JP4718704B2 - 染毛方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘナの葉の乾燥粉末を主剤とした染毛方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ヘナは、ミソハギ科シコウカ属の灌木である。従来、この種の染毛剤は、ヘナの葉の乾燥粉末を水又は温水に溶解させた後に染毛作業を行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の染毛剤においては、ヘナの葉の乾燥粉末を水又は温水に溶解させるときに、粉塵が発生するという問題があった。また、この従来の染毛剤では、毛髪にわずかな色調を付与する程度の染毛しかできないために、十分な染毛力が得られないという問題があった。
【0004】
上記のような問題を解決するために、特開平10−53720号公報(第1の従来構成)、及び特開平10−53721号公報(第2の従来構成)に示すような構成のものが知られている。
【0005】
第1の従来構成の染毛剤は、ヘナの葉の乾燥粉末等の植物染料と、植物染料の水に対する混合性を高めるための液体シリコーン類等の油とを含有し、懸濁液の状態で存在するように構成されている。また、第2の従来構成の染毛剤は、ヘナの葉の乾燥粉末等の植物染料と、植物染料の水に対する混合性を高めるための液体シリコーン類等の油と、植物染料の染毛力を補助するためのニトロ染料等の直接染料等とを含有し、懸濁液の状態で存在するように構成されている。そして、これらの従来構成の染毛剤を使用して染毛操作を行うときには、懸濁液の状態の染毛剤に水を混合し、染毛剤をペースト状にするようになっている。
【0006】
しかし、これらの従来構成の染毛剤においては、液体シリコーンを含有することによって、植物染料の水に対する混合性を高めることはできるが、液体シリコーン自体は植物染料の染毛力に寄与する成分ではない。このため、これらの従来構成の染毛剤は、十分な染毛力が得られないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、十分な染毛力を得ることができる染毛方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の染毛方法は、植物染料としてヘナの葉の乾燥粉末のみと、アンモニア及びアルカノールアミンから選ばれる少なくとも一種のアルカリ剤と、水とを含有する第1剤を毛髪に塗布した後に、酸を含有する第2剤を毛髪に塗布するものである。
【0009】
請求項2に記載の発明の染毛方法は、請求項1に記載の発明において、前記第1剤は、ヘナの葉の乾燥粉末と、アルカリ剤と、水とを混合し、0〜80℃で2〜48時間放置したものを含有するものである。
【0011】
請求項3に記載の発明の染毛方法は、請求項1又は請求項2に記載の染毛方法において、前記アルカノールアミンは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びトリイソプロパノールアミンから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を一剤式の染毛剤に具体化した第1実施形態について説明する。
【0013】
本実施形態における染毛剤には、ヘナの葉の乾燥粉末と、アルカリ剤と、水とが含有されている。この染毛剤は、液状、乳液状、ゲル状、エアゾール状等の毛髪に適用可能な形態で使用される。
【0014】
ヘナの葉の乾燥粉末は、ヘナの葉に含まれている染毛成分に基づいて染毛を行うために配合されている。ヘナは、Lawsonia lnermis L.と呼ばれる北アフリカ、インド等の熱帯地方に産する灌木である。また、ヘナの葉の乾燥粉末は、ヘナの葉を乾燥させた後に、葉を粉砕することによって得られるものである。
【0015】
ヘナの葉の乾燥粉末は、ヘナの葉の乾燥粉末を水に溶解したときに、十分に拡散する粒度にまで粉砕されているとともに、ヘナの葉の粉砕後に、粉砕された粉末粒子同士が、粉末粒子に含まれる水分により互いに接着するのを防止することができる程度の水分含有量にまで乾燥されている。具体的には、粒度は200〜18メッシュが好ましく、水分含有量は0〜10%が好ましい。
【0016】
この染毛剤に配合されるヘナの葉の乾燥粉末の配合量は、好ましくは1〜50重量%、さらに好ましくは5〜35重量%である。1重量%未満では十分な染毛力は得られにくい。一方、50重量%を越えて配合してもそれ以上の染毛力は得られにくい。
【0017】
続いて、アルカリ剤は、ヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分の毛髪への染着力を高めるために配合されている。このアルカリ剤の具体例としては、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。これらの中でもヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分の毛髪への染着力を高める効果が高いことからアンモニアが好ましい。これらのアルカリ剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。アルカリ剤の配合量は、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。1重量%未満ではヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分の毛髪への染着力を十分に高めることは困難である。一方、30重量%を越えて配合してもヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分の毛髪への染着力をそれ以上高めることは困難である。
【0018】
さらに、水は、ヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分を溶解するために配合されている。水の配合量は、好ましくは20〜98重量%、さらに好ましくは45〜93重量%である。20重量%未満ではヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分が十分に溶解しにくい。一方、98重量%を越えて配合してもそれ以上ヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分は溶解しにくい。
【0019】
この染毛剤には、その他の添加成分として、酸、ケイ酸塩、メタケイ酸塩、ポリヒドロキシ化合物、金属塩、臭素酸塩、天然色素、油性成分、界面活性剤、高級アルコール、高級脂肪酸、エステル類、高分子化合物、有機溶剤、シリコーン類、噴射剤、香料、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤、その他の添加剤等の公知の化粧品成分、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、コンキオリン、大豆蛋白、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解した蛋白加水分解物、及びこれらを4級化したカチオン変性蛋白加水分解物等のポリペプタイド類、ソルビトール、ヒアルロン酸、尿素等の保湿剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類等を配合してもよい。その他の添加成分の配合量は染毛剤の常法に従って決定される。
【0020】
酸は、染毛後の毛髪の色調の変化を防止するために配合されている。この酸の具体例としては、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸、ピロリドンカルボン酸、レブリン酸、フマル酸、コハク酸、酪酸、吉草酸、シュウ酸、酢酸、マレイン酸、マンデル酸、アスパラギン酸、アジピン酸、ニコチン酸等の有機酸、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸等の無機酸等が挙げられる。また、これらの酸に、これらの酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩等を組み合わせて配合することによって、染毛剤に緩衝作用をもたせてもよい。酸の配合量は、染毛剤のpHが好ましくは4〜7となる量である。染毛剤のpHは、4未満では、染毛を行うときに毛髪に損傷等の不具合が発生しやすい。一方、7を越えると、染毛後に毛髪の色調が変化する場合がある。
【0021】
続いて、ケイ酸塩、メタケイ酸塩、ポリヒドロキシ化合物、金属塩、臭素酸塩等の添加剤は、染毛剤に種々の色調を加えるために配合されている。これらの成分は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの成分の配合量は、好ましくは0.1〜40重量%、さらに好ましくは1〜30重量%である。0.1重量%未満では十分な色調は得られにくい。一方、40重量%を越えて配合してもそれ以上の色調は得られにくい。
【0022】
ケイ酸塩の具体例としては、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、ナトリウム・マグネシウム塩等が挙げられる。これらの中でも色調が強いことからナトリウム塩が好ましい。
【0023】
続いて、メタケイ酸塩の具体例としては、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、ナトリウム・マグネシウム塩等が挙げられる。これらの中でも色調が強いことからナトリウム塩が好ましい。
【0024】
さらに、ポリヒドロキシ化合物の具体例としては、レゾルシン、カテコール、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、タンニン酸、1,2,4−ベンゼントリオール等が挙げられる。これらの中でも色調が強いことからレゾルシンが好ましい。
【0025】
次に、金属塩の具体例としては、硫酸第一鉄、塩化第一鉄、酢酸第一鉄、リン酸第一鉄、蓚酸第一鉄、硝酸第一鉄、クエン酸第一鉄、炭酸第一鉄、ピロリン酸第一鉄、塩素酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、酢酸第二鉄、リン酸第二鉄、硝酸第二鉄等の鉄塩、硫酸銅、塩化銅等の銅塩、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛等の亜鉛塩、塩化鉛、硝酸鉛、硫酸鉛、酢酸鉛等の鉛塩等が挙げられる。これらの中でも色調が強いことから鉄塩が好ましい。臭素酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。
【0026】
天然色素は、色調の範囲を広げるために配合されている。この天然色素の具体例としては、カロチノイド系、アントラキノン系、フラボノイド系(アントシアニン系、カルコン系、フラボン系)、ポリフィニン系、ジケトン系、ベタシアニン系、アゾフィロン系等が挙げられ、具体的には、アカネ色素、アナトー色素、パプリカ色素、クチナシ黄色色素、抽出カロチン、コチニール色素、ラック色素、赤キャベツ色素、シソ色素、紫コーン色素、エルダーベリー色素、ボイセンベリー色素、ブドウ果皮色素、ブドウ果汁色素、紫イモ色素、ベニバナ黄色素、ベニバナ赤色素、コウリャン色素、タマネギ色素、カカオ色素、サンダルウッド色素、スピルリナ青色素、フロロフィル、ウコン色素、ビーレッド、紅麹赤色素、紅麹黄色素、クチナシ青色素、クチナシ赤色素等が挙げられる。これらの中でも染毛力が高いことからアカネ色素、パプリカ色素、コチニール色素、ラック色素、コウリャン色素、タマネギ色素、カカオ色素、サンダルウッド色素、クチナシ青色素、クチナシ赤色素等が好ましい。これらの天然色素は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。天然色素の配合量は、好ましくは0.001〜5重量%である。0.001重量%未満では十分な色調を得ることは困難である。一方、5重量%を越えて配合してもそれ以上鮮やかで濃い色調を得ることは困難である。
【0027】
油性成分は、毛髪の感触を良くするために配合されている。この油性成分の具体例としては、パラフィン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、ワセリン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、プリスタン等の炭化水素、オリーブ油、ツバキ油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アルモンド油、アボカド油、カロット油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等の油脂、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等のロウ類が挙げられる。これらの中でも配合が容易なことから液状油性成分が好ましく、化学的に安定で毛髪の感触をより良くすることから、流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン等がさらに好ましい。これらの油性成分は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。油性成分の配合量は常法に従う。
【0028】
続いて、界面活性剤は、染毛剤に配合された成分の分散性を良くするために配合されている。この界面活性剤の具体例としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤等が挙げられる。
【0029】
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(以下、POEと言う)ラウリルエーテル、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩等が挙げられる。
【0030】
続いて、カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
【0031】
さらに、ノニオン性界面活性剤の具体例としては、POEアルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPと言う)アルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、グリセリン、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。これらの中でも酸やアルカリ剤に強いことからPOEアルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類等が好ましく、POEアルキルエーテル類がより好ましい。POEアルキルエーテル類の具体例としては、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル等が挙げられる。
【0032】
次に、両イオン性界面活性剤の具体例としては、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ二ナトリウム塩、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウラミドプロピルベタイン等が挙げられる。これらの中でも皮膚や目に対して刺激性が少ないことからココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が好ましい。
【0033】
この染毛剤が乳液状の場合において、高級アルコールは、染毛剤の乳化安定を補助するために配合されている。この高級アルコールの具体例としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール等が挙げられる。
【0034】
続いて、高級脂肪酸は、乳化安定化のために配合されている。この高級脂肪酸の具体例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。
【0035】
さらに、エステル類は、毛髪を滑らかにするために配合されている。このエステル類の具体例としては、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸イソセチル等が挙げられる。
【0036】
次に、有機溶剤は、染毛剤に配合された成分を溶解するために配合されている。この有機溶剤の具体例としては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
【0037】
シリコーン類は、染毛剤に配合された成分を溶解するために配合されている。このシリコーン類の具体例としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン等が挙げられる。
【0038】
次に、上記のように構成された染毛剤の作用を説明する。
この染毛剤を調製するときには、ヘナの葉の乾燥粉末とアルカリ剤を水に混合させて一定時間放置した後に、その他の添加成分を添加する。水の温度は、好ましくは0〜80℃、さらに好ましくは5〜50℃である。0℃未満では、ヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分が十分に溶解しにくい。一方、80℃を越えてもそれ以上ヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分は溶解しにくい。
【0039】
放置時間は、好ましくは2〜48時間、さらに好ましくは12時間以上である。2時間未満では、添加成分との反応による発色が得られにくい。一方、48時間を越えて放置しても、添加成分との反応による発色は、それ以上得ることが困難である。
【0040】
なお、ヘナの葉の乾燥粉末とアルカリ剤とを水に混合させた後に直ちに容器に充填し、一定時間放置後、例えば使用時にその他の添加成分を加えてもよい。すなわち、使用時に調製後少なくとも2時間が経過していれば、本発明の効果を得ることができる。また、調製後48時間以上経過した後に使用しても、同様に本発明の効果を得ることができる。最適な放置時間は水の温度によって異なり、例えば水の温度が10℃では48時間以上、40℃では24時間以上あればよい。したがって、請求項2の発明は、ヘナの葉の乾燥粉末と、アルカリ剤と、水とを混合し、0〜80℃で少なくとも2〜48時間放置したものを含有するものである。
【0041】
さて、この染毛剤を使用して染毛操作を行うときには、この染毛剤を毛髪に塗布して5〜30分間放置した後に、染毛剤を洗い流す。このとき、染毛剤を染毛操作前に20〜50℃に加温したときには、放置時間を1〜15分間にすることができる。また、上記の操作を2回以上繰り返すことにより、毛髪に対して染毛剤をさらに染着させることができる。
【0042】
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 本実施形態の染毛剤においては、アルカリ剤が配合されている。このため、ヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分の毛髪への染着力を高めることができる。よって、十分な染毛力を得ることができる。
【0043】
・ 本実施形態の染毛剤においては、染毛剤のpHを酸により4〜7に調整することにより、染毛後に色調が変化するのを防止することができる。
・ 本実施形態の染毛剤においては、ケイ酸塩等や天然色素等が配合されている。このため、種々の色調を得ることができる。
【0044】
・ 本実施形態の染毛剤においては、染毛操作を行うときに、この染毛剤に新たに水等を加える必要がない。このため、染毛操作を容易に行うことができる。
・ 本実施形態の染毛剤においては、染毛操作を2回以上繰り返すことにより、毛髪に対して染毛剤をさらに染着させることができる。このため、毛髪に対するより強い染毛力を容易に得ることができる。
【0045】
(第2実施形態)
以下、本発明を二剤式の染毛剤に具体化した第2実施形態について、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0046】
この染毛剤は、ヘナの葉の乾燥粉末と、アルカリ剤と、水とが含有されている第1剤と、酸が含有されている第2剤とから構成されている。第1剤及び第2剤には、その他の添加成分として、第1実施形態におけるその他の添加成分をそれぞれ配合してもよい。
【0047】
第1剤に配合されるヘナの葉の乾燥粉末の配合量は好ましくは1〜50重量%、さらに好ましくは5〜35重量%である。1重量%未満では十分な染毛力は得られにくい。一方、50重量%を越えて配合してもそれ以上の染毛力は得られにくい。
【0048】
続いて、アルカリ剤の配合量は、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。1重量%未満ではヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分の毛髪への染着力を十分に高めることは困難である。一方、30重量%を越えて配合してもヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分の毛髪への染着力をそれ以上高めることは困難である。
【0049】
さらに、水の配合量は、好ましくは20〜98重量%、さらに好ましくは45〜93重量%である。20重量%未満ではヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分が十分に溶解しにくい。一方、98重量%を越えて配合してもそれ以上ヘナの葉の乾燥粉末に含まれる染毛成分は溶解しにくい。
【0050】
第1剤に酸が配合されたときには、酸の配合量は、第1剤のpHが好ましくは4〜12となる量である。第1剤のpHは、4未満及び12を越えると、染毛を行うときに毛髪に損傷などの不具合が発生しやすい。一方、第2剤における酸の配合量は、第2剤のpHが好ましくは1〜7となる量である。第2剤のpHは、1未満及び7を越えると、染毛後の毛髪のpHが7を越えるために、毛髪の色調が変化する。
【0051】
さて、この染毛剤を使用して染毛操作を行うときには、第1剤を毛髪に塗布して5〜30分間放置した後に、第1剤を洗い流す。次いで、第2剤を毛髪に塗布して5〜30分間放置した後に、第2剤を洗い流す。このとき、第1剤又は第2剤を染毛操作前に20〜50℃に加温したときには、放置時間を1〜15分間にそれぞれすることができる。また、上記の操作を2回以上繰り返すことにより、毛髪に対して染毛剤をさらに染着させることができる。
【0052】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(参考例1及び2並びに比較例1〜4)
一剤式の染毛剤としての参考例1及び2は、精製水65.0gにヘナの葉の乾燥粉末20.0g及び28%アンモニア水15.0gを添加し、表1の放置条件に記載された条件で放置した後に、残りの成分を加えた。また、比較例1〜4は、精製水80.0gにヘナの葉の乾燥粉末20.0gを添加し、表1の放置条件に記載された条件で放置した後に、残りの成分を加えた。尚、表1の数値は、pH以外はグラム(g)で示す。また、表1中のpHは、調製後のpHを示す。
【0053】
【表1】
表1の各列の染毛剤について、それぞれの染毛剤を人毛毛束に塗布した後に40℃に加温して10分間放置し、その後シャンプーで染毛剤を洗い流した。そして、それぞれの染毛剤の染毛力について評価を行った。その評価結果を下記の表2に示す。尚、染毛力は、良好な染毛力(○)、やや染毛力が劣る(△)、かなり染毛力が劣る(×)と評価した。
【0054】
【表2】
参考例1及び2においては、表2に示すように、良好な染毛力と評価された。
それに対して比較例1〜4では、やや染毛力が劣る又はかなり染毛力が劣ると評価された。
【0055】
(実施例3〜6及び比較例5〜9)
ニ剤式の染毛剤としての実施例3〜6の第1剤は、精製水65.0gにヘナの葉の乾燥粉末20.0g及び28%アンモニア水15.0gを添加し、表3(a)の放置条件に記載された条件で放置した後に、残りの成分を加えた。一方、第2剤は、表3(a)に示すように調製した。また、比較例5〜9は、精製水80.0gにヘナの葉の乾燥粉末20.0gを添加し、表3(b)の放置条件に記載された条件で放置した後に、残りの成分を加えた。一方、第2剤は、表3(b)に示すように調製した。尚、表3(a),(b)の数値は、pH以外はグラム(g)で示す。また、表3(a),(b)中のpHは、調製後のpHを示す。
【0056】
【表3】
表3(a),(b)の各列の染毛剤について、それぞれの染毛剤の第1剤を人毛毛束に塗布した後に40℃に加温して5分間放置し、その後第1剤を洗い流した。次いで、第2剤を塗布した後に40℃に加温して5分間放置し、その後シャンプーで第2剤を洗い流した。そして、それぞれの染毛剤の染毛力について評価を行った。その評価結果を下記の表4(a),(b)に示す。尚、染毛力は、優れた染毛力(◎)、良好な染毛力(○)、やや染毛力が劣る(△)、かなり染毛力が劣る(×)と評価した。
【0057】
【表4】
実施例3〜6においては、表4(a)に示すように、優れた染毛力又は良好な染毛力と評価された。それに対して、比較例5〜9では、表4(b)に示すように、やや染毛力が劣る又はかなり染毛力が劣ると評価された。
【0058】
(参考例7)
液状をなす一剤式の染毛剤としての参考例7は、精製水80gにヘナの葉の乾燥粉末15.0g及びモノエタノールアミン5.0gを添加し、室温で24時間放置した後に、下記に示す添加成分を加えた。メタケイ酸ナトリウム3.0g、レゾルシン2.0g、ピロガロール1.0g、イソステアリン酸8.0g、ポリオキシエチレン(重合度20)オレイルエーテル5.0g、ポリオキシエチレン(重合度10)ヘキシルデシルエーテル10.0g、ラウリン酸アミドプロピルベタイン液5.0g、2−オクチルドデカノール2.0g、イソプロパノール10.0g、プロピレングリコール20.0g、亜硫酸ナトリウム0.5g、チオグリコール酸ナトリウム0.5g、メチルポリシロキサン0.4g。尚、乳酸/乳酸ナトリウムによって、染毛剤のpHを5.5に調整した。
【0059】
次いで、染毛剤を人毛毛束に塗布した後に45℃に加温して5分間放置し、その後シャンプーで染毛剤を洗い流した。そして、染毛剤の染毛力について評価を行った。その結果、褐色の優れた着色が得られた。
【0060】
(参考例8)
クリーム状をなす一剤式の染毛剤としての参考例8は、精製水84gにヘナの葉の乾燥粉末10.0g及び28%アンモニア水6.0gを添加し、40℃で24時間放置した後に、下記に示す添加成分を加えた。レゾルシン0.5g、没食子酸エチル1.0g、セタノール7.0g、ラウリン酸3.0g、ワセリン2.0g、プロピレングリコール5.0g、POE(重合度2)ラウリルエーテル3.0g、POE(重合度5.5)セチルエーテル5.0g、POE(重合度20)セチルエーテル5.0g、第4級窒素含有セルロースエーテル0.5g、亜硫酸ナトリウム0.1g、EDTA二ナトリウム0.1g、香料0.5g。尚、クエン酸/クエン酸ナトリウムによって、染毛剤のpHを6.0に調整した。
【0061】
次いで、染毛剤を人毛毛束に塗布した後に、50℃に加温して3分間放置し、その後シャンプーで染毛剤を洗い流した。そして、染毛剤の染毛力について評価を行った。その結果、うすい褐色の着色が得られた。
【0062】
(実施例9)
クリーム状をなす二剤式の染毛剤としての実施例9の第1剤は、精製水64gにヘナの葉の乾燥粉末30.0g及び28%アンモニア水6.0gを添加し、40℃で24時間放置した後に、下記に示す添加成分を加えた。一方、第2剤は、下記に示すように調製した。(第1剤)レゾルシン0.5g、タンニン酸1.0g、セトステアリルアルコール10.0g、パラフィン2.0g、プロピレングリコール5.0g、POE(重合度15)セチルエーテル5.0g、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム3.0g、第4級窒素含有セルロースエーテル1.0g、亜硫酸ナトリウム0.1g、EDTA二ナトリウム0.1g、炭酸水素カリウム3.0g、香料0.5g。(第2剤)硫酸第一鉄0.1g、ステアリルアルコール5.0g、流動パラフィン5.0g、POE(重合度15)セチルエーテル2.0g、ラウリル硫酸ナトリウム2.0g、ステアロイルメチルタウリンナトリウム1.0g、精製水適量。尚、グリコール酸/グリコール酸ナトリウムによって、第2剤のpHを2.5に調整するとともに、第2剤の各成分の合計が100gになるように調製した。
【0063】
次いで、第1剤を人毛毛束に塗布した後に、45℃に加温して3分間放置し、その後第1剤を洗い流した。そして、第2剤を塗布した後に、45℃に加温して3分間放置し、その後シャンプーで第2剤を洗い流した。そして、染毛剤の染毛力について評価を行った。その結果、黒褐色のすぐれた着色が得られた。
【0064】
(実施例10)
ゲル状をなす二剤式の染毛剤としての実施例10の第1剤は、精製水75gにヘナの葉の乾燥粉末20.0g及びイソプロパノールアミン5.0gを添加し、40℃で24時間放置した後に、下記に示す添加成分を加えた。一方、第2剤は、下記に示すように調製した。(第1剤)ケイ酸ナトリウム3.0g、レゾルシン0.5g、オレイン酸10.0g、プロピレングリコール5.0g、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン10.0g、POE(重合度10)ノニルフェニルエーテル25.0g、カルボキシビニルポリマー5.0g、亜硫酸ナトリウム0.1g、EDTA二ナトリウム0.1g、香料0.5g。(第2剤)塩化第一鉄0.1g、セタノール5.0g、ポリエチレングリコール400 4.0g、POE(重合度2)ノニルフェニルエーテル1.0g、POE(重合度15)セチルエーテル1.0g、ラウリル硫酸ナトリウム0.5g、精製水適量。尚、クエン酸によって、第2剤のpHを3に調整するとともに、第2剤の各成分の合計が100gになるように調製した。
【0065】
次いで、第1剤を人毛毛束に塗布した後に、40℃に加温して5分間放置し、その後第1剤を洗い流した。そして、第2剤を塗布した後に、40℃に加温して5分間放置し、その後シャンプーで第2剤を洗い流した。そして、染毛剤の染毛力について評価を行った。その結果、黒褐色の優れた着色が得られた。
【0066】
(実施例11)
エアゾールフォーム状をなす二剤式の染毛剤としての実施例11の第1剤は、精製水76gにヘナの葉の乾燥粉末18.0g及び28%アンモニア水6.0gを添加し、40℃で24時間放置した後に、下記に示す添加成分を加えた。一方、第2剤は、下記に示すように調製した。(第1剤)メタケイ酸マグネシウム4.0g、レゾルシン0.5g、ヒドロキノン1.0g、セタノール2.0g、POE(重合度2)ラウリルエーテル1.0g、POE(重合度30)セチルエーテル2.0g、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム1.0g、グリセリン5.0g、アスコルビン酸ナトリウム0.5g、香料0.5g。(第2剤)セタノール2.0g、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム1.0g、プロピレングリコール1.0g、POE(重合度20)オレイルエーテル0.9g、精製水適量。尚、ピロリドンカルボン酸ナトリウムによって、第2剤のpHを3.5に調整するとともに、第2剤の各成分の合計が100gになるように調製した。
【0067】
次いで、第1剤96重量部に対し、LPG等の噴射剤4重量部をポリエチレン製内袋を有するエアゾール缶に充填し、エアゾールムース状染毛剤第1剤組成物を調製した。また、第2剤96重量部に対し、LPG等の噴射剤4重量部をポリエチレン製内袋を有するエアゾール缶に充填し、エアゾールムース状染毛剤第2剤組成物を調製した。そして、エアゾールムース状染毛剤第1剤組成物を人毛毛束に塗布した後に、40℃に加温して5分間放置し、その後エアゾールムース状染毛剤第1剤組成物を洗い流した。そして、エアゾールムース状染毛剤第2剤組成物を塗布した後に、40℃に加温して5分間放置し、その後シャンプーでエアゾールムース状染毛剤第2剤組成物を洗い流した。そして、染毛剤の染毛力について評価を行った。その結果、黒褐色の優れた着色が得られた。
【0068】
(参考例12)
エアゾールフォーム状をなす一剤式の染毛剤としての参考例12は、精製水73gにヘナの葉の乾燥粉末22.0g、モノエタノールアミン2.0g及び28%アンモニア水3.0gを添加し、室温で48時間放置した後に、下記に示す添加成分を加えた。レゾルシン0.5g、没食子酸プロピル0.5g、臭素酸カリウム0.5g、アカネ色素0.1g、パプリカ色素0.1g、POE(重合度30)ベヘニルエーテル0.5g、POE(重合度20)オクチルフェニルエーテル2.0g、ラウリル硫酸ナトリウム0.5g、ベヘニルアルコール0.1g、メチルフェニルポリシロキサン0.5g、ポリエチレングリコール400 1.0g、カチオン化グアガム1.0g、亜硫酸ナトリウム0.5g、プロモイスWK(ケラチン加水分解物)0.3g、香料0.5g。尚、リン酸によって、染毛剤のpHを6に調整した。
【0069】
次いで、染毛剤93重量部に対し、ジメチルエーテル20重量部とLPG80重量部とから構成される噴射剤7重量部をエアゾール缶に充填し、エアゾールフォーム状染毛剤を調製した。そして、エアゾールフォーム状染毛剤を人毛毛束に塗布した後に、50℃に加温して3分間放置し、その後シャンプーでエアゾールフォーム状染毛剤を洗い流した。そして、染毛剤の染毛力について評価を行った。その結果、褐色の優れた着色が得られた。
【0070】
(参考例13)
一剤式の染毛剤としての参考例13は、精製水85gにヘナの葉の乾燥粉末10.0g、28%アンモニア水1.0g及びイソプロパノールアミン4.0gを添加し、室温で48時間放置した後に、下記に示す添加成分を加えた。レゾルシン2.0g、硫酸第二鉄0.1g、カカオ色素0.1g、クチナシ赤色0.1g、POE(重合度50)オレイルエーテル4.0g、セトステアリルアルコール2.0g、ジメチルポリシロキサン0.5g、流動パラフィン1.0g、1,3−ブタンジオール4.0g、亜硫酸ナトリウム0.5g、アスコルビン酸ナトリウム1.0g、香料0.5g。尚、酒石酸によって、染毛剤のpHを5.5に調整した。
【0071】
調製後、染毛剤を人毛毛束に塗布した。そして、40℃に加温して5分間放置し、その後シャンプーで染毛剤を洗い流した。そして、染毛剤の染毛力について評価を行った。その結果、褐色の優れた着色が得られた。
【0072】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記酸の含有量は、染毛剤のpHが4〜7の範囲となる量に設定されている前記染毛剤。この構成によれば、染毛後に色調が変化するのを防止することができる。
【0073】
・ 前記酸の含有量は、第2剤のpHが1〜7の範囲となる量に設定されている前記染毛剤。この構成によれば、染毛後に色調が変化するのを防止することができる。
【0074】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の染毛方法によれば、十分な染毛力を得ることができるとともに、染毛後に毛髪の色調が変化するのを防止することができる。
請求項3に記載の発明の染毛方法によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、十分な染毛力を得ることができる。
【0075】
請求項2に記載の発明の染毛方法によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、十分な発色を得ることができる。
Claims (3)
- 植物染料としてヘナの葉の乾燥粉末のみと、アンモニア及びアルカノールアミンから選ばれる少なくとも一種のアルカリ剤と、水とを含有する第1剤を毛髪に塗布した後に、酸を含有する第2剤を毛髪に塗布することを特徴とする染毛方法。
- 前記第1剤は、ヘナの葉の乾燥粉末と、アルカリ剤と、水とを混合し、0〜80℃で2〜48時間放置したものを含有する請求項1に記載の染毛方法。
- 前記アルカノールアミンは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びトリイソプロパノールアミンから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の染毛方法。
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