JP4826052B2 - 窒化物半導体レーザ素子 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は窒化物半導体(InaAlbGa1-a-bN、0≦a、0≦b、a+b≦1)よりなるレーザ素子に関し、特に絶縁性が良好でリーク電流とショートの防止された寿命の長い窒化物半導体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、窒化物半導体レーザ素子の実用化のために多くの研究開発が行われており、種々の窒化物半導体レーザ素子が知られている。
例えば、本発明者等は、実用可能なレーザ素子として、Jpn.J.Appl.Phys.Vol.37(1998)pp.L309-L312、Part2,No.3B,15 March 1998に、サファイア基板上部に、ELOG(Epitaxially laterally overgrown GaN)を20μm形成し、その後GaNを膜厚が100μmになるまで成長させた後、サファイア基板を削除することで、約80μmの転位の低減されたGaN基板を得て、このGaN基板上にレーザ素子構造となる窒化物半導体層を複数積層してなる窒化物半導体レーザ素子を発表している。そして、このレーザ素子は、室温での連続発振1万時間以上を可能とする窒化物半導体レーザ素子を発表した。
図6に、上記J.J.A.P.に示されるレーザ素子と同様の模式的断面図を示した。この図6に示されるように、p−GaNよりなるp型コンタクト層からp−Al0.14Ga0.86N/GaNの超格子構造よりなるp型クラッド層まで部分的にエッチングして形成されたリッジ形状のストライプを有し、形成されたリッジ形状のストライプの側面には素子の絶縁性のためにSiO2からなる絶縁膜が形成され、さらに前記ストライプ上部にp電極が形成され、劈開により共振面を形成してなる窒化物半導体レーザ素子である。更にこのレーザ素子は、p電極を覆うようにpパッド電極が形成されている。
このようにリッジ形状のストライプの側面に絶縁膜が形成されていることにより、ショートの防止及びリーク電流の防止を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、得られたレーザ素子の中には、同一条件で形成されたレーザ素子であるにもかかわらず、極端に寿命特性が悪いものが生じる。
本発明者は、極端に寿命特性が低下する原因について種々検討した結果、リッジ形状のストライプの側面の絶縁膜の絶縁が不完全なために、リーク電流が生じたり、ショートが発生するためではないかと推測した。
レーザ素子を商品化するにあったては、寿命特性等の素子特性を良好にするとと共に、歩留まりの向上を達成することが望まれる。
【0004】
そこで、本発明の目的は、素子の絶縁性を良好にして、リーク電流の防止やショートを防止し寿命特性の良好な素子を歩留まりよく得ることができる窒化物半導体レーザ素子を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の目的は、下記(1)〜(7)の構成により達成することができる。
(1) 基板上に、少なくともn型窒化物半導体層、活性層及びp型窒化物半導体層を成長させてなる素子構造を有し、p型窒化物半導体層側からエッチングによりリッジ形状のストライプが形成されてなり、さらに少なくとも前記リッジ形状のストライプの側面に絶縁膜が形成されてなる窒化物半導体レーザ素子において、
前記絶縁膜と接している少なくともリッジ形状のストライプの側面及びストライプの側面から連続している平面の表面付近に、光閉じ込めをするリッチ層を有し、該リッチ層と前記絶縁膜により電流狭窄を行うことを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。
(2) 前記リッチ層が、リッジ形状のストライプを形成後、露出されている少なくともリッジ形状のストライプの側面及びストライプの側面から連続している平面の表面に、アルミニウム及び/又はホウ素を拡散させることにより形成されてなることを特徴とする前記(1)に記載の窒化物半導体レーザ素子。
(3) 前記リッチ層が、リッジ形状のストライプを形成後、露出されている少なくともリッジ形状のストライプの側面及びストライプの側面から連続している平面の表面に、アルミニウム及び/又はホウ素をイオン注入して形成されてなることを特徴とする前記(1)に記載の窒化物半導体レーザ素子。
(4) 基板上に、少なくともn型窒化物半導体層、活性層及びp型窒化物半導体層を成長させてなる素子構造を有する窒化物半導体レーザ素子において、
前記窒化物半導体層の素子構造には、光閉じ込めをするリッチ層を有し、該リッチ層は電流狭窄を行うことを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。
(5) 前記素子構造の側面には絶縁膜が形成されてなることを特徴とする前記(4)に記載の窒化物半導体レーザ素子。
(6) 前記リッチ層は、アルミニウム及び/又はホウ素を拡散させることにより形成されてなることを特徴とする前記(4)に記載の窒化物半導体レーザ素子。
(7) 前記リッチ層は、アルミニウム及び/又はホウ素をイオン注入して形成されてなることを特徴とする前記(4)に記載の窒化物半導体レーザ素子。
【0006】
つまり、本発明は、リッジ形状のストライプの側面等の表面付近に、アルミニウム又はホウ素を豊富に含有させてなるリッチ層を、表面から内部に向かって形成することにより、リッジ形状のストライプの側面に形成される絶縁膜と相乗的に作用して良好な絶縁が可能となり、リーク電流及びショートを良好に防止することが可能となる窒化物半導体レーザ素子を提供することができる。さらに、本発明は、リッチ層を有するレーザ素子とすることで、歩留まりの向上をも達成することができる。
【0007】
従来、リッジ形状のストライプの側面には、図6に示すように絶縁性の絶縁膜が形成されている。しかし、この絶縁膜が均一な良好な膜でない場合が生じてしまい絶縁性が不完全となりショートなどが発生してしまう。
【0008】
これに対して、本発明者は、パッド電極と接する箇所の絶縁性をより一層完全なものにすべく種々検討した結果、アルミニウム(Al)又はホウ素(B)をストライプの側面及びストライプの側面から連続している平面の表面付近に豊富に含有させてリッチ層を形成して、リッジ形状のストライプを形成することで露出された素子構造の表面自体を絶縁性にすることにより、リッチ層と絶縁膜とが相乗的に作用して良好な絶縁性を有することができる。
【0009】
さらに、本発明において、リッチ層が、リッジ形状のストライプを形成後、露出されているリッジ形状のストライプの側面などの表面に、アルミニウム又はホウ素を拡散させることにより、又はアルミニウム又はホウ素をイオン注入することにより形成されてなるとリッチ層を良好に形成することができ、より良好な絶縁性を示すと共に歩留まりの向上の点で好ましい。
【0010】
また、本発明において、Al又はBを拡散やイオン注入すると、その部分の屈折率が小さくなり光の閉じ込めの点でも好ましい。このことから、例えば図6のレーザ素子は、p電極がp型コンタクト層の表面全面に接していないので、実効屈折率導波路型であるが、図6のレーザ素子に、図1に示すように、活性層9の側面までAlまたはBを拡散又はイオン注入して、リッチ層201を形成することにより光閉じこめが良好となることで完全屈折率導波路型となり、水平横モードが安定化してしきい値の上昇を防止でき、寿命特性を向上させることができ好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に図1〜図4を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
図1は、前記従来技術で示した図6のレーザ素子に、本発明のリッチ層201を形成してなる一実施の形態である窒化物半導体レーザ素子のリッジ形状のストライプの長さ方向に垂直に切断した一部分を示す模式的断面図である。
図2〜図4は、完全屈折率導波路型となるレーザ素子に本発明のリッチ層201を形成してなる一実施の形態である窒化物半導体レーザ素子の模式的断面図である。
【0012】
本発明の窒化物半導体レーザ素子は、リッジ形状のストライプの側面に絶縁膜が形成されてなる窒化物半導体レーザ素子において、絶縁膜と接している少なくともリッジ形状のストライプの側面及びストライプの側面から連続している平面の表面付近に、アルミニウム又はホウ素を豊富に含有するリッチ層を有する。
従って、リッチ層を形成するレーザ素子としては、特に限定されず、リッジ形状のストライプを有するレーザ素子であればよく、例えば具体的には、図1〜図4のレーザ素子が挙げられる。
【0013】
まず、図1を用いて、リッチ層201について説明する。
図1には、リッジ形状のストライプの側面に絶縁膜が形成され、ストライプの最上層にp電極20が形成され、p電極と電気的に接触するようにpパッド電極がストライプの上方部分に形成されている。そして、素子構造と絶縁膜62の接しているリッジ形状のストライプの側面及びストライプの側面から連続している平面の表面付近にリッチ層201が形成されている。
この図1の場合のリッチ層201の形成は、従来の素子の形成の工程において、リッジ形状のストライプを形成後に、p型窒化物半導体層の最上面(p型コンタクト層の表面)にリッチ層201が形成されないように保護した後で、拡散やイオン注入によりAl又はBを露出されている表面付近に豊富に含有させる。
【0014】
本発明において、表面付近とは、リッジ形状のストライプを形成した後、露出している素子構造の表面から内側に向かって深さを持っている部分を示す。例えば、図1〜4に示されるリッチ層201の形成されている部分を示す。
また、本発明において、豊富に含有するとは、例えば図2のp型コンタクト層及びp型クラッド層のように、同一層でありながら他の部分より多くAl又はBを含有していて、AlやBが偏在している状態を示す。そして、AlやBの偏在している部分を本発明ではリッチ層201としている。
【0015】
本発明において、リッチ層201の形成は、リッジ形状のストライプを形成した後、露出している部分に、特にpパッド電極が上方部分に形成される箇所の表面付近に、Al又はBを豊富に含有させることで形成される。
本発明において、AlやBを豊富に含有させる方法としては、特に限定されないが、例えば好ましい具体例としては、リッチ層を形成したい部分にAlやBを蒸着させた後に熱を加えて拡散させる方法、又はイオン注入による方法などが挙げられる。
【0016】
本発明において、拡散させる方法としては、拡散されたい部分にAl又はBを蒸着させ、熱処理を行う。熱処理の際の温度としては、適宜調整され、例えば400℃〜700℃である。熱処理の時間としては、適宜調整され、例えば10分〜2時間である。
また、リッチ層201の形成を拡散により行う場合、濃度の調整や、表面からの深さの調節は、熱処理の温度と時間を調整することで行われる。
【0017】
本発明において、イオン注入させる方法としては、注入させたくない部分をSi酸化膜又はレジストなどでマスクし、ウエハ全面にイオン化させたAlまたはBを10〜数百keVのエネルギーに加速して表面に打ち込むことで行われる。
また、リッチ層201の形成をイオン注入により行う場合、濃度の調整や、表面からの深さの調節は、加速電圧を注入時間を調整することで行われる。
【0018】
また、リッチ層201のAlやBの濃度としては、特に限定されなが、絶縁性のとれる程度であり、例えば具体的には1×1014atom/cm3以上である。
また、リッチ層201の膜厚(表面からの深さ)は、特に限定されないが、絶縁性のとれる程度であり、例えば具体的には100オングストローム〜2μmである。
【0019】
例えば、リッジ層201の形成の一実施の形態としては、前記従来技術で示したJ.J.A.P.に記載されているように、基板上にn型コンタクト層、活性層、p型コンタクト層等を成長させてなる素子構造を形成後、p型窒化物半導体層側からエッチング等によりリッジ形状のストライプを形成後、リッジ形状のストライプの最上層の表面にリッチ層が形成されないようにした状態で(例えばエッチングの際に形成されたレジスト等の保護膜の形成されている状態で)、露出されている少なくともリッジ形状のストライプの側面などに上記に示した拡散やイオン注入によってリッジ層201を形成する。その後、前記J.J.A.P.等と同様に絶縁膜15、p電極20及びpパッド電極101等を形成する。そして、図1に示されるリッチ層201を有するレーザ素子となる。
図1の絶縁膜62としては、特に限定されないが、SiO2等を用いることができる。また、図1のリッジ形状のストライプとしては、特に限定されないが、例えば前記で示したJ.J.A.P.に記載されている内容と同様の内容が挙げられる。
【0020】
図1に示すレーザ素子は、リッチ層201を形成することにより、リッチ層201と絶縁膜15とが相乗的に作用して絶縁性が良好となり、リーク電流の防止及びショートの防止ができ、寿命特性の良好なレーザ素子となる。さらに図1に示すレーザ素子は歩留まりよく作製することができ、量産する際に好ましい。またさらに、本発明のレーザ素子は絶縁性が良好となるので、素子の信頼性の向上(不良防止)の点でも好ましい
また、図1に示されるレーザ素子は、p電極がp型コンタクト層の表面全面に接していないので、リッチ層201を形成していない状態ではリッジ形状のストライプ内部で電流密度にムラが生じ、水平横モードが不安定となりしきい値の上昇が見られる場合があるが、Al又はBを含有させることでその部分の屈折率が小さくなり、光閉じこめが良好となることで、完全屈折率導波路型のレーザ素子のような素子特性を示し易くなる。このように、しきい値の上昇が抑えられれば、寿命特性をより良好にすることができる。図1に示されるリッチ層201は、基板に対して水平方向の膜厚と、垂直方向の膜厚が異なるが、リッチ層201を形成する際の拡散又はイオン注入の条件により適宜調節することで膜厚を調整できる。ここでリッチ層の膜厚とは、Al又はBが素子構造内にどの程度の深さまで入り込んでいるかを示している。
【0021】
次に、図2〜図4のレーザ素子について説明する。
図2〜図4は、p型コンタクト層の表面全面がp電極を接していて且つストライプ幅が狭いので、水平横モードが安定化し、しきい値の上昇を抑えられるので好ましく、さらに完全屈折率導波路型のレーザ素子として好ましい構造となる。図2〜図5には、基板上に、n型コンタクト層5〜p型コンタクト層13が積層成長され、このp型コンタクト層側からエッチングによりリッジ形状のストライプを形成し、リッジ形状のストライプの側面に第2の保護膜62(本発明の絶縁膜に相当する絶縁性の膜)が形成され、ストライプの最上層であるp型コンタクト層に接するようにp電極、さらにp電極に接するようにpパッド電極が形成されてなるレーザ素子である。ここで、第2の保護膜62は、絶縁性の膜であり本発明の絶縁膜に相当し、図1の絶縁膜15と同様に素子の絶縁性を維持するために形成されるが、図2〜図5の形成の段階を説明するに際して第2の保護膜62とする。
そして、このような図2〜図5には、各図に示されているように、リッジ形状のストライプの側面及びストライプの側面から連続している平面に、本発明のリッチ層201が形成されている。リッチ層201が形成されることにより、リッチ層201の部分も絶縁性を示し、ストライプの側面に形成されている絶縁性の第2の保護膜62と相乗的に作用して素子の絶縁性を良好にする。絶縁性が良好となることで、リーク電流の防止及びショートの防止が良好となり、寿命特性の向上及び歩留まりの向上が達成できる。
【0022】
図2〜図5に用いられる絶縁膜となる第2の保護膜62としては、特に限定されないが、例えば、Ti、V、Zr、Nb、Hf、Taよりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物、BN、SiC及びAlN等が挙げられる。また後述してるように、第2の保護膜62としてSi酸化物を用いることもでき、この場合は、後述しているように第1の保護膜61の材料としてSi酸化物よりエッチングされ易い材料を選択して行われる。
【0023】
図2〜図5のストライプ構造としては、特に限定されないが、好ましいストライプ構造としては、例えばストライプ幅が0.5〜4.0μmのストライプ構造をあげることができる。ストライプ幅が上記範囲であると、しきい値の低下や水平横モードの安定化の点で好ましい。
また、ストライプ幅が上記のように狭い構造のストライプを有するレーザ素子としては、前記したように、例えば図2〜図4に示されるような構造のレーザ素子が挙げられる。これらのレーザ素子は、ストライプ幅を狭くしても再現性良く形成することができるストライプ及び電極形成方法(具体的には特開平2000−4063号に開示されている。)により得られる。以下にその方法について図5を用いて説明する。
この方法は、ストライプの導波路を形成する際に用いる第1の保護膜61と、ストライプの側面に形成される絶縁性の第2の保護膜62との、エッチング処理によるエッチング速度が異なるように材料を選択し、下記各工程を行うことにより、再現性よくストライプを形成でき、更に所定の位置に絶縁性の第2の保護膜62を均一の膜厚で形成することができる。
【0024】
図5は、図2〜図4の窒化物半導体レーザ素子のストライプ及び電極の形成方法の各工程を説明するための、各工程における窒化物半導体ウェーハの部分的な構造を示す模式的断面図である。この図5に示される断面図は、エッチングにより形成したストライプ導波路に対し垂直方向、つまり共振面に対して平行方向で切断した際の図を示している。
【0025】
まず、第1の工程において、図5(c)に示すように、最上層にあるp型コンタクト層13の上にストライプ状の第1の保護膜61を形成する。
この第1の工程において、第1の保護膜61は、特に絶縁性は問わず、窒化物半導体のエッチング速度と差がある材料であればどのような材料でも良い。更に第1の保護膜61としては、後述の第3の工程で形成される第2の保護膜62とエッチング速度の異なる材料を選択して用いることが第2の保護膜62を形成するのに好ましい。
第1の保護膜61として、例えばSi酸化物(SiO2を含む)、フォトレジスト等が挙げられ、好ましくはSi酸化物である。
第1の保護膜61が、Si酸化物であると、次の第2の工程における窒化物半導体レーザ素子のストライプ状の導波路領域を形成する方法としてウエットエッチングやドライエッチング等が用いられるが、エッチングのし易いドライエッチングが好ましく用いられ、このドライエッチングで重要視される第1の保護膜61と窒化物半導体との選択性を良好にすることができる。
また、第1の保護膜61が上記の材料から選択されると、後工程である第3の工程で酸を用いて行うエッチングで第2の保護膜よりも酸に対して溶解されやすい性質を有し、第2の保護膜62との溶解度差を設け易く、特に第3の工程で用いられる酸としてフッ酸を用いると、フッ酸に対して溶解しやすく好ましい。
第1の保護膜のストライプ幅(W)としては4μm〜0.5μm、好ましくは3μm〜1μmに調整する。第1の保護膜61のストライプ幅が、おおよそ導波路領域のストライプ幅に相当する。
【0026】
第1の工程において、第1の保護膜61を形成する具体的な工程として、図5(a)、(b)に示す工程が挙げられる。
まず、図5(a)に示すように、第1の保護膜61をp型コンタクト層13の表面のほぼ全面に形成した後、第1の保護膜61の上にストライプ状の第3の保護膜63を形成する。その後、図5(b)に示すように、その第3の保護膜63をつけたまま、第1の保護膜61をエッチングした後、第3の保護膜63を除去することにより、図5(c)に示すようなストライプ状の第1の保護膜61を形成することができる。
なお第3の保護膜63をつけたままエッチングガス、若しくはエッチング手段等を変えて、p型コンタクト層13側からエッチングすることもできる。
【0027】
第1の工程において、エッチング手段としては、例えばRIE(反応性イオンエッチング)のようなドライエッチングを用いることができ、この場合、第1の工程で例えばSi酸化物よりなる第1の保護膜61をエッチングするには、CF4のようなフッ素化合物系のガスを用いることが望ましい。
【0028】
また、図5(c)に示すようなストライプ状の第1の保護膜61をリフトオフ法によって形成することもできる。リフトオフ法では、ストライプ状の孔が開いた形状のフォトレジストをp型コンタクト層13上に形成し、そのフォトレジストの上から全面に第1の保護膜61を形成し、その後フォトレジストを溶解除去することにより、p型コンタクト層13と接触している第1の保護膜61のみを図5(c)に示すように残すものである。
なお、第1の保護膜61を形成する方法としては、リフトオフ法でストライプ状の第1の保護膜61を形成するよりも、図5(a)、(b)のようにエッチングにより形成する方が端面がほぼ垂直で形状が整ったストライプが得られやすい傾向にある。
【0029】
次に第2の工程において、図5(d)に示すように、第1の保護膜61が形成されたp型コンタクト層13の第1の保護膜61が形成されていない部分からエッチングして、第1の保護膜61の直下部分に保護膜の形状に応じたストライプ状の導波路領域を形成する。エッチングを行う場合、エッチストップをどの位置にするかでレーザ素子の構造、特性が異なってくる。エッチストップはp型コンタクト層よりも下の層であればどの窒化物半導体層で止めてもよい。図5に示す例ではp型コンタクト層13の下にあるp型クラッド層12の途中をエッチストップとしている。p型クラッド層の下端面からp型コンタクト層方向0.2μmよりも基板側をエッチストップとすると、ストライプがリッジとなって屈折率導波路型のレーザ素子ができる。下端面とは厚さ方向に対して最も下のクラッド層の面を指し、先にも述べたようにクラッド層の下に光ガイド層がある場合には、ガイド層とクラッド層の界面が下端面に相当する。エッチストップをこの下端面よりも上にすると、エッチング時間が短くなり、またエッチングレートを制御しやすいので、生産技術上都合がよい。
【0030】
また図5には示していないが、エッチストップをp型クラッド層の下端面よりも下にある窒化物半導体とすることもできる。下端面よりも基板側の層をエッチストップとすると、しきい値が著しく低下する傾向があり好ましい。
【0031】
第2の工程において、エッチング手段としては、ウエットエッチングやドライエッチング等が用いられるが、エッチングのし易いドライエッチングが好ましく用いられる。例えばRIE(反応性イオンエッチング)のようなドライエッチングを用いることができ、この場合、窒化物半導体をエッチングするには他のIII−V族化合物半導体で良く用いられているCl2、CCl4、SiCl4のような塩素系のガスが用いられ、これらのガスを用いると、第1の保護膜61としてSi酸化物が用いられている場合、Si酸化物との選択比が大きくできるため望ましい。
【0032】
図5の(d)に示すようにエッチングしてリッジ形状のストライプを形成した後、リッチ層201を形成する。リッチ層201の形成の方法は前記したとおりである。図5(e−1)には、蒸着によりリッジ形状のストライプの側面及びその側面から連続している平面にAlなどの蒸着膜を形成した状態を示してある。このAlなどの蒸着膜を形成後、熱拡散によりAlなどの蒸着膜と接している素子構造の表面から内部に向かってAlなどの豊富な部分を形成する。その後、図5(e−2)に示すようにAlなどの蒸着膜を除去することでリッチ層201を形成することができる。
【0033】
次にリッチ層201を形成した後、第3の工程において、図5(f)に示すように、第2の保護膜62を第1の保護膜61と異なる材料であって、絶縁性を有する材料を用いてストライプ状の導波路の側面、エッチングされて露出した窒化物半導体層(図5(f)では、p型クラッド層12)の平面、及び第1の保護膜61上に形成する。
第2の保護膜62を形成後に、エッチングにより第1の保護膜61を除去することにより、第1の保護膜61上に形成された第2の保護膜62のみが除去され、図5(g)に示すように、ストライプの側面及びp型クラッド層12の平面には第2の保護膜62が連続して形成される。このように第2の保護膜62をエッチングすることなく、第1の保護膜61を除去することを可能にするには、前記したように、第1の保護膜61と第2の保護膜62の材料を、第3の工程で行われるエッチング処理に対するエッチング速度の異なるものを選択して用いることにより可能となる。
第3の工程でのエッチング処理は、特に限定されないが、例えばフッ酸を用いてドライエッチングする方法が挙げられる。
【0034】
第2の保護膜62の材料としては、第1の保護膜61と異なる材料から選択され、第3の工程のエッチング処理で第1の保護膜61よりエッチング速度が遅い又はエッチングされにくい材料であって、ストライプの側面等に第2の保護膜62が形成可能な材料であれば特に限定されない。好ましい第2の保護膜としては、前記のように第1の保護膜61としてSi酸化物やレジスト材料が好ましく用いられることから、少なくとも第1の保護膜61の材料以外の材料で、第1の保護膜61よりエッチング速度が遅い材料が挙げられる。第1の保護膜61がSi酸化物である場合、第2の保護膜62の具体例としては、例えばTi、V、Zr、Nb、Hf、Taよりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物、BN、SiC及びAlNの内の少なくとも一種が用いられ、より好ましくはZrの酸化物、Hfの酸化物、BN及びSiCのいずれか一種以上の材料が用いられる。また、第2の保護膜62形成後、窒化物半導体をエッチングしないため、第2の保護膜62は、窒化物半導体とのエッチング速さに関して考慮されない。
また第2の薄膜層62として、Si酸化物を用いてもよく、この場合は、第1の保護膜61をSi酸化物より第3の工程でのエッチング速度の速い材料が選択され行われる。
【0035】
また、上記の如く、第1の保護膜61上に第2の保護膜を連続して形成することにより、高い絶縁性を保持でき、p型クラッド層12の上に均一な膜厚で形成できるため膜厚の不均一に起因する電流の集中の発生を防止できる。
また、上記第2の工程において、エッチストップをp型クラッド層12の途中としているため、第3の工程で図5(f)に示すように、第2の保護膜62はp型クラッド層12の平面に形成されるが、エッチストップをp型クラッド層12よりも下にすると、第2の保護膜はエッチストップした窒化物半導体層の平面に形成される。
【0036】
また、第2の保護膜62は、リフトオフ法によって形成することもできる。例えば、第2の保護膜62が上記した具体例のいずれかであり、第1の保護膜61をSi酸化物とすると、第2の保護膜62は、フッ酸に対して、Si酸化物よりエッチング速度が遅い又はエッチングされにくいといったエッチング選択性を有している。このため、図5(f)に示すようにストライプ導波路の側面、そのストライプが形成されている平面(エッチストップ層)、及び第1の保護膜61の表面に連続して第2の保護膜を形成した後、リフトオフ法により第1の保護膜61のみを除去すると、図5(g)に示すような、平面に対して膜厚が均一な第2の保護膜62が形成される。
【0037】
次に第4の工程において、図5(h)に示すように、第2の保護膜62とp型コンタクト層13の上に、そのp型コンタクト層13と電気的に接続したp電極20を形成する。ここで、前記工程により既に第2の保護膜62が形成されているので、p電極を形成する際、ストライプ幅の狭いコンタクト層のみに形成するといった細かい操作の必要がなく、p電極を大面積で形成でき、操作性が良好となる。
【0038】
また、本発明において、上記のような幅の狭いリッジ形状のストライプを有す得る場合、p電極上に形成されるpパッド電極としては、特に限定されないが、好ましくは、少なくともストライプ長さと同一の長さでp電極全面を覆って形成された金属を含む第1の薄膜層と、該第1の薄膜層上にストライプ長さより短い長さで形成された金属を含む第2の薄膜層とから形成され、または第1と第2の薄膜層との間に第3の薄膜層を形成してなると、pパッド電極の劈開性が向上し、p電極の剥離を防止するのに好ましい。例えば、後述の実施例で用いられている図2等に示されている第1の薄膜層31上に第2の薄膜層32を形成してなるpパッド電極101が挙げられる。
【0039】
第1の薄膜層が、Ni、Ti、Cr、W及びPt等の一種以上であると、劈開性、接着性、さらに放熱性等の点で好ましい。
また、第2の薄膜層が、Auからなると、熱伝導率がよく熱の放散が良好となり、さらにボンディングの際の接着性や衝撃の緩和等の点で好ましい。Auからなる第2の薄膜層は、劈開性が劣るが、ストライプ長さより短い形状であるので、第2の薄膜層の端面が劈開により形成される劈開面に一致しておらず、pパッド電極の劈開性に何ら影響を与えない。
また、第1の薄膜層と第2の薄膜層との間に、Pt、W、TiN、Cr及びNi等の少なくとも1種以上の材料を含む第3の薄膜層を形成すると、第3の薄膜層がバリア層となり第2の薄膜層の金属が拡散するのを防止でき好ましい。このように第2の薄膜層の拡散を防止できると、抵抗の上昇及びしきい値の上昇が抑えられ、それによってレーザ素子内部での熱の発生が防止されて、寿命特性を向上させるのに好ましい。
【0040】
本発明において、p及びn電極としては、種々の材料を適宜選択して用いることができ、例えば前記J.J.A.P.に記載されているオーミック接触を有する電極等が挙げられる。
【0041】
また、n電極が基板裏面に形成される場合、基板裏面にベタにn電極を形成後裏面からスクライブスすると、n電極に阻まれて窒化物半導体までスクライブが達しない場合があり、この問題点を防止するために、ウエハの基板裏面にパターン形状のn電極を形成することによりスクライブし易くなり、劈開性が向上する。パターン形状としては、ウエハを劈開して得られる1チップの形状が得られやすいように、チップの大きさとほぼ同程度の形状、例えば400μm×400μmの形状、であることが好ましい。つまりスクライブライン上及び/または劈開面上にn電極が存在しないようにパターンをつけてn電極を形成する。更にメタライズ電極もn電極と同様のパターン形状でn電極上に形成されると、スクライブし易くなり劈開性が向上する。n電極としては、特に限定されないが、例えばTi−Al、W−Al−W−Auなどを用いることができる。メタライズ電極としてはTi−Pt−Au−(Au/Sn)[膜厚0.1μm−0.2μm−0.7μm−0.3μm]、Ti−Pt−Au−(Au/Si)[膜厚前記と同様]、Ti−Pt−Au−(Au/Ge)[膜厚前記と同様]、Ti−Pt−Au−In[膜厚前記と同様]、Au/Sn[膜厚0.3μm]、In[膜厚前記と同様]、Au/Si[膜厚前記と同様]、Au/Ge[膜厚前記と同様]等を用いることができる。
n電極が裏面にパターン形状に形成される場合のチップ化の方法としては、例えば、裏面のn電極パターン間を裏面からスクライブによりバー状サンプルを作製し、端面へ反射ミラー形成後裏面からスクライブによりチップ化を行うことができる。
【0042】
また本発明のレーザ素子のその他の素子構造としては、特に限定されず、公知の種々の素子構造を用いることができる。
本発明のレーザ素子の素子構造を成長させる基板としては、従来知られている、サファイア、スピネル等の異種基板、又は、異種基板の上にSiO2等の窒化物半導体が成長しないかまたは成長しにくい材料からなる保護膜を形成して、その上に選択的に横方向の成長(ラテラル成長)をさせて得られる窒化物半導体基板等が挙げられる。好ましくはラテラル成長させて得られる結晶欠陥の少ない窒化物半導体基板が好ましい。結晶欠陥の少ない窒化物半導体基板上に、素子構造を形成すると、素子を構成する窒化物半導体も結晶欠陥が少なくなり、素子内での発熱を抑えるのに好ましい。また、基板が窒化物半導体基板であると、劈開し易くなりp電極の剥がれ防止の点でも好ましい。ラテラル成長に用いられる保護膜は、前記ストライプを形成する際に用いた保護膜とは異なる作用を示す。
【0043】
ラテラル成長を用いて得られる結晶欠陥の少ない窒化物半導体基板の成長方法としては、特に限定されずいずれの方法でもよいが、例えば、J.J.A.P.Vol.37(1998)pp.L309-L312に記載の方法や、本出願人が先に出願した特開平11−191659号に開示されている窒化物半導体と異なる異種基板上に成長させた窒化物半導体表面に凹凸部を形成し、その凸部及び凹部の平面上にSiO2等の前記保護膜を形成した後、側面に露出した窒化物半導体より横方向の成長を行い、保護膜上部に互いに横方向に成長した窒化物半導体を繋げる方法等が挙げられる。
また、ラテラル成長により得られる窒化物半導体基板は、素子構造を成長させる際に、異種基板を有する状態で行っても、異種基板を除去した状態で行ってもよい。
【0044】
本発明のレーザ素子の共振面は、リッジ形状のストライプと垂直になるように、窒化物半導体の{11−00}面[M面:六角柱状の結晶の側面に相当する面]で劈開することにより、鏡面状の良好な共振面を形成することができる。窒化物半導体のM面での劈開については、例えば本出願人が先に出願した特開平9−232676号公報に詳細が記載されている。
【0045】
【実施例】
以下の本発明の一実施の形態である窒化物半導体レーザ素子の実施例を示す。しかし本発明はこれに限定されない。
[実施例1]
図2は、本発明の一実施例に係るレーザ素子の構造を示す模式的な断面図であり、ストライプ導波路に垂直な方向で切断した際の図を示すものである。以下、この図を基に実施例1について説明する。
【0046】
(下地層2)
1インチφ、C面を主面とするサファイアよりなる異種基板1をMOVPE反応容器内にセットし、温度を500℃にして、トリメチルガリウム(TMG)、アンモニア(NH3)を用い、GaNよりなるバッファ層を200オングストロームの膜厚で成長させる。バッファ層成長後、温度を1050℃にして、同じくGaNよりなる下地層2を4μmの膜厚で成長させる。この下地層は保護膜を部分的に表面に形成して、次に窒化物半導体基板の選択成長を行うための下地層として作用する。
【0047】
(保護膜3)
下地層成長後、ウェーハを反応容器から取り出し、この下地層の表面に、ストライプ状のフォトマスクを形成し、PVD装置によりストライプ幅10μm、ストライプ間隔(窓部)2μmのSiO2よりなる保護膜3を形成する。
【0048】
(窒化物半導体基板4)
保護膜形成後、ウェーハを再度MOVPEの反応容器内にセットし、温度を1050℃にして、TMG、アンモニアを用い、アンドープGaNよりなる窒化物半導体基板4を20μmの膜厚で成長させる。この窒化物半導体基板は保護膜3上部において横方向に成長されたものであるため、結晶欠陥が105個/cm2以下と下地層2に比較して2桁以上少なくなる。
【0049】
(n型コンタクト層5)
次に、アンモニアとTMG、不純物ガスとしてシランガスを用い、窒化物半導体基板1の上に、1050℃でSiを3×1018/cm3ドープしたGaNよりなるn型コンタクト層5を4μmの膜厚で成長させる。
【0050】
(クラック防止層6)
次に、TMG、TMI(トリメチルインジウム)、アンモニアを用い、温度を800℃にしてIn0.06Ga0.94Nよりなるクラック防止層6を0.15μmの膜厚で成長させる。なお、このクラック防止層は省略可能である。
【0051】
(n型クラッド層7)
続いて、1050℃でTMA(トリメチルアルミニウム)、TMG、アンモニアを用い、アンドープAl0.16Ga0.84Nよりなる層を25オングストロームの膜厚で成長させ、続いてTMAを止めて、シランガスを流し、Siを1×1019/cm3ドープしたn型GaNよりなる層を25オングストロームの膜厚で成長させる。それらの層を交互積層して超格子層を構成し、総膜厚1.2μmの超格子よりなるn型クラッド層7を成長させる。
【0052】
(n型光ガイド層8)
続いて、シランガスを止め、1050℃でアンドープGaNよりなるn型光ガイド層8を0.1μmの膜厚で成長させる。このn型光ガイド層8にn型不純物をドープしても良い。
【0053】
(活性層9)
次に、温度を800℃にして、SiドープIn0.05Ga0.95Nよりなる障壁層を100オングストロームの膜厚で成長させ、続いて同一温度で、アンドープIn0.2Ga0.8Nよりなる井戸層を40オングストロームの膜厚で成長させる。障壁層と井戸層とを2回交互に積層し、最後に障壁層で終わり、総膜厚380オングストロームの多重量子井戸構造(MQW)の活性層を成長させる。
【0054】
(p型キャップ層10)
次に、温度を1050℃に上げ、TMG、TMA、アンモニア、Cp2Mg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を用い、p型光ガイド層11よりもバンドギャップエネルギーが大きい、Mgを1×1020/cm3ドープしたp型Al0.3Ga0.7Nよりなるp型キャップ層7を300オングストロームの膜厚で成長させる。
【0055】
(p型光ガイド層11)
続いてCp2Mg、TMAを止め、1050℃で、バンドギャップエネルギーがp型キャップ層10よりも小さい、アンドープGaNよりなるp型光ガイド層11を0.1μmの膜厚で成長させる。
【0056】
(p型クラッド層12)
続いて、1050℃でアンドープAl0.16Ga0.84Nよりなる層を25オングストロームの膜厚で成長させ、続いてCp2Mg、TMAを止め、アンドープGaNよりなる層を25オングストロームの膜厚で成長させ、総膜厚0.6μmの超格子層よりなるp型クラッド層12を成長させる。
【0057】
(p型コンタクト層13)
最後に、1050℃で、p型クラッド層9の上に、Mgを1×1020/cm3ドープしたp型GaNよりなるp型コンタクト層13を150オングストロームの膜厚で成長させる。
【0058】
以上のようにして窒化物半導体を成長させたウェーハを反応容器から取り出し、最上層のp型コンタクト層の表面にSiO2よりなる保護膜を形成して、RIE(反応性イオンエッチング)を用いSiCl4ガスによりエッチングし、図2に示すように、n電極を形成すべきn型コンタクト層5の表面を露出させる。このように窒化物半導体を深くエッチングするには保護膜としてSiO2が最適である。
【0059】
次に、図5(a)に示すように、最上層のp型コンタクト層13のほぼ全面に、PVD装置により、Si酸化物(主として、SiO2)よりなる第1の保護膜61を0.5μmの膜厚で形成した後、第1の保護膜61の上に所定の形状のマスクをかけ、フォトレジストよりなる第3の保護膜63を、ストライプ幅2μm、厚さ1μmで形成する。
【0060】
次に、図5(b)に示すように第3の保護膜63形成後、RIE(反応性イオンエッチング)装置により、CF4ガスを用い、第3の保護膜63をマスクとして、前記第1の保護膜61をエッチングして、ストライプ状とする。その後エッチング液で処理してフォトレジストのみを除去することにより、図5(c)に示すようにp型コンタクト層13の上にストライプ幅2μmの第1の保護膜61が形成できる。
【0061】
さらに、図5(d)に示すように、ストライプ状の第1の保護膜61形成後、再度RIEによりSiCl4ガスを用いて、p型コンタクト層13、およびp型クラッド層12をエッチングして、ストライプ状の導波路領域(この場合、リッジストライプ)を形成する。ストライプを形成する際、そのストライプの断面形状を図2に示すような順メサの形状とすると、横モードがシングルモードとなりやすく非常に好ましい。
【0062】
リッジ形状のストライプを形成後に、p型コンタクト層13にリッチ層が形成されないように保護するための膜を付けた状態で、リッジ形状のストライプの側面及びその側面から連続している平面上にAlをPVD装置により蒸着して蒸着膜を形成する[図5(e−1)]。次にアニール炉において、所定の時間、熱をかけて熱処理を行う。その後、酸でAlの蒸着膜を除去する。このようにして図5(e−2)のようにリッチ層201が形成される。
【0063】
リッチ層201を形成後、ウェーハをPVD装置に移送し、図5(f)に示すように、Zr酸化物(主としてZrO2)よりなる第2の保護膜62を、第1の保護膜61の上と、エッチングにより露出されたp型クラッド層12の上に0.5μmの膜厚で連続して形成する。
【0064】
次に、ウェーハをフッ酸に浸漬し、図5(g)に示すように、第1の保護膜61をリフトオフ法により除去する。
【0065】
次に図5(h)に示すように、p型コンタクト層13の上の第1の保護膜61が除去されて露出したそのp型コンタクト層の表面にNi/Auよりなるp電極20を形成する。但しp電極20は100μmのストライプ幅として、この図5(h)に示すように、第2の保護膜62の上に渡って形成する。
【0066】
次に、p電極20上の全面に連続して、Tiからなる第1の薄膜層31を1000オングストロームの膜厚で形成し、更に図2に示すようにストライプの側面等にも第1の薄膜層31を形成する。この連続して形成された第1の薄膜層31上に、後の工程で劈開により共振面を形成する際の劈開面に一致しない大きさ、つまり劈開面となる部分の上部を避けて、断続的にAuからなる第2の薄膜層32を8000オングストロームの膜厚で形成し、第1の薄膜層31及び第2の薄膜層32からなるpパッド電極101を形成する。
【0067】
pパッド電極形成後、一番最初に露出させたn型コンタクト層5の表面にはTi/Alよりなるn電極21をストライプと平行な方向で形成し、その上にTi/Pt/Auよりなるnパッド電極を形成する。
【0068】
以上のようにして、n電極とp電極及びpパッド電極とを形成したウェーハのサファイア基板を研磨して70μmとした後、ストライプ状の電極に垂直な方向で、基板側からバー状に劈開し、劈開面(11−00面、六角柱状の結晶の側面に相当する面=M面)に共振器を作製する。共振器面にSiO2とTiO2よりなる誘電体多層膜を形成し、最後にp電極に平行な方向で、バーを切断して図2に示すようなレーザ素子とする。なお共振器長は300〜500μmとすることが望ましい。
【0069】
このレーザ素子をヒートシンクに設置し、それぞれの電極をワイヤーボンディングして、室温でレーザ発振を試みたところ、発振波長400〜420nm、閾値電流密度2.9kA/cm2において室温で良好な連続発振を示す。さらに、絶縁性が良好となったことで、リーク電流やショートが防止でき、寿命特性の良好なレーザ素子を効率よく得ることができ、歩留まりが向上する。
【0070】
[実施例2]
実施例1において、Alからなるリッチ層201をイオン注入により形成する他は同様にしてレーザ素子を作製する。
イオン注入の方法としては、p型コンタクト層13の最上面に保護膜を付けた状態で、イオン注入装置でウエハ上面よりAlを所定のエネルギーに加速してウエハに打ち込む。次に、イオン注入でダメージを受けた部分を熱処理をして再結晶化させる。
得られたレーザ素子は、実施例1と同様に良好な素子特性を示し、さらに歩留まりも向上する。
【0071】
[実施例3]
図3は本発明の他の実施例に係るレーザ素子の構造を示す模式的な断面図であり、以下この図を元に実施例3について説明する。
【0072】
(窒化物半導体基板40)
実施例1において、下地層2の表面にストライプ状の保護膜3形成後、ウェーハを再度MOVPEの反応容器内にセットし、温度を1050℃にして、TMG、アンモニアを用い、アンドープGaNを5μmの膜厚で成長させる。その後、ウェーハをHVPE(ハイドライド気相成長法)装置に移送し、原料にGaメタル、HClガス、及びアンモニアを用い、アンドープGaNよりなる窒化物半導体基板40を200μmの膜厚で成長させる。このようにMOVPE法により保護膜3の上に窒化物半導体を成長させた後、HVPE法で100μm以上のGaN厚膜を成長させると結晶欠陥は実施例1に比較してもう一桁以上少なくなる。窒化物半導体基板40成長後、ウェーハを反応容器から取り出し、サファイア基板1、バッファ層2、保護膜3、アンドープGaN層を研磨により除去し、窒化物半導体基板40単独とする。
【0073】
後は実施例1と同様にして、研磨側と反対側の窒化物半導体基板40の上にn型コンタクト層5〜p型コンタクト層13までを積層する。
【0074】
p型コンタクト層13成長後、実施例1と同様にして、ストライプ状の第1の保護膜61を形成した後、第2の工程において、エッチングストップをn型コンタクト層5の表面とする。後は実施例1と同様にして、Alからなるリッチ層201を形成した後で、ZrO2を主成分とする第2の保護膜62をストライプ導波路の側面、及びn型コンタクト層5の表面に形成した後、それぞれのコンタクト層に電極を形成する。
次に、実施例1と同様にpパッド電極101を形成し、図3に示すような構造のレーザ素子とする。なお共振面を形成する場合、窒化物半導体基板の劈開面は実施例1と同じM面とする。
得られたレーザ素子は実施例1に比較して、閾値電流密度は1.8kA/cm2にまで低下し、寿命は3倍以上向上し、さらに実施例1と同様に絶縁性の向上によりリーク電流及びショートが良好に防止でき、良好な寿命特性を有するレーザ素子を歩留まりよく作製することができる。
【0075】
[実施例4]
図4は本発明の他の実施例に係るレーザ素子の構造を示す模式的な断面図であり、以下この図4を用いて実施例4について説明する。
【0076】
実施例3において、窒化物半導体基板40を作製する際にHVPE装置において原料にシランガスを加え、Siを1×1018/cm3ドープしたGaNよりなる窒化物半導体基板50を200μmの膜厚で成長させる。なおSi濃度は1×1017/cm3〜5×1019/cm3の範囲とすることが望ましい。窒化物半導体基板50成長後、実施例3と同様にしてサファイア基板1、バッファ層2、保護膜3、アンドープGaN層を研磨して除去し、窒化物半導体基板50単体とする。
【0077】
次にこの窒化物半導体基板50の上に実施例1と同様にして、クラック防止層6〜p型コンタクト層13までを積層成長させる。
p型コンタクト層13成長後、実施例1と同様にして、ストライプ状の第1の保護膜61を形成した後、第2の工程において、エッチングストップを図5に示すn型クラッド層7の表面とする。後は実施例1と同様にして、リッチ層201を形成し、その後、ZrO2を主成分とする第2の保護膜62をストライプ導波路の側面と、n型クラッド層7の表面とに形成した後、その第2の保護膜を介してp電極20を形成する。
【0078】
次に、p電極21上に、ストライプ長さと同一の長さとなるようにTiからなる第1の薄膜層31を膜厚1000オングストロームで、第2の薄膜層32の形状と同様の形状でPtよりなる第3の薄膜層を膜厚1000オングストロームで、及びストライプ長さより短い形状でAuからなる第2の薄膜層32を膜厚8000オングストロームで順に積層形成してなるpパッド電極101を図4に示すように形成する。第3の薄膜層は図示していないが、第2の薄膜層と同様の形状で形成する。一方、窒化物半導体基板の裏面側のほぼ全面にn電極21を形成する。電極形成後、窒化物半導体基板のM面で劈開して共振面を作製し、図4に示すような構造のレーザ素子とする。
【0079】
[実施例5]
前記J.J.A.P.に記載されているレーザ素子を示す図6のレーザ素子に、図1に示すように、実施例1と同様にしてリッチ層201を形成してなるレーザ素子を作製する。
得られたレーザ素子は、絶縁性が良好となりリーク電流の発生やショートの発生を防止でき、寿命特性の良好な素子を歩留まりよく作製することができる。
【0080】
[実施例6]
実施例1において、Alに替えてBを用いる他は同様にして、拡散によりBを豊富に含有するリッチ層201を形成されてなるレーザ素子を作製する。
その結果、実施例1とほぼ同等の良好な結果が得られる。
【0081】
[実施例7]
実施例2において、Alに替えてBを用いる他は同様にして、イオン注入によりBを豊富に含有するリッチ層201を形成されてなるレーザ素子を作製する。
その結果、実施例1とほぼ同等の良好な結果が得られる。
【0082】
【発明の効果】
本発明の窒化物半導体レーザ素子は、上記のように素子構造のリッチ形状のストライプの側面及びその側面から連続している平面の表面付近にAl又はBを豊富に含有するリッチ層を形成することにより、絶縁膜(第2の保護膜を含む)とリッチ層とが相乗的に作用して良好な絶縁性を有するレーザ素子を作製することができる。そして、リーク電流の防止やショートを防止が防止でき寿命特性の良好なレーザ素子を歩留まりよく得ることができる。
またさらに、本発明は、リッチ層の形成の状態により、光閉じこめを良好にすることができ、実効屈折率型の素子構造であっても、完全屈折率型の素子構造に変更することが可能となり、水平横モードの安定化やしきい値の低下の点で好ましいレーザ素子となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体レーザ素子の一部分を示す模式的断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体レーザ素子の模式的断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体レーザ素子の模式的断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る窒化物半導体レーザ素子の模式的断面図である。
【図5】図2〜図4のリッジ形状のストライプなどを形成する方法の各工程を説明するための、各工程におけるウェーハの部分的な構造を示す模式的断面図である。
【図6】従来のレーザ素子の構造を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1・・・異種基板
2・・・下地層
3・・・窒化物半導体基板成長用の保護膜
4、40、50・・・窒化物半導体基板
5・・・n型コンタクト層
6・・・クラック防止層
7・・・n型クラッド層
8・・・n型光ガイド層
9・・・活性層
10・・・p型キャップ層
11・・・p型光ガイド層
12・・・p型クラッド層
13・・・p型コンタクト層
15・・・絶縁膜
61・・・第1の保護膜
62・・・第2の保護膜
63・・・第3の保護膜
20・・・p電極
21・・・n電極
31・・・第1の薄膜層
32・・・第2の薄膜層
101・・・パッド電極
201・・・リッチ層
Claims (3)
- 少なくともn型窒化物半導体層、活性層及びp型窒化物半導体層を含む窒化物半導体層を有し、p型窒化物半導体層側からエッチングによりリッジ形状のストライプが形成されてなり、さらに少なくとも前記リッジ形状のストライプの側面に絶縁膜が形成されてなる窒化物半導体レーザ素子において、
前記絶縁膜と接している少なくともリッジ形状のストライプの側面及びストライプの側面から連続している平面の表面付近の窒化物半導体層にアルミニウム及び/又はホウ素を含有するリッチ層を有し、
窒化物半導体層のリッチ層の設けられた領域は、それ以外の領域の窒化物半導体層よりも屈折率が小さく、前記絶縁膜を介して前記ストライプの側面に電極が形成されていることを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。 - 前記リッチ層が、リッジ形状のストライプを形成後、露出されている少なくともリッジ形状のストライプの側面及びストライプの側面から連続している平面の表面に、アルミニウム及び/又はホウ素を拡散させることにより形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体レーザ素子。
- 前記リッチ層が、リッジ形状のストライプを形成後、露出されている少なくともリッジ形状のストライプの側面及びストライプの側面から連続している平面の表面に、アルミニウム及び/又はホウ素をイオン注入して形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体レーザ素子。
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