JP4685248B2 - オイルシール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば鉄道車両の車軸軸受等に用いられるオイルシールに関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の鉄道車両における車軸保持用軸受装置の要部を拡大して示す断面図である。
【0003】
軸受装置は、車軸1を支持する軸受3と、この軸受3を軸方向不動に固定する後蓋9(車軸1と一体回転する回転軸に相当)と、軸受3の端部を含む密封領域を密封して外部から泥水や塵埃等が軸受内部に侵入するのを防止するオイルシール8とを備える。
【0004】
軸受3は、外輪10と、内輪11と、両輪間の複列円錐ころ12と、円錐ころ12の保持器13とを備え、内輪11が、後蓋9と不図示の前蓋とで軸方向で挟持されることで軸方向不動とされている。
【0005】
そして、オイルシール8は、軸受3の外輪10から後蓋全周にわたって覆うように突設した外筒15の大径部15bに圧入嵌合される環状芯金18と、該環状芯金18の内周縁に被着形成したリップとを備えるものである。
【0006】
このオイルシールは、環状芯金18が外筒15の大径部15bに圧入嵌合された状態で、外筒15の大径部15bと小径部15cとの間の径方向に沿う段壁面15aに環状芯金18の環状板部18aを当接させて軸方向での位置規制がなされていた。
【0007】
そして、この外筒15の段壁面15aと当接する環状芯金18の環状板部18aの内周縁に被着形成される前記リップの付根に連なって環状板部18aへ向けてテーパ状にゴムからなる弾性体Gが接着形成されていた。
【0008】
図6に示すように、外筒15の段壁面15aの内周端の小径筒15cに連なる内径角部Rが丸く形成され、前記弾性体Gは、その内径角部Rに対して単に近接する構成となっていた。
【0009】
従って、オイルシール8において、環状芯金18と外筒15とは互いに金属同士が接触する状態で圧入嵌合された状態となっていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、環状芯金18と外筒15との嵌合面には、金属同士が接触するものであるため微小ながら隙間があり、車軸等の軸体が回転される運転作動に伴って、軸受装置における密封空間の内部圧力が上昇したときに、環状芯金18と外筒15との嵌合面における微小隙間を通してエアーが抜けたりしてガスケットとしての機能が十分でなく、そのエアー抜けの際にグリースもその嵌合面箇所を通して外部に漏出するおそれがあった。
【0011】
そこで、図6に示すように、圧力逃がし弁30を外環部材15に設けることで、内部圧力が高くなったときには、該圧力逃がし弁30を通してエアーを抜いて内部圧力を低下させることで、環状芯金18と外筒15との嵌合面の微小隙間を通してエアー及びグリースが漏出しないようにすることも提案されている。
【0012】
しかしながら、この場合、圧力逃がし弁30を外筒15に設けることで部品コストや製造コストが高くなるという問題があるため、圧力逃がし弁30を用いずに、軸受における内部圧力が高くなってもエアーが抜けない安価な構造が望まれていた。
【0013】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであって、構造簡単で安価に構成できるものでありながら密封性の高いオイルシールを得ることを解決すべき課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明第1のオイルシールは、径方向内外に配置される回転軸および外筒の対向環状空間を軸方向で仕切るもので、かつ前記外筒に対して取り付けられる環状芯金の内周縁に前記回転軸に対して接触もしくは微小空間を介して対向させられるリップを被着してなるオイルシールであって、このオイルシールの取付対象としての外筒が、その内周面に軸方向隣合わせに大径部と小径部とを有するとともに前記大径部と小径部との間の径方向に沿う段壁面の内径角部を丸く形成した形状とされていて、前記環状芯金が、前記外筒の大径部内周に圧入嵌合される円筒部と、該円筒部の一方軸端に設けられて前記段壁面に対して当接される径方向内向きの環状板部とを有し、該環状板部に、前記外筒の丸い内径角部に対して接触させられる突状部となる弾性体と、該突状部より径方向外側に前記段壁面に平坦面を成す状態で接着される平坦接当部となる弾性体が被着されていることを特徴とする。
【0015】
本発明第1のオイルシールによると、外筒における大径部に環状芯金の円筒部を圧入嵌合し、外筒大径部と小径部との間の径方向に沿う段壁面に、環状芯金のその対向面を成す環状板部が突き合わせられるように位置設定した状態では、環状芯金の環状板部における弾性体が、外筒の丸い内径角部に対して接触する密接するから、その弾性体により環状芯金と外筒面との嵌合箇所においては内外に通じる隙間がなくなる。
【0016】
このため、オイルシールで密封される密封空間において内部圧力が高くなっても、環状芯金と外筒との嵌合箇所を通してエアーが外部に抜けないようにできるとともに、エアー抜けと共にグリースが漏出する不具合も解消できる。
【0017】
本発明第2のオイルシールは、径方向内外に配置される回転軸および外筒の対向環状空間を軸方向で仕切るもので、かつ前記外筒に対して取り付けられる環状芯金の内周縁に前記回転軸に対して接触もしくは微小空間を介して対向させられるリップを被着してなるオイルシールであって、このオイルシールの取付対象としての外筒が、その内周面に軸方向隣合わせに大径部と小径部とを有するとともに前記大径部と小径部との間の径方向に沿う段壁面の内径角部を丸く形成した形状とされていて、前記環状芯金が、前記外筒の大径部内周に圧入嵌合される円筒部と、該円筒部の一方軸端に設けられて前記段壁面に対して当接される径方向内向きの環状板部とを有し、該環状板部に、前記外筒の前記段壁面に対して接触する径方向2箇所に配置された突状弾性体が被着されていることを特徴とする。
【0018】
本発明第2のオイルシールによると、外筒の段壁面に対して接触する弾性体が環状芯金の環状板部に径方向2箇所に配置されていることで、環状芯金が外筒に圧入嵌合されたときに、その環状板部の弾性体は、段壁面に対して径方向2箇所で接触するので、オイルシールで密封される密封空間において内部圧力が高くなっても、環状芯金と外筒との嵌合箇所をとしてエアーが外部に抜けないようにでき、そのシール性を高いものにする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1から図3は本発明の実施形態の一例に係り、図1は、鉄道車両の車軸に取り付けられた軸受装置の側面断面図、図2は、図1の要部の拡大図、図3は、オイルシール等を示す側面断面図である。
【0021】
これらの図において、1は、図1の右側に不図示の車輪が取り付けられて回転する軸体の一例としての車軸である。車軸1はジャーナル部2を有し、このジャーナル部2に該車軸1を保持する軸受3が取り付けられる。
【0022】
図例の軸受装置Aは、前記軸受3と、前蓋4と、油切りスリーブ5と、複数のボルト6と、自由端側と車輪側の各密封装置7,8と、後蓋9(回転軸に相当)とを備える。
【0023】
軸受3は、外向きに配置されたいわゆる密封型複列外向き円錐ころ軸受となっていて、外輪10と内輪11と、両輪10,11間の転動体としての複列円錐ころ12と、円錐ころ12の保持器13と、内輪間座14とを含んで構成されている。
【0024】
外輪10は、不図示の鉄道車両の車軸ハウジングに固定される。
【0025】
内輪11は、前蓋4と後蓋9とで軸方向に挟持され、これによって、軸受3全体が軸方向不動に固定される。
【0026】
この場合、前蓋4と後蓋9とは、車軸1のジャーナル部2の外周においてその軸方向両隣りに配置されている。つまり、前蓋4は、油切りスリーブ5を介して内輪11の自由端側端面に、また、後蓋9は、内輪11の車輪側端面に直接、それぞれ接当して、軸受3を軸方向不動に固定する環状の固定部材となっている。
【0027】
そして、この場合、前蓋4は、ボルト6が所定のトルクで締め付けられることで、ジャーナル部2の自由端側の端部に取り付けられ、油切りスリーブ5を介して内輪11の自由端側端部に接当している。
【0028】
なお、後蓋9は、油切りスリーブと一体化された構造となっているが、前蓋4側同様に油切りスリーブを介して内輪11の車輪側端面に接当してもよい。
【0029】
両密封装置7,8は、軸受3の軸方向両側でそれぞれ前蓋4と後蓋9それぞれの外周面に配置されて軸受3内部に侵入するのを防止するものである。
【0030】
車輪側の密封装置8の構成について説明する。なお、密封装置7も本発明に関して密封装置8と同様の構造となっており、その説明は省略する。
【0031】
この密封装置8は、外筒としての金属製のケース15と、オイルシール16とを備える。
【0032】
ケース15は、軸方向に段差を付けられた筒状をなし、その一端側が外輪9の内周端部に取り付けられ、また、その他端側が後蓋9の環状の溝17と非接触にラビリンスを構成するように組み込まれている。
【0033】
すなわち、ケース15には、その内周面に軸方向隣り合わせに大径部15bと小径部15cとを有するとともに、その大径部15bと小径部15cとの間の径方向に沿う段壁面15aの内径角部Rを丸く形成、換言すれば、段壁面15aから小径部15cに移行する角部分のオイルシール16側に臨む面の径方向断面形状が湾曲面を成すように形成されている。
【0034】
そして、オイルシール16は、後で詳述するように、ケース15における大径部15bに嵌合されている。
【0035】
オイルシール16は、ケース15の内周に沿った上半分断面形状がほぼL形の環状芯金18と、該環状芯金18のケース15大径部15bに嵌合される円筒部18bの軸方向一端部に径方向に沿う面として備えられる環状板部18aの内周側部分に被着されるゴムからなる弾性体19とで構成されている。
【0036】
そして、この弾性体19の内周側端部に軸方向隣り合わせのリップとしての主リップ19aと2つの補助リップ19b,19cとが形成されている。
【0037】
主リップ19aは、ガータスプリング20で締め付けられてその内周側が後蓋9の外周に摺動接触している。
【0038】
このオイルシール16は、さらに金属製のスリンガー21を有する。スリンガー21は、環状芯金18の円筒部18b内周に圧入嵌合される円筒部分21bと、この円筒部分21bの一方軸端に設けられかつ環状芯金18の環状板部18aに対して軸方向で所要間隔離れてほぼ平行に対向するとともに後蓋9の外周面に対して微小隙間を介して対向させられる環状板部21aとを有している。
【0039】
その環状板部21aと主リップ19aとの軸方向での対向空間が潤滑剤保持空間22を構成している。なお、グリスから成る潤滑剤はクロスハッチングで示されている。
【0040】
なお、潤滑剤は、この潤滑剤保持空間のみならず各リップ19a〜19c間にも保持される。
【0041】
また、スリンガー21の他端側は、環状芯金18と軸方向で当接している。この構造によって、スリンガー21は、ケース15内の軸方向内方にオイルシール16を装着するときの装着用治具の受け部材とすることができる。
【0042】
次に、本発明の特徴部分について説明する。図1ないし図3に示すように、オイルシール16において、前述したように、ケース15への嵌合は環状芯金18の円筒部18bで成されるとともに、環状芯金18の環状板部18aはケース15における段壁面15aに当接規制されるようになっている。
【0043】
したがって、ケース15の軸方向に沿う大径部15b内周面と、該大径部15bから径方向内方に沿うように形成される段壁面15aとにより成る内角箇所に対してオイルシール16の環状芯金18が嵌合装着される。なお、環状芯金18とケース15の円筒状部分15bとの軸方向での嵌合幅(嵌合により環状芯金18と円筒状部分15bとが接触している幅)は10.8mm、その嵌合力は計算値で1400kgfである。
【0044】
さらに、環状芯金18における環状板部18aにおける段壁面15aとの対向面には、補助リップ19c等と同一素材でかつ一体になるよう連なる状態で弾性体23が形成されている。
【0045】
この弾性体23には、車軸1軸心周り全周にわたって条を成す突条部23aが形成されているとともに、この突条部23aは、段壁面15aの内径角部Rに軸方向で対向している。
【0046】
そして、オイルシール16がケース15に嵌合装着された状態では、その突条部23aが内径角部Rと圧縮状態で密着される。
【0047】
さらに、シール用弾性体23には、突条部23aよりも径方向外側に環状板部18aに平坦面を成す状態で接着される平坦接当部23bを備えている。
【0048】
平坦接当部23bは、段壁面15a側に向かって突出した突条部23aよりも環状板部18a寄りとなるようその厚みを設定しており、オイルシール16がケース15に嵌合装着された状態では、段壁面15aに圧縮状態で密着される。
【0049】
すなわち、弾性体23は、段壁面15aに対して、突条部23aが内径角部Rに、環状板部18aより段壁面15aに突出する状態の平坦接当部23bがフランジ面Fにそれぞれ密着するから、径方向2カ所で密封のための密着が成されることになり、1ヵ所だけでの密着よりも密封性が高くなっている。
【0050】
なお、本発明者は、上記実施の形態1の密封構造による密封性評価試験を行った。
【0051】
すなわち、図5に示すように、試験用治具Jにケース15とオイルシール16とを装着した状態で、シールされた密封空間S内にエア源Aから高圧のエアーを供給し、そのエア圧力を圧力計25で確認できるようにして試験を行った。
【0052】
具体的には、予め軸受装置の内圧を40kPa(鉄道車両の車軸軸受装置におけるオイルシールでの通常内圧の数倍に相当)に設定した状態で5分間放置し、その5分経過したときの内圧の変化を確認したところ、圧力変化は無かった。
【0053】
また、比較のため、従来の密封構造による同様の密封性評価試験を行った。従来の密封構造に対しては、予め軸受装置の内圧を10kPa(鉄道車両の車軸軸受装置におけるオイルシールでの通常内圧に相当)に設定した状態で5分間放置し、その5分経過したときの内圧の変化を確認したところ、圧力低下が認められ、エア漏れが確認された。
【0054】
(実施の形態2)
次に、本発明の別の実施形態について説明する。なお、この別の実施の形態も上述の実施の形態1と同様、鉄道車両の車軸用オイルシールであって、同一構造については同一符号を付けるとともに説明を省略する。
【0055】
図4は、実施の形態2に係るオイルシール等を示す側面断面図である。
【0056】
外筒としてのケース15と共に密封装置8を構成するオイルシール16には、ケース15の段差箇所を成す大径部15b内周面と嵌合装着される環状芯金18を有している。
【0057】
この環状芯金18のケース15の内周に沿った上半分断面形状がほぼL字状を成しており、その環状芯金18における径方向に沿う環状板部18aは、ケース15の径方向に沿う段壁面15aに対向し、オイルシール16をケース15に嵌合装着した状態で、環状板部18aが段壁面15aによって軸方向での当接規制がなされる。なお、環状芯金18とケース15の円筒部15bとの軸方向での嵌合幅(嵌合により環状芯金18と円筒状部分15bとが接触している幅)は6.6mm、その嵌合力は計算値で950kgfである。
【0058】
環状板部18aの内周側部分にゴムからなる弾性体19が被着されてなり、この弾性体19の内周側端部が軸方向隣り合わせのリップとしての主リップ19aと2つの補助リップ19b,19cとから構成されている。
【0059】
本発明の特徴部分として、環状芯金18の環状板部18aにおける段壁面15aとの対向面には、補助リップ19c等と同一素材でかつ一体になるよう連なる状態で弾性体24が形成されている。
【0060】
図4に示すように、弾性体24は、段壁面15aの径方向内端箇所の内径角部Rに対して軸方向で対向するように、突条部24aと突条部24bとをそれぞれ備える構成となっている。
【0061】
突条部24aと突条部24bとは、それぞれ径方向内外2カ所に位置するように形成され、突条部24aは、軸方向で突条部24bより突出し、オイルシール16をケース15に嵌合装着した状態において内径角部Rの径方向内方側位置に圧縮状態で密着し、突条部24bは、それよりも径方向外側位置で内径角部Rに対して圧縮状態で密着する。
【0062】
上記各実施の形態では、外筒の段壁面の内径角部に接触する弾性体をリップと一体に環状芯金に設けたものを示したが、リップとは別体に環状芯金に設けても良いとともに、径方向に複数箇所で弾性体が外筒の段壁部やその内径角部に対して当接するものにおいて、当接箇所毎に互いに分離した状態で各弾性体が環状芯金に設けられるようにしても良い。
【0063】
なお、回転軸に相当する部材としては、上記実施の形態では、車軸と別体の後蓋等の構造を示したが、車軸そのものでもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上のように、本発明第1によれば、外筒における大径部に環状芯金の円筒部を圧入嵌合し、外筒大径部と小径部との間の径方向に沿う段壁面に、環状芯金のその対向面を成す環状板部が突き合わせられるように位置設定した状態では、環状芯金の環状板部における弾性体が、外筒の丸い内径角部に対して接触する密接するから、その弾性体により環状芯金と外筒面との嵌合箇所においては内外に通じる隙間がなくなる。
【0065】
このため、オイルシールで密封される密封空間において内部圧力が高くなっても、環状芯金と外筒との嵌合箇所を通してエアーが外部に抜けないようにできるとともに、エアー抜けと共にグリースが漏出する不具合も解消できる。
【0066】
従って、リップを供える環状芯金を外環部材に嵌合装着するだけの簡易な構造でシール性の高いものにでき、別途圧力逃がし弁等が無くても良いものにできたので、安価に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉄道車両の車軸に取り付けられた本発明の実施形態における軸受装置の側面断面図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】実施の形態1に係るオイルシールを示す側面断面図
【図4】実施の形態2に係るオイルシールを示す側面断面図
【図5】本発明に係るオイルシールに対する密封性評価試験を示す概略図
【図6】従来のオイルシールの要部拡大図
【符号の説明】
9 後蓋(回転軸)
15 ケース(外筒)
15a 段壁面
15b 大径部
15c 小径部
16 オイルシール
18 環状芯金
18a 環状板部
18b 円筒部
19a,19b,19c リップ
21 スリンガー
21a 環状板部
23,24 弾性体
R 内径角部

Claims (2)

  1. 径方向内外に配置される回転軸および外筒の対向環状空間を軸方向で仕切るもので、かつ前記外筒に対して取り付けられる環状芯金の内周縁に前記回転軸に対して接触もしくは微小空間を介して対向させられるリップを被着してなるオイルシールであって、
    このオイルシールの取付対象としての外筒が、その内周面に軸方向隣合わせに大径部と小径部とを有するとともに前記大径部と小径部との間の径方向に沿う段壁面の内径角部を丸く形成した形状とされていて、
    前記環状芯金が、前記外筒の大径部内周に圧入嵌合される円筒部と、該円筒部の一方軸端に設けられて前記段壁面に対して当接される径方向内向きの環状板部とを有し、該環状板部に、前記外筒の丸い内径角部に対して接触させられる突状部となる弾性体と、該突状部より径方向外側に前記段壁面に平坦面を成す状態で接着される平坦接当部となる弾性体が被着されている、ことを特徴とするオイルシール。
  2. 径方向内外に配置される回転軸および外筒の対向環状空間を軸方向で仕切るもので、かつ前記外筒に対して取り付けられる環状芯金の内周縁に前記回転軸に対して接触もしくは微小空間を介して対向させられるリップを被着してなるオイルシールであって、
    このオイルシールの取付対象としての外筒が、その内周面に軸方向隣合わせに大径部と小径部とを有するとともに前記大径部と小径部との間の径方向に沿う段壁面の内径角部を丸く形成した形状とされていて、
    前記環状芯金が、前記外筒の大径部内周に圧入嵌合される円筒部と、該円筒部の一方軸端に設けられて前記段壁面に対して当接される径方向内向きの環状板部とを有し、該環状板部に、前記外筒の前記段壁面に対して接触する径方向2箇所に配置された突状弾性体が被着されている、ことを特徴とするオイルシール。
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