JP4675858B2 - 廃棄物焼却炉 - Google Patents

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Description

この発明は都市ごみなどの廃棄物を焼却するための焼却炉において、可動する火格子列が被燃焼物の送り方向に階段状に配設された階段型炉床を構成する火格子の冷却構造を備えた廃棄物焼却炉に関するもので、詳しくは火格子を間接的に冷却する冷却構造に関する。
この種の廃棄物焼却炉において、たとえば、廃棄物の発熱量が増大したり、火格子間から吹き込む空気量が減少したりする場合に、火格子温度の急激な温度上昇を招くことによって火格子の焼損が発生する場合がある。その対策として、従来より火格子を水冷することにより火格子の温度を低下させ、焼損を防止する方法が採用されている。この方法には、火格子を直接冷却する直接水冷方式と間接水冷方式とがあり、一般的には火格子に冷却配管を鋳込んだり火格子内に水路を設けてそこに通水して冷却する直接水冷方式が採用されることが多い。
しかし、直接水冷方式は火格子温度の熱落差が大きいことから、火格子割れを生じ易く、火格子割れを生じた際には冷却水が噴出するおそれがある。一方、間接水冷方式を採用する場合には、冷却効率が低下する反面、火格子温度の熱落差を低減して割れ防止を図れるとともに、仮に熱落差以外の原因で火格子割れが発生しても、冷却配管の破損には至らず、冷却水の噴出が起こらないとともに、冷却媒体配管部分で破損した火格子の落下を防止することが可能になる。
前者に関する先行技術として、たとえば特許文献1〜3がある。また後者に関する先行技術として、たとえば特許文献4がある。
特開平2−106613号公報 特開平8−219432号公報 特表平11−504700号公報 特開平10−246417号公報
上記の特許文献4には間接水冷方式の火格子冷却構造が記載されているが、廃棄物(被燃焼物)の送り方向に沿って縦一列状に揺動する可動火格子列を炉幅方向において隣接する固定火格子列と交互に設けた炉床を備えたストーカ炉であり、火格子列を取り付けるフレームに冷却フィンを備えた冷却水管が廃棄物の送り方向(火格子列の長手方向)に沿って配置され、冷却フィンを収納する凹部を設けた火格子が冷却フィンに嵌合するように冷却水管上に載置されている。冷却フィンは断面山形で、直管状の冷却配管上の長手方向に一定間隔で上向きに突設されている。したがって、本願発明が対象とする階段型ストーカ炉に特許文献4に記載の冷却構造を採用しようとすると、次のような課題(問題点)が生じる。
1) 特許文献4に記載されている間接的水冷火格子の場合、長さ方向に一列の火格子が設置されるストーカであり、冷却水管もこれに平行に設置することが可能であるために冷却性能を最良にできるのに対し、この構造を幅方向に一列に可動する火格子列が並列している階段型のストーカに適用するのは困難である。
2) 階段型ストーカは火格子設置方向と冷却水配管の通過方向が直交する構造であるので、冷却水配管を適正な本数・外径・ピッチに保ち、フィンプレートの高さ・厚みを最適値としなければ、冷却能力を最大限発揮することができない。
3) 特許文献4に記載の火格子は、フレーム上に火格子が載置される構造であるから、フレームに水管を載置すれば、水管には荷重がかかることがなく、火格子の支持が可能である。しかし、階段型のストーカ炉は、火格子下流側の火格子と上流側の駆動軸で支持される構造であり、火格子が堅牢なフレーム上に載置されるわけではない。したがって、水管を火格子下に設けると、水管に荷重がかかるおそれがあり、過大な荷重により水管が破損する可能性がある。
4) 可動する火格子列を冷却するための冷却水管に接続されるフレキシブルチューブ上にも焼却物の残渣や灰などが滴下する。そのため、それらの滴下物によって冷却水管やフレキシブルチューブが焼損するおそれがある。
5) 階段型ストーカ炉では、可動火格子列が冷却水管に直交する炉幅方向に配列されるために、固定火格子列との間隙部(空間部)が冷却水管上方の長手方向に一定間隔で生じ、その間隙部から焼却物の残滓(溶融アルミ分、タール分)や灰が冷却水管上に滴下する。
6) 火格子温度の上昇により焼損が発生するので、冷却水を通水するが、通常冷却水量は一定であるので、火格子温度は成り行きで上昇したり下降したりする。それによって、火格子の焼損や材料の低温腐食が発生するおそれがある。
7) 火格子の冷却機構の冷却性能に極端な大小がある場合、火格子の過熱・過冷却が発生する可能性がある。
この発明は上記の点に鑑みなされたもので、火格子間の隙間からの滴下物を最小限に抑制できる階段型ストーカ炉の炉床を構成する火格子に適用可能な間接冷却方式の冷却構造を備えた廃棄物焼却炉を提供するもので、1)冷却媒体配管および可動側火格子列の可動域を許容するフレキシブル配管の熱的損傷を防止し、長寿命化を図ること、2)仮に火格子の焼損が発生しても火格子が脱落せず、運転を継続できること、3)冷却媒体配管の腐食減肉を防止し、寿命を延長することを達成できるようにすることを目的としている。
上記の目的を達成するために本発明に係る廃棄物焼却炉は、可動する火格子列が順次部分的に重なり合い、全体として水平または送り方向に下り勾配となる階段型炉床の各列の下部に、冷却媒体を流通する伝熱構造体を設け、前記伝熱構造体は、前記可動する火格子列と一体的に動くものであって、前記伝熱構造体を複数の冷却媒体用配管と、前記火格子列を構成する各火格子の下面に設けた凹状部嵌合可能な冷却フィンを突設したフィンプレートとで格子状に構成して前記人格子列を支持すると同時に、前記複数の冷却媒体用配管および前記フィンプレートを介して前記各火格子を間接的に冷却することを特徴とする。また、火格子長さL:500〜1000mm、冷却水配管本数n:1〜5本、冷却水配管
外径r:10〜50mm、冷却水配管ピッチp:50〜200mm、フィンプレート厚みt:
5〜30mm、フィンプレート高さh:10〜100mmの各数値の範囲内で、冷却性能を考
慮して最適値に決定することで、火格子サイズが変更されても、最適な冷却性能を持つ階段型火格子とすることが可能な構造にできる。
上記の構成を有する本発明に係る廃棄物焼却炉は、火格子内に水管あるいは冷却媒体用配管(以下、冷媒配管ともいう)が設けられておらず、水管または冷媒配管上に火格子が搭載され、火格子を間接的に冷却するから、廃棄物の燃焼時に被燃焼物によって加熱されることにより生じる火格子の熱落差が過大化せず、火格子内の熱応力値が火格子材料の許容応力値内に抑えられるので、熱応力により火格子が破損に至ることがない。仮に熱応力以外の原因で火格子が破損した場合にも、火格子から冷却水などの冷媒が噴出するおそれがなく、焼却炉の運転を継続できる。また、直接冷却方式と違って特に可動火格子に冷媒源をチューブなどで直接に接続する必要がないので、接続部やチューブなどの損傷が起こりにくいうえに、冷媒配管上に火格子を搭載するために、火格子の着脱が容易であり、また既設の焼却炉にも適用できる。さらに、可動火格子を冷却する冷媒配管に接続して冷媒を供給するための、可動域を許容するフレキシブル配管を、火格子下方の燃焼空気導入ホッパよりも外側に配置しているので、高熱の燃焼物残滓などの落下物や滴下物でフレキシブル配管が焼損するおそれがなく、また固定火格子列および可動火格子列のいずれも、先端正面に燃焼空気噴き出し口を設けた複数の火格子を炉幅方向に隙間なく配列して構成したから、隣接する火格子間から高熱の燃焼物残滓などが冷媒配管上に落下したり滴下したりしないので、冷媒配管が焼損することもない。
また、上記請求項1の発明によれば、前記火格子列を構成する各火格子の下面に設けた凹状部に嵌合可能な冷却フィンを、前記フィンプレートに突設しているので、フィンプレートの冷却フィンが火格子下の凹状部に嵌合した状態で、火格子が支持されるために、特に可動火格子が可動時に配管上でずれることがない上に、固定火格子および可動火格子ともに配管内を流通する冷却水にて効率よく冷却される。さらに、前記伝熱構造体を複数の冷却媒体用配管とフィンプレートとで格子状に構成し、前記火格子列の前記各火格子の凹状部を前記フィンプレートの前記冷却フィンに嵌合させて前記火格子列を支持すると同時に、前記複数の冷却媒体用配管および前記フィンプレートを介して前記各火格子を間接的に冷却するので、仮に火格子割れを生じても格子状に構成された冷却媒体用配管とフィンプレートによって火格子の割れ部分が支持されるために、火格子の割れ部分の脱落が起こらず、焼却炉の運転を継続することができる。また、冷却媒体用(以下、冷媒ともいう)配管と支軸とがフィンプレートにて一体に連結されるために、冷媒配管の強度が向上するとともに、火格子下面に対する冷媒配管との接触面積がフィンプレートにより拡大するので、冷却効果が向上する。なお、揺動型ストーカのように冷却配管(冷媒配管)がフレーム上に載置される場合、水管や冷却配管に強度は必要ないが、階段型ストーカでは水管や冷媒配管に強度が必要であるものの、構造上その下部にフレームを設けられないために、水管や冷媒配管をフィンプレートにて結合することで、水管や冷媒配管の強度を向上している。つまり、フィンプレートを設置することにより、配管を堅牢な構造とすることができ、大きな荷重がかかっても破損することがない、よって、階段型ストーカ炉の火格子においても間接式水冷構造が可能になる。
請求項に記載のように、可動する前記火格子列を冷却するための前記冷却媒体配管に接続するフレキシブルチューブを、前記火格子列下方の焼却残渣落下域から外れた燃焼空気導入ホッパの外側に設置することができる。
このように構成することで、火格子の可動域を許容するフレキシブルチューブが火格子下方の燃焼空気導入ホッパよりも外側に位置しているので、高熱の焼却物残渣などの落下物や滴下物によってフレキシブルチューブが焼損するおそれがない。また、固定火格子列および可動火格子列のいずれも、先端正面に火格子空気噴き出し口を設けた複数の火格子を炉幅方向にほとんど隙間なく配列して構成することで、隣接する火格子間から高熱の焼却物残渣などが冷却配管上に落下したり滴下したりしにくいので、冷媒配管が焼損しない。
請求項に記載のように、前記冷却媒体配管上にプロテクタを設置して二重化構造にすることができる。なお、プロテクタは全周面あるいは火格子側の半周面に設置する。
このように構成することで、配管の腐食を防止して寿命の延長化を図ることができる。
請求項に記載のように、火格子温度を測定し、測定した火格子温度が設定温度の範囲内になるように、前記冷却媒体配管内を流通する冷却媒体の流量を制御することが好ましい。
このように構成することで、火格子の熱負荷を管理でき、火格子および冷媒配管の寿命を延長できる。特に、環境改善のために排ガス量の低減を図るうえで、燃焼空気量を低減すると、通常は火格子の冷却能力が低下して火格子の高温度化による損傷を誘発するが、冷却媒体の流量を増大して冷却能力を上げられるので、低空気状態でも火格子を焼損することなく焼却炉の運転を継続できる。この結果、火格子温度が従来よりも20〜300℃ほど低下し、火格子寿命が従来の4倍程度延長された。また従来に比べて火格子材を低級化でき、これにより硬度重視の材質選定から靭性重視の材質選定が可能になり、割れに対する対策が可能になる。加えて、ランイングコストの向上も図れるようになる。
請求項に記載のように、前記冷却媒体に水または空気を用いることができ、これにより、ランニングコストが安く、しかも効率よく冷却できる。また、請求項5の発明を併用することで、火格子寿命を最長化することができ、ランニングコストを安く抑えられる。
本発明に係る廃棄物焼却炉は、上記の構成からなり、火格子を間接的に冷却するから、廃棄物の燃焼時に火格子の熱落差が過大化せず、火格子内の熱応力値が火格子材料の許容応力値内に抑えられ、熱応力により火格子が破損しにくい。また仮に熱応力以外の原因で火格子が破損した場合にも、火格子から冷却水などの冷媒が噴出するおそれがなく、焼却炉の運転を継続できる。さらに直接冷却方式と違って可動火格子に冷媒源をチューブなどで直接に接続する必要がないので、接続部やチューブなどの損傷が起こりにくいうえに、冷媒配管上に火格子を搭載するために、火格子の着脱が容易であり、既設の焼却炉にも適用できる。また、可動火格子を冷却する冷媒配管に接続して冷媒を供給するための、可動域を許容するフレキシブル配管を、火格子下方の燃焼空気導入ホッパよりも外側に配置しているので、高熱の燃焼物残滓などの落下物や滴下物でフレキシブル配管が焼損するおそれがない。さらに、固定火格子列および可動火格子列のいずれも、先端正面に燃焼空気噴き出し口を設けた複数の火格子を炉幅方向に隙間なく配列して構成したから、隣接する火格子間から高熱の燃焼物残滓などが冷媒配管上に落下したり滴下したりしないので、冷媒配管が焼損することがないほか、火格子の温度が最も高くなり易い先端側から燃焼空気を噴き出すので、火格子の冷却効果がある。具体的には、本発明により、火格子温度が従来よりも20〜300℃ほど低下し、火格子寿命が従来の4倍程度延長される。また、従来よりも火格子の材質を低級化でき、この結果、硬度重視の材質選定から靱性重視の材質選定が可能になり、割れに対する更なる対策が可能になる。加えて、ランイングコストの向上も図れるようになる。
以下に、本発明に係る廃棄物焼却炉の火格子冷却構造の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は階段型ストーカ型焼却炉における可動火格子(可動火格子列)の動作を示す説明図、図2は階段型ストーカを示す断面図である。図3は火格子冷却構造の一部を示す平面図である。
図1または図2に示すように、階段型ストーカ型焼却炉1における階段型ストーカ3は両側の耐火壁7・7間において、炉幅方向に多数の固定火格子8aが隙間なく配列された固定火格子列8と、炉幅方向に多数の可動火格子9aが隙間なく配列された可動火格子列9とが、廃棄物xの送り方向に交互にかつ階段状に配設されている。固定火格子8aおよび可動火格子9aは側方視略逆L形で、各火格子8a・9aの基端部が炉幅方向に延びる共通の支軸10・11に支持されている。固定火格子8aは支軸10から下向けに延びたブラケット10aにより固定フレーム12に支持され、また可動火格子9aは支軸11から下向けに延びたブラケット11aにより可動フレーム13に支持されている。
図2に示すように、炉幅方向に多数の固定火格子8aあるいは多数の可動火格子9aを隙間なく隣接して配列した固定火格子列8により構成される炉床8’および可動火格子列9により構成される炉床9’の下方に、燃焼空気yを外部から導入するためのホッパ14が形成され、燃焼空気導入管15によりホッパ14内に導入された燃焼空気yが、図1のように各火格子8a・9aの先端部の正面に設けられた噴き出し口16から炉1以内に流入する。この構成により、廃棄物xの燃焼により廃棄物xの含有物からアルミ溶融液やタール分などの溶融物が生じても、各火格子列8・9の下方に滴下することがなく、また各火格子8a・9aの温度が最も高くなる先端部から燃焼空気が噴き出すことで、火格子8a・9aが効果的に空冷される。なお、上記実施例では火格子8aを炉幅方向に隣接して配列した火格子列8とその下方で火格子9aを炉幅方向に隣接して配列した火格子列9のうち、火格子列8を固定火格子列としたが、火格子列8および火格子列9の両方を可動火格子列にすることもできる。
さて本発明の特徴部分としての、固定火格子8aおよび可動火格子9aを間接的に冷却する冷却構造20は、本例では、図3に示すように支軸10・11側から各火格子8a・9aの先端側へ長手方向に延びる冷却水供給管21と、各火格子8a・9aの先端側から支軸10・11側へ火格子8a・9aの長手方向に延びる冷却水排出管22と、供給管21と排出管22との間に跨って両管21・22を接続し各火格子8a・9aを横切るように火格子に直交する方向に、火格子の長手方向に一定間隔をあけて配置される2本の冷却水配管23とを備えている。また、各火格子8a・9a下で長手方向に支軸10・11から先端側へ延びるフィンプレート26にて、2本の冷却水配管23・23が一体に連結されている。フィンプレート26の上端には、各火格子8a・9aの下面で先端側と基端寄りに設けた凹状部8b(9b)・8c(9c)・8d(9d)に嵌合可能な2つ〜3つの冷却フィン26a・26b・26cが突設されている。この冷却構造20では、火格子冷却用の2本の冷却水配管23・23を含む配管21〜23と支軸10(11)とフィンプレート26とから格子状に構成されるため、各火格子8a・9aが焼損したり折損したりしても、落下せずに支持されるようになっている。また、フィンプレート26の2つ又は3つの冷却フィン26a・26b(・26c)が各火格子8a・9a下の凹状部8b(9b)・8c(9c)・8d(9d)に嵌合した状態で、火格子8a・9aが支持されるために、特に可動火格子9aが可動時に配管21〜23上でずれることがない上に、固定火格子8aおよび可動火格子9aともに配管21〜23内を流通する冷却水にて効率よく冷却される。なお、冷却水配管21〜23やフィンプレート26による格子状ユニットの冷却構造20に代えて、一対のプレス板を重ね合わせて一体成形して冷却水流路(配管)と突起部(冷却フィン)を備えた冷却板形状の構造を使用することもできる。また、配管21〜23は、図3の右側配管に示すように管本体の表面全周にプロテクタPを施した二重管構造にしているが、図3の左側配管のようにプロテクタPは火格子側の上部半周面だけでも有効である。
図2に示すように、冷却水タンク31(図5参照)からの冷却水wが給水管24により耐火壁7の外方よりホッパ14内に導かれ、供給管21より冷却水配管23へ供給される。冷却水配管23は複数本に分岐され、排出管22で集合された後、排水管25によりホッパ14から耐火壁7を横切って外方へ排水される。こうした配管構造は固定火格子列8および可動火格子列9でほぼ共通するが、可動火格子列9では廃棄物xの送り方向に沿って往復移動する距離(ストローク分)を許容(吸収)するため、図2に示すように蛇腹状のフレキシブル配管24a・25aを給水管24と排水管25の途中に介設している。また、各フレキシブル配管(フレキシブルチューブ)24a・25aの位置は、熱的影響を受けにくいホッパ14外方の耐火壁7下にしている。
図4は火格子の冷却構造を示す側面図と正面図で、ここでは火格子8a(9a)の長さL:500〜1000mm、冷却水配管23の本数n:1〜5本、冷却水配管23の外径r:10〜50mm、冷却水配管23のピッチp:50〜200mm、フィンプレート26の厚みt:5〜30mm、フィンプレート26の高さh:10〜100mmの各数値の範囲内で決定される。各火格子8a・9aの長さL、冷却水配管23の本数、同配管23の外径r、同外観23のピッチp、フィンプレート26厚tおよび同プレート16高さhの数値を適宜調整することにより、最適な冷却性能を達成できる。
さらに、本例の廃棄物焼却炉1では、焼却炉運転中の固定火格子8aの温度を測定し、その温度があらかじめ設定した温度範囲内になるように冷却水配管21〜23へ供給する冷却水量を調節できるようにしている。すなわち、本例では、固定火格子8aの先端側の最も温度が高くなる箇所に熱電対36を取り付けて温度を測定し、冷却水タンク31からの冷却水供給量を制御している。ここで、図5は火格子の冷却水量制御フローを示すもので、固定火格子8a下の冷却水配管21〜23を流通する水量を火格子温度に対応して制御している。同図に示すように、冷却水タンク31に貯留されている冷却水wが循環ポンプ32により給水管24から冷却水配管21〜23に供給される。給水管24には開度を調整可能な調節弁33が介設されており、循環ポンプ32の回転数および調節弁33の開度の少なくとも一方で、冷却水供給量を制御できるようにしている。また、冷却水配管21〜23から排出された冷却水は、排水管25により冷却器35へ送られ、そこで一旦冷却されたのち、冷却水タンク31へ戻されて再び冷却水配管21〜23を循環する。そして、熱電対36で測定される温度信号が循環ポンプ駆動用モータ34および調節弁33へそれぞれ配線38を通じて入力され、あらかじめ設定された温度範囲内になるように、循環ポンプ32の回転数あるいは調節弁33の開度が制御される。
以上に本発明の廃棄物焼却炉の火格子冷却構造について実施例を挙げて説明したが、下記のように実施することができる。
・火格子下面と冷媒配管およびフィンプレートとの間に隙間がある場合には、熱伝導性に優れかつ接着能力の高いモルタルなどの締結剤にて隙間を埋めることによって冷却効率を向上できる。
・配管を流通させる冷却媒体には、冷却水をはじめとする冷却液のほか、冷気などの気体を使用することができる。また、ホッパ14内に導入する燃焼空気量を増大させて火格子先端の燃焼空気噴き出し口16から炉1内に流入する燃焼空気の量を増やすことによっても、火格子の冷却能力を高めることができる。
・上記したように実施例では炉底を固定火格子列8と可動火格子列9で構成したが、火格子列8および火格子列9の両方を可動火格子列にすることもできる。
本発明の火格子冷却構造を適用する階段型ストーカ型焼却炉における可動火格子(可動火格子列)の動作を示す説明図である。 階段型ストーカを示す断面図である。 図3(a)は火格子冷却構造の一部を示す平面図、図3(b)は同側面図である。 図4(a)は本発明の実施例にかかる火格子の冷却構造を示す側面図で、図4(b)は正面図である。 本発明の実施例にかかる火格子の冷却水量制御フローを示す説明図である。
符号の説明
1 焼却炉
3 階段型ストーカ
6 再燃焼室
7 耐火壁
8 固定火格子列
8a固定火格子
9 可動火格子列
9a可動火格子
8’・9’炉床
8b・9b・8c・9c・8d・9d 凹状部
10・11 支軸
10a・11aブラケット
12 固定フレーム
13 可動フレーム
14 ホッパ
15 燃焼空気導入管
16 噴き出し口
20 火格子冷却構造
21 冷却水供給管
22 冷却水排出管
23 冷却水配管
24 給水管
25 排水管
26 フィンプレート
26a・26b・26c 冷却フィン
31 冷却水タンク
32 循環ポンプ
33 調節弁
34 循環ポンプ駆動用モータ
35 冷却器
36 熱電対
38 配線
P プロテクタ

Claims (5)

  1. 可動する火格子列が順次部分的に重なり合い、全体として水平または送り方向に下り勾配となる階段型炉床の各列の下部に、冷却媒体を流通する伝熱構造体を設け、前記伝熱構造体は、前記可動する火格子列と一体的に動くものであって、
    前記伝熱構造体を複数の冷却媒体用配管と、前記火格子列を構成する各火格子の下面に設けた凹状部嵌合可能な冷却フィンを突設したフィンプレートとで格子状に構成して前記火格子列を支持すると同時に、前記複数の冷却媒体用配管および前記フィンプレートを介して前記各火格子を間接的に冷却することを特徴とする廃棄物焼却炉。
  2. 可動する前記火格子列を冷却するための前記冷却媒体用配管に接続するフレキシブルチューブを、前記火格子列下方の焼却残渣落下域から外れた燃焼空気導入ホッパの外側に設置したことを特徴とする請求項1記載の廃棄物焼却炉。
  3. 前記冷却媒体用配管上にプロテクタを設置して二重化構造にしたことを特徴とする請求項1または2記載の廃棄物焼却炉。
  4. 前記火格子温度を測定し、測定した火格子温度が設定温度の範囲内になるように、前記冷却媒体用配管内を流通する冷却媒体の流量を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の廃棄物焼却炉。
  5. 前記冷却媒体が水または空気であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の廃棄物焼却炉。
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