JP4824335B2 - 先行待機型立軸ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、先行待機型立軸ポンプに関する。
吸込水槽への短時間かつ多量の雨水等の流入に対処するために、種々の先行待機型立軸ポンプが提案されている。先行待機型立軸ポンプは吸込水槽内の水位が大幅に低下しても運転状態を継続可能であり、降雨情報等に基づいて予め始動しておいて吸込水槽への雨水流入と同時に揚水を開始できる
先行待機運転では、低水位での水位変動による急激な流量変動を防止し、それによって原動機の電気的な負荷や、ポンプを構成する個々の要素に作用する機械的な負荷を安定させ、かつ振動や騒音を低減することが重要である。この目的のために、特許文献1及び2に記載の先行待機型立軸ポンプは、ポンプのケーシングの羽根車よりも下方に形成された給気孔に一端が連通し、他端が大気に常に開放された給気管を備えている。吸込水槽内がある水位まで低下すると吸気管を介してケーシング内に空気が供給され、揚水される水に空気の泡が混じる(気水混合運転)。水位が低下する程供給される空気の量が増加し、それに対応して水の流量が減少するので、前述の急激な流量変動の影響が緩和される。この気水混合運転において水位が給気孔まで低下すると、揚水が停止する。この揚水停止時には、ケーシング内の羽根車と給気孔の間の領域に空気溜まりが形成される一方、ケーシング内の羽根車よりも上方の領域には水柱が形成される(エアロック運転)。
しかし、特許文献1及び2に記載の先行待機型立軸ポンプでは、前述のエアロック運転と通常の揚水運転を短い時間間隔で繰り返えす現象(いわゆるハンチング現象)が生じる。このハンチング現象は大きな負荷変動を生じ、振動や騒音の原因となる。以下、ハンチング現象のメカニズムを説明する。エアロック運転中の吸水槽への少量の雨水等の流入や、羽根車上方の水柱から漏れた水の吸込水槽への落下により、水位が僅かに上昇して給気孔を塞ぐ。給気孔が塞がれると空気溜まりを形成していた空気が排気され、吸込ベル内の水位が上昇する。吸込ベル内の水位が羽根車まで上昇すると、再び揚水が開始される。しかし、水位の上昇が吸込水槽への少量の雨水の流入や水柱からの水の漏れに起因する場合、揚水運転が開始されると直ちに水位が低下して給気孔が開放される。その結果、揚水運転が開始されても直ぐにエアロック運転の状態に戻る。以上の動作の繰り返しでハンチング現象が起こる。
特許第2899873号明細書 特許第3191099号明細書
本発明は、先行待機型立軸ポンプにおけるハンチング現象の発生を防止することを課題とする。
本発明は、吸込水槽内で開口する吸込口を下端に有すると共に、吐出口を上端に有するケーシングと、このケーシング内に配置された羽根車とを備える先行待機型立軸ポンプにおいて、前記羽根車の下端よりも下方の前記ケーシングに形成された第1の空気孔に一端が連通し、他端が前記吸込水槽の想定最高水位よりも上方で大気に開放している第1の空気流路と、前記第1の空気孔より上方、かつ前記羽根車の下端よりも下方の前記ケーシングに形成された第2の空気孔に一端が連通し、他端が前記想定最高水位よりも上方で大気に開放している第2の空気流路とを備え、前記第1の空気流路から前記第1の空気孔を介して前記ケーシング内に流入可能な空気の流量である第1の空気流量よりも、前記第2の空気流路から前記第2の空気孔を介して前記ケーシング内に流入可能な空気で第2の空気流量が少ないことを特徴とする先行待機型立軸ポンプを提供する。
吸込水槽内の水位が十分高い場合には、第1及び第2の空気孔は共にケーシング内を吸込口から羽根車に向けて流れる水により塞がれ、回転する羽根車によって吸込口から吐出口へ揚水される水に空気は混ざらない(通常揚水運転)。第1の空気孔より所定量(例えば、V/2g:Vはケーシング中の水の速度、gは重力加速度)だけ上方の高さ位置まで吸込水槽内の水位が低下すると、第1の空気流路から第1の空気孔を介してケーシング内への空気の流入が始まり、羽根車によって吸込口から吐出口へ揚水される水に空気の泡が混ざる(気水混合運転)。第1の空気孔が開放されるまで水位が低下すると、第1の空気孔からの空気の流入量が増加して揚水が停止する。揚水が停止すると、ケーシング内の羽根車と第1の空気孔の間の領域に空気溜まりが形成される一方、ケーシング内の羽根車よりも上方の領域には水柱が形成される(エアロック運転)。空気溜まりを形成する空気は羽根車により徐々に水柱側へ排気されるが、第1の空気流路から第1の空気孔を介してケーシング内に流入する空気、及び第2の空気流路から第2の空気孔を介してケーシング内に流入する空気により空気溜まりが維持される。
エアロック運転の状態となった後、第1の空気孔を塞ぐだけでなく第2の空気孔までケーシング内の水位が上昇すると、空気溜まりへの空気の流入が停止するので空気溜まりを形成していた空気が羽根車により排気され、ケーシング内の水位が羽根車まで上昇すると気水混合運転を経て通常揚水運転が開始される。換言すれば、エアロック運転の状態となった後は、ケーシング内の水位が第2の空気孔に達するまでは通常揚水運転に移行せず、エアロック運転が維持される。いったんエアロック運転状態となった後は、ケーシング内の水位が第1の空気孔に対応する水位と第2の空気孔の対応する水位の間であればエアロック運転が維持され、エアロック運転から通常揚水運転への移行に要する水位上昇量が大きい。従って、エアロック運転中に吸込水槽への少量の水の流入や水柱からの水の漏れにより吸込水槽内の水位が僅かに上昇しても、エアロック運転の状態が維持され、ハンチング現象の発生を防止できる。
第1及び第2の空気流路は全体が空気管により構成されていてもよいが、その全部又は一部がケーシングの内部に形成された流路であってもよい。
前記第1の空気流路から前記第1の空気孔を介して前記ケーシング内に流入可能な空気の流量である第1の空気流量よりも、前記第2の空気流路から前記第2の空気孔を介して前記ケーシング内に流入可能な空気で第2の空気流量が少ない。例えば、第1の空気流量が8〜10m/分程度である場合、第2の空気流量0.8〜1.0m/分程度に設定される。第1及び第2の空気流路が空気管からなる場合、空気管の内径を異ならせることで第1の空気流量よりも第2の空気流量を少なく設定できる。また、第2の空気流路に流量調整弁を設ければ、この流量調整弁の操作によって第2の空気量の調節が可能となり、第2の空気流量を確実に第1の空気流量よりも少なく設定できる。
第1の空気流量よりも第2の空気流量が十分小さく設定されていれば、通常揚水運転から気水混合運転に移行するまで及び気水混合運転中、第2の空気流路から第2の空気孔を介してケーシング内に流入する空気は無視できる程度に少量である。換言すれば、第2の空気流路から第2の空気孔を介してケーシング内に流入する空気によって、通常揚水運転から気水混合運転に移行することはない。また、気水混合運転の状態は、第1の空気流路から第1の空気孔を介してケーシング内に流入する空気によって維持される。
前記吸込口から流入する水の旋回を防止するための複数の整流板を前記吸込口側の前記ケーシングの内部に備える場合、前記整流板の上端は前記第2の空気孔よりも下方に位置することが好ましい。
整流板の上端が第2の空気孔よりも下方に位置していれば、揚水運転時及び気水混合運転時に、ケーシング内の第2の空気孔を含む領域に旋回流が形成される。揚水運転時及び気水混合運転時には、この旋回流により第2の空気孔が閉鎖された状態で維持されるので、第2の空気通路から第2の空気孔を介したケーシング内への空気の流入をより一層低減し、ないしは流入をなくすことができる。
本発明の先行待機型立軸ポンプは、第1の空気孔及び第1の空気流路に加え、第2の空気孔及び第2の空気流路を備えるので、エアロック運転中に吸込水槽への少量の雨水の流入や水柱からの水の漏れにより吸込水槽内の水位が僅かに上昇しても、エアロック運転の状態が維持され、ハンチング現象の発生を防止できる。前記第1の空気流路から前記第1の空気孔を介して前記ケーシング内に流入可能な空気の流量である第1の空気流量よりも、前記第2の空気流路から前記第2の空気孔を介して前記ケーシング内に流入可能な空気で第2の空気流量が少なく、第2の空気流路から第2の空気孔を介してケーシング内に流入する空気によって、通常揚水運転から気水混合運転に移行することはない。また、気水混合運転の状態は、第1の空気流路から第1の空気孔を介してケーシング内に流入する空気によって維持される。
添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1から図4に示す本実施形態の先行待機型立軸ポンプ(以下、単に立軸ポンプという)1は、図示しない流入側管路から排水ポンプ場の吸込水槽2内に流入する雨水等の水を下流側に排水するためのものであり、鉛直方向に延びるケーシング3を備えている。ケーシング3は、直管状の揚水管4、揚水管4の下端に連結されたポンプケーシング5、ポンプケーシング5の下端に連結された吸込ケーシング6、及び揚水管4の上端に連結されて鉛直方向から水平方向に湾曲した吐出エルボ7を備えている。吸込ケーシング6は下端に吸込口8を備え得る。一方、吐出エルボ7には吐出管9が連結されている。ポンプケーシング5内に羽根車11が配設されている。この羽根車11が下端に固定されている主軸12は、鉛直方向に延びて上端がケーシング3の外部に突出している。主軸12の上端側は概略的に示すモータ、減速機構等からなる回転駆動機構3に連結されている。ケーシング3内には、主軸12を回転自在に支持する水中軸受14A,14B,14Cが配設されている。
立軸ポンプ1は、4本の主空気供給管(第1の空気流路)16と、1本の補助空気供給管(第2の空気流路)17を備える。
主空気供給管16を説明する。吸込ケーシング6には吸込口8の上方かつ羽根車11の下端よりも下方の位置に、図2に示すように4個の主空気孔6aが形成されている。これらの主空気孔6aは、主軸12が延びる方向から見て等角度間隔で配置されている。主空気供給管16は、その下端16aが主空気孔6aに接続されて連通し、上端16bが吸込水槽2内の想定される最高水位(想定最高水位)WL1よりも上方で大気に連通している。後に詳述するように、立軸ポンプ1の運転状態に応じて上端16bから主空気供給管16内へ空気が流入し、流入した空気は下端16a及び主空気孔6aを介して羽根車11よりも下方の吸込ケーシング6内に流入する。
補助空気供給管17を説明する。吸込ケーシング6には距離Lだけ主空気孔6aよりも上方で、かつ羽根車11の下端より下方の位置に、図3に示すように1個の補助空気孔6bが形成されている。補助空気孔6bは可能な限り羽根車11の下端に近接して設けることが好ましい。補助空気供給管17は、その下端17aが補助空気孔6bに接続されて連通し、上端17bが想定最高水位WL1よりも上方で大気に連通している。後に詳述するように、立軸ポンプ1の運転状態に応じて上端17bから補助空気供給管17内へ空気が流入し、流入した空気は下端17a及び補助空気孔6bを介して羽根車11よりも下方の吸込ケーシング6内に流入する。
主空気供給管16及び主空気孔6aの径D1よりも、補助空気供給管17及び補助空気孔6bの径D2が小さく、それによって4本の主空気供給管16から主空気孔6aを介して吸込ケーシング6内に流入可能な空気流量よりも、補助空気供給管17から補助空気孔6bを介して吸込ケーシング6内に流入可能な空気量を少なく設定している。例えば、前者の空気流量が8〜10m/分程度である場合、後者の空気流量0.8〜1.0m/分程度に設定される。
補助空気供給管17の上端側の一部は、ポンプ床18から吸込水槽2の外部へ延びている。この補助空気供給管17の吸込水槽2から外部に延びる部分には、補助空気供給管17及び補助空気孔6bを介して吸込ケーシング6内に流入する空気の流量を調整するための流量調整弁19が設けられている。この流量調整弁19の操作により、補助空気供給管17から吸込ケーシング6内への空気流量を主空気供給管16から吸込ケーシング6内への空気流量よりも確実に少なく設定できる。
図1及び図2を参照すると、吸込ケーシング6内には吸込口8から流入する水の旋回を防止するための4枚の整流板21が設けられている。整流板21の下端21bは吸込ケーシング6の下端、すなわち吸込口8付近まで延びている。一方、整流板21の上端21aは主空気孔6aよりも上方であるが補助空気孔6bよりも下方に位置している。整流板21の上端21aは可能な限り補助空気孔6bに近接して設けることが好ましい。
次に、この立軸ポンプ1の運転状態の推移を説明する。まず、立軸ポンプ1による揚水が開始されるまでを説明する。降雨情報等に基づいて、吸込口8よりも低い待機水位(吸込水槽2内に水がない状態でもよい。)で立軸ポンプ1が始動される。ケーシング3内には水が存在しないので羽根車11は空気中で空転する。吸込水槽2内の水位が上昇して羽根車11の下端まで達すると吸込水槽2内の水は羽根車11の回転により吸込ケーシング6の吸込口8から吸い上げられ、吸込ケーシング6、ポンプケーシング5、揚水管4、及び吐出エルボ7を介して吐出管へ排水される。
図5に示すように吸込水槽2内の水位WLがケーシング3内の羽根車14より十分高ければ、前述のように羽根車11の回転によりケーシング3内に吸い上げられた水は吐出管9へ吐出される(通常揚水運転)。この通常揚水運転時には、主空気孔6a及び補助空気孔6bは吸込ケーシング6内を羽根車11に向かって流れる水で閉じられており、主空気供給管16及び補助空気供給管17から吸込ケーシング6への空気の混入はない。詳細には、主空気孔6a及び補助空気孔6bにおいて吸込ケーシング6内の水の静圧(吸込口8での損失水頭を差し引いた水頭圧)と動圧の和が大気圧を上回っているので、主空気供給管16及び補助空気供給管17から吸込ケーシング6内へ空気が流入しない。
図6に示すように、吸込水槽2の水位WLが主空気孔6aより所定量(例えば、V/2g:Vはケーシング中の水の速度、gは重力加速度)だけ上方の水位WL2まで低下すると、大気圧が吸込ケーシング6内の水の圧力を上回る。その結果、主空気供給管16から主空気孔6aを介した吸込ケーシング6内へ空気が流入し始める。羽根車11によって吸込口8から吐出管9へ揚水される水に空気の泡(気泡)25が混入する(気水混合運転)。図7に示すように、吸込水槽2の水位WLが水位WL2からさらに低下するのに伴い、主空気供給管16から主空気孔6aを介して吸込ケーシング6内へ流入する空気量が増加する。換言すれば、水位WLが低下する程、揚水される水に含まれる気泡25の割合が増加する。
気水混合運転中の吸込ケーシング6内では、整流板21の上端21aから羽根車11の下端までの領域、すなわち整理板21が存在しない領域に旋回流Rが生じておりこの領域の水は高い動圧を有する。補助空気孔6bは整流板21より上方の旋回流Rが生じている位置にあるので、閉鎖状態で維持される。従って、気水混合運転中は補助空気供給管17から補助空気孔6bを介して吸込ケーシング6内へ空気が流入しない。また、補助空気供給管17の空気流量は主供給空気供給管16の空気流量と比較して十分少なく設定しているので、仮に補助空気供給管17から吸込ケーシング6内へ空気が流入しても、その量は主空気供給管16から吸込ケーシング6内への空気流入量と比べて無視できる程度である。なお、前述の通常揚水運転中も旋回流Rが存在し、その動圧は補助空気孔6bを閉鎖状態で維持することに寄与する。
図8に示すように、吸込水槽2の水位WLが主空気孔6aに対応する水位WL3まで低下すると、主空気孔6aが開放されて主空気供給管16から主空気孔6bを介して吸込ケーシング6内に流入する空気量が急激に増加する。その結果、吸込ケーシング6内の羽根車11の下端と主空気孔6aの間の領域に空気溜まり26が形成される一方、ケーシング3の羽根車11よりも上方の領域には水柱27が形成されるので揚水が停止する(エアロック運転)。補助空気孔6bは空気溜まり26が形成される羽根車11の下端と主空気孔6aの間の領域に位置しているので、エアロック運転の開始と共に補助空気供給管16から補助空気孔6bを介して吸込ケーシング6内に空気が流入し始める。空気溜まり26を形成する空気は羽根車11により徐々に水柱26側へ排気されて気泡25となるが、主空気供給管16から主空気孔6aを介して吸込ケーシング6内に流入する空気、及び補助空気供給管17から補助空気孔6bを介して吸込ケーシング6内に流入する空気により空気溜まり26が維持される。
図9に示すように、エアロック運転中に吸込水槽2及び吸込ケーシング6内の水位WLが主空気孔6aよりも上方であるが、補助空気孔6bよりも下方の水位となっても、エアロック状態を維持される。この水位では主空気孔6aは吸込ケーシング3内の水で塞がれるので、主空気供給管16から主空気孔6aを介した吸込ケーシング3内への空気の流入は停止する。しかし、補助空気孔6bは依然として水面より上方に位置しているので、補助空気供給管17から補助空気孔6bを介して空気溜まり26に空気が流入し、それによって空気溜まり26が維持される。
一方、図10に示すように、エアロック運転中に吸込水槽2及び吸込ケーシング6内の水位WLが補助空気孔6bと対応する水位WL4まで達すると、主空気孔6aを介した主空気供給管16から空気溜まり26への空気の流入及び補助空気孔6bを介した補助空気供給管17から空気溜まり26への空気の流入の両方が停止する。その結果、空気溜まり26を構成する空気が徐々に減少し、それに伴って吸込ケーシング6内の水位WLが上昇して図11に示すように羽根車11の下端に達すると、気水混合運転を経て再び通常揚水運転に復帰する。
エアロック運転中に流入側管路から吸込水槽2内に雨水等がある程度継続的に流入すると、吸込水槽2及び吸込ケーシング6内の水位WLは、前述の補助空気孔6bと対応する水位WL4まで上昇し、その後も上昇を継続するので、気水混合運転を経て通常揚水運転に復帰する。
一方、エアロック運転中に、少量の水が一時的に吸込水槽2に流入する場合や、水柱27を構成する水が羽根車11とポンプケーシング5の隙間から漏れ落ちる場合がある。これらの場合、吸込ケーシング6内の水位が僅かに上昇して、それによって主空気孔6aは吸込ケーシング6内の水で塞がれる。しかし、これらの一時的ないしは非継続的な水位の上昇があっても、前述のように吸込ケーシング6内の水位が補助空気孔6bに対応する水位WL4まで上昇しない限り、補助空気供給管17から補助空気孔6bを介して空気溜まり26に供給される空気によりエアロック運転の状態が維持される。換言すれば、いったんエアロック運転の状態となった後は、一時的に主空気孔6aに対応する水位WL3から補助空気孔6bに対応する水位WL4までの水位変動ΔWL(主空気孔6aと補助空気孔6bの高さ方向の距離Lと等しい)があっても、エアロック運転が維持される。従って、従って、エアロック運転中に吸込水槽2への少量の水の流入や水柱26からの水の漏れにより吸込水槽2内の水位が僅かに上昇しても、エアロック運転の状態が維持され、ハンチング現象の発生を防止できる。一方、仮にこの立軸ポンプ1が補助空気孔6bと補助空気供給管17を備えていないとすると、エアロック運転中に図4に示すに主空気孔6a及び主空気供給管16の直径D1の半分(D1/2)の水位上昇でエアロック状態が終了して通常揚水運転へ移行するので、一時的な僅かな水位変動によってハンチング減少が発生する。
本発明は前記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、前記実施形態では、主空気供給管16及び補助空気供給管17は端部を除いてケーシング3とは別体である。しかし、主空気供給管16及び補助空気供給管17のいずれか一方又は両方の一部又は全部がケーシング3の外周部に密着して配置され、又は一体に形成されていてもよい。また、主空気供給管16及び補助空気供給管17は、その一部又は全部がケーシング3に穿設した流路によって構成されていてもよい。また、少なくとも主空気供給管16からケーシング3内に流入する空気流量よりも、補助空気供給管17から流入する空気流量が少ないという条件を満たす限り、主空気供給管16及び補助空気供給管17の本数及び径、並びに主空気孔6a及び補助空気孔6bの径は任意に設定できる。
本発明の実施形態に係る先行待機型立軸ポンプの断面図。 図1のII−II線での模式的な断面図。 図1のIII−III線での模式的な断面図。 吸込ケーシングの内側から見た主空気孔及び補助空気孔の模式図。 通常揚水運転中の先行待機型立軸ポンプの断面図。 気水混合運転開始時の先行待機型立軸ポンプの断面図。 気水混合運転中の先行待機型立軸ポンプの断面図。 エアロック運転開始時の先行待機型立軸ポンプの断面図。 エアロック運転中の先行待機型立軸ポンプの断面図。 エアロック運転終了時の先行待機型立軸ポンプの断面図。 揚水再開時の先行待機型立軸ポンプの断面図。
符号の説明
1 先行待機型立軸ポンプ
2 吸込水槽
3 ケーシング
4 揚水管
5 ポンプケーシング
6 吸込ケーシング
6a 主空気孔
6b 補助空気孔
7 吐出エルボ
8 吸込口
9 吐出管
11 羽根車
12 主軸
13 回転駆動機構
14A,14B,14C 水中軸受
16 主空気供給管
16a 下端
16b 上端
17 補助空気供給管
17a 下端
17b 上端
18 ポンプ床
19 流量調整弁
21 整流板
21a 上端
21b 下端
25 気泡

Claims (3)

  1. 吸込水槽内で開口する吸込口を下端に有すると共に、吐出口を上端に有するケーシングと、このケーシング内に配置された羽根車とを備える先行待機型立軸ポンプにおいて
    前記羽根車の下端よりも下方の前記ケーシングに形成された第1の空気孔に一端が連通し、他端が前記吸込水槽の想定最高水位よりも上方で大気に開放している第1の空気流路と、
    前記第1の空気孔より上方、かつ前記羽根車の下端よりも下方の前記ケーシングに形成された第2の空気孔に一端が連通し、他端が前記想定最高水位よりも上方で大気に開放している第2の空気流路と
    を備え
    前記第1の空気流路から前記第1の空気孔を介して前記ケーシング内に流入可能な空気の流量である第1の空気流量よりも、前記第2の空気流路から前記第2の空気孔を介して前記ケーシング内に流入可能な空気で第2の空気流量が少ないことを特徴とする先行待機型立軸ポンプ。
  2. 前記第2の空気流路に流量調整弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載の先行待機型立軸ポンプ。
  3. 前記吸込口から流入する水の旋回を防止するための複数の整流板を前記吸込口側の前記ケーシングの内部に備え、かつ
    前記整流板の上端は前記第2の空気孔よりも下方に位置することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の先行待機型立軸ポンプ。
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