JP3975242B2 - 反射防止膜を有するプラスチック光学部品 - Google Patents

反射防止膜を有するプラスチック光学部品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射防止膜を有するプラスチック光学部品に関し、特に、膜性能の評価が高い反射防止膜をスパッタ法を利用して施した眼鏡プラスチックレンズ等のプラスチック光学部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、眼鏡レンズでは、軽量、耐衝撃性に優れるという観点からプラスチックが多用されている。この眼鏡プラスチックレンズではその両面に反射防止膜が施されている。反射防止膜は、眼鏡プラスチックレンズでの表面反射を防止する働きを有する。表面反射が生じると、光学系の透過率を低下させ、結像に寄与しない光の増加をもたらし、像のコントラストを低下させる原因となるからである。眼鏡プラスチックレンズの反射防止膜は、従来、主に真空蒸着法により単層膜または多層膜として形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
現在、スパッタ法(またはスパッタリング法)を利用して簡単な構成で眼鏡プラスチックレンズ等に反射防止膜を成膜し、生産性を高めた成膜の方法および装置が提案されつつある。この成膜装置では、真空容器内にターゲットを交換することにより異なる薄膜を作製できるスパッタ成膜室を備えており、眼鏡プラスチックレンズを大気にさらすことなくスパッタ成膜室で、レンズ表面に多層の反射防止膜を成膜でき、さらに当該レンズの両面を同時に成膜することができる。この成膜装置によれば、眼鏡プラスチックレンズの両面に同時に成膜を行えることから、レンズ両面の成膜条件が同じとなり、レンズ両面に同質の膜を形成できる利点がある。さらにレンズ表面に多層の膜を堆積させる場合であって、例えば性質の異なる2種の膜(高屈折率物質と低屈折率物質)を交互に繰り返し積層させて膜形成を行う場合に、上記スパッタ成膜室内で各膜の物質に応じた2つのターゲットを装備し、ターゲットを交換することによって、交互に繰り返してスパッタ成膜を行えばよいので、成膜装置としての構成上、かかる多層膜の成膜を容易に行えると共に、各層の膜の厚みの制御を正確に行えるという利点もある。
【0004】
そこで、スパッタ法を利用した前述の新しい成膜方法および成膜装置を利用して製作される眼鏡プラスチックレンズ等のプラスチック光学部品の反射防止膜について、新しい多層膜構造を有し、膜性能の評価が高い反射防止膜を提案することが可能となる。
【0005】
また眼鏡レンズにおける膜性能の評価では、干渉色は重要な評価項目となる。干渉色は白色光の干渉により生じる色であり、多層反射防止膜が成膜された眼鏡プラスチックレンズで置き換えれば、レンズ表面上に屈折率の異なる透明な薄膜がついたときに反射光が示す干渉による色である。市販の反射防止膜付きレンズの干渉色は、一般的に、青色系、紫系、グリーン系の3つ大別される。中でもグリーン系の干渉色は眼生理学的や審美感として優れ、特に商業的価値においても優れるものであるが、膜原料の選択、膜厚の設定、成膜条件等の種々の技術的問題があり、この干渉色を安定的に付与させる技術については未だ確立されていなかった。
【0006】
本発明の目的は、上記要望に応えることにあり、主にスパッタ法を利用することにより反射防止膜を作製し、膜性能の評価が高い、新しい多層膜構造の反射防止膜を有するプラスチック光学部品を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、眼鏡プラスチックレンズに利用され、当該レンズでグリーン系の干渉色を安定して付与でき、眼生理学、審美感に優れた商業的に価値の高い反射防止膜を有するプラスチック光学部品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係る反射防止膜を有するプラスチック光学部品は、上記の各目的を達成するために、次のように構成されている。
【0009】
第1のプラスチック光学部品(請求項1に対応): プラスチック基材の少なくとも一方の面に反射防止膜を施してなるプラスチック光学部品であり、当該反射防止膜は、プラスチック基材側の第1層を実質的に高屈折率物質としかつその次の層を低屈折率物質として、これらの高屈折率物質と低屈折率物質を交互に積層して成膜された多層膜であって、反射防止膜の総膜厚が4800〜5800オングストロームの範囲に含まれ、そのうち低屈折率物質の総膜厚が3500オングストローム以上であり、さらに、その主波長範囲が480〜550nm、刺激純度範囲が10〜30%、視感反射率が0.7〜1.8%であってグリーン系の干渉色を呈するように形成され、多層膜上で、低屈折率物質の層の総数が奇数(3以上)であるときには中間に位置する低屈折率物質の膜厚、または低屈折率物質の層の総数(4以上)が偶数であるときには中間領域に位置する2つの層のうちのいずれか一方の低屈折率物質の膜厚は、必要な硬さおよび耐久性が得られるように、光の主波長をλとするとき0.471λ〜0.511λの範囲に含まれるように形成される。
【0010】
上記のプラスチック光学部品では、グリーン系の干渉色が生じるように多層の反射防止膜を設計し製作したため、当該プラスチック光学部品を眼鏡プラスチックレンズとして用いる場合に、審美感に優れた商業的な価値が高いレンズを実現できる。
【0012】
上記のプラスチック光学部品では、第1層を高屈折率膜、第2層を低屈折率膜として、高屈折率膜と低屈折率膜を交互に成膜してなる多層膜構造の反射防止膜が形成される。反射防止膜を形成する各層の薄膜は、その膜厚や膜質が望ましい条件を満たすように適切に制御され、この結果、高い膜性能を有する反射防止膜が実現される。また膜設計の観点からも容易に所望の反射防止膜を作製することができる。プラスチック基材に施される反射防止膜として、中間領域に位置する低屈折率膜の膜厚を大きくすることによって、硬さおよび耐久性等の膜性能を高めている。
【0013】
のプラスチック光学部品(請求項に対応): 上記のプラスチック光学部品において、好ましくは、上記の高屈折率物質はジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)のいずれか、またはこれらのうち2つ以上の合金からなるターゲットを用いてスパッタ法で成膜された金属酸化物であり、上記の低屈折率物質はシリコン(Si)のターゲットを用いてスパッタ法で成膜された金属酸化物である。
【0014】
のプラスチック光学部品(請求項に対応): 上記のプラスチック光学部品において、好ましくは、高屈折率物質のターゲットはSiを含むように構成される。これによって高屈折率膜はSiを含んで形成され、膜の硬さや耐久性等が改善される。
【0015】
のプラスチック光学部品(請求項に対応): 上記のプラスチック光学部品において、好ましくは、高屈折率物質の成膜時に高屈折率物質のターゲットとは別にSiのターゲットを設け、これらの2種類のターゲットを同時にスパッタして高屈折率物質を混合膜として成膜するようにした。この場合にも、高屈折率膜の中にSiを含んで、膜の硬さ等が改善される。
【0017】
のプラスチック光学部品(請求項に対応): 上記の各プラスチック光学部品において、上記プラスチック基材が曲率を有するとき、反射防止膜を広帯域性の膜として成膜する。これにより、スパッタ法による成膜の際の曲率依存による膜厚分布差に起因する干渉色ムラと、斜め入射による干渉色変化とを低減させることが可能となる。
【0018】
のプラスチック光学部品(請求項に対応): 上記の各プラスチック光学部品において、好ましくは、上記プラスチック基材は眼鏡用のプラスチックレンズ基材であり、かつ上記プラスチック基材の両面に多層膜の構造を有する上記反射防止膜が成膜されるように構成される。
【0019】
のプラスチック光学部品(請求項に対応): 上記のプラスチック光学部品において、上記反射防止膜は好ましくは10層で構成され、中間に位置する第6層の低屈折率物質の膜厚を大きくした。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0021】
本実施形態では、プラスチック光学部品として眼鏡プラスチックレンズの例を挙げ、この眼鏡プラスチックレンズの両面に成膜される反射防止膜について説明する。本発明による反射防止膜が施される光学部品は、眼鏡プラスチックレンズが最適ではあるが、これに限定されるものではない。
【0022】
図1は反射防止膜の膜構造の代表例を示す模式的断面図であり、図2はスパッタ成膜装置の一例を示す構成図である。反射防止膜はレンズの両面に施されるが、図1では、説明の便宜上、一方の面の反射防止膜のみの断面構造を示している。レンズの他方の面にも同様な構造を有する反射防止膜が施されている。
【0023】
図1に示したプラスチック基材11は眼鏡プラスチックレンズの基材である。プラスチック基材11の材質には、例えばCR−39(ジエチレングリコールビスアリルカーボネート重合体、nd=1.499)が使用される。このプラスチック基材11の表面には、当該表面の硬度を高める目的でハード膜12がコーティングされている。ハード膜12には例えばコロイド状シリカ含有の有機ケイ素系樹脂が使用され、その組成物の詳細については例えば特公平4−55615号公報に記述されている。
【0024】
なお眼鏡プラスチックレンズのプラスチック基材は、通常、曲率を有し、湾曲した形状を有している。しかし、図1では、説明の便宜上、平板の形態で示されている。プラスチック基材が湾曲しているとき、その上に成膜される膜は、一般的に基材表面に沿って湾曲する。
【0025】
プラスチック基材11に施される反射防止膜13は、本実施形態ではハード膜12がコーティングされているので、当該ハード膜の上に成膜される。本実施形態による反射防止膜13は、図1に示されるように、例えば10層の多層膜として構成される。この反射防止膜13で、プラスチック基材11の側に位置する最下層の膜131は高屈折率膜である。高屈折率膜131の上に、次に成膜されるのは、低屈折率膜132である。その後、高屈折率膜と低屈折率膜の順序で、これらの膜133〜140が順次に交互に繰り返して成膜される。その結果、第1層、第3層、第5層、第7層、第9層の膜131,133,135,137,139が高屈折率膜となり、第2層、第4層、第6層、第8層、第10層の膜132,134,136,138,140が低屈折率膜となって積層され、多層膜構造を有する反射防止膜13が形成される。
【0026】
本実施形態の場合では、上記高屈折率膜を形成する高屈折率物質は例えばジルコニウム(Zr)の金属酸化物ZrO2 であり、上記低屈折率膜を形成する低屈折率物質は例えばシリコン(Si)の金属酸化物SiO2 である。高屈折率物質としては、その他に、チタン(Ti)、タンタル(Ta)のいずれかの金属酸化物を用いることができる。さらに高屈折率物質としてジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)のうち2つ以上の合金からなる金属酸化物を用いることもできる。以上の高屈折率膜と低屈折率膜は、後述のごとくスパッタ法を利用して作製される。そのため、高屈折率物質のターゲットと低屈折率物質のターゲットが用意される。
【0027】
また上記の高屈折率膜については、前述の高屈折率物質とSiを含む混合膜として形成することも可能である。高屈折率膜の中にSiを含ませることにより、膜の硬さ、耐久性等の性能を改善することができる。このような混合膜の作り方としては、例えば2つの方法を用いることができる。第1の方法は、上記高屈折率物質のターゲットの中にSiを含ませることである。このようなターゲットを用いてスパッタ成膜を行うことによって、Siを含む高屈折率膜を堆積させることができる。第2の方法は、上記高屈折率物質のターゲットとは別にSiのターゲットを設けることである。高屈折率物質のターゲットとSiのターゲットは、同時にスパッタされ、混合膜が形成される。Siのターゲットは低屈折率物質のターゲットを併用することもできる。
【0028】
上述のように形成される多層膜構造の反射防止膜13において、各層の高屈折率膜と低屈折率膜の膜厚は、λを500nm(ナノメートル)とするとき、好ましくは次のように設定される。
【0029】
第1層の高屈折率膜の膜厚は0.075λ〜0.085λの範囲に含まれ、
第2層の低屈折率膜の膜厚は0.115λ〜0.130λの範囲に含まれ、
第3層の高屈折率膜の膜厚は0.177λ〜0.199λの範囲に含まれ、
第4層の低屈折率膜の膜厚は0.101λ〜0.114λの範囲に含まれ、
第5層の高屈折率膜の膜厚は0.102λ〜0.115λの範囲に含まれ、
第6層の低屈折率膜の膜厚は0.471λ〜0.511λの範囲に含まれ、
第7層の高屈折率膜の膜厚は0.102λ〜0.115λの範囲に含まれ、
第8層の低屈折率膜の膜厚は0.045λ〜0.060λの範囲に含まれ、
第9層の高屈折率膜の膜厚は0.270λ〜0.304λの範囲に含まれ、
第10層の低屈折率膜の膜厚は0.244λ〜0.275λの範囲に含まれるように設定される。以上において、各層のもっとも好ましい膜厚の値は、各範囲における中心値である。
【0030】
前述の反射防止膜13では、その総膜厚が4800〜5800オングストロームの範囲に含まれることが好ましく、さらに、そのうち低屈折率膜の総膜厚が3500オングストローム以上となることが好ましい。これは、反射防止膜として要求される硬さ、耐摩耗性等の耐久性、膜としての密着性等を確保するためである。本実施形態の場合には、特に、中間領域に位置する第6層の低屈折率膜136の膜厚を、他の膜に比較して相対的に厚くしており、これによって反射防止膜13における必要な膜厚を達成し、硬さや耐久性等の要求条件を満足させている。複数の低屈折率膜のうちに中間に位置する膜を相対的に厚くしたのは、膜の持つストレス等の観点でかかる構造が適しているという理由に基づく。
【0031】
なお、反射防止膜13の多層の層数は上記の10層に限定されない。多層膜構造を持つ反射防止膜の層数は、膜の生産性の観点からいえば、少ない方が好ましいが、要求される膜性能との関係で任意に定められるものである。
【0032】
また通常の眼鏡プラスチックレンズのプラスチック基材では、前述の通り、曲率を有し、湾曲形状を有する。湾曲したプラスチック基材に対して、図1に示された多層膜構造を有する反射防止膜13を、後述するようにスパッタ法を用いて作製する場合、プラスチック基材の各部の曲率に依存して膜厚分布差が生じ、それに起因する干渉色ムラや、斜め入射による干渉色変化が発生する。そこで、このような不具合を低減するために、前述の反射防止膜13は広帯域特性を有する膜として設計されることが好ましい。
【0033】
次に、図2を参照して、スパッタ法を利用した上記反射防止膜13の作製装置の一例と作製プロセスを概説する。図2はスパッタ成膜装置の要部の縦断面を示す。このスパッタ成膜装置によれば、プラスチック基材11の両面に同時に前述の多層膜構造を持つ反射防止膜13を成膜することが可能である。
【0034】
このスパッタ成膜装置は、大きく分けると、処理対象物を搬入するための導入室21と、プラスチック基材11の両面に高屈折率膜と低屈折率膜を交互に成膜する真空処理室(スパッタ成膜室)22と、予備処理室23から構成される。導入室21と真空処理室22と予備処理室23の各々の間はゲートバルブ24,25で仕切られている。ゲートバルブ24,25は、対象物を出し入れするときに、適宜なタイミングで開閉される。
【0035】
導入室21を経由してスパッタ成膜装置の内部に搬入された基板ホルダ26は、ゲートバルブ24を通って真空処理室22の内部にセットされる。図2において、基板ホルダ26を移送する搬入・搬出機構の図示は省略されている。基板ホルダ26は例えば円板形状である。基板ホルダ26には多数の基材保持孔26aが形成されている。これらの孔26aには、眼鏡プラスチックレンズ用のプラスチック基材11が配置されている。基材保持孔26aは上側および下側に開口されているので、基材保持孔26aに保持されたプラスチック基材11は、基板ホルダ26の上側および下側の空間に臨む。その結果、プラスチック基材11の両面に、スパッタ法によって前述の反射防止膜13が成膜される。
【0036】
真空処理室22おけるスパッタ成膜の工程は、より詳しくは、金属系薄膜を形成するスパッタ工程と、このスパッタ工程で堆積した金属系薄膜を酸化物薄膜へ変換する変換工程とから構成される。そのため、真空処理室22には、装置構成上、スパッタ工程領域22Aと変換工程領域22Bが備えられている。
【0037】
真空処理室22において、基板ホルダ26は、その中心部を上側支持部材27と下側支持部材28によって支持され、水平状態で配置されている。上側支持部材27と下側支持部材28は、図示しない油圧シリンダ等で上下に駆動され、かつ内蔵されるモータ回転機構で回転自在である。プラスチック基材11に反射防止膜13を成膜するときには、上側支持部材27と下側支持部材28の回転動作によって、基板ホルダ26は所要回転速度で回転状態に保たれる。従って、基板ホルダ26に配置された多数のプラスチック基材11は、スパッタ工程領域22Aと変換工程領域22Bを通過し、その間に、プラスチック基材11は、スパッタ工程領域22Aでスパッタ成膜処理を受け、変換工程領域22Bで変換処理を受けることになる。
【0038】
スパッタ工程領域22Aでは、基板ホルダ26の上方と下方にスパッタ装置が配備されている。各スパッタ装置は、ターゲット31と、スパッタ電極32と、スパッタ電源33と、スパッタガスボンベ34と、マスフロー35から構成される。基板ホルダ26が回転し、プラスチック基材11が上下のターゲット31の間にくると、スパッタ状態にあるターゲット31から発したターゲット物質がプラスチック基材11の両面に堆積し、プラスチック基材11の両面にターゲット物質の薄膜が形成される。このとき、マスフロー35を介してスパッタガスボンベ34によりアルゴンガス等のスパッタガスが導入されており、スパッタ雰囲気が調整される。
【0039】
真空処理室22におけるスパッタ成膜では、前述した反射防止膜13を作製するため、上記のスパッタ工程と後述する変換工程とに基づいて、第1層に高屈折率膜である金属酸化物ZrO2 が成膜され、第2層に低屈折率膜である金属酸化物SiO2 が成膜され、その後、第10層まで高屈折率膜ZrO2 、低屈折率膜SiO2 が交互に成膜される。スパッタ工程領域22Aでは、各金属酸化物の元となる金属が堆積される。第1層の高屈折率膜131を形成するための最初のスパッタ工程では、ターゲット31には、ジルコニウムZrからなるターゲットが用意されて、プラスチック基材11の両面にはZrが成膜される。次に、第2層の低屈折率膜132を形成するためのスパッタ工程では、シリコンSiからなる他のターゲットに交換されて、スパッタが行われ、プラスチック基材11の両面にはSiが成膜される。このようにターゲットを交互に高屈折率膜用物質または低屈折率膜用物質に交換することにより、高屈折率膜と低屈折率膜を交互に積層させて、反射防止膜13を作製することができる。なお図2においてターゲットを交換する機構の図示は省略されている。
【0040】
変換工程領域22Bでは、基板ホルダ26の上方と下方に誘導結合型プラズマ発生装置が配備されている。誘導結合型プラズマ発生装置は、高周波放電室41と、高周波コイル42と、マッチングボックス43と、高周波電源44と、反応性ガスボンベ45と、マスフロー46から構成される。基板ホルダ26が回転し、処理対象のプラスチック基材11が上下の誘導結合型プラズマ発生装置の間にくると、反応性ガスボンベ45からマスフロー46を介して導入された酸素のプラズマにプラスチック基材11が曝され、スパッタ工程で成膜された金属(ZrまたはSi)が酸化され、酸化物(ZrO2 またはSiO2 )に変換される。
【0041】
上記のごとく、真空処理室22で、内部に回転自在にセットされた基板ホルダ26上の多数のプラスチック基材11の両面に対して、ターゲットを交換しながらスパッタ工程と変換工程を繰り返すことにより、プラスチック基材11の両面に、図1に示したZrO2 (高屈折率膜)とSiO2 (低屈折率膜)からなる多層膜構造を有する反射防止膜13が形成される。
【0042】
なお真空処理室22の内部には、上記のスパッタ工程領域22Aと変換工程領域22Bを分離するため遮蔽部材47が設けられている。
【0043】
前述したスパッタ成膜装置において、スパッタ工程における高屈折率膜であるZrO2 の成膜条件の一例は、次の通りである。
【0044】
(1)スパッタガス:アルゴンガス(Ar)が使用され、380〜580cc/分の範囲内の流量が供給される。
(2)酸化用ガス:酸素ガス(O2 )が46〜60cc/分の範囲内の流量で供給される。
(3)成膜時の真空度:8.7×10-3Torrである。
(4)スパッタ出力:直流電力が3.3〜3.7kWの範囲内で供給される。
(5)酸化ガン出力:高周波(RF)電力が0.4kW供給される。
(6)成膜レート:320〜360オングストローム/分である。
【0045】
またスパッタ成膜装置で、スパッタ工程における低屈折率膜であるSiO2 の成膜条件の一例は、次の通りである。
【0046】
(1)スパッタガス:アルゴンガス(Ar)が使用され、110〜190cc/分の範囲内の流量が供給される。
(2)酸化用ガス:酸素ガス(O2 )が64〜70cc/分の範囲内の流量で供給される。
(3)成膜時の真空度:2.4×10-3Torrである。
(4)スパッタ出力:直流電力が5.1〜5.3kWの範囲内で供給され
(5)酸化ガン出力:高周波(RF)電力が0.4kW供給される。
(6)成膜レート:340〜380オングストローム/分である。
【0047】
以上のようにして得られた反射防止膜13を有する眼鏡プラスチックレンズにおける当該反射防止膜について、成膜後初期の膜性能と、恒温恒湿1ヶ月後の膜性能とを以下に示す。
【0048】
上記膜性能では、耐摩耗性、密着性、耐アルカリ性、耐熱性、耐酸性、耐人工汗、干渉色について、下記の要領で評価、測定した。
【0049】
(1)耐摩耗性:スチールウールテストが行われた。このテストでは、スチールウール#0000で反射防止膜を擦って傷のつく程度を目視で判断した。
(2)密着性:反射防止膜を有したプラスチックレンズの表面を1mm間隔で100目にクロスカットし、セロファンテープを強く貼り付けた後、急速に剥がして、多層反射防止膜の剥離の有無を調べた。
(3)耐アルカリ性:10wt% NaOH水溶液に、反射防止膜を有したプラスチックレンズを1時間浸漬し、多層反射防止膜の表面の侵食状態を観察した。
(4)耐熱性:反射防止膜を有したプラスチックレンズをオーブンに1時間入れて加熱し、クラックの発生の有無を調べた。加熱温度は、70℃より始め、5℃ずつ上げて、クラックが発生する温度により優劣を判定した。
(5)耐酸性:10wt% HCl 水溶液および10wt% H 2 SO4 水溶液に、反射防止膜を備えたプラスチックレンズを1時間浸漬し、多層反射防止膜の表面の侵食状態を観察した。
(6)耐人工汗:NaCl、Na2 S 、NH4 、乳酸を含む人工的に作られた汗に、反射防止膜を備えたプラスチックレンズを20℃の温度で24時間浸漬し、多層反射防止膜の表面の侵食状態を観察した。
(7)干渉色:蛍光燈による反射光を目視で観察した。
【0050】
上記の評価・測定に基づく上記反射防止膜13の成膜後初期の膜性能は、次の通りである。
(1)耐摩耗性は、ほとんど傷が入らず、問題がなかった。
(2)密着性は、100目のすべてで剥離が認められなかった。
(3)耐アルカリ性は、ほとんどダメージがなく、問題がなかった。
(4)耐熱性は、75℃でクラックが発生した。
(5)耐酸性は、変化が認められず、問題がなかった。
(6)耐人工汗は、変化が認められず、問題がなかった。
(7)干渉色はグリーンであった。
【0051】
さらに、上記の評価・測定に基づく上記反射防止膜13の恒温恒湿1ヶ月後の膜性能は、次の通りである。
(1)耐摩耗性は、ほとんど傷が入らず、問題がなかった。
(2)密着性は、100目のすべてで剥離が認められなかった。
(3)耐アルカリ性は、ほとんどダメージがなく、問題がなかった。
(4)耐熱性は、60℃でクラックが発生した。
(5)耐酸性は、変化が認められず、問題がなかった。
(6)耐人工汗は、変化が認められず、問題がなかった。
(7)グリーン系の干渉色に変化が認められず、問題がなかった。
【0052】
また図3は反射防止膜13の分光反射率曲線の測定例を示す。この分光反射率曲線から明らかなように、およそ420〜740nmの広い波長範囲で低い反射率が達成され、広帯域の反射防止膜が実現されている。また特におよそ480〜550nmの波長範囲では反射率が相対的に高くなっている。
【0053】
さらに本発明による反射防止膜では、主波長範囲を480〜550nmとし、刺激純度範囲を10〜30%とし、視感反射率を0.7〜1.8%とすることによって、干渉色をグリーン系としている。ここで「主波長」とは、単色表示によって色度を表す要素であり、色度図上において色度座標で表される点と光源を結んだ線がスペクトル軌跡と交わる点に対応する波長をいい、「刺激純度」とは、その主波長の点が、光源が0からスペクトル軌跡との光点にいかに近いかを表すものであり、近づくほど鮮やかな色となる。反射物体の色を表示する場合、一般的に視感反射率と色度が用いられる。さらに色度は、単色表示する場合には、上記の主波長と刺激純度が用いられる。なお視感反射率は、物体から反射する光束と物体に入射する光束の比で表される。
【0054】
図3に示した分光反射率曲線を有する本実施形態による反射防止膜では、主波長は508nm、刺激純度は22%、視感反射率は0.963%であり、グリーン系の干渉色を呈していた。
【0055】
上記では、反射防止膜をスパッタ法を用いて成膜する方法を説明したが、同様な多層膜構造を有する反射防止膜は、その他の方法、例えば真空蒸着法やCVD法等で作製することもできる。
【0056】
また上記実施形態では眼鏡プラスチックレンズ基材の両面に多層膜構造の反射防止膜が施されたが、他のプラスチック光学部品の場合では、一方の面のみに上記反射防止膜が施されることも可能である。
【0057】
さらに上記の実施形態では、反射防止膜13の第1層が高屈折率膜131となっていたが、厳密に第1層である必要はない。例えば、ハード膜12と高屈折率膜膜131の間に他の膜を存在させることも可能である。従って高屈折率膜131は、反射防止膜13において実質的に第1層であればよい。
【0058】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、主にスパッタ法を利用して、眼鏡プラスチックレンズ等のプラスチック基材の例えば両面に、第1層を高屈折率物質、第2層を低屈折率物質とし、高屈折率物質と低屈折率物質を交互に積層した多層膜構造の反射防止膜を成膜し、この反射防止膜で中間の低屈折率物質の膜厚を相対的に大きくしたため、高い評価の膜性能を有する反射防止膜を実現することができる。また上記反射防止膜を広帯域性の膜として成膜したため、プラスチック基材が曲率を有するときに、スパッタ法による成膜の際の曲率依存による膜厚分布差に起因する干渉色ムラと、斜め入射による干渉色変化とを低減することができる。さらに、グリーン系の干渉色が安定して得られ、眼生理学、審美感に優れた商業的に価値の高い反射防止膜を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射防止膜の構造を示す断面図である。
【図2】本発明に係る反射防止膜を作製するスパッタ成膜装置の構成図である。
【図3】本発明に係る反射防止膜の分光反射率曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
11 プラスチック基材
13 反射防止膜
22 真空処理室(スパッタ成膜室)
26 基板ホルダ
31 ターゲット

Claims (7)

  1. プラスチック基材の少なくとも一方の面に反射防止膜を施してなるプラスチック光学部品であり、
    前記反射防止膜は、前記プラスチック基材側の第1層を実質的に高屈折率物質としかつその次の層を低屈折率物質として、これらの高屈折率物質と低屈折率物質を交互に積層して成膜された多層膜であって、前記反射防止膜の総膜厚が4800〜5800オングストロームの範囲に含まれ、そのうち前記低屈折率物質の総膜厚が3500オングストローム以上であり、さらに、
    その主波長範囲が480〜550nm、刺激純度範囲が10〜30%、視感反射率が0.7〜1.8%であってグリーン系の干渉色を呈し、
    前記多層膜上で、前記低屈折率物質の層の総数が奇数(3以上)であるときには中間に位置する前記低屈折率物質の膜厚、または前記低屈折率物質の層の総数(4以上)が偶数であるときには中間領域に位置する2つの層のうちのいずれか一方の前記低屈折率物質の膜厚は、必要な硬さおよび耐久性が得られるように、光の主波長をλとするとき0.471λ〜0.511λの範囲に含まれる、
    ことを特徴とする反射防止膜を有するプラスチック光学部品。
  2. 前記高屈折率物質はZr,Ti,Taのいずれか、またはこれらのうち2つ以上の合金からなるターゲットを用いてスパッタ法で成膜された金属酸化物であり、前記低屈折率物質はSiのターゲットを用いてスパッタ法で成膜された金属酸化物であることを特徴とする請求項1記載の反射防止膜を有するプラスチック光学部品。
  3. 前記高屈折率物質の前記ターゲットはSiを含むことを特徴とする請求項2記載の反射防止膜を有するプラスチック光学部品。
  4. 前記高屈折率物質の成膜時に前記高屈折率物質の前記ターゲットとは別にSiのターゲットを設け、2種類の前記ターゲットを同時にスパッタして前記高屈折率物質を混合膜として成膜したことを特徴とする請求項2記載の反射防止膜を有するプラスチック光学部品。
  5. 前記プラスチック基材が曲率を有するとき、前記反射防止膜を広帯域性の膜として形成し、スパッタ法成膜の際の曲率依存による膜厚分布差に起因する干渉色ムラと斜め入射による干渉色変化とを低減したことを特徴とする請求項1または2記載の反射防止膜を有するプラスチック光学部品。
  6. 前記プラスチック基材は眼鏡プラスチックレンズ基材であり、前記プラスチック基材の両面に前記反射防止膜が成膜されることを特徴とする請求項1,2,5のいずれか1項に記載の反射防止膜を有するプラスチック光学部品。
  7. 前記反射防止膜は10層で構成され、中間に位置する第6層の前記低屈折率物質の膜厚を大きくしたことを特徴とする請求項1または2記載の反射防止膜を有するプラスチック光学部品。
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