JP4810370B2 - ストローク特性可変多気筒エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、ピストンとクランク軸とを、ストローク可変リンク機構を介してコントロール軸に連結し、該コントロール軸を駆動する油圧アクチュエータにより前記ストローク可変リンク機構を作動して、ピストンの移動ストロークを可変とするストローク特性可変多気筒エンジンの改良に関する。
従来、ピストンのピストンピンに一端を連結されたアッパリンクと、このアッパリンクの他端に連結され、かつクランク軸のクランクピンに連結されたロアリンクと、そのロアリンクに一端が連結され、他端がエンジン本体に揺動可能に連結されたコントロールリンクよりなる、ストローク可変リンク機構を備え、前記コントロール可変リンクを油圧アクチュエータにより駆動することにより、ピストンの移動ストロークを可変とするストローク特性可変エンジンにおいて、前記油圧アクチュエータをコントロール軸に設けたものは公知(後記特許文献1参照)である。
特開2005−83203公報
ところで、前記特許文献1に示される油圧アクチュエータは、シリンダブロックの外部に設けられ、そのシリンダブロックのホルダ部に締結部材で固定されたハウジングと、コントロール軸と一体に回転するベーンを設けたロータと、このロータを収容するベーンケースと、これを覆うカバーなどにより構成されているので、部品点数が多く、組付け作業が低下し、またエンジン自体の大型化を招くという問題があり、このエンジンを車両用に適用するには不向きである。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、前記油圧アクチュエータの部品点数を削減して、その小型化、軽量化を可能として、前記問題を解決した、新規なストローク特性可変多気筒エンジンを提供することを目的とする。
記目的を達成するために、請求項記載の発明は、ピストンを摺動可能に嵌合させるシリンダがクランク軸の軸線に沿って並列して配置されるストローク特性可変多気筒エンジンであって、各ピストンとクランク軸とを、ストローク可変リンク機構を介してコントロール軸の偏心ピンに連結し、該コントロール軸を駆動する油圧アクチュエータにより前記ストローク可変リンク機構を作動して、ピストンの移動ストロークを可変とするものにおいて、前記コントロール軸は、第1コントロール軸と第2コントロール軸とに軸方向に分割されており、前記油圧アクチュエータは、ハウジングと、このハウジングの開口部を覆うカバー部材と、ハウジング内に一体に設けられるベーンケースと、このベーンケース内に収容されるベーン軸とより構成されていて、前記第1,第2コントロール軸の相対向する接続端部間に設けられており、前記カバー部材および前記ベーン軸は、前記第1,第2コントロール軸の前記偏心ピンとラップしない位置で、締結部材により一体に締結されていることを特徴としている。
上記目的を達成するために、請求項記載の発明は、前記請求項記載のものにおいて、前記カバー部材は、前記ハウジングに軸受支持されていることを特徴としている。
発明によれば、コントロール軸に設けられる油圧アクチュエータの部品点数の削減が可能になり、その小型化、軽量化を図ることができ、その上、該油圧アクチュエータの組付作業性を向上させることができる。
しかも油圧アクチュエータを、コントロール軸の軸心に極力近接させて一体に締結することができ、ハウジングの一層の小型化を図ることができる。
また特に請求項2の発明によれば、油圧アクチュエータをハウジングに安定支持することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した参考例および本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
まず、図1〜11を参照して第1参考例について説明する。
図1は、ストローク特性可変エンジンの概略全体斜視図、図2は、図1の2矢視図、図3は、図1の3−3線に沿う断面図(高圧縮比状態)、図4は、図1の4−4線に沿う断面図(低圧縮比状態)、図5は、図2の5−5線に沿う断面図、図6は、図5の6−6線に沿う横断面図、図7は、図5の7−7線に沿う拡大縦面図、図8は、図3の8−8線に沿う断面図、図9は、図5の9矢視斜視図、図10は油圧アクチュエータの分解斜視図、図11は、油圧アクチュエータの制御系の油圧回路図である。
図1〜4において、本発明にかかるストローク特性可変エンジンEは、自動車用であって、図示しない、自動車のエンジンルーム内に横置き(そのクランク軸30が自動車の進行方向に対して横方向配置)に搭載される。このエンジンEが自動車に搭載されるとき、図2に示すように、若干後傾状態、すなわち、そのシリンダ軸線L−Lが鉛直線に対して若干後方に傾斜している。
また、このストローク特性可変エンジンEは、直列4気筒のOHC型4サイクルエンジンであって、そのエンジン本体1は、4つのシリンダ5が横方向に並列して設けられるシリンダブロック2と、このシリンダブロック2のデッキ面上にガスケット6を介して一体に結合されるシリンダヘッド3と、前記シリンダブロック2の下部に一体に形成したアッパブロック40(上部クランクケース)と、その下面に一体に結合されるロアブロック41(下部クランクケース)とを備えており、アッパブロック40とロアブロック41とでクランクケース4が形成される。前記シリンダヘッド3の上面には、シール材8を介してヘッドカバー9が一体に被冠され、また、前記ロアブロック41(下部クランクケース)の下面には、オイルパン10が一体に結合されている。
シリンダブロック2の4つのシリンダ5には、それぞれピストン11が摺動可能に嵌合されており、それらのピストン11の頂面に対面するシリンダヘッド3の下面には、4つの燃焼室12と、それらの燃焼室12に連通する吸気ポート14と排気ポート15とが形成されており、吸気ポート14には吸気弁16が、また排気ポート15には排気弁17がそれぞれ開閉可能に設けられる。また、シリンダヘッド3上には、前記吸気弁16と排気弁17とを開閉する動弁機構18が設けられる。この動弁機構18は、シリンダヘッド3に回転自在に支持される吸気側カム軸20および排気側カム軸21と、シリンダヘッド3に設けた吸気側および排気側ロッカ軸22,23にそれぞれ揺動可能に軸支されて前記吸気側および排気側カム軸20,21と吸気弁16および排気弁17間を連接する吸気側および排気側ロッカアーム24,25とを備えており、吸気側および排気側カム軸20,21の回転によれば、弁バネ26,27の閉弁力に抗して吸気側および排気側ロッカアーム24,25を揺動して吸気弁16および排気弁17を所定のタイミングをもって開閉作動することができる。
図2に示すように、吸気側および排気側カム軸20,21は、従来公知の調時伝動機構28を介して後述するクランク軸30に連動されており、クランク軸30の回転によれば、その1/2の回転速度で駆動されるようになっている。そして、前記動弁機構28は、シリンダヘッド3上に一体に被冠されるヘッドカバー9により被覆される。また、シリンダヘッド3には、4つのシリンダに対応して円筒状のプラグ挿通筒31が設けられ、このプラグ挿通筒31内に点火プラグ32が挿着される。
4つのシリンダ5に対応する複数の吸気ポート14は、エンジン本体1の前面、すなわち車両の前方側に向けて開口されており、そこに吸気系INの吸気マニホールド34が接続されている。この吸気系INは従来公知の構造を備えるので、その詳細な説明を省略する。
また、4つのシリンダ5に対応する複数の排気ポート15は、エンジン本体1の後面、すなわち車両の後方側に向けてた開口されており、そこに排気系EXの排気マニホールド35が接続されている。この排気系EXは従来公知の構造を備えるので、その詳細な説明を省略する。
図3,4に示すように、シリンダブロック2下部のアッパブロック40(上部クランクケース)と、ロアブロック41(下部クランクケース)よりなるクランクケース4は、シリンダブロック2のシリンダ5の部分よりも前方(車両前方)側に張出しており、この張出し部36のクランク室CC内には、ピストン11の移動ストロークを可変とする、ストローク可変リンク機構LV(後述)と、それを駆動する油圧アクチュエータAC(後述)が設けられる。
図2,3および図5,6に示すように、シリンダブロック2の下部に一体に形成されるアッパブロック40下面には、ロアブロック41が複数の連結ボルト42をもって固定されている。アッパブロック40と、ロアブロック41との合わせ面に形成される複数のジャーナル軸受部43にはクランク軸30のジャーナル軸30Jが回転自在に支承される(図8参照)。
図5に示すように、前記ロアブロック41は、平面視四角な閉断面構造に鋳造成形されており、その左、右端部には端部軸受部材50,51が、またその中間部には、左、右中間軸受部材52,53が、さらにその中央には、ベアリングキャップとしての中央軸受部材54(後述のハウジングHUが一体成形される)が設けられており、これらの軸受部材50〜54によってクランク軸30のジャーナル軸30Jが支承される。
図5,6,9に示すように、前記ベアリングキャップとしての中央軸受部材54は、ロアブロック41とは別体に鋳造成形されており、複数のベアリングキャップ締め付けボルト56によりそのロアブロック41の側面に堅固に固定され、また、この中央軸受部材54は、アッパブロック40の下面にも他のベアリングキャップ締め付けボルト57により堅固に固定される。中央軸受部材54のクランク軸30の軸受部分54Aから一方(エンジン本体1の前方)側に偏った一側部は、上下幅を拡張し、かつ肉厚とした膨大部58とされており、この膨大部58に後に詳述する油圧アクチュエータACのハウジングHUが鋳込み成形されている。
つぎに、図3,4に戻って、ピストン11の移動ストロークを可変とするストローク可変リンク機構LVの構造について説明すると、アッパブロック40とロアブロック41との合わせ面に回転自在に支承されるクランク軸30の複数のクランクピン30Pには、三角形状のロアリンク60の中間部がそれぞれ揺動自在に枢支連結される。それらのロアリンク60の一端(上端)には、ピストン11のピストンピン13に枢支連結されるアッパリンク( コンロッド) 61の下端(大端部)が第1連結ピン62を介して枢支連結され、各ロアリンク60の他端(下端)に第2連結ピン64を介してコントロールリンク63の上端が枢支連結される。このコントロールリンク63は下方に延びて、その下端には、クランク形状をなす、コントロール軸65(後に詳述)の偏心ピン65Pが枢支連結されている。コントロール軸65は、油圧アクチュエータAC(後に詳述)により、所定角度の範囲(約90度)で駆動され、これによる偏心ピン65Pの変移により、コントロールリンク63が揺動駆動される。具体的には、コントロール軸65は、図3に示す第1の位置(偏心ピン65Pが下方位置)と、図4に示す第2の位置(偏心ピン65Pが左方位置)との間で回転可能である。図3に示す第1の位置では、コントロール軸65の偏心ピン65Pが下方に位置しているため、コントロールリンク63は引き下げられてロアリンク60はクランク軸30のクランクピン30P回りに時計方向に揺動し、アッパリンク61が押し上げられてピストン11の位置がシリンダ5に対して高い位置となり、エンジンEは高圧縮比状態となる。逆に、図4に示す第2位置では、コントロール軸65の偏心ピン65Pが左方に位置(前記第1の位置よりも高位置)しているため、コントロールリンク63は押し上げられてロアリンク60はクランク軸30のクランクピン30P回りに反時計方向に揺動し、アッパリンク61が押し下げられてピストン11の位置がシリンダ5に対して低い位置となり、エンジンEは低圧縮比状態となる。以上のように、コントロール軸65の回動制御により、コントロールリンク63が揺動し、ロアリンク60の運動拘束条件が変化してピストン11の上死点位置を含むストローク特性が変化することで、エンジンEの圧縮比を任意に制御することが可能になる。
しかして、アッパリンク60、第1連結ピン62、ロアリンク60、第2連結ピン64およびコントロールリンク63は、本発明にかかるストローク可変リンク機構LVを構成している。
図6,7,9,10に示すように、前記コントロールリンク63に連結されてストローク可変リンク機構LVを作動するコントロール軸65は、クランク軸30と同じく、複数のジャーナル軸65Jと偏心ピン65Pとがアーム65Aを介して交互に連結されてクランク状に形成されており、その軸方向の中央の偏心ピン65P間に円筒状のベーン軸66が一体に設けられている。そして、このコントロール軸65は、ロアブロック41の一側(エンジン本体1の前方側)に偏らせて、そのジャーナル軸65Jがロアブロック41と、その下面に複数の連結ボルト68で固定される軸受ブロック70との間に回転自在に支承される。軸受ブロック70は、コントロール軸65の軸方向に延長される縦フレーム71と、この縦フレーム71より一体に起立される複数の軸受壁72と、中央ハウジング受部73を有してブロック状に形成されており、前記複数の軸受壁72の上面と、ロアブロック40の前記軸受部材50,51,52,53より延長される軸受壁50a,51a,52a,53aの下面との合わせ面に形成される軸受部により、コントロール軸65のジャーナル軸65Jを回転自在に支承する。
軸受ブロック70に形成される中央ハウジング受部73には、後に述べるように、中央軸受部材54に設けたハウジングHUの下部が複数のボルト74により固定支持される(図6参照)。
図6,7に示すように、コントロール軸65を駆動する油圧アクチュエータACは、エンジン本体1のクランク室CC内に設けられており、その油圧駆動部を収容支持する油圧アクチュエータACのハウジングHUは、前記中央軸受部材54(アッパブロック40およびロアブロック41に一体に固定)の一側部の前記膨大部58に設けられる。このハウジングHUには、両端面の開放される短円筒状の通孔80が形成され、この通孔80の内周面にベーンケース79が一体に形成されている。このベーンケース79内には、前記コントロール軸65の長手方向の中央部に一体に形成したベーン軸66が収容され、このベーン軸66の外周中央部には、約180°の位相差を存して一対のベーン87が一体に突設されている。またこのベーン軸66の左右両側は、ハウジングHUの両側に複数ボルト83で固定した、カバー部材81,82により回転自在に支持されている。そして、ハウジングHUの開口側面は、カバー部材81,82により閉じられる。ベーンケース79の内周面とベーン軸66との間には、約180°の位相差を存して一対の扇形状ベーン油室86が画成され、これらのベーン油室86内に、ベーン軸66の外周面より一体に突設した一対のベーン87がそれぞれ収容され、各ベーン87は、扇形状のベーン油室86内を2つの制御油室に油密に区画しており、それら2つの制御油室に後述する油圧回路からの作動油を給排制御することにより、ベーン軸66をコントロール軸65と共に所定の角度範囲で往復駆動することができる。
以上のように、コントロール軸65を駆動する油圧アクチュエータACのハウジングHCは、ロアブロック41の中央軸受部材(ロアブロック41とは別体に形成されてそこに固定される)を用いてコンパクトに、しかも部品点数を少なく形成することが可能であり、このハウジングHCがクランク室CC内で占める容積を小さくすることができ、クランクケースの嵩が拡大するのを抑制することができる。
図5,7,9 に示すように、中央軸受部材54に形成される、ハウジングHUの上面には、クランク軸30の軸受部54Aから該ハウジングHU側の端部に向かって鳩尾状に広がる平坦な取付面90が形成されており、図7に示すように、この取付面90のコントロール軸65方向の幅D1は、ハウジングHUの幅D2よりも広くしてあり、その取付面90には、前記油圧アクチュエータACの油圧制御回路のバルブユニット92が複数のボルト91をもって固定支持されており、このバルブユニット92は、シリンダブロック2の壁面を貫通してその上面に露出状態に配置される(図1参照)。これにより、ハウジングHUの取付面上にバルブユニット92を堅固に固定することができ、そのバルブユニット92は、シリンダブロック2の取付壁面上にあって、その四方が開放されているので、前記油圧アクチュエータACの切換操作、メンテナンスなどがし易くなる。
つぎに、前記ストローク可変リンク機構LVを駆動制御する油圧アクチュエータACの油圧回路を、図11を参照して説明する。
前述したように、コントロール軸65のベーン軸66とハウジングHUとで形成される扇形状の一対のベーン油室86内を、ベーン87で仕切られる2つの制御油室は、油圧回路を介してオイルタンクTに接続され、その油圧回路には、モータMで駆動されるオイルポンプPと、チェック弁Cと、アキュムレータAと、電磁切換弁Vとが接続される。オイルタンクT、モータM、オイルポンプP、チェック弁CおよびアキュムレータAは油圧供給装置Sを構成して、エンジン本体1の適所に設けられ、また電磁切換弁Vは、前述のバルブユニット92の内部に設けられる。油圧供給装置Sと電磁切換弁Vとは、2本の配管P1,P2で接続され、また電磁切換弁Vと油圧アクチュエータACとは2本の配管P3,P4で接続される。したがって、図11において、電磁切換弁Vを左方向に切り換えるオイルポンプPで発生した油圧でベーン87が押されてコントロール軸65が反時計方向に回転し、逆に電磁切換弁Vを右方向に切り換えるオイルポンプPで発生した油圧でベーン87が押されてコントロール軸65が時計方向に回転することで、コントロール軸65の偏心ピン65Pの位相が変化する。コントロール軸65の偏心ピン65Pには、ストローク可変リンク機構LVのコントロールリンク63が揺動可能に枢支連結され、コントロール軸65の駆動(約90°)によれば、コントロール軸65の偏心ピン65Pの位相変化により、前述したように、ストローク可変リンク機構LVを作動する。
ところで、この第1参考例によれば、コントロール軸65を駆動する油圧アクチュエータACは、そのコントロール軸65の中央部に設けられており、中央軸受部材54に設けたハウジングHUと、このハウジングHUの開口部を覆うカバー部材81,82と、このハウジングHUの内周面に一体に形成されるベーンケース79と、コントロール軸66に一体に設けたベーン軸66とより形成されるので、油圧アクチュエータACの部品点数を削減することができ、かつその軽量化、小型化を図ることができ、その上、油圧アクチュエータの組付作業能率が向上する。
つぎに、図12〜15を参照して本発明の実施例について説明する。
図12は、コントロール軸の支持部の縦断側面図(第1参考例の図7対応図)、図13は、図12の13−13線に沿う断面図(第1参考例の図6対応図)、図14は、コントロール軸および中央軸受部材の斜視図、図15(A)、(B)は、コントロール軸の分解および組付斜視図であり、図中、第1参考例と同じ要素には同じ符号が付される。
図12〜15において、油圧アクチュエータACの設けられるコントロール軸65は、その長手方向の中央部より、第1コントロール軸65−1と第2コントロール軸65−2とに分割され、それらの接続端面(偏心ピン65Pの端面)には、油圧アクチュエータACの対をなす円盤状のカバー部材181,182が同心上に一体に結合されて、これらのカバー部材181,182の内面中央部には、締結部材すなわち複数のボルト67により、一対のベーン87を設けたベーン軸66が固定され、これにより、第1、第2のコントロール軸65−1,65−2、カバー部材181,182およびベーン軸66は一体とされる。この場合、ボルト67は、コントロール軸65の偏心ピン65Pとラップしない位置で、第1、第2コントロール軸65−1,65−2と、カバー部材181,182およびベーン軸66とを締結し、その締結位置を、コントロール軸65の軸心に極力近づけることができる。
図12,13に示すように、前記コントロール軸65は、ハウジングHUを貫通しており、ベーン軸66はベーンケース79内に収容されて、それらの間に、一対のベーン油室86を形成し、ベーン87は、前記第1参考例と同じく、ベーン油室86内を2つの制御油室に区画する。前記カバー部材181,182は、ハウジングHU内の両側にパッキン88を介して回転自在に軸受支持される。パッキン88は、ベーン87の径方向外側で、かつアクチュエータACのハウジングHUとカバー部材181,182との間に設けられている。
しかして、カバー部材181,182は、ハウジングHUに軸受支持されているので、アクチュエータACをハウジングHUに安定支持することができる。
前記第1参考例と同じく、油圧回路の油圧ポンプPからの作動油をベーン油室86に供給制御することにより、油圧アクチュエータACは、所定角度で往復回動され、ストローク可変リンク機構LVが作動される。
しかして、本発明の実施例によれば、コントロール軸65の中央部には、カバー部材カバー部材181,182およびベーン軸66が一体に形成されていることにより、油圧アクチュエータACは、部品点数を削減して小型、軽量に形成することができ、クランク室CC内の占有スペースを少なくして、その取付自由度を高めることができ、その上、組付作業性がよい。
つぎに、図16,17を参照して第参考例について説明する。
図16は、コントロール軸および油圧アクチュエータの一部縦断側面図、図17は、コントロール軸の斜視図であり、図中、第1参考例と同じ要素には同じ符号が付される。
この第参考例は、コントロール軸65の端部に、油圧アクチュエータACを設けた場合である。コントロール軸65の端部のジャーナル軸65Jには、一対のベーン87を設けたベーン軸66が一体に形成されている。一方、このコントロール軸65を駆動する油圧アクチュエータACは、このコントロール軸65の端部に設けられる。この油圧アクチュエータACのハウジングHUは、エンジン本体1の適所に固定支持され、このハウジングHUの両側面に、カバー部材281,282が締結部材、すなわち複数のボルト283により固定され、これらのカバー部材281,282により、コントロール軸65端部のベーン軸66が回転自在に支持される。ハウジングHUと、カバー部材281,282で画成されるベーン室82内には、油圧アクチュエータACの前述のベーン式油圧駆動部が設けられる。
しかして、この第参考例のものも、コントロール軸65に、油圧アクチュエータACのベーン87を有するベーン軸66が一体に形成されるので、その油圧アクチュエータACの部品点数が削減されてその小型化、軽量化が達成され、またその組付作業性の向上が図れる。
つぎに、図18を参照して第参考例について説明する。
図18は、コントロール軸および油圧アクチュエータの一部縦断側面図であり、図中、第1参考例と同じ要素には同じ符号が付される。
この第参考例も前記第1参考例と同じくコントロール軸65の端部に、油圧アクチュエータACを設けた場合である。コントロール軸65の端部のジャーナル軸65Jには、一対のベーン87を設けたベーン軸66およびその油圧アクチュエータACのカバー部材381が一体に形成されている。油圧アクチュエータACのハウジングHUは、エンジン本体1の適所に固定支持され、このハウジングHUに、ベーン軸66とカバー部材381を一体に形成したコントロール軸65の端部が組付けられる。ハウジングHUと、カバー部材381で画成されるベーン室82内には、前記第1参考例と同じく、油圧アクチュエータACのベーン式油圧駆動部が設けられる。
しかして、この第参考例のものは、コントロール軸65に、油圧アクチュエータACのベーン87を一体に形成したベーン軸66およびカバー部材381が一体に形成されるので、その油圧アクチュエータACの部品点数が削減されてその小型化、軽量化が達成され、またその組付作業性の向上が図れる。
以上、参考例および本発明の実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
たとえば、前記実施例では、本発明を、コントロール軸の偏心ピンの位相変化により、ピストンの上死位置を変更する圧縮比可変式エンジンとした場合について説明したが、これを他ストローク特性可変エンジンにも適用可能である。また、前記実施例ではハウジングにベーンケースを一体形成しているが、ハウジングに、別体のベーンケースを固定するようにしてもよい。
第1参考例に係るストローク特性可変エンジンの概略全体斜視図 図1の2矢視図 図1の3−3線に沿う断面図(高圧縮比状態) 図1の4−4線に沿う断面図(低圧縮比状態) 図2の5−5線に沿う断面図 図5の6−6線に沿う横断面図 図5の7−7線に沿う拡大縦面図 図3の8−8線に沿う断面図 図5の9矢視斜視図 油圧アクチュエータの分解斜視図 油圧 アクチュエータの制御系の油圧回路図 本発明の実施例に係るコントロール軸の支持部の縦断側面図 図12の13−13線に沿う断面図 コントロール軸および中央軸受部材の斜視図 コントロール軸の分解および組付斜視図 参考例に係るコントロール軸およびアクチュエータの一部縦断側面図 コントロール軸の斜視図 参考例に係るコントロール軸およびアクチュエータの一部縦断側面図
11・・・・・・・ピストン
30・・・・・・・クランク軸
65・・・・・・・コントロール軸
65−1・・・・・第1コントロール軸
65−2・・・・・第2コントロール軸
65P・・・・・・偏心ピン
67・・・・・・・締結部材
79・・・・・・・ベーンケース
81・・・・・・・カバー部材
82・・・・・・・カバー部材
181・・・・・・カバー部材
182・・・・・・カバー部材
AC・・・・・・・油圧アクチュエータ
LV・・・・・・・ストローク可変リンク機構
HU・・・・・・・ハウジング

Claims (2)

  1. ストン(11)を摺動可能に嵌合させるシリンダ(5)がクランク軸(30)の軸線に沿って並列して配置されるストローク特性可変多気筒エンジンであって、
    各ピストン(11)とクランク軸(30)とを、ストローク可変リンク機構(LV)を介してコントロール軸(65)の偏心ピン(65P)に連結し、該コントロール軸(65)を駆動する油圧アクチュエータ(AC)により前記ストローク可変リンク機構(LV)を作動して、ピストン(11)の移動ストロークを可変とするものにおいて、
    前記コントロール軸(65)は、第1コントロール軸(65−1)と第2コントロール軸(65−2)とに軸方向に分割されており、
    前記油圧アクチュエータ(AC)は、ハウジング(HU)と、このハウジング(HU)の開口部を覆うカバー部材(181,182)と、ハウジング(HU)内に一体に設けられるベーンケース(79)と、このベーンケース(79)内に収容されるベーン軸(66)とより構成されていて、前記第1,第2コントロール軸(65−1,65−2)の相対向する接続端部間に設けられており、
    前記カバー部材(181,182)および前記ベーン軸(66)は、前記第1,第2コントロール軸(65−1,65−2)の前記偏心ピン(65P)とラップしない位置で、締結部材(67)により一体に締結されていることを特徴とする、ストローク特性可変多気筒エンジン。
  2. 前記カバー部材(181,182)は、前記ハウジング(HU)に軸受支持されていることを特徴とする、前記請求項1に記載のストローク特性可変多気筒エンジン。
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