JP4804100B2 - モータ駆動装置及びその制御方法、空気調和装置 - Google Patents

モータ駆動装置及びその制御方法、空気調和装置 Download PDF

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Description

本発明は、モータを駆動するモータ駆動装置、その制御方法及び圧縮機をモータ駆動する空気調和装置に関する。
従来より、永久磁石型同期モータであるブラシレスDCモータの速度制御を、ロータの回転速度検出及び位置検出用のセンサレスで行い、このモータにより圧縮機を駆動する空気調和装置が知られている。この種のセンサレス制御には、三相電源からブラシレスDCモータへ供給される三相交流電流の一部をロータの回転座標系に変換してトルク電流Iqとし、この電流からロータの回転速度(回転数)を推定し、この推定値と目標速度との差に基づきトルク電流目標値を設定し、このトルク電流目標値とトルク電流実測値との偏差に基づきモータ速度を目標速度に制御するものがある(例えば特許文献1参照)。
また、この特許文献1記載の空気調和装置は、三相電源によって駆動されるモータの各相を流れる電流値(モータ電流)のばらつき状態を求め、このばらつき状態からモータ線の欠相を検知する欠相検知処理を行っている。
特開2005−181167号公報
従来のモータ制御では、モータを始動する場合、目標速度と推定速度とがずれているためにトルク電流目標値が発散傾向となり、このトルク電流目標値に基づいて設定されるモータ電流が高くなる場合が生じる。この場合、モータ線が欠相していると、モータ電流がより高くなってしまい、過電流により保護回路等の素子にストレスがかかってしまう。
また、従来の欠相検知処理は、モータの各相を流れる電流値のばらつき状態からモータ線の欠相を検知するため、電流値が安定しないモータ始動時は欠相検知を行っていなかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、モータ始動時における過電流による素子へのストレスを低減すると共に、モータ始動時にモータ線の欠相を検知可能なモータ駆動装置、その制御方法及び空気調和装置を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、目標速度とモータの現在速度との差からトルク電流目標値を設定し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流とに基づいてモータの各相に供給する駆動信号を制御するモータ駆動装置において、前記モータを始動して始動用目標速度まで回転上昇させる場合に、前記トルク電流目標値の上限値を設定すると共に、前記モータの実際の現在速度に代えて、時間経過に応じて増加する予め定めた仮想現在速度を、前記現在速度に設定する始動時速度制御を行い、前記仮想現在速度と前記始動用目標速度との差から前記トルク電流目標値を設定することにより前記トルク電流目標値の発散を抑制し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流との偏差に基づいて前記モータの各相に供給された電流値に基づきモータ線の欠相を検知する欠相検知処理を行うことを特徴とする。
この発明によれば、過電流による素子へのストレスを低減すると共に、モータ始動時にモータ線の欠相を検知することができる。
上記構成において、前記モータの各相に供給される電流値から前記モータの実際の現在速度を推定する推定手段を有し、前記始動時速度制御を行い、所定期間経過後に、この始動時速度制御から、前記推定手段により推定される現在速度と目標速度との差から前記トルク目標電流値を設定して前記駆動信号を制御する通常速度制御へと移行するようにしてもよい。
また、上記構成において、前記始動時速度制御時のゲインを、前記通常速度制御時のゲインと同じ、又は、前記ゲイン近傍の値に設定することが好ましい。また、前記所定期間は、前記始動時速度制御を開始して前記モータの現在速度が前記始動用目標速度と略一致した後に相当する予め定めた時間が好ましい。
また、上記構成において、前記モータは、冷媒を圧縮する圧縮機を駆動するモータであり、モータ始動時における前記圧縮機の出入口の差圧に基づいて前記トルク電流目標値の上限値を設定する上限値設定手段を有するようにしてもよい。この構成によれば、圧縮機16の出入口圧力が均圧していない等により負荷が高い状況でもモータを始動させることができる。
また、本発明は、目標速度とモータの現在速度との差からトルク電流目標値を設定し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流とに基づいてモータの各相に供給する駆動信号を制御するモータ駆動装置の制御方法において、前記モータを始動して始動用目標速度まで回転上昇させる場合に、前記トルク電流目標値の上限値を設定すると共に、前記モータの実際の現在速度に代えて、時間経過に応じて増加する予め定めた仮想現在速度を、前記現在速度に設定する始動時速度制御を行い、前記仮想現在速度と前記始動用目標速度との差からトルク電流目標値を設定することにより前記トルク電流目標値の発散を抑制し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流とに基づいて前記モータの各相に供給された電流値に基づきモータ線の欠相を検知する欠相検知処理を行うことを特徴とする。
また、本発明は、目標速度とモータの現在速度との差からトルク電流目標値を設定し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流とに基づいてモータの各相に供給する駆動信号を制御するモータ制御部を有し、このモータにより冷媒圧縮用の圧縮機が駆動される空気調和装置において、前記モータ制御部は、前記モータを始動して始動用目標速度まで回転上昇させる場合に、前記トルク電流目標値の上限値を設定すると共に、前記モータの実際の現在速度に代えて、時間経過に応じて増加する予め定めた仮想現在速度を、前記現在速度に設定する始動時速度制御を行い、前記仮想現在速度と前記始動用目標速度との差からトルク電流目標値を設定することにより前記トルク電流目標値の発散を抑制し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流とに基づいて前記モータの各相に供給された電流値に基づきモータ線の欠相を検知する欠相検知処理を行うことを特徴とする。
本発明は、モータ始動時における過電流による素子へのストレスを低減すると共に、モータ始動時にモータ線の欠相を検知することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳述する。
図1は、永久磁石型同期電動機(以下、ブラシレスDCモータという。)により駆動される圧縮機を備えた空気調和装置の構成を示す図である。
この空気調和装置10は、図1に示すように、室外機11、室内機12及び制御装置13を備え、室外機11の室外冷媒配管14と室内機12の室内冷媒配管15とが連結配管24、25を介して連結され、これら室外機11及び室内機12が制御装置13によって運転制御される。
室外機11は、室外に設置され、室外冷媒配管14に圧縮機16が配設され、この圧縮機16の吸込側には、アキュムレータ17が接続され、圧縮機16の吐出側には、四方弁18と室外熱交換器19とが順に接続されている。また、室外機11には、室外熱交換器19へ向かって送風する室外ファン20が配設されている。
室内機12は、室内に設置され、室内冷媒配管15に室内熱交換器21と電動膨張弁22とが配設されると共に、室内熱交換器21へ送風する室内ファン23が配設されている。
この空気調和装置10は、室外機11の四方弁18が冷房側あるいは暖房側に切り換えられることにより、冷房運転又は暖房運転に設定される。つまり、四方弁18が冷房側に切り換えられたときには、冷媒が実線矢印の如く流れ、室外熱交換器19が凝縮器に、室内熱交換器21が蒸発器として機能して冷房運転状態となり、室内を冷房する。また、四方弁18が暖房側に切り換えられたときには、冷媒が破線矢印の如く流れ、室内熱交換器21が凝縮器に、室外熱交換器19が蒸発器として機能して暖房運転状態となり、室内を暖房する。
上記圧縮機16には、図示しない固定子巻線及び永久磁石の回転子(ロータ)を備えたブラシレスDCモータ30が内蔵され、このブラシレスDCモータ30は、モータ駆動部(モータ駆動装置)40により駆動される。
図2はモータ駆動部40のブロック図である。同図に示すように、モータ駆動部40は、ブラシレスDCモータ30の各相に駆動信号を供給する三相PWMインバータ41と、制御部50とを備え、三相PWMインバータ41には、交流電源42からの交流電力が整流回路43により直流電力に変換されて供給されている。
この三相PWMインバータ41は、制御部50からの三相電圧指令Vu、Vv、Vwに従って、整流回路43から供給される直流電力を所定の周波数と電圧の三相交流電力に変換し、駆動信号としてブラシレスDCモータ30の三相のモータ線へ供給することにより、ブラシレスDCモータ30を回転駆動させる。
制御部50は、電力入力部(電流検出部)51、三相/二相座標変換部52、現在速度・位置推定部53、速度制御部54、位相制御部55、電流制御部56、二相/三相座標変換部57、モータ駆動部40の動作を制御するコントローラ60とを有している。なお、このコントローラ60は、空気調和装置10の動作を制御する制御装置13で兼ねてもよい。
電流入力部51は、三相PWMインバータ41からブラシレスDCモータ30へ供給される三相交流電流のうち、二相の交流電流値Iu及びIvをA/D変換(analog to digital変換)して取り込む。本実施の形態において添字u、v、wは、ブラシレスDCモータ30のu相、v相、w相にそれぞれ対応している。
三相/二相座標変換部52は、電流入力部51により検出された交流電流Iu及びIvを、ブラシレスDCモータ30におけるロータ上の回転座標系(d−q座標系)に座標変換し、磁束電流Id(d軸電流)及びトルク電流Iq(q軸電流)を算出する。
現在速度・位置推定部53は、三相/二相座標変換部52により座標変換された磁束電流Id及びトルク電流Iqに基づき、ブラシレスDCモータ30の現在速度ω及び位置を、例えば100μ秒毎に算出して推定する。
速度制御部54は、現在速度・位置推定部53で推定された現在速度ωと目標速度ωtgtとの偏差に基づき、例えば1ms毎に比例積分制御(PI制御)を実行して、トルク電流目標値Iqtgtを生成する。なお、ロータの目標速度ωtgtは、コントローラ60が設定している。
電流制御部56は、速度制御部54により生成されたトルク電流目標値Iqtgtと実際のトルク電流Iqとの偏差に基づきPI制御を実行して、トルク電圧Vq(Vq軸電圧)を算出すると共に、位相制御部55により生成された磁束電流目標値Idtgtと実際の磁束電流Idとの偏差に基づきPI制御を実行して、磁束電圧Vd(Vd軸電圧)を算出する。このPI制御によって、これらの偏差が零になるように制御される。
二相/三相座標変換部57は、電流制御部56にて算出された磁束電圧Vd及びトルク電圧Vqを三相交流の座標系に変換して、パルス変調された正弦波の電圧指令Vu、Vv、Vwを算出し、これらの電圧指令Vu、Vv、Vwが三相PWMインバータ41のスイッチング素子へ出力する。これにより、電圧がパルス幅変調を受けた擬似正弦波となる三相交流電力が、三相PWMインバータ41からブラシレスDCモータ30へ供給され、ブラシレスDCモータ30の現在速度ωが目標速度ωtgtとなるように制御される。
コントローラ60は、CPUと、CPUが読み出して実行する制御プログラムや各種データが格納されたROMと、各種データを一時的に格納するRAMとを備えるコンピュータであり、CPUがROMに格納された制御プログラムを実行することによってモータ駆動部40全体の制御する。また、このコントローラ60は、モータ線の欠相を検知する欠相検知処理を実行し、すなわち、モータ線の欠相を検知する故障検知手段としても機能している。
以上の構成の下、モータ運転時(モータ始動時を除く)においては、室内機12の負荷が変動すると、コントローラ60が、この負荷変動に合わせて目標速度ωtgtを変更し、このコントローラ60の制御の下、速度制御部54が、現在速度・位置推定部53にて推定された現在速度ωと目標速度ωtgtとの偏差に基づきトルク電流目標値Iqtgtを生成すると共に、位相制御部55が、トルク電流Iqに基づき磁束電流目標値Idtgtを生成し、電流制御部56が、トルク電流目標値Iqtgtと実際のトルク電流Iqとの偏差及び磁束電流目標値Idtgtと実際の磁束電流Idとの偏差に基づきPI制御を実行して、二相/三相座標変換部57を介して電圧指令Vu、Vv、Vwを三相PWMインバータ41に出力する。これにより、室内機12の負荷に応じてモータ30の回転速度、つまり、圧縮機16の回転速度が適切に制御される。以上が通常の速度制御(通常速度制御)である。なお、この速度制御時、コントローラ60は後段に詳述する欠相検知処理を実行している。
ところで、モータ始動時は、モータ30の目標速度ωtgtと現在速度ωとのずれによりトルク電流目標値Iqtgtが発散傾向となり、トルク電流目標値Iqtgtに基づいて設定されるモータ電流が高くなる場合が生じ、過電流により図示せぬ保護回路等の素子にストレスがかかってしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、モータ始動時は、コントローラ60が、速度制御部54に対してトルク電流目標値Iqtgtの上限値Iqmaxを設定し、モータ電流が過度に高くならないようにしている。以下、モータ30の始動制御について説明する。
モータ30の始動指示が入力されると、まず、コントローラ60は、位相制御部55の磁束電流目標値Idtgtを零に設定すると共に、速度制御部54のトルク電流目標値Iqtgtの上限値Iqmaxを設定し、さらに、速度制御部54のPI制御のゲインを通常速度制御時のゲインと同じ、又は、そのゲイン近傍の値に設定する。
また、モータ始動時は、コントローラ60により、目標速度ωtgtとして予め定められた低速の始動用目標速度ωtgt1(例えば4Hz)が設定され、この始動用目標速度ωtgt1が、この始動用目標速度ωtgt1とモータ30の現在速度ωとが少なくとも一致するまで保持される。
ここで、上記上限値Iqmaxは、モータ速度を始動用目標速度ωtgt1に制御するのに十分な値であって、かつ、モータ電流を素子にストレスが係らない値以下に抑える値に設定されている。
また、モータ始動時、速度制御部54には、コントローラ60により、所定の制御周期毎に段階的に増加する仮想現在速度ω1が現在速度ωとして設定され、現在速度・位置推定部53にて推定された現在速度ωは使用しないように構成されている。
従って、上記モータ始動制御(始動時速度制御)により、速度制御部54は、コントローラ60が設定した仮想現在速度ω1と始動用目標速度ωtgt1との偏差に基づきトルク電流目標値Iqtgtを生成し、このとき、トルク電流目標値Iqtgtの上限値Iqmaxが設定されているため、トルク電流目標値Iqtgtが上限値Iqmax以下の値に制限され、トルク電流目標値Iqtgtの発散が抑制される。
このため、電流制御部56が、トルク電流目標値Iqtgtと実際のトルク電流Iqとの偏差に基づき算出したトルク電圧Vqの上限値も低くなり、結果的に、三相PWMインバータ41に出力される電圧指令Vu、Vv、Vwにより三相PWMインバータ41から各相に供給されるモータ電流の上限値を抑制することができる。これにより、モータ電流が過度に上昇するのを抑えながらモータ30の回転速度を徐々に増大させて、始動用目標速度ωtgt1までモータ速度を上昇させることができる。
そして、モータ速度が始動用目標速度ωtgt1に到達して所定期間が経過すると、コントローラ60は、上限値Iqmax及び速度ω1の設定を解消し、速度制御部54が現在速度・位置推定部53にて推定された現在速度ωと目標速度ωtgtの偏差に基づいて速度制御を行う通常速度制御に移行させる。なお、この通常速度制御への移行タイミングは、モータ30の始動時制御の開始タイミングから、モータ30が正常であることを前提としてモータ速度が始動用目標速度ωtgt1に到達するのに十分な時間に相当する予め定めた設定時間が経過したタイミングに設定される。
また、本実施形態では、コントローラ60が、上記モータ始動制御と並行して、欠相検知処理を行っている。この欠相検知処理は、モータ30の各相を流れる電流値Iu、Iv、Iwのばらつき状態によりモータ線の欠相を検知する処理であり、具体的には、コントローラ60が、電流入力部51によって検出された三相(u相、v相、w相)の電流値Iu、Iv及びIwを取得し、電流値Iu、Iv、Iwのうち最も大きい電流値をIa、最も小さい電流値をIbとした場合、X=Ia/Ibの算出式により電流比Xを求め、この電流比Xを予め定めた欠相判別用基準値と比較して、この基準値未満であれば欠相無しと判断し、この基準値以上であれば、モータ線が欠相していると判断し、モータ30を強制停止させると共にその旨を図示せぬ報知手段により報知する処理である。
本実施形態では、上記したように、トルク電流目標値Iqtgtの上限値Iqmaxを設定してトルク電流目標値Iqtgtの発散を抑制するので、上限値Iqmaxを設定しない場合に比してモータ電流が比較的安定し、モータ始動時であってもモータ線の欠相を検知することが可能となっている。
以上説明したように、本実施形態によれば、モータ30を始動する場合に、トルク電流目標値Iqtgtの上限値Iqmaxを設定するので、モータ始動時におけるトルク電流目標値Iqtgtの発散を抑制して過電流による素子へのストレスを低減することができると共に、モータ始動時にモータ線の欠相を検知することが可能になる。このように、モータ始動中にモータ線の欠相を検知可能なため、モータ線の欠相を原因とする過電流の発生を回避でき、これによっても素子へのストレスを低減することが可能になる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更実施が可能である。
例えば、上記実施形態では、トルク電流目標値Iqtgtの上限値Iqmaxを固定値とする場合を例示したが、この上限値Iqmaxを可変させてもよい。例えば、圧縮機16の出入口の差圧(冷媒回路の高圧部と低圧部の差圧を含む)を検出し、この差圧に応じて上限値Iqmaxを増減させてもよい。この場合、圧縮機16を運転停止直後に再起動する際、つまり、圧縮機16の出入口圧力が均圧していないために負荷が比較的高い状況でモータ30を始動する際に、その負荷に応じて上限値Iqmaxを高く設定することができ、モータ始動時のトルクを増大させてモータ30を始動させることが可能になる。なお、この上限値Iqmaxを設定する上限値設定手段はコントローラ60に限らず、制御装置13であってもよい。
また、上記実施形態では、三相(u相、v相、w相)の電流値Iu、Iv及びIwを取得してこれら電流値Iu、Iv、Iwのばらつき状態からモータ線の欠相を検知する欠相検知処理を例示したが、これに限らず、二相(u相、v相)の電流値Iu及びIvを検出し、この検出結果から残りの一相(w相)の電流値Iwを推定してこれら電流値Iu、Iv、Iwのばらつき状態からモータ線の欠相を検知してもよい。この場合、モータ30の各相に流れる電流値の合計が常に零(Iu+Iv+Iw=0)であることを利用して、検出した二相(u相、v相)の電流値Iu及びIvから、残りの一相(w相)の電流値Iwを推定すればよい。また、上記欠相検知処理に限らず、公知の欠相検知処理を広く適用してもよい。
本実施形態に係る空気調和装置の構成を示す図である。 空気調和装置のモータ駆動部のブロック図である。
符号の説明
10 空気調和装置
11 室外機
12 室内機
13 制御装置(上限値設定手段)
16 圧縮機
30 ブラシレスDCモータ
40 モータ駆動部(モータ駆動装置)
51 電力入力部(電流検出部)
52 三相/二相座標変換部
53 現在速度・位置推定部
54 速度制御部
55 位相制御部
56 電流制御部
57 二相/三相座標変換部
60 コントローラ(欠相検知手段、上限値設定手段)

Claims (7)

  1. 目標速度とモータの現在速度との差からトルク電流目標値を設定し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流とに基づいてモータの各相に供給する駆動信号を制御するモータ駆動装置において、
    前記モータを始動して始動用目標速度まで回転上昇させる場合に、前記トルク電流目標値の上限値を設定すると共に、前記モータの実際の現在速度に代えて、時間経過に応じて増加する予め定めた仮想現在速度を、前記現在速度に設定する始動時速度制御を行い、前記仮想現在速度と前記始動用目標速度との差から前記トルク電流目標値を設定することにより前記トルク電流目標値の発散を抑制し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流との偏差に基づいて前記モータの各相に供給された電流値に基づきモータ線の欠相を検知する欠相検知処理を行うことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記モータの各相に供給される電流値から前記モータの実際の現在速度を推定する推定手段を有し、
    前記始動時速度制御を行い、所定期間経過後に、この始動時速度制御から、前記推定手段により推定される現在速度と目標速度との差から前記トルク目標電流値を設定して前記駆動信号を制御する通常速度制御へと移行することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記始動時速度制御時のゲインは、前記通常速度制御時のゲインと同じ、又は、前記ゲイン近傍の値に設定されていることを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記所定期間は、前記始動時速度制御を開始して前記モータの現在速度が前記始動用目標速度と略一致した後に相当する予め定めた時間に設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記モータは、冷媒を圧縮する圧縮機を駆動するモータであり、
    モータ始動時における前記圧縮機の出入口の差圧に基づいて前記トルク電流目標値の上限値を設定する上限値設定手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のモータ駆動装置。
  6. 目標速度とモータの現在速度との差からトルク電流目標値を設定し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流とに基づいてモータの各相に供給する駆動信号を制御するモータ駆動装置の制御方法において、
    前記モータを始動して始動用目標速度まで回転上昇させる場合に、前記トルク電流目標値の上限値を設定すると共に、前記モータの実際の現在速度に代えて、時間経過に応じて増加する予め定めた仮想現在速度を、前記現在速度に設定する始動時速度制御を行い、前記仮想現在速度と前記始動用目標速度との差からトルク電流目標値を設定することにより前記トルク電流目標値の発散を抑制し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流とに基づいて前記モータの各相に供給された電流値に基づきモータ線の欠相を検知する欠相検知処理を行うことを特徴とするモータ駆動装置の制御方法。
  7. 目標速度とモータの現在速度との差からトルク電流目標値を設定し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流とに基づいてモータの各相に供給する駆動信号を制御するモータ制御部を有し、このモータにより冷媒圧縮用の圧縮機が駆動される空気調和装置において、
    前記モータ制御部は、前記モータを始動して始動用目標速度まで回転上昇させる場合に、前記トルク電流目標値の上限値を設定すると共に、前記モータの実際の現在速度に代えて、時間経過に応じて増加する予め定めた仮想現在速度を、前記現在速度に設定する始動時速度制御を行い、前記仮想現在速度と前記始動用目標速度との差からトルク電流目標値を設定することにより前記トルク電流目標値の発散を抑制し、このトルク電流目標値と実際のトルク電流とに基づいて前記モータの各相に供給された電流値に基づきモータ線の欠相を検知する欠相検知処理を行うことを特徴とする空気調和装置。
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