JP4639433B2 - 画像処理装置および画像処理方法、並びに記録媒体 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法、並びに記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法、並びに記録媒体に関し、特に、例えば、コンポーネントの画像信号を、NTSC(National Television System Committee)方式の画像信号に変換して出力するスキャンコンバータ等に用いて好適な画像処理装置および画像処理方法、並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
スキャンコンバータは、例えば、R(Red),G(Green),B(Bule)等のコンポーネントの画像信号が入力されると、その画像信号を、内蔵するメモリに一旦記憶し、さらに読み出すことで、その解像度を必要に応じて変換して出力する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スキャンコンバータにおいて、例えば、コンポーネントの画像信号を、NTSC方式の画像信号に変換して出力する場合には、そのNTSC方式の画像信号の読み出しに、精度の高いクロック(ドットクロック)が要求されるため、そのクロックの生成に、水晶を用いる必要がある。しかしながら、水晶を用いて、NTSC方式の画像信号を読み出すドットクロックを生成する場合には、従来のスキャンコンバータでは、コンポーネントの画像信号を書き込むのに用いるクロック(ドットクロック)と、読み出しに用いるドットクロックとが同期していないため、読み出しアドレスが、書き込みアドレスを追い越すことがあり、このような追い越しが生じた場合に対処する必要があった。
【0004】
そこで、例えば、読み出しに用いるドットクロック(読み出しクロック)を、書き込みに用いるドットクロック(書き込みクロック)から、PLL(Phase Lock Loop)回路による逓倍を利用して生成する方法があるが、この場合、水晶を用いて読み出しクロックを生成する場合に比較して、クロック精度が低下するため、そのような読み出しクロックを用いて読み出した画像の画質も低下する。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、追い越しを防止するとともに、高画質の画像を得ることができるようにするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一側面の画像処理装置、又は、記録媒体は、画像データをメモリに書き込み、前記メモリから画像データを読み出す画像処理装置であって、前記メモリに画像データを書き込むタイミングを表す書き込みクロックを生成する書き込みクロック生成手段と、前記書き込みクロックに基づいて、画像データを書き込む前記メモリの書き込みアドレスを生成する書き込みアドレス生成手段と、前記メモリから画像データを読み出すタイミングを表す読み出しクロックを生成する読み出しクロック生成手段と、前記読み出しクロックに基づいて、画像データを読み出す前記メモリの読み出しアドレスを生成する読み出しアドレス生成手段と、前記メモリに書き込む画像データと、前記メモリから読み出す画像データとの垂直同期信号の位相差を検出する位相差検出手段と、前記位相差検出手段において検出された位相差に基づいて、前記位相差が、フィールド周期の1/2、又は、0になるように、前記読み出しクロック生成手段による読み出しクロックの生成を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記位相差が、フィールド周期の1/2に近い場合、前記位相差が、フィールド周期の1/2になるように、前記読み出しクロックの生成を制御し、前記位相差が、0に近い場合、前記位相差が、0になるように、前記読み出しクロックの生成を制御し、前記メモリは、画像データの奇数フィールドと偶数フィールドとをそれぞれ記憶する2つのフィールド記憶領域を有し、前記位相差が、0に近い場合において、前記メモリに対する画像データの書き込みと読み出しとが、前記2つのフィールド記憶領域のうちの、同一のフィールド記憶領域に対して行われているとき、画像データを読み出すフィールド記憶領域を、画像データの書き込みが行われていない方のフィールド記憶領域に切り替え、その切り替え後にフィールド記憶領域から読み出したフィールドの画像データを、そのフィールドとは異なるフィールドの画像データに変換して出力する画像処理装置、又は、画像処理装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムが記録されている記録媒体である。
【0007】
本発明の一側面の画像処理方法は、画像データをメモリに書き込み、前記メモリから画像データを読み出す画像処理方法であって、前記メモリに画像データを書き込むタイミングを表す書き込みクロックを生成する書き込みクロック生成ステップと、前記書き込みクロックに基づいて、画像データを書き込む前記メモリの書き込みアドレスを生成する書き込みアドレス生成ステップと、前記メモリから画像データを読み出すタイミングを表す読み出しクロックを生成する読み出しクロック生成ステップと、前記読み出しクロックに基づいて、画像データを読み出す前記メモリの読み出しアドレスを生成する読み出しアドレス生成ステップと、前記メモリに書き込む画像データと、前記メモリから読み出す画像データとの垂直同期信号の位相差を検出する位相差検出ステップと、前記位相差検出ステップにおいて検出された位相差に基づいて、前記位相差が、フィールド周期の1/2、又は、0になるように、前記読み出しクロック生成ステップによる読み出しクロックの生成を制御する制御ステップとを備え、前記制御ステップでは、前記位相差が、フィールド周期の1/2に近い場合、前記位相差が、フィールド周期の1/2になるように、前記読み出しクロックの生成を制御し、前記位相差が、0に近い場合、前記位相差が、0になるように、前記読み出しクロックの生成を制御し、前記メモリは、画像データの奇数フィールドと偶数フィールドとをそれぞれ記憶する2つのフィールド記憶領域を有し、前記位相差が、0に近い場合において、前記メモリに対する画像データの書き込みと読み出しとが、前記2つのフィールド記憶領域のうちの、同一のフィールド記憶領域に対して行われているとき、画像データを読み出すフィールド記憶領域を、画像データの書き込みが行われていない方のフィールド記憶領域に切り替え、その切り替え後にフィールド記憶領域から読み出したフィールドの画像データを、そのフィールドとは異なるフィールドの画像データに変換して出力する画像処理方法である。
【0009】
本発明の一側面においては、前記メモリに書き込む画像データと、前記メモリから読み出す画像データとの垂直同期信号の位相差が検出され、前記位相差が、フィールド周期の1/2に近い場合、前記位相差が、フィールド周期の1/2になるように、前記読み出しクロックの生成が制御され、前記位相差が、0に近い場合、前記位相差が、0になるように、前記読み出しクロックの生成が制御される。前記メモリは、画像データの奇数フィールドと偶数フィールドとをそれぞれ記憶する2つのフィールド記憶領域を有しており、前記位相差が、0に近い場合において、前記メモリに対する画像データの書き込みと読み出しとが、前記2つのフィールド記憶領域のうちの、同一のフィールド記憶領域に対して行われているとき、画像データを読み出すフィールド記憶領域が、画像データの書き込みが行われていない方のフィールド記憶領域に切り替えられ、その切り替え後にフィールド記憶領域から読み出しされたフィールドの画像データが、そのフィールドとは異なるフィールドの画像データに変換されて出力される。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用したスキャンコンバータの一実施の形態の構成例を示している。
【0011】
このスキャンコンバータには、例えば、図示せぬMPEGデコーダが出力するコンポーネント信号のディジタル画像データと、その垂直同期信号および水平同期信号が入力されるようになっており、ディジタル画像データは、フィールドメモリ/補間回路1に、垂直同期信号は、書き込みアドレス生成回路2およびマイクロコンピュータ(以下、適宜、マイコンという)14に、水平同期信号は、書き込みアドレス生成回路2、ラインロックPLL回路12、およびマイコン14に、それぞれ供給される。
【0012】
なお、ここでは、MPEGデコーダが出力するコンポーネント信号のディジタル画像データを、スキャンコンバータに入力するようにしたが、スキャンコンバータには、その他、アナログのコンポーネントビデオ信号や、テレビジョン放送によるアナログビデオ信号等を入力するようにすることも可能である。但し、この場合、アナログのビデオ信号は、図示せぬA/D(Analog/Digital)コンバータでA/D変換し、ディジタル信号としてから入力される。
【0013】
フィールドメモリ/補間回路1は、書き込みアドレス生成回路3から供給される書き込みアドレスにしたがって、そこに供給されるディジタル画像データを記憶するとともに、その記憶したディジタル画像データを、読み出しタイミングジェネレータ5から供給される読み出しアドレスにしたがって読み出し、OSD(On Screen Display)回路10に出力する。
【0014】
なお、フィールドメモリ/補間回路1では、必要に応じて、そこに入力される画像データの解像度の変換を行うようにすることができる。また、フィールドメモリ/補間回路1では、後述するように、奇数フィールドまたは偶数フィールドのうちの一方のフィールドを、他方のフィールドに変換するための補間処理等も必要に応じて行われる。
【0015】
書き込みアドレス生成回路2は、垂直カウンタ3および水平カウンタ4で構成される。垂直カウンタ3は、フィールドメモリ/補間回路1に書き込む画像データの垂直同期信号(以下、適宜、書き込み垂直同期信号という)と、水平カウンタ4が出力するカウント値に同期して、自身のカウント値をインクリメントし、そのカウント値を出力する。水平カウンタ4は、フィールドメモリ/補間回路1に書き込む画像データの水平同期信号(以下、適宜、書き込み水平同期信号という)と、ラインロックPLL回路12が出力するクロックに同期して、自身のカウント値をインクリメントし、そのカウント値を出力する。そして、垂直カウンタ3のカウント値を、垂直方向のアドレスとするとともに、水平カウンタ4のカウント値を、水平方向のアドレスとして、その2つのアドレスが、書き込みアドレスとして、フィールドメモリ/補間回路1に与えられる。
【0016】
読み出しタイミングジェネレータ5は、垂直カウンタ6、水平カウンタ7、デコーダ8および9で構成される。垂直カウンタ6は、水平カウンタ7が出力するカウント値に同期して、自身のカウント値をインクリメントし、そのカウント値を出力する。また、垂直カウンタ6は、マイコン14からの制御にしたがって、そのカウント値をリセットする。水平カウンタ7は、水晶発振回路13が出力するクロックに同期して、自身のカウント値をインクリメントし、そのカウント値を出力する。そして、垂直カウンタ6のカウント値を、垂直方向のアドレスとするとともに、水平カウンタ7のカウント値を、水平方向のアドレスとして、その2つのアドレスが、読み出しアドレスとして、フィールドメモリ/補間回路1に与えられる。
【0017】
デコーダ8は、垂直カウンタ6のカウント値に基づいて、フィールドメモリ/補間回路1から読み出される画像データの垂直同期信号(以下、適宜、読み出し垂直同期信号という)を生成し、OSD回路10およびマイコン14に出力する。デコーダ9は、水平カウンタ7のカウント値に基づいて、フィールドメモリ/補間回路1から読み出される画像データの水平同期信号(以下、適宜、読み出し水平同期信号という)を生成し、OSD回路10に出力する。
【0018】
OSD回路10は、デコーダ8からの読み出し垂直同期信号と、デコーダ9からの読み出し水平同期信号に同期して動作し、マイコン14からの制御にしたがって、フィールドメモリ/補間回路1からの画像データに、音量表示等のための画像データを重畳して、D/A(Digital/Analog)コンバータ11に出力する。D/Aコンバータ11は、OSD回路10が出力する、例えば、Y,Cb,Crのディジタル画像データをD/A変換し、アナログ信号として出力する。D/Aコンバータ11が出力する画像は、図示せぬモニタに供給されて表示される。
【0019】
ラインロックPLL回路12は、そこに供給される書き込み水平同期信号から、フィールドメモリ/補間回路1に画像データを書き込むためのドットクロックを生成し、書き込みアドレス生成回路2の水平カウンタ4に供給する。
【0020】
水晶発振回路13は、マイコン14のD/Aコンバータ20から供給される電圧によって、水晶振動子の負荷容量特性に応じた周波数可変量を得て、その発振周波数を変える電圧制御水晶発振回路(VCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillator))で、その発振により得られるクロック(ドットクロック)を、読み出しタイミングジェネレータ5の水平カウンタ7に供給する。
【0021】
マイコン14は、そこに供給される書き込み垂直同期信号および書き込み水平同期信号、並びに読み出しタイミングジェネレータ5のデコーダ8から供給される読み出し垂直同期信号に基づいて、各部の制御や設定を行う。
【0022】
即ち、マイコン14は、所定のプログラムを実行することによって、フォーマット検出回路15、位相比較回路17、ループフィルタ19、およびD/Aコンバータ20等として動作する。
【0023】
フォーマット検出回路15には、書き込み垂直同期信号および書き込み水平同期信号が供給されるようになっており、フォーマット検出回路15は、この書き込み垂直同期信号および書き込み水平同期信号に基づいて、スキャンコンバータに入力される画像データの解像度等のフォーマットを認識する。マイコン14は、このフォーマット検出回路15で認識された画像データのフォーマットに基づき、ラインロックPLL回路12の設定等を行う。
【0024】
位相比較回路17には、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号とが供給されるようになっている。位相比較回路17は、後述するように、書き込み垂直同期信号または読み出し垂直同期信号に同期して動作するカウンタ等で構成され、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号とを比較して、それらの位相差を検出し、ループフィルタ19に供給する。
【0025】
ループフィルタ19は、比例要素、積分要素、微分要素等で構成される所定の伝達関数を有するフィルタで、位相比較回路17からの、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差を処理して、D/Aコンバータ20に供給する。
【0026】
D/Aコンバータ20は、ループフィルタ19の出力をD/A変換し、そのD/A変換結果を、制御電圧として、水晶発振回路13に供給する。
【0027】
なお、マイコン14は、さらに、フィールド検出回路16および18としても動作させることが可能である。この場合、フィールド検出回路16には、書き込み垂直同期信号が供給され、フィールド検出回路18には、読み出し垂直同期信号が供給される。そして、フィールド検出回路16は、そこに供給される書き込み垂直同期信号に基づいて、フィールドメモリ/補間回路1に書き込まれる画像データ(以下、適宜、書き込み画像データという)のフィールドを認識し(奇数フィールドまたは偶数フィールドのうちのいずれであるかを認識し)、さらに、その書き込まれている画像データのフレームの先頭のタイミングを検出して、位相比較回路17に供給する。フィールド検出回路18も、そこに供給される読み出し垂直同期信号に基づいて、フィールドメモリ/補間回路1から読み出される画像データ(以下、適宜、読み出し画像データという)のフィールドを認識し、さらに、その読み出される画像データのフレームの先頭のタイミングを検出して、位相比較回路17に供給する。
【0028】
この場合は、位相比較回路17では、フィールド検出回路16と18の出力が比較されることにより、フレームの位相差が検出される。
【0029】
即ち、位相比較回路17において、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号とが比較される場合には、フィールドの位相差が検出される。従って、この位相差は、書き込み画像データおよび読み出し画像データの同一フィールドの位相差(奇数フィールドどうし、または偶数フィールドどうしの位相差)である場合もあれば、異なるフィールドの位相差(奇数フィールドと偶数フィールドとの位相差)である場合もある。これに対して、位相比較回路17において、フィールド検出回路16と18の出力が比較される場合には、フレームの位相差が検出されるから、その位相差は、必ず、同一フィールドの位相差になる。
【0030】
次に、図2は、図1のフィールドメモリ/補間回路1の構成例を示している。
【0031】
フィールドメモリ/補間回路1に供給される画像データ(書き込み画像データ)は、スイッチ21に供給される。スイッチ21は、制御回路27の制御にしたがい、端子21aまたは21bのうちのいずれか一方を選択する。
【0032】
スイッチ21の端子21aは奇数メモリ22に、端子21bは偶数メモリ23に、それぞれ接続されており、従って、スイッチ21が端子21aを選択している場合には、画像データは、奇数メモリ22に供給され、また、スイッチ21が端子21bを選択している場合には、画像データは、偶数メモリ23に供給される。
【0033】
奇数メモリ22および偶数メモリ23は、いずれも、1フィールドの画像データを記憶することのできる記憶容量を有している。そして、奇数メモリ22および偶数メモリ23には、書き込みアドレス生成回路2が出力する書き込みアドレスと、読み出しタイミングジェネレータ5が出力する読み出しアドレスが供給されるようになっており、奇数メモリ22および偶数メモリ23では、そこに供給される画像データが、書き込みアドレスに記憶され、また、記憶された画像データが、読み出しアドレスから読み出される。
【0034】
奇数メモリ22から読み出された画像データ(読み出し画像データ)は端子24aに、偶数メモリ23から読み出された画像データは端子24bに、それぞれ供給されるようになっており、スイッチ24は、制御回路27の制御にしたがい、端子24aまたは24bのうちのいずれか一方を選択する。従って、スイッチ24が端子24aを選択している場合には、奇数メモリ22から読み出された画像データが、スイッチ24を介して出力され、また、スイッチ24が端子24bを選択している場合には、偶数メモリ23から読み出された画像データが、スイッチ24を介して出力される。
【0035】
スイッチ24が出力する画像データは、補間回路25に供給されるようになっており、補間回路25は、制御回路27からの制御に応じて、そこに供給される画像データを用いて補間を行うことにより、その画像データを、異なるフィールドの画像データに変換して出力する。
【0036】
即ち、補間回路25は、制御回路27から所定のコマンドを受信すると、スイッチ24を介して供給される画像データが奇数フィールドのものである場合には、そのライン間の補間を行うことにより、偶数フィールドの画像データを生成して出力する。また、補間回路25は、スイッチ24を介して供給される画像データが偶数フィールドのものである場合には、そのライン間の補間を行うことにより、奇数フィールドの画像データを生成して出力する。
【0037】
フィールド検出回路26には、書き込み垂直同期信号が供給されるようになっており、フィールド検出回路26は、そこに供給される書き込み垂直同期信号に基づいて、フィールドメモリ/補間回路1に書き込まれる画像データ(書き込み画像データ)のフィールドを検出し、その検出結果を、制御回路27に供給する。なお、図1においては(後述する図7においても同様)、図が煩雑になるのを避けるため、フィールドメモリ/補間回路1への書き込み垂直同期信号の供給を表す線の図示を省略してある。
【0038】
制御回路27には、フィールド検出回路26によるフィールドの検出結果と、書き込みアドレスおよび読み出しアドレスとが供給されるようになっており、制御回路27は、そのフィールドの検出結果、書き込みアドレス、および読み出しアドレスに基づいて、スイッチ21と24、さらには、補間回路25を制御する。ここで、制御回路27は、例えば、フィールドの検出結果が奇数フィールドを表しているとき、スイッチ21を端子21aを選択するように制御し、また、フィールドの検出結果が偶数フィールドを表しているとき、スイッチ21を端子21bを選択するように制御する。従って、フィールドメモリ/補間回路1に供給される画像データのうちの奇数フィールドは、必ず、奇数メモリ22に書き込まれ、偶数フィールドは、必ず、偶数メモリ23に書き込まれる。
【0039】
なお、フィールドメモリ/補間回路1は、上述したように、そこに供給される画像データの解像度を、必要に応じて変換するが、その変換のための回路の図示は省略してある。
【0040】
次に、図1においては、水晶発振回路13が出力するドットクロックが、読み出しタイミングジェネレータ5に与えられ、読み出しタイミングジェネレータ5で得られる読み出し垂直同期信号が、マイコン14に与えられるようになっている。さらに、マイコン14では、位相比較回路17、ループフィルタ19、およびD/Aコンバータ20が、読み出し垂直同期信号に基づいて処理を行い、その処理結果としての制御電圧が、水晶発振回路13に与えられるようになっている。
【0041】
従って、図1においては、水晶発振回路13、読み出しタイミングジェネレータ5、マイコン14の位相比較回路17、ループフィルタ19、およびD/Aコンバータ20によって、フィードバックループが構成されている。
【0042】
そこで、図3を参照して、このフィードバックループにおけるマイコン14の処理について説明する。
【0043】
位相比較回路17は、カウンタ31および割り込みコントローラ32で構成され、カウンタ31には、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号が供給されるようになっている。
【0044】
カウンタ31は、そのカウント値を、書き込み垂直同期信号のタイミングでリセットしながら、所定のクロックに同期してインクリメントし、読み出し垂直同期信号のタイミングで、カウント値のインクリメントを停止することで、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差に対応するカウント値を得て、割り込みコントローラ32およびループフィルタ19に供給する。
【0045】
なお、カウンタ31においては、そのカウント値を、読み出し垂直同期信号のタイミングでリセットしながら、所定のクロックに同期してインクリメントし、書き込み垂直同期信号のタイミングで、カウント値のインクリメントを停止するようにしても、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差を得ることができる。
【0046】
また、カウンタ31において、そのカウント値をインクリメントするためのクロックとしては、どのようなクロックを用いることも可能であるがが、本実施の形態では、例えば、水晶発振回路13が出力するドットクロックを用いることとする。
【0047】
割り込みコントローラ32には、書き込み垂直同期信号が供給されるようになっており、割り込みコントローラ32は、この書き込み垂直同期信号に同期して動作し、カウンタ31から位相差が供給されるタイミングで、割り込みを発生する。即ち、割り込みコントローラ32は、カウンタ31から位相差が供給されるごとに、割り込み信号を、ループフィルタ19に供給することで、その処理を起動する。
【0048】
なお、マイコン14に、フィールド検出回路16および18を設ける場合には、上述したように、位相比較回路17では、フィールド検出回路16および18の出力を用いて、フレームの位相差を求めるようにすることができる。
【0049】
ループフィルタ19は、割り込みコントローラ32から割り込み信号を受信すると、カウンタ31から供給される位相差を、微分回路33で微分し、乗算回路34に供給するとともに、乗算回路35において、位相差を所定数倍して、加算回路36に供給する。乗算回路34は、微分回路33の出力を所定数倍して加算回路36に出力し、加算回路36は、乗算回路34と35の出力を加算して、積分回路37に出力する。積分回路37は、加算回路36の出力を時間積分し、その積分値を、クリッピング回路38に出力する。クリッピング回路38は、積分回路37の出力の大きさが、所定値以上である場合には、その出力の大きさを所定値にクリッピングし、スイッチ39の端子39aに供給する。またクリッピング回路38は、積分回路37の出力の大きさが、所定値未満である場合には、積分回路37の出力に比例する値を、スイッチ39の端子39aに供給する。
【0050】
スイッチ39は、マイコン14により制御され、端子39aまたは39bのうちのいずれか一方を選択する。スイッチ39が端子39aを選択している場合、ループフィルタ19(クリッピング回路38)の出力が、D/Aコンバータ20を介し、制御電圧として、水晶発振回路13に供給される。従って、この場合、水晶発振回路13における発振周波数は、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差に基づいて制御されることになる。
【0051】
スイッチ39の端子39bには、所定の電圧Eが印加されており、スイッチ39が端子39bを選択している場合には、所定の電圧Eが、D/Aコンバータ20を介し、制御電圧として、水晶発振回路13に供給される。従って、この場合、水晶発振回路13は、いわゆるフリーラン状態となって自走する。
【0052】
なお、マイコン14は、微分回路33の出力をモニタすることにより、書き込み垂直同期信号と垂直同期信号との位相差の不連続を検出する。そして、マイコン14では、この位相差の不連続を検出することにより、例えば、スキャンコンバータに入力される画像データの配線が抜かれたことや、受信チャンネルが変更されたこと、さらには、画像データが途絶えた等の異常その他が認識される。
【0053】
次に、図4および図5を参照して、水晶発振回路13が出力するドットクロックの、マイコン14による制御について説明する。
【0054】
なお、図4および図5において(後述する図8、図9、および図12においても同様)、横軸は時間の経過を表し、縦軸は、奇数メモリ22と偶数メモリ23に対する画像データの書き込み量または読み出し量を表す。さらに、図中、Oで表す部分は、奇数メモリ22に対する画像データの書き込みまたは読み出し(従って、奇数フィールドの書き込みまたは読み出し)を表し、Eで表す部分は、偶数メモリ23に対する画像データの書き込みまたは読み出し(従って、偶数フィールドの書き込みまたは読み出し)を表す。また。矢印は、その始点で書き込まれた画像データが、その終点で読み出されていることを表す。
【0055】
例えば、いま、図4(A)に示すようなタイミングで、奇数メモリ22および偶数メモリ23への画像データの書き込みが行われているとともに、その画像データの読み出しが、図4(B)に示すようなタイミングで行われているとする。即ち、図4(B)では、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データが、1フィールド周期より幾分か短い時間だけ遅れて読み出されている。
【0056】
マイコン14は、基本的には、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差が、フィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13の発振周波数を制御することで、追い越しが生じるのを防止するようになっている。
【0057】
即ち、図4に示した場合においては、マイコン14は、例えば、水晶発振回路13が出力するドットクロックの周期を短くするように(発振周波数を上げるように)、水晶発振回路13を制御する。これにより、マイコン14は、奇数メモリ22および偶数メモリ23からの画像データの読み出しタイミングを速くし、最終的には、図4(C)に示すように、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データが、フィールド周期の1/2だけ遅れて読み出されるようにする。この場合は、奇数フィールドまたは偶数フィールドのうちの一方のフィールドの書き込み垂直同期信号と、その一方のフィールドと同一フィールドの読み出し垂直同期信号との間の位相差が、フィールド周期の1/2になることになる。
【0058】
あるいは、また、マイコン14は、例えば、ドットクロックの周期を長くするように(発振周波数を下げるように)、水晶発振回路13を制御する。これにより、マイコン14は、奇数メモリ22および偶数メモリ23からの画像データの読み出しタイミングを遅くし、最終的には、図4(D)に示すように、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データが、フィールド周期の3/2だけ遅れて読み出されるようにする。この場合は、奇数フィールドまたは偶数フィールドのうちの一方のフィールドの書き込み垂直同期信号と、他方のフィールドの読み出し垂直同期信号との間の位相差が、フィールド周期の1/2になることになる。
【0059】
なお、図4(A)と同一の図5(A)に示すようなタイミングで、奇数メモリ22および偶数メモリ23への画像データの書き込みが行われている場合において、図5(B)に示すように、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データの読み出しが、フィールド周期の2倍以上遅れたり、あるいは、図5(C)に示すように、奇数メモリ22および偶数メモリ23からの画像データの読み出しが、奇数メモリ22および偶数メモリ23への画像データの書き込みよりも早くなると、追い越しが生じることとなる。
【0060】
従って、追い越しを防止するには、図5(D)に示すように、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データが、フィールド周期だけ遅れて読み出されるようにし、図5(B)および図5(C)のいずれの状態にもなりにくいようにするのが望ましい。
【0061】
しかしながら、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データが、フィールド周期だけ遅れて読み出される状態では、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が0であり、この位相差が0となるのは、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データが、フィールド周期だけ遅れて読み出されている場合だけでない。
【0062】
即ち、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データの読み出しが、フィールド周期の2倍だけ遅れた場合や、奇数メモリ22および偶数メモリ23からの画像データの読み出しが、奇数メモリ22および偶数メモリ23への画像データの書き込みと同一タイミングとなった場合、つまり、追い越しが生じる場合も、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が0になる。
【0063】
そこで、ここでは、上述したように、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差が、追い越しが生じうる0から最も離れた、フィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13の発振周波数を制御し、これにより、追い越しが生じるのを防止するようになっている。
【0064】
なお、ここでは、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差に基づいて、水晶発振回路13を制御するようにしたことから、上述のように、その位相差が、フィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13の発振周波数を制御する必要があるが、図1において点線で示したように、フィールド検出回路16および18を設け、位相比較回路17において、書き込み画像データと読み出し画像データとの間のフレームの位相差を求める場合には、そのフレームの位相差がフィールド周期(フレーム周期の1/2)となるように、水晶発振回路13の発振周波数を制御することが可能である。この場合、図5(D)に示したように、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データが、フィールド周期だけ遅れて読み出されるようになるので、追い越しが、最も生じにくい状態とすることができる。
【0065】
次に、図6のフローチャートを参照して、水晶発振回路13が出力するドットクロックの、マイコン14による制御について、さらに説明する。
【0066】
まず最初に、マイコン14は、ステップS1において、図3の微分回路33の出力を参照し、スキャンコンバータに入力される画像データが変更されたり、あるいは画像データの入力が停止等されることによって、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が不連続になったかどうかを判定する。ステップS1において、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が不連続になっていないと判定された場合、ステップS1に戻り、さらに、マイコン14は、その位相差が、後述するステップS4で設定された制御目標となるように(既に制御目標になっている場合には、その状態を維持するように)、水晶発振回路13の制御を続ける。
【0067】
また、ステップS1において、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が不連続になったと判定された場合、即ち、例えば、スキャンコンバータに入力される画像データが変更された場合、ステップS2に進み、マイコン14は、OSD回路10を制御することにより、フィールドメモリ/補間回路1から読み出される画像データの出力を停止させるとともに、例えば、黒一色等のブランキング用の画面(以下、適宜、ブランキング画面という)を出力させる。従って、この場合、モニタにおいては、フィールドメモリ/補間回路1から読み出される画像データの表示が停止され、ブランキング画面が表示される。
【0068】
その後、ステップS3に進み、マイコン14は、書き込み垂直同期信号として、例えば、1フィールド周期の正常な垂直同期信号を受信したかどうかを判定し、受信していないと判定された場合、即ち、例えば、いままで入力されていた画像データの入力が停止された後、新たな画像データの入力がない場合、ステップS3に戻り、以下、同様の処理を繰り返す。
【0069】
一方、ステップS3において、書き込み垂直同期信号として、例えば、1フィールド周期の正常な垂直同期信号を受信したと判定された場合、即ち、例えば、いままで入力されていた画像データの入力が停止された後、新たな画像データの入力が開始された場合、ステップS4に進み、マイコン14は、その新たに入力が開始された画像データの垂直同期信号(書き込み垂直同期信号)と、読み出し垂直同期信号との間の位相差が、フィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13の制御目標を設定し、ステップS5に進む。
【0070】
ステップS5では、マイコン14は、新たに入力が開始された画像データの書き込み垂直同期信号と、読み出し垂直同期信号との間の位相差に基づいて、その位相差がフィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13の制御を開始し、ステップS6に進む。ステップS6では、マイコン14は、OSD回路10を制御することにより、ブランキング画面の出力を停止させるとともに、フィールドメモリ/補間回路1から読み出される画像データの出力を開始させ、ステップS1に戻る。
【0071】
従って、その後は、上述したように、ステップS1において、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が不連続になったと判定されるまで、マイコン14は、その位相差が、前回のステップS4で設定された制御目標となるように(既に制御目標になっている場合には、その状態を維持するように)、水晶発振回路13の制御を続ける。
【0072】
次に、図1において、読み出しアドレスの生成に利用するドットクロックを生成するのに用いる水晶発振回路13は、一般に、その発振周波数の可変範囲が狭いため、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差がフィールド周期の1/2になるようにロックするまでには、比較的長い時間を要するが、その反面、フィールドメモリ/補間回路1から読み出される画像データに生じるジッタは小さく抑えることができる。そこで、図1のスキャンコンバータにおいては、その出力段に、コンポーネントビデオ信号をNTSC方式の画像データに変換するNTSCエンコーダを設けて、NTSC方式の画像データを出力するようにすることが可能である。
【0073】
即ち、図7は、そのようなスキャンコンバータの一実施の形態の構成例を示している。なお、図中、図1における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。即ち、図7のスキャンコンバータは、OSD回路10の後段のD/Aコンバータ11に替えて、NTSCエンコーダ41が設けられている他は、基本的に、図1における場合と同様に構成されている。
【0074】
図7の実施の形態では、水晶発振回路13において、27MHzのクロックが生成され、NTSCエンコーダ41に供給される。NTSCエンコーダ41は、水晶発振回路13からの27MHzのクロックに同期して、OSD回路10が出力するコンポーネントビデオ信号を、コンポジットのNTSC信号またはY/C信号に変換して出力する。
【0075】
マイコン14(図3)においては、積分回路37による積分、およびクリッピング回路38によるクリッピングが行われることから、マイコン14から水晶発振回路13に与えられる制御電圧や、その制御電圧の時間変化率が制限されるため、水晶発振回路13が出力するクロックに生じるジッタは小さくなり、その結果、NTSCエンコーダ41では、色信号を精度良く処理することができる。
【0076】
さらに、上述したように、読み出し垂直同期信号と書き込み垂直同期信号との間の位相差がフィールド周期の1/2になるまでの時間が比較的長時間であることから、読み出し垂直同期信号の位相は、制御目標の位相差になるような位相にゆっくりと追従していくので、読み出し垂直同期信号は安定しており、その結果、例えば、入力される画像データが他の画像データに変更された場合や、入力が無信号とされた場合等であっても、OSD回路10の出力が乱れることを防止することができる。
【0077】
ところで、スキャンコンバータに入力される画像データが変更された(切り替えられた)場合には、稀ではあるが、フィールドメモリ/補間回路1(奇数メモリ22および偶数メモリ23)に書き込まれた画像データが、その書き込みの直後に読み出されるような状態となることがある。
【0078】
このように、書き込まれた画像データが、即座に読み出される状態では、画像データの読み出しが、画像データの書き込みを追い越す可能性が高く、このような追い越しが生じると、例えば、1フィールドの上部と残りの部分とで、別のフィールドの画像データが表示されることとなる。
【0079】
書き込まれた画像データが、即座に読み出される状態となるのは、上述したように、入力される画像が切り替えられた場合等に、稀に生じるだけなので、それほど大きな問題ではないが、図1や図7のスキャンコンバータでは、読み出し垂直同期信号の位相の追従が遅いため、稀に、書き込まれた画像データが、即座に読み出される状態となって、追い越しが生じる可能性が高くなった場合に、その追い越しが生じる可能性が高い状態から低い状態までに移行するのに、時間を要することがある。
【0080】
そこで、追い越しが生じる可能性が高い状態を、迅速に回避する2つの方法について説明する。
【0081】
第1の方法では、マイコン14において、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差を判定し、その位相差が、フィールド周期の1/2に近い場合は、その位相差が、フィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13を制御する。従って、この場合は、図4で説明した場合と同様にして、追い越しが生じるのが防止される。
【0082】
一方、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差が0に近い場合は、マイコン14において、その位相差が0になるように、水晶発振回路13を制御する。
【0083】
ところで、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が0となるケースとしては、図5で説明したように、画像データの読み出しが、その書き込みよりも、フィールド周期の2倍だけ遅れる第1のケース、画像データの読み出しが、その書き込みと同一タイミングとなる第2のケース、および画像データの読み出しが、その書き込みよりも、フィールド周期だけ遅れる第3の(図5(D))の、3通りのケースがある。
【0084】
第3のケースでは、例えば、フィールドメモリ/補間回路1(図2)の奇数メモリ22および偶数メモリ23への画像データの書き込みが、図8(A)に示すようなタイミングで行われているとともに、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データが、図8(B)に示すように、1フィールド周期より幾分か短い時間だけ遅れて読み出されている場合に、図8(C)に示すように、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差が0となるように、水晶発振回路13が制御されるから、図5で説明したように、追い越しが最も生じにくい状態となるので、問題はない。
【0085】
これに対して、第1のケースでは、例えば、フィールドメモリ/補間回路1(図2)の奇数メモリ22および偶数メモリ23への画像データの書き込みが、図9(A)に示すようなタイミングで行われているとともに、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データが、図9(B)に示すように、フィールド周期の2倍より幾分か短い時間だけ遅れて読み出されている場合に、図9(C)に示すように、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差が0となるように、水晶発振回路13が制御されるから、図5で説明したように、追い越し状態となる。第2のケースでも、同様に追い越し状態となる。
【0086】
そこで、フィールドメモリ/補間回路1においては、第1および第2のケースでは、制御回路27が、奇数メモリ22または偶数メモリ23のうち、画像データが書き込まれている方(従って、端子21aまたは21bのうちのスイッチ21が選択している方のメモリ)ではない方から画像データを読み出すことができるように、スイッチ24を制御し、かつ、補間回路25に、上述したような補間を行うように指示するコマンドを供給する。
【0087】
この場合、まず、奇数メモリ22または偶数メモリ23のうち、画像データが書き込まれている方ではない方から画像データを読み出すことで、追い越しが防止される。
【0088】
即ち、例えば、図9(C)に示した場合には、偶数メモリ23のあるアドレスへの画像データと書き込みと、そのアドレスからの画像データの読み出しとが同一タイミングとなっており、いわば読み書きがバッティングしている状態であるが、画像データが書き込まれている偶数メモリ23ではない奇数メモリ22から画像データを読み出すようにすることで、その読み書きのバッティング状態が解消される。具体的には、いまの場合、図9(D)に示すように、奇数メモリ22に、1フレーム周期前に書き込まれた画像データの読み出しが行われることになり、その結果、図8で説明した第3のケースと同様に、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データが、1フィールド周期だけ遅れて読み出されるという、追い越しが最も生じにくい状態となる。
【0089】
但し、この場合、本来は、偶数メモリ23から偶数フィールドの画像データを読み出すべきタイミングであるのに、奇数メモリ22から奇数フィールドの画像データを読み出すこととなるから、その画像データを、そのままスキャンコンバータから出力したのでは、その後段のモニタにおいて、偶数フィールドを表示するタイミングで、奇数フィールドの画像が表示されるとともに、奇数フィールドを表示するタイミングで、偶数フィールドの画像が表示されることとなり、モニタに表示される画像は見にくいものとなる。
【0090】
そこで、補間回路25において、スイッチ24を介して供給される画像データの補間が行われる。即ち、この場合、補間回路25は、スイッチ24を介して供給されるフィールドの画像データのライン補間を行うことで、そのフィールドとは異なるフィールド(逆のフィールド)の画像データを生成して出力する。つまり、補間回路25は、スイッチ24を介して供給される画像データが奇数フィールドのものである場合には、そのライン間の補間を行うことにより、偶数フィールドの画像データを生成して出力する。また、補間回路25は、スイッチ24を介して供給される画像データが偶数フィールドのものである場合には、そのライン間の補間を行うことにより、奇数フィールドの画像データを生成して出力する。
【0091】
これにより、スキャンコンバータに接続されたモニタでは、奇数フィールドを表示するタイミングで、奇数フィールドの画像が表示されるとともに、偶数フィールドを表示するタイミングで、奇数フィールドの画像が表示されることとなる。
【0092】
次に、図10のフローチャートを参照して、水晶発振回路13が出力するドットクロックの、第1の方法による制御について、さらに説明する。
【0093】
マイコン14は、ステップS11乃至S13において、図6のステップS1乃至S3における場合とそれぞれ同様の処理を行う。
【0094】
そして、ステップS13において、書き込み垂直同期信号として、例えば、1フィールド周期の正常な垂直同期信号を受信したと判定された場合、ステップS14に進み、マイコン14は、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が、例えば、フィールド周期の1/4未満(以下)であるかどうかを判定する。
【0095】
ステップS14において、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が、フィールド周期の1/4未満でないと判定された場合、即ち、ある程度大きな位相差がある場合、ステップS15に進み、マイコン14は、新たに入力が開始された画像データの垂直同期信号(書き込み垂直同期信号)と、読み出し垂直同期信号との間の位相差が、フィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13の制御目標を設定し、ステップS16に進む。ステップS16では、マイコン14は、新たに入力が開始された画像データの書き込み垂直同期信号と、読み出し垂直同期信号との間の位相差に基づいて、その位相差がフィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13の制御を開始し、ステップS17に進む。ステップS17では、マイコン14は、OSD回路10を制御することにより、ブランキング画面の出力を停止させるとともに、フィールドメモリ/補間回路1から読み出される画像データの出力を開始させ、ステップS11に戻る。
【0096】
従って、この場合、その後は、ステップS11において、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が不連続になったと判定されるまで、マイコン14は、その位相差が、前回のステップS15で設定された制御目標となるように(既に制御目標になっている場合には、その状態を維持するように)、水晶発振回路13の制御を続ける。
【0097】
一方、ステップS14において、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が、フィールド周期の1/4未満であると判定された場合、即ち、位相差が小さい場合、ステップS18に進み、マイコン14は、新たに入力が開始された画像データの垂直同期信号(書き込み垂直同期信号)と、読み出し垂直同期信号との間の位相差が0になるように、水晶発振回路13の制御目標を設定する。そして、ステップS16に進み、以下、上述した場合と同様の処理が行われる。
【0098】
従って、この場合、その後は、ステップS11において、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が不連続になったと判定されるまで、マイコン14は、その位相差が、前回のステップS18で設定された制御目標となるように(既に制御目標になっている場合には、その状態を維持するように)、水晶発振回路13の制御を続ける。
【0099】
次に、図10のフローチャートに示した処理において、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が、フィールド周期の1/4未満であると判定され(ステップS14)、さらに、その位相差が0になるように、水晶発振回路13の制御目標が設定される場合には、フィールドメモリ/補間回路1(図2)において、図11のフローチャートに示すような読み出し制御処理が行われる。
【0100】
即ち、まず最初に、制御回路27は、ステップS21において、自身が制御しているスイッチ21および24の端子の選択状態に基づいて、奇数メモリ22または偶数メモリ23に書き込みが行われている画像データのフィールドと、奇数メモリ22または偶数メモリ23からの読み出しが行われている画像データのフィールドとが同一フィールドであるかどうか、即ち、画像データの読み書きが、奇数メモリ22または偶数メモリ23のいずれか一方に対して同時に行われているかどうかを判定する。
【0101】
ステップS21において、書き込みが行われている画像データのフィールドと、読み出しが行われている画像データのフィールドとが同一フィールドでないと判定された場合、即ち、例えば、図5(D)に示したように、画像データの読み出しが、その書き込みよりも、ほぼフィールド周期だけ遅れて行われている場合、ステップS22およびS23をスキップして、処理を終了する。即ち、この場合、追い越しは生じないから、特に処理は行われない。
【0102】
一方、ステップS21において、書き込みが行われている画像データのフィールドと、読み出しが行われている画像データのフィールドとが同一フィールドであると判定された場合、即ち、例えば、図5(B)に示したように、画像データの読み出しが、その書き込みよりも、ほぼ、フィールド周期の2倍だけ遅れているか、または図5(C)に示したように、画像データの読み出しが、その書き込みと、ほぼ同一タイミングとなっている場合、ステップS22に進み、制御回路27は、スイッチ24の切り替えタイミングを、いままでと逆に設定する。即ち、制御回路27は、いままで端子24aまたは24b選択していたタイミングで、端子24bまたは24aをそれぞれ選択するように、スイッチ24の制御を開始する。これにより、奇数メモリ22または偶数メモリ23のうち、画像データが書き込まれている方ではない方から画像データが読み出され、スイッチ24を介して、補間回路25に供給される。
【0103】
そして、ステップS23に進み、制御回路27は、補間回路25に対して、そこに供給されるフィールドの画像データを、そのフィールドとは異なるフィールドの画像データに変換するための補間を行うように指示するコマンドを供給して、処理を終了する。
【0104】
これにより、補間回路25は、スイッチ24を介して供給されるフィールドの画像データのライン補間を行うことで、そのフィールドとは異なるフィールド(逆のフィールド)の画像データを生成して出力する。
【0105】
なお、制御回路27は、例えば、読み出しアドレスと書き込みアドレスとを比較することで、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差が小さいかどうかを判定し、小さい場合に、図11の処理を開始する。
【0106】
次に、追い越しが生じる可能性が高い状態を、迅速に回避する第2の方法について説明する。
【0107】
第2の方法では、マイコン14において、まず、書き込み画像と読み出し画像とのフレームの位相差(フレーム位相差)を判定する。
【0108】
従って、この場合、マイコン14には、フィールド検出回路16および18を設けることが必要である。
【0109】
マイコン14は、フレーム位相差が大きい場合、やはり、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差が、フィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13を制御する。従って、この場合も、図4で説明した場合と同様にして、追い越しが生じるのが防止される。
【0110】
一方、フレーム位相差が0に近い場合には、マイコン14は、垂直方向の読み出しアドレスを出力する垂直カウンタ6のカウント値をリセットし、その後、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差が、フィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13を制御する。
【0111】
即ち、例えば、フィールドメモリ/補間回路1(図2)の奇数メモリ22および偶数メモリ23への画像データの書き込みが、図12(A)に示すようなタイミングで行われているとともに、奇数メモリ22および偶数メモリ23に書き込まれた画像データが、図12(B)に示すように、少しだけ遅れて読み出されている場合には、マイコン14は、垂直方向の読み出しアドレスを出力する垂直カウンタ6のカウント値を、例えば、書き込み垂直同期信号のタイミングでリセットし、これにより、図12(C)に示すように、奇数メモリ22および偶数メモリ23への画像データの書き込みの位相と、その画像データの読み出しの位相とを、完全に一致させる。そして、その後、マイコン14は、水晶発振回路13を制御することにより、図12(D)に示すように、画像データの読み出しの位相を進めて(あるいは、遅らせて)、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差を、図12(E)に示すように、フィールド周期の1/2にする。
【0112】
なお、この場合、垂直方向の読み出しアドレスを出力する垂直カウンタ6のカウント値をリセットすることから、画像データの読み出しの位相が、突然変化し、その結果、読み出し垂直同期信号の安定性が損なわれることとなる。しかしながら、垂直カウンタ6のカウント値のリセットは、フレーム位相差が0に近い場合にのみ行われるから、画像データの読み出しの位相が突然変化するといっても、その変化量は僅かであり、従って、読み出し垂直同期信号の乱れも僅かである。
【0113】
次に、図13のフローチャートを参照して、水晶発振回路13が出力するドットクロックの、第2の方法による制御について、さらに説明する。
【0114】
マイコン14は、ステップS31乃至S33において、図6のステップS1乃至S3における場合とそれぞれ同様の処理を行う。
【0115】
そして、ステップS33において、書き込み垂直同期信号として、例えば、1フィールド周期の正常な垂直同期信号を受信したと判定された場合、ステップS34に進み、マイコン14は、フレーム位相差が、例えば、1ライン未満(以下)であるかどうかを判定する。
【0116】
ステップS34において、フレーム位相差が、1ライン未満でないと判定された場合、ステップS35乃至S38をスキップして、ステップS39に進み、マイコン14は、新たに入力が開始された画像データの垂直同期信号(書き込み垂直同期信号)と、読み出し垂直同期信号との間の位相差が、フィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13の制御目標を設定し、ステップS40に進む。ステップS40では、マイコン14は、新たに入力が開始された画像データの書き込み垂直同期信号と、読み出し垂直同期信号との間の位相差に基づいて、その位相差がフィールド周期の1/2になるように、水晶発振回路13の制御を開始し、ステップS41に進む。ステップS41では、マイコン14は、OSD回路10を制御することにより、ブランキング画面の出力を停止させるとともに、フィールドメモリ/補間回路1から読み出される画像データの出力を開始させ、ステップS31に戻る。
【0117】
従って、この場合、その後は、ステップS31において、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差が不連続になったと判定されるまで、マイコン14は、その位相差が、前回のステップS39で設定された制御目標となるように(既に制御目標になっている場合には、その状態を維持するように)、水晶発振回路13の制御を続ける。
【0118】
一方、ステップS34において、フレーム位相差が、1ライン未満であると判定された場合、ステップS35に進み、マイコン14は、書き込み垂直同期信号のタイミングで、垂直カウンタ6をリセットし、ステップS36に進む。ステップS36では、マイコン14は、次の書き込み垂直同期信号を受信するまで、即ち、1フィールド周期だけ待って、ステップS37に進み、垂直カウンタ6をフリーラン状態にして、ステップS38に進む。
【0119】
ステップS38では、マイコン14は、水晶発振回路13を、その発振周波数が最大となるように制御する。即ち、マイコン14は、クリッピング回路38(図3)に高い電圧を出力させることで、水晶発振回路13に、最大周波数のクロックを出力させる。
【0120】
その後、ステップS39に進み、以下、上述した場合と同様の処理が行われる。
【0121】
従って、フレーム位相差が、1ライン未満であるような小さい場合には、水晶発振回路13が、最大周波数のクロックを出力するように制御され、その後、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との間の位相差がフィールド周期の1/2になるように制御されるので、読み出し垂直同期信号の位相を、迅速に、制御目標とすることができる。
【0122】
次に、図1や図7に示したスキャンコンバータでは、上述したように、水晶発振回路13、読み出しタイミングジェネレータ5、マイコン14の位相比較回路17、ループフィルタ19、およびD/Aコンバータ20によって、フィードバックループが構成されており、従って、このフィードバックループが、フィールドメモリ/補間回路1から画像データを読み出すための読み出しクロックを生成する読み出しクロック生成機構を構成しているということができる。
【0123】
ところで、この読み出しクロック生成機構は、MPEGデコーダにおいて、システムクロックを生成するシステムクロック生成機構とほぼ同一の要素で構成っすることができる。
【0124】
即ち、図14は、MPEGデコーダにおけるシステムクロック生成機構(図14(A))と、図1(または図7)のスキャンコンバータにおける読み出しクロック生成機構(図14(B))とを示している。
【0125】
図14(A)は、MPEGデコーダにおけるシステムクロック生成機構の構成例を示しており、このシステムクロック生成機構は、デマルチプレクサ51、演算回路52、ループフィルタ53、D/Aコンバータ54,および水晶発振回路55で構成されている。
【0126】
デマルチプレクサ51は、ラッチ回路61および62、並びにカウンタ63で構成されており、そこには、トランスポートストリームが供給されるようになっている。デマルチプレクサ51は、トランスポートストリームから、PCR(Program Clock Reference)と、その到着タイミング(以下、適宜、PCR到着タイミングという)とを検出し、PCRを、ラッチ回路61およびカウンタ63に供給し、PCR到着タイミングを表すPCR到着タイミング信号を、ラッチ回路62に供給する。なお、カウンタ63には、MPEGデコーダに最初に到着したPCRの到着タイミング(以下、適宜、初期PCR到着タイミングという)を表す初期PCR到着タイミング信号も供給される。
【0127】
ラッチ回路61は、そこに供給されるPCRを、PCR到着タイミングでラッチし、演算回路52に供給する。
【0128】
一方、カウンタ63は、PCRを、初期PCR到着タイミングでラッチし、そのラッチしたPCRを、カウント値の初期値として、水晶発振回路55が出力するクロックに同期して、そのカウント値をインクリメントする。このカウンタ63のカウント値は、ラッチ回路62においてPCR到着タイミングでラッチされ、演算回路52に供給される。
【0129】
演算回路52は、ラッチ回路61と62からのPCRどうしの差分を演算し、その差分値を、ループフィルタ53に供給する。ループフィルタ53は、演算回52の出力をフィルタリングし、D/Aコンバータ52に供給する。D/Aコンバータ52は、ループフィルタ53の出力をD/A変換し、その結果得られるアナログ信号を、制御電圧として、水晶発振回路55に供給する。水晶発振回路55は、D/Aコンバータ54からの制御電圧にしたがった周波数のクロックを出力する。この水晶発振回路55が出力するクロックは、カウンタ63に与えられるとともに、システムクロックとして用いられる。
【0130】
図14(B)は、スキャンコンバータにおけるシステムクロック生成機構の構成例を示している。即ち、スキャンコンバータにおけるシステムクロック生成機構は、図1および図3から、位相比較回路17が内蔵するカウンタ31、ループフィルタ19、D/Aコンバータ20、および水晶発振回路13で構成される。
【0131】
カウンタ31は、ラッチ回路71とカウンタ72で構成され、そこには、書き込み垂直同期信号、読み出し垂直同期信号、および水晶発振回路13が出力する読み出しクロックが供給されるようになっている。
【0132】
書き込み垂直同期信号は、カウンタ72に与えられ、カウンタ72は、その書き込み垂直同期信号のタイミングで、そのカウント値をリセットするとともに、水晶発振回路13が出力する読み出しクロックに同期して、そのカウント値をインクリメントする。そして、カウンタ72のカウント値は、ラッチ回路71に供給される。
【0133】
ラッチ回路71は、読み出し垂直同期信号のタイミングで、カウンタ72のカウント値をラッチすることにより、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差を得て、その位相差に対応する電圧を、ループフィルタ19およびD/Aコンバータ20を介し、制御電圧として、水晶発振回路13に供給する。
水晶発振回路13は、そこに供給される制御電圧にしたがった周波数のクロックを出力する。この水晶発振回路13が出力するクロックは、カウンタ72に与えられるとともに、読み出しクロックとして、読み出しタイミングジェネレータ5の水平カウンタ7に与えられる。
【0134】
図14(A)のシステムクロック生成機構と、図14(B)の読み出しクロック生成機構とを比較すると、ラッチ回路71としてラッチ回路62を、カウンタ72としてカウンタ63を、ループフィルタ19としてループフィルタ53を、D/Aコンバータ20としてD/Aコンバータ54を、水晶発振回路13として水晶発振回路55を、それぞれ用い、さらに、ラッチ回路62に対して、PCR到着タイミング信号に替えて、読み出し垂直同期信号を与えるとともに、カウンタ72に対して、初期PCR到着タイミング信号に替えて、書き込み垂直同期信号を与えることにより、図14(A)のシステムクロック生成機構によって、図14(B)の読み出しクロック生成機構を実現できることが分かる。
【0135】
なお、ループフィルタ53は、ループフィルタ19とは異なるタップ係数(伝達関数)を有するものであり、従って、図14(A)のシステムクロック生成機構を、システムクロックと読み出しクロックの両方の生成に兼用する場合には、システムクロック生成時と読み出しクロック生成時とで、ループフィルタ53のタップ係数を変更する必要がある。
【0136】
しかしながら、図14(A)のシステムクロック生成機構において、デマルチプレクサ51および水晶発振回路55をハードウェアで、図14(A)で点線で囲んで示す演算回路52、ループフィルタ53、およびD/Aコンバータ54をソフトウェアで、それぞれ構成することにより、ループフィルタ53のタップ係数は、システムクロック生成時と読み出しクロック生成時とで容易に変更することができ、さらに、この場合、ハードウェア規模が大きくなることもない。
【0137】
図15は、MPEGデコーダのシステムクロック生成機構を、読み出しクロック生成機構としても用いるようにしたスキャンコンバータを内蔵するSTB(Set Top Box)の一実施の形態の構成例を示している。なお、図中、図1、図7、または図14における場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。また、図15では、図1(図7)におけるラインロックPLL回路12の図示を省略してある。
【0138】
図示せぬアンテナで受信されたアナログまたはディジタルのテレビジョン放送信号は、アナログフロントエンド部81またはディジタルフロントエンド部84に、それぞれ供給される。
【0139】
アナログフロントエンド部81は、アナログのテレビジョン放送信号から所定のチャンネルの画像信号を取り出し、クロマデコーダ82に供給する。クロマデコーダ82は、アナログフロントエンド部81からの画像信号のクロマ信号を復調し、ADC/PLL回路83に供給する。ADC/PLL回路83は、クロマデコーダ82からの画像信号をA/D変換してディジタルの画像データとするとともに、垂直同期信号(書き込み垂直同期信号)および水平同期信号(書き込み水平同期信号)を生成する。そして、画像データは、フィールドメモリ/補間回路1に、書き込み垂直同期信号および書き込み水平同期信号は、書き込みアドレス生成回路2に、それぞれ供給される。
【0140】
また、ディジタルフロントエンド部84は、ディジタルのテレビジョン放送の電波からトランスポートストリームを取り出し、デマルチプレクサ(Demux)85に供給する。デマルチプレクサ85は、ディジタルフロントエンド部84の出力から、セクションが配置されたTSパケットや、所定のチャンネルの画像データが配置されたTSパケット等を、必要に応じて取り出し、MPEGビデオデコーダ86に供給する。
【0141】
MPEGビデオデコーダ86は、水晶発振回路55が出力するクロックを、システムクロックとして、そのシステムクロックに同期して、デマルチプレクサ85の出力をMPEGデコードし、そのデコード結果である画像データを、フィールドメモリ/補間回路1に供給するとともに、その画像データの垂直同期信号(書き込み垂直同期信号)および水平同期信号(書き込み水平同期信号)を、書き込みアドレス生成回路2に供給する。
【0142】
フィールドメモリ/補間回路1、書き込みアドレス生成回路5、読み出しタイミングジェネレータ10、OSD回路10、およびNTSCエンコーダ41では、図1または図7のスキャンコンバータにおける場合と同様の処理が行われ、これにより、NTSCエンコーダ41からは、NTSC方式の画像データが出力される。
【0143】
なお、図15において、読み出しタイミングジェネレータ5は、水晶発振回路55が出力するクロックを、読み出しクロックとして、その読み出しクロックに同期して処理を行う。
【0144】
MPEGビデオデコーダ86においてシステムクロックを必要とする場合には、スイッチ87が端子87aを選択するように切り替えられるとともに、スイッチ88が端子88aを選択するように切り替えられる。
【0145】
ここで、端子87aには、ディジタルフロントエンド部84から、PCR到着タイミング信号が供給され、端子88aには、デマルチプレクサ85から、初期PCR到着タイミング信号が供給されるようになっている。さらに、スイッチ87は、ラッチ回路61および62に接続されており、スイッチ88は、カウンタ63に接続されている。
【0146】
従って、この場合、PCR到着タイミング信号は、スイッチ87を介して、ラッチ回路61および62に供給され、初期PCRタイミング信号は、スイッチ88を介して、カウンタ63に供給される。
【0147】
ラッチ回路61およびカウンタ63には、デマルチプレクサ85から、PCRも供給されるようになっており、ラッチ回路61は、そこに供給されるPCRを、PCR到着タイミングでラッチし、演算回路52に供給する。
【0148】
一方、カウンタ63は、PCRを、初期PCR到着タイミングでラッチし、そのラッチしたPCRを、カウント値の初期値として、水晶発振回路55が出力するクロックに同期して、そのカウント値をインクリメントする。このカウンタ63のカウント値は、ラッチ回路62においてPCR到着タイミングでラッチされ、演算回路52に供給される。
【0149】
そして、以下、図14(A)で説明したのと同様にして、水晶発振回路55には、制御電圧が与えられ、水晶発振回路55は、その制御電圧にしたがった周波数のクロックを出力する。この水晶発振回路55が出力するクロックは、カウンタ63に与えられるとともに、MPEGビデオデコーダ86にシステムクロックとして与えられる。
【0150】
一方、読み出しタイミングジェネレータ5において読み出しアドレス等を生成するのに、読み出しクロック(ドットクロック)を必要とする場合には、スイッチ87が端子87bを選択するように切り替えられるとともに、スイッチ88が端子88bを選択するように切り替えられる。
【0151】
端子87bには、書き込みアドレス生成回路2から、書き込み垂直同期信号が供給され、端子88bには、読み出しタイミングジェネレータ5から、読み出し垂直同期信号が供給されるようになっており、従って、書き込み垂直同期信号は、スイッチ87を介して、ラッチ回路61および62に供給され、読み出し垂直同期信号は、スイッチ88を介して、カウンタ63に供給される。
【0152】
カウンタ63は、そこに供給される読み出し垂直同期信号のタイミングで、そのカウント値をリセットするとともに、水晶発振回路55が出力するクロックに同期して、そのカウント値をインクリメントする。そして、カウンタ63のカウント値は、ラッチ回路62に供給される。
【0153】
ラッチ回路62は、書き込み垂直同期信号のタイミングで、カウンタ63のカウント値をラッチすることにより、書き込み垂直同期信号と読み出し垂直同期信号との位相差を得て、その位相差に対応する電圧を、演算回路52、ループフィルタ19、およびD/Aコンバータ20を介し、制御電圧として、水晶発振回路55に供給する。
【0154】
水晶発振回路55は、そこに供給される制御電圧にしたがった周波数のクロックを出力し、このクロックは、カウンタ63に与えられるとともに、読み出しクロックとして、読み出しタイミングジェネレータ5に与えられる。
【0155】
次に、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、マイクロコンピュータその他のコンピュータにインストールされる。
【0156】
そこで、図16は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
【0157】
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク105やROM103に予め記録しておくことができる。
【0158】
あるいはまた、プログラムは、フロッピーディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体111に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体111は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0159】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体111からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部108で受信し、内蔵するハードディスク105にインストールすることができる。
【0160】
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)102を内蔵している。CPU102には、バス101を介して、入出力インタフェース110が接続されており、CPU102は、入出力インタフェース110を介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイク等で構成される入力部107が操作等されることにより指令が入力されると、それにしたがって、ROM(Read Only Memory)103に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU102は、ハードディスク105に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部108で受信されてハードディスク105にインストールされたプログラム、またはドライブ109に装着されたリムーバブル記録媒体111から読み出されてハードディスク105にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)104にロードして実行する。これにより、CPU102は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU102は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース110を介して、LCD(Liquid CryStal Display)やスピーカ等で構成される出力部106から出力、あるいは、通信部108から送信、さらには、ハードディスク105に記録等させる。
【0161】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0162】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
【0163】
以上のように、書き込む画像データと、読み出す画像データとの間の位相差に基づいて、水晶発振回路13(55)を制御して、画像データの読み出しに用いるドットクロックを生成するようにしたので、追い越しを防止するとともに、高画質の画像を得ることができる。さらに、読み出された画像データに生じるジッタを小さくすることができ、画質の劣化を極力抑えたコンポジットビデオ信号を得ることが可能となる。また、入力が乱れた場合でも、安定した同期出力やOSD表示等が可能となる。さらに、MPEGデコーダとの間で、一部の回路を共用することができる。
【0164】
従って、図1や図7のスキャンコンバータは、例えば、各種の解像度の画像に対応する必要のあるディジタルテレビジョン受像機等において、特に有用であり、さらに、従来のディジタルテレビジョン受像機に、それほど大きな回路の変更や追加等を施さずに実現することが可能である。
【0165】
なお、スキャンコンバータは、テレビジョン受像機の他、チューナや、ビデオテープレコーダ等に内蔵させることも可能である。
【0166】
また、本発明は、複数の書き込み系および読み出し系を設けて、子画面表示を行うシステムにも適用可能である。
【0167】
さらに、本実施の形態では、画像データの読み出しのための読み出しクロック(ドットクロック)を、電圧制御型の水晶発振回路13のみによって生成するようにしたが、読み出しクロックは、その他、例えば、電圧制御水晶発振回路と、リングオシレータ等のレンジの広いVCO(Voltage Controlled Oscillator)とを適応的に切り替えて用いて生成したり、さらには、複数の電圧制御水晶発振回路を適応的に切り替えて用いて生成するようにすることが可能である。この場合、より多様な解像度での画像の出力が可能となる。
【0168】
【発明の効果】
本発明の一側面によれば追い越しを防止すること、より具体的には、追い越しが生じる可能性が高い状態を、迅速に回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したスキャンコンバータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】フィールドメモリ/補間回路1の構成例を示すブロック図である。
【図3】マイコン14の処理を説明するための機能的なブロック図である。
【図4】フィールドメモリ/補間回路1に対する画像データの書き込みと読み出しのタイミングを示す図である。
【図5】フィールドメモリ/補間回路1に対する画像データの書き込みと読み出しのタイミングを示す図である。
【図6】マイコン14の処理を説明するフローチャートである。
【図7】本発明を適用したスキャンコンバータの他の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図8】フィールドメモリ/補間回路1に対する画像データの書き込みと読み出しのタイミングを示す図である。
【図9】フィールドメモリ/補間回路1に対する画像データの書き込みと読み出しのタイミングを示す図である。
【図10】マイコン14の処理を説明するフローチャートである。
【図11】制御回路27の処理を説明するフローチャートである。
【図12】フィールドメモリ/補間回路1に対する画像データの書き込みと読み出しのタイミングを示す図である。
【図13】マイコン14の処理を説明するフローチャートである。
【図14】システムクロック生成機構と読み出しクロック生成機構の構成例を示すブロック図である。
【図15】スキャンコンバータを内蔵したSTBの構成例を示すブロック図である。
【図16】本発明を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 フィールドメモリ/補間回路, 2 書き込みアドレス生成回路, 3 垂直カウンタ, 4 水平カウンタ, 5 読み出しタイミングジェネレータ,6 垂直カウンタ, 7 水平カウンタ, 8,9 デコーダ, 10 OSD回路, 11 D/Aコンバータ, 12 ラインロックPLL回路, 13水晶発振回路, 14 マイコン, 15 フォーマット検出回路, 16 フィールド検出回路, 17 位相比較回路, 18 フィールド検出回路, 19 ループフィルタ, 20 D/Aコンバータ, 21 スイッチ, 21a,21b 端子, 22 奇数メモリ, 23 偶数メモリ, 24 スイッチ, 24a,24b 端子, 25 補間回路, 26 フィールド検出回路, 27 制御回路, 31 カウンタ, 32 割り込みコントローラ, 33 微分回路, 34,35 乗算回路, 36 加算回路, 37 積分回路, 38 クリッピング回路, 39 スイッチ, 39a,39b 端子, 41 NTSCエンコーダ, 51 デマルチプレクサ, 52 演算回路, 53 ループフィルタ, 54 D/Aコンバータ, 55 水晶発振回路, 61,62 ラッチ回路, 64 カウンタ, 71 ラッチ回路, 72 カウンタ, 81 アナログフロントエンド部, 82 クロマデコーダ, 83ADC/PLL回路, 84 ディジタルフロントエンド部, 85 デマルチプレクサ, 86 MPEGビデオデコーダ, 87 スイッチ, 87a,87b 端子, 88 スイッチ, 88a,88b 端子, 101 バス,102 CPU, 103 ROM, 104 RAM, 105 ハードディスク,106 出力部, 107 入力部, 108 通信部, 109 ドライブ, 110 入出力インタフェース, 111 リムーバブル記録媒体

Claims (8)

  1. 画像データをメモリに書き込み、前記メモリから画像データを読み出す画像処理装置であって、
    前記メモリに画像データを書き込むタイミングを表す書き込みクロックを生成する書き込みクロック生成手段と、
    前記書き込みクロックに基づいて、画像データを書き込む前記メモリの書き込みアドレスを生成する書き込みアドレス生成手段と、
    前記メモリから画像データを読み出すタイミングを表す読み出しクロックを生成する読み出しクロック生成手段と、
    前記読み出しクロックに基づいて、画像データを読み出す前記メモリの読み出しアドレスを生成する読み出しアドレス生成手段と、
    前記メモリに書き込む画像データと、前記メモリから読み出す画像データとの垂直同期信号の位相差を検出する位相差検出手段と、
    前記位相差検出手段において検出された位相差に基づいて、前記位相差が、フィールド周期の1/2、又は、0になるように、前記読み出しクロック生成手段による読み出しクロックの生成を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記位相差が、フィールド周期の1/2に近い場合、前記位相差が、フィールド周期の1/2になるように、前記読み出しクロックの生成を制御し、
    前記位相差が、0に近い場合、前記位相差が、0になるように、前記読み出しクロックの生成を制御し、
    前記メモリは、画像データの奇数フィールドと偶数フィールドとをそれぞれ記憶する2つのフィールド記憶領域を有し、
    前記位相差が、0に近い場合において、前記メモリに対する画像データの書き込みと読み出しとが、前記2つのフィールド記憶領域のうちの、同一のフィールド記憶領域に対して行われているとき、
    画像データを読み出すフィールド記憶領域を、画像データの書き込みが行われていない方のフィールド記憶領域に切り替え、
    その切り替え後にフィールド記憶領域から読み出したフィールドの画像データを、そのフィールドとは異なるフィールドの画像データに変換して出力する
    画像処理装置。
  2. 前記メモリをさらに備える
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像データの解像度を変換する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記読み出しクロック生成手段は、水晶発振回路である
    請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記メモリから読み出された画像データに、他の画像データを重畳する画像重畳手段をさらに備える
    請求項1に記載の画像処理装置。
  6. MPEG(Moving Picture Experts Group)エンコードされた画像をMPEGデコードするMPEGデコーダをさらに備え、
    前記読み出しクロック生成手段、位相差検出手段、および制御手段は、前記MPEGデコーダが有する、MPEGシステムクロックを生成する機構を利用して構成される
    請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 画像データをメモリに書き込み、前記メモリから画像データを読み出す画像処理方法であって、
    前記メモリに画像データを書き込むタイミングを表す書き込みクロックを生成する書き込みクロック生成ステップと、
    前記書き込みクロックに基づいて、画像データを書き込む前記メモリの書き込みアドレスを生成する書き込みアドレス生成ステップと、
    前記メモリから画像データを読み出すタイミングを表す読み出しクロックを生成する読み出しクロック生成ステップと、
    前記読み出しクロックに基づいて、画像データを読み出す前記メモリの読み出しアドレスを生成する読み出しアドレス生成ステップと、
    前記メモリに書き込む画像データと、前記メモリから読み出す画像データとの垂直同期信号の位相差を検出する位相差検出ステップと、
    前記位相差検出ステップにおいて検出された位相差に基づいて、前記位相差が、フィールド周期の1/2、又は、0になるように、前記読み出しクロック生成ステップによる読み出しクロックの生成を制御する制御ステップと
    を備え、
    前記制御ステップでは、
    前記位相差が、フィールド周期の1/2に近い場合、前記位相差が、フィールド周期の1/2になるように、前記読み出しクロックの生成を制御し、
    前記位相差が、0に近い場合、前記位相差が、0になるように、前記読み出しクロックの生成を制御し、
    前記メモリは、画像データの奇数フィールドと偶数フィールドとをそれぞれ記憶する2つのフィールド記憶領域を有し、
    前記位相差が、0に近い場合において、前記メモリに対する画像データの書き込みと読み出しとが、前記2つのフィールド記憶領域のうちの、同一のフィールド記憶領域に対して行われているとき、
    画像データを読み出すフィールド記憶領域を、画像データの書き込みが行われていない方のフィールド記憶領域に切り替え、
    その切り替え後にフィールド記憶領域から読み出したフィールドの画像データを、そのフィールドとは異なるフィールドの画像データに変換して出力する
    画像処理方法。
  8. 画像データをメモリに書き込み、前記メモリから画像データを読み出す画像処理を、コンピュータに行わせるプログラムが記録されている記録媒体であって、
    前記メモリに画像データを書き込むタイミングを表す書き込みクロックを生成する書き込みクロック生成手段と、
    前記書き込みクロックに基づいて、画像データを書き込む前記メモリの書き込みアドレスを生成する書き込みアドレス生成手段と、
    前記メモリから画像データを読み出すタイミングを表す読み出しクロックを生成する読み出しクロック生成手段と、
    前記読み出しクロックに基づいて、画像データを読み出す前記メモリの読み出しアドレスを生成する読み出しアドレス生成手段と、
    前記メモリに書き込む画像データと、前記メモリから読み出す画像データとの垂直同期信号の位相差を検出する位相差検出手段と、
    前記位相差検出手段において検出された位相差に基づいて、前記位相差が、フィールド周期の1/2、又は、0になるように、前記読み出しクロック生成手段による読み出しクロックの生成を制御する制御手段と
    して、コンピュータを機能させるためのプログラムであり、
    前記制御手段は、
    前記位相差が、フィールド周期の1/2に近い場合、前記位相差が、フィールド周期の1/2になるように、前記読み出しクロックの生成を制御し、
    前記位相差が、0に近い場合、前記位相差が、0になるように、前記読み出しクロックの生成を制御し
    前記メモリは、画像データの奇数フィールドと偶数フィールドとをそれぞれ記憶する2つのフィールド記憶領域を有し、
    前記位相差が、0に近い場合において、前記メモリに対する画像データの書き込みと読み出しとが、前記2つのフィールド記憶領域のうちの、同一のフィールド記憶領域に対して行われているとき、
    画像データを読み出すフィールド記憶領域を、画像データの書き込みが行われていない方のフィールド記憶領域に切り替え、
    その切り替え後にフィールド記憶領域から読み出したフィールドの画像データを、そのフィールドとは異なるフィールドの画像データに変換して出力する
    プログラムが記録されている記録媒体。
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