JP4765283B2 - マルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法 - Google Patents

マルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、天然ガスや石油のパイプライン等の使途に好適なマルテンサイト系ステンレス鋼管に係り、とくにマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手における溶接熱影響部の耐粒界応力腐食割れ性の改善に関する。
近年、原油価格の高騰や、近い将来に予想される石油資源の枯渇に対処するために、従来省みられなかったような深層油田や、開発が一旦放棄されていた腐食性の強いサワーガス田等に対する開発が、世界的規模で盛んになっている。このような油田、ガス田において、使用される鋼管には、耐食性に富むことが求められている。
従来、例えば、炭酸ガスを多量に含む環境では、防食手段としてインヒビターの添加が行われてきた。しかし、インヒビターの添加は、コスト高となるだけでなく、高温では十分な効果が得られないことがあるため、最近ではインヒビターを使用せず、耐食性に優れた鋼管を使用する傾向となっている。
ラインパイプ用材料としては、API規格にC量を低減した12%Crマルテンサイト系ステンレス鋼が規定され、最近では、CO を含有する天然ガス用のラインパイプとしてマルテンサイト系ステンレス鋼管が多く使用されるようになってきている。しかし、マルテンサイト系ステンレス鋼管は、円周溶接時に予熱や後熱を必要とするうえ、溶接部靭性が劣るという問題があった。
このような問題に対し、例えば、特許文献1には、C:0.02%以下、N:0.07%以下に低減するとともに、Cr、Ni、Mo量をC量との関係で、また、Cr、Ni、Mo量をC、N量との関係で、さらにNi、Mn量をC、N量との関係で、適正量に調整したマルテンサイト系ステンレス鋼が提案されている。特許文献1に記載された技術で製造されたマルテンサイト系ステンレス鋼管は、耐炭酸ガス腐食性、耐応力腐食割れ性、溶接性、高温強度および溶接部靭性がともに優れた鋼管であるとされる。
特開平9−316611号公報
しかし、最近、CO を含有する環境下で、マルテンサイト系ステンレス鋼管を突き合わせて複数の溶接パスで円周溶接した円周溶接部の溶接熱影響部(以下、HAZともいう)に割れが生じ、マルテンサイト系ステンレス鋼管における新たな問題となっている。
従来、CO を含有する環境下で発生する腐食としては、母材の減肉を伴う、いわゆる炭酸ガス腐食、あるいは母材の応力腐食割れが知られている。しかし、最近問題となっている割れは、円周溶接部のHAZのみに発生し、しかも、いわゆる炭酸ガス腐食が全く問題とならないようなマイルドな環境でも発生するという特徴を有している。また、この割れは、粒界割れを呈することから、粒界応力腐食割れ(Intergranular Stress Corrosion Cracking)(以下、IGSCCともいう)であると推定されている。
このような円周溶接部のHAZに発生するIGSCCを防止するには、600〜650℃で3〜5min間保持するという、短時間の溶接後熱処理が有効であることが判明している。しかし、溶接後熱処理は、短時間といえども、パイプライン敷設工程を複雑にし、かつ工期を長びかせ、敷設コストを上昇させるという問題がある。このようなことから、溶接後熱処理を行うことなく、CO を含有する環境下で発生するHAZのIGSCCを防止できる、マルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法が要望されている。
本発明は、かかる要望に鑑みて成されたものであり、耐粒界応力腐食割れ性に優れた溶接熱影響部を有するマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法を提案することを目的とする。
本発明者らは、上記した課題を達成するために、まず、マルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接部のHAZで発生するIGSCCの発生原因について鋭意考究した。その結果、図1(a)に示すように基地中に分散する炭化物が円周溶接時の溶接熱サイクルにより一旦基地中に固溶し、その後の溶接熱サイクルで旧オーステナイト粒界にCr炭化物として析出し、旧オーステナイト粒界近傍にCr欠乏層が形成されるため、IGSCCが発生することを突き止めた。
このようなメカニズムによる応力腐食割れは、オーステナイト系ステンレス鋼では知られていたが、マルテンサイト系ステンレス鋼で発生するとは考えられていなかった。というのは、マルテンサイト組織中のCrの拡散速度は、オーステナイト組織中のそれに比較し非常に大きいことから、マルテンサイト系ステンレス鋼では、Cr炭化物が生成してもCrが連続的に供給されるため、Cr欠乏層は形成されないと考えられていたからである。しかし、本発明者らは、マルテンサイト系ステンレス鋼でも特定の溶接条件の下ではCr欠乏層が形成され、マイルドな腐食環境でも粒界応力腐食割れに至ることを初めて見出した。
このようなことから、本発明者らは、基地中に分散する炭化物が一旦基地中に固溶するような溶接熱サイクル、すなわちピーク温度が950℃以上となる溶接熱サイクル、を少なくとも1回受けたHAZがその後の溶接パスにより受ける熱サイクルを、旧オーステナイト粒界でのCr炭化物形成を防止し、耐粒界応力腐食割れ性を向上させることができるものとすることにより、円周溶接部のHAZにおけるIGSCCの発生を防止することができることに思い至った。
そして、本発明者らは、円周溶接部のHAZのうち、950℃以上に加熱された鋼管内表層のHAZに、Cr炭化物が再溶解する熱サイクル、Cr炭化物が析出しない熱サイクル、あるいはCrが拡散しCr欠乏層を消滅させる熱サイクル等の、耐粒界応力腐食割れ性を向上させる熱サイクルを付与できるように、その後の溶接パスの入熱量(溶接条件)を調整して溶接することがよいことを見出した。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎの通りである。
(1)マルテンサイト系ステンレス鋼管の端部同士を突き合わせたのち、該端部に沿って円周方向に複数の溶接パスからなる多層盛溶接を施して円周溶接部を形成しマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手を製造するに当たり、前記円周溶接部における溶接熱影響部のうち、前記複数の溶接パスのうちの少なくとも1回の溶接パスによる溶接熱サイクルによりピーク温度で950℃以上に加熱された鋼管内表層の溶接熱影響部に、耐粒界応力腐食割れ性を向上させる熱サイクルが付与されるように、前記1回の溶接パスのその後の溶接パスのうちの最終の溶接パスを、前記鋼管内表層の溶接熱影響部のピーク温度が、前記マルテンサイト系ステンレス鋼管を完全焼入れし100体積%マルテンサイト組織としたのち所定の温度に加熱し20s間保持したときに1体積%以上オーステナイト相が生成される所定の温度のうちの下限の温度であるA1点超えでかつ950℃以下の温度となる溶接パスとして、溶接することを特徴とする耐粒界応力腐食割れ性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法。
(2)(1)において、前記マルテンサイト系ステンレス鋼管が、mass%で、C:0.015%以下、N:0.015%以下、Cr:10〜14%、Ni:3〜8%、Si:1.0%以下、Mn:2.0%以下、P:0.03%以下、S:0.010%以下、Al:0.10%以下を含み、さらにCu:1〜4%、Co:1〜4%、Mo:1〜4%、W:1〜4%のうちから選ばれた1種又は2種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法。
(3)(2)において、前記組成に加えてさらに、mass%で、Ti:0.15%以下、Nb:0.10%以下、V:0.10%以下、Zr:0.10%以下、Hf:0.20%以下、Ta:0.20%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法。
(4)(2)または(3)において、前記組成に加えてさらに、mass%で、Ca:0.010%以下、Mg:0.010%以下、REM:0.010%以下、B:0.010%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とするマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法。
本発明によれば、溶接熱影響部の耐炭酸ガス腐食性に優れ、さらに溶接熱影響部のIGSCCを溶接後熱処理を施すことなく防止できる、耐粒界応力腐食割れ性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手を安価に提供でき、産業上格段の効果を奏する。
本発明では、マルテンサイト系ステンレス鋼管の端部同士を突き合わせたのち、該端部に沿って円周方向に複数の溶接パスからなる多層盛溶接を施して円周溶接部を形成しマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手を構成する。その際、円周溶接部における溶接熱影響部(以下、HAZともいう)のうち、鋼管内表層に形成され、しかも多層盛溶接の溶接パスの少なくとも1回の溶接パスにより950℃以上に加熱されたHAZ(以下、C固溶HAZともいう)に、該HAZを最後に950℃以上に加熱した溶接パス(以下、C固溶パスともいう、例えば、N層目パス)の、その後の溶接パス((N+1)層目以降のパス)のピーク温度、冷却速度等の溶接条件を調整して、Cr炭化物が再溶解する熱サイクル、Cr炭化物が析出しない熱サイクル、あるいはCrが拡散しCr欠乏層を消滅させる熱サイクル等の、耐粒界応力腐食割れ性を向上させる熱サイクルを付与する。
Cr炭化物が再溶解する熱サイクルの付与は、図1(b)に示すように最終の溶接パスを、鋼管内表層のC固溶HAZのピーク温度がA1点超えでかつ950℃以下となるように、ピーク温度、冷却速度等を調整した溶接パスとすることにより、達成できる。鋼管内表層のC固溶HAZのその後の溶接パスによるピーク温度がA1点以下では、固溶したCが旧オーステナイト粒界に析出し、旧オーステナイト粒界近傍にCr欠乏層が形成される可能性がある。最終の溶接パスによるピーク温度がA1点を超え、かつ950℃以下とすることにより、析出した炭化物が一部再固溶する。これにより、旧オーステナイト粒界近傍のCr欠乏層は回復する。
なお、本発明では、A1点は、マルテンサイト系ステンレス鋼管を完全焼入れし100体積%マルテンサイト組織としたのち所定の温度に急加熱し20s間保持したときに1体積%以上オーステナイト相が生成される前記所定の温度のうちの下限値(下限の温度)として定義される。
また、Cr炭化物が再溶解する熱サイクルの付与は、図1(c)に示すようにC固溶パスの後の溶接パスのうち少なくとも1層の溶接パス(例えば、M層目パス)を、鋼管内表層のC固溶HAZのピーク温度がA1点超えでかつ950℃以下の温度となる溶接パスとし、かつ該溶接パスに続くその後のすべての溶接パス((M+1)層目以降のパス)を鋼管内表層のC固溶HAZのピーク温度がA1点以下となる溶接パスとすることによっても、達成できる。鋼管内表層のC固溶HAZのピーク温度がA1点超えでかつ950℃以下の温度となる溶接パスを、最終層以前の溶接パスとした場合には、その後の溶接パスを鋼管内表層のC固溶HAZのピーク温度がA1点以下となる溶接パスとする。このような溶接パスとすることにより、結晶粒が微細化され、炭化物が析出したとしても、旧オーステナイト粒界近傍でのCr欠乏層の形成を防止できる。
また、Cr炭化物が析出しない熱サイクルの付与は、図1(d)に示すように、C固溶パス(N層目パス)の後の溶接パス(その後の溶接パス)を、すべて鋼管内表層のC固溶HAZのピーク温度がA1点以下とし、かつそれら溶接パスの次(1)式
Ptotal=(Tp+273)(20+logΣtp)………(1)
ここで、Ptotal:その後の溶接パスによる鋼管内表層の溶接熱影響部が受ける総入熱パラメータ、
Tp:その後の溶接パスによる鋼管内表層の溶接熱影響部が受ける溶接熱サイクルのピーク温度(℃)、
Σtp:溶接熱サイクルの開始時間tsから終了時間tfまでのtpの合計、
tp:その後の溶接パスのピーク温度Tpにおける換算保持時間(h)
で定義される総入熱パラメータPtotalが、12500以下となるように調整することにより達成できる。ここで、総入熱パラメータPtotalは、鋼管内表層のC固溶HAZがC固溶パスの後の溶接パス(その後の溶接パス)により受ける総入熱の指標となるパラメータである。また、Tpは、その後の溶接パスにより鋼管内表層のC固溶HAZが受ける溶接熱サイクルのピーク温度のうち最高温度(℃)であり、Σtpはtpの合計時間(h)であり、tpはその後の溶接パスのピーク温度Tpにおける換算保持時間(h)である。
本発明では、温度が時間とともに変化する溶接熱サイクルを、図2に示すように、溶接熱サイクル曲線に沿って時間間隔Δtで分割する。そして、対象とするその後の溶接パスによる溶接熱サイクルが、温度:T(t)で時間:Δtだけ保持する加熱保持をステップ状に繰り返す、繰返しステップ加熱と等価であると仮定する。なお、図2は、その後の溶接パスが2パスの場合であるが、本発明ではこれに限定されないことはいうまでもない。
例えば、時間tにおけるステップ加熱は、温度:T(t)で時間:Δtだけ保持する加熱であり、このステップ加熱によるHAZ特性への影響を、焼戻しパラメータと同様な考えに基づき、次式
P(t)=(T(t)+273)(20+(logΔt/3600))
で定義される入熱パラメータ:P(t)を指標として用いて、評価する。この入熱パラメータ:P(t)をもちいれば、同一P(t)において、加熱温度又は加熱保持時間を等価な加熱保持時間又は加熱温度に換算することができる。
そして、本発明では、溶接熱サイクル曲線に沿って分割された各ステップ加熱ごとに、P(t)を算出する。この入熱パラメータ:P(t)を用いることにより、溶接熱サイクルの加熱温度、保持時間の違いによるHAZ特性への影響を一元的に評価できる。
算出された各P(t)について、対象とする溶接熱サイクルの最高ピーク温度:Tp(℃)における保持時間tpに換算する。ピーク温度:Tp(℃)における保持時間tpは、次式
tp=10{P(t)/(Tp+273)−20}
で計算する。得られた各ステップ加熱におけるtpを、溶接熱サイクルの開始時間tsから終了時間tfまでのステップ加熱について合計し、Σtpを求める。算出されたΣtpと対象とする溶接熱サイクルのピーク温度Tpとから、対象とする溶接熱サイクルによる総入熱の指標である、総入熱パラメータ:Ptotalを前記(1)式を用いて計算する。
本発明では、このPtotalが12500以下となるように、C固溶パスの後の溶接パス(その後の溶接パス)を調整する。その後の溶接パスのPtotalが12500超えとなると、旧オーステナイト粒界にCr炭化物が析出し、Cr欠乏層が形成される可能性が大きくなり、IGSCCが発生する危険性が増大する。このため、本発明ではPtotalを12500以下とすることが好ましい。
また、C固溶パスの後の溶接パス(その後の溶接パス)を、鋼管内表層のC固溶HAZのピーク温度がA1点以下で、かつそれら溶接パスのPtotalが14500以上となる溶接パスとしてもよい。これにより、Crの拡散が可能となり、Cr欠乏層を消滅させることができ、旧オーステナイト粒界近傍にCr欠乏層が形成されることを防止できる。
つぎに、本発明で好適に用いられるマルテンサイト系ステンレス鋼管の組成について説明する。以下、組成におけるmass%は単に%と記す。
C:0.015%以下
Cは、鋼に固溶し、鋼の強度増加に寄与する元素であるが、多量の含有は、HAZを硬化させ、溶接割れを生じさせたり、溶接熱影響部靭性を劣化させるため、本発明では、できるだけ低減することが望ましい。本発明では、とくにHAZのIGSCCの発生を防止するため、Cr炭化物として析出してCr欠乏層形成の原因となるCを、0.015%以下に限定することが好ましい。Cを0.015%を超えて含有すると、HAZのIGSCCの発生を防止することが困難となる。なお、より好ましくは0.010%以下である。
N:0.015%以下
Nは、Cと同様に、鋼に固溶し、鋼の強度増加に寄与する元素であり、多量の含有は、HAZを硬化させ、溶接割れを生じさせたり、溶接熱影響部靭性を劣化させる。また、Nは、Ti、Nb、Zr、V、Hf、Taと結合し窒化物を形成するため、炭化物を形成しCr炭化物の形成を防止できるTi、Nb、Zr、V、Hf、Ta量を実質的に低減することになり、これら元素のCr欠乏層形成を抑制しIGSCCを抑制する効果を低下させることになる。このため、Nはできるだけ低減することが望ましい。上記したNの悪影響は、0.015%以下であれば許容できるため、本発明では、Nは0.015%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.010%以下である。
Cr:10〜14%
Crは、耐炭酸ガス腐食性、耐孔食性、耐硫化物応力腐食割れ性等の耐食性を向上させるための基本元素であり、本発明では10%以上含有することが望ましい。一方、14%を超える含有は、フェライト相が形成しやすくなり、マルテンサイト組織を安定して確保するために多量の合金元素添加を必要とし材料コストの上昇を招く。このため、本発明ではCrは10〜14%の範囲に限定することが好ましい。
Ni:3〜8%
Niは、耐炭酸ガス腐食性を向上させるとともに、固溶して強度上昇に寄与し、また靭性を向上させる元素である。また、オーステナイト形成元素であり、低炭素域でマルテンサイト組織を安定して確保するために有効に作用する。このような効果を得るためには、3%以上の含有を必要とする。一方、8%を超える含有は、変態点が低下しすぎて、所望の特性を確保するための焼戻し処理が長時間となるうえ、材料コストの高騰を招く。このため、Niは3〜8%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは4〜7%である。
Si:1.0%以下
Siは、脱酸剤として作用するとともに、固溶して強度増加に寄与する元素であり、本発明では0.1%以上含有することが望ましい。しかし、Siはフェライト生成元素でもあり、1.0%を超える多量の含有は母材およびHAZ靭性を劣化させる。このため、Siは1.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.1〜0.5%である。
Mn:2.0%以下
Mnは、固溶して鋼の強度上昇に寄与するとともに、オーステナイト生成元素であり、フェライト生成を抑制して母材および溶接熱影響部靭性を向上させる。このような効果を得るためには0.2%以上含有することが好ましい。一方、2.0%を超えて含有しても効果が飽和する。このため、Mnは2.0%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.2〜1.2%である。
P:0.03%以下
Pは、粒界に偏析して粒界強度を低下させ、耐応力腐食割れ性に悪影響を及ぼす元素であり、できるだけ低減することが好ましいが、0.03%までは許容できる。このため、Pは0.03%以下に限定することが好ましい。なお、熱間加工性の観点からは、0.02%以下とすることがより好ましい。
S:0.010%以下
Sは、MnS等の硫化物を形成し、加工性を低下させる元素であり、本発明ではできるだけ低減することが好ましいが、0.010%までは許容できる。このため、Sは0.010%以下に限定することが好ましい。
Al:0.10%以下
Alは、脱酸剤として作用し、0.01%以上含有することが好ましいが、0.10%を超える含有は靭性を劣化させる。このため、Alは0.10%以下に限定することが好ましい。
なお、より好ましくは0.01〜0.04%である。
Cu:1〜4%、Co:1〜4%、Mo:1〜4%、W:1〜4%のうちから選ばれた1種又は2種以上
Cu、Co、Mo、Wはいずれも、COを含有する天然ガスを輸送するラインパイプ用鋼管に要求される特性である耐炭酸ガス腐食性を向上させる元素であり、本発明では選択して1種又は2種以上をCr、Niとともに、含有することが好ましい。
Cu:1〜4%
Cuは、耐炭酸ガス腐食性を向上させるとともに、オーステナイト形成元素であり、低炭素域でマルテンサイト組織を安定して確保するために有効に作用する。このような効果を得るためには、1%以上含有することが好ましい。一方、4%を超えて含有しても、効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなくなり経済的に不利となる。このため、Cuは1〜4%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは1.5〜2.5%である。
Co:1〜4%、
Coは、Cuと同様に、耐炭酸ガス腐食性を向上させるとともに、オーステナイト形成元素であり、低炭素域でマルテンサイト組織を安定して確保するために有効に作用する。このような効果を得るためには、1%以上含有することが好ましい。一方、4%を超えて含有しても、効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなくなり経済的に不利となる。このため、Coは1〜4%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは1.5〜2.5%である。
Mo:1〜4%
Moは、耐応力腐食割れ性、さらには耐硫化物応力腐食割れ性、耐孔食性を向上させる元素であり、その効果を得るためには1%以上含有することが好ましい。一方、4%を超える含有は、フェライトを生成しやすくするとともに、耐硫化物応力腐食割れ性向上効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなくなり経済的に不利となる。このため、Moは1〜4%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは1.5〜3.0%である。
W:1〜4%
Wは、Moと同様に、耐応力腐食割れ性、さらには耐硫化物応力腐食割れ性、耐孔食性を向上させる元素であり、その効果を得るためには1%以上含有することが好ましい。一方、4%を超える含有は、フェライトを生成しやすくするとともに、耐硫化物応力腐食割れ性向上効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなくなり経済的に不利となる。このため、Wは1〜4%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは1.5〜3.0%である。
Ti:0.15%以下、Nb:0.10%以下、V:0.10%以下、Zr:0.10%以下、Hf:0.20%以下、Ta:0.20%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
Ti、Nb、V、Zr、Hf、Taはいずれも、炭化物形成元素であり、1種または2種以上を選択して含有することが好ましい。Ti、Nb、V、Zr、Hf、Ta はいずれも、Crに比べて炭化物形成能が強く、溶接熱で固溶したCが、冷却時にCr炭化物として旧オーステナイト粒界に析出するのを抑制し、HAZの耐粒界応力腐食割れ性を向上させる効果を有する。また、Ti、Nb、V、Zr、Hf、Ta の炭化物は、溶接熱で高温に加熱されても溶解しにくく固溶Cの発生が抑制され、このことを介してCr炭化物の形成を抑制し、HAZの耐粒界応力腐食割れ性を向上させるという効果もある。このような効果を得るためには、Ti:0.03%以上、Nb:0.03%以上、V:0.02%以上、Zr:0.03%以上、Hf:0.03%以上、Ta:0.03%以上、をそれぞれ含有することが好ましい。一方、Ti:0.15%、Nb:0.10%、V:0.10%、Zr:0.10%、Hf:0.20%、Ta:0.20%を超える含有は、耐溶接割れ性、靭性を劣化させる。このため、Ti:0.15%以下、Nb:0.10%以下、V:0.10%以下、Zr:0.10%以下、Hf:0.20%以下、Ta:0.20%以下にそれぞれ限定することが好ましい。なお、より好ましくは、Ti:0.03〜0.12%、Nb:0.03〜0.08%、V:0.02〜0.08%、Zr:0.03〜0.08%、Hf:0.10〜0.18%、Ta:0.10〜0.18%である。
Ca:0.010%以下、Mg:0.010%以下、REM:0.010%以下、B:0.010%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
Ca、Mg、REM、Bは、いずれも熱間加工性、連続鋳造における安定製造性の向上に有効に作用する元素であり、必要に応じ選択して含有できる。このような効果を得るためには、Ca:0.0005%以上、Mg:0.0010%以上、REM:0.0010%以上、B:0.0005%以上、それぞれ含有することが好ましい。一方、Ca:0.010%、Mg:0.010%、REM:0.010%、B:0.010%を超えて含有すると粗大介在物として存在しやすくなるため耐食性の劣化、靭性の低下が著しくなる。このため、Ca:0.010%以下、Mg:0.010%以下、REM:0.010%以下、B:0.010%以下にそれぞれ限定することが好ましい。なお、Caは、鋼管の品質安定性が高く、製造コストも低く抑えることができ、品質安定性、経済性の観点から最も有効である。Caのより好ましい範囲は0.0005〜0.0030%である。
上記した成分以外の残部はFeおよび不可避的不純物とすることが好ましい。
本発明で好適に使用するマルテンサイト系ステンレス鋼管は、上記した組成の溶鋼を、転炉、電気炉、真空溶解炉等の通常の溶製方法で溶製し、連続鋳造法、造塊−分塊圧延法等の公知の方法で、ビレット等の鋼管素材とし、ついで、これら鋼管素材を加熱し、通常のマンネスマン−プラグミル方式、あるいはマンネスマン−マンドレルミル方式等の製造設備を用いて熱間加工、造管して、所望寸法の継目無鋼管とすることが好ましい。なお、得られた継目無鋼管は、空冷以上の冷却速度で室温まで冷却することが好ましい。なお、鋼管素材を、プレス方式の熱間押出設備を用いて継目無鋼管としても何ら問題はない。
上記した組成の継目無鋼管であれば、熱間加工後、空冷以上の冷却速度で冷却すれば、マルテンサイト組織とすることができるが、熱間加工後室温まで冷却し、焼戻し処理を施すことが好ましい。また、熱間加工後、室温まで冷却したのち、さらにAc3 変態点以上の温度に再加熱したのち空冷以上の冷却速度で冷却する焼入れ処理を行ってもよい。焼入れ処理を施された継目無鋼管は、ついでAc1 変態点以下の温度で焼戻し処理を行うことが好ましい。なお、本発明で好適に使用される鋼管は、上記したような継目無鋼管に限定されるものではなく、上記した組成の鋼管素材を用いて、通常の工程に従い、電縫鋼管、UOE鋼管、スパイラル鋼管などの溶接鋼管としてもよい。
表1に示す組成のマルテンサイト系ステンレス鋼継目無管(外径219φ×肉厚11mm )から、厚さ4mm×幅15mm×長さ115mmの試験用素材を採取し、試験用素材の中央部に、溶接熱サイクルを付与した。付与した溶接熱サイクルは、マルテンサイト系ステンレス鋼管の端部同士を突き合わせたのち、該端部に沿って円周方向に5層の溶接パスからなる、入熱:10kJ/cmのGMAW法による多層盛溶接を施して円周溶接部を形成した際に、鋼管内表層のHAZが受ける溶接熱サイクルを模擬した多重溶接熱サイクルとした。付与した多重溶接熱サイクルを、図3に模式的に示す。付与した多重溶接熱サイクルでは、第3層以降の熱サイクルのピーク温度を種々変化させた。なお、各パスの冷却条件は、t800〜500=9sとした。また、パス間温度は100℃とした。また、付与した多重溶接熱サイクルにおいて、第3層以降の溶接パスによる総入熱パラメータPtotalを、図2に示す方法で溶接熱サイクル曲線をステップ状に分割して各分割区間におけるP(t)を計算し、これらP(t)から最高ピーク温度Tpにおける換算保持時間tを計算し、(1)式を用いてPtotalを算出した。また、各鋼管を加熱したのち水冷し100体積%マルテンサイト組織としたのち、400〜700℃の各温度に急熱し、保持したときの収縮量の時間変化を測定することによりオ−ステナイト相の形成量を算定し、20s間保持したときに1体積%以上のオ−ステナイト相が形成される温度のうちの下限温度を、A1点とした。
ついで、これら溶接熱サイクル付与済みの試験片素材中央部から、厚さ2mm×幅15mm×長さ75mmの試験片を切出し、U曲げ応力腐食割れ試験を実施した。
U曲げ応力腐食割れ試験は、図4に示すような治具を用いて試験片を内半径:8mmでU字型に曲げ、腐食環境中に浸漬する試験とした。試験期間は168時間とした。使用した腐食環境は、液温:100℃、CO2 圧:0.1MPa 、pH:2.0の5%NaCl液とした。試験後、試験片断面について、100倍の光学顕微鏡で割れの有無を観察し、耐粒界応力腐食割れ性を評価した。割れがある場合を×、割れがない場合を○とした。
得られた結果を表2に示す。
Figure 0004765283
Figure 0004765283
本発明例はいずれも、溶接後熱処理を施すことなく溶接熱影響部のIGSCCを防止することができ、溶接熱影響部の耐粒界応力腐食割れ性に優れていることがわかる。これに対し、本発明の範囲を外れる比較例は、HAZにIGSCCが発生し、HAZの耐粒界応力腐食割れ性が不足している。
円周溶接部に付与される溶接熱サイクルの一例を示す模式的に示す説明図である。 総入熱パラメータPtotalの計算時用いる、溶接熱サイクルのステップ状分割の一例を模式的に示す説明図である。 実施例で使用した溶接熱サイクルを模式的に示す説明図である。 実施例で使用したU曲げ応力腐食割れ試験用試験片の曲げ状況を模式的に示す説明図である。

Claims (4)

  1. マルテンサイト系ステンレス鋼管の端部同士を突き合わせたのち、該端部に沿って円周方向に複数の溶接パスからなる多層盛溶接を施して円周溶接部を形成しマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手を製造するに当たり、前記円周溶接部における溶接熱影響部のうち、前記複数の溶接パスのうちの少なくとも1回の溶接パスによる溶接熱サイクルによりピーク温度で950℃以上に加熱された鋼管内表層の溶接熱影響部に、耐粒界応力腐食割れ性を向上させる熱サイクルが付与されるように、前記1回の溶接パスのその後の溶接パスのうちの最終の溶接パスを、前記鋼管内表層の溶接熱影響部のピーク温度が、前記マルテンサイト系ステンレス鋼管を完全焼入れし100体積%マルテンサイト組織としたのち所定の温度に加熱し20s間保持したときに1体積%以上オーステナイト相が生成される所定の温度のうちの下限の温度であるA1点超えでかつ950℃以下の温度となる溶接パスとして、溶接することを特徴とする耐粒界応力腐食割れ性に優れたマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法。
  2. 前記マルテンサイト系ステンレス鋼管が、mass%で、
    C:0.015%以 、 N:0.015%以下、
    Cr:10〜14%、 Ni:3〜8%、
    Si:1.0%以下、 Mn:2.0%以下、
    P:0.03%以下、 S:0.010%以下、
    Al:0.10%以下
    を含み、さらにCu:1〜4%、Co:1〜4%、Mo:1〜4%、W:1〜4%のうちから選ばれた1種又は2種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする請求項1に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法。
  3. 前記組成に加えてさらに、mass%で、Ti:0.15%以下、Nb:0.10%以下、V:0.10%以下、Zr:0.10%以下、Hf:0.20%以下、Ta:0.20%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることを特徴とする請求項2に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法。
  4. 前記組成に加えてさらに、mass%で、Ca:0.010%以下、Mg:0.010%以下、REM:0.010%以下、B:0.010%以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項2または3に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼管円周溶接継手の製造方法。
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