JP4649026B2 - メタライズAlN基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大電流に対応可能な優れた耐熱サイクル特性を有するメタライズAlN基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
大電流を要するパワーIC、高周波トランジスタ等の半導体素子の実用化により、半導体素子からの放熱量は増大する傾向にあり、大電流化に伴い、実装基板には高熱伝導率および高放熱性が要求される。近年、実装基板として高熱伝導率を有する窒化アルミニウム(AlN)焼結体から成るセラミックス基板が実用化されている。窒化アルミニウム基板は、酸化アルミニウム基板の約5倍以上の熱伝導率を有するため放熱性が良好であり、また、Siチップに近似した低熱膨張率を有する等の優れた特性を有する。
【0003】
セラミックス基板の表面や内部には、導電性を有する金属化層(メタライズ層)を形成することが不可欠であり、メタライズ層の形成によりセラミックス基板上に搭載した部品と基板上の配線パターンを電気的に接続している。
【0004】
セラミックス基板上に金属回路層(配線パターン)を形成する方法としては、高融点金属法、同時焼成法、直接接合法および活性金属接合法などがある。
【0005】
例えば、高融点金属法は、W、Mo、W−Mo等の高融点金属粉末を含むペーストを作製し、セラミックス基板上に上記ペーストを塗布後、焼成により回路基板を作製する方法である。しかし、上述した窒化アルミニウム焼結体から成るセラミックス基板上に高融点金属法を用いてメタライズ層を形成すると、窒化アルミニウムは酸化アルミニウムなどの酸化物系セラミックス焼結体に比較して金属との濡れ性や反応性に劣るため、メタライズ層の接合強度が極端に低下する。従って、窒化アルミニウム焼結体から成るセラミックス基板上に高融点金属法を実施してメタライズ層を形成するのは好ましくない。
【0006】
そこで、高融点金属法に換えて、窒化アルミニウム成形体と高融点金属ペーストとの焼成を同時に行う、いわゆる同時焼成法を実施してメタライズ層(高融点金属層)を形成する方法が適用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した同時焼成法は、製造工程数が少なくコスト低減を図れるという利点を有するが、同時焼成法により作製したAlN回路基板は、直接接合法や活性金属接合法を用いて銅回路板を基板に接合して作製したAlN回路基板と比較して金属回路層の接合強度が低下してしまうという問題を有していた。
【0008】
上記問題を解決するため、AlN基板成分と同一の共材であるAlN粒子をメタライズ層中に添加して接合強度の向上を図ることが試行されている。AlN粒子の添加によりメタライズAlN基板の接合強度の向上が図れる反面、メタライズ層中に絶縁物であるAlN粒子を添加しているため、回路基板の耐熱サイクル特性が低下してしまう等の問題を有していた。近年の大容量化に伴いセラミックス基板自体のサイズを大型化する必要があるが、この場合、特に耐熱サイクル特性の低下が顕著になる問題点があった。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、AlN基板とメタライズ層との接合強度を高めるとともに、耐熱サイクル特性を向上させたメタライズAlN基板を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題を解決するために鋭意研究した結果、メタライズAlN基板についての耐熱サイクル特性低下の原因を種々研究したところ、絶縁体であるAlN粒子がメタライズ層中に不均一に分散されると抵抗値のばらつきが生じ、この抵抗値のばらつきに起因して耐熱サイクル特性の低下が生じることが判明した。
【0011】
すなわち、メタライズ層中に抵抗値のばらつきが生じると、大電流が流れた際、絶縁物であるAlN粒子が抵抗体として機能して温度が上昇し、抵抗体の温度上昇に伴いメタライズ層とAlN基板との接合強度が劣化して割れおよび剥離などが生じ易くなる。その結果、メタライズAlN基板の耐熱サイクル特性が低下することが判明した。従って、メタライズ層中のAlN粒子を均一に分散させて抵抗値のばらつきを低減するとともに、分散させるAlN粒子の最大径を制御することにより、メタライズ層の抵抗値のばらつきを解消したときに、優れた耐熱サイクル特性を有するメタライズAlN基板を得られることが判明した。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
【0012】
すなわち、本発明に係るメタライズAlN基板は、AlN基板と、このAlN基板の表面に形成され、タングステンおよびモリブデンのいずれかの高融点金属を主成分とし厚さが10〜30μmのメタライズ層と、このメタライズ層の表面に形成されたニッケルめっき層とを備え、前記メタライズ層の厚さ方向を長辺とする縦、横、高さがそれぞれ5μm、5μm、10μmである直方体を単位体積とした場合に、この単位体積あたりに3〜10個の割合で最大径が0.3〜5μmのAlN粒子がメタライズ層中に分散しており、前記メタライズ層の表面の任意の2ヶ所の測定点で測定した抵抗値の差が、10mΩ/□以下であることを特徴とする。単位体積あたりにおけるAlN粒子の数の数え方は、所定の直方体中に存在するAlN粒子をすべてカウントするものである。そのため直方体に少しでも接しているAlN粒子もカウントするものとする。そのためAlN粒子の中心部が単位体積を示す直方体中に必ずしも存在する必要はない。なお、メタライズ層の厚さ(該直方体における「高さ」)が10μm未満のときは、縦5μm×横5μm×高さ10μm=250μm3に相当する体積を単位体積として適用してもよい。また、メタライズ層中におけるAlN粒子の個数の分析は断面の拡大写真を用い、必要な分だけ研磨加工を施しその都度拡大写真に撮る方法が有効である。
【0013】
本発明において、メタライズ層の単位体積あたりに含有されるAlN粒子数を3〜10個と規定したが、AlN粒子数が3個未満である場合には、AlN粒子の添加による接合強度向上の効果が得られず、また、単位体積あたりのAlN粒子数が10個を超えると、メタライズ層の厚さ方向に分散させるAlN粒子量が過剰となり、結果的にAlN粒子部分の抵抗値が上昇してメタライズ層全体で抵抗値のばらつきが生じてしまうためである。
【0014】
上述したように、抵抗値のばらつきが生じると大電流が流れた際にAlN粒子が偏在する部位における温度が上昇し、この温度上昇に伴いメタライズ層とAlN基板との接合強度が劣化し割れおよび剥離などが生じる原因となり、耐熱サイクル特性が低下するためである。従って、本発明では、AlN基板上に形成されたWやMo等の高融点金属を主成分とするメタライズ層中に分散しているAlN粒子の数を所定の範囲に規定している。具体的には、メタライズ層の厚さ方向を長辺とする、縦、横、高さがそれぞれ5μm、5μm、10μmである直方体を単位体積とした場合に、この単位体積あたりに存在するAlN粒子を3〜10個、さらに好ましくは4〜7個の範囲で分散させると良い。
【0015】
また、上記メタライズAlN基板において、AlN粒子の最大径が、5μm以下であることが好ましい。
【0016】
メタライズ層中のAlN粒子は抵抗体として機能することから、AlN粒子の最大径を過大とすると抵抗値のばらつきが顕著となるため好ましくない。従って、AlN粒子の最大径は5μm以下とすると良い。さらに、AlN粒子の径は、0.3以上5.0μm以下の範囲とすると好ましい。なお、AlN粒子の最大径は、メタライズ層中のAlN粒子の最も長い対角線をそのAlN粒子の最大径としたものである。また、AlN粒子が所定のサイズを満たしていたとしても単位体積あたりに存在するAlN粒子同士が直接接触していると抵抗値のばらつきの原因となることから、本発明では単位体積あたりに存在するAlN粒子同士が接触している個所は0〜1個所であることが好ましい。
【0017】
さらに、メタライズ層の厚さが、10〜30μmであると良い。なお、メタライズ層の厚さは10〜20μmとするとさらに好ましい。メタライズ層の厚さが10μm未満であると十分な接合強度が得られず、逆にメタライズ層の厚さが30μmを超えるとAlN粉末を含有したメタライズ層自体が抵抗体となりAlN基板の熱抵抗を劣化させてしまうためである。なお、本発明のメタライズ層の厚さとは、AlN基板表面に設けられたタングステンまたはモリブデンのいずれかを主成分とした高融点金属層の厚さのみを示すものである。そのため、例えばタングステンメタライズ層上にメッキ層や別組成のろう材を設けたとしてもその厚さはメタライズ層の厚さには加えないものとする。つまり、本発明のメタライズ層としてはあくまでAlN粒子を分散させた高融点金属層のみを示すものとする。また、高融点金属の拡散によりAlN基板との境界が判断し難いときは高融点金属の割合が50%以上となる部分からメタライズ層の厚さを測定するものとする。
【0018】
また、上記メタライズAlN基板において、メタライズ層の任意の2ヶ所における抵抗値の差が、10mΩ/□以下であると良い。
【0019】
本発明のAlN含有メタライズ層によれば、任意の2箇所における抵抗値の差を20Ω・cm以下とすることが可能となる。メタライズ層に抵抗値の差が過大であると、前述したように、大電流を流した際にメタライズ層の各部分において抵抗値の差が生じることから、当然発熱状態が変化してメタライズ層およびAlN基板の熱膨張差の影響を部分的に受けることになり、剥離が生じる原因となる。なお、任意の2ヶ所の測定方法については4端子法により測定可能であり、最低3mm程度離れた場所を測定するものとする。言い換えると、本発明のメタライズAlN基板はメタライズ層の短辺が3mm以上と広範囲のものを具備する場合に特に有効であると言える。なお、本発明においてメタライズ層の短辺が3mm未満のものであったとして問題はないことは言うまでもない。
【0020】
さらに、上記メタライズAlN基板において、メタライズ層が同時焼成法により形成されることが好ましい。
【0021】
本発明において、同時焼成法を用いてメタライズAlN基板を製造することにより、製造工程数を低減できる等の利点を有するため、生産効率の向上を図ることが可能となる。
【0022】
次に、メタライズAlN基板の製造方法について説明する。
【0023】
まず、AlN粒子を含有した高融点金属ペーストを作製する。なお、AlN粒子の大きさは平均粒径1μm以下、高融点金属粒子は平均粒径4μm以下とすると良い。上記各粒子を有機溶媒中にて均一混合する。均一混合させる方法としては特に限定されるものではないが、例えば、3段ローラを用いて複数回による混合を行うと良く、また、好ましくは10回(10バッチ)以上の混合を行うことが効果的である。また、別の方法ではAlN粒子のみその体積の50倍以上の体積を有する有機溶媒中で攪拌した後に高融点金属粒子を添加して均一混合する方法も効果的である。
【0024】
均一混合されたメタライズペーストを、AlN焼結体基板上に所定量塗布して焼成する。このときAlNは成形体のままとし、その上にメタライズペーストを塗布後焼成する同時焼成法を用いると製造性が良好となる。
【0025】
なお、本発明において、AlN粒子を均一に分散することが重要であるが、これは、単に混合するのみでは高融点金属ペースト中でAlNが偏析してしまい、結果的にメタライズ層の厚み方向に対してAlN粒子数が本発明の範囲外となってしまうためである。また、偏析が起こるとAlN粒子の最大径が5μmを超えることが予測されるため、AlN粒子を均一分散すると良い。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、表1および表2を用いて説明する。
【0027】
実施例1(表1)
本実施例では、メタライズ層の単位体積あたりに分散しているAlN粒子数を変えて、各種特性を評価した。
【0028】
まず、平均粒径が0.8μmの窒化アルミニウム(AlN)原料粉末に対して、焼結助剤としてY2O3粉末およびAl2O3粉末を添加し、エチルアルコール中で24時間湿式混合した後に乾燥して原料粉末混合体を調整した。次に得られた原料粉末混合体に有機バインダを所定量添加して均一混合し、原料スラリーを調製した。調製した原料スラリーをドクターブレード法により成形し、シート状成形体を複数個調製した。
【0029】
一方、高融点金属として平均粒径が3μmのタングステン(W)粉末を用い、このタングステン粉末に最大径0.6μmの窒化アルミニウム粉末および有機溶媒を混合して、3段ローラにより10回バッチ以上の混合、またはAlN粒子の体積の50倍以上の体積を有する有機溶媒中にAlN粒子を攪拌した後タングステン粉末を添加混合による混合を行い、AlN粒子が均一に分散しているAlN含有Wペースト状回路材料を調製した。なお、窒化アルミニウム原料粉末混合体を脱脂した粉末の添加量を種々変えたAlN含有Wペースト状回路材料を調製した。
【0030】
次に、AlN含有Wペースト状回路材料をスクリーン印刷機により各シート状成形体上に印刷した後、乾燥して各種の印刷体を形成した。この印刷体を650℃の窒素雰囲気中において2時間脱脂した後、脱脂体を窒素ガス雰囲気中7.5気圧にて1900℃で6時間保持し、同時緻密化焼結を実施した。同時緻密化焼結後、焼結炉に付設した加熱装置への通電量を制御して冷却速度を調整して焼結体を冷却し、同時焼成基板を複数個調製した。
【0031】
本同時焼結基板のAlN基板のサイズは20mm×30mm×1mmであり、AlN含有Wペースト状回路材料からなるメタライズ層の面積は10mm×15mm、厚さは20μmであった。
【0032】
さらに調製した同時焼成基板を、7.5気圧の窒素ガス雰囲気中、1800℃で2時間保持して反り直しを実施した後、同時焼成基板の回路部に無電解ニッケルめっき法により厚さ4μmのニッケルめっき層を形成し、メタライズAlN基板を得た。
【0033】
上記各メタライズAlN基板のメタライズ層において、縦、横、高さがそれぞれ5μm、5μm、10μmである直方体の単位体積あたりに存在するAlN粒子数を以下に示すように測定した。
【0034】
メタライズAlN基板を切断した後に切断面をポリッシュ加工し、その拡大写真を用いて単位体積あたりに存在するAlN粒子数を任意の3ヵ所について測定し、測定値の平均値を算出した。単位体積あたりのAlN粒子の数に応じて試料No.1ないし試料No.7とした。なお、試料No.6は、単位体積あたりのAlN粒子数が20個、試料No.7は、AlN粒子を添加せずに本発明の範囲外としたメタライズAlN基板である。
【0035】
上記試料No.1ないし試料No.7の各基板に対して、接合強度の測定および任意の2ヶ所における抵抗値の測定を行うとともに、耐熱サイクル特性を評価した。
【0036】
なお、接合強度の測定は、メタライズ層上に厚さ5μmのNiメッキを施した後、BAg−8のろう材を用いて接合面積10mm×10mmとしたコバール板(サイズ10mm×50mm×0.8mm)を接合して、ピール強度を測定したものである。
【0037】
また、抵抗値は、メタライズ層における3mm離れた任意の2点を選択して4端子法を用いて測定したものであり、第一の測定点の抵抗値を抵抗値1とし、第二の測定点の抵抗値を抵抗値2とした。
【0038】
さらに、耐熱サイクル特性はTCT試験を行い評価したものであり、測定条件は、−55℃×30min→R.T.×10min→160℃×30min→R.T.×10minを1サイクルとして、1000サイクル実施後の割れの有無を評価した。なお、比較例の試料No.6および試料No.7は、上記サイクルを500サイクル実施した際の割れの有無を評価したものである。その結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
表1に示すように、実施例の試料No.1ないし試料No.5は、ピール強度がいずれもAlN基板に高く強度が優れているとともに、抵抗値のばらつきが少ないことが判明した。また、TCT試験で1000サイクル後においても、いずれもAlN基板に割れが無く、優れた耐熱サイクル特性を得られることが判明した。また、単位体積あたりのAlN粒子が直接接触している個所はいずれも0〜1個所の範囲であった。
【0041】
実施例2(表2)
本実施例では、メタライズ層に分散させるAlN粒子の最大径を種々変化させて、実施例1と同様の方法を用いてメタライズAlN基板を作製し、各種特性を評価した。
【0042】
具体的には、実施例1に示す試料No.3のメタライズAlN基板と同様にメタライズ層中のAlN粒子の数を6個としたメタライズAlN基板を作製し、AlN粒子の最大径を0.5μmから8μmの範囲で変化させてメタライズAlN基板を作製し、抵抗値の測定およびTCT試験を行った。なお、測定条件は実施例1と同様とした。その結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
表2に示すように、本発明の範囲内である試料No.8ないし試料No.11は、抵抗値の差がいずれも10mΩ/□以下であり抵抗値のばらつきが少なく、TCT試験後の割れが発生しないことから、耐熱サイクル特性が優れていることが判明した。一方、AlN粒子の最大径を8μmとした試料No.12は、抵抗値の差が50mΩ/□とばらつきが大きくなり、またTCT試験後の割れも生じた。
【0045】
本実施形態によれば、メタライズ層に添加するAlN粒子の数を制御して均一分散させて、抵抗値のばらつきを防止し、温度上昇に伴う耐熱サイクル特性の低下を防止できる。また、AlNは絶縁体であるためAlN粒子自体が抵抗体となり、AlNの粒子径が過大になると抵抗値のばらつきが生じるが、本実施形態のように、AlN粒子の最大径を5μm以下とすることにより、抵抗値のばらつきを解消して耐熱サイクル特性の低下を防止できる。本発明は、特に、メタライズAlN基板の大きさが大型化した場合に、抵抗値のばらつきを、より一層低減できるため、大電流に対応可能な優れた耐熱サイクル特性を有するメタライズAlN基板を得ることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、メタライズ層にAlN粒子を均一に分散させているため、メタライズ層の抵抗値のばらつきを低減して、優れた耐熱サイクル特性を有し、大電流に対応可能なメタライズAlN基板が得られる。
Claims (6)
- AlN基板と、このAlN基板の表面に形成され、タングステンおよびモリブデンのいずれかの高融点金属を主成分とし厚さが10〜30μmのメタライズ層と、このメタライズ層の表面に形成されたニッケルめっき層とを備え、
前記メタライズ層の厚さ方向を長辺とする縦、横、高さがそれぞれ5μm、5μm、10μmである直方体を単位体積とした場合に、この単位体積あたりに3〜10個の割合で最大径が0.3〜5μmのAlN粒子がメタライズ層中に分散しており、
前記メタライズ層の表面の任意の2ヶ所の測定点で測定した抵抗値の差が、10mΩ/□以下であることを特徴とするメタライズAlN基板。 - 前記メタライズ層の表面の任意の2ヶ所の測定点が3mm以上離間していることを特徴とする請求項1に記載のメタライズAlN基板。
- 前記単位体積あたりに存在するAlN粒子同士が接触している箇所が0〜1箇所であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のメタライズAlN基板。
- 前記AlN基板とメタライズ層との間のピール強度が、0.5kg/mm以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のメタライズAlN基板。
- 測定試料を−55℃で30分間維持する第1工程、測定試料を室温で10分間維持する第2工程、測定試料を160℃で30分間維持する第3工程、および測定試料を室温で10分間維持する第4工程を順次行う一連の工程群を1サイクルとし、この1サイクルを1000回連続して行うTCTテストを行った場合に、TCTテスト後の測定試料に割れが発生しないことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のメタライズAlN基板。
- メタライズ層が同時焼成法により形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のメタライズAlN基板。
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- 2000-09-07 JP JP2000271931A patent/JP4649026B2/ja not_active Expired - Lifetime
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