JP4736172B2 - レーダの信号処理回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
複数の受信アンテナ素子からの受信信号を処理するレーダの信号処理回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種のレーダ装置が知られており、複数の受信信号からターゲットを検出するものも知られている。例えば、特開平2000−155171号公報には、送信アンテナおよび受信アンテナを複数設け、これらを切り換えることによって、複数の受信信号を得、これに基づいてターゲットを検出するレーダ装置が示されている。
【0003】
「関連技術」
また、本出願人は、特願平11−271305号公報には、FM−CWレーダにおいて、複数の受信アンテナを利用するものが示されている。このレーダ装置では、受信アンテナを複数配置して上りフェーズと下りフェーズの2つのフェーズの受信信号をそれぞれ得る。次に、受信信号をそれぞれ周波数分析し、得られた複数の分析結果を周波数成分毎に平均化する。そして、判別しきい値を用いたピークサーチによってターゲットで生じたエコーを検出している。
【0004】
このように、複数のアンテナを利用することで、より広い視野で正確なターゲットの検出が行える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、複数の受信アンテナはすべて同じ指向性であり、それぞれにおいて最大検出距離のターゲットが検出できるように指向性の高いものが採用される。また、検出範囲外では誤検出を減らすために利得を低く抑えている。
【0006】
このため、これら受信アンテナは、その正面方向において、ターゲットの検出ができるように高利得(検出感度が高い)であるが、検出範囲の端およびこれに近い周辺部分では、その利得が急激に減少してしまう。
【0007】
従って、正面にターゲットが存在する場合には、強いエコーが得られるが、ターゲットの方位が検出範囲の端になるとエコーが弱くなり、雑音に埋もれて検出が困難になる場合も生じる。
【0008】
一方、検出範囲の端付近まで高利得を維持するアンテナも設計可能であるが、この場合には検出範囲外での利得が抑えられないため、誤検出を生じてしまうという問題がある。
【0009】
さらに、ターゲットが車両であった場合には、その散乱断面積が、正面に存在するときに比べ、側方になるほど大きく減少し、これによってもエコーが弱くなってしまう。そこで、ますますターゲット(車両)の検出が難しくなるという問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、互いに異なる複数位置に配置されるアンテナ素子で受信された複数の受信信号を取得する受信信号取得手段と、前記複数の受信信号の一部または全部について、1つの設定方位に位相を合わせて合成する処理を複数の設定方位に対し行い、各設定方位について指向性を持つ受信信号である方位別信号を複数の設定方位に対してそれぞれ算出する方位別信号算出手段と、この方位別信号算出手段で得られた前記複数の方位別信号を、各設定方位における大きな振幅の信号を残して合成することで1つの合成信号とする信号合成手段と、この信号合成手段において得られた合成信号に基づきエコーを検出するエコー検出手段と、を有することを特徴とする。ただし、アンテナ素子は実際に配置されている必要はなく、異なる位置の受信信号を取得できるならば、1つの素子を移動しても良く、さらに送信アンテナの位置を変えることにより、仮想的に受信アンテナの位置を変えても良い。
【0011】
このように、本発明では、設定方位毎に方位別信号を得る。この方位別信号では、設定方位の正面に位置するターゲットで生じるエコーが大きくなる。そこで、検出範囲のうち、アンテナ素子の利得が低下した方位に設定方位を設けることで高精度なターゲットの高精度な検出が行える。また、あらかじめ合成することで、1つの合成信号に対し、エコー検出処理を行えばよく、演算量を低減することができる。
【0012】
また、前記アンテナ素子は、最大検出距離のターゲットを検出できる最大利得を有し、さらにアンテナ素子間隔に依存して発生するグレーティングローブが生じる方位の利得が抑えられたことが好適である。アンテナ素子の利得を検出範囲外で十分低くすることで、グレーティングローブの悪影響を防止することができる。
【0013】
また、前記方位別信号算出手段は、前記アンテナ素子の指向性に基づく利得の変化に応じて、合成する受信信号の数を変化することが好適である。このようにすることで、利得の低下量を補償して全体としてほぼ均一な利得を得ることができる。
【0014】
また、前記方位別信号手段は、前記各受信信号について反射波が生じたターゲットの距離に応じて、前記各受信信号を複数のグループに分離する手段を有し、遠方領域に該当するグループでは、前記設定方位の設定数を少なく、かつ正面付近の方位に限定して受信信号を合成し、近接領域に該当するグループでは、前記所定の方位の設定数を多く、かつ側方部分にまで広げて受信信号を合成することが好適である。
【0015】
一般に、遠方領域では、比較的狭い領域のターゲット情報のみが必要であり、近傍では広い領域のターゲット情報が必要である。特に、道路上を走行する車両においては、この要求が強い。そこで、この要求に合わせて設定方位数を決定することで、演算量を適切なものとすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明をFM−CWレーダに適用した例について述べるが、本発明はパルスレーダやSS(スペクトル拡散)レーダにも適用することができる。
【0018】
図2に、レーダ装置の全体構成を示す。この例では、3つの受信アンテナ素子10−1〜10−3と、1つの送信アンテナ12を有している。送信機14からの高周波信号が送信アンテナ12に供給され、ここから送信波が送信される。この送信波は、FM−CW波であり、例えば時間の経過に従って三角波状に周波数が上昇下降を繰り返す電波である。
【0019】
そして、送信アンテナ12から送信された送信波がターゲット1に反射され、反射波が受信アンテナ素子10−1〜10−3に受信される。受信アンテナ素子10−1〜10−3で得られたターゲット1からの反射波は、受信機16−1〜16−3においてそれぞれ復調などの受信処理が行われる。そして、受信機16−1〜16−3で得られた受信信号が信号処理回路18に供給され、ここで所定の信号処理を受け、ターゲット1の位置、距離が検出される。
【0020】
ここで、本実施形態においては、設定方位として3つの方位を設定し、この設定方位を利用して、検出範囲の端においても十分な利得を維持する。これについて、以下に説明する。なお、以下の例では、受信アンテナ素子数と設定方位数が同一であるが、受信アンテナ素子数と設定方位数が同じである必要はなく、それぞれ3より多くてもよくまた少なくてもよい。
【0021】
図4に、この例における受信アンテナ10の方位面内指向性パターン、ターゲット1a、1bの位置および設定方位を示す。
【0022】
この例では、ターゲット1a、1bは、散乱断面積が同じものを2つと仮定し、ターゲット1aがほぼ正面方向(指向性が高い方向)、ターゲット1bが側方(指向性が低い方向)に存在していると仮定している。ここで、受信アンテナ素子10−1〜10−3のそれぞれの指向性は、図に示すように、正面方向で高利得で、検出範囲の端に向かって利得が下がっている。これは、正面方位で設定した最大検出距離のターゲットを検出可能な利得を有し、しかも、検出範囲外では利得を抑えて不要な誤検出を生じないようにするためである。
【0023】
次に、図3に信号処理回路18の構成を示す。受信機16−1〜16−3で得た3つの受信信号(ターゲット1a、1bからの反射波による信号)は、受信信号取得手段20に入力される。この受信信号取得手段20は、A/D変換器などで構成され、アナログの受信信号をA/D変換して、デジタルデータとして取り込む。なお、FM−CWレーダの場合、受信信号取得手段は、受信された反射波に送信波を混合して得たビート信号を各受信アンテナ素子10−1〜10−3の受信信号として取り込む。
【0024】
受信信号取得手段20で取得した受信信号のデジタルデータは、周波数分析手段22に供給される。この周波数分析手段22は、各受信信号に対し複素FFT(高速フーリエ変換)等の周波数分析を行い、受信アンテナ素子10−1〜10−3毎の3つの複素振幅情報を得る。この周波数分析手段22は、ターゲットの距離に応じて合成する受信信号の数を変化する操作を行なわない場合には、図11に示すように後述のエコー検出手段26の直前に配置し、ここで周波数分析を実施しても良い。この場合には受信信号が振幅のみで得られるならば伝搬遅延時間分を補正し位相を含めた複素数で得られるならば位相遅れを補正した上で、受信信号を合成する。
【0025】
この複素振幅情報は、ターゲット1a、1bの距離に応じた周波数において受信された反射波の振幅を示すものである。この例における複素振幅情報をプロットしたものを図5に示す。このように、ターゲット1aが受信アンテナ素子10−1〜10−3の正面に位置し距離が近いため、すべての受信アンテナ素子10−1〜10−3において、ターゲット1aの反射波が低い周波数で、大きな振幅となる。一方、ターゲット1bは、斜め方向に位置し距離が遠いため、すべての受信アンテナ10−1〜10−3において、高い周波数で小さな振幅の反射波になる。
【0026】
このように、すべての受信アンテナ素子10−1〜10−3は、同じ指向性を持っているためにほぼ同じ波形となり、ターゲット1aのエコーは強く現れるものの、ターゲット1bのエコーは弱い。従って、このターゲット1bからのエコーは、雑音によっては検出が不可能となる場合が生じる。さらに、ターゲット1a、1bが車両の場合には、その散乱断面積が一般的に正面方位では大きく、側方になると低下する。このため、エコーの強度差は一層大きくなる。
【0027】
ここで、本実施形態では、方位別信号算出手段24−1〜24−3を有している。この方位別信号算出手段24−1〜24−3は、3つの受信アンテナ素子10−1〜10−3からの各複素振幅情報を周波数成分毎に設定方位に位相を合わせて合成する。すなわち、各受信アンテナ素子10−1〜10−3間の距離をLとして、正面方向からの角度をθとした場合、各受信アンテナ素子10−1〜10−3間では、Lsinθだけ到来波の受信アンテナ素子までの距離が異なり、受信信号についてそれぞれ(2πL/λ)sinθの位相差を付けて合成することで、設定方位に位相を合わせて合成することができる。なお、λは送信波の周波数であり、周波数毎にこの演算を行う。
【0028】
このようにして、本実施形態では、信号の合成を3つの設定方位毎に行うため、3つの方位別信号が得られる。そして、このようにして得られた信号は、設定方位がそれぞれ異なるため、ターゲットが存在する付近を設定方位とした方位別信号で強いエコーが得られる。
【0029】
すなわち、図6に示すように、方位別信号(i)では、ターゲット1bにその方位が向いているため、ターゲット1bからの反射波による信号の振幅が大きくなる。また、方位別信号(ii)では、ターゲット1aがその方位の正面に当たり、ターゲット1aからの反射波による信号の振幅が大きい。方位別信号(iii)では、その設定方位の正面にターゲットは存在せず、その端にターゲット1aが位置するだけであり、ターゲット1aの反射波による信号として振幅の小さなものが得られ、ターゲット1bの反射波による信号は有意の振幅とならない。
【0030】
このことは、図12に示すように、設定方位(i)および(iii)では、それぞれの設定方位において各受信アンテナ素子10−1〜10−3の利得よりも高い利得が得られたことと等価である。
【0031】
このように、3つの方位別信号算出手段24−1〜24−3において方位別信号(i)〜(iii)が得られ、これがエコー検出手段26に供給される。エコー検出手段26は、方位別信号算出手段24−1〜24−3から送られてくる方位別信号(i)〜(iii)に対してそれぞれエコー検出を行う。このエコー検出手段26におけるエコー検出には、従来のピークサーチなどの手法を利用することができる。
【0032】
さらに、得られたエコーに対し、方位検出を行ってもよい。この方位検出の手法には、受信アンテナ素子毎のエコー検出結果を用いるが、DBF(Digitai Beam Forming)でもよいし、MUSIC(Multiple Signal Classification)やESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)に代表される高分解能推定法を用いてもよい。
【0033】
このように、本実施形態においては、複数の受信アンテナ素子10−1〜10−3からの受信信号についての複素振幅信号を設定方位毎に合成し、複数の方位別信号列を得る。これにより、アンテナ素子の利得が低下する方位に存在するターゲットのエコーも容易に検出でき、広い範囲に渡ってターゲットの正確な検出が行える。
【0034】
なお、方位別信号を合成するときには、すべてにおいて同じ数の受信信号を合成する必要はなく、むしろ設定方位が側方であるほど、素子指向性の利得の低下量に応じて合成数を多くすることが望ましい。これによって、図12に示すように検出範囲の端の領域における利得の低下が補償されてすべての方位で同程度の利得となり、同じ散乱断面積を持つターゲットではどの方位でもほぼ同じ強さのエコーを得ることができる。
【0035】
なお、信号を合成する際、受信アンテナ素子の素子間隔によっては、側方を設定方位とした場合に検出範囲外にグレーティングローブを生じる。しかし、受信アンテナ素子の指向性が検出範囲外で抑えられていれば問題ない。すなわち、各受信アンテナ素子において、検出範囲外の利得を十分低く抑えることで、そのグレーティングローブが実質的に検出されないことになり、問題が生じることを防止できる。
【0036】
次に、図8にレーダの信号処理回路の他の構成例を示す。この例では、方位別信号算出手段24−1〜24−3とエコー検出手段26との間に信号合成手段30が設けられている。そして、この信号合成手段30において、方位別信号算出手段24−1〜24−3から送られてくる複数の方位別信号を合成し1つの合成信号を得る。すなわち、図6に示した方位別信号を合成して、図9に示す合成信号を得る。これによって図7に示すように、すべての方位で同程度の利得となる合成指向性が得られたことと等価である。エコー検出手段26においては、1つの合成信号についてエコーの検出を行えばよく、その演算量を低減することができる。
【0037】
ここで、信号合成手段30における合成手法として、次のような方法がある。
【0038】
すなわち、各方位別信号の同一周波数成分に対して、
(i)振幅最大の信号を合成信号の周波数成分とする、
(ii)振幅の強い信号を複数選択し、平均して合成信号の周波数成分とする、
(iii)振幅の強い信号を複数選択し、振幅の強さに応じた重み付けを行った上で、平均して合成信号の周波数成分とする、
などの手法がある。いずれにしても、複数の方位別信号から、各設定方位における大きな振幅の信号を残すように合成して合成信号を得る。
【0039】
「第2実施形態」
第1実施形態において、設定方位を細かく、多く設定することにより、ターゲットの方位と設定方位とが同じになる確率が高くなりエコーの検出精度が上昇する。しかし、合成する受信信号の数が増加するとともに、方位別信号列も増加して演算量が増加する。
【0040】
そこで、FMーCWレーダのような、エコーの周波数からターゲットの位置がおよそ推定できるレーダでは、ターゲットが近傍領域にあると判断されるときには、設定方位を増やして検出範囲を広げ、遠方領域に有ると判断されるときには、設定方位を減らして検出範囲を狭める。これにより、信号処理の増加を抑えながら、近傍では広範囲の検出が可能になる。
【0041】
例えば、本実施形態では図10に示すように、周波数分析手段22の結果を方位数決定手段32に供給する。方位数決定手段32は、周波数分析結果からターゲットによって生じたエコーの周波数を検出し、検出したエコーの周波数に基づいて方位数を決定する。
【0042】
一方周波数分析手段22の結果は、方位別信号算出手段24−1〜24−5に供給されるが、これら方位別信号算出手段24−1〜24−5が方位別信号算出を行うか否かは、方位数決定手段32からの信号によって決定する。例えば、この例では、方位数決定手段32において、ターゲットが遠いと判断された場合には、方位別信号算出手段24−2,24−3,24−4の3つの方位別信号算出手段のみが演算を行う。一方、方位数決定手段32において、ターゲットが近いと判断された場合には、方位別信号算出手段24−1〜24−5の5つの方位別信号算出手段が演算を行う。
【0043】
なお、パルスレーダやSS(スペクトル拡散)レーダにおいても反射波の伝搬遅延を検出することにより、ターゲットまでの距離を知ることができる。このため、同様にターゲットまでの距離に応じて設定方位の数を決定して処理を行うことが好適である。
【0044】
なお、上述の説明では、信号処理回路内の各手段による処理が、別々の回路により行われるとして説明したが、任意の部分または全部についてマイクロコンピュータのソフトとして処理を行うこともできる。例えば、方位別信号列算出手段24−1〜24−5の演算をすべて1つのマイクロコンピュータが行う場合には、ターゲットの距離に応じて設定方位の数を減少させることで、演算量を減少させる効果が得られる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、設定方位毎に方位別信号を得る。この方位別信号では、設定方位の正面に位置するターゲットで生じるエコーが強くなる。そこで、検出範囲のうち、アンテナ素子の利得が低下した方位にに設定方位を設けることでターゲットの検出が行える。
【0046】
また、受信アンテナ素子の利得を検出範囲外で十分低くすることで、グレーティングローブの悪影響を防止することができる。
【0047】
また、前記受信アンテナ素子の利得低下量に応じて合成する複素振幅情報の数を増加することで、利得の低下量を補償して全体としてほぼ均一が利得を得ることができる。
【0048】
また、遠方領域では、設定方位数を少なくし、近傍では設定方位数を多くすることで、適切な演算量で必要な情報を得ることができる。
【0049】
また、前記複数の方位別信号を合成して1つの合成信号とすることで、1つの合成信号に対しエコー検出処理を行えばよく、演算量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のレーダの受信アンテナ素子とその指向性を示す図である。
【図2】 本実施形態のレーダの構成を示す図である。
【図3】 信号処理回路の構成を示す図である。
【図4】 設定方位を説明する図である。
【図5】 受信アンテナ素子毎の受信信号の周波数分析結果を示す図である。
【図6】 方位別信号を示す図である。
【図7】 信号合成手段により得られる合成指向性を示す図である。
【図8】 信号処理回路の他の構成を示す図である。
【図9】 合成信号を示す図である。
【図10】 信号処理回路のさらに他の構成例を示す図である。
【図11】 信号処理回路のさらに他の構成例を示す図である。
【図12】 方位別信号を示す図である。
【符号の説明】
10−1〜10−3 受信アンテナ素子、12 送信アンテナ、14 送信機、16 受信機、18 信号処理回路、20 受信信号取得手段、22 周波数分析手段、24−1〜24−3 方位別信号算出手段、26 エコー検出手段。
Claims (5)
- 互いに異なる複数位置に配置されるアンテナ素子で受信された複数の受信信号を取得する受信信号取得手段と、
前記複数の受信信号の一部または全部について、1つの設定方位に位相を合わせて合成する処理を複数の設定方位に対し行い、各設定方位について指向性を持つ受信信号である方位別信号を複数の設定方位に対してそれぞれ算出する方位別信号算出手段と、
この方位別信号算出手段で得られた前記複数の方位別信号を、各設定方位における大きな振幅の信号を残して合成することで1つの合成信号とする信号合成手段と、
この信号合成手段において得られた合成信号に基づきエコーを検出するエコー検出手段と、
を有することを特徴とするレーダの信号処理回路。 - 請求項1に記載の回路において、
前記アンテナ素子は、
最大検出距離のターゲットを検出できる最大利得を有し、
さらに、各アンテナ素子の利得を検出範囲外において低く抑えることで、アンテナ素子間隔に依存して発生するグレーティングローブが生じる方位の利得が抑えられたことを特徴とするレーダの信号処理回路。 - 請求項1または2に記載の回路において、
前記方位別信号算出手段は、前記アンテナ素子の指向性に基づく利得の変化に応じて、合成する受信信号の数を変化することを特徴とするレーダの信号処理回路。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の回路において、
前記方位別信号算出手段は、前記各受信信号について反射波が生じたターゲットの距離に応じて、前記各受信信号を複数のグループに分離する手段を有し、
遠方領域に該当するグループでは、前記設定方位の設定数を少なく、かつ正面付近の方位に限定して受信信号を合成し、
近接領域に該当するグループでは、前記所定の方位の設定数を多く、かつ側方部分にまで広げて受信信号を合成することを特徴とするレーダの信号処理回路。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の回路において、
前記信号合成手段は、
各方位別信号の同一周波数成分に対して、(i)振幅最大の信号を合成信号の周波数成分とする、(ii)振幅の強い信号を複数選択し、平均して合成信号の周波数成分とする、(iii)振幅の強い信号を複数選択し、振幅の強さに応じた重み付けを行った上で、平均して合成信号の周波数成分とする、
のいずれかによって、複数の方位別信号から、各設定方位における大きな振幅の信号を残すように合成して合成信号を得ることを特徴とするレーダの信号処理回路。
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