JP4830806B2 - ワイパーブレード - Google Patents

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Description

本発明は、ワイパーアームに装着されてウインドウガラスのガラス面を払拭するのに用いられるワイパーブレードの改良に関する。
従来から、自動車用のワイパーブレードには、凍結対策として、長尺用のブレード本体部と、払拭面に接触する払拭先端部分を有するブレードラバー部とを一体化し、ブレード本体部の内部に長尺状のバーティブラを埋設した構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平09−39743号公報
しかしながら、この種の従来の自動車用のワイパーブレードでは、車両の高速走行時における払拭抵抗が大きく、高速走行時の払拭性能の点で問題がある。
また、部品点数を削減できるので軽量化を図ることができるという長所はあるものの、これにも一定の限界がある。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的は、自動車の高速走行時の払拭性能の向上を図ると同時に軽量化をも図ることのできるワイパーブレードを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載のワイパーブレードは、長手方向に沿って延びかつ払拭面に対する接触力を均等化ししかもワイパーアームに装着される取付手段が取り付けられるばね板部材が埋設されたブレード本体部と、前記払拭面に接触する払拭先端部分を有するブレードラバー部とが合成樹脂により一体に成形され、前記ブレード本体部には払拭時の空気抵抗を低減させるべく該ブレード本体部の外表面を凹ませる複数個の凹処が長手方向に間隔を開けて形成されていることを特徴とする。
上記した構成によれば、ブレードラバー部とブレード本体部とが合成樹脂により一体に成形されているので、降雪時の雪の付着を極力低減でき、ひいては、凍結防止、凍結肥大化に基づく払拭性能の悪化を回避できる。
また、ブレード本体部の長手方向に間隔を開けて払拭時の空気抵抗を低減させるための複数個の凹処を形成したので、自動車の高速走行時の払拭性能の向上を図ると同時に軽量化をも図ることができるという効果を奏する。
更に、ブレード本体部の延びる方向両端部のいずれか一方の端部は、キャップによる蓋の必要性がないので、ブレード本体部の端部への雪の付着、端部の凍り付きを防止できる。
加えて、部品点数、組み立て工数の削減を図ることができ、安価なワイパーブレードを提供できるという効果を奏する。
請求項2に記載のワイパーブレードは、請求項1に記載のワイパーブレードであって、前記ばね板部材は、前記ブレード本体部の一端を開放しかつ該ブレード本体部の他端を開放することなく終端するように該ブレード本体部の長尺方向に沿って設けられた挿入孔に前記一端側から挿入されることにより前記ブレード本体部に埋設されていることを特徴とする。
上記した構成によれば、ブレード本体部に設けられた挿入孔にバーティブラを挿入することにより、ブレード本体部にバーティブラを埋設することができるので、容易に組み立てることができる。
また、ブレード本体部の他端が挿入孔により開放されていないので、氷雪が付着することを防止することができる。
請求項3に記載のワイパーブレードは、請求項1または請求項2に記載のワイパーブレードであって、前記取付手段は、前記ブレードラバーの長尺方向に直交する面に沿って、前記ブレードラバー部の揺動を許すように前記ばね板部材を保持していることを特徴とする。
上記した構成によれば、ブレードラバー部の湾曲のみに依存することなく払拭面に対するブレードラバー部の傾斜角度を設定することができるので、ブレードラバー部の払拭先端部分をより適切に払拭面に接触させることができる。
請求項4に記載のワイパーブレードは、請求項3に記載のワイパーブレードであって、前記取付手段は、前記ワイパーアームの揺動により、前記ブレードラバー部が車両の走行に伴って前記払拭面上に生じる走行風に抗する方向が往路または復路の一方に含まれるように長尺方向と交差する方向で前記払拭面上を往復移動されるように、前記ばね板部材と前記ワイパーアームとを連結し、前記往路または前記復路のうち、走行風に抗する方向を含む一方の進路よりも他方の進路の方が、長尺方向に直交する幅方向で見た前記払拭面に対する前記ブレードラバー部の傾斜角度が大きくなるように前記ばね板部材を保持していることを特徴とする。
上記した構成によれば、走行風に抗する方向を含む一方の進路では払拭面に対するブレードラバー部の傾斜角度が小さいことから、走行風に抗することによる払拭面からの揚力によるブレードラバー部での払拭面への押圧力の低減分を傾斜角度の小ささで補うことができるので、ブレードラバー部が払拭面上を適切に摺動することができる。
また、走行風に抗する方向を含む一方の進路では払拭面に対するブレードラバー部の傾斜角度が小さいことから、進路方向から見た前方投影面積を小さくすることができるので、走行風に抗することにより生じる払拭面からの揚力を抑制することができ、ブレードラバー部が払拭面上を適切に摺動することができる。
さらに、他方の進路では、一方の進路におけるブレードラバー部の傾斜角度を勘案することなく、走行風から払拭面への押圧力を受けることを考慮して払拭面に対するブレードラバー部の傾斜角度を大きな角度に設定することができるので、一方の進路におけるブレードラバー部の払拭性能に影響を及ぼすことなく、ブレードラバー部が払拭面上を適切に摺動することができる。
本発明に係るワイパーブレードによれば、自動車の高速走行時の払拭性能の向上を図ると同時に軽量化をも図ることができる。
以下に、本発明に係るワイパーブレードの実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、実施例1に係るワイパーブレード10が車両Cに適用された状態を模式的に示す斜視図であり、図2は、本発明に係るワイパーブレード10を模式的に示す斜視図であり、図3は、ワイパーブレード10を各構成部品に展開して示した模式的な斜視図である。
ワイパーブレード10は、車両のフロントガラスまたはリアガラス等からなる払拭面S(実施例1ではフロントガラス。)を払拭するために車両に設けられる。
ワイパーブレード10は、図1に示すように、車両Cに設けられたワイパーアーム31に固着されている。ワイパーアーム31は、図示は略すがワイパーモータにワイパーリンクを介して接続され、当該ワイパーモータの駆動により払拭面Sに沿って往復動可能(矢印G、B参照。)とされている。実施例1では、ワイパーアーム31は、基端側に位置される往復動のための揺動軸が払拭面Sを構成するガラスの取り付け開口部の下辺近傍に設けられており、駆動されていない状態では当該下辺に略沿う静止姿勢Iとされている。ワイパーブレード10は、ワイパーアーム31が揺動されると、長尺方向と交差する方向が進行方向となるようにワイパーアーム31に装着されている。ワイパーブレード10は、実施例1では、ワイパーアーム31が駆動されることにより、静止姿勢Iから払拭面Sに沿って車両Cの上後方へと揺動される往路Gと、該往路Gの端から払拭面Sに沿って車両Cの下前方へと揺動される復路Bとを往復移動されて払拭面Sを払拭するように構成されている。ワイパーブレード10では、ワイパーアーム31の駆動に伴ってブレード体11が払拭面S上を摺動される。
ワイパーブレード10は、図2および図3に示すように、払拭面Sを払拭するブレードラバー部12と、バーティブラ14が埋設されるブレード本体部13とが、合成樹脂により一体に成形されて形成されたブレード体11を備えている。
ブレード体11は、払拭面Sを傷つけることなく払拭面Sを摺動可能な弾性部材で形成されており、長尺形状を呈している。図4は、図2のI−I線に沿って得られた断面で示す図である。ブレード体11は、図4に示すように、下方へ向けて幅寸法が漸減する個所でブレードラバー部12を構成しており、ブレードラバー部12の下端の払拭先端部分12aで払拭面Sに当接(接触。)され、この払拭先端部分12aが払拭面Sを摺動される。ブレードラバー部12は、上記のような形状を呈する所謂リップ反転構造である。このブレードラバー部12では、付勢力を受けて払拭面Sに押圧された状態で反転される際すなわち払拭面Sへの摺動方向が反対側へと変化される際、全体に湾曲されて払拭面Sに対して適切な倒れ角度とされることにより、払拭面Sに対する払拭先端部分12aの当接関係が適切なものとされる。このブレードラバー部12の払拭先端部分12aを払拭面Sに適切に当接させるために、ブレード体11には後述するバーティブラ14が埋設されるブレード本体部13が設けられている。
ブレード本体部13は、ブレード体11において、ブレードラバー部12に連続してその上方に位置されており、ブレードラバー部12よりも大きな幅寸法の円形状を呈している。このブレード本体部13には挿入孔15が設けられている。挿入孔15は、断面視でブレード本体部13の略中央に位置され払拭面Sと略平行な矩形状を呈し、ブレード本体部13の一端部13aから他端部13bに向けて延在されている。挿入孔15は、一端部13a側の端面13cを開放し(図5および図6(b)参照。)、他端部13b側の端面13dに達する手前で終端されている(図6(a)参照。)。このブレード本体部13の一端部13aに、図5および図6(b)に示すように、ストッパ部材16が装着される。ストッパ部材16は、ブレード体11と同じ弾性部材で形成されており、挿入孔15に嵌合可能な嵌合突起16aと、嵌合突起16aと直交しブレード本体部13の外観形状に倣う形状の蓋部分16bとを有する。なお、ストッパ部材16は、ブレード本体部13の一端部13a側の端面13cを遮蔽可能なものであればよく、材料および形状は実施例1に限定されるものではない。
また、ブレード本体部13には、図3に示すように、長尺方向で見た中央部に取付切欠部分17が設けられている。取付切欠部分17は、ブレード本体部13の上部を上方から略方形状に切り欠いて形成されており、挿入孔15に挿通された状態のバーティブラ14の中央部14aが露出するように形成されている(図13参照。)。
さらに、ブレード本体部13には、その長手方向に間隔を開けて複数個の凹処18が形成されている。この凹処18は、ブレード本体部13に図7に示す気流ACが吹き付けられたとき、気流ACが流れの下流側で渦状(矢印AC2参照。)となるのを緩和し、気流ACの流れを矢印AC1で示すように整流する役割を果たす。このため、凹処18は、その整流作用によりブレード体11が払拭面S上を摺動される際の空気抵抗を低減することができる。これは、気流ACが吹き付けられると、凹処18では、その内方に矢印AC3で示すような渦状の流れが形成される。この渦状の流れAC3は、気流ACが凹処18の上側を円滑に通過するように導くと共に、下流側で渦状(矢印AC2参照。)となることを抑制するように導く作用を有することが考えられる。このため、気流ACは、矢印AC1で示すように整流されることとなる。
このブレード体11は、例えば、図8に示す金型19を用いて成形される。この金型19は、分割金型19Aと分割金型19Bとから構成されており、分割金型19A、19Bの内部には溶融樹脂が充填されるキャビティ20が形成され、このキャビティ20の内面形状は、2本のブレード体11を払拭先端部分12aで相対させた状態の外観形状に対応する形状とされている。このキャビティ20内には、2つの挿入孔インサート部材21と、凹処インサート部材22(下側のブレード体11に対応するものは図示せず。)とが配設されている。挿入孔インサート部材21は、バーティブラ14を挿入するための挿入孔15を形成するためのインサート部材であり、分割金型19A、19Bに設けられた複数の支持棒23に支持されてキャビティ20内の適切な位置に配設されている。凹処インサート部材22は、各凹処18を形成するためインサート部材であり、分割金型19A、19Bに挟持されてキャビティ20内の適切な位置に配設されている。この分割金型19A、19Bを突き合わせた状態でキャビティ20に溶融樹脂を充填し、成形品を形成した後、各支持棒23および2本の挿入孔インサート部材21を引き抜き、かつ各凹処インサート部材22を引き抜くことにより、図9および図10に示す成形品24が形成される。この成形品24を、各支持棒23による支持孔部24aを埋め、払拭先端部分12aに対応する仮想切断線ISに沿って切断することにより、1個の金型19で2個のワイパーブレード用成形品(ブレード体11。)が成形される。このように成形されたブレード体11のブレード本体部13の挿入孔15にバーティブラ14が埋設される。
バーティブラ14は、図3に示すように、弾性を有する樹脂材料または金属材料から長尺な板形状に形成されており、長尺方向に対して弓なりに湾曲した形状を呈している。バーティブラ14は、弓なりに湾曲させたバーティブラ14の中央部14aを押し下げて平らにした場合に、この力を分散させてバーティブラ14の長手方向で見て均等化する役割を果たす。ワイパーブレード10では、使用時に押し下げられる方向に払拭面S(図1および図4参照。)が位置されるように、ブレード本体部13の一端部13a側の端面13cから挿入孔15にバーティブラ14が挿入されて埋設される(矢印A1参照。)。このバーティブラ14が挿入孔15に挿入された状態において、ブレード本体部13の一端部13aには、嵌合突起16aが挿入孔15に嵌合されかつ蓋部分16bが一端部13a側の端面13cに接着固定されて、ストッパ部材16が装着される(矢印A2参照。)。これにより、ストッパ部材16は、バーティブラ14が挿入孔15から外部へと抜け落ちることを防止すると共に、ブレード本体部13の一端部13aの外観の意匠性を高めることができる。このブレード本体部13へのバーティブラ14の埋設状態において、上述したように、取付切欠部分17からは、バーティブラ14の中央部14aが露出されており(図13参照。)、その中央部14aには、スペーサ25を介してクリップベース26が取り付けられる(矢印A3参照。)。
スペーサ25は、図11および図12に示すように、樹脂材料からなり全体的に直方体形状の筒体を呈し内方にバーティブラ挿入空間27を形成しており、下端が開放されすなわちバーティブラ挿入空間27の下端に開口27aが設けられている。スペーサ25は、バーティブラ挿入空間27でバーティブラ14を保持することが可能とされている。バーティブラ挿入空間27は、断面視で逆凸字形状を呈しており、幅方向で見たバーティブラ14の揺動を許しつつ開口27aからバーティブラ14が抜け落ちることを防止する大きさ寸法とされている。
スペーサ25は、長手方向の略中央の両側に係合突起部28を有する。両係合突起部28は、幅方向(ワイパーブレード10を構成した状態における往復方向。)に突起されて形成されている。バーティブラ14を保持した状態のスペーサ25にクリップベース26が取り付けられる(図13参照。)。
クリップベース26は、図13に示すように、スペーサ25をその両側方から挟持する(図14参照。)ことができ、これによりスペーサ25を介してバーティブラ14に取り付けることができる。クリップベース26は、スペーサ25の両側縁部でスペーサ25を介在させて対向する一対の対向壁部26aを有し、この一対の対向壁部26aには、軸受部26bと、挟持部26cと、係合開口26dとがそれぞれ対を為して形成されている。両挟持部26cは、クリップベース26の長手方向で見て係合開口26dを挟んで両端に位置されており、スペーサ25の両側縁部を受け入れ可能(図14参照。)なコ字形状を呈する。両係合開口26dは、スペーサ25の係合突起部28を受け入れ可能な大きさ寸法の開口とされている。一対の対向壁部26aは、連結片部26eで連結されている。この一対の対向壁部26aには、図3に示すように、軸受部26bに挿通されるリベット29を介してクリップ30が回動自在に設けられる。クリップ30は、合成樹脂で形成されており、車両Cに設けられたワイパーアーム31の先端部31aの固定が可能とされている。
このスペーサ25、クリップベース26およびクリップ30は、次のように取り付けられる。ブレード体11のブレード本体部13の挿入孔15にバーティブラ14が埋設された状態において、ブレード本体部13の取付切欠部分17から露出するバーティブラ14の中央部14aを、樹脂材料からなるスペーサ25の開口(バーティブラ挿入空間27の開口27a。)を拡げて当該開口27aからバーティブラ挿入空間27に収容して、スペーサ25にバーティブラ14の中央部14aを保持させる(矢印A4参照。)。このスペーサ25が介在するようにクリップベース26の連結片部26eで連結された両対向壁部26aの間隔を拡げ、各対向壁部26aの両挟持部26cでスペーサ25の両側部を受け入れつつ係合開口26dとスペーサ25の係合突起部28とが係合するように両対向壁部26aを相対させる(矢印A5参照。)。この状態において、両対向壁部26aの軸受部26bにリベット29を挿通する(矢印A6参照。)ことにより、スペーサ25、クリップベース26およびクリップ30がバーティブラ14に装着される(図3矢印A3および図14参照。)。なお、図14では、説明のためにクリップ30およびリベット29を省略して示している。
このように、実施例1のワイパーブレード10では、クリップベース26の両挟持部26cでスペーサ25の両側部を挟持することにより、長尺方向と直交する面に沿うクリップベース26とスペーサ25との相対的なずれが防止され、クリップベース26の係合開口26dとスペーサ25の係合突起部28との係合により、長尺方向に沿うスペーサ25とクリップベース26との相対的な位置ずれが防止されている。また、ワイパーブレード10では、長尺方向で見て、バーティブラ14に装着されているスペーサ25の両端部が、ブレード本体部13の取付切欠部分17の両端と当接することにより、長尺方向に沿うスペーサ25とバーティブラ14との相対的な位置ずれが防止されている。この状態において、クリップベース26にクリップベースカバー32が装着される(図3矢印A7参照。)。
クリップベースカバー32は、図3に示すように、プラスチック材料から形成されており、角部が面取りされている。クリップベースカバー32は、クリップベース26およびブレード本体部13の取付切欠部分17を覆うようにクリップベース26に装着される(図2参照。)。上記したように構成されたワイパーブレード10は、ワイパーアーム31の先端部31aが、クリップベースカバー32の外方から回動自在なクリップ30に取り付けられて車両に装着される(図1参照。)。
上記したように、実施例1のワイパーブレード10では、バーティブラ14が、中央部を押し下げて平らにした場合に当該力を分散させるべく長尺方向に湾曲されたばね板部材として機能し、スペーサ25、リベット29、クリップベース26およびクリップ30が、ばね板部材を保持しつつワイパーアーム31への連結が可能な取付手段として機能している。
本発明に係るワイパーブレード10では、前述したように、ワイパーアーム31からの押圧力によりブレード体11のブレードラバー部12の払拭先端部分12aで払拭面Sを押圧している。この状態において、ワイパーアーム31が駆動されることにより、ワイパーブレード10が払拭面S上を往復移動されて払拭面Sを払拭する。この往復移動の際、ブレード体11では、そのブレード本体部13に埋設されたバーティブラ14が取付手段の一部を構成するスペーサ25に保持されていることから、ブレード本体部13はワイパーアーム31の駆動に伴って払拭面Sに沿って往復移動される。しかしながら、ブレード体11のブレードラバー部12の払拭先端部分12aは、払拭面Sに当接されて当該払拭面Sを摺動することから、払拭面Sとの摩擦により進行方向で見てブレード本体部13よりも後方で払拭面Sに沿って往復移動されている。換言すると、ブレード体11およびバーティブラ14では、往路Gにあっては図15に示す矢印Rのような揺動力が作用することとなり、復路Bにあっては図16に示す矢印Lのような揺動力が作用することとなる。ここで、ブレード体11のブレード本体部13に埋設されているバーティブラ14は、スペーサ25により形成されたバーティブラ挿入空間27内で揺動可能にかつ開口27aから下方へは抜け落ちない構造とされていることから、ブレード体11が往復移動(矢印G、B参照。)される際に、ブレードラバー部12が払拭面Sに対して一定の傾斜角度αとされることとなる(図15および図16参照。)。これについて、図15を用いて往路Gの場合を例にして以下で詳細に説明する。なお、復路Bの場合(図16参照。)について往路Gの場合と同様の作用であるため説明は省略する。図15では(図16も同様。)、正面視して右側が往路G側となり左側が復路B側となり、バーティブラ14において往路G側に位置する縁部を往路側縁部14bとし、復路B側に位置する縁部を復路側縁部14cとする
往路Gの場合、図15に示すように、ブレード体11には時計回りの揺動力Rが作用することとなるので、バーティブラ挿入空間27に収容されているバーティブラ14にも時計回りの揺動力Rが作用することとなる。すなわち、バーティブラ挿入空間27では、往路側縁部14bが下方へと移動するとともに復路側縁部14cが上方へと移動する揺動運動が行われることとなり、このバーティブラ14の揺動運動がスペーサ25の上壁部および下壁部により制限されることとなり、払拭面Sに対するブレード体11(ブレードラバー部12。)の軸線Aの傾斜角度が角度αとされる。このため、ワイパーブレード10が往路Gを移動している場合、ブレードラバー部12は、傾斜角度αで払拭面Sに当接することとなる。なお、図15(図16も同様。)にあっては、説明のために、ブレードラバー部12は弾性変形されていないが、実際には、ワイパーアーム31からの押圧力により、ブレードラバー部12が払拭面Sに倣うように湾曲されて払拭面Sに対して適切な倒れ角度とされ、払拭面Sに対する払拭先端部分12aの当接関係が適切なものとされる。また、図15(図16も同様。)にあっては、説明のために、取付手段はスペーサ25のみを記載しクリップベース26、クリップ30およびリベット29は省略している。これにより、ワイパーブレード10は、払拭面Sを適切に払拭することができる。
上述したように、実施例1のワイパーブレード10によれば、ブレードラバー部12とブレード本体部13とがブレード体11として合成樹脂により一体に成形されているので、降雪時の雪の付着を極力低減でき、ひいては、凍結防止、凍結肥大化に基づく払拭性能の悪化を回避することができる。
また、ワイパーブレード10によれば、ブレード本体部13に複数個の凹処18が設けられていることから、この各凹処18による整流作用(図7参照。)により往復移動(図1矢印G、B参照。)される際のブレード体11の空気抵抗を低減することができるので、払拭性能の向上を図ることができる。
さらに、ワイパーブレード10によれば、バーティブラ14のみが金属製であり、かつブレード本体部13に複数個の凹処18が形成されていることから、払拭性能の向上を図ると同時に軽量化をも図ることができる。
ついで、ワイパーブレード10によれば、バーティブラ14の揺動を許すようにスペーサ25がバーティブラ14を保持する構成であることから、ブレード体11のブレードラバー部12の湾曲のみに依存することなく、払拭面Sに対するブレードラバー部12の傾斜角度を適切なものとすることができ、その払拭先端部分12aの払拭面Sへの当接関係を適切なものとすることができる。このことは、ブレードラバー部12とブレード本体部13とが一体的に形成されているブレード体11の成形材料を、ブレードラバー部12を適切に湾曲させる観点からは不利な材料であっても強度および耐久性を考慮して設定することを可能とする。
ワイパーブレード10によれば、ブレード本体部13の他端部13bが挿入孔15により開放されていないことから、当該他端部13bへの雪の付着、端部の凍り付きを防止することができる。
ワイパーブレード10によれば、ブレード本体部13の一端部13aの端面13cが、ブレード体11と同じ材料から形成されブレード本体部13の外観形状に倣う形状の蓋部分16bを有するストッパ部材16が端面13cに接着固定されることにより遮蔽されていることから、当該一端部13aに段差が形成されることを極力低減することができるので、降雪時の雪の付着を極力低減することができ、ひいては、凍結防止、凍結肥大化に基づく払拭性能の悪化を回避することができる。
ワイパーブレード10によれば、部品点数、組み立て工数の削減を図ることができ、安価に提供できるという効果を奏する。
したがって、本発明のワイパーブレード10によれば、自動車の高速走行時の払拭性能の向上を図ると同時に軽量化をも図ることができる。
次に、実施例2のワイパーブレード100(図19および図20参照。)について説明する。ワイパーブレード100は、スペーサ250の構成が実施例1とは異なるものとされた例である。ワイパーブレード100は、その基本的な構成は実施例1と同様であるので、同一機能部分には実施例1と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
実施例2に係るワイパーブレード100では、往路Gと復路Bとで払拭面Sに対するブレードラバー部12(ブレード体11。)の傾斜角度が異なるように構成されている。
ブレードラバー部12の傾斜角度は、バーティブラ14が保持されるスペーサ250のバーティブラ挿入空間270の形状により設定されている。このスペーサ250は、実施例2では、図17に示すように、往路側で下方に延出される往路側爪側壁部251と、復路側で下方に延出される復路側爪側壁部252と、両爪側壁部251、252を上方で掛け渡す上壁部253と、両爪側壁部251、252の先端で内方へ向けて折り返された往路側爪鉤壁部254および復路側爪鉤壁部255とを有する。
往路側爪鉤壁部254および復路側爪鉤壁部255は、ワイパーブレード100が車両Cに適切に設置された際、払拭面Sに対して略平行に延在されるように設定されており(図19および図20参照。)、往路側爪側壁部251および復路側爪側壁部252は、それぞれが隣接する各爪鉤壁部254、255と略直交するように設定されている。この往路側爪鉤壁部254と復路側爪鉤壁部255とにより、バーティブラ挿入空間270の開口270aが形成されている。
往路側爪側壁部251と復路側爪側壁部252とは、払拭面Sに直交する方向を高さ方向とすると、高さ寸法が互いに異なるように設定されている。それぞれの高さ寸法は、払拭面Sに対するブレードラバー部12の傾斜角度の所望の値に応じて設定されており、往路側爪側壁部251の高さ寸法の方が復路側爪側壁部252の高さ寸法よりも大きな値とされている。この高さ寸法の差異および両爪鉤壁部254、255の設定位置に応じて、上壁部253は、払拭面Sに対して傾斜されることとなる。このように、ワイパーブレード100では、幅方向に沿う断面形状で見て、バーティブラ挿入空間270が左右不均等な形状とされている。
次に、ワイパーブレード100におけるブレード体11の動作について説明する。
ワイパーブレード100では、前述したように、ブレード体11およびバーティブラ14に、往路Gにあっては図19に示す矢印Rのような揺動力が作用することとなり、復路Bにあっては図20に示す矢印Lのような揺動力が作用することとなる。
ここで、ブレード本体部13に埋設されているバーティブラ14は、スペーサ250により形成された左右不均等な断面形状のバーティブラ挿入空間270から下方へは抜け落ちない構造とされていることから、払拭面Sに対するブレードラバー部12(ブレード体11。)の傾斜角度が往路Gと復路Bとで差異が生じることとなる。
詳細には、往路Gの場合、図19に示すように、ブレード体11には時計回りの揺動力Rが作用することとなるので、バーティブラ挿入空間270に収容されているバーティブラ14にも時計回りの揺動力Rが作用することとなる。すなわち、バーティブラ挿入空間270では、往路側縁部14bが下方へと移動するとともに復路側縁部14cが上方へと移動することとなるので、往路側縁部14bが往路側爪鉤壁部254に当接しかつ復路側縁部14cが上壁部253に当接した状態で、往路側縁部14bと往路側爪鉤壁部254との当接個所を軸にしたバーティブラ14の揺動運動が制限されることとなり、払拭面Sに対するブレード体11の軸線Aの傾斜角度が角度βとされる。このため、ワイパーブレード100が往路Gを移動している場合、ブレード体11は、傾斜角度βで払拭面Sに当接することとなる。なお、図19にあっては、説明のために、ブレードラバー部12は弾性変形されていないが、実際には、ワイパーアーム31からの押圧力により、ブレードラバー部12が払拭面Sに倣うように湾曲されて払拭面Sに対して適切な倒れ角度とされ、払拭面Sに対する払拭先端部分12aの当接関係が適切なものとされる。また、図19にあっては、説明のために、取付手段はスペーサ250のみを記載しクリップベース26、クリップ30およびリベット29は省略している。
復路Bの場合、図20に示すように、ブレード体11には逆時計回りの揺動力Lが作用することとなるので、バーティブラ挿入空間270に収容されているバーティブラ14にも逆時計回りの揺動力Lが作用することとなる。すなわち、バーティブラ挿入空間270では、復路側縁部14cが下方へと移動するとともに往路側縁部14bが上方へと移動することとなるので、復路側縁部14cが復路側爪鉤壁部255に当接しかつ往路側縁部14bが上壁部253に当接した状態(図示した例ではバーティブラ14の上端面が上壁部253に当接している。)で、復路側縁部14cと復路側爪鉤壁部255との当接個所を軸にしたバーティブラ14の揺動運動が制限されることとなり、払拭面Sに対するブレード体11の軸線Aの傾斜角度が角度γ(<β)とされる。このため、ワイパーブレード100が復路Bを移動している場合、ブレードラバー部12は、傾斜角度γで払拭面Sに当接することとなる。なお、図20にあっては、図19と同様に、説明のために、ブレードラバー部12は弾性変形されていないが、実際には、ワイパーアーム31からの押圧力により、ブレードラバー部12が払拭面Sに倣うように湾曲されて払拭面Sに対して適切な倒れ角度とされ、払拭面Sに対する払拭先端部分12aの当接関係が適切なものとされる。また、図20にあっては、図19と同様に、説明のために、取付手段はスペーサ250のみを記載しクリップベース26、クリップ30およびリベット29は省略している。
ここで、往路Gにおけるブレードラバー部12の傾斜角度βは、往路側縁部14bの往路側爪鉤壁部254との当接位置と、復路側縁部14cの上壁部253との当接位置と、両側縁部12b、12cの厚さ寸法とにより設定することができる。また、復路Bにおけるブレードラバー部12の傾斜角度γは、復路側縁部14cの復路側爪鉤壁部255との当接位置と、往路側縁部14bの上壁部253との当接位置と、両側縁部12b、12cの厚さ寸法とにより設定することができる。このため、往路Gと復路Bとにおける払拭面Sに対するブレードラバー部12の傾斜角度の差異は、往路側爪側壁部251と復路側爪側壁部252との高さ寸法、すなわち幅方向に沿う断面形状で見たバーティブラ挿入空間270の左右不均等な形状により設定することができる。上述したように、実施例2のワイパーブレード100では、往路側爪鉤壁部254が往路Gにおいて往路側縁部14bが下方へと移動することを防止すべく当該往路側縁部14bに当接する往路下方側係止壁として機能し、復路側爪鉤壁部255が復路Bにおいて復路側縁部14cが下方へと移動することを防止すべく当該復路側縁部14cに当接する復路下方側係止壁として機能し、上壁部253が往路Gおよび復路Bにおいてバーティブラ14が上方へと移動することを防止すべく当該バーティブラ14に当接する上方係止壁として機能している。
よって、実施例2のワイパーブレード100によれば、往路Gの場面と復路Bの場面とでは、払拭面Sに対するブレードラバー部12の傾斜角度に差異が設けられている。詳細には、往路Gの場面における傾斜角度βに対して復路Bにおける傾斜角度γの方が小さくなるように設定されている。このため、払拭面Sを良好に払拭することができる。これについて以下で説明する。
車両Cに設けられたワイパーブレード100は、例えば、車室から外部へ向けた乗員の視界(実施例2ではフロントガラス越しの前方視界。)を良好なものとするために、払拭面Sを払拭すべく用いられる。このような車室から外部へ向けた乗員の視界を良好なものとする役割においては、車両Cが走行している場面で車室から外部へ向けた乗員の視界を確保することが、安全上最も重要なこととなる。
ところで、払拭面S上には、図1に示すように、車両Cの走行に伴う相対的な空気の流れにより、車両C側から見ると車両Cの走行に従って走行風Wが生じることとなる。実施例2の場合、払拭面Sが車両Cのフロントガラスにより構成されているので、走行風Wは、払拭面S上には車両Cの前方から後方へ向かうこととなる。このため、ワイパーブレード100は、往路Gにおいて走行風Wを背に受けつつ払拭面S上を移動することとなり、復路Bにおいて走行風Wに抗して払拭面S上を移動することとなる。このため、ワイパーブレード100は、往路Gにおいては走行風Wにより払拭面Sへの押圧力を受けつつ移動することとなり、復路Bにおいては走行風Wにより払拭面Sから剥離させる力(以下、払拭面Sからの揚力という。)を受けつつ移動することとなる。
ここで、ワイパーブレード100では、往路Gにおいてはブレード体11が払拭面Sに対して傾斜角度β(>γ)(図19参照。)とされていることに対し、復路Bにおいてはブレード体11が払拭面Sに対して傾斜角度γ(<β)(図20参照。)とされている。ブレード体11では、ワイパーアーム31からの押圧力により、ブレードラバー部12の傾斜角度が払拭面Sに倣うように湾曲されて払拭面Sに対して適切な倒れ角度とされ、払拭面Sに対する払拭先端部分12aの当接関係を適切なものとされることとなるが、予め払拭面Sに対する傾斜角度が小さければ、ブレードラバー部12での少しの湾曲量で払拭面Sに対して適切な倒れ角度となるので、小さな押圧力で払拭面Sに対する払拭先端部分12aの当接関係を適切なものとすることができる。
ワイパーブレード100では、往復移動の際ワイパーアーム31からの押圧力は一定であっても、往路Gでは走行風Wにより払拭面Sへの押圧力が追加されることに対し、復路Bでは走行風Wにより払拭面Sからの揚力の分だけ払拭面Sへの押圧力が削減されることとなる。しかしながら、ワイパーブレード100では、復路Bでは、往路Gよりも小さな傾斜角度γ(<β)とされていることから、フレーム部材から伝達される払拭面Sへの押圧力の差異を払拭面Sに対するブレード体11の傾斜角度の差異で相殺させることができるので、払拭面Sを払拭すべく摺動されるブレード体11のブレードラバー部12の払拭先端部分12aの払拭面Sに対する当接関係が往路Gと復路Bとでは等しいものとすることができる。これにより、ワイパーブレード100では、車両Cの走行時における払拭性能が、従来のワイパーブレードに比較して、高められることとなる。
また、往路Gにおいてはブレードラバー部12が払拭面Sに対して傾斜角度β(>γ)とされていることに対し、復路Bにおいてはブレードラバー部12が払拭面Sに対して傾斜角度γ(<β)とされている。このため、走行風Wにより払拭面Sからの揚力を受ける復路Bでは、往路Gに比較してワイパーブレード100の移動方向で見た前方投影面積が小さくされていることから、往路Gでの払拭面Sへの押圧力を利用することができるとともに、復路Bでの払拭面Sからの揚力を小さくすることができる。このため、ワイパーブレード100では、払拭面Sを良好に払拭することができる。
さらに、往路Gと復路Bとで、互いに影響を及ぼすことなく、ブレード体11のブレードラバー部12が払拭面Sに倣うように湾曲されて払拭面Sに対して適切な倒れ角度となり払拭面Sに対する払拭先端部分12aの当接関係を適切なものとなるように、払拭面Sに対するブレード体11の傾斜角度を設定することができる。このため、ワイパーブレード100では、払拭面Sを良好に払拭することができる。
ワイパーブレード100では、ブレード体11のブレードラバー部12の払拭先端部分12aが払拭面Sに対して適切な当接関係とされているので、往路Gから復路Bへまたは復路Bから往路Gへと切り換わる際にブレード体11のブレードラバー部12が反転される際の反転音を抑制することができる。
ワイパーブレード100では、ブレード体11のブレードラバー部12の払拭先端部分12aが払拭面Sに対して適切な当接関係とされているので、払拭面S上を円滑に摺動することができるので、ビビりが生じることを防止することができる。
スペーサ250において、往路側で下方に延出される往路側爪側壁部251と、復路側で下方に延出される復路側爪側壁部252との長さ寸法に差異を持たせる、すなわちバーティブラ挿入空間270を断面でみて左右不均等な形状とすることにより実現することができるので、容易に製造することができるとともに、容易に払拭面Sに対するブレードラバー部12の傾斜角度を設定することができる。
ワイパーブレード100では、スペーサ250が形成するバーティブラ挿入空間270の形状によりブレード体11(ブレードラバー部12。)の傾斜角度を設定する構成であることから、例えば適用される車種の変更に伴ってブレード体11(ブレードラバー部12。)の傾斜角度の変更を要する場合であっても、当該傾斜角度を形成可能な形状のバーティブラ挿入空間を有するスペーサに変更するだけでよく、安価にかつ容易に適合させることができる。
なお、上記した各実施例では、ブレード体11(ブレードラバー部12。)が往復移動方向を含む面に沿って揺動可能に、取付手段がバーティブラ14を保持する構成とされていたが、取付手段はワイパーアーム31とバーティブラ14とを連結するものであればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例では、ばね板部材としてのバーティブラが取付手段に保持される構成であったが、ばね板部材は、中央部を押し下げて平らにした場合に当該力を分散させるべく長尺方向に湾曲されたものであれば、例えば、ブレードラバーの頭部に長尺方向に沿って埋め込まれていても頭部から両側へ突出するばね板部材の両側縁部を保持することができればよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
上記した各実施例では、払拭面Sは車両Cのフロントガラスにより構成されていたが、リアガラスであってもよく、上記した各実施例に限定されるものではない。
実施例2では、ブレードラバーに設けられたばね板部材としてのバーティブラが収納されるスペーサのバーティブラ挿入空間の形状を適宜設定することにより、往路と復路とで払拭面に対するブレードラバーの傾斜角度を異ならせる構成であったが、ばね板部材とワイパーアームとを連結する取付手段で往路と復路とで払拭面に対するブレードラバーの傾斜角度が異なるようにばね板部材を保持するものであれば、例えばクリップベースが直接バーティブラを保持する構成であってもよく、実施例2に限定されるものではない。
本発明に係るワイパーブレードが適用された車両を示す模式的な斜視図である。 実施例1に係るワイパーブレードを示す模式的な斜視図である。 実施例1に係るワイパーブレードを分解して示す展開斜視図である。 図2に示すI−I線に沿って得られた断面図である。 ブレード本体の一端を示す模式的な斜視図である。 ブレード本体を示す模式的な側面図であり、(a)は他端近傍を示し(b)は一端近傍を示している。 ブレード本体部の凹処の作用を説明するための図4を部分的に拡大して示す模式的な断面図である。 金型を示す模式的な斜視図である。 金型により成形された成形品を示す模式的な斜視図である。 図9に示すII−II線に沿って得られた断面図である。 スペーサを示す模式的な斜視図である。 図11に示すIII−III線に沿って得られた断面図である。 取付方法を説明するために取付手段を分解して示す展開斜視図である。 バーティブラに装着されたスペーサをクリップベースで挟持する様子を説明するための図面であり、図2に示すIV−IV線に沿って得られた断面図である。 往路におけるブレード本体の動作を説明するための図面であり図2に示すIV−IV線に沿って得られた断面図である。 復路におけるブレードラバー動作を説明するための図面であり図2に示すIV−IV線に沿って得られた断面図である。 実施例2のスペーサを示す模式的な斜視図である。 図17に示すV−V線に沿って得られた断面図である。 往路における実施例2のブレード本体の動作を説明するための図15と同様の断面図である。 復路における実施例2のブレード本体の動作を説明するための図15と同様の断面図である。
符号の説明
10、100 ワイパーブレード
12 ブレードラバー部
12a 払拭先端部分
13 ブレード本体部
13a 一端
13b 他端
14 (ばね板部材としての)バーティブラ
15 挿入孔
18 凹処
25、250 (取付手段を構成する)スペーサ
26 (取付手段を構成する)クリップベース
30 (取付手段を構成する)クリップ
31 ワイパーアーム
C 車両
S 払拭面
W 走行風
G 往路
B 復路

Claims (4)

  1. 長手方向に沿って延びかつ払拭面に対する接触力を均等化ししかもワイパーアームに装着される取付手段が取り付けられるばね板部材が埋設されたブレード本体部と、前記払拭面に接触する払拭先端部分を有するブレードラバー部とが合成樹脂により一体に成形され、前記ブレード本体部には払拭時の空気抵抗を低減させるべく該ブレード本体部の外表面を凹ませる複数個の凹処が長手方向に間隔を開けて形成されていることを特徴とするワイパーブレード。
  2. 前記ばね板部材は、前記ブレード本体部の一端を開放しかつ該ブレード本体部の他端を開放することなく終端するように該ブレード本体部の長尺方向に沿って設けられた挿入孔に前記一端側から挿入されることにより前記ブレード本体部に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載のワイパーブレード。
  3. 前記取付手段は、前記ブレードラバーの長尺方向に直交する面に沿って、前記ブレードラバー部の揺動を許すように前記ばね板部材を保持していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイパーブレード。
  4. 前記取付手段は、前記ワイパーアームの揺動により、前記ブレードラバー部が車両の走行に伴って前記払拭面上に生じる走行風に抗する方向が往路または復路の一方に含まれるように長尺方向と交差する方向で前記払拭面上を往復移動されるように、前記ばね板部材と前記ワイパーアームとを連結し、前記往路または前記復路のうち、走行風に抗する方向を含む一方の進路よりも他方の進路の方が、長尺方向に直交する幅方向で見た前記払拭面に対する前記ブレードラバー部の傾斜角度が大きくなるように前記ばね板部材を保持していることを特徴とする請求項3に記載のワイパーブレード。
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