JP4752456B2 - 電子情報アクセス権管理プログラムおよび電子情報管理システム - Google Patents

電子情報アクセス権管理プログラムおよび電子情報管理システム Download PDF

Info

Publication number
JP4752456B2
JP4752456B2 JP2005324278A JP2005324278A JP4752456B2 JP 4752456 B2 JP4752456 B2 JP 4752456B2 JP 2005324278 A JP2005324278 A JP 2005324278A JP 2005324278 A JP2005324278 A JP 2005324278A JP 4752456 B2 JP4752456 B2 JP 4752456B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
document
identification information
user
authority
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005324278A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007133524A (ja
Inventor
尚司 池田
真 岩山
直広 古川
祐介 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2005324278A priority Critical patent/JP4752456B2/ja
Publication of JP2007133524A publication Critical patent/JP2007133524A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4752456B2 publication Critical patent/JP4752456B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Storage Device Security (AREA)

Description

本発明は,紙媒体と電子媒体の両方を含む文書等を管理する情報管理システムに関し,特に,紙媒体を介した電子文書へのアクセス方法を管理する技術に関する。
電子技術の発達により,種々の情報が電子文書として計算機上で蓄積,利用されるようになった。これらの電子文書は、各ユーザ毎、又は、共有計算機上に保存されている。特に個人の情報が記録されている場合には,所有者以外のユーザが勝手に閲覧したり,変更を加えたりすることはできなくすることが望まれる。そのためネットワーク上で複数のユーザ間で共有される文書は,直接計算機に対して文書所有者がその文書へのアクセスを許可するユーザをリストアップし登録,あるいはすべてのユーザが閲覧や変更ができるような設定を行っている。
さらに,電子会議用の机状の大型ディスプレイ上での電子情報の共有を実現する技術がある(例えば、特許文献1参照)。本技術では、机の上のディスプレイ上の特定領域を共有領域とし,別の特定領域を特定ユーザのみ書込み可能な個人領域として初期設定する。具体的には、ユーザが自身のペンで書き込んだ際にそのユーザ用の個人領域が割り当てられていなければ、そのユーザ用の個人領域が割り当てられる。さらに、電子ペンを用いてユーザがウィンドウを開くとそのウィンドウ内がそのユーザの個人領域に設定され、さらにウィンドウ内に表示される切り替えボタンによって共通領域との切り替えを可能とする。
一方,ペンにカメラをつけ、ペン先の軌跡を電子的に取得するペン型入力デバイス(デジタルペン)が実用化されている(例えば、特許文献2)。この技術では、デジタルペンを用いて電子文書を印刷した紙媒体上に筆記した手書き文字や図形が電子化されるとともに,印刷された電子文書に統合される。これにより紙面上に特定コマンドを記入することで電子上にそのコマンドが反映される。
こうした電子ペンの紙媒体への手書きによる電子文書の変更や計算機の処理の起動を行う権限の管理方法もある(例えば、特許文献3参照)。本技術において、権限者の管理は計算機上での登録処理が必要となる。
特開2000−222133号公報 国際公開WO01/71473号公報 特開2003−345945号公報
日常の業務においては,電子文書をPCで編集・処理するだけではなく,紙媒体に印刷してこれに書き込みをすることも多い。デジタルペン等のデバイスを用いることにより,こうした紙への書込みを電子化して電子文書に反映することが可能となる。ここで,紙媒体に誰が書き込んでも電子文書に変更が反映されてしまうのは好ましくない。例えば電子データ所有者の手書きについては電子文書へ反映させることが望まれる。しかし,会議などでの情報共有の際に,同じ紙への第三者の手書きも一時的に許可し,一緒に電子化したい場合もある。一方,会議の配布資料等の場合は,配布されて始めてその紙文書の所有者が確定する。この場合に対しても,受け取った会議参加者の書込みのみを許容するようにすることが求められる。
特許文献1では,ユーザ全員での書込みを可能とする領域のほかに特定ユーザのみによる書込みを可能とする領域を設けることを主眼とする。具体的には、まず個人領域の設定の設定を行い、その上で複数人で表示装置を利用する。よって、利用の経過に従ってあるユーザから別の特定ユーザへのアクセス権を動的に委譲させる手法は述べられていない。
又、特許文献3によれば別途アクセス権管理プログラム等を用いて計算机上で手書き反映の可否を切り替える必要がある。
このようなアクセス権の設定を,電子ファイルの属性を変更するという新たな作業を発生させることなく行えるようにして,紙媒体と電子媒体の双方を対象とした文書・ファイル管理環境にデジタルペンを適用した際の利便性を高める必要がある。よって、本願では、紙上の操作のみで,ユーザがPC上で特別な操作を行うことなく,アクセス権の委譲を可能にする簡便なインタフェースの実現を目的とする。
上記課題を解決するために本願で開示する発明の概要は以下の通りである。接続されるデジタルペンを介して取得された紙面上の座標情報を管理するペンデータ情報管理部と、紙面上のデータに相当する電子データ識別情報、該紙面上への記入を該電子データに反映する権限を有する権限者の識別情報とを含む書類情報を記録する記録部と、上記書類情報を管理する書類管理部とを有する文書情報管理システム。特にデジタルペンを介した入力に上記権限者の識別情報、予め定められた上記権限委譲コマンド、及び、該権限者以外のユーザ識別情報が含まれているかを判断できた場合に、上記書類情報中の上記ユーザを上記権限者として追加することでアノテーション権限の変更を行う。又、本システムを実現するためのプログラムについても開示する。
本発明によると,電子文書を印刷した紙媒体に対して書き込むことのできるユーザを制限するとともに,第三者の書き込みや,不特定多数への紙の配布した際の,紙の受領者による書き込みを許可することが可能である。このとき,PC上で元の電子ファイルの属性情報を操作して,これを実現するのではなく,紙媒体上でのペンを用いた筆記行為のみにより,手書きの許可・不許可の判別処理を実現しているため,ユーザにとってアクセス権の設定処理を意識させない,自然なインタフェースを実現できる。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
第1図は,本発明の実施の形態の電子情報管理システムのブロック図である。電子情報管理システムは,文書サーバ11,情報端末12,ペンアクセスポイント13,デジタルペン14,位置情報サーバ15,印刷装置16,及びネットワーク17を備える。文書サーバ11,情報端末12,位置情報サーバ15及び印刷装置16は,ネットワーク17を介して互いに接続されている。各情報端末12は,デジタルペンクレードル13を通じてデジタルペン14と接続される。情報端末12とデジタルペンクレードル13は,USB(Universal Serial Bus)等のプロトコルを用い有線によって接続されてもよい。また,ブルートゥース,無線LAN,携帯電話システム又は赤外線等の無線によって接続されてもよい。
第2図は,第1の実施の形態の文書サーバ11のブロック図である。文書サーバ11は,CPU111,メモリ112,記憶装置113及びデータ通信部118を備える。CPU111は,記憶装置113に記憶された各種プログラムを呼び出して実行することによって,各種処理を行う。メモリ112は,CPU111が各種処理に使用するデータを一時的に記憶するワークエリアを有する。記憶装置113には,書類管理プログラム114,印刷プログラム115,ペンデータ管理プログラム116及びユーザ管理プログラム117,サイン認証プログラム118が記憶されている。また,記憶装置113には,書類情報21,ペンデータ情報22,ユーザ情報23,サイン情報24が記憶されている。
書類管理プログラム114は,書類情報22(第4図)を管理する。印刷プログラム115は,情報端末12上でユーザによって指定された書類情報22を,印刷装置16を用いて紙媒体に印刷する。ペンデータ管理プログラム116は,ストロークデータ24(第9図B,C)を管理する。ユーザ管理部117は,ユーザ情報23(第10図)を管理する。サイン認証プログラム118はサイン情報24を用いて,デジタルペン14によって筆記されたサインが登録された本人のものであるかどうかを判別する。サイン認証には例えば"Automatic signature verification and writer identification - the state of the art," Rejean Plamondon and Guy Lorette, Pattern Recognition, Volume 22, Issue 2 , 1989, Pages 107-131記載の手法を用いることができる。データ通信部118は,ネットワークインタフェースである。例えば,TCP/IPプロトコルを用いて通信可能なLANカードであり、ネットワーク17に接続された機器と通信することができる。
第3図は,第1の実施の形態の情報端末12のブロック図である。情報端末12は,CPU121,メモリ122,ペンデータ入力部123,操作入力部124,データ表示部125及びデータ通信部126を備える。CPU121は,記憶装置(図示省略)に記憶された各種プログラムを呼び出して実行することによって,各種処理を行う。メモリ122は,CPU111が各種処理に使用するデータを一時的に記憶するワークエリアを有する。また,文書サーバ11及びデジタルペン14等から送られてきたデータを一時的に記憶する。ペン入力部123は,有線又は無線でデジタルペン14と通信し,デジタルペン14が取得した座標等の情報を収集する。操作入力部124は,例えば,キーボードであり,ユーザによって情報が入力される。データ表示部125は,例えば,液晶ディスプレイで構成されており,文書サーバ11から取得した書類等のコンテンツを表示する。データ通信部126は,ネットワークインタフェースである。例えば,TCP/IPプロトコルを用いて通信可能なLANカードである。これにより,情報端末12はネットワーク17を介して文書サーバ11や位置情報サーバ15と通信することができる。なお,ペンデータ通信部123及びデータ通信部126は,一つのインタフェースであってもよい。
情報端末12上でユーザが印刷処理を実行すると,文書サーバ115上の印刷プログラム115が実行され,印刷装置16から当該電子文書が紙媒体に印刷されて出力される。この印刷装置16によって電子文書が紙媒体に印刷される際に,図5に示すようなドットパタンを同時に印刷する。このドットパタンは紙毎,さらに紙上の位置毎に異なる。ドットパタンと各紙媒体の対応を保持する位置情報サーバ15を参照することにより,このドットパタンの情報による紙媒体の個体識別が可能となる。
デジタルペン14は,通常のペンと同様に,インクにより紙媒体に文字,図形等を記入することができる。更に、CPU,メモリ,プロセッサ,通信インタフェース,カメラ141,バッテリ及び筆圧センサを備え紙の中でペン先が接した位置のドットパタンを取得する。上述したようにドットパタンは位置固有なので、端末側は位置情報サーバ15の情報と照らしてデジタルペンで記載しているストローク、及びその紙面上の位置を読み取ることが可能になる。また,デジタルペン14は,予め設定されたペンIDを保持する。デジタルペン14は,有線又は無線によって情報端末12と接続する通信インタフェースを備える。
第5図は,第1の実施の形態のデジタルペン14による紙面上の座標取得の説明図である。デジタルペン14は,位置検出用のドット203が印刷された用紙20と共に用いる。ここで,用紙20の一部201を拡大して,ドット203を説明する。用紙20には,複数の小さなドット203が印刷されている。このドット203は,仮想的な格子線の交点(基準点)202から上下左右にずれた位置に印刷されている。本願実施例の前提として、このドットパタンは予め固有の位置関係になる範囲において、広い領域でパタンが決められており、デジタルペンはこの情報を有している。紙に文字,図形がデジタルペン14で記入されると,その情報は紙に視認可能に残る。デジタルペン14は,ペン先が紙に接したことを筆圧センサが検出すると,カメラ141によって,紙上に印刷されたドット203を例えば,6×6個のドット203を含む領域単位で撮影する。デジタルペン14は,撮影したドットパタンと予め記憶するドットパタンの全体配置の情報とから,当該ドットパタンが存在する予めドットパタンの用意される範囲内における現在の絶対座標を求める。次にデジタルペン14は,求めた絶対座標を情報端末12に送信する。情報端末12は,デジタルペン14から送信された絶対座標を位置情報サーバ15に送信する。ここで、位置情報サーバ15は,CPU,記憶装置等を備えたコンピュータ装置である。さらに、上述したドットパタンの各部分領域がどの紙のどの位置に対応付けられているか,さらにそれぞれどのようなアプリケーション,例えば、スケジュール管理,メモ帳,メール送信等に対応しているかという情報を保持している。また更に、紙上に印刷されたこれらに対応する電子データがどのサーバに格納されているかの情報も有する。デジタルペン14において計算され,送信された前記広大な平面領域中の絶対座標に基づいて,ある一枚の紙(ドットパタンIDで特定される)と紙面における座標(相対座標)を特定し,上記位置情報サーバ中の情報から対応するアプリケーション,およびデジタルペン14が筆記情報を送信すべき文書サーバを算出し,デジタルペン14に伝える。
この様にデジタルペン14のペン先が接した位置の情報を所定のタイミング(例えば,周期的)で取得することによって,時系列的なペン先の動きが分かる。すなわち,デジタルペン14は,撮影したドットパタンに対応する絶対座標,当該ドットパタンの撮影時刻及びペンIDを情報端末12経由で文書サーバ11に送信する。なお,位置情報サーバ19を別に設けることなく,文書サーバ11内に情報を格納することとしてもよい。
尚、デジタルペン14がその紙面上の位置と対応する電子データとの対応付けを行う方法は上記ドットパタンを用いるものに限られない。紙を特定するための情報とその紙と電子データとの対応関係,およびペンの紙面上の軌跡を取得する手段を保持することにより,紙面とそれに対応する電子データが検出でき,紙への記入が電子データに反映できる構成であればよい。例えば,用紙の特定は用紙20に埋め込まれたICタグ又は二次元バーコードを用い用紙上の位置はタブレット等を用いて特定することができる。もちろんこれらのいずれかと,位置情報サーバ15による絶対座標の特定を組み合わせてもよい。このようにすると,書類管理システムがドットパタンID及び相対座標を特定する処理を軽減できる。
次に第1の実施の形態の文書サーバ11に格納される書類情報について説明する。
第4図は,第1の実施の形態の文書サーバ11に格納される書類情報22の構成図である。書類情報は電子文書が印刷装置16によって異なるドットパタンとともに紙媒体に印刷される処理が行われることに対応して、電子情報の複製とともに生成される。紙媒体はそれぞれ異なる利用者に配布され、それぞれの自由に利用されることが想定するために、予め対応する電子データを作成しておくものである。紙媒体に対応する電子データを用意しておくことにより,それぞれの紙への手書き入力を電子データとして他の紙への手書きと混同することなく反映させることが可能になる。印刷枚数に応じて自動的に電子文書を複製し電子情報を生成する構成であっても、生成についてなんらかの条件を設けておく構成としても良い。書類情報22は,書類ID220,ドットパタンID221,所有ユーザID222,アノテーション権限保有者数223,アノテーション権限224,電子文書ファイル225,書類サイズ226,書類セキュリティレベル227,ストロークセット数228,ストロークセットID229を含む。
書類ID220は,当該書類、つまり印刷された個々の紙媒体を一意に識別する識別子である。よって,同一の電子文書を印刷した書類であっても,異なる書類ID220となる。通常,異なるユーザに配付される書類は,異なるドットパタンと共に印刷された後に配付される。ドットパタンID221は,当該書類に印刷されるドットパタンの識別子である。この二つのIDは,デジタルペン14によって記入された紙に対する書類情報の検索に用いる情報である。所有ユーザID222は,当該書類を所有するユーザを一意に識別する識別子である。アノテーション権限保有者数223は,紙媒体を通じて当該書類,および電子ファイル225への手書きによる書込みが可能となる権限を保有するユーザの数を表し,アノテーション権限224にはその権限を持つユーザのユーザIDが格納される。この二つの情報は手書きデータの電子文書への反映の可否を決定するために必要な情報である。電子ファイル225は,当該書類の電子データのファイル名である。この情報は紙への手書きを反映させるべき電子文書の検索に必要な情報である。書類サイズ226は,当該書類の印刷に適する紙の大きさを示し,その領域の左上端の座標及び右下端の座標が格納される。例えば,書類サイズ226は左上端を原点とし,ミリメートルを単位として表される。書類セキュリティレベル227は,当該書類の秘密の度合いである。後述するように,書類セキュリティレベル227及びユーザのセキュリティレベル276(第9図参照)によって,そのユーザが電子媒体上で当該書類を閲覧したり,編集したりすることができるかが定まる。ストロークセット数228は,当該書類にデジタルペン14で記載されたストロークセットの数である。なお,ストロークセット数228と同数のストロークセットID229が記録される。この二つの情報が紙面に記入された筆跡データである。このうち書類セキュリティレベル227については,所有ユーザIDと連動させることにより,所有者以外はデフォルトでアクセス禁止といったように限定的な形で表現することも可能である。
ストロークセットは,一纏まりとする線(ストローク)のグループであり,例えば,文字認識におけるレイアウト解析を用いて求められる。レイアウト解析では,線が記入された時間及び/又は線同士の位置関係に基づいて,一纏まりの線を特定し,ストロークセットを求める。すなわち,近い時間に近い位置に記入されたストロークは一つのストロークセットを構成する。ストロークセットID229は,当該書類に記載されたストロークセットを一意に識別する識別子であり,ペンデータ情報22(第9図B)へのリンクである。
第6図は,第1の実施の形態の文書サーバ11に登録される電子情報の1つを印刷した紙媒体である書類31の説明図である。書類31には,この書類特有のドットパタンが付されている。尚、書類31自体は,文書作成ソフト等で電子的に作成された書類であってもよいし,手書きの書類を電子化したものであってもよい。
第7図は,第6図で説明した書類にデジタルペン14によって情報が記入された様子を示す。ユーザは,デジタルペン14で書類31に情報(文字,記号等)311を記入する。すると,デジタルペン14は,文字等が記入された位置(ペン先が接した位置)の絶対座標及びその絶対座標を測定した時刻を定期的に取得する。次に,デジタルペン14は,取得した絶対座標をキーに位置情報サーバ18に問い合わせることによって,受信した当該絶対座標に対応するドットパタンID及び相対座標,および文書サーバ11のアドレスを特定する。これに従いデジタルペン14から文書サーバ11に対して,筆記データが送信される。文書サーバ11では,送信された筆記データ中の,ドットパタンIDから書類情報を参照し,書類IDを特定する。そして,ペンデータ管理プログラム116によって,筆記されたストロークを決定する。
第8図Aは,第1の実施の形態のストロークセット26の一例を示す。紙上にデジタルペン14によって記入された手書きデータは,位置情報サーバによって同定されたドットパタンIDから検索された書類情報21中にその軌跡,ペン情報,筆記時刻等とともに記録される。ストロークセット26は,デジタルペン14によって記入された,第7図に示す「東京」311を示す。本実施の形態では,図に示すように,左上を原点とし,横方向をX軸とし,縦方向をY軸として,ストロークの位置が定められる。前述したように,ストロークセットは,一纏まりとする線(ストローク)のグループであり,線が記入された時間及び/又は線同士の位置関係に基づいて特定される。
第8図Cは,文書サーバ11に格納されるペンデータ情報22に含まれるストローク座標情報25の構成図である。ストローク座標情報25は,シリアル番号251,X座標252,Y座標253及び取得時刻254を含む。シリアル番号251は,デジタルペン14によって取得された相対座標を一意に識別する識別子である。X座標252は,第12図Aに示すX軸方向の相対座標であり,例えば,ミリメートルを単位として表す。Y座標253は,第12図Aに示すY軸方向の相対座標であり,例えばミリメートルを単位として表す。取得時刻254は,デジタルペン14によって当該相対座標が取得された時刻を表す。なお,本説明図では,取得時刻254には,記入開始時刻242からの経過時間が記録されている。
第8図Bは,第1の実施の形態の文書サーバ11に格納されるペンデータ情報22の構成図である。この構成図は,第8図Aに示すストロークセット26のストロークセット情報である。
ペンデータ情報22は,ストロークセットID241,ペンID242,記入開始日時243,該当矩形座標244,ストローク数245及びストロークデータ246を含む。ストロークセットID241は,当該ストロークセットを一意に識別する識別子である。ペンID242は,当該ストロークセットを記入したデジタルペン14の識別子である。記入開始日時243は,当該ストロークセットを記入し始めた日時である。該当矩形領域244は,当該ストロークセットを含む矩形の領域である。該当矩形領域244は,当該ストロークセットが記入された書類における座標(相対座標)であり,矩形領域の左上端の座標及び右下端の座標で表される。ストローク数245は,当該ストロークセットに含まれる線(ストローク)の数である。なお,ストローク数245と同数のストロークデータ246が記録される。ストロークデータ246は,標本点数246A及びシリアル番号246Bを含む。標本点数246Aは,デジタルペン14によって取得された,当該ストロークを構成する相対座標の数である。シリアル番号246Bは,デジタルペン14によって取得された,当該ストロークを構成する相対座標を一意に識別する識別子であり,ストローク座標情報25(第8図C)へのリンクである。これによって書類情報からの各ストロークの検索を効率化できる。
第9図は,第1の実施の形態の文書サーバ11に格納されるユーザ情報24の構成図である。ユーザ情報24は,ユーザID271,氏名272,所属273,役職274,保有ペンID275及びセキュリティレベル276を含む。ユーザID271は,当該ユーザを一意に識別する識別子である。氏名272は,当該ユーザの氏名である。所属273は,当該ユーザの所属する部署である。役職274は,当該ユーザの役職である。保有ペンID275は,当該ユーザが保有するデジタルペン14の一意な識別子である。尚、これらの情報は例示であって、個人を特定できる情報があればよい。書類セキュリティレベル276は,当該ユーザの秘密書類にアクセスする権限である。後述するように,ユーザのセキュリティレベル276及び書類のセキュリティレベル226(第8図A参照)によって,そのユーザが当該書類を電子媒体上で閲覧・編集を行うことができるかが定まる。
次に第一の実施例の電子情報管理システムにおいて,電子文書を紙媒体に印刷した際の,書類情報におけるアノテーション権限の設定方法について述べる。尚、紙は非常に手軽に管理できる媒体である。よって紙単位でアクセス権限することが現実の利用に即していると考える。
第10図は,電子文書を紙媒体に印刷した際のアノテーション権限の設定の流れを示した図である。ここで、アノテーション権限とは、紙媒体を介して入力された情報を対応付けられる電子データ上に反映することが可能な権限をいう。例えば会議などにおいて,参加者に資料を紙媒体で配布する場合を考える。この場合,紙媒体に印刷されるたびに文書サーバ11における書類情報22は,印刷した紙媒体の部数だけ生成される。これは個々の紙媒体に書かれた手書き情報を個別に管理するためである。第10図のステップ(A)は初期状態,すなわち会議の参加者に紙媒体の資料501が配布された状態である。この紙媒体はユーザAに配布されたものとするが,配布された時点では,紙媒体の資料501のアノテーション権限の値は「被配布者」となっている。「被配布者」とはその時点では当該紙媒体を介した電子文書へのアクセスは誰にも許可されていないが,最初に書き込んだユーザにアノテーション権限を付与するということを意味する。すなわち,アクセス権所有者は特定されていない。ステップ(B)において,配布された紙媒体501を保有するユーザAが自身のデジタルペンで紙媒体に筆記を行うことにより,紙媒体のアノテーション権限が「被配布者」から「userA」に置換される。これによってユーザAのみが紙媒体501を介した電子文書への書込みをできるようになる。なお,ここでユーザAのデジタルペン502で紙媒体501に触れる,すなわち,デジタルペン502に紙媒体501を特定するドットパタン情報を入力するだけでもよいが,よりセキュリティを高めるために,ユーザAは自身のデジタルペン502で自身のサインを行い,これを予め登録されているサイン登録情報と比較して認証し,ユーザAであることを確認した後に,アノテーション権限の変更を行うことも可能である。このような筆記行為によりアクセス権はユーザAに与えられ、ステップ(C)のようにユーザA(デジタルペン502)からの書込みは可能であるが,ユーザB(デジタルペン503)からの書込みは不可となる。この時,紙媒体へのアノテーション権限を持つユーザが自身のペンを用いて行う筆記の種類を複数種設定し,それぞれ権限の置換と追加に対応させておくことにより,紙媒体のアノテーション権限の追加処理も実現可能である。
紙媒体は容易に人の手を渡り、所有者が変更できる点が便利な点である。例えば紙媒体に印刷した資料が手元にあると,最初は自分だけが書込み権を持っていても,作業の過程で他のユーザにこれを譲渡したり,あるいは共有したい場合がある。本願によれば、紙への書き込み権もその紙媒体上で所望の相手に委譲することができる。よって、書込み権が最初に設定されたまま固定であったり、いちいちコンピュータを介して設定し直さなければいけない環境に比べて格段に利便性が向上する。
又、例えば自身の保有する電子文書を1部印刷して自身で使用する場合は,アノテーション権限の初期値は自身のユーザIDとすることが望ましい。この場合は印刷が行われた時点で、その紙媒体を介した電子情報へのアノテーション権は電子情報を管理する本人となる。印刷時のアノテーション権を誰に付するかは電子文書を印刷する際にPC上で選択指定、又は、初期設定しておくことができる。
次に第11図を用いてアノテーション権限を持つユーザが当該紙媒体を介した書込みを他のユーザにも許可する場合の流れを述べる。第11図のステップ(A)は紙媒体501がユーザAによって所有されている状態である。紙媒体501のアノテーション権限は「userA」となっている。すなわち紙媒体501を介してユーザAのデジタルペン502では書込みを電子文書へ反映させることができるが,ユーザBのデジタルペン503によっては書込みを電子文書に反映させることはできない。
ここで,ユーザAがユーザBと紙媒体501を一緒に見ながら議論をしているといった状況において,ユーザBの紙媒体501への書込みも電子文書に反映させようとした場合を考える。この場合,ユーザAは紙媒体501のアノテーション権限にユーザBを追加しなければならない。そのために,ステップ(B)において,まず自身のデジタルペン502によって,アノテーション権限の追加処理を行うことをあらわすコマンド504を筆記する。コマンドとして,例えば「%accept」など通常の文章中に表れないような文字列をあらかじめ定義しておき,これを認識することによって,コマンドが筆記されたことを検出することができる。上記コマンドを紙媒体上の指定された位置に筆記することによってコマンド検出精度を向上させることも可能である。
さらに,ステップ(C)において,アノテーション権限を許可したいユーザBのデジタルペン503によって紙媒体の任意の場所,あるいは上記ユーザAが筆記したコマンドの上にペン先を触れる505。こうすることにより,ステップ(D)として,紙媒体501のアノテーション権限にユーザBが追加され,「userA userB」となり,ユーザBのデジタルペン503によっても書込みを電子文書に反映させることが可能になる。
ここで,セキュリティを向上させるために,ユーザBがデジタルペン503で紙媒体に触れる代わりに,ユーザBのサインを筆記しこれを認証することによりアノテーション権限の追加を行うようにすることも可能である。
このように,(1)アノテーション権限を保有するユーザのID,(2)アノテーション権限の変更処理を意味するコマンド,(3)アノテーション権限を与えるユーザのIDの3つの情報をデジタルペンによって入力することにより,PC上での操作を必要とすることなく,アノテーション権限の変更処理を実現できる。図11において,上記(1)(2)の情報はステップ(B)によって,上記(3)の情報はステップ(C)によって入力されたことになる。
つまり,アクセス権を持つユーザがアクセス権付与に対応付けられたコマンド記号を自身のペンで筆記することにより,ペンのIDから上記(1)の情報が,認識されたコマンド記号から上記(2)の情報が得られ,アノテーションを許可したいユーザが自身のペンでその紙文書に触ることによって,上記(3)の情報が得られる。またコマンド記号を書く代わりに,紙上の特定の領域を触ることにより,上記(2)の情報を得ることもできる。その他ペンIDを認識する別の方法については実施例2にて説明する。
紙に表現された情報を見ながら議論・作業をしているときに,印刷された文字の訂正や,コメントの追記を行うことがある。紙は携帯可能であって、その加筆は情報を形として残す最も手軽な手段である。又、物理的に紙への加筆を制限することはできない。が、電子的なデータとしての保存するべきものとそうでないものとを区別する必要がある。電子データを記録するコンピュータ上でその設定を行うと紙の利便性を害する。本願を用いればアノテーション権限を制御したい紙そのものを介した処理のみで、そのアノテーション権限をいつでも必要に応じて他人に委譲することが可能になる。しかも上記紙を介した処理において,筆記場所の制限を設けることなくアノテーション権限の委譲が可能である。
こうしたデジタルペンによる筆記行為によって実行される,文書サーバ11内の書類情報21中のアノテーション権限の変更処理の流れを,図12,13を用いて述べる。
まず電子文書の印刷に伴う,文書サーバ11上での書類情報21の生成とアノテーション権限の値のセットの処理の流れについて,図12を用いて述べる。まずステップS121において,ユーザはPC上で電子文書の印刷処理を起動する。この際,例えば指定された印刷部数を参照するか,あるいは情報端末12上で別途,「配布用」か「自身用」の選択を行うことにより,配布目的の複数部印刷なのか,自身用に1部印刷なのかという情報を文書サーバ11中のプログラムに与える。これに基づきステップS122において,条件判定を行い,配布用の印刷と判断された場合は,ステップS123において,指定された印刷部数分だけ文書サーバ11中の電子ファイルを複製する。さらにステップS124において,書類情報21のエントリを配布部数分だけ生成し,電子文書ファイル225をステップS123において複製した電子ファイルを指すようにする。そして,ステップS125において,作成した書類情報のアノテーション権限の値を,最初に筆記したユーザのIDをセットすることを意味する「被配布者」とする。
また,ステップS122において,自身用に1部印刷と判断された場合は,ステップS127において,文書サーバ11中に書類情報21のエントリを1つ作成する。このときの,項目「電子ファイル」225の値は当該電子ファイルである。そしてステップS128において,書類情報のアノテーション権限の項目に自身のユーザIDをセットする。
以上の処理を文書サーバ11中で行った後,各紙媒体に印刷され(ステップS126),紙媒体は各ユーザに配布される。
次に,あるユーザの所有する紙媒体に対して,第三者がその紙媒体を介して書込みを電子文書に反映させることができるようにする場合の,文書サーバ11中でのアノテーション権限に関する変更処理の流れを図13を用いて述べる。
ステップS1301において,最初のペンデータ(1)が文書サーバ11に送信される。ステップS1302において,当該書類情報のアノテーション権限の値をチェックし,特定のユーザIDであればステップS1303へ進み,「被配布者」であればステップS1310に進む。
ステップS1303において,送信されたペンデータ中のペンID242から,ユーザ情報23を用いてユーザIDを求める。
ステップS1304において,このユーザIDが書類情報21中のアノテーション権限に記されたユーザIDと一致するかどうかを調べる。一致していなければ許可されない書込みであるため,アノテーション権限の値を変更せずに処理を終える。一致していればステップS1305に進む。
ステップS1305では,ステップS1301で入力されたペンデータにおけるストローク情報246を参照して,その形状,あるいは時間情報などを用いて,コマンド認識を行う。コマンド認識処理の結果,アノテーション権限変更を意味するコマンドと認識されればステップS1306に進み,認識されなければ通常の書込みとしてステップS1309において書類情報にペンデータを追加する。
ステップS1306において,第二のペン隆力を受付け文書サーバ11に送信される。ステップS1307において,第二のペンデータのペンIDとユーザ情報23を用いてユーザIDを求める。
ステップS1308において,求めたユーザIDをアノテーション権限を付与するユーザIDとして,当該書類情報21におけるアノテーション保有者数223をインクリメントするとともに,アノテーション権限224に追加する。
ステップS1301において,書類情報におけるアノテーション権限の値が「被配布者」となっていた場合は,ステップS1309において,第一のペンデータのペンIDからユーザ情報23を用いて,ユーザIDを取得する。これをステップS1310において,書類情報21のアノテーション権限224に格納することにより,このユーザIDによる書込みの反映が許可されることになる。
以上が,紙媒体とペンを用いた,手書き情報の電子文書に反映させることができる権限の制御方法である。
あるユーザが保有する紙媒体への第三者の書込みを電子文書に反映させることができるかどうかの権限の設定を紙とペンによって行う方法について,もう一つの例を実施例2として述べる。ここで想定する電子情報管理システムの構成は実施例1に示すものと同様である。
第一の実施例において,第11図で示した,アノテーション権限を持つユーザが当該紙媒体を介した書込みを他のユーザにも許可する方法の部分が異なる。これを第14図を用いて述べる。
第14図のステップ(A)は紙媒体501がユーザAによって所有されている状態である。紙媒体501のアノテーション権限は「userA」となっている。すなわち紙媒体501を介してユーザAのデジタルペン502では書込みを電子文書へ反映させることができるが,ユーザBのデジタルペン503によっては書込みを電子文書に反映させることはできない。
ここで,ユーザAがユーザBと紙媒体501を一緒に見ながら議論をしているといった状況において,ユーザBの紙媒体501への書込みも電子文書に反映させようとした場合を考える。この場合,ユーザAは紙媒体501のアノテーション権限にユーザBを追加しなければならない。そのために,ステップ(B)において,まず書込みを許可したいユーザ,この場合ユーザB,のデジタルペン503によって,ユーザAのサインと,アノテーション権限の追加処理を行うことをあらわすコマンド504を筆記する。コマンドとして,例えば「%accept」など通常の文章中に表れないような文字列をあらかじめ定義しておく。上記コマンドを紙媒体上の指定された位置に筆記することによってコマンド検出精度を向上させることも可能である。
こうすることにより,ステップ(C)として,紙媒体501のアノテーション権限にユーザBが追加され,「userA userB」となり,ユーザBのデジタルペン503によっても書込みを電子文書に反映させることが可能になる。
このように,(1)アノテーション権限を保有するユーザのID,(2)アノテーション権限の変更処理を意味するコマンド,(3)アノテーション権限を与えるユーザのIDの3つの情報をデジタルペンによって入力することにより,PC上での操作を必要とすることなく,アノテーション権限の変更処理を実現できる。図14において,上記(1)(2)(3)の情報はステップ(B)によって,すべて入力されたことになる。
こうしたデジタルペンによる筆記行為によって実行される,文書サーバ11内の書類情報21中のアノテーション権限の変更処理の流れを,図15を用いて述べる。
あるユーザの所有する紙媒体に対して,第三者がその紙媒体を介して書込みを電子文書に反映させることができるようにする場合の,文書サーバ11中でのアノテーション権限に関する変更処理の流れを図15を用いて述べる。
ステップS1501において,ペンデータが文書サーバ11に送信される。ステップS1502において,当該書類情報のアノテーション権限の値をチェックし,特定のユーザIDであればステップS1503へ進み,「被配布者」であればステップS1509に進む。
ステップS1503において,送信されたペンデータにおけるストローク情報246を参照して,その形状,あるいは時間情報を用いて,サイン認証プログラム118を用いてサイン認証を行う。これにより認証されたユーザIDを得る。
ステップS15304において,このユーザIDが書類情報21中のアノテーション権限に記されたユーザIDと一致するかどうかを調べる。一致していなければ許可されない書込みであるため,アノテーション権限の値を変更せずに処理を終える。一致していればステップS1505に進む。
ステップS1505では,送信されたペンデータ中のペンID242から,ユーザ情報23を用いてユーザIDを求める。これはアノテーション権限を付与したい第三者のユーザIDである。
ステップS1506において,求めた第三者のユーザIDをアノテーション権限を付与するユーザIDとして,当該書類情報21におけるアノテーション保有者数223をインクリメントするとともに,アノテーション権限224に追加する。
ステップS1501において,書類情報におけるアノテーション権限の値が「被配布者」となっていた場合は,ステップS1507において,第一のペンデータのペンIDからユーザ情報23を用いて,ユーザIDを取得する。これをステップS1508において,書類情報21のアノテーション権限224に格納することにより,このユーザIDによる書込みの反映が許可されることになる。
以上が,紙媒体とペンを用いた,手書き情報の電子文書に反映させることができる権限の制御に関する第二の方法である。
一旦他のユーザに付与したアノテーション権限を解除する場合も,これを付与する場合と同様の手順で実現可能である。第16図のステップ(A)は紙媒体501への書込みがユーザAとユーザBに許可されている状態である。紙媒体501のアノテーション権限は「userA+userB」となっている。ここで,ユーザAがユーザBによる紙媒体501へ書込みを電子文書に反映させるのをやめようとした場合を考える。そのために,ステップ(B)において,まず自身のデジタルペン502によって,アノテーション権限の削除処理を行うことをあらわすコマンド504を筆記する。コマンドとして,例えば「%reject」など通常の文章中に表れないような文字列をあらかじめ定義しておき,これを認識することによって,コマンドが筆記されたことを検出することができる。上記コマンドを紙媒体上の指定された位置に筆記することによってコマンド検出精度を向上させることも可能である。またユーザBが自身が持つ権限を自ら放棄することも可能である。すなわち,ステップ(B)の代わりに,自身のアノテーション権限の削除処理を行うことを表す上記コマンド504とは別のコマンドを定義しておき,これをユーザBが自身のペンで筆記することにより,ユーザBのアノテーション権限を解除することが可能となる。
さらに,ステップ(C)において,アノテーション権限を不許可としたいユーザBのデジタルペン503によって紙媒体の任意の場所,あるいは上記ユーザAが筆記したコマンドの上にペン先を触れる505。こうすることにより,ステップ(D)として,紙媒体501のアノテーション権限からユーザBが削除され,「userA」となり,ユーザBのデジタルペン503によっても書込みを電子文書に反映させることができなくなる。
ここで,セキュリティを向上させるために,ユーザBがデジタルペン503で紙媒体に触れる代わりに,ユーザBのサインを筆記しこれを認証することによりアノテーション権限の追加を行うようにすることも可能である。
また別の手順として,第17図がある。ステップ(A)は紙媒体501への書込みを電子的に反映させることができる権限をユーザAとユーザBが所有している状態である。ステップ(B)において,まず書込みを不許可としたいユーザ,この場合ユーザB,のデジタルペン503によって,ユーザAのサインと,アノテーション権限の追加処理を行うことをあらわすコマンド504を筆記する。コマンドとして,例えば「%reject」など通常の文章中に表れないような文字列をあらかじめ定義しておく。上記コマンドを紙媒体上の指定された位置に筆記することによってコマンド検出精度を向上させることも可能である。
こうすることにより,ステップ(C)として,紙媒体501のアノテーション権限からユーザBが削除され,「userA」となり,ユーザBのデジタルペン503による書込みを電子文書に反映させることができなくなる。
上記実施例においては、紙単位でのアノテーション権限の設定を行った。が、印刷した段階において、その一部領域についてのアノテーション権限設定を可能にすることもできる。例えば、紙媒体記載中の情報のうち、一部についてのデータ変更は禁止し、他の情報については変更を受け付けるとした場合には、その部分についてのみアノテーション権限に基づくデータ変更を反映させるようにする。
本発明の実施の形態の電子情報管理システムのブロック図である。 本発明の実施の形態の文書サーバのブロック図である。 本発明の実施の形態の情報端末のブロック図である。 本発明の実施の形態の文書サーバに格納される書類情報の構成図である。 本発明の実施の形態のデジタルペンが紙面上の座標取得の説明図である。 本発明の実施の形態の文書サーバに登録される書類の説明図である。 本発明の実施の形態のデジタルペンによって情報が書き込まれた書類の説明図である。 本発明の実施の形態のストロークセットの一例を示す。 本発明の実施の形態の文書サーバに格納されるストロークセット情報の構成図である。 本発明の実施の形態の文書サーバに格納されるストローク座標情報の構成図である。 本発明の実施の形態の文書サーバに格納されるユーザ情報の構成図である。 本発明の実施の形態のアノテーション権限初期設定のためのユーザ操作の流れを示した図である。 第1の実施の形態の紙媒体への第三者の書込みを電子文書に反映させることを許可するためのアノテーション権限の設定に関するユーザ操作の流れを示した図である。 第1の実施の形態の文書サーバにおけるアノテーション権限の初期設定処理のフローチャートである。 第1の実施の形態の文書サーバにおけるアノテーション権限の設定処理のフローチャートである。 第2の実施の形態の紙媒体への第三者の書込みを電子文書に反映させることを許可するためのアノテーション権限の設定に関するユーザ操作の流れを示した図である。 第1の実施の形態の文書サーバにおけるアノテーション権限の設定処理のフローチャートである。
符号の説明
11 文書サーバ
12 情報端末
13 ペンアクセスポイント
14 デジタルペン
15 位置情報サーバ
16 印刷装置
17 ネットワーク
114 書類管理プログラム
115 印刷プログラム
116 ペンデータ管理プログラム
117 ユーザ管理プログラム
118 サイン認証プログラム
21 書類情報
22 ペンデータ情報
23 ユーザ情報
24 サイン情報
220 書類情報における書類ID
221 書類情報におけるドットパタンID
222 書類情報における所有ユーザID
223 書類情報におけるアノテーション権限保有者数
224 書類情報におけるアノテーション権限
225 書類情報における電子文書ファイル
226 書類情報における書類サイズ
227 書類情報における書類セキュリティレベル
228 書類情報におけるストロークセット数
229 書類情報におけるストロークセットID
241 ペンデータ情報におけるストロークセットID
242 ペンデータ情報におけるペンID
243 ペンデータ情報における記入開始日時
244 ペンデータ情報における該当矩形座標
245 ペンデータ情報におけるストローク数
246 ペンデータ情報におけるストロークデータ
501 紙の資料
502 ユーザAのデジタルペン
503 ユーザBのデジタルペン
504 手書きコマンド

Claims (11)

  1. 接続されるデジタルペンを介して取得された紙面上の座標情報を管理するペンデータ情報管理部と、
    上記紙面上のデータに相当する電子データ識別情報と、該紙面上への記入を該電子データに反映する権限を有する権限者の識別情報とを含む書類情報を記録する記録部と、
    上記書類情報を管理する書類管理部とを有し、
    上記書類管理部は、
    第1のデジタルペンによる前記紙面上への入力が上記権限者による場合に該入力を上記電子データに反映させ、
    上記第1のデジタルペンによる前記紙面上への入力に上記権限者の識別情報、及び、予め定められた上記権限委譲コマンドが含まれているかを判断し
    第2のデジタルペンによる前記紙面上への入力に該権限者以外のユーザ識別情報が含まれているかを判断し、
    上記第1のデジタルペンからの入力に上記権限者の識別情報、及び、予め定められた上記権限委譲コマンドが含まれていると判断し、第2のデジタルペンからの入力に該権限者以外のユーザ識別情報が含まれていると判断した場合には上記書類情報中の上記ユーザを上記権限者として追加することを特徴とする電子情報管理システム。
  2. 上記書類管理部は、上記第1のデジタルペンからの入力に上記権限者の識別情報、及び、予め定められた上記権限委譲コマンドが含まれていると判断し、第2のデジタルペンからの入力に該権限者以外のユーザ識別情報が含まれていると判断した場合に上記書類情報中の上記権限者識別情報を削除することを特徴とする請求項1記載の電子情報管理システム。
  3. 上記書類管理部は、上記権限者識別情報及び上記ユーザ識別情報は、上記デジタルペンのIDであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子情報管理システム。
  4. 上記権限者識別情報及び上記ユーザ識別情報は、上記デジタルペンを用いて上記紙面に記載されるストロークであって、
    上記書類管理部は、予め利用者ごとに登録されるストロークとの比較で上記権限者識別情報及び上記ユーザ識別情報存在を判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子情報管理システム。
  5. 印刷装置をさらに有し、
    上記書類管理部は、上記印刷装置を介して上記電子データを紙面に印刷する場合に、該電子データを複製し該紙面に付した識別情報と対応付けて上記文書情報に記録することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電子情報管理システム。
  6. さらに、上記書類管理部は、上記権限者の識別情報、予め定められた上記権限削除コマンドが含まれているかを判断するステップを有し、
    上記2つの情報が含まれていると判断した場合には該権限者の識別情報を上記書類情報から削除することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の電子情報管理システム。
  7. 上記印刷時に複製された電子データの上記文書情報には権限者の識別情報を含まず、
    上記書類管理部は、上記印刷された紙媒体が最初に受け付けた上記ユーザ識別情報を上記権限者として該文書情報に追加することを特徴とする請求項5又は6に記載の電子情報管理システム。
  8. 上記書類管理部は、上記印刷時に複製された電子データの上記文書情報には該電子データ所有者を上記権限者の識別情報として設定することを特徴とする請求項5又は6に記載の電子情報管理システム。
  9. 紙面上のデータに相当する電子データ識別情報と、該紙面上への記入を該電子データに反映する権限を有する権限者の識別情報とを含む書類情報を記録する記録部を有し、デジタルペン接続されるコンピュータにおいて実行されるプログラムであって、
    第1のデジタルペンによる前記紙面上への入力に上記権限者の識別情報、予め定められた上記権限委譲コマンドが含まれているかを判断し
    第2のデジタルペンによる前記紙面上への入力に該権限者以外のユーザ識別情報が含まれているかを判断し、
    上記第1のデジタルペンからの入力に上記権限者の識別情報、及び、予め定められた上記権限委譲コマンドが含まれていると判断し、第2のデジタルペンからの入力に該権限者以外のユーザ識別情報が含まれていると判断した場合には上記書類情報中の上記ユーザを上記権限者として追加し、
    該追加後に入力された入力が、上記追加された権限者によるものであるか判定し、
    該権限者による場合に該入力を上記紙面上のデータに相当する電子データに反映させることを特徴とする電子情報管理プログラム。
  10. 上記権限者識別情報及び上記ユーザ識別情報は、上記デジタルペンのIDであることを特徴とする請求項9に記載の電子情報管理プログラム。
  11. 上記権限者識別情報及び上記ユーザ識別情報は、上記デジタルペンを用いて上記紙面に記載されるストロークであって、
    予め利用者ごとに登録されるストロークとの比較で上記権限者識別情報及び上記ユーザ識別情報の存在を判定することを特徴とする請求項9に記載の電子情報管理プログラム。
JP2005324278A 2005-11-09 2005-11-09 電子情報アクセス権管理プログラムおよび電子情報管理システム Expired - Fee Related JP4752456B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005324278A JP4752456B2 (ja) 2005-11-09 2005-11-09 電子情報アクセス権管理プログラムおよび電子情報管理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005324278A JP4752456B2 (ja) 2005-11-09 2005-11-09 電子情報アクセス権管理プログラムおよび電子情報管理システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007133524A JP2007133524A (ja) 2007-05-31
JP4752456B2 true JP4752456B2 (ja) 2011-08-17

Family

ID=38155148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005324278A Expired - Fee Related JP4752456B2 (ja) 2005-11-09 2005-11-09 電子情報アクセス権管理プログラムおよび電子情報管理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4752456B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5286798B2 (ja) * 2008-01-24 2013-09-11 富士ゼロックス株式会社 文書管理システム、文書管理装置およびプログラム
JP5402256B2 (ja) * 2009-05-29 2014-01-29 富士ゼロックス株式会社 情報処理装置及び情報処理プログラム
JP5058392B2 (ja) * 2010-10-29 2012-10-24 パナソニック株式会社 コミュニケーションサービスシステム
JP2014038412A (ja) * 2012-08-13 2014-02-27 Fuji Xerox Co Ltd 読取装置、画像処理システム、及び読取プログラム

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE9904744L (sv) * 1999-12-23 2001-06-24 Anoto Ab Styrning av anordning
JP2002278692A (ja) * 2001-03-21 2002-09-27 Ricoh Co Ltd 情報入力装置及び情報入力システム
JP4102105B2 (ja) * 2002-05-24 2008-06-18 株式会社日立製作所 電子ペンを利用した書類記入システム
JP2004086273A (ja) * 2002-08-23 2004-03-18 Hitachi Medical Corp デジタルペン式帳票入力システム
JP2004252607A (ja) * 2003-02-19 2004-09-09 Dainippon Printing Co Ltd 電子カルテシステム
JP4353709B2 (ja) * 2003-02-20 2009-10-28 株式会社ワオ・コーポレーション 情報処理装置およびそのプログラム
JP2004302608A (ja) * 2003-03-28 2004-10-28 Dainippon Printing Co Ltd 電子ペン用情報処理装置
JP2005196637A (ja) * 2004-01-09 2005-07-21 Canon Inc 画像形成装置及びその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007133524A (ja) 2007-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4781883B2 (ja) 情報管理方法及び情報管理システム
US10313885B2 (en) System and method for authentication in distributed computing environment
US6879710B1 (en) Authentication apparatus using a display/fingerprint reader
JP5212334B2 (ja) 会議支援システム
US20070242813A1 (en) Electronic Conference System, Electronic Conference Support Method, And Electronic Conference Control Apparatus
US20060119591A1 (en) Method, system and product for information management
JP4545792B2 (ja) 書類管理システム
US20070106942A1 (en) Information display system, information display method and storage medium storing program for displaying information
US20160179335A1 (en) System and method for managing multiuser tools
US20140152543A1 (en) System, data providing method and electronic apparatus
MXPA04005720A (es) Adminstracion de enfoque utilizado puntos en-el-aire.
JP2003529985A (ja) 情報の関連付けのための方法及びシステム
US9648287B2 (en) Note capture device
WO2008101224A2 (en) Note capture device
JP2005129060A (ja) ログイン前のデータアクセス
JP5813792B2 (ja) システムおよびデータ提供方法並びに電子機器
JP4752456B2 (ja) 電子情報アクセス権管理プログラムおよび電子情報管理システム
KR20080106621A (ko) 종이기반 디지털 수첩과 디지털 펜과 워크스테이션과 정보전달서버와 수기정보처리방법 및 정보관리시스템
JP2007164466A (ja) 複写式連票作成管理システム
JP5666546B2 (ja) 情報処理装置、画像表示プログラム
JPH06214704A (ja) 情報処理システムおよび個人照合システム
KR20080109340A (ko) 디지털 펜에 기반하여 취재기자용 유비쿼터스 업무 및 스케줄을 관리하기 위해 이용되는 정보관리시스템
JP2008257530A (ja) 電子ペン入力データ処理システム
JP2010191735A (ja) 帳票管理方法および管理装置
JP5032245B2 (ja) 計算機システム及び書類へのアクセス制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101012

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101213

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110426

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110509

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees