JP4744602B2 - 酵素支援による可溶性コーヒーの生成 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒドロラーゼ酵素の助けを借りて可溶性コーヒー抽出物を生成するための方法と、この方法によって得ることが可能なコーヒー製品に係るものである。
市販の可溶性コーヒーは、典型的には段階的な熱処理によって、即ち、焙煎および粉挽きされたコーヒーの固形分を溶解する、湿潤、抽出、および加水分解段階の組合せによって生成される。熱加水分解を行うのに必要とされる非常に高い温度によって、不快な臭いが生じ、またコストおよび資本の集約的プロセスとなる。
製品の品質およびプロセスの経済性を改善する目的で、可溶性コーヒーを製造するためにカルボヒドラーゼ酵素による酵素処理を使用した、様々な試みが報告されている。
特許文献1は、コーヒー豆をセルラーゼ含有溶液で処理することによる、インスタントコーヒーの製造に関する。リゾプスニベウス(Rhizopus niveus)などの菌類によって、発酵ブロス中で生成されたヘミセルロース酵素混合物を、プロテアーゼやアミラーゼなどの望ましくない不純物が分離されるように、イオン交換樹脂を使用することによって精製する。次いで精製されたヘミセルラーゼ酵素混合物を使用して、乾式粉挽き焙煎コーヒーを可溶性にする。
特許文献2は、220℃から250℃で1から10分間の焙煎および粉挽きされたコーヒーの水蒸気処理を行い、その後、迅速な減圧をしてコーヒーを活性化し、その後、プロテアーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、リギナーゼ、セロビアーゼ、およびリパーゼの種類からの少なくとも1種の酵素により30℃から60℃で1から6時間処理することについて述べている。「水蒸気のパフィング」によるそのような活性化は、酵素処理の前に行われるリグノセルロース系バイオマスの前処理の場合に周知であり、例えば、特許文献3および4に記載されている。この方法では、熱損傷副産物が生じ、収量は最適状態に及ばず、従来の熱加水分解技術の場合以下である。
特許文献5は、コーヒー抽出物製造するための方法について述べており、90℃から100℃の湯で3から5分間、pH4.7から5.0でコーヒーを抽出することにより、一次抽出物を生成する。抽出物を分離し、乾燥質量100g当たり0.1から1%で添加されたβグルカナーゼおよびペクチナーゼ酵素の複合体によって、固体画分を、43℃から63℃で0.5から1時間、pH4.7から5.0で連続的に撹拌しながら加水分解させる。次いでこの手法で生成される二次抽出物を、コーヒーの最初の(一次)抽出物と一緒にする。この方法は、可溶性の高いコーヒー品質が得られると言われており、エネルギー消費量が低下することに留意されたい。
特許文献6は、滑らかな口当りの飲料を製造するために湯に容易に分散しかつ/または懸濁することのできる、焙煎および粉挽きされたコーヒー粒子を得る目的で、焙煎されたコーヒーを微粉砕する効率(固体の粒度を小さくするのに使用されるプロセス)を改善する方法について述べている。焙煎したコーヒーを、500から1000μmの粒度に挽き、水性スラリー中で酵素に接触させ、典型的にはマンナナーゼに接触させて、焙煎および粉挽きされたコーヒーを水中に懸濁した懸濁液の粘度を低下させ、それによって、より効率的な微粉砕または粒度縮小が実現する。次いで酵素は、微粉砕プロセスの前にコーヒー懸濁液を130℃にまで加熱することにより、失活する。後者では、粒度を最終的に1から10μmに低下させる。膜分離ステップは用いられず、5−ヒドロキシメチルフルフラルなどの不快な臭いの低減は、この文献に開示されていない。
特公昭49−012710号公報 米国特許第4,983,408号明細書 米国特許第4,133,207号明細書 米国特許第4,461,648号明細書 スイス特許第1,597,151号明細書 特開2005−065558号公報 欧州特許出願公開第0489401号明細書 欧州特許出願公開第0363529号明細書 Sivetz,Desrosier著「Coffee Technology」(The AVI publishing Co. Inc. 1979年発行) Ivon Flament著「Coffee Flavour Chemistry」第229頁(Wiley 2002年発行) 「J.Biotechnol」第57巻、第191頁(1997年発行)
前記方法には利点があるが、いくつかの欠点もある:1.湿式ミリングなどの、非効率的なコーヒー殻前処理では、収量全体が最適状態に及ばない;2.水蒸気破裂によって、追加の不要な熱分解が引き起こされ、それに伴う不快な臭いが生ずる;3.最終製品からの酵素の分離またはその再利用に関して対応がなされていない;4.反応が進行するにつれ、より小さい糖が蓄積し、これらが「フィードバック阻害」を酵素にもたらして、反応速度および全体の転化率が低下させることもある。
本発明の目的は、上述の欠点を持たない可溶性コーヒーを生成するための、酵素支援による方法を提供することである。
本発明は、
(i)焙煎および粉挽きされたコーヒーを水と合わせるステップ、
(ii)ヒドロラーゼ酵素を添加するステップ、
(iii)約10から約250μmの平均粒度まで、湿式ミリングするステップであって、好ましくは粒子の90%が150μmよりも小さいサイズを有しているステップ、
(iv)反応混合物を、約20℃から約90℃、好ましくは約50℃から約60℃の範囲内の温度に曝すことによって、処理するステップ、
(v)反応混合物を、クロスフロー半透膜分離装置内に循環させ、可溶性コーヒー抽出物が透過液として得られるステップ、
を含む、最適な収量と少ない熱分解とを同時にもたらす、可溶性コーヒー抽出物を生成するための方法に関する。
また本発明は、全可溶性コーヒー固形分に対して定められた約1000ppm未満の5−ヒドロキシメチルフルフラル(5−HMF)含量および15%を超えた全マンノース含量を有する、この方法によって得ることが可能なコーヒー製品にも関する。
本発明は、コーヒー豆または挽いたコーヒーまたは事前に抽出されたコーヒー殻を、ヒドロラーゼ酵素によって、好ましくはカルボヒドラーゼまたはプロテアーゼ酵素によって、例えばグルカナーゼおよびマンナーゼまたはこれらの混合物であって好ましくはマンナーゼ、セルラーゼ、およびプロテアーゼ酵素を含む混合物と共に、微細に湿式ミリングすることによって、コーヒー抽出物を生成し、これらの酵素を、好ましくは膜装置の使用によって反応ゾーン内に保持し、その結果、最終的な抽出物が酵素、油、または微粒子を含まないように、また酵素を最終的には再使用することができるような方法に関する。この方法は、バッチ、連続、または半連続モードで、また酵素反応および膜分離が同時であり結合されるモードで、または反応および分離が同時発生ではないモードで実施することができる。
この酵素プロセスの、可能性ある利益とは、高温プロセスによって生成された不快な臭いが回避されることによる、改善された風味と、潜在的により高い収量と、より低い操作および資本コストである。さらに、本発明の方法は、従来技術に比べていくつかの改善を行う:1.コーヒー固形分の微細な湿式ミリングおよび高い効力のヒドロラーゼ酵素を利用することによって、前述の従来技術の熱プロセスおよび酵素プロセスと競合しまたはそれよりも優れた可溶化を、実現することができる;2.酵素を、反応スペース内に有効に固定化し、したがって生成物中には酵素が現れず、保持された酵素を繰り返し再使用してもよく、油および微粒子材料が、このプロセス内でコーヒー抽出物から分離される;3.生成物中に酵素が現れないので、酵素の失活を回避することができる。
本発明の方法は、新鮮な焙煎および粉挽きされたコーヒーに、または前もって水で抽出されている焙煎されたコーヒー殻に利用することができる。実際の抽出プロセスに関する記述を、非特許文献1に見出すことができる。
本発明の方法は、従来の可溶性コーヒーの加工によって得られた殻に利用することも可能である。その場合、焙煎コーヒーは多段階で、典型的には粉挽きされ、水で(熱によって)抽出される。基準となる方法を、非特許文献1または特許文献7に見出すことができる。2段階抽出がこの技術分野では典型的であり、第1の段階は、コーヒー殻を湿潤させ、風味を回復させ、容易に溶解可能な成分(カフェインやミネラル、単糖など)を抽出するステップを含む。第2の段階は、典型的には加水分解段階であり、大きなコーヒーバイオポリマーおよび結合している成分を、より小さい水溶性のものに崩壊させる。第1の段階では、焙煎コーヒーを、典型的には100℃以下の水で抽出する。次いでこの抽出から得た「大気圧殻」と呼ばれる殻を、140℃から180℃の間の温度に過熱した水で抽出し、または特許文献8に記述されているプロセスのように、220℃程度の水温を使用して、天然のコーヒーバイオポリマーの1種であるマンナンの加水分解を行う。過熱抽出から得た部分抽出殻を、典型的には「過熱殻」と呼ぶ。
本発明の方法を部分抽出殻に利用する場合、抽出は、平均粒度が約900ミクロンである焙煎および粉挽きされたコーヒーを、水が入っているジャケット付き撹拌タンクに添加することによって実施することができ、この場合、固形分と水との比は約1:5である。スラリーを撹拌し、約140°未満の温度、好ましくは約85℃から約90℃の範囲の温度に直接加熱し、この温度で約30分間保持する。次いでスラリーを容器から排出し、その後に続く殻および抽出物を、フィルタを使用して分離する。生成された抽出物を、部分抽出殻から得た本発明の方法により生成された抽出物とブレンドする。
本発明の方法は一般に、約500から約5000μmの間、好ましくは約500から約900μmの間の平均粒度にまで挽かれた、焙煎した豆を含む焙煎および粉挽きされたコーヒーに利用してもよい。
さらに、抽出および/または加水分解ステップの前にコーヒーの香りの化合物または香りの成分を回復させるため、風味管理の前処理プロセスステップを、本発明のプロセスに加えることができる。有用なプロセスには、限定されるものではないが特許文献7に記載されているものが含まれる。実際の遂行には、焙煎および粉挽きされたコーヒーを、容器内で、約1:0.5の重量比で水に湿らせることが含まれる。容器を真空にし(例えば、約150mbara)、次いで低圧水蒸気(約2.5barg)を、湿潤させた殻に約4から8分まで加えて、焙煎および粉挽きされたコーヒーから香りの化合物を蒸発させる。放出した揮発性化合物を、例えば約5℃で凝縮し、保持して、元の抽出物または抽出された固形分に添加されるようにする。
本発明の方法は、上述のように、揮発性風味成分が抽出されるよう、低圧で水蒸気パージがなされた焙煎コーヒーで実施することができる。
この方法を、脱脂コーヒー殻や脱カフェインコーヒー殻などの、当業者に知られている加水分解性物質を有する任意のタイプのコーヒー粗挽に利用することは、本発明の範囲内である。
本発明の方法の1つのステップでは、新鮮なまたは前処理した焙煎コーヒー豆、または一次大気圧および/または過熱式熱抽出から抽出された殻を、湿式ミリングにかけて約10から約250μmの平均粒度にし、好ましくは約15から約75μmにする。コーヒーを段階的に湿式ミリングすることも好都合であり、例えば湿式または乾式で予備ミリングすることによって200〜500ミクロンのMPSにし、その後、微細な湿式ミリングを行って、必要とされる約10から200μmの範囲にするが、上述のように、1つの段階で好ましい範囲にまで湿式ミリングを完了させることも、許容される。段階の数とは無関係に、湿式ミリングは、粒子の90%のサイズが150μmよりも小さくなるように、好ましくは100μmよりも小さく、より好ましくは50μmよりも小さくなるように得られた累積粒度分布が得られるように、調節される。したがって本発明によれば、多モード分布は、所望の粒度分布にまで、段階的にまたは連続的に挽かれる。
乾式ミリングは、所望の利益をもたらさないことに留意することが重要である。驚くべきことに、焙煎および粉挽きされたコーヒーを湿式ミリングすることは、本発明の方法に必要不可欠である。湿式ミリングの利点は、実施例8で明瞭に定量化されている。
湿式ミリングおよびその後の酵素抽出を行うには、殻を、乾燥重量で約5から40%に水で希釈する。ロータ/ステータミル、例えばRossモデルME−430XS−6(Charles Ross & Sons,Hauppage NY,USA)を、第1のミリングステップで使用することができるが、その他のミル、例えばCharlotte SD−2(Bradman−Lake、Charlotte NC、USA)やDispx DRS−2000−5(IKAUSA)などのコロイドミルも適している。一般に、必要とされる粒度範囲にまで湿式ミリングが可能な任意の装置が許容され、そのような装置には、ロータ−ステータ装置、殻用媒体が入っている媒体ミル、コーンミル、または超音波装置やキャビテーション装置などのその他の剪断装置の組合せを含めることができる。さらに、所与の装置タイプでは、回転速度やコーヒーのスループット率、媒体のサイズおよび形状(例えばマイクロミル)、ロータ/ステータまたは同様の剪断装置でのスクリーンサイズなどのパラメータを操作することによって、性能および得られるコーヒーの粒度を変えることができる。
殻の平均粒度は、この第1の湿式ミリングステップで、約100から約200μmに縮小される。
次いでミリングされたコーヒースラリーを、例えば1から2mmのサイズのジルコニアボールが入っている水平媒体ミル、例えばKDL−Pilot Dynomill(Premier Mills、NY)内で、第2のステップで湿式ミリングする。その他の適切なミルは、例えばAttomill(Peterson Machine、Ontario)、またはEnco Zinger SV−4(Morehouse Cowles)である。ここに示される一連のミルは、本発明の範囲を限定しようとするものではない。
コーヒー殻の平均粒度は、この第2の湿式ミリング段階で、約10から150μmの範囲、好ましくは15から75μmの範囲のサイズにさらに縮小される。湿式ミリングがなされたコーヒーの粒度分布は、好ましくは粒子の約90%または95%<150μm、より好ましくは<100μm、最も好ましくは<50μmであり、したがってコーヒーの細胞が破裂し、酵素反応の収量が最大限になる。この粒度分布によって、どのくらい多くの湿式ミリング段階を利用しているか否かに関係なく、または使用される特定の湿式ミリングに関係なく、効果的な酵素加水分解が可能になる。したがって、このプロセスの所要時間全体を通して実現される、累積粒度分布として表される。
次いで好ましい粒度範囲にミリングされた、得られたコーヒースラリーを、酵素反応が可能になるように、酵素が活性になる温度、典型的には約25℃から約90℃の範囲、好ましくは約50℃から約60℃の温度で、約1から約24時間、好ましくは約4から約24時間にわたってヒドロラーゼ酵素で処理する。酵素は、高い収量が得られるようにコーヒースラリーと酵素との密接な混合を行うために、殻を湿式ミリングにかける前後に加えることができる。当然ながら、上述の湿式ミリングの後または2つの湿式ミリングステップの間に、酵素を添加することも可能である。
本発明の方法で使用することができる酵素は、ヒドロラーゼ酵素であり、好ましくはカルボヒドラーゼ酵素である。微生物酵素、植物由来、特にコーヒー由来の酵素が好ましい。好ましい酵素は、Novozymes、Franklinton KY、USAやIogem、Ottawa、カナダなどの様々な供給元から得ることができる、マンナナーゼ、ガラクトナーゼ、セルラーゼ、特にグルカナーゼ、およびこれらの任意の組合せである。その他の有用な酵素は、プロテアーゼである。さらに、90℃よりも高い温度で活性である極限環境微生物酵素(サーモトガ種(Thermotoga sp.)から得ることが可能である)を、使用することもできる。マンナナーゼ、または相乗的に作用することができるマンナナーゼとセルラーゼとの組合せが好ましい。マンナナーゼ、セルラーゼ、およびプロテアーゼの組合せも好ましい。酵素は、ジサッカリダーゼ、即ちマンノビアーゼおよびセロビアーゼを本質的に含まないことが、さらに好ましい。
1つの可能性あるバッチ操作モードでは、酵素反応がその反応を本質的に終了した後に、混合物をグロス分離に、例えば遠心分離またはベルト濾過にかけて、不溶固形分のほとんどを除去する。依然として微粒子、油、および酵素タンパク質を含有する分離された抽出物を、以下に示すように、クロスフロー膜装置内に再循環させて、全ての不溶物を除去しかつ酵素を除去することもできる。酵素のほとんどまたは全ては、膜濃縮液中に残存し、反応に再生利用することができる。
好ましい操作モードでは、酵素反応中に半透膜透過液が常に引き出され、即ち反応混合物の一部が、クロスフロー半透膜分離セル内を連続的に循環する。このプロセスは、半連続モードで操作することができ、粘度または圧力低下が高くなるポイントまで反応容器内の体積が減少するまで、透過液を引き出す。このポイントでは、同じ濃縮液をパージし、新鮮なコーヒースラリーを供給し、同じ新鮮な酵素を添加する。パージされた濃縮液は、廃棄することができ、または洗浄して酵素を回収し、それを再使用することができる。残りの(パージされていない)濃縮液中の酵素は、保持され再使用される。
あるいは新鮮な供給スラリーを、等しい体積の再生利用水蒸気からパージを引き出した状態で、一部の酵素と一緒に供給タンクに連続的に添加してもよい。
いずれにせよ、半連続または連続操作モードでプロセスを実行することにより、可溶化した成分が分解する前に、この成分を反応ゾーンの外に透過させることが可能になる。
クロスフロー半透膜分離セルとして、孔径が好ましくは0.8μm未満である精密濾過または限外濾過膜などの、任意の適切な膜装置を使用することができる。この装置は、中空糸、スパイラル型ユニットまたはカートリッジ、または平板な形をとることができる。驚くべきことに、そのようなワイドポア膜は、微細なコーヒー固形分の存在下で、酵素のほとんどまたは全てを保持する。酵素の完全な除去が必要とされる場合、一実施形態では、クロスフロー膜精密濾過および限外濾過を連続して使用し、このときの第2段階の限外濾過膜は、その分子量カットオフが20000から約100000、好ましくは約30000から約50000である。例えばAGT(Pall Corp.East Hills,NY)中空糸精密濾過膜カートリッジは、本発明によるプロセスにおいて有用な膜装置である。
このプロセスを、前もって水で抽出されかつ/または熱加水分解がなされた焙煎および粉挽きされたコーヒーからの殻の処理に使用する場合、本発明の方法から得られた抽出物を、先に得られた抽出物と合わせることができる。
本発明の好ましい実施形態では、最初の酵素抽出の後に、殻をポスト処理する。ポスト処理は、ガラクタナーゼを使用する第2の酵素反応を含み、好ましくは、100℃から180℃の間の温度の抽出液を使用して、マンナンの約75%が加水分解した後にかつ/または穏やかな熱加水分解の後に、ガラクタナーゼを添加する。従来の分離ステップで、かつ/または本発明の膜分離によって、殻を分離した後に、得られた抽出物をその他の抽出物と合わせることができる。
膜分離は、膜セルへの供給流中に微細な不溶性コーヒー固形分が少なくとも1〜10%存在する状態で実施されることが好ましい。
いずれにせよ、本発明の方法によって得られた抽出物は、望ましくない甘さおよび粘着きを与えることもある低分子量の糖を少量しか含有しない。さらに、加水分解反応は、加水分解生成物がカラメル化反応やメイラード反応などの化学反応をさらに受けない低温条件で生ずるので、抽出物は、高温プロセスによって生成される不快な臭い、例えば限定するものではないが5−HMFなどを含有しない。高レベルの5−HMFは、望ましくないワイン状または干草状の味を与えることもあることが、当業者に知られている(例えば、非特許文献2参照)。抽出物の5−HMF含量は、全可溶性コーヒー固形分に対して、好ましくは1000ppm未満であり、より好ましくは500ppm未満、さらにより好ましくは250ppm未満、最も好ましくは150ppm未満である。専門のテイスターは、このプロセスを介して得られた抽出物が、従来のインスタントコーヒー抽出物に典型的な望ましくないワイン状および/またはカラメル化した後味を示さないと判定する。
5−HMFは、比較的不揮発性の成分であり、したがって蒸発および乾燥段階中に失われないので、このプロセスにおける品質改善の好ましい指標である。しかし、これと同様の改善が、熱プロセスの高温段階中の加水分解によって生成されたオリゴマーの化学分解反応を介して生成された、アルデヒドなどのその他のより揮発性ある不快な臭いにも見出される。例えば、本発明の抽出物の全アルデヒド含量は、30μg/g固形分未満であるが、典型的には、熱加水分解された抽出物では1400μg/gよりも多い。
さらに、得られた抽出物は、酵素残留物を含まない。驚くべきことに、膜の孔径が透過を可能にするが、酵素と湿式ミリングコーヒー粒子とは、これらが膜を透過しない程度まで、即ち予想よりも大幅に少ない程度で相互に作用することが見出された。
抽出物はさらに、可溶性コーヒー固形分の全重量に対して少なくとも約15%の全マンノースを含むことが好ましく、この遊離マンノース含量は、全マンノース含量の50重量%未満であり、好ましくは30重量%未満、より好ましくは20重量%未満である。最後に、抽出物は、全可溶性コーヒー固形分に対して10%まで(DM、乾燥質量)、セロオリゴ糖を含有してもよい。
本発明の利点は、下記の通りまとめることができる。
1.熱または酵素による従来技術のプロセスよりも、著しく高い可溶化収率であり、アラビカ豆をベースとして焙煎および粉挽きされたコーヒーの65%までが可溶化する。全マンノース含量は、全可溶性コーヒー固形分に対して少なくとも15%である。
2.コーヒーの低温「活性化」(不快な臭いが生ずる水蒸気破裂またはその他の高温処理がない)。低レベルの5−HMFおよび少ない加工風味の特徴。
3.物質の優れた組成:低単糖含量。
4.不純物を含まない生成物(不溶物、酵素残留物)。
5.酵素の容易な再生利用、コストが著しく低下する。
6.半連続または連続的な実施では、反応ゾーンでの酵素の保持と同時にコーヒー可溶性物質の分離。
本発明の方法によって得られた抽出物を使用して、コーヒー飲料を製造する。まず最初に、コーヒー飲料組成物には、かなりの油および不溶性微粒子が存在しない。「かなりの油が存在しない」とは、コーヒー油のレベルが、可溶性コーヒー固形分の重量に対して約2%少なく、より好ましくは約1%少ないものとする。上述の低レベルの5−HMFが含まれ、好ましくはコーヒー固形分の少なくとも15重量%のマンノースが含まれ、その大部分は、上述のマンノースからなるのではなく、重合度が2から8の間であるマンノオリゴ糖からなる。コーヒー飲料組成物は、好ましくはセロオリゴ糖も含む。
大気圧殻を、本発明のプロセスへの供給材料として使用する場合、生成された抽出物を、大気圧抽出段階中に得られた抽出物と組み合わせてもよい。抽出物は、各段階からの抽出され焙煎された収量の比に基づいて組み合わされる。次いで組み合わされた抽出物を、当技術分野での通常の手法で濃縮し、香りを付け、乾燥する。
コーヒー飲料組成物は、可溶性コーヒーやドライミックス組成物のように脱水することができ、またはすぐに飲める状態のコーヒー製品、液体ミックス組成物、凍結組成物、または液体濃縮組成物にすることができる。本発明の組成物は、インスタントデザートや菓子製品など、非飲料の適用分野でも使用することができる。
可溶性コーヒー抽出物からこれらのコーヒー組成物を製造する方法は、当業者に知られている。
次に本発明を、本発明の好ましい実施形態について記述する特定の実施例によって例示する。これらは、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明の加工段階
コロンビアン:セントラル:ブラジルのブレンド中のアラビカコーヒー豆を、Probatドラム焙煎機で6.5Langeの色になるまで焙煎した。焙煎した豆を、Mahlkoenigプレートミルを使用して、平均粒度900ミクロンに挽いた。他に特に指示しない限り、これらの焙煎した豆は、下記の実施例の全てにおける供給源材料であった。
焙煎および粉挽きされたコーヒーを、水が入っているジャケット付き撹拌タンク(作業容量200リットル)に加えた。固形分と水との比は1:5であった(コーヒー20kg:水100kg)。スラリーを撹拌し、85℃から90℃の温度に直接過熱し、この温度で30分間保持した。次いでスラリーを、ジャケットに10℃で供給された冷水を使用して、25℃に冷却した。スラリーを容器から廃棄し、その後に残る殻および抽出物を、粗いフィルタメッシュを使用して分離した。
この方法を使用して、可溶性固形分により測定したときに、コーヒー豆約25重量%を抽出した。
一次大気圧抽出から抽出された殻は、約30から35%のDMを含有する。これらの殻を、2段階プロセスでミリングした。殻を、目標値約10%のDMにまで、水で希釈した。最初のミリング段階では、RossモデルME−430XS−6(Charles Ross & Sons、Hauppage NY、USA)ロータ/ステータミルを使用した。希釈水29.09kgを供給タンク内に入れ、11から19 lpmの速度でミル内を再循環させた。コーヒーの殻15.86kgを、スクリュフィーダを使用して、5分間にわたって再循環水に徐々に添加し、全てのコーヒーが添加された後に、ミリングを約2分間継続した。冷却水を、供給タンクのジャケットに循環させて、スラリー温度を40℃よりも低く維持した。このロータ/ステータミリングでは、平均粒度(MPS)が175μmにまで縮小した(目標100から250μm)。収集された全スラリーは、45.25kgであり、装置配管内の水によって供給流よりもわずかに多かった。
粒度は、下記の方法を使用して決定する。コーヒー材料を、精製されたMilliQ(商標)で約1:10に希釈し、400rpmで少なくとも15分間撹拌する。次いでこの分散液を、不透明度が92%よりも低い透過率になるまで、Horiba LA−900レーザ光拡散粒度分析器のサンプルリザーバに1滴ずつ添加する。最低速度で循環および撹拌してから1分および3分後に、粒度を測定する。この文書では、粒度分布は、平均粒度(MPS)によって記述され、これはD43、体積重量平均と定義される。
次いでRossミルで処理されたコーヒースラリーを、サイズが1から2mmのジルコニアボールが入っている第2段階の水平媒体ミル(KDL−Pilot Dynomill(Premier Mill NY、USA))に供給した。ミル供給タンク内のコーヒースラリーを、撹拌したままにして殻が沈降しないようにし、蠕動ポンプ(Watson−Marlow)を使用して、10%全ミル体積/分の速度でミルに供給した。冷水をジャケット内に循環させることにより、ミルを冷却し、それによって外部温度を45℃よりも低く維持した。マイクロミリングしたコーヒースラリーは、そのMPSが57μmであった(目標範囲15から75μm)。
マイクロミリングしたスラリー12.27kgを、掻き取り式表面撹拌を行いながら、円錐底ジャケット付きの密閉型ステンレス鋼保持容器に入れた。材料を55℃に加熱し、酵素、βマンナナーゼおよびセルラーゼ(βグルカナーゼ)の組合せを添加し、即ち、10%DMコーヒースラリーに対して、0.0275%のMannaway 25L、単一成分細菌βマンナナーゼ(Novozymes、Franklinton、NC USA)、および0.0275%のRS−103、βマンナナーゼおよびβグルカナーゼ活性の両方を含有する多成分真菌(トリコデルマリーセイ(Trichoderma reesei))調製物(Iogen、Ottawa、カナダ)を添加した。スラリーを、55℃で16時間、穏やかに撹拌しながら保持することにより、酵素反応を誘発させた。いくつかのサンプルを、反応過程で採取した。この期間の終わりに、混合物を90℃に加熱し、次いですぐに、35℃に冷却した。反応したスラリーの正味10.59kgを、タンクから回収した。このスラリーは、全乾燥固形分を9%、および溶解した固形分を4.81%含有しており、後者については、0.7μmのGMFシリンジフィルタを通して一定分量のスラリーを濾過することにより測定した。スラリーおよび濾液中の固形分を、100%の出力設定のCEMマイクロ波分析器で測定した。これは、徐々に抽出された焙煎収率が38%であることを示している。
混合物を、スラリーが入っている1リットルのジャーを備えたBeckman JE遠心分離器を使用して遠心分離し、2000rpmで10分間回転させた。遠心分離では、不溶性固形分のほとんどが除去され、初期スラリー質量の約32%を構成するケークまたはペレットと、68%を構成する上澄みとが得られる。10453.1gのスラリーの全てを遠心分離し、初期上澄み7064.3gが得られ、後者では、全固形分5.9%(DM)と、溶解した固形分4.81%(0.7μm膜濾液で測定したとき)が得られた。ペレットを、除去された上澄みと等しい体積の水で再パルプ化し、再度遠心分離にかけ、それによって、洗浄上澄みが得られた。この後者は、全固形分2.27%、および溶解した固形分2.01%を含有していた。初期および洗浄上澄みを、1つに合わせた。
遠心分離の上澄みは、残留する酵素タンパク質の他に、遠心分離によって除去されない線維質材料の微細な不溶性粒子と油とを含有する。合わせた上澄み13926.5gを、AGT中空糸精密濾過ユニット、全表面積2600cm、公称孔径0.6μmを使用して清澄化した。供給材料を、Waukesha 15 PDポンプを使用して、初期速度5.86kg/分で供給タンクから膜カートリッジ内に再循環させ、清澄化した透過液を、約100cc/分の制御速度で引き抜いた。供給材料を、本質的に使い果たすまで循環させ、即ち、送り出すには不十分な材料が残るポイント間で循環させた。精密濾過透過液は清澄で、透明であり、目に見える油および粒状物質を含まない。
透過液のサンプルを、粘度アッセイを使用して、残留マンナナーゼ活性に関してアッセイを行った。透過液の一定分量25μlを、1%のローカストビーンガム溶液30mlに混合し、その粘度を、Brookfield RVT粘度計、スピンドル6、20rpmを使用して、21℃でモニタした。粘度は、1時間にわたって変化を示さず(約2.650PI)、酵素活性がないことが示された。これとは対照的に、一定分量の反応混合物は、勾配が0.055PI/分である粘度の素早い低下を示した。透過液のサンプルについて、2%カルボキシメチルセルロース(等級7MF、Hercules、Wilmington、DE、USA)の溶液を使用して、同じ手法で残留セルロース活性のアッセイを行った。同様に、活性は見られなかった。
一定分量の膜透過液を凍結乾燥し、遊離および全体的な炭水化物の両方について分析した。
全炭水化物の分析では、サンプルを、トリフルオロ酢酸を使用して加水分解し、次いでDionex ED40パルス電流滴定検出器を使用して、検出を実施した。
遊離炭水化物の分析では、2−デオキシ−D−グルコースの内部標準物質と水とをサンプルに添加し、Dionex ED40パルス電流滴定検出器を使用して分析した。
電流滴定抽出物、および本発明の方法から生成された抽出物を、再び1つに合わせた。このサンプルも、上述の方法を使用して、遊離および全体的な炭水化物に関して測定した。
サンプルは、熱分解の尺度として5−HMFについて分析した。分析物を抽出し、30℃の超音波水浴を使用して溶解し、その後、固相部分精製を行い、5−HMF含量を、HPLCを使用して分析した。結果を、下記の表にまとめる。
全マンノースと遊離マンノースとの相違は、マンノオリゴ糖の含量を表す。ANDS(7−アミノ−ナフタレン−1,3−ジスルホン酸(一カリウム塩))およびナトリウムシアノホウ化水素によるマンナンオリゴマーの誘導体化後、追加の分析を、キャピラリー電気泳動技法を使用して実施したが、これは重合度が2から8の間であることを示している。
同様に、全および遊離グルコース間の相違は、セロオリゴ糖の含量を表す。
Figure 0004744602
上記の表は、本発明のプロセス中に、5−HMFの著しい生成が本質的にないことを示す。
全アルデヒドレベルは、本発明の方法から得た抽出物に関して測定し、熱加水分解を使用して生成された抽出物と比較した。アルデヒドの含量、レベルを測定するには、抽出物をバイアルに写し、脱イオン水で希釈し、加熱し、ヘッドスペースをガスクロマトグラフィーにより測定する。結果を、全可溶性コーヒー固形分に対して表す。下記の表に示されるデータは、本発明の方法の結果、少ないアルデヒドしか生成されないことを明らかに示している。
Figure 0004744602
同時の酵素反応および膜分離
マイクロミリングした実施例1のスラリー7.18kgを、掻き取り式表面撹拌を行いながら、丸底ステンレス鋼のジャケット付き容器に投入した。穏やかに撹拌しながら、混合物を55℃に加熱し、実施例1と同一の酵素をそれぞれ0.055%添加した。混合物を、1時間撹拌しながら保持し、次いでWaukesha(SPX、Delavan、WI)30PDポンプを使用して、精密濾過カートリッジ(Sepro(Oceanside、CA)PVDMFB−2514−46F、公称平均孔径0.7μm)内に約5.4kg/分の速度で再循環させた。酵素添加後73分で、膜カートリッジ上の透過液バルブを開放し、透過液の流れを約20ml/分に調節した。透過液の収集を継続させるので、タンクの混合物を撹拌し、55℃に保持した。透過液の収集を75分間継続し、その間に、3.32%の溶解固形分を含有する合計1361.1gの透過液が収集された。
透過液のサンプルを、実施例1で述べた分析方法を使用して、残留するセルロースおよびマンナナーゼの活性について分析した。透過液には、セルロース活性がないことがわかった。これは、RS103酵素を生成する生物であるトリコデルマリーセイのセルラーゼ酵素が、精密濾過膜を容易に通過すべき44から48000の分子量範囲内にあることが非特許文献3により報告されているので、驚くべきことである。膜は、濾過されていない反応混合物の約39%のマンナナーゼ活性を有していた:勾配(0.021PI/分 vs.0.054)。酵素が、この酵素の分子量よりも著しく大きい公称孔径の膜によって除去(拒否)されることは、驚くべきことである。この除去は、酵素と不溶性コーヒー微粒子との結合、および/または酵素による凝集体の形成によって可能になると推測される。
マンナナーゼのみとの反応
0.0275%の速度で、添加した単一の酵素がβマンナナーゼ、Mannawayであること以外、実施例1の通りの方法を実施した。反応プロセスは、実施例1と同じであった。実施例1のように加熱し冷却する、16時間の反応後の最終的なスラリーは、全固形分9.53%および溶解した固形分4.49%を含有していた。これは、コーヒースラリー中の全固形分において、計算された可溶化44.6%であり、徐々に抽出され焙煎された収率が、33.5%であることを表す。
限外濾過を介した酵素の除去
部分残留マンナナーゼ活性を含有する上記実施例2の精密濾過の透過液を、様々な分子量カットオフ(MWCO)および材料の精密濾過および限外濾過膜によって再度濾過し、それによってマンナナーゼ活性の完全な除去の要件を決定した。以下、その結果を下記の表にまとめる。
Figure 0004744602
30000MWCO限外濾過膜は、透過液のマンナナーゼ活性を0に低下させた。100000MWCO膜は、マンナナーゼ活性の一部を除去し、反応混合物からの酵素除去が、MF透過液の場合よりもいくらか効果的であった。
a)コーヒー固形分の酵素膜保持効果
RS−103(Iogen、Ottawa、CA)酵素を、下記の媒体中に1:100で希釈した。
(1)脱イオン水。
(2)大気圧で抽出された殻の、マイクロミリングされたスラリー。8.365%TS(全固形分)、MPS65ミクロン。
(3)Yuban(登録商標)のスラリーは、大気圧により抽出された殻(Bunn−2000ブリューワー)、殻(約850ミクロン)を使用。
上記3つのサンプルを、Pall「Nanosep」遠心分離フィルタ、公称100000MWCO(C)および30000MWCO(R)を使用して、調製後すぐに膜濾過した。液体の本質的に全てが膜を透過するまで、サンプルを遠心分離した。C膜からのフィルタ透過液の全てを、実施例1で述べたような粘度アッセイを使用して、酵素活性に関して分析をした。
セルラーゼ活性
下記の表にまとめるように、コーヒー固形分が存在しない状態(1C)で100000MWCO膜を通した濾過は、セルラーゼ活性にいくらかの低下をもたらしたが、マイクロミリングしたコーヒー固形分(2C)の存在下の濾過では、セルラーゼ活性が約2/3だけ低下した。粗いコーヒー固形分(3C)は、酵素活性の低下に比較的効果が少なかった。30000MWCO膜(1R)を通したサンプル(1)の濾過では、全てのセルラーゼ活性が除去された。
Figure 0004744602
マンナナーゼ活性
下記の表にまとめたように、マイクロミリングされたコーヒー固形分(2c)も、100000MWCO膜によってマンナナーゼ活性の除去を促進させた。
Figure 0004744602
a)マイクロミリングされた部分抽出コーヒー殻へのプロテアーゼ酵素の添加
実施例1と同様に、大気圧殻の、マイクロミリングされたスラリーの一部を、下記の酵素の組合せに添加した。
A)なし
B)実施例1と同一
C)実施例1と同一、かつ0.0275%の酸プロテアーゼII(Amano)
これらの混合物が入っているフラスコを、100RPMおよび55℃で16時間振盪させ、次いで実施例1と同一の手法で加工した。可溶化収率は、下記の通りであった。
A)20.2%
B)44.0%
C)48.5%
プロテアーゼを添加すると、カルボヒドラーゼ酵素よりも漸増する収率が得られる。
酵素支援加水分解段階での異なる供給材料の使用
a)未処理の新鮮な、焙煎および粉挽きされたコーヒー(R&G)
この試験用の出発材料は、焙煎されたアラビカ豆(コロンビア/セントラル/ブラジル)のブレンドであった。コーヒーを、約500ミクロンMPBにまで湿式ミリングし、次いで水で約10%TSにまで希釈し、1mmのジルコニアビーズが入っているKDLパイロットミルを使用して湿式マイクロミリングを行った。コーヒースラリーを、蠕動ポンプを使用して、0.044ミル−体積/分の速度でミルに供給した。
マイクロミリングされたスラリーの一定分量を、フラスコに分散させ、酵素を添加した。使用した酵素は、実施例1と同一のタイプおよび濃度のものであった。フラスコを、55℃および100rpmで16時間振盪させ、95℃に加熱し、すぐに20℃まで冷却し、実施例1と同一の手法で加工するが、但し精密濾過に関しては、RO−Ultratech(Fallbrook、CA)平板クロスフロー装置のSepro PVDF−MF膜(約0.5ミクロンMWCO)を使用した。
b)蒸された焙煎&粉挽きコーヒー
この試験用の出発材料は、アラビカ豆(コロンビア/セントラル/ブラジル)のブレンドであった。まだ挽いていない丸ごとの豆(whole beans)を、MPE4555ローラミルを使用して、800ミクロンの平均粒度にまで挽いた。次いでこの殻を、水で事前に濡らし(豆の約40重量%)、次いで低圧水蒸気(1〜2barg)で8〜10分間蒸して、焙煎および粉挽きされたコーヒーから揮発性風味化合物を蒸発させた。この揮発性物質の流れを凝縮し、通常は、乾燥する前に元の最終抽出物に添加する。この水蒸気処理の後、固形分を、実施例1と全く同様に2段階湿式ミリングにかけたが、但し第2段階への供給速度は、0.024ミル−体積/分とした。
Rossおよびマイクロミリングしたスラリーの一定分量を、フラスコに分散させた。実施例7aと同一の酵素および加工条件を使用した。
c)大気圧抽出殻
この試験用の出発材料は、実施例1と同一の殻であった。殻を、実施例1と同様にミリングしたが、但し第1段階は、微細/超微細/超微細スクリーン(IKA USA)を備えたDispaxミル内であった。Dispaxでミリングした殻は、224ミクロンのMPSを有していたが、マイクロミリングされた殻は、57.7ミクロンのMPSを有していた。
マンナン加水分解の時間的経過データ
下記の実験では、出発材料が、上記実施例7cで述べたように2段階で湿式ミリングされた、大気圧により抽出された殻であった。
マイクロミリングされたスラリーの、4つの一定分量を、フラスコに分散させ、実施例1と同一のタイプおよび組成の酵素の混合物を、マイクロミリングされたスラリーに添加した。フラスコを、55℃および100rpmで、4、8、12、および16時間振盪させた。指定された反応時間の終わりに、フラスコを、先に述べたように処理した。
下記の表は、様々な時間間隔で、加水分解された**全マンナンのパーセンテージを示す。
Figure 0004744602
4時間であっても、かなりの割合のマンナンが加水分解されていた。
d)過熱した殻
この試験用の出発材料は、過熱した水(約180℃、「過熱殻」)で抽出した後に残された、過熱された殻であった。
過熱殻を、約10%のTSにまで水で希釈し、実施例7cで先に述べたように、2段階で湿式ミリングした。Dispaxミルからの流出液は、73.5ミクロンのMPSを有しており、マイクロミルからの流出液では27.9ミクロンであった。
マイクロミリングされたスラリーおよびDispaxスラリーの一定分量を、フラスコに分散させ、実施例7aの場合と同じタイプおよびレベルの酵素を添加した。フラスコを、55℃および100rpmで16時間振盪させ、95℃に過熱し、すぐに20℃に冷却し、次いで実施例7aと同様に処理した。試験がナサレタマンナナーゼおよびセルラーゼ酵素の組合せでは、マイクロミリングサレタスラリーに関しては14.7%の漸増可溶化(出発時の過熱殻の質量に対して)が得られ、Dispaxスラリーに関しては13.6%が得られた。マンナナーゼのみ(0.55%)使用する場合、マイクロミリングされた殻については4.1%の可溶化が得られたが、酵素なしのマイクロミリングされた対照では、2.8%が得られた。
結果
下記の表は、様々な平均粒度での、異なる供給材料から実現された収率を示す。
酵素とβマンナナーゼ活性、酵素とβマンナナーゼおよびセルラーゼ活性の、50:50混合物を含有する酵素複合体の使用(実施例1と同一):
Figure 0004744602
酵素とβマンナナーゼ活性のみの使用(実施例3と同一):
Figure 0004744602
下記の表は、加水分解に利用可能なマンナンと、異なる出発供給材料を使用したときに加水分解されたマンナンの量を示す。
Figure 0004744602
上記の表からわかるように、マンナンの抽出は、アラビノガラクタンで消耗された殻を酵素支援加水分解プロセスへの供給材料として使用する場合、それほど効果的ではない。
酵素の相乗作用
セルラーゼおよびマンナナーゼを含む酵素の混合物を、湿式ミリングされた焙煎コーヒーを処理するのに使用する場合、この混合物が可溶化収率に及ぼす影響は相加的であり、即ち、セルラーゼに加えてマンナナーゼも用いた処理によって得られた漸増収率は、抽出物のセロオリゴマー濃度の増加によって完全に説明することができ;マンノオリゴマー濃度に著しい変化はない。これは、従来技術の教示に基づいて推測される。しかし、セルラーゼおよびマンナナーゼの好ましい組合せは、下記の表に示されるように、例えば遠心分離などのバルク分離プロセスによって抽出物の分離後に得られた不溶性残留物の物理的体積に、明らかに相乗的な低下をもたらすことが見出された。例えば、以下にFMおよびFCと定義される酵素混合物を、BMに添加することによって、可溶化収率は13.8%しか上昇しないが、残留物体積は32%低下する。残留物の物理的体積がより小さいと、抽出物の分離および回収が容易になる。
Figure 0004744602
8a.大気圧殻−湿式vs.乾式ミリングの比較
実施例1では、大気圧殻をミリングして、15〜75ミクロンという好ましい粒度にし、かつ好ましい酵素の組合せで撹拌しながら16時間インキュベートした場合、可溶化がそれぞれ0.0275%であるMannawayと最高51.1%であるRS−103とを実現することができることが示された。
i.実施例1の、未処理の粗い大気圧殻のサンプルを凍結乾燥し、乾燥した材料を、MPE660超微細造粒器を使用して、70ミクロンの平均粒度(MPS)に乾式ミリングした。この材料を水中でスラリー化して、全固形分10%にした。
ii.同じ湿式大気圧殻を、実施例7cで述べたように、全固形分約10%で、式Dispaxミリングにかけた。
iii.Dispaxミリングしたii.の殻を、実施例7cで既に述べたように、供給速度0.11ミル−体積/分でマイクロミリングにかけ、このミルには1回だけ通した。
iv.Dispacミリングにかけたii.の殻を、実施例7cで既に述べたように、供給速度0.11ミル−体積/分でマイクロミリングにかけたが、このミル内に、40分間再循環させた。
約10%の全固形分スラリーの全てに、実施例1と同一の酵素を添加し、その混合物を55℃で16時間保持し、次いで実施例1のように処理した。
下記の表に示すように、湿式ミリングは、大気圧殻の酵素の可溶化に関し、乾式ミリングよりもはるかに効果的であり、湿式ミリングされたMPSが好ましい範囲に近付くにつれ、可溶化のパーセンテージも上昇した。大気圧殻の乾式ミリングは、好ましい粒度範囲であっても、酵素の可溶化を可能にするのに効果的ではなかった。
Figure 0004744602
8b.焙煎コーヒー−湿式vs.乾式ミリングの比較
この比較用の出発材料は、アラビカコーヒー豆である。
乾式ミリングの実施例では、コーヒーを、MPE669超微細造粒機を使用して乾式ミリングを行った。次いで挽いたコーヒーを水と混合して、10%のスラリーを実現し、1時間浸したままにし、その後、酵素加水分解を実施した。
湿式ミリングの実施例では、コーヒーを、約500μmの平均粒度(MPS)にまで乾式ミリングし、次いで水で希釈して約10%の全固形分(TS)にし、1mmのジルコニアビーズが入っているKDLパイロットミルを使用して、湿式マイクロミリングにかけた。コーヒースラリーを、蠕動ポンプを使用して、0.044ミル−体積/分の速度でミルに供給した。
あるいは500ミクロンのコーヒーを、実施例7cのようにDispaxミリングにかけ、10%TSでコーヒーを循環液に添加し、ミリングされたスラリーを、固形分が添加された直後(「1回通過」)およびミル内を5分間再循環させた後の両方でサンプリングした。
一定分量の乾式および湿式ミリングスラリーを、フラスコ内に分散させ、酵素を添加した。使用した酵素は、実施例1の場合とタイプおよび濃度が同一であった。フラスコを、55℃および100rpmで16時間振盪させ、次いで前述のように処理した。
当初のR&Gをベースにした可溶化を、収率%として下記の表に示す。この収率は、焙煎コーヒー豆から抽出された可溶性材料のパーセンテージと定義される。
Figure 0004744602
湿式ミリングされたコーヒーの酵素的可溶化は、乾式ミリングによって実現された場合よりも著しく高い。
8c.酵素の存在下での湿式ミリング
大気圧コーヒー殻のスラリーを、下記を例外として実施例7cのように2段階湿式ミリングにかけた。
i.スラリーを、第2段階のKDLパイロットマイクロミル内に(ミルの流出液を供給容器に戻す)、0.14ミル−体積/分の速度で30分間再循環させた。ミリングされたスラリーの一定分量を、フラスコ内に分散させ、実施例1と同一の酵素をフラスコに添加した。フラスコを、100RPMで16時間撹拌し、次いで実施例1と全く同一に処理した。
ii.実施例1と同一の酵素を、第2段階のマイクロミリングの前に添加し、次いでスラリーを、ミルのジャケットに冷却水を供給することによって温度を45℃に維持しながら、0.14ミル−体積/分で30分間、KDLパイロットミル内に再循環させた。次いでミリングされたスラリーを、フラスコ内に分散させ、これを100RPMで16時間振盪し、次いで実施例1のように処理した。
全スラリー固形分に対する可溶化収率は、(i)に関して45.8%であり、(ii)に関しては49.8%であった。(i)から得た酵素なしの対照では、20.4%が可溶化した。ミリング前に酵素を添加した場合、おそらくは酵素とコーヒーとの接触が改善されることにより、漸増的な収率がもたらされた。
(比較例)
SU1597151の具体化−コーヒー抽出物を生成するための方法(Moscow Technology Institute for Food Industry)
この比較用の出発材料は、平均粒度500μmにまで挽かれたロバスタ豆のブレンドであった。挽いたコーヒー100gを、水と1:20の比で混合し、90℃に加熱し、この温度で5分間保持した。殻および抽出物を、Whatman #1フィルタ紙に通して濾過することにより、分離した。
この第1段階から得た殻には、加水分解が支援されるように酵素複合体を使用して、第2の抽出を行う。酵素複合体は、ペクチナーゼとβグルカナーゼとの50:50混合物であった。水を、20:1の比で殻に添加し、酵素複合体のレベルを乾燥質量(DM)で100g当たり1%にした。この結果、スラリーは、連続的撹拌しながら50℃で60分間保持された。抽出物および殻を、Whatman #1フィルタ紙に通して濾過することにより、分離した。
このプロセスの次の段階は、新鮮な焙煎および粉引きされたコーヒーに対して抽出を行うために、水の代わりに抽出媒体として、先の2回の抽出から生成された抽出物を使用する。この場合も、抽出物とコーヒー殻との比は1:20である。抽出条件は、先の実施例の場合と同様である(90℃に加熱し、この温度で5分間保持する)。上記手順は、約500μmの粉引きサイズを使用して実施した。抽出段階の後、殻および抽出物をWhatman #1フィルタ紙に通して濾過することにより、分離した。
このプロセスから実現された収率を、下記の表に示す。
Figure 0004744602
上記実験を、アラビカ豆のブレンドも使用して繰り返した。これらの実験から実現された収率を、下記の表に示す。実現された収率は、本発明の方法によって実現された場合よりもかなり少ない。
Figure 0004744602
(比較例)
米国特許第4983408号明細書の具体化−コーヒー抽出物を生成するための方法(Colton;Ralph L)
アラビカコーヒー豆を、実施例1で述べたように焙煎し抽出した。大気圧抽出から抽出された殻は、乾燥質量(DM)で約30〜35%である。部分抽出された殻を、圧力容器に移し、そこで、24バールで2分間にわたって直接水蒸気噴射した。
蒸された最初の殻のサンプル50gを、100gの脱イオン水で1:2に希釈し、マンナナーゼ活性酵素0.029%、および組み合わせたセルラーゼ/マンナナーゼ活性酵素0.029%で処理した。水蒸気処理用に容易した全く同一のサンプルを、対照として印を付け、0.058%脱イオン水で処理した。サンプルを混合し、55℃で20時間、静止状態で保持した。次いでサンプルを95℃に加熱して酵素を失活させ、室温に冷却し、5000rpmで10分間遠心分離した。上澄みを収集し、一部を、0.45ミクロンおよび0.80ミクロンの両方のシリンジフィルタ(Supor)に通した。
酵素加水分解段階から得た抽出収率を、0.45ミクロン濾液の固形分濃度に基づいて計算し、即ち蒸された殻の中の固形分の量であった。次いで加水分解段階から得た収率を、水蒸気処理および大気圧抽出からの報告された抽出収率に加え、このプロセスの全収率として下記の表に報告した。
第2の例(10b)が具体化されており、アラビカブレンド(コロンビア/セントラル/ブラジル)の焙煎および粉挽きされたコーヒーを、1:2(水対コーヒー)の比で水と混合し、次いで25バールで4分間蒸した。次いで蒸された殻を、S8103と、45℃で3時間反応させた。得られた収率および5−HMFレベルを、下記の表に含める。
Figure 0004744602
本発明の基本的な生成物の感覚的評価
この実施例の目的は、本発明の方法によって得られた抽出物の品質と、熱加水分解によって得られた抽出物の品質とを、感覚的に比較することである。
大気圧抽出は、同じアラビカ焙煎および粉挽きコーヒーブレンドを使用して、実施例1で述べたように実施した。この段階中、可溶性固形分により測定した場合、コーヒー豆約25重量%が抽出された。次いでこの抽出から得られた殻を、実施例1で述べたように酵素で処理した。可溶性固形分として測定した場合コーヒー豆約38重量%が抽出される。最終生成物を生成するために、両方の段階から得られた抽出物を、可溶性固形分を基に1:1.5の重量比でブレンドした(大気圧抽出からの抽出物:酵素処理からの抽出物)
合わせた抽出物の可溶性固形分含量は、5%と測定され、次いでHeidolphロータリエバポレータを使用して30%の可溶性固形分になるまで濃縮し、この操作を真空中で実施した。次いで濃縮された抽出物を凍結乾燥した結果、最終的な含水率が1.3%の生成物を得た。
同じアラビカコーヒーからの、段階的な抽出および熱加水分解プロセスからの抽出物を、上記段落で述べたものと同じ装置および条件を使用して、濃縮し乾燥した。この生成物の最終含水率は、1.7%であった。
乾燥した生成物を、75℃の水で元に戻すことにより、可溶性固形分の濃度が1.5%の1杯のコーヒーが得られた。専門のコーヒーテイスターが、元に戻した生成物について評価し、本発明の生成物が、従来の熱加水分解プロセスを使用して生成された生成物よりも清澄であり、それほどワイン状でもなく、加工された不快な臭いも少ない製品を見出した。

Claims (38)

  1. (a)可溶性コーヒー固形分の全重量に対して少なくとも15%の全マンノースであって、遊離マンノース含量が全マンノース含量の50重量%未満である全マンノースと、
    (b)全可溶性コーヒー固形分に基づいて1000ppm未満の5−ヒドロキシメチルフルフラル(5−HMF)と
    を含むことを特徴とするコーヒー飲料組成物。
  2. 遊離マンノース含量は、全マンノースの重量の30%未満、好ましくは20%未満であることを特徴とする請求項1に記載のコーヒー飲料組成物。
  3. 5−HMFレベルは、コーヒー固形分に対して重量で750ppm未満、好ましくは500ppm未満、より好ましくは250ppm未満であることを特徴とする請求項1または2に記載のコーヒー飲料。
  4. 全可溶性コーヒー固形分に基づいて10%までの含量でセロオリゴ糖も含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のコーヒー飲料組成物。
  5. 脱水された可溶性コーヒー、すぐ飲める状態のコーヒー、ドライミックス組成物、液体ミックス組成物、凍結組成物、または液体濃縮組成物であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のコーヒー飲料組成物。
  6. 酵素が除去されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のコーヒー飲料組成物。
  7. (i)焙煎および粉挽きされたコーヒーを水と合わせるステップ、
    (ii)ヒドロラーゼ酵素を添加するステップ、
    (iii)約10から約250μmの平均粒度に湿式ミリングするステップ、
    (iv)反応混合物を、約20℃から約90℃、好ましくは約50℃から約60℃の範囲の温度に曝すことによって処理するステップ、
    (v)反応混合物を、クロスフロー半透膜分離装置内に循環させ、可溶性コーヒー抽出物を透過液として得るステップ、
    を含むことを特徴とする可溶性コーヒー抽出物を生成するための方法。
  8. ステップ(ii)および(iii)は、任意の順序で実施することができ、好ましくはステップ(ii)をステップ(iii)の前に実施することを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 湿式ミリングされた、焙煎および粉挽きされたコーヒーの累積粒度分布は、150μmよりも小さく、好ましくは100μmよりも小さく、最も好ましくは50μmよりも小さい粒子を約90%含むことを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
  10. 広範囲にわたる粒度分布の粒子は、所望の粒度分布に段階的にまたは連続的に粉挽きされることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 焙煎および粉挽きされたコーヒーは、約500から約5000μmの間の平均粒度に挽かれた焙煎された豆を含むことを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の方法。
  12. 挽かれたコーヒーは、得られた抽出物または抽出された固形分に対して、後で元通りに添加されるように保持される芳香化合物を、回収できるように前処理されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 焙煎および粉挽きされたコーヒーは、水で前もって抽出され、かつ/または熱により加水分解されていることを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の方法。
  14. ステップ(v)で殻から分離して得られた可溶性コーヒー抽出物を、焙煎および粉挽きされたコーヒーの抽出プロセスで得られた可溶性コーヒー抽出物と合わせることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 抽出プロセスは、140℃未満、好ましくは85℃から90℃の間の温度で実施されることを特徴とする請求項13または14に記載の方法。
  16. 得られた可溶性コーヒー抽出物を、可溶性コーヒーまたは液体コーヒーが製造されるように処理することを特徴とする請求項7から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 湿式ミリングを2段階で行い、第1の段階が、約100から約200μmの平均粒度をもたらし、第2の段階が約10から約150μm、好ましくは約15から約75μmの平均粒度をもたらすことを特徴とする請求項7から16のいずれか一項に記載の方法。
  18. カルボヒドラーゼまたはプロテアーゼ酵素を、ヒドロラーゼ酵素として使用することを特徴とする請求項7から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. マンナナーゼ、またはセルラーゼ、またはこれらの混合物を、カルボヒドラーゼ酵素として使用することを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 少なくとも1種のマンナナーゼ、少なくとも1種のセルラーゼ、および少なくとも1種のプロテアーゼ酵素の組合せを使用することを特徴とする請求項18または19に記載の方法。
  21. 前記酵素の組合せは、抽出物の分離後に残る不溶性残留物の物理的体積を減少させるために、相乗的に作用することを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 前記酵素には、ジサッカリダーゼが本質的に欠落していることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  23. ステップ毎に回分処理を行うバッチモードで操作されることを特徴とする請求項7から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 反応混合物は、酵素反応が本質的に終了した後、および膜分離ステップの前に、不溶性物質および不溶性物質の流れが実質的に減少した液体抽出物中に分離されることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. いくらかの濃縮液パージ、新鮮なコーヒースラリー供給、かつ、新鮮な酵素添加してその粘度低下または圧力低下が高くなるポイントまで、反応混合物の体積を減少させるよう透過液を引き出す操作を繰り返し行う、半連続モードで操作されることを特徴とする請求項7から22のいずれか一項に記載の方法。
  26. 連続的に新鮮な供給スラリーおよび酵素を添加し、連続的に再循環流から等しい体積の濃縮液のパージを引き出すことによって、連続的に操作されることを特徴とする請求項7から22のいずれか一項に記載の方法。
  27. 膜の孔径が0.8μm未満であることを特徴とする請求項7から26のいずれかに記載の方法。
  28. 前記分離は、膜装置への供給材料中に存在している微細なコーヒー固形分の少なくとも1〜10%を用いて行われることを特徴とする請求項7から27のいずれかに記載の方法。
  29. クロスフロー半透膜分離セルは、分子量カットオフが約20,000から約100,000、好ましくは約30,000から約50,00の精密濾過または限外濾過膜を含むことを特徴とする請求項7から28のいずれか一項に記載の方法。
  30. クロスフロー半透膜分離セルは、中空糸濾過ユニット、またはスパイラル型ユニット、または平板ユニットを含むことを特徴とする請求項7から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 膜分離は2段階で行われ、クロスフロー半透膜精密濾過分離セルからの透過液を、分子量カットオフが約20,000から約100,000であり、好ましくは約30,000から約50,000である第2段階のクロスフロー限外濾過セルでさらに処理することを特徴とする請求項7から30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 酵素抽出後の殻を、ガラクタナーゼを使用する第2の酵素反応、および/または100℃から180℃の間の温度での熱加水分解段階によって後処理することを特徴とする請求項7から31のいずれか一項に記載の方法。
  33. マンナンの約75%が加水分解した後に、ガラクタナーゼを添加することを特徴とする請求項32に記載の方法。
  34. 殻をフィルタ分離ステップおよび/または膜分離ステップで分離することにより、透過液として抽出物を取り出すことを特徴とする請求項31または32に記載の方法。
  35. 殻から分離して得られた抽出物を、請求項7から34のいずれか一項に記載のステップ(v)から得られた可溶性コーヒー抽出物と合わせることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  36. 請求項7から35のいずれか一項に記載の方法によって得ることが可能であることを特徴とする可溶性コーヒー抽出物。
  37. 1000ppm未満の5−HMFを含有することを特徴とする請求項7から35のいずれか一項に記載の方法
  38. コーヒー飲料組成物が、可溶性コーヒー固形分の重量に対して約2重量%未満の油を含むことを特徴とする請求項1に記載のコーヒー飲料組成物。
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