JPH0870774A - 濃縮コーヒー抽出液の製造法 - Google Patents

濃縮コーヒー抽出液の製造法

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JPH0870774A
JPH0870774A JP23402494A JP23402494A JPH0870774A JP H0870774 A JPH0870774 A JP H0870774A JP 23402494 A JP23402494 A JP 23402494A JP 23402494 A JP23402494 A JP 23402494A JP H0870774 A JPH0870774 A JP H0870774A
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coffee extract
sample
enzyme
concentrated
viscosity
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JP23402494A
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Tsutomu Kudo
力 工藤
Noboru Otani
昇 大谷
Toshikazu Shichino
俊和 七野
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Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 コーヒー抽出液に、コーヒー抽出液固形分含
量の少なくとも0.01%(重量)のガラクトマンナン
分解酵素を添加し、コーヒー抽出液に含まれているガラ
クトマンナンを分解し、のち濃縮することを特徴とする
濃縮コーヒー抽出液の製造法。 【効果】 コーヒー抽出液の濃縮工程において障害とな
る粘度の増加を顕著に防止することができ、コーヒー抽
出液を高濃度に濃縮することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、濃縮コーヒー抽出液の
製造法に関する。詳しくは、本発明は、焙煎コーヒー豆
から抽出したコーヒー抽出液に含まれているガラクトマ
ンナンを、酵素により分解し、コーヒー抽出液の濃縮工
程における粘度上昇を抑制し、風味を変えることなく濃
縮したコーヒー抽出液を製造する方法に関する。
【0002】本明細書において、百分率は、特に断りの
ない限り重量による表示である。
【0003】
【従来の技術】インスタントコーヒーは、簡便で人気の
ある嗜好性飲料である。一般に、インスタントコーヒー
は、コーヒー豆を焙煎し、粉砕し、種々の抽出法で得ら
れたコーヒー抽出液を濃縮し、乾燥し、製造される。通
常、乾燥方法としては、凍結乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥
が広く採用されているが、乾燥コスト、乾燥製品の品質
の点から、乾燥前のコーヒー抽出液をできるだけ高濃度
に濃縮することが行われている。
【0004】一般に、コーヒー抽出液の濃縮には、減圧
濃縮法、膜濃縮法、凍結濃縮法等が採用されてきている
が、これらの方法は、コーヒー抽出液を品質の劣化な
く、かつ効率良く濃縮するためにはそれぞれ次のような
欠点を有している。 減圧濃縮法は、効率よく濃縮できるが、得られた濃縮
液の風味の変質及び揮発性成分の損失を生じる。 膜濃縮法(特開昭56−29954号公報、特開平2
−131543号公報、特開平3−36491号公報、
特開平4−88948号公報及び特開平5−23734
7号公報に開示されている)は、得られた濃縮液の品質
の面では有利であるが、連続使用により膜表面への溶質
の沈積等が生じて透過流束が低下し、 濃縮効率が低下
するので、高濃度に濃縮するためには限界がある。 凍結濃縮法は、インスタントコーヒーの製造工程にお
いて、近年多く採用されているが、膜濃縮と同様に品質
の面では有利であるが、コーヒー抽出液の濃度上昇に伴
い、排出する氷晶への抽出液成分の付着による損失があ
り、高濃度に濃縮することができない。
【0005】一方、コーヒー抽出液を酵素処理する従来
技術として、例えば、繊維質分解酵素処理(特開平4−
45745号公報)が開示されているが、この技術は、
コーヒー抽出液に繊維質分解酵素(ペクチナーゼ、セル
ラーゼ、ヘミセルラーゼ、アラバナーゼ、β−グルカナ
ーゼの1種又は2種以上)を作用させ、コーヒー抽出液
の濁りを防止する技術であり、また、チロシナーゼ処理
(特開昭60−256348号公報)が開示されている
が、この技術は、コーヒー抽出液にチロシナーゼを作用
させ、コーヒー抽出液に含まれる突然変異原性物質を除
去する技術であり、コーヒー抽出液の粘度上昇を防止す
る技術は、従来知られていなかった。
【0006】以上のような従来技術の実情から、コーヒ
ー抽出液の濃縮による粘度増加を防止する技術が待望さ
れていた。
【0007】尚、前記特開平4−45745号公報に開
示されているペクチナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラー
ゼ、アラバナーゼ及びβ−グルカナーゼについては、次
のとおりのことが知られており(化学大辞典編集委員会
編、「化学大辞典」、第1巻〜第9巻、共立出版、昭和
35年及び今堀和友・山川民夫監修、「生化学辞典」、
第2版、東京化学同人、1990年)、ガラクトマンナ
ン分解酵素とは異なるものである。
【0008】ペクチナーゼ(ポリガラクツロナーゼ:E
C3.2.1.15.)は、ペクチン等のα1→4ガラ
クツロニル結合を加水分解する酵素であり、セルラーゼ
(エンド−1,4−β−グルカナーゼ:EC3.2.
1.4.)は、セルロース等のβ−1,4−グルカンの
β−1,4−グルコピラノシル結合を加水分解する酵素
であり、ヘミセルラーゼは、ヘミセルロースのグリコシ
ド結合を加水分解する酵素であり、アラバナーゼは、ア
ラビナン(アラバン)を加水分解する酵素であり、β−
グルカナーゼは、グルカンを加水分解してオリゴ糖又は
グルコースを生成する酵素である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記従
来技術に鑑みて、コーヒー抽出液の濃縮による粘度増加
の防止について鋭意研究を行った結果、コーヒー抽出液
を濃縮する場合、濃縮前にコーヒー抽出液をガラクトマ
ンナン分解酵素処理することにより、風味を変えること
なく、かつ高濃度に濃縮できることを見い出し、本発明
を完成した。
【0010】本発明の目的は、風味を変えることなく、
粘度の増加がなく、かつ高濃度に濃縮したコーヒー抽出
液の製造法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明は、コーヒーエキスに、コーヒー抽出液固形分含量の
少なくとも0.01%(重量)のガラクトマンナン分解
酵素を添加し、コーヒー抽出液に含まれているガラクト
マンナンを分解し、のち濃縮することを特徴とする濃縮
コーヒー抽出液の製造法であり、ガラクトマンナン分解
酵素の添加量が、コーヒー抽出液固形分含量の0.01
〜0.5%(重量)であること、及びガラクトマンナン
の分解が、40℃〜80℃の温度で行れることを望まし
い態様としてもいる。
【0012】次に本発明について詳述する。
【0013】本発明に使用するガラクトマンナン分解酵
素は、ガラクトマンナンを分解する作用を有する酵素で
あれば、いずれのものも使用できるが、市販のガマナー
ゼ(商標。ノボインダストリージャパン社製)が特に望
ましい酵素として例示できる。ガラクトマンナン分解酵
素の添加量は、コーヒー抽出液固形分含量の少なくとも
0.01%、0.01〜0.5%の範囲、望ましくは
0.05〜0.3%、である。
【0014】コーヒー抽出液を撹拌機付きのタンクに入
れ、前記のガラクトマンナン分解酵素を添加し、40〜
80℃の温度(望ましくは60〜80℃)で保温し、1
0〜90分間(望ましくは20〜40分間)撹拌し、コ
ーヒー抽出液に含まれているガラクトマンナンを分解す
る。分解終了後、加熱(例えば、100℃で10秒間)
して酵素を失活させ、10℃に冷却する。
【0015】次いで、ガラクトマンナン分解処理したコ
ーヒー抽出液を公知の方法により濃縮するが、品質保持
及び高濃度濃縮が可能であることから、特に凍結濃縮が
望ましい。
【0016】前記のようにして得られた濃縮コーヒー抽
出液は、コーヒー豆から抽出直後のコーヒー抽出液とほ
ぼ同等の風味を有しており、この濃縮コーヒー抽出液
を、公知の噴霧乾燥法、真空乾燥法、凍結乾燥法により
乾燥することもできる。
【0017】次に試験例を示して本発明を詳述する。
【0018】試験例1 この試験は、コーヒー抽出液の処理に使用する酵素によ
る粘度増加防止効果を比較するために行った。 (1)試料の調製 次の5試料を調製し、各試料の濃縮工程中に、図1に示
すとおりコーヒー抽出液の固形分濃度15%から5%毎
に50%まで試料を採取した。 試料1:酵素処理を行わなかったことを除き、実施例1
と同一の方法により得た濃縮液(対照) 試料2:実施例1と同一の方法により得た濃縮液 試料3:ビスコザイムL(商標。ノボノルディクバイオ
インダストリー社製)を用いたことを除き、実施例1と
同一の方法により得られた濃縮液 試料4:セルラーゼ(天野製薬社製)を用いたことを除
き、実施例1と同一の方法により得られた濃縮液 試料5:ペクチナーゼ(天野製薬社製)を用いたことを
除き、実施例1と同一の方法により得られた濃縮液
【0019】(2)試験方法 各試料を20℃に保持し、その粘度をB型粘度計(東機
産業社製)を用いて常法により測定した。
【0020】(3)試験結果 この試験の結果は、図1に示すとおりである。図1は、
使用した酵素の種類によるコーヒー抽出液の固形分濃度
と粘度との関係を示し、縦軸及び横軸は、それぞれ粘度
及び固形分濃度を示す。図中●、○、×、△及び▲は、
それぞれ試料1、試料2、試料3、試料4及び試料5を
示す。
【0021】図1から明らかなように、ガマナーゼ(商
標。ノボノルディクバイオインダストリー社製)で処理
した試料2においてのみ、コーヒー抽出液の粘度増加が
顕著に抑制され、高度に濃縮できることが認められた。
これに対してビスコザイムL(商標。ノボノルディクバ
イオインダストリー社製)で処理した試料3、セルラー
ゼで処理した試料4及びペクチナーゼで処理した試料5
は、酵素処理を行わない対照(試料1)とほぼ同等の粘
度を示し、コーヒー抽出液の粘度増加の防止効果は全く
認められなかった。従って、コーヒー抽出液をガラクト
マンナン分解酵素で処理することによってのみ、粘度増
加の防止が可能であり、高度に濃縮し得ることが判明し
た。尚、他の抽出方法により得たコーヒー抽出液につい
ても、同様に試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0022】試験例2 この試験は、使用する酵素量を調べるために行った。
【0023】(1)試料の調製 コーヒー抽出液の固形分含量に対する添加割合(以下酵
素添加量と記載する)を0.005%(試料1)、0.
01%(試料2)、0.05%(試料3)、0.1%
(試料4)、0.3%(試料5)及び0.5%(試料
6)としたこと、及び酵素処理開始10分後から10分
毎に90分後まで試料を採取したことを除き、実施例1
と同一の方法により濃縮コーヒー抽出液を調製した。
【0024】(2)試験方法 試験例1と同一の方法により粘度を測定した。
【0025】(3)試験結果 この試験の結果は、図2に示すとおりである。図2は、
酵素の添加量によるコーヒー抽出液の酵素処理時間と粘
度との関係を示し、縦軸及び横軸は、それぞれ粘度及び
酵素処理時間を示す。図中△、▲、●、□、×及び■
は、それぞれ試料1、試料2、試料3、試料4、試料5
及び試料6を示す。
【0026】図2から明らかなように、酵素添加量及び
酵素処理時間の増加に伴い、粘度の低下が認められ、酵
素添加量が0.05%以上の試料(試料3〜試料6)で
は、顕著な粘度の低下が認められた。特に、酵素添加量
が0.05〜0.3%の試料(試料3〜試料5)では、
20〜40分間の処理時間において顕著な粘度の低下が
認められ、酵素添加量が0.5%の試料(試料6)とほ
ぼ同等の結果が得られた。また、酵素添加量が0.01
%の試料(試料2)では、処理時間を70〜80分間と
することにより、酵素の添加量が多い試料とほぼ同等の
粘度が得られた。
【0027】従って、酵素添加量は、少なくとも0.0
1%、0.01〜0.5%の範囲、望ましくは0.05
〜0.3%、であり、酵素処理時間は、10〜90分
間、望ましくは20〜40分間である。尚、他の抽出方
法により得たコーヒー抽出液についても、同様に試験し
たが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0028】試験例3 この試験は、酵素処理条件を調べるために行った。
【0029】(1)試料の調製 酵素処理温度を20℃(試料1)、40℃(試料2)、
60℃(試料3)、80℃(試料4)及び90℃(試料
5)としたこと、及び酵素処理開始10分後から10分
毎に100分後まで試料を採取したことを除き、実施例
1と同一の方法により濃縮コーヒー抽出液を調製した。
【0030】(2)試験方法 試験例1と同一の方法により粘度を測定した。
【0031】(3)試験結果 この試験の結果は、図3に示すとおりである。図3は、
酵素処理温度によるコーヒー抽出液の酵素処理時間と粘
度との関係を示し、縦軸及び横軸は、それぞれ粘度及び
酵素処理時間を示す。図中△、▲、●、□及び×は、そ
れぞれ試料1、試料2、試料3、試料4及び試料5を示
す。
【0032】図3から明らかなように、酵素処理温度の
上昇に伴い、粘度の低下が認められ、酵素処理温度が4
0〜80℃の試料(試料2〜試料4)では、顕著な粘度
の低下が認められた。特に、酵素処理温度が60〜80
℃の試料(試料3及び試料4)では、20〜40分間の
処理時間において顕著な粘度の低下が認められた。酵素
処理温度が20℃の試料(試料1)では、20〜40分
間の処理時間において顕著な粘度の低下が認められず、
酵素処理温度が90℃の試料(試料5)では、酵素が失
活し、粘度の低下は認められなかった。
【0033】従って、酵素処理温度は、40〜80℃の
範囲、望ましくは60〜80℃、であり、酵素処理時間
は、10〜90分間、望ましくは20〜40分間であ
る。尚、他の抽出方法により得たコーヒー抽出液につい
ても、同様に試験したが、ほぼ同様の結果が得られた。
【0034】試験例4 この試験は、酵素処理の有無による風味の変化を調べる
ために行った。
【0035】(1)試料の調製 試験例1の試料1及び試料2と同一の方法により試料を
調製した。
【0036】(2)試験方法 各試料を飲用濃度(固形分含量1.5%)に調製し、各
試料の風味を男女各30名のパネラーによるシェッフェ
の一対比較法(日科技連官能検査委員会編、「官能検査
ハンドブック」、第356〜366ページ、日科技連、
1976年)にり、味の好みについて次の官能検査を行
った。
【0037】パネラーを2群に分け、1群には先に試料
1、後に試料2を試飲させ、他の群にはこの逆の順序で
試飲させ、いずれの試料を好むかを、「かなり好む」、
「やや好む」及び「差なし」の3段階で評価した。
【0038】(3)試験結果 この試験の結果は、表1に示すとおりである。表1から
明らかなように、味の好みは試料2が危険率5%で有意
に好まれ、本発明の酵素処理がコーヒー抽出液の風味に
悪影響を与えないことが判明した。尚、他の抽出方法に
より得たコーヒー抽出液についても、同様に試験した
が、ほぼ同様の結果が得られた。
【0039】
【表1】 試験例5 この試験は、濃縮コーヒー抽出液を乾燥した場合の風味
を項目別に調べるために行った。
【0040】(1)試料の調製 実施例2と同一の方法により調製した試料(試料2)及
び酵素処理を行わないことを除き、実施例2と同一の方
法により調製した試料(試料1)を調製した。
【0041】(2)試験方法 試験例2と同一の方法により項目別評価について次の官
能検査を行った。
【0042】項目別評価は、各試料の色調、香り、酸
味、苦味及び後味を次に示す点数で評価し、その平均値
を算出した。尚、試飲の方法は、前記試験1と同一であ
る。
【0043】色調:不自然1点、やや不自然2点、自然
3点 香り:不良1点、やや不良2点、良好3点 酸味:やや不足1点、ほど良い2点、やや過剰3点 苦味:やや不足1点、ほど良い2点、やや過剰3点 後味:不良1点、やや不良2点、良好3点
【0044】(3)試験結果 この試験の結果は表2に示すとおりである。表2から明
らかなように、試料2では乾燥した場合でもコーヒー本
来の香りが保持され、それに伴って後味が改善されるこ
とが認められた。従って、本発明の方法により得られた
濃縮コーヒー抽出液を乾燥した場合も、より風味の優れ
た製品が得られることが判明した。尚、他の抽出方法に
より得たコーヒー抽出液についても、同様に試験した
が、ほぼ同様の結果が得られた。
【0045】
【表2】 次に実施例を示して本発明を更に詳述するが、本発明は
以下の実施例に限定されるものではない。
【0046】
【実施例】
実施例1 市販のブラジル産アラビカ種コーヒー豆150kgを、
浅煎し、中挽し、多段抽出機(ニロアトマイザー社製)
を用いて熱水抽出し、固形分含量約9%のコーヒー抽出
液約500kgを得た。得られたコーヒー抽出液を撹拌
機付きのタンク(安田鉄工社製)に入れ、市販のガラク
トマンナン分解酵素ガマナーゼ(商標。ノボノルディク
バイオインダストリー社製)9g(コーヒー抽出液固形
分含量の0.02%)を添加し、80℃で20分間攪拌
し、ガラクトマンナンを分解し、のち100℃で10秒
間加熱し、酵素を失活させ、凍結濃縮機(グレンコ社
製)を用いて濃縮し、固形分含量約46%の濃縮コーヒ
ー抽出液約97kgを得た。
【0047】得られた濃縮コーヒー抽出液の粘度を試験
例1と同一の方法により測定した結果、40cPであっ
た。
【0048】実施例2 市販のブラジル産アラビカ種コーヒー豆200kgを、
中煎し、中挽し、多段抽出機(ニロアトマイザー社製)
を用いて熱水抽出し、固形分含量約11%のコーヒー抽
出液約500kgを得た。得られたコーヒー抽出液を撹
拌機付きのタンク(安田鉄工社製)に入れ、市販のガラ
クトマンナン分解酵素ガマナーゼ(商標。ノボノルディ
クバイオインダストリー社製)27.5g(コーヒー抽
出液固形分含量の0.05%)を添加し、60℃で30
分間攪拌し、ガラクトマンナンを分解し、のち95℃で
10秒間加熱し、酵素を失活させ、凍結濃縮機(グレン
コ社製)を用いて濃縮し、固形分含量約48%の濃縮コ
ーヒー抽出液約115kgを得た。
【0049】得られた濃縮コーヒー抽出液の粘度を試験
例1と同一の方法により測定した結果、45cPであっ
た。
【0050】前記濃縮コーヒー抽出液を噴霧乾燥機(ニ
ロアトマイザー社製)により熱風温度150℃、排風温
度90℃の条件で噴霧乾燥し、コーヒー粉末約50kg
を得た。
【0051】実施例3 市販のブラジル産アラビカ種コーヒー豆150kgを、
浅煎し、中挽し、多段抽出機(ニロアトマイザー社製)
を用いて熱水抽出し、固形分含量約9%のコーヒー抽出
液約500kgを得た。得られたコーヒー抽出液を撹拌
機付きのタンク(安田鉄工社製)に入れ、市販のガラク
トマンナン分解酵素ガマナーゼ(商標。ノボノルディス
クバイオインダストリー社製。ガマナーゼ)9g(コー
ヒー抽出液固形分含量の0.1%)を添加し、40℃で
60分間攪拌し、ガラクトマンナンを分解し、のち10
0℃で10秒間加熱し、酵素を失活させ、凍結濃縮機
(グレンコ社製)を用いて濃縮し、固形分含量約46%
の濃縮コーヒー抽出液約97kgを得た。
【0052】得られた濃縮コーヒー抽出液の粘度を試験
例1と同一の方法により測定した結果、40cPであっ
た。
【0053】実施例4 市販のブラジル産アラビカ種コーヒー豆150kgを、
浅煎し、中挽し、多段抽出機(ニロアトマイザー社製)
を用いて熱水抽出し、固形分含量約9%のコーヒー抽出
液約500kgを得た。得られたコーヒー抽出液を撹拌
機付きのタンク(安田鉄工社製)に入れ、市販のガラク
トマンナン分解酵素ガマナーゼ(商標。ノボノルディス
クバイオインダストリー社製)9g(コーヒー抽出液固
形分含量の0.05%)を添加し、30℃で90分間攪
拌し、ガラクトマンナンを分解し、のち100℃で10
秒間加熱し、酵素を失活させ、凍結濃縮機(グレンコ社
製)を用いて濃縮し、固形分含量約46%の濃縮コーヒ
ー抽出液約97kgを得た。
【0054】得られた濃縮コーヒー抽出液の粘度を試験
例1と同一の方法により測定した結果、43cPであっ
た。
【0055】実施例5 市販のインドネシア産ロブスタ種コーヒー豆150kg
を、浅煎し、中挽し、多段抽出機(ニロアトマイザー社
製)を用いて熱水抽出し、固形分含量約9%のコーヒー
抽出液約500kgを得た。得られたコーヒー抽出液を
撹拌機付きのタンク(安田鉄工社製)に入れ、市販のガ
ラクトマンナン分解酵素ガマナーゼ(商標。ノボノルデ
ィスクバイオインダストリー社製)9g(コーヒー抽出
液固形分含量の0.05%)を添加し、60℃で30分
間攪拌し、ガラクトマンナンを分解し、のち100℃で
10秒間加熱し、酵素を失活させ、凍結濃縮機(グレン
コ社製)を用いて濃縮し、固形分含量約48%の濃縮コ
ーヒー抽出液約90kgを得た。
【0056】得られた濃縮コーヒー抽出液の粘度を試験
例1と同一の方法により測定した結果、50cPであっ
た。
【0057】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明は、コーヒ
ー抽出液に、コーヒー抽出液固形分含量の少なくとも
0.01(重量)のガラクトマンナン分解酵素を添加
し、コーヒー抽出液に含まれているガラクトマンナンを
分解し、のち濃縮することを特徴とする濃縮コーヒー抽
出液の製造法であり、本発明により奏せられる効果は次
のとおりである。
【0058】1)コーヒー抽出液の濃縮工程において障
害となる粘度の増加を顕著に防止することができる。 2)コーヒー抽出液を高濃度に濃縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】使用した酵素の種類によるコーヒー抽出液の固
形分濃度と粘度との関係を示す。
【図2】酵素の添加量によるコーヒー抽出液の酵素処理
時間と粘度との関係を示す。
【図3】酵素処理温度によるコーヒー抽出液の酵素処理
時間と粘度との関係を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーヒー抽出液に、コーヒー抽出液固形
    分含量の少なくとも0.01%(重量)のガラクトマン
    ナン分解酵素を添加し、コーヒー抽出液に含まれている
    ガラクトマンナンを分解し、のち濃縮することを特徴と
    する濃縮コーヒー抽出液の製造法。
  2. 【請求項2】 ガラクトマンナン分解酵素の添加量が、
    コーヒー抽出液固形分含量の0.01〜0.5%(重
    量)である請求項1に記載の濃縮コーヒー抽出液の製造
    法。
  3. 【請求項3】 ガラクトマンナンの分解が、40℃〜8
    0℃の温度で行れる請求項1又は請求項2に記載の濃縮
    コーヒー抽出液の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006081544A (ja) * 2004-08-20 2006-03-30 Ogawa & Co Ltd 高甘味度甘味料の呈味改善剤
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