JP4742428B2 - 不斉銅錯体結晶の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、不斉銅錯体結晶の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば(R)−N−サリチリデン−2−アミノ−1,1−ジ(2−イソプロポキシフェニル)−1−プロパノールと酢酸銅(II)とを反応させて得られる不斉銅錯体は、ジアゾ化反応の触媒として有用であることが知られており(特公昭53−43955号公報)、その製造方法としては、(R)−N−サリチリデン−2−アミノ−1,1−ジ(2−イソプロポキシフェニル)−1−プロパノールと酢酸銅(II)とをエタノール中で反応させる方法が知られている。しかしながら、該不斉銅錯体を結晶として取得するためには、溶媒置換、中和、濃縮、洗浄等の操作を繰り返す必要があり、必ずしも工業的に有利とは言えず、多くの場合、結晶として取り出すことなく、例えば錯体調製液をそのままジアゾ化反応に用いていた。しかしながら、該錯体調製液を保存したり、移送したりする場合には、物流コストや保存コストが比較的大きく、また保存スペース等の面でも不利が大きいため、工業的な観点からは、結晶として取り扱うことができる不斉銅錯体の開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の下、本発明者らは、結晶で取得可能な不斉銅錯体について鋭意検討したところ、サリチリデン部位の3位または5位に、ニトロ基やハロゲン原子を有するサリチリデンアミノアルコールと銅(II)化合物を有機溶媒中で混合し、晶析処理することにより、煩雑な溶媒置換、濃縮、洗浄等の操作を繰り返すことなく、不斉銅錯体結晶を収率よく得ることができることを見いだし、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、一般式(1)
(式中、R1およびR2はそれぞれ同一または相異なって、アルキル基、アラルキル基またはアリール基を表わし、X1はニトロ基、塩素原子または水素原子を表わし、X1がニトロ基のとき、X2は水素原子を、X1が塩素原子のとき、X2は塩素原子を、X1が水素原子のとき、X2はフッ素原子を表わす。また、*は不斉炭素原子を表わす。)
で示される光学活性なサリチリデンアミノアルコール化合物と銅(II)化合物を有機溶媒中で反応させた後、晶析処理を行うことを特徴とする不斉銅錯体結晶の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
まず、一般式(1)
(式中、R1およびR2はそれぞれ同一または相異なって、低級アルキル基、アラルキル基またはアリール基を表わす。ここで、低級アルキル基、アラルキル基またはアリール基は置換基を有していてもよい。X1はニトロ基、塩素原子または水素原子を表わし、X1がニトロ基のとき、X2は水素原子を、X1が塩素原子のとき、X2は塩素原子を、X1が水素原子のとき、X2はフッ素原子を表わす。また、*は不斉炭素原子を表わす。)
で示される光学活性なサリチリデンアミノアルコール化合物(以下、サリチリデンアミノアルコール化合物(1)と略記する。)について説明する。
【0006】
サリチリデンアミノアルコール化合物(1)の式中、*は不斉炭素原子を表わし、R1およびR2はそれぞれ同一または相異なって、低級アルキル基、アラルキル基またはアリール基を表わす。かかる低級アルキル基、アラルキル基またはアリール基は置換基を有していてもよい。
【0007】
低級アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、アリール基としては、例えばフェニル基等およびフェニル基等の芳香環に、例えばアルキル基、アルコキシ基等の置換基が置換した2−メトキシフェニル基、2−tert−ブトキシ−5−tert−ブチルフェニル基、2−オクチルオキシ−5−tert−ブチルフェニル基等が挙げられる。また、アラルキル基としては、例えば上記したアリール基とアルキル基とから構成されるものが挙げられ、具体的には、ベンジル基、2−メトキシベンジル基等が挙げられる。
【0008】
また、上記サリチリデンアミノアルコール化合物(1)の式中、X1はニトロ基、塩素原子または水素原子を表わし、X1がニトロ基のとき、X2は水素原子を、X1が塩素原子のとき、X2は塩素原子を、X1が水素原子のとき、X2はフッ素原子を表わす。
【0009】
かかるサリチリデンアミノアルコール化合物(1)としては、例えば光学活性なN−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、光学活性なN−(3,5−ジクロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、光学活性なN−(3−フルオロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、光学活性なN−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、光学活性なN−(3,5−ジクロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、光学活性なN−(3−フルオロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、
【0010】
光学活性なN−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−tert−ブトキシフェニル)−3−フェニル−1−プロパノール、光学活性なN−(3,5−ジクロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−tert−ブトキシフェニル)−3−フェニル−1−プロパノール、光学活性なN−(3−フルオロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−tert−ブトキシフェニル)−3−フェニル−1−プロパノール、光学活性なN−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−オクチルオキシフェニル)−1−プロパノール、光学活性なN−(3,5−ジクロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−オクチルオキシフェニル)−1−プロパノール、光学活性なN−(3−フルオロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−オクチルオキシフェニル)−1−プロパノール等が挙げられる。
かかるサリチリデンアミノアルコール化合物(1)には、R体およびS体の光学活性体があるが、本発明にはそのどちらを用いてもよい。
【0011】
なお、かかるサリチリデンアミノアルコール化合物(1)は、例えば一般式(2)
で示される光学活性なアミノアルコール類(以下、アミノアルコール類(2)と略記する。)と一般式(3)
(式中、X1およびX2は前記と同じ意味を表す。)
で示されるサリチルアルデヒド誘導体(以下、サリチルアルデヒド誘導体(3)と略記する。)とを反応させることにより製造することができる。
【0012】
アミノアルコール類(2)としては、例えば光学活性な2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、光学活性な2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、光学活性な2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−tert−ブトキシフェニル)−3−フェニル−1−プロパノール、光学活性な2−アミノ−1,1−ジ(5−tert−ブチル−2−オクチルオキシフェニル)−1−プロパノール等が挙げられる。かかるアミノアルコール類(2)には、R体およびS体の2種類の光学活性体があるが、目的とするサリチリデンアミノアルコール化合物(1)に応じて適宜選択すればよい。
【0013】
また、サリチルアルデヒド誘導体(3)としては、例えば2−ヒドロキシ−5−ニトロベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−3,5−ジクロロベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−3−フルオロベンズアルデヒド等が挙げられる。その使用量は、アミノアルコール類(2)に対して、通常1〜2モル倍、好ましくは1〜1.5モル倍である。
【0014】
アミノアルコール類(2)とサリチルアルデヒド誘導体(3)との反応は、通常その両者を混合すればよく、反応温度は、通常20〜150℃、好ましくは50〜120℃である。反応は、通常溶媒の存在下に行われ、溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、例えばクロルベンゼン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。これら溶媒はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用い手もよい。また、その使用量は特に限定されるものではない。
【0015】
アミノアルコール類(2)とサリチルアルデヒド誘導体(3)との反応は、通常定量的に進行するため、得られた反応液からサリチリデンアミノアルコール化合物(1)を取り出すことなく、銅(II)化合物との反応に用いてもよいし、該反応液から、濃縮、晶析等の処理により、サリチリデンアミノアルコール化合物(1)を取り出し用いてもよい。もちろん取り出したサリチリデンアミノアルコール化合物(1)は、再結晶等の通常の精製手段により精製した後、用いてもよい。
【0016】
銅(II)化合物としては、例えば酢酸銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、臭化銅(II)、塩化銅(II)等の2価の銅化合物が挙げられる。これらは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0017】
銅(II)化合物の使用量は、サリチリデンアミノアルコール化合物(1)に対して、通常0.9〜1.5モル倍であり、好ましくは0.9〜1.2モル倍である。
【0018】
サリチリデンアミノアルコール化合物(1)と銅(II)化合物との反応は、通常溶媒中で実施される。溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、例えば酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール系溶媒、例えばジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、例えばヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒等が挙げられる。また、反応で得られた不斉銅錯体を、プロキラルなオレフィン類のジアゾ化反応の触媒として用いる場合であって、該プロキラルなオレフィン類が液体であるときは、該プロキラルなオレフィン類を溶媒として用いてもよい。なお、溶媒の使用量は、特に制限されない。
【0019】
反応温度は、通常20〜120℃、好ましくは20〜100℃である。
【0020】
反応終了後、反応液を晶析処理することにより、目的とする不斉銅錯体が結晶として析出してくる。晶析処理としては、例えば反応液をそのままもしくは濃縮処理した後、冷却する方法、不斉銅錯体を溶解しにくい溶媒(貧溶媒)と反応液を混合する方法、この両者を併用した、反応液と貧溶媒を混合し、冷却する方法等が挙げられ、不斉銅錯体結晶の取得量の面で、反応液と貧溶媒を混合する方法および反応液と貧溶媒を混合し、冷却する方法が好ましい。
【0021】
反応液を冷却する場合の冷却温度は、通常−50〜30℃、好ましくは−10〜20℃である。
【0022】
反応液と貧溶媒を混合する場合の貧溶媒としては、不斉銅錯体を溶解しにくい溶媒であれば特に限定されないが、例えばヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒が挙げられる。貧溶媒の使用量は、サリチリデンアミノアルコール化合物(1)と銅(II)化合物との反応に用いた溶媒の種類や使用量に応じて、適宜設定すればよい。なお、サリチリデンアミノアルコール化合物(1)と銅(II)化合物との反応の溶媒として、貧溶媒を用いた場合には、反応温度や溶媒の使用量等の反応条件によっては、反応終了後に、反応液から不斉銅錯体結晶が析出していることがあり、この場合には、析出した不斉銅錯体結晶をそのまま取り出してもよい。
【0023】
析出した不斉銅錯体結晶は、濾過性もよく、通常の濾過操作により容易に取り出すことができる。
【0024】
取り出した不斉銅錯体は、例えばプロキラルなオレフィン類とジアゾ酢酸エステル類との反応において触媒活性を示す。
【0025】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでない。
【0026】
実施例1
(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール19.6gおよび酢酸銅(II)8.96gをトルエン160g中で混合し、内温80℃で1時間攪拌、保持した。その後、反応液を内温10℃に冷却したところ、青緑色の結晶が析出した。該結晶を濾取し、冷トルエン50gで洗浄、さらに室温で乾燥させ、[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体19.1gを得た。収率:82.0%。
【0027】
実施例2
(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール19.6gおよび酢酸銅(II)8.96gをトルエン100g中で混合し、内温80℃で1時間攪拌、保持した。その後、同温度で、反応液にヘプタン100gを加えたところ、青緑色の結晶が析出した。さらに、結晶が析出した反応懸濁液を、内温10℃に冷却し、析出結晶を濾取した。濾取した結晶を、ヘプタンで洗浄し、室温で乾燥させ、[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体22.1gを得た。収率:99.0%。
【0028】
実施例3
(R)−N−(3,5−ジクロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール0.42gおよび酢酸銅(II)0.18gをトルエン10g中で混合し、内温80℃で1時間攪拌、保持した。その後、同温度で、反応液にヘプタン10gを加えたところ、青緑色の結晶が析出した。さらに、結晶が析出した反応懸濁液を、内温10℃に冷却し、析出結晶を濾取した。濾取した結晶を、ヘプタンで洗浄し、室温で乾燥させ、[(R)−N−(3,5−ジクロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体0.46gを得た。収率:97.9%。
【0029】
実施例4
(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール0.38gおよび酢酸銅(II)0.20gをトルエン10g中で混合し、内温80℃で1時間攪拌、保持した。その後、銅温度で、反応液にヘプタン10gを加えたところ、青緑色の結晶が析出した。さらに、結晶が析出した反応懸濁液を、内温10℃に冷却し、析出結晶を濾取した。濾取した結晶を、ヘプタンで洗浄し、室温で乾燥させ、[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール]銅錯体0.434gを得た。収率:99.1%。
【0030】
参考例1
窒素置換した100mLシュレンク管に、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン33.06gおよび[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体4.97mgを加え、フェニルヒドラジン4mgを添加した後、内温80℃でジアゾ酢酸エチル1.14gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに同温度で30分攪拌、保持し、ガスクロマトグラフィーにより分析すると、菊酸エチルエステルのジアゾ酢酸エチルに対する収率は、97.6%、トランス体/シス体比=58/42であった。液体クロマトグラフィーにより光学純度を分析したところ、トランス体は63%e.e.、シス体は57%e.e.であった。
【0031】
参考例2
参考例1において、[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体の使用量を5.22mgとした以外は、参考例1と同様に実施した。菊酸エチルエステルのジアゾ酢酸エチルに対する収率は97.6%、トランス体/シス体比=60/40であった。トランス体の光学純度は61%e.e.、シス体の光学純度は56%e.e.であった。
【0032】
実施例7
参考例1において、[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール]銅錯体4.97mgに代えて、[(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール]銅錯体4.38mgを用いた以外は、参考例1と同様にして実施した。菊酸エチルエステルのジアゾ酢酸エチルに対する収率は96.5%、トランス体/シス体比=61/39であった。トランス体の光学純度は55%e.e.、シス体の光学純度は47%e.e.であった。
【0033】
比較例1
(R)−N−サリチリデン−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール1.0gおよび酢酸銅(II)0.51gをトルエン5g中で混合し、内温80℃で1時間攪拌、保持した後、ヘプタン50gを加えたが、結晶の析出は見られなかった。内温を10℃まで冷却したが、結晶は析出せず、均一な溶液のままであった。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、光学活性なサリチリデンアミノアルコール化合物のサリチリデン部位の3位または5位に、ニトロ基またはハロゲン原子を有するサリチリデンアミノアルコール化合物と、銅(II)化合物を、有機溶媒中で反応させ、晶析処理することにより、不斉銅錯体が結晶として容易に析出し、収率よく取り出すことができる。ジアゾ化反応等の触媒として有用な不斉銅錯体が、結晶として得ることができるため、例えば保存、移送等の面で有利である。
Claims (4)
- 銅(II)化合物が酢酸銅(II)である請求項1記載の不斉銅錯体結晶の製造方法。
- 反応液を冷却して、不斉銅錯体結晶を晶析する請求項1に記載の不斉銅錯体結晶の製造方法。
- 反応液に貧溶媒を添加して、不斉銅錯体結晶を晶析する請求項1に記載の不斉銅錯体結晶の製造方法。
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