JP4765416B2 - 画像処理装置及び画像記憶方法 - Google Patents
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Description
ここで、HDDが使用者によって廃棄される場合や、あるいは悪意のある者に故意に取り外された場合等、HDDに保存している画像データに関する情報が外部に流出するおそれがある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、処理能力が低下することを抑制可能な画像処理装置を提供することを目的としている。
また、画像データの全領域を暗号化する全領域暗号化手段と、JBIG形式以外の画像データについて、前記全領域暗号化手段によって暗号化する第1の処理に要する時間と、前記変換手段によってJBIG形式の画像データに変換した後に前記先頭領域暗号化手段によって暗号化する第2の処理に要する時間とを比較してより所要時間の短い処理を判定する判定手段とを備え、前記第1の処理又は前記第2の処理のうち、前記判定手段により所要時間が短いと判定された処理を実行することとしている。これにより処理に要する時間が短い方の処理が実行され、処理負荷が軽減されるので、画像処理装置の処理能力が低下することを抑制できる。
本発明に係る画像記憶方法は、画像データを記憶する記憶装置を備える画像処理装置で実行される画像記憶方法であって、JBIG形式以外の画像データについて、画像データの全領域を暗号化する第1の処理に要する時間と、JBIG形式の画像データに変換した後に、JBIG圧縮された画像データの各プレーンのうち、伸張される際に最初に読み出される先頭領域のみを暗号化する第2の処理に要する時間とを比較して、より所要時間の短い処理を判定する判定ステップと、前記第1の処理又は第2の処理のうち、前記判定ステップにおいて所要時間が短いと判定された処理を実行する暗号化ステップと、暗号化された画像データを前記記憶装置に記憶する記憶ステップとを含むことを特徴としている。
図1は、画像処理装置の構成を示す図である。画像処理装置としての多機能デジタル複合機(Multi Function Peripherals、以下、「MFP」という。)1は、スキャナ部11と、印刷出力部13と、操作部15と、ハードディスクドライブ(HDD)17と、制御部20とを備える。
印刷出力部13は、インクジェット方式やレーザー方式等で、画像データをプリントする公知の装置である。
操作部15は、例えば液晶タッチパネルからなる表示パネル及びテンキー等を備えている。表示パネル上の仮想ボタン及びテンキー等が押下されると、その情報が制御部20のCPU21に伝達される。また、本実施の形態では、操作部15は、ユーザからセキュリティレベルの入力を受け付けるセキュリティレベル入力ボタン16を備える。セキュリティレベルは、ユーザによるセキュリティレベル入力ボタン16の押下によって、HighレベルとNomalレベルとに切り替えられる。
制御部20は、主な構成要素として、CPU21、ROM22、RAM23、圧縮・伸張部24、暗号化・復号化部25、インターフェース26を備えている。
ROM22は、スキャナ部11における原稿読取動作に関するプログラムや、読み取った画像データをHDD17に格納する動作に関するプログラム等を記憶している。
RAM23は、揮発性のメモリであって、CPU51におけるプログラム実行時のワークエリアとなる。
圧縮・伸張部24は、画像データを圧縮・伸張する機能を有しており、本例では、JBIG(Joint Bi-level Image experts Group)方式及びJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式で画像データを圧縮・伸張することができる。
インターフェース26は、LANや電話回線等のネットワークと接続するためのインターフェースである。
コピージョブでは、スキャナ部11で読み取った画像を印刷出力部13でプリント出力する。スキャンジョブでは、スキャナ部11で読み取った画像を、例えばネットワークを通じて他の端末へ出力する。プリントジョブでは、ネットワークで接続されている端末から画像データを受け付けて、当該画像データを印刷出力部13でプリント出力する。
つづいて、JBIG(Joint Bi-level Image experts Group)について説明する。JBIGは、ITU−T勧告T.82、ISO/IEC標準11544、JIS標準X4311で規定されている。
ここで、JBIGでは、画像データはビット列で圧縮されるので、画像データを伸張する際には、画像データは各プレーンのうち、先頭のデータから順に伸張していく必要がある。
本発明者らはこの点に着目して、MFP1の処理能力の低下を抑制することに想到した。
また、各プレーンの先頭位置は、各プレーンの終端部において配列される終端マーカ情報「ff02」に基づいて検知することができる。つまり、図2に示すように、プレーン1の終端部には終端マーカ情報「ff02」が配列されており、プレーン2の先頭データは、この終端マーカ情報「ff02」の次から該当することがわかる。プレーン3の先頭データも同様に、プレーン2における終端マーカ情報「ff02」に基づいて検知することができる。
はじめに、MFP1は、ジョブを受け付けると(S101:Yes)、現在設定されているセキュリティレベルを確認する(S102)。なおセキュリティレベルは、ユーザの入力によって設定され、セキュリティレベルが高いHighモード、又はセキュリティレベルが通常であるNomalモードに切り替えられる。
受け付けた処理ジョブが親展プリントジョブでない場合には(S103:No)、入力された画像データがJPEG形式であるか否かを判定する(S104)。
入力された画像データがJPEG形式でない場合(S104:No)には、入力された非圧縮画像データをJBIG圧縮した後(S107)、各プレーンの先頭領域のみを暗号化する(S108)。そして、暗号化された画像データをHDD17に記憶する(S110)。
ステップS104がYesの場合、JPEG形式のままで画像データの全領域を暗号化する処理(以下、「第1の処理」という。)に要する時間と、JPEG形式の画像データをJBIG形式の画像データに変換した後に各プレーンの先頭領域のみを暗号化する処理(以下、「第2の処理」という。)に要する時間とを比較して、より所要時間の短い方の処理を判定する(S105)。
また、入力された画像データについての第2の処理に要する時間は、所定容量であるJPEG形式の画像データを伸張した後、JBIG圧縮するのに要する時間と、JBIG圧縮された画像データの各プレーンの先頭領域のみを暗号化するのに要する時間とを予め算出しておき、その算出データに基づいて求める。
上述のように第1の処理に要する時間と第2の処理に要する時間とを比較して、より所要時間の短い方の処理を実行することにより、CPU21の処理負荷が軽減されることになるので、MFP1の処理能力が低下することを抑制できる。
入力された画像データが、圧縮データである場合には(S111:No)、そのままの形式で画像データの全領域を暗号化する(S113)。入力された画像データが非圧縮データである場合には(S111:Yes)、JBIG圧縮してから(S112)、画像データの全領域を暗号化する(S113)。
ステップS102に戻って、セキュリティレベルがNomalモードで(S102:No)、処理ジョブが親展プリントジョブであるとき(S103:Yes)には、入力された画像データが非圧縮データであるか否かを判定する(S111)。
親展プリントジョブは、通常、機密性の高い画像データを印刷する際に利用されるので、当該画像データをHDDに記憶する際には、高いセキュリティの暗号化処理を施すことが適当である。そこで、上記のように、親展プリントジョブの場合に、画像データの全領域を暗号化してセキュリティを高めてHDDに記憶することにより、機密性の高い画像データのセキュリティを確保することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、通常のセキュリティで十分である画像データについては、JBIG圧縮された画像データの先頭領域のみを暗号化してHDD17に記憶する構成としているので、画像データのセキュリティを確保しつつ、暗号化処理に要する時間を短縮することができ、MFP1の処理能力が一時的に低下するのを抑制することができる。
図5は、HDD17に記憶された画像データを読み出す際の処理を示すフローチャートである。
先頭領域のみが暗号化されている場合には(S203:Yes)、先頭領域のみを復号化し(S204)、全領域が暗号化されている場合には(S203:No)、全領域を復号化する処理を実行する(S205)。
なお、JBIG伸張が不要な場合とは、JBIG圧縮された画像データをそのままファクシミリ送信する場合等である。JBIG伸張してJPEG圧縮が必要な場合とは、例えば、画像データをLAN等のネットワークを介して、画像データファイルとして外部の端末に送信する場合等である。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が、上記の実施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を考えることができる。
(1)上記においては、受け付けた処理ジョブが親展プリントジョブである場合に、画像データの全領域を暗号化処理してHDD17へ記憶する構成としているが、受け付けた処理ジョブが親展プリント以外のジョブであっても、画像データの全領域を暗号化処理する構成としてもよい。例えば、複数種あるジョブのうち、画像データを高いセキュリティでHDD17に記憶すべきジョブをユーザが設定できる構成として、設定されたジョブについては、画像データの全領域を暗号化処理するようにしてもよい。
11 スキャナ部
13 印刷出力部
15 操作部
16 セキュリティレベル入力ボタン
20 制御部
24 圧縮・伸張部
25 暗号化・復号化部
26 インターフェース
Claims (8)
- 暗号化された画像データを記憶する記憶装置を備える画像処理装置であって、
画像データをJBIG圧縮する圧縮手段と、
JBIG形式以外の圧縮画像データを、JBIG形式の画像データに変換する変換手段と、
画像データの全領域を暗号化する全領域暗号化手段と、
JBIG圧縮された画像データの各プレーンのうち、伸張される際に最初に読み出される先頭領域のみを暗号化する先頭領域暗号化手段と、
JBIG形式以外の画像データについて、前記全領域暗号化手段によって暗号化する第1の処理に要する時間と、前記変換手段によってJBIG形式の画像データに変換した後に前記先頭領域暗号化手段によって暗号化する第2の処理に要する時間とを比較してより所要時間の短い処理を判定する判定手段と、
を備え、
前記第1の処理又は前記第2の処理のうち、前記判定手段により所要時間が短いと判定された処理を実行すること
を特徴とする画像処理装置。 - ユーザからセキュリティレベルの入力を受け付ける受付手段をさらに備え、
前記受付手段が受け付けたセキュリティレベルが通常よりも高い場合には、前記判定手段による判定を実行することなく、前記全領域暗号化手段により画像データを暗号化すること
を特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 受け付けた処理ジョブが、画像データを第1のセキュリティレベルで前記記憶装置に記憶すべきジョブであるか、第1のセキュリティレベルよりも高い第2のセキュリティレベルで前記記憶装置に記憶すべき高セキュリティジョブであるかを判断する判断手段をさらに備え、
前記判断手段が、受け付けた処理ジョブが高セキュリティジョブであると判断した場合には、前記判定手段による判定を実行することなく、前記全領域暗号化手段により画像データを暗号化すること
を特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記高セキュリティジョブは、親展プリントジョブであること
を特徴とする請求項3記載の画像処理装置。 - JBIG形式の画像データであって、各プレーンのうち伸張される際に最初に読み出される先頭領域のみが暗号化された画像データを復号化する復号化手段をさらに備えること
を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 画像データを記憶する記憶装置を備える画像処理装置で実行される画像記憶方法であって、
JBIG形式以外の画像データについて、画像データの全領域を暗号化する第1の処理に要する時間と、JBIG形式の画像データに変換した後に、JBIG圧縮された画像データの各プレーンのうち、伸張される際に最初に読み出される先頭領域のみを暗号化する第2の処理に要する時間とを比較して、より所要時間の短い処理を判定する判定ステップと、
前記第1の処理又は第2の処理のうち、前記判定ステップにおいて所要時間が短いと判定された処理を実行する暗号化ステップと、
暗号化された画像データを前記記憶装置に記憶する記憶ステップと
を含むことを特徴とする画像記憶方法。 - 前記判定ステップの前に、ユーザからセキュリティレベルの入力を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップで受け付けたセキュリティレベルが第1のレベルの場合には、前記判定ステップを実行し、
前記受付ステップで受け付けたセキュリティレベルが前記第1のレベルより高い第2のレベルである場合には、前記判定ステップを実行せずに、画像データの全領域を暗号化するステップを実行すること
を特徴とする請求項6記載の画像記憶方法。 - 画像データに要求されているセキュリティレベルが第1のレベルである場合には、前記判定ステップを実行し、
画像データに要求されているセキュリティレベルが前記第1のレベルよりも高い第2のレベルである場合には、前記判定ステップを実行せずに、画像データの全領域を暗号化するステップを実行すること
を特徴とする請求項6記載の画像記憶方法。
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