−d]イソキサゾール()で処理することにより1−アミノ−3−(3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)−プロパン−2−オール化合物1(X=O)を調製する。
例えば、ジメチルホルムアミドのような適当な非プロトン性溶媒中の3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノールのようなチエノ[2,3−d]イソキサゾール()の溶液を概ね室温でカリウムt−ブトキシドのような適当な塩基で処理する。得られた溶液をN−メチル−N−(フェニルメチル)オキシラン−メタンアミンのような構造(17)のオキシラン−メタンアミンで処理し、室温で約2時間攪拌する。反応混合物を水でクエンチングし、構造(1a)の1−アミノ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オール化合物を当該分野で知られるとおり抽出法により回収してよい。
【0071】
本発明の化合物のD4結合特性は、不安や精神***症の治療等、D4受容体刺激が想定される種々の症状の治療のための神経弛緩剤として有用である医薬としてのその用途を示す。従って、その特徴の別のものにおいて、本発明は製薬上許容しうる担体とともに式Iの化合物がD4受容体刺激に拮抗するのに有効な量で存在するD4関連の医学的症状を治療するのに有用な医薬組成物を提供する。その特徴の別のものにおいて、本発明はD4受容体刺激に拮抗するのに有効な式IIの化合物の量およびそのための製薬上許容しうる担体を患者に投与する工程を包含する、D4拮抗剤の適応症となる医学的症状を治療するための方法を提供する。
【0072】
医薬として使用するためには、本発明の化合物は標準的な医薬組成物として投与することができる。従って本発明は別の特徴において、製薬上許容しうる担体、および、D4受容体刺激を拮抗するのに有効な量の式Iの化合物または製薬上許容しうるその塩、溶媒和物または水和物を含有する医薬組成物を提供する。
【0073】
上記した症状に罹患している患者の治療においては、経口、舌下、口内、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、鼻内、直腸、局所などを含む、式(I)の化合物が治療有効量で生体利用される何れかの形態または用法において該化合物を投与することができる。製剤分野の当業者は、治療すべき症状または疾患に対して選択される化合物の特定の性質、疾患の段階、患者の症状および他の関連する状況に応じて、適切な投与形態と用法を決定することができる。例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition, Mack Publishing Co. (1990)を参照でき、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【0074】
式Iの化合物は単独で、または製薬上許容しうる担体と組み合わせた医薬組成物の形態で投与することができ、その比率と性質は選択された化合物の溶解度と化学的特性、選択された投与経路、標準的な製薬慣行および他の関連する基準により決定される。
【0075】
本発明の化合物は例えば錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁液、溶液、シロップ、ウエハース、チューインガム等のような形態で経口投与して良く、そして、以下の補助剤の1種以上、即ち、微結晶セルロース、トラガカントガムまたはゼラチンのようなバインダー;澱粉または乳糖のような賦形剤、アルギン酸、Primogel、コーンスターチ等のような錠剤崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムまたは Sterotex のような潤滑剤;コロイド状二酸化珪素のような滑剤を含有して良く、そしてスクロースまたはサッカリンのような甘味剤またはペパーミント、サリチル酸メチルまたはオレンジフレーバーのようなフレーバー剤も添加してよい。単位剤型がカプセルである場合は、上記した種類の物質のほかに、ポリエチレングリコールまたは油脂のような液体担体も含有してよい。他の単位剤型には投与単位の物理的形態を調節する他の種々の物質、例えばコーティングを含有してよい。即ち、錠剤または丸薬は砂糖、シェラックまたは他の腸溶性コーティング剤でコーティングしてよい。シロップは本発明の化合物のほかに、甘味剤としてのスクロースおよび特定の保存料、染料および着色料およびフレーバーを含有してよい。
【0076】
本発明の式(I)の化合物は局所投与しても良く、その場合、担体は適宜、溶液、軟膏またはジェルの基剤を含有する。基剤は例えば、1種以上のワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、ミツロウ、鉱油、希釈剤、例えば水およびアルコール、および、乳化剤および安定化剤を含有してよい。
【0077】
溶液または懸濁液は1種以上の以下の補助剤、即ち、注射用水、生理食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒のような滅菌希釈剤;ベンジルアルコールまたはメチルパラベンのような抗細菌剤;アスコルビン酸または重亜硫酸ナトリウムのような抗酸化剤;エチレンジアミン4酢酸のようなキレート剤;酢酸塩、クエン酸塩またはリン酸塩のような緩衝剤および塩化ナトリウムまたはデキストロースのような浸透圧調節剤も含有してよい。非経腸用調製物はアンプル、使い捨てシリンジまたは複合用量バイアルに封入することができる。
【0078】
式Iの化合物が治療上作用する能力を示す用量の範囲は治療する特定の疾患または症状およびその重症度、患者、製剤、患者が有する他の基礎疾患状態、および、患者に併用する他の医薬により変動できる。一般的に、式Iの化合物は約0.001mg/kg患者体重/日〜約100mg/kg患者体重/日の用量で治療活性を示す。
【0079】
【実施例】
以下の実施例はスキームI、IIおよびIIIに記載した典型的な合成を示すものである。これらの実施例は例示を目的とするのみであり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。本明細書においては、以下の用語は記載した意味を有するものとする。即ち、「g」はグラム;「mmol」はミリモル;「mL」はミリリットル;「μL」はマイクロリットル;「C」はセルシウス;「TLC」は薄層クロマトグラフィー;「LC/MS」は液体クロマトグラフィー質量スペクトル分析;「APCI」は常圧化学イオン化;「mp」は融点;「ppm」は百万分の一部;「TMS」はテトラメチルシラン;「GC/MS」はガスクロマトグラフィー/質量スペクトル分析;「Hz」はヘルツ;「MHz」はメガヘルツ;「NMR」は核磁気共鳴;「M/S」は質量スペクトル;「IR」は赤外線スペクトルを意味する。
【0080】
以下の表は本明細書に記載した合成のための関連する出発物質に関する参考文献を示すものである。出発物質の合成の記載が無い場合は、出発物質は既知物質であるか、市販されているか、従来法で調製できるものである。表中または他所に引用されている米国特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0081】
【表1】
Figure 0004847662
【0082】
【表2】
Figure 0004847662
【0083】
実施例の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)−常圧化学イオン化質量スペクトル法(APCI/MS)分析
生成物の分析の条件は当業者が容易に確認できるものである。以下の条件は典型的な分析パラメーターを示す。
記載に従って、実施例の分析をWaters HPLCシステムおよび常圧化学イオン化(以後APCIと記載する)線源を搭載したFinnigan TSQ−700質量スペクトル分析器(条件1、3、4、5)またはTSQ−710質量スペクトル分析器(条件2、6)を用いて実施した。HPLCカラムまたはカートリッジはYMC Inc., 3233 Burnt Mill Drive Wilmington, NC 28403 および Waters Corporation, 34 Maple Stret, Milford, MA 01757 より入手した。分析条件は以下にまとめるとおりであり、使用した特定の一連の条件は実施例の記載において参照により指定されるものである。
【0084】
HPLC−APCI/MS条件1:
A) 95/5/0.1%水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸
B) 5/95/0.85%水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸
カラムはYMC basic(4mm×50mm)カートリッジを用いた。初期HPLC条件は100%(A)流量1mL/分とした。5μL注入後、4分間でHPLC条件が100%(B)となるような一次勾配とした。次にこれらの条件を1.9分間維持した時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために5分間平衡化した。
【0085】
HPLC−APCI/MS条件2:
C) 95/5/0.5%水/アセトニトリル/酢酸
D) 5/95/0.5%水/アセトニトリル/酢酸
カラムはYMC ODS−A(4mm×50mm)カートリッジを用いた。初期HPLC条件は70%(C)30%(D)、流量1mL/分とした。5μL注入後、4分間でHPLC条件が100%(D)となるような一次勾配とした。次にこれらの条件を2分間維持した時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために平衡化した。
【0086】
HPLC−APCI/MS条件3:
E) 95/5/0.1%水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸
F) 5/95/0.85%水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸
カラムはYMC ODS−AQ(4mm×50mm)カートリッジを用いた。初期HPLC条件は100%(E)、流量1mL/分とした。5μL注入後、4分間でHPLC条件が100%(F)となるような一次勾配とした。次にこれらの条件を5分間維持した時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために平衡化した。
【0087】
HPLC−APCI/MS条件4:
G) 95/5/0.1%水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸
H) 5/95/0.85%水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸
カラムはYMC ODS−AQ(4mm×50mm)カートリッジを用いた。初期HPLC条件は100%(G)、流量1mL/分とした。5μL注入後、4分間でHPLC条件が100%(H)となるような一次勾配とした。次にこれらの条件を2分間維持した時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために平衡化した。
【0088】
HPLC−APCI/MS条件5:
I) 95/5/0.1%水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸
J) 5/95/0.85%水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸
カラムはYMC ODS−AQ(4mm×50mm)カートリッジを用いた。初期HPLC条件は95%(I)5%(J)、流量1mL/分とした。5μL注入後、4分間でHPLC条件が100%(J)となるような一次勾配とした。次にこれらの条件を2分間維持した時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために平衡化した。
【0089】
HPLC−APCI/MS条件6:
K) 95/5/0.1%水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸
L) 5/95/0.85%水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸
カラムはYMC ODS−A(4mm×50mm)カートリッジを用いた。初期HPLC条件は60%(K)40%(B)、流量1mL/分とした。5μL注入後、1分間でHPLC条件が100%(L)となるような一次勾配とした。次にこれらの条件を4分間維持した時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために平衡化した。
【0090】
実施例1
3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノール(スキームI、化合物9)の調製
工程A:
(3−ブロモチオフェン−2−イル)−(3−メトキシフェニル)メタノン(スキームI、化合物5)の調製
【化22】
Figure 0004847662
2時間かけて3−ブロモチオフェン(66g、0.40モル)およびエーテル(400mL)の冷(5℃)混合物にフェニルリチウム(210mL、0.44モル、シクロヘキサン中2.1M)を添加し、リチウム化されたチオフェン中間体を形成する。リチウム化チオフェン中間体混合物を3時間かけてTHFおよびm−メトキシベンゾイルクロリドの冷(−70℃)混合物に添加し、水で反応混合物をクエンチングし、エーテルで抽出する。エーテルを10%NaOHおよび水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、蒸発させて油状物を得る。ヘキサン中に50%以下のエーテルを含むヘキサンを溶離剤とするカラム(アルミナ)クロマトグラフィーにより油状物を精製する。生成物を真空下に蒸留し、再結晶(エーテル:ヘキサン)させ、標題化合物(89.1g、収率75%)を得る。融点40℃。
【0091】
工程B:
(3−ブロモチオフェン−2−イル)−(3−メトキシフェニル)メタノンオキシム(スキームI、化合物7)の調製
【化23】
Figure 0004847662
室温で一夜(3−ブロモチオフェン−2−イル)−(3−メトキシフェニル)メタノン(7g、0.024モル)、塩酸ヒドロキシルアミン(3.09g、0.048モル)およびピリジン(40ml)の混合物を攪拌し、次に混合物を4時間加熱する(100℃〜105℃)。TLC(ジクロロメタン)で反応の終了を確認する。反応混合物を水でクエンチングし、エーテルで抽出する(3回)。エーテル層をHCl(3N)および水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、濃縮して得られた油状物は固化する。固体をエーテル:ヘキサンから再結晶させ、標題化合物(6.4g、収率87%)を得る。融点102〜103℃。
【0092】
工程C:
3−(3−メトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(スキームI、化合物8)の調製
【化24】
Figure 0004847662
105〜110℃で1時間、窒素雰囲気下、(3−ブロモチオフェン−2−イル)−(3−メトキシフェニル)メタノンオキシム(10g、0.032モル)、KOH(3.6g、0.064モル、水10mLに溶解)および2−エトキシエタノール(100mL)の混合物を還流する。塩化銅(0.16g、0.0016モル)を添加すると反応混合物は暗茶色化する。さらに1時間反応混合物を加熱する。水を添加し、有機層をエーテルに抽出する。エーテル層を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、濃縮して油状物を得る。油状物をカラム(アルミナ)クロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン中15%エーテルで溶離し、白色結晶を得る。結晶をエーテル:ヘキサンから再結晶させて標題化合物(5g、収率68%)を得る。融点51〜52℃。
【0093】
工程D:
3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノール(スキームI、化合物9)の調製
【化25】
Figure 0004847662
9時間3−(3−メトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(8g、0.035モル)および塩酸ピリジン(80g、0.96モル)の混合物を140℃で窒素下に混合攪拌する。TLC(酢酸エチル:ジクロロメタン)により反応の終了を確認する。反応混合物を室温に冷却し、水に注ぎ込む。酢酸エチル:エーテル(50:50)に有機層を抽出し、1回HCl(3N)で、3回水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させて油状物を得る。油状物をジクロロメタン中5%酢酸エチルを溶離剤とするカラム(シリカ)クロマトグラフィーで精製し、固体を得る。この固体を再結晶(エーテル:ヘキサン)し、オレンジ/褐色の固体として標題化合物を得る(3g、収率40%)。融点114〜116℃。
【0094】
実施例2
3−(4−ヒドロキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾールの調製
工程E:
(3−ブロモ−チオフェン−2−イル)−(4−メトキシ−フェニル)−メタノン(スキームI、化合物5)の調製
【化26】
Figure 0004847662
温度が5℃未満に維持されるような速度で、ジクロロメタン中の4塩化チタン(184ml、1.0M)で3−ブロモチオフェン(20g、0.123モル)およびジクロロメタン(150mL)の攪拌冷却(0℃)溶液を処理する。温度が5℃未満に維持されるような速度で、ジクロロメタン(75mL)中の4−メトキシベンゾイルクロリド(20.9g、0.123モル)の溶液を滴加する。0〜5℃で1時間攪拌し、次に氷(100mL)および6N塩酸を内部温度が10℃以下に維持されるような速度で添加することにより反応混合物をクエンチングした。更に水(100mL)を添加し、有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、蒸発してえられた油状物は固化する。固体をエーテルから再結晶し、オフホワイトの結晶として標題化合物を得る(19.7g、54%)。
【0095】
工程B
(3−ブロモチオフェン−2−イル)−(4−メトキシフェニル)−メタノンオキシム(スキームI、化合物7)の調製
【化27】
Figure 0004847662
5時間窒素下85℃で(3−ブロモチオフェン−2−イル)−(4−メトキシフェニル)−メタノン(19.65g、0.066モル)、塩酸ヒドロキシルアミン(6.89g、0.099モル)およびピリジン(30mL)の溶液を攪拌する。反応混合物を水(120mL)とトルエン(180mL)の混合物に注ぎ込み、0℃に冷却する。冷却しながら濃塩酸(約30mL)を滴加し、pH1〜2とする。混合物を濾過し、固体をトルエンと水で洗浄する。層を分離させ、酸性の水層をトルエンで抽出する。合わせたトルエン層を2回水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、蒸発させる。トルエン抽出物から得られた残存物を前に得られた固体のフィルターケーキと合わせ、混合物を石油エーテルで磨砕する。混合物を濾過し、60℃で真空下に乾燥し、白色固体として標題化合物を得る(19.6g、収率95%)。
【0096】
工程C:
3−(4−メトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(スキームI、化合物8)の調製
【化28】
Figure 0004847662
水(20mL)と水酸化カリウム(7.2g、0.128モル)の溶液に(3−ブロモチオフェン−2−イル)−(4−メトキシフェニル)−メタノンオキシム(19.6g、0.0628モル)および2−メトキシエタノール(200mL)を添加する。溶液を攪拌し、次に銅紛(1.0g、0.0157グラム原子、0.25当量)で窒素下に処理する。攪拌混合物を4時間60℃に加熱し、次に水(800mL)とジクロロメタン(450mL)の混合物に注ぎ込む。塩酸(10mL、6N)を添加し、混合物を濾過し、銅をジクロロメタンと水で洗浄する。濾液を除去し、有機層を2回水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、蒸発させる。残存物をジクロロメタンに溶解し、化合物をアルミナ上のクロマトグラフィーに付し、4:1 ヘプタン:ジクロロメタン、次いで3:1 ヘプタン:ジクロロメタンで溶離する。画分を蒸発させ、残存物をヘプタンで磨砕し、固体を収集し、60℃で乾燥して、標題化合物(9.3g、収率64%)を得る。融点93〜94℃。
分析値:C12H9NO2S
計算値:C, 62.32%; H, 3.92%; N, 6.06%
実測値:C, 62.23%; H, 3.73%; N, 5.96%
【0097】
工程D
3−(4−ヒドロキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(スキームI、化合物9)の調製
【化29】
Figure 0004847662
1,2−ジクロロエタン(100mL)中の3−(4−メトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(9.10g、0.0394モル)の攪拌溶液を塩化アルミニウム(15.74g、0.118モル)で少しずつ処理する。混合物を1.5時間70℃で攪拌し、室温に冷却し、濃塩酸(50mL)と氷(160g)の混合物中に傾瀉する。混合物を0.5時間攪拌し、セライトで濾過し、層を分離させ、フィルターケーキをジクロロメタンで抽出する。またジクロロメタン抽出液を用いて水層を抽出する。有機層を合わせ、水で2回洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、蒸発させる。ジクロロメタン中1〜2%メタノールノ勾配溶離を用いたシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製する。所望の画分を濃縮して褐色固体として標題化合物を得る(7.1g、収率83%)。
【0098】
実施例3
3−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−3−イル)フェノールの調製
工程BおよびC
3−(3−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(化合物8、スキームI)の調製
【化30】
Figure 0004847662
2.5時間120〜130℃で窒素下(3−ブロモチオフェン−2−イル)−(3−メトキシフェニル)メタノン(20g;0.067モル);実施例1、工程A)、エチレングリコール(134mL)およびメチルヒドラジン(17g、0.37モル)の混合物を攪拌する。室温に冷却し、水(200mL)でクエンチングし、エーテル(4×200mL)で抽出する。合わせたエーテル抽出液を乾燥(MgSO4)し、濾過し、濾液を蒸発させて油状物とする。油状物をHPLC(3:1 ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、得られた固体(9g)をエーテルから再結晶させ、結晶として標題化合物を得る(8.2g)。融点99〜101℃。
分析値:C13H12N2OS
計算値:C, 63.90%; H, 4.95%; N, 11.47%
実測値:C, 63.63%; H, 5.03%; N, 11.52%
【0099】
工程D
3−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−3−イル)フェノール(化合物9、スキームI)の調製
【化31】
Figure 0004847662
3−(3−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(7.5g、0.031モル)とジクロロメタン(51mL)の攪拌溶液に窒素下三臭化ホウ素の溶液(41mL、0.041モル、ジクロロメタン中1.0M)を滴下して処理する。2.5時間後、塩酸(50mL、1N)およびエーテル/酢酸エチル(50mL)でクエンチングし、両方の層が透明になるまで攪拌する。有機層を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、蒸発させて油状物を得る。油状物をHPLC(シリカゲル、ジクロロメタン中10%メタノールで溶離)で精製し、淡褐色の結晶を得る。その結晶をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中5%メタノールで溶離)で精製し白色固体を得る(3.5g、収率49%)。
【0100】
実施例4
(R)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(化合物11、スキームII)の調製
【化32】
Figure 0004847662
工程F、スキームII:(2R)−(−)グリシジルトシレートから:
3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノール(実施例1、0.42g、0.0019モル)とジメチルホルムアミド(4mL)の溶液を窒素下、水素化ナトリウム(0.051g、0.0021モル、60%油中分散液)と乾燥ジメチルホルムアミド(4ml)の攪拌混合物に滴加する。20分間攪拌し、(2R)−(−)グリシジルトシレート(ジクロロメタン/ヘプタンから先ず再結晶する)およびジメチルホルムアミド(4mL)の溶液を添加する。窒素下室温で一夜攪拌し、水(100mL)に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出する。抽出液を乾燥(Na2SO4)し、濾過し、蒸発させ、残存物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜1%メタノールの勾配溶離)により精製し、回収された生成物をエタノールから再結晶させ、標題化合物(0.47g、収率89%)を得る。融点86〜87℃。[α]D 20 −3.45°(c=0.985、CHCl3)。
分析値:
計算値:C, 61.53%; H, 4.06%; N, 5.12%
実測値:C, 61.66%; H, 3.68%; N, 5.02%
【0101】
工程F、スキームII:(2R)−(−)グリシジル3−ニトロベンゼンスルホネートから:
3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノール(実施例1、1.36g、0.0063モル)と乾燥ジメチルホルムアミド(14mL)の溶液を窒素下、水素化ナトリウム(0.27g、0.0068モル、60%油中分散液)と乾燥ジメチルホルムアミド(14ml)の攪拌懸濁液に添加する。混合物を−0℃に冷却し、(2R)−(−)グリシジル3−ニトロベンゼンスルホネート(1.61g、0.0062モル、無水エタノールから2回再結晶)とジメチルホルムアミド(14mL)の溶液を滴加する。0.5時間0℃で攪拌し、40分間かけて室温に加温し、室温で10分間攪拌する。混合物を氷/塩化アンモニウムに注ぎ込み、エーテルで抽出し、抽出液を冷0.5N NaOH溶液および食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、濃縮して白色固体を得る。固体を酢酸エチルに溶解し、カラムに適用し、ヘプタン中25%酢酸エチルで溶離することによりシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製し、白色固体として標題化合物を得る(1.15g、収率68%)。キラルHPLC(Chiracel ODカラム、0.75mL/分,90%ヘプタン/10%イソプロピルアルコール、UV検知器(237nm))により>98%ee。物質は無水エタノールから再結晶させてよい。
【0102】
実施例5
(R)−3−(4−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(化合物11、スキームII)の調製
【化33】
Figure 0004847662
工程F、スキームII
室温で窒素下、3−(4−ヒドロキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例2、7.1g、0.0329モル、実施例2)とジメチルホルムアミド(50mL)の攪拌溶液に水素化ナトリウム(0.95g、0.039モル、1.2当量、油中60%懸濁液)を添加する。20分後、(2R)−(−)グリシジルトシレートとジメチルホルムアミド(35mL)の溶液を滴加し、一夜室温で攪拌する。氷水(700mL)に注ぎ込み、20分間攪拌し、濾過し、水で洗浄する。固体をジクロロメタンに溶解し、食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、適切な画分を蒸発させる。粗製の物質をプリペラティブHPLC(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜1%メタノールの勾配溶離)で精製し、収集し、所望の画分を蒸発させ、物質を酢酸エチルから再結晶させ、標題化合物(5.6g、収率62%)を得る。融点130〜133℃。[α]D 20 −5.1°(c=0.59、CHCl3)。
分析値:C14H11NO3S
計算値:C, 61.53%; H, 4.06%; N, 5.12%
実測値:C, 61.36%; H, 3.98%; N, 5.06%
【0103】
実施例6
(R)−3−[3−(2−メチルオキシラニルメトキシ)フェニル]チエノ[2,3−d]イソキサゾール(化合物11、スキームII)の調製
MDL812724
工程G、スキームII
(R)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−1,2−ジオール(化合物13、スキームII)の調製
【化34】
Figure 0004847662
3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノール(実施例1、5.5g、0.0253モル)とジメチルホルムアミド(50mL)の攪拌溶液に少しずつカリウムt−ブトキシド(2.83g、0.0253モル)を添加し、次に(2S)−(+)−2−メチルグリシジル−4−ニトロベンゾエート(2.0g、0.00843モル、Aldrich Chemical Company)を添加する。30分間室温で攪拌し、50℃に加温し、2時間攪拌する。室温に冷却し、水(100mL)に注ぎ込み、酢酸エチル(500mL)と水(500mL)との間に分配する。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(2×300mL)で抽出する。有機層を合わせ、乾燥(MgSO4)し、濾過し、真空下に濃縮する。残存物をシリカゲル上のクロマトグラフィーに付し、18:1 ジクロロメタン:メタノールで溶離し、所望の画分を濃縮し、暗色の油状物(2.7g)を得る。油状物をジクロロメタン/ヘキサンで磨砕し、茶色固体として標題化合物を得る(2.0g、収率78%)。融点97〜98℃。MS(化学イオン化、CH4)MH+ 306。
分析値:C15H15NO4S
計算値:C, 59.00%; H, 4.95%; N, 4.59%
実測値:C, 59.23%; H, 4.73%; N, 4.51%
【0104】
工程H、スキームII
トルエン−4−スルホン酸(S)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロピルエステル(化合物14、スキームII)の調製
【化35】
Figure 0004847662
(R)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−1,2−ジオール(1.95g、0.0064モル)とジクロロメタン(20mL)の攪拌溶液を、p−トルエンスルホニルクロリド(2.44g、0.0127モル)、ついでピリジン(1.0mL、0.013モル)で処理する。混合物を室温で48時間攪拌し、ジクロロメタン(200mL)で希釈し、塩酸(200ml、2N)で洗浄する。有機層を分離し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、真空下に濃縮する。残存物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに付して精製し、1:2 酢酸エチル:石油エーテルで溶離し、白色泡状物として標題のモノトシレートを得る(2.45g)。
【0105】
工程I、スキームII
(R)−3−[3−(2−メチルオキシラニルメトキシ)フェニル]チエノ[2,3−d]イソキサゾール(化合物11、スキームII)の調製
【化36】
Figure 0004847662
トルエン−4−スルホン酸(S)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロピルエステル(2.45g、0.00533モル)とテトラヒドロフラン(40mL)の冷(0℃)攪拌溶液に少しずつカリウムt−ブトキシド(0.67g、0.006モル)を添加する。0℃で1時間攪拌し、酢酸エチルと水との間に分配する。有機層を分離し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、真空下に濃縮する。残存物をエーテル−ヘキサンから再結晶させ、標題化合物(1.33g、87%)をえる。融点84〜85℃。MS(化学イオン化、CH4)MH+ 288。
分析値:C15H13NO3S
計算値:C, 62.70%; H, 4.56%; N, 4.87%
実測値:C, 62.21%; H, 4.41%; N, 4.70%
【0106】
実施例7
(S)−3−[3−(2−メチルオキシラニルメトキシ)フェニル]チエノ[2,3−d]イソキサゾール(化合物11、スキームII)の調製
MDL813101
工程G、スキームII
(S)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−1,2−ジオール(化合物13、スキームII)の調製
【化37】
Figure 0004847662
3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノール(実施例1、27.5g、0.126モル)とジメチルホルムアミド(200mL)の攪拌溶液に窒素下少しずつカリウムt−ブトキシド(14.2g、0.126モル)を添加する。10分後、(2R)−(+)−2−メチルグリシジル−4−ニトロベンゾエート(10.0g、0.00422モル、Aldrich Chemical Company)を添加し、ジメチルホルムアミド(50mL)で洗浄する。50℃に加熱し、2時間攪拌する。氷水(1200mL)に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出する(分離を容易にするために塩化アルミニウムを添加する)。有機層を分離し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、真空下に濃縮する。残存物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーで精製し、ジクロロメタン中4〜7%メタノールで溶離し、所望の画分を濃縮する。プリペラティブクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中3〜5%メタノールで溶離)で再度精製し、褐色固体を得る(6.8g、収率53%)。
【0107】
工程H、スキームII
トルエン−4−スルホン酸(R)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロピルエステル(化合物14、スキームII)の調製
【化38】
Figure 0004847662
(S)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−1,2−ジオール(6.70g、0.0219モル)とジクロロメタン(75mL)の攪拌溶液を、窒素下、p−トルエンスルホニルクロリド(8.37g、0.0439モル)次いでピリジン(3.47g、0.0439モル)で処理する。混合物を窒素下室温で48時間攪拌し、ジクロロメタン(200mL)で希釈し、塩酸(1N)で2回洗浄する。有機層を分離し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、真空下に濃縮する。プリペラティブHPLC(シリカゲル)で精製し、ジクロロメタン中0〜5%メタノールで溶離し、褐色の泡状物として標題のモノトシレートを得る(6.8g、収率67%)。
【0108】
工程I、スキームII
(S)−3−[3−(2−メチルオキシラニルメトキシ)フェニル]チエノ[2,3−d]イソキサゾール(化合物11、スキームII)の調製
【化39】
Figure 0004847662
窒素下トルエン−4−スルホン酸(R)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロピルエステル(6.80g、0.0148モル)とテトラヒドロフラン(75mL)の冷(0℃)攪拌溶液に少しずつカリウムt−ブトキシド(1.99g、0.00178モル)を添加する。0℃で30分間攪拌し、水(300mL)に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出する。有機層を分離し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、真空下に濃縮する。残存する黄色固体を酢酸エチルから再結晶させ、標題のエポキシド(4.1g、収率96%)を得る。融点85〜86℃[α]D 20 −8.37°(c=0.645、CHCl3);キラルHPLC(Chiracel ODカラム、90:10 ヘプタン:イソプロピルアルコール、0.75mL/分、237μMにおいてUV検出)94.4%ee。
分析値:C15H13NO3S
計算値:C, 62.70%; H, 4.56%; N, 4.87%
実測値:C, 62.60%; H, 4.52%; N, 4.76%
【0109】
実施例8
工程F、スキームII
(R)−1−メチル−3−(3−オキシラニルメトキシ−フェニル)−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール(化合物11、スキームII)の調製
【化40】
Figure 0004847662
窒素下0℃で水素化ナトリウム(0.14g、0.0059モル)を3−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−3−イル)フェノール(実施例3)(1.13g、0.0049モル)とジメチルホルムアミド(50mL)の攪拌溶液に添加する。15分間攪拌し、(R)−(−)グリシジルトシレート(1.12g、0.0049モル、Aldrich Chemical Company)を添加し、次に室温で一夜攪拌する。水(400mL)に注ぎ込み、少量の塩化アンモニウムを添加し、酢酸エチルで抽出する。乾燥(Na2SO4)し、濾過し、抽出液を蒸発させ、残存物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン次いでジクロロメタン中2%メタノールで溶離)で精製する。所望の画分を濃縮し、白色固体として標題化合物を得る(0.85g、収率60%)。
【0110】
実施例9
工程J、スキームII
塩酸(2R)−1−[(N−ベンジル−N−メチル)アミノ]−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]−2−プロパノール(化合物1a、スキームII)の調製
【化41】
Figure 0004847662
N−ベンジル−N−メチルアミン(0.47g、0.0039モル、Aldrich Chemical Company)を(R)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例4、0.902g、0.0033モル)と95%エタノール(11.5mL)の懸濁液に添加する。懸濁液を0.5時間60℃で、次に0.5時間80℃で攪拌する。溶液を濃縮して油状物とし、油状物を酢酸エチルに溶解し、ヘプタン中15%酢酸エチルを溶離剤とするシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。所望の画分を合わせ、濃縮して油状物(0.98g、収率75%)とする。Chiracel OJカラム上のHPLC分析(237nM、0.75mL/分、70%ヘプタン/30%(エタノール中0.5%ジエチルアミン))によれば98%eeである。エーテル性塩化水素を用いて油状物を塩酸塩に変換し、高真空下に乾燥し、イソプロパノールから再結晶させて標題化合物を得る。融点150〜152℃。
[α]D 21 +22.1°(c=1.07、CH3OH);MS(化学イオン化、CH4)MH+ 395
分析値:C22H23CIN2O3S
計算値:C, 61.32%; H, 5.38%; N, 6.50%
実測値:C, 61.14%; H, 5.28%; N, 6.43%
【0111】
実施例10
工程J、スキームII
塩酸(2R)−1−[4−(2−メトキシフェニル)−ピペラジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ]−プロパン−2−オール(化合物1a、スキームII)の調製
【化42】
Figure 0004847662
3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノール(実施例1、2.17g、0.010モル)とN−メチルピロリジノン(30mL)の攪拌冷(10℃)溶液にカリウムt−ブトキシド(1.12g、0.010モル)を添加する。0.5時間後、混合物を0〜5℃に冷却し、(2R)−(−)グリシジル3−ニトロベンゼンスルホネート(2.59g、0.010モル、99%ee、Aldrich Chemical Company)を添加する。2時間後、カリウムt−ブトキシド(0.2当量)および(2R)−(−)グリシジル3−ニトロベンゼンスルホネート(0.1当量)を添加し、2時間攪拌した時点で、反応は96%終了する[反応はHPLC[Waters μ−Bondpack C−18カラム、0.1Nギ酸アンモニウム/アセトニトリル(40:60)、流量mL/分、240nmでUV検知]でモニタリング]。(R)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾールの溶液を1−(2−メトキシフェニル)ピペラジン(5.80g、0.030モル、Aldrich Chemical Company)で処理し、6時間70℃に加熱する。反応混合物を23℃に冷却し、水(300mL)に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出する(1×300mL、2×100mL)。合わせた抽出液を5%塩化ナトリウム溶液(3.50mL)で洗浄し、乾燥(K2CO3)し、濾過し、真空下に濃縮する。物質を2回シリカゲルを通して酢酸エチルで溶離することにより精製し、標題化合物の遊離塩基4.15g(収率89%)を得る。25℃において37%塩酸溶液(0.74mL)で遊離塩基の無水エタノール(20mL)溶液を処理することにより塩酸塩に変換する。スラリーを最終容量10mLに濃縮し、0.5時間−20℃に冷却し、単離し、フィルターケーキを乾燥(90℃、4時間)し、標題化合物3.55g(収率79%)を得る。融点179〜181℃。キラルHPLCによれば>98%ee。MS(化学イオン化、CH4)MH+ 466;NMR(DMSO−d6)およびIR(KBr)は標題化合物の構造と合致する。
分析値:C25H27N3O4S・HCl
計算値:C, 59.81%; H, 5.62%; N, 8.37%
実測値:C, 59.53%; H, 5.51%; N, 8.18%
【0112】
実施例11〜22
工程J、スキームII
実施例11〜22はパラレル合成の技術を用いて同スケールで調製した。実験の条件は実施例11に詳述する通りであるが、実施例12〜22に関しては操作法に変更があった場合はそれを記載した。
【0113】
実施例11
(2R)−1−[4−(6−フルオロ−1H−インダゾル−3−イル)−ピペラジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化43】
Figure 0004847662
アセトニトリル−水(4:1)中の(R)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例4、0.22g、0.008モル)の溶液6mLを2塩酸4−(6−フルオロ−1H−インダゾル−3−イル)−ピペラジ(0.37g、0.0012モル、米国特許4,954,503号、実施例33に記載のとおり調製)と炭酸カリウム(0.40g、0.0029モル)との混合物に添加し、4.5時間70℃で振とう加熱する。一夜室温に戻し、窒素下に濃縮し、アセトニトリルを除去する。残存物を酢酸エチル(5mL)および水(2mL)を添加して抽出し、層を分離させ、再度酢酸エチル(5mL)で抽出する。合わせた酢酸エチル層を乾燥(Na2SO4)し、濾過し、蒸発させる。粗製の物質を酢酸エチルを溶離剤とする5gシリカゲル SepPak カートリッジを用いて精製する。ヘプタン:酢酸エチル(1:2)次に酢酸エチルを溶離剤とする5gシリカゲル SepPak カートリッジを用いて所望の画分を更に精製し、標題化合物(0.32g、収率81%)を得る。融点97〜99℃、LC/MS(APCI)、m/e 494(MH+)、保持時間4.21分。
分析値:C25H24FN5O3S
計算値:C, 60.84%; H, 4.90%; N, 14.19%
実測値:C, 60.47%; H, 4.85%; N, 13.79%
【0114】
実施例12
(2R)−1−[4−(5−メトキシ−1H−インダゾル−3−イル)−ピペラジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化44】
Figure 0004847662
炭酸カリウムを用いることなく4−(5−メトキシ−1H−インダゾル−3−イル)ピペラジンの遊離塩基を用いて実施例11に記載の条件下で合成を行い、標題化合物(0.29g、収率72%)を得た。融点84〜86℃、LC/MS(APCI)、m/e 506(MH+)、保持時間4.15分。
分析値:C26H27N5O4S
計算値:C, 61.77%; H, 5.38%; N, 13.85%
実測値:C, 61.37%; H, 5.15%; N, 13.66%
【0115】
実施例13
(2R)−1−[4−(6−フルオロベンゾ[d]イソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化45】
Figure 0004847662
炭酸カリウムを用いることなく4−(6−フルオロベンゾ[d]イソキサゾール−3−イル)ピペリジンの遊離塩基を用いて実施例11に記載の条件下で合成を行い、標題化合物(0.34g、収率86%)を得る。LC/MS(APCI)m/e 494(MH+)、保持時間4.28分。
【0116】
実施例14
(2R)−1−[4−(6−クロロベンゾ[d]イソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化46】
Figure 0004847662
炭酸カリウム(0.20g、0.0015モル)とともに塩酸4−(6−クロロロベンゾ[d]イソキサゾール−3−イル)ピペリジンを用いて実施例11に記載の条件下で合成を行う。冷却した反応混合物から沈殿を濾過し、濾液を抽出し、沈殿を有機抽出液と合わせ、実施例11に記載のとおり操作を続け、標題化合物(0.37g、収率91%)を得る。LC/MS(APCI)m/e 510(MH+)、保持時間4.37分。
【0117】
実施例15
(2R)−1−(3−ベンゾ[d]イソキサゾール−3−イル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−8−イル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化47】
Figure 0004847662
炭酸カリウム(0.20g、0.0015モル)とともに塩酸3−(1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを用いて実施例11に記載の条件下で合成を行い、標題化合物(0.24g、収率60%)を得る。LC/MS(APCI)m/e 502(MH+)、保持時間4.29分。
【0118】
実施例16
(2R)−1−(4−ベンゾ[d]イソチアゾール−3−イル−ピペラジン−1−イル)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化48】
Figure 0004847662
3−(1−ピペラジニル)−1,2−ベンズイソチアゾールの遊離塩基を用いて実施例11に記載の条件下で合成を行う。冷却した反応混合物から沈殿を濾過し、濾液を抽出し、沈殿と有機層を合わせ、実施例11に記載のとおり操作を続け、標題化合物(0.35g、収率89%)を得る。LC/MS(APCI)m/e 493(MH+)、保持時間4.32分。
【0119】
実施例17
(2R)−1−[4−(6−フルオロベンゾ[d]イソチアゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化49】
Figure 0004847662
4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−イル)−1−ピペリジンカルボキシアルデヒド(Tetrahedron Lett., 1993, 34, 6525-6528,12g,0.045モル)、3N塩酸およびエタノール(100mL)の溶液を3時間還流する。16時間周囲温度で攪拌し、水を添加し、アイスバス中で冷却しながら攪拌し、その間、混合物が塩基性となるまで水酸化ナトリウム溶液を添加する。酢酸エチルで抽出し、抽出液を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、濾液を濃縮し、得られた油状物を放置して固化させ、6−フルオロ−3−(4−ピペリジニル)−1,2−ベンズイソチアゾール(9.2g)を得る。6−フルオロ−3−(4−ピペリジニル)−1,2−ベンズイソチアゾールを実施例11に記載の条件下に反応させ、標題化合物(0.25g、収率61%)を得る。LC/MS(APCI)m/e 510(MH+)、保持時間4.38分。
【0120】
実施例18
(2R)−1−[4−(6−フルオロベンゾ[b]チオフェン−3−イル)ピペラジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化50】
Figure 0004847662
マレイン酸1−(6−フルオロベンゾ[b]チエン−3−イル)ピペラジンおよび炭酸カリウム(0.20g、0.0015モル)を用いて実施例11に記載の条件下に合成を行ない、標題化合物(0.38g、収率93%)を得る。LC/MS(APCI)m/e 510(MH+)、保持時間4.44分。
【0121】
実施例19
(2R)−1−(4−ピリミジン−2−イル−ピペラジン−1−イル)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化51】
Figure 0004847662
2塩酸1−(2−ピリミジル)ピペラジン(0.29g、0.0012モル、Aldrich Chemical Company)および炭酸カリウム(0.40g、0.0029モル)を用いて実施例11に記載の条件下に合成を行い、標題化合物(0.28g、収率80%)を得る。LC/MS(APCI)m/e 438(MH+)、保持時間4.04分。
【0122】
実施例20
(2R)−1−(4−ピリジン−2−イル−ピペラジン−1−イル)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化52】
Figure 0004847662
1−(2−ピリジル)ピペラジン(0.20g、0.0012モル、Aldrich Chemical Company)を用いて実施例11に記載の条件下に合成を行い、標題化合物(0.29g、収率83%)を得る。LC/MS(APCI)m/e 437(MH+)、保持時間3.41分。
【0123】
実施例21
(2R)−1−(4−ベンジルピペリジン−1−イル)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化53】
Figure 0004847662
4−ベンジルピペリジン(0.21g、0.0012モル、Aldrich Chemical Company)を用いて実施例11に記載の条件下に合成を行い、標題化合物(0.31g、収率86%)を得る。LC/MS(APCI)m/e 449(MH+)、保持時間4.39分。
【0124】
実施例22
(2R)−1−[(ピリジン−2−イルメチル)−アミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化54】
Figure 0004847662
2−(アミノメチル)ピリジン(0.44g、0.004モル、Aldrich Chemical Company)を用いて実施例11に記載の条件下に合成を行い、標題化合物(0.24g、収率79%)を得る。薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:メタノール 19:1)Rf 0.10;LC/MS(APCI)m/e 382(MH+)、保持時間4.0分。
【0125】
実施例23〜26
工程J、スキームII
実施例23〜26はパラレル合成の技術を用いて同スケールで調製した。実験の条件は実施例23に詳述する通りであるが、実施例24〜26に関しては操作法に変更があった場合はそれを記載した。
【0126】
実施例23
(2R)−1−[(ナフタレン−1−イルメチル)−アミノ]−3−(4−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化55】
Figure 0004847662
充分な量のエタノール中の1−ナフタレンメチルアミン(0.129g、0.000823モル、Aldrich Chemical Company)の溶液を調製し、溶液(0.2774M)3mLを得る。この溶液をエタノール(3mL)中の(R)−3−(4−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例5、0.15g、0.000549モル)の溶液に添加する。反応混合物を4時間還流温度でアルゴン下振とうする。冷却し、濃縮して溶媒を除去する。残存物を、順次、ジクロロメタン中3%メタノール、ジクロロメタン中5%メタノール、ジクロロメタン中10%メタノールそして最後は85:15:1のジクロロメタン:メタノール:水酸化アンモニウム溶液による段階勾配溶離を用いたフラッシュクロマトグラフィー(40gシリカゲル)により精製する。所望の画分を合わせ、濃縮し標題化合物(0.0925g、39%)を得る。LC/MS(APCI、条件6)m/e 431(MH+)、保持時間2.31分。
【0127】
実施例24
(2R)−1−(4−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−3−[(チオフェン−3−イルメチル)−アミノ]−プロパン−2−オールの調製
【化56】
Figure 0004847662
M.R.Bryce等、Synthetic Metals (1998),26,153-168 の記載に従って塩酸3−(アミノメチル)チオフェンを調製する。塩酸3−(アミノメチル)チオフェン(0.000823モル)を実施例5のエポキシド(0.000549モル)およびトリエチルアミン(僅かに過剰量)と実施例23に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.103g、収率49%)を得る。LC/MS(APCI、条件6)m/e 387(MH+)、保持時間1.43分。
【0128】
実施例25
(2R)−1−[(フラン−2−イルメチル)−アミノ]−3−(4−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化57】
Figure 0004847662
フルフリルアミン(0.000823モル)を実施例5のエポキシド(0.000549モル)と実施例23に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.148g、収率73%)を得る。LC/MS(APCI、条件6)m/e 371(MH+)、保持時間1.15分。
【0129】
実施例26
(2R)−1−(4−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−3−[(チオフェン−2−イルメチル)−アミノ]−プロパン−2−オールの調製
【化58】
Figure 0004847662
2−(アミノメチル)チオフェン[0.000823モル]を実施例5のエポキシド(0.000549モル)と実施例23に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.166g、収率78%)を得る。LC/MS(APCI、条件6)m/e 387(MH+)、保持時間1.35分。
【0130】
実施例27
マレイン酸(2R)−2−メチル−1−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−3−[チオフェン−2−イルメチル)−アミノ−プロパン−2−オールの調製
【化59】
Figure 0004847662
室温の(R)−3−[3−(2−メチルオキシラニルメトキシ)フェニル]チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例6、0.25g、0.00105モル)およびアセトニトリル(5mL)の溶液をテトラフルオロホウ酸リチウム(0.0985g、0.00105モル)で処理し、次に2−(アミノメチル)チオフェン[108μL、0.00105モル]を添加する。混合物を一夜攪拌し、酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(50mL)で洗浄する。残存物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、9:1 ジクロロメタン:メタノール)に付し、所望の画分を採取して濃縮し、標題化合物の遊離塩基(0.20g)を得る。遊離塩基をマレイン酸で処理し、再結晶させて標題化合物(0.27g、収率50%)を得る。融点120〜121℃;MS(CI,CH4),m/e 401(MH+)。
分析値:C24H24N2O7S2
計算値:C, 55.80%; H, 4.68%; N, 5.42%
実測値:C, 55.59%; H, 4.60%; N, 5.24%
【0131】
実施例28〜40
工程J、スキームII
実施例28〜40はパラレル合成の技術を用いて同スケールで調製した。実験の条件は実施例28に詳述する通りであるが、実施例29〜40に関しては操作法に変更があった場合はそれを記載した。
【0132】
実施例28
(2R)−1−(4−メトキシベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化60】
Figure 0004847662
4−メトキシベンジルアミン(0.048g、0.00035モル、Aldrich Chemical Company)およびエタノールの溶液1mLを(R)−3−[3−(2−メチルオキシラニルメトキシ)フェニル]チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例6、0.10g、0.00035モル)およびエタノールの溶液3mLに添加する。反応混合物をBohdan装置中4時間還流温度でアルゴン下に振とうする。冷却し、真空下に濃縮し、溶媒を除去する。残存物を、順次2:1 ヘプタン:酢酸エチル、ついで10:1 ジクロロメタン:メタノールによる段階勾配溶離を用いたフラッシュクロマトグラフィー(Waters SepPak、シリカゲル)により精製し、所望の画分を濃縮後、標題化合物(0.063g、収率42%)を得る。
【0133】
実施例29
(2R)−1−(2−メトキシベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化61】
Figure 0004847662
2−メトキシベンジルアミン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.061g、収率40%)を得る。
【0134】
実施例30
(2R)−1−(4−クロロベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イルフェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化62】
Figure 0004847662
4−クロロベンジルアミン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.063g、収率42%)を得る。
【0135】
実施例31
(2R)−1−(4−フルオロベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イルフェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化63】
Figure 0004847662
4−フルオロベンジルアミン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.051g、収率35%)を得る。
【0136】
実施例32
(2R)−1−(2−フルオロベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イルフェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化64】
Figure 0004847662
2−フルオロベンジルアミン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.045g、収率31%)を得る。
【0137】
実施例33
(2R)−1−[(フラン−2−イルメチル)−アミノ]−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化65】
Figure 0004847662
フルフリルアミン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.049g、収率36%)を得る。
【0138】
実施例34
(2R)−2−メチル−1−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−3−(4−トリフルオロメチルベンジルアミノ)−プロパン−2−オールの調製
【化66】
Figure 0004847662
4−(トリフルオロメチル)ベンジルアミン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.067g、収率41%)を得る。
【0139】
実施例35
(2R)−2−メチル−1−[1(R)−フェニルエチルアミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール]−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化67】
Figure 0004847662
(R)−(+)−α−メチル)ベンジルアミン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.067g、収率57%)を得る。
【0140】
実施例36
(2R)−2−メチル−1−[1(S)−フェニルエチルアミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール]−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化68】
Figure 0004847662
(S)−(−)−α−メチル)ベンジルアミン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.065g、収率45%)を得る。
【0141】
実施例37
(2R)−2−メチル−1−[(ナフタレン−1−イルメチル)アミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化69】
Figure 0004847662
1−ナフタレンメチルアミン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.066g、収率42%)を得る。
【0142】
実施例38
(2R)−2−メチル−1−[(ピリジン−4−イルメチル)−アミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化70】
Figure 0004847662
4−(アミノメチル)ピリジン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.009g、収率7%)を得る。
【0143】
実施例39
(2R)−2−メチル−1−[(ピリジン−3−イルメチル)−アミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化71】
Figure 0004847662
3−(アミノメチル)ピリジン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.035g、収率25%)を得る。
【0144】
実施例40
(2R)−2−メチル−1−[(ピリジン−2−イルメチル)−アミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化72】
Figure 0004847662
2−(アミノメチル)ピリジン(0.00035モル、Aldrich Chemical Company)を実施例6のエポキシド(0.00035モル)と実施例28に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.124g、収率90%)を得る。
【0145】
実施例41
工程J、スキームII
塩酸(2R)−1−[(フラン−2−イルメチル)−アミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化73】
Figure 0004847662
(R)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例4、0.55g、0.002モル)、フルフリルアミン(0.58g、0.006モルAldrich Chemical Company)および無水エタノール(20mL)の溶液を8時間50℃で窒素下に加熱する。濃縮してエタノールを除去し、残存物を酢酸エチル(50mL)に溶解し、水(50mL)で洗浄する。層を分離し、水層を酢酸エチル(30mL)で洗浄する。酢酸エチル層を合わせ、乾燥(MgSO4)し、濾過し、濃縮して粗生成物を得る。カラムクロマトグラフィー(1×12インチ、シリカゲル、酢酸エチルで溶離)で精製する。所望の画分を濃縮し、残存物をエタノール(20mL)に溶解し、HCl 1当量で処理し、エーテルで希釈し、沈殿を採集し乾燥して、標題化合物(0.053g、36%)を得る。融点152〜157℃;MS(CI,メタン)m/e 371(MH+);HPLC:Nucleosil C18カラム、アセトニトリル/0.1Nギ酸アンモニウム(60:40)、流量1mL/分、保持時間6.6分。
分析値:C19H18N2O4S・HCl
計算値:C, 56.09%; H, 4.71%; N, 6.88%
実測値:C, 56.00%; H, 4.55%; N, 6.74%
【0146】
実施例42
工程J、スキームII
二塩酸(2R)−1−[(ピリジン−3−イルメチル)−アミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イルフェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化74】
Figure 0004847662
3−メチルアミノピリジン(0.012モル、Aldrich Chemical Company)と実施例4のエポキシド(0.003モル)と90℃で実施例41に記載の条件下に縮合させる。粗製の物質をカラムクロマトグラフィー(1×12インチ、シリカゲル、順次、ジクロロメタンとメタノール(3%、6%、10%)で溶離)で精製し、精製された遊離塩基を得る。過剰の濃HClを使用して前述の2塩酸塩に変換し、標題化合物(0.90g、収率45%)を得る。融点210〜213℃;HPLC:Nucleosil C18カラム、アセトニトリル/0.1Nギ酸アンモニウム(60:40)、流量1mL/分、保持時間6.8分。
分析値:C20H19N3O3S・2HCl
計算値:C, 52.87%; H, 4.66%; N, 9.25%
実測値:C, 52.66%; H, 4.85%; N, 8.91%
【0147】
実施例43
工程J、スキームII
塩酸(2R)−1−(2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルアミノ)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化75】
Figure 0004847662
(±)−2−アミノ−1−フェニルエタノール(0.012モル、Aldrich Chemical Company)とエタノール(25mL)中の実施例4のエポキシド(0.003モル)と8.5時間還流する以外は実施例41に記載の条件下に縮合させる。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール 4:1で溶離)で精製し、実施例41に記載の通りに塩酸塩に転換し、標題化合物(0.20g、15%)を得る。融点140〜142℃;MS(CI,メタン)m/e 411(MH+);HPLC:Nucleosil C18カラム、アセトニトリル/0.1Nギ酸アンモニウム(60:40)、流量1mL/分、保持時間6.4分。
分析値:C22H22N2O4S・HCl
計算値:C, 59.12%; H, 5.19%; N, 6.27%
実測値:C, 58.90%; H, 5.10%; N, 6.17%
【0148】
実施例44〜52
工程J、スキームII
実施例44〜52はパラレル合成の技術を用いて同スケールで調製した。実験の条件は実施例44に詳述する通りであるが、実施例45〜52に関しては操作法に変更があった場合はそれを記載した。
【0149】
実施例44
(2R)−1−[4−(2−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化76】
Figure 0004847662
1−(2−フルオロフェニル)ピペラジン(0.135g、0.00075モル、Aldrich Chemical Company)に、(R)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例4、0.01367g、0.0005モル)とアセトニトリル:水(4:1、5mL)の溶液を添加する。キャップしたシンチレーションバイアル中70℃で4.5時間加熱し、冷却し、アセトニトリルの一部を窒素気流下に蒸発させ、水(5mL)を添加する。酢酸エチルで抽出し、乾燥(Na2SO4)し、溶媒を窒素気流下に蒸発させる。シリカゲル上のクロマトグラフィー(Supelco Chamber、酢酸エチルで溶離)で精製し、濃縮して標題化合物(0.10g、79%) を得る。融点96〜99℃;MS(CI,メタン)m/e 454(MH+)。
分析値:C24H24FN3O3S
計算値:C, 63.56%; H, 5.33%; N, 6.26%
実測値:C, 63.41%; H, 5.42%; N, 9.07%
【0150】
実施例45
(2R)−1−[4−(4−フルオロフェニル)ピペラジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化77】
Figure 0004847662
1−(4−フルオロフェニル)ピペラジン(0.00075モル、Aldrich Chemical Company)を実施例4のエポキシド(0.0005モル)と実施例44に記載の条件下に縮合させる。蒸発させた反応溶液に水を添加し、沈殿を収集し、乾燥して標題化合物(0.11g、81%)を得る。融点117〜119℃;MS(CI,メタン)m/e 454(MH+)。
分析値:C24H24FN3O3S
計算値:C, 63.56%; H, 5.33%; N, 6.26%
実測値:C, 63.38%; H, 5.32%; N, 9.21%
【0151】
実施例46
(2R)−1−[4−(2−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化78】
Figure 0004847662
塩酸1−(2−クロロフェニル)ピペラジン(0.00075モル、Aldrich Chemical Company)を実施例4のエポキシド(0.0005モル)および炭酸カリウム(1.2当量)と実施例44に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.10g、81%)を得る。融点83〜86℃;MS(CI,メタン)m/e 470(MH+)。
分析値:C24H24ClN3O3S
計算値:C, 61.33%; H, 5.15%; N, 8.94%
実測値:C, 61.25%; H, 5.22%; N, 8.76%
【0152】
実施例47
(2R)−1−[4−(3−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化79】
Figure 0004847662
塩酸1−(3−クロロフェニル)ピペラジン(0.00075モル、Aldrich Chemical Company)を実施例4のエポキシド(0.0005モル)および炭酸カリウム(1.2当量)と実施例44に記載の条件下に縮合させる。蒸発させた反応溶液に水を添加し、沈殿を収集し、乾燥して標題化合物(0.11g、60%)を得る。融点118〜120℃;MS(CI,メタン)m/e 470(MH+)。
分析値:C24H24ClN3O3S
計算値:C, 61.33%; H, 5.15%; N, 8.94%
実測値:C, 61.25%; H, 5.22%; N, 8.76%
【0153】
実施例48
(2R)−1−[4−(4−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化80】
Figure 0004847662
2塩酸1−(4−メトキシフェニル)ピペラジン(0.00075モル、Aldrich Chemical Company)を実施例4のエポキシド(0.0005モル)および炭酸カリウム(2.4当量)と実施例44に記載の条件下に縮合させる。蒸発させた反応溶液に水を添加し、沈殿を収集し、乾燥して標題化合物(0.12g、84%)を得る。融点110〜113℃;MS(CI,メタン)m/e 466(MH+)。
分析値:C25H27N3O4S
計算値:C, 64.50%; H, 5.85%; N, 9.03%
実測値:C, 64.14%; H, 5.75%; N, 8.95%
【0154】
実施例49
(2R)−1−(4−フェニルピペラジン−1−イル)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化81】
Figure 0004847662
1−フェニルピペラジン(0.00075モル、Aldrich Chemical Company)を実施例4のエポキシド(0.0005モル)と実施例44に記載の条件下に縮合させる。蒸発させた反応溶液に水を添加し、沈殿を収集し、乾燥して標題化合物(0.13g、84%)を得る。融点127〜129℃;MS(CI,メタン)m/e 436(MH+)。
分析値:C24H25N3O3S
計算値:C, 66.18%; H, 5.79%; N, 9.65%
実測値:C, 65.96%; H, 5.69%; N, 9.61%
【0155】
実施例50
2−{4−[(R)−2−ヒドロキシ−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロピル]ピペラジン−1−イル}ベンゾニトリルの調製
【化82】
Figure 0004847662
2−アミノベンゾニトリル(0.00075モル、Aldrich Chemical Company)を実施例4のエポキシド(0.0005モル)と実施例44に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.09g、81%)を得る。融点87〜89℃;MS(CI,メタン)m/e 461(MH+)。
分析値:C25H24N4O3S
計算値:C, 65.20%; H, 5.25%; N, 12.16%
実測値:C, 64.81%; H, 5.18%; N, 11.99%
【0156】
実施例51
(2R)−1−(4−ベンゾ[1,3]ジオキソル−5−イルメチル−ピペラジン−1−イル)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化83】
Figure 0004847662
ピペロニルピペラジン(0.00075モル、Aldrich Chemical Company)を実施例4のエポキシド(0.0005モル)と実施例44に記載の条件下に縮合させる。粗生成物をシリカゲル上のクロマトグラフィー(Biotageカートリッジ、順次、ヘプタン:酢酸エチル(1:3)、酢酸エチル、酢酸エチル:2%メタノール、酢酸エチル:5%メタノール、酢酸エチル:10%メタノールで溶離)で精製し、所望の画分を濃縮し、残存物を当該分野でよく知られた方法で2塩酸塩に変換し、標題化合物(0.07g、35%)を得る。融点225〜227℃;MS(CI,メタン)m/e 494(MH+)。
分析値:C26H27N3O5S・2HCl
計算値:C, 55.13%; H, 5.16%; N, 7.42%
実測値:C, 54.95%; H, 5.06%; N, 7.27%
【0157】
実施例52
(2R)−1−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−3−[4−(2−トリフルオロメチルフェニル)−ピペラジン−1−イル]プロパン−2−オールの調製
【化84】
Figure 0004847662
1−(2−トリフルオロメチルフェニル)ピペラジン(0.00075モル、J. Med. Chem. 1997, 40, 2674-2687)を実施例4のエポキシド(0.0005モル)と実施例44に記載の条件下に縮合させ、標題化合物(0.13g、71%)を得る。融点77〜79℃;MS(CI,メタン)m/e 504(MH+)。
分析値:C25H24ClF3N3O3S
計算値:C, 59.63%; H, 4.80%; N, 8.34%
実測値:C, 59.38%; H, 4.90%; N, 8.23%
【0158】
実施例53
工程J、スキームII
L−酒石酸(2R)−1−(6,7−ジヒドロ−4H−チエノ[3,2−c]ピリジン−5−イル)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化85】
Figure 0004847662
2−チオフェンエチルアミン(10g,0.0786モル、Aldrich Chemical Company)と水(20mL)の攪拌溶液を37%ホルムアルデヒド水溶液(6.8mL)で処理する。混合物を90℃に5時間加熱し、室温に冷却し、その後12時間攪拌する。水(200mL)を添加し、酢酸エチル(200mLずつ)で2回抽出する。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO4)、濾過し、真空下に濃縮する。残存物を5〜6Nのイソプロピノール/HCl(100ml)で処理し、60℃で5時間攪拌し、0℃に冷却し、沈殿を収集し、塩酸4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−c]ピリジン(5.0g)を得る。実施例4のエポキシド(0.79g、0.0029モル)、4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−c]ピリジン遊離塩基(0.40g、0.0029モル)、リチウムテトラフルオロボレート(0.27g、0.0029モル)およびアセトニトリル(50mL)の溶液を室温で一夜攪拌する。水(300mL)に注入し、酢酸エチルで抽出する。乾燥(Na2SO4)し、濾過し、有機層を濃縮し、残存物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中の3%メタノールで溶離)で精製し、黄色の油状物を得る。油状物をエタノールに溶解し、L−酒石酸(1モル当量)で処理し、加熱して溶液とし、冷却し、結晶として標題化合物(0.34g、21%)を収集する。融点81〜83℃。
分析値:C21H20N2O3S2・C4H6O6
計算値:C, 53.37%; H, 4.66%; N, 4.98%
実測値:C, 53.84%; H, 5.15%; N, 4.85%
【0159】
実施例54
工程K、スキームII
塩酸(2R)−ベンジル−[2−メトキシ−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロピル]−メチルアミンの調製
【化86】
Figure 0004847662
N−メチルピロリジノン(250mL)中の3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノール(0.05モル)、カリウムt−ブトキシド(0.05モル)および(2R)−(−)−グリシジル3−ニトロベンゼンスルホネート(0.05モル)から実施例4のエポキシドを調製する。合成されたエポキシドをベンジルアミン(16.4mL、0.15モル)で処理し、反応混合物を65℃で12時間加熱する。混合物を23℃に冷却し、水(1200mL)に注入し、酢酸エチル(1×750mL、2×500mL)で抽出する。合わせた抽出物を5%塩化ナトリウム水溶液(3×500mL)で洗浄し、真空下に濃縮する。粗生成物をシリカゲルを通した酢酸エチルで溶離することにより精製し、得られた2(R)−1−ベンジルアミノ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]−2−プロパノール(15.0g、79%)はHPLCにより99.6%の純度である。[Waters microbondapak C−18カラム、アセトニトリル:0.1Nギ酸アンモニウム(60:40)、流量1mL/分、240nmでUV検知、融点179〜181℃、キラルHPLC純度>98%ee。
【0160】
2(R)−1−ベンジルアミノ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]−2−プロパノール(1.5g、0.004モル)と乾燥テトラヒドロフラン(30mL)の冷却(−20℃)溶液を窒素下にカリウムbis(トリメチルシリル)アミド(1.8g、0.00088モル)で処理する。0.5時間後、硫酸ジメチル(1.06g、0.00084モル)で処理し、−20℃で1時間保持し、その後2時間で室温に戻す。飽和炭酸カリウム水溶液(7.5mL)を加えてクエンチングし、酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、合わせた抽出物を真空下に濃縮する。粗生成物をシリカゲル上に酢酸エチル:ヘプタン(50:50 v/v)で溶離して精製し、標題化合物(1.2g)を得る。酢酸エチル(10mL)にこの遊離塩基を溶解させ、37%塩酸で処理することにより塩酸塩を形成させる。0℃で酢酸エチルから結晶化し、その後85℃で8時間乾燥することにより標題化合物を得る。融点155〜157℃、キラルHPLC純度>98%ee。
分析値:C23H24N2O3S・HCl
計算値:C, 62.08%; H, 5.66%; N, 6.30%
実測値:C, 61.79%; H, 5.51%; N, 6.15%
【0161】
実施例55
工程K、スキームII
塩酸(2R)−ベンジル−[2−メトキシ−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロピル]−アミン0.25水和物の調製
【化87】
Figure 0004847662
2(R)−1−ベンジルアミノ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]−2−プロパノール(1.5g、0.004モル、実施例54に記載の通りに調製)と乾燥テトラヒドロフラン(30mL)の冷却(−20℃)溶液をカリウムbis(トリメチルシリル)アミド(0.88g、0.00044モル)で処理し、0.5時間エージングし、その後硫酸ジメチル(0.53g、0.0042モル)で処理する。混合物を−20℃で1時間保持し、2時間で23℃に加温し、水(75mL)でクエンチングし、酢酸エチル(50mL、次いで2×20mL)で抽出する。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(K2CO3)し、濾過し、真空下に濃縮する。シリカゲルを通して酢酸エチル:ヘプタン(50:50)で溶離することにより精製し、所望の画分を濃縮し、標題化合物の遊離塩基を得る。エタノール(5mL)中の遊離塩基溶液を濃HCLで酸性化し、−10℃で酢酸エチルから物質を結晶化し、標題化合物(0.50g、66%)を得る。融点85〜87℃、MS(CI、メタン)m/e 395(MH+)。カールフィッシャー滴定が0.9%の水分の存在を示している。
分析値:C22H22N2O3S・HCl・0.25H2O
計算値:C, 60.68%; H, 5.44%; N, 6.43%
実測値:C, 60.55%; H, 5.46%; N, 6.35%
【0162】
実施例56
工程J、スキームII
塩酸(±)−1−(3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−3[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]−2−プロパノールの調製
【化88】
Figure 0004847662
(±)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(1.0g、0.0037モル;U.S.Pat.4,728,651、実施例25)とアセトニトリル(10mL)の溶液をアセトニトリル中のカリウムテトラフルオロボレートの1M溶液(3.66mL,0.00366モル)で0℃で処理する。1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(0.53g、0.004モル、Aldrich Chemical Company)を滴加し、室温で一夜攪拌する。水でクエンチングし、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機抽出物を水と塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、油状物に濃縮する。油状物を半径方向に加速されたプリペラティブ薄層クロマトグラフィー、以降「RAPTLC」と称する(Chromatoron、6mmプレート、酢酸エチルで溶離)で精製し、標題化合物の遊離塩基を固体として得る(0.88g、収率59%)。遊離塩基とイソプロパノールの溶液をエタノール性HClで処理することにより結晶化した標題化合物を収集して乾燥することにより標題化合物(0.76g)を得る。融点200〜202℃(分解)、MS(CI、メタン)m/e 407(MH+)、薄層クロマトグラフィー(シリカゲル):Rf=0.40(酢酸エチル)。
分析値:C23H23N2O3S・HCl
計算値:C, 62.36%; H, 5.23%; N, 6.32%
実測値:C, 62.22%; H, 5.21%; N, 6.28%
【0163】
実施例57
工程J、スキームII
L−酒石酸(2R)−1−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−3−[(チオフェン−2−イルメチル)アミノ]プロパン−2−オールの調製
【化89】
Figure 0004847662
実施例4のエポキシドと2−チオフェンメチルアミン(Acros)を相互に0.00915モルで開始し、実施例53に記載の通りに調製する。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中3〜7%のメタノールで勾配溶離)で精製し、L−酒石酸塩に変換し、標題化合物(1.3g、収率52%)を得る。融点189〜192℃;[α]D 20=+5.38°(c=0.130、メタノール);キラルHPLC遊離塩基(>99%ee、Chiracel OJ カラム、70%ヘキサン/30%(0.5%Et2NH/エタノール)、0.75mL/分、検知器237nm、保持時間36.375分);MS(CI、メタン)m/e 387(MH+)。
分析値:C19H18N2O3S・C4H6O6
計算値:C, 51.48%; H, 4.51%; N, 5.22%
実測値:C, 51.62%; H, 4.50%; N, 5.07%
【0164】
実施例58
工程FおよびJ、スキームII
塩酸(2R)−1−[4−(4−クロロフェニル)ピペラジン−1−イル]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化90】
Figure 0004847662
実施例1のフェノール(2.17g、0.010モル)とN−メチルピロリジノン(30mL)の攪拌溶液を10℃で固体のカリウムt−ブトキシド(1.12g、0.010モル)で処理する。反応混合物を30分後0〜5℃に冷却し、(2R)−(−)−グリシジル3−ニトロベンゼンスルホネート(2.59g、0.010モル、99%ee、Aldrich Chemical Company)で処理する。反応工程をHPLC(Waters μ-Bondapak C−18カラム、0.1Nギ酸アンモニウム/アセトニトリル(40:60);流量1mL/分、240nmでUV検知)によりモニターする。2時間後、0.1当量のカリウムt−ブトキシドおよびグリシジルニトロベンゼンスルホネートを添加し、1時間攪拌する。HPLCが中間体エポキシドへの>98%変換を示す。1−(4−クロロフェニル)−ピペラジン(5.93g、0.030モル)および水(3mL)を添加し、70℃に加熱する。5時間後HPLC分析がエポキシドの生成物への>98%変換を示す。23℃に冷却し、水(250mL)に注入し、酢酸エチル(150mL、次いで2×100mL)で抽出する。合わせた抽出物を5%NaCl水溶液で洗浄し、真空下に濃縮し、粗製の物質をクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチルで溶離)で精製する。精製した物質を酢酸エチル:ヘプタン(50:50)から再結晶化し、標題化合物の遊離塩基を得る。メタノール(25mL)中の遊離塩基のスラリーを23℃で37%HCl(0.67mL、1.05当量)で処理し、乾燥(90℃、6時間)後、標題化合物(3.62g、収率76%)を得る。融点163〜165℃、キラルHPLC純度>98%ee;MS(CI、メタン)m/e 470(MH+)。
分析値:C24H24ClN3O3S・HCl
計算値:C, 56.92%; H, 4.98%; N, 8.30%
実測値:C, 56.74%; H, 4.74%; N, 8.20%
【0165】
実施例59
工程FおよびJ、スキームII
塩酸(2R)−1−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−3−[(チオフェン−3−イルメチル)アミノ]プロパン−2−オールの調製
【化91】
Figure 0004847662
3−(アミノメチル)チオフェンを使用し、実施例58に記載の通りに調製し、75℃で加熱する。クロマトグラフィーに付して遊離塩基とし、酢酸n−ブチルから再結晶化し、2.36gの物質を得る。無水エタノール中の遊離塩基の溶液を37%HClで処理することにより、塩酸塩に変換し、0℃に冷却し、分離した物質を収集し、乾燥し、標題化合物(1.55g、収率69%)を得る。融点139〜141℃、キラルHPLC純度>99.1%ee、MS(CI、メタン)m/e 387(MH+)。
分析値:C19H18N2O3S・HCl
計算値:C, 53.96%; H, 4.53%; N, 6.62%
実測値:C, 53.88%; H, 4.46%; N, 6.59%
【0166】
実施例60
工程FおよびJ、スキームII
塩酸(2R)−1−[(ナフタレン−1−イルメチル)アミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化92】
Figure 0004847662
1−ナフタレンメチルアミン(Aldrich Chemical Company)を使用し、実施例58に記載の通りに調製し、65℃で16時間加熱する。クロマトグラフィーに付して遊離塩基とし、酢酸エチルから再結晶化して3.0gの物質を得る。無水エタノール中の遊離塩基のスラリーを37%HClで処理することにより塩酸塩に変換し、分離した物質を収集し、乾燥し、標題化合物(2.20g、収率73%)を得る。融点176〜177℃、キラルHPLC純度98%ee、MS(CI、メタン)m/e 431(MH+)。
分析値:C25H22N2O3S・HCl
計算値:C, 64.30%; H, 4.96%; N, 6.00%
実測値:C, 64.00%; H, 4.82%; N, 5.86%
【0167】
実施例61〜65
工程J、スキームII
実施例61〜65は実施例23〜26と同様のパラレル合成の技術を用いて同スケールで調製した。実験の条件は実施例23に詳述する通りであるが、実施例61〜65に関しては操作法に変更があった場合はそれを記載した。
【0168】
実施例61
(2R)−1−(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノル−2−イル)−3[4−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]−2−プロパノールの調製
【化93】
Figure 0004847662
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(0.000823モル、Aldrich Chemical Company)を実施例5のエポキシド(0.000549モル)と実施例23に記載の条件下に縮合させる。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(Biotage 40gシリカゲルカートリッジ、ジクロロメタン中の1%、3%、および6%のメタノール、次いで90:9:1 ジクロロメタン:メタノール:水酸化アンモニウムで段階勾配溶離)で精製し、標題化合物(0.17g)を得る。LC/MS(APCI、条件6)m/e 407(MH+)、保持時間1.73分。
【0169】
実施例62
(2R)−1−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル]−3(4−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化94】
Figure 0004847662
1−(2−メトキシフェニル)ピペラジン(0.000823モル、Aldrich Chemical Company)を実施例5のエポキシド(0.000549モル)と実施例23に記載の条件下に縮合させる。生成物を実施例61に記載のフラッシュクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(0.17g)を得る。LC/MS(APCI、条件6)m/e 466(MH+)、保持時間1.87分。
【0170】
実施例63
(2R)−1−(6,7−ジヒドロ−4H−チエノ[3,2−c]ピリジン−5−イル)−3−(4−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化95】
Figure 0004847662
塩酸4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−c]ピリジン(0.000823モル実施例53の開始物質)を実施例5のエポキシド(0.000549モル)およびトリエチルアミン(僅かに過剰量)と実施例23に記載の条件下に縮合させる。生成物を実施例61に記載のフラッシュクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(0.057g)を得る。LC/MS(APCI、条件6)m/e 413(MH+)、保持時間1.52分。
【0171】
実施例64
2−{4−[(R)−2−ヒドロキシ−3−(4−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロピル]−ピペラジン−1−イル}ベンゾニトリルの調製
【化96】
Figure 0004847662
2−(1−ピペラジニル)ベンゾニトリル(0.000823モル、Emka-Chemie)を実施例5のエポキシド(0.000549モル)と実施例23に記載の条件下に縮合させる。生成物を実施例61に記載のフラッシュクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(0.19g)を得る。LC/MS(APCI、条件6)m/e 461(MH+)、保持時間1.95分。
【0172】
実施例65
(2R)−1−[4−(6−フルオロベンゾ[d]イソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル]−3−(4−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化97】
Figure 0004847662
塩酸4−(6−フルオロベンゾ[d]イソキサゾール−3−イル)ピペリジン(0.000823モル、U.S.4,355,037)を実施例5のエポキシド(0.000549モル)およびトリエチルアミン(僅かに過剰量)と実施例23に記載の条件下に縮合させる。生成物を実施例61に記載のフラッシュクロマトグラフィーで精製し、標題化合物(0.22g)を得る。LC/MS(APCI、条件6)m/e 494(MH+)、保持時間2.30分。
【0173】
実施例66
工程J、スキームII
マレイン酸(2S)−(+)−1−ベンジルアミノ−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化98】
Figure 0004847662
(S)−3−[3−(2−メチルオキシラニルメトキシ)フェニル]チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例7、0.24g、0.00083モル)およびアセトノトリル(5mL)を室温でリチウムテトラフルオロボレート(0.00083モル)で処理し、その後ベンジルアミン(0.00083モル、Aldrich Chemical Company)を添加する。一夜攪拌し、酢酸エチル(100mL)と水(100mL)間に分配する。有機層を分離し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、真空下に濃縮する。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、9:1 ジクロロメタン:メタノールで溶離)で精製し、標題化合物の遊離塩基(0.16g、収率49%)を得る。遊離塩基を1当量のマレイン酸でマレイン酸塩に変換し、酢酸エチルから再結晶し、白色結晶として標題化合物(0.20g)を得る。融点137〜138℃、[α]D 20=+4.0°(c 0.28、メタノール)、MS(CI、メタン)m/e 395(MH+)。
分析値:C22H22N2O3S・C4H4O4
計算値:C, 61.16%; H, 5.13%; N, 5.49%
実測値:C, 60.75%; H, 4.88%; N, 5.36%
【0174】
実施例67
工程J、スキームII
マレイン酸(2R)−(−)−1−ベンジルアミノ−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化99】
Figure 0004847662
(R)−3−[3−(2−メチルオキシラニルメトキシ)−フェニル]チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例6、0.00105モル)およびベンジルアミン(0.00105モル、Aldrich Chemical Company)を実施例66記載の通りに調製し、標題化合物(0.25g、収率47%)を得る。融点137〜138℃、[α]D 20=−4.0°(c 0.28、メタノール)、MS(CI、メタン)m/e 395(MH+)。
分析値:C22H22N2O3S・C4H4O4
計算値:C, 61.16%; H, 5.13%; N, 5.49%
実測値:C, 60.99%; H, 5.05%; N, 5.35%
【0175】
実施例68
工程J、スキームII
塩酸(2R)−1−(ベンジルメチルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化100】
Figure 0004847662
(R)−3−[3−(2−メチルオキシラニルメトキシ)−フェニル]チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例6、0.00105モル)およびベンジルメチルアミン(0.00105モル、Aldrich Chemical Company)を実施例66記載の通りに調製し、標題化合物(0.20g、収率56%)を得る。融点172〜173℃、MS(CI、メタン)m/e 409(MH+)。
分析値:C23H24N2O3S・HCl
計算値:C, 62.08%; H, 5.66%; N, 6.30%
実測値:C, 61.88%; H, 5.59%; N, 6.25%
【0176】
実施例69〜90
工程J、スキームII
実施例69〜90はパラレル合成の技術を用いて同スケールで調製した。実験の条件は実施例69に詳述する通りであるが、実施例70〜90に関しては操作法に変更があった場合はそれを記載した。
【0177】
実施例69
(2S)−1−(4−フルオロベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化101】
Figure 0004847662
エタノール中の4−フルオロベンジルアミン(Aldrich Chemical Company)の溶液(3mL、0.2774M、1.77当量)を反応管に添加する。エタノール(3mL)を反応管に添加し、その後(S)−3−[3−(2−メチルオキシラニルメトキシ)フェニル]チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例7、1.38mL、0.377M)とジクロロエタンの溶液を添加する。反応混合物をBohdan装置内で一夜還流温度でアルゴン下に振とうする。冷却し、濃縮して溶媒を除去する。残存物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)で順次、ジクロロメタン中の1%、2%、6%および10%のメタノールで段階勾配溶離し精製する。所望の画分を合わせ、濃縮して標題化合物(0.18g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 413(MH+)、保持時間2.23分。より多量のサンプルの調製および塩酸塩への変換は実施例102に記載の通り。
【0178】
実施例70
(2S)−1−(2−フルオロベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化102】
Figure 0004847662
2−フルオロベンジルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.067g)を得る。LC/MC(APCI)m/e 413(MH+)、保持時間2.08分。
【0179】
実施例71
(2S)−1−(3−フルオロベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化103】
Figure 0004847662
3−フルオロベンジルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.0425g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 413(MH+)、保持時間2.12分。
【0180】
実施例72
(2S)−1−(4−クロロベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化104】
Figure 0004847662
4−クロロベンジルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.0924g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 429(MH+)、保持時間2.33分。
【0181】
実施例73
(2S)−1−(2−クロロベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化105】
Figure 0004847662
2−クロロベンジルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.0522g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 429(MH+)、保持時間2.23分。
【0182】
実施例74
(2S)−1−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化106】
Figure 0004847662
3,4−ジクロロベンジルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.0596g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 463(MH+)、保持時間2.48分。
【0183】
実施例75
(2S)−2−メチル−1−[1(R)−フェニルエチルアミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化107】
Figure 0004847662
(R)−(+)−α−メチルベンジルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.113g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 409(MH+)、保持時間2.18分。
【0184】
実施例76
(2S)−2−メチル−1−[1(S)−フェニルエチルアミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール]−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化108】
Figure 0004847662
(S)−(−)−α−メチルベンジルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.174g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 409(MH+)、保持時間2.22分。
【0185】
実施例77
(2S)−2−メチル−1−[(ナフタレン−1−イルメチル)アミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化109】
Figure 0004847662
1−ナフタレンメチルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.0248g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 445(MH+)、保持時間2.43分。
【0186】
実施例78
(2S)−2−メチル−1−(4−メチルベンジルアミノ)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化110】
Figure 0004847662
4−メチルベンジルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.124g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 409(MH+)、保持時間2.33分。
【0187】
実施例79
(2S)−1−(4−メトキシベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化111】
Figure 0004847662
4−メトキシベンジルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.122g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 425(MH+)、保持時間2.10分。
【0188】
実施例80
(2S)−1−(2−メトキシベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化112】
Figure 0004847662
2−メトキシベンジルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.083g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 425(MH+)、保持時間2.23分。
【0189】
実施例81
(2S)−1−[(フラン−2−イルメチル)アミノ]−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化113】
Figure 0004847662
フルフリルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.1098g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 385(MH+)、保持時間1.36分。
【0190】
実施例82
(2S)−1−(2−チエニルメチルアミノ)−2−メチル−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化114】
Figure 0004847662
2−アミノメチルチオフェン(Acros)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.1153g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 401(MH+)、保持時間1.68分。
【0191】
実施例83
(2S)−1−(3−チエニルメチルアミノ)−2−メチル−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化115】
Figure 0004847662
3−アミノメチルチオフェン[M. R. Bryce他、Synthetic Metals, 1988, 26, 153-168]から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.066g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 401(MH+)、保持時間1.80分。
【0192】
実施例84
(2S)−2−メチル−1−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化116】
Figure 0004847662
3−(アミノメチル)ピリジン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.066g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 396(MH+)、保持時間0.62分。
【0193】
実施例85
(2S)−2−メチル−1−[(ピリジン−2−イルメチル)アミノ]−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化117】
Figure 0004847662
2−(アミノメチル)ピリジン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.116g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 396(MH+)、保持時間1.28分。
【0194】
実施例86
(2S)−1−(ベンジルメチルアミノ)−2−メチル−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化118】
Figure 0004847662
N−ベンジルメチルアミン(Aldrich Chemical Company)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.151g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 409(MH+)、保持時間2.12分。
【0195】
実施例87
(2S)−1−[4−(2−メトキシフェニル)ピペラジン−1−イル]−2−メチル−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化119】
Figure 0004847662
1−(2−メトキシフェニル)ピペラジン(Aldrich Chemical Company;ジクロロエタン中の0.2744M溶液2mL、1.18当量を使用)から実施例69に記載の通りに調製し、標題化合物(0.027g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 480(MH+)、保持時間2.33分。
【0196】
実施例88
(2S)−1−[4−(2−シアノフェニル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化120】
Figure 0004847662
1−(2−シアノフェニル)ピペラジン(Emka-Chemie;ジクロロエタン中の0.2744M溶液2mL、1.18当量を使用)から実施例87に記載の通りに調製し、標題化合物(0.152g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 475(MH+)、保持時間2.32分。
【0197】
実施例89
(2S)−1−[4−(3−クロロフェノキシ)−1−ピペラジニル]−2−メチル−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化121】
Figure 0004847662
4−(3−クロロフェノキシ)ピペラジン(J. Med. Chem., 1978, 21,309-312;ジクロロエタン中の0.2744M溶液2mL、1.18当量を使用)から実施例87に記載の通りに調製し、標題化合物(0.074g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 499(MH+)、保持時間2.68分。
【0198】
実施例90
(2S)−1−[4−(6−フルオロベンゾ[d]イソキサゾール−3−イル)ピペリジン−1−イル]−2−メチル−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化122】
Figure 0004847662
4−(6−フルオロベンゾ[d]イソキサゾール−3−イル)ピペリジン(ジクロロエタン中の0.2744M溶液2mL、1.18当量を使用、U.S.4,355,037)から実施例87に記載の通りに調製し、標題化合物(0.186g)を得る。LC/MC(APCI、条件6)m/e 508(MH+)、保持時間2.50分。
【0199】
実施例91
工程J、スキームII
(2R)−1−[(1H−ベンズイミダゾル−2−イルメチル)アミノ]−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化123】
Figure 0004847662
(R)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例4、0.82g、0.003モル)、ニ塩酸2−(アミノメチル)ベンズイミダゾール(2.64g、0.012モル、Aldrich Chemical Company)、トリエチルアミン(2.5g、0.024モル)および無水エタノール(25mL)の混合物を還流下に8.5時間加熱する。冷却し、濃縮し、褐色の残存物を酢酸エチル(80mL)に溶解する。水(2×25mL)で洗浄し、合わせた水性洗浄物を酢酸エチル(30mL)で抽出する。酢酸エチル層を合わせ、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、濃縮して、暗褐色固体を得る。フラッシュクロマトグラフィー(10gシリカゲル、SepPak カートリッジ、順次ジクロロメタン中の3%および5%のメタノールで溶離)で精製し、所望の画分を濃縮し、赤褐色固体を得る。この物質をフラッシュクロマトグラフィー(5gシリカゲル、SepPak カートリッジ、順次、ジクロロメタン中の2%および3%のメタノールで溶離)でさらに精製し、標題化合物(0.26g、収率21%)を得る。LC/MS(APCI)m/e 421(MH+)、保持時間4.00分。
【0200】
実施例92
3−{(R)−4−[2−ヒドロキシ−3(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロピル]−ピペラジン−1−イル}−ベンゾ[d]イソキサゾール−6−オールの調製
【化124】
Figure 0004847662
塩酸ヒドロキシアミン(57.2g、0.823モル)と水(600mL)の溶液を水酸化ナトリウム(76.9g、1.92モル)と水(300mL)の溶液にゆっくり添加することにより、4−(5−メトキシベンゾ[d]イソキサゾール−3−イル)ピペラジンを調製する。その後、メチル4−メトキシサリシレート(100g、0.55モル、Aldrich Chemical Co.)とエーテル(800mL)の溶液を添加し、一夜攪拌し、エーテルを蒸発させ、希塩酸で酸性化し、0℃に冷却し、濾過する。メタノールからフィルターケーキを再結晶化させ、2−ヒドロキシ−p−アニソヒドロキサム酸(78g)を得る。ヒドロキサム酸(78g)とテトラヒドロフラン(500mL)の加温(50℃)した溶液を窒素下にカルボニルジイミダゾール(138.1g、0.85モル)とテトラヒドロフラン(500mL)で処理し、3.5時間還流し、水(100mL)を添加してクエンチングし、pH3に酸性化し、水(1000mL)を添加し、一夜冷蔵する。固体を収集し、水で洗浄し、メタノールから再結晶化し、54gの3−ヒドロキシ−6−メトキシ−1,2−ベンズイソキサゾールを得る。3−ヒドロキシ−6−メトキシ−1,2−ベンズイソキサゾール(54g)とPOCl3(100.3g、d1.645)の攪拌混合物を窒素下に95℃で加熱し、30℃に冷却し、トリエチルアミン(33g)を添加し、140℃で一夜加熱し、氷水中に攪拌してクエンチングし、濾過する。フィルターケーキをシクロヘキサン(200mL)に溶解し、濾過し、濃縮し、残存物を石油エーテルから再結晶化し、3−クロロ−6−メトキシ−1,2−ベンズイソキサゾール(33g)を得る。この生成物をU.S.5,852,022に記載の通りピペラジンで処理し、6−メトキシ−3−(1−ピペラジニル)−1,2−ベンズイソキサゾールを得る。この内容は参照により本明細に組み込まれる。
【0201】
6−メトキシ−3−(1−ピペラジニル)−1,2−ベンズイソキサゾール(0.1モル)と62%w/w臭化水素酸(116.5mL)の攪拌混合物を115℃で窒素下に6時間加熱する。減圧下(15〜20mmHg)に50から60℃で部分的に濃縮し、水(100mL)を添加し、再び濃縮する。この工程を2回繰り返す。残存した混成のスラリーを水(150mL)で処理し、5℃で0.5時間エージングし、真空濾過により固体を収集する。フィルターケーキを2回冷水で洗浄し、乾燥し、臭化水素酸6−ヒドロキシ−3−(1−ピペラジニル)−1,2−ベンズイソキサゾール(33.7g)を得る。粗製の物質を水(830mL)中に懸濁し、95〜97℃に加熱し、活性炭(6.64g)で処理し、95〜97℃で0.25時間エージングし、セライトを通して真空濾過し、濾液を5℃に冷却し0.5時間後、真空濾過により生成物を収集する。フィルターケーキを2回冷水で洗浄し、80℃で高真空下に4時間乾燥し、臭化水素酸6−ヒドロキシ−3−(1−ピペラジニル)−1,2−ベンズイソキサゾール(23.5g、79%)を得る。物質はHPLC(Nucleosil C−18カラム、5ミクロン、4.6×25cm;移動層:NH42PO4(0.05N):アセトニトリル、55:45 v/v;流量1mL/分;220/240nmでUV検知)で純度99.8%であった。MS(EI)219(M+)。
分析値:C11H13N3O2・HBr
計算値:C, 44.02%; H, 4.70%; N, 14.00%; Br, 26.62%
実測値:C, 44.01%; H, 4.62%; N, 14.01%; Br, 26.44%
【0202】
炭酸カリウム(0.20g,0.0015モル)とともに臭化水素酸6−ヒドロキシ−3−(1−ピペラジニル)−1,2−ベンズイソキサゾールを使用し、実施例11に記載された条件下で標題化合物の合成を行う。冷却された反応混合物から沈殿を濾過し、濾液を抽出し、有機抽出物で沈殿を合わせ、実施例11に記載の通りに継続すると標題化合物(0.12g、収率30%)が得られる。LC/MS(APCI、条件4)m/e 493(MH+)。
【0203】
実施例93〜98
工程J、スキームII
実施例93〜98はパラレル合成の技術を用いて同スケールで調製した。実験の条件は実施例93に詳述する通りであるが、実施例94〜98に関しては操作法に変更があった場合はそれを記載した。
【0204】
実施例93
(2R)−1−[(ピリジン−4−イル)メチルアミノ]−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化125】
Figure 0004847662
アセトニトリル−水(4:1)中の(R)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例4、0.22g、0.0008モル)の溶液8mLを4−(アミノメチル)ピリジン(0.435g、0.0040モル)の混合物に添加し、振とうし、70℃で4時間加熱する。室温に冷却し、実施例11に記載の通り検査する。粗製の物質を5gシリカゲル SepPak カートリッジを使用し、順次ジクロロメタン、次いでジクロロメタン中の3%および5%のメタノールで溶離して精製する。所望の画分を合わせ、残存物を濃縮し、5gのシリカゲル SepPak カートリッジに順次、ジクロロメタン中の2%、3%および5%メタノールで溶離してさらに精製し、標題化合物(0.083g、収率27%)を得る。LC/MS(APCI、条件4)、m/e 382(MH+)、保持時間3.52分。
【0205】
実施例94
(2R)−1−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イルアミノ)−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化126】
Figure 0004847662
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチルアミン(0.004モル、Aldrich Chemical Company)を使用し、実施例93に記載の通りに調製する。粗製の物質を5gのシリカゲル SepPak カートリッジを使用し、順次ヘプタン:酢酸エチル 2:3、次いで酢酸エチルで溶離し、精製する。所望の画分を合わせ、残存物を濃縮し、5gのシリカゲル SepPak カートリッジに順次ヘプタン:酢酸エチル 2:1、ヘプタン:酢酸エチル 1:2、次いで酢酸エチルで溶離してさらに精製し、標題化合物(0.20g、収率60%)を得る。LC/MS(APCI、条件4)、m/e 421(MH+)、保持時間4.27分。
【0206】
実施例95
(2R)−1−(1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン−2−イル)−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化127】
Figure 0004847662
1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリン(0.0012モル、Aldrich Chemical Company)を使用し、実施例93に記載の通りに調製する。冷却された反応混合物から沈殿を収集し、50℃で真空下に乾燥し、標題化合物(0.276g、収率77%)を得る。LC/MS(APCI、条件4)、m/e 446(MH+)、保持時間4.28分。
【0207】
実施例96
(2R)−1−(6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル)−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化128】
Figure 0004847662
塩酸6,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(0.0012モル、Aldrich Chemical Company)を使用し、実施例93に記載の通りに調製する。抽出後、水層を保留する。有機層を濃縮し、粗製の物質をシリカゲル上に順次、ヘプタン:酢酸エチル 2:1、ヘプタン:酢酸エチル 1:2、酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタノール 9:1で溶離してクロマトグラフィーに付する。所望の画分を合わせ、濃縮し、残存物を得る。水層をジクロロメタン:メタノール 9:1とジクロロメタンで再抽出する。ジクロロメタン抽出物を合わせ、乾燥し、濃縮し、残存物をクロマトグラフィー精製によって再生した物質と合わせる。合わせた物質をシリカゲル(5g)上に順次、ジクロロメタン中の2%および5%のメタノールで溶離してさらに精製する。所望の画分を合わせ、濃縮し、残存物をシリカゲル(5g)上に順次、ヘプタン:ジクロロメタン 1:1、ジクロロメタン、そしてジクロロメタン中の2%メタノールで溶離してクロマトグラフィーに付し、標題化合物(0.046g、収率12%)、LC/MS(APCI、条件4)、m/e 467(MH+)、保持時間4.05分。
【0208】
実施例97
(2R)−1−[4−(4−メトキシフェニル)−3−メチルピペラジン−1−イル]−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化129】
Figure 0004847662
ラセミ体1−(4−メトキシフェニル)−2−メチルピペラジン(0.0012モル、Acros)を使用し、実施例93に記載の通りに調製する。粗製の物質を5gのシリカゲル SepPak カートリッジを使用し、順次、ヘプタン:酢酸エチル 2:1、次いでヘプタン:酢酸エチル 1:1および酢酸エチルで溶離し、精製して標題化合物(0.21g、収率55%)を得る。LC/MS(APCI、条件4)、m/e 480(MH+)、保持時間4.18分。
【0209】
実施例98
4−(4−クロロフェニル)−1−{(R)2−ヒドロキシ−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロピル}ピペリジン−4−オールの調製
【化130】
Figure 0004847662
4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシピペリジン(0.0012モル、Aldrich Chemical Company)を使用し、実施例93に記載の通りに調製する。粗製の物質をシリカゲル(5g)上に、順次、ヘプタン:酢酸エチル 2:3、次いで酢酸エチルで溶離し、精製して標題化合物(0.25g、収率64%)を得る。LC/MS(APCI、条件4)、m/e 485(MH+)、保持時間4.19分。
【0210】
実施例99
工程J、スキームII
(2R)−1−(インダン−2−イルアミノ)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化131】
Figure 0004847662
塩酸2−アミノインダン(0.186g、0.0011モル、Aldrich Chemical Company)、(R)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例4、0.15g、0.00055モル)、炭酸カリウム(0.265g、0.00192モル)、およびエタノール(6mL)の混合物を80℃で一夜加熱、振とうする。反応混合物を窒素気流下に濃縮する。粗製の物質をメタノール:酢酸エチル(10:90)中に溶解して精製し、シリカゲル(10g SepPak カートリッジ)を通して溶離し、標題化合物(0.139g、収率62%)を固体として得る。LC/MS(APCI、条件1)、m/e 407(MH+)、保持時間6.58分。
【0211】
酢酸エチル:メタノール中に遊離塩基(103mg)を溶解し、エーテル性塩化水素の溶液で、処理した溶液が約pH1に到達するまで処理する。15分間攪拌し、真空下に濃縮し、残存油状物をメタノールに溶解し、酢酸エチルを滴加して処理し、白色沈殿を得る。沈殿を収集し、真空下に乾燥し、96.6mg(86%)の標題化合物を塩酸塩として得る。LC/MS(APCI、条件3)、m/e 407(MH+)、保持時間5.31分。
【0212】
実施例100
工程J、スキームII
(2R)−1−(シクロヘキシルメチル−アミノ)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化132】
Figure 0004847662
シクロヘキサンメチルアミン(0.0011モル、Aldrich Chemical Company)を使用し炭酸カリウムなしで、実施例99に記載の通りに調製する。反応混合物を窒素気流下に濃縮する。粗製の物質を酢酸エチル中に溶解して精製し、シリカゲル(10g SepPak カートリッジ)を通して溶離し、標題化合物(0.128g、収率60%)を固体として得る。LC/MS(APCI、条件1)、m/e 387(MH+)、保持時間6.59分。
【0213】
実施例101
工程J、スキームII
(2R)−1−(インダン−1−イルアミノ)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化133】
Figure 0004847662
ラセミ体1−アミノインダン(0.0011モル、Aldrich Chemical Company)を使用し炭酸カリウムなしで、実施例99に記載の通りに調製する。反応混合物を窒素気流下に濃縮する。粗製の物質を酢酸エチル中に溶解して精製し、シリカゲル(10g SepPak カートリッジ)を通して溶離し、標題化合物(0.147g、収率66%)を固体として得る。LC/MS(APCI、条件1)、m/e 407(MH+)、保持時間6.31分。
【0214】
実施例102
工程J、スキームII
塩酸(2S)−1−(4−フルオロベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化134】
Figure 0004847662
実施例7のエポキシド(0.80g、0.0028モル)、4−フルオロベンジルアミン(0.52g、0.0042モル、1.5当量、Aldrich Chemical Company)および無水エタノール(50mL)の溶液を一夜還流する。粗製の物質を濃縮し、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(2%から4%のメタノールで勾配溶離)により精製し、実施例69の遊離塩基を得る。遊離塩基と無水エタノールの溶液を過剰量のエーテル性塩化水素で処理し、蒸発させて乾燥し、残存物をイソプロパノールから再結晶化させ、標題化合物(0.34g、収率27%)を得る。融点129〜132℃、キラルHPLC(Chiracel OJカラム、ヘプタン:エタノール、70:30で溶離、0.75mL/分、237nmでモニター)により単一ピーク。
分析値:C22H21FN2O3S・HCl
計算値:C, 58.86%; H, 4.94%; N, 6.24%
実測値:C, 58.44%; H, 5.27%; N, 5.86%
【0215】
実施例103
工程J、スキームII
塩酸(2S)−1−(3,4−ジクロロベンジルアミノ)−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化135】
Figure 0004847662
実施例7のエポキシド(0.0028モル)と3,4−ジクロロベンジルアミン(0.0042モル、Aldrich Chemical Company)を縮合し、精製された遊離塩基(実施例74)を実施例102に記載の通り塩酸塩に変換し、標題化合物(0.66g、収率47%)を得る。融点185〜187℃、キラルHPLC(Chiracel OJカラム、ヘプタン:エタノール、70:30で溶離、0.75mL/分、237nmでモニター)により単一ピーク。
分析値:C22H20Cl2N2O3S・HCl
計算値:C, 52.87%; H, 4.23%; N, 5.60%
実測値:C, 52.88%; H, 4.26%; N, 5.53%
【0216】
実施例104
工程J、スキームII
塩酸(2S)−1−(3,4−ジフルオロベンジルアミノ)−2−メチル−3−[3−(チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]プロパン−2−オールの調製
【化136】
Figure 0004847662
実施例7のエポキシド(0.0023モル)と3,4−ジフルオロベンジルアミン(0.0035モル、Aldrich Chemical Company)を縮合し、精製された遊離塩基を実施例102に記載の通り塩酸塩に変換し、標題化合物(0.44g、収率40%)を得る。融点177〜179℃、キラルHPLC(Chiracel OJカラム、ヘプタン:エタノール、70:30で溶離、0.75mL/分、237nmでモニター)により単一ピーク。MS(CI、メタン)m/e 431(MH+)。
分析値:C22H20FN2O3S・HCl
計算値:C, 56.59%; H, 4.53%; N, 6.00%
実測値:C, 56.53%; H, 4.50%; N, 5.95%
【0217】
実施例105
工程J、スキームII
(2R)−1−(アダマンタン−1−イルアミノ)−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化137】
Figure 0004847662
1−アダマンタンアミン(0.166g、0.0011モル、Aldrich Chemical Company)、(R)−3−(3−エポキシメトキシフェニル)チエノ[2,3−d]イソキサゾール(実施例4、0.15g、0.00055モル)、およびエタノール(6mL)の混合物を一夜、加熱振とうする。反応混合物を窒素気流下に濃縮する。粗製の物質を酢酸エチルに溶解して精製し、シリカゲル(10g、SepPak カートリッジ)を通して溶離し、標題化合物(0.17g、収率76%)を得る。LC/MS(APCI、条件2)、m/e 425(MH+)、保持時間3.33分。
【0218】
実施例106
(2R)−1−ピペリジン−1−イル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロパン−2−オールの調製
【化138】
Figure 0004847662
ピペリジン(105mg、0.0011モル、Aldrich Chemical Company)を使用し、実施例105に記載の通りに調製する。濃縮後、粗製の物質をエチルエーテルで磨砕し、固体を収集する。固体を真空下に乾燥し、標題化合物(0.16g、収率83%)を得る。LC/MS(APCI、条件2)、m/e 359(MH+)、保持時間2.12分。
【0219】
実施例107〜111
工程J、スキームII
実施例107〜111はパラレル合成の技術を用いて同スケールで調製した。実験の条件は実施例107に詳述する通りであるが、実施例108〜111に関しては操作法に変更があった場合はそれを記載した。
【0220】
実施例107
(2R)−1−(3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−3−[3−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−3−イル)−フェノキシ]−プロパン−2−オールの調製
【化139】
Figure 0004847662
無水エタノール中の1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(Aldrich Chemical Company)の溶液(0.0465g、0.200M溶液、1.745mL、2.0当量)を反応管に添加する。無水エタノール(3mL)を反応管に添加し、その後(R)−1−メチル−3−(3−オキシラニルメトキシ−フェニル)−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾールと無水エタノールの溶液(実施例8、0.050g、0.200M溶液、0.875mL)を添加する。反応混合物をアルゴン下に還流温度で一夜 Bohdan 装置内で振とうする。冷却し、濃縮して溶媒を除去する。残存物をフラッシュクロマトグラフィー(5gのシリカゲル SepPak カートリッジ)により順次、ジクロロメタン中の2%と5%のメタノール、およびジクロロメタン:メタノール:水酸化アンモニウム溶液 90:9:1で段階勾配溶離して精製する。所望の画分を合わせ、濃縮して標題化合物(0.0796g)を得る。LC/MS(APCI、条件3)、m/e 420(MH+)、保持時間5.16分。
【0221】
実施例108
(2R)−1−[3−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−3−イル)−フェノキシ−3−(4−フェニル−ピペラジン−1−イル)−プロパン−2−オールの調製
【化140】
Figure 0004847662
1−フェニルピペラジン(Aldrich Chemical Company)から実施例107に記載の通りに調製し、標題化合物(0.0643g)を得る。LC/MS(APCI、条件3)、m/e 449(MH+)、保持時間5.22分。
【0222】
実施例109
(2R)−1−[3−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−3−イル)−フェノキシ−3−(4−ピリミジン−2−イル−ピペラジン−1−イル)−プロパン−2−オールの調製
【化141】
Figure 0004847662
1−(2−ピリミジル)ピペラジン(Acros)から実施例107に記載の通りに調製し、標題化合物(0.0501g)を得る。LC/MS(APCI、条件3)、m/e 451(MH+)、保持時間5.00分。
【0223】
実施例110
(4−フルオロフェニル)−(1−{2(R)−ヒドロキシ−3−[3−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−3−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペリジン−4−イル)−メタノンの調製
【化142】
Figure 0004847662
4−(4−フルオロベンゾイル)ピペリジン(Maybridge)から実施例107に記載の通りに調製し、標題化合物(0.0633g)を得る。LC/MS(APCI、条件3)、m/e 494(MH+)、保持時間5.29分。
【0224】
実施例111
1−(1−{2(R)−ヒドロキシ−3−[3−(1−メチル−1H−チエノ[3,2−c]ピラゾール−3−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペリジン−4−イル)−1,3−ジヒドロベンズイミダゾル−2−オンの調製
【化143】
Figure 0004847662
4−(2−ケト−1−ベンズイミダゾリニル)ピペリジン(Aldrich Chemical Company)から実施例107に記載の通りに調製し、標題化合物(0.1027g)を得る。LC/MS(APCI、条件3)、m/e 504(MH+)、保持時間5.08分。
【0225】
実施例112
工程N、スキームIII
(±)−1−[(N−ベンジル−N−メチル)アミノ]−3−[3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル)フェノキシ]−2−プロパノールの調製(化合物1、スキームIII)
【化144】
Figure 0004847662
カリウムt−ブトキシド(2.83g、0.025モル)を少しずつ3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノール(実施例1、5.5g、0.025モル;化合物10、スキームIII)とジメチルホルムアミド(50mL)の攪拌溶液に添加し、その後(±)−N−メチル−N−(フェニルメチル)オキシラン−メタンアミン(1.5g、0.0085モル、米国特許3,336,196号に記載の通りに調製、化合物18、スキームIII)を添加する。室温で30分間攪拌し、50℃に加温し、2時間攪拌する。室温に冷却し、水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(500mL)と水(500mL)の間に分配する。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(2×300mL)で抽出する。有機層を合わせ、乾燥(MgSO4)し、濾過し、真空下に濃縮する。残存物をシリカゲル上のクロマトグラフィーに付し、18:1 ジクロロメタン:メタノールで溶離し、所望の画分を濃縮し、標題の化合物を得る。
【0226】
実施例113
工程L、スキームII
(2R)−(−)−1−ベンジルアミノ−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)プロパン−2−オールの調製
【化145】
Figure 0004847662
トルエン−4−スルホン酸(S)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3−(3−チエノ[2,3−d]イソキサゾール−3−イル−フェノキシ)−プロピルエステル(実施例6に記載の通りに調製された中間体、2.45g、0.00533g)とテトラヒドロフラン(40mL)の溶液を攪拌し、0℃でベンジルアミン(0.57g、0.00533モル、Aldrich Chemical Company)とテトラヒドロフラン(10mL)の溶液を滴加して処理する。一夜室温で攪拌し、真空下に濃縮し、残存物を酢酸エチル(100mL)と水(100mL)の間に分配する。有機層を分離し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、真空下に濃縮する。残存物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、9:1 ジクロロメタン:メタノールで溶離)で精製し、標題化合物の遊離塩基を得る。マレイン酸塩は実施例66に記載の通りに調製してよい。
【0227】
受容体結合アッセイ
基準物質クロザピンと比較した、3H−スピペロンの結合を減少させる能力により、化合物のD4受容体結合親和性を評価した。試験化合物が3H−スピペロン結合を減少させる効力を、受容体に対するその結合親和性と直接に関連させた。
【0228】
4受容体の調製
ヒトD4受容体(D4.2サブタイプ)で安定的にトランスフェクトしたHEK298(ヒト胚性腎臓)細胞を、NUNC細胞ファクトリーで培地を交換することなく5日間成長させ(75%合流)、ベルセンで除去した(細胞ファクトリートレイ当たり約19mgの細胞)。次いで細胞を Sorval 遠心機で5000rpm(GS3ローター)で10分間遠心し、ペレットを液体窒素中で急速冷凍し、結合アッセイに使用するまで−80℃で貯蔵した。アッセイに使用するとき、細胞を氷上で20分間融解し、次いで10mLのインキュベーション緩衝液(50mM Tris, 1mM EDTA, 4mM MgCl2, 5mM KCl, 1.5mM CaCl2, 120mM NaCl, pH7.4)を加えた。次いで細胞を回転させてペレットを再懸濁させ、Kinematica, CH-6010 Kriens-LU, ホモジナイザーでセッティング7で15秒間均質化した。Pierce BCA アッセイを用いて受容体タンパク質の濃度を決定した。
【0229】
全スピペロン結合アッセイ
96ウェルポリプロピレンプレート(ウェエル当たり1mL)で、300μlのインキュベーション緩衝液および100μl(最終濃度0.25nM)の3H−スピペロン(90Ci/mmol,Amersham, ボロシリケートガラスバイアル中で希釈)の溶液に100μl(50μgタンパク質)の膜均質化物を加えることにより、インキュベーションを開始した。プレートを回転させ、室温で90分間インキュベートした。Packard Harvester を用いて濾過することにより、結合反応を停止させた。50mM Tris 緩衝液(pH7.4)中の0.3%ポリエチレンイミン(PEI)に2時間予備浸漬したガラス繊維フィルタープレート(Whatman GF/B)上でサンプルを真空濾過した。次いでフィルターを7mLの氷冷した50mM Tris緩衝液(pH7.4)で6回洗浄した。フィルタープレートを一夜乾燥し、35μlのMicroscint-O (Packard)を加えた。プレートを密封し、Packard Top Count でカウントした(ウェル当たり3分)。
【0230】
4の非特異的結合アッセイ
96ウェルポリプロピレンプレートで(ウェル当たり1mL)、200μlのインキュベーション緩衝液、100μlの3H−スピペロン(90Ci/mmol, Amersham, ボロシリケートガラスバイアル中で最終濃度0.25nMに希釈)および100μl(最終濃度30μM)の新鮮ドーパミン(Research Bbiochemicals Inc., 光保護し、インキュベーション緩衝液に溶解)の溶液に100μl(50μgタンパク質)の膜均質化物を加えることにより、インキュベーションを開始した。プレートを回転させ、室温で90分間インキュベートし、この時点で濾過することにより結合反応を停止させた。上記の全結合アッセイと同じ手順を用いてフィルターを洗浄し、カウントして非特異的結合値(NSB)を得た。
【0231】
置換結合アッセイ
96ウェルポリプロピレンプレートで(ウェル当たり1mL)、200μlのインキュベーション緩衝液、100μl(最終濃度0.25nM)の3H−スピペロン(90Ci/mmol, Amersham、ボロシリケートガラスバイアル中で希釈)、およびDMSOに溶解した1mMストックから調製し、96ウェルポリプロピレンプレートでインキュベーション緩衝液に希釈するまでポリプロピレン極低温貯蔵用貯蔵バイアル中で−20℃で貯蔵した100μlの試験化合物の溶液に100μl(50μgタンパク質)の膜均質化物を加えることにより、インキュベーションを開始した。プレートを回転させ、室温で90分間インキュベートし、この時点で濾過することにより結合反応を停止させた。上記の全結合アッセイと同じ手順を用いてフィルターを洗浄し、カウントして置換結合値(BD)を得た。
【0232】
計算
試験化合物を最初に1および0.1μMでアッセイし、次いで中間用量が3H−スピペロン結合の約50%阻害を引き起こすように選択した濃度範囲でアッセイした。試験化合物が存在しない特異的結合(B0)は、全結合(BT)から非特異的結合(NSB)を引き算した差であり、同様に特異的結合(試験化合物が存在する)(B)は、置換結合(BD)から非特異的結合(NSB)を引き算した差であった。IC50を、阻害応答曲線、すなわち試験化合物の濃度に対する%B/B0の logit-log プロットから決定した。
Kiを Cheng および Prustoff の変換式により計算した:
Ki=IC50/(1+[L]/KD
式中、[L]はアッセイに用いた3H−スピペロンの濃度であり、KDは同一の結合条件下で独立して決定した3H−スピペロンの解離定数である。
【0233】
マウスにおけるMK−801常同性
Mk−801は歩行および転倒行動で目立つ特徴的な常同性を用量依存的に誘導する。このMK−801誘導行動は新規な神経遮断剤で拮抗作用することができる。このアッセイにより、薬剤投与後の時間経過効果を評価することもできる。
【0234】
CD−1またはC57雄マウスを、活動ボックスに入れ(8マウス/薬剤)、60分間順化させる。次いでマウスに、MK−801(0.2mg/kg)投与の15、30または60分前に試験化合物を腹空内、皮下または経口投与する。マウスを歩行および転倒行動の存在についてMK−801投与後15分間観察する。活動期間研究するためには、MK−801投与の30、60、120、180および240分前に試験化合物を腹空内、皮下または経口投与する。ED50値および95%信頼限度を Litchfield および Wilcoxon の方法で計算する。
【0235】
下記の表には、本発明の範囲内にある化合物の製造に関する情報が含まれている。実施例番号(2欄)は、化合物番号(1欄)の製造に使用できるまさにその手順または類似の手順を指す。
【0236】
4拮抗剤として有用なチエノイソキサゾリルおよびチエニルピラゾリル−フェノキシ置換プロピル誘導体
【化146】
Figure 0004847662
【0237】
【表3】
Figure 0004847662
【0238】
【表4】
Figure 0004847662
【0239】
【表5】
Figure 0004847662
【0240】
【表6】
Figure 0004847662
【0241】
【表7】
Figure 0004847662
【0242】
【表8】
Figure 0004847662
【0243】
【表9】
Figure 0004847662
【0244】
【表10】
Figure 0004847662
【0245】
【表11】
Figure 0004847662
【0246】
【表12】
Figure 0004847662
【0247】
【表13】
Figure 0004847662
【0248】
【表14】
Figure 0004847662
【0249】
【表15】
Figure 0004847662
【0250】
【表16】
Figure 0004847662
【0251】
【表17】
Figure 0004847662
【0252】
【表18】
Figure 0004847662
【0253】
【表19】
Figure 0004847662
【0254】
【表20】
Figure 0004847662
【0255】
【表21】
Figure 0004847662
【0256】
【表22】
Figure 0004847662
【0257】
【表23】
Figure 0004847662
【0258】
【表24】
Figure 0004847662

Claims (23)

  1. 下記式I:
    Figure 0004847662
    [式中、
    XはN(CH3)またはOであり;
    1はOHまたはC1-6アルコキシであり;
    2はHまたはC1-6アルキルであり;
    3は(CH2)nQ、CH2CH(OH)Q、CH(CH3)Q、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インダニルまたはアダマンチルであり、ここで、
    Qはチエニル、フェニル、フラニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、インダゾリル、シクロヘキシル、1,2−メチレンジオキシフェニル、シクロヘキセニル、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジルであり、そして、
    Qは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、S(O)2NH2、トリフルオロメチルまたはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、
    nは1または2であり;
    4はHまたはC1-6アルキルであり;或いは、
    3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって1,4−ジオキサ−8−アゾ−スピロ[4.5]デカニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゾカニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエ[3,2−c]ピリジルまたは8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを形成し、これらの各々はハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C(O)フェニル、OH、CN、O−フェニルまたは(CH2)mZでモノ−または独立してジ置換されていて良く;
    Zはベンズイソキサゾリル、インダゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチエニル、ピリミジニル、ピリジル、1,2−メチレンジオキシフェニルまたはフェニルであり、そして
    Z、CH(OH)フェニルまたはO−フェニルは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、S(O)2NH2またはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、
    mは0または1であるが;
    ただし、R1がOHであり、R2がHであり:
    (1) R4はHでありそして、R3が(CH2)nQであり、nが1または2である場合は、Qはインドリルまたはフェニルであることはできず;或いは、
    (2) R3およびR4が(CH2)mZで置換されたピペラジニルを形成し、mが1である場合は、Zはフェニルであることはできない]
    の化合物、製薬上許容しうるその塩または立体異性体。
  2. Qがチエニルまたはピリジルであり;
    或いはR3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になってピペリジニルを形成する、
    請求項1記載の化合物。
  3. 1がOHであり
    2がHであり;
    3が(CH2)nQであるか;または、
    3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になってピペリジニルを形成し;そして、
    nが1である
    請求項2記載の化合物。
  4. Qがチエニルである請求項3記載の化合物。
  5. Qがピリジルである請求項3記載の化合物。
  6. 3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になってピペリジニルを形成する請求項3記載の化合物。
  7. 3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になってピペラジニルを形成する請求項1記載の化合物。
  8. Qがフェニルである請求項1記載の化合物。
  9. Qがフラニルである請求項1記載の化合物。
  10. 3がインダニルである請求項1記載の化合物。
  11. Qがナフチルである請求項1記載の化合物。
  12. 3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニルを形成する請求項1記載の化合物。
  13. 3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリニルを形成する請求項1記載の化合物。
  14. 3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−c]ピリジルを形成する請求項1記載の化合物。
  15. 3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを形成する請求項1記載の化合物。
  16. 3がアダマンチルである請求項1記載の化合物。
  17. Qがシクロヘキシルである請求項1記載の化合物。
  18. 3が1,2,3,4−テトラヒドロナフチルである請求項1記載の化合物。
  19. 下記式:
    Figure 0004847662
    [式中、
    XはN(CH3)またはOであり;
    1はC1-6アルキルである]の化合物。
  20. 下記式:
    Figure 0004847662
    [式中、
    XはN(CH3)またはOであり;
    1はHまたはC1-6アルキルであり;そして、
    2はCH3、F、p−ブロモベンゼン、p−ニトロベンゼンまたはp−メチルベンゼンである]の化合物。
  21. 下記式I:
    Figure 0004847662
    [式中、
    XはN(CH3)またはOであり;
    1はOHまたはC1-6アルコキシであり;
    2はHまたはC1-6アルキルであり;
    3は(CH2)nQ、CH2CH(OH)Q、CH(CH3)Q、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インダニルまたはアダマンチルであり、ここで、
    Qはチエニル、フェニル、フラニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、インダゾリル、シクロヘキシル、1,2−メチレンジオキシフェニル、シクロヘキセニル、1H−ピラ
    ゾロ[4,3−c]ピリジルであり、そして、
    Qは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、S(O)2NH2、トリフルオロメチルまたはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、
    nは1または2であり;
    4はHまたはC1-6アルキルであり;或いは、
    3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって1,4−ジオキサ
    −8−アゾ−スピロ[4.5]デカニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゾカニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエ[3,2−c]ピリジルまたは8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを形成し、これらの各々はハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C(O)フェニル、OH、CN、O−フェニルまたは(
    CH2)mZでモノ−または独立してジ置換されていて良く;
    Zはベンズイソキサゾリル、インダゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチエニル、ピリミジニル、ピリジル、1,2−メチレンジオキシフェニルまたはフェニルであり、そして
    Z、CH(OH)フェニルまたはO−フェニルは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、S(O)2NH2またはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして
    mは0または1であるが;
    ただし、R1がOHであり、R2がHであり:
    (1) R4はHでありそして、R3が(CH2)nQであり、nが1または2である場合は、Qはインドリルまたはフェニルであることはできず;或いは、
    (2) R3およびR4が(CH2)mZで置換されたピペラジニルを形成し、mが1である場合は、Zはフェニルであることはできない]
    の化合物、製薬上許容しうるその塩または立体異性体の調製方法であって、下記式II:
    Figure 0004847662
    [式中XおよびR2は式Iの通り定義される]の試薬を、下記式III:
    Figure 0004847662
    [式中R3およびR4は式Iの通り定義される]の試薬とカップリングさせて式Iの化合物を得る工程を包含する上記方法。
  22. 下記式I:
    Figure 0004847662
    [式中、
    XはN(CH3)またはOであり;
    1はOHまたはC1-6アルコキシであり;
    2はHまたはC1-6アルキルであり;
    3は(CH2)nQ、CH2CH(OH)Q、CH(CH3)Q、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インダニルまたはアダマンチルであり、ここで、
    Qはチエニル、フェニル、フラニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、インダゾリル、シクロヘキシル、1,2−メチレンジオキシフェニル、シクロヘキセニル、1H−ピラ
    ゾロ[4,3−c]ピリジルであり、そして、
    Qは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、S(O)2NH2、トリフルオロメチルまたはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、
    nは1または2であり;
    4はHまたはC1-6アルキルであり;或いは、
    3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって1,4−ジオキサ−8−アゾ−スピロ[4.5]デカニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゾカニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエ[3,2−c]ピリジルまたは8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを形成し、これらの各々はハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C(O)フェニル、OH、CN、O−フェニルまたは(
    CH2)mZでモノ−または独立してジ置換されていて良く;
    Zはベンズイソキサゾリル、インダゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチエニル、ピリミジニル、ピリジル、1,2−メチレンジオキシフェニルまたはフェニルであり、そして
    Z、CH(OH)フェニルまたはO−フェニルは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、S(O)2NH2またはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、
    mは0または1である]
    の化合物、製薬上許容しうるその塩または立体異性体の調製方法であって、下記式II:
    Figure 0004847662
    [式中XおよびR2は式Iの通り定義され;そしてR5はCH3、CF3、F、p−ブロモベンゼン、p−ニトロベンゼンまたはp−メチルベンゼンである]の化合物を、下記式III:
    Figure 0004847662
    [式中R3およびR4は式Iの通り定義される]の試薬とカップリングさせて式Iの化合物を得る工程を包含する上記方法。
  23. 下記式I:
    Figure 0004847662
    [式中、
    XはN(CH3)またはOであり;
    1はOHまたはC1-6アルコキシであり;
    2はHまたはC1-6アルキルであり;
    3は(CH2)nQ、CH2CH(OH)Q、CH(CH3)Q、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インダニルまたはアダマンチルであり、ここで、
    Qはチエニル、フェニル、フラニル、ナフチル、ピリジル、インドリル、インダゾリル、シクロヘキシル、1,2−メチレンジオキシフェニル、シクロヘキセニル、1H−ピラ
    ゾロ[4,3−c]ピリジルであり、そして、
    Qは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、S(O)2NH2、トリフルオロメチルまたはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、
    nは1または2であり;
    4はHまたはC1-6アルキルであり;或いは、
    3およびR4はR3およびR4が連結している窒素原子と一緒になって1,4−ジオキサ−8−アゾ−スピロ[4.5]デカニル、ピペラジニル、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、アゾカニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−β−カルボリニル、4,5,6,7−テトラヒドロチエ[3,2−c]ピリジルまたは8−アザビシクロ[3.2.1]オクタンを形成し、これらの各々はハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C(O)フェニル、OH、CN、O−フェニルまたは(
    CH2)mZでモノ−または独立してジ置換されていて良く;
    Zはベンズイソキサゾリル、インダゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチエニル、ピリミジニル、ピリジル、1,2−メチレンジオキシフェニルまたはフェニルであり、そして
    Z、CH(OH)フェニルまたはO−フェニルは場合によりハロ、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、S(O)2NH2またはシアノから独立して選択される基の1または2個で置換されており、そして、
    mは0または1である]
    の化合物、製薬上許容しうるその塩または立体異性体の調製方法であって、下記式II:
    Figure 0004847662
    [式中Xは式Iの通り定義される]の試薬を、下記式III:
    Figure 0004847662
    [式中R2、R3およびR4は式Iの通り定義される]の試薬とカップリングさせて式Iの化合物を得る工程を包含する上記方法。
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