JP4826114B2 - 無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム - Google Patents

無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP4826114B2
JP4826114B2 JP2005085587A JP2005085587A JP4826114B2 JP 4826114 B2 JP4826114 B2 JP 4826114B2 JP 2005085587 A JP2005085587 A JP 2005085587A JP 2005085587 A JP2005085587 A JP 2005085587A JP 4826114 B2 JP4826114 B2 JP 4826114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic oxide
gas barrier
vapor deposition
oxide vapor
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005085587A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006199013A (ja
Inventor
武志 金▲高▼
隆幸 中嶋
健 高原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2005085587A priority Critical patent/JP4826114B2/ja
Publication of JP2006199013A publication Critical patent/JP2006199013A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4826114B2 publication Critical patent/JP4826114B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、食品や非食品及び医薬品等の包装分野に用いられる包装用の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムに関し、特には、プラスティックフィルムを用いた無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム並びに生分解性高分子基材を用いた無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムに関するものである。
包装材料には種々の機能が要求される。その中でも、内容物保護性は最も重要な機能である。内容物の劣化及び変質は主に酸素、水分、光、熱などの影響により促進される。とりわけ、酸素及び水分の影響が大きい。それらを遮断することが、内容物保護性を考える上で重要であり、すなわち、ガスバリアフィルムの存在が要求される。また、今日のように嗜好性が多様化したり、添加剤が規制されるなどの状況下では外部からの遮断のみならず、不活性ガス充填包装や、風味、香気の退化防止など、内部からの透過も遮断する必要がある。
しかしながら、一般的にプラスティックフィルムはガスバリア性に乏しく、単独で用いる場合には一部用途を除いては要求を満たすものがない。そこで、他のガスバリア性に優れた層を積層することによって、ガスバリアフィルムを作成する方法が採られていることが多い。
ポリビニルアルコール(PVA)を成分に含む層を有したフィルムは、乾燥状態では樹脂が結晶性に富み酸素バリア性に優れることが知られているが、高湿条件下では結晶性が低下するため、バリア性が著しく低下することが問題である(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
上記公知文献を示す。
特開平7−41685号公報 特開平7−33909号公報 特開平7−251475号公報。
その問題点を改善するために種々の方法が考案されている。非PVA系として、ポリ塩化ビニリデン層を設けたガスバリアフィルム等も実用化されているが、廃棄処理時に有害なダイオキシンを発生する恐れがある(例えば、特許文献4参照)。
上記公知文献を示す。
特開昭55−59961号公報。
また、ポリビニルアルコールの耐水性を向上させるために、ポリビニルアルコール中にエチレンユニットを導入したポリ(ビニルアルコール−CO−エチレン)等の効果も知られているが、その湿度依存性に対する耐性は未だ十分であるとはいえない(例えば、特許文献5、特許文献6参照)。
上記公知文献を示す。
特開平6−293118号公報 特開平11−170430号公報。
また、ポリアクリル樹脂塩とポリビニルアルコールの複合被膜も考案されており酸素バリア性に優れることが知られているが、水蒸気バリア性が発現されない(例えば、特許文献7参照)。無機酸化物蒸着層を設けたガスバリアフィルムも各社から発売されているが、用途によってはバリア性が不充分である場合があるばかりか(例えば、特許文献8参照)、包装材用フィルムとして印刷をすると、バリア性が劣化するとの報告も一部から出されている。
上記公知文献を示す。
特開2001−164174号公報 特開平6−16848号公報。
また、蒸着フィルムのフィルム基材として、ポリエチレンテレフタレートやポリアミドなどが用いられているが、これらはいずれも廃棄された際には焼却以外の処理法が無く、その不当廃棄物は選択的に回収することが困難であるばかりでなく、野性動物や鳥類、魚類等が誤食し消化不良や窒息死したり美観環境を損ねることなどが問題となっている。
そこで、包装体として加工する際に、クラックやピンホールの発生がなく、外界の酸素や水蒸気から内容物を保護し、かつ環境負荷の小さいガスバリア性材料が要望されていた。
無機酸化物蒸着フィルムは、印刷その他後加工などの各種ストレスによって、ガスバリア性が劣化することがある。本発明により、それを解決する。
また、使用済みで廃棄する際、環境負荷の少ない蒸着フィルム多層物からなる包装体を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために鋭意研究し、請求項1に記載したように基材フィルムの少なくとも片面に無機酸化物蒸着層を設け、さらにその上にメラミン及び付加重合し得る炭素−炭素の二重結合を有するカルボン酸化合物及びまたは該カルボン酸の誘導体の混合物に由来する化合物を成分に持つ被膜である保護層を設け、次いで該二重結合の全部またはその一部を重合させたことを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを見出したものである。
さらに好適な態様として請求項2に記載したように、基材フィルムがプラスティックフィルムであることを見出したものである。
さらに好適な態様として請求項3に記載したように、基材フィルムが生分解性高分子基材であることを見出したものである。
さらに好適な態様として請求項4に記載したように、前記プラスティックフィルムがポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、セルロース、アクリル樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコールの少なくともひとつを成分及びまたは共重合
成分に持つことを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを提供する。
さらに好ましい態様として請求項5に記載したように、前記生分解性高分子が多糖類、ポリペプチド類、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、ポリグリコール酸、ポリビニルアルコールのうちから少なくとも1種類以上若しくはその誘導体を成分に持つことを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを提供する。
さらに好ましい態様として請求項6に記載したように、前記無機酸化物蒸着層が酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムの内少なくとも1種類を成分に持つことを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを提供する。
さらに好ましい態様として請求項7に記載したように、前記付加重合し得る炭素−炭素の二重結合を有するカルボン酸がアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、メタクリル酸、ソルビン酸、桂皮酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニル安息香酸、ビニルサリチル酸、ビニルアセチルサリチル酸、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−メクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸のうち少なくとも1つ以上を含むことを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを提供する。
また好ましい態様として請求項8に記載したように、前記カルボン酸誘導体がアクリル酸塩化物、クロトン酸塩化物、イソクロトン酸塩化物、メタクリル酸塩化物、ソルビン酸塩化物、桂皮酸塩化物、マレイン酸塩化物、無水マレイン酸、フマル酸塩化物、イタコン酸塩化物、ビニル安息香酸塩化物、ビニルサリチル酸塩化物、ビニルアセチルサリチル酸塩化物、2−アクリロイロキシエチルコハク酸塩化物、2−アクリロイロキシエチルフタル酸塩化物、2−メクリロイロキシエチルコハク酸塩化物、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸塩化物のうち少なくとも1つ以上を含むことを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを提供する。
また望ましい態様として請求項9に記載したように、前記保護層を形成する被膜が真空プロセスにて形成されることを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを提供する。
さらに望ましい態様として請求項10に記載したように、前記基材フィルムと無機酸化物蒸着層の間に、下引層を設けたことを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを提供する。
さらに好適な態様として請求項11に記載したように、前記下引層がシランカップリング剤を成分に持つことを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを提供する。
さらに望ましい態様として請求項12に記載したように、前記二重結合を重合させる方法が、加熱及びまたは放射線照射であることを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを提供する。
さらに好適な態様として請求項13に記載したように、前記放射線が紫外線及び/又は電子線であることを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムそ提供する。
また、請求項1から14に記載する無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを用いた包装材料を提供する。
本発明によれば、無機酸化物蒸着層への物理的ストレスを緩和することでバリア性を維持し、かつ密着性に優れたガスバリアフィルムを得ることができる。また、このフィルムは環境負荷が小さい。
本発明について図面に基づいて詳しく説明する。
ここでいう基材フィルムの一つであるプラスティックフィルム(11)とは一般的に定義される高分子化合物と同義であり、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、セルロース、アクリル樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコールの少なくともひとつを成分及びまたは共重合成分に持つことが望ましい。とりわけポリエチレンテレフタレート、ナイロンは好適であるが、必ずしも限定するものではない。実際的には用途や要求物性により適宜選定をすることが望ましく、限定をする例ではないが、医療用品、薬品、食品等の包装にはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ナイロンなどがコスト的に用いやすく、電子部材、光学部材等の極端に水分を嫌う内容物を保護する包装には、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド類、ポリエーテルスルホンなどのそれ自体も高いガスバリア性を有する基材を用いることが望ましい。また、基材フィルム厚みは限定するものではないが、用途に応じ6μmから200μm程度が使用しやすい。また、生産性を向上させるためには巻取りフィルムを用いて連続成膜を行うことが好ましい。
もう一つの基材フィルムである生分解性高分子基材(11a)は、生分解性樹脂からなるフィルムであり、多糖類、ポリペプチド類、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、ポリグリコール酸、ポリビニルアルコールのうちから少なくとも1種類以上若しくはその誘導体を成分に持つことが好ましい。
蒸着薄膜層の透明性を活かすならば生分解性高分子基材も透明であることがより好ましく、その点については、ポリ乳酸か、多糖類のひとつであるセロファンなどが挙げられるが、これらの例に限定されるものではない。
また、生分解性高分子基材(11a)の表面に、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤などが使用されていても良く、薄膜との密着性を良くするために、前処理としてコロナ処理、低温プラズマ処理、イオンボンバード処理を施すこともできる。さらに、薬品処理、溶剤処理などを施しても良い。
生分解性高分子基材(11a)の厚さは、特に制限を受けるものではないが、他の層を積層する。プライマー層及び無機酸化物蒸着薄膜層、オーバーコート層や他の層を積層する場合の加工性を考慮すると、一般的には5〜100μmの範囲で、実用的には10〜50μmの範囲が好ましい。
また、量産性を考慮すれば、連続的に各層を形成できるように長尺フィルムとすることが望ましい。
次に、無機酸化物蒸着層(12)とは、ガスバリア性を付与するために設けるもので、扱い易さ、経済性、ガスバリア性能等を考慮して、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化チタンのうちの少なくとも1種類以上を成分に持つことが好ましい。また、これら金属酸化物は、必ずしも酸化飽和している必要は無い。また、要求物性に応じて、各種添加物を混合させても構わない。これらの無機酸化物の組成比、酸化度、添加物
などは、用途、コスト、成膜装置特性等を考慮して設定すればよい。成膜手段は、真空蒸着法、スパッタリング法、化学的気相成長法(CVD法)などの公知の方法が挙げられ、電子線加熱方式真空蒸着法などが特に有効であるが、これらの例に限定されるものではない。
膜厚は限定するものではないが、1nm以上100nm以下が好ましい。これより薄い場合には、均一に成膜することが困難になるためにガスバリア性能が発現されにくく、また、これ以上の場合には、ガスバリア性能は発現されるものの、可橈性が低下して後加工適性や実用性に乏しくなり、また不経済である。
メラミンは一般に2,4,6−triamino−1,3,5−triazineの別名である。これは多官能による架橋の可能性におけるものである。また、工業的に大量生産されているために格段に安価でもある。
無機酸化物蒸着層(12)の上に設ける被膜(13)とは、主に蒸着層の保護、印刷適性の向上などを目的として設けるものである。また、メラミンはそれ自体が持つ高い結晶性からガスバリア性を発揮し得る。
これまでの研究からメラミン単体の場合ではセラミックス蒸着層との密着性が不充分であることがあった。そこで本発明では(a)メラミン、(b)付加重合し得る炭素−炭素二重結合を有するカルボン酸及びまたはその誘導体を併用することを推奨する。ここでいう誘導体については個別に後述するが、一般に無水物またはハロゲン化物を指す。請求項に掲げた化合物群は、いずれも工業的に使用されているものが中心であり、経済性、取扱性において推奨する。但し肝要なことは、該化合物がカルボン酸及びまたはその誘導体であることでメラミンのアミノ基と相互作用を持ち、且つ付加重合し得ることである。
これらからなる被膜を設けるに際しては真空条件下が好ましく、限定する例ではないが、特に100Pa以下、さらに好ましくは100Pa以下が好ましい。この真空領域であれば、いずれの化合物も300°C 以下で蒸発させやすく、また系内の酸素による酸化反応などを受けにくいためである。さらに、後述する重合反応においても酸素による阻害が小さくなる。
また、メラミンとカルボン酸の両者を予め混合してから導入すると、加熱時に両者が反応する恐れがあるため、別個に導入または蒸発させることが望ましい。
次に、ボイル処理やレトルト殺菌処理は包装体中の主に食料品や医療品に付着した雑菌を除くためのプロセスとしてであるが、温湿度条件が過酷であるために、しばしば包装体に損傷を与える。殊に、有機化合物である基材フィルム(11)と無機化合物である無機酸化物蒸着層(12)の界面に悪影響を与え、剥離させてしまうことが多い。
下引層(14)は、有機化合物である基材フィルム(11)と無機化合物である無機酸化物蒸着層(12)との密着性を向上させるために設けるもので、特に有機金属化合物が含まれていると物性向上が目覚しく、こと包装材料として用いた場合のボイル処理やレトルト処理後の密着性に寄与するところが大きい。特に各種シランカップリング剤は選定範囲も広く、また経済的に優れる。実際には高度、弾性、可橈性、密着性能など種々物性を考慮してその他成分と配合することがよろしい。同様に限定するものではないが、ディッピング法、ロールコート法、スクリーン印刷法、スプレー法等の公知の塗工法を用いることができる。
基材であるプラスティックフィルム上に凝集したカルボン酸の二重結合を重合させるた
めには、加熱若しくは放射線の照射が好ましい。実際には基材への凝集効率向上及び再蒸発抑制のためには加熱は最適ではない。また、加熱で重合させるにあたっては、適当な熱ラジカル開始剤やイオン開始剤等を添加することが必要である。
また二重結合を有するものの、単独重合性に乏しいものの場合には、適宜共重合成分を配合することが必要となる場合がある。例えば請求項にも示したマレイン酸やその誘導体はしばしば単独重合性に欠け、スチレン系化合物のような電子供与性モノマーと共重合させることがある。但しこれは本発明を限定する例ではない。
放射線照射はより実際的であり、ガンマ線、電子線、紫外線がとりわけ好ましい。但しそれぞれに長所及び短所があるので、適宜選定をする必要がある。例えばガンマ線は基材の帯電がないこと、開始剤が不要であることなどが主な長所であるが、装置は大掛かりになり、取扱もやや難しい。電子線は開始剤が不要であり、重合も速やかに進行するが基材及び重合膜は帯電しがちであり、特に真空中では除電が難しいために注意を要する。紫外線は帯電もなくまた装置も最も簡便であるが、開始剤を必要とする他、光源が発熱するので冷却システムに注意を払う必要がある。
いずれにしても紫外線または電子線は、熱重合方式と異なり、基材からの材料再蒸発を抑えることが出来るので効率の面でも推奨する。
膜厚に関しては、本来規定されるべきでないが、本発明では1工程(1成膜製造装置)あたり5μm以下が好ましいとする。それは、これより厚くした場合、電子線や紫外線が深部にまで到達しにくく、硬化不良を起しがちになるためである。また、これ以上を電子線で硬化させようとすれば、深刻な帯電を引き起こすことがある。
また、本工程を真空雰囲気下で行うことにメリットがあることは先に記述したとおりである。モノマーの気化効率が向上する、電子線の拡散がない、ノズル部から基材までのモノマーの平均自由工程が大きい(基材へ直進し易い)、高速巻取りが可能であるなどの利点がある一方で、前述したように紫外線ランプの除熱に工夫を要するなど注意点もあるので適宜対応されたい。
包装材料(100)として用いる際にはヒートシール層(20)を組み合わせて用いる必要がある(図3参照)。ヒートシール層(20)にはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレン−CO−酢酸ビニルなど公知の高分子フィルムを用いることができ、限定されるものではない。また、ヒートシールニスやホットメルト材を用いてもよろしい。またあるいは基材自身がヒートシール性を有してもよろしい。積層法に関しては、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、エクストルーダー法、コーティング法などの公知の方法を用いることができ、材質等に応じて適当な手段を選定することがよろしく、またこれらに限定するものではない。
尚、その際の積層構成は用途に応じて適宜決定することがよい。
次に実施例を挙げて本発明について言及する。但しここで列挙する例は本発明を限定するものではない。
基材フィルムにプラスティックフィルム(11)を用いた実験1と、基材フィルムに生分解性高分子基材(11a)を用いた実験2とに分けて説明する。
《実験1》
プラスティックフィルム(11)として厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、ルミラーP60)を準備し、その片面をコロナ放電処理し、その処理面に、真空下において電子線加熱方式を用いてアルミニウムを蒸発させ、酸素を吹き込むことで厚さ15nmのアルミニウム酸化物層を無機酸化物蒸着層(12)として設
けた。
ついで、無機酸化物蒸着層(12)の上にメラミンとイタコン酸を同じ真空チャンバーにて共蒸着成膜し、さらに15Mradの電子線を照射して保護層(13)を形成させた。該保護層の膜厚は0.5μmである。その後60°C−2日間のエージングを行い、実施例1の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(10)を作製した。
保護層(13)となる被膜材料中にベンゾフェノン系のUV開始剤を添加し、電子線の代わりに120KW/cmの高圧水銀紫外線を用いて被膜(13)を形成させた以外は実施例1に同じ材料、方法で、実施例2の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(10)を作製した。
保護層(13)となる被膜材料中にアゾ系の開始剤を添加し、電子線の代わりに熱重合法を用いて被膜(13)を形成させた以外は実施例1に同じ材料、方法で、実施例3の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(10)を作製した。保護層(13)である被膜の膜厚は0.3μmであった。蒸着時から加熱していたため、真空中で原料の再蒸発が起こったためと推測した。
プラスティックフィルム(11)と無機酸化物蒸着層(13)の間にシランカップリング剤を含む下引き層(14)を設けたこと以外は実施例1に同じ材料、方法で、実施例4の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(10)を作製した(図2参照)。
保護層(13)となる被膜材料としてイタコン酸の代わりにビニルアセチルサリチル酸を用いた以外は実施例1に同じ材料、方法で、実施例5の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(10)を作製した。
プラスティックフィルム(11)として厚さ15μmの延伸ポリプロピレンフィルムを用いた以外は、実施例1と同じ材料、方法で、実施例6の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(10)を作製した。
保護層(13)となる被膜材料としてイタコン酸の代わりにイタコン酸二塩化物を用いた以外は実施例1に同じ材料、方法で、実施例7の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(10)を作製した。
無機酸化物蒸着層(12)として、アルミニウム酸化物層の代わりに酸化珪素層(CVD法による)を設けたこと以外は実施例1に同じ材料、方法で、実施例8の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(10)を作製した。
無機酸化物蒸着層(12)を設けなかったこと以外は実施例1に同じ材料、方法で、比較例となる実施例9の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを作
製した。
保護層となる被膜形成時に、電子線による硬化を行わなかったこと以外は実施例1に同じ材料、方法で、比較例となる実施例10の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを作製した。
保護層となる被膜材料としてイタコン酸の代わりにリンゴ酸を用いた以外は実施例1に同じ材料、方法で、比較例となる実施例11の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを作製した。
保護層となる被膜材料としてイタコン酸を用いずにメラミンのみを用い、かつ,電子線照射を行わなかったこと以外は実施例1に同じ材料、方法で、比較例となる実施例12の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを作製した。
保護層となる被膜を設けなかったこと以外は実施例1に同じ材料、方法で、比較例となる実施例13の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを作製した。
無機酸化物蒸着層及び保護層となる被膜を設けず、ポリエチレンテレフタレートフィルム単体を比較例となる実施例14の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムとした。
また、実施例1〜実施例14のガスバリア基材フィルムに物理的ストレスを与えるため、グラビア印刷工程にかけた。インキは東洋インキ製造株式会社製のNew LPスーパー R631白であり、グラビア版は180線−35μmの彫刻版である。印刷パターンは全面ベタ刷りである。
さらに、実施例1と実施例14のガスバリア基材フィルムについては、二液硬化型のウレタン系接着剤(武田薬品工業株式会社製 A511)を用いて二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製 ONMB−RT 15μm厚)と接合し、さらに同接着剤を用いて無延伸ポリプロピレンフィルム(東セロ株式会社製 RXC−18)と接合した後、50°Cにて4日間エージングした。この包装材料である積層体を熱封緘により包装袋とし、水道水充填の後密封し、121°C−30分のレトルト殺菌処理を行った。のちに、ガスバリア性を評価した。
このようにして作製した実施例1〜14(実施例9〜14は比較例)の印刷工程を通す前のガスバリア基材フィルムの密着性と、印刷前後における酸素透過度、水蒸気透過度を下記の方法により測定、評価した。その結果を表1に示す。
・密着性 ‥ 各試料に約2mm角の切り込みを10行×10列設け、ニチバン株式会社製のセロハンテープにて剥離テストを行い、残存したセルを数えた。基材は代用で50μmのものを用いた。
・酸素透過度 ‥ 測定装置:モダンコントロール社製OXTRAN 2/20 測定条件:30°C−70%RH.
・水蒸気透過度‥ 測定装置:モダンコントロール社製PERMATRAN 3/31 測定条件:40°C−90%RH.
Figure 0004826114
また、実施例1と実施例14のフィルムを用いてレトルト殺菌処理まで行った包装袋の酸素透過度と水蒸気透過度も測定した。その結果を表2に示す。
Figure 0004826114
表1、表2の結果からつぎのようなことが分かる。
まず、本発明に掲げるように無機酸化物蒸着層の上に重合性カルボン酸とメラミンの共蒸着被膜を設けて重合させる実施例1〜8は、比較例である実施例9〜14よりもガスバリア性に優れ、かつ印刷後の保護性に優れる。特に実施例9〜12と比較することにより、重合による効果が判る。
さらに実施例1〜3を比較すると、熱重合よりも電子線若しくは紫外線硬化が若干優れていることが判る。
つぎに実施例1、5、7を比較するといずれの系でも密着性や保護性が発現しており、請求項に掲げた物質群を用いることが出来ることが判る。特に実施例7はメラミンとの反応性を向上させるために酸塩化物を用いたもので、実施例1、5に比べて若干密着性が優れることが判る。
レトルト処理に耐えたものは下引き層を設けた実施例4のみで、残りは全てPETフィルム/無機酸化物蒸着層間で剥離する。これにより、下引き層を設けたことによる効果が判る。
《実験2》
生分解性高分子基材(11a)として厚さ12μmのポリ乳酸フィルムを準備し、その片面をコロナ放電処理し、その処理面に、真空下において電子線加熱方式を用いてアルミニウムを蒸発させ、酸素を吹き込むことで厚さ15nmのアルミニウム酸化物層を無機酸化物蒸着層(12)として設けた。
ついで、無機酸化物蒸着層(12)の上にメラミンとイタコン酸を同じ真空チャンバーにて共蒸着成膜し、さらに15Mradの電子線を照射して保護層(13)を形成させた。該保護層の膜厚は0.5μmである。その後60°C−2日間のエージングを行い、実施例15の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(50)を作製した(図4参照)。
保護層(13)となる被膜材料中にベンゾフェノン系のUV開始剤を添加し、電子線の代わりに120KW/cmの高圧水銀紫外線を用いて被膜(13)を形成させた以外は実施例15と同じ材料、方法で、実施例16の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(50)を作製した。
保護層(13)となる被膜材料中にアゾ系の開始剤を添加し、電子線の代わりに熱重合法を用いて被膜(13)を形成させた以外は実施例15と同じ材料、方法で、実施例17の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(50)を作製した。
生分解性高分子基材(11a)と無機酸化物蒸着層(13)の間にシランカップリング剤を含む下引き層(14)を設けたこと以外は実施例15と同じ材料、方法で、実施例18の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(50)を作製した(図5参照)。
生分解性高分子基材(11a)としてポリブチレンサクシネートを用いた以外は、実施例15と同じ材料、方法で、実施例19の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(50)を作製した。
生分解性高分子基材(11a)としてポリグリコール酸を用いた以外は、実施例15と同じ材料、方法で、実施例20の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(50)を作製した。
無機酸化物蒸着層(12)として、アルミニウム酸化物の代わりに酸化珪素(CVD法による)を用いたこと以外は実施例15と同じ材料、方法で、実施例21の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(50)を作製した。
無機酸化物蒸着層(12)として、アルミニウム酸化物の代わりに酸化マグネシウム法による)を用いたこと以外は実施例15と同じ材料、方法で、実施例22の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(50)を作製した。
保護層(13)となる被膜材料としてイタコン酸の代わりにイタコン酸二塩化物を用いたこと以外は実施例15と同じ材料、方法で、実施例23の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム(50)を作製した。
無機酸化物蒸着層を設けなかったこと以外は実施例15と同じ材料、方法で、比較例となる実施例24のガスバリア基材フィルムを作製した。
保護層となる被膜形成時に、電子線による硬化を行わなかったこと以外は実施例15と同じ材料、方法で、比較例となる実施例25のガスバリア基材フィルムを作製した。
保護層となる被膜材料としてイタコン酸の代わりにリンゴ酸を用いたこと以外は、実施例15と同じ材料、方法で、比較例となる実施例26のガスバリア基材フィルムを作製した。
保護層となる被膜材料としてイタコン酸を用いずにメラミンのみを用い、かつ、電子線照射を行わなかったこと以外は、実施例15と同じ材料、方法で、比較例となる実施例27のガスバリア基材フィルムを作製した。
保護層となる被層を設けなかったこと以外は、実施例15と同じ材料、方法で、比較例となる実施例28のガスバリア基材フィルムを作製した。
無機酸化物蒸着層及び保護層となる被膜を設けず、ポリ乳酸フィルム単体を比較例とな
る実施例29のガスバリア基材フィルムとした。
基材フィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルムを用いたこと以外は実施例15と同じ材料、方法で、比較例となる実施例30のガスバリア基材フィルムを作製した。
また、実施例15〜実施例30のガスバリア基材フィルムに物理的ストレスを与えるため、グラビア印刷工程にかけた。インキは東洋インキ製造株式会社製のNew LPスーパー R631白であり、グラビア版は180線−35μmの彫刻版である。印刷パターンは全面ベタ刷りである。
さらに、実施例18と実施例30のガスバリア基材フィルムについては、二液硬化型のウレタン系接着剤(武田薬品工業株式会社製 A511)を用いて二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製 ONMB−RT 15μm厚)と接合し、さらに同接着剤を用いて無延伸ポリプロピレンフィルム(東セロ株式会社製 RXC−18)と接合した後、50°Cにて4日間エージングした。この包装材料である積層体を熱封緘により包装袋とし、水道水充填の後密封し、121°C−30分のレトルト殺菌処理を行った。のちに、ガスバリア性を評価した。
このようにして作製した実施例15〜30(実施例24〜30は比較例)の印刷工程を通す前のガスバリア基材フィルムの密着性と、印刷前後における酸素透過度、水蒸気透過度を実験1と同じ方法により測定、評価した。その結果を表3に示す。
Figure 0004826114
また、実施例15、実施例18と実施例30の基材フィルムを用いてレトルト殺菌処置を行った包装袋の酸素透過度と水蒸気透過度も測定した。その結果を表4に示す。
Figure 0004826114
表3、表4の結果からつぎのようなことが分かる。
まず、本発明に掲げるように無機酸化物蒸着層の上に重合性カルボン酸とメラミンの共蒸着被膜を設けて重合させる実施例15〜23は、比較例である実施例24〜29よりもガスバリア性に優れ、かつ印刷後の保護性に優れる。特に実施例15〜23を実施例25及び実施例26と比較することにより、重合による効果が判る。
さらに実施例15〜17を比較すると、熱重合よりも電子線若しくは紫外線硬化が若干優れていることが判る。
つぎに実施例15、実施例23を見ると、どちらの系でも密着性や保護性が発現しており、請求項に掲げた物質群を用いることが出来ることが判る。特に実施例23はメラミンとの反応性を向上させるために酸塩化物を用いたもので、実施例15に比べて若干密着性が優れることが判る。
バリア性発現のための無機酸化物蒸着層を有するものの中でレトルト処理に耐えたものは下引き層を設けた実施例18のみで、残りは全てPETフィルム/無機酸化物蒸着層間で剥離する。これにより、下引き層を設けたことによる効果が判る。
本発明の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムの層構成の一実施例を示す、断面説明図である。 本発明の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムの層構成の別の実施例を示す、断面説明図である。 本発明の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムの層構成のさらに別の実施例を示す、断面説明図である。 本発明の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムの層構成のさらに別の実施例を示す、断面説明図である。 本発明の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを用いた包装材料の一実施例を示す、断面説明図である。
符号の説明
10‥‥ガスバリア基材フィルム
11‥‥プラスティックフィルム
11a‥生分解性高分子基材
12‥‥無機酸化物蒸着層
13‥‥保護層、被膜
14‥‥下引層
20‥‥ヒートシール層
50‥‥ガスバリア基材フィルム
100‥‥包装材料

Claims (11)

  1. 基材フィルムの少なくとも片面に無機酸化物蒸着層を設け、さらにその上にメラミン及び付加重合し得る炭素−炭素の二重結合を有するカルボン酸の誘導体を用い、共蒸着により形成された被膜からなる保護層を設け、次いで該二重結合の全部またはその一部を重合させたガスバリア基材フィルムであって、
    前記カルボン酸誘導体がアクリル酸塩化物、クロトン酸塩化物、イソクロトン酸塩化物、メタクリル酸塩化物、ソルビン酸塩化物、桂皮酸塩化物、マレイン酸塩化物、無水マレイン酸、フマル酸塩化物、イタコン酸塩化物、ビニル安息香酸塩化物、ビニルサリチル酸塩化物、ビニルアセチルサリチル酸塩化物、2−アクリロイロキシエチルコハク酸塩化物、2−アクリロイロキシエチルフタル酸塩化物、2−メクリロイロキシエチルコハク酸塩化物、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸塩化物のうち少なくとも1つ以上を含むことを特徴とする無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム。
  2. 基材フィルムがプラスティックフィルムであることを特徴とする、請求項1記載の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム。
  3. 前記プラスティックフィルムがポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、セルロース、アクリル樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコールの少なくともひとつを成分及びまたは共重合成分に持つことを特徴とする請求項2に記載の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム。
  4. 基材フィルムが生分解性高分子基材であることを特徴とする、請求項1記載の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム。
  5. 前記生分解性高分子が多糖類、ポリペプチド類、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチエンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレート、ポリグリコール酸、ポリビニルアルコールのうちから少なくとも1種類以上若しくはその誘導体を成分に持つことを特徴とする請求項に記載の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム。
  6. 前記無機酸化物蒸着層が酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムの内少なくとも1種類を成分に持つことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の無機酸化
    物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム。
  7. 前記基材フィルムと無機酸化物蒸着層の間に、下引層を設けたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム。
  8. 前記下引層がシランカップリング剤を成分に持つことを特徴とする請求項7に記載の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム。
  9. 前記二重結合を重合させる方法が、加熱及びまたは放射線照射であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム。
  10. 前記放射線が紫外線及び/又は電子線であることを特徴とする請求項9に記載の無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載する無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルムを用いた包装材料。
JP2005085587A 2004-12-24 2005-03-24 無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム Expired - Fee Related JP4826114B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005085587A JP4826114B2 (ja) 2004-12-24 2005-03-24 無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004373028 2004-12-24
JP2004373028 2004-12-24
JP2005085587A JP4826114B2 (ja) 2004-12-24 2005-03-24 無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006199013A JP2006199013A (ja) 2006-08-03
JP4826114B2 true JP4826114B2 (ja) 2011-11-30

Family

ID=36957416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005085587A Expired - Fee Related JP4826114B2 (ja) 2004-12-24 2005-03-24 無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4826114B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2102005A1 (en) * 2007-01-11 2009-09-23 DSM IP Assets B.V. Substrates with barrier properties at high humidity
CN105462196B (zh) * 2015-05-03 2017-06-06 湖南工业大学 一种具有阻隔性的高强韧聚乳酸复合膜的制备方法
CN111051054B (zh) * 2017-08-30 2022-08-09 东丽薄膜先端加工股份有限公司 层合体及使用其的密封构件
KR102295657B1 (ko) * 2020-01-22 2021-08-30 산수음료(주) 향상된 투명성, 침투차단성 및 내열성을 갖는 코팅된 pla 필름 및 그의 제조 방법
US20240101325A1 (en) * 2020-12-22 2024-03-28 Dic Corporation Gas barrier multilayer body and packaging material

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3198501B2 (ja) * 1997-03-31 2001-08-13 凸版印刷株式会社 バリアー性積層体及びその製造方法
NL1009405C2 (nl) * 1998-06-15 1999-12-16 Dsm Nv Object omvattende een drager en een zich op de drager bevindende laag.
JP4391644B2 (ja) * 1999-12-07 2009-12-24 三菱樹脂株式会社 蒸着用ポリエステルフィルム
JP2001328202A (ja) * 2000-03-15 2001-11-27 Dainippon Printing Co Ltd バリア性フィルムおよびそれを使用した積層材
JP4979048B2 (ja) * 2000-03-15 2012-07-18 大日本印刷株式会社 バリア性フィルムおよびそれを使用した積層材
JP3906013B2 (ja) * 2000-07-06 2007-04-18 大日本印刷株式会社 ガスバリア性積層材およびその製造方法
JP2002144469A (ja) * 2000-11-10 2002-05-21 Haruhiko Watanabe 包装体
JP2002283490A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Dainippon Printing Co Ltd バリアフィルムとこれを用いた積層材およびバリアフィルムの製造方法
JP2002254552A (ja) * 2001-12-28 2002-09-11 Toppan Printing Co Ltd ガスバリア性積層体及びその製造方法
JP2004174993A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Toppan Printing Co Ltd ガスバリア性蒸着フィルム
JP3587467B1 (ja) * 2003-05-09 2004-11-10 尾池工業株式会社 ハイバリア性積層体
CN100478381C (zh) * 2003-05-15 2009-04-15 帝斯曼知识产权资产管理有限公司 复合材料的制备方法
JP2007503529A (ja) * 2003-05-15 2007-02-22 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 複合材料の調製方法
JP4556537B2 (ja) * 2004-08-06 2010-10-06 凸版印刷株式会社 無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリアフィルム及び包装材料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006199013A (ja) 2006-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7476712B2 (en) Film and process for producing the same
JP4398265B2 (ja) ガスバリア性フィルム及びガスバリア性積層体
JPH0414440A (ja) 積層フィルム
JP4826114B2 (ja) 無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリア基材フィルム
JP5919260B2 (ja) ガスバリア積層フィルムとその製造方法
JP5907778B2 (ja) ガスバリア積層フィルムの製造方法
CN107848278A (zh) 超薄阻挡层合件和装置
JP4701831B2 (ja) ガスバリア性積層フィルム
JP4476935B2 (ja) 熱収縮性積層フィルム及びそれからなる包装体
JP6433758B2 (ja) ガスバリア性積層体
JPH03278946A (ja) レトルト食品用包装材料
JP4941072B2 (ja) ガスバリア性積層体
JP4389519B2 (ja) ガスバリア性フィルムの製造方法
JP2006142548A (ja) ガスバリア性透明積層体
JP2006175784A (ja) 無機酸化物蒸着層及び保護層を有するガスバリアフィルム
JP4604680B2 (ja) ガスバリア性積層フィルム
JP4449414B2 (ja) ガスバリアフィルム積層体
JPH01267032A (ja) ガスバリヤ性の優れた透明プラスチックフィルム
JP3765845B2 (ja) 耐油性及び耐ボイル性に優れる包装袋
JP4548134B2 (ja) ガスバリア性積層フィルム
JP4164738B2 (ja) ガスバリア性フィルム
JP2007030184A (ja) ガスバリアフィルム積層体およびその製造方法
JP2001191445A (ja) バリア性複合フィルム
JPH08142251A (ja) 透明ガスバリア性フィルム
JP2004174993A (ja) ガスバリア性蒸着フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110816

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110829

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140922

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4826114

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees