JPH055648U - 鉄道車両用軸受の密封装置 - Google Patents

鉄道車両用軸受の密封装置

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JPH055648U
JPH055648U JP5215191U JP5215191U JPH055648U JP H055648 U JPH055648 U JP H055648U JP 5215191 U JP5215191 U JP 5215191U JP 5215191 U JP5215191 U JP 5215191U JP H055648 U JPH055648 U JP H055648U
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bearing
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通 三好
絢夫 桑原
良伸 柏原
貴人 近藤
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(57)【要約】 【目的】 鉄道車両用軸受の密封装置において、長期に
わたってメンテナンスフリー化を図る。 【構成】 弾性シール材32の使用初期には、第1リッ
プ部32bを前蓋28の外周面に接触させ、第2リップ
部32bを前蓋28の外周面と所定の隙間tを隔てる。
遮蔽板が不要となり、グリース溜め空間Aが広くなって
グリースの保持量が多くなる。第1リップ部32bが摩
耗した場合、第2リップ部32cが前蓋28の外周面に
軽く接触もしくはごく僅かの隙間を隔てて対向して、密
封作用を維持する。弾性シール材32の長寿命化が図れ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、長期にわたってメンテナンスフリー化を図ることができる鉄道車両 用軸受の密封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄道車両用軸受装置としては、図4に示すように、外輪1と、転動体( 円錐ころ)2,…,2と、内輪3,3と、間座4と、保持器5,5とを有する複 列円錐ころ軸受6を車軸7に装着し、この軸受6の車軸7についての内端側に後 蓋8を配置し、外端側に前蓋9及び油切り10を配置したものがある。そして、 軸受6の前蓋9側と後蓋8側とに密封装置が設けられる。
【0003】 図5に前蓋9側の密封装置のみを詳細に示す。上記外輪1の外端側の内周面に は、金属環11の基部11aが固定され、この基部11aから軸受6の軸方向外 方へ連なる円筒部11bが設けられている。この円筒部11bの内周面には、遮 蔽板12の基部12aが固定され、この基部12aの内端部から半径方向内方へ 連なる遮蔽部12bが設けられている。上記遮蔽板12の基部12aの内周面に は、芯金13の基部13aが固定され、この基部13aの外端部から半径方向内 方へ連なる取付部13bが設けられている。この芯金13の取付部13bには弾 性シール材14が取付けられ、この弾性シール材14には、上記前蓋9の油切り 10の外周面に半径方向外方から接触する主リップ部14aが設けられている。 なお、15は弾性シール材14の主リップ部14aを油切り10の外周面に押し 付けるスプリングである。上記後蓋8側も基本的には上記前蓋9側の密封装置と 同構造であるが、弾性シール材14の主リップ部14aは、後蓋8の外周面に半 径方向外方から接触する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の密封装置では、遮蔽板12を設ける必要があったか ら、部品点数の増加で構造が複雑になり、コストアップになる。また、遮蔽板1 2によりグリース溜め空間Bが狭くなるから、グリースの保持量が少なくなり、 弾性シール材14及びグリースの寿命が短くなる。さらに、グリースの漏れる方 向のシールは弾性シール材14の最初から油切り10に接触する主リップ部14 aの1個のみであるから、その主リップ14aの摩耗により弾性シール材14の 寿命が短い等の問題があった。
【0005】 そこで、本考案の目的は、簡単安価な構造でグリースの保持量を増大すると共 に、特別なリップを設けて、弾性シール材の寿命を延ばして、長期にわたってメ ンテナンスフリー化を図ることができる鉄道車両用軸受の密封装置を提供するこ とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は、外輪、転動体および内輪を有する軸受 の上記外輪の端部に固定され、上記軸受の軸方向外方に円筒部を有する金属環と、 この金属環の円筒部に設けられた芯金と、 この芯金に取付けられ、車軸に固定した蓋部材の外周面に半径方向外方から接 触する第1リップ部とこの第1リップ部から上記軸受の軸方向内方に連なり上記 蓋部材の外周面と所定の隙間を隔てる第2リップ部とを有する弾性シール材とを 備えたことを特徴としている。
【0007】
【作用】
本考案の鉄道車両用の密封装置によれば、上記弾性シール材の第1リップ部(上 記従来の主リップ部に相当)を車軸に固定した蓋部材の外周面に接触させ、第2 リップ部を蓋部材の外周面と所定の隙間を隔てるようにする。この第2リップ部 は、上記従来の遮蔽板と同様に、第1リップ部を保護して、グリース漏れを防止 する機能を有する。このように、弾性シール材に第2リップ部を設けることで、 従来の遮蔽板が不要になる。また、遮蔽板が無いのでグリース溜め空間が広くな るからグリースの保持量が多くなり、弾性シール材及びグリースの寿命が長くな る。さらに、第1リップ部が摩耗した場合、第2リップ部が蓋部材の外周面に軽 く接触もしくはごく僅かの隙間を隔てて対向するようになるので密封作用が維持 でき、弾性シール材の寿命が長くなる。このグリースの使用期間の増大および弾 性シール材の長寿命化に伴って、長期にわたってメンテナンスフリー化を図るこ とができる。
【0008】
【実施例】
以下、本考案を図示の実施例により詳細に説明する。図1に示すように、鉄道 車両用の複列円錐ころ軸受20は、外輪21と、2列の転動体(円錐ころ)22, …,22と、内輪23,23と、間座24と、保持器25,25とを有している。 この内輪23,23に車軸26が装着されている。上記軸受20の車軸26につ いての内端側に後蓋27が配置され、外端側に前蓋28が配置されている。上記 外輪21と後蓋27との間及び外輪21と前蓋28との間には、鉄道車両用軸受 の密封装置29,29がそれぞれ設けられている。
【0009】 図2に前蓋28側の密封装置29を詳細に示す。金属環30は、上記外輪21 の外端部21aの内周面に固定される基部30aと、この基部30aから軸方向 外方へ連なる円筒部30bと、この円筒部30bから半径方向内方へ折曲されて 軸方向外方へ連なる折曲部30cとで形成される。
【0010】 また、芯金31は、上記金属環30の円筒部30bの内周面に固定される基部 31aと、この基部31aの外端部から上記円筒部30bと折曲部30cとの間 の内壁に沿って半径方向内方へ連なる取付部31bとで形成される。
【0011】 さらに、弾性シール材32は、上記芯金31の取付部31bに取付けられる基 部32aと、この基部32aからほぼ真下に立ち下がって上記前蓋28の外周面 に軽く接触する複数の補助リップ部32d,32dと、上記基部32aから軸方 向内方へ連なり、前蓋28の外周面に半径方向外方から弾力で接触する第1リッ プ部(主リップ部)32bと、この第1リップ部32bからさらに軸方向内方へ 連なり、前蓋28の外周面と所定の隙間tを隔てる第2リップ部32cとで形成 される。
【0012】 この第2リップ部32cは、弾性シール材32の使用初期には上記隙間tを有 しているが、使用中に第1リップ部32bが摩耗した場合、第2リップ部32c が前蓋28の外周面に軽く接触もしくはごく僅かの隙間を隔てて対向するように 設定する。なお、33は弾性シール材32の第1リップ部32bを前蓋28の外 周面に押し付けるスプリングである。上記後蓋27側の密封装置29も基本的に は前蓋28側の密封装置と同構造であるから、詳細な説明は省略する。
【0013】 上記構成によれば、弾性シール材32の使用初期には、弾力シール材32の第 1リップ部32bが前蓋28の外周面に弾力で接触し、第2リップ部32bが前 蓋28の外周面と所定の隙間tを隔てている。この第2リップ部32cは、従来 の遮蔽板(図5の符号12参照)と同様に、第1リップ部32bを保護して、グ リース漏れを防止する機能を有する。したがって、従来のような遮蔽板が不要に なるから、部品点数が減少して構造が簡単になり、コストダウンを図ることがで きる。
【0014】 また、遮蔽板が無いのでグリース溜め空間Aが広くなるからグリースの保持量 が多くなり、グリースを長期に渡って使用できる。さらに、弾性シール材32の 使用中に第1リップ部32bが摩耗した場合、図3に示すように、第2リップ部 32cが前蓋28の外周面に軽く接触もしくはごく僅かの隙間を隔てて対向する ようになる。これにより、弾性シール材32の密封作用が維持でき、弾性シール 材32の寿命が長くなる。上記グリースの保持量の増大による使用期間の延長お よび弾性シール材32の長寿命化に伴って、密封装置29,29を長期にわたっ てメンテナンスフリー化することができる。 なお、この実施例では、第4図に示すような油切りを設けていないが、油切り を設けてもよい。このような場合の油切りは本考案では前蓋の一部と見なす。
【0015】
【考案の効果】
以上の説明からも明らかなように、本考案の鉄道車両用軸受の密封装置は、弾 性シール材の第1リップ部を蓋部材の外周面に接触させ、第2リップ部を第1リ ップ部よりも軸受の軸方向に関して内側で、蓋部材の外周面と所定の隙間を隔て るようにしたものである。 したがって、第2リップ部が第1リップ部を保護して、グリース漏れを防止す る機能を有するから、従来のような遮蔽板が不要になり、構造が簡単になると共 に、コストダウンになる。また、遮蔽板が無いのでグリース溜め空間が広くなる からグリースの保持量が多くなり、グリースの使用期間が長くなる。さらに、第 1リップ部が摩耗した場合、第2リップ部が蓋部材の外周面に軽く接触もしくは ごく僅かの隙間を隔てて対向するようになるので密封作用が維持でき、弾性シー ル材の寿命が長くなる。上記グリースの保持量の増大および弾性シール材の長寿 命化に伴って、長期にわたってメンテナンスフリー化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る鉄道車両用軸受の断面図
【図2】 図1の密封装置の使用初期の拡大断面図
【図3】 図1の密封装置の使用中の拡大断面図
【図4】 従来の鉄道車両用軸受の断面図
【図5】 図4の密封装置の拡大断面図
【符号の説明】
20…円錐ころ軸受、21…外輪、22…転動体、23
…内輪、26…車軸、27…後蓋、28…前蓋、29…
密封装置、30…金属環、30a…基部、30b…円筒
部、31…芯金、31a…基部、31b…取付部、32
…弾性シール材、32a…基部、32b…第1リップ
部、32c…第2リップ部、t…隙間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 桑原 絢夫 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)考案者 柏原 良伸 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)考案者 近藤 貴人 大阪府大阪市中央区心斎橋筋一丁目9番18 号 光洋シカゴローハイド株式会社内

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 外輪,転動体および内輪を有する軸受の
    上記外輪の端部に固定され、上記軸受の軸方向外方に円
    筒部を有する金属環と、 この金属環の円筒部に設けられた芯金と、 この芯金に取付けられ、車軸に固定した蓋部材の外周面
    に半径方向外方から接触する第1リップ部とこの第1リ
    ップ部から上記軸受の軸方向内方に連なり上記蓋部材の
    外周面と所定の隙間を隔てる第2リップ部とを有する弾
    性シール材とを備えたことを特徴とする鉄道車両用軸受
    の密封装置。
JP1991052151U 1991-07-06 1991-07-06 鉄道車両用軸受の密封装置 Expired - Lifetime JP2582938Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002228006A (ja) * 2001-02-05 2002-08-14 Koyo Sealing Techno Co Ltd オイルシール

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JPS62115522U (ja) * 1986-01-16 1987-07-22

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