JPH11312841A - 窒化物半導体レーザ素子 - Google Patents

窒化物半導体レーザ素子

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JPH11312841A
JPH11312841A JP11768598A JP11768598A JPH11312841A JP H11312841 A JPH11312841 A JP H11312841A JP 11768598 A JP11768598 A JP 11768598A JP 11768598 A JP11768598 A JP 11768598A JP H11312841 A JPH11312841 A JP H11312841A
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JP
Japan
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nitride semiconductor
layer
stripe
substrate
electrode
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Application number
JP11768598A
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English (en)
Inventor
Masahiko Sano
雅彦 佐野
Shuji Nakamura
修二 中村
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Nichia Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Nichia Chemical Industries Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/484Connecting portions
    • H01L2224/48463Connecting portions the connecting portion on the bonding area of the semiconductor or solid-state body being a ball bond

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  • Semiconductor Lasers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 窒化物半導体レーザ素子を高出力で使用する
ために、レーザ素子の閾値を低下させる。 【構成】 第1の主面と第2の主面とを有する窒化物半
導体基板の第1の主面上に、少なくともn型窒化物半導
体層、活性層、及びp型窒化物半導体層とが順に積層さ
れ、p型窒化物半導体層側にp電極が形成され、窒化物
半導体基板の第2の主面側にn電極が形成されてなる窒
化物半導体レーザ素子であり、前記p型窒化物半導体層
には、p側クラッド層とそのp側クラッド層の上にp側
コンタクト層とを有し、さらにp側コンタクト層側から
窒化物半導体の一部を除去することにより形成されたス
トライプ状の導波路領域が形成され、そのストライプの
両側面と連続した窒化物半導体の平面が、前記p側クラ
ッド層の膜厚方向において、下端面からp側コンタクト
層方向0.2μmよりも基板側にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は窒化物半導体(Ina
bGa1-a-bN、0≦a、0≦b、a+b≦1)よりなるレ
ーザ素子に係り、特に窒化物半導体を基板とするレーザ
素子の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】我々は窒化物半導体基板の上に、活性層
を含む窒化物半導体レーザ素子を作製して、世界で初め
て室温での連続発振1万時間以上を達成したことを発表
した(ICNS'97 予稿集,October 27-31,1997,P444-446、
及びJpn.J.Appl.Phys.Vol.36(1997)pp.L1568-1571、Pa
rt2,No.12A,1 December 1997)。基本的な構造として
は、サファイア基板上部に部分的に形成されたSiO2
膜を介し、そのSiO2膜の上部において、横方向に成
長されたn−GaNよりなる窒化物半導体基板の上に、
レーザ素子構造となる窒化物半導体層が複数積層されて
なる。(詳細はJpn.J.Appl.Phys.Vol.36参照)
【0003】図3は従来のレーザ素子の一構造を示す模
式断面図である。この図は前記J.J.A.P.に示される
図とほぼ同じ図である。この図に示すように従来のレー
ザ素子ではp−Al0.14Ga0.86N/GaNの超格子構
造よりなるp側クラッド層から上に導波路領域に相当す
るリッジストライプが設けられており、そのリッジスト
ライプの両側面とp側クラッド層の平面とに渡って、S
iO2よりなる絶縁膜が形成され、その絶縁膜を介して
p−GaN層と電気的に接続されたp電極が形成されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザ素子で
は、窒化物半導体基板は、SiO2膜の上部に横方向に
成長されているため、サファイア基板との界面から縦方
向に伸びる貫通転位が途中で止まり、結晶欠陥が非常に
少なく結晶性がよい。さらにその窒化物半導体基板に上
に成長させた窒化物半導体層は基板の性質を引き継ぐた
めに、全体として結晶欠陥が少なくなり、レーザ素子を
作製しても活性層から結晶欠陥が転位ににくくなり長寿
命となった。
【0005】しかしながら、結晶性の良い基板が得られ
て、長時間の連続発振が実現されたといっても2mW出
力の状態である。レーザを書き込み光源として利用する
ためには、この10倍の出力において、5千時間以上の
連続発振を実現する必要がある。一般にレーザ素子の寿
命はほとんど閾値における電流、電圧に依存しており、
閾値における電流、電圧を低下させることが非常に重要
である。従って本発明の目的とするところは、窒化物半
導体レーザ素子を高出力で使用するために、レーザ素子
の閾値を低下させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の窒化物半導体レ
ーザ素子は、第1の主面と第2の主面とを有する窒化物
半導体基板の第1の主面上に、少なくともn型窒化物半
導体層、活性層、及びp型窒化物半導体層とが順に積層
され、p型窒化物半導体層側にp電極が形成され、窒化
物半導体基板の第2の主面側にn電極が形成されてなる
窒化物半導体レーザ素子であって、前記p型窒化物半導
体層には、p側クラッド層とそのp側クラッド層の上に
p側コンタクト層とを有し、さらにp側コンタクト層側
から窒化物半導体の一部を除去することにより形成され
たストライプ状の導波路領域が形成され、そのストライ
プの両側面と連続した窒化物半導体の平面が、前記p側
クラッド層の膜厚方向において、下端面からp側コンタ
クト層方向0.2μmよりも基板側にあることを特徴と
する。p側クラッド層とは即ちキャリア閉じ込め、若し
くは光閉じ込めとして作用する層のことであり、窒化物
半導体レーザ素子の場合、少なくともAlを含む窒化物
半導体層を有する層で構成され、例えばAlGaN/G
aN、AlGaN/InGaN等の超格子で構成でき
る。また、p側コンタクト層とはキャリアを注入するた
めのp電極形成層のことであり、レーザ素子の最上層に
形成され、例えばGaN、InGaN等で構成でき、キ
ャリア濃度が異なる複数層とされる場合もある。
【0007】好ましくは、前記ストライプの両側面と連
続した窒化物半導体の平面がp側クラッド層下端面より
も基板側にあることを特徴とする。なおp側クラッド層
の下端面とは、p側クラッド層が形成されている下地層
と、そのp側クラッド層と界面を指すものとする。また
下端面からp側コンタクト層方向0.2μmとは、前記
界面から、p側クラッド層が0.2μm残った状態を指
す。
【0008】さらに、前記ストライプ状の導波路領域の
ストライプ側面、及びそのストライプ側面と連続した窒
化物半導体平面には、絶縁膜が形成されており、前記p
電極はその絶縁膜を介して形成されて、p側コンタクト
層と電気的に接続されていることを特徴とする。
【0009】また本発明のレーザ素子は、前記p電極が
金属線でボンディングされており、そのボンディング位
置が前記ストライプの直上部にないことを特徴とする。
金属線としてはAu、Ag、Pt、Cu、Al等が使用
できるが、一般的にはAuを使用する。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明のレーザ素子の一構
造を示す模式的な断面図であり、ストライプ状の導波路
の長手方向に垂直な方向、即ち共振面に平行な方向で素
子を切断した際の図を示している。基本的に構造とし
て、GaNよりなる基板1の上に、InGaNよりなる
クラック防止層2、AlGaN/GaN超格子よりなる
n側クラッド層3、GaNよりなるn側光ガイド層4、
InGaN障壁/InGaN井戸多重量子井戸構造から
なる活性層5、AlGaNよりなるキャップ層6、Ga
Nよりなるp側光ガイド層7、AlGaN/GaN超格
子よりなるp側クラッド層8、GaNよりなるp側コン
タクト層9が順に積層された構造を有する。さらにp側
コンタクト層側から、n側クラッド層の表面が露出する
まで、ストライプ状の導波路領域が形成されるように、
窒化物半導体層の一部が除去されている。そのエッチン
グによりn側クラッド層3の上にはストライプ状の導波
路領域が形成されている。なお本発明において、活性層
を中心として活性層から基板側にある層をn側、p電極
側にある層をp側の窒化物半導体層という。
【0011】さらにそのストライプの側面、及びその側
面と連続したn側クラッド層3の平面にはZrO2より
なる絶縁膜100が、p側コンタクト層9の最上層を露
出するように形成され、p側コンタクト層9にはそのコ
ンタクト層と電気的に接続したp電極20が絶縁膜10
0を介して形成されている。絶縁膜の材料としてはSi
2が多用されるが、本発明ではむしろSiO2よりも、
Ti、V、Zr、Nb、Hf、Taよりなる群から選択
された少なくとも一種の元素を含む酸化物薄膜、BN、
SiC、AlNの内の少なくとも一種とすることが望ま
しく、その中でも特に、Zr、Hfの酸化物、BN、S
iCを用いる。なおSiCはスパッタ、蒸着等のCVD
による製膜ではアモルファス状になるため絶縁体であ
り、またn、p型の不純物を含んでいないSiCも絶縁
体である。
【0012】絶縁膜100はストライプ導波路の側面、
及び側面と連続した窒化物半導体層の平面に形成するこ
とにより、実質的に埋め込み型のレーザ素子が作製でき
る。さらにp電極20の表面積を広げて、p電極の上に
ボンディングしやすくしていると共に、p、n両電極間
のショートを防止している。またエッチストップが、p
側クラッド層の下端面よりも上にあると、積層した窒化
物半導体層中にできる非常に細かいピット、欠陥等の要
因により、素子にリーク電流が発生しやすい。最初にリ
ーク電流があると、レーザ発振を続けることにより、そ
のリーク電流が徐々に大きくなって、ついには電極間で
ショートしてしまう。従って、本発明の最も好ましい状
態において、エッチングストップがp側クラッド層の下
端面よりも下にあると、リーク電流がほとんどなくな
り、ショートしにくくなる。これはp側クラッド層に屈
折率を小さくしてバンドギャップエネルギーを大きくす
る目的で、AlGaN等のAlを含む窒化物半導体が使
用されており、Alを含む窒化物半導体は、Alを含ま
ない窒化物半導体に比較して結晶性成長が難しく、内部
に欠陥、ピット等が発生しやすい傾向にある。エッチス
トップをp側クラッド層の下端面よりも下にすると、p
層側の窒化物半導体層中の欠陥が少ないのでリーク電流
が無くなって、電極間のショートが無くなることによ
る。このため、信頼性に優れたレーザ素子が得られる。
【0013】ストライプ状導波路を形成する場合、その
ストライプ幅は4μm〜0.5μm、さらに好ましくは
3μm〜1μmに調整する。4μmよりも広いと横モー
ドが多モードとなりやすく、また0.5μmより狭い
と、ストライプの形成が難しく、また電極との接触面積
が小さいため、閾値が上昇しやすい。
【0014】また本発明のレーザ素子では p電極20
へのワイヤー22のボンディング位置を、ストライプの
直上部からはずすことにより、ボンディング時の応力が
直接活性層に係らないようにしているので、活性層の結
晶性を悪くすることが少なくなって、レーザ発振時に信
頼性に優れた素子を実現できる。
【0015】
【実施例】[実施例1]以下、図1のレーザ素子を得る
具体例について説明するが、本発明のレーザ素子の構造
は図1の素子に必ずしも限定されるものではない。
【0016】(窒化物半導体基板1)MOVPE法によ
り2インチφのサファイア基板上に、600℃でGaN
よりなる第1のバッファ層を厚さ200オングストロー
ム成長させ、その上に1050℃でアンドープGaNよ
りなる第2のバッファ層を5μm成長させる。第2バッ
ファ層成長後、反応容器から基板を取り出し、CVD装
置を用いて、第2のバッファ層の上にストライプ幅10
μm、ストライプ間隔(窓部)2μmのSiO 2よりな
る保護膜を形成する。保護膜形成語、基板を再度MOV
PE装置に移送し、1050℃にて、アンドープGaN
を窓部から保護膜の上部にまで成長させ、アンドープG
aNが保護膜上部において横方向に成長して繋がるよう
にする。その後、ウェーハをHVPE(ハイドライド気
相成長法)装置に移送し、原料にGaメタル、HClガ
ス、及びアンモニア、シランガスを用い、Siを2×1
18/cm3ドープしたGaNよりなる窒化物半導体基板
1を200μmの膜厚で成長させる。このように窒化物
半導体基板を作製するには、サファイアのような異種基
板上に窒化物半導体を成長させた後、その窒化物半導体
の上に部分的にSiO2のような窒化物半導体が表面に
成長しないか若しくは成長しにくい性質を有するほぼ膜
を部分的に形成し、その保護膜の窓部から窒化物半導体
を横方向に100μm以上の膜厚となるように成長させ
ると、結晶欠陥の少ない窒化物半導体基板が得られる。
【0017】SiドープGaNよりなる窒化物半導体基
板成長後、HVPE装置から基板を取り出し、研磨機を
用いて、サファイア基板、第1、第2のバッファ層、保
護膜、及びアンドープGaN層を除去し、アズグロウン
(asgrown)側を第1の主面、サファイア基板研磨側を
第2の主面とする窒化物半導体基板1を得る。
【0018】(クラック防止層2)以上のようにして得
られた窒化物半導体基板1の第1の主面上に、MOVP
E法を用いて、800℃にてIn0.06Ga0.94Nよりな
るクラック防止層2を0.15μmの膜厚で成長させ
る。なお、このクラック防止層、GaN、InGaN等
により0.5μm以下の膜厚で成長させると、次にAl
を含む窒化物半導体層を含むクラッド層が成長しやすく
なるが、省略することもできる。
【0019】(n側クラッド層3)続いて、1050℃
にてアンドープAl0.16Ga0.84Nよりなる層を25オ
ングストロームの膜厚で成長させ、続いてTMAを止め
て、シランガスを流し、Siを1×1019/cm3ドープ
したn型GaNよりなる層を25オングストロームの膜
厚で成長させる。それらの層を交互に積層して超格子層
を構成し、総膜厚1.2μmの超格子よりなるn側クラ
ッド層3を成長させる。n側クラッド層3は、Alを含
む窒化物半導体層、好ましくはAlXGa1-XN(0<X
<1)を含む超格子構造とすることが望ましく、さらに
好ましくはGaNとAlGaNとを積層した超格子構造
とする。超格子とした場合、不純物はいずれか一方の層
に多くドープして、いわゆる変調ドープを行うと結晶性
が良くなる傾向にあるが、両方に同じようにドープして
も良い。n側クラッド層3を超格子構造とすることによ
って、クラッド層全体のAl混晶比を上げることができ
るので、クラッド層自体の屈折率が小さくなり、さらに
バンドギャップエネルギーが大きくなるので、閾値を低
下させる上で非常に有効である。さらに、超格子とした
ことにより、クラッド層自体に発生するピットが超格子
にしないものよりも少なくなるので、ショートする確率
も低くなる。なお、発振波長が長波長の430〜550
nmのレーザ素子ではこのクラッド層はn型不純物をド
ープしたGaNでも良い。
【0020】(n側光ガイド層4)続いて、シランガス
を止め、1050℃でアンドープGaNよりなるn側光
ガイド層4を0.1μmの膜厚で成長させる。n側光ガ
イド層4は、n側クラッド層3のAlGaNよりもバン
ドギャップエネルギーの小さい窒化物半導体を含む層で
形成することができ、例えばGaN、InGaNが成長
できる。またこのn側光ガイド層4にn型不純物をドー
プしても良い。なお、発振波長が長波長の430〜55
0nmのレーザ素子ではこのガイド層はInGaNを含
む超格子層としても良い。
【0021】(活性層5)次に、800℃で、Siドー
プIn0.01Ga0.95Nよりなる障壁層を100オングス
トロームの膜厚で成長させ、続いて同一温度で、アンド
ープIn0.2Ga0 .8Nよりなる井戸層を40オングスト
ロームの膜厚で成長させる。障壁層と井戸層とを2回交
互に積層し、最後に障壁層で終わり、総膜厚380オン
グストロームの多重量子井戸構造よりなる(MQW)の
活性層5を成長させる。活性層は本実施例のようにアン
ドープでもよいし、またn型不純物及び/又はp型不純
物をドープしても良い。不純物は井戸層、障壁層両方に
ドープしても良く、いずれか一方にドープしてもよい。
なお障壁層にのみn型不純物をドープすると閾値が低下
しやすい。
【0022】(p側キャップ層6)次に1050℃で、
p側光ガイド層7よりもバンドギャップエネルギーが大
きい、Mgを1×1020/cm3ドープしたp型Al0.3
0.7Nよりなるp側キャップ層を300オングストロ
ームの膜厚で成長させる。
【0023】(p側光ガイド層7)続いて1050℃
で、バンドギャップエネルギーがp側キャップ層10よ
りも小さい、アンドープGaNよりなるp側光ガイド層
7を0.1μmの膜厚で成長させる。p側光ガイド層7
も、p側クラッド層8のAlGaNよりもバンドギャッ
プエネルギーの小さい窒化物半導体を含む層で形成する
ことができ、例えばGaN、InGaNが成長できる。
またこのp側光ガイド層8にp型不純物をドープしても
良い。なお、発振波長が長波長の430〜550nmの
レーザ素子ではこのガイド層はInGaNを含む超格子
層としても良い。
【0024】(p側クラッド層8)続いて1050℃で
MgドープAl0.16Ga0.84Nよりなる層を25オング
ストロームの膜厚で成長させ、続いてアンドープGaN
よりなる層を25オングストロームの膜厚で成長させ、
総膜厚0.6μmの超格子層よりなるp側クラッド層8
を成長させる。p側クラッド層8の好ましい構成につい
ては、n側クラッド層3と同じであるので省略する。な
お、発振波長が長波長の430〜550nmのレーザ素
子ではこのクラッド層はp型不純物をドープしたGaN
でも良い。
【0025】(p側コンタクト層9)最後に、1050
℃で、p側クラッド層8の上に、Mgを1×1020/cm
3ドープしたp型GaNよりなるp側コンタクト層を1
50オングストロームの膜厚で成長させる。p側コンタ
クト層はp型のInXAlYGa1-X-YN(0≦X、0≦
Y、X+Y≦1)で構成することができ、好ましくはMg
をドープしたGaN、InGaNとすれば、p電極20
と最も好ましいオーミック接触が得られる。コンタクト
層13は電極を形成する層であるので、1×1017/cm
3以上の高キャリア濃度とすることが望ましい。1×1
17/cm3よりも低いと電極と好ましいオーミックを得
るのが難しくなる傾向にある。さらにコンタクト層の組
成をGaN、InGaN、若しくはGaN、InGaN
を含む超格子とすると、電極材料と好ましいオーミック
が得られやすくなる。
【0026】以上のようにして窒化物半導体を成長させ
たウェーハを反応容器から取り出し、最上層のp側コン
タクト層9の表面に、所定の形状のマスクを介して、幅
1.5μmのストライプからなるSiO2よりなる保護
膜を形成する。保護膜形成後、RIE(反応性イオンエ
ッチング)を用いSiCl4ガスにより、図1に示すよ
うに、n側クラッド層3の表面が露出するまでエッチン
グを行い、幅1.5μmのストライプ状の導波路を形成
する。
【0027】ストライプ導波路形成後、SiO2マスク
をつけたまま、窒化物半導体層の表面にZrO2よりな
る絶縁膜100を形成する。絶縁膜100形成後、バッ
ファードフッ酸に浸漬して、p側コンタクト層の上に形
成したSiO2を溶解除去し、リフトオフ法によりSi
2と共に、p側コンタクト層の上にあるZrO2を除去
する。このように導波路領域を形成するための保護膜を
SiO2で形成し、その上からZrO2等のSiO2と異
なる材料よりなる絶縁膜を形成して、リフトオフ法によ
りコンタクト層の上の絶縁膜のみを除去することによ
り、ストライプ導波路の側面及びその側面と連続した窒
化物半導体層の表面に均一な膜厚で絶縁性の高い膜が製
膜できる。
【0028】絶縁膜100形成後、Ni/Auからなる
p電極20を図1に示すように、絶縁膜100を介して
p側コンタクト層9と良好なオーミックが得られるよう
に形成する。一方GaN基板の第2の主面側にはTi/
Alよりなるn電極21を全面に形成する。
【0029】p、n電極両形成後、GaN基板1のM面
(窒化物半導体を六角柱で表した場合にその六角柱の側
面に相当する面)でGaN基板1を劈開して、その劈開
面に共振器を作製する。なお、前にストライプ導波路を
形成する際、この劈開面を予め決定しておき、ストライ
プ方向がこの劈開面に対して、ほぼ垂直になるように設
計することは言うまでもない。そしてストライプに平行
な方向で切断してレーザチップとする。
【0030】レーザチップ作製後、GaN基板のn電極
21側をメタライズされたヒートシンクに設置して、図
1に示すようにp電極20のストライプの直上部にない
位置にAu線をワイヤーボンディングしてレーザ素子と
する。このレーザ素子を室温でレーザ発振を試みたとこ
ろ、発振波長400〜420nm、閾値電流密度1.8
kA/cm2において室温連続発振を示し、電流電圧特性
を測定しても、初期のリーク電流はほとんど発生してい
なかった。さらに電流値を上げて出力を上げ、40mW
としても、素子自体にショートは発生せず、50時間以
上の連続発振を続けた。
【0031】[実施例2]実施例1のレーザ素子を作製
する工程において、p側コンタクト層9の表面に、Si
2よりなるマスクを形成した後、エッチング深さをp
側クラッド層が0.2μmの膜厚で残るようにする他
は、同様にしてレーザ素子を作製したところ、閾値電流
密度が2.0kA/cm2に上昇し、若干リークが発生し
たが、40mWにおいて、50時間でショートするもの
はなかった。
【0032】図2は、実施例のレーザ素子において、p
側コンタクト層9側からエッチングを行い、そのエッチ
ングストップを各窒化物半導体層とした場合に、レーザ
素子の閾値電流密度と、エッチング深さとの関係を示し
ている。Aはp側クラッド層8の上端面から0.1μm
入った所、Bは実施例2、Cはp側光ガイド層7の中
央、Dはn側光ガイド層4の中央、Eは実施例1(n側
クラッド層3の中央)、Fは基板上端面から0.1μm
入ったところを示している。この図に示すように2.0
kA/cm2以下の閾値電流密度を得るためには、B点よ
りも深くエッチングすることが望ましい。2.0kA/
cm2より閾値が高くなると、高出力で500時間以上連
続発振させた場合に、レーザ素子がきれやすい傾向にあ
る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、窒化物半導体を基
板とする本発明のレーザ素子では、導波路ストライプが
形成される位置を所定の位置よりも基板側にしているた
めに、閾値電流が低く、信頼性の高いレーザ素子が得ら
れる。またストライプの側面に絶縁膜を形成して、その
絶縁膜を介して良好なオーミックが得られた大面積のp
電極が形成されているため、そのp電極の上にワイヤー
ボンディングする際に、ボンディング面積が広く取れて
生産技術上非常に好ましい素子が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例にかかるレーザ素子の構造
を示す模式断面図。
【図2】 本発明の他の実施例に係るレーザ素子の構造
を示す模式断面図。
【図3】 従来のレーザ素子の構造を示す模式断面図。
【符号の説明】
1・・・異種基板 2・・・下地層 3・・・窒化物半導体基板成長用の保護膜 1・・・窒化物半導体基板 2・・・クラック防止層 3・・・n側クラッド層 4・・・n側光ガイド層 5・・・活性層 6・・・p側キャップ層 7・・・p側光ガイド層 8・・・p側クラッド層 9・・・p側コンタクト層 20・・・p電極 21・・・n電極 22・・・ワイヤー 100・・・絶縁膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の主面と第2の主面とを有する窒化
    物半導体基板の第1の主面上に、少なくともn型窒化物
    半導体層、活性層、及びp型窒化物半導体層とが順に積
    層され、p型窒化物半導体層側にp電極が形成され、窒
    化物半導体基板の第2の主面側にn電極が形成されてな
    る窒化物半導体レーザ素子であって、 前記p型窒化物半導体層には、p側クラッド層とそのp
    側クラッド層の上にp側コンタクト層とを有し、さらに
    p側コンタクト層側から窒化物半導体の一部を除去する
    ことにより形成されたストライプ状の導波路領域が形成
    され、そのストライプの両側面と連続した窒化物半導体
    の平面が、前記p側クラッド層の膜厚方向において、下
    端面からp側コンタクト層方向0.2μmよりも基板側
    にあることを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 前記ストライプの両側面と連続した窒化
    物半導体の平面がp側クラッド層下端面よりも基板側に
    あることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体レ
    ーザ素子。
  3. 【請求項3】 前記ストライプ状の導波路領域のストラ
    イプ側面、及びそのストライプ側面と連続した窒化物半
    導体平面には、絶縁膜が形成されており、前記p電極は
    その絶縁膜を介して形成されて、p側コンタクト層と電
    気的に接続されていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  4. 【請求項4】 前記p電極は金属線でボンディングされ
    ており、そのボンディング位置が前記ストライプの直上
    部にないことを特徴とする請求項1乃至3の内のいずれ
    か1項に記載の窒化物半導体レーザ素子。
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