JP4660017B2 - 根巻きボタン付けミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、根巻きボタン付けミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より自動的に布地上にボタン(以下、上ボタン)を縫い付け、さらに上ボタンと布地の間の縫い糸(以下、根糸という)の周りに糸を巻く根巻きボタン付けミシンが知られている。従来の根巻きボタン付けミシンでは、ベッド部などにXY送り装置を取り付け、該XY送り装置により布と上ボタンを一体に搬送しながら、針棒の上下運動とベッド部内のルーパとの協働により布に上ボタンを縫い付けていた。また、他の例としては、例えば針棒をX方向に針振り駆動し、布地と上ボタンをY送りにすることで、針棒に対して布地と上ボタンを相対的にXY方向に搬送するように構成されているものもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように上ボタンと布地を一体に搬送するタイプであると様々な制約が生じ、多様な縫製状況に十分に対応できなかった。例えば以下の(1)〜(3)で示す問題があった。
(1)コートなどでは、上ボタンとともに布地の裏側に補強用の力ボタンを縫い付けることが多い。力ボタンは上ボタンに比較して小さく形成され、よって一般的には上ボタンと力ボタンそれぞれのボタン穴の大きさも、穴間のピッチも異なる。しかし、上下ボタンも布地も一体に搬送する従来のミシンでは、布地を介した状態でピッチが異なる上ボタンと力ボタンを同時に縫い付けるのは不可能であった。そこで、わざわざ上ボタンと同じピッチの力ボタンを作製しそれを用いるといった方法もとられていたが、実際にはほとんど手縫いで縫い付けており、作業性が悪かった。
【0004】
以上の問題点を解決すべく、特開平8−117465号公報には、上ボタンと力ボタンをそれぞれ独立に搬送するために、2台のXYテーブルを設けたミシンが記載されている。しかし、このように2台のXYテーブルを設けると、両者を駆動した際の振動や騒音が大きくなる上に、ミシン全体の重量が重くなり実用的ではなかった。さらに、XYテーブルは縫い針が抜けているときにのみ、つまり間欠的に動作することになるので、高速化に限界がある。
【0005】
(2)布地に上ボタンを付ける際には、見た目の良さから布地側の針落ち位置はほぼ一箇所であることが好ましい。つまり、手縫いの場合には図19(a)に示すように、布地Sに対してはほぼ1箇所に針を落とし、この状態で根巻きすれば図19(b)のように布地から連なる糸は直線的になり見た目の風合いが良い。
しかし、従来のミシンで縫い付けると上ボタンと布地の相対的な位置関係は常に同じであることから、結局上ボタンの穴のピッチが、そのまま布の針落ち位置となっていた。つまり、図19(c)に示すように、ボタンBと布地Sとに連なる糸は、ボタン穴のピッチ幅Wに対応して平行な状態になり、根巻きをすれば、図19(d)に示すように根巻き部分の上下において縫い糸が広がった状態になってしまい見た目が悪かった。
【0006】
さらに、布地に対する針落ち位置を状況によっては少しずらしたいという場合がある。例えば、ボタン付け縫製の開始時や終了時には、同じ穴に複数回縫い針を落とす「止め縫い」を行うが、同じ穴の全く同じ位置に針を数回落とす場合と、布地の痛みを防ぐなどの理由により同じ穴の少し異なる位置に落とすこともある。前者の場合は従来のミシンでも問題はないが、後者の場合には不都合が生じる。例えば、ボタン穴の直径2mmに対して縫い針の直径が1mmであると、縫い針は計算上0.5mm、実際には0.3mm程度しかずらすことができない。よって、従来のミシンでは、1つのボタン穴の中で布地の位置をずらしながら止め縫いを行うことは困難であった。
【0007】
(3)通常、手作業で上ボタンを根巻きボタン付けする場合には、上ボタンと布地に連なる根糸が布地の裏側に出ないように縫い付けるが、強度を保つため1針のみ布地裏側に通す。この裏側に通った糸を「力糸」と言い、これにより上ボタンは布地に十分な強度をもって縫い付けられる。そして、その後根巻きを行う。
一方、従来のミシンによる根巻きボタン付け縫製は、まず、図20(a)に示すように、折り返した状態の布地Sの上方にボタンBが半分かかるような状態で、穴h1に針を落とすときには布地の中に針を落とし、穴h2に針を落とすときには布地には針は落ちないように縫製する。前者を「すくい縫い」、後者を「空縫い」という。そして、すくい縫いと空縫いを繰り返すことでボタンBと布地Sとの間に根糸Tを形成し、一旦糸を切る。
【0008】
次いで、図20(b)に示すように、ボタンBの向きを90度変え、この状態で根糸Tの周りに根巻き糸を巻きつける。このとき、根巻き糸のうちの1針分を力糸tとして布地Sの裏側に通す。よって、ここでの力糸tは、本来の手縫い時の力糸とは異なり、ボタンBと布地Sを直接つなぐ根糸Tではなく、単に根糸に巻き付いているに過ぎないので、強度が弱い。図20(a)の縫製時に布地Sを移動させることができれば、根糸を力糸とすることができるが、従来のミシンでは布とボタンの位置関係が固定であることから、それは不可能であった。
なお、特公平2−45913号公報には、根糸縫製時にシリンダで布地を移動させ力糸を形成することが記載されているが、一定の距離しか移動できずボタンの大きさなどの縫製条件が変われば手作業で調節しなければならず不便なものであった。
【0009】
(1)〜(3)に加えて、従来の根巻きボタン付けミシンでは次のような問題もあった。縫製工場のライン生産においてボタン付け縫製する場合、1つの服で数種類のボタン付け縫製が行われる。例えば、1つのスーツでも、図20で示した「すくい根巻き縫製」、すくい縫いのみ行う「すくいべた縫製」、上ボタン、布地、力ボタン(下ボタン)を上下に配列して縫い付ける「下ボタン付け縫製」などが混在する。これまでは、それぞれの縫製ごとに専用の機種を並べていた。したがって、1着の服を縫製する場合に、ボタン付けの種類ごとに布地を外して専用の機種にセットするといった作業を繰り返すことになり、作業者による手扱いの工程が多くなり作業効率が悪かった。また、ボタン付けの種類ごとに専用機を揃えるため多額の設備投資が必要であった。
【0010】
本発明の課題は、ボタンと布地を別々に搬送可能とし多様な縫製条件に対応可能であって、作業効率の向上を図ることができる根巻きボタン付けミシンを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図17に示すように、
下端部に縫い針(5)を備えた針棒(9)を、略水平に設置された主軸(7)により上下に駆動する針上下駆動手段(針上下動機構10)と、
主軸の長手方向に対して平行または直交する面内において針棒を振らせる針振り駆動手段(針振り機構11)と、
上面に下ボタン及び縫製物を載置する布送り板(下板56)を、針振り駆動手段の針振り方向に直交する方向に駆動する布送り駆動手段(下Y送り機構50)と、
上ボタンを略水平に把持する上ボタン把持部(チャック部90)を布送り駆動手段の布送り方向に平行する方向に駆動する第1ボタン送り駆動手段(上Y送り機構30)と、
上ボタン把持部を第1ボタン送り駆動手段の駆動方向に直交し、かつ、針振り方向に平行する方向に駆動する第2ボタン送り駆動手段(ボタン差動機構70)と、
前記各駆動手段を制御する制御手段(CPU102)とを備えることを特徴とする根巻きボタン付けミシン(ミシン1)である。
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、縫い針は、針振り駆動手段により、主軸の長手方向に対して、平行または直交する面内において揺動運動する。また、上ボタンに関しては、第1ボタン送り駆動手段により布送り方向と同じ方向に、これに直交する第2ボタン送り駆動手段によりに針振り方向と同じ方向に移動させることができる。さらに、下ボタン及び布地に関しては布送り駆動手段により針振り方向とは直交する方向に移動させることができる。縫い針の揺動運動を利用すれば、結局下ボタン及び布地を上ボタンに対して相対的に布送り駆動手段に直交する方向に移動させることができる。すなわち、上ボタンと、布地(下ボタン)を、それぞれ、水平面内において互いに直行する2方向に駆動可能となっている。
よって、これらの駆動手段を組み合わせることで、上ボタンと、布地(下ボタン)の相対的な位置関係を自由に変えることができ、従来は不可能であった各種ボタン付けが可能となる。
【0013】
そして、上記のように上ボタンと、布地(下ボタン)をそれぞれ互いに直行する2方向に自在に移動させることが可能でありながら、下ボタンについては針振り機構を利用しているので、従来の2台のXYテーブルを設けこれらを駆動する場合に比較して、全体重量を低減することができる。また、針棒の揺動もXYテーブルの移動も、針が針板より上方に位置するときのみ動作させるので、いずれにしても間欠的な運動ではあるが、実際の構成上、針棒の揺動運動の方がテーブルを駆動するよりも速く、高速運転が可能となり、作業効率が高い。
【0014】
また請求項2に記載の発明は、例えば図18に示すように、
下端部に縫い針を備えた針棒を、略水平に設置された主軸により上下に駆動する針上下駆動手段と、
主軸の長手方向に対して平行または直交する面内において針棒を振らせる針振り駆動手段と、
上面に下ボタン及び縫製物を載置する布送り板を、針振り駆動手段の針振り方向に直交する方向に駆動する布送り駆動手段と、
上ボタンを略水平に把持する上ボタン把持部を布送り駆動手段の布送り方向に平行する方向に駆動する第1ボタン送り駆動手段と、上ボタン把持部を第1ボタン送り駆動手段の駆動方向に直交し、かつ、針振り方向に平行する方向に駆動する第2ボタン送り駆動手段とのいずれか一方と、
前記各駆動手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする根巻きボタン付けミシンである。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、縫い針は、針振り駆動手段により、主軸の長手方向に対して、平行または直交する面内において揺動運動する。上ボタンに関しては、第1ボタン送り駆動手段あるいは第2ボタン送り駆動手段により、布送り方向あるいは針振り方向と同じ方向に移動させることができる。また、下ボタン及び布地に関しては布送り駆動手段により針振り方向とは直交する方向に移動させることができる。
すなわち、上ボタン、布地(下ボタン)、縫い針をそれぞれ一方向に駆動可能となっているので、これらの駆動手段を組み合わせることで、上ボタンと、布地(下ボタン)の相対的な位置関係をある程度自由に変えることができ、従来は不可能であった各種ボタン付けが可能となる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の根巻きボタン付けミシンにおいて、
布送り板は、
縫製物を折り曲げた状態で保持し、すくい縫いを可能とする布保持部(布挟持部60、ポジションA)と、
縫製物の下方で下ボタンを保持し、下ボタン付け縫いを可能とする下ボタン保持部(ポジションB)と、
縫製物の上面に、前記上ボタンをべた付けするべた付け縫いを可能とする上ボタンべた付け部(ポジションC)とを備え、
布送り駆動手段は、布保持部と下ボタン保持部と上ボタンべた付け部のそれぞれが、ほぼ縫い針の下方に位置するように布送り板を駆動可能であることを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、布送り板に、各種ボタン付け縫いに対応したポジションとして布保持部、下ボタン保持部、上ボタンべた付け部を設け、布送り駆動手段により、布保持部と下ボタン保持部と上ボタンべた付け部のそれぞれが、ほぼ縫い針の下方に位置するように布送り板が駆動される。したがって、1つの服に、すくい縫い、下ボタン付け縫い、べた付け縫いの3種類のボタン付けを施す場合に、1台のミシンで対応でき、従来のようにボタン付けの種類ごとに作業者がミシンからミシンへ縫製物を移動させたりアタッチメントの交換などが不要になり、作業効率が向上する。また、ボタン付けの種類ごとにミシンを購入することに比べてコストを抑制することができる。
【0018】
また、前述のように従来は、すくい縫いにおいては力糸を形成することができず根巻き時に布地裏側に通し力糸の代わりとしていた。しかし、請求項3のミシンでは、布保持部におけるすくい縫いで根糸を形成する工程中に、上ボタンに対して布地を相対的に移動させることで、すくい縫い中に布地裏側に縫い糸を通し力糸を形成することができるので、上ボタンに十分な引張り強度を持たせることができるようになる。
【0019】
請求項3に記載の根巻きボタン付けミシンであれば、請求項4に記載の発明のようにプログラム縫製が可能となる。
すなわち、請求項4に記載の発明は、請求項3において、
すくい縫い、下ボタン付け縫い、及びべた付け縫いを含む異なる種類のボタン付け縫いの2種類以上を連続して縫製するサイクル縫いのプログラムを記憶する記憶手段(メモリ102a)を備え、
制御手段は、前記サイクル縫いのプログラムに従って、サイクル縫いを行うように前記各駆動手段を制御すること特徴とする。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、制御手段の制御の下、記憶手段に記憶されたサイクル縫いのプログラムに従い各駆動手段が動作し、具体的には布送り駆動手段により布送り板を駆動し、縫い針下の所定位置に布保持部、下ボタン保持部、上ボタンべた付け部を適切な順に自動的に移動させるといったことが可能となる。したがって、より一層、種類の異なるボタン付け縫製を連続縫製する場合の時間間隔を少なくすることが可能となり作業効率の向上を図ることができる。
【0021】
請求項1または2の根巻きボタン付けミシンであれば、上ボタンと下ボタンとの相対的な位置関係を自由に設定することができ、請求項5のように上下のボタンの種類や穴ピッチには関係なく縫製することができる。
すなわち、請求項5に記載の発明は、請求項1または2に記載の根巻きボタン付けミシンにおいて、
穴の個数と穴のピッチと穴の配置の少なくとも一つが異なる組み合わせの上ボタン及び下ボタンとによる下ボタン付け縫いが可能であることを特徴とする。
【0022】
従来のミシンでは、上下ボタンをミシンで縫いつける場合には、穴ピッチが全く同じ上下のボタンを用いなければならないなどの制約があった。しかし、本発明のミシンでは、請求項5に記載の発明のように、上下のボタンについては制約なく、様々な組み合わせを選択でき、ボタン付け縫いの幅が広がる。
ここで、「穴の個数と穴のピッチと穴の配置の少なくとも一つが異なる」であるから、全てが違っていてもよい。
【0023】
さらに、請求項1に記載のミシンであれば、上ボタンと布地を相対的に自由に移動させることができるので、すくい縫いであってもべた付け縫いであっても請求項6のミシンのように針落ち点をコントロールできる。
すなわち、請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の根巻きボタン付けミシンにおいて、
上ボタンのボタン穴を通った縫い針の縫製物への針落ち位置が、1点に集中する縫目と、所定の2点に集中する縫目と、所定の3点以上とする縫目のそれぞれが形成可能であることを特徴とする。
ここで、より具体的に説明すると、針落ち点を1点に集中させると、ボタンと布地を側方から見た場合に両者に連なる縫い糸が「V字型」になる。この後に根巻き縫製をすれば風合いのよい縫目を形成できる。
また縫い糸が太く、布地の同一箇所に針落ちすることで縫いこぶが生じてしまうような場合には、所定の3点以上の点に針落ちさせればよい。あるいは、根糸によって上ボタンが布地に対して支持されるように安定させたい場合には、ボタン穴の穴ピッチよりも大きな間隔を有するように所定の2点に針落ちさせてもよい。もちろん、ボタン穴の穴ピッチと同じ間隔をもって所定の2点に針落ちさせてもよいし、穴ピッチよりも狭く所定の2点に針落ちさせてもよい。
【0024】
さらに、請求項1または2に記載のミシンであれば、上ボタンに対して布地を移動させることができるので、請求項7のミシンのように止め縫いの際の針落ち点をコントロールできる。
請求項7に記載の発明は、請求項1または2記載の根巻きボタン付けミシンにおいて、
同一のボタン穴に連続して複数回縫い針を通す止め縫いにおいて、ボタン穴の大きさに制限されずに縫製物上の任意の複数の位置に対する針落ちを可能としたことを特徴とする。
【0025】
従来のミシンでは、1つのボタン穴に複数回針落ちさせる場合、布地のほとんど同じ箇所に針を落とさざるを得なかった。しかし、請求項7に記載の発明によれば、上ボタンの位置とは無関係に、縫製物を動かすことにより1つのボタン穴を通りながら異なる箇所に針落ちさせることができるので、縫製の状況に応じて、例えば布地の織目に対して縫い糸がかなり太く同一箇所に針を落とすことが好ましくないような場合に好適である。
【0026】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか記載の根巻きボタン付けミシンにおいて、
上ボタンが鉛直に支持されるように上ボタン把持部を90度回転させる回転手段(ボタン回転手段46)を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、回転手段により上ボタン把持部を90度回転させることができるので、根巻き縫製や、シャンクボタンの縫い付けの際に、上ボタンを立てた状態で固定することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の根巻きボタン付けミシンの一例としてのミシン1の外観の概略構成を、制御回路のブロック図とともに示すものである。ミシン1は、ベッド部2と、ベッド部2から立設する縦胴部3と、縦胴部3からベッド部2に対向するように延設するアーム部4とから構成される。以下の説明では、ミシン1の前後方向、上下方向は図1で示す通りであり、それぞれY方向、Z方向とする。また図1の紙面に垂直な方向を左右方向(X方向、図2)としている。
【0028】
ミシン1は、アーム部4の先端に設けられた針棒9の先端に固定され、糸が通された縫い針5と、ベッド部2内に縫い針5に対向するように設けられた図示しないルーパとの協働により自動的に布地(縫製物)にボタンを縫い付けるものである。ルーパの動作などの縫い目の形成については周知の技術であるので、詳細な説明は省略する。
ミシン1は、上ボタンや布地などを独立に自在に搬送することによって、多様なボタン付け縫いが可能となっている。以下では、ボタン等を搬送する各種機構について詳細に説明する。なお、以後の説明において、いわゆる表ボタンを上ボタン、力ボタンのように表ボタンに対して布地の裏側に取り付けられるボタンを下ボタンとして説明している。
【0029】
図2〜図4はミシン1に設けられる針上下動機構10及び鉢振り機構11を示す図である。
針上下動機構(針上下駆動手段)10は、縫い針5を上下に駆動するもので、ミシン1内部に固定された主軸モータ14を駆動源としている。主軸モータ14の出力軸には、軸受け7aによって回転自在に支持された状態で水平方向に設けられている主軸7が接続されている。さらに該主軸7の先端には、釣合い錘18が取り付けられている。この釣合い錘18に隣接して天秤リンク16及び天秤25が設けられている。天秤リンク16の一端部と天秤25の基部は、それぞれ、釣合い錘18に対して回動自在に軸支されており、釣合い錘18の回転に従って、所定の軌跡に沿って上下動する。
天秤リンク16の他端部は、釣合い錘18の偏心位置に固定された針棒クランク19の一端部に回動自在に取り付けられ、針棒クランク19の他端部には針棒クランクロッド26の上端部が回動自在に取り付けられている。針棒クランクロッド26の下端部には、軸穴26aが形成されている。針棒クランクロッド26の後方には上下方向にガイド溝29aが形成された案内部材29が設けられており、ガイド溝29aに角駒27が摺動可能にはめ込まれている。角駒27には水平方向に軸穴27aが形成されている。
【0030】
一方、針棒クランクロッド26の前方には上下ロッド28が設けられている。上下ロッド28には上下に並ぶ2つの軸穴が形成され、上方の軸穴(図示せず)には針棒9を固定支持している針棒抱き8に固定された軸が回動自在に通されている。そして、上下ロッド28の下方の軸穴28aと、針棒クランクロッド26の軸穴26aと、角駒27の軸穴27aには、図示しない軸が通されており、これにより、針棒クランクロッド26の上下動が角駒27と上下ロッド28に伝達される。なお、図4では、説明の都合上、、軸穴27a、26a、28aが見えるように便宜的に上下方向にずらした状態で示しているが、実際には水平方向に一直線上に並んでいる。
以上の構成の針上下動機構10では、主軸モータ14の回転により主軸7が回転すると、釣合い錘18が回転し、針棒クランク19の一端部が主軸7が中心に回転することで、針棒クランクロッド26が上下する。この上下動が、上下ロッド28、針棒抱き8を介して針棒9に伝達され、縫い針5が上下動するようになっている。
【0031】
針振り機構(針振り駆動手段)11は、縫い針5を左右に往復揺動するもので、パルスモータである針振りモータ20を駆動源とする。針振りモータ20はミシン1の機枠に固定され、主軸モータ14と同期して回転する。その出力軸に第1リンク24が接続され、この第1リンク24に第2リンク23が、第2リンク23に第3リンク22が順に連結されている。第3リンク22に、前後方向に長く設けられている針棒揺動桿12の後端部が回動自在に接続されている。針棒揺動桿12の前端部には略L字形状を有する揺動腕13が固定され、さらに揺動腕13の先端には揺動角駒15が取り付けられている。
一方、前記針棒9は、その中間部と上部において、針棒揺動台6に対して上下に摺動可能に支持されている。この針棒揺動台6は、支点ピン17を中心にX方向に揺動自在に構成されている。針棒揺動台6の下端部には上下方向に溝6aが形成され、この溝6aに揺動角駒15が上下に摺動自在にはめ込まれている。
【0032】
上記構成を有する針振り機構11においては、針振りモータ20が作動すると、その回転が第1リンク24、第2リンク23、第3リンク22を介して針棒揺動桿12に伝わり、往復揺動する。この揺動が揺動角駒15を介して針棒揺動台6に伝わり、針棒揺動台6は、支点ピン17を中心に、針棒9ごとX方向に揺動し、これにより縫い針5が針振りされる。
ところで、前記上下ロッド28が、その上下の軸穴に通されている軸に対して回動自在であって、軸穴28aを中心に鉛直面内で針棒9の揺動に従って回転することができるので、針棒9は針棒抱き8によって上下に駆動されながら、針棒抱き8とともに針棒揺動台6によってX方向に揺動することができるようになっている。
また、針振りモータ20は前述のように主軸モータ14と同期して作動するが、具体的には、縫い針5がベッド部2上面の針板(図示略)よりも上方に位置するときのみ針棒9が揺動するように制御される。
【0033】
ところで、前記針上下動機構10の針棒クランクロッド26には、針棒クランク19のクランク運動による慣性力の横方向の分力が発生する。しかし、その横方向の力は、角駒27に伝わりガイド溝29aにおいて吸収され、結果的に針棒9側には横方向へぶれる力が伝達されないようになっている。このように構成することで、針棒揺動桿12には針上下動機構10側で発生する負荷に抗する力はかからず、針棒9と針棒揺動台6と揺動腕13の揺動の慣性による負荷のみかかり、針棒揺動桿12にかかる負荷がそれほど大きくならず高速運転が可能となる。
【0034】
図5及び図6には、チャック部90に把持された上ボタンBを、Y方向に搬送する上Y送り機構30とX方向に搬送するボタン差動機構70を示した。
上Y送り機構(第1ボタン送り駆動手段)30は、アーム部4の中央部の内部に固定されている上Y送りモータ32を駆動源としている。上Y送りモータ32は、正逆両回転可能に構成され、その出力軸にはピニオン32aが固定されている。
アーム部4の中央部には、いわゆる懐部分に突出するように上Y送りベース36が設けられている。この上Y送りベース36の上面36b上には、アーム部4に固定されているアームガイド部31、31と係合するベースガイド部36a、36aが設けれている。アームガイド部31、31とベースガイド部36a、36aは、互いにY方向に直線的に摺動可能であるように係合している。
上Y送りベース36の縁部には、上面にラック33を支持するラック支持台36cが設けられ、このラック33に対して前記ピニオン32aが噛みあっている。よって、上Y送りモータ32が一方向に回転動作しピニオン32aが回転すると、ラック33を介して上Y送りベース36が前後いずれかの方向に移動するようになっている。
【0035】
なお、アーム部4内部であって、ラック支持台36c近傍には、フォトインタラプタからなる位置センサ42が設けられている。一方、ラック33の側面には被センサ板33aが固定されている。ラック33が所定距離前方に移動してくると、被センサ板33aがフォトインタラプタである位置センサ42の間を通り、これによりラック33が前方における限界位置に達したことが検出され、さらに前進すると図示しないストッパに当接し、これ以上前方に移動できないようになっている。
【0036】
上Y送りベース36には、後述のチャックユニット71を上下させるボタン上下動機構40が設けられている。ボタン上下動機構40は、上Y送りベース36内部に取り付けられ、正逆両回転可能な上下駆動モータ35と、該上下駆動モータ35の出力軸に固定された上下ピニオン35aと、上Y送りベース36の側面に上下方向に沿って取り付けられた上下ラック41とからなる。上下ラック41は、チャックユニット71を支持するチャック支持腕34に対して、ラック支持板41aを介して固定されている。
よって、上下駆動モータ35が一方向に回転動作し上下ピニオン35aが回転すると、上下ラック41が上下のいずれかに移動し、これによりラック支持板41aを介してチャック支持腕34が上下するようになっている。なお、上下ピニオン35aに近接して、ラック支持板41aの上下方向の移動をガイドする上下ガイド棒43が設けられている。
【0037】
ボタン上下動機構40の近傍には、チャックユニット71を90度回転させるボタン回転機構(回転手段)46が設けられ、チャック支持腕34の上部側面に設けられた回転シリンダ37を駆動源としている。この回転シリンダ37は、2つのエア口37a、37aを備えた複動型のエアシリンダで、出力ロッド37bを前後に往復駆動可能となっている。
出力ロッド37bの先端には、ほぼ三角形に形成されている三角リンク38の1頂点が回動可能に接続されている。三角リンク38の2つ目の頂点には、チャック支持腕34に沿うように設けられている細長い主リンク39の一端部が接続されている。また三角リンク38の3つ目の頂点はチャック支持腕34に接続されている。主リンク39の他端部は、図7などに示すように、チャック支持腕34の下端部との間に設けられている回転体45に接続されている。この回転体45に、チャックユニット71全体を支持するユニット支持腕81から延出するユニット軸81aが固定されている。なお、チャック支持腕34の下端部には軸穴(図示略)が形成され、この軸穴にユニット軸81aが回動可能な状態で貫通している。
【0038】
ボタン回転機構46においては、三角リンク38、主リンク39、回転体45、チャック支持腕34により、チャック支持腕34を固定リンクとする4節リンクが構成される。そして、出力ロッド37bが前後に動くことで、回転体45が90度時計方向及び反時計方向のいずれかに回転し、これによりユニット軸81aを介してチャックユニット71が90度回転する。具体的には、出力ロッド37bが押し出された状態で、チャックユニット71は上ボタンBを水平方向に把持し(図5、図6の状態)、出力ロッド37bが引き込まれるとチャックユニット71は図6で時計方向に回転し、上ボタンBが立つように把持する。根巻き工程はこの状態で行われる。
【0039】
次に、図7〜図9に基づいてチャックユニット71について説明する。図9は、モータユニット77を外した状態で示している。チャックユニット71は、上ボタンBをチャックするチャック部90と、チャック部90をX方向に駆動するボタン差動機構70とから構成される。
チャック部90は、左右に対向するように設けられているチャック片91a、91bを備え、これらの間で上ボタンBを挟んで把持するようになっている。チャック片91aは、L字型に形成されているチャック可動部材92の下部に設けられたチャック取付部92aに固定されている。一方、チャック片91bは、チャック可動部材92よりも短いL字型に形成されているチャック可動部材93の下部に設けられたチャック取付部93aに固定されている。
【0040】
そして、チャック可動部材92、93は、図7、図8に示すように、それぞれ、チャック片91bと前記支持腕81の間に設けられた基台74の下面に形成されたガイド溝74a、74bに対して摺動可能にはめ込まれている。基台74の下面には、ネジ83により、手で操作するための手動レバー82(図8では破線で示す)がネジ83を中心に回動可能に取り付けられている。チャック可動部材92、93の下面には、下方に突出するピン92b、93bが固定され、これらは手動レバー82に形成されている所定形状を有する穴(図示せず)を貫通している。
よって、手動レバー82がネジ83を中心に図8における時計方向に回動すると、チャック可動部材92はピン92bを介して左方に押され、チャック可動部材93はピン93bを介して右方に引っ張られ、これにより両チャック片91a、91bの間隔が広げられ、上ボタンBを外せる状態になる。また、手動レバー82がネジ83を中心に図8における反時計方向に回動すると、チャック可動部材92はピン92bを介して右方に引かれ、チャック可動部材93はピン93bを介して左方に押され、これにより両チャック片91a、91bの間隔が近づき、上ボタンBを把持できる。
なお、基台74の前縁部にはネジ74cで手動レバー82のストッパー板79が固定されている。長穴79aは両チャック片91a、91bの間隔調節用の長穴である。
【0041】
ボタン差動機構(第2ボタン送り駆動手段)70は、チャック部90を左右に駆動するもので、主に、前記ユニット支持腕81に固定された差動ベース80と、差動モータ72とストッパ部材78とから構成される。差動ベース80には、図9に示すように、中央に左右に長い長孔80aが形成され、該長孔80aのうちの2箇所がより細く形成された細孔80b、80bになっている。細孔80b、80bは、所定の幅をもって所定長さを有し、それぞれに基台74に固定された段ネジ75、75がはめ込まれている。段ネジ75、75が細孔80b、80bに沿って移動することで、差動ベース80に対して基台74が左右方向に往復移動可能になっている。
【0042】
差動ベース80上には、断面形状が略U字型に形成されたモータユニット77がネジ止めされ、該モータユニット77を構成する左右の壁部77a、77bの間にリニアモータである差動モータ72が固定支持されている。差動モータ72の出力軸72aは壁部77a、77bを貫通して、左右両側に突出している。この出力軸72aは、差動モータ72が動作すると、左右いずれかの方向に直進するようになっている。
一方、基台74の左部上面には、ストッパ部材78がネジ止めにより立設されている。ストッパ部材78と壁部77aとの間には、両者を近接する方向に付勢するバネ73、73が掛け渡されている。このバネ73、73によりストッパ部材78が出力軸72aに対して常に当接するようになっている。
【0043】
以上構成のボタン差動機構70では、差動モータ72が一方向に動作すると、出力軸72aが左方に直進する。この出力軸72aの直進により、ストッパ部材78が左方に押され、ストッパ部材78を固定支持する基台74が、差動ベース80に対して左方に摺動する。基台74にはチャック可動部材92、93が係合していることから、基台74ごとチャック部90が左方に移動する。逆に、差動モータ72の逆方向への動作により出力軸72aが右方に移動すると、バネ73、73の付勢力によりストッパ部材78も右方に移動し、したがって、基台74ごとチャック部90も右方に移動するようになっている。
【0044】
次に、図10〜図12に基づいて、ベッド部2に設けられ、布地及び下ボタンをY方向に搬送する下Y送り機構50について説明する。
下Y送り機構(布送り駆動手段)50は、下Y送りモータ51を駆動源とし、該モータ51の出力軸にスプロケットホイール52が固定されている。さらにこのスプロケットホイール52に、前後方向に張り渡されているタイミングベルト53がかみ合うように掛けられている。また、タイミングベルト53は、回転自在な従動ローラ58にも掛けられ、下Y送りモータ51が回転すると、スプロケットホイール52を介して回転移動するようになっている。
なお、タイミングベルト53の近傍には、図示しないルーパを駆動する下軸69が設けられている。前記主軸モータ14の回転が、タイミングベルト68a、68b等を介して、下軸69に伝達され、前記ルーパが主軸7と同期して動作するようになっている。
【0045】
タイミングベルト53には、図12に示すように、固定板63a、63aを介してY送りベース54、54がネジ止めされている。そして、ベッド部2内の図示しないフレームに対して、タイミングベルト53に平行するように、ガイドシャフト55a、55bが固定されている。ガイドシャフト55aは、Y送りベース54、54の基部54a、54aを貫通し、ガイドシャフト55bはY送りベース54、54の先端部54b、54bを貫通し、これらガイドシャフト55a、55bによりY送りベース54、54が支持されている。
先端部54b、54bの上面には、ネジ穴54c、54cが形成されている。これらネジ穴54c、54cに、下板56に形成されているネジ穴(図示略)を合わせ、止めネジ56c、56cで止めることにより、図10に示すように、Y送りベース54に対して下板56が固定されている。よって、下Y送りモータ51が作動し、タイミングベルト53によりY送りベース54が移動することに伴って、下板56もY方向に移動するようになっている。
【0046】
下板(布送り板)56は、その上面に布地や下ボタンを載置するもので、本発明の下板56は複数種類のボタン付け縫製に対応できるように、3つのボタン付けポジションA、B、Cを有する。
ポジションAは、すくい縫製、根巻き縫製、あるいはその両方の縫製を行う箇所である。下板56には、略L字型の大きな開口56aが形成されている。一方、下板56の最前部には、左右に並んでいる2つのバネ挟持部60a、60aからなり、布地をタング57ごと挟持する布挟持部(布保持部)60が設けられている。各バネ挟持部60aは、上下に対向する細い板バネから構成されている。布挟持部60の後縁部には開口56aに臨むように針穴60bが設けられている。
【0047】
ここで、布地を布挟持部60にセットするためのタング57について説明する。前記Y送りベース54、54の下部にタング57を駆動するタングシリンダ66を支持するシリンダベース65が固定されている。タングシリンダ66の出力ロッド66aは、タングリンク67に接続されている。一方、タング57は円弧状に形成されたタング支持部59の先端にネジ止めされている。タング支持部59の基端部と、タングリンク67に対して、タング軸59aが挿通しており、タングリンク67とタング支持部59はタング軸59aとともに一体に回動可能となっている。
【0048】
作業者は、タング57先端部をくるむように布地をセットし、その状態で下板56に近づけるように手動でタング57の手押し部57aを押して動かす。下板56の近傍には、タングセンサ64(図1)が設けられており、タング57が近づいてくるとタング検出信号をCPU102に出力する。これを受けてCPU102の制御の下でタングシリンダ66がON状態になり、出力ロッド66aが引き込み、これによりタング57が布挟持部60に前進し、終には、布地を折り曲げた状態のまま、左右のバネ挟持部60a、60aに挟まれるようになっている。このとき、タング57先端に形成された針穴57bは、上下方向から見ると前記針穴60bに対してほぼ一致するようになっている。このようにセットされた布地に対して、前記チャック部90にチャックされた上ボタンは、図10の点線で示すように、針穴60bがそのほぼ中央に位置するように下板56上方にセットされる。このように布地と上ボタンをセットすることで、図20(a)に示したようなすくい縫いが可能となる。
【0049】
すくい縫いの後に、根巻き縫製を行う場合には、前述のように上ボタンを回転シリンダ37により図10における時計方向に90度回転させる。このように回転させることで、上ボタンは開口56aに臨んだ状態で立てられ、上ボタンと布との間の根糸が前後方向に向くことになり、根巻き縫製が可能となる。
なお、タングシリンダ66は、縫製が終了すれば自動的にOFFになり、タング57は元の待機位置に戻る。
【0050】
開口56aの後方には、ポジションB、Cを構成する針板61がその基部において固定されている。針板61の前縁部には凹部61aが形成され、中央部には針穴61bが形成されている。下板56において、凹部61a及び針穴61bに対応する箇所には、針穴となる長穴56bが形成されている。
凹部61aがポジションBであり、凹部61aと下板56との間に下ボタンをセットし、その上に布地を載置し、さらにその上にチャック部90によって把持された上ボタンをセットし、下ボタン付け縫いを行うことができる。よって、ポジションBが本発明の下ボタン保持部である。
また、針穴61bがポジションCであり、この針穴61b上に布を載置し、その上方にチャック部90に把持された上ボタンをセットし、下ボタンなしのべた付け縫いによりボタン付けを行うことができる。よって、ポジションCが本発明の上ボタンべた付け部である。
なお、ポジションB、Cにおける縫いの場合、布地は図示しない布押えにより押えられるようになっており、該布押えは、布押えシリンダ107(図1)により駆動されるようになっている。
このように、下板56は3種類のボタン付け縫いのポジションを有し、下Y送り機構50によりポジションA、B、Cのそれぞれが縫い針5の下方に位置するように下板56が駆動される。ポジションA、B、Cそれぞれに基準位置(原点)や初期位置が設定されている。
【0051】
次に、ミシン1の制御回路について図1に基づいて説明する。ミシン1には、本発明の制御手段であるCPU(Central Processing Unit)102を備える電装ボックス101が設けられ、この電装ボックス101に各部が接続されている。
例えば、電装ボックス101には、操作パネル103、電源スイッチ104、スタートペダル105、一時停止スイッチ106が接続されている。
操作パネル103は作業者が根巻き縫いなしのすくい縫い、すくい根巻き縫い、下ボタン付け縫い、べた付け縫いなどからボタン付けの種類を選択したり、選択したボタン付け縫製の縫製条件などを入力したり、あるいは設定されている縫製条件や縫製状況などを表示するものである。操作パネル103には外部メモリ103aが接続可能であり、外部メモリ103aからの縫製データを読み込んで縫製条件を設定できるようにもなっている。
【0052】
CPU102には、メモリ(記憶手段)102aが設けられ、該メモリ102aに各種プログラムが記憶されている。特に、メモリ102aには、連続して異なる種類のボタン付けを行うサイクル縫いのプログラムが記憶され、該プログラムを呼び出すことで下板56を下Y送り機構50で駆動しながら、縫い針5の下方にポジションA、B、Cを移動させるようになっている。
【0053】
電源スイッチ104は、ミシン1を通電状態にするためのON/OFFスイッチである。スタートペダル105は、縫製をスタートするときに操作するペダルであり、これを操作するとCPU102の制御により縫製を開始する。一時停止スイッチ106は、縫製開始後に、一時的に停止するためのスイッチである。
また、電装ボックス101内には、図示しないインターフェースが設けられ、CPU102からの制御信号がこのインターフェースを介して、各駆動源に出力されるようになっている。
すなわち、前記インターフェースを介して、前述の主軸モータ14、針振りモータ20、上Y送りモータ32、上下駆動モータ35、差動モータ72、下Y送りモータ51が接続されている。また、前記インターフェースを介して電磁弁108が接続され、この電磁弁108を介して回転シリンダ37、タングシリンダ66、布押えシリンダ107が接続されている。さらに、ミシン1には、図示しない糸切り機構が設けられ、縫製途中や縫製後に所定のタイミングで糸が切断されるようになっており、その駆動源として糸切りモータ109や糸切りシリンダ110が設けられている。
【0054】
以上の構成を有するミシン1は、上ボタンに関してはボタン差動機構70及び上Y送り機構30により、X方向及びY方向に移動させることができる。また、下ボタン及び布地に関しては下Y送り機構50によりY方向に移動させることができる。加えて、X方向に移動可能な針振り機構11を利用することで、下ボタン及び布地を上ボタンに対して相対的にX方向に移動させることができる。さらに、上ボタンについては、ボタン上下動機構40により上下動自在であり、回転シリンダ37により90度向きを変えることができる。これらの機構を組み合わせることで、従来困難であった各種ボタン付けに対応できるようになった。
以下では、図13〜図17に基づいて、ミシン1におけるボタン付けの際の動作を具体的に例を挙げて説明する。
【0055】
(1)4つ穴上ボタン及び4つ穴下ボタンの場合
ミシン1におけるボタン付けの動作前にボタン及び布地をセットする。すなわち、手動あるいは周知のボタンフィーダー装置などによりチャック部90に4つ穴を有する上ボタンB1を供給し、上ボタンをチャック部90に把持させる。チャック部90が上ボタンB1をチャックすると図示しないセンサにより検出されて、上ボタンB1はボタン上下動機構40により所定の原点位置まで下降する。一方、所定の原点位置にある下板56のポジションBに4つ穴を有する下ボタンC1をセットしその上部に布地を載置した状態とする。
このように上ボタンB1、下ボタンC1をセッティングした初期状態を図13(a)に示す。便宜的に布地は示していない。このとき、縫い針5は、図13(a)のP1点の上方にあって、つまり、上ボタンB1及び下ボタンC1の中心と、縫い針5が一致する状態である。
【0056】
A.縦目
まず、Y方向に糸を掛け渡す「縦目」縫製、例えば、上ボタンB1の穴b1及び下ボタンC1の穴c1に第1針を落とし、次いで穴b2及び穴c2に第2針を落とす場合について述べる。
図13(a)のようにセットした状態で操作パネル103上に設けられた準備キー(図示せず)を操作することで、次のように各機構が動作する。
ア.針振り機構11により、P1点の縫い針5が、下ボタンC1の左右に並ぶ穴の中心間の距離w1(c1−c3、c2−c4)の半分の距離分動き、P2点に移動する。
イ.下Y送り機構50により、下ボタンC1(布地)が、前後に並ぶ穴の中心間の距離w2(c1−c2、c3−c4)の半分の距離分移動し、穴c1がP2点に移動する(点線で示す)。
ウ.上Y送り機構30により、上ボタンB1が、前後に並ぶ穴の中心間の距離W2(b1−b2、b3−b4)の半分の距離分移動する。次いで、ボタン差動機構70により、上ボタンB1が、上下のボタンの中心間の距離m1分移動し、穴b1がP2点に移動する(点線で示す)。
以上のア〜ウの動作はほぼ同時に行われ、これによりP2点に縫い針5、穴b1、穴c1が集まる。
【0057】
次いで、スタートペダル105を踏むことにより、主軸モータ14が回転し始め、1針目の縫い針5が下降し、穴b1、布地、穴c1を貫通し、糸が前記ルーパに絡み、その後縫い針5が上昇する。針先が上ボタンB1よりも上方に移動すると、次のように各機構が動作する。
エ.下Y送り機構50により、下ボタンC1(布地)が距離w2分移動し、点線で示す穴c2がP2点に移動する。
オ.上Y送り機構30により、上ボタンB1が距離W2分移動し、点線で示す穴b2がP2点に移動する。
以上のエ及びオの動作が同時に行われ、これによりP2点に、縫い針5、穴b2、穴c2が集まる。次いで、縫い針5が下降し、2針目が縫われる。2針目の針が上昇すると、再びP2点に穴b1、穴c1が集まるように各機構が動作し、3針目が縫われる。以上の動作を数回繰り返すことで、b1−b2間、c1−c2間に縦目の縫い目が形成される。この縫い目の最後に、縫い始め位置と同じ穴b1、穴c1に縫い針5が落ちて、ルーパに糸が絡むと、縫い針5は上昇する。ここで一旦主軸モータ14は停止する。さらに、設定に応じて前記糸切り手段により縫い糸が切断される。
【0058】
次に、b3−b4(c3−c4)間に縫い目を形成すべく各機構は次のように動作する。
カ.針振り機構11により、P2点の縫い針5が、w1分動き、P3点に移動する。これにより、点線で示す穴c3上に縫い針5が位置する。
キ.ボタン差動機構70により、上ボタンB1が前記距離m1の2倍長さ動き、点線で示す穴b3の中心がP3点に移動する。
これによりP3点に縫い針5、穴b3、穴c3が集まり、ここで主軸モータ14が回転し始める。この後は、b1−b2(c1−c2)間と全く同様に動作が続き、b3−b4(c3−c4)間に縦糸の縫い目が形成され、最後に縫い糸が前記糸切り手段により切断されて、縫製が終了する。
【0059】
B.横目
横目の場合も、縦目同様に、図13(a)で示す初期状態から、準備キーを操作することで、縦目の際の前記ア〜ウの動作が行われ、これによりP2点に縫い針5、穴b1、穴c1が集まる(図13(a)の点線の状態)。
次にスタートペダル105を操作し、1針目がP2点に落ち、縫い針5が上昇し、針先が上ボタンB1の上方に達してから、各機構は次のように動作する。
ク.針振り機構11により、P2点の縫い針5が、距離w1分動き、P3点に移動する。下Y送り機構50、上Y送り機構30は動かない。
ケ.ボタン差動機構70により、上ボタンB1が、距離m1の2倍長さ移動し、点線で示す穴b3がP3点に移動する。
これによりP3点に縫い針5、穴b3、穴c3が集まり、縫い針5が下降し、2針目が縫われる。2針目の針が再び、上ボタンB1の上に上昇すると、再びP2点に穴b1、穴c1が集まるように各機構が動作し、3針目が縫われる。以上の動作を数回繰り返すことで、b1−b3間、c1−c3間に横目の縫い目が形成される。この縫い目の最後に、縫い始め位置と同じ穴b1、穴c1に縫い針5が落ちて、ルーパに糸が絡むと、縫い針5は上昇する。ここで一旦主軸モータ14は停止する。さらに、設定に応じて前記糸切り手段により縫い糸が切断される。
【0060】
次に、b2−b4(c2−c4)間に縫い目を形成すべく各機構は次のように動作する。
コ.針振り機構11、ボタン差動機構70は動かない。下Y送り機構50により、下ボタンC1が、距離w2分動き、点線で示す穴c2がP2点に移動する。
サ.上Y送り機構30により、上ボタンB1が、距離W2分動き、点線で示す穴b2がP2点に移動する。
これによりP2点に縫い針5、穴b2、穴c2が集まり、ここで主軸モータ14が回転し始める。この後は、b1−b3(c1−c3)間と全く同様に動作が続き、b2−b4(c2−c4)間に横糸の縫い目が形成され、最後に縫い糸が前記糸切り手段により切断されて、縫製が終了する。
【0061】
C.クロス縫い
クロス縫いの場合も、縦目及び横目同様に、図13(a)で示す初期状態から、準備キーを操作することで、縦目の際の前記ア〜ウの動作が行われ、次にスタートペダル105を操作すると、1針目がP2点に落ち、縫い針5が上昇し、針先が上ボタンB1の上方に達してから、各機構は次のように動作する。
シ.針振り機構11により、P2点の縫い針5が、距離w1分動き、P3点に移動する。
ス.下Y送り機構50により、下ボタンC1が、距離w2分移動し、点線で示す穴c4がP3点に移動する。
セ.上Y送り機構30により、上ボタンB1が、距離W2分移動する。次いで、ボタン差動機構70により、上ボタンB1が、距離m1の2倍長さ移動し、点線で示す穴b4がP3点に移動する。
これによりP3点に縫い針5、穴b4、穴c4が集まり、縫い針5が下降し、2針目が縫われる。2針目の針が再び、上ボタンB1の上に上昇すると、再びP2点に穴b1、穴c1が集まるように各機構が動作し、3針目が縫われる。以上の動作を数回繰り返すことで、b1−b4間、c1−c4間に斜めの縫い目が形成される。この縫い目の最後に、縫い始め位置と同じ穴b1、穴c1に縫い針5が落ちて、ルーパに糸が絡むと、縫い針5は上昇する。ここで一旦主軸モータ14は停止する。さらに、設定に応じて前記糸切り手段により縫い糸が切断される。
【0062】
次に、b2−b3(c2−c3)間に縫い目を形成すべく各機構は次のように動作する。
ソ.針振り機構11、ボタン差動機構70は動かない。下Y送り機構50により、下ボタンC1が、距離w2分動き、点線で示す穴c2がP2点に移動する。
タ.上Y送り機構30により、上ボタンB1が、距離W2分動き、点線で示す穴b2がP2点に移動する。
これによりP2点に縫い針5、穴b2、穴c2が集まり、ここで主軸モータ14が回転し始める。この後は、b1−b4(c1−c4)間と同様に動作が続き、b2−b3(c2−c3)間に斜めの縫い目が形成され、最後に縫い糸が前記糸切り手段により切断されて、縫製が終了する。
【0063】
ミシン1では、上記(1)の他に様々なボタン付け縫製に対応できる。以下では、主軸モータ14のON/OFFも含めた縫い針5の上下動については省略し、上下のボタンのXY方向の移動を中心に説明する。
【0064】
(2)4つ穴上ボタン及び2つ穴下ボタンの場合
A.縦目
この場合にも、(1)同様に上下のボタンをセットすると、図13(b)のように、上ボタンB2、下ボタンC2の中心位置及び縫い針5の軸心がP1点に一致した初期状態となる。この状態で準備キーを操作すると次のように動作する。図13(b)で、符号w2、W1、W2は図13(a)同様である。なお、この縫製では、針振り機構11は全く動かない。
【0065】
チ.下ボタンC2は、下Y送り機構50により、距離w2の半分の距離移動し、穴c1がP1点に移動する。
ツ.上ボタンB2は、上Y送り機構30により距離W2の半分の距離移動し、ボタン差動機構70により、距離W1の半分移動し、穴b1がP1点に移動する。
この状態(点線で示す状態)で1針目が落とされる。そして、2針目の前に次のように動作する。
テ.下ボタンC2は、下Y送り機構50により、距離w2分移動し、点線で示す穴c2がP1点に移動する。
ト.上ボタンB2は、上Y送り機構30により距離W2分の移動し、点線で示す穴b2がP1点に移動する。
以上を数回繰り返し、b1−b2(c1−c2)間に縦目の縫い目を形成する。次いで、ボタン差動機構70により、上ボタンB2が距離W1分移動した後、テ〜トとほぼ同様にb3−b4(c1−c2)間に縦目の縫い目を形成する。
【0066】
B.横目
この場合、図14に示すように上ボタンB3、下ボタンC3の中心と、縫い針5がP1点で一致した初期状態にセットされる。この縫製では下Y送り機構50は全く動かない。
図14の初期状態で準備キーを操作すると次のように動作する。
ナ.針振り機構11により、縫い針5は、穴c1の中心と一致するP2点に移動する。
ニ.上ボタンB3は、上Y送り機構30により距離W2の半分の距離移動し、さらにボタン差動機構70により、上下のボタンの距離m1分移動し、穴b1がP2点に移動する。
【0067】
この状態(点線で示す状態)で1針目が落とされる。そして、2針目の前に次のように動作する。
ヌ.針振り機構11により、縫い針5は、距離w1分移動し、穴c2の中心と一致するP3点に移動する。
ネ.上ボタンB3は、ボタン差動機構70により距離m1の2倍長さ移動し、穴b3がP3点に移動する。
以上を数回繰り返し、b1−b3(c1−c2)間に横目の縫い目を形成する。次いで、上Y送り機構30により、距離W2分の移動した後、ヌ〜ネとほぼ同様にb2−b4(c1−c2)間に横目の縫い目を形成する。
【0068】
上記(1)、(2)の他にも、各種ボタン付け縫製が可能である。
例えば、図15(a)に示す2つ穴(b1、b2)の上ボタンB4と2つ穴(c1、c2)の下ボタンC4の縦目あるいは横目の縫製や、図15(b)に示す2つ穴(b1、b2)の上ボタンB5と4つ穴(c1、c2、c3、c4)の下ボタンC5の縦目あるいは横目の縫製なども可能である。
【0069】
(3)下ボタンなしのべた付け縫いの場合
下板56のポジションCで行われる下ボタンなしのべた付け縫いにおいても、各機構を自在に駆動することで多様なボタン付けが可能である。例えば、従来であれば、布地への針落ち位置は、ボタン穴の間隔分離れてしまい、図19(c)のようになってしまっていた。しかし、ミシン1では、Y方向の縦目であれば下Y送り機構50により布地をY方向に移動させたり、あるいは、X方向の横目であればボタン差動機構70によりボタンをX方向に移動させることで、異なるボタン穴を通った針の針落ち位置を布地の1箇所に落とすことが可能となり、図19(a)に示す「V字」型の良好な縫い目が得られる。
【0070】
(4)すくい縫いの場合
すくい縫いの場合、図16(a)に示すように、下板56のポジションAに上ボタンBをセットするとともに、布地Sをタング57で折った状態で布挟持部60にセットする。図16(a)のようにセットされた状態で、例えば1針目にすくい縫いを行えば、次の2針目の針落ちの前に、上Y送り機構30及び下Y送り機構50を駆動して、1針目とは異なるボタン穴に針を通しかつ布地には針が刺さらない空縫いを行う。これを繰り返すことでY方向に縦目が形成できる。
加えて、4つ穴の上ボタンBに縦方向に縫い目を形成する場合には、1列目L1の縫製時から2列目L2の縫製に移るときに、針振り機構11により縫い針5を適切な角度X方向に振り、かつ、所定角度振られた縫い針5が目的とするボタン穴を通過できるようにボタン差動機構70により上ボタンBをX方向に移動させる。これにより、1列目L1及び2列目L2のすくい縫いのいずれにおいても、布地S上のほぼ同一の点Rに縫い針5を落とすことができる。したがって、図19(a)に示すような「V字」型の縫い形状が形成され、この後に根巻き縫製すれば同図(b)のような手縫いのような見た目の良好な縫い目が形成される。
なお、状況に応じて1列目L1から2列目L2に移る際に、ボタン差動機構70のみにより駆動してもよい。
【0071】
また、すくい縫いの場合、図20(a)に示したように布地Sの中に針を落とすようにしているが、例えば1針分だけ、下Y送り機構50により布地SをわずかにY方向において後方に移動させることで、図16(b)に示すように根糸Tを布地Sの裏側に通し「力糸」を形成することができる。
【0072】
(5)シャンクボタンの場合
シャンクボタンを縫い付ける場合、下板56のポジションBにおいて、回転シリンダ37によりボタン頭部を90度回転させ、垂直に立てた状態、すなわち根巻きと同じ状態で縫製する。図17にセット時の初期状態の様子を模式的に示した。初期状態では、縫い針5の軸線とシャンクボタンEのシャンク部e及び下ボタンC6の中心がP1点で一致している。そして、シャンクボタンEを4つ穴下ボタンC6とともに縫い付ける場合は次のように各機構が動作する。
ハ.針振り機構11により、縫い針5は、P1点から距離w1(c1−c3間、c2−c4間)の半分移動し、P2点に移動する。
ヒ.下Y送り機構50により、下ボタンC6は、距離w2(c1−c2間、c3−c4間)の半分移動し、穴c1をP2点に移動させる。
フ.上Y送り機構30により、シャンクボタンEは、所定距離移動し、シャンク部eが、点線で示す穴c1−c2間に位置するように移動する。さらに、ボタン差動機構70により、距離w1の半分移動し、シャンク部eの中心が、穴c1−c2の間に位置する状態とする。
【0073】
以上の状態で、穴c1に針が落ち1針目が縫われ、次に、下Y送り機構50、上Y送り機構30が動作し、シャンク部eをまたぐように縫い糸が渡った状態でP2点において穴c2に針が落ちる。これを繰り返しc1−c2間に縦目の縫い目を形成する。
次に、縫い針5が、P2点から針振り機構11により距離w1分移動し、P3点に移動する。以後は、c1−c2間同様に上記ヒ以後の動作を繰り返し、穴c3−c4間に縦糸の縫い目を形成する。
その他、ミシン1では、シャンクボタンと2つ穴の下ボタンの縫製も自在に行うことができる。
【0074】
(6)止め縫いの場合
すくい縫いやべた付け縫いといった縫い方の種類に関わらず、縫製の最後には数回同じボタン穴に針を落とす「止め縫い」を行う。その際、布地に対して異なる位置に針を落としたい場合には、下Y送り機構50により布地を動かすことで、同じボタン穴を通しながら、布地においては全く異なる箇所に針を落とすことができる。
【0075】
以上のミシン1によれば、上ボタンに関しては上Y送り機構30及びボタン差動機構70によりY方向及びX方向に移動させることができる。また、下ボタン及び布地に関しては下Y送り機構50によりY方向に移動させることができる。加えて、X方向に移動可能な針振り機構11を利用することで、下ボタン及び布地を上ボタンに対して相対的にX方向に移動させることができる。すなわち、上ボタンと下ボタン・布地とを、それぞれ、独立にXY方向に駆動可能となっている。さらに、上ボタンについては、ボタン上下動機構40により上下に移動自在であり、回転シリンダ37により90度向きを変えることができる。これらの機構を組み合わせることで、見た目に美しい各種ボタン付けが可能となった。
すなわち、上記で説明したように、上下のボタンの種類や穴の個数及びピッチには関係なく縫製することができる。
【0076】
また、上ボタンに対する布地の針落ち位置を自由に設定することができるので、すくい縫いであってもべた付け縫いであっても、布地の針落ち位置をほぼ1箇所に設定することができ、上ボタンと布地との間にいわゆる「V字型」の縫目を形成することができ、この後に根巻き縫製をすれば風合いのよい縫目を形成できる。
逆に、縫い糸が太く、布地の同一箇所に針落ちすることで縫いこぶが生じてしまうような場合や、根糸によって上ボタンが布地に対して支持されるように安定させたい場合には、針落ち位置をわざとずらすこともできる。
またすくい根巻き縫製において、すくい縫い時においてボタン上下動機構40を利用して根糸の長さを自在に設定し、次に根巻き縫製において下Y送り機構50によりわざと根糸を弛ませてから根巻き縫製をすることで、上ボタンの直下から布地まで糸が直線的に形成され見た目が良くなる。
【0077】
また、前述のように従来は、すくい縫い工程では力糸を形成することができず根巻き時に布地を貫通させ力糸の代わりとしてしていたが、ミシン1ではすくい縫いの工程中に力糸を形成することができるので、上ボタンに十分な引張り強度を持たせることができるようになった。
【0078】
さらに、下板56に、ポジションA、B、Cを設けたことから、各種ボタン付けに対応できる。したがって、1つの服に複数の種類のボタン付けを施す場合に、1台のミシンで対応でき従来のようにボタン付けの種類ごとにミシンを購入することに比べてコストを抑制することができる。加えて、作業者もミシンからミシンへ縫製物を移動させたり、アタッチメントの交換などの手扱いの分が少なくなり、作業効率も向上する。
さらに、操作パネル103でサイクル縫いを選択すると、下Y送り機構50により下板56を駆動し、縫い針5下の所定位置にポジションA、B、Cを適切な順に移動させることで、複数種類のボタン付け縫いを連続して行うことが可能となり、より一層作業効率が向上する。
【0079】
そして、上記のように上ボタンと、下ボタン(布地)をそれぞれ独立にXY方向に自在に移動させることが可能でありながら、下ボタンについては針振り機構を利用しているので、従来のXYテーブルを2台設ける場合に比較して、全体重量を低減することができる。また、針棒の揺動もXYテーブルの駆動も間欠的な運動ではあるが、実際の構成上、針棒の揺動は、例えば最高5000rpmで駆動可能であるのに対し、XYテーブルの方が負荷が大きく最高2700rpm程度でしか駆動できない。したがって、XYテーブルを利用するよりも、高速運転が可能となり、作業効率が向上する。
さらに、下Y送り機構50については、ベルト駆動で構成したので長い距離移動可能となりポジションA、B、C間の移動を容易にしている。
【0080】
なお、上記実施の形態では主軸の長手方向に対して直交する面内において針棒を振らせる針振り駆動手段として説明したが、主軸の長手方向に対して平行な面内において針棒を振らせてもよい。
また、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、具体的な形状・構造等について適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、上記例では表ボタンを上ボタン、力ボタンのような裏側のボタンを下ボタンとしたが、上下逆に設置するように構成してもよい。
また、本発明に特徴的な上Y送り機構、ボタン差動機構、及び下Y送り機構などの具体的な構造は上記実施例に限定されない。例えば、下Y送り機構は、ベルト駆動を用いていたが、ラックとピニオンのようなギア機構で構成してもよい。逆に上Y送り機構やボタン差動機構をベルト駆動で構成してもよいし、上記実施例とは異なるギア構造でもよい。
チャック部90は手動レバーにより開閉していたが、シリンダなどの駆動源を用いてボタンのチャック及び開放を行なうように構成してもよい。
【0081】
また、ボタン穴の縫製順序について、図13〜図17で説明した順序に限定されず、適宜変更可能である。また、上ボタン、下ボタンの移動量についても、例えば上ボタン、下ボタンの穴ピッチが全く同じであるなどの上下ボタンの穴ピッチの関係が異なれば適宜変更すればよい。
【0082】
さらに、本発明においては、ボタン差動機構は必ずしも設けなくてもよい。図18には、ボタン差動機構が設けられていないチャックユニット200を示した。図18において、図7のチャックユニット71と全く同じ部材については同符号を付す。例えば、上ボタンBのX方向への駆動を必要としない場合には、図18のように構成することで、アーム部4にかかる重量を軽減することができることから有用である。
【0083】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、縫い針は、針振り駆動手段により、主軸の長手方向に対して、平行または直交する面内において揺動運動する。また、上ボタンに関しては、第1ボタン送り駆動手段により布送り方向と同じ方向に、これに直交する第2ボタン送り駆動手段によりに針振り方向と同じ方向に移動させることができる。さらに、下ボタン及び布地に関しては布送り駆動手段により針振り方向とは直交する方向に移動させることができる。縫い針の揺動運動を利用すれば、結局下ボタン及び布地を上ボタンに対して相対的に布送り駆動手段に直交する方向に移動させることができる。すなわち、上ボタンと、布地(下ボタン)を、それぞれ、水平面内において互いに直行する2方向に駆動可能となっている。
よって、これらの駆動手段を組み合わせることで、上ボタンと、布地(下ボタン)の相対的な位置関係を自由に変えることができ、従来は不可能であった各種ボタン付けが可能となる。
【0084】
また、上記のように上ボタンと、布地(下ボタン)をそれぞれ互いに直行する2方向に自在に移動させることが可能でありながら、下ボタンについては針振り機構を利用しているので、従来の2台のXYテーブルを設けこれらを駆動する場合に比較して、全体重量を低減することができる。また、針棒の揺動もXYテーブルの移動も、針が針板より上方に位置するときのみ動作させるので、いずれにしても間欠的な運動ではあるが、実際の構成上、針棒の揺動運動の方がテーブルを駆動するよりも速く、高速運転が可能となり、作業効率が高い。
【0085】
請求項2に記載の発明によれば、縫い針は、針振り駆動手段により、主軸の長手方向に対して、平行または直交する面内において揺動運動する。上ボタンに関しては、第1ボタン送り駆動手段あるいは第2ボタン送り駆動手段により、布送り方向あるいは針振り方向と同じ方向に移動させることができる。また、下ボタン及び布地に関しては布送り駆動手段により針振り方向とは直交する方向に移動させることができる。
すなわち、上ボタン、布地(下ボタン)、縫い針をそれぞれ一方向に駆動可能となっているので、これらの駆動手段を組み合わせることで、上ボタンと、布地(下ボタン)の相対的な位置関係をある程度自由に変えることができ、従来は不可能であった各種ボタン付けが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の根巻きボタン付けミシンの一例であるミシンの外観の概略を制御ブロック図とともに示す図である。
【図2】針上下動機構と針振り機構とを示す斜視図である。
【図3】図2の針上下動機構と針振り機構それぞれの駆動モータを示す斜視図である。
【図4】図2の針上下動機構と針振り機構の要部を示す斜視図である。
【図5】上Y送り機構とチャックユニットとを主に示す斜視図である。
【図6】上Y送り機構とチャックユニットとを主に示す斜視図である。
【図7】チャックユニットを示す斜視図である。
【図8】チャックユニットの底面側を示す斜視図である。
【図9】チャックユニットをモータユニットが外れた状態で示す斜視図である。
【図10】下板と下Y送り機構を示す斜視図である。
【図11】下Y送り機構を下板を外した状態で示す斜視図である。
【図12】下Y送り機構の底面側を示す斜視図である。
【図13】(a)は4つ穴上ボタンと4つ穴下ボタンの縫い付けを説明するための図であり、(b)は4つ穴上ボタンと2つ穴下ボタンの縫い付け(縦目)を説明するための図である。
【図14】4つ穴上ボタンと2つ穴下ボタンの縫い付け(横目)を説明するための図である。
【図15】(a)は2つ穴上ボタンと2つ穴下ボタンを例示した図であり(b)は2つ穴上ボタンと4つ穴下ボタンを例示した図である。
【図16】(a)すくい縫いの様子を示す斜視図であり、(b)は力糸を模式的に示す側面図である。
【図17】シャンクボタンと4つ穴下ボタンの縫い付けを説明するための図である。
【図18】チャックユニットの他の例を示す斜視図である。
【図19】上ボタンを布地に縫い付ける様子を模式的に示す図である。
【図20】根巻きボタン付け縫製の工程を説明するための図であり、(a)はすくい縫いを示し、(b)は根巻き縫いを示す。
【符号の説明】
1 ミシン(根巻きボタン付けミシン)
5 縫い針
7 主軸
9 針棒
10 針上下動機構(針上下駆動手段)
11 針振り機構(針振り駆動手段)
30 上Y送り機構(第1ボタン送り駆動手段)
40 ボタン上下動機構
46 ボタン回転機構(回転手段)
50 下Y送り機構(布送り駆動手段)
53 タイミングベルト
56 下板(布送り板)
57 タング
70 ボタン差動機構(第2ボタン送り駆動手段)
71、200 チャックユニット
72 差動モータ
101 電装ボックス
102 CPU(制御手段)
102a メモリ
103 操作パネル
B、B1〜B5 上ボタン
C1〜C6 下ボタン
E シャンクボタン
S 布地(縫製物)

Claims (8)

  1. 下端部に縫い針を備えた針棒を、略水平に設置された主軸により上下に駆動する針上下駆動手段と、
    主軸の長手方向に対して平行または直交する面内において針棒を振らせる針振り駆動手段と、
    上面に下ボタン及び縫製物を載置する布送り板を、針振り駆動手段の針振り方向に直交する方向に駆動する布送り駆動手段と、
    上ボタンを略水平に把持する上ボタン把持部を布送り駆動手段の布送り方向に平行する方向に駆動する第1ボタン送り駆動手段と、
    上ボタン把持部を第1ボタン送り駆動手段の駆動方向に直交し、かつ、針振り方向に平行する方向に駆動する第2ボタン送り駆動手段と、
    前記各駆動手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする根巻きボタン付けミシン。
  2. 下端部に縫い針を備えた針棒を、略水平に設置された主軸により上下に駆動する針上下駆動手段と、
    主軸の長手方向に対して平行または直交する面内において針棒を振らせる針振り駆動手段と、
    上面に下ボタン及び縫製物を載置する布送り板を、針振り駆動手段の針振り方向に直交する方向に駆動する布送り駆動手段と、
    上ボタンを略水平に把持する上ボタン把持部を布送り駆動手段の布送り方向に平行する方向に駆動する第1ボタン送り駆動手段と、上ボタン把持部を第1ボタン送り駆動手段の駆動方向に直交し、かつ、針振り方向に平行する方向に駆動する第2ボタン送り駆動手段とのいずれか一方と、
    前記各駆動手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする根巻きボタン付けミシン。
  3. 布送り板は、
    縫製物を折り曲げた状態で保持し、すくい縫いを可能とする布保持部と、
    縫製物の下方で下ボタンを保持し、下ボタン付け縫いを可能とする下ボタン保持部と、
    縫製物の上面に、前記上ボタンをべた付けするべた付け縫いを可能とする上ボタンべた付け部とを備え、
    布送り駆動手段は、布保持部と下ボタン保持部と上ボタンべた付け部のそれぞれが、ほぼ縫い針の下方に位置するように布送り板を駆動可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の根巻きボタン付けミシン。
  4. すくい縫い、下ボタン付け縫い、及びべた付け縫いを含む異なる種類のボタン付け縫いの2種類以上を連続して縫製するサイクル縫いのプログラムを記憶する記憶手段を備え、
    制御手段は、前記サイクル縫いのプログラムに従って、サイクル縫いを行うように前記各駆動手段を制御すること特徴とする請求項3に記載の根巻きボタン付けミシン。
  5. 穴の個数と穴のピッチと穴の配置の少なくとも一つが異なる組み合わせの上ボタン及び下ボタンとによる下ボタン付け縫いが可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の根巻きボタン付けミシン。
  6. 上ボタンのボタン穴を通った縫い針の縫製物への針落ち位置が、1点に集中する縫目と、所定の2点に集中する縫目と、所定の3点以上とする縫目のそれぞれが形成可能であることを特徴とする請求項1に記載の根巻きボタン付けミシン。
  7. 同一のボタン穴に連続して複数回縫い針を通す止め縫いにおいて、ボタン穴の大きさに制限されずに縫製物上の任意の複数の位置に針落ちを可能としたことを特徴とする請求項1または2記載の根巻きボタン付けミシン。
  8. 上ボタンが鉛直に支持されるように上ボタン把持部を90度回転させる回転手段を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の根巻きボタン付けミシン。
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