JP4689631B2 - 液密スライドファスナー並びに液密スライドファスナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、撥水性又は撥油性が要求される衣類、ケース、バッグなどの開口部に用いられる液密スライドファスナーとその液密スライドファスナーの製造方法に関する。
従来、コイル状の噛合エレメント列が縫着されたスライドファスナーの、噛合エレメント取付け面とは反対側のファスナーテープの表面にポリウレタンフィルムをラミネートして、防水性を持たせたスライドファスナーが知られている。その防水性を持たせたスライドファスナーの斜視図を、図13に示す。なお、同図ではスライドファスナーの一部を示している。
図13に示すように、スライドファスナー910は、芯紐914を挿通した左右一対のコイル状の噛合エレメント列912と、噛合エレメント列912を縫合糸915を用いて縫着した一対のファスナーテープ916と、一対の噛合エレメント列912同士を噛合/分離させるためのスライダー920とを備えている。更に、図13に示すスライドファスナー910では、ポリウレタン等の熱可塑性エラストマーの液密層918をもって、ファスナーテープ916の一面を外部から覆っている。この液密層918は、ファスナーテープ916のエレメント列取付け面とは反対側の表面に接着剤の接着により形成される。
図13に示すスライドファスナー910において、一対の噛合エレメント列912同士を噛合させた場合に、液密層918の存在により噛合エレメント列912の噛合部に水の浸入がしにくくなり、ある程度の撥水の効果を得ることができる。しかし、一対の液密層918同士の対向側縁には極く僅かではあるが、常に隙間(W1)が形成されているため、微量ではあっても、噛合部における一対のファスナーテープ916側縁と噛合エレメント列912の噛合頭部との間に形成された空間部930の付近まで、水が流入する。
また、米国特許第6,105,214号明細書(特許文献1)の第1図には、図14に示すようなスライドファスナー810の断面図が示されている。スライドファスナー810は、ストリンガーテープ814、816に取り付けられている一対の噛合エレメント列822とを備え、更に水の浸透を防止する液密層826を備えている。そして、特許文献1の本文第4ページ目58行−64行には、ストリンガーテープ814、816の噛合エレメント列822の取付面に対して反対側の表面又は非コーティング面818に、必要に応じてフッ素処理などの撥水加工処理を施す旨の記載がなされている。
米国特許第6,105,214号明細書(図1、第4ページ目58行−64行)
図13に示したスライドファスナー910を、平面の状態で、且つ、閉じて使用する場合には、ポリウレタン等で形成されている一対の液密層918の対向側縁同士が近接しているために、合わせ目部分の隙間(W1)は極めて僅かなものになっている。したがって、ある程度の撥水の効果を期待することはできるが、合わせ目部分から相変わらず水が浸入するという不具合を生じている。更に、図13に示したスライドファスナー910を鞄やバッグに用い、内部に内容物を収容すると、特にその収容物がバッグの容量を越えるような場合にはスライドファスナー910に極めて大きな横引き力が加わり、合わせ目部分の隙間(W1)が開いてしまい、水が更に浸入しやすくなるという不具合を生ずる。また、図13に示したスライドファスナー910をスポーツウェア等の衣類に用い、その衣類の着用者が激しく動くと、その動作によりスライドファスナー910が変形して、スライドファスナー910の合わせ目部分の隙間(W1)が開き気味になり、撥水性能が低下するという不具合を生ずる。
図15に、従来のスライドファスナー910をバッグ940に適用したときの一例を示している。
同図に示すように、バッグ940の上面942からコーナー部944及び側面946にかけてスライドファスナー910を縫着して、バッグ940を開閉自在に形成する。このとき、バッグ940の上面942及び側面946では、一対の液密層918の対向側縁により形成される合わせ目部分の隙間(W1)は狭い。しかし、特にバッグ940類のコーナー部944では、一対の液密層918の対向側縁同士が開き気味になりやすく、合わせ目部分の隙間(W2)は広くなる。バッグ940に水滴がかかる状況では、この一対の液密層918の合わせ目部分の隙間(W2)から、より多くの水分がスライドファスナー910の空間部930(図13参照。)に浸入するようになる。
空間部930に浸入した水分は、一対の芯紐914に浸透して、毛細管現象により縫合糸915を経由してバッグ940の内部へと浸入し続けるため、バッグ940の内部を徐々に濡らしてゆくことになる。
また、図14に示すように、特許文献1に記載されたスライドファスナー810の非コーティング面818に通常の撥水加工を施しても、噛合エレメント列822の全面にわたって確実に撥水処理がなされるわけではない。また、ストリンガーテープ814、816の合わせ目部分に、確実に撥水処理がなされるわけではない。ゆえに、スライドファスナー810の液密層826同士の合わせ目部分から、ストリンガーテープ814、816に浸透した水分は、ストリンガーテープ814、816自体や噛合エレメント列の表面を伝わって、鞄等の内部に浸入してしまう。
上記のような従来のスライドファスナーにおいて、止水性能を更に向上させるためには、止水用のフラップをスライドファスナーの合わせ目部分に設ける必要があった。ところが、スライドファスナーに止水用のフラップを設けると、スライドファスナーの縫着の作業性が悪化するとともに、スライドファスナーの開閉操作がたいへん困難になるという不具合があった。
本発明は、こうした従来技術の持つ問題点を解決するために創出されたもので、止水用のフラップを別途設けることなく、スライドファスナーの撥水、撥油性能を更に向上させることを目的としている。
前述の目的を達成すべく、本発明に係る液密スライドファスナーの主な構成は、芯紐を挿通した左右一対のコイル状の噛合エレメント列を、一方の面に液密層を形成した左右一対のファスナーテープの対向側縁に沿って縫着してなる液密スライドファスナーであって、前記芯紐に、撥水剤若しくは撥油剤を付着させたことを特徴としている。
更に好ましい態様として、前記噛合エレメント列又は前記ファスナーテープに、撥水剤若しくは撥油剤を付着させてもよい。
また、前述の目的を達成すべく、本発明に係る液密スライドファスナーの第1の製造方法は、芯紐を挿通した左右一対のコイル状の噛合エレメント列を、左右一対のファスナーテープの対向側縁に縫着する工程と、前記左右一対の噛合エレメント列を噛合させた状態で、前記左右一対のファスナーテープの前記噛合エレメント列の縫着面とは反対側の表面に液密層を形成する工程と、前記一対の噛合エレメント列同士が噛合している噛合部に沿って前記液密層を切断する工程とを備えてなる液密スライドファスナーの製造方法であって、少なくとも前記芯紐の部分に、撥水剤若しくは撥油剤を付与して、芯紐の部分に撥水剤若しくは撥油剤を付着する工程を含むことを特徴としている。
また、その好ましい態様として、芯紐の部分に撥水剤若しくは撥油剤を付与する際に、ファスナーテープの噛合エレメント列が存在する面と反対側の面にローラーを配置して、ファスナーチェーンを前記ローラーの周面に沿って巻き回して所要の角度θをもって湾曲させ、噛合エレメント同士の間の隙間を広げて、噛合エレメント列内部に対する撥水剤若しくは撥油剤の浸透を促進させる工程を含むことができる。
また、前述の目的を達成すべく、本発明に係る液密スライドファスナーの第2の製造方法は、撥水剤若しくは撥油剤が付与された芯紐を左右一対のコイル状の噛合エレメント列に挿通する工程と、芯紐が挿通されたコイル状の噛合エレメント列を左右一対のファスナーテープの対向側縁に縫着する工程と、前記左右一対の噛合エレメント列を噛合させた状態で、前記左右一対のファスナーテープの前記噛合エレメント列の縫着面とは反対側の表面に液密層を形成する工程と、前記一対の噛合エレメント列同士が噛合している噛合部に沿って前記液密層を切断する工程とを備えてなる液密スライドファスナーの製造方法にあって、前記芯紐をコイル状の噛合エレメント列に挿通させる前に、前記芯紐に予め撥水剤若しくは撥油剤を付与する工程を含むことを特徴としている。
更にその好ましい態様として、上記第2の製造方法に加えて、前記噛合エレメント列又は前記ファスナーテープに、撥水剤若しくは撥油剤を更に付与する工程を含ませることができる。
本発明に係る液密スライドファスナーは、本願発明に係る上記第1及び第2の製造方法により製造されるため、左右一対のコイル状の噛合エレメント列の内部に挿通された芯紐には、撥水剤若しくは撥油剤を付着させている。その結果、ファスナーテープの一方の面に形成したポリウレタン等の液密層の合わせ目部分から、水分若しくは油分が液密層と噛合エレメント列との間の空間部に浸入した場合であっても、芯紐が水分若しくは油分をはじくことになる。すると、液密層と噛合エレメント列との間の空間部では、液密層の合わせ目部分から浸入してきた水分又は油分が、芯紐の表面ではじかれ前記空間部に溜まった状態が維持されるので、液密層の合わせ目部分からの水分若しくは油分が更に浸入することを阻止する。
また、バッグのコーナー部分に液密スライドファスナーを用いると、一般に液密スライドファスナーが屈曲して液密層の合わせ目部分が若干開き気味になったり、バッグ内の内容物の存在により液密スライドファスナーに大きな横引き力が加わって合わせ目部分の隙間が広がったりする現象が見られる。このように、合わせ目部分の隙間が広がった場合であっても、本発明の液密スライドファスナーは、液密層の合わせ目部分と噛合エレメント列との間の空間部に沿って配された芯紐には撥水処理又は撥油処理がなされているため、前記空間部に水分又は油分が止まり、それ以上の水分若しくは油分の浸入を防止することができる。
また、本発明の好ましい実施態様によれば、噛合エレメント列及び/又はファスナーテープにも、撥水剤若しくは撥油剤を付着させて、噛合エレメント列又はファスナーテープに対しても水分若しくは油分が染み込むことを防止する。これにより、液密層と噛合エレメント列との間の空間部に、水分又は油分が溜まった状態が維持されて、液密層の合わせ目部分から水分若しくは油分が更に浸入することを防止する。
このように液密スライドファスナーを構成することで、液密スライドファスナーの合わせ目部分に、取り扱いに難のある止水用のフラップを設けることなく、所定の撥水性能を得ることができる。また、上止、下止、又は、開離嵌挿具を備えた液密スライドファスナーの全面に撥水剤若しくは撥油剤を付着させることによっても、撥水性能若しくは撥油性能を向上させることができる。
また、上記第1の製造方法にあっては、噛合エレメント列の存在により芯紐の一部に撥水剤若しくは撥油剤が行き渡らない場合もあるが、ファスナーテープ及び噛合エレメント列の表面に対しても、芯紐と同時に撥水若しくは撥油処理を行うことにより、芯紐の撥水若しくは撥油効果が、ファスナーテープ及び噛合エレメント列表面の撥水若しくは撥油効果によって補われるので、液密スライドファスナー全体としての撥水若しくは撥油効果が著しく向上する。
その点、上記第2の製造方法では、予め芯紐に撥水若しくは撥油処理がなされるため、製造効率は多少低下するものの、芯紐全体に撥水若しくは撥油効果が発揮されることになり、更なる撥水若しくは撥油効果を奏する液密スライドファスナーが得られる。
以下、本発明に係る液密スライドファスナーの代表的な実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る液密スライドファスナーの外観斜視図である。なお、図1では、噛合エレメント列の内部を説明するために、液密スライドファスナーの一部を切断した断面を示している。
同図に示すように、本発明に係る液密スライドファスナー10は、左右一対のコイル状の噛合エレメント列12と、表面に撥水剤を付着させた芯紐14と、噛合エレメント列12及び芯紐14を縫合糸15を用いてファスナーテープ16の対向側縁に沿って縫着した一対のファスナーストリンガー17と、一対の噛合エレメント列12同士を噛み合わせたり離したする際にスライドさせるスライダー20と、ファスナーテープ16の噛合エレメント列12取付面とは反対側の表面を外部から覆う液密層18とを備えている。なお、図1に示すファスナーチェーン19は、一対のファスナーストリンガー17同士を噛合エレメント列12により噛合した状態を示している。
液密層18は、ポリウレタン、ポリオレフィン等の樹脂層であり、溶着又は接着によりファスナーテープ16と接合一体化する。また、液密層18として、表面に装飾用のしぼ加工やエンボス加工を施したものを用いることができる。
本実施形態では、左右一対の噛合エレメント列12を噛合した状態で、ファスナーテープ16の表面(噛合エレメント列12の縫着面に対して反対側の面)に液密層18を形成し、その後、左右一対の噛合エレメント列12同士が噛合している噛合部に沿って液密層18を切断して2分割することにより、左右一対の液密層18の対向側縁同士が密接するようにしている。しかしながら、左右一対の液密層18同士の対向側縁間には極く僅かな隙間(W1)が形成される。この隙間(W1)は極く狭いため、液密層18の撥水効果により水滴がはじかれることと相まって、ある程度の撥水性能を得ることができる。
更に、本実施形態によれば、少なくとも芯紐14の表面に撥水剤を付着させている。そのため、一対の液密層18の僅かな隙間(W1)から一対のファスナーテープ16と噛合エレメント列12との間に形成される空間部30に仮に水分が浸入した場合であっても、噛合エレメント列12に挿通した芯紐14の芯紐14が水滴をはじく撥水効果により、水分は芯紐14を通してスライドファスナーの裏面側に透過することなく、前記空間部30付近に滞留するようになる。その結果、空間部30に滞留する水分が合わせ目部分から浸入しようとするそれ以上の水分の浸入を防ぎ、液密層18の合わせ目部分に止水用のフラップを殊更に設ける必要がなく、所定の撥水性能を得ることができる。
また、本実施形態にあっては、芯紐14の表面に撥水剤を付着させることに加えて、噛合エレメント列12及び/又はファスナーテープ16にも撥水剤を付着させている。これにより、噛合エレメント列12及び/又はファスナーテープ16を介して前記空間部30からの水分の染み込みがより防止され、撥水性能をより一層向上させることができる。特に、噛合エレメント列12とファスナーテープ16との両方に撥水剤が付着していることが、染み込みを防止する点でより良い。
また、芯紐14に対して油をはじく撥油剤を付着させることによって、撥油性能を向上させることができる。前述の撥水剤の付与と同様に、噛合エレメント列12及び/又はファスナーテープ16にも撥油剤を付着させることにより、撥油性能をより一層向上させることができる。
また、上記の説明では、液密層18を形成した後に噛合エレメント列12の噛合部に沿って液密層18を切断して液密層18を2分割する実施形態について説明したが、これは好適な実施形態を示したものであって、他の液密層18の形成手段を用いることができる。例えば、左右のファスナーストリンガー17を分離した状態で、各々に液密層18を形成する。この場合、液密層18には、熱処理に耐える素材を選択することが好ましい。
次に、前記液密スライドファスナー10の製造方法について、図2を用いて説明する。図2は、液密スライドファスナー10の製造方法の第1実施形態を示した工程図である。噛合エレメント列12及び芯紐14を、縫合糸15を用いてファスナーテープ16に縫着し、その後、ファスナーテープ16のエレメント取付面とは反対側表面の全体に液密層18を形成して、撥水剤若しくは撥油剤を付着させ、液密スライドファスナー10を製造する工程を示している。
液密スライドファスナー10を製造する際には、予め、コイル状の噛合エレメント列12の成形品と、ポリエステル等の繊維を編んで得られる芯紐14とを準備し、図2に示すステップS100「芯紐を噛合エレメント列に挿通」(以降、S100のように省略して記載する。)にて、左右一対のコイル状の噛合エレメント列12の中心部分に芯紐14を挿通させる。
次のS102「噛合エレメント列をファスナーテープに縫着」では、S100にて芯紐14を挿通した左右一対のコイル状の噛合エレメント列12を、左右一対のファスナーテープ16の対向側縁に沿って縫着したのち、一対のファスナーストリンガー17同士の噛合エレメント列12を噛合させてファスナーチェーン19を形成する。
次のS104「ファスナーテープに液密層を形成」では、ファスナーチェーン19の噛合エレメント列12が縫着されていない側の表面に、ポリウレタンフィルム等の液密層18を、接着又は溶着等により接合一体化する。ここでファスナーチェーン19は、左右一対のファスナーテープ16に共通の液密層18が一体に接合された状態とされる。
次のS106「撥水剤若しくは撥油剤の付与」では、S104にて液密層18を接合したファスナーチェーン19を図示せぬガイドローラーの周面に沿って巻き回してファスナーチェーン19をガイドし、撥水剤若しくは撥油剤を満たした容器内に連続的に通すことにより、撥水剤若しくは撥油剤に浸漬させる。このS106の処理では、ファスナーチェーン19を構成している噛合エレメント列12、芯紐14、縫合糸15、ファスナーテープ16、及び液密層18の全面に、効率良く撥水剤若しくは撥油剤が付与される。
ファスナーチェーン19を撥水剤若しくは撥油剤に浸漬させておく時間は、1秒から数秒程度である。なお、以下では、撥水剤の一例としてフッ素系撥水撥油剤を用いた例を示すが、本発明はこの撥水撥油剤に限定するものではない。
次のS108「撥水剤若しくは撥油剤を付着」では、S106にて撥水剤若しくは撥油剤を満たした容器内に浸漬させたファスナーチェーン19を容器内から引き上げて、連続的に乾燥室に通すことによって、先ずファスナーチェーン19の全面に付与した撥水剤若しくは撥油剤を乾燥させる。このときの乾燥条件は、110℃で2分程度である。
その後、撥水剤若しくは撥油剤の乾燥が終了したファスナーチェーン19を更に連続的に熱処理室に通すことによって、乾燥した撥水剤若しくは撥油剤に熱処理を行う。この熱処理では、噛合エレメント列12、芯紐14、縫合糸15、ファスナーテープ16、及び液密層18のすべての基材と撥水剤若しくは撥油剤との間で融着、付着処理がなされる。この融着、付着時には、撥水剤若しくは撥油剤が、基材表面に対して垂直方向に配向して、噛合エレメント列12、芯紐14、縫合糸15、ファスナーテープ16、及び液密層18の表面に撥水撥油剤が付着する。
この熱処理は、上記乾燥時とは異なり170℃で1分程度がよい。ただし、ファスナーチェーン19に染色処理を施してある場合には、熱処理の温度が高いと色落ちする場合があるので、その場合には、適宜熱処理の温度を下げ、処理時間を長くするようにする。
次のS110「液密層を切断により分割」では、S108にて熱処理が終了したファスナーチェーン19を取り出して、左右一対のファスナーストリンガー17同士を連結している単一の液密層18を、カッターを用いて、一対の噛合エレメント列12同士が噛合している噛合部に沿って長さ方向に切断し左右に2分させる。
このように、一旦、撥水剤若しくは撥油剤を付着させた後に液密層18を切断分離する場合は、左右のファスナーストリンガー17のそれぞれに液密層を形成する場合と比較すると、完成品である液密スライドファスナーにあって、スライダー20を操作して噛合エレメント列12同士を噛合させると生ずる、左右一対の液密層18同士の対向側縁間の上記隙間(W1)を狭くすることができる。
次に、S112「上止、下止等の止製品の取り付け」にて、S110で液密層18の切断分離が終了したファスナーチェーン19における、噛合エレメント列12の所定部分を切断除去することにより、噛合エレメント列12のスペース部分を形成する。そして、そのスペース部分から噛合エレメント列12にスライダー20を通し、液密スライドファスナー10の長さに応じて上止、下止、開離嵌挿具等の止製品をファスナーテープ16に取り付ける。その後、次のS114「裁断」にて、ファスナーテープ16を所定の長さに裁断して、液密スライドファスナー10が完成する。
なお、図2に示した液密スライドファスナー10の製造方法では、S108にて撥水剤若しくは撥油剤を付着させてから、次のS110にて液密層18を切断して2分割している。これは、液密層18として、加熱により収縮する素材を用いた場合に、液密層18を切断分離した後で撥水剤若しくは撥油剤を付着させるための熱処理を行うと、左右一対の液密層18が収縮して、液密層18間の隙間(W1)が広がってしまい、撥水性能が低下してしまうという不具合を防止するためである。
図2に示した液密スライドファスナー10の製造方法では、ファスナーチェーン19に対して熱処理を行って撥水剤若しくは撥油剤を付着させた後に、液密層18を切断分離して2分割しているので、液密層18として加熱により収縮する素材を用いた場合であっても、左右一対の液密層18同士の隙間(W1)が広がることが防止され、所望の撥水性能を維持することができる。
図3に液密スライドファスナー10が完成した状態の外観図を示す。また、図4に液密スライドファスナー10の上止部分の断面図を示し、図5に液密スライドファスナー10に開離嵌挿具34を取り付けた状態を示す。なお、図1にて説明した部材と同一の部材については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図3に示す液密スライドファスナー10は、液密スライドファスナー10の上方に左右一対の上止32を備え、下方には開離嵌挿具34を備えている。これにより、液密スライドファスナー10のスライダー20を、上止32と開離嵌挿具34との間をスライドさせることにより、一対の噛合エレメント列12同士を噛合させたり分離することができる。なお、図3に示すように、液密スライドファスナー10に格別の力を加えずに平面状のままで、一対の噛合エレメント列12同士を噛合させた場合は、左右一対の液密層18の対向側縁同士は殆ど接触しているために、左右一対の液密層18間の隙間(W1)は狭く、ほとんど密接した状態となっている。
次に、上止32付近の詳細について図4を用いて説明する。図4は、液密スライドファスナー10の上止32付近の部分拡大図であり、上止32の固定部分を断面で示した斜視図である。同図に示すように、液密スライドファスナー10の上方には、スライダー20が噛合エレメント列12から脱落することを防止するための上止32が取り付けられている。上止32は、断面で示すように、U字状に折曲され、その両端がファスナーテープ16及び液密層18を一部貫通して互いに溶着するため、取付強度の強いものが得られる。上止32の素材としてポリエステル、ポリアクリル、ポリアセタールなどの熱可塑性樹脂を用いる場合には、芯紐14、縫合糸15、ファスナーテープ16、及び液密層18に対して溶着一体化するようにしてもよい。上止32付近の撥水性能を更に向上させる場合には、上止32を取り付けてから、改めて上止32に撥水剤若しくは撥油剤を付与するとよい。
次に、開離嵌挿具34付近の詳細について、図5を用いて説明する。同図に示すように、液密スライドファスナー10の下端に開離嵌挿具34が取り付けられる。開離嵌挿具34は、箱棒36付き箱体35と蝶棒37とを備える。また、開離嵌挿具34が取り付けられる箇所で、液密層18とは反対側の面のみに、補強フィルム38が超音波溶着により設けられている。補強フィルム38を片面のみに設けているのは、撥水剤等を付着させた液密層18には補強フィルム38を十分な強度で溶着させることができないからである。
なお、左右一対のファスナーストリンガー17を完全に分離する必要がない、通常の液密スライドファスナーであれば、左右一対のファスナーストリンガー17の下端部を単一部材からなる下止(図示せず。)が取り付けられる。図5に示す開離嵌挿具34付近の撥水性能を向上させる際には、開離嵌挿具34を取り付けてから、熱処理が不要な撥水剤若しくは撥油剤を、改めて開離嵌挿具34に付与するとよい。
次に、図1に示した液密スライドファスナー10のファスナーチェーン19に対して連続的に撥水処理を行う一実施例について、図6を用いて説明する。図6は、ファスナーチェーン19を撥水剤若しくは撥油剤62を満たした容器内に浸漬させることにより、撥水剤若しくは撥油剤62の付与、乾燥、融着、付着を連続的に行う処理工程を示す側面図である。
撥水剤若しくは撥油剤62の付与、乾燥、融着、付着を連続的に行う際には、図6に示すように、撥水剤若しくは撥油剤62を貯留する浸漬槽64と、ファスナーチェーン19を加熱して付与した撥水剤若しくは撥油剤62を乾燥させる乾燥室66と、ファスナーチェーン19を加熱して撥水剤若しくは撥油剤62を付着させる熱処理室67と、ファスナーチェーン19の移動方向を変更することによりファスナーチェーン19を浸漬槽64及び乾燥室66の内部に通すための複数のガイドローラー60A、60B、60Cと、ファスナーチェーン19に含侵した余分な撥水剤若しくは撥油剤62を搾り取るピンチローラー61とを配置する。
図6に示す処理を行うに際しては、先ず、ファスナーチェーン19を図6の左側からガイドローラー60Aの周面にガイドさせて送り込み、浸漬槽64の内部に設けたガイドローラー60Bの周面に向けて移動方向を変更する。浸漬槽64の内部にて、ファスナーチェーン19を、撥水剤若しくは撥油剤62を含侵しながらガイドローラー60Bの周面に沿って巻き回し、所定の角度θをもって湾曲させた後に方向を変えて上昇させ、浸漬槽64から引き出してガイドローラー60Cの周面にガイドさせる。浸漬槽64の内部では、芯紐14、噛合エレメント列12、縫合糸15、ファスナーテープ16、及び液密層18の全面に、撥水剤若しくは撥油剤62が付与される。
ローラー60Bの外周にファスナーチェーン19が巻き掛けて屈曲している状態では、曲率半径の違いにより、ガイドローラー60Bに対して外側の噛合エレメント同士の隙間が少し開いた状態となる。すると、この噛合エレメント列12の開いた部分から、噛合エレメント列12の内部に撥水剤若しくは撥油剤62が浸透し、噛合エレメント列12の内部に隠れている芯紐14や縫合糸15に対し、撥水剤若しくは撥油剤62の浸透を促進させる。
浸漬槽64から出たファスナーチェーン19は、ガイドローラー60Cとピンチローラー61との間に挟まれて、余分な撥水剤若しくは撥油剤62が搾り取られ、更にローラー60Cの周面に巻き回すことにより移動方向を変えて、乾燥室66及び熱処理室67に入る。乾燥室66では、撥水剤若しくは撥油剤62の種類に応じて、撥水剤若しくは撥油剤62の乾燥に適した条件下で乾燥処理を行う。熱処理室67では、撥水剤若しくは撥油剤62の種類に応じて、撥水剤若しくは撥油剤62の融着、又は付着に適した条件下で熱処理を行う。
ピンチローラー61の外周面には、弾性のあるシリコンゴムを巻いたローラーを用いるとよい。また、ガイドローラー60Cとピンチローラー61とで、撥水剤若しくは撥油剤62を十分に含ませたファスナーチェーン19を挟んで押圧することにより、噛合エレメント列12、芯紐14、縫合糸15、及びファスナーテープ16の内部まで、むらなく撥水剤若しくは撥油剤62を浸透させることができる。
上記のように、撥水剤若しくは撥油剤62の浸漬、乾燥、及び熱処理を連続して処理することにより、噛合エレメント列12、芯紐14、縫合糸15、ファスナーテープ16、又は液密層18の表面に効率よく撥水剤若しくは撥油剤を付着させることができる。そして、液密スライドファスナー10に所要の撥水効果若しくは撥油効果を付与することができる。
先の図6を用いた説明では、ファスナーチェーン19を浸漬槽64に浸して撥水剤若しくは撥油剤62を含ませた後に、浸漬槽64から取り出して乾燥処理及び熱処理を行う実施形態について説明したが、本発明は係る製造法に限定されない。すなわち、以下に説明するように、ファスナーチェーン19の少なくとも芯紐14部分に撥水剤若しくは撥油剤62を付与することも可能である。
以下に説明する液密スライドファスナー10の製造方法では、先の図2に示した処理工程を用いることができるので、再び図2に従って説明をする。なお、図2に示す各処理のうち、先に説明した処理と同一の処理を行うステップについては、説明の重複を避けるために具体的な説明を省略する。
S100〜S104の処理については、先に説明した同ステップと同一の処理を行う。
S106「撥水剤若しくは撥油剤の付与」では、液密層18を形成したファスナーチェーン19に縫着されている芯紐14を中心に、ディスペンサや局所的なシャワー、スプレー等を用いて、撥水剤若しくは撥油剤を付与する処理を行う。
なお、ここでは、少なくとも芯紐14に、撥水剤若しくは撥油剤を付与する必要があるが、芯紐14単独ではなく、噛合エレメント列12、縫合糸15、又はファスナーテープ16の一部にも、併せて撥水剤若しくは撥油剤を付与することをも含んでいる。
次のS108「撥水剤若しくは撥油剤を付着」では、少なくとも芯紐14部分に撥水剤若しくは撥油剤を付与したファスナーチェーン19を、連続的に図示せぬ乾燥室及び熱処理室に通すことによって、芯紐14部分に付与した撥水剤若しくは撥油剤を乾燥させる。この乾燥時間は、既述したとおり110℃で2分程度でよい。
次に、乾燥した撥水剤若しくは撥油剤に熱処理を行って、架橋、配向を伴う融着、付着処理を行う。これにより、少なくとも芯紐14部分に有効な撥水剤若しくは撥油剤が付着し、所望の撥水効果若しくは撥油効果を得ることができる。撥水剤若しくは撥油剤の付着処理(熱処理)は、既述したとおり170℃で1分程度でよい。
S112〜S114の処理については、先に説明した同ステップと同一の処理を行うので、ここではその説明を省略する。
上述の図6を用いた説明では、ファスナーチェーン19を連続的に浸漬槽64に浸漬させる実施形態について説明したが、本発明はファスナーチェーン19を浸漬槽64に連続して浸漬させる処理工程に限定するものではなく、ファスナーチェーン19を貯留している籠ごと、浸漬槽64に浸漬させるようにしてもよい。また、撥水剤若しくは撥油剤62の乾燥処理、及び熱処理についても、連続処理に代えてバッチ処理を行うようにしてもよい。
次に、図2に示した液密スライドファスナー10の製造方法とは異なる、他の液密スライドファスナー10の製造方法について、図7を用いて説明する。図7は、液密スライドファスナー10の製造方法の第2実施形態を示した工程図であり、上記第1実施形態のようにファスナーチェーン19に直接撥水若しくは撥油処理を行うことなく、芯紐14に予め撥水若しくは撥油処理を行っている。
すなわち、図7に示すように、先ず液密スライドファスナー10を製造するに際し、S200「芯紐に撥水剤若しくは撥油剤の付与」にて、キスローラーやディスペンサ、シャワー、スプレー、浸漬等を用いて、ポリエステル等の繊維を編んだ芯紐14に対して撥水剤若しくは撥油剤を付与する処理を行う。なお、以下では、撥水剤の一例として、図2の説明で用いたフッ素系撥水撥油剤を用いた実施形態を示すが、本発明は後述するような諸々の材料が採用でき、前記撥水撥油剤に限定するものではない。
なお、実施形態にあって、芯紐14のみに予め撥水剤若しくは撥油剤を付与するとともに、噛合エレメント列12、ファスナーテープ16、又は縫合糸15についても、それぞれ単独して予め撥水剤若しくは撥油剤62を付与して、撥水性能若しくは撥油性能を更に向上させることも可能である。また、上記第1実施形態と同様に、噛合エレメント列12、ファスナーテープ16、又は縫合糸15に撥水剤若しくは撥油剤62を付与する処理をファスナーチェーンに液密層を形成した後(後述するS208の工程後)に行ってもよい。
次に、S202「撥水剤若しくは撥油剤を付着」にて、付与した撥水剤若しくは撥油剤を乾燥させる。続いて乾燥した撥水剤若しくは撥油剤62に熱処理を行い、架橋、配向を伴う融着、付着処理を行う。これにより、既述したとおり芯紐14等の素材の表面に有効な撥水剤及び撥油剤が付着する。
次に、S204「芯紐を噛合エレメント列に挿通」にて、予め撥水剤若しくは撥油剤を付着させた芯紐14を、コイル状の噛合エレメント列12の中心部分に挿通させる。
次に、S206「噛合エレメント列をファスナーテープに縫着」にて、芯紐14を挿通した左右一対のコイル状の噛合エレメント列12を、左右一対のファスナーテープ16の対向側縁に沿って、縫合糸15を用いて縫着する。
続くS208、S210、S212及びS214では、第1実施形態におけるS104、S110、S112、S114と同様の工程を経て液密スライドファスナー10が完成する。
上記の撥水剤として、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、アクリル系撥水剤、シリコーン複合系撥水剤、パラフィン系化合物、エチレン尿素系化合物、ジルコニウム系化合物、脂肪酸アミド系化合物、メチロールアミド系化合物、アルキル尿素型、脂肪酸アミド型等の撥水剤を用いることができる。
上記フッ素系化合物の撥水剤として、ポリペンタデカフルオロオクチルアクリレート、ポリトリフルオロエチルアクリレート、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合物などや、パーフルオロラウリン酸、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロn−アルキルアクリレート、ポリフッ化ビニリデン、ペンタデカンブチルエチルメタアクリレート、ヘキサフロオロプロピレン等を用いることができる。
また、その他のフッ素系化合物の撥水剤として、フッ素原子を含有するオレフィンの2種以上からなる共重合体、フッ素原子を含有するオレフィンと炭化水素モノマーとの共重合体等を用いることができる。なお、撥水剤は、バインダー樹脂とともに、織編物に付与することが撥水性の耐久性を高める上で好ましい。バインダー樹脂の種類については、別途後述する。
シリコーン系化合物として、ポリジメチルシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、第4級アンモニウム塩変性、高級アルキル変性、フッ素変性などの各種変性シリコーンや、メチルハイドロジェンポリシロキサンとトルエン、キシレン、n−ヘキサン、n−へプタン等の芳香族等の硬化促進触媒とからなるシリコーン系撥水処理剤を用いることができる。シリコーン系撥水剤は、(1)水に対する接触角が大きく撥水性が優れている、(2)表面張力が小さいため基材をぬらしやすく均一な皮膜を形成できる、(3)通気性がある、(4)耐久性がよく耐洗濯性・耐ドライクリーニング性に優れる等の長所を備えている。
また、シリコーン系撥水剤として、特開昭58−118853号公報又は特開昭60−96650号公報に記載された、アニオン的に安定化されているヒドロキシル基含有ジオルガノポリシロキサン、コロイドシリカ、及び硬化触媒からなるシリコーンエマルジョン、又は、特開平7−150045号公報に記載された、イオン的あるいは非イオン的に安定化されたアルコキシ基含有ジオルガノポリシロキサン、及びチタン触媒からなるシリコーンエマルジョンなどの、水分の除去によって室温で硬化しエラストマー状の硬化物を与える室温硬化性水性シリコーンエマルジョン組成物等を用いることができる。
また、撥水剤若しくは撥油剤の耐久性向上のために、上記化合物に対して架橋剤を併用することができる。架橋剤として、メラミン系樹脂、ブロックイソシアネート系樹脂、イミン系樹脂等を用いることができる。
また、撥水剤若しくは撥油剤の耐久性向上のために、上記化合物とともにバインダー樹脂を含ませることもできる。バインダー樹脂として、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン系樹脂等を用いることができる。
架橋剤やバインダー樹脂は、両方混合して使用してもよく、その場合には、処理液としては、ポリフルオロアルキル基含有アクリル共重合体とアミノプラスト樹脂または多官能ブロックイソシアネート含有ウレタン樹脂との混合液の形で用いることができる。
スライドファスナーの表面に、撥水剤若しくは撥油剤が付着しているかについて、簡単に見分ける方法としては、例えば、基材に対して撥水剤が付着されている可能性がある部分に適量の水滴を垂らし、液滴の形状から接触角を算出することができる。接触角は、液滴の表面付近での接線と、表面とが成す角度のことで、この角度が大きいほど撥水性が優れていると言える。撥水性については、実際に撥水剤の付着した試料と、付着していない試料とを比較することで明確となる。通常撥水剤を付着させていないものは接触角が30度以下である。また、この方法によって撥水剤が付着している、又はその可能性があると認められる場合には、分析によって表面に付着する材料の有無を検出することができる。
次に、本発明に係る液密スライドファスナー10の撥水性能について、人工降雨装置を用いた雨試験B法(シャワー試験)を用いて説明する。
先ず、雨試験B法に用いる試験片の固定ジグについて、図8を用いて説明する。図8は、雨試験B法に用いる試験片の固定ジグの平面図と側面の断面図(A−A矢視図)を示す図である。
図8に示すように、固定ジグ80は、上方から降り注ぐ水を試験片86に当てるための開口窓を備えた開口部材84と、開口部材84の下側に配置して、試験片86を透過した水分を貯留するための貯留部を備えた貯水部材82とを備えている。試験片86は、開口部材84と貯水部材82との間に挟んで使用する。また、試験片86が水没しないようにしつつ所定の傾斜を維持するために、雨試験B法では角度固定具88を用いて、固定ジグ80を45度の角度に固定して雨試験を実施する。なお、開口部材84の開口窓の寸法は、図8に示すように、窓長さ200mm、窓幅15mmである。また、試験片86の長さは、250mmである。
図9は、雨試験B法を実施する際の人工降雨装置の外観を示す図である。なお、固定ジグ80及び角度固定具88については、断面を取って表している。
図9に示すように、試験片86を取り付けた固定ジグ80を角度固定具88に乗せて、45度の角度に設定する。固定ジグ80の上方2000mmの位置に、散水用のスプレーノズル90を配置する。スプレーノズル90には、給水用の配管92を接続して内部に水を圧送する。配管92の途中には、散水する水の水量を調節する水量調節弁94を配置する。
雨試験B法を実施する際には、液密スライドファスナーの試験片86を250mmの長さに切断して、その試験前の質量(M0)を予め計量しておく。そして、その試験片86を、開口部材84と貯水部材82との間の所定の位置に挟む。また、同時に、試験終了後に貯水部材82の内部に溜まった水を吸い取って試験片86を透過した水の質量を計測するための吸取紙を準備するとともに、この吸取紙の当初質量(M1)を予め計量しておく。
次に、試験片86を挟んだ固定ジグ80を、角度固定具88に乗せて45度の角度に設定し、スプレーノズル90の下方2000mmの位置に配置する。次に、雨量計を観測しながら、水量調節弁94を調節して降雨量を100mm/hに設定する。そして、固定ジグ80に対する水の散水を開始し、15分経過した後に散水を停止する。
散水が終了したら、先ず試験片86を固定ジグ80から取り外して、試験後の試験片86の質量(M2)を計量する。また、貯水部材82の内部に溜まった水溜96(図10及び図11参照。)に吸取紙を浸し、貯水部材82の内部に溜まった水を全て吸い取る。そして、吸水後の質量(M3)を計量する。
次に、浸透量(g)=(M2−M0)+(M3−M1)を計算して、雨試験B法による水の浸透量を算出する。
図10及び図11に、散水により試験片86を透過した水が、貯水部材82の内部に溜まって、水溜96が存在している状態を示す。なお、説明の都合上、固定ジグ80及び角度固定具88については断面を取って表している。
図10は、試験片86を介して貯水部材82の内部に少量の水が透過したことにより、水溜96が生じている状態を示す図である。
また、図11は、試験片86の撥水性能が悪いために、貯水部材82の内部に多量の水が透過して、多量の水の水溜96が生じている状態を示す図である。図11に示す状態まで貯水部材82の内部に水が溜まると、一旦試験片86を透過して貯水部材82内部に浸入した水が、再度試験片86を介して外部に水が流出するオーバーフロー98が発生するので、透過量の計測には注意が必要である。
図12に、本発明に係る液密スライドファスナーと、従来のポリウレタンフィルム付ファスナーとについて雨試験を行った結果を示す。
従来のポリウレタンフィルム付ファスナーのサンプルとして、チェーン幅が5.8mmのもので、試験片の芯紐、噛合エレメント列、縫合糸、ファスナーテープのいずれにも撥水剤を付着させていないものを挙げて、水の浸透量を計量した(比較用の試験片(1))。
また、本発明の液密スライドファスナーの実施例1として、上記チェーン幅が5.8mmの試験片(1)について、浸漬法により、芯紐、噛合エレメント列、縫合糸、ファスナーテープ、及び、ポリウレタンの液密層の全ての表面にフッ素系撥水撥油剤を付与したものを用い、水の浸透量を計量した(実施例1に係る試験片(2))。
また、本発明の実施例2として、ポリウレタンの液密層以外の全ての表面にフッ素系撥水撥油剤を付与したものを用い、水の浸透量を計量した(実施例2に係る試験片(3))。
雨試験の結果、従来の試験片(1)のポリウレタンフィルム付ファスナーでは、浸透量の平均値が1.99(g)であった。これに対し、液密層を含む全ての表面に、フッ素系撥水撥油剤を付与した本発明の実施例1に係る試験片(2)の浸透量の平均値は、0.018(g)であった。また、液密層以外の全ての表面にフッ素系撥水撥油剤を付与した本発明の実施例2に係る試験片(3)の浸透量の平均値は、0.021(g)であった。
特に、図12に示すように、本発明の実施例1に係る試験片(2)の液密スライドファスナーでは、浸透量として算出された水分の質量の全てが、ファスナー部に浸透した水分の質量であり、貯水部材82の内部にまで透過した水分は検出されなかった。すなわち、本発明に係る液密スライドファスナーを鞄や、バッグ、又は衣類等に用いた場合、外部から水がかかっても、内部には浸透しないことになる。
本発明の第1実施形態に係る液密スライドファスナーの外観斜視図を示す図であり、噛合エレメント列の内部を説明するために、液密スライドファスナーの一部を切断した状態を示す図である。 液密スライドファスナーの製造方法の第1実施形態を示した工程図である。 液密スライドファスナーが完成した状態を示す外観図である。 液密スライドファスナーの上止部分の断面を示す図である。 液密スライドファスナーに開離嵌挿具を取り付けた状態を示す図である。 液密スライドファスナーを撥水剤若しくは撥油剤を満たした容器内に浸漬させ、その後、乾燥及び付着の処理を連続的に行う処理工程の一実施形態を示す側面図である。 液密スライドファスナーの製造方法の第2実施形態を示した工程図である。 雨試験B法に用いる試験片の固定ジグの平面図と側面の断面図(A−A矢視図)を示す図である。 雨試験B法を実施する際の人工降雨装置の外観を示す図である。 散水により試験片を透過した水が、貯水部材の内部に溜まって、水溜が存在している状態を示す図である。 散水により試験片を透過した水が、貯水部材の内部に溜まって、水量の多い水溜が存在している状態を示す図である。 本発明に係る液密スライドファスナーと、従来のポリウレタンフィルム付ファスナーとについて雨試験を行った結果を示す図表である。 従来の撥水性を有するスライドファスナーの断面を含む斜視図である。 特許文献1の図1に示されている、従来のスライドファスナーの構造を示す断面図である。 従来のスライドファスナーをバッグに用いた実施形態を示す斜視図である。
符号の説明
10 液密スライドファスナー
12、822、912 噛合エレメント列
14、914 芯紐
15、915 縫合糸
16、916 ファスナーテープ
18、826 液密層
20、920 スライダー
30、930 空間部
32 上止
34 開離嵌挿具
35 箱体
36 箱棒
37 蝶棒
38 補強フィルム
40 バッグ
42 上面
44 コーナー部
46 側面
60A、60B、60C ローラー
61 ピンチローラー
62 撥水剤若しくは撥油剤
64 浸漬槽
66 乾燥室
67 熱処理室
80 固定ジグ
82 貯水部材
84 開口部材
86 試験片
88 角度固定具
90 スプレーノズル
92 配管
94 水量調節弁
96 水溜
98 オーバーフロー
810、910 スライドファスナー
814、816 ストリンガーテープ
818 非コーティング面
940 バッグ
942 上面
944 コーナー部
946 側面

Claims (8)

  1. 芯紐を挿通した左右一対のコイル状の噛合エレメント列を、一方の面に液密層を形成した左右一対のファスナーテープの対向側縁に沿って縫製により取り付けてなる液密スライドファスナーであって、
    前記芯紐に、撥水剤若しくは撥油剤を付着してなることを特徴とする液密スライドファスナー。
  2. 前記噛合エレメント列に、撥水剤若しくは撥油剤を付着してなる請求項1記載の液密スライドファスナー。
  3. 前記ファスナーテープに、撥水剤若しくは撥油剤を付着してなる請求項1又は2に記載の液密スライドファスナー。
  4. 芯紐を挿通した左右一対のコイル状の噛合エレメント列を、左右一対のファスナーテープの対向側縁に縫着する工程と、
    前記左右一対の噛合エレメント列を噛合させた状態で、前記左右一対のファスナーテープの前記噛合エレメント列の縫着面とは反対側の表面に液密層を形成する工程と、
    前記一対の噛合エレメント列同士が噛合している噛合部に沿って前記液密層を切断する工程とを備えてなる液密スライドファスナーの製造方法であって、
    少なくとも前記芯紐の部分に、撥水剤若しくは撥油剤を付与して、芯紐の部分に撥水剤若しくは撥油剤を付着する工程を含んでなることを特徴とする液密スライドファスナーの製造方法。
  5. 前記芯紐の部分に撥水剤若しくは撥油剤を付与する際に、ファスナーテープの噛合エレメント列が存在する面とは反対側の面にローラーを配置し、ファスナーチェーンを前記ローラーの周面に沿って巻き回して所要の角度θをもって湾曲させ、噛合エレメント同士の間の隙間を広げて、噛合エレメント列内部に対する撥水剤若しくは撥油剤の浸透を促進させる工程を含んでなることを特徴とする請求項4に記載の液密スライドファスナーの製造方法。
  6. 撥水剤若しくは撥油剤が付与された芯紐を左右一対のコイル状の噛合エレメント列に挿通する工程と、
    芯紐が挿通されたコイル状の噛合エレメント列を左右一対のファスナーテープの対向側縁に縫着する工程と、
    前記左右一対の噛合エレメント列を噛合させた状態で、前記左右一対のファスナーテープの前記噛合エレメント列の縫着面とは反対側の表面に液密層を形成する工程と、
    前記一対の噛合エレメント列同士が噛合している噛合部に沿って前記液密層を切断する工程とを備えてなる液密スライドファスナーの製造方法にあって、
    前記芯紐をコイル状の噛合エレメント列に挿通させる前に、前記芯紐に予め撥水剤若しくは撥油剤を付与する工程を含んでなることを特徴とする液密スライドファスナーの製造方法。
  7. 前記噛合エレメント列に、撥水剤若しくは撥油剤を更に付与する工程を含んでなる請求項6記載の液密スライドファスナーの製造方法。
  8. 前記ファスナーテープに、撥水剤若しくは撥油剤を更に付与する工程を含んでなる請求項6又は7に記載の液密スライドファスナーの製造方法。
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