JP4655431B2 - 車両用発電電動機装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用発電電動機装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、エンジン始動、発電、アイドルストップ時の車載機器駆動、さらには回生制動やトルクアシストなど種々の機能を一台の車両用発電電動機で行うことが公知となっており、特にこの車両用発電電動機として通常は構造が簡単で効率が高い同期機の採用が一般的である。
【0003】
車両用発電電動機に採用される同期機としては、磁石界磁型、界磁巻線型、磁石界磁と界磁巻線の併用型などが知られており、磁石界磁型は構造がもっとも簡単であるが、高速時減磁対策のために電機子に位相シフト電流(減磁電流)を流して発電電圧を低減する必要があり、この減磁電流通電により効率が低下する欠点があった。これに対して、界磁巻線型や併用型では高速時に界磁電流を減少することにより上記減磁問題を解決することができるが、界磁電流通電のために余分な電力消費が増大し、減磁していない場合の磁石界磁型よりも効率が低下するという欠点があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、効率低下を抑止しつつ1台の車両用回転電機で多様な要求に対応可能な車両用発電電動機装置を提供することを、その目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の車両用発電電動機装置は、界磁巻線を有してエンジンと動力授受する交流発電電動機と、前記交流発電電動機とバッテリとの間に配置されて直交双方向電力変換を行うインバータと、前記界磁巻線に流す界磁電流を制御するスイッチング手段と、前記インバータを所定のデューティで駆動して前記交流発電電動機の電機子巻線に所定の電機子電流を通電するステータ電流制御手段と、
所定の低速回転時に前記インバータを所定の短絡デューティで駆動して前記電機子巻線を周期的に短絡、開放することにより前記交流発電電動機の発電電流を昇圧して前記バッテリを充電する昇圧発電モードを有する制御手段とを備える車両用発電電動機装置であって、
前記制御手段は、前記昇圧発電モード時に要求される前記交流発電電動機の発電出力(又は発電電流)及び回転数において装置効率が略最高となる前記電機子電流及び前記界磁電流の組み合わせを記憶し、前記昇圧発電モード時に前記電機子電流及び前記界磁電流を前記記憶した組み合わせに設定することを特徴としている。
【0006】
なお、上記した記載「発電電流(発電出力)」は「発電電流又は発電出力」を意味するものとする。
【0007】
すなわち、本発明によれば、エンジン回転数が低速回転であり、インバータのスイッチングにより界磁巻線型同期機である車両用発電電動機の電機子巻線を周期的に短絡させる動作(本明細書ではインバータ短絡動作ともいう)を行ってバッテリを充電する動作(以下、低速発電モード又は昇圧発電モードともいう)において、動作効率が最高となる電機子電流及び界磁電流のあらかじめ記憶する組み合わせとなるように、電機子電流及び界磁電流を設定してこの昇圧発電モードを実行するので、エンジン低速回転時における装置効率を最高レベルとして、燃費向上を実現することができる。
【0008】
好適には、インバータは、短絡動作期間のデューティ(短絡デューティ)を制御することにより電機子電流をその目標値(選択された電機子電流の値)にフィードバック制御される。
【0009】
更に説明する。
【0010】
一般に同期機である発電電動機はエンジン始動用のスタータと発電用のオルタネータの機能を一個の回転電機で実現できる利点がある。エンジン始動には大きな出力トルクが要求されるために同期機の界磁束を増大する必要がある。界磁束が大きいと高速回転時には発電電圧の過大化を招くので、発電電動機を界磁巻線型同期機として高速回転時の発電電圧を抑制することが好適である。この界磁巻線型発電電動機によりエンジン始動を行うには界磁電流を最大限にアップしてエンジン始動トルクを確保することが発電電動機の小型軽量化のために有効であり、当然、低速走行時や車両停止時などの低速回転時の発電においても界磁電流は多めに設定される。
【0011】
けれども、エンジン始動回転数範囲で大きな電機子電流が流せるということは、電機子コイルの逆起電圧を小さく設定している(電機子コイルのターン数を比較的小さく設定している)ことを意味し、その結果、エンジン始動回転ゾーンのすぐ上の低速回転領域(低速発電モード)においてバッテリ充電に必要な十分な発電電圧を確保できないことを意味する。すなわち、良く知られているように、バッテリの充電時にはバッテリ放電時よりもかなり高い電圧を発電電動機が発生する必要がある。このため、この低速発電モードでは、インバータのスイッチング素子のオンにより周期的に電機子巻線を短絡して発電エネルギーを磁気エネルギーとして発電電動機に蓄積し、その後、上記電機子巻線短絡を解除することにより電機子巻線の両端に高圧の発電電圧を発生させてバッテリの充電を可能とすることが好適である。この時、短絡デューティ(電機子巻線短絡期間)が小さいと磁気エネルギー蓄積が十分でないために発電電圧上昇量及びそれによるバッテリ充電可能期間が短縮され、逆に短絡デューティ(電機子巻線短絡期間)が大きいと磁気エネルギー蓄積が十分となるために発電電圧上昇量及びそれによるバッテリ充電可能期間が延長される。つまり、短絡デューティはバッテリ充電能力に関係するため、低速発電モードの発電電圧は、インバータの電機子電流(短絡デューティ)と界磁電流との両方によって制御可能となる。
【0012】
ここで、本発明者は、界磁電流をあまりに大きくすると界磁電流による電力損失が大きくなるため装置効率の点で得策でないことに気がついた。すなわち、ある低速回転数において必要な発電電圧を得るための界磁電流と電機子電流とには装置効率の点で好適な範囲があり、したがって予めそれを制御装置にデータとして記憶させたり、同等の制御を回路的に組み込んで低速発電モード時にそれを選択実行することにより、実現可能な高効率で低速発電モードを実行することができ、燃費向上を実現することができる。逆に言うと、界磁電流を抑えてそのDC電力損失を低減しつつ低速発電モードでバッテリ充電が可能となる。
【0013】
本構成では特に、低速発電モードとしてある程度、固定された回転数(たとえばアイドル回転数)で、かつ、この時の平均的な発電電流(発電出力)値(たとえば平均的な車載電気負荷機器の消費電力値)にて略最高装置効率を得られる電機子電流と界磁電流とを記憶することが好ましい。これは、低速発電モードにおいてたとえばアイドル回転数で運転される期間が時に長いため、この回転数領域にて最高装置効率を得ることにより、総合的に効率アップするからである。
【0014】
請求項2記載の車両用発電電動機装置は請求項1記載の車両用発電電動機装置において更に、前記制御手段は、前記昇圧発電モード時における前記電機子電流に関する電気量と前記界磁電流に関する電気量と前記発電出力(又は発電電流)と装置効率との関係を予め記憶し、要求される発電出力(又は発電電流)と前記記憶とに基づいて前記昇圧発電モード時の前記装置効率が略最高となる前記電機子電流及び前記界磁電流の組み合わせを選択することを特徴としている。
【0015】
本発明者は更に、低速発電モードにおいて、必要な発電電流(発電出力)が変化すると、電機子電流と界磁電流と最高装置効率との関係が変動することに気がついた。たとえば、電機子電流(短絡デューティ)が縮小するとバッテリ充電可能期間は短縮されるが発電電流(発電出力)が小さい場合にはそれで十分である。そこで、本構成では、あらかじめ発電電流(発電出力)ごとに電機子電流と界磁電流と最高装置効率との関係を記憶しておき、必要な発電電流(発電出力)に応じてこの記憶内容から常に最高装置効率となる電機子電流と界磁電流の各値を選択する。これにより、更に装置効率を向上することができる。
【0016】
本構成では特に、低速発電モードとしてある程度、固定された回転数たとえばアイドル回転数にて最高装置効率を得られる電機子電流と界磁電流とを記憶することが好ましい。これは、低速発電モードにおいてたとえばアイドル回転数で運転される期間が長いため、この回転数領域にて最高装置効率を得ることにより、総合的に効率アップするからである。
【0017】
なお、この時、制御回路又は発電電動機の温度上昇などにより電機子電流及び界磁電流の各最大値には制約が生じる場合が有る。当然、実際に用いられる電機子電流と界磁電流との組み合わせは、これら他の制限条件による制約の範囲内で選択されるべきであることは当然である。
【0018】
請求項3記載の構成は請求項1記載の車両用発電電動機装置において更に、前記交流発電電動機の回転数を検出する回転数検出手段を有し、
前記制御手段は、前記昇圧発電モード時における前記電機子電流に関する電気量と前記界磁電流に関する電気量と装置効率と前記回転数との関係を予め記憶し、検出された前記回転数と前記記憶とに基づいて前記昇圧発電モード時の前記装置効率が略最高となる前記電機子電流及び前記界磁電流の組み合わせを選択することを特徴としている。
【0019】
本発明者は更に、低速発電モードにおいて、回転数が変化すると、電機子電流と界磁電流と最高装置効率との関係が変動することに気がついた。たとえば低速発電モードにおいて回転数が上昇すると、必要な発電電流(発電出力)を得るための必要な電機子電流又は界磁電流は減少する。そこで、本構成では、あらかじめ回転数ごとに電機子電流と界磁電流と最高装置効率との関係を記憶しておき、現在の回転数に応じてこの記憶内容から常に最高装置効率となる電機子電流と界磁電流の各値を選択する。これにより、更に装置効率を向上することができる。
【0020】
本構成では特に、低速発電モード時の平均的な発電電流(発電出力)値(たとえば平均的な車載電気負荷機器の消費電力値)にて最高装置効率を得られる電機子電流と界磁電流とを記憶することが好ましい。
【0021】
請求項4記載の構成は請求項3記載の車両用発電電動機装置において更に、前記制御手段は、前記昇圧発電モード時における前記電機子電流に関する電気量と前記界磁電流に関する電気量と発電出力(発電電流)と装置効率と前記回転数との関係を予め記憶し、検出された前記回転数と要求される発電出力(発電電流)と前記記憶とに基づいて前記昇圧発電モード時の前記装置効率が略最高となる前記電機子電流及び前記界磁電流の組み合わせを選択することを特徴としている。
【0022】
すなわち、本構成では、低速発電モードにおいて、あらかじめ回転数及び発電電流(発電出力)ごとに電機子電流と界磁電流と最高装置効率との関係を記憶しておき、現在の回転数及び発電電流(発電出力)に応じてこの記憶内容から常に最高装置効率となる電機子電流と界磁電流の各値を選択する。これにより、更に装置効率を向上することができる。
【0039】
請求項記載の構成によれば請求項1乃至のいずれか記載の車両用発電電動機装置において更に、前記制御手段は、前記交流発電電動機を電動駆動して前記エンジンを始動するエンジン始動モードの少なくとも初期に前記界磁電流及び電機子電流を最大レベルに設定することを特徴とするので、エンジン始動時に小型の車両用発電電動機で大きなエンジン始動トルクを得ることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な態様を以下の実施例により説明する。
【0044】
(全体構成)
図1は本実施例の車両用発電電動機装置を装備した車両駆動系を示すブロック図である。
【0045】
1はエンジン、2は車両用発電電動機、3はインバータ、4はバッテリ、5は回転センサ、6はコントローラ、7は電磁クラッチ、8はベルト、9はエアコン用コンプレッサ(車載機器)、10はバッテリ4から発電電動機2の界磁巻線に通電される界磁電流を断続制御する界磁電流制御スイッチである。ベルト8には更に図示しない車載機器が連結されているが図示を省略する。
【0046】
エンジン1は、電磁クラッチ7が内蔵されたプーリを通じてベルト8に連結され、ベルト8は、発電電動機2のプーリ及びエアコン用コンプレッサ9に連結されている。
【0047】
発電電動機2は、界磁巻線型三相同期機からなり、インバータ3を通じてバッテリ4と直交双方向電力授受可能に接続されている。
【0048】
インバータ3は、スイッチング素子とそれと逆並列接続されたフライホイルダイオードとからなる6つのアーム(U相上アーム、U相下アーム、V相上アーム、V相上アーム、W相上アーム、W相上アーム)をもつ周知の三相インバータであって図示説明は省略する。
【0049】
コントローラ6は、回転センサ5から得た発電電動機2の回転角を基準としてインバータ3の上記各スイッチング素子を断続制御する。また、コントローラ6は、回転センサ5の出力信号から得た発電電動機2の回転数、バッテリ4の充電状態、図示しないエンジンECUからの情報などに基づいて、インバータ3を制御して電機子電流の大きさ及び位相を制御し、、界磁電流制御スイッチ10のデューティを調整して発電電動機2の界磁巻線に通電する界磁電流を制御し、電磁クラッチ7の接離を制御する。
【0050】
上述した装置構成自体は既によく知られているので、更なる詳細説明は省略する。
【0051】
(動作制御)
コントローラ6により行われるこの装置の動作制御を図2以下に示すフローチャートを参照して以下に具体的に説明する。
【0052】
まず、IGスイッチのオンによりコントローラ6などを初期化し、次に、発電電動機2の回転数やバッテリ電圧などの入力データを読み込み、エンジンECUと交信してエンジン運転状態を検出する(S100)。
【0053】
次に、読み込んだデータに基づいて、発電電動機2が作動するべき運転モードを決定する(S102)。なお、この実施例では、発電電動機2は次に説明するエンジン始動モード、昇圧発電モード、通常発電モード、車載機器駆動モ−ドの4つをもつものとする。この他に、トルクアシストモードや回生制動モードを追加してもよいことはもちろんである。
【0054】
次に、エンジン始動モードが選択されたかどうかを判断し(S104)、エンジン始動モードでなければ次のステップS106を迂回してステップS108へジャンプする。
【0055】
エンジン始動モードであればステップS106へ進み、電磁クラッチ7をつなぎ、界磁電流Ifの初期値を界磁電流の最大値(界磁電流制御スイッチのデューティ100%)、電機子電流Iaの最大値(インバータ3のスイッチング素子のデューティ100%又はスイッチング素子の最大電流で制限される電流値に対応するデューティ値)で発電電動機2を電動駆動してエンジンを始動し、エンジン回転数の増大とともにバッテリ容量節約や効率向上の観点から電機子電流Iaや界磁電流Ifを徐々に減少させてもよい。発電電動機2の回転数が自力増大可能な所定値N1に達したら、界磁電流Ifをエンジン始動モードの最終値に維持したまま、電動動作用の電機子電流Iaを0(インバータ3のスイッチング素子のデューティ0%)として発電電動機2の電動動作を停止し、次のステップS108へ進む。
【0056】
ステップS108では、昇圧発電モードが選択されたかどうかを判断し、昇圧発電モードでなければ次のステップS110を迂回してステップS112へジャンプする。
【0057】
昇圧発電モードであればステップS110へ進み、昇圧発電モードを実施する。ここで、昇圧発電モードについて更に詳しく説明する。この昇圧発電モードでは、所定の周期ごとにインバータ3の上アームのスイッチング素子をすべてオフし、かつ、下アームのスイッチング素子をすべてオンし、発電電動機2の三相電機子巻線を所定短絡期間だけ短絡する。この時、上アームのスイッチング素子はすべてオフされているので、バッテリが短絡されることはない。逆に、上アームのスイッチング素子をすべてオンし、かつ、下アームのスイッチング素子をすべてオフしてもよいことはもちろんである。また、3相全部ではなく二つの相の上又は下のどちらかのアームを短絡してもよい。この短絡期間に回転する電機子が発生する発電電圧により短絡された電機子巻線に大きな電流が流れ、電機子巻線インダクタンスに磁気エネルギーが蓄積される。この短絡期間が終了すると、インバータ3のスイッチング素子の短絡が解消され、その結果、電機子巻線両端に生じた大きな発電電圧によりインバータのフライホイルダイオードを通じてバッテリに充電電流が流れる。上記所定の周期を分母、上記短絡期間を分子として100%を掛けた値が短絡デューティであり、この短絡デューティの所定値までの増大は充電電流の増大に寄与する。
【0058】
更に、この実施例では、コントローラ6の内蔵不揮発メモリは、回転数と、発電電流(発電出力)と、最高装置効率が得られる電機子電流Ia(又は短絡デューティDs)と界磁電流Ifとのペアとの関係をマップとして記憶している。
【0059】
そこで、現在の回転数と要求される発電電流(発電出力)とをこのマップに代入して、最高装置効率が得られる電機子電流Iaと界磁電流Ifとのペアを読み出す。なお、ここでいう要求される発電電流(発電出力)とは、図示しない電流センサから得た値とされるが、あるいはバッテリ電圧とその目標電圧との差から演算した好適なバッテリ充電電流値に現在の車載電気機器の消費電流値を加算した値を演算して求めてもよい。そして、求めた電機子電流Iaが得られるように短絡デューティDsを調整し、この短絡デューティDsでインバータ3を周期短絡動作させ、また界磁電流制御スイッチのデューティを求めた界磁電流Ifの値に対応する値として、界磁電流制御スイッチを制御する。
【0060】
ステップS112では、通常発電モードが選択されたかどうかを判断し、通常発電モードでなければ次のステップS114を迂回してステップS116へジャンプする。
【0061】
通常発電モードであればステップS114へ進み、バッテリ電圧とその目標電圧との比較結果により界磁電流制御スイッチ10を断続制御してバッテリ電圧をその目標電圧に収束させる通常の発電制御を行い、次のステップ116へ進む。
【0062】
ステップ116では、車載機器駆動モ−ドが選択されたかどうかを判断し、車載機器駆動モ−ドでなければ次のステップS118を迂回してステップS100へリターンする。
【0063】
車載機器駆動モ−ドであればステップS118へ進み、車載機器駆動モ−ドを実施する。ここで、車載機器駆動モ−ドについて更に詳しく説明する。この車載機器駆動モ−ドでは、インバータ3のスイッチング素子を制御して擬似的な三相交流電圧波形を形成して発電電動機2の三相電機子巻線に印加する通常の電動機制御を行う。
【0064】
更に、この実施例では、コントローラ6の内蔵不揮発メモリは、回転数と、最高装置効率が得られる電機子電流Iaと界磁電流Ifとのペアとの関係をマップとして記憶している。
【0065】
そこで、現在の回転数をこのマップに代入して、最高装置効率が得られる電機子電流Iaと界磁電流Ifとのペアを読み出す。そして、求めた電機子電流Iaになるようにデューティを調整しつつインバータ3を周期運転し、また界磁電流制御スイッチ10のデューティを求めた界磁電流Ifの値に対応する値として、界磁電流制御スイッチ10を制御する。
【0066】
上記説明した制御によれば、装置構成の複雑化を招くことなく既述した最高装置効率を低速発電モードと車載機器駆動モ−ドとで実現することができる。
【0067】
(変形態様)
上記実施例で用いたマップのうち、回転数と、発電電流(発電出力)又は電動電流(電動出力)とのうちどちらか又は両方を省略してもよい。両方省略する場合には、ある特定の回転数及び電機子電流で最高装置効率が得られる電機子電流と界磁電流とのペアで低速発電モード又は車載機器駆動モ−ドを運転することができる。
【0068】
また、界磁電流Ifを記憶する代わりに界磁電流制御スイッチ10のデューティを記憶してもよい。
【0069】
(変形態様)
車載機器駆動モードにおいて、装置効率を最大にする電機子電流と界磁電流とのペアを選択している時に、運転者のハンドル操作によりパワステポンプが作動したりすると、発電電動機の負荷が急に大きくなる。そこで、この場合には、一時的に効率を最大とする電機子電流と界磁電流との組み合わせでの運転から、必要出力が得られる(又は出力が最大となる)電機子電流と界磁電流電流との組み合わせでの運転に変更することにより、発電電動機を大型化することなく装置効率の向上と大負荷駆動への対応とを両立させることができる。
【0070】
この具体的な制御を図3を参照して説明すると、ステップ120にて電動出力が不足しているかどうかを調べ、不足している場合にはステップS122にてのみ電動出力を必要なだけアップすればよい。なお、通常は、車載機器駆動モードでは車載機器駆動回転数があらかじめ決定されているので、回転数がこのあらかじめ決定された回転数より低下するかどうかで判定すればよい。低下する場合には電機子電流又は界磁電流を増加して電動出力を増大してこのあらかじめ決定された回転数を維持するようにすればよい。もちろん、この場合においても、このあらかじめ決定された回転数におけるあらかじめ記憶する電機子電流と界磁電流と装置効率との間のマップに基づいてできるだけ装置効率の低下の被害が小さい電機子電流と界磁電流との組み合わせを選択することが好ましい。
【0071】
なお、更に説明すると、ある車載機器をオンすると、発電電動機に掛かる負荷は急激に増大する。界磁コイルのインダクタンスが大きいために、界磁電流の増大による電動出力増大には時間がかかる。また、このある車載機器がオンされた直後には、このある車載機器の回転数を0から所定の好適値まで加速する必要があるために、発電電動機の出力は、このある車載機器が上記好適値に達した後でこの好適回転数値を維持するのに必要な電動出力よりも大きくする必要が有る。そこで、ある車載機器がオンされたことを検出した場合(電動出力不足を検出した場合)にはまず発電電動機を出力可能な最大電動出力運転することにより上記加速を良好とし、その後、適正な回転数を確保可能な電動出力となるように電機子電流及び界磁電流を調整すればよい。なお、ステップ120にて電動出力が不足しているかどうかの判定としては、回転数で判定する他、オンされた車載機器の予想負荷動力値の追加により必要な発電電動機の出力を得るための電機子電流と界磁電流との組み合わせが最高効率を逸脱するかどうかで判定してもよい。また、好適な回転数を維持するべく電機子電流及び界磁電流をフィードバック制御し、回転数が上記好適な回転数に収束した時点での電機子電流と界磁電流と計算した電動出力とを、あらかじめ記憶する電機子電流と界磁電流と電動出力と装置効率とのマップに代入し、この時に最良の装置効率が得られる電機子電流と界磁電流とのペアを選択して、このペアに電機子電流及び界磁電流をそれぞれ調整してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用発電電動機装置の一例を装備する車両駆動系を示すブロック図である。
【図2】図1の装置の制御動作を示すフローチャートである。
【図3】図1の装置の制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン
2 車両用発電電動機
3 インバータ
4 バッテリ
5 回転センサ(回転数検出手段)
6 コントローラ(制御手段)
7 電磁クラッチ
8 ベルト
9 エアコン用コンプレッサ(車載機器)
10 界磁電流制御スイッチ(スイッチング手段)

Claims (5)

  1. 界磁巻線を有してエンジンと動力授受する交流発電電動機と、
    前記交流発電電動機とバッテリとの間に配置されて直交双方向電力変換を行うインバータと、
    前記界磁巻線に流す界磁電流を制御するスイッチング手段と、
    前記インバータを所定のデューティで駆動して前記交流発電電動機の電機子巻線に所定の電機子電流を通電するステータ電流制御手段と、
    所定の低速回転時に前記インバータを所定の短絡デューティで駆動して前記電機子巻線を周期的に短絡、開放することにより前記交流発電電動機の発電電流を昇圧して前記バッテリを充電する昇圧発電モードを有する制御手段と、
    を備える車両用発電電動機装置であって、
    前記制御手段は、
    前記昇圧発電モード時に要求される前記交流発電電動機の発電出力(又は発電電流)及び回転数において装置効率が略最高となる前記電機子電流及び前記界磁電流の組み合わせを記憶し、
    前記昇圧発電モード時に前記電機子電流及び前記界磁電流を前記記憶した組み合わせに設定することを特徴とする車両用発電電動機装置。
  2. 請求項1記載の車両用発電電動機装置において、
    前記制御手段は、
    前記昇圧発電モード時における前記電機子電流に関する電気量と前記界磁電流に関する電気量と前記発電出力(又は発電電流)と装置効率との関係を予め記憶し、要求される発電出力(又は発電電流)と前記記憶とに基づいて前記昇圧発電モード時の前記装置効率が略最高となる前記電機子電流及び前記界磁電流の組み合わせを選択することを特徴とする車両用発電電動機装置。
  3. 請求項1記載の車両用発電電動機装置において、
    記交流発電電動機の回転数を検出する回転数検出手段を有し、
    前記制御手段は、
    前記昇圧発電モード時における前記電機子電流に関する電気量と前記界磁電流に関する電気量と装置効率と前記回転数との関係を予め記憶し、検出された前記回転数と前記記憶とに基づいて前記昇圧発電モード時の前記装置効率が略最高となる前記電機子電流及び前記界磁電流の組み合わせを選択することを特徴とする車両用発電電動機装置。
  4. 請求項3記載の車両用発電電動機装置において、
    前記制御手段は、
    前記昇圧発電モード時における前記電機子電流に関する電気量と前記界磁電流に関する電気量と発電出力(発電電流)と装置効率と前記回転数との関係を予め記憶し、検出された前記回転数と要求される発電出力(発電電流)と前記記憶とに基づいて前記昇圧発電モード時の前記装置効率が略最高となる前記電機子電流及び前記界磁電流の組み合わせを選択することを特徴とする車両用発電電動機装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか記載の車両用発電電動機装置において、
    前記制御手段は、前記交流発電電動機を電動駆動して前記エンジンを始動するエンジン始動モードの少なくとも初期に前記界磁電流及び電機子電流を最大レベルに設定することを特徴とする車両用発電電動機装置。
JP2001248661A 2001-08-20 2001-08-20 車両用発電電動機装置 Expired - Fee Related JP4655431B2 (ja)

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