JP4813618B2 - イナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置 - Google Patents

イナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、工作機械や産業機械の駆動軸を駆動する電動機を制御する電動機の制御装置に関し、特に、その駆動軸のイナーシャと摩擦とを同時に推定する機能を有する電動機の制御装置に関する。
工作機械等における電動機で駆動する被駆動体のイナーシャと粘性摩擦やクーロン摩擦の大きさを知ることは、工作機械等の加工条件等を決定する上で、また、その電動機で駆動される駆動軸を精度良く制御する上でも重要である。
例えば、加工条件として、加減速指令の時定数を決定する際には、安定した制御を可能とし、かつ電動機の加減速の能力を十分に引き出すために、イナーシャと摩擦とを正確に知ることが必要である。また、制御において、速度制御の応答性を決めるゲインを算出する上でも、イナーシャと摩擦とを正確に知ることが必要である。さらに、イナーシャや摩擦を使って外乱オブザーバを構成し、サーボのロバスト性を向上させることができる。
イナーシャを推定する技術として、特許文献1には、電動機の動作中の電流フィードバックIと、速度フィードバックから求めた加速度aから、電動機のトルク定数Ktを掛けて、J=I・Kt/aとしてイナーシャを求める技術が開示されている。また、摩擦を推定する技術として、特許文献2には、異なる2つの速度で駆動し、定常状態になったときのトルクから、粘性摩擦とクーロン摩擦とを求める技術が開示されている。
上述したように、イナーシャや摩擦を推定する技術は、電動機の動作中の電流フィードバックIと、速度フィードバックから求めた加速度aから、計算するのが一般的であるが、これとは別に、制御対象の内部モデルを定義して、これにトルク指令を与えた場合の出力速度、実際の速度の誤差を小さくするようにモデルの定数、すなわち、イナーシャと摩擦とを推定する技術がある。
例えば、特許文献3には、加速指令を与えた時の速度とモデル速度を比較する関係式から最小2乗法を使って計算し、イナーシャと摩擦とを計算する技術が開示されている。この技術は、加速中の電流と速度とを所定時間サンプリングして、この蓄積されたデータから最小2乗法でイナーシャと摩擦とを計算する。
しかし、重力軸などのように、一定力が加わるトルクオフセットや、大きなクーロン摩擦がある場合には、イナーシャの推定精度が悪化する。この対策として、特許文献4には、関係式に速度フィードバックの微分を乗じて積分したり、関係式を微分して、更に、速度フィードバックの微分を乗じて積分するような計算により、イナーシャと粘性摩擦を推定する技術が開示されている。
また、動作範囲を制限された機械で、イナーシャと摩擦を推定する技術として、特許文献5には、トルク指令とモータ位置のフーリエ係数からシステム定数(イナーシャや摩擦)を推定する技術が開示されている。
特許文献6には、M系列を使ったイナーシャ推定を行う技術が開示されている。
特開平8−140386号公報 特開平8−15058号公報 特開平8−249031号公報 特開2006−074896号公報 特開2007−295678号公報 特開2000−172341号公報
被駆動体の構造が複雑である場合、被駆動体のイナーシャと摩擦とを正確に知ることは容易ではない。また、ワークの脱着等により被駆動体のイナーシャや摩擦が変化する場合は、その都度、イナーシャや摩擦を把握する必要があり、これを正確に、かつ短時間に行うことは容易ではない。
背景技術として説明した特許文献1に開示される技術では、加減速トルクが安定する必要があるため、比較的広い駆動範囲で電動機を動作させることが必要で、推定時間も長くなっていた。
特許文献2に開示される技術では、第1の速度の定常状態でトルクを求め、加速してこの時の加速トルクを求め、更に、第2の速度の定常状態でトルクを求める手順が必要であり、広い動作範囲が必要で、動作範囲が制限される工作機械等では、適用が容易ではない。
特許文献3に開示される技術では、広い動作範囲が要求され、データ蓄積のための多くのデータメモリが必要である。また、粘性摩擦は推定できるものの、クーロン摩擦は推定することができない。
特許文献4に開示される技術では、特許文献3に開示される技術と同様に、データ蓄積のための多くのメモリが必要である。
特許文献5に開示される技術では、フーリエ係数を求めるために、フーリエ変換を行う必要があり、位置およびトルクのデータをある程度蓄積する必要があり、多くのデータメモリが必要である。
これに対し、本出願人が先に出願した特願2008−320088号は、制御装置のトルク指令に適当な周波数の正弦波状指令を加えて、イナーシャを推定する発明が記載されている。この発明では、電動機の動きは微小な範囲となり駆動範囲の制約を受けない。また、周波数を上げることで推定時間の短縮が可能となった。しかし、摩擦が大きい場合には、イナーシャの推定精度が悪化する問題があった。
そこで本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、イナーシャと摩擦とを同時に推定し、イナーシャの推定精度を向上する機能を有する電動機の制御装置を提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、工作機械や産業機械の駆動軸を駆動する電動機を制御する制御装置において、正弦波状指令を前記制御装置のトルク指令または速度指令に加える正弦波状指令手段と、前記電動機に流れる電流の電流フィードバック信号をサンプリング周期毎に電流フィードバック値として取得する電流フィードバック値取得手段と、前記電動機の速度の速度フィードバック信号をサンプリング周期毎に速度フィードバック値として取得する速度フィードバック値取得手段と、前記サンプリング周期毎に検出した速度フィードバックの今回サンプリングした速度フィードバック値と、前回サンプリングした速度フィードバック値の差分を計算する速度差計算手段と、前記速度差計算手段により計算された速度フィードバック値の差分と前記駆動軸の推定イナーシャの積を計算する第1の計算手段と、前記今回サンプリングした速度フィードバック値と推定粘性摩擦の積を計算する第2の計算手段と、前記今回サンプリングした速度フィードバックの極性と推定クーロン摩擦の積を計算する第3の計算手段と、前記第1の計算手段、前記第2の計算手段、および前記第3の計算手段により求められた値を用いて、推定電流値を計算する推定電流値計算手段と、前記サンプリング周期毎に取得した電流フィードバック値と前記推定電流値より推定誤差を計算する推定誤差計算手段と、前記サンプリング周期毎に検出した速度フィードバック値と、前記推定誤差を用いて前記駆動軸の推定イナーシャと推定粘性摩擦と推定クーロン摩擦を更新する更新手段と、を有することを特徴とするイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置である。
請求項に係る発明は、前記推定電流値計算手段は、
Figure 0004813618
ただし、Jm:推定イナーシャ、Kt:モータのトルク定数、T:サンプリング周期、C1:推定粘性摩擦、C3:推定クーロン摩擦、sign:符号、ω(n):今回の周期でサンプリングした速度フィードバック値、ω(n−1):前回の周期でサンプリングした速度フィードバック値、x(n):推定電流値、n=1、2、3・・・、
を用いて推定電流値を計算することを特徴とする請求項1に記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置である。
請求項に係る発明は、前記サンプリング周期毎に取得した速度フィードバック値と前記推定誤差値を使って前記駆動軸の推定イナーシャと推定粘性摩擦と推定クーロン摩擦を更新する更新手段は、前記サンプリング周期毎に取得した速度フィードバック値の今回のサンプリング周期で取得した速度フィードバック値と前回のサンプリング周期で取得した速度フィードバック値の差分を計算する差分計算手段と、前記差分計算手段で計算された速度フィードバック値の差分と、前記推定誤差と、推定速度を決める定数μ1との積を計算する第1計算手段と、前記今回のサンプリング周期で取得した速度フィードバック値と、前記推定誤差と、推定速度を決める定数μ2との積を計算する第2計算手段と、前記今回のサンプリング周期で取得した速度フィードバック値の極性と、前記推定誤差と、推定速度を決める定数μ3との積を計算する第3計算手段と、前記第1計算手段で計算された結果を、現在の推定イナーシャに加算することで、新たな推定イナーシャを計算する推定イナーシャ計算手段と、前記第2計算手段で計算された結果を、現在の推定粘性摩擦に加算することで、新たな推定粘性摩擦を計算する推定粘性摩擦計算手段と、前記第3計算手段で計算された結果を、現在の推定クーロン摩擦に加算することで、新たな推定クーロン摩擦を計算する推定クーロン摩擦計算手段と、を備えることを特徴とする請求項1または2のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置である。
請求項に係る発明は、前記駆動軸の推定イナーシャと推定粘性摩擦と推定クーロン摩擦を更新する更新手段は、前記数1式の計算式を、
Figure 0004813618
ただし、h0=Jm/(Kt・T)、h1=C1/Kt、h2=C3/Kt、ν0(n)=(ω(n)−ω(n−1))、ν1(n)=ω(n)、ν2(n)=sign(ω(n))
とした場合、
係数h0、h1、h2を、
Figure 0004813618
Figure 0004813618
ただし、e(n):推定誤差、ηm:推定速度を決める定数、m=0、1、2、n=1、2、3・・・、
によってサンプリング周期毎に更新することを特徴とする請求項に記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置である。
請求項に係る発明は、前記μm(n)は、推定速度を決める変数であって、速度フィードバックの関数であり、速度フィードバックの絶対値が所定の速度未満であるときはゼロとなり、所定の速度以上であるときはゼロ以外の正の値となるような不感帯を持つことを特徴とする請求項に記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置である。
請求項に係る発明は、前記推定速度を決める変数μm(n)は、
Figure 0004813618
ただし、ν1(n):速度フィードバック、σ:不感帯幅によってサンプリング周期毎に更新することを特徴とする請求項4または5のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置である。
請求項に係る発明は、前記電流フィードバック値取得手段は、前記電流フィードバック信号を前記サンプリング周期の1/2周期だけ遅らせる遅延手段を介して、前記サンプリング周期毎に前記電流フィードバック値を取得することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置である。
請求項に係る発明は、前記推定誤差計算手段は、前記電流フィードバック値をハイパスフィルタを通して推定誤差を計算することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置である。
請求項に係る発明は、前記正弦波状指令手段に替えて、M系列指令を生成するM系列指令手段と、前記M系列指令手段からのM系列指令を通すローパスフィルタと、を備え、該ローパスフィルタを通した該M系列指令を前記制御装置のトルク指令または速度指令に加えることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置である。
請求項10に係る発明は、前記推定イナーシャと前記推定粘性摩擦と前記推定クーロン摩擦を用いて、前記サンプリング周期毎に取得した電流フィードバック値と前記推定電流値により、推定外乱トルクを計算する外乱オブザーバを構成し、この推定外乱トルクの補正量を調整する補正ゲインKdを掛ける手段と、この結果をトルク指令に加算する手段と、を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置である。
本発明により、イナーシャと摩擦とを同時に推定し、イナーシャの推定精度を向上する機能を有する電動機の制御装置を提供できる。
本発明によれば、正弦波入力やM系列入力を使うことで動作領域が小さく、最小2乗法を使わず、サンプリング毎に逐次イナーシャと推定摩擦を更新する方法で、所定時間サンプリングしたデータを蓄積する必要がなく、多くのデータメモリを必要としない。さらに、粘性摩擦だけではなく、クーロン摩擦も同時に推定することができる。
本発明によれば、クーロン摩擦そのものをイナーシャや粘性摩擦と同時に推定する方法を使っており、クーロン摩擦が推定イナーシャの精度に与える影響を低減することができる。
また、本発明によれば、フーリエ変換器を用いずに、逆関数モデルを使い、推定誤差を最小となるように逐次適応してイナーシャや粘性摩擦、クーロン摩擦を同時に推定する方法を採用していることから、所定時間サンプリングしたデータを蓄積する必要がないので、多くのデータメモリを必要としない。
制御システムの構成を示すブロック図である。 図1に示すサーボ制御装置の構成を説明するブロック図である。 図2に示すイナーシャ・摩擦推定部の構成を説明するブロック図である。 本発明に係る逆関数推定を説明する図である。 図4に示す逆関数推定部で推定誤差e(n)が小さくなるように係数hmを推定することを説明する図である。 粘性摩擦とクーロン摩擦による摩擦特性と速度との関係を示す図である。 イナーシャ・摩擦推定部を含むサーボ制御部におけるイナーシャ・摩擦推定処理のフローチャートである。 速度フィードバック信号をサンプリングした場合の差分演算による遅れを説明する図である。 電流フィードバック信号をサンプリング周期の1/2周期だけ遅らせて、電流フィードバック信号をサンプリング周期毎に検出する手段を有する実施形態を説明する図である。 電流フィードバック値をハイパスフィルタに通して、トルクオフセットの影響を除去し、推定精度を向上することを説明する図である。 正弦波状指令に替えてM系列指令を用いる実施形態を説明する図である。 推定のための速度入力をM系列指令にすることで、推定精度と推定速度が向上することを説明する図である。 逆関数推定部と正弦波入力とを停止し、加工を行う時の外乱トルクを推定誤差として入力し、この推定誤差=推定外乱トルクを使って、トルク指令を補正することで、加工外乱の影響を抑制し、高精度な加工が可能となることを説明する図である。 モデルの摩擦特性とスティックスリップを持つ摩擦特性を説明する図である。 制御対象の摩擦特性がスティックスリップを持つ場合、不感帯を導入した効果をシミュレーションで確認した結果を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。なお、「発明を実施するための形態」の欄の記載において、数6式、数7式、数8式、数9式、および数10式は、それぞれ、特許請求の範囲に記載された数1式、数2式、数3式、数4式、および数5式と同じ式である。
図1は、制御システムの構成を示すブロック図である。図1に示されるように、本実施形態における制御対象は、被駆動体4を動作させる電動機2である。電動機2は、例えば、工作機械においてワークを保持するテーブルの位置や姿勢を変える駆動源であり、または、ロボットのアームを回転動作させるための駆動源として用いられる。被駆動体4としては、例えば、工作機械においてワークを保持するテーブルやロボットのアームや、テーブルやアームに着脱されるワークなどが含まれてよく、また、電動機2自体の動作部分も含まれる。また、この被駆動体4は粘性摩擦とクーロン摩擦からなる摩擦特性を有する。
電動機2はサーボ制御装置10によって位置や速度やトルクを制御される。サーボ制御装置10は、作業工程に応じて電動機2の位置や速度やトルクの指令を出力するCNC(数値制御装置)などの上位制御装置20が接続されている。上位制御装置20には、複数のサーボ制御装置10が接続されていてもよい。
上位制御装置20は、図2を用いて後述するように、サーボ制御装置10の正弦波状指令発生部40またはM系列指令発生部41、および、イナーシャ・摩擦推定部30に開始信号を送信する機能を有し、イナーシャ・摩擦推定部30は、イナーシャと摩擦の推定値の計算が終了すると、完了信号および推定して得られたイナーシャのデータを上位制御装置20に送信する機能を有し、上位制御装置20はイナーシャ・摩擦推定部30から送信される完了信号、推定して得られた推定イナーシャJmを受信する機能を備える。
図2は、図1に示すサーボ制御装置10の構成をより詳細に説明するブロック図である。図2に示されるように、サーボ制御装置10は、位置制御部11、速度制御部12、電流制御部13、及びアンプ14を備える。位置制御部11および速度制御部12はそれぞれ設定されたポジションゲインKpおよび速度ゲインKvに基づき、上位制御装置20からの指令信号と、電動機2に付属する検出器3からの位置や速度のフィードバック信号に応じて動作する。電流制御部13の出力(電圧指令)はアンプ14に入力される。アンプ14は、入力信号に応じて電動機2への供給電力を制御する。
サーボ制御装置10は、イナーシャ・摩擦推定部30を備えている。イナーシャ・摩擦推定部30には、電動機2に付属する検出器3からの速度フィードバック信号とアンプ14からの電流フィードバック信号が入力されている。イナーシャ・摩擦推定部30は、速度フィードバック信号と電流フィードバック信号を用いて被駆動体4のイナーシャ(慣性モーメント)と摩擦とを同時に計算する働きをする。計算によって求められたイナーシャのデータは、完了信号と共に上位制御装置20に出力される。なお、摩擦は粘性摩擦とクーロン摩擦とを区別して計算することができる。
図3は、図2に示すイナーシャ・摩擦推定部30の構成を説明するブロック図である。
電流フィードバックサンプリング部31は、電動機2に流れる電流値を表す電流フィードバック信号を所定のサンプリング周期Tでサンプリングし、電流フィードバック値i(n)FBとしてイナーシャ・摩擦推定部30に取り込む。同様に、速度フィードバックサンプリング部32は、電動機2の速度を検出する検出器3から出力される速度フィードバック信号を所定のサンプリング周期Tでサンプリングし、速度フィードバック値ω(n)FBとしてイナーシャ・摩擦推定部30に取り込む。
逆関数モデル33は、制御対象1の実イナーシャJmsに対応する推定イナーシャJmと実摩擦Cfsに対応する推定摩擦Cfとを同時に加味した関数式である。逆関数モデル33では、推定摩擦Cfは、推定粘性摩擦C1と推定クーロン摩擦C3とが区別して計算される。
逆関数推定部34は、制御対象1の実イナーシャJmsと実摩擦Cfsを推定する計算式である。この逆関数推定部34は、推定誤差e(n)が小さくなるようにする逆関数モデル33の係数を計算により推定する。逆関数推定部34で推定された係数によって、逆関数モデル33の計算式の係数が更新され、推定誤差e(n)を小さくすることができる。ここで係数は推定イナーシャJm、推定粘性摩擦C1、および推定クーロン摩擦C3を意味する。
なお、図3に示すイナーシャ・摩擦推定部30には、上位制御装置20との信号の送受を行う機能については記載を省略している。
図4は、本発明に係る逆関数推定を説明する図である。図3を用いて説明したように、イナーシャ・摩擦推定部30は、電流フィードバックサンプリング部31、速度フィードバックサンプリング部32、逆関数モデル33、逆関数推定部34を備える。イナーシャ・摩擦推定部30は、上位制御装置20から出力される開始信号を受信すると(図2参照)、イナーシャと摩擦の推定処理を開始する。
電流フィードバックサンプリング部31は、電動機2に流れる電流値を表す電流フィードバック信号を所定のサンプリング周期Tでサンプリングし、電流フィードバック値i(n)FBとしてイナーシャ・摩擦推定部30に取り込む。同様に、速度フィードバックサンプリング部32は、電動機2の速度を検出する検出器3から出力される速度フィードバック信号を所定のサンプリング周期Tでサンプリングし、速度フィードバック値ω(n)FBとしてイナーシャ・摩擦推定部30に取り込む。
速度フィードバックサンプリング部32から出力される速度フィードバック値ω(n)FBは、逆関数モデル33および逆関数推定部34に入力する。逆関数モデル33は、逆関数推定部34で推定された推定イナーシャJmと推定摩擦Cfとを同時に加味した関数式である。逆関数モデル33では、推定摩擦Cfは、推定粘性摩擦C1と推定クーロン摩擦C3とを区別して計算する。逆関数モデル33からは電流値を推定した推定電流値x(n)が出力される。そして、推定電流値x(n)と電流フィードバック値i(n)FBとの差である推定誤差e(n)を求める。
逆関数推定部34は、制御対象1の実イナーシャJmsと実摩擦Cfsを推定する計算式である。この逆関数推定部34は、推定誤差e(n)が小さくなるようにする逆関数モデル33の係数をサンプリング周期毎に計算により推定する。逆関数推定部34で推定された係数によって、逆関数モデル33の計算式の係数が更新され、推定誤差e(n)を小さくすることができる。なお、逆関数モデル33の係数は推定イナーシャJm、推定摩擦Cfを意味する。そして、推定摩擦Cfは、推定粘性摩擦C1と推定クーロン摩擦C3である。
図5は、図4に示す逆関数推定部34で、推定誤差e(n)が小さくなるように、数式2の係数hmを推定することを説明する図である。
逆関数モデル33は、推定電流値x(n)を数6式により計算する。
Figure 0004813618
ただし、Jm:推定イナーシャ、Kt:モータのトルク定数、T:サンプリング周期、C1:推定粘性摩擦、C3:推定クーロン摩擦、sign:符号、ω(n):今回サンプリングした速度フィードバック値、ω(n−1):前回サンプリングした速度フィードバック値、x(n):推定電流値、n=1、2、3・・・、である。なお、signは、−1,0,+1のいずれかである。
数1式に示されるように、本発明における逆関数モデル33は、イナーシャ項、粘性摩擦項、およびクーロン摩擦項によりモデル化されている。粘性摩擦とクーロン摩擦による摩擦特性と速度との関係は図6に示されるようになる。
ここで、数6式を表記の簡略化のために数7式として書き換える。
Figure 0004813618
ただし、h0=Jm/(Kt・T)、h1=C1/Kt、h2=C3/Kt、である。また、ν0(n)=ω(n)−ω(n−1)、ν1(n)=ω(n)、ν2(n)=sign(ω(n))、と定義する。また、n=1、2、3・・・である。
なお、本発明は、推定イナーシャJm、推定摩擦Cf(C1,C3)の初期値(h0,h1,h2)をゼロもしくは適当な値から推定しても、実イナーシャJms、実摩擦Cfsに収束させることができる。通常は、前回、推定して求めたデータを記憶して初期値として設定するとよい。
数7式の係数h0(n)、h1(n)、h2(n)を更新する式は、数8式、数9式で表される。なお、係数h0(n)、h1(n)、h2(n)の更新はサンプリング周期毎になされる。逆関数推定部34は、推定誤差e(n)が小さくなるように逆関数モデル33の数6式の係数hm(n)を推定する。ただし、m=0,1,2である。m=0はイナーシャ、m=1は粘性摩擦、m=2はクーロン摩擦の場合である。
Figure 0004813618
ただし、e(n)は推定誤差である。n=1、2、3・・・である。
Figure 0004813618
ただし、ηm(m=0,1,2)は推定速度を決める定数である。また、n=1、2、3・・・である。
図7は、イナーシャ・摩擦推定部30を含むサーボ制御装置10におけるイナーシャ・摩擦推定処理のフローチャートである。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップS1]上位制御装置20からのイナーシャ・摩擦推定部30における推定処理の開始指令待ちの動作を示している。イナーシャ・摩擦推定部30の処理の開始タイミングは、処理工程に応じた各部の動作の1つとして、上位制御装置20にオペレータが予め設定しておくことができる。あるいは、上位制御装置20が、ワークの着脱などにより被駆動体4の実イナーシャJmsが変化するタイミングを自動的に判定してイナーシャ・摩擦推定処理部の開始指令を出力するようにしてもよい。
●[ステップS2]開始信号が入力されると、まず、正弦波状指令発生部40は、所定の周波数、例えば、10Hzの正弦波状指令を出力する。出力された正弦波状指令は、速度制御部12から出力されるトルク指令に加えられる。この際、速度制御部12に対しては、一定のトルク指令を出力するように制御しておくことが好ましい。それによって、イナーシャと摩擦の推定処理の動作を常に同じ動作として、推定精度のばらつきを抑制することができる。
●[ステップS3]逆関数モデル33の係数の初期値を読み込む。
●[ステップS4]速度フィードバック値ω(0)FBを取り込む。
●[ステップS5]n=1とする。
●[ステップS6]電流フィードバックサンプリング部31と速度フィードバックサンプリング部32から電流フィードバック信号と速度フィードバック信号を所定のサンプリング周期Tで、電流フィードバック値i(n)FBと速度フィードバック値ω(n)FBとして取り込む。
●[ステップS7]速度フィードバック値ω(n)FBを用い、逆関数モデル33に基づいて推定電流値x(n)を計算する。
●[ステップS8]電流フィードバック値i(n)FBと推定電流値x(n)とから推定誤差e(n)を計算する。
●[ステップS9]推定誤差e(n)は所定範囲内か否か判断し、所定範囲内であればステップS12へ移行し、所定範囲内でなければステップS10へ移行する。なお、所定範囲内であることは推定イナーシャJmと推定粘性摩擦C1と推定クーロン摩擦C3とが真値に集束したことを意味する。
●[ステップS10]n=n+1
●[ステップS11]推定誤差e(n)と速度フィードバック値ω(n)FBを用いて、逆関数推定部34により逆関数推定演算によりイナーシャと摩擦を推定し、ステップS6へ移行し、処理を継続する。
●[ステップS12]推定イナーシャJmを上位制御装置20に出力し、処理を終了する。
上位制御装置20は、イナーシャ・摩擦推定部30から推定イナーシャJmを受け取ると、加減速の時定数、最適速度ゲインの計算を行うことができる。計算によって求められた加減速の時定数は上位制御装置20で指令計算時に使用され、最適速度ゲインのデータは、サーボ制御装置10に送信される。
上述した本発明の実施形態によれば、正弦波状指令発生部40から出力される正弦波状指令を使うことで動作領域が小さく、最小2乗法を使わず、サンプリング毎に逐次推定イナーシャJmと推定摩擦Cf(C1,C3)を更新する方法で、所定時間サンプリングしたデータを蓄積する必要がなく、少なくとも逆関数モデル33の係数の前回のサンプリング周期で算出したデータを記憶するのみであり、多くのデータメモリを必要としない。さらに、推定粘性摩擦C1だけではなく推定クーロン摩擦C3も同時に推定することができる。
上述したように、クーロン摩擦そのものをイナーシャや粘性摩擦と同時に推定する方法を使っており、クーロン摩擦が推定イナーシャJmの精度に与える影響を低減することができる。
フーリエ変換器を用いずに、逆関数モデルを使い、推定誤差が最小となるように逐次適応してイナーシャや粘性摩擦、クーロン摩擦を同時に推定する方法を採用していることから、所定時間サンプリングしたデータを蓄積する必要がないので、多くのデータメモリを必要としない。
次に、離散系で微分を差分演算で行うことにより生じる問題について説明する。
図8は、速度フィードバック信号をサンプリングした場合の差分演算による遅れを説明する図である。速度フィードバック信号ω(t)を表す曲線100において、n回目のサンプル点における微分値は、線分102の傾きになる。しかし、離散系で微分を差分演算でおこなう場合、n−1回目とn回目の差分から傾きを求めると、線分104のような傾きになる。
一方、逆関数モデル33では、数1式に示されるようにイナーシャ項は速度ω(100)の差分演算を含む。電流フィードバック値i(n)FBと推定電流値x(n)の差分として求められる推定誤差e(n)は、数1式のイナーシャ項が支配的であるので、このイナーシャ項の計算出力と電流フィードバック値i(n)FBとの差が小さくなるように補正する。
そこで、線分102と線分104の傾きの差を補正するために、電流フィードバック信号を1/2サンプリング周期分だけ遅らせる。例えば、サンプリング周期Tが1msecであれば、遅らせる時間は0.5msecとなる。1/2サンプリング周期だけ遅れた時点108での速度ω(100)の傾きは符号106で示されるように、ほぼ線分104になる。つまり、推定誤差e(n)を算出する際の電流フィードバック値i(n)FBを、サンプリング周期Tの1/2遅らせた電流フィードバック信号からサンプリングすればよい。
図9は、電流フィードバック信号i(t)をサンプリング周期の1/2周期だけ遅らせて、電流フィードバック信号i(t)をサンプリング周期毎に検出する手段を有する実施形態を説明する図である。電流フィードバック信号i(t)は遅延手段35を通り、サンプリング周期Tの1/2周期だけ遅らせて、電流フィードバックサンプリング部31に入力される。
ところで、被駆動体4に一定の力が加わる場合、例えば、重力軸のような場合のトルクオフセットを除去する必要がある。このために、図10に示されるように、電流フィードバック値i(n)FBをハイパスフィルタ36に通して、トルクオフセットの影響を除去し、推定精度を向上する。このハイパスフィルタ36は、推定時に入力される正弦波状指令の周波数に影響しないように、十分低い周波数帯域である必要がある。また、トルクオフセットは、ハイパスフィルタ36を適用することで、簡単な計算で影響を除去できる。
さらに、本発明では所定時間サンプリングしたデータを蓄積する必要がないことから、多くのデータメモリを必要としない。なお、後述するように、推定時に入力される正弦波状指令に替えてM系列指令を入力する場合にも、ハイパスフィルタ36を用いることで、トルクオフセットの影響を除去することができる。
上述した本発明の実施形態では正弦波状指令を用いた。このように、単一の周波数の正弦波状入力の場合、イナーシャと摩擦の推定値の収束速度と精度に関しては、最適な周波数が存在する。そのため、最適な周波数を探索する必要がある。この探索を行わないで済ませるためにM系列指令を用いる。
図11は、正弦波状指令に替えてM系列指令を用いる実施形態を説明する図である。M系列指令発生部41は上位制御装置20からの指令によりM系列指令の出力を開始する。
M系列指令発生部41から出力したM系列指令はローパスフィルタ42を介してトルク指令に加算される。
M系列指令は、0と1の不規則な信号であるが、急激な指令の変化を避けるために、M系列指令をローパスフィルタ42に通して高い周波数部分を除去することで、トルク指令の制限にかからないようにすることができる。
推定時にM系列指令を使う利点は、M系列が多数の周波数成分を含む信号であるからである。単一の周波数の正弦波状入力の場合、推定値の収束速度と精度に関しては、最適な周波数が存在する。しかし、M系列指令を使う場合、最適な周波数を探索することなく、最適に近い推定値の収束速度と精度を得ることができる。
M系列について概略を説明する。同定のための入力は、その対象が持つ多くのモードを励起する必要があるので、入力信号としては多数の周波数成分を含む必要がある。完全な不規則信号である白色雑音はこの条件を満たすが実現不可能なため、ある規則に基づいて生成した擬似不規則信号が替わりに用いられる。擬似不規則信号の中で古くから最も良く使われているものの1つに二値のみ持つM系列がある。
M系列の次数と呼ばれる段数を持ったシフトレジスタに、クロックを入れることで規則的に発生することができるが、その性質はよく研究されて性質が既知であり、シフトレジスタで決まるその周期内では不規則性を有する。
なお、特許文献6に開示される技術は、M系列を使ったイナーシャ推定を行っているが、推定アルゴリズムは本発明の実施形態と異なり、また、摩擦の推定も行っていない。
図12は、本発明の実施形態において推定のための速度入力をM系列指令にすることで、推定精度と推定速度が向上することを説明する図である。
図12(d)は、単一周波数の正弦波状信号を使って、摩擦係数を推定した場合の収束時間と推定係数の精度を表す。これによると、精度の良い周波数領域では収束時間が長く、収束時間が短い周波数領域では精度が悪化する。
図12(a)〜(c)は、M系列入力の効果を正弦波状入力とM系列入力時の摩擦係数の収束速度と精度で比較したグラフである。正弦波は振幅17rad/sで周波数5Hzの入力で、M系列は、正弦波と同じ振幅で、クロック100msecの10次特性多項式=x10+x3+1の入力である。図12(a)は正弦波指令の場合であり、クーロン摩擦C3は緩やかにクーロン摩擦C3の理論値に収束する。一方、M系列指令の場合、図12(b)に示されるようにクーロン摩擦C3は理論値に急速に収束する。図12(c)は、M系列指令を入力した場合に得られる摩擦特性を示している。図12(c)に示されるように、制御対象の摩擦特性と推定摩擦特性はほぼ一致している。
上述した本発明の実施形態で求めた推定イナーシャJmと推定摩擦Cfとを用い、加工時の加工外乱トルクを推定する外乱オブザーバを構成することができる。図13を用いて説明する。切り替えスイッチ37を逆関数推定部34側に接続し(接点37a)、まず、外乱の無い状態で、イナーシャと摩擦とを推定する。
次に、図13に示すように、逆関数推定部34と正弦波状指令発生部40またはM系列指令発生部41を停止し、切り替えスイッチ37を補正ゲインKd側(接点37b)に切り替えて、加工を行う時の外乱トルクを推定誤差e(n)として推定することができる。この推定誤差e(n)=推定外乱トルクを使って、速度制御部12からのトルク指令を補正することで、加工外乱の影響を抑制し、高精度な加工が可能となる。速度制御部12からのトルク指令の補正量は補正ゲインKdで調整することができる。
本発明は、特に、電動機による被駆動体のダイレクト駆動において、脱着されるワーク種類の変化に応じて変化する制御対象のイナーシャと摩擦とを推定し、その結果を使って加工外乱を推定し、これを抑制することにより加工精度を向上することや、加減速時定数や速度ゲインの最適化を行う際に効果を発揮する。
なお、速度制御部12への速度フィードバック値や電流制御部13への電流フィードバック値は、イナーシャ・摩擦推定部30の各サンプリング手段と兼用して構成することができる。そして、遅延手段35、ハイパスフィルタ36をデジタルフィルタにより構成することができる。
本発明は、上記本発明の実施形態によって説明したように、速度フィードバックサンプリング部から出力される速度フィードバック値ω(n)FBは、逆関数モデルおよび逆関数推定部に入力する。逆関数モデルは、逆関数推定部で推定された推定イナーシャJmと推定摩擦Cfとを同時に加味した関数式である。逆関数モデルでは、推定摩擦Cfは、推定粘性摩擦Clと推定クーロン摩擦C3とを区別して計算する。逆関数モデルからは電流値を推定した推定電流値x(n)が出力される。そして、推定電流値x(n)と電流フィードバック値i(n)FBとの差異である推定誤差e(n)を求める。逆関数推定部は、推定誤差e(n)が小さくなるようにする逆関数モデルの係数をサンプリング周期毎の計算により推定する。逆関数推定部で推定された係数によって、逆関数モデルの計算式の係数が更新され、推定誤差e(n)を小さくすることができる。
上述したように、本発明は、制御対象のイナーシャと摩擦を同時に推定する制御装置に関する。その手段としては、制御対象の伝達関数をモデル化して、そのモデルを同定することで制御対象のイナーシャと摩擦を同時に推定している。ここで、モデルの摩擦特性は図6のように、粘性摩擦とクーロン摩擦から単純なものとしている。しかしながら、実際の機械の摩擦特性はこのような単純なものではない。なお、図14(a)は、図6と同じモデルの摩擦特性の関係を表すグラフである。横軸は速度[rad/s]、縦軸はトルク[Nm]である。
よって、実際の複雑な摩擦特性を、単純化した摩擦モデルを使って推定すると推定誤差が発生する。例えば、大型の機械では、図14(b)に示すようなスティックスリップを持つ摩擦特性を示す。横軸は速度[rad/s]、縦軸はトルク[Nm]である。このような摩擦特性を持つ制御対象に対して、上述した実施形態のアルゴリズムで推定を行う場合、推定用入力指令が両極性(+/−に変化)を持つ正弦波もしくはM系列である場合、指令のゼロクロス近傍でスティックスリップの影響を受けて、推定精度が悪化する。
そこで、請求項5に記載されている推定イナーシャと推定摩擦を更新する更新手段の数4式(発明の詳細な説明の欄の記載では、数8式)に不感帯を導入する。速度フィードバックν1(n)=ω(n)のゼロクロス近傍で推定イナーシャと推定摩擦の各係数の更新を中断するために、適切な速度の不感帯幅σを設定し、速度の絶対値がσ以下であれば更新を中断するような請求項7に記載される数9式(発明の詳細な説明の欄の記載では、数10式)に変更する。
Figure 0004813618
制御対象の粘性特性がスティックスリップを持つ場合、不感帯を導入した効果をシミュレーションで確認した結果を図15に示す。図15(a)は不感帯がない場合、図15(b)は不感帯がある場合である。推定イナーシャJm、推定粘性摩擦C1、推定クーロン摩擦C3の収束の様子を横軸時間で表示し、縦軸はそれぞれの係数の理論値に対する割合を示している。
すなわち、理論値はJm,C1,C3共に1に正規化されている。特に、推定粘性摩擦C1の精度が大きく改善している。不感帯がない場合には理論値に対し40%程度であるが、不感帯がある場合は90%に改善している。クーロン摩擦C3も120%から90%に改善している。
1 制御対象
2 電動機
3 検出器
4 被駆動体
10 サーボ制御装置
11 位置制御部
12 速度制御部
13 電流制御部
14 アンプ
20 上位制御装置
30 イナーシャ・摩擦推定部
31 電流フィードバックサンプリング部
32 速度フィードバックサンプリング部
33 逆関数モデル
34 逆関数推定部
35 遅延手段
36 ハイパスフィルタ
37 切り替えスイッチ
40 正弦波状指令発生部
41 M系列指令発生部
42 ローパスフィルタ
Kd 補正ゲイン
Kp ポジションゲイン
Kv 速度ゲイン
Jms 実イナーシャ
Cfs 実摩擦
Jm 推定イナーシャ
Cf 推定摩擦
C1 推定粘性摩擦
C3 推定クーロン摩擦
x(n) 推定電流値
e(n) 推定誤差
i(t) 電流フィードバック信号
i(n)FB 電流フィードバック値
ω(t) 速度フィードバック信号
ω(n)FB 速度フィードバック値

Claims (10)

  1. 工作機械や産業機械の駆動軸を駆動する電動機を制御する制御装置において、
    正弦波状指令を前記制御装置のトルク指令または速度指令に加える正弦波状指令手段と、前記電動機に流れる電流の電流フィードバック信号をサンプリング周期毎に電流フィードバック値として取得する電流フィードバック値取得手段と、
    前記電動機の速度の速度フィードバック信号をサンプリング周期毎に速度フィードバック値として取得する速度フィードバック値取得手段と、
    前記サンプリング周期毎に検出した速度フィードバックの今回サンプリングした速度フィードバック値と、前回サンプリングした速度フィードバック値の差分を計算する速度差計算手段と、
    前記速度差計算手段により計算された速度フィードバック値の差分と前記駆動軸の推定イナーシャの積を計算する第1の計算手段と、
    前記今回サンプリングした速度フィードバック値と推定粘性摩擦の積を計算する第2の計算手段と、
    前記今回サンプリングした速度フィードバックの極性と推定クーロン摩擦の積を計算する第3の計算手段と、
    前記第1の計算手段、前記第2の計算手段、および前記第3の計算手段により求められた値を用いて、推定電流値を計算する推定電流値計算手段と、
    前記サンプリング周期毎に取得した電流フィードバック値と前記推定電流値より推定誤差を計算する推定誤差計算手段と、
    前記サンプリング周期毎に検出した速度フィードバック値と、前記推定誤差を用いて前記駆動軸の推定イナーシャと推定粘性摩擦と推定クーロン摩擦を更新する更新手段と、
    を有することを特徴とするイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置。
  2. 前記推定電流値計算手段は、
    Figure 0004813618
    ただし、Jm:推定イナーシャ、Kt:モータのトルク定数、T:サンプリング周期、C1:推定粘性摩擦、C3:推定クーロン摩擦、sign:符号、ω(n):今回の周期でサンプリングした速度フィードバック値、ω(n−1):前回の周期でサンプリングした速度フィードバック値、x(n):推定電流値、n=1、2、3・・・、
    を用いて推定電流値を計算することを特徴とする請求項1に記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置。
  3. 前記サンプリング周期毎に取得した速度フィードバック値と前記推定誤差値を使って前記駆動軸の推定イナーシャと推定粘性摩擦と推定クーロン摩擦を更新する更新手段は、
    前記サンプリング周期毎に取得した速度フィードバック値の今回のサンプリング周期で取得した速度フィードバック値と前回のサンプリング周期で取得した速度フィードバック値の差分を計算する差分計算手段と、
    前記差分計算手段で計算された速度フィードバック値の差分と、前記推定誤差と、推定速度を決める定数μ1との積を計算する第1計算手段と、
    前記今回のサンプリング周期で取得した速度フィードバック値と、前記推定誤差と、推定速度を決める定数μ2との積を計算する第2計算手段と、
    前記今回のサンプリング周期で取得した速度フィードバック値の極性と、前記推定誤差と、推定速度を決める定数μ3との積を計算する第3計算手段と、
    前記第1計算手段で計算された結果を、現在の推定イナーシャに加算することで、新たな推定イナーシャを計算する推定イナーシャ計算手段と、
    前記第2計算手段で計算された結果を、現在の推定粘性摩擦に加算することで、新たな推定粘性摩擦を計算する推定粘性摩擦計算手段と、
    前記第3計算手段で計算された結果を、現在の推定クーロン摩擦に加算することで、新たな推定クーロン摩擦を計算する推定クーロン摩擦計算手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または2のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置。
  4. 前記駆動軸の推定イナーシャと推定粘性摩擦と推定クーロン摩擦を更新する更新手段は、前記数1式の計算式を、
    Figure 0004813618
    ただし、h0=Jm/(Kt・T)、h1=C1/Kt、h2=C3/Kt、ν0(n)=(ω(n)−ω(n−1))、ν1(n)=ω(n)、ν2(n)=sign(ω(n))
    とした場合、
    係数h0、h1、h2を、
    Figure 0004813618
    Figure 0004813618
    ただし、e(n):推定誤差、ηm:推定速度を決める定数、m=0、1、2、n=1、2、3・・・、
    によってサンプリング周期毎に更新することを特徴とする請求項2に記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置。
  5. 前記μ m (n)は、推定速度を決める変数であって、速度フィードバックの関数であり、速度フィードバックの絶対値が所定の速度未満であるときはゼロとなり、所定の速度以上であるときはゼロ以外の正の値となるような不感帯を持つことを特徴とする請求項4に記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置。
  6. 前記推定速度を決める変数μ m (n)は、
    Figure 0004813618
    ただし、ν1(n):速度フィードバック、σ:不感帯幅によってサンプリング周期毎に更新することを特徴とする請求項4または5のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置。
  7. 前記電流フィードバック値取得手段は、
    前記電流フィードバック信号を前記サンプリング周期の1/2周期だけ遅らせる遅延手段を介して、前記サンプリング周期毎に前記電流フィードバック値を取得することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置。
  8. 前記推定誤差計算手段は、前記電流フィードバック値をハイパスフィルタを通して推定誤差を計算することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置。
  9. 前記正弦波状指令手段に替えて、M系列指令を生成するM系列指令手段と、前記M系列指令手段からのM系列指令を通すローパスフィルタと、
    を備え、
    該ローパスフィルタを通した該M系列指令を前記制御装置のトルク指令または速度指令に加えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置。
  10. 前記推定イナーシャと前記推定粘性摩擦と前記推定クーロン摩擦を用いて、前記サンプリング周期毎に取得した電流フィードバック値と前記推定電流値により、推定外乱トルクを計算する外乱オブザーバを構成し、
    この推定外乱トルクの補正量を調整する補正ゲインKdを掛ける手段と、
    この結果をトルク指令に加算する手段と、
    を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載のイナーシャと摩擦を同時に推定する機能を有する電動機の制御装置。
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