JP4822193B2 - 箱形ベッド二重環縫いミシン - Google Patents

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Description

本発明は、押え金との間に縫製生地を挾持する針板の両側に、縫製生地を載置するための平坦な上面を有する箱形のベッドを備える二重環縫いミシンに関する。
工業用ミシンの一形式として、箱形ベッド二重環縫いミシンがある。このミシンは、針板の両側に平坦な上面を有する箱形のベッドを備えている。ベッドの平坦な上面は、針板の両側で縫製生地を安定して支持し、作業者が縫製中の生地を支える手間を軽減する。従って箱形ベッド二重環縫いミシンは、大判の縫製生地を縫製する用途に好便に用いることができる。一部の箱形ベッド二重環縫いミシンは、針板よりも先端側のベッドが、平坦な上面を含む筒形としてあり、この種のミシンは、中筒タイプの箱形ベッド二重環縫いミシンと称される。
工業用ミシンの他の形式として、送り出し腕形偏平縫いミシンがある。このミシンはミシンフレームの下部に一方向に延びる細幅筒形のミシンベッドを備え、ミシンフレームの上部にミシンベッドと異なる方向に延びるミシンアームを備えている。送り出し腕形偏平縫いミシンは、例えば、ブリーフ、ショーツの股下部分の合わせ縫いに用いる。合わせ縫いは、縫い合わせるべき2枚の生地の端縁を所定幅に亘って上下に重ね、ミシンベッド上の針板と、該針板上に降下する押え金との間に送り込んで実施する。
送り出し腕形偏平縫いミシンは、メス機構を装備した特殊な押え金を備えている(例えば、特許文献1参照)。この押え金は、押え金本体と2つの押え足とを有する。押え本体は、針板との間で縫製生地を挾持する。2つの押え足は、押え本体の前方に、互いに平行をなして延びている。メス機構は、一方の押え足に固定した固定メスと、他方の押え足に取付けた可動メスとを備える。固定メスと可動メスとは、押え本体に設定した針落ち位置(針が下降する位置)の前で対向させてある。
可動メスは、ミシンアームの内部のメス振り軸からの伝動によって往復動作し、固定メスに摺接するように構成してある。可動メスは、押え足の外側に一部を突出するように取付けてあり、メス振り軸からの伝動機構は、可動メスの突出部分に連結してある。
縫製生地は、縫い合わせる側の端縁を相互に合わせ、針板上に立てた状態で2つの押え足の間に送り込む。縫製生地の端縁は、固定メス及び可動メスの摺接位置に達して切り揃えられる。押え本体は、切り揃えた生地の端縁を上下に重ねて針落ち位置に送り込む。このミシンにおいては、作業者の手作業による重ね幅の調整が不要であり、略一定の縫い幅を有する合わせ縫いを安定して実施することができる。
特公平7ー57272号公報
以上のような合わせ縫いは、箱形ベッド二重環縫いミシンにおいても実施される。箱形ベッド二重環縫いミシンにおいては、前述したように、ベッド上で縫製生地が安定して支えられることから、従来一般的には、針板の前位置で作業者の手作業により重ね幅を調整して合わせ縫いを実施しており、作業者の熟練に応じて仕上がり状態に差が出るという問題がある。
この問題は、送り出し腕形偏平縫いミシンが備えるメス機構付きの押え金を適用することで解消されるが、箱形ベッド二重環縫いミシンのベッドは、前述したように、大判の縫製生地を支えることを目的として、針板の両側に拡がる平坦な上面を有している。また、送り出し腕形偏平縫いミシンが備えるメス機構付きの押え金は、前述したように、押え金の一側に突出する可動メスを有し、この突出部分に伝動機構が連結してあるため、この押え金を箱形ベッド二重環縫いミシンに適用した場合、可動メスの伝動機構は、箱形ベッドの上面の近くで動作することとなる。
一方、縫製作業中の作業者は、一般的に、押え金の両側の近くで縫製生地を手で押え、送りの方向に押すことで、該縫製生地の送りを補助している。このような送りの補助は、箱形ベッド二重環縫いミシンにおいて取り扱う大判の縫製生地の縫製作業において特に重要である。
ところが、箱形ベッド二重環縫いミシンにメス機構付きの押え金を適用した場合には、押え金の一側では可動メスの伝動機構が動作しており、また押え金の他側には、固定メスの一部が突出していることから、前述した送りの補助を実施することが難しく、縫製作業に支障を来す虞れがある。
一方、作業者は、大判の縫製生地を送り出し腕形偏平縫いミシンを用いて合わせ縫いすることも可能である。しかしながら、送り出し腕形偏平縫いミシンは、細径の筒形ベッドを備えており、大判の縫製生地の合わせ縫いを実施しようとする場合、筒形ベッドによる縫製生地の支えが不十分であることから、作業者は、縫製生地の全体を支えることを強いられ、良好に縫製作業を実施することは難しい。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、縫製生地の端縁を切り揃えるメス機構付きの押え金を備えることにより、作業者の熟練程度の如何に拘らず良好な仕上がりで合わせ縫いを実施することができ、更に、押え金の両側で作業者が実施する送り補助作業に支障を来すことのない箱形ベッド二重環縫いミシンを提供することを目的とする。
本発明の第1発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンは、針板の幅方向の両側に縫製生地を載置するための平坦な上面を有する箱形のベッドと、該ベッドの上方のミシンアームに垂下支持した針棒及び押え棒と、該針棒及び押え棒の下端に夫々取付けた針及び押え金と、前記針板の下側の前記ベッドの内部に設けた送り機構及びルーパとを備え、前記押え棒と共に降下する前記押え金が前記針板の上に押え、前記送り機構が前記針板の長手方向の送りを加える縫製生地を、前記針棒と共に上下動する前記針と、前記送りの方向と平行な支軸を中心として前記針板の下面に沿って揺動する前記ルーパとにより縫製する箱形ベッド二重環縫いミシンにおいて、前記押え金は、前記針板の上面に沿って前記送りの方向と交叉する向きに往復移動する可動メスと該可動メスに摺接する固定メスとを有するメス機構を備え、前記ベッドの上面は、前記針板の一側又は両側において、該針板の上面よりも低くしてあることを特徴とする。
また第発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンは、前記ベッドの上面と前記針板の上面とが、前記針板の両側に前記ルーパの揺動域との干渉を避けて設けた段差部によって連続させてあることを特徴とする。
また第発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンは、前記ミシンアームの内部に設けたメス振り軸と、該メス振り軸の反復回動を前記可動メスに伝え、該可動メスを往復移動させる伝動機構とを備えることを特徴とする。
また第発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンは、第発明における伝動機構が、前記ミシンアームの下部を上下方向に貫通して支持してあり、前記押え棒の下部を支持する支持ブッシュを内嵌保持する伝動筒と、前記ミシンアームの内部に位置する前記伝動筒の上部に前記メス振り軸の反復回動を伝える伝動リンクとを備え、前記ミシンアームの外部に突出する前記伝動筒の下部に、前記可動メスの取り付け部を設けてあることを特徴とする。
本発明の第1発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンにおいては、針板の上に縫製生地を押える押え金に、固定メス及び可動メスを有するメス機構を設け、更に、箱形をなすベッドの上面を、針板の一側又は両側において針板の上面よりも低くして、ベッドの上面と押え金の外側への可動メスの突出部分との間に隙間を確保したから、作業者は、前記隙間内で縫製生地に手を添えて送りを補助し、大判の縫製生地の合わせ縫いを、熟練を要することなく良好な品質で実施することが可能となる。
また第発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンにおいては、針板の上面と箱形ベッドの上面とを、箱形ベッド内で揺動するルーパの揺動域を避けて設けた段差部によって連続させてあるから、大判の縫製生地を安定して支えて合わせ縫いを実行することができる。
また第発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンにおいては、ミシンアームの内部のメス振り軸の反復回動を伝動機構を介して可動メスに伝えるから、押え金に設けた可動メスが確実に往復動作して縫製生地の端縁を切り揃え、合わせ縫いを良好に実施することが可能となる。
更に第発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンにおいては、メス振り軸の反復回動を可動メスに伝える伝動機構が押え棒の支持部材を兼ねる伝動筒を備えるから、ミシンアーム内部のメス振り軸からミシンアーム外部の可動メスへの伝動を、簡素な構成で確実に実現することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
本発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンの全体構成を示す外観斜視図である。 針板の取付け状態の説明図である。 針板の取付け位置近傍でのミシンベッドの正面断面図である。 可動メスへの駆動機構の斜視図である。 本発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンの他の実施の形態を示す外観斜視図である。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンの全体構成を示す外観斜視図である。以下の説明においては、図1中の上下及び左右をそのまま用い、また、図1の紙面手前側を前とし、同じく奥側を後とする。
図1に示すように箱形ベッド二重環縫いミシンは、箱形のミシンベッド1、脚柱2及びミシンアーム3を備えている。脚柱2は、ミシンベッド1の右側端部の上面に、該上面に対して略垂直に立ち上がるように設けてある。ミシンアーム3は、脚柱2の上端部に連設され、ミシンベッド1と平行をなして左方に延びている。ミシンアーム3の先端部には、針棒30及び押え棒31が支持されている。
針棒30は、ミシンアーム3の内部に設けた針棒駆動機構(図示省略)の動作により上下動する。針棒30は、ミシンアーム3の下方に突出しており、該針棒30の下端部には、針止め40を介して複数本の針4,4…が取付けてある。これらの針4,4…は、針棒30の上下動に応じて上昇及び下降する。
押え棒31は、針棒30の後側においてミシンアーム3の下方に突出している。該押え棒31の突出端部には、後述するように構成された押え金5が取付けてある。押え棒31は、上下方向の移動を可能として、ミシンアーム3の内部に支持してある。押え棒31は、作業者の適宜の操作によって上下方向に移動し、押え金5は、押え棒31の上下動に応じて上昇及び下降する。
ミシンベッド1の上面には、針4,4…及び押え金5の下降位置に対応するように針板10が取付けてある。図2は、針板10の取付け状態の説明図である。針板10は、図示のように、前後に長い矩形の平板であり、ミシンベッド1の所定位置に固定した取付け台11に、複数本(2本のみ図示)の止めねじ 10a,10a…によって着脱自在に取り付けてある。針板10の前縁には、幅方向(左右方向)の中央に矩形の切欠き部12が形成してある。
針板取付け台11には、針板10の取付け時に前記切欠き部12に整合する位置に、該切欠き部12よりも広幅の凹所 12aが設けてあり、該凹所 12aには、ガイド取付け片14が係合されている。ガイド取付け片14は、凹所 12aの底面のねじ孔に螺合する押しねじ15により上向きに押して針板10の裏面に押し付け、切欠き部12の下に位置して固定されている。ガイド取付け片14は、前後に並ぶ2つのねじ孔を有しており、ガイド取付け片14には、前記ねじ孔の夫々に螺合する止めねじ17,17により、生地ガイド16が締め付け固定されている。生地ガイド16は、止めねじ17,17による固定位置から後方に延び、針板10の上面の幅方向中央に、該上面に対して垂直に立ち上がるように配置される平板状の部材である。
また針板10には、送り歯穴13,13…が形成してある。送り歯穴13,13…は、前後に長い細幅矩形の開口であり、左右両側に振り分けて各2つ配してある。送り歯穴13,13…は、ミシンベッド1の内部で動作する送り歯を突出させるために設けてある。送り歯は、ミシンベッド1の内部の送り機構の動作により、前後運動及び上下運動を組み合わせた長円形の運動を行う公知の送り要素である。送り歯は、上動時に夫々の送り歯穴13,13…を経て針板10の上に突出して後方に移動し、その後に下動して前方に復帰移動する動作を繰り返す。この動作により針板10上の縫製生地(図示省略)には、後方に向けて間欠的な送りが加えられる。
図2には、押え金5及び針4,4…が併せて図示してある。押え金5は、押え棒31の下動により下降した場合に、図示のように針板10上に重なり、該針板10との間に縫製生地を挾持する。押え金5は、押え棒31の下端に固定した押え本体50と、2つの押え足51,52とを有する。押え足51,52は、押え本体50の左右両側に連設され、前方に向けて互いに平行をなして延びている。押え足51,52は、押え本体50の前側で適宜の隙間を隔てて対向し、縫製生地の導入路を径形成する。
これらの押え足51,52には、固定メス6a及び可動メス6bを備えるメス機構が装備されている。固定メス6aは、左側の押え足51に固定された板状のメスである。固定メス6aは、押え足51に設けた矩形の保持穴53に挿入固定されている。図2中には、押え足51の外側に突出する固定メス6aの基部が示されている。固定メス6aは、押え足51,52間の前記導入路の内部に突出する先端に刃を有している。
可動メス6bは右側の押え足52に設けた保持穴54に挿入保持されている。可動メス6bは、保持穴54による案内下で左右方向に移動可能である。可動メス6bは、押え足51,52間の前記導入路の内部に突出する先端部に刃を有している。可動メス6bの基部は、押え足52の外側に適長突出し、取付け台74の下端のメスホルダ75に固定してある。取付け台74及びメスホルダ75は、後述する伝動機構7の一部を構成する。可動メス6bは、伝動機構7を介して伝えられるメス振り軸9(図参照)の反復回動に応じて左右方向に往復動作する。往復動作する可動メス6bは、前記導入路内で固定メス6aの刃に摺接する。
針4,4…は、左,右の押え足51,52の後側に下降し、押え本体50に設けた針穴、及び針板10に設けた針穴 10a,10a…(図3参照)を通してミシンベッド1の内部に達する。押え足51,52間の導入路には、2枚の縫製生地が、端縁を合わせ、針板10の上で垂直に立ち上がる姿勢で導入される。固定メス6a及び可動メス6bは、摺接位置に達した縫製生地の端縁を切り揃える。切り揃えられた生地は、押え本体50の作用により上下に重なり、針4,4…の下降位置に送り込まれて合わせ縫いされる。
前述した生地ガイド16は、押え足51,52間の導入路の内部に達し、該導入路内での縫製生地の立ち上がり姿勢を維持する作用をなす。生地ガイド16の位置は、押しねじ15を緩めることで、ガイド取付け片14と共に調節することができる。作業者は、生地ガイド16の位置を調節することにより、縫製生地の導入姿勢を調整し、固定メス6a及び可動メス6bによる切り揃えをに良好に行わせることができる。また生地ガイド16は、押しねじ15を緩めることで、ガイド取付け片14と共にミシンベッド1の前方に取り外すことができる。生地ガイド16は、他の合わせ縫いを実施する場合に取り外す。他の合わせ縫いとは、例えば、2枚の生地のいずれか一方の生地の端縁のみを固定メス6a及び可動メス6bによって切断し、他方の生地の上に重ねて縫い合わせる合わせ縫い(合わせ1枚切りという)等である。
右側の押え足52の上面には、ガイド板55が取り付けてある。ガイド板55は、右側の押え足52の前部に垂直に立ち上がり、左側の押え足53に後部に向けて斜めに延びるように取付けた湾曲平板である。ガイド板55は、固定メス6a及び可動メス6bの切り揃えにより除去された縫製生地の切断片を案内し、左側の押え足53の外側に排出する作用をなす。
図1に示すように、ミシンアーム3の左端面の下部には、取付ブラケット57を介して吸込管56が取り付けてある。吸込管56は、押え金5の左側後部に向けて開口する吸込口を備えており、ガイド板55の作用により排出される切断片を吸込口に吸引して除去する。吸込管56の取付ブラケット57は、後部に設けた上下方向のヒンジピン58を中心として開くことが可能である。吸込管56は、取付ブラケット57を開き操作することにより、押え金5から離れた待機位置に移動する。待機位置に移動した吸込管56は、ミシンベッド1上への縫製生地の着脱を阻害しない。
図1に示すようにミシンベッド1は、針板10の左右両側に平坦な上面20を有している。本発明においてミシンベッド1の上面20は、針板10の上面よりも低くしてある。針板10の取付け位置の右側には、針板10から離れるに従って斜めに切り下がる段差部21が設けてある。また針板10は、図2に示すように、幅方向の両側縁にテーパ状の面取り部18,18を備えている。右側縁の面取り部18は、ミシンベッド1に取付けたとき前記段差部21に連続する。ミシンベッド1の上面20は、面取り部18及び段差部21、又は面取り部18によって針板10の上面に連続させてある。
図3は、針板10の取付け位置近傍でのミシンベッド1の正面断面図である。ミシンベッド1の内部には、針板10の下側にルーパ8が設けてある。ルーパ8は、ルーパ軸80に基部を固定したルーパ台81の先端部に取付けてある。ルーパ軸80は、針板10の下方に離れた位置に、軸長方向を前後方向として架設し、ミシン主軸からの伝動により所定の角度範囲内で反復回動するように構成してある。ルーパ台81及びルーパ8は、ルーパ軸80反復回動に応じ、該ルーパ軸80を中心として、図中に実線にて示す位置と破線にて示す位置との間で揺動する。
ルーパ8は、針4,4…の上昇及び下降と同期して針板10の下面に沿って揺動し、該針板10に設けた針穴 10a,10a…を通して下降する針4,4…が保持する針糸を捉え、ルーパ糸と絡めることで縫目を形成する公知の動作をなす。ルーパ8の揺動は、針4,4…が下降する針板10の中央部を頂点とし、左右両側で針板10から離れるように揺動する。ミシンベッド1の段差部21は、ルーパ8の揺動域との干渉を避けて設けてあり、ミシンベッド1の上面20を、これよりも高い位置にある針板10の上面に連続させている。
図3においては、針板10の右側に段差部21が設けてあり、同側のミシンベッド1の上面20は、針板10の上面よりも十分に低く、針板10の上面との間に図中にHとして示す段差が確保されている。前述したように針板10の上面には、押え金5が下降し、縫製生地を挾持する。押え金5は、メス機構を備えており、右側の押え足52の外側には、該押え足52が保持する可動メス6bの端部、及び該端部に連結したメスホルダ75が位置している。
本発明においては、針板10の上面とミシンベッド1の上面20との間に段差Hが確保されていることから、メスホルダ75とミシンベッド1の上面20から前記段差H以上の隙間が生じる。従って作業者は、この隙間を利用して押え金5の近くで縫製生地を手で押え、ミシンベッド1の上面20に沿って滑らせながら後方に押すことで、縫製生地の送りを補助することができる。
ミシンベッド1の上面20は、図1、3に示すように、針板10の右側のミシンベッド1の上部を前側から覆うように取付けた前カバー22により形成してある。段差部21は、図3に示すように、前カバー22の縁部を曲げることにより形成してある。
前記段差部21は、針板10の左側にも同様に設けることができる。これにより作業者は、押え金5の左側においても、押え足51の外側に突出する固定メス6aの存在に煩わされずに針板10の近くで縫製生地を押え、該縫製生地の送りを補助することができる。前述した合わせ縫いは、このような送りの補助により良好に実施することが可能となる。
以上の効果は、ミシンベッド1の上面20を針板10の上面よりも低くするだけの簡易な構成で達成することができる。ミシンベッド1の上面20は、低くしただけであり、針板10の両側に拡がり、針板10上で縫製される大判の縫製生地を下から支える作用は維持される。従って本発明の箱形ベッド二重環縫いミシンにおいては、大判の縫製生地の端縁同士を一定幅で重ねて合わせ縫いすることが可能となる。
図4は、可動メス6bへの伝動機構7の斜視図である。図中9は、メス振り軸である。メス振り軸9は、ミシンアーム3の内部に横架支持され、ミシン主軸からの伝動により、所定の角度範囲内で反復回動する回動軸である。メス振り軸9の一端部には、径方向外向きに突出する揺動アーム90が固定してある。揺動アーム90は、メス振り軸9の反復回動に応じて揺動する。
伝動機構7は、円筒形をなす伝動筒70を備えている。伝動筒70は、軸長方向の一端部を大径としてあり、この大径部に径方向外向きに突設されたメス取付けアーム71を一体に備えている。伝動筒70の他端部には、径方向外向きに突出するように伝動アーム72が取付けてある。伝動筒70は、図4に示すように、メス取付けアーム71の側を下として、ミシンアーム2の下壁を貫通する支持筒73に中心軸回りでの回動を自在として支持してある。
伝動筒70の上部は、ミシンアーム3の内部に突出している。伝動アーム72は、伝動筒70の突出端部に取付けてあり、メス振り軸9の揺動アーム90に、両端に玉継手92,92を備える伝動リンク91を介して連結してある。伝動リンク91は、メス振り軸9の反復回動による揺動アーム90の揺動を伝動アーム72に伝える。伝動アーム72は、揺動アーム90の揺動に応じて揺動し、揺動アーム72が固定された伝動筒70は、メス振り軸9の反復回動に対応する角度範囲内で反復回動する。
以上のように伝動筒70は、揺動アーム90、伝動リンク91及び伝動アーム72を介して伝えられるメス振り軸9の反復回動に応じて軸回りに反復回動する。伝動リンク91の両端の玉継手92,92は、異なる軸回りに揺動する揺動する揺動アーム90と伝動アーム72との相対的な位置変化を吸収するために設けてある。
伝動筒70の下端部に設けたメス取付けアーム71は、ミシンアーム3の外側に位置し、先端部に下向きに延びる固定座 71aを有している。この固定座 71aには、取付け台74が固定してあり、該取付け台74の下部に設けたメスホルダ75に、前述したように可動メス6bの基部が取付けてある。可動メス6bは、押え金5の右側の押え足52に往復動作可能に保持されている。可動メス6bは、伝動筒70の反復回動に応じてメス取付けアーム71が揺動することにより往復動作する。メスホルダ75は、取付け台74に設けたコイルばね76によって下向きに付勢してある。コイルばね76は、メスホルダ75に取付けた可動メス6bを下向きに押し、押え金5の前記導入路の内部において固定メス6aに押し付ける。往復動作する可動メス6bは、コイルばね76により押し付けられた状態で固定メス6aに摺接し、縫製生地の端縁を確実に切断する。
なお図においては、可動メス6bの取付け状態を明示するために、該可動メス6bの取付け方向を実際と異なる方向としてある。可動メス6bは、メス振り軸9と平行に延び、該メス振り軸9が横架されたミシンアーム3の方向、即ち、左右方向に往復動作する。
伝動筒70は、円筒形の支持ブッシュ32を内嵌保持しており、該支持ブッシュ32には、押え棒31が挿通されている。押え棒31の下端は、ミシンアーム3の外部に突出しており、この突出端に、前述したように押え金5が取付けてある。押え棒31は、支持ブッシュ32による支持下で上下方向に移動し、この移動により押え金5が上昇及び下降する。
メス駆動装置7は、ミシンアーム3の下部を上下方向に貫通する伝動筒70を備え、該伝動筒70は、メス振り軸9からの伝動によって反復回動し、可動メス6bは、伝動筒70の反復回動に応じて往復動作する。伝動筒70は、押え棒31を上下動可能に支持する支持ブッシュ32を内嵌保持しており、押え棒31と同軸をなしてミシンアーム3を貫通する。このようにメス駆動装置7は、ミシンアーム3の内部のメス振り軸9から、ミシンアーム3の外部の押え金5に設けた可動メス6bの伝動を、押え棒31の支持部材を兼ねる伝動筒70を利用した簡素な構成により実現しており、可動メス6bを確実に往復動作させることができる。
図5は、本発明に係る箱形ベッド二重環縫いミシンの他の実施の形態を示す外観斜視図である。本図に示すミシンは、中筒タイプの箱形ベッド二重環縫いミシンであり、図1に示すミシンと同様、ミシンベッド1、脚柱2及びミシンアーム3を備えている。ミシンアーム3の先端部には、針棒30及び押え棒31が垂下支持されており、これらの下端には、針針4,4…及び押え金5が夫々取付けてある。ミシンベッド1の上面には、針4,4…及び押え金5の下降位置に対応するように針板10が架設してある。
ミシンベッド1は、図示のように、針板10の左右両側で異なる形状を有しており、針板10の右側(基端側)は、針板10よりも後側に適長に亘って延びる平坦な上面20を有する箱状部分1aとし、針板10の左側(先端側)は、針板10の長さ範囲内で平坦な上面20を有する筒状部分1bとしてある。
箱状部分1a及び筒状部分1bの上面20は、いずれも針板10の上面よりも低くしてあり、右側の箱状部分1aの上面20は、針板10の右側縁に設けた面取り部18(図2参照)と、針板10から離れるに従って斜めに切り下がる段差部21とによって針板10の上面に連続し、左側の筒状部分1bの上面20は、針板10の左側縁に設けた面取り部18(図2参照)によって針板10の上面に連続している。
押え金5は、前記図2に示すように、押え棒31の下端に取り付けた押え本体50の前方に突設された左右の押え足51,52を備え、これらの押え足51,52に保持された固定メス6a及び可動メス6bを備えるメス機構が装備されている。このメス機構は、前記図4に示すように構成されたメス駆動装置7の駆動によって動作し、左右の押え足51,52間に導入される縫製生地の端縁を切り揃える。メス機構及びメス駆動装置7の構成並びに動作は、図1〜図4に示す実施の形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
図5に示す実施の形態においても、針落ち位置に送り込まれる縫製生地の端縁は、押え金5に装備されたメス機構の動作により切り揃えられるから、略一定の縫い幅での合わせ縫いを実施することができる。また、ミシンベッド1の上面20は針板10の上面よりも低くしてあるから、作業者は、針板10及び押え金5の両側の近くで縫製生地を手で押え、該縫製生地の送りを補助することができ、大判の縫製生地の合わせ縫いを確実に実施することができる。
図5の実施の形態においては、ミシンベッド1の先端側に筒状部分1bが設けてあり、該筒状部分1bに挿通可能な筒形の生地の縫製に対応することが可能である。
1 ミシンベッド
3 ミシンアーム
4 針
5 押え金
6a 固定メス
6b 可動メス
7 伝道機構
8 ルーパ
9 メス振り軸
10 針板
20 上面
30 針棒
31 押え棒 32 支持ブッシュ
70 伝動筒
74 取付け台(取付け部)

Claims (4)

  1. 針板の幅方向の両側に縫製生地を載置するための平坦な上面を有する箱形のベッドと、該ベッドの上方のミシンアームに垂下支持した針棒及び押え棒と、該針棒及び押え棒の下端に夫々取付けた針及び押え金と、前記針板の下側の前記ベッドの内部に設けた送り機構及びルーパとを備え、前記押え棒と共に降下する前記押え金が前記針板の上に押え、前記送り機構が前記針板の長手方向の送りを加える縫製生地を、前記針棒と共に上下動する前記針と、前記送りの方向と平行な支軸を中心として前記針板の下面に沿って揺動する前記ルーパとにより縫製する箱形ベッド二重環縫いミシンにおいて、
    前記押え金は、前記針板の上面に沿って前記送りの方向と交叉する向きに往復移動する可動メスと該可動メスに摺接する固定メスとを有するメス機構を備え
    前記ベッドの上面は、前記針板の一側又は両側において、該針板の上面よりも低くしてあることを特徴とする箱形ベッド二重環縫いミシン。
  2. 前記ベッドの上面と前記針板の上面とは、前記針板の両側に前記ルーパの揺動域との干渉を避けて設けた段差部によって連続させてある請求項に記載の箱形ベッド二重環縫いミシン。
  3. 前記ミシンアームの内部に設けたメス振り軸と、該メス振り軸の反復回動を前記可動メスに伝え、該可動メスを往復移動させる伝動機構とを備える請求項1又は請求項2に記載の箱形ベッド二重環縫いミシン。
  4. 前記伝動機構は、
    前記ミシンアームの下部を上下方向に貫通して支持してあり、前記押え棒の下部を支持する支持ブッシュを内嵌保持する伝動筒と、
    前記ミシンアームの内部に位置する前記伝動筒の上部に前記メス振り軸の反復回動を伝える伝動リンクとを備え、
    前記ミシンアームの外部に突出する前記伝動筒の下部に、前記可動メスの取り付け部を設けてある請求項に記載の箱形ベッド二重環縫いミシン。
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