JP4690977B2 - ストローク特性可変エンジン - Google Patents

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本発明は、ピストンとクランク軸とを、ストローク可変リンク機構を介してコントロール軸に連結し、該コントロール軸を駆動するアクチュエータにより前記ストローク可変リンク機構を作動して、ピストンの移動ストロークを可変とするストローク特性可変エンジンの改良に関する。
従来、ピストンのピストンピンに一端を連結されたアッパリンクと、このアッパリンクの他端に連結され、かつクランク軸のクランクピンに連結されたロアリンクと、そのロアリンクに一端が連結され、他端がエンジン本体に揺動可能に連結されたコントロールリンクよりなる、ストローク可変リンク機構を備え、前記コントロールリンクをアクチュエータにより駆動することにより、ピストンの移動ストロークを可変とするストローク特性可変エンジンは公知(特許文献1,2参照)である。
特開2006−177192号公報 特開9−228858号公報
ところで、かかるエンジンにおいて、ストローク可変リンク機構を駆動するアクチュエータを、エンジン本体であるクランクケースの外側に設けると、このアクチュエータがエンジン本体の外側に大きく張り出すことになり、他の補機類を含むエンジン全体の嵩が大きくなるばかりでなく、そのアクチュエータが、他の補器類と干渉するおそれがあるため、そのアクチュエータの配置の自由度が減り、特に、このエンジンを車両用としたときに、その傾向が一層大きくなるという問題がある。
そこで、このような問題を解決すべく、前記アクチュエータをエンジン本体の、たとえばクランク室内に設けるようにすれば、クランクケースが外方に大きく張り出してしまい、エンジン本体の大型化とコスト増を招くという別の問題がある。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、特に、前記アクチュエータの主体部分を構成するハウジングの大幅なコンパクト化を可能として、前記問題を解決した、新規なストローク特性可変エンジンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ピストンとクランク軸とを、ストローク可変リンク機構を介してコントロール軸に連結し、該コントロール軸を駆動するアクチュエータにより前記ストローク可変リンク機構を作動して、ピストンの移動ストロークを可変とするストローク特性可変エンジンにおいて、
前記アクチュエータのハウジングの少なくとも一部を、前記エンジン本体に固定されてクランク軸を回転自在に支持する軸受部材で形成したことを特徴としている。
前記エンジン本体は、ピストンが摺動可能に設けられるシリンダを有するシリンダブロック、そのシリンダブロックに一体に結合されてクランク軸を回転自在に支持するクランクケース(アッパブロックおよびロアブロック)む。
上記目的を達成するために、請求項記載の発明は、前記請求項記載のものにおいて、前記軸受部材は、エンジン本体を構成するシリンダブロックに固定されて、クランク軸を回転自在に支持するベアリングキャップであることことを特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項記載の発明は、前記請求項または記載のものにおいて、前記アクチュエータのハウジングの少なくとも一部は、前記軸受部材に鋳込まれていることを特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項記載の発明は、前記請求項1〜3の何れか1項に記載のものにおいて、前記アクチュエータのハウジングは、クランク軸を支持する複数の軸受部材のうち、それらの両端部の軸受部材を避けた軸受部材に設けられていることを特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項記載の発明は、前記請求項記載のものにおいて、前記アクチュエータのハウジングは、直列4気筒エンジンのエンジン本体の中央の軸受部材に設けられることを特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項記載の発明は、前記請求項1〜5の何れか1項に記載のものにおいて、前記アクチュエータのハウジングは、前記シリンダブロックのアッパブロックに固定されるロアブロックと別体に形成されていることを特徴としている。
前記請求項1記載の発明によれば、ストローク可変リンク機構を作動するアクチュエータのハウジングの少なくとも一部をエンジン本体の一部、即ち、エンジン本体に固定されてクランク軸を回転自在に支持する軸受部材で形成したので、そのハウジングの小型化、部品点数の低減を図ることができ、これにより、エンジンをストローク特性可変式としたにも拘らず、その大型化を抑制することができる。またアクチュエータのハウジングの少なくとも一部を上記軸受部材で形成したことで、クラン軸にアクチュエータを近接させることができ、前記エンジンの一層の小型化が可能になる。
また前記請求項記載の発明によれば、ハウジングを設けた軸受部材は、クランク軸を回転自在に支持するベアリングキャップであるので、クランク軸の支持剛性を向上させると共にハウジングの成形が容易である。
前記請求項記載の発明によれば、ハウジングは、前記軸受部材に鋳込まれるので、ハウジングの剛性を一層高めることができる。
前記請求項記載の発明によれば、ハウジングは、複数の軸受部材のうち、それらの両端部の軸受部材を避けた軸受部材に設けられているので、エンジンの一層の小型化に寄与する。
前記請求項記載の発明によれば、ハウジングは、直列4気筒エンジンのエンジン本体の中央の軸受部材に設けられるので、最も大きな荷重のかかる中央の軸受部材の一層の剛性向上に寄与することができる。
前記請求項記載の発明によれば、ハウジングは、アッパブロックに固定されるロアブロックと別体に形成されるので、ハウジングは、その材料の選択自由度が得られる上に単品としての加工自由度が増して、ロアブロックへの組み付けをコンパクト、かつ容易に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
この実施例は、本発明ストローク特性可変エンジンを、自動車用として実施した場合である。
図1は、ストローク特性可変エンジンの概略全体斜視図、図2は、図1の2矢視図、図3は、図1の3−3線に沿う断面図(高圧縮比状態)、図4は、図1の4−4線に沿う断面図(低圧縮比状態)、図5は、図2の5−5線に沿う断面図、図6は、図5の6−6線に沿う横断面図、図7は、図5の7−7線に沿う拡大縦面図、図8は、図3の8−8線に沿う断面図、図9は、図5の9矢視斜視図、図10はアクチュエータの分解斜視図、図11は、アクチュエータの制御系の油圧回路図である。
図1〜4において、本発明にかかるストローク特性可変エンジンEは、自動車用であって、図示しない、自動車のエンジンルーム内に横置き(そのクランク軸30が自動車の進行方向に対して横方向配置)に搭載される。このエンジンEが自動車に搭載されるとき、図2に示すように、若干後傾状態、すなわち、そのシリンダ軸線L−Lが鉛直線に対して若干後方に傾斜している。
また、このストローク特性可変エンジンEは、直列4気筒のOHC型4サイクルエンジンであって、そのエンジン本体1は、4つのシリンダ5が横方向に並列して設けられるシリンダブロック2と、このシリンダブロック2のデッキ面上にガスケット6を介して一体に結合されるシリンダヘッド3と、前記シリンダブロック2の下部に一体に形成したアッパブロック40(上部クランクケース)と、その下面に一体に結合されるロアブロック41(下部クランクケース)とを備えており、アッパブロック40とロアブロック41とでクランクケース4が形成される。前記シリンダヘッド3の上面には、シール材8を介してヘッドカバー9が一体に被冠され、また、前記ロアブロック41(下部クランクケース)の下面には、オイルパン10が一体に結合されている。
シリンダブロック2の4つのシリンダ5には、それぞれピストン11が摺動可能に嵌合されており、それらのピストン11の頂面に対面するシリンダヘッド3の下面には、4つの燃焼室12と、それらの燃焼室12に連通する吸気ポート14と排気ポート15とが形成されており、吸気ポート14には吸気弁16が、また排気ポート15には排気弁17がそれぞれ開閉可能に設けられる。また、シリンダヘッド3上には、前記吸気弁16と排気弁17とを開閉する動弁機構18が設けられる。この動弁機構18は、シリンダヘッド3に回転自在に支持される吸気側カム軸20および排気側カム軸21と、シリンダヘッド3に設けた吸気側および排気側ロッカ軸22,23にそれぞれ揺動可能に軸支されて前記吸気側および排気側カム軸20,21と吸気弁16および排気弁17間を連接する吸気側および排気側ロッカアーム24,25とを備えており、吸気側および排気側カム軸20,21の回転によれば、弁ばね26,27の閉弁力に抗して吸気側および排気側ロッカアーム24,25を揺動して、吸気弁16および排気弁17を所定のタイミングをもって開閉作動することができる。
図2に示すように、吸気側および排気側カム軸20,21は、従来公知の調時伝動機構28を介して後述するクランク軸30に連動されており、クランク軸30の回転によれば、その1/2の回転速度で駆動されるようになっている。そして、前記動弁機構28は、シリンダヘッド3上に一体に被冠されるヘッドカバー9により被覆される。また、シリンダヘッド3には、4つのシリンダに対応して円筒状のプラグ挿通筒31が設けられ、このプラグ挿通筒31内に点火プラグ32が挿着される。
4つのシリンダ5に対応する複数の吸気ポート14は、エンジン本体1の前面、すなわち車両の前方側に向けて開口されており、そこに吸気系INの吸気マニホールド34が接続されている。この吸気系INは従来公知の構造を備えるので、その詳細な説明を省略する。
また、4つのシリンダ5に対応する複数の排気ポート15は、エンジン本体1の後面、すなわち車両の後方側に向けて開口されており、そこに排気系EXの排気マニホールド35が接続されている。この排気系EXは従来公知の構造を備えるので、その詳細な説明を省略する。
図3,4に示すように、シリンダブロック2下部のアッパブロック40(上部クランクケース)と、ロアブロック41(下部クランクケース)よりなるクランクケース4は、シリンダブロック2のシリンダ5の部分よりも前方(車両前方)側に張出しており、この張出し部36のクランク室CC内には、ピストン11の移動ストロークを可変とする、ストローク可変リンク機構LV(後述)と、それを駆動する油圧アクチュエータAC(後述)が設けられる。
図2,3および図5,6に示すように、シリンダブロック2の下部に一体に形成されるアッパブロック40下面には、ロアブロック41が複数の連結ボルト42をもって固定され、ベアリングキャップとしての中央軸受部材54は、ベアリングキャップ締め付けボルト57をもって固定されている。
アッパブロック40と、ロアブロック41との合わせ面に形成される複数のジャーナル軸受部43にはクランク軸30のジャーナル軸30Jが回転自在に支承される(図8参照)。
図5に示すように、前記ロアブロック41は、平面視四角な閉断面構造に鋳造成形されており、その左、右端部には端部軸受部材50,51が、またその中間部には、左、右中間軸受部材52,53が、さらにその中央には、ベアリングキャップとしての中央軸受部材54(後述のハウジングHUが一体成形される)が設けられており、これらの軸受部材50〜54によってクランク軸30のジャーナル軸30Jが支承される。
図5,6,9に示すように、前記中央軸受部材、すなわちベアリングキャップ54は、ロアブロック41とは別体に鋳造成形されており、複数のベアリングキャップ締め付けボルトボルト56によりそのロアブロック41に堅固に固定され、また、このベアリングキャップ54は、アッパブロック40の下面にも他のベアリングキャップ締め付けボルト57により堅固に固定される。中央軸受部材、すなわちベアリングキャップ54のクランク軸30の軸受部分54Aから一方(エンジン本体1の前方)側に偏った一側部は、上下幅を拡張し、かつ肉厚とした膨大部58とされており、この膨大部58に後に詳述する油圧アクチュエータACのハウジングHUが設けられている。
ここで、ベアリングキャップ54の膨大部58に前記ハウジングHUを鋳込み成形してもよい。
つぎに、図3,4に戻って、ピストン11の移動ストロークを可変とするストローク可変リンク機構LVの構造について説明すると、アッパブロック40とロアブロック41との合わせ面に回転自在に支承されるクランク軸30の複数のクランクピン30Pには、三角形状のロアリンク60の中間部がそれぞれ揺動自在に枢支連結される。それらのロアリンク60の一端(上端)には、ピストン11のピストンピン13に枢支連結されるアッパリンク( コンロッド) 61の下端(大端部)が第1連結ピン62を介して枢支連結され、各ロアリンク60の他端(下端)に第2連結ピン64を介してコントロールリンク63の上端が枢支連結される。このコントロールリンク63は下方に延びて、その下端には、クランク形状をなす、コントロール軸65(後に詳述)の偏心ピン65Pが枢支連結されている。コントロール軸65は、油圧アクチュエータAC(後に詳述)により、所定角度の範囲(約90度)で駆動され、これによる偏心ピン65Pの変移により、コントロールリンク63が揺動駆動される。具体的には、コントロール軸65は、図3に示す第1の位置(偏心ピン65Pが下方位置)と、図4に示す第2の位置(偏心ピン65Pが左方位置)との間で回転可能である。図3に示す第1の位置では、コントロール軸65の偏心ピン65Pが下方に位置しているため、コントロールリンク63は引き下げられてロアリンク60はクランク軸30のクランクピン30P回りに時計方向に揺動し、アッパリンク61が押し上げられてピストン11の位置がシリンダ5に対して高い位置となり、エンジンEは高圧縮比状態となる。逆に、図4に示す第2位置では、コントロール軸65の偏心ピン65Pが左方に位置(前記第1の位置よりも高位置)しているため、コントロールリンク63は押し上げられてロアリンク60はクランク軸30のクランクピン30P回りに反時計方向に揺動し、アッパリンク61が押し下げられてピストン11の位置がシリンダ5に対して低い高い位置となり、エンジンEは低圧縮比状態となる。以上のように、コントロール軸65の回動制御により、コントロールリンク63が揺動し、ロアリンク60の運動拘束条件が変化してピストン11の上死点位置を含むストローク特性が変化することで、エンジンEの圧縮比を任意に制御することが可能になる。
しかして、アッパリンク60、第1連結ピン62、ロアリンク60、第2連結ピン64およびコントロールリンク63は、本発明にかかるストローク可変リンク機構LVを構成している。
図6,7,9,10に示すように、前記コントロールリンク63に連結されてストローク可変リンク機構LVを作動するコントロール軸65は、クランク軸30と同じく、複数のジャーナル軸65Jと偏心ピン65PとがアームAを介して交互に連結されてクランク状に形成されており、その軸方向の中央の偏心ピン65P間に円筒状のベーン軸66が一体に設けられている。そして、このコントロール軸65は、ロアブロック41の一側(エンジン本体1の前方側)に偏らせて、そのジャーナル軸65Jがロアブロック41と、その下面に複数の連結ボルト68で固定される軸受ブロック70との間に回転自在に支承される。軸受ブロック70は、コントロール軸65の軸方向に延長される縦フレーム71と、この縦フレーム71より一体に起立される複数の軸受壁72と、中央ハウジング受部73を有してブロック状に形成されており、前記複数の軸受壁72の上面と、ロアブロック40の前記軸受部材50,51,52,53から延長される軸受壁50a,51a,52a,53aの下面との合わせ面間の軸受部により、コントロール軸65のジャーナル軸65Jを回転自在に支承する。
軸受ブロック70に形成される中央ハウジング受部73には、後に述べるように、中央軸受部材54に設けたハウジングHUの下部が複数のボルト74により固定支持される(図6参照)。
図6,7に示すように、コントロール軸65を駆動する油圧アクチュエータACは、エンジン本体1のクランク室CC内に設けられており、その油圧駆動部を収容支持するハウジングHUは、前記中央軸受部材54(アッパブロック40およびロアブロック41に一体に固定)の一側部の前記膨大部58に設けられる。このハウジングHUには、両端面の開放される短円筒状のベーン室80が形成され、このベーン室80内に、コントロール軸65の中央のベーン軸66が貫通、収容され、このベーン軸66は、ハウジングHUの両側に複数ボルト83で固定した、他のハウジングとなる左右ベーン軸受81,82により回転自在に支承され、ベーン室80の開口側面はその左右ベーン軸受81,82により閉じられる。ベーン室20の内周面とベーン軸66との間には、約180°の位相差を存して一対の扇形状ベーン油室86が形成され、これらのベーン油室86内に、ベーン軸66の中央部外周面より一体に突設した一対のベーン87がそれぞれ収容され、各ベーン87は、扇形状のベーン油室86内を2つの制御油室に油密に区画しており、それら2つの制御油室に後述する油圧回路からの作動油を給排することにより、ベーン軸66すなわちコントロール軸65を所定の角度範囲で往復駆動することができる。
以上のように、コントロール軸65を駆動する油圧アクチュエータACのハウジングHCは、ロアブロック41の中央軸受部材(ロアブロック41とは別体に形成されてそこに固定される)を用いてコンパクトに、しかも部品点数を少なく形成することが可能であり、このハウジングHCがクランク室CC内で占める容積を小さくすることができ、クランクケースの嵩が拡大するのを抑制することができる。
図5,7,9 に示すように、中央軸受部材54に形成される、ハウジングHUの上面には、クランク軸30の軸受部54Aから該ハウジングHU側の端部に向かって鳩尾状に広がる平坦な取付面90が形成されており、図7に示すように、この取付面90のコントロール軸65方向の幅D1は、ハウジングHUの幅D2よりも広くしてあり、その取付面90には、前記アクチュエータACの油圧制御回路のバルブユニット92が複数のボルト91をもって固定支持されており、このバルブユニット92は、シリンダブロック2の壁面を貫通してその上面に露出状態に配置される(図1参照)。これにより、ハウジングHUの取付面上にバルブユニット92を堅固に固定することができ、そのバルブユニット92は、シリンダブロック2の取付壁面上にあって、その四方が開放されているので、前記油圧式ベーンアクチュエータACの切換操作、メンテナンスなどがし易くなる。
つぎに、前記ストローク可変リンク機構LVを駆動制御する油圧アクチュエータACの油圧回路を、図11を参照して説明する。
前述したように、コントロール軸65のベーン軸66とハウジングHUとで形成される扇形状の一対のベーン油室86内をベーン87で仕切る2つの制御油室は、油圧回路を介してオイルタンクTに接続され、その油圧回路には、モータMで駆動されるオイルポンプPと、チェック弁Cと、アキュムレータAと、電磁切換弁Vとが接続される。オイルタンクT、モータM、オイルポンプP、チェック弁CおよびアキュムレータAは油圧供給装置Sを構成して、エンジン本体1の適所に設けられ、また電磁切換弁Vは、前述のバルブユニット92の内部に設けられる。油圧供給装置Sと電磁切換弁Vとは、2本の配管P1,P2で接続され、また電磁切換弁Vと油圧アクチュエータACとは2本の配管P3,P4で接続される。したがって、図11において、電磁切換弁Vを左方向に切り換えるオイルポンプPで発生した油圧でベーン87が押されてコントロール軸65が反時計方向に回転し、逆に電磁切換弁Vを右方向に切り換えるオイルポンプPで発生した油圧でベーン87が押されてコントロール軸65が時計方向に回転することで、コントロール軸65の偏心ピン65Pの位相が変化する。コントロール軸65の偏心ピン65Pには、ストローク可変リンク機構LVのコントロールリンク63が揺動可能に枢支連結され、コントロール軸65の駆動(約90°)によれば、コントロール軸65の偏心ピン65Pの位相変化により、前述したように、ストローク可変リンク機構LVを作動する。
ところで、この実施例によれば、ストローク可変リンク機構LVを作動する油圧アクチュエータACのハウジングHUを、エンジン本体1の一部である、クランク軸30の、ベアリングキャップとしての中央軸受部材54に設けたので、エンジン本体とは別に独立して設けた従来のハウジングに比べて、部品点数を少なくしてコンパクトに形成することができ、このハウジングHCをクランク室CC内に設けても、クランク室CCの嵩が大きくなることなく、これにより、エンジンEの大型化を抑制することができる。また、特に、クランク軸30のベアリングキャップである中央軸受部材54に油圧アクチュエータACのハウジングHUを設けることにより、このアクチュエータACのクランク軸30への近接配置が可能になり、エンジンEの一層の小型化が可能になり、またクランク軸30の支持剛性を高めることができる。
また、ベアリングキャップとしての中央軸受部材54のハウジングHUを除く部分がアルミ合金で形成され、またベーン室80を形成する、アクチュエータACのハウジングHUが、それよりも剛性の高い材料としての鉄で形成されている時に、そのベアリングキャップ54にハウジングHUを鋳込むことにより、ハウジングHUの剛性と軽量化をバランスよく達成することができる。この場合、ベアリングキャップ54のすべてがアルミ合金でできている場合と比べて剛性が高くなり、ベアリングキャップのすべてが鉄でできている場合と比べて軽量化が可能になる。
さらに、アクチュエータACのハウジングHUは、クランク軸30を支持する複数の軸受部材50〜54のうち、それらの両端部の軸受部材50,51を避けた中央の軸受部材54に設けられているので、エンジンの一層の小型化に寄与する。
さらに、アクチュエータACのハウジングHUは、直列4気筒エンジンEのエンジン本体1の中央の軸受部材54に設けられるので、最も大きな荷重のかかる中央の軸受部材54の一層の剛性向上に寄与することができる。
さらにまた、アクチュエータACのハウジングHUは、シリンダブロック2のアッパブロック40に固定されるロアブロック41と別体に形成されるので、そのハウジングHUは、その材料の選択自由度が得られる上に単品としての加工自由度が増して、ロアブロック41への組み付けをコンパクト、かつ容易に行うことができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
たとえば、前記実施例では、本発明を、コントロール軸の偏心ピンの位相変化により、ピストンの上死位置を変更する圧縮比可変式エンジンとした場合について説明したが、これを他ストローク特性可変エンジンにも適用可能であり、たとえば、コントロール軸をアクチュエータによりクランク軸の1/2の回転速度で連続回転制御するようにすることにより、ピストンの吸入、圧縮、爆発および排気に各ストロークでの位置およびストローク長さを変更することのできるようにしたものにも適用可能である。また、前記実施例では、アクチュエータとしてベーン式油圧アクチュエータを用いた場合を説明したが、これに代えて電気アクチュエータなど他のアクチュエータであってもよい。さらに前記実施例では、ハウジングを設けたベアリングキャップをロアブロックと別体に形成しているが、ハウジングを設けたベアリングキャップをロアブロックと一体に形成してもよい。
ストローク特性可変エンジンの概略全体斜視図 図1の2矢視図 図1の3−3線に沿う断面図(高圧縮比状態) 図1の4−4線に沿う断面図(低圧縮比状態) 図2の5−5線に沿う断面図 図5の6−6線に沿う横断面図 図5の7−7線に沿う拡大縦面図 図3の8−8線に沿う断面図 図5の9矢視斜視図 アクチュエータの分解斜視図 アクチュエータの制御系の油圧回路図
1・・・・・・・エンジン本体
2・・・・・・・シリンダブロック
11・・・・・・・ピストン
30・・・・・・・クランク軸
40・・・・・・・アッパブロック
41・・・・・・・ロアブロック
50・・・・・・・軸受部材(端部軸受部材)
51・・・・・・・軸受部材(端部軸受部材)
52・・・・・・・軸受部材(中間軸受部材)
53・・・・・・・軸受部材(中間軸受部材)
54・・・・・・・軸受部材(中央軸受部材)
65・・・・・・・コントロール軸
AC・・・・・・・アクチュエータ(油圧アクチュエータ)
LV・・・・・・・ストローク可変リンク機構
HU・・・・・・・ハウジング

Claims (6)

  1. ピストン(11)とクランク軸(30)とを、ストローク可変リンク機構(LV)を介してコントロール軸(65)に連結し、該コントロール軸(65)を駆動するアクチュエータ(AC)により前記ストローク可変リンク機構(LV)を作動して、ピストン(11)の移動ストロークを可変とするストローク特性可変エンジンにおいて、
    前記アクチュエータ(AC)のハウジング(HU)の少なくとも一部を、前記エンジン本体(1)に固定されてクランク軸(30)を回転自在に支持する軸受部材(54)で形成したことを特徴とする、ストローク特性可変エンジン。
  2. 前記軸受部材(54)は、エンジン本体(1)を構成するシリンダブロック(2)に固定されて、クランク軸(30)を回転自在に支持するベアリングキャップであるこを特徴とする、前記請求項記載のストローク特性可変エンジン。
  3. 前記アクチュエータ(AC)のハウジング(HU)の少なくとも一部は、前記軸受部材(54)に鋳込まれていることを特徴とする、前記請求項1または2記載のストローク特性可変エンジン。
  4. 前記アクチュエータ(AC)のハウジング(HU)は、クランク軸(30)を支持する複数の軸受部材(50〜54)のうち、それらの両端部の軸受部材(50,51)を避けた軸受部材(54)に設けられていることを特徴とする、前記請求項1〜3の何れか1項に記載のストローク特性可変エンジン。
  5. 前記アクチュエータ(AC)のハウジング(HU)は、直列4気筒エンジンのエンジン本体(1)の中央の軸受部材(54)に設けられることを特徴とする、前記請求項記載のストローク特性可変エンジン。
  6. 前記アクチュエータ(AC)のハウジング(HU)は、前記シリンダブロック(2)のアッパブロック(40)に固定されるロアブロック(41)と別体に形成されていることを特徴とする、前記請求項1〜5の何れか1項に記載のストローク特性可変エンジン。
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