JP4764137B2 - 反射防止膜 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1のように、基板上に1層〜7層を積層してなる反射防止膜が提案されている。
近年においては、以上のような膜構成の反射防止膜に対して、さらに低反射率の高性能反射防止膜が求められており、例えば、特許文献2のように、基板上に1層〜9層を積層した9層の膜構成による反射防止膜が提案されている。
しかしながら、このような9層の膜構成のものにおいては、特許文献1の膜構成のものに比較して、総光学膜厚が約2倍となり成膜コスト上不利になる。
また、層数が増えるため品質のバラツキが多くなるという点にも問題を有している。
このような真空蒸着法は、大型装置により多量のレンズを同時加工(例えば、傘(レンズ)径Φ600〜900)して成膜コストを下げるには有効な方法である。
しかしながら、低コストの小型装置により小型で小量のレンズを加工(例えば、ホルダー径〜Φ100)するには難点があった。
これにより、メカ機構が簡単で、小型の装置によって、少量加工に適した加工が可能とされる。
また、例えば、特許文献4では、スパッタ法により形成された14〜17層の多層膜構成による低反射率の反射防止膜が提案されている。
これにより、TiO2とSiO2の交互層をベースにした14〜17層の多層膜により、波長400〜700nmで反射率が0.1以下の反射防止膜が構成可能とされる。
しかしながら、特許文献3のものでは、前述したようにメカ機構が簡単で、小型の装置によって少量加工とすることが可能となるが、近年において望まれている低反射率の反射防止特性の点で、必ずしも満足の得られるものではなかった。
また、特許文献4のものでは、前述したように反射率が0.1以下の反射防止膜が得られるが、成膜速度が遅く、成膜コスト上、必ずしも満足の得られるものではなかった。
本発明においては、反射防止膜の基準波長をλ0としたとき、基板側から高屈折率膜で始まり、高屈折率膜と低屈折率膜を交互に10層を積層した反射防止膜をつぎのように構成したことを特徴としている。
すなわち、前記高屈折率膜のλ0における光学膜厚の合計膜厚と、全層のλ0における光学膜厚の総合計膜厚が、つぎの式(1)を満たし、
かつ、λ0=588nmとし、高屈折率膜の屈折率をnH、低屈折率膜の屈折率をnLとしたとき、それぞれの屈折率がつぎの式(2)を満たし、
かつ、前記各層の光学膜厚が、つぎの式(3)を満たし、可視域450nm〜650nmで垂直入射時の反射率が0.2%以下であることを特徴としている。
高屈折率膜における光学膜厚の合計膜厚(d1+d3+d5+d7+d9)≦全層における光学膜厚の総合計膜厚(d1+d2+d3+d4+d5+d6+d7+d8+d9+d10)×0.55 ……(1)
但し、式(1)において、
d1、d3、d5、d7、d9:前記高屈折率膜のλ0における基板側からの各層の光学膜厚
d2、d4、d6、d8、d10:前記低屈折率膜のλ0における基板側からの各層の光学膜厚
nH≧2.3、nL≦1.5……(2)
0.15≧nH×d1/λ0≧0.02
0.17≧nL×d2/λ0≧0.04
0.43≧nH×d3/λ0≧0.02
0.36≧nL×d4/λ0≧0.05
0.21≧nH×d5/λ0≧0.05
0.39≧nL×d6/λ0≧0.09
0.21≧nH×d7/λ0≧0.01
0.25≧nL×d8/λ0≧0.02
0.50≧nH×d9/λ0≧0.14
0.23≧nL×d10/λ0≧0.19
……(3)
また、本発明においては、前記高屈折率膜が、TiO2を主成分とする膜であり、低屈折率膜がSiO2を主成分とする膜であることを特徴としている。
本発明においては、反射防止膜の基準波長をλ0としたとき、基板側から高屈折率膜で始まり、高屈折率膜と低屈折率膜を交互に10層を積層した反射防止膜をつぎのように構成したことを特徴としている。
すなわち、前記高屈折率膜のλ0における光学膜厚の合計膜厚と、全層のλ0における光学膜厚の総合計膜厚が、つぎの式(4)を満たし、
かつ、λ0=588nmとし、高屈折率膜の屈折率をnH、低屈折率膜の屈折率をnLとしたとき、それぞれの屈折率がつぎの式(5)を満たし、
かつ、前記各層の光学膜厚が、つぎの式(6)を満たし、可視域450nm〜650nmで垂直入射時の反射率が0.2%以下であることを特徴としている。
高屈折率膜における光学膜厚の合計膜厚(d1+d3+d5+d7+d9)≦全層における光学膜厚の総合計膜厚(d1+d2+d3+d4+d5+d6+d7+d8+d9+d10)×0.4 ……(4)
但し、式(4)において、
d1、d3、d5、d7、d9:前記高屈折率膜のλ0における基板側からの各層の光学膜厚
d2、d4、d6、d8、d10:前記低屈折率膜のλ0における基板側からの各層の光学膜厚
nH≧2.2、nL≦1.5……(5)
0.10≧nH×d1/λ0≧0.01
0.21≧nL×d2/λ0≧0.05
0.11≧nH×d3/λ0≧0.01
0.59≧nL×d4/λ0≧0.29
0.09≧nH×d5/λ0≧0.01
0.13≧nL×d6/λ0≧0.01
0.22≧nH×d7/λ0≧0.08
0.05≧nL×d8/λ0≧0.01
0.27≧nH×d9/λ0≧0.11
0.24≧nL×d10/λ0≧0.19
…………(6)
また、本発明においては、前記高屈折率膜が、TiO2を主成分とする膜、またはNb2O5を主成分とする膜であり、前記低屈折率膜が、SiO2を主成分とする膜であることを特徴としている。
また、本発明においては、前記全層が、スパッタで形成されることを特徴としている。
すなわち、本発明者は、鋭意研究した結果、高屈折率膜と低屈折率膜の10層交互層において、高屈折率膜のλ0における光学膜厚の合計膜厚を、全層のλ0における総光学膜厚の合計膜厚の所定以下とすることにより、成膜時間の短縮化が図り得ることを見出した。
このことは、例えば、後述する実施例1の硝子基板がLaSF03のもにおいて、前述した式(1)、式(2)及び式(3)の関係を満たすことにより、特許文献1(比較例1)の蒸着法と略同等の成膜時間の比較例3の2倍弱まで、成膜時間が短縮可能となることからも明白である。
具体的には、表1に示されているように、硝子基板がLaSF03での高屈折率膜TiO2のλ0における光学膜厚の合計膜厚は487であるのに対して、低屈折率膜SiO2のλ0における光学膜厚の合計膜厚は428である。
したがって、高屈折率膜のλ0における光学膜厚の合計膜厚は、全層のλ0における総光学膜厚の合計膜厚の50%以下の範囲にあり、前述した式(1)式(2)及び式(3)の関係を満たしている。
上記実施例1のものでは、このような膜厚関係のもとで、成膜時間の合計が1256秒(20分56秒)であり、比較例1の成膜時間10分30秒の2倍弱まで、成膜時間の短縮化が図られている。
具体的には、表3に示されているように、硝子基板がLaSF03での高屈折率膜Nb2O5のλ0における光学膜厚の合計膜厚は292であるのに対して、低屈折率膜SiO2のλ0における光学膜厚の合計膜厚は493である。
したがって、高屈折率膜のλ0における光学膜厚の合計膜厚は、全層のλ0における総光学膜厚の合計膜厚の40%以下の範囲にあり、前述した式(4)、式(5)及び式(6)の関係を満たしている。
上記実施例3のものでは、このような膜厚関係のもとで、成膜時間の合計が749秒(12分29秒)であり、比較例1の成膜時間10分30秒と略同じ成膜時間まで、成膜時間の短縮化が図られている。
なお、上記した成膜はスパッタ法を用いて反射防止膜を形成する場合、特に有功であるが、必ずしもスパッタ法にかぎられるものではなく、真空蒸着法を用いることも勿論可能である。真空蒸着法による場合には、最終層をMgF2膜に置きかえることも、また可能である。
すなわち、低屈折率膜の材料として使用されるMgF2膜は、結合エネルギーが低く、スパッタ法では剥離してしまい、最終層をMgF2膜で形成することは困難であったが、真空蒸着法ではそれが可能となる。
まず、本発明の実施例を説明する前に、比較例について説明する。
比較例1においては、前述した特許文献1の実施例2を参考として、真空蒸着法により硝子基板(SK16)上に7層膜を形成した。
図1に、比較例1における7層膜の特性図を示す。図1において、縦軸は反射率%、横軸は波長を示す。垂直入射0R、45度入射45Rとも実用上は問題がない。
しかしながら、小量のレンズを加工(例えばホルダー径〜Φ100)するための装置コストの低い小型装置を製作しようとした場合、つぎのような点に難点が見受けらける。
すなわち、電子銃蒸発源の大きさ、膜厚分布改善のための蒸発源と傘(レンズ)の間の距離、極薄膜に対する膜厚制御精度のバラツキ、等において難点が見受けらける。
比較例2においては、前述した特許文献2の実施例1を参考として、真空蒸着法により硝子基板(BK7)上に9層膜を形成した。
図2に、比較例2における7層膜の膜特性を示す。
図2に示すように、垂直入射0Rの特性は改善されており、45度入射45Rとも実用上は問題がない。
しかしながら、比較例2の9層膜においては、総光学膜厚が比較例1の場合に比較して約2倍となる。
そのため、成膜コスト上不利となり、また層数が増えるため品質のバラツキが多くなる。
また、小量のレンズを加工(例えばホルダー径〜Φ100)するための装置コストの低い小型装置を製作しようとした場合の難点については、比較例1と同様である。
比較例3においては、前述した特許文献3を参考として、スパッタ法(DC反応性)により硝子基板(BK7)上にTiO2とSiO2の交互層による6層膜を形成した。
図3に、比較例3におけるTiO2とSiO2の交互層による6層膜の特性図を示す。
比較例3での波長588nmにおけるTiO2膜の屈折率は2.4、SiO2膜の屈折率は1.46である。
図3から明らかなように、膜を形成する材料は異なっているものの、膜構成そのものは図1と同様であり、低反射率の反射防止特性の点で改善が望まれる。
特に、垂直入射0Rの特性においては、図2に近い特性が得られるように改善が望まれる。
図8において、85は真空槽であり、カソード82(1基のカソードの表と裏にターゲットを有する両面カソード)は基板ホルダー84の回転中心軸からオフセット(カソード回転軸83までの距離ΔX)して配置される。
カソード回転軸83により、基板ホルダーへの向き(ターゲット面の法線と被成膜基板の法線とのなす角Θ)を制御する。カソード回転時は、基板ホルダーとの接触を避けるため基板ホルダーは上下動する。
ターゲットは片側Siで反対側はTiであり、その水冷、電力の供給は回転軸83を通して行う。
基板はΦ100の基板ホルダー84に収容され公転(公転半径Rが0の場合は自転)する。
Ti、及びSiをDC反応性スパッタで成膜(ΔX=50、カソードが水平な時のターゲット面と基板ホルダー面の距離ST=60、R=0)した時、成膜速度はつぎのとおりであった。
すなわち、TiO2膜の成膜速度(波長588nmにおける光学膜厚)は0.52nm/secであり、SiO2膜の成膜速度(波長588nmにおける光学膜厚)は1.37nm/secであった。
6層膜の成膜時間は、TiO2膜が約495秒、SiO2膜が約135秒で合計10分30秒であった。これは、比較例1の真空蒸着法と略同等の成膜時間である。
また、このようなスパッタ装置によれば、メカ機構が簡単で、真空槽85の容積を小さくすることができる(真空蒸着法の約1/5以下)。
そのため、排気タクト、装置コストが有利となる。
比較例4においては、前述した特許文献4の実施例1を参考として、つぎのように16層膜を形成した。
すなわち、スパッタ法(DC反応性)により、硝子基板(BK7)上にTiO2(波長588nmにおける膜の屈折率は2.4)とSiO2(波長588nmにおける膜の屈折率は1.46)の交互層により16層膜を形成した。
図4に、比較例4における16層膜の特性図を示す。
図4において、0Rは垂直入射、45Rは45度入射の場合を示す。比較例4によれば、比較例3よりも0Rの垂直入射の反射率特性は改善されるが、45Rの45度の反射率特性において450〜550nmの反射が高くなる。
しかしながら、600〜650nm域の反射率は改善されており、見た目の色味としては良い。
16層膜の成膜時間は、比較例3と同様、TiO2膜が約1720秒、SiO2膜が約367秒で合計34分47秒であった。
これは、比較例1の真空蒸着法の略3倍であり改善が望まれる。
また、スパッタ法の膜厚制御精度が蒸着に比較して安定しているとしても、層数が増えるため品質のバラツキが多くなるという欠点を有している。
実施例1においては、スパッタ法(DC反応性)により、TiO2(波長588nmにおける膜の屈折率は2.4)とSiO2(波長588nmにおける膜の屈折率は1.46)の交互層により、10層膜を形成した。
図5(a)、図5(b)に、実施例1における10層膜の特性図を示す。
図5(a)において、0R1は硝子基板がBK7のときの垂直入射、0R2は硝子基板がSK16のときの垂直入射、0R3は硝子基板がBaSF08のときの垂直入射の場合を示す。
また、0R4は硝子基板がLaSF03のときの垂直入射、図5(b)の45R1〜45R4は同様に45度入射の場合を示す。
しかしながら、600〜650nm域の反射率は改善されており、見た目の色味としては良い。
本実施例での10層膜の成膜時間は、比較例3同様、各種硝子についてTiO2膜が約830〜940秒、SiO2膜が約310〜350秒で合計20〜21分であった。
これは、比較例1の真空蒸着法の略2倍の成膜時間であるが、比較例4のスパッタ法の略2/3倍の成膜時間であり、成膜時間の短縮に有効であった。
表1に各種硝子の膜構成を示す。
表1においてTiO2、SiO2の光学膜厚の合計は波長588nmにおける値であり、各成膜速度は比較例3と同様である。
実施例2においては、スパッタ法(DC反応性)により、TiO2(波長588nmにおける膜の屈折率は2.4)とSiO2(波長588nmにおける膜の屈折率は1.46)の交互層により、10層膜を形成した。
図6(a)、図6(b)に、実施例2における10層膜の特性図を示す。
スパッタ法(DC反応性)により、TiO2とSiO2の交互層で形成した10層膜の特性例を図6(a)、6(b)に示す。
図6(a)において0R1は硝子基板がBK7のときの垂直入射、0R2は硝子基板がSK16のときの垂直入射、0R3は硝子基板がBaSF08のときの垂直入射の場合を示す。
また、0R4は硝子基板がLaSF03のときの垂直入射、図6(b)の45R1〜45R4は同様に45度入射の場合を示す。
本実施例によれば、比較例3よりも0Rの垂直入射の反射率特性は改善されるが、45Rの45度の反射率特性において470〜570nmの反射が高くなる。しかしながら、600〜650nm域の反射率は改善されており、見た目の色味としては良い。
本実施例での10層膜の成膜時間は、実施例1同様、各種硝子についてTiO2膜が約500〜510秒、SiO2膜が約330〜370秒で合計14分〜14分30秒であった。
これは、比較例1の真空蒸着法の略1.5倍以下の成膜時間であるが、比較例4のスパッタ法の略1/2倍以下の成膜時間であり、成膜時間の短縮に有効であった。
表2に各種硝子の膜構成を示す。
表2において、TiO2、SiO2の光学膜厚の合計は波長588nmにおける値であり、各成膜速度は比較例3と同様である。
実施例3においては、スパッタ法(DC反応性)により、Nb2O5(波長588nmにおける膜の屈折率は2.25)とSiO2(波長588nmにおける膜の屈折率は1.46)の交互層により、10層膜を形成した。
図7(a)、図7(b)に、実施例3における10層膜の特性図を示す。
本実施例でのNb2O5膜の成膜速度(波長588nmにおける光学膜厚)は0.75nm/secであった。
図7(a)において、0R1は硝子基板がBK7のときの垂直入射、0R2は硝子基板がSK16のときの垂直入射の場合を示す。
また、0R3は硝子基板がBaSF08のときの垂直入射、0R4は硝子基板がLaSF03のときの垂直入射、図7(b)の45R1〜45R4は同様に45度入射の場合を示す。
本実施例によれば、比較例3よりも0Rの垂直入射の反射率特性は改善されるが、45Rの45度の反射率特性において470〜570nmの反射が高くなる。しかしながら、600〜650nm域の反射率は改善されており、見た目の色味としては良い。
本実施例での10層膜の成膜時間は、実施例1同様、各種硝子についてNb2O5膜が約360〜390秒、SiO2膜が約490〜540秒で合計〜12分30秒程度であった。
これは、比較例1の真空蒸着法の略1.3倍以下の成膜時間であるが、比較例4のスパッタ法の略1/3倍の成膜時間であり成膜時間の短縮に有効であった。
表3に各種硝子の膜構成を示す。
表3において、Nb2O5、SiO2の光学膜厚の合計は波長588nmにおける値であり、SiO2の成膜速度は比較例3と同様である。
83:カソード回転軸
84:基板ホルダー
85:真空槽
Claims (5)
- 反射防止膜の基準波長をλ0としたとき、基板側から高屈折率膜で始まり、高屈折率膜と低屈折率膜を交互に10層を積層した反射防止膜であって、
前記高屈折率膜のλ0における光学膜厚の合計膜厚と、全層のλ0における光学膜厚の総合計膜厚が、つぎの式(1)を満たし、
かつ、λ0=588nmとし、高屈折率膜の屈折率をnH、低屈折率膜の屈折率をnLとしたとき、それぞれの屈折率がつぎの式(2)を満たし、
かつ、
前記各層の光学膜厚が、つぎの式(3)を満たし、可視域450nm〜650nmで垂直入射時の反射率が0.2%以下であることを特徴とする反射防止膜。
高屈折率膜における光学膜厚の合計膜厚(d1+d3+d5+d7+d9)≦全層における光学膜厚の総合計膜厚(d1+d2+d3+d4+d5+d6+d7+d8+d9+d10)×0.55 ……(1)
但し、式(1)において、
d1、d3、d5、d7、d9:前記高屈折率膜のλ0における基板側からの各層の光学膜厚
d2、d4、d6、d8、d10:前記低屈折率膜のλ0における基板側からの各層の光学膜厚
nH≧2.3、nL≦1.5……(2)
0.15≧nH×d1/λ0≧0.02
0.17≧nL×d2/λ0≧0.04
0.43≧nH×d3/λ0≧0.02
0.36≧nL×d4/λ0≧0.05
0.21≧nH×d5/λ0≧0.05
0.39≧nL×d6/λ0≧0.09
0.21≧nH×d7/λ0≧0.01
0.25≧nL×d8/λ0≧0.02
0.50≧nH×d9/λ0≧0.14
0.23≧nL×d10/λ0≧0.19
……(3) - 前記高屈折率膜が、TiO2を主成分とする膜であり、低屈折率膜がSiO2を主成分とする膜であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。
- 反射防止膜の基準波長をλ0としたとき、基板側から高屈折率膜で始まり、高屈折率膜と低屈折率膜を交互に10層を積層した反射防止膜であって、
前記高屈折率膜のλ0における光学膜厚の合計膜厚と、全層のλ0における光学膜厚の総合計膜厚が、つぎの式(4)を満たし、
かつ、λ0=588nmとし、高屈折率膜の屈折率をnH、低屈折率膜の屈折率をnLとしたとき、それぞれの屈折率がつぎの式(5)を満たし、
かつ、前記各層の光学膜厚が、つぎの式(6)を満たし、可視域450nm〜650nmで垂直入射時の反射率が0.2%以下であることを特徴とする反射防止膜。
高屈折率膜における光学膜厚の合計膜厚(d1+d3+d5+d7+d9)≦全層における光学膜厚の総合計膜厚(d1+d2+d3+d4+d5+d6+d7+d8+d9+d10)×0.4 ……(4)
但し、式(4)において、
d1、d3、d5、d7、d9:前記高屈折率膜のλ0における基板側からの各層の光学膜厚
d2、d4、d6、d8、d10:前記低屈折率膜のλ0における基板側からの各層の光学膜厚
nH≧2.2、nL≦1.5……(5)
0.10≧nH×d1/λ0≧0.01
0.21≧nL×d2/λ0≧0.05
0.11≧nH×d3/λ0≧0.01
0.59≧nL×d4/λ0≧0.29
0.09≧nH×d5/λ0≧0.01
0.13≧nL×d6/λ0≧0.01
0.22≧nH×d7/λ0≧0.08
0.05≧nL×d8/λ0≧0.01
0.27≧nH×d9/λ0≧0.11
0.24≧nL×d10/λ0≧0.19
…………(6) - 前記高屈折率膜が、TiO2を主成分とする膜、またはNb2O5を主成分とする膜であり、
前記低屈折率膜が、SiO2を主成分とする膜であることを特徴とする請求項3に記載の反射防止膜。 - 前記全層が、スパッタで形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射防止膜。
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