JP4744007B2 - 積層建築材の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、仮留め工程を有する積層建築材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築材料の製造において、金属板、木板、窯業系又は金属系サイディング板、プラスチック板などの各種ボードや部材を接着する工程を含む高速の生産ラインにおいては、例えば、クロロプレンゴムなどを有機溶剤に溶解した合成ゴム系の接着剤が使用されている。
一方、イソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂を主成分とする一液湿気硬化型ポリウレタン系接着剤も広く知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来公知の合成ゴム系の接着剤には、トルエンなどの有機溶剤が多量に含まれているため、加熱して溶剤を揮発させることにより粘着性を発現させて部材を仮留め、接着する工程で、多量の有機溶剤が周囲環境に放散されて、大気を汚染し、また、作業者などに健康被害を与える恐れがある。
更に、前記一液湿気硬化型ポリウレタン系接着剤は内部硬化速度が遅いため、高速の生産ラインでの接着には、接着力の発現が遅く、使用できないという問題がある。
【0004】
本発明は、紫外線などの光照射により強力な粘着力を発現させて部材を自動送りラインにおいて仮留めし、最終的には湿気などの水分硬化により高い接着力を発現しうる、作業性と接着後の耐久性に優れたポリウレタン系の粘着発現性接着剤を用いる積層建築材の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、自動送りラインにおいて同種又は異種の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に前記建築材料と同種又は異種の建築材料を積層して仮留めする工程を含む、積層建築材の製造方法であって、前記粘着発現性接着剤が、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を少なくとも含有する活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂を含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法である。
【0006】
本発明は、自動送りラインにおいて同種又は異種の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に前記建築材料と同種又は異種の建築材料を積層して仮留めする工程を含む、積層建築材の製造方法であって、前記粘着発現性接着剤が、活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物とを含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法である。
【0007】
本発明は、自動送りラインにおいて同種又は異種の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に前記建築材料と同種又は異種の建築材料を積層して仮留めする工程を含む、積層建築材の製造方法であって、前記粘着発現性接着剤が、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を少なくとも含有する活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとこれら以外の有機ポリイソシアネートとを反応させて得られるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂を含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法である。
【0008】
本発明は、自動送りラインにおいて同種又は異種の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に前記建築材料と同種又は異種の建築材料を積層して仮留めする工程を含む、積層建築材の製造方法であって、前記粘着発現性接着剤が、活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとこれら以外の有機ポリイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物とを含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法である。
【0009】
本発明は、自動送りラインにおいて同種又は異種の2種以上の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で第1の建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第2の建築材料を積層して仮留めする工程と、自動送りライン上で、前記の仮留めした積層建築材料を表裏反転させて、上面となった前記の第1の建築材料の面上に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第3の建築材料を積層して仮留めする工程とを含む、積層建築材の製造方法であって、前記粘着発現性接着剤が、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を少なくとも含有する活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂を含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法である。
【0010】
本発明は、自動送りラインにおいて同種又は異種の2種以上の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で第1の建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第2の建築材料を積層して仮留めする工程と、自動送りライン上で、前記の仮留めした積層建築材料を表裏反転させて、上面となった前記の第1の建築材料の面上に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第3の建築材料を積層して仮留めする工程とを含む、積層建築材の製造方法であって、前記粘着発現性接着剤が、活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物とを含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法である。
【0011】
本発明は、自動送りラインにおいて同種又は異種の2種以上の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で第1の建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第2の建築材料を積層して仮留めする工程と、自動送りライン上で、前記の仮留めした積層建築材料を表裏反転させて、上面となった前記の第1の建築材料の面上に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第3の建築材料を積層して仮留めする工程とを含む、積層建築材の製造方法であって、前記粘着発現性接着剤が、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を少なくとも含有する活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとこれら以外の有機ポリイソシアネートとを反応させて得られるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂を含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法である。
【0012】
また本発明は、自動送りラインにおいて同種又は異種の2種以上の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で第1の建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第2の建築材料を積層して仮留めする工程と、自動送りライン上で、前記の仮留めした積層建築材料を表裏反転させて、上面となった前記の第1の建築材料の面上に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第3の建築材料を積層して仮留めする工程とを含む、積層建築材の製造方法であって、前記粘着発現性接着剤が、活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとこれら以外の有機ポリイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物とを含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
まず、本発明における粘着発現性接着剤について説明する。
本発明におけるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂の製造に使用される活性水素化合物は、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を少なくとも含有するものであり、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物のみを使用する場合と、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物とこれ以外の活性水素化合物を併用する場合があるが、後者の方が本発明における粘着発現性接着剤の粘着発現と接着性が高いため好ましい。
このエチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物としては、好適には例えば、水酸基含有アクリル化合物、水酸基含有メタクリル化合物及び/又はこれらのオリゴマーが挙げられる。水酸基含有アクリル化合物、水酸基含有メタクリル化合物並びにこれらのオリゴマーとは、分子内にイソシアネート基と反応しうる水酸基を好適には1〜3個とアクリロイル基及び/又はメタクリロイル基を1個以上有する化合物であり、更に好ましくは平均分子量100〜10,000のものであり、最も好ましくは平均分子量100〜5,000のものである。具体的には例えば、アクリル酸及び/又はメタクリル酸のアルキレンオキサイド付加物、多価アルコール類とアクリル酸及び/又はメタクリル酸との脱水縮合物、これらを出発原料とする誘導体、エポキシ基含有化合物のアクリル酸及び/又はメタクリル酸付加物が好適に挙げられ、多価アルコール類とアクリル酸及び/又はメタクリル酸との脱水縮合物が最も好ましい。これらは単独或いは2種以上を混合して使用することができる。
【0014】
更に具体的には、アクリル酸のアルキレンオキサイド付加物としては、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコール−ポリテトラメチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコール−ポリブチレングリコールモノアクリレートなどが挙げられる。
メタクリル酸のアルキレンオキサイド付加物としては、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコール−ポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコール−ポリブチレングリコールモノメタクリレートなどが挙げられる。
【0015】
多価アルコール類とアクリル酸との脱水縮合物としては、ヒドロキシル基を含有するポリオールアクリレート、例えば、ヒドロキシアルキルアクリレート、より詳しくは、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシペンチルアクリレート、ヒドロキシヘキシルアクリレート、ヒドロキシヘプチルアクリレート、ヒドロキシオクチルアクリレートの如きアルカンジオールのモノアクリレートのみでなく、グリセリンモノアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレートの如きアルカントリオールのモノアクリレート、グリセリンジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレートの如きアルカントリオールのジアクリレート、アルカンテトラオールモノアクリレート、アルカンテトラオールジアクリレート、アルカンテトラオールトリアクリレート、アルカンペンタオールジアクリレート、アルカンペンタオールトリアクリレート、アルカンペンタオールテトラアクリレート、アルカンヘキサオールテトラアクリレートの如きアルカンポリオールのアクリレート、また、ヒドロキシル基を含有するポリエーテルアクリレート、例えば、ジエチレングリコールモノアクリレート、ジプロピレングリコールモノアクリレート、トリエチレングリコールモノアクリレート、テトラエチレングリコールモノアクリレートの如きポリアルキレングリコールモノアクリレートなどが挙げられる。
多価アルコール類とメタクリル酸との脱水縮合物としては、ヒドロキシル基を含有するポリオールメタクリレート、例えば、ヒドロキシアルキルメタクリレート、より詳しくは、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ヒドロキシペンチルメタクリレート、ヒドロキシヘキシルメタクリレート、ヒドロキシヘプチルメタクリレート、ヒドロキシオクチルメタクリレートの如きアルカンジオールのモノメタクリレートのみでなく、グリセリンモノメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレートの如きアルカントリオールのモノメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレートの如きアルカントリオールのジメタクリレート、アルカンテトラオールモノメタクリレート、アルカンテトラオールジメタクリレート、アルカンテトラオールトリメタクリレート、アルカンペンタオールジメタクリレート、アルカンペンタオールトリメタクリレート、アルカンペンタオールテトラメタクリレート、アルカンヘキサオールテトラメタクリレートの如きアルカンポリオールのメタクリレート、また、ヒドロキシル基を含有するポリエーテルメタクリレート、例えば、ジエチレングリコールモノメタクリレート、ジプロピレングリコールモノメタクリレート、トリエチレングリコールモノメタクリレート、テトラエチレングリコールモノメタクリレートの如きポリアルキレングリコールモノメタクリレートなどが挙げられる。
さらには、これらの誘導体として、下記式(1)で示される2−ヒドロキシエチルアクリレート或いは2−ヒドロキシエチルメタクリレートのカプロラクトン変性物などが挙げられる。
【化1】
Figure 0004744007
〔式中、nは1〜5の整数であり、Rは水素原子又はメチル基を示す。〕
【0016】
また、テトラオールのトリアクリレート或いはトリメタクリレートの具体例としては、下記式(2)のペンタエリスリトールトリアクリレート或いはペンタエリスリトールトリメタクリレートが挙げられ、ヘキサオールのペンタアクリレート或いはペンタメタクリレートの具体例としては、下記式(3)のジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート或いはジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタメタクリレートが挙げられる。
【化2】
Figure 0004744007
〔各式中、Rは、水素原子又はメチル基であって、同種であっても異なっていてもよい。〕
【0017】
エポキシ基含有化合物のアクリル酸付加物或いはメタクリル酸付加物の例としては、下記式(4)の化合物を挙げることができる。
【化3】
Figure 0004744007
【0018】
本発明におけるエチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物以外の活性水素化合物としては、一般にウレタン化合物の製造に用いられる種々の活性水素化合物が挙げられ、例えば、ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオールなどが挙げられる。
ポリオキシアルキレンポリオールとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランなどのアルキレンオキサイドの1種又は2種以上を、2個以上の活性水素を有する化合物に付加重合させた生成物である。ここにおける2個以上の活性水素を有する化合物としては、例えば、それぞれ低分子のポリオール類、アミン類、アルカノールアミン類、多価フェノール類が挙げられる。低分子のポリオール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。低分子のアミン類としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられる。低分子のアルカノールアミン類としてはエタノールアミン、プロパノールアミンなどが挙げられる。また、低分子の多価フェノール類としては、レゾルシン、ビスフェノールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、ポリオール類と多塩基性カルボン酸との縮合物、ヒドロキシカルボン酸とポリオール類との縮合物、ラクトンの重合物などが挙げられる。このポリオール類としては、ポリオキシアルキレンポリオールの合成において使用される化合物などが挙げられ、多塩基性カルボン酸としては、アジピン酸、グルタル酸、アゼライン酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ダイマー酸、ピロメリット酸などが挙げられる。さらに、ヒドロキシカルボン酸とポリオール類との縮合物としては、ヒマシ油、ヒマシ油とエチレングリコールとの反応生成物、ヒマシ油とプロピレングリコールとの反応生成物などが挙げられる。また、ラクトンの重合物とは、ε−カプロラクタム、α−メチル−ε−カプロラクタム、ε−メチル−ε−カプロラクトンなどを適当な重合開始剤で開環重合させたものである。
ポリマーポリオールとしては、前記ポリオキシアルキレンポリオール又はポリエステルポリオールに、アクリロニトリル、スチレン、アクリル酸系化合物、メタクリル酸系化合物などのエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させたものなどが挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、前記ポリオキシアルキレンポリオールの合成に使用される低分子ポリオール類とホスゲンとの脱塩酸反応、或いは低分子ポリオール類とジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネートなどとのエステル交換反応で合成されるものなどが挙げられる。
ポリオレフィンポリオールとしては、水酸基含有ポリブタジエン、水酸基含有ポリイソプレン、又はこれらを水素添加したもの、水酸基含有塩素化ポリプロピレン、水酸基含有塩素化ポリエチレンなどが挙げられる。
その他、前記ポリオキシアルキレンポリオールの合成に使用されるそれぞれ低分子のポリオール類、アミン類、アルカノールアミン類なども使用することができる。
これらは単独で或いは2種以上を混合して使用してもよい。
【0019】
本発明におけるイソシアネート基含有ポリウレタン樹脂の製造に使用されるエチレン性不飽和二重結合を含有しない活性水素化合物としては、前記エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物以外の活性水素化合物と同じものが挙げられ、分子内にエチレン性不飽和二重結合を含有していないものである。
【0020】
これらのうち、粘着発現性と接着性が高い点から、高分子量のポリオキシアルキレンポリオールが好ましく、特に高分子量のポリオキシプロピレンポリオールが好ましい。これらの数平均分子量は1,000〜30,000、更に2,000〜15,000のものが好ましい。
【0021】
本発明におけるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂又はイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂の製造においては、粘着発現性と接着性の高さから、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートが併用される。2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートを含有していると、本発明における粘着発現性接着剤の粘着発現性と接着性を落とさずに粘度を下げて塗布作業性を向上させる効果がある。2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート/4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの混合比は5重量部/95重量部〜95重量部/5重量部、更に20重量部/80重量部〜60重量部/40重量部であることが好ましい。必要に応じて、これらに更にこれら以外の有機ポリイソシアネートを併用することができる。有機ポリイソシアネートは、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの合計100重量部に対し0〜100重量部使用するのが、粘着発現性と接着性の点から好ましい。
このような有機ポリイソシアネートとしては、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート以外のジフェニルメタン系ポリイソシアネート、また、トルエンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香脂肪族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネートなどの有機ジイソシアネート、また、これら有機ジイソシアネートのアダクト変性体、ビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレトンイミン変性体、ウレトジオン変性体、カルボジイミド変性体などのいわゆる変性ポリイソシアネートなどが挙げられ、これらのうち2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート以外のジフェニルメタン系ポリイソシアネートが好ましい。これらは単独或いは任意の混合物で併用することができる。
2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート以外のジフェニルメタン系ポリイソシアネートとしては、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、また、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックMDIの1種又は2種以上の混合物のウレタン変性体、ビュレット変性体、カルボジイミド変性体、ウレトンイミン変性体、ウレトジオン変性体、イソシアヌレート変性体など、又はこれらの2種以上の任意の混合物が挙げられる。これらのうち、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネートが本発明における粘着発現性接着剤の粘着発現性が良好なことと、粘度低下の効果があるため好ましい。
【0022】
本発明におけるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂又はイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂は、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を少なくとも含有する活性水素化合物又はエチレン性不飽和二重結合を含有していない活性水素化合物と、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと、場合により更にこれら以外の有機ポリイソシアネートとを、好ましくは、乾燥空気フロー下において常圧下、反応温度70〜90℃、反応時間1〜3時間で反応させることにより得ることができる。これら反応成分の割合は、NCO/活性水素(基)の当量比が1.1〜1.9、更に1.1〜1.6の範囲となるように設定するのが好ましい。当量比が1.1未満では生成するポリウレタン系樹脂の粘度が著しく高くなり、また、1.9を超えると粘度は低いが、粘着発現性が悪くなる。
【0023】
本発明におけるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂の製造は、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を少なくとも含有する活性水素化合物と、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと、場合により更にこれら以外の有機ポリイソシアネートとを順次或いは同時に反応させる方法により行うことができるが、活性水素化合物としてエチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物にエチレン性不飽和二重結合を含有していない活性水素化合物を併用する場合は、このエチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を含有していない活性水素化合物と前記の各イソシアネートを反応させてイソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマーを製造し、次いでエチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を反応させてエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂を製造する方法、或いはその逆の方法により行うことができるが、前者の方法が好ましい。
【0024】
本発明におけるイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂の製造も、前記と同様に、エチレン性不飽和二重結合を含有していない活性水素化合物と、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと、場合により更にこれら以外の有機ポリイソシアネートとを順次或いは同時に反応させる方法により行うことができる。
【0025】
前記のエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂又はイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂の製造又はその使用においては、ウレタン化反応触媒又は湿気硬化促進触媒を使用することができる。これらの触媒としては、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫フタレートなどの有機錫化合物、有機錫酸化物とエステルとの反応物、テトラブチルチタネート、オルガノシロキシチタンなどの有機チタン酸エステル、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミンなどの有機アミンやその塩などの公知のウレタン化触媒が挙げられる。
【0026】
本発明における粘着発現性接着剤において、エチレン性不飽和二重結合を含有しないイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂に配合するエチレン性不飽和二重結合含有化合物としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソデシルアクリレート、n−ラウリルアクリレート、トリデシルアクリレート、n−ステアリルアクリレート、イソステアリルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、フェノールのエチレンオキサイド変性アクリレート、フェノールのプロピレンオキサイド変性アクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、n−ステアリルメタクリレート、イソステアリルメタクリレート、メトキシエチレングリコールメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、フェノールのエチレンオキサイド変性メタクリレート、フェノールのプロピレンオキサイド変性メタクリレートなどが挙げられる。好適には、ビスフェノールFのエチレンオキサイド変性ジアクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸のエチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド変性トリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ビスフェノールFのプロピレンレンオキサイド変性ジアクリレート、ビスフェノールAのプロピレンレンオキサイド変性ジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールアクリレート、グリセリントリアクリレート、ビスフェノールFのエチレンオキサイド変性ジメタクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド変性ジメタクリレート、イソシアヌル酸のエチレンオキサイド変性トリメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド変性トリメタクリレート、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド変性トリメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエステルメタクリレート、ビスフェノールFのプロピレンレンオキサイド変性ジメタクリレート、ビスフェノールAのプロピレンレンオキサイド変性ジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールメタクリレート、グリセリントリメタクリレートなどの分子内にエチレン性不飽和二重結合を2個〜6個含有し、かつイソシアネート基と反応する基を含有しない、数平均分子量が100〜10,000のアクリル化合物或いはメタクリル化合物が挙げられる。
これらは単独で或いは2種以上混合して使用することができる。
【0027】
また、本発明における粘着発現性接着剤は、場合により、前記エチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂に前記(イソシアネート基と反応する基を含有しない)エチレン性不飽和二重結合含有化合物を併用することもできる。
【0028】
本発明における粘着発現性接着剤におけるイソシアネート基含有量は、1〜10質量%、更に2〜7質量%が好ましい。イソシアネート基含有量が1質量%未満では充分な粘着力が発現しない。10質量%を超えると、湿気硬化時の発泡が著しいため接着物性の低下が大きい。
【0029】
本発明における粘着発現性接着剤におけるエチレン性不飽和二重結合の濃度は、0.01〜1mmol/g、更に0.05〜0.5mmol/gが好ましい。エチレン性不飽和二重結合濃度が0.01mmol/g未満では、充分に粘着力が発現しない。また、1mmol/gを超えても粘着力の発現が充分でない。
【0030】
本発明における粘着発現性接着剤の使用の際には、光重合開始剤を使用することができ、具体的には、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ミヒラーケトン、ジエトキシアセトフェノン、フルオレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、2−エチルアンスラキノン、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、4−アリルアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メトキシベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロ−4−ベンジルベンゾフェノン、3−クロロキサンソン、3,9−ジクロロキサンソン、3−クロロ−8−ノニルキサンソン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾインパーオキサイドなどが挙げられる。
また、光重合開始剤の増感剤も更に併用することができ、具体的には、トリエチルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリエチレンテトラミンなどの有機3級アミン、アリルチオ尿素、トリ−n−ブチルホスフィンなどが挙げられる。
更に、貯蔵安定性を向上させるため、エチレン性不飽和二重結合の重合禁止剤を少量使用することもでき、具体的には、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、乳酸、ショウ酸、クエン酸などが挙げられる。
【0031】
本発明における粘着発現性接着剤には、通常の粘着剤や接着剤に配合される充填剤、顔料、可塑剤、硬化触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップリング剤、増粘剤などの添加剤や溶剤を添加して使用することができる。
【0032】
次に、本発明における粘着発現性接着剤を用いた積層建築材の製造について説明する。
本発明の積層建築材の製造方法は、工場などの自動送りラインにおいて、建築材料同士を本発明における粘着発現性接着剤により接着して、積層建築材を製造する方法である。すなわち、自動送りライン上で建築材料に粘着発現性接着剤を塗布し、光照射して、粘着性を発現させ、この上に更に建築材料を積層して仮留めする工程を少なくとも含む、積層建築材の製造方法である。
更に、本発明の積層建築材の製造方法の特徴的な態様は、前記の建築材料を積層して仮留めする工程に加えて、この仮留めした積層建築材料を自動送りライン上で表裏反転させ、更にこの上に第3の建築材料を積層して仮留めする工程を少なくとも含む方法である。本発明における粘着発現性接着剤は、その特定の化学構造とエチレン性不飽和二重結合とイソシアネート基とにより強力な粘着力を発現することができるため、僅かなズレ等も許容されない反転工程等の複雑な加工工程を含む自動送りラインにおいて、金属板、窯業系或いは金属系サイディング板、フレキシブルボード、セッコウ複合板、気泡コンクリート板、モルタル板、木板、石綿シート、プラスチック材料、レンガなどの窯業材料、その他樹脂シートなどを多種多様に積層、粘着、接着し、折り曲げ加工、ビス止め加工等の複雑な後加工工程を狂いなく行うことができるので、加工品質に優れた建築用積層板等を(スピードアップして)効率よく製造することができる。
光照射硬化方法としては、紫外線照射硬化方法、電子線照射硬化方法などが適用できるが、照射装置のコストが低い点で紫外線照射硬化方法が好ましい。
【0033】
【実施例】
以下、実施例及び比較例をあげて、本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
(1)粘着発現性接着剤の調製
攪拌機、温度計及び冷却器の付いた加温反応器に、数平均分子量3,000のポリオキシプロピレングリコール(三井化学社製、Diol−3000)400gと数平均分子量4,000のポリオキシプロピレントリオール(三井化学社製、MN−4000)400gを投入し、100℃、0.01MPaで30分間減圧脱水を行い、内容物の含水率が0.03質量%以下であることを確認し冷却した。次に、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート/4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの比が50重量部/50重量部の混合物(BASFINOACポリウレタン社製、ルプラネートMI)200gとジブチル錫ジラウレート1gとを投入し、乾燥空気でシールして70〜80℃で2時間反応させ、更にペンタエリスリトールトリアクリレート(活性水素1個含有)1gを投入して70〜80℃で2時間反応させた後、常温まで冷却して1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン10gを投入し、混合、溶解させた。
得られたアクリロイル基及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂(粘着発現性接着剤)の25℃における粘度は10,000mPa・sと低いものであった。粘着発現性接着剤中のイソシアネート基含有量は4.32質量%であり、アクリロイル基濃度は0.01mmol/gであった。
(2)積層建築板の製造
自動送りロールコンベアー上に設置した亜鉛メッキ鋼板(厚み1mm)の上面に、前記(1)で調製した粘着発現性接着剤(ポリウレタン系樹脂)を塗布量が120g/m2 となるように全面に塗布した。これをロールコンベアーで紫外線照射装置まで輸送し、粘着発現性接着剤塗布面に強度120W/cmの紫外線を照射し、直ちに別の亜鉛メッキ鋼板(厚み1mm)を重ね合わせ、次いでロールプレス装置までロールコンベアー輸送し、圧力980Paで積層亜鉛メッキ鋼板をロールプレス装置により押圧して仮留めした。更に、この積層亜鉛メッキ鋼板を養生室にロールコンベアー輸送し、23℃、50%相対湿度で7日間放置して接着を完了させた。
【0034】
実施例2
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアクリレート1gに代えて5g使用した以外は同様にして、アクリロイル基及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂(粘着発現性接着剤)を調製した。
得られたアクリロイル基及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂(粘着発現性接着剤)の25℃における粘度は11,000mPa・sと低いものであった。粘着発現性接着剤中のイソシアネート基含有量は4.29質量%であり、アクリロイル基濃度は0.05mmol/gであった。
【0035】
実施例3
攪拌機、温度計及び冷却器の付いた加温反応器に、数平均分子量3,000のポリオキシプロピレングリコール(三井化学社製、Diol−3000)400gと数平均分子量4,000のポリオキシプロピレントリオール(三井化学社製、MN−4000)400gを投入し、100℃、0.01MPaで30分間減圧脱水を行い、内容物の含水率が0.03質量%以下であることを確認し冷却した。次に、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート/4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの比が50重量部/50重量部の混合物(BASFINOACポリウレタン社製、ルプラネートMI)200gとジブチル錫ジラウレート1gとを投入し、乾燥空気でシールして70〜80℃で2時間反応させてイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂を合成した後、常温まで冷却してペンタエリスリトールテトラアクリレート(活性水素なし)5gと1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン10gを投入し、混合、溶解させた。
得られたイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂とアクリロイル基含有化合物の混合物(粘着発現性接着剤)の25℃における粘度は9,000mPa・sと低いものであった。粘着発現性接着剤中のイソシアネート基含有量は4.31質量%であり、アクリロイル基濃度は0.06mmol/gであった。
【0036】
実施例4
実施例3において、ペンタエリスリトールテトラアクリレート5gに代えて15g使用した以外は同様にして、イソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂とアクリロイル基含有化合物の混合物(粘着発現性接着剤)を調製した。
得られた粘着発現性接着剤の25℃における粘度は10,000mPa・sと低いものであった。粘着発現性接着剤中のイソシアネート基含有量は4.27質量%であり、アクリロイル基濃度は0.17mmol/gであった。
【0037】
比較例1
実施例3において、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート/4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの比が50重量部/50重量部の混合物(BASFINOACポリウレタン社製、ルプラネートMI)に代えて、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、ミリオネートMT)200gを使用し、かつペンタエリスリトールテトラアクリレートと1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを使用しない以外は同様にして、イソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂接着剤(比較接着剤)を調製した。
得られたイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂接着剤(比較接着剤)の25℃における粘度は50,000mPa・sと非常に高いものであった。接着剤中のイソシアネート基含有量は4.33質量%であり、アクリロイル基濃度は0.00mmol/gであった。
【0038】
実施例5
自動送りロールコンベアー上に設置した亜鉛メッキ鋼板(厚み1mm)の上面に、実施例2で調製した粘着発現性接着剤(ポリウレタン系樹脂)を用いて、その塗布量が120g/m2 となるように全面塗布した。これをロールコンベアーで紫外線照射装置まで輸送し、粘着発現性接着剤塗布面に強度120W/cmの紫外線を照射し、直ちに別の亜鉛メッキ鋼板(厚み1mm)を重ね合わせ、次いでロールプレス装置までロールコンベアー輸送し、圧力980Paで積層亜鉛メッキ鋼板をロールプレス装置により押圧して仮留めした。
更に、前記の仮留めした積層建築材料を自動送りライン上で表裏反転させて、上面となった積層亜鉛メッキ鋼板の面上に、粘着発現性接着剤を上記と同様にして塗布し、光照射し、この上にフレキシブルボード(厚み8mm)を積層し、上記と同様にして仮留めした。
更に、この複合積層板を養生室にロールコンベアー輸送し、23℃、50%相対湿度で7日間放置して接着を完了させた。
【0039】
実施例6
実施例1において、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート/4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの比が50重量部/50重量部の混合物(BASFINOACポリウレタン社製、ルプラネートMI)200gに代えて、ルプラネートMI100gとカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、ミリオネートMTL)100gを使用し、かつペンタエリスリトールトリアクリレート(活性水素1個含有)1gに代えて5g使用した以外は同様にして、アクリロイル基及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂(粘着発現性接着剤)を調製した。
得られた粘着発現性接着剤の25℃における粘度は11,000mPa・sと低いものであった。粘着発現性接着剤中のイソシアネート基含有量は3.81質量%であり、アクリロイル基濃度は0.05mmol/gであった。
【0040】
実施例7
実施例3において、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート/4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの比が50重量部/50重量部の混合物(BASFINOACポリウレタン社製、ルプラネートMI)200gに代えて、ルプラネートMI100gとカルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、ミリオネートMTL)100gを使用し、かつペンタエリスリトールテトラアクリレート(活性水素なし)5gに代えて15g使用した以外は同様にして、イソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂とアクリロイル基含有化合物の混合物(粘着発現性接着剤)を調製した。
得られた粘着発現性接着剤の25℃における粘度は11,000mPa・sと低いものであった。粘着発現性接着剤中のイソシアネート基含有量は3.78質量%であり、アクリロイル基濃度は0.17mmol/gであった。
【0041】
比較例2
実施例1において、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート/4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの比が50重量部/50重量部の混合物(BASFINOACポリウレタン社製、ルプラネートMI)200gに代えて、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、ミリオネートMT)200gを使用し、かつペンタエリスリトールトリアクリレート(活性水素1個含有)1gに代えて5g使用した以外は同様にして、アクリロイル基及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂(比較接着剤)を調製した。
得られた粘着発現性接着剤の25℃における粘度は55,000mPa・sと非常に高いものであった。また接着剤中のイソシアネート基含有量は4.29質量%であり、アクリロイル基濃度は0.05mmol/gであった。
【0042】
比較例3
実施例3において、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート/4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの比が50重量部/50重量部の混合物(BASFINOACポリウレタン社製、ルプラネートMI)200gに代えて、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、ミリオネートMT)200gを使用し、かつペンタエリスリトールテトラアクリレート(活性水素なし)5gに代えて15g使用した以外は同様にして、イソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂とアクリロイル基含有化合物の混合物(比較接着剤)を調製した。
得られた比較接着剤の25℃における粘度は40,000mPa・sと非常に高いものであった。また比較接着剤中のイソシアネート基含有量は4.27質量%であり、アクリロイル基濃度は0.17mmol/gであった。
〔性能試験〕
(a)実施例5以外の実施例と比較例の粘着力の測定
前記(2)の積層建築板の製造において、被着体として幅70mm×長さ70mm×厚み8mmのフレキシブルボードと幅70mm×長さ70mm×厚み1mmの亜鉛メッキ鋼板を使用し、フレキシブルボードの上面に粘着発現性接着剤又は接着剤を塗布し、紫外線を照射し、直ちに接着面積が60mm×70mmになるように、フレキシブルボードと亜鉛メッキ鋼板を10mmずらして重ね合わせ、ロールプレス装置で押圧した直後のものを試験体とし、JIS K 6850に準拠して引張速度100mm/minで引張せん断試験を行って粘着力を測定した。
(b)実施例5の粘着力の測定
前記実施例5の積層建築板の製造において、被着体として幅70mm×長さ70mm×厚み8mmのフレキシブルボード1枚と幅70mm×長さ70mm×厚み1mmの亜鉛メッキ鋼板を2枚使用し、先ず、1枚目の亜鉛メッキ鋼板の上面に前記実施例2で製造した粘着発現性接着剤を塗布し紫外線を照射し、直ちに別の亜鉛メッキ鋼板をずらさないで重ね合わせ、ロールプレス装置で押圧し仮留めした後表裏反転させた。次に、上面となった積層亜鉛メッキ鋼板の面上に、同じ粘着発現性接着剤を塗布し、同様に紫外線を照射し、直ちにフレキシブルボードを接着面積が60mm×70mmになるように10mmずらして重ね合わせ、同様にロールプレス装置で押圧した直後のものを試験体とし、JIS K 6850に準拠して引張速度100mm/minで引張せん断試験をして、亜鉛メッキ鋼板とフレキシブルボード間の粘着力を測定した。
(c)接着強度の測定
前記(2)の積層建築板の製造において、被着体として幅70mm×長さ70mm×厚み8mmのフレキシブルボードと幅70mm×長さ70mm×厚み1mmの亜鉛メッキ鋼板を使用し、フレキシブルボードの上面に粘着発現性接着剤又は接着剤を塗布し、紫外線を照射し、直ちに接着面積が60mm×70mmになるように、フレキシブルボードと亜鉛メッキ鋼板を10mmずらして重ね合わせ、ロールプレス装置で押圧し、さらに23℃、50%相対湿度で7日間放置し、接着を完了させたものを試験体とし、JIS K 6850に準拠して引張速度3mm/minで引張せん断試験を行って接着強度を測定した。
(d)実施例5の接着強度の測定
前記実施例5の積層建築板の製造において、被着体として幅70mm×長さ70mm×厚み8mmのフレキシブルボード1枚と幅70mm×長さ70mm×厚み1mmの亜鉛メッキ鋼板を2枚を使用し、先ず、1枚目の亜鉛メッキ鋼板の上面に前記実施例2で製造した粘着発現性接着剤を塗布し紫外線を照射し、直ちに別の亜鉛メッキ鋼板をずらさないで重ね合わせ、ロールプレス装置で押圧し仮留めした後、表裏反転させた。次に、上面となった積層亜鉛メッキ鋼板の面上に、同じ粘着発現性接着剤を塗布し、同様に紫外線を照射し、直ちにフレキシブルボードを接着面積が60mm×70mmになるよう10mmずらして重ね合わせ、同様にロールプレス装置で押圧した後、さらに23℃、50%相対湿度で7日間放置し、接着を完了させたものを試験体とし、JIS K 6850に準拠して引張速度3mm/minで引張せん断試験をして、亜鉛メッキ鋼板とフレキシブルボート間の接着強度を測定した。
(e)ズレ性
前記(a)と(b)の粘着力の測定において作製した試験体について、引張り試験をする前に手で振動を与えたとき、被着体間のズレが最大の場所において、そのズレ幅が2mm未満のものを○と評価し、2mm以上のものを×と評価した。
これらの結果をまとめて表1及び2に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0004744007
【0044】
【表2】
Figure 0004744007
【0045】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明におけるポリウレタン系の粘着発現性接着剤は、粘度が低く塗布作業性が良く、かつ、強力な粘着力と最終的に高い接着力を発現でき、しかも耐久性に優れているため、自動送りラインにおける仮留め工程を有する積層建築材の製造に特に適している。

Claims (10)

  1. 自動送りラインにおいて同種又は異種の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に前記建築材料と同種又は異種の建築材料を積層して仮留めする工程を含む、積層建築材の製造方法であって、
    前記粘着発現性接着剤が、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を少なくとも含有する活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂を含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法。
  2. 自動送りラインにおいて同種又は異種の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に前記建築材料と同種又は異種の建築材料を積層して仮留めする工程を含む、積層建築材の製造方法であって、
    前記粘着発現性接着剤が、活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物とを含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法。
  3. 自動送りラインにおいて同種又は異種の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に前記建築材料と同種又は異種の建築材料を積層して仮留めする工程を含む、積層建築材の製造方法であって、
    前記粘着発現性接着剤が、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を少なくとも含有する活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとこれら以外の有機ポリイソシアネートとを反応させて得られるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂を含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法。
  4. 自動送りラインにおいて同種又は異種の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に前記建築材料と同種又は異種の建築材料を積層して仮留めする工程を含む、積層建築材の製造方法であって、
    前記粘着発現性接着剤が、活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとこれら以外の有機ポリイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物とを含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法。
  5. 自動送りラインにおいて同種又は異種の2種以上の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で第1の建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第2の建築材料を積層して仮留めする工程と、自動送りライン上で、前記の仮留めした積層建築材料を表裏反転させて、上面となった前記の第1の建築材料の面上に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第3の建築材料を積層して仮留めする工程とを含む、積層建築材の製造方法であって、
    前記粘着発現性接着剤が、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を少なくとも含有する活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂を含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法。
  6. 自動送りラインにおいて同種又は異種の2種以上の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で第1の建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第2の建築材料を積層して仮留めする工程と、自動送りライン上で、前記の仮留めした積層建築材料を表裏反転させて、上面となった前記の第1の建築材料の面上に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第3の建築材料を積層して仮留めする工程とを含む、積層建築材の製造方法であって、
    前記粘着発現性接着剤が、活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物とを含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法。
  7. 自動送りラインにおいて同種又は異種の2種以上の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で第1の建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第2の建築材料を積層して仮留めする工程と、自動送りライン上で、前記の仮留めした積層建築材料を表裏反転させて、上面となった前記の第1の建築材料の面上に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第3の建築材料を積層して仮留めする工程とを含む、積層建築材の製造方法であって、
    前記粘着発現性接着剤が、エチレン性不飽和二重結合含有活性水素化合物を少なくとも含有する活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとこれら以外の有機ポリイソシアネートとを反応させて得られるエチレン性不飽和二重結合及びイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂を含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法
  8. 自動送りラインにおいて同種又は異種の2種以上の建築材料同士を粘着発現性接着剤により接着して積層建築材を製造するに際し、自動送りライン上で第1の建築材料の上面に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第2の建築材料を積層して仮留めする工程と、自動送りライン上で、前記の仮留めした積層建築材料を表裏反転させて、上面となった前記の第1の建築材料の面上に前記粘着発現性接着剤を塗布し、次いで前記粘着発現性接着剤に光照射し、更にこの上に第1の建築材料と同種又は異種の第3の建築材料を積層して仮留めする工程とを含む、積層建築材の製造方法であって、
    前記粘着発現性接着剤が、活性水素化合物と2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとこれら以外の有機ポリイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート基含有ポリウレタン系樹脂と、エチレン性不飽和二重結合含有化合物とを含有する粘着発現性接着剤であること、を特徴とする前記の積層建築材の製造方法。
  9. 前記粘着発現性接着剤が、光重合開始剤を更に含有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の積層建築材の製造方法
  10. 前記建築材料が、金属板、セッコウ複合板、気泡コンクリート板、モルタル板、木板、窯業系又は金属系サイディング板、フレキシブルボード、プラスチック材料及び窯業材料からなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の積層建築材の製造方法。
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