JP4839684B2 - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents
二軸配向ポリエステルフィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4839684B2 JP4839684B2 JP2005170667A JP2005170667A JP4839684B2 JP 4839684 B2 JP4839684 B2 JP 4839684B2 JP 2005170667 A JP2005170667 A JP 2005170667A JP 2005170667 A JP2005170667 A JP 2005170667A JP 4839684 B2 JP4839684 B2 JP 4839684B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- polyester
- layer
- mass
- biaxially oriented
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Description
ポリエステル層(1)よりもポリエステル樹脂(B)の含有量が少なく、かつ、ポリエステル層(2)を100質量%として、ポリエステル樹脂(A)を85〜100質量%含有するポリエステル層(2)が配置されてなる3層積層フィルムであって、
該フィルムの面配向係数が0.16〜0.175、フィルム長手方向と幅方向屈折率の差の絶対値が0.0001〜0.01であることを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルムによって達成することができる。
(1)屈折率、面配向係数
ナトリウムD線(波長589nm)を光源とし、マウント液としてヨウ化メチレンを用い、25℃にてアッベ屈折計を用いてフィルム長手方向、幅方向および厚み方向の屈折率(各々、nMD、nTD、nZD)を求めた。また、この屈折率を用いて、面配向係数(fn)およびフィルム長手方向と幅方向屈折率の差の絶対値(Δn)を以下の式から算出した。なお、測定はフィルムの表面にコーティングなどが施されている場合は別にして、任意の面に対して任意の3ヶ所で行い、その平均値で評価した。また、フィルムの片面がコーティングなどの処理により屈折率の測定が困難な状態となっている場合は、処理を行っていない面について評価を行った。さらに、フィルムの両面についてコーティングなどにより屈折率の測定がそのままでは困難な場合は、コーティング層を溶剤で洗浄する等の前処理を行った後、測定を行うこととした。
Δn=|nMD−nTD|
(2)融点
示差走査熱量計(セイコー電子工業製、RDC220)を用いて測定した。フィルム5mgをサンプルとしてアルミパンに詰め、25℃から20℃/分で300℃まで昇温した際の吸熱ピーク温度を融点とした吸熱ピークが複数存在する場合は、最も高温側の吸熱ピークのピーク温度を融点とした。
(3)結晶化ピークの半価幅
上記、融点の測定直後にサンプルをアルミパンごと液体窒素に浸漬し急冷を行った。急冷後のサンプルを再度、示差走査熱量計で20℃/分で25℃から300℃まで昇温した際の結晶化に伴う発熱ピークについて、ベースラインとピークトップまでの高さを2等分する高さでのピーク幅を半価幅とした。なお、昨今の示差走査熱量計は横軸を温度に自動変換して表示するソフトが導入されているが、測定原理に基づき横軸を時間とする本来のDSC曲線を採用することで結晶性の指標として評価を行った。
(4)平均粒子径、粒子濃度
フィルムの表面からポリエステル樹脂をプラズマ低温灰化処理法で除去し粒子を露出させる。処理条件はポリエステル樹脂が灰化されるが、粒子はダメージを受けない条件を選択する。これを走査型電子顕微鏡で観察し、粒子の画像をイメージアナライザーで処理する。観察箇所を変更して粒子数500個以上で次の数値処理を行いそれによって求めた数平均粒子径Dを平均粒子径(円相当径)とする。また、同時にX線マイクロアナライザーを使用して粒子濃度を決定した。
D=ΣDi/N
ただし、Di:i番目の粒子の円相当径(iは1〜Nまでの整数)、N:粒子数。なお、円相当径については、たとえば「新実験化学講座18界面とコロイド」(日本化学会編、丸善株式会社(1997年))の380ページに解説されている。
(5)熱収縮率
フィルムの長手方向および幅方向に長さ200mm、幅10mmの矩形にサンプルを切り出した。サンプルの長さ方向に間隔150mmで標線を描き、1gの荷重を掛けて150℃に加熱した熱風オーブン内に30分間吊し、加熱を行った。熱処理後の標線間距離を測定し、加熱前の距離からの変化率を熱収縮率として算出した。測定はフィルムの長手方向および幅方向に各々5サンプル行い、その平均値を求めた。
熱収縮率(%)=100×(L0−L)/L0
ただし、L0:加熱前の標線間距離、L:150℃30分間の加熱処理後の標線間距離
(6)極限粘度
ポリエステル樹脂およびフィルムの極限粘度は、ポリエステルをオルソクロロフェノールに溶解し、オストワルド粘度計を用いて25℃にて測定した。
(7)表面自由エネルギー
測定液としては、水、エチレングリコール、ホルムアミドおよびジヨードメタンの4種類を使用し、接触角計(協和界面科学(株)製CA−D型)を用いて各液体のフィルム表面に対する静的接触角を求めた。それぞれの液体について5回測定し、その平均接触角(θ)と測定液(j)の表面張力の各成分を下式にそれぞれ代入し、4つの式からなる連立方程式をγL、γ+、γ−について解いた。
(γLγjL)1/2+2(γ+γj−)1/2+2(γj+γ−)1/2
=(1+cosθ)[γjL+2(γj+γj−)1/2]/2
ただし、γ=γL+2(γ+γ−)1/2
γj=γjL+2(γj+γj−)1/2
ここで、γ、γL、γ+、γ−は、それぞれフィルム表面の表面自由エネルギー、長距離間力項、ルイス酸パラメーター、ルイス塩基パラメーターを、また、γj、γjL、γj+、γj−は、ぞれぞれ用いた測定液の表面自由エネルギー、長距離間力項、ルイス酸パラメーター、ルイス塩基パラメーターを示す。また、ここで用いた各液体の表面張力は、Oss("fundamentals of Adhesion", L. H. Lee(Ed.), p153, Plenum ess, New York (1991).)によって提案された表1の値を使用した。
ポリエステル樹脂もしくはフィルムをオルソクロロフェノール/クロロホルム(質量比7/3)の混合溶液に100℃、20分の条件で溶解し、水酸化カリウムを用いて電位差適定を行い求めた。
(9)フィルム組成
フィルムをヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)もしくはHFIPとクロロホルムの混合溶媒に溶解し、1H−NMRおよび13C−NMRを用いて各モノマー残基や副生ジエチレングリコールについて含有量を定量した。
(10)耐屈曲ピンホール性
ポリエステルフィルムに酢酸エチルで4倍に希釈した接着剤(三井武田ケミカル(株)製タケラックA−616、タケネートA−65を質量比で16:1で混合して用いた)を接着剤塗布厚み3g/m2となるようにメタリングバーで塗布し、60℃で1分間乾燥後、厚さ100μmの無延伸の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(東セロ(株)製FCD−MCS)を貼り合わせた。40℃で7時間エージングを行い評価に供した。評価は、ASTM F−392に準じて、300×210mmの大きさに切り出したラミネートフィルムをゲルボフレックステスターを使用し、15℃の温度雰囲気にて、500回の繰り返し屈曲試験を実施した。なお、装置に取り付ける際、ポリエステルフィルムが外面となるようにした。試験をサンプルを変えて5回行い、ピンホール個数の平均値を算出した。ピンホール個数が2.0個以上の場合は、包装材料としての性能に問題があると判断した。
(11)耐突刺ピンホール性
上記と全く同様に作製した二軸配向ポリエステルフィルムと無延伸ポリエチレンフィルムのラミネートフィルムを、直径40mmのリングにフィルムを弛みのないように張り、先端角度60度、先端R0.5mmのサファイア製針を使用し、円の中央を50mm/分の速度でポリエチレンフィルム側から突き刺し、針が貫通するときの荷重(N)を突刺強さとした。突刺強さが8N以下の場合は、包装材料としての性能に問題があると判断した。
(12)ガスバリア性
ポリエステルフィルムに連続式真空蒸着機によりアルミニウムを蒸着層厚さ30nmに蒸着した。該アルミニウム蒸着フィルムを使用して、酸素透過率はASTM D−3985に準じて、モダンコントロール(株)製酸素透過率測定装置OX−TRAN100を用いて、20℃、0%RHの条件にて測定した。一方、水蒸気透過率は同様に蒸着したフィルムを使用して、モダンコントロール(株)製水蒸気透過率計PERMATRAN−W1Aを用いて、40℃、90%RHの条件で測定した。
(ポリエステルの製造)
製膜に供したポリエステル樹脂は以下のように準備した。
(ポリエステルA)
テレフタル酸ジメチル100質量部、およびエチレングリコール60質量部の混合物に、0.09質量部の酢酸マグネシウムと0.03質量部の三酸化アンチモンとを添加して、徐々に昇温し、最終的には220℃でメタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。ついで、該エステル交換反応生成物に、0.020質量部のリン酸85%水溶液を添加した後、重縮合反応釜に移行した。重合釜内で加熱昇温しながら反応系を徐々に減圧して1hPaの減圧下、290℃で重縮合反応を行い、極限粘度0.65,副生したジエチレングリコール量2モル%のポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。これを、ポリエステルAとした。
(粒子マスターP)
上記ポリエステルAを製造する際、エステル交換反応後に平均粒子径2.4μmの凝集シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを添加してから重縮合反応を行い、ポリマー中の粒子濃度2質量%の粒子マスターPを得た。
(粒子マスターQ)
上記ポリエステルAを製造する際、エステル交換反応後に平均粒子径1.1μmの凝集シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを添加してから重縮合反応を行い、ポリマー中の粒子濃度4質量%の粒子マスターQを得た。
上記ポリエステルAを製造する際、エステル交換反応後に平均粒子径0.6μmの単分散球状シリカ粒子のエチレングリコールスラリーを添加してから重縮合反応を行い、ポリマー中の粒子濃度2質量%の粒子マスターRを得た。
(ポリエステルB)
テレフタル酸100質量部、および1,4−ブタンジオール110質量部の混合物を、窒素雰囲気下で140℃まで昇温して均一溶液とした後、オルトチタン酸テトラ−n−ブチル0.054質量部、モノヒドロキシブチルスズオキサイド0.054質量部を添加し、エステル化反応を行った。次いで、オルトチタン酸テトラ−n−ブチル0.066質量部を添加して、減圧下で重縮合反応を行い、極限粘度0.75のポリブチレンテレフタレート樹脂を作製した。その後、140℃、窒素雰囲気下で結晶化を行い、ついで窒素雰囲気下で200℃、6時間の固相重合を行い、極限粘度1.22のポリブチレンテレフタレート樹脂とした。これを、ポリエステルBとした。
(ポリエステルC)
ポリエステルAの重合において重縮合時間を調整し極限粘度0.75のポリエチレンテレフタレート樹脂を得た。これを、ポリエステルCとした。
(ポリエステルD)
テレフタル酸ジメチル83質量部、イソフタル酸ジメチル17質量部、エチレングリコール67質量部の混合物に、酢酸マグネシウムを0.08質量部、三酸化アンチモン0.022質量部を加え、徐々に昇温し、最終的には220℃メタノールを留出させながらエステル交換反応を行った。次いで、リン酸85%水溶液0.019質量部と平均粒子径0.8μmの凝集シリカ粒子が樹脂中に粒子濃度0.06質量%となるようにエチレングリコールスラリーを添加し、徐々に昇温、減圧し、最終的に280℃、1hPaまで昇温、減圧し、極限粘度が0.7となるまで重縮合反応を行い、その後ストランド状に吐出、冷却し、カッティングして粒子を含有してなるイソフタル酸を17モル%共重合したポリエチレンテレフタレート樹脂(副生したジエチレングリコール量2.4モル%、融点220℃)を得た。これをポリエステルDとした。
(ポリエステルE)
ポリエステルBの重合においてテレフタル酸100質量部の代わりに、テレフタル酸90質量部、おいびイソフタル酸10質量部を用いてポリエステルBと同様の方法で重合を行い、イソフタル酸10モル%共重合ポリブチレンテレフタレート樹脂(融点210℃)を作製した。これを、ポリエステルEとした。
(実施例)
以下に本発明の実施例と比較例を示す。
層1のポリエステル樹脂として、ポリエステルAとポリエステルBを80:20の質量比で混合して使用した。また、層2のポリエステル樹脂としてポリエステルAと粒子マスターPを質量比で95:5の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を回転式真空乾燥機にて150℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した。その後、各々別の単軸押出機に供給、275℃で溶融し、フィルターにて異物、粗大粒子を除去し、ギアポンプで流量を均整化し、Tダイ上部に接地したフィードブロックにて層2/層1/層2の2種3層の積層化を行いそのままTダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。なお、積層厚み比は1:22:1となるように積層した。吐出したポリマーはワイヤー電極を使用して静電印加することで冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。ついで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルムを加熱し、85℃にて4倍延伸した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度70℃、延伸温度90℃で幅方向に4.2倍延伸した。そして、そのままテンター内にて210℃5秒間の熱固定を行い、ついで、幅方向に5%のリラックスを掛けながら190℃で5秒間の熱処理を行った。テンターから出たフィルムはワインダーで巻き取る間にインライン欠点検出器を通しかつコロナ放電処理をE値40でフィルム上面に施して巻取り、フィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。なお、E値とはコロナ放電処理強度であり、印加電圧(Vp)、印加電流(Ip)、処理速度(S)、処理幅(Wt)の関数であり、E=(Vp×Ip)/(S×Wt)である。
層1のポリエステル樹脂として、ポリエステルA、ポリエステルBと粒子マスターPを68:30:2の質量比で混合して使用した。また、層2のポリエステル樹脂としてポリエステルAと粒子マスターPを97:3の質量比で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を回転式真空乾燥機にて150℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した。その後、各々別の単軸押出機に供給、270℃で溶融し、フィルターにて異物、粗大粒子を除去し、ギアポンプで流量を均整化し、Tダイ上部に接地したフィードブロックにて層2/層1/層2の2種3層の積層化を行いそのままTダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。なお、積層厚み比は1:10:1となるように積層した。吐出したポリマーはワイヤー電極を使用して静電印加することで冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。ついで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルムを加熱し、83℃にて3.8倍延伸した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度70℃、延伸温度95℃で幅方向に4倍延伸した。そして、そのままテンター内にて210℃10秒間の熱固定を行った。テンターから出たフィルムはワインダーで巻き取る間にインライン欠点検出器を通しかつコロナ放電処理をE値40でフィルム上面に施して巻取り、フィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
層1のポリエステル樹脂として、ポリエステルAとポリエステルBを85:15の質量比で混合して使用した。また、層2のポリエステル樹脂としてポリエステルA、ポリエステルBと粒子マスターQを質量比で94:5:1の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を回転式真空乾燥機にて150℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した。その後、各々別の単軸押出機に供給、275℃で溶融し、フィルターにて異物、粗大粒子を除去し、ギアポンプで流量を均整化し、Tダイ上部に接地したフィードブロックにて層2/層1/層2の2種3層の積層化を行いそのままTダイより22℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。なお、積層厚み比は1:13:1となるように積層した。吐出したポリマーはワイヤー電極を使用して静電印加することで冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。ついで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルムを加熱し、88℃にて3.8倍延伸した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度75℃、延伸温度95℃で幅方向に3.8倍延伸した。そして、そのままテンター内にて幅方向に6%のリラックスを掛けながら205℃で9秒間の熱処理を行った。テンターから出たフィルムはワインダーで巻き取る間にインライン欠点検出器を通しかつコロナ放電処理をE値45でフィルム上面に施して巻取り、フィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
層1のポリエステル樹脂として、ポリエステルAとポリエステルEを80:20の質量比で混合して使用した。また、層2のポリエステル樹脂としてポリエステルD、ポリエステルEと粒子マスターPを質量比で81:15:4の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を回転式真空乾燥機にて150℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した。その後、各々別の単軸押出機に供給、270℃で溶融し、フィルターにて異物、粗大粒子を除去し、ギアポンプで流量を均整化し、Tダイ上部に接地したフィードブロックにて層2/層1/層2の2種3層の積層化を行いそのままTダイより22℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。なお、積層厚み比は1:10:1となるように積層した。吐出したポリマーはワイヤー電極を使用して静電印加することで冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。ついで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルムを加熱し、82℃にて3.8倍延伸した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度70℃、延伸温度90℃で幅方向に3.9倍延伸した。そして、そのままテンター内にて幅方向に3%のリラックスを掛けながら200℃で10秒間の熱処理を行い、フィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
層1のポリエステル樹脂として、ポリエステルA、ポリエステルBと粒子マスターPを60:35:5の質量比で混合して使用した。また、層2のポリエステル樹脂としてポリエステルA、ポリエステルBと粒子マスターPを質量比で91:5:4の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を回転式真空乾燥機にて150℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した。その後、各々別の単軸押出機に供給、270℃で溶融し、フィルターにて異物、粗大粒子を除去し、ギアポンプで流量を均整化し、Tダイ上部に接地したフィードブロックにて層2/層1/層2の2種3層の積層化を行いそのままTダイより20℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。なお、積層厚み比は1:13:1となるように積層した。吐出したポリマーはワイヤー電極を使用して静電印加することで冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。ついで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルムを加熱し、85℃にて3.7倍延伸した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度70℃、延伸温度90℃で幅方向に3.7倍延伸した。そして、そのままテンター内にて幅方向に5%のリラックスを掛けながら200℃で10秒間の熱処理を行った。テンターから出たフィルムはワインダーで巻き取る間にインライン欠点検出器を通しかつコロナ放電処理をE値45でフィルム上面に施して巻取り、フィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
層1のポリエステル樹脂として、ポリエステルAとポリエステルBを90:10の質量比で混合して使用した。また、層2のポリエステル樹脂としてポリエステルAと粒子マスターRを質量比で96:4の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を回転式真空乾燥機にて150℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した。その後、各々別の単軸押出機に供給、275℃で溶融し、フィルターにて異物、粗大粒子を除去し、ギアポンプで流量を均整化し、Tダイ上部に接地したフィードブロックにて層2/層1/層2の2種3層の積層化を行いそのままTダイより20℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。なお、積層厚み比は1:13:1となるように積層した。吐出したポリマーはワイヤー電極を使用して静電印加することで冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。ついで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルムを加熱し、88℃にて4.0倍延伸した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度75℃、延伸温度90℃で幅方向に3.8倍延伸した。そして、そのままテンター内にて幅方向に5%のリラックスを掛けながら210℃で10秒間の熱処理を行った。テンターから出たフィルムはワインダーで巻き取る間にインライン欠点検出器を通しかつコロナ放電処理をE値45でフィルム上面に施して巻取り、フィルム厚み11μmの二軸配向フィルムを得た。
層1のポリエステル樹脂として、ポリエステルA、ポリエステルBと粒子マスターRを78:20:2の質量比で混合して使用した。また、層2のポリエステル樹脂としてポリエステルA、ポリエステルBと粒子マスターRを質量比で86:10:4の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を回転式真空乾燥機にて180℃3時間乾燥し、水分を十分に除去した。その後、各々別の単軸押出機に供給、275℃で溶融し、フィルターにて異物、粗大粒子を除去し、ギアポンプで流量を均整化し、Tダイ上部に接地したフィードブロックにて層2/層1/層2の2種3層の積層化を行いそのままTダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。なお、積層厚み比は1:13:1となるように積層した。吐出したポリマーはワイヤー電極を使用して静電印加することで冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。ついで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルムを加熱し、85℃にて3.9倍延伸した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度75℃、延伸温度90℃で幅方向に3.8倍延伸した。そして、そのままテンター内にて幅方向に5%のリラックスを掛けながら205℃で10秒間の熱処理を行った。テンターから出たフィルムはワインダーで巻き取る間にインライン欠点検出器を通しかつコロナ放電処理をE値40でフィルム上面に施して巻取り、フィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
層1として、ポリエステルAとポリエステルBを75:25の質量比で、層2としてポリエステルA、ポリエステルBと粒子マスターPを質量比で71:25:4の割合で混合して使用した。各々混合したポリエステル樹脂を回転式真空乾燥機にて160℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した。その後、各々別の単軸押出機に供給、270℃で溶融し、フィルターにて異物、粗大粒子を除去し、ギアポンプで流量を均整化し、Tダイ上部に接地したフィードブロックにて層2/層1/層2の2種3層の積層化を行いそのままTダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。なお、積層厚み比は1:10:1となるように積層した。吐出したポリマーはワイヤー電極を使用して静電印加することで冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。ついで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルムを加熱し、92℃にて3.4倍延伸した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度90℃、延伸温度105℃で幅方向に3.7倍延伸した。そして、そのままテンター内にて幅方向に3%のリラックスを掛けながら205℃で10秒間の熱処理を行った。テンターから出たフィルムはワインダーで巻き取る間にインライン欠点検出器を通しかつコロナ放電処理をE値35でフィルム上面に施して巻取り、フィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
ポリエステルA、ポリエステルBと粒子マスターPを質量比で90:7:3の割合で混合して使用した。混合したポリエステル樹脂を回転式真空乾燥機にて180℃3時間乾燥し、水分を十分に除去した。その後、単軸押出機に供給、275℃で溶融し、フィルターにて異物、粗大粒子を除去し、ギアポンプで流量を均整化し、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。吐出したポリマーはワイヤー電極を使用して静電印加することで冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。ついで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルムを加熱し、95℃にて3.4倍延伸した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度90℃、延伸温度105℃で幅方向に3.7倍延伸した。そして、そのままテンター内にて幅方向に3%のリラックスを掛けながら210℃で10秒間の熱処理を行った。テンターから出たフィルムはインライン欠点検出器を通してから巻取り、フィルム厚み12μmの二軸配向フィルムを得た。
ポリエステルC、ポリエステルBと粒子マスターPを83:15:2の割合で混合して使用した。混合したポリエステル樹脂を回転式真空乾燥機にて160℃4時間乾燥し、水分を十分に除去した。その後、単軸押出機に供給、270℃で溶融し、フィルターにて異物、粗大粒子を除去し、ギアポンプで流量を均整化し、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。吐出したポリマーはワイヤー電極を使用して静電印加することで冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。ついで、長手方向への延伸前に加熱ロールにてフィルムを加熱し、100℃にて3.5倍延伸した。ついで、テンター式横延伸機にて予熱温度90℃、延伸温度110℃で幅方向に3.9倍延伸した。そして、そのままテンター内にて200℃10秒間の熱固定を行い、ついで、幅方向に7%のリラックスを掛けながら210℃で10秒間の熱処理を行っい、厚み15μmの二軸配向フィルムを得た。
Claims (7)
- ポリエステル層(1)を100質量%として、エチレンテレフタレート単位を主たる構成単位とするポリエステル樹脂(A)60〜90質量%とブチレンテレフタレート単位を主たる構成単位とするポリエステル樹脂(B)40〜10重量%を含有するポリエステル層(1)の両面に、
ポリエステル層(1)よりもポリエステル樹脂(B)の含有量が少なく、かつ、ポリエステル層(2)を100質量%として、ポリエステル樹脂(A)を85〜100質量%含有するポリエステル層(2)が配置されてなる3層積層フィルムであって、
該積層フィルムの面配向係数が0.16〜0.175、フィルム長手方向と幅方向屈折率の差の絶対値が0.0001〜0.01であることを特徴とする積層二軸配向ポリエステルフィルム。 - 融点が246〜270℃であることを特徴とする請求項1に記載の積層二軸配向ポリエステルフィルム。
- ポリエステル層(2)に平均粒子径0.1〜5μmの粒子をポリエステル層(2)全体を100質量%として0.01〜0.2質量%含有し、かつポリエステル層(1)中の粒子濃度がポリエステル層(2)よりも少ないことを特徴とする請求項1または2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- 150℃におけるフィルム幅方向の熱収縮率が−0.1〜3%であり、フィルム長手方向と幅方向の熱収縮率の差の絶対値が1.2〜3%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- フィルムの極限粘度が0.55〜0.7であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- フィルムの少なくとも片面の表面自由エネルギーが45〜60mN/mであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、金属化合物あるいは金属酸化物を蒸着してなるガスバリアフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005170667A JP4839684B2 (ja) | 2005-06-10 | 2005-06-10 | 二軸配向ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005170667A JP4839684B2 (ja) | 2005-06-10 | 2005-06-10 | 二軸配向ポリエステルフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006341546A JP2006341546A (ja) | 2006-12-21 |
JP4839684B2 true JP4839684B2 (ja) | 2011-12-21 |
Family
ID=37638864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005170667A Active JP4839684B2 (ja) | 2005-06-10 | 2005-06-10 | 二軸配向ポリエステルフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4839684B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010260275A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Mitsubishi Plastics Inc | インモールド転写箔用積層ポリエステルフィルム |
CN104718243B (zh) * | 2012-10-31 | 2018-03-13 | 东丽株式会社 | 聚酯膜、使用了该膜的层合体、及含有该层合体和密封层的构造体 |
JP6070842B2 (ja) * | 2014-05-30 | 2017-02-01 | 東洋紡株式会社 | ポリエステルフィルムおよび蒸着ポリエステルフィルム |
WO2017170574A1 (ja) * | 2016-04-01 | 2017-10-05 | 凸版印刷株式会社 | ガスバリアフィルム |
KR20220104181A (ko) * | 2019-11-20 | 2022-07-26 | 도요보 가부시키가이샤 | 적층 필름 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH086942B2 (ja) * | 1990-05-21 | 1996-01-29 | 三洋電機株式会社 | コンデンシングユニット |
JP4247847B2 (ja) * | 1997-06-27 | 2009-04-02 | 東レ株式会社 | 透明蒸着用ポリエステルフィルム |
JP2004042488A (ja) * | 2002-07-12 | 2004-02-12 | Toray Ind Inc | 蒸着フィルム |
JP4131381B2 (ja) * | 2002-09-11 | 2008-08-13 | 東洋紡績株式会社 | Ptp包装用蓋材及びその製造方法 |
-
2005
- 2005-06-10 JP JP2005170667A patent/JP4839684B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006341546A (ja) | 2006-12-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100909752B1 (ko) | 폴리에스테르 필름 및 가스 배리어성 폴리에스테르 필름 | |
JP6627218B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP2007118476A (ja) | 包装用二軸配向ポリエステルフィルム | |
JPWO2018147249A1 (ja) | 非晶性のフィルム用共重合ポリエステル原料、熱収縮性ポリエステル系フィルム、熱収縮性ラベル、及び包装体 | |
TW202024198A (zh) | 雙軸配向聚酯膜及其製造方法、以及膜捲筒 | |
JP4839684B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP2006188049A (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルムおよび包装袋 | |
JPWO2015019885A1 (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JP2011143714A (ja) | 積層フィルム、及びそれを用いた蒸着フィルム | |
JP4208055B2 (ja) | 容器成形用二軸延伸ポリエステルフイルム | |
TW450888B (en) | Composite film for capacitor, method for manufacturing the same, and base film therefore | |
JP6243179B2 (ja) | 積層フィルム | |
JP4923558B2 (ja) | 成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP4826200B2 (ja) | 成形部材用二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP2002079638A (ja) | ポリエステルフィルムおよびそのポリエステルフィルムを用いた巻取り型コンデンサー | |
JP6609940B2 (ja) | 光学フィルム製造用ポリエステルフィルム | |
JP2006305866A (ja) | バルーン用フィルム | |
JP6361159B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP7035334B2 (ja) | ポリエステルフィルム。 | |
JP4734694B2 (ja) | 成形加工用二軸延伸ポリエステルフィルムおよび成形加工積層体 | |
JP4172233B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP2005254710A (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JP7306154B2 (ja) | ポリエステル樹脂組成物およびフィルム | |
JP4923385B2 (ja) | ポリエステルフィルム | |
JP2004115782A (ja) | 包装用ポリエステルフィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080606 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100811 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100824 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101022 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110906 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110919 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4839684 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141014 Year of fee payment: 3 |