JP4640268B2 - エンジンのオイルポンプ構造 - Google Patents

エンジンのオイルポンプ構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4640268B2
JP4640268B2 JP2006169241A JP2006169241A JP4640268B2 JP 4640268 B2 JP4640268 B2 JP 4640268B2 JP 2006169241 A JP2006169241 A JP 2006169241A JP 2006169241 A JP2006169241 A JP 2006169241A JP 4640268 B2 JP4640268 B2 JP 4640268B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
relief
chamber
hole
mounting surface
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006169241A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007332941A (ja
Inventor
学 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2006169241A priority Critical patent/JP4640268B2/ja
Publication of JP2007332941A publication Critical patent/JP2007332941A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4640268B2 publication Critical patent/JP4640268B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、エンジンのオイルポンプ構造に関し、特にリリーフ孔と該リリーフ孔を開閉するリリーフ弁とを有するものの技術分野に属する。
従来より、例えば特許文献1に示されているように、エンジン本体における気筒列方向一方側の端部にオイルポンプを取り付け、このオイルポンプのポンプ軸を、タイミングチェーンを介してエンジン本体のクランク軸によって駆動するようにすることは知られている。このオイルポンプのポンプボディ内には、通常、ポンプ軸の駆動によって回転するポンプロータが配設されたロータ室を隔てて吸込み室と吐出室とが形成されているとともに、この吐出室からエンジン本体にオイルを導くための吐出通路が形成されている。また、上記オイルポンプには、特許文献2に示されているように、リリーフ孔と、このリリーフ孔を開閉するリリーフ弁とが設けられており、エンジン回転数が高くなったときに、リリーフ弁によりリリーフ孔を開放して、吐出室より吐出されたオイルの一部をリリーフ孔から吐出させることで、エンジン本体に供給されるオイルの圧力ないし量の安定化を図るようにしている。
特開2002−115600号公報(第6頁、第4図、第6図) 特開平8−158842号公報
ところで、上記リリーフ孔から吐出されたオイルは、通常、上記吸込み室に戻される。これは、オイルパンに戻すと、オイルパンからオイルを再び汲み上げるという余分な仕事をオイルポンプにさせることになるので、ポンプ効率が低下するからである。したがって、リリーフ孔は、リリーフ弁が設けられているリリーフ室の周囲壁部に、上記吸込み室とリリーフ室とを連通するように設けられる。
ここで、上記特許文献1のように、オイルポンプのポンプボディを、該ポンプボディにおける該ポンプ軸の軸線方向一方側の端面を取付面として、該取付面を介して上記エンジン本体における気筒列方向一方側の端部に取り付ける場合、ポンプボディ内の配置の効率化を図るために、吸込み室及び吐出室は、ポンプボディにおける上記取付面と反対側の部分に設けられ、吐出通路及びリリーフ室は、ポンプボディにおける上記取付面側の部分に設けられる。この場合、リリーフ室は、吐出通路に開口しかつ該開口から上記吸込み室に対して上記取付面側を通るように配設される。このため、上記リリーフ孔は、リリーフ室の周囲壁部における上記吸込み室側(つまり上記取付面と反対側)の部分に形成され、リリーフ室の周囲壁部における上記取付面側には形成されない。
しかし、このようにリリーフ孔が、リリーフ室の周囲壁部における上記取付面と反対側の部分にしか形成されていないと、以下のような問題が生じる。すなわち、リリーフ弁は、通常、リリーフ室の周囲壁面を案内面としてリリーフ室の長手方向に移動することで上記リリーフ孔を開閉する構成となるが、オイルポンプの作動時に上記吸込み室及びリリーフ孔内は負圧となるため、その負圧により、リリーフ弁がリリーフ室のリリーフ孔側に片寄せさせられる。この結果、リリーフ弁におけるリリーフ孔側の部分が周囲壁面と擦れて偏摩耗が生じ、この偏摩耗が大きくなると、リリーフ弁が作動しなくなるという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上記のようにリリーフ孔と該リリーフ孔を開閉するリリーフ弁とを有するオイルポンプに対して、その構成に工夫を凝らすことによって、リリーフ弁の偏摩耗の発生を抑制して、リリーフ弁が長期に亘って確実に作動するようにすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、リリーフ室の周囲壁部における吸込み室と反対側の部分(リリーフ孔と反対側の部分)に貫通孔を形成して、該貫通孔内にもリリーフ孔と同様に負圧が生じるようにした。
具体的には、請求項1の発明では、エンジン本体のクランク軸によって駆動されるポンプ軸が設けられたポンプボディが、該ポンプボディにおける該ポンプ軸の軸線方向一方側の端面を取付面として、該取付面を介して上記エンジン本体における気筒列方向一方側の端部に取り付けられ、上記ポンプボディにおける上記取付面と反対側の部分に、上記ポンプ軸の駆動によって回転するポンプロータが配設されたロータ室を隔てて、吸込み室と吐出室とが形成されているとともに、上記ポンプボディにおける上記取付面側の部分に、上記吐出室から上記取付面に向かって延びて該取付面に開口する吐出通路と、該吐出通路に開口しかつ該開口から上記吸込み室に対して上記取付面側を通るように延びるリリーフ室とが形成され、該リリーフ室の周囲壁部に、上記吸込み室とリリーフ室とを連通するリリーフ孔が形成され、該リリーフ室内に、該リリーフ室の周囲壁面を案内面としてリリーフ室の長手方向に移動することで上記リリーフ孔を開閉するリリーフ弁が設けられ、該リリーフ弁が上記リリーフ孔を開放することで、上記吐出室より吐出通路に吐出されたオイルの一部を上記リリーフ室及びリリーフ孔を介して上記吸込み室へ戻すようにしたエンジンのオイルポンプ構造を対象とする。
そして、上記リリーフ孔は、上記リリーフ室の周囲壁部における上記吸込み室側の部分において、間にリリーフ弁案内面部を介して互いに周方向に並んで2つ形成され、上記リリーフ室の周囲壁部における上記吸込み室と反対側の部分には、間にリリーフ弁案内面部を介して互いに周方向に並びかつ上記取付面及びリリーフ室に開口するように該周囲壁部を貫通する2つの貫通孔が形成され、上記一方のリリーフ孔及び該リリーフ孔に対し周方向で近い側の上記貫通孔は、該リリーフ孔と貫通孔との間におけるリリーフ室の周囲壁部のリリーフ室側を切り欠いてなる接続部によって互いに接続され、上記他方のリリーフ孔及び該リリーフ孔に対し周方向で近い側の上記貫通孔は、該リリーフ孔と貫通孔との間におけるリリーフ室の周囲壁部によって互いに分離され、上記取付面には、リセスが形成され、上記リセスの開口及び上記2つの貫通孔における上記取付面側の開口は、上記ポンプボディが上記取付面を介して上記エンジン本体に取り付けられた状態にあるときに、該エンジン本体によって閉塞されるようになっており、上記リセスは、上記エンジン本体によって該リセスの開口及び上記2つの貫通孔における上記取付面側の開口が閉塞された状態にあるときに、該2つの貫通孔同士を連通するように形成されているものとする。
上記の構成により、リリーフ室の周囲壁部における吸込み室側の部分(つまり取付面と反対側の部分)には2つのリリーフ孔が形成され、リリーフ室の周囲壁部における吸込み室と反対側の部分(つまり取付面側の部分)には2つの貫通孔が形成され、一方のリリーフ孔及び該リリーフ孔に対し周方向で近い側の貫通孔は、該リリーフ孔と貫通孔との間におけるリリーフ室の周囲壁部のリリーフ室側を切り欠いてなる接続部によって互いに接続される。これにより、この貫通孔内は、接続部を介して負圧とされる。
一方、他方のリリーフ孔に対し周方向で近い側の貫通孔は、上記のような接続部により該他方のリリーフ孔に接続されてはいない。しかし、取付面に形成したリセスにより2つの貫通孔同士が連通するので、この貫通孔内も負圧となる。このように上記他方のリリーフ孔に対し周方向で近い側の貫通孔を該他方のリリーフ孔に接続していなくても、取付面にリセスを形成するという簡単な構成で当該貫通孔内を負圧にすることができる。
したがって、リリーフ室の周囲壁部に、オイルポンプの作動時に負圧となる孔(リリーフ孔及び貫通孔)が周方向全体に亘ってバランス良く形成されることになるので、リリーフ弁に片寄った力が作用することはなくなり、リリーフ弁の偏摩耗の発生が抑制される。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記ポンプボディは、上記ポンプ軸の軸線方向に開閉される第1及び第2型を有する分割型によって成形されてなり、上記貫通孔は、上記ポンプボディにおける上記取付面側の第1型によって成形されてなり、上記リリーフ孔は、上記ポンプボディにおける上記取付面と反対側の第2型によって成形されてなるものとする。
請求項3の発明では、請求項2の発明において、上記リセスは、上記第1型によって成形されてなるものとする。
これらの発明より、貫通孔、リリーフ孔及びリセスを含めてポンプボディ全体を分割型で同時に成形することができ、ポンプボディ製造時の低コスト化を図ることができる。
請求項4の発明では、エンジン本体のクランク軸によって駆動されるポンプ軸が設けられたポンプボディが、該ポンプボディにおける該ポンプ軸の軸線方向一方側の端面を取付面として、該取付面を介して上記エンジン本体における気筒列方向一方側の端部に取り付けられ、上記ポンプボディにおける上記取付面と反対側の部分に、上記ポンプ軸の駆動によって回転するポンプロータが配設されたロータ室を隔てて、吸込み室と吐出室とが形成されているとともに、上記ポンプボディにおける上記取付面側の部分に、上記吐出室から上記取付面に向かって延びて該取付面に開口する吐出通路と、該吐出通路に開口しかつ該開口から上記吸込み室に対して上記取付面側を通るように延びるリリーフ室とが形成され、該リリーフ室の周囲壁部に、上記吸込み室とリリーフ室とを連通するリリーフ孔が形成され、該リリーフ室内に、該リリーフ室の周囲壁面を案内面としてリリーフ室の長手方向に移動することで上記リリーフ孔を開閉するリリーフ弁が設けられ、該リリーフ弁が上記リリーフ孔を開放することで、上記吐出室より吐出通路に吐出されたオイルの一部を上記リリーフ室及びリリーフ孔を介して上記吸込み室へ戻すようにしたエンジンのオイルポンプ構造を対象とする。
そして、上記リリーフ孔は、上記リリーフ室の周囲壁部における上記吸込み室側の部分において、間にリリーフ弁案内面部を介して互いに周方向に並んで2つ形成され、上記リリーフ室の周囲壁部における上記吸込み室と反対側の部分には、間にリリーフ弁案内面部を介して互いに周方向に並びかつ上記取付面及びリリーフ室に開口するように該周囲壁部を貫通する2つの貫通孔が形成され、上記一方のリリーフ孔及び該リリーフ孔に対し周方向で近い側の上記貫通孔は、該リリーフ孔と貫通孔との間におけるリリーフ室の周囲壁部のリリーフ室側を切り欠いてなる第1接続部によって互いに接続され、上記他方のリリーフ孔及び該リリーフ孔に対し周方向で近い側の上記貫通孔は、該リリーフ孔と貫通孔との間におけるリリーフ室の周囲壁部のリリーフ室側を切り欠いてなる第2接続部によって互いに接続され、上記2つの貫通孔における上記取付面側の開口は、上記ポンプボディが上記取付面を介して上記エンジン本体に取り付けられた状態にあるときに、該エンジン本体によって閉塞されるようになっているものとする。
このことにより、一方のリリーフ孔及び該リリーフ孔に対し周方向で近い側の貫通孔が、請求項1の発明と同様に、第1接続部を介して接続されるとともに、他方のリリーフ孔及び該リリーフ孔に対し周方向で近い側の貫通孔が第2接続部を介して接続されるので、2つの貫通孔は、第1及び第2接続部を介してそれぞれ負圧とされる。よって、請求項1と同様に、リリーフ弁の偏摩耗の発生が抑制される。
請求項5の発明では、請求項4の発明において、上記ポンプボディは、上記ポンプ軸の軸線方向に開閉される第1及び第2型を有する分割型によって成形されてなり、上記貫通孔は、上記ポンプボディにおける上記取付面側の第1型によって成形されてなり、上記リリーフ孔は、上記ポンプボディにおける上記取付面と反対側の第2型によって成形されてなるものとする。
このことで、請求項2の発明と同様に、リリーフ孔を含めてポンプボディ全体を分割型で同時に成形することができ、ポンプボディ製造時の低コスト化を図ることができる。
請求項6の発明では、請求項1〜5のいずれか1つの発明において、上記2つのリリーフ孔及び2つの貫通孔は、上記リリーフ室の長手方向において略同じ位置にあるものとする。
こうすることで、リリーフ弁による吸込み室へのオイル戻し動作を確実に行うことができるとともに、負圧によりリリーフ弁に対して曲げモーメントが生じないようにして、リリーフ弁の偏摩耗の発生を確実に抑制することができる。
以上説明したように、本発明のエンジンのオイルポンプ構造によると、リリーフ室の周囲壁部に、オイルポンプの作動時に負圧となる孔(リリーフ孔及び貫通孔)を周方向全体に亘ってバランス良く形成するようにするようにしたことにより、リリーフ弁の偏摩耗の発生を抑制することができ、よって、リリーフ弁が長期に亘って確実に作動するようになる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1及び図2は、本発明の実施形態1に係るオイルポンプ構造が適用されたオイルポンプ11が取り付けられた、エンジンにおけるエンジン本体のシリンダブロック3を示す。このエンジンは、本実施形態では、4つの気筒が、クランク軸(図1にクランク軸の軸線をXとして示す)が延びる方向に直列に配設された直列4気筒ガソリンエンジンである。
本実施形態では、上記気筒列方向、つまりクランク軸が延びる方向(図1の紙面に垂直な方向、図2の左右方向)をエンジンの前後方向とし、該クランク軸の出力端側(図1の紙面奥側、図2の右側)をエンジン後側と呼ぶ一方、その反対側(図1の紙面手前側、図2の左側)をエンジン前側と呼ぶ。また、気筒列方向と垂直な左右方向をエンジン幅方向という。
上記シリンダブロック3の気筒列方向一方側(エンジン前側)の端部を構成する前端壁部3aには、エンジン幅方向両側端部においてそれぞれ上端部から下端部に亘って突出する突出壁部54,54が設けられているとともに、前端壁部3a上部のエンジン幅方向中央部において円形状に突出する1つのカバー取付ボス部75が設けられている。これら各突出壁部54及びカバー取付ボス部75は、不図示のフロントカバーを取付固定するためのカバー取付部を構成しており、各突出壁部54及びカバー取付ボス部75には、フロントカバーの取付用ボルトがねじ込まれるねじ穴76がそれぞれ形成されている(各突出壁部54には、複数のねじ穴76,76,…が、カバー取付ボス部75には1つのねじ穴76がそれぞれ形成されている)。そして、上記取付用ボルトによって、フロントカバーの周縁部が上記各突出壁部54に、中央部が上記カバー取付ボス部75にそれぞれ取付固定されて、該フロントカバーと前端壁部3aとの間に、後述のオイルポンプ11、ウォータポンプ、動弁系等を駆動するためのタイミングチェーンを収容する扁平の空間部が形成されるようになっている。
上記両突出壁部54,54のうち図1の右側(シリンダブロック3における正面から見て右側の側壁部には吸気マニホールドが設けられるので、以下、図1の右側を吸気側という)の突出壁部54の上部には、不図示のウォータポンプが配設されたポンプ室55に連通する円形の開口部が形成されている。このポンプ室55のエンジン後側の部分は、不図示のサーモスタットを収容するサーモスタット室72に連通している。そして、ポンプ室55内に収容されたウォータポンプのインペラが回転すると、ラジエータ側から供給される冷却水が上記サーモスタット室72からポンプ室55に吸い込まれ、その冷却水がこのポンプ室55の径方向外方に向かって流れて吐出口から吐出され、その後、シリンダブロック3に設けたウォータジャケットに流入するようになっている。
このシリンダブロック3は、エンジン幅方向両側の側壁部が共にクランク軸の軸心Xよりも下側の位置まで延びているディープスカートタイプのものであり、これら両スカート部に囲まれた部分が、クランク軸を収容するクランク室58とされている。このクランク室58には、複数の主軸受部59がエンジン前後方向に並ぶように形成されており、該各主軸受部59にそれぞれ軸受キャップ60が配置され、さらに、該軸受キャップ60同士がベアリングビーム61により連結された状態で、ボルト62により上記主軸受部59に対して締結固定されるようになっている。
上記前端壁部3aにおいて吸気側の突出壁部54の下部のエンジン幅方向内側には、当該エンジンの潤滑用のオイルをエンジン各部へ圧送するオイルポンプ11が取り付けられるポンプ取付部3bが設けられている。このポンプ取付部3bは、前端壁部3aがオイルポンプ11の長さと略同じ分だけ凹まされてなっていて、上記クランク軸と垂直な平坦面とされている。
上記オイルポンプ11は、ポンプボディ12と、このポンプボディ12のエンジン前側の面(後述の取付面12aと反対側の面)に取り付けられたポンプカバー13とを有している。上記ポンプボディ12には、上記クランク軸と平行に延びるポンプ軸15が設けられている。このポンプ軸15は上記ポンプカバー13を貫通しており、該ポンプ軸15のエンジン前側端部がポンプカバー13からエンジン前側に突出している。このポンプ軸15のエンジン前側端部には、不図示のスプロケットが固定されており、このスプロケットと、上記クランク軸に取り付けられたスプロケットとの間に巻き掛けられたタイミングチェーンを介して、ポンプ軸15がクランク軸によって駆動されるようになっている。
上記ポンプボディ12は、該ポンプボディ12における上記ポンプ軸15の軸線P方向一方側の端面(エンジン後側端面)を取付面12aとして、該取付面12aを介して上記エンジン本体のシリンダブロック3における気筒列方向一方側の端部(前端壁部3aのポンプ取付部3b)に取り付けられている。上記取付面12aは、ポンプ取付部3bと同様に、クランク軸(ポンプ軸15)と垂直な平坦面とされていて、ポンプボディ12に設けた4つのボルト挿通孔22,22,…(図3、図4及び図6参照)に挿通されたボルト(図示せず)を締め付けることで、ポンプ取付部3bに略密着した状態となる。尚、上記ポンプカバー13にも、ポンプボディ12のボルト挿通孔22に対応して4つのボルト挿通孔23,23,…(図1参照)が設けられており、上記ボルトによりポンプカバー13も同時にポンプボディ12に取り付けられることになる。
次に、上記ポンプボディ12の構成について、図3〜図8により詳しく説明する。
このポンプボディ12は、上記ポンプ軸15の軸線P方向に開閉される第1及び第2型を有する分割型によって鋳造成形可能な形状をなしていて、該分割型によって鋳造成形されてなる。すなわち、この分割型の第1型及び第2型は、図6に一点鎖線で示すパーティングライン(P.L)で型合わせされ、この状態で、第1型は上記取付面12a側に位置し、第2型は取付面12aと反対側に位置する。そして、成形後に、第1型がエンジン後側へ移動し、第2型がエンジン前側へ移動することで、分割型が型開きされる。尚、後述のリリーフ室31は、ポンプ軸15の軸線Pと垂直な方向に移動するスライド型によって成形される。その他部分的にスライド型によって成形される箇所がある。
上記ポンプボディ12における上記取付面12aと反対側の部分には、上記ポンプ軸15の駆動によって回転するポンプロータとしてのインナロータ16及びアウタロータ17(図2参照)が配設されたロータ室18を隔てて、吸込み室19と吐出室20とが形成されている(図2、図3及び図5参照)。つまり、ロータ室18の下側に吸込み室19が形成され、ロータ室18の上側に吐出室20が形成されている。吸込み室19は、不図示のオイルパン内に配設されたオイルストレーナと連結される連結部25の吸込み室側の開口25aを介して該連結部25内の通路と連通している。
本実施形態では、オイルポンプ11は、内接ギヤ式ポンプであって、ポンプ軸15に一体的に固定されたインナロータ16の外周面に外歯が設けられ、アウタロータ17の内周面に、インナロータ16の外歯と噛み合う内歯が設けられている。そして、インナロータ16は、ポンプ軸15及びアウタロータ17に対して偏心して回転するようになっており、その回転時におけるインナロータ16の外歯とアウタロータ17の内歯との噛み合いによって、オイルパン内のオイルが上記連結部25の吸込み室側の開口25aを介して吸込み室19に吸い込まれ、そのオイルがロータ室18を経て吐出室20に吐出されるようになっている。尚、上記ロータ室18の取付面12a側の壁部には、ポンプ軸15の取付面12a側の端部を回転可能に軸支する軸受部27(図3及び図5参照)が形成されている。
上記ポンプボディ12における取付面12a側の部分には、上記吐出室20から上記取付面12aに向かってポンプ軸15の軸線Pと平行に延びて該取付面12aに開口する吐出通路30(図3〜図5参照)と、この吐出通路30に開口しかつ該開口からポンプ軸15の軸線Pと垂直な方向(下方向)に延びて、上記吸込み室19に対して取付面12a側を通る断面円形のリリーフ室31(図5〜図8参照)とが形成されている。
上記吐出通路30における取付面12a側の開口は、ポンプボディ12が取付面12aを介してポンプ取付部3bに取り付けられた状態にあるときに、シリンダブロック3に設けたオイル供給路81に接続される(図2参照)。このオイル供給路81は、エンジン前後方向に延びていて、エンジン前側の端部は、シリンダブロック3の前端壁部3aに開口しており、この開口に上記吐出通路30における取付面12a側の開口が接続される。一方、上記オイル供給路81のエンジン後側の端部は、シリンダブロック3の吸気側に折れ曲がって吸気側の側壁部に開口しており、この開口は不図示のオイルフィルタに接続される。これにより、上記吐出室20より吐出通路30に吐出されたオイルは、シリンダブロック3のオイル供給路81を通ってオイルフィルタへと導かれ、このオイルフィルタで濾過されたオイルは、再びシリンダブロック3内に戻されて、不図示のメインギャラリへと導かれる。
上記リリーフ室31の下端は、ポンプボディ12の下面に開口している(図5、図7及び図8参照)。この開口部は、図5に二点鎖線で示すように、閉塞部材32によって閉塞されている。また、リリーフ室31は上側(吐出通路側)の小径部31aと下側の大径部31bとからなり、この大径部31bが上記吸込み室19と略同じ高さ位置にあって、該吸込み室19に対して取付面12a側に位置している。
上記リリーフ室31の大径部31b内に、後述のリリーフ孔35,36を開閉するリリーフ弁33が設けられている。このリリーフ弁33は、断面が円形をなしかつその径が大径部31bの断面径よりも僅かに小さくされて、大径部31bの周囲壁面を案内面としてリリーフ室31の長手方向(上下方向)に移動可能になっている。そして、リリーフ弁33は、上記吐出通路30に吐出されたオイルの圧力が所定値以下であるときには、上記閉塞部材32との間に設けた圧縮スプリング34によって上側へ付勢されることで、リリーフ弁33の上端面が小径部31aと大径部31bとの境界の段差部に当接している。
上記リリーフ室31の大径部31bの周囲壁部における上記吸込み室19側(上記取付面12aと反対側)の部分には、吸込み室19とリリーフ室31とを連通する2つのリリーフ孔35,36(図3、図5及び図6参照)が形成されている。これら2つのリリーフ孔35,36は、該2つのリリーフ孔35,36の間にリリーフ弁案内面部40(図6参照)を介して互いにリリーフ室31の周方向に並んでいて、リリーフ室31の長手方向において略同じ位置にある。また、2つのリリーフ孔35,36は共に、ポンプ軸15の軸線Pと平行に延びている。これにより、2つのリリーフ孔35,36は、上記ロータ室18、吸込み室19、吐出室20及び吐出通路30と共に、上記分割型の第2型によって成形可能な形状をなしていて、該第2型によって成形されてなる。
上記リリーフ弁33は、該リリーフ弁33の上端面が上記段差部に当接しているときには、上記リリーフ孔35,36を閉塞している。そして、エンジン回転数が高くなって、吐出通路30に吐出されたオイルの圧力が所定値よりも高くなる(その分だけオイル流量も多くなる)と、リリーフ弁33が、その圧力によって、上記圧縮スプリング34の付勢力に抗して下側へ移動して、リリーフ孔35,36を開放する。このことで、上記吐出室20より吐出通路30に吐出されたオイルの一部が、上記リリーフ室31及びリリーフ孔35,36を介して上記吸込み室19へ戻されることになる。これにより、シリンダブロック3のオイル供給路81に供給されるオイルの圧力ないし量の安定化を図るようにしている。
上記リリーフ孔35,36は、上記のように、リリーフ室31の大径部31bの周囲壁部における上記取付面12aと反対側の部分に形成されており、また、オイルポンプ11の作動時に上記吸込み室19及びリリーフ孔35,36内は負圧となるため、リリーフ室31の周囲壁部に上記のリリーフ孔35,36しか開けられていないとすると、その負圧により、リリーフ弁33がリリーフ室31の取付面12aと反対側に片寄せさせられることになる。この結果、リリーフ弁33における取付面12aと反対側の部分が大径部31bの周囲壁面と擦れて偏摩耗が生じ、この偏摩耗が大きくなると、リリーフ弁33が上下方向に移動できなくなったり、リリーフ弁33と大径部31bの周囲壁面との間からオイル漏れが生じたりして、リリーフ弁33の作動不良が生じる。
そこで、本実施形態では、リリーフ室31の大径部31bの周囲壁部における吸込み室と反対側の部分(つまり取付面12a側の部分)に2つの貫通孔45,46(図4〜図6及び図8参照)を形成して、これら2つの貫通孔45,46内にもリリーフ孔35,36と同様に負圧が生じるようにしている。
具体的には、上記2つの貫通孔45,46は、リリーフ室31の大径部31bの周囲壁部における吸込み室19と反対側の部分において、該2つの貫通孔45,46の間にリリーフ弁案内面部41(図6参照)を介して互いに周方向に並んでいて、リリーフ室31の長手方向において略同じ位置にあるとともに、上記取付面12a及びリリーフ室31に開口するように該周囲壁部を貫通している。これら2つの貫通孔45,46は共に、上記2つのリリーフ孔35,36と同様に、ポンプ軸15の軸線Pと平行に延びている。これにより、2つの貫通孔45,46は、上記分割型の第1型によって成形可能な形状をなしていて、該第1型によって成形されてなる。
また、2つの貫通孔45,46は、2つのリリーフ孔35,36とポンプ軸15の軸線Pに沿った方向にそれぞれ対向していて、該2つのリリーフ孔35,36と略同じ高さ位置にある(図5参照)。すなわち、2つのリリーフ孔35,36及び2つの貫通孔45,46は、リリーフ室31の長手方向において略同じ位置にある。このため、リリーフ弁33によりリリーフ孔35,36が閉塞されているときには貫通孔45,46も閉塞され、リリーフ孔35,36が開放されると、貫通孔45,46も開放されることになる。尚、2つの貫通孔45,46は、2つのリリーフ孔35,36に対して、リリーフ室31の長手方向に多少ずれていてもよいが、そのずれ量は出来る限り小さいことが好ましい。
図6で右側のリリーフ孔35及び該リリーフ孔35に対し周方向で近い側の上記貫通孔45(リリーフ孔35と対向する右側の貫通孔45)は、該リリーフ孔35と貫通孔45との間におけるリリーフ室31の周囲壁部のリリーフ室31側を切り欠いてなる接続部48によって互いに接続されている。つまり、リリーフ孔35と貫通孔45とは、リリーフ室31の空間に連続する接続部48を介して互いに連通していることになる。尚、上記接続部48は、上記第2型によって成形されてなる。
これに対し、図6で左側のリリーフ孔36及び該リリーフ孔36に対し周方向で近い側の上記貫通孔46(リリーフ孔36と対向する左側の貫通孔46)は、該リリーフ孔36と貫通孔46との間におけるリリーフ室31の周囲壁部によって互いに分離されている。すなわち、リリーフ孔36と貫通孔46との間には、上記のような接続部48が形成されておらず、リリーフ室31の周囲壁部が介在してリリーフ弁案内面部42を構成している。これは、リリーフ孔36と貫通孔46との間における周囲壁部には、リリーフ室31に近接して上記ボルト挿通孔22が通っているため、上記のような接続部48を形成すると、該周囲壁部の肉厚が非常に薄くなってしまうからである。
上記リリーフ孔35,36、貫通孔45,46及び接続部48の形成により、これらが形成された部分の高さ位置では、リリーフ弁33は、3つのリリーフ弁案内面部40〜42により案内されることになる。尚、大径部31bにおけるその他の部分では、該大径部31bの周囲壁面がリリーフ弁案内面として全周存在している。
ここで、図4及び図5に示すように、上記ポンプボディ12の取付面12aにおける上記2つの貫通孔45,46の上側位置には、エンジン前側(取付面12aと反対側)に凹むリセス51が、該2つの貫通孔45,46を繋ぐように形成されている。このリセス51は、上記分割型の第1型によって成形されてなる。そして、上記リセス51の開口及び2つの貫通孔45,46における取付面51a側の開口は、上記ポンプボディ12が取付面12aを介してポンプ取付部3bに取り付けられた状態にあるときに、該ポンプ取付部3bによって閉塞されるようになっており、上記リセス51は、ポンプ取付部3bによってリセス51の開口及び2つの貫通孔45,46における取付面12a側の開口が閉塞された状態にあるときに、2つの貫通孔45,46同士を連通するように形成されている。
したがって、本実施形態では、オイルポンプ11の作動時において、2つのリリーフ孔35,36内は負圧とされる。また、2つの貫通孔45,46のうち一方の貫通孔45は、接続部48によってリリーフ孔35と接続されているので、貫通孔45内が接続部48を介して負圧とされる。また、他方の貫通孔46は、取付面12aに形成したリセス51により上記一方の貫通孔45と連通しているので、この貫通孔46内も負圧となる。この結果、リリーフ室31の周囲壁部に、オイルポンプ11の作動時に負圧となる孔35,36,45,46が周方向全体に亘ってバランス良く形成されることになるので、リリーフ弁33には片寄った力が作用しなくなる。よって、リリーフ弁33の偏摩耗の発生が抑制されて、リリーフ弁33が長期に亘って確実に作動するようになる。
また、リリーフ弁33により2つのリリーフ孔35,36が開放されたときに、2つの貫通孔45,46も開放されるため、リリーフ孔35,36に加えて、該貫通孔45,46からもオイルが流出するが、この貫通孔45,46から流出したオイルは、上記リセス51や接続部48を通って上記吸込み室19へと流れ、途中で漏れ出てオイルパンに戻されるようなことはない。この結果、オイルポンプ11のポンプ効率の低下を防止することができる。すなわち、オイルをオイルパンに戻すと、オイルパンからオイルを再び汲み上げるという余分な仕事をオイルポンプ11にさせる必要があり、その分だけポンプ効率が低下するが、リリーフ孔35,36及び貫通孔45,46から流出したオイル全てを吸込み室19へ戻すことで、ポンプ効率を、貫通孔45,46のない場合と同様のレベルに維持することができる。
(実施形態2)
図9は、本発明の実施形態2を示し(尚、図6と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、リリーフ孔36及び貫通孔46を、リリーフ孔35及び貫通孔45と同様に接続するようにしたものである。
すなわち、本実施形態では、上記実施形態1の如くリリーフ孔35及び貫通孔45が接続部48(以下、第1接続部48という)を介して接続されているとともに、リリーフ孔36及び貫通孔46が、該リリーフ孔36と貫通孔46との間におけるリリーフ室31の周囲壁部のリリーフ室31側を切り欠いてなる第2接続部49によって互いに接続されている。これにより、リリーフ孔36と貫通孔46との間には、上記実施形態1のようなリリーフ弁案内面部42は存在せず、リリーフ孔35,36、貫通孔45,46及び第1及び第2接続部48,49が形成された部分の高さ位置では、リリーフ弁33は、2つのリリーフ弁案内面部40,41のみで案内されることになる。
尚、上記実施形態1で説明したように、リリーフ孔36と貫通孔46との間における周囲壁部の肉厚は、ボルト挿通孔22の存在により非常に薄いために、第2接続部49の大きさは、第1接続部48に比べてかなり小さくなっているが、上記周囲壁部に近接したボルト挿通孔22がなければ、第2接続部49の大きさを、第1接続部48と同程度にすることが好ましい。
また、本実施形態では、リリーフ孔36と貫通孔46とが第2接続部49によって接続されているため、ポンプボディ12の取付面12aには、上記実施形態1のようなリセス51は設けられていない。但し、第2接続部49の大きさが小さいので、上記実施形態1のようなリセス51を設けるようにしてもよい。
本実施形態においても、ポンプボディ12は、上記実施形態1と同様の、第1及び第2型を有する分割型によって鋳造成形されてなり、2つの貫通孔45,46は、その分割型の第1型(取付面側の型)によって成形されてなる一方、2つのリリーフ孔35,36並びに第1及び第2接続部48,49は、その分割型の第2型(取付面と反対側の型)によって成形されてなる。
また、2つの貫通孔45,46における取付面12a側の開口は、上記実施形態1と同様に、ポンプボディ12が取付面12aを介してポンプ取付部3bに取り付けられた状態にあるときに、該ポンプ取付部3bによって閉塞される。
したがって、本実施形態においても、上記実施形態1と同様に、オイルポンプ11の作動時に、2つの貫通孔45,46内は、第1及び第2接続部48,49を介して負圧とされ、この結果、吸込み室19側(取付面12aと反対側)のリリーフ孔35,36及び吸込み室19と反対側(取付面12a側)の貫通孔45,46により、リリーフ弁33に片寄った力が作用するのを抑制することができる。よって、リリーフ弁33の偏摩耗の発生が抑制されて、リリーフ弁33が長期に亘って確実に作動するようになる。
本発明は、リリーフ孔と該リリーフ孔を開閉するリリーフ弁とを有する、エンジンのオイルポンプ構造に有用である。
本発明の実施形態1に係るオイルポンプ構造が適用されたオイルポンプが取り付けられた、エンジンにおけるエンジン本体のシリンダブロックを示す正面図である。 図2のII−II線断面図である。 上記オイルポンプのポンプボディを示す正面図である。 上記ポンプボディの背面図である。 図4のV−V線断面図である。 図4のVI−VI線断面図である。 図4のVII方向矢示図(底面図)である。 図7のVIII−VIII線断面図である。 実施形態2を示す図6相当図である。
符号の説明
3 エンジン本体のシリンダブロック
3a 前端壁部(気筒列方向一方側の端部)
3b ポンプ取付部
11 オイルポンプ
12 ポンプボディ
12a 取付面
15 ポンプ軸
16 インナロータ(ポンプロータ)
17 アウタロータ(ポンプロータ)
18 ロータ室
19 吸込み室
20 吐出室
30 吐出通路
31 リリーフ室
33 リリーフ弁
35 リリーフ孔
36 リリーフ孔
40 リリーフ弁案内面部
41 リリーフ弁案内面部
45 貫通孔
46 貫通孔
48 接続部(第1接続部)
49 第2接続部
51 リセス
P ポンプ軸の軸線

Claims (6)

  1. エンジン本体のクランク軸によって駆動されるポンプ軸が設けられたポンプボディが、該ポンプボディにおける該ポンプ軸の軸線方向一方側の端面を取付面として、該取付面を介して上記エンジン本体における気筒列方向一方側の端部に取り付けられ、上記ポンプボディにおける上記取付面と反対側の部分に、上記ポンプ軸の駆動によって回転するポンプロータが配設されたロータ室を隔てて、吸込み室と吐出室とが形成されているとともに、上記ポンプボディにおける上記取付面側の部分に、上記吐出室から上記取付面に向かって延びて該取付面に開口する吐出通路と、該吐出通路に開口しかつ該開口から上記吸込み室に対して上記取付面側を通るように延びるリリーフ室とが形成され、該リリーフ室の周囲壁部に、上記吸込み室とリリーフ室とを連通するリリーフ孔が形成され、該リリーフ室内に、該リリーフ室の周囲壁面を案内面としてリリーフ室の長手方向に移動することで上記リリーフ孔を開閉するリリーフ弁が設けられ、該リリーフ弁が上記リリーフ孔を開放することで、上記吐出室より吐出通路に吐出されたオイルの一部を上記リリーフ室及びリリーフ孔を介して上記吸込み室へ戻すようにしたエンジンのオイルポンプ構造であって、
    上記リリーフ孔は、上記リリーフ室の周囲壁部における上記吸込み室側の部分において、間にリリーフ弁案内面部を介して互いに周方向に並んで2つ形成され、
    上記リリーフ室の周囲壁部における上記吸込み室と反対側の部分には、間にリリーフ弁案内面部を介して互いに周方向に並びかつ上記取付面及びリリーフ室に開口するように該周囲壁部を貫通する2つの貫通孔が形成され、
    上記一方のリリーフ孔及び該リリーフ孔に対し周方向で近い側の上記貫通孔は、該リリーフ孔と貫通孔との間におけるリリーフ室の周囲壁部のリリーフ室側を切り欠いてなる接続部によって互いに接続され、
    上記他方のリリーフ孔及び該リリーフ孔に対し周方向で近い側の上記貫通孔は、該リリーフ孔と貫通孔との間におけるリリーフ室の周囲壁部によって互いに分離され、
    上記取付面には、リセスが形成され、
    上記リセスの開口及び上記2つの貫通孔における上記取付面側の開口は、上記ポンプボディが上記取付面を介して上記エンジン本体に取り付けられた状態にあるときに、該エンジン本体によって閉塞されるようになっており、
    上記リセスは、上記エンジン本体によって該リセスの開口及び上記2つの貫通孔における上記取付面側の開口が閉塞された状態にあるときに、該2つの貫通孔同士を連通するように形成されていることを特徴とするエンジンのオイルポンプ構造。
  2. 請求項1記載のエンジンのオイルポンプ構造において、
    上記ポンプボディは、上記ポンプ軸の軸線方向に開閉される第1及び第2型を有する分割型によって成形されてなり、
    上記貫通孔は、上記ポンプボディにおける上記取付面側の第1型によって成形されてなり、
    上記リリーフ孔は、上記ポンプボディにおける上記取付面と反対側の第2型によって成形されてなることを特徴とするエンジンのオイルポンプ構造。
  3. 請求項2記載のエンジンのオイルポンプ構造において、
    上記リセスは、上記第1型によって成形されてなることを特徴とするエンジンのオイルポンプ構造。
  4. エンジン本体のクランク軸によって駆動されるポンプ軸が設けられたポンプボディが、該ポンプボディにおける該ポンプ軸の軸線方向一方側の端面を取付面として、該取付面を介して上記エンジン本体における気筒列方向一方側の端部に取り付けられ、上記ポンプボディにおける上記取付面と反対側の部分に、上記ポンプ軸の駆動によって回転するポンプロータが配設されたロータ室を隔てて、吸込み室と吐出室とが形成されているとともに、上記ポンプボディにおける上記取付面側の部分に、上記吐出室から上記取付面に向かって延びて該取付面に開口する吐出通路と、該吐出通路に開口しかつ該開口から上記吸込み室に対して上記取付面側を通るように延びるリリーフ室とが形成され、該リリーフ室の周囲壁部に、上記吸込み室とリリーフ室とを連通するリリーフ孔が形成され、該リリーフ室内に、該リリーフ室の周囲壁面を案内面としてリリーフ室の長手方向に移動することで上記リリーフ孔を開閉するリリーフ弁が設けられ、該リリーフ弁が上記リリーフ孔を開放することで、上記吐出室より吐出通路に吐出されたオイルの一部を上記リリーフ室及びリリーフ孔を介して上記吸込み室へ戻すようにしたエンジンのオイルポンプ構造であって、
    上記リリーフ孔は、上記リリーフ室の周囲壁部における上記吸込み室側の部分において、間にリリーフ弁案内面部を介して互いに周方向に並んで2つ形成され、
    上記リリーフ室の周囲壁部における上記吸込み室と反対側の部分には、間にリリーフ弁案内面部を介して互いに周方向に並びかつ上記取付面及びリリーフ室に開口するように該周囲壁部を貫通する2つの貫通孔が形成され、
    上記一方のリリーフ孔及び該リリーフ孔に対し周方向で近い側の上記貫通孔は、該リリーフ孔と貫通孔との間におけるリリーフ室の周囲壁部のリリーフ室側を切り欠いてなる第1接続部によって互いに接続され、
    上記他方のリリーフ孔及び該リリーフ孔に対し周方向で近い側の上記貫通孔は、該リリーフ孔と貫通孔との間におけるリリーフ室の周囲壁部のリリーフ室側を切り欠いてなる第2接続部によって互いに接続され、
    上記2つの貫通孔における上記取付面側の開口は、上記ポンプボディが上記取付面を介して上記エンジン本体に取り付けられた状態にあるときに、該エンジン本体によって閉塞されるようになっていることを特徴とするエンジンのオイルポンプ構造。
  5. 請求項4記載のエンジンのオイルポンプ構造において、
    上記ポンプボディは、上記ポンプ軸の軸線方向に開閉される第1及び第2型を有する分割型によって成形されてなり、
    上記貫通孔は、上記ポンプボディにおける上記取付面側の第1型によって成形されてなり、
    上記リリーフ孔は、上記ポンプボディにおける上記取付面と反対側の第2型によって成形されてなることを特徴とするエンジンのオイルポンプ構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のエンジンのオイルポンプ構造において、
    上記2つのリリーフ孔及び2つの貫通孔は、上記リリーフ室の長手方向において略同じ位置にあることを特徴とするエンジンのオイルポンプ構造。
JP2006169241A 2006-06-19 2006-06-19 エンジンのオイルポンプ構造 Expired - Fee Related JP4640268B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006169241A JP4640268B2 (ja) 2006-06-19 2006-06-19 エンジンのオイルポンプ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006169241A JP4640268B2 (ja) 2006-06-19 2006-06-19 エンジンのオイルポンプ構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007332941A JP2007332941A (ja) 2007-12-27
JP4640268B2 true JP4640268B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=38932633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006169241A Expired - Fee Related JP4640268B2 (ja) 2006-06-19 2006-06-19 エンジンのオイルポンプ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4640268B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5983292B2 (ja) * 2012-10-18 2016-08-31 スズキ株式会社 オイルポンプの構造

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5943604U (ja) * 1982-09-15 1984-03-22 ダイハツ工業株式会社 エンジンのオイルシ−ルリテ−ナと一体に形成されるオイルポンプのリリ−フ弁構造
JPS62176485U (ja) * 1986-04-30 1987-11-09
JPH01102412U (ja) * 1987-12-26 1989-07-11

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5943604U (ja) * 1982-09-15 1984-03-22 ダイハツ工業株式会社 エンジンのオイルシ−ルリテ−ナと一体に形成されるオイルポンプのリリ−フ弁構造
JPS62176485U (ja) * 1986-04-30 1987-11-09
JPH01102412U (ja) * 1987-12-26 1989-07-11

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007332941A (ja) 2007-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4725855B2 (ja) エンジンのシリンダヘッド構造
US20160017840A1 (en) Engine unit
JP4593505B2 (ja) オイル脈動圧低減構造が設けられた機械
EP1820947A2 (en) Engine
JP2017075586A (ja) 内燃機関のカバー部材
WO2002064964A1 (fr) Carter-cylindres de moteur
JP4379434B2 (ja) 内燃機関
JP2006266207A (ja) エンジンの潤滑油供給装置
JP4640268B2 (ja) エンジンのオイルポンプ構造
US8424647B2 (en) Lubrication system for outboard motor
JP2003278519A (ja) オイルパンの構造
JP2001342816A (ja) 内燃機関の潤滑装置
JP2005030304A (ja) ドライサンプ形4サイクルエンジンの潤滑装置
JP5592866B2 (ja) 内燃機関のカバー構造
JP6077855B2 (ja) ベーンポンプ
JP5880393B2 (ja) 内燃機関
JP2002242753A (ja) エンジンのシリンダブロック構造
JP4485762B2 (ja) エンジン
US11867177B2 (en) Pump device including return passage for returning fluid from discharge passage to suction passage
EP2131032A1 (en) Engine fluid pump and timing gear housing
JP6055375B2 (ja) 内燃機関の補機取付構造
JP2022123463A (ja) 内燃機関
JP2018168815A (ja) 内燃機関のフロントカバー
JP3131937U (ja) オイルポンプ
JP2009197731A (ja) オイルポンプ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101102

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4640268

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees