JP4633606B2 - 難燃性皮革様シートおよび皮革様シートの難燃加工方法 - Google Patents

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本発明は、難燃性皮革様シートおよび難燃加工方法に関する。より詳細には、柔軟な風合い、優れた表面タッチおよび外観の難燃性皮革様シートに関する。
皮革様シートは、従来から、インテリア、衣類、靴、鞄、手袋、乗物用座席の上張材などの様々な用途に利用されている。そのうちでも、鉄道車両用座席、自動車用座席、航空機用座席、船舶用座席などの乗物用座席、あるいはクッションシート、ソファー、椅子などのインテリアの上張材といった分野では、柔軟な風合や審美な表面外観を有することはもちろんのこと各種堅牢度や耐久性、耐磨耗性のみならず、優れた難燃性を兼ね備えた素材、特にスエード調皮革様シート素材が強く求められている。
従来、繊維質シートを基材とする皮革様シートに難燃性能を付与する方法としては、基材を構成する繊維自体にリン化合物などを含有させる方法や、塩素や臭素を主体としたハロゲン化合物やアンチモン化合物からなる難燃剤微粒子をバインダーによって基材の裏面側へ付着させる方法が一般的であり、特に極細繊維不織布を基材とする皮革様シートの場合には、繊維自体が細くて弱いため繊維強度を低下させる前者の方法ではなく、後者の方法が主流であった。しかしながら、毒性や焼却時の有害物質発生などの危険性が指摘され、世界的に使用が大幅制限される傾向にある方法である。
スエード調皮革様シートの難燃加工技術として、主に車両用シートや飛行機用シートとしての開発技術であるが、難燃剤をバックコートして行う方法が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2)しかしながら、得られるシートは風合いが硬化し、高級感に劣る傾向がある。また伸びが固定されるため、複雑な形をしたシート形状への追随ができ難い傾向がある。
また、難燃剤を染色後の仕上げ工程で含浸付与する方法やポリウレタンに難燃剤を混合させる方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)しかしながら、これらの方法では難燃性能を発揮させるために難燃剤を多量に付着させる必要があり、表面のベタツキ感、風合いが低下する場合がある。さらに後者ではポリウレタン樹脂としての耐光性が低下傾向にあり、特に厳しい耐光性能が要求される車両用シートでは十分とはいえない。一般的にはポリウレタンに難燃剤などの添加剤を付与する方法では、難燃性能と樹脂性能の両立は困難な場合が多い。
また、リン系難燃剤を熱可塑性合成繊維に共重合させることにより、染色時の難燃剤の溶出や糸物性の劣化を克服した技術も開示されている(特許文献4参照。)しかしながら、コスト的な問題よりリン共重合繊維の割合に制約がかかり、高い難燃性とコストを両立し難いものであった。
特公平3―80914号公報 特公平5−302273号公報 特開平7−18584号公報 特開2004―169197号公報
本発明の課題は、表面外観を損なうことがなく柔軟な風合いと優れた難燃性能をもつ皮革様シートおよびその加工方法を提供することである。
本発明者らは、乗物用座席、クッションシート、ソファー、椅子などのインテリア製品の上張材などに好適に用いられる柔軟な風合いと難燃性能に優れた皮革様シートを得るにあたり鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち、本発明は、(1)気泡を含有させた状態で難燃剤液を皮革様シートの裏面に塗布し、該皮革様シートの裏面から内部に渡って難燃剤を存在させることを特徴とする皮革様シートの難燃加工方法。
(2)難燃剤液中の難燃剤濃度が5〜60質量%である(1)の皮革様シートの難燃加工方法。
(3)強制的に気泡を含有させた状態での難燃剤液の見掛け密度が0.1〜0.6g/cmとなる状態で難燃剤を塗布する(1)または(2)の皮革様シートの難燃加工方法。
(4)難燃剤液が難燃剤の水分散液または水溶液からなる(1)〜(3)いずれかの難燃加工方法。
(5)皮革様シートの裏面側に難燃剤が塗布された難燃性皮革様シートにおいて、難燃剤液を、強制的に気泡を含有させた状態で皮革様シートの裏面に塗布し、該難燃剤を皮革様シート裏面から内部に渡って存在させ、かつ表面側には該難燃剤が存在していないことを特徴とする難燃性皮革様シート。
(6)皮革様シートが繊維絡合不織布に高分子弾性体を含浸したものであり、繊維絡合不織布と高分子弾性体との質量比が50/50〜98/2である(5)の難燃性皮革様シート。
(7)皮革様シートが極細繊維絡合不織布からなるスエード調皮革様シートである(5)または(6)の難燃性皮革様シートである。
本発明の難燃性皮革様シートは、表面外観を損なうことがなく柔軟な風合いと優れた難燃性能を有する。
本発明に用いられる皮革様シート様シートを構成する繊維は、特に制約は無いが、皮革様シートとした場合に皮革様の風合いが得られる点、さらにスエード調皮革様シートとした場合に優れた触感および細かなライティング効果が得られる点から、0.5dtex以下の極細繊維であることが好ましい。その際、極細繊維は単成分を用いた直接紡糸から得られるもの、あるいは、少なくとも2種類のポリマーからなる極細繊維発生型繊維から作られる。上記の極細繊維発生型繊維は、例えば、海成分が溶剤または分解することで島成分がフィブリル化する抽出型繊維あるいは機械的にまたは処理剤によって各ポリマーからなる極細繊維にフィブリル化する分割型繊維等があげられる。極細繊維発生型繊維は、必要に応じて延伸、熱処理、機械捲縮、カット等の処理工程を経て繊度1〜15dtexの短繊維、あるいは長繊維とする。極細繊維を構成するポリマーは、6−ナイロン、66−ナイロン、12−ナイロンなどの溶融紡糸可能なポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、またはそれらの共重合体の溶融紡糸可能なポリエステル類から選ばれる少なくとも1種類のポリマーが用いられる。また、抽出型繊維で抽出または分解除去される成分は、極細繊維成分と溶剤または分解剤に対する溶解性または分解性を異にし、極細繊維成分との相溶性の小さいポリマーであり、かつ紡糸条件下で極細繊維成分より溶融粘度が小さいかあるいは表面張力が小さいポリマーである必要がある。そして例えば、ポリエチレン、ポリスチレンまたはポリビニルアルコール等が用いられる。本発明においては環境汚染、溶解時の収縮特性等総合的に考慮すれば熱水で溶解可能なポリビニルアルコールを用いることがより好ましい。さらに、上記極細繊維は、本発明の効果を損なわない限りにおいてカーボンブラック等に代表される顔料で着色あるいは公知の繊維添加剤を添加することは可能である。
次に得られた短繊維あるいは長繊維を繊維絡合不織布とする。上記の繊維が短繊維であればカードで解繊し、ウェッバーを通してウエブを形成し、また、長繊維であればスパンボンド法などにより紡糸と同時にウエブを形成する。得られたウエブは、所望の重さ、厚さに積層し、次いで、必要に応じてニードルパンチ、高速水流などの公知の方法により仮絡合処理が行われる。上記ウエブの目付は、目的とする皮革様シートの目付に応じて設定されるが、80〜2000g/mの範囲が好ましく、より好ましくは100〜1500g/mの範囲が好ましい。なお、カーシート用途の場合、皮革様シートの強度を維持するために上記不織布に織編物を挿入することも可能である。なおその際の織編物は、特に限定することは無く、公知のポリマーからなる繊維を選ぶことができる。また、ニードルパンチの際は、織編物との絡合性確保の点から、織編物と積層する前のウエブに対し、パンチ数20〜100P/cmの範囲のニードルパンチを施すことも可能である。なお、ここでいうパンチ数とは、ニードルパンチ工程を通してウエブの単位面積当たりに突き刺したフェルト針の累計本数であり、例えばフェルト針が10本/cmの密度で配置されたニードルボードをウエブへ50回突き刺せば、そのニードルパンチ工程でのパンチ数は500P/cmである。
得られた繊維絡合不織布の絡合空間に高分子弾性体を付与することが皮革様の風合いおよび充実感と機械的物性の向上の点で好ましく用いられる。高分子弾性体としては、風合いや充実感の点でポリウレタンが好ましい。なお、その際は溶剤に溶解したポリウレタン溶液を含浸後、水凝固し乾燥する方法や溶剤を用いない水系エマルジョンとしてポリウレタンを含浸後、乾熱凝固乾燥する方法のいずれも採用することができる。また、繊維絡合不織布と高分子弾性体との質量比が50/50〜98/2となるように高分子弾性体を付与することが風合と機械物性を両立する点で好ましい。なお、繊維絡合不織布が極細繊維発生型繊維の場合は極細繊維化後の質量比として付与する。
更に繊維絡合不織布を構成する繊維が、極細繊維発生型繊維の場合には、公知の方法で高分子弾性体を付与する前あるいは後に極細可処理を行うことによって、皮革様シートを作製する。
上記方法で得られた皮革様シートでスエード調皮革様シートを作製する際には、スライス、バフィング等により所望の厚みに調整した後、表面をサンドペーパー等による公知の方法でバフィングすることにより上記繊維は起毛され、さらに染色することにより目的のスエード調皮革様シートとすることができる。また、銀面を有する銀付調皮革様シートを作成する際には、同様の方法で厚みを調整した後に、公知の方法により銀面層を形成することで得ることができる。
本発明の難燃加工方法は、気泡を含有させた状態で難燃剤液を皮革様シート特にスエード調皮革様シートの裏面に塗布することが重要である。そして、難燃剤液中の難燃剤濃度を5〜60質量%とすることによって、気泡の発現性と皮革様シートに対する難燃性の付与と風合の両立の点で好ましい。難燃剤濃度が5%未満になると、本難燃加工方法では十分な難燃性能を示すに必要な難燃剤を塗布することが困難となり易く、皮革様シートの難燃性効果が十分にならない傾向がある。また60%よりも濃度が高くなると、塗布した難燃剤が皮革様シート内部に十分に浸透せず皮革様シート裏面付近に偏った状態で固化してしまい、皮革様シートの風合いが損なわれる。
また、環境に配慮することで、難燃剤液を難燃剤の水分散液または水溶液から構成することが好ましい。上記スエード調皮革様シートの裏面から泡状の難燃剤を浸透させるといった特殊な塗布方法を行うことによって始めて、スエード調皮革様シートの表層まで難燃剤が到達せず、表面の優れたタッチや風合いと難燃効果を維持することが可能となる。
本発明で使用する難燃剤としてはリン酸グアニジン系、リン酸カルバネート系、リン酸エステル系、リン酸エステルアミド系、ポリリン酸アンモニウム系など非ハロゲン系の難燃剤をあげることが出来る。そして、皮革様シートが難燃性を有するために必要な難燃剤の付着量は、難燃剤中のリン含有量にも左右されるため難燃剤の種類により異なるが、難燃剤の固形分濃度で10〜100g/mの範囲で付与することが難燃性と風合を両立する点で好ましい。
なお、難燃剤を塗布する際は、処理後の皮革様シートからの難燃剤の脱落を防ぐために、本発明の効果を損なわない限り、水系ウレタンエマルションを難燃剤のバインダーとして混合させることも可能である。
また、強制的に気泡を含有させた状態での難燃剤液の見掛け密度が0.1〜0.6g/cmとなる状態で例えば攪拌した後に塗布することが、難燃剤が裏面から浸透し表面に到達しないように調整しやすい点でより好ましい0.1g/cm以上とすることで、皮革様シートの体積あたりの難燃剤含有量を確保し、難燃性能を示すに必要な量の難燃剤を塗布することが可能となる。また0.6g/cm以下とすることで、気泡を含んだ状態を保持することが可能となる。なお、難燃剤の発泡方法としては機械発泡が挙げられるが、その際1〜2%の界面活性剤を発泡剤として加えることが好ましい。
難燃剤を皮革様シート裏面に塗布し、その付着量をコントロールする方法としては、皮革様シート上に気泡を有する難燃剤の水分散液または水溶液を吐出しそれをナイフにて付着量を管理する方法、または、皮革様シート裏面上に位置するメッシュロールの内部から外側へ吐出された気泡を有する難燃剤を、メッシュロールと皮革様シートの間のクリアランス調整あるいは印圧調整により付着量をコントロールしながら塗布する方法などを好ましく用いることができる。
難燃剤を塗布した後の皮革様シートの乾燥方法としては、テンター乾燥機など巾変化を制御しながらの乾燥が好ましい。
以下本発明の実施態様を実施例により説明するが、実施例における燃焼性の評価は社団法人自動車技術会制定がシート表皮用材料の試験方法(JASO M 403−88 )に記載する測定方法に従った。
また、難燃剤液の見掛け密度の測定方法は、発泡させた難燃剤液を500mlメスシリンダーに採取し、その体積と質量を測定することによって算出した。
[皮革様シートの製造]
ポリエステルを島成分として用い、高流動性低密度ポリエチレンを海成分として用いて、ポリエステル:ポリエチレン=65:35の質量比でかつ島数50で、300℃で溶融複合紡糸を行って、海島型複合紡糸繊維を製造した後、75℃の温水中で2.5倍に延伸し、繊維油剤を付与し、機械捲縮をかけて乾燥した後、51mm長さに切断して、単繊維繊度5.0dtexのステープルを製造した。
上記で得られたポリエステルを島成分とする海島型複合紡糸繊維のステープルを用いてクロスラップ法で常法にしたがって目付520g/mのウエブを製造した後、両面から交互に合計で約2500p/cmのニードルパンチングを行った。次いで、90℃の熱水中で収縮処理した後、乾燥巾セットし、加熱された状態でカレンダーロールにてプレスすることで表面の平滑な絡合不織布を製造した。これにより得られた絡合不織布の目付は760g/mおよび見掛密度は0.48g/cmであった。
ポリカーボネート系ポリウレタン(日本ポリウレタン工業株式会社製「ニッポラン990N」)のジメチルホルムアミド(DMF)溶液(固形分14質量%)を、上記で得られた繊維絡合不織布の内部に含浸させ、次いで凝固浴[DMF/水=30/20(質量比)]中に浸漬して湿式凝固させた後、洗浄し、熱トルエン(温度90℃)中に浸漬して、絡合不織布を形成している海島型複合紡糸繊維中のポリエチレン成分を溶出除去して極細繊維化した。得られた皮革様シートは、ポリエステル極細繊維の単繊維繊度が0.2デシテックスで厚さ1.3mmであった。
上記で得られた皮革様シートの表面を所望の立毛長となるようにバッフィングしてスエード調皮革様シートとした後、下記の染色条件で染色して、染色したスエード調皮革様シートを製造した。
[スエード調皮革様シートの染色条件]
染 料 :「Miketon Polyester Blue FBL」 3%owf(三井化学株式会社製)
染料温度:120℃
染料時間:60分
浴 比 : 1:20
染色装置:高圧液流染色機[(株)テクサム技研製「MINI−JET D200」)
難燃剤発泡方法
リン酸グアニジン系難燃剤水溶液(ニッカファイノンP−205)に、カチオン界面活性剤からなる発泡剤(メイフォーマーF−210)を2%添加して、難燃剤濃度を50%としたものを、見かけの密度が0.3g/cmになるよう機械発泡させた。
難燃剤塗布方法
得られた気泡を有する難燃剤水溶液を開孔率40% 開孔径1140μmのメッシュロール内部から吐出し、得られたスエード調皮革様シートの裏面に70g/m塗布した。なお、その際のメッシュロールとの間隔は0.4mmになる調整した。その後連続的にピンテンター乾燥機で140℃、3分間加熱乾燥した。
得られたスエード調皮革様シートの表面には難燃剤によるぬめりが認められず優れた風合いを維持していた。また、難燃剤の塗布状態を確認する為に走査型電子顕微鏡で皮革様シートの断面を確認したところ、立毛面の近辺では難燃剤が存在せず、裏面から厚み方向に中央部分以下に存在していた。そして、燃焼試験結果は自消であり、十分な難燃性能が認められた。
比較例1
実施例1と同様の方法で作成・染色したスエード調皮革様シートに、機械発泡処理を行わず、難燃剤液に気泡を含有させない以外は実施例1と同様の方法にて難燃剤を付与した。得られたスエード調皮革様シートは燃焼試験結果は自消であり、十分な難燃性能が認められた。しかしながら、難燃剤の塗布状態を確認する為に走査型電子顕微鏡で皮革様シートの断面を確認したところ、立毛面の近辺まで難燃剤が浸透存在しており、スエード調皮革様シートの表面には難燃剤によるぬめりがあり商品価値の低いものであった。
比較例2
実施例1と同様の方法で、作成・染色したスエード調皮革様シートに、固形分濃度15%のリン酸グアニジン系難燃剤水溶液を含浸後ピックアップ率50%になるようにマングルで絞り付着量を合わせた。その後連続的にピンテンター乾燥機で100℃、7分間加熱乾燥した。得られたスエード調皮革様シートの燃焼試験結果は実施例と同様の問題のないものであったが、得られたスエード調皮革様シートの表面には難燃剤によるぬめりが認められ、また、風合の硬いものであった。
比較例3
実施例1と同様の方法で、作成・染色したスエード調皮革様シートの裏面側に、あらかじめリン酸グアニジン系難燃剤水溶液を含浸した織物を接着した。得られたスエード調皮革様シートの燃焼試験結果は実施例と同様の問題のないものであったが、天然皮革様の風合に劣るものであった。
本発明の皮革様シートは、柔軟な風合いと優れた難燃性能を有するため、乗物用座席、クッションシート、ソファー、椅子などのインテリア製品の上張材などに特に有用である。

Claims (7)

  1. 気泡を含有させた状態で難燃剤液を皮革様シートの裏面に塗布し、該皮革様シートの裏面から内部に渡って難燃剤を存在させることを特徴とする皮革様シートの難燃加工方法。
  2. 難燃剤液中の難燃剤濃度が5〜60質量%である請求項1に記載の皮革様シートの難燃加工方法。
  3. 強制的に気泡を含有させた状態での難燃剤液の見掛け密度が0.1〜0.6g/cmとなる状態で難燃剤を塗布する請求項1または2に記載の皮革様シートの難燃加工方法。
  4. 難燃剤液が難燃剤の水分散液または水溶液からなる請求項1〜3いずれか1項に記載の難燃加工方法。
  5. 皮革様シートの裏面側に難燃剤が塗布された難燃性皮革様シートにおいて、難燃剤液を、強制的に気泡を含有させた状態で皮革様シートの裏面に塗布し、該難燃剤を皮革様シート裏面から内部に渡って存在させ、かつ表面側には該難燃剤が存在していないことを特徴とする難燃性皮革様シート。
  6. 皮革様シートが繊維絡合不織布に高分子弾性体を含浸したものであり、繊維絡合不織布と高分子弾性体との質量比が50/50〜98/2である請求項5に記載の難燃性皮革様シート。
  7. 皮革様シートが極細繊維絡合不織布からなるスエード調皮革様シートである請求頁5または6に記載の難燃性皮革様シート。
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