JP4698768B1 - 交流電気量測定装置および交流電気量測定方法 - Google Patents

交流電気量測定装置および交流電気量測定方法 Download PDF

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Abstract

測定対象となる交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化して正規化電圧振幅として算出し、当該サンプリング周波数でサンプリングされ、正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を正規化して正規化電圧弦長として算出し、これらの正規化電圧振幅および正規化電圧弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出し、算出した回転位相角を用いて交流電圧の周波数を算出する。
【選択図】図9

Description

本発明は、交流電気量測定装置および交流電気量測定方法に関する。
近年、電力系統内の潮流が複雑化するにつれ、信頼性および品質の高い電力の供給が要求されるようになっており、特に、電力系統の電気量(交流電気量)を測定する交流電気量測定装置の性能向上の必要性は、ますます高くなっている。
従来、この種の交流電気量測定装置としては、例えば下記特許文献1,2に示されたものがある。特許文献1(保護制御計測システム)および特許文献2(広域保護制御計測システム)では、位相角の変化成分(微分成分)を定格周波数(50Hzまたは60Hz)からの変化分として実系統の周波数を求める手法を開示している。
これらの文献では、実系統の周波数を求める計算式として、次式を開示しているが、これらの計算式は、下記非特許文献1が提示する計算式でもある。
2πΔf=dφ/dt
f(Hz)=60+Δf
なお、下記特許文献3は、本願発明者の先願発明であり、この発明の内容については後述する。
特開2009−65766号公報 特開2009−71637号公報 特開2007−325429号公報
上記のように、特許文献1,2および非特許文献1に示される手法は、位相角の変化成分を微分計算によって求める手法である。しかしながら、実系統の周波数瞬時値の変化は頻繁かつ複雑であり、微分計算は非常に不安定である。このため、例えば周波数測定に関し、充分な計算精度が得られないという課題があった。
また、上記手法は、定格周波数(50Hzまたは60Hz)を初期値として計算するため、計算の開始時において、測定対象が系統定格周波数から外れて動作している場合には、測定誤差が生じることになり、系統定格周波数からの外れ度合いが大きい場合には、測定誤差が非常に大きくなるという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、測定対象が系統定格周波数から外れて動作している場合であっても、高精度な交流電気量の測定を可能とする交流電気量測定装置および交流電気量測定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる交流電気量測定装置は、測定対象となる交流電圧を当該交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化した正規化電圧振幅を算出する正規化電圧振幅算出部と、前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を正規化した正規化電圧弦長を算出する正規化電圧弦長算出部と、前記正規化電圧振幅および前記正規化電圧弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出すると共に、算出した回転位相角を用いて前記交流電圧の周波数を算出する周波数算出部と、を備えたことを特徴とする。
本発明にかかる交流電気量測定装置によれば、測定対象が系統定格周波数から外れて動作している場合であっても、高精度な交流電気量の測定が可能になるという効果を奏する。
図1は、複素平面上の正規化電圧振幅対称群を示す図である。 図2は、複素平面上の正規化電圧弦長対称群を示す図である。 図3は、複素平面上における正規化電圧振幅と正規化電圧弦長との関係を示す図である。 図4は、複素平面上に配置される6つの電圧回転ベクトルを示す図である。 図5は、複素平面上に配置される8つの電圧回転ベクトルを示す図である。 図6は、複素平面上に配置される電圧ベクトル、電流ベクトルおよび電力ベクトルの一例を示す図である。 図7は、複素平面上の正規化電力対称群を示す図である。 図8は、本実施の形態にかかる交流電気量測定装置1の機能構成を示す図である。 図9は、交流電気量測定装置における処理の流れを示すフローチャートである。 図10は、第1のシミュレーション実行時の電圧瞬時値の波形ならびに、当該電圧瞬時値に基づいて算出される正規化電圧振幅および正規化弦長を示す図である。 図11は、第1のシミュレーションにて算出される回転位相角を示す図である。 図12は、第1のシミュレーションにて算出される実周波数を示す図である。 図13は、第1のシミュレーションにて算出される実電圧振幅を示す図である。 図14は、第2のシミュレーションにて算出される正規化電圧振幅、正規化弦長および実電圧振幅を示す図である。 図15は、第2のシミュレーションにて算出される回転位相角の変化を示す図である。 図16は、第2のシミュレーション実行時の周波数ゲイン特性を示す図である。 図17は、第3のシミュレーションにて算出される正規化有効電力および実有効電力を示す図である。 図18は、第3のシミュレーションにて算出される正規化無効電力および実無効電力を示す図である。 図19は、第3のシミュレーションにて算出される正規化電圧電流間位相角および実無効電力を示す図である。 図20は、第4のシミュレーションにて算出される回転位相角を示す図である。 図21は、第4のシミュレーションにて算出される実周波数を示す図である。 図22は、第4のシミュレーションにて算出される正規化電圧振幅および実電圧振幅を示す図である。 図23は、第4のシミュレーションにて算出される正規化電流振幅および実電流振幅を示す図である。 図24は、第4のシミュレーションにて算出される正規化有効電力および実有効電力を示す図である。 図25は、第4のシミュレーションにて算出される正規化無効電力および実無効電力を示す図である。 図26は、第4のシミュレーションにて算出される正規化電圧電流間位相角および実電圧電流間位相角を示す図である。 図27は、第1の比例係数(正規化電圧振幅弦長比例係数)と回転位相角との関係を示す図である。 図28は、第1の比例係数(正規化電圧振幅弦長比例係数)と第2の比例係数(サンプリング周波数比例係数)との関係を示す図である。 図29は、サンプリング周波数同定手法を用いて実周波数を算出する手順を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態にかかる交流電気量測定装置について説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
本実施の形態にかかる交流電気量測定装置および交流電気量測定方法を説明するにあたり、まず、本実施の形態の要旨を成す交流電気量測定手法の概念(アルゴリズム)について説明し、その後、本実施の形態にかかる交流電気量測定装置の構成および動作について説明する。なお、以下の説明において、アルファベットの小文字表記のうち、括弧付のもの(例えば“v(t)”)は、ベクトルを表し、括弧無しのもの(例えば“v2”)は、瞬時値を表すものとする。また、アルファベットの大文字表記(例えば“Vf”)は、実効値もしくは振幅値を表すものとする。
図1は、複素平面上の正規化電圧振幅対称群を示す図である。図1において、複素平面上には、それぞれ現時点の電圧回転ベクトルv(t)、現時点よりもサンプリング1周期T(サンプリング周波数1刻み幅分に相当する時間)前時点の電圧回転ベクトルv(t−T)、現時点よりもサンプリング2周期(2T)前時点の電圧回転ベクトルv(t−2T)が示されている。
ここで、これら3つの電圧回転ベクトルについて考察する。まず、これら3つの電圧回転ベクトルは、同じ回転速度で複素平面上を反時計回りに回転する回転ベクトルであり、サンプリング周期Tを用いて、次式のように表される。
Figure 0004698768
上記(1)式において、Vは実電圧振幅である。また、ωは回転角速度であり、次式で表される。
Figure 0004698768
上記(2)式において、fは実周波数である。また、(1)式におけるサンプリング1周期Tは、次式で表される。
Figure 0004698768
上記(3)式において、fはサンプリング周波数である。また、(1)式に示されるαは、サンプリング1周期Tの時間に電圧ベクトルが複素平面上を回転した角度を意味する回転位相角である。
なお、図1を参照すると、3つの電圧ベクトルにおいて、両側の電圧ベクトル(v(t),v(t−2T))同士は、中間の電圧ベクトル(v(t−T))に対して対称性があることが分かる。また、これら3つの電圧回転ベクトルは、同じ回転速度で複素平面上を反時計回りに回転する一つの電圧回転ベクトル群を形成すると共に、後述するような正規化された一つの電圧振幅値が定義される。これらの性質により、これら3つの電圧回転ベクトルを正規化電圧振幅対称群と定義する。
つぎに、正規化電圧振幅対称群の振幅値である正規化電圧振幅の計算式について説明する。まず、正規化電圧振幅の計算式を次式のように定義する。
Figure 0004698768
上記(4)式において、v2は正規化電圧振幅対称群における2番目の電圧回転ベクトルの実数部、v1は正規化電圧振幅対称群における1番目の電圧回転ベクトルの実数部、v3は正規化電圧振幅対称群における3番目の電圧回転ベクトルの実数部であり、それぞれ次式を用いて計算される。
Figure 0004698768
上記(5)式において、記号“Re”は複素ベクトル成分の実数部であることを示している。ここで、(5)式を(4)式の右辺に代入すれば、次式のように展開される。
Figure 0004698768
すなわち、正規化電圧振幅Vfは、次式で表される。
Figure 0004698768
上記(7)式で表されるように、正規化電圧振幅Vfは、実電圧振幅Vと回転位相角αの正弦関数との積で表される。ここで、周波数fと回転位相角αとは1対1に対応するので、一定の周波数fに対応する正規化電圧振幅Vfは一定値となり、正規化電圧振幅Vfと周波数fとの関係は、正規化電圧振幅Vfと回転位相角αとの関係に変換される。このため、回転位相角αが分かれば、実電圧振幅Vが分かる。
また、上記(7)式について更なる考察を加えると、以下に示すような性質が明らかになる(ただし、実周波数の変動幅を“0〜f/2”とする)。
(a)回転位相角αが90度の場合、正規化電圧Vと実電圧振幅Vとは等しくなる。なお、実周波数はサンプリング周波数の1/4である。
(b)回転位相角αが90度より小さい場合、サンプリング周波数fが高くなれば(サンプリング1周期時間Tが小さくなれば)、回転位相角αも小さくなり、正規化電圧Vは小さくなる。逆に、サンプリング周波数fが低くなれば(サンプリング1周期時間Tが大きくなれば)、回転位相角αも大きくなり、正規化電圧Vは大きくなる。
(c)一方、回転位相角αが90度より大きい場合、サンプリング周波数fが高くなれば(サンプリング1周期時間Tが小さくなれば)、回転位相角αも小さくなり、正規化電圧Vは大きくなる。逆に、サンプリング周波数fが低くなれば(サンプリング1周期時間Tが大きくなれば)、回転位相角αも大きくなり、正規化電圧Vは小さくなる。
(d)なお、回転位相角αの限界は180度であるが、このときの実周波数はサンプリング周波数の1/2である。すなわち、この性質は、通信分野におけるサンプリング定理の性質そのものである。
つぎに、図2を参照して正規化電圧弦長に関する説明を行う。図2は、複素平面上の正規化電圧弦長対称群を示す図である。図2において、複素平面上には、それぞれ現時点の電圧回転ベクトルv(t)、現時点よりもサンプリング1周期(T)前時点の電圧回転ベクトルv(t−T)、現時点よりもサンプリング2周期(2T)前時点の電圧回転ベクトルv(t−2T)、現時点よりもサンプリング3周期(3T)前時点の電圧回転ベクトルv(t−3T)が示されると共に、v(t)とv(t−T)との電圧差分ベクトルであるv(t)、v(t−T)とv(t−2T)との電圧差分ベクトルであるv(t−T)、v(t−2T)とv(t−3T)との電圧差分ベクトルであるv(t−2T)が示されている。
ここで、これら3つの電圧差分ベクトルについて考察する。まず、これら3つの電圧差分ベクトルは、図1に示した3つの電圧回転ベクトルと同様に、実電圧振幅V、回転角速度ω、回転位相角αを用いて、次式のように表される。
Figure 0004698768
なお、図2を参照すると、3つの電圧差分ベクトルにおいて、位相が進んでいる電圧差分ベクトル(v2(t),v2(t−2T))同士は、中間の電圧差分ベクトル(v2(t−T))に対して対称性があることが分かる。また、これら3つの電圧差分ベクトルは、同じ回転速度で複素平面上を反時計回りに回転する一つの電圧弦長ベクトル群を形成すると共に、後述するような正規化された一つの値(電圧弦長)が定義される。こられの性質により、これら3つの電圧差分ベクトルを正規化電圧弦長対称群と定義する。
つぎに、正規化電圧弦長対称群の振幅値である正規化電圧弦長の計算式について説明する。まず、正規化電圧弦長の計算式を次式のように定義する。
Figure 0004698768
上記(9)式において、v22は正規化電圧弦長対称群における2番目の電圧差分ベクトル(v2(t−T))の実数部、v21は正規化電圧弦長対称群における1番目の電圧差分ベクトル(v2(t))の実数部、v3は正規化電圧振幅対称群における3番目の電圧回転ベクトル(v2(t−2T))の実数部であり、それぞれ次式を用いて計算される。
Figure 0004698768
ここで、(10)式を(9)式右辺における平方根記号中の式に代入すれば、次式のように展開される。
Figure 0004698768
したがって、(9),(11)式により、正規化電圧弦長Vf2は、次式で表される。
Figure 0004698768
上記(12)式で表されるように、正規化電圧弦長Vf2は、実電圧振幅Vと、回転位相角αの正弦関数と、回転位相角αの1/2の正弦関数との積で表される。なお、正規化電圧振幅V2と同様に、周波数fと回転位相角αとは1対1に対応するので、一定の周波数に対応する正規化電圧弦長Vf2は一定値となり、正規化電圧弦長Vf2と周波数fとの関連は、正規化電圧弦長Vf2と回転位相角αとの関連に変換される。
また、上記(7),(12)式により、次式の関係式が得られる。
Figure 0004698768
したがって、上記(13)式から、回転位相角αは次式のように表される。
Figure 0004698768
上記(14)式を用いれば、回転位相角αを計算することができる。具体的には、正規化電圧振幅対称群を用いて正規化電圧振幅を計算すると共に、正規化電圧弦長対称群を用いて正規化電圧弦長を計算し、これらの正規化電圧振幅および正規化電圧弦長を用いて、サンプリング周波数1周期時間における回転位相角を計算すればよい。なお、上記(14)式は、回転位相角の計算結果は回転ベクトル電圧振幅Vには依存せず、周波数のみに依存することを意味しているが、この事実は、正規化電圧振幅対称群および正規化電圧弦長対称群を用いてベクトル計算を行うという本願発明者の着想により具現されるものである。
図3は、複素平面上における正規化電圧振幅と正規化電圧弦長との関係を示す図であり、太実線で示すような正規化電圧振幅と正規化電圧弦長とで形成される三角形(以下「正規化振幅弦長回転三角形」と称する)が示されている。
この正規化振幅弦長回転三角形は、二等辺三角形を成し、斜辺は2Vf、底辺は2Vf2の長さを有しており、正規化電圧振幅対称群および正規化電圧弦長対称群と同様、複素平面上を反時計回りで回転することになる。
なお、上記では説明を省略したが、回転位相角αは次式で表せる。
Figure 0004698768
したがって、実周波数は、回転位相角αを用いて、次式のように計算することができる。
Figure 0004698768
つぎに、正規化電圧振幅対称群および正規化電圧弦長対称群の回転不変性について説明する。
図1に示す「複素平面上の正規化電圧振幅対称群」および図2に示す「複素平面上の正規化電圧弦長対称群」において、各回転ベクトルは任意の時間tにおける配置である。一方、図1を参照して算出した(7)式および、図2を参照して算出した(12)式には時間tが表れていない。このことは、これら正規化電圧振幅対称群および正規化電圧弦長対称群がどのような配置であっても、正規化電圧振幅/正規化電圧弦長/回転位相角/周波数に関する(7),(12),(14)、(16)式が成立する。よって、このような性質を、正規化電圧振幅対称群および正規化電圧弦長対称群の回転不変性と称する。
なお、上記の式展開では、電圧瞬時値として電圧回転ベクトルの実数部(余弦関数)を使用しているが、電圧回転ベクトルの虚数部(正弦関数)を電圧瞬時値として使用することも可能である。このような式展開を行っても、正規化電圧振幅対称群および正規化電圧弦長対称群の回転不変性は成立する。これを証明するため、以下に式展開を示す。
まず、(4)式における時系列電圧瞬時値データとして、次式のように3つの電圧回転ベクトルの各虚数部を指定する。
Figure 0004698768
上記(17)式において、記号“Im”は複素ベクトル成分の虚数数部であることを示している。ここで、(17)式を(4)式の右辺に代入すれば、次式のように展開される。
Figure 0004698768
上記(18)式を(7)式と比較すれば明らかなように、両者は一致することが分かる。
また、正規化電圧弦長についても同様な式展開を行う。まず、(10)式における時系列電圧瞬時値データとして、次式のように3つの電圧差分ベクトルの各虚数部を指定する。
Figure 0004698768
ここで、(19)式を(9)式右辺における平方根記号中の式に代入すれば、次式のように展開される。
Figure 0004698768
この(20)式を(9)式に代入すれば、(12)式が得られる。
このように、正規化電圧振幅対称群および正規化電圧弦長対称群には回転不変性という性質が備わっていると言える。
ところで、ここまで、3つの電圧回転ベクトル(3サンプリング点)による正規化電圧振幅対称群と、4つの電圧回転ベクトル(4サンプリング点)による正規化電圧弦長対称群とによる正規化電圧振幅および正規化電圧弦長の各計算式を示してきたが、正規化電圧振幅および正規化電圧弦長を計算する上でこれらのサンプリング点に限定されるものではなく、サンプリング点数を増加させることも可能である。そこで、以下、サンプリング点数を増加させた場合の計算式を提示する。
まず、n個の電圧回転ベクトル(サンプリング点数n)を有する正規化電圧振幅対称群による正規化電圧振幅の計算式を示すと以下のとおりである。
Figure 0004698768
ここで、各電圧瞬時値の時系列データは次式で表せる。
Figure 0004698768
また、各電圧回転ベクトルの時系列データは次式で表せる。
Figure 0004698768
同様に、n+1個の電圧回転ベクトル(サンプリング点数n+1)を有する正規化電圧弦長対称群による正規化電圧弦長の計算式も以下のとおり一般化できる。
Figure 0004698768
ここで、各差分電圧瞬時値の時系列データは次式で表せる。
Figure 0004698768
また、各電圧差分ベクトルの時系列データは次式で表せる。
Figure 0004698768
つぎに、図4を参照して、正規化電圧振幅および正規化電圧弦長の計算式に関する幾つかのバリエーションについて説明する。図4は、複素平面上に配置される6つの電圧回転ベクトルを示す図である。これら6つの電圧回転ベクトルによれば、以下の4つの正規化電圧振幅対称群が定義できる。
(a)正規化電圧振幅対称群1
v(t),v(t−T),v(t−2T)
(b)正規化電圧振幅対称群2
v(t−T),v(t−2T),v(t−3T)
(c)正規化電圧振幅対称群2
v(t−2T),v(t−3T),v(t−4T)
(d)正規化電圧振幅対称群2
v(t−3T),v(t−4T),v(t−5T)
上記(a)〜(d)による4つの正規化電圧振幅対称群の全てを使用した場合、正規化電圧振幅は次式を用いて計算することができる。
Figure 0004698768
上記(27)式において、各電圧回転ベクトルの時系列データは以下のとおりである。
Figure 0004698768
また、上記(27)式において、各電圧瞬時値の時系列データは以下のとおりである。
Figure 0004698768
上記(29)式を上記(27)式右辺における平方根記号中の式に代入すれば、次式のように展開される。
Figure 0004698768
したがって、(27),(30)式により、正規化電圧振幅Vfは、次式で表され、(7)式と同一の結果が得られる。
Figure 0004698768
上記(27)式は、上記(a)〜(d)による4つの正規化電圧振幅対称群の全てを使用した場合の正規化電圧振幅の計算式であるが、その一部を使用した計算式としても構わない。例えば、上記(a)〜(d)による4つの正規化電圧振幅対称群のうち、(a)および(d)による2つの正規化電圧振幅対称群を使用した場合、その計算式は次式のとおり定義することができる。
Figure 0004698768
上記(29)式の電圧瞬時値を上記(32)式右辺における平方根記号中の式に代入すれば、次式のように展開される。
Figure 0004698768
したがって、(32),(33)式により、正規化電圧振幅Vfは、次式で表され、(7),(31)式と同一の結果が得られる。
Figure 0004698768
なお、これら(7),(31),(33)式による計算式の間には、計算時間に関しては、(31),(33),(7)の順に効果が大きくなり、計算精度に関しては、(7),(33),(31)の順に効果が大きくなる。このため、何れの計算式を選択するかは、計算時間および計算精度を考慮して決めることが好ましい。
ところで、本願発明者は、本願発明に先立ち、交流電気量の測定に関する出願を行っている(先行技術文献として挙げた特許文献3:以下「先願発明」と称する)。この先願発明においても、正規化電圧振幅の計算式を開示しており、この計算式について説明する。
先願発明において、正規化電圧振幅の計算式は次式のとおり開示されている。
Figure 0004698768
上記(35)式において、Nはサンプリング分割数と称される正の整数である。このサンプリング分割数は、回転位相角を可変する(整数分の1にする)ための設定値(整定値)である。例えば、サンプリング分割数を大きくすれば、回転位相角が小さくなり、計算精度が高くなる(但し、計算時間は増大する)。
なお、電圧回転ベクトルの時系列データは、次式のとおりである。
Figure 0004698768
また、電圧瞬時値の時系列データは回転ベクトルの実数部であり、次式のとおりである。
Figure 0004698768
上記(37)式を上記(35)式の右辺に代入すれば、次式のように簡略化される。
Figure 0004698768
同様に、先願発明において、正規化電圧弦長の計算式は次式のとおりである。
Figure 0004698768
また、電圧差分回転ベクトルおよび差分電圧瞬時値の各時系列データは、次式のとおりである。
Figure 0004698768
Figure 0004698768
上記(41)式を上記(39)式の右辺に代入すれば、次式のように簡略化される。
Figure 0004698768
つぎに、先願発明の計算式を用いた計算例について、図5に示す電圧回転ベクトルを用いて説明する。図5は、複素平面上に配置される8つの電圧回転ベクトルを示す図である。
先願発明の場合、4個の電圧回転ベクトルを一単位(すなわち、サンプリング分割数N=1)として計算する手法であるため、8個の電圧回転ベクトルの場合、N=2となり、正規化電圧振幅の計算式は次式で表される。
Figure 0004698768
なお、図5の場合、各電圧瞬時値の時系列データは、次式で表せる。
Figure 0004698768
上記(44)式を上記(43)式右辺における平方根記号中の式に代入すれば、次式のように展開される。
Figure 0004698768
したがって、(43),(45)式により、次式に示す結果が得られる。
Figure 0004698768
さて、上記(45)式と図5に示す例を観察すれば、先願発明による(45)式は、図5に示す8つの回転ベクトルを、以下に定義される4つの正規化電圧振幅対称群の全てを使用して計算を行っていることが分かる。
(a)正規化電圧振幅対称群1
v(t),v(t−2T),v(t−4T)
(b)正規化電圧振幅対称群2
v(t−T),v(t−3T),v(t−5T)
(c)正規化電圧振幅対称群2
v(t−2T),v(t−4T),v(t−46)
(d)正規化電圧振幅対称群2
v(t−3T),v(t−5T),v(t−7T)
すなわち、上記(46)式の計算例は、本願手法において、回転位相角を“2α”としたときの一例である。このように、本願発明において明らかにした正規化電圧振幅対称群という概念は、先願発明の概念をも包含する新たな概念であると言える。
その一方で、本願発明には、先願発明には存在するサンプリング分割数という概念がない。このサンプリング分割数を必要としない点は、非常に重要である。例えば、先願発明の場合、サンプリング分割数Nと回転位相角αとの積に対する正弦値(=sin(Nα))を計算するが、Nαが180度を超える場合、sin(Nα)の値が負になるため、絶対値を計算しなければならない。つまり、先願発明では、Nαが180度を超える否かを常時判定しなければならないため計算処理において負担となる。一方、本願発明においては、そのような判定処理は不要であり、計算処理の負担が先願発明よりも小さいという利点がある。
つぎに、代表的な交流電気量(実電圧振幅、実電流振幅、実周波数、実有効電力、実無効電力など)を測定するための計算式について説明する。
説明が前後するが、“実電圧振幅”とは交流電圧振幅の真値である。“実”の文字を付加する理由は、上記でも使用している“正規化電圧振幅”と区別するためである(他の交流電気量についても同様)。なお、正規化電圧振幅は、複素平面上の正規化振幅対称群を利用して計算した電圧振幅であり、交流電圧の周波数に依存性のある数値であるが、実電圧振幅は、交流電圧の周波数には依存性のない数値である。
まず、実電圧振幅については、(7)式から次式のように求められる。
Figure 0004698768
また、この実電圧振幅については、(12)式から次式のように求めてもよい。
Figure 0004698768
なお、(47),(48)式における回転位相角αは、(14)式を用いて計算する。ただし、電圧波形の実周波数を既知(例えば商用周波数)と仮定する場合、対応する回転位相角は、実周波数f、サンプリング周波数fSを用いて、次式のように求めてもよい。この場合、正規化電圧振幅および正規化弦長の何れか一方が求まれば、実電圧振幅の算出が可能である。
Figure 0004698768
なお、正規化電圧弦長は、電圧瞬時値の差分を用いて計算されるため、電圧瞬時値の直流成分の測定値に対する影響が小さくなる。したがって、電圧瞬時値の直流成分の影響を大きく受ける場合、(47)式よりも(48)式を用いる方が好ましい。
つぎに、実電流振幅の算出手法について説明する。まず、正規化電圧振幅のときと同様に、正規化電流振幅の計算式は、次式のように定義される。
Figure 0004698768
なお、電流瞬時値および電流回転ベクトルの各時系列データは、次式のとおりである。
Figure 0004698768
Figure 0004698768
ここで、電流および電圧は同一の周波数で振動していると考えられるので、正規化電流振幅Ifおよび回転位相角αを用いて、次式のように実電流振幅Iが求められる。
Figure 0004698768
なお、電圧瞬時値データは計測せず、電流瞬時値データのみを計測している場合、上記のように実周波数を既知として仮定してもよいし、実電圧振幅に関する計算手法と同様な手順により回転位相角を計算してもよい。後者の場合、正規化電流振幅対称群を用いて正規化電流振幅を求めると共に、正規化電流弦長対称群を用いて正規化電流弦長を求め、これらの正規化電流振幅および正規化電流弦長により回転位相角を求めることができる。
また、実電流振幅については、実電圧振幅のときと同様に、正規化電流弦長を用いて次式のように求めてもよい。
Figure 0004698768
なお、正規化電流弦長は、電流瞬時値の差分を用いて計算されるため、電流瞬時値の直流成分の測定値に対する影響が小さくなる。したがって、電流瞬時値の直流成分の影響を大きく受ける場合、(52)式よりも(53)式を用いる方が好ましい。
また、実周波数fについては、(14),(16)式を用いて求めることができる。すなわち、正規化電圧振幅Vfおよび正規化電圧弦長Vf2を用いて(14)式により回転位相角αを求め、求めた回転位相角αを用いて(16)式により実周波数fを求めればよい。なお、この手法のみでは、fS/2より小さい実周波数fの算出が可能である。
一方、fS/2〜fS範囲内の実周波数では、次式に示すような偽の周波数が得られる。
Figure 0004698768
上記(55)式において、falは測定結果、fは実周波数の真値である。
しかしながら、実周波数fがサンプリング周波数fSを超えることがなく、かつ、サンプリング周波数fSを可変することができれば、つぎの手順により実周波数の真値を求めることができる。
まず、以下の条件を満足する場合、実周波数fはfS/2よりも小さい。
(a1)サンプリング周波数を増大させると回転位相角は増大する。
(a2)サンプリング周波数を減少させると回転位相角は減少する。
一方、以下の条件を満足する場合、実周波数fはfS/2〜fSの範囲内にある。
(b1)サンプリング周波数を増大させると回転位相角は減少する。
(b2)サンプリング周波数を減少させると回転位相角は増大する。
したがって、実周波数fがf/2〜f範囲内にあると判定できる場合には、次式を用いて実周波数fを求めることが可能である。
Figure 0004698768
つぎに、実有効電力および実無効電力の算出手法について説明する。図6は、複素平面上に配置される電圧ベクトル、電流ベクトルおよび電力ベクトルの一例を示す図である。図6において、複素平面上の電圧ベクトルおよび電流ベクトルはそれぞれ、次式で表されるものとする。
Figure 0004698768
Figure 0004698768
上記(57),(58)式において、φは実軸を基準軸としたときの電圧ベクトルの位相角であり、θは実軸を基準軸としたときの電流ベクトルの位相角である(図6の例では、実軸の下側にθをとっている)。
また、電流ベクトルの共役複素数は、次式の通りである。
Figure 0004698768
また、電力は、次式に示すように、電圧ベクトルと電流ベクトルとの共役積算である。
Figure 0004698768
このため、実有効電力の実効値(以下単に「実有効電力」という)は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
同様に、実無効電力の実効値(以下単に「実無効電力」という)は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
上記(61),(62)式に示されるψは、電圧ベクトルと電流ベクトルとの間の位相角であり、次式の関係がある。ここで、この位相角ψにおける文字「ψ(プサイ:psi)」は、図面、数式中では、Times New Roman fontの小文字の「ファイ:phi」に対応させている点を補足する。この「ψ(プサイ:psi)」に関する表記については、これ以降の段落本文においても同様である。
Figure 0004698768
図7は、複素平面上の正規化電力対称群を示す図である。図7には、3つの電圧回転ベクトルと、2つの電流回転ベクトルとが示されている。
まず、複素平面上に配置される3つの電圧回転ベクトルは次式で表せる。
Figure 0004698768
同様に、複素平面上に配置される2つの電流回転ベクトルは次式で表せる。
Figure 0004698768
ここで、これら3つの電圧回転ベクトルおよび2つの電流ベクトルを正規化電力対称群と定義する。また、これらの回転ベクトルのうち、v(t),v(t-T),i(t-T),i(t-2T)の4つの回転ベクトルを正規化有効電力対称群と定義する。さらに、この正規化有効電力対称群を用いて、正規化有効電力を次式のように定義する。
Figure 0004698768
上記(66)式において、式中に示される電圧瞬時値および電流瞬時値は、それぞれ電圧回転ベクトルの実数部および電流回転ベクトルの実数部であり、次式のように計算される。
Figure 0004698768
Figure 0004698768
これら(67),(68)式で示される電圧瞬時値および電流瞬時値を(66)式に代入すると次式のように展開される。
Figure 0004698768
すなわち、正規化有効電力Pfは、次式で表される。
Figure 0004698768
周波数fと回転位相角αとは1対1に対応するので、一定の周波数に対応する正規化有効電力Pfは一定値となり、正規化有効電力Pfと周波数fとの関係は、正規化有効電力Pfと回転位相角αおよび正規化電圧電流間位相角ψfとの関係に変換される。
また、v(t-T),v(t-2T),i(t-T),i(t-2T)の4つの回転ベクトルを正規化無効電力対称群と定義すると共に、この正規化無効電力対称群を用いて、正規化無効電力を次式のように定義する。
Figure 0004698768
上記(71)式において、式中に示される電圧瞬時値は、電圧回転ベクトルの実数部の実数部であり、次式のように計算される。
Figure 0004698768
上記(72)式で示される電圧瞬時値と、上記(68)式で示される電流瞬時値のそれぞれを(71)式に代入すると次式のように展開される。
Figure 0004698768
すなわち、正規化有効電力Qfは、次式で表される。
Figure 0004698768
ここで、周波数fと回転位相角αとは1対1に対応するので、一定の周波数に対応する正規化無効電力Qfは一定値となり、正規化無効電力Qfと周波数fとの関係は、正規化無効電力Qfと回転位相角αおよび正規化電圧電流間位相角ψfとの関係に変換される。
つぎに、正規化電圧電流間位相角の算出手法について説明する。まず、上記(70)式において、回転位相角αと正規化電圧電流間位相角ψfとの偏差に関する正弦項を展開すると共に、上記(74)式の両辺に(−cos(α))を乗じると、次式のように変形される。
Figure 0004698768
上記(75)式から、正規化電圧電流間位相角ψfは、次式を用いて求めることができる。
Figure 0004698768
また、実電圧電流間位相角ψは、次式を用いて求めることができる。なお、この実電圧電流間位相角ψについては、後述するシミュレーション結果の項で詳細に説明する。
Figure 0004698768
また、正規化電圧電流間位相角ψfについては、別な計算式を用いて求めることでもよい。例えば、上記(70)式と上記(74)式との間で両辺の比をとれば、次式の関係式が得られる。
Figure 0004698768
上記(78)式の右辺を展開し、tan(ψf)で纏めて式を整理すれば、次式が得られる。
Figure 0004698768
このように、正規化電圧電流間位相角ψfは、上記(76)式以外にも上記(79)式を用いて求めることができる。
また、実電圧電流間位相角ψは、次式を用いて求めることができる。なお、この実電圧電流間位相角ψについては、後述するシミュレーション結果の項で詳細に説明する。
Figure 0004698768
さらに、実有効電力については下記(81)式、実無効電力については下記(82)式から求められる。
Figure 0004698768
Figure 0004698768
なお、実電圧振幅Vは(47)もしくは(48)式、実電圧振幅Iは(53)もしくは(54)式、実電圧電流間位相角ψは(77)もしくは(80)式から求めることができる。
ところで、図7において、電圧ベクトル、電流ベクトルは周波数(回転位相角α)に関連して複素平面上に配置されている。また、同一時刻(同一サンプリング時刻)における電流ベクトルと電圧ベクトルとの位相差が正規化電圧電流間位相角ψfである。この正規化電圧電流間位相角ψfは、上記(76),(79)式のように逆余弦関数もしくは逆正接関数を用いて表される。一方、これら逆余弦関数もしくは逆正接関数が多価関数であるため、必ずしも実電圧電流間位相ψ(図6参照)と等しくない場合がある。両者は異なる位相空間の相似要素であるが、正規化電圧電流間位相角から実電圧電流間位相角への変更は、簡単な補正式にて変更可能である。なお、上記した(77),(80)式がこの補正式に相当する。
なお、図7では、正規化電力対称群として、電流ベクトルが電圧ベクトルよりも進相している場合を一例として示したが、電流ベクトルが電圧ベクトルよりも遅相している場合であってもよく、同一の計算結果が得られる。
また、正規化有効電力および正規化無効電力の計算に際し、上記の計算例では、電圧回転ベクトルおよび電流回転ベクトルの実数部(余弦関数)を電圧瞬時値および電流瞬時値として用いたが、各回転ベクトルの虚数部(正弦関数)を電圧瞬時値および電流瞬時値として用いることも無論可能である。これらの場合においても、それぞれに対応する補正式を利用し、正規化電圧電流間位相角に基づいて実電圧電流間位相角を得ることができる。
つぎに、サンプリング点数を増加させて計算する手法を提示する。なお、基本的な考えは、正規化電圧振幅および正規化電圧弦長に対するものと同じである。
まず、n個(サンプリング点数n)の電圧回転ベクトもしくは電流回転ベクトルにて定義される正規化有効電力対称群による正規化有効電力の計算式は以下のとおり一般化できる。
Figure 0004698768
ここで、電圧瞬時値および電流瞬時値による時系列データは次式のとおりである。
Figure 0004698768
また、電圧回転ベクトルおよび電流回転ベクトルの時系列データは次式のとおりである。
Figure 0004698768
同様に、n+1個(サンプリング点数n+1)の電圧回転ベクトもしくは電流回転ベクトルにて定義される正規化無効電力対称群による正規化無効電力の計算式も以下のとおり一般化できる。
Figure 0004698768
なお、正規化電圧電流間位相角および実電圧電流間位相角については、(76),(77)式もしくは、(79),(80)式を用いて求めることができる。
つぎに、本実施の形態にかかる交流電気量測定装置の機能構成と、その動作について、図8および図9を参照して説明する。ここで、図8は本実施の形態にかかる交流電気量測定装置1の機能構成を示す図であり、図9は交流電気量測定装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
図8に示すように、本実施の形態にかかる交流電気量測定装置1は、交流電圧・電流瞬時値データ入力部2、正規化電圧振幅算出部3、正規化電圧弦長算出部4、回転位相角算出部5、周波数算出部6、実電圧振幅算出部7、正規化電流振幅算出部8、実電流振幅算出部9、正規化有効電力算出部10、正規化無効電力算出部11、正規化電圧電流間位相角算出部12、実電圧電流間位相角算出部13、実有効電力算出部14、実無効電力算出部15、インターフェース16および、記憶部17を備えて構成される。なお、インターフェース16は、演算結果等を表示装置や外部装置に出力する処理を行い、記憶部17は、計測データや演算結果などを記憶する処理を行う。
上記の構成において、交流電圧・電流瞬時値データ入力部2は、電力系統に設けられた計器用変圧器(PT)および変流器(CT)からの電圧瞬時値および電流瞬時値を取り込む処理を行う(ステップS101)。なお、取り込まれた電圧瞬時値および電流瞬時値の各データは、記憶部17に格納される。
正規化電圧振幅算出部3は、上記した正規化電圧振幅対称群をなす複数所定の電圧瞬時値データを用いて正規化電圧振幅を演算する(ステップS102)。この正規化電圧振幅の演算処理については、上述したアルゴリズの概念も含めて総括的に説明すると、つぎのように説明できる。すなわち、正規化電圧振幅算出部3は、標本化定理を満足させるため、測定対象となる交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の瞬時値データの例えば二乗積分演算により求めた電圧振幅を交流電圧の振幅値で正規化して正規化電圧振幅として算出する処理を行う。
また、正規化電圧弦長算出部4は、上記した正規化電圧弦長対称群をなす複数所定の電圧瞬時値データを用いて正規化電圧弦長を演算する(ステップS103)。この正規化電圧弦長算出部4についても、つぎのように総括的に説明することができる。すなわち、正規化電圧弦長算出部4は、上記サンプリング周波数でサンプリングされ、上記正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の瞬時値データにおける隣接する2点の瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の瞬時値データ(電圧弦長瞬時値データ)の例えば二乗積分演算により求めた電圧弦長を交流電圧の振幅値で正規化して正規化電圧弦長として算出する処理を行う。
回転位相角算出部5は、正規化電圧振幅算出部3にて算出された正規化電圧振幅と、正規化電圧弦長算出部4にて算出された正規化電圧弦長を用いて、サンプリング1周期に対応する回転位相角を算出する(ステップS104)。なお、回転位相角の計算式は上記(14)式などに示したとおりである。
周波数算出部6は、回転位相角算出部5にて算出された回転位相角およびサンプリング周期を用いて、電力系統の周波数を算出する(ステップS105)。なお、周波数を算出するための計算式は上記(17)式などに示したとおりである。
実電圧振幅算出部7は、正規化電圧振幅算出部3にて算出された正規化電圧振幅と、回転位相角算出部5にて算出された回転位相角を用いて、交流電圧振幅の真値である実電圧振幅を算出する(ステップS106)。なお、実電圧振幅の計算式は上記(47),(48)式などに示したとおりである。
正規化電流振幅算出部8は、上記した正規化電流振幅対称群をなす複数所定の電流瞬時値データを用いて正規化電流振幅を算出する(ステップS107)。正規化電流振幅算出部8は、標本化定理を満足させるため、測定対象となる交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の瞬時値データの例えば二乗積分演算により求めた電流振幅を交流電流の振幅値で正規化して正規化電流振幅として算出する処理を行う。
実電流振幅算出部9は、正規化電流振幅算出部8にて算出された正規化電流振幅と、回転位相角算出部5にて算出された回転位相角を用いて、交流電流振幅の真値である実電流振幅を算出する(ステップS108)。なお、実電流振幅の計算式は上記(53),(54)式などに示したとおりである。
正規化有効電力算出部10は、上記した正規化電力対称群をなす複数所定の電圧瞬時値データおよび複数所定の電流瞬時値データを用いて正規化有効電力を算出する(ステップS109)。より詳細に説明すると、正規化有効電力算出部10は、測定対象となる交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する所定3点の電圧瞬時値データから選択された所定2点の電圧瞬時値データと、測定対象となる交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングされ、所定3点の電圧瞬時値と同一時刻でサンプリングされた3点の電流瞬時値データから選択された連続する所定2点の電流瞬時値データとの積(電圧・電流積)を例えば二乗積分演算することで算出する(上記(66)および(83)式などを参照)。
正規化無効電力算出部11は、上記した正規化電力対称群をなす複数所定の電圧瞬時値データおよび複数所定の電流瞬時値データを用いて正規化無効電力を算出する(ステップS110)。より詳細に説明すると、正規化無効電力算出部11は、測定対象となる交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する所定3点の電圧瞬時値データから選択された所定2点の電圧瞬時値データと、測定対象となる交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングされ、所定3点の電圧瞬時値と同一時刻でサンプリングされた3点の電流瞬時値データから選択された連続する所定2点の電流瞬時値データとの積(電圧・電流積)を例えば二乗積分演算することで算出する(上記(71)および(86)式などを参照)。
正規化電圧電流間位相角算出部12は、正規化有効電力算出部10にて算出された正規化有効電力、正規化無効電力算出部11にて算出された正規化無効電力、回転位相角算出部5にて算出された回転位相角を用いて、正規化電圧電流間位相角を算出する(ステップS111)。なお、正規化電圧電流間位相角の計算式は上記(76),(79)式などに示したとおりである。
実電圧電流間位相角算出部13は、正規化電圧電流間位相角算出部12にて算出された正規化電圧電流間位相角、周波数算出部6にて算出された周波数を用いて、交流電圧電流官位相角の真値である実電圧電流間位相角を算出する(ステップS112)。なお、実電圧電流間位相角の計算式は上記(77),(80)式などに示したとおりである。
実有効電力算出部14は、実電圧振幅算出部7にて算出された実電圧振幅、実電流振幅算出部9にて算出された実電流振幅および、実電圧電流間位相角算出部13にて算出された実電圧電流間位相角を用いて、有効電力の真値である実有効電力を算出する(ステップS113)。なお、実有効電力の計算式は上記(81)式などに示したとおりである。
実無効電力算出部15は、実電圧振幅算出部7にて算出された実電圧振幅、実電流振幅算出部9にて算出された実電流振幅および、実電圧電流間位相角算出部13にて算出された実電圧電流間位相角を用いて、無効電力の真値である実無効電力を算出する(ステップS114)。なお、実無効電力の計算式は上記(82)式などに示したとおりである。
最後のステップS115では、上述した全体のフローを終了するか否かの判定処理を行い、終了でなければ(ステップS115,No)、ステップS101〜S114までの処理を繰り返し行う。
つぎに、本実施の形態の交流電気量測定装置に対して行ったシミュレーション結果について説明する。下記表1は、第1のシミュレーション実行時のパラメータを示したものである。なお、本シミュレーションでは、表1に示すように、実周波数を非整数としている。
Figure 0004698768
また、図10は、第1のシミュレーション実行時の電圧瞬時値の波形ならびに、当該電圧瞬時値に基づいて計算した正規化電圧振幅および正規化弦長を示す図である。図10において、黒菱形記号を結ぶ波形は電圧瞬時値を表し、黒四角記号を結ぶ波形は正規化電圧振幅を表し、黒三角記号を結ぶ波形は正規化電圧弦長を表している。
図10に示す電圧瞬時値波形における任意4つのサンプリング点(いま、“v1,v2,v3,v4”とする)におけるサンプリング点v2,v3,v4を用いて正規化電圧振幅を計算すると、以下に示す値が得られる。なお、このとき得られる正規化電圧振幅の値はサンプリング点によらず一定である(図10の黒四角印の波形を参照)。
Figure 0004698768
また、上記した4つのサンプリング点v1,v2,v3,v4を用いて正規化電圧弦長を計算すると、以下に示す値が得られる。なお、このとき得られる正規化電圧弦長の値もサンプリング点によらず一定である(図10の黒三角印の波形を参照)。
Figure 0004698768
また、図10に示す電圧瞬時値を用いて回転位相角を計算すると、以下に示す値が得られる。
Figure 0004698768
なお、正規化電圧振幅および正規化電圧弦長の各値が一定であるため、回転位相角の計算値も図11に示すように、一定の値が得られている。また、回転位相角の計算値が一定であるため、実周波数の計算値も図12および次式に示すように、一定の値が得られている。
Figure 0004698768
上記(90)式に示されるように、表1に示した本シミュレーションにおける実周波数のパラメータ(62.07Hz)が正しく計算されていることが分かる。
図13は、第1のシミュレーションにて算出される実電圧振幅を示す図であり、比較の観点で、図10に示したものと同一の電圧瞬時値波形および正規化電圧振幅を併せて示している。なお、図13において、黒菱形記号を結ぶ波形は電圧瞬時値を表し、黒四角記号を結ぶ波形は正規化電圧振幅を表し、黒三角記号を結ぶ波形は実電圧振幅を表している。
上記(87)式で得られた正規化電圧振幅の値と、上記(90)式で得られた回転位相角の値を用いて実電圧振幅を計算すると、以下に示す値が得られる。
Figure 0004698768
上記(91)式の値は、表1に示される入力電圧の振幅値に一致している。このように、正規化電圧振幅の値と実電圧振幅の値とが異なるにも関わらず、回転位相角に基づく周波数補正を行うことにより、実電圧振幅は正しく計算されていることが分かる。
また、下記表2は、第2のシミュレーション実行時のパラメータを示したものである。本シミュレーションでは、表2に示すように、サンプリング周波数を1000Hzに固定する一方で、実周波数を0〜1000Hzに可変することとしている。
Figure 0004698768
図14は、第2のシミュレーションにて算出される正規化電圧振幅、正規化弦長および実電圧振幅を示す図である。図14において、黒四角記号を結ぶ波形は正規化電圧振幅を表し、黒三角記号を結ぶ波形は正規化電圧弦長を表し、黒菱形記号を結ぶ波形は実電圧振幅を表している。
正規化電圧振幅は、上記(7)式などに示されるように、実電圧振幅fと回転位相角αの正弦関数との積となる。回転位相角αが90度(実周波数fがサンプリング周波数fSの1/4になるとき)の場合、正規化電圧振幅Vfと実電圧振幅Vとは等しくなる(図14参照)。なお、この点において、正規化電圧振幅Vfは最大値となる。また、この点において、(12)式を用いて正規化電圧弦長を計算すると、以下に示す値が得られる。
Figure 0004698768
また、回転位相角αが60度である場合、正規化電圧振幅と正規化電圧弦長とは等しくなり、その値は以下のとおりである。
Figure 0004698768
また、正規化電圧弦長Vf2の最大値は、回転位相角αが109.62度のときに最大値となり、以下に示す値となる。
Figure 0004698768
このとき、正規化電圧振幅は次式の値をとる。
Figure 0004698768
Figure 0004698768
図15は、第2のシミュレーションにて算出される回転位相角の変化を示す図である。図15に示す波形から、入力周波数(実周波数)が0〜f/2の場合、回転位相角αは0〜180度の間でリニアに対応することが分かる。また、実周波数がf/4(本シミュレーションでは250Hz)の場合、回転位相角αは90度になる。
なお、実周波数がfS/2(本シミュレーションでは500Hz)の場合、正規化電圧振幅および正規化電圧弦長は同時に零となるため、計算ができない。このため、この点は、計算不能点として、零の値を付与している。
図16は、第2のシミュレーション実行時の周波数ゲイン特性を示す図であり、入力周波数(実周波数)に対する周波数比(算出周波数と実周波数との比)の関係を表している。図16において、実周波数が0〜fS/2の場合、周波数比は常に1となっている。すなわち、実周波数が0〜fS/2の場合、実周波数の計算が誤差を含むことなく実行されていることが分かる。なお、図15のときと同様に、実周波数がfS/2(500Hz)の場合、正規化電圧振幅および正規化電圧弦長が共に零となるため、周波数比の値を零としている。
また、下記表3は、第3のシミュレーション実行時のパラメータを示したものである。本シミュレーションでは、表3に示すように、入力電圧の初期位相角を0度に固定する一方で、入力電流の初期位相角を−180度〜+180度の間で可変することとしている。
Figure 0004698768
図17は、第3のシミュレーションにて算出される正規化有効電力および実有効電力を示す図である。図17において、黒三角記号を結ぶ波形は正規化有効電力を表し、黒四角記号を結ぶ波形は実有効電力を表している。
図17に示すように、正規化有効電力および実有効電力は実電圧電流間位相角の変化に対し異なるピーク値を有すると共に、ピーク値となる実電圧電流間位相角も異なる値となっている。
また、本シミュレーションでは、実周波数が50Hzであり、サンプリング周波数が600Hzであるため、回転位相角αは30度(=360/(600/50))となる。なお、回転位相角α=30度における(70)式と(81)式とを比較すれば理解できるように、正規化有効電力の最大値は実有効電力の最大値の1/2になる(図17の各波形参照)。また、実周波数が150Hz(=fs/4)の場合、回転位相角αは90度(=360/(600/150))となり、正規化有効電力と実有効電力とは等しくなる。
図18は、第3のシミュレーションにて算出される正規化無効電力および実無効電力を示す図である。図18において、黒三角記号を結ぶ波形は正規化無効電力を表し、黒四角記号を結ぶ波形は実無効電力を表している。
図18に示すように、正規化無効電力と実無効電力の符号は異なっている。また、本シミュレーションでは、上述のように、回転位相角αが30度であるため、回転位相角α=30度における(74)式と(82)式とを比較すれば理解できるように、正規化無効電力の最大値は実無効電力の最大値の1/2になる(図18の各波形参照)。なお、実周波数が150Hz(=fs/4)の場合、回転位相角αは90度(=360/(600/150))となり、正規化無効電力と実無効電力の絶対値は等しくなる。
また、図19は、第3のシミュレーションにて算出される正規化電圧電流間位相角および実無効電力を示す図である。図19において、黒三角記号を結ぶ波形は正規化電圧電流間位相角を表し、黒四角記号を結ぶ波形は実電圧電流間位相角を表している。
図19に示すように、実電圧電流間位相角が0度〜180度である場合、実電圧電流間位相角と正規化電圧電流間位相角とは等しい。なお、この場合、上記(74),(82)式から分かるように、実無効電力と正規化無効電力の符号は異なっている。
一方、実電圧電流間位相角が−180度〜0度である場合、正規化電圧電流間位相角と実電圧電流間位相角とは、絶対値が等しく、符号は異なっていることが分かる。正規化電圧電流間位相角から実電圧電流間位相角を求める補正計算式((77)式参照)において、正規化無効電力の符号が正の場合に“−1”を乗ずるようにしたのは、この性質によるものである。なお、図19に示す正規化電圧電流間位相角と実電圧電流間位相角との間の関係は、任意の実周波数において成り立つ関係である。したがって、(77)式は、補正計算の一般式であると言える。
また、下記表4は、第4のシミュレーション実行時のパラメータを示したものである。本シミュレーションでは、表4に示すように、サンプリング点数を13に増加させている。
Figure 0004698768
図20は、第4のシミュレーションにて算出される回転位相角を示す図である。本シミュレーションでは、サンプリング点数を13としているため、図20に示されるように、13ポイント目から回転位相角の値が計算されている。なお、回転位相角は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
ここで、サンプリング周波数が高くなると正規化電圧振幅が減少して回転位相角が小さくなることが、第1のシミュレーションによる結果との比較から明らかとなる。なお、このことは、交流電気量の測定精度が時間の測定精度と同じレベルにあることを意味している。したがって、サンプリング点数の増加により、交流電気量の測定精度(算出精度)を向上させることができる。なお、従来の零クロス手法は、零点を確定する収束演算の繰り返し数を増加させることで測定精度が高められるのに対し、本手法はサンプリング点数の増加により測定精度を高めることができるので、交流電気量の測定精度を大幅に向上させることができる。
図21は、第4のシミュレーションにて算出される実周波数を示す図である。この実周波数は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
上記(98)式に示されるように、実周波数の計算結果は表4のパラメータと一致することが分かる。
図22は、第4のシミュレーションにて算出される正規化電圧振幅および実電圧振幅を示す図である。図22において、黒菱形記号を結ぶ波形は本シミュレーションで用いる瞬時電圧波形を表し、黒四角記号を結ぶ波形は正規化電圧振幅を表し、黒三角記号を結ぶ波形は実電圧振幅を表している。
ここで、正規化電圧振幅は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
また、実電圧振幅は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
上記(100)式に示されるように、実電圧振幅の計算結果は表4のパラメータと一致することが分かる。
図23は、第4のシミュレーションにて算出される正規化電流振幅および実電流振幅を示す図である。図23において、黒菱形記号を結ぶ波形は本シミュレーションで用いる瞬時電流波形を表し、黒四角記号を結ぶ波形は正規化電流振幅を表し、黒三角記号を結ぶ波形は実電流振幅を表している。
ここで、正規化電流振幅は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
また、実電流振幅は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
上記(102)式に示されるように、実電流振幅の計算結果は表4のパラメータと一致することが分かる。
図24は、第4のシミュレーションにて算出される正規化有効電力および実有効電力を示す図である。図24において、黒菱形記号を結ぶ波形は正規化有効電力を表し、黒四角記号を結ぶ波形は実有効電力を表している。
ここで、正規化有効電力は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
また、実有効電力は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
本シミュレーションにおいて、正規化有効電力と実有効電力の符号は異なっているにも関わらず、補正計算にて正しい実有効電力が得られている。
図25は、第4のシミュレーションにて算出される正規化無効電力および実無効電力を示す図である。図25において、黒菱形記号を結ぶ波形は正規化無効電力を表し、黒四角記号を結ぶ波形は実無効電力を表している。
ここで、正規化無効電力は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
また、実無効電力は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
本シミュレーションにおいて、正規化無効電力と実無効電力力の符号は異なっているにも関わらず、補正計算にて正しい実無効電力が得られている。
図26は、第4のシミュレーションにて算出される正規化電圧電流間位相角および実電圧電流間位相角を示す図である。図26において、黒菱形記号を結ぶ波形は正規化電圧電流間位相角を表し、黒三角記号を結ぶ波形は実電圧電流間位相角を表している。
正規化電圧電流間位相角は、次式のように計算される。
Figure 0004698768
ここで、上記(103)式により、正規化無効電力の符号が負であるため、実電圧電流間位相角は次式のように計算される。
Figure 0004698768
上記(108)式に示されるように、実電圧電流間位相角の計算結果は表4のパラメータと一致することが分かる。
ところで、上記では、正規化電圧弦長を正規化電圧振幅の2倍で除した値の逆正弦値の2倍を回転位相角として算出することについて説明した。ところが、性能の低い保護制御装置では逆正弦関数の計算機能を有していない場合があり、そのような保護制御装置では上述した各手法の適用は困難である。そこで、以下に示す手法では、逆正弦関数の計算機能を有していない装置への適用を可能とする一手法について提示する。
ここではまず、以下の2つの比例係数を定義する。
(a)正規化電圧振幅弦長比例係数
正規化電圧振幅弦長比例係数は、次式のように定義される。
Figure 0004698768
上記(109)式において、Vfは正規化電圧振幅、Vf2は正規化電圧弦長である。すなわち、正規化電圧振幅弦長比例係数(以下、説明の便宜上「第1の比例係数」と称する)は、正規化電圧振幅Vfに対する正規化電圧弦長Vf2の比(正規化電圧弦長Vf2を正規化電圧振幅Vfで除した値)を表している。なお、この第1の比例係数を用いれば、回転位相角αは、次式のように表すことができる。
Figure 0004698768
(b)サンプリング周波数比例係数
サンプリング周波数比例係数は、次式のように定義される。
Figure 0004698768
上記(111)式において、fは実周波数、fSはサンプリング周波数である。すなわち、サンプリング周波数比例係数(以下説明を簡単化するため「第2の比例係数」と称する)は、サンプリング周波数fSに対する実周波数fの比(実周波数fをサンプリング周波数fSで除した値)を表している。なお、この第2の比例係数は、上記した第1の比例係数との間で、次式に示すような関係が生ずる。
Figure 0004698768
図27は、第1の比例係数(正規化電圧振幅弦長比例係数)と回転位相角との関係を示す特性図である。なお、図27では、第1の比例係数の変化幅は0〜2までとされている。この図27を参照すると、以下の事項が明らかとなる。
(a)第1の比例係数が0の場合、回転位相角は0度である。
(b)第1の比例係数が1の場合、回転位相角は60度である。
(c)第1の比例係数が√(2)の場合、回転位相角は90度である。
(d)第1の比例係数が√(3)の場合、回転位相角は120度である。
(e)第1の比例係数が2の場合、回転位相角は180度である。
また、図28は、第1の比例係数(正規化電圧振幅弦長比例係数)と第2の比例係数(サンプリング周波数比例係数)との関係を示す特性図である。なお、図28では、図27と同様に、第1の比例係数の変化幅は0〜2までとされている。この図28を参照すると、以下の事項が明らかとなる。
(a)第1の比例係数が0の場合、第2の比例係数は0である。
(b)第1の比例係数が1の場合、第2の比例係数は1/6である。
(c)第1の比例係数が√(2)の場合、第2の比例係数は1/4である。
(d)第1の比例係数が√(3)の場合、第2の比例係数は1/3である。
(e)第1の比例係数が2の場合、第2の比例係数は1/2である。
図29は、サンプリング周波数同定手法を用いて実周波数を算出する手順を示すフローチャートである。図9のフローチャートでは、サンプリング周波数を固定し、この固定したサンプリング周波数に基づいてサンプリングされた時系列瞬時値データを用いて回転位相角を計算していたが、図29のフローチャートでは、所望する目標値になるようなサンプリング周波数の値を求め(サンプリング周波数の同定処理)、求めたサンプリング周波数から回転位相角を確定する処理を行うことになる。以下、図27〜図29の図面を参照し、具体的な数値を用いて説明する。なお、本説明で用いるパラメータは、下記表5に示すとおりである。
Figure 0004698768
まず、第1の比例係数(正規化電圧振幅弦長比例係数)の目標値を設定する(ステップS201)。例えば、次の正規化電圧振幅弦長比例係数目標値を設定する。
Figure 0004698768
つぎに、サンプリング周波数の初期値を設定する(ステップS202)。例えば、次のサンプリング周波数を設定する。
Figure 0004698768
この場合、このサンプリング周波数に対応する時間刻み幅は、次式のようになる。
Figure 0004698768
つぎに、交流電圧瞬時値データを読む(ステップS203)。例えば、4つの電圧瞬時値データ(v,v,v,v)を読み込む。
つぎに、正規化電圧振幅を算出する(ステップS204)。ここでは、次式のように、正規化電圧振幅を算出する。
Figure 0004698768
同様に、正規化電圧弦長を算出する(ステップS205)。ここでは、次式のように、正規化電圧弦長を算出する。
Figure 0004698768
つぎに、第1の比例係数(正規化電圧振幅弦長比例係数)を算出する(ステップS206)。ここでは、次式のように、第1の比例係数を算出する。
Figure 0004698768
ここで、ステップS206で算出された第1の比例係数が所望の目標値(例えば「第1の目標値」)より大きいか否かを、次の判別式に基づいて判別する(ステップS207)。
Figure 0004698768
上記(118)式が成立する場合(ステップS207,Yes)、サンプリング周波数を上げる処理を行って(ステップS208)、ステップS203に移行する。なお、サンプリング周波数を上げる処理としては、次式のような処理を行えばよい。
Figure 0004698768
なお、このサンプリング周波数に対応する時間刻み幅は次式のとおりである。
Figure 0004698768
一方、上記(118)式が成立しない場合(ステップS207,No)、さらに第1の比例係数が所望の目標値(例えば、上記「第1の目標値」よりも小さな「第2の目標値」)より小さいか否かを、次の判別式に基づいて判別する(ステップS209)。
Figure 0004698768
上記(121)式が成立する場合(ステップS209,Yes)、今度は、サンプリング周波数を下げる処理を行って(ステップS210)、ステップS203に移行する。なお、サンプリング周波数を下げる処理としては、次式のような処理を行えばよい。
Figure 0004698768
なお、このサンプリング周波数に対応する時間刻み幅は次式のとおりである。
Figure 0004698768
一方、上記(121)式が成立しない場合(ステップS209,No)、サンプリング周波数を確定する(ステップS211)。ここで、ステップS211に到達した場合、第1の比例係数の算出値は既に目標値の近傍の不感帯にある。したがって、この時点のサンプリング周波数を確定することが可能となる。なお、このケースの場合、次のサンプリング周波数が確定される。
Figure 0004698768
さらに、回転位相角を確定する(ステップS212)。なお、本例の場合、図27の特性図において、第1の比例係数が“1”となる点を読めば、回転位相角は次式で与えられる。
Figure 0004698768
さらに、第2の比例係数を確定する(ステップS213)。なお、本例の場合、図28の特性図において、第1の比例係数が“1”となる点を読めば、第2の比例係数は次式で与えられる。
Figure 0004698768
最後に、実周波数を算出し(ステップS214)、本フローを終了する。本例の場合、実周波数は、次式のように算出される。
Figure 0004698768
なお、図29のフローチャートでは、交流電圧瞬時値データを用いる処理について説明したが、同様な処理の流れは、交流電流瞬時値データを用いることでも実現可能である。この場合、正規化電流振幅Ifに対する正規化電流弦長If2の比を「第1の比例係数」として処理を行えばよい。
以上説明したように、本実施の形態の交流電気量測定装置によれば、測定対象となる交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化して正規化電圧振幅として算出し、当該サンプリング周波数でサンプリングされ、正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を交流電圧の振幅値で正規化して正規化電圧弦長として算出し、これらの正規化電圧振幅および正規化電圧弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出し、算出した回転位相角、正規化電圧振幅および正規化電流振幅を用いて交流電圧振幅、交流電流振幅、有効電力、無効電力に関する真値を算出することとしたので、測定対象が系統定格周波数から外れて動作している場合であっても、高精度な交流電気量の測定が可能となる。
また、本実施の形態の交流電気量測定装置によれば、計算量や計算負荷が大きくなる最小二乗法を使用せずに算出した回転位相角、正規化電圧振幅、正規化電流振幅などを用いて実電圧振幅、実電流振幅などの交流電気量を算出することができ、また、算出した回転位相角、正規化電圧振幅、正規化電流振幅、正規化有効電力、正規化無効電力、正規化電圧電流間位相角などを用いて実有効電力、実無効電力などの交流電気量を算出することができるので、高速かつ高精度な交流電気量の測定が可能となる。
以上のように、本発明にかかる交流電気量測定装置は、測定対象が系統定格周波数から外れて動作している場合であっても、高精度な交流電気量の測定を可能とする発明として有用である。
1 交流電気量測定装置
2 交流電圧・電流瞬時値データ入力部
3 正規化電圧振幅算出部
4 正規化電圧弦長算出部
5 回転位相角算出部
6 周波数算出部
7 実電圧振幅算出部
8 正規化電流振幅算出部
9 実電流振幅算出部
10 正規化有効電力算出部
11 正規化無効電力算出部
12 正規化電圧電流間位相角算出部
13 実電圧電流間位相角算出部
14 実有効電力算出部
15 実無効電力算出部
16 インターフェース
17 記憶部

Claims (18)

  1. 測定対象となる交流電圧を当該交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化した正規化電圧振幅を算出する正規化電圧振幅算出部と、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を正規化した正規化電圧弦長を算出する正規化電圧弦長算出部と、
    前記正規化電圧振幅および前記正規化電圧弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出すると共に、算出した回転位相角を用いて前記交流電圧の周波数を算出する周波数算出部と、
    を備えたことを特徴とする交流電気量測定装置。
  2. 測定対象となる交流電流を当該交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電流瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流振幅を正規化した正規化電流振幅を算出する正規化電流振幅算出部と、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電流振幅を算出する際に用いた3点の電流瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電流瞬時値データにおける隣接する2点の電流瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電流弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流弦長を正規化した正規化電流弦長を算出する正規化電流弦長算出部と、
    前記正規化電流振幅および前記正規化電流弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出すると共に、算出した回転位相角を用いて前記交流電流の周波数を算出する周波数算出部と、
    を備えたことを特徴とする交流電気量測定装置。
  3. 測定対象となる交流電圧を当該交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化した正規化電圧振幅を算出する正規化電圧振幅算出部と、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を正規化した正規化電圧弦長を算出する正規化電圧弦長算出部と、
    前記正規化電圧振幅および前記正規化電圧弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出する回転位相角算出部と、
    前記正規化電圧振幅および前記回転位相角を用いて前記交流電圧振幅の真値である実電圧振幅を算出する実電圧振幅算出部と、
    を備えたことを特徴とする交流電気量測定装置。
  4. 測定対象となる交流電流を当該交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電流瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流振幅を正規化した正規化電流振幅を算出する正規化電流振幅算出部と、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電流振幅を算出する際に用いた3点の電流瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電流瞬時値データにおける隣接する2点の電流瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電流弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流弦長を正規化した正規化電流弦長を算出する正規化電流弦長算出部と、
    前記正規化電流振幅および前記正規化電流弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出する回転位相角算出部と、
    前記正規化電流振幅および前記回転位相角を用いて前記交流電流振幅の真値である実電流振幅を算出する実電流振幅算出部と、
    を備えたことを特徴とする交流電気量測定装置。
  5. 測定対象となる交流電圧を当該交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化した正規化電圧振幅を算出する正規化電圧振幅算出部と、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を正規化した正規化電圧弦長を算出する正規化電圧弦長算出部と、
    測定対象となる交流電流を当該交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電流瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流振幅を正規化した正規化電流振幅を算出する正規化電流振幅算出部と、
    前記正規化電圧振幅および前記正規化電圧弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出する回転位相角算出部と、
    前記正規化電圧振幅および前記回転位相角を用いて前記交流電圧振幅の真値である実電圧振幅を算出する実電圧振幅算出部と、
    前記正規化電流振幅および前記回転位相角を用いて前記交流電流振幅の真値である実電流振幅を算出する実電流振幅算出部と、
    を備えたことを特徴とする交流電気量測定装置。
  6. 測定対象となる交流電圧を当該交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化した正規化電圧振幅を算出する正規化電圧振幅算出部と、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を正規化した正規化電圧弦長を算出する正規化電圧弦長算出部と、
    測定対象となる交流電流を当該交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも4点の電流瞬時値データにおける隣接する2点の電流瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電流弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流弦長を正規化した正規化電流弦長を算出する正規化電流弦長算出部と、
    前記正規化電圧振幅および前記正規化電圧弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出する回転位相角算出部と、
    前記正規化電圧振幅および前記回転位相角を用いて前記交流電圧振幅の真値である実電圧振幅を算出する実電圧振幅算出部と、
    前記正規化電流弦長および前記回転位相角を用いて前記交流電流振幅の真値である実電流振幅を算出する実電流振幅算出部と、
    を備えたことを特徴とする交流電気量測定装置。
  7. 前記回転位相角を用いて前記交流電圧の周波数を算出する周波数算出部と、
    前記サンプリングした連続する所定3点の電圧瞬時値データから選択された所定2点の電圧瞬時値データと、前記交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングされ、前記所定3点の電圧瞬時値と同一時刻でサンプリングされた3点の電流瞬時値データから選択された連続する所定2点の電流瞬時値データとの積を二乗積分演算することで得られる有効電力を正規化した正規化有効電力を算出する正規化有効電力算出部と、
    前記所定3点の電圧瞬時値データから選択された所定2点の電圧瞬時値データと、前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記3点の電流瞬時値データから選択された連続する所定2点の電流瞬時値データとの積を二乗積分演算することで得られる無効電力を正規化した正規化無効電力を算出する正規化無効電力算出部と、
    前記正規化有効電力、前記正規化無効電力および、前記回転位相角を用いて前記正規化有効電力と前記正規化無効電力との間の正規化電圧電流間位相角を算出する正規化電圧電流間位相角算出部と、
    前記周波数算出部が算出した周波数および前記正規化電圧電流間位相角を用いて前記交流電圧と前記交流電流との間の位相角の真値である実電圧電流間位相角を算出する実電圧電流間位相角算出部と、
    前記実電圧振幅、前記実電流振幅および前記正規化電圧電流間位相角を用いて有効電力の真値である実有効電力を算出する実有効電力算出部と、
    を備えたことを特徴とする請求項5または6に記載の交流電気量測定装置。
  8. 前記回転位相角を用いて前記交流電圧の周波数を算出する周波数算出部と、
    前記サンプリングした連続する所定3点の電圧瞬時値データから選択された所定2点の電圧瞬時値データと、前記交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングされ、前記所定3点の電圧瞬時値と同一時刻でサンプリングされた3点の電流瞬時値データから選択された連続する所定2点の電流瞬時値データとの積を二乗積分演算することで得られる有効電力を正規化した正規化有効電力を算出する正規化有効電力算出部と、
    前記所定3点の電圧瞬時値データから選択された所定2点の電圧瞬時値データと、前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記3点の電流瞬時値データから選択された連続する所定2点の電流瞬時値データとの積を二乗積分演算することで得られる無効電力を正規化した正規化無効電力を算出する正規化無効電力算出部と、
    前記正規化有効電力、前記正規化無効電力および、前記回転位相角を用いて前記正規化有効電力と前記正規化無効電力との間の正規化電圧電流間位相角を算出する正規化電圧電流間位相角算出部と、
    前記周波数算出部が算出した周波数および前記正規化電圧電流間位相角を用いて前記交流電圧と前記交流電流との間の位相角の真値である実電圧電流間位相角を算出する実電圧電流間位相角算出部と、
    前記実電圧振幅、前記実電流振幅および前記正規化電圧電流間位相角を用いて無効電力の真値である実無効電力を算出する実無効電力算出部と、
    を備えたことを特徴とする請求項5または6に記載の交流電気量測定装置。
  9. 前記回転位相角を用いて前記交流電圧の周波数を算出する周波数算出部と、
    前記サンプリングした連続する所定3点の電圧瞬時値データから選択された所定2点の電圧瞬時値データと、前記交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングされ、前記所定3点の電圧瞬時値と同一時刻でサンプリングされた3点の電流瞬時値データから選択された連続する所定2点の電流瞬時値データとの積を二乗積分演算することで得られる有効電力を正規化した正規化有効電力を算出する正規化有効電力算出部と、
    前記所定3点の電圧瞬時値データから選択された所定2点の電圧瞬時値データと、前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記3点の電流瞬時値データから選択された連続する所定2点の電流瞬時値データとの積を二乗積分演算することで得られる無効電力を正規化した正規化無効電力を算出する正規化無効電力算出部と、
    前記正規化有効電力、前記正規化無効電力および、前記回転位相角を用いて前記正規化有効電力と前記正規化無効電力との間の正規化電圧電流間位相角を算出する正規化電圧電流間位相角算出部と、
    前記周波数算出部が算出した周波数および前記正規化電圧電流間位相角を用いて前記交流電圧と前記交流電流との間の位相角の真値である実電圧電流間位相角を算出する実電圧電流間位相角算出部と、
    前記実電圧振幅、前記実電流振幅および前記正規化電圧電流間位相角を用いて有効電力の真値である実有効電力を算出する実有効電力算出部と、
    前記実電圧振幅、前記実電流振幅および前記正規化電圧電流間位相角を用いて無効電力の真値である実無効電力を算出する実無効電力算出部と、
    を備えたことを特徴とする請求項5または6に記載の交流電気量測定装置。
  10. 測定対象となる交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化して正規化電圧振幅として算出するステップと、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を正規化して正規化電圧弦長として算出するステップと、
    前記正規化電圧振幅および前記正規化電圧弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出するステップと、
    前記回転位相角を用いて前記交流電圧の周波数を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする交流電気量測定方法。
  11. 測定対象となる交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電流瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流振幅を正規化して正規化電流振幅として算出するステップと、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電流振幅を算出する際に用いた3点の電流瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電流瞬時値データにおける隣接する2点の電流瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電流弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流弦長を正規化して正規化電流弦長として算出するステップと、
    前記正規化電流振幅および前記正規化電流弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出するステップと、
    前記回転位相角を用いて前記交流電流の周波数を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする交流電気量測定方法。
  12. 測定対象となる交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化して正規化電圧振幅として算出するステップと、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を正規化して正規化電圧弦長として算出するステップと、
    前記正規化電圧振幅および前記正規化電圧弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出するステップと、
    前記正規化電圧振幅および前記回転位相角を用いて前記交流電圧振幅の真値である実電圧振幅を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする交流電気量測定方法。
  13. 測定対象となる交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電流瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流振幅を正規化して正規化電流振幅として算出するステップと、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電流振幅を算出する際に用いた3点の電流瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電流瞬時値データにおける隣接する2点の電流瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電流弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流弦長を正規化して正規化電流弦長として算出するステップと、
    前記正規化電流振幅および前記正規化電流弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出するステップと、
    前記正規化電流振幅および前記回転位相角を用いて前記交流電流振幅の真値である実電流振幅を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする交流電気量測定方法。
  14. 測定対象となる交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化して正規化電圧振幅として算出するステップと、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を正規化して正規化電圧弦長として算出するステップと、
    測定対象となる交流電流を当該交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電流瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流振幅を正規化して正規化電流振幅として算出するステップと、
    前記正規化電圧振幅および前記正規化電圧弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出するステップと、
    前記正規化電圧振幅および前記回転位相角を用いて前記交流電圧振幅の真値である実電圧振幅を算出するステップと、
    前記正規化電流振幅および前記回転位相角を用いて前記交流電流振幅の真値である実電流振幅を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする交流電気量測定方法。
  15. 測定対象となる交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化して正規化電圧振幅として算出するステップと、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を正規化して正規化電圧弦長として算出するステップと、
    測定対象となる交流電流を当該交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも4点の電流瞬時値データにおける隣接する2点の電流瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電流弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流弦長を正規化して正規化電流弦長として算出するステップと、
    前記正規化電圧振幅および前記正規化電圧弦長を用いてサンプリング1周期時間における回転位相角を算出するステップと、
    前記正規化電圧振幅および前記回転位相角を用いて前記交流電圧振幅の真値である実電圧振幅を算出するステップと、
    前記正規化電流弦長および前記回転位相角を用いて前記交流電流振幅の真値である実電流振幅を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする交流電気量測定方法。
  16. 測定対象となる交流電圧の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電圧瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧振幅を正規化して正規化電圧振幅として算出する第1ステップと、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電圧振幅を算出する際に用いた3点の電圧瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電圧瞬時値データにおける隣接する2点の電圧瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電圧弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電圧弦長を正規化して正規化電圧弦長として算出する第2ステップと、
    前記正規化電圧振幅に対する前記正規化電圧弦長の比を第1の比例係数として算出する第3ステップと、
    前記第1の比例係数を所定第1の目標値および、この第1の目標値よりも小さな所定第2の目標値と比較する第4ステップと、
    前記第1の比例係数が前記第1の目標値よりも小さく、かつ、前記第2の目標値よりも大きい場合に前記サンプリング周波数を確定する第5ステップと、
    前記第5ステップにて確定したサンプリング周波数に基づいて、サンプリング1周期の時間に前記電圧瞬時値データが複素平面上を回転する回転位相角を確定する第6ステップと、
    前記第5ステップにて確定したサンプリング周波数と前記第6ステップにて確定した回転位相角とに基づいて、当該サンプリング周波数に対する前記交流電圧の実周波数の比として定義される第2の比例係数を確定する第7ステップと、
    前記5ステップにて確定したサンプリング周波数と前記第7ステップにて確定した第2の比例係数とに基づいて前記交流電圧の実周波数を算出する第8ステップと、
    を含むことを特徴とする交流電気量測定方法。
  17. 測定対象となる交流電流の周波数の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングした連続する少なくとも3点の電流瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流振幅を正規化して正規化電流振幅として算出する第1ステップと、
    前記サンプリング周波数でサンプリングされ、前記正規化電流振幅を算出する際に用いた3点の電流瞬時値データを含む連続する少なくとも4点の電流瞬時値データにおける隣接する2点の電流瞬時値データ間の先端間距離を表す3点の電流弦長瞬時値データの二乗積分演算により求めた電流弦長を正規化して正規化電圧弦長として算出する第2ステップと、
    前記正規化電流振幅に対する前記正規化電流弦長の比を第1の比例係数として算出する第3ステップと、
    前記第1の比例係数を所定第1の目標値および、この第1の目標値よりも小さな所定第2の目標値と比較する第4ステップと、
    前記第1の比例係数が前記第1の目標値よりも小さく、かつ、前記第2の目標値よりも大きい場合に前記サンプリング周波数を確定する第5ステップと、
    前記第5ステップにて確定したサンプリング周波数に基づいて、サンプリング1周期の時間に前記電流瞬時値データが複素平面上を回転する回転位相角を確定する第6ステップと、
    前記第5ステップにて確定したサンプリング周波数と前記第6ステップにて確定した回転位相角とに基づいて、当該サンプリング周波数に対する前記交流電流の実周波数の比として定義される第2の比例係数を確定する第7ステップと、
    前記5ステップにて確定したサンプリング周波数と前記第7ステップにて確定した第2の比例係数とに基づいて前記交流電流の実周波数を算出する第8ステップと、
    を含むことを特徴とする交流電気量測定方法。
  18. 前記第4ステップにて前記第1の比例係数が前記第1の目標値よりも大きいと判定された場合に、前記サンプリング周波数を増大させつつ、前記第1〜第3ステップの処理を繰り返して実行し、
    前記第4ステップにて前記第1の比例係数が前記第2の目標値よりも小さいと判定された場合に、前記サンプリング周波数を減少させつつ、前記第1〜第3ステップの処理を繰り返して実行する
    ことを特徴とする請求項16または17に記載の交流電気量測定方法。
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