JP4737474B2 - 半導体素子 - Google Patents

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Description

本発明は、電流通路として複数のカーボンナノチューブを用いた半導体素子、およびこの半導体素子を用いた半導体装置に関する。
薄膜トランジスタ(TFT)は液晶ディスプレイやELディスプレイなどの表示装置用の画素スイッチング素子として広く用いられている。また、近年では同一基板上で画素アレイのドライバ回路もTFTによって形成される例が増えている。従来、こうしたTFTはアモルファスや多結晶のシリコンを用いてガラス基板上に作製されていた。しかし、こうしたシリコンを用いたTFTの作製に用いられるCVD装置は非常に高額であり、TFTを用いた表示装置などの大面積化は製造コストの大幅な増加を伴うという問題点があった。また、アモルファスや多結晶のシリコンを成膜するプロセスは極めて高い温度で行われるため、基板として使用可能な材料が限られており、軽量な樹脂基板等が使用できないといった制限があった。
カーボンナノチューブ(以下、CNTと略す)は炭素のみからなる筒状炭素分子であり、炭素原子の六員環で構成されるグラフェンシートを巻いた構造をとっている。1枚のグラフェンシートを丸めて筒状になったCNTは、単層ナノチューブ(以下、SWNTと略す)とよばれ、直径の異なる円筒状のCNTが複数層積層されたCNTは、多層ナノチューブ(以下、MWNTと略す)と呼ばれる。SWNTの直径は約1nm、MWNTは数十nm程度である。CNTでは、直径の違い以外に、グラフェンシートを丸める向きの違い、即ち、円周方向に対する炭素原子の六員環の配向の違いによって、らせん度(カイラリティ)の異なる種々のCNT、例えば、らせん型CNT、ジグザグ型CNT又はアームチェア型CNT等がある。SWNTでは、らせん度の違いにより、金属性と半導体性の両方の性質が現れる。
上記したような特徴を有するSWNTを、例えば化学的気相成長法(CVD)によってランダムにソース/ドレイン電極間に成長させることにより、チャネル層がSWNTからなる電界効果トランジスタを作製することができる。さらに、このSWNTからなるチャネル層は、CNTを液体中に分散し、基板上に塗布・堆積、印刷することによっても形成することが可能である。
非特許文献1では、このようにして形成されたCNTのランダムネットワークでは、多くの接触が形成されてカーボンナノチューブ間の接続が発生し、薄膜トランジスタのチャネル層に利用することができると報告している。前記非特許文献1によれば、チャネル層における単層カーボンナノチューブの密度が1本/μm程度の時には、on/off比が5桁、移動度7cm/Vsが得られ、良好な薄膜トランジスタを作製できたとしている。
CNTのランダムネットワークは、前述したように、CNTの分散液を塗布、あるいは、印刷することで形成できる。このプロセスは大面積化が安価に実現可能であると共に、そのプロセス温度が低く、基板として用いる材料を選択する際の制限が少ない。そのため、従来から用いられている、ガラス基板上に形成されたシリコン系のTFTに比べて、大幅に製造コストを抑えることが可能である。近年、CNTのランダムネットワークを用いたTFTが盛んに報告されるようになり、例えば非特許文献2〜4などの報告例がある。
E.S.Snow et al.,Applied Physics Letters,vol.82,p.2145,(2003)。 E.Artukovic,M.Kaempgen,D.S.Hecht,S.Roth,G.Gruner,Nano Letters vol.5,p.757,(2005). S.−H.Hur,O.O.Park,J.A.Rogers,Applied Physics Letters,vol.86,p.243502(2005). T.Takenobu,T.Takahashi,T.Kanbara,K.Tsukagoshi,Y.Aoyagi,Y.Iwasa,Applied Physics Letters,vol.88,p.33511,(2006).
一般的に、MOS型の電解効果トランジスタの電気特性を向上させるためには、チャネル層の電気特性向上、ゲート絶縁膜の特性向上、チャネル層とソースおよびドレイン電極の界面の電気抵抗の低減などが必要となる。特に、CNTのランダムネットワークをチャネル層に用いたTFTの特性向上には、チャネル層とソースおよびドレイン電極の界面の電気抵抗の低減が重要な課題となる。
ここで、CNTはその微小さ故に、電極金属との接触面積が小さい。また、CNTと電極金属の電子状態のミスマッチにより、界面にショットキー障壁が生じてしまう。これらの要因により、CNTのランダムネットワークをチャネル層に用いたTFTは、本来期待されるオン電流、ON/OFF比が得られていない。
その問題に対して、非特許文献5には、CNTと金属の界面に金属カーバイドの領域を形成することで接触抵抗を下げる方法が示されている。しかし、金属のカーバイド化を固相反応で行うには極めて高い温度が必要になるため、素子作製のための材料、プロセス及び素子構造上等の制約が多い。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明の目的は、CNTと電極界面の接触抵抗を低減し、CNTのランダムネットワークを電流通路とする半導体素子の電気特性を向上することを目的とする。また、本発明は、電気特性が向上したCNTのランダムネットワークを電流通路とする半導体素子を要素とした半導体装置を提供することを目的とする。
Y.Zhang,T.Ichihashi,E.Landree,F.Nihey,S.Iijima,Science vol.285,p.1719(1999).
本発明の半導体素子は、
複数のカーボンナノチューブで構成された電流通路を有し、
前記電流通路と接続された2つ以上の電極を有し、
前記電極のうち少なくとも1つ以上の電極が、金属とSP混成軌道を有する炭素材料の混合物で構成されることを特徴とする半導体素子である。
また、本発明の半導体素子は、
複数のカーボンナノチューブで構成された電流通路を有し、
前記電流通路と接続された2つ以上の電極を有し、
前記電極のうち少なくとも1つ以上の電極が、金属とSP軌道を有する炭素材料と樹脂の混合物で構成されることを特徴とする半導体素子である。
本発明の半導体素子の電極に混合されるSP混成軌道を有する炭素材料は、具体的には、マルチウォール型のカーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラフェン、グラッシーカーボン、グラファイト粒子、フラーレンなどである。
また、本発明の半導体素子は、
複数のカーボンナノチューブで構成された電流通路が、カーボンナノチューブ分散液の塗布または印刷工程と、分散液の乾燥工程とで形成されたことを特徴とする。
さらに、本発明の半導体素子は、
前記複数のカーボンナノチューブで構成された電流通路と接続された電極が、塗布または印刷工程と、乾燥および焼結工程とで形成されたことを特徴とする。
本発明によれば、CNTと電極界面の接触抵抗を低減し、CNTのランダムネットワークを電流通路とする半導体素子の電気特性を向上することができる。また、本発明による半導体素子は、印刷法など、低コスト、大面積化に適した製造方法が使用可能である。したがって、本発明の半導体素子を用いることで、電気特性が向上したCNTのランダムネットワークを電流通路とする半導体素子を要素とした、半導体装置を低コストで提供することが出来る。
本発明の第1の実施形態である、CNTのランダムネットワークをチャネル層に用いた電界効果トランジスタの模式断面図を示したものである。 図1aで示した電界効果トランジスタのチャネル層、およびソース・ドレイン電極の部分を拡大した平面図である。 本発明の第2の実施形態である、CNTのランダムネットワークをチャネル層に用いた電界効果トランジスタの模式断面図を示したものである。 図1bで示した電界効果トランジスタのチャネル層、およびソース・ドレイン電極の部分を拡大した平面図である。 本発明の第3の実施形態である、CNTのランダムネットワークを半導体層に用いたショットキーダイオードの模式断面図を示したものである。 図1bで示したショットキーダイオードの半導体層、および、電極の部分を拡大した平面図である。 本発明の半導体素子を複数個用いて製造した半導体装置の例を示したものである。 図4aに示した半導体装置を構成する基本セルの第1の例として、強誘電体メモリの基本セルの構成を示したものである。 図4aに示した半導体装置を構成する基本セルの第2の例として、表示装置の基本セルの構成を示したものである。 図4aに示した半導体装置を構成する基本セルの第3の例として、センサアレイ装置の基本セルの構成を示したものである。 図4aに示した半導体装置を構成する基本セルの第4の例として、ダイオードを使用したセンサアレイ装置の基本セルの構成を示したものである。
符号の説明
11 :支持基板
12 :ゲート電極
13 :ゲート絶縁膜
14 :ソース電極
14b:ソース電極
15 :ドレイン電極
15b:ドレイン電極
16 :チャネル層
16b:チャネル層
17 :多層カーボンナノチューブ
18 :単層ナノチューブ
21 :支持基板
22 :ゲート電極
23 :ゲート絶縁膜
24 :ソース電極
24b:ソース電極
25 :ドレイン電極
25b:ドレイン電極
26 :チャネル層
26b:チャネル層
27 :グラッシーカーボンの粒子
28 :単層ナノチューブ
31 :支持基板
34 :第1の電極
34b:第1の電極
35 :第2の電極
35b:第2の電極
36 :半導体層
36b:半導体層
37 :グラファイト粒子
38 :単層ナノチューブ
41 :X−周辺回路
42 :Y−周辺回路
43 :基本セル
44b:ビット線
44c:ビット線
44d:ビット線
44e:ビット線
45b:ワード線
45c:ワード線
45d:ワード線
45e:ワード線
46b:プレート線
46c:プレート線
46d:プレート線
47b:電界効果トランジスタ
47c:電界効果トランジスタ
47d:電界効果トランジスタ
47e:ダイオード
48b:強誘電体コンデンサ
48c:電気泳動型マイクロカプセル
48d:可変抵抗
48e:可変抵抗
51〜54:ビット線
61〜64:ワード線
66〜69:プレート線
ショットキー障壁は、金属と半導体の仕事関数あるいはイオン化エネルギーの差により、半導体中の界面付近のキャリヤが金属へ移動し、半導体の界面に空乏層が生じることに由来する。ショットキー障壁起因の半導体/金属界面の接触抵抗を下げるためには、主として次の2つの手段がある。
第1に、接触させる2つの材料の仕事関数(イオン化ポテンシャル)をなるべく揃えて、生じるショットキー障壁のエネルギーバリアの高さを下げる方法である。例えば、p型の半導体との接触を取るためには、仕事関数の大きな、金、白金又はニッケルなどが適している。反対に、n型の半導体との接触を取るためには、仕事関数の小さな、銀、アルミ、チタン又はクロムなどが適している。
第2に、接触させる半導体のキャリヤ密度をなるべく高くして、半導体の界面に生じる空乏層の厚さを薄くする方法である。空乏層の厚さが薄くなれば、ショットキー障壁が生じてもキャリヤのトンネル確率が大きくなり、接触抵抗を下げることが出来る。シリコンのCMOSでは、一般的に、pチャンネルのコンタクト部には高濃度のpドープ領域を、nチャンネルのコンタクト部には高濃度のnドープ領域をそれぞれ設け、金属との接触抵抗を下げている。
グラファイトやグラフェンシートなど、炭素原子の六員環で構成される物質は、SP混成軌道によるπ電子が電気伝導に寄与している。これらの物質の電子状態は、炭素の六員環の周期性で決まっており、ゼロギャップの半導体となる。したがって、室温で多数のキャリヤが励起されている。一方、CNTは、前述したように、炭素のみからなる筒状炭素分子であり、炭素原子の六員環で構成されるグラフェンシートを巻いた構造をとっている。CNTの電子状態は、前述の炭素の六員環の周期性に加えて、円周の周期境界条件で決められる。適当なカイラリティを有するSWNTは、電子のエネルギーバンドにギャップを生じて半導体となる。このように、グラファイトやグラフェンシートなどの炭素材料と、半導体のSWNTの電子状態は、炭素の六員環の周期性を基礎としており、極めて似ている。したがって、半導体のSWNTとグラフェンシートの接触界面では、半導体のSWNTと金属の接触界面でみられるショットキー障壁を生じにくく、接触抵抗は低い。さらに、グラフェンシートなどの炭素材料は、室温で多数のキャリヤが励起されているので、金属との接触界面で生じる空乏層の厚さが薄くなり、トンネル確率が増大し、接触抵抗は低い。これらの作用は、シリコンのCMOSにおける、コンタクト部の高濃度のドープ領域と同様である。したがって、半導体のSWNTを金属の電極に接続する際に、半導体のSWNT/グラフェンシート/金属のような構成をとることで、半導体のSWNTと金属の接続部でのショットキー障壁起因の接触抵抗を大きく低減させることができる。
CMOSにおける、金属/高濃度ドープ領域/チャンネルの構造は、フォトリソグラフィーおよびイオン注入法の微細化プロセス技術の発展に負うところが大きい。しかし、複数の半導体のSWNTで構成された電流通路に対して、グラファイトやグラフェンシートなどの炭素材料を選択的に形成するプロセス技術は無い。本発明の半導体素子では、複数の半導体のSWNTで構成された電流通路に対して、金属とグラフェンシートの砕片など炭素材料との混合物からなる電極で電気接触を取る構造を採用することで、上記のSWNT/グラフェンシート/金属の構成を容易に形成することが可能になった。このような構成を形成する部分は、グラフェンシートの砕片の混入比率と接触面積に応じた確率的なものである。しかしながら、通常のSWNT/金属のような直接的な接触に対して、接触抵抗の低減の効果が大きく、また、電気抵抗は電流経路の抵抗の最小値で決まるので、このような確率的な事象でも、実用上、充分な効果が得られる。
ここで、半導体のSWNTと金属の接続部でのショットキー障壁起因の接触抵抗を低減させるために電極金属に混入する炭素材料に要求される特徴は2つである。第1に、炭素の六員環の周期性を持つ材料であることである。そして、第2に、室温で多数のキャリヤが励起されていることである。このような材料の具体的な例として、グラフェンシート以外にも、グラファイト、グラッシーカーボン、カーボンナノホーン、マルチウォール型のカーボンナノチューブ又はフラーレンなどがあげられる。これらの材料では、等しく同様の効果が得られる。
また、金属と前述の炭素材料の砕片を混合した電極は、様々な方法で形成することが出来る。例えば、まず、銀または金のナノ粒子のコロイド溶液などに、前述の炭素材料の砕片を混合・分散させたものをインク又はペーストとして用意する。次に、インクジェットプリンタ又はディスペンサといった印刷・塗布装置を用いて、電極パタンを描画する。次に、パタンを乾燥させた後に熱処理を行い、金属を焼結・溶融させる。金属のナノ粒子は、表面活性が高く、バルクの金属に比べて非常に低い温度で焼結・溶融させることが出来る。
このようにして、プラスチック基板上にも、こうした電極を形成することが出来る。また、印刷法で用いる装置は、真空プロセスで用いる装置に比べ、一般的に低コストである。特に、大面積化に対しては、その効果が大きい。したがって、本発明の半導体素子は、大面積で安価な半導体装置に対して適用しやすく、大規模な表示装置やセンサアレイ等を低コストで製造することが可能となる。
本発明の電極材料に用いる金属は、公知の電極材料として知られている全ての材料が使用可能である。しかしながら、対象となる半導体素子のキャリヤが電子である場合は、銀、アルミニウム、チタン、タンタル、クロム又はタングステンなどの仕事関数の小さな元素を含むことが望ましい。反対に、対象となる半導体素子のキャリヤがホールである場合は、金、白金、イリジウム、パラジウム、コバルト又はニッケルなどの仕事関数の大きな元素を含むことが望ましい。こうした金属元素を含むことで、金属と混入させた炭素材料界面で両者の仕事関数・イオン化ポテンシャルを揃えることが出来るので、接触抵抗をさらに低減させることが可能である。
また、本発明の半導体素子の電極を印刷法で作製する場合には、金属ナノ粒子と炭素材料の砕片に加えて、さらに、樹脂を混合したインクを使用することも有効である。こうした樹脂の添加剤は、一般的にバインダと呼ばれている。バインダ樹脂の添加により、形成された電極の機械的強度、下地への密着力などが向上する。さらに、バインダ樹脂の接着性により、高融点金属材料等を用いた場合にもプロセス温度を低く保つことが可能になる。
以下、本発明の半導体素子の構成について述べる。
(実施形態1)
本発明の半導体素子の構造の一例を図1に示す。図1aは、本発明の第1の実施形態である、CNTのランダムネットワークをチャネル層に用いた電界効果トランジスタの模式断面図を示したものである。図1bは、電界効果トランジスタのチャネル層およびソース・ドレイン電極の部分を拡大した平面図である。
支持基板11上にゲート電極12が形成されている。さらに、前記ゲート電極12を覆うように、ゲート絶縁膜13が形成されている。前記ゲート絶縁膜13上には、チャネル長に応じた距離を隔ててソース電極14及びドレイン電極15が配置される。さらに、前記ゲート絶縁膜13、ソース電極14、ドレイン電極15に接するようにチャネル層16としてCNTのランダムネットワークが配置されている。上記のような構造で、本発明の半導体素子は形成されている。
本発明の半導体素子は、例えば以下のような作製方法で作製される。例えば、0.2mm厚のポリエチレンナフタレート基板11上に、銀のナノ粒子を溶媒で分散させたものをインクとして、例えばインクジェットプリンタを用いて所望のゲート電極12の形状を描画し、乾燥させる。次に、150℃で熱処理を行い、ゲート電極12を焼結させ、形成する。次に、有機高分子からなる絶縁体をゲート絶縁膜13として、前記ゲート電極12を覆うように塗布し、150℃で焼き締める。このゲート絶縁膜13の膜厚は特に制限されるものではない。しかし、薄すぎるとゲート電極と他の電極間のリーク電流を効果的に抑制することが困難となり、厚すぎるとゲートバイアス電圧による活性層のスイッチング現象を効果的に制御できなくなるため、10〜1000nmの範囲が好ましい。ソース電極14、ドレイン電極15を形成する際には、まず、表面が有機物で安定化された銀のナノ粒子とマルチウォール型のカーボンナノチューブを溶媒に分散させたインクを調合する。次に、このインクを、例えばインクジェットプリンタを用いて所望の電極の形状に描画し、乾燥させる。最後に、150℃で熱処理を行い、電極を焼結させる。電極を焼結させた後に、半導体特性を示す単層ナノチューブを溶媒中に分散させたCNTインクを、ディスペンサを用いて所定の場所に塗布、乾燥させ、半導体素子を作製した。
このような作製工程では、最高のプロセス温度も低く、支持基板11の材料として、多くのエンジニアリングプラスチックが使用可能である。したがって、製造される半導体装置に、柔軟性、透明性などの従来の固体シリコンの半導体集積回路では不可能であった付加価値を与えることが出来る。また、高価な真空装置も使用せず、製造コストも低く抑えることが出来る。また、本実施例では、インクジェットプリンタおよびディスペンサを印刷手段として用いたが、スクリーン印刷、凸版印刷又はオフセット印刷などの手段も、同様に用いることは可能である。
本発明の半導体素子の前記チャネル層16、ソース電極14及びドレイン電極15の部分の平面図を、図1bに拡大して示した。図1bの14bで示した領域は前記ソース電極14に相当し、15bで示した領域はドレイン電極15に相当する。これらの電極は、例えばマトリックスを構成する銀と、良導体の多層カーボンナノチューブ17の混合物で構成されている。これらの電極は、銀のナノ粒子と多層カーボンナノチューブの混合物のインクで電極を描画した後に、ナノ銀粒子の表面が溶融する温度以上で焼結し、形成されている。したがって、形成されたソース電極14b、ドレイン電極15bで、多層カーボンナノチューブ17とマトリックスの銀は、完全に密着している。室温程度の環境温度では、多層カーボンナノチューブ17中のキャリヤは充分に励起されており、接触抵抗は低い。
図1bの16bで示した領域は、前記チャネル層16に相当する。このチャネル層16bでは、複数の半導体の単層ナノチューブ18がランダムに配列、接合し、全体で1つの半導体層を構成している。前記ソース電極14bとチャネル層16bとの接合・オーバーラップ部、およびドレイン電極15bとチャネル層16bとの接合・オーバーラップ部では、前記ソース電極14bおよびドレイン電極15b中の前記多層カーボンナノチューブ17と、前記チャネル層16bの単層ナノチューブ18が多数箇所で接している。この接触箇所では、電極の多層カーボンナノチューブ17のSP混成軌道で作られるバンドと、チャネル層16bの単層ナノチューブ18のSP混成軌道で作られるバンドとの間で、電荷キャリヤのやり取りがスムーズに行われる。
本発明の半導体素子では、銀から、多層カーボンナノチューブを経て、複数の半導体の単層ナノチューブ18へと、スムーズにキャリヤが移動し、電極部でのコンタクト抵抗が低減できた。その結果、本発明の半導体素子では、オン電流、ON/OFF比などの電気特性が向上した。
(実施形態2)
また、本発明の半導体素子の構造の第2の例を図2に示す。図2aは、本発明の第2の実施形態である、CNTのランダムネットワークをチャネル層に用いた電界効果トランジスタの模式断面図を示したものである。図2bは、電界効果トランジスタのチャネル層およびソース・ドレイン電極の部分を拡大した平面図である。
支持基板21上にチャネル長に応じた距離を隔てソース電極24及びドレイン電極25が配置されている。前記ソース電極24及び前記ドレイン電極25に接するように、チャネル層26としてCNTのランダムネットワークが配置されている。さらに、前記ソース電極24、前記ドレイン電極25および前記チャネル層26を覆うように、ゲート絶縁膜23が形成されている。さらにその上にゲート電極22が形成されている。上記のような構造で、本発明の第2の実施形態の半導体素子は構成されている。
この半導体素子も前記の第1の実施形態の素子と同様に、塗布・印刷手法を用いて作製することが出来る。まず、表面が有機物で安定化された金のナノ粒子とグラッシーカーボンの粒子およびバインダとなる樹脂を適当な溶媒で分散させた電極インクを調合する。次に、基板11上に、このインクを用いて所望のソース電極24、ドレイン電極25の形状に描画し、乾燥させる。さらに、半導体特性を示す単層ナノチューブを溶媒中に分散させた分散液を、ディスペンサを用いて、所定の場所にチャネル層26を形成するように塗布し、乾燥させる。次に、180℃で熱処理を行い、電極を焼結させる。この焼結熱処理の過程では、電極インクのバインダ樹脂が一度軟化し、ソース電極24、ドレイン電極25と単層ナノチューブの密着性が高まる。この後、有機高分子からなる絶縁体をゲート絶縁膜23として、インクジェットプリンタで、前記ソース電極24、前記ドレイン電極25および前記チャネル層26を覆うように塗布し、150℃で焼き締める。最後に、銀粒子を含むペーストをスクリーン印刷法で、所望のゲート電極22の形状に印刷し、乾燥、熱処理により焼結させる。
本発明の半導体素子の前記チャネル層26、ソース電極24及びドレイン電極25の部分の平面図を、図2bに拡大して示した。図2bの24bで示した領域は前記ソース電極24に相当し、25bで示した領域はドレイン電極25に相当する。これらの電極は、例えばマトリックスを構成する金と、良導体のグラッシーカーボンの粒子27と、バインダ樹脂の混合物で構成されている。形成されたソース電極24b、ドレイン電極25bで、グラッシーカーボンの粒子27とマトリックスの金は、完全に密着している。室温程度の環境温度では、グラッシーカーボンの粒子27中のキャリヤは充分に励起されており、接触抵抗は低い。
図2bの26bで示した領域は、前記チャネル層26に相当する。このチャネル層26bでは、複数の半導体の単層ナノチューブ28がランダムに配列、接合し、全体で1つの半導体層を構成している。このチャネル層26bを形成した後の熱処理により、電極中のバインダ樹脂が軟化し、多数の単層ナノチューブ28が電極中に取り込まれている。この結果、前記前記ソース電極24bとチャネル層26bの接合・オーバーラップ部、およびドレイン電極25bとチャネル層26bの接合・オーバーラップ部では、前記ソース電極24bおよびレイン電極25b中の良導体のグラッシーカーボンの粒子27と、前記チャネル層26bの単層ナノチューブ28が多数箇所で接している。これにより、電極の良導体のグラッシーカーボンの粒子27のSP混成軌道で作られるバンドと、チャネル層26bの単層ナノチューブ28のSP混成軌道で作られるバンドとの間で、電荷キャリヤのやり取りがスムーズに行われる。
本発明の例の半導体素子では、金から、グラッシーカーボンの粒子27を経て、複数の半導体の単層ナノチューブ28へと、スムーズにキャリヤが移動し、電極部でのコンタクト抵抗が低減できた。その結果、本発明の半導体素子では、オン電流、ON/OFF比などの電気特性が向上した。
以上のように、本発明の半導体素子は、複数のカーボンナノチューブで構成された電流通路を有する、高性能な電界効果型のトランジスタを提供することが出来る。さらに、本発明の半導体素子は、複数のカーボンナノチューブで構成された電流通路を有する、高性能な整流素子も提供することが出来る。
(実施形態3)
本発明の半導体素子の構造の一例を図3に示す。図3aは、本発明の第3の実施形態である、CNTのランダムネットワークを半導体層に用いたダイオードの模式断面図を示したものである。図3bは、ダイオードの半導体層、および、電極の部分を拡大した平面図である。
支持基板31上に半導体層36としてCNTのランダムネットワークが配置されている。半導体層36の一端には、第1の電極34が配置されている。半導体層36の他方の端には、第2の電極35が配置されている。
本発明の半導体素子の拡大した平面図の図3bの34bで示した領域は前記第1の電極34に相当し、35bで示した領域は第2の電極35に相当する。第1の電極34bは、例えば銀ナノ粒子のインクで描画、焼結することで形成されている。第2の電極35bは、例えばマトリックスを構成する金と、良導体のグラファイト粒子37の混合物で構成されている。第2の電極35bは、金のナノ粒子とグラファイト粒子37の混合物のインクで描画した後に、金ナノ粒子の表面が溶融する温度以上で焼結し、形成されている。したがって、形成された第2の電極35bでは、グラファイト粒子37とマトリックスの金は、完全に密着している。
図3bの36bで示した領域は、前記半導体層36に相当する。この半導体層36bでは、複数の半導体の単層ナノチューブ38がランダムに配列、接合し、全体で1つの半導体層を構成している。ここでは、例えば、p型の特性を持つ単層ナノチューブを、半導体層36bを構成する材料として用いた。
第2の電極35bと半導体層36bの接合・オーバーラップ部では、前記第2の電極35b中のグラファイト粒子37と、前記半導体層36bの単層ナノチューブ38が多数箇所で接している。この接触箇所では、金から、グラファイト粒子37を経て、複数のp型半導体の単層ナノチューブ38へと、スムーズにキャリヤが移動し、電極部でのコンタクト抵抗は低い。
一方、第1の電極34bと半導体層36bの接合・オーバーラップ部では、前記第1の電極34bを構成する銀と、前記半導体層36bのp型半導体の単層ナノチューブ38が接している。銀の仕事関数は、p型の単層ナノチューブのイオン化ポテンシャルに比べて低く、この界面では、ショットキー障壁が形成される。
従来の複数のカーボンナノチューブで構成された電流通路を有する半導体素子では、このようなショットキー障壁が、第1の電極34bおよび第2の電極35bの双方で形成され、半導体のパフォーマンスを著しく低下させた。しかし、本発明の半導体素子では、第3の実施形態のように、特定の接続部のみにショットキー障壁を形成することが可能になり、ショットキー型の整流機能を持たせた半導体素子を提供することが可能である。
(実施形態4)
次に、本発明の半導体素子を複数個用いて製造した半導体装置の例を図4に示す。図4aにはこの半導体装置の接続関係の例を示した。図4bからeには、この半導体装置を構成する基本セルの例を示した。
この半導体装置は、複数のビット線51〜54、ビット線と直交する複数のワード線61〜64および複数のプレート線66〜69を有している。前記ビット線51〜54の一端は、Y−周辺回路42に接続されておいる。前記ワード線61〜64およびプレート線66〜69の一端は、X−周辺回路41に接続されている。X−周辺回路41およびY−周辺回路42は、それぞれデコーダ回路、ドライバ回路及びOn/Offスイッチなどで構成されている。それぞれのビット線51〜54と、それぞれのワード線61〜64およびプレート線66〜69が交差する領域には、基本セル43が配置されている。図4では、4×4のアレイ状に基本セル43を配置した半導体装置の例を示した。基本セル43には、それぞれ3つの接続点を有し、各接続点は、ビット線、ワード線及びプレート線にそれぞれ接続されている。例えば、図4中の破線で囲まれた基本セルは、ビット線52、ワード線62及びプレート線67に接続されている。
基本セル43の1つの例を図4bに図示した。この例では、基本セルは、1つの電界効果トランジスタ47bと、前記電界効果トランジスタ47bと直列接続された、強誘電体コンデンサ48bから構成されている。強誘電体コンデンサ48bの他方の端子はプレート線46bに接続されている。電界効果トランジスタ47bの他方の端子はビット線44bに、電界効果トランジスタ47bのゲート電極はワード線45bに接続されている。電界効果トランジスタ47bは、選択トランジスタであり、本発明による、実施形態1または2に記載された薄膜トランジスタが用いられている。この電界効果トランジスタ47bの作用により、2次元アレイ中で、所定の強誘電体コンデンサ48bが選択される。選択された強誘電体コンデンサ48bには、ビット線44bとプレート線46bの電位差で決められる規定の電圧が印加され、強誘電体RAMとして機能する。実施形態1または2で説明してきたように、本発明の半導体装置は、プラスチック基板上に印刷法で作製ことが可能であるので、大面積の強誘電体RAMを安価に製造することが可能である。また、本発明による半導体素子は、電流経路における寄生抵抗を低くすることが出来るので、選択トランジスタ47bで生じる電圧降下を小さく出来る。そのため、強誘電体RAMの動作マージンが広くなり、動作の安定性が向上する。
基本セル43の第2の例を図4cに図示した。この例では、基本セルは、1つの電界効果トランジスタ47cと、前記電界効果トランジスタ47cと直列接続された、いわゆる電子インクと呼ばれる、電気泳動強誘マイクロカプセル48cから構成されている。電気泳動型マイクロカプセル48cの他方の端子はプレート線46cに接続されている。電界効果トランジスタ47cの他方の端子はビット線44cに、電界効果トランジスタ47cのゲート電極はワード線45cに接続されている。電界効果トランジスタ47cは選択トランジスタであり、本発明による実施形態1または2に記載された薄膜トランジスタが用いられている。この電界効果トランジスタ47cの作用により、2次元アレイ中で、所定の電気泳動型マイクロカプセル48cが選択される。選択された電気泳動型マイクロカプセル48cには、ビット線44cとプレート線46cの電位差で決められる規定の電圧が印加され、電気泳動型マイクロカプセル48cの表示状態を変更することが出来る。実施形態1または2で説明したように、本発明の半導体装置はプラスチック基板上に印刷法で作製ことが可能であるので、大面積かつ柔軟性のある表示装置を安価に製造することが可能である。また、本発明による半導体素子は電流経路における寄生抵抗を低くすることが出来るので、選択トランジスタ47cで生じる電圧降下を小さく出来る。そのため、表示装置の動作マージンの向上および表示切替時の消費電力を低減することが出来る。
基本セル43の第3の例を図4dに図示した。この例では、基本セルは、1つの電界効果トランジスタ47dと、前記電界効果トランジスタ47dと直列接続された可変抵抗48dとから構成されている。可変抵抗48dの他方の端子はグランド接地されている。電界効果トランジスタ47dの他方の端子はビット線44dに、電界効果トランジスタ47dのゲート電極はワード線45dに接続されている。電界効果トランジスタ47dは選択トランジスタであり、本発明による実施形態1または2に記載された薄膜トランジスタが用いられている。この電界効果トランジスタ47dの作用により、2次元アレイ中で、所定の可変抵抗48dが選択される。選択された可変抵抗48dには、X−周辺回路41(図4)から、ビット線44d、電界効果トランジスタ47dを介して、一定の電流もしくは一定の電圧が印加され、可変抵抗48dの抵抗値を検出することが出来る構成になっている。可変抵抗48dとしては、磁界あるいは圧力により抵抗値が変化するものを用いることができる。すなわち、本実施形態の半導体装置は、磁場あるいは圧力の2次元的な分布を調べることが出来るセンサアレイである。実施形態1または2で説明してきたように、本発明の半導体装置はプラスチック基板上に印刷法で作製ことが可能であるので、大面積かつ柔軟性のあるセンサアレイを安価に製造することが可能である。また、本発明による半導体素子は、電流経路における選択トランジスタ47dで生じる抵抗を低くすることが出来るので、高精度なセンシングが可能になる。
上記の図4dのように、可変抵抗48dなどの一端をグランド接地して用いる素子では、基本セル内の選択スイッチはダイオードに置き換えることも可能である。1例を図4eに示した。基本セルは、ビット線44eに接続された1つのダイオード47eと、前記ダイオード47eと直列接続された可変抵抗48eから構成されている。可変抵抗48ed他方の端子はワード線45eに接続されている。前記ダイオード47eは、本発明による、実施例3に記載されたショットキーダイオードが用いられている。本発明の半導体装置はプラスチック基板上に印刷法で作製ことが可能であるので、大面積かつ柔軟性のあるセンサアレイを安価に製造することが可能である。また、この図4eの基本セルは、図4dの基本セルに比べて、グランド接地がないため、セルの回路が簡単になりアレイの高密度化に適している。
以上、本発明の実施例について説明したが、上述の例は、本発明の技術的思想に基づき種々に変形が可能である。
この出願は、2007年9月7日に出願された日本出願特願2007−232645を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
以上、実施形態及び実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。

Claims (9)

  1. 複数のカーボンナノチューブで構成された電流通路を有し、
    前記電流通路と接続された2つ以上の電極を有し、
    前記電極のうち少なくとも1つの電極が金属とSP混成軌道を有する炭素材料の混合物で構成されたことを特徴とする半導体素子。
  2. 複数のカーボンナノチューブで構成された電流通路を有し、
    前記電流通路と接続された2つ以上の電極を有し、
    前記電極のうち少なくとも1つの電極が金属とSP混成軌道を有する炭素材料と樹脂の混合物で構成されたことを特徴とする半導体素子。
  3. 前記混合物の電極を構成する炭素材料として、マルチウォール型のカーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラフェン、グラッシーカーボン、グラファイト又はフラーレンのうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体素子。
  4. 前記混合物の電極を構成する金属材料として、金、白金、イリジウム、パラジウム、コバルト又はニッケルのうち少なくとも1つの元素を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの請求項に記載の半導体素子。
  5. 前記混合物の電極を構成する金属材料として、銀、アルミニウム、チタン、タンタル、クロム又はタングステンのうち少なくとも1つの元素を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの請求項に記載の半導体素子。
  6. 前記複数のカーボンナノチューブで構成された電流通路が、カーボンナノチューブ分散液の塗布または印刷工程と、前記塗布または印刷された分散液の乾燥工程とで形成されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかの請求項に記載の半導体素子。
  7. 前記複数のカーボンナノチューブで構成された電流通路と接続された前記電極が、
    塗布または印刷工程と、乾燥および焼結工程とで形成されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの請求項に記載の半導体素子。
  8. 請求項1乃至7のいずれかの請求項に記載の半導体素子が、基板上に複数個形成された半導体装置。
  9. 前記基板が、樹脂または多層に積層された樹脂フィルムであることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
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